JP3755477B2 - 研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨装置に係り、特には被研磨材の研磨量を精度良く測定するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属、セラミック、半導体材料などの被研磨材の表面を研磨する研磨装置として、従来、たとえば、図6に示す構成のものが知られている。
【0003】
この研磨装置は、被研磨材wの上下両面を同時に研磨できるようにしたものであって、被研磨材wを押圧する上ホイール1と、被研磨材wを支持する下ホイール2とを有し、両者1,2が回転軸心を一致させて配置されている。そして、上下のホイール1,2間には、被研磨材wを保持した状態で遊星回転されるキャリア3が上下のホイール1,2の周方向に沿って複数配置されている。
【0004】
上ホイール1は、固定支持部材6に取り付けたエアシリンダ7によって上下動されるもので、この上ホイール1の上部中央にはエアシリンダ7の下端部に設けられた球状の押圧ヘッド8を保持する略球面状の保持部1aが形成されている。
【0005】
そして、エアシリンダ7の押圧ヘッド8に上下のホイール1,2の相対的な変位を検出するための変位検出手段としての電気マイクロメータ10が取り付けられている。この電気マイクロメータ10は、押圧ヘッド8に固定された本体部10aに対して変位検出ロッドとしてのプローブ10bが伸縮自在に設けられてなる。
【0006】
一方、下ホイール2は短尺円筒状をしたもので、この下ホイール2には略円筒状のホイール駆動用ドライブシャフト12が同心に配置固定されている。そして、このホイール駆動用ドライブシャフト12は、ベアリング13で回転自在に支持されるとともに、その下端部外周に形成された歯部12aにホイール駆動用モータ15に直結されたギヤ14が噛合されている。
【0007】
また、ホイール駆動用ドライブシャフト12内にはキャリア3を自公転駆動するキャリア駆動用ドライブシャフト18がベアリング19を介して同心に配置されている。このキャリア駆動用ドライブシャフト18は、その下端部外周に噛部18aが形成され、この噛部18aにキャリア駆動用第1モータ21に直結されたギヤ20が噛合されている。また、このキャリア駆動用ドライブシャフト18の上部は拡径されて拡径部18bが形成され、この拡径部18bの上面中央には、電気マイクロメータ10のプローブ10bが当接する基準テーブル22が一体に突設され、また、拡径部18bの上面の外周縁に沿って各キャリア3の外周部に形成されたギア状の凹凸部3aに係合するインナピン23が多数配列されている。
【0008】
また、下ホイール2およびこれに固定されたホイール駆動用ドライブシャフト12の外方には、キャリア3を自転駆動するアウタリング25がベアリング26を介して同心に配置されている。このアウタリング25は、その下端部外周に形成された歯部25aにキャリア駆動用第2モータ28に直結されたギヤ27が噛合され、また、上面の内周縁に沿って各キャリア3の前記凹凸部3aに係合するアウタピン29が多数配列されている。
【0009】
そして、上記の内外の各ピン23,29がキャリア3に対して太陽歯車および内歯歯車の役目を果たしており、また、キャリア駆動用の第1モータ21と第2モータ28とは互いに同期回転されるようになっている。
【0010】
従来の上記構成の研磨装置において、被研磨材wを研磨する際には、下ホイール2の上に被研磨材wを保持したキャリア3を配置してその外周の凹凸部3aを各ピン23,29に係合させてから、エアシリンダ7を作動して押圧ヘッド8で上ホイール1を押圧することで、上下のホイール1,2で被研磨材wを挟圧する。
【0011】
この状態で、上下のホイール1,2と被研磨材wとの間に砥粒液を介在させつつ、ホイール駆動用モータ15を回転させるとともに、キャリア駆動用の第1モータ21と第2モータ28とを同期回転させる。これにより、ホイール駆動用ドライブシャフト12と下ホイール2とはホイール駆動用モータ15により、キャリア駆動用ドライブシャフト18およびこれに固定されたインナピン23はキャリア駆動用第1モータ21により、アウタリング25およびこれに固定されたアウタピン29はキャリア駆動用第2モータ28によりそれぞれ回転駆動される。
【0012】
すると、被研磨材wを保持するキャリア3は、その外周の凹凸部3aに係合するインナピン23とアウタピン29とによって自転されるとともに、上下のホイール1,2の周方向に公転される。したがって、キャリア3は被研磨材wとともに遊星運動を行いつつ、被研磨材wの上下面が共に上下のホイール1,2との間の相対的な速度差によって研磨される。
【0013】
ここで、被研磨材wの上下面が研磨されると、これに伴い、上ホイール1が変位して上下のホイール1,2間の距離が次第に短くなる。すると、基準テーブル22に当接している電気式マイクロメータ10のプローブ10bの伸縮量が変化するので、電気マイクロメータ10の本体部10aからは、その変化に対応した検出信号が出力される。そして、図外のコントローラは、この電気式マイクロメータ10からの検出出力に基づいて被研磨材wの厚さが予め設定した目標値に一致したか否かを判断し、被研磨材wの厚さが目標値に一致した時点で各モータ15,21,28を停止することにより、被研磨材wが所定の厚み寸法に仕上げられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の研磨装置においては、基準テーブル22はキャリア駆動用ドライブシャフト18の頂部に固定されており、このキャリア駆動用ドライブシャフト18は、下ホイール2に対してベアリング19を介して切り離されていて別体になっている。このため、ベアリング19やキャリア駆動用ドライブシャフト18の軸方向のがた付きがあると、電気式マイクロメータ10のプローブ10bの伸縮量の変化が上下のホイール1,2間の距離の変化に正確に追従せず、このため、被研磨材wの研磨量の検出誤差が生じていた。
【0015】
すなわち、被研磨材wの研磨量を正確に知るには、上ホイール1の下面と下ホイール2の上面との間の相対的な距離の変化を検出する必要がある。ところが、基準テーブル22が固定されたキャリア駆動用ドライブシャフト18と下ホイール2とは別体であるので、キャリア駆動用ドライブシャフト18がベアリング19等のがたつきなどに起因して軸方向に沿って若干移動すると、これがプローブ10bの伸縮量の変化となって現れる。その結果、プローブ10bの伸縮量の変化が上下のホイール1,2間の距離の変化に正確に追従しなくなり、その結果、変位量の検出誤差を招くことになる。
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、上下のホイール間の相対的な距離の変化を高精度に検出することができ、これによって、被研磨材を確実に所望の厚み寸法になるまで研磨することができる研磨装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、被研磨材を押圧する上ホイールと、被研磨材を支持する下ホイールとを有し、上下のホイールの内の少なくとも下ホイールと前記被研磨材との間の相対的な速度差によって被研磨材を研磨する研磨装置において、次のようにしている。
【0018】
すなわち、請求項1記載に係る発明では、前記上ホイールと下ホイールとの相対的な変位を検出する変位検出手段を備え、この変位検出手段は、前記上ホイールに対してこれと一体的に上下動するように接合される一方、前記変位検出手段の対向位置には変位検出基準位置を与える基準テーブルが配置されるとともに、この基準テーブルが前記下ホイールと一体に連結されていることを特徴としている。
【0019】
これにより、基準テーブルは下ホイールと一体的に連結されているので、基準テーブルは正確に変位検出基準位置を与えることになる。したがって、上下のホイール間の相対的な距離の変化を直接かつ高精度に検出することができ、これによって、被研磨材を確実に所望の厚み寸法になるまで研磨することが可能となる。
【0020】
請求項2記載に係る発明では、請求項1記載の構成において、前記下ホイールは円筒状をしたもので、この下ホイールには、略円筒状のホイール駆動用ドライブシャフトが同心に固定され、また、このホイール駆動用ドライブシャフト内には前記被研磨材を保持するキャリアを自公転駆動するキャリア駆動用ドライブシャフトが同心に配置され、このキャリア駆動用ドライブシャフトにはこれを駆動する伝動シャフトが連結される一方、前記下ホイールと基準テーブルとは前記キャリア駆動用ドライブシャフトに形成された貫通孔を上下に通って一体に連結されており、さらに、前記ホイール駆動用ドライブシャフトの内周壁に前記伝動シャフトが回転自在に取り付けられていることを特徴としている。
【0021】
これにより、ホイール駆動用ドライブシャフトとキャリア駆動用ドライブシャフトをそれぞれ回転させる場合において、基準テーブルと下ホイールとを連結する部分とキャリア駆動用ドライブシャフトを駆動する伝動シャフトとの相対的な位置関係は変化しないので、互いに干渉することがない。このため、ホイール駆動用ドライブシャフトとキャリア駆動用ドライブシャフトとはそれぞれ独立して円滑に回転することができる。
【0022】
請求項3記載に係る発明では、請求項2記載の構成において、前記伝動シャフトは、フレキシブルシャフトで構成されていることを特徴としている。
【0023】
これにより、簡単な構成によってキャリア駆動用ドライブシャフトをモータで回転駆動することができる。
【0024】
請求項4記載に係る発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の構成において、変位検出手段は、前記基準テーブルに対して接触するプローブを備えた接触式のものであることを特徴としている。
【0025】
これにより、比較的簡単な構成でもって上下のホイール間の相対的な変位量を検出することができる。
【0026】
請求項5記載に係る発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の構成において、変位検出手段は、前記基準テーブルに対して光を投受光する投受光部を備えた非接触式のものであることを特徴としている。
【0027】
これにより、振動等の誤差要因を取り除くことができ、上下のホイール間の相対的な変位量をさらに一層精度良く検出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳しく説明する。
【0029】
実施の形態1.
図1,図2は本発明の実施の形態1における研磨装置の断面図,斜視図であり、図6に示した従来技術と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0030】
この実施の形態1の研磨装置は、被研磨材wの上下両面を同時に研磨できるようにしたものであって、被研磨材wを押圧する上ホイール1と、被研磨材wを支持する下ホイール2とを有し、両者1,2が回転軸心を一致させて配置されている。そして、上下のホイール1,2間には、被研磨材wを保持した状態で遊星回転されるキャリア3が上下のホイール1,2の周方向に沿って複数配置されている。
【0031】
上ホイール1は、固定支持部材6に取り付けたエアシリンダ7によって上下動されるもので、この上ホイール1の中央にはエアシリンダ7の下端部に設けられ球状の押圧ヘッド8を保持する略球面状の保持部1aが形成されている。
【0032】
そして、エアシリンダ7の押圧ヘッド8に上下のホイール1,2の相対的な変位を検出するための接触式変位検出手段としての電気マイクロメータ10が取り付けられている。この電気マイクロメータ10は、押圧ヘッド8に固定された本体部10aに対して変位検出ロッドとしてのプローブ10bが伸縮自在に設けられてなる。
【0033】
一方、下ホイール2は短尺円筒状をしたもので、この下ホイール2には略円筒状のホイール駆動用ドライブシャフト12が同心に配置固定されている。そして、このホイール駆動用ドライブシャフト12は、ベアリング13で回転自在に支持されるとともに、その下端部外周に形成された歯部12aにホイール駆動用モータ15に直結されたギヤ14が噛合されている。
【0034】
また、ホイール駆動用ドライブシャフト12内にはキャリア3を自公転駆動する略円筒状のキャリア駆動用ドライブシャフト31がベアリング19を介して同心に配置されている。このキャリア駆動用ドライブシャフト31は、その中央に回転軸心方向に沿う貫通孔31aが、また、下端部外周に歯部31bがそれぞれ形成されている。そして、この歯部31bには、伝動シャフト33の上端に固定されたギヤ35が噛合され、また、伝動シャフト33の下端に固定されたギヤ36には、キャリア駆動用第1モータ21に直結されたギヤ20が噛合されている。さらに、伝動シャフト33は、ホイール駆動用ドライブシャフト12の内周壁にベアリング38を介して回転自在に取り付けられている。
【0035】
さらにまた、キャリア駆動用ドライブシャフト31の上面には、その外周縁に沿って各キャリア3の外周部に形成されたギア状の凹凸部3aに係合するインナピン23が多数配列されている。
【0036】
上記の電気マイクロメータ10の対向位置には変位検出基準を与える基準テーブル22が配置されており、この基準テーブル22の平坦な上面にプローブ10bの先端が当接している。そして、この基準テーブル22と下ホイール2とがU字形の連結アーム39によって互いに一体に結合されている。すなわち、この連結アーム39は一端側がホイール駆動用ドライブシャフト12の一部を上下に貫通して下ホイール2に結合され、また、他端側はキャリア駆動用ドライブシャフト31の下側からその貫通孔31aを該キャリア駆動用ドライブシャフト31と同軸をなすよう上方に貫通して基準テーブル22に結合されている。
【0037】
また、下ホイール2およびこれに固定されたホイール駆動用ドライブシャフト12の外方には、キャリア3を自公転駆動するアウタリング25がベアリング26を介して同心に配置されている。このアウタリング25は、その下端部外周に形成された歯部25aにキャリア駆動用第2モータ28に直結されたギヤ27が噛合され、また、上面の内周縁に沿って各キャリア3の前記凹凸部3aに係合するアウタピン29が多数配列されている。
【0038】
そして、上記の内外の各ピン23,29がキャリア3に対して太陽歯車および内歯歯車の役目を果たしており、また、キャリア駆動用の第1モータ21と第2モータ28とは互いに同期回転されるようになっている。
【0039】
次に、上記構成を有する研磨装置を用いて被研磨材wを研磨する場合の動作について説明する。
【0040】
下ホイール2の上に被研磨材wを保持したキャリア3を配置してその外周の凹凸部3aを各ピン23,29に係合させてから、エアシリンダ7を作動して押圧ヘッド8で上ホイール1を押圧することで、上下のホイール1,2で被研磨材wを挟圧する。
【0041】
この状態で、上下のホイール1,2と被研磨材wとの間に砥粒液を介在させつつ、ホイール駆動用モータ15を回転させるとともに、キャリア駆動用の第1モータ21と第2モータ28とを同期回転させる。これにより、ホイール駆動用ドライブシャフト12と下ホイール2とはホイール駆動用モータ15により回転駆動される。また、キャリア駆動用ドライブシャフト31およびこれに固定されたインナピン23は、キャリア駆動用第1モータ21の駆動力が伝動シャフト33を介して伝動されることで回転駆動される。さらに、アウタリング25およびこれに固定されたアウタピン29はキャリア駆動用第2モータ28によりそれぞれ回転駆動される。
【0042】
すると、被研磨材wを保持するキャリア3は、その外周の凹凸部3aに係合するインナピン23とアウタピン29とによって自転されるとともに、上下のホイール1,2の周方向に公転される。したがって、キャリア3は被研磨材wとともに遊星運動を行いつつ、被研磨材wの上下面が共に上下のホイール1,2との間の相対的な速度差によって研磨される。
【0043】
ここで、ホイール駆動用ドライブシャフト12とキャリア駆動用ドライブシャフト31とをそれぞれ回転させる場合において、伝動シャフト33はホイール駆動用ドライブシャフト12の内周壁にベアリング38を介して回転自在に取り付けられているので、基準テーブル22と下ホイール2とを連結する連結アーム39と伝動シャフト33との相対的な位置関係は変化しない。したがって、連結アーム39と伝動シャフト33とが互いに干渉することはなく、ホイール駆動用ドライブシャフト12とキャリア駆動用ドライブシャフト31とはそれぞれ独立して円滑に回転することができる。
【0044】
上記のようにして、被研磨材wの上下面が次第に研磨されると、これに伴い、上ホイール1が下方に変位して上下のホイール1,2間の距離が次第に短くなる。その場合、基準テーブル22は連結アーム39を介して下ホイール2と一体に連結されているので、基準テーブル22の上面と下ホイール2の上面との相対的な位置関係は不変であり、かつ、この基準テーブル22の上面に電気式マイクロメータ10のプローブ10bの先端が当接しているので、上下のホイール1,2間の相対的な変位は、直接にプローブ10bの伸縮量の変化となって現れる。したがって、従来問題になっていた下ホイール2の上下の変位やキャリア駆動用ドライブシャフト31を保持するベアリング19の振れなどの影響を受けることがない。
【0045】
こうして、基準テーブル22に当接している電気式マイクロメータ10のプローブ10bの伸縮量が変化すると、これに応じて電気マイクロメータ10の本体部10aからは、その変化に対応した検出信号が出力される。そして、図外のコントローラは、この電気式マイクロメータ10からの検出出力に基づいて被研磨材wの厚さが予め設定した目標値に一致したか否かを判断し、被研磨材wの厚さが目標値に一致した時点で各モータ15,21,28を停止することにより、被研磨材wが所定の厚み寸法に仕上げられる。
【0046】
このように、この実施の形態1において、基準テーブル22は下ホイール2とが連結アーム39で一体的に連結されているので、基準テーブル22は正確に変位検出基準位置を与えることになる。したがって、上下のホイール1,2間の相対的な距離の変化を直接かつ高精度に検出することができ、これによって、被研磨材wを確実に所望の厚み寸法になるまで研磨することが可能となる。
【0047】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2における研磨装置の断面図であり、図1に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0048】
上記の実施の形態1では、伝動シャフト33がギヤ20,36を介してキャリア駆動用第1モータ21に連結されているが、この実施の形態2では、伝動シャフトをフレキシブルシャフト34で構成している。このため、実施の形態1のようなギヤ20,36が省略され、その代わりに、フレキシブルシャフト34の両端がベアリング38,40で回転自在に支持されている。
【0049】
その他の構成は、実施の形態1の場合と基本的に同じであるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0050】
この実施の形態2では、フレキシブルシャフト34を使用することで、上記のように、実施の形態1のようなギヤ20,36を省略することができるので、簡単な構成によってキャリア駆動用第1モータ21の動力をキャリア駆動用ドライブシャフト31に伝えることが可能となる。
【0051】
実施の形態3.
図4は本発明の実施の形態3における研磨装置の断面図であり、図1に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0052】
実施の形態1では、変位検出手段として接触式の電気式マイクロメータ10を使用しているが、この実施の形態3では、変位検出手段43として、発光素子44aと受光素子44bとからなる投受光部44を有する非接触式のものが使用されている。そして、この投受光部44が押圧ヘッド8に固定されることで、投受光部44が上ホイール1に対してこれと一体的に上下動するように接合されている。
【0053】
その他の構成は、実施の形態1の場合と基本的に同じであるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0054】
実施の形態1で使用されている電気マイクロメータ10は接触式の変位検出手段であるため、ホイール駆動用ドライブシャフト12の回転に伴うベアリング13等の振れが直接プローブ10bに伝わったり、プローブ10bと基準テーブル22との軸ずれ等に起因した検出誤差が生じる可能性がある。これに対して、この実施の形態3では、投受光部44の発光素子44aからの光を基準テーブル22の表面に投光し、その反射光を受光素子44bで受光することにより上下のホイール1,2間の相対的な変位を非接触で検出できるので、振動等に起因する誤差要因を取り除くことができ、上下のホイール1,2間の相対的な変位量をさらに一層精度良く検出することができる。
【0055】
実施の形態4.
図5は本発明の実施の形態4における研磨装置の断面図であり、図3に示した実施の形態2と対応する構成部分には同一の符号を付す。
【0056】
実施の形態2では、変位検出手段として接触式の電気式マイクロメータ10を使用しているが、この実施の形態4では、上記の実施の形態3の場合と同様に、変位検出手段43として、発光素子44aと受光素子44bとからなる投受光部44を有する非接触式のものが使用されている。
【0057】
その他の構成は、実施の形態2の場合と基本的に同じであるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0058】
この実施の形態4においても、上下のホイール1,2間の相対的な変位を非接触で検出できるので、振動等に起因する誤差要因を取り除くことができ、上下のホイール1,2間の相対的な変位量をさらに一層精度良く検出することができる。
【0059】
なお、上記の各実施の形態1〜4において、上下のホイール1,2とキャリア3の回転速度および回転方向については特別な制約はなく、被研磨材wを研磨できれば、その条件を任意に設定することができる。
【0060】
また、上記の各実施の形態1〜4では、内外のピン23,29によってキャリア3を回転駆動しているが、ピン23,29の代わりにキャリア駆動用ドライブシャフト31の外周部およびアウタリング25の内周部にそれぞれ歯部を設けて太陽歯車および内歯歯車を構成し、これに合わせて、キャリア3を遊星歯車として構成することもできる。
【0061】
さらに、各実施の形態1〜4の研磨装置は、被研磨材wの上下面を同時に研磨する構成であるが、本発明はこれに限らず、たとえば、キャリア駆動用ドライブシャフト31やアウタリング25を省略して、上ホイール1に被研磨材wを固定し、下ホイール2をホイール駆動用ドライブシャフト12で回転駆動することで、被研磨材wの下面のみを研磨する構成のものについても適用することができる。さらには、上下のホイール1,2は固定した状態で、キャリア駆動用ドライブシャフト31とアウタリング25とでキャリア3のみを回転して被研磨材wを研磨する構成のものであってもよい。
【0062】
要するに、上ホイール1で被研磨材wを押圧した状態で、少なくとも下ホイール2と被研磨材wとの間の相対的な速度差によって被研磨材wを研磨する構成の研磨装置であれば、本発明を広く適用することが可能である。
【0063】
なお、実施の形態3,4の研磨装置では、変位検出手段43において光を使用する非接触式のものを採用したが、本発明は光以外の渦電流や静電容量で変位を検出してもよい。
【0064】
渦電流や静電容量を用いて変位の検出を行なった場合、光を使用したときよりも基準テーブルの表面形状(粗さ)に起因する誤差が小さくなる。
【0065】
また、基準テーブルが導電体(金属)で構成される場合において、渦電流を使用すると、研磨粉や研磨液などの非金属性の物質がセンサと基準テーブル問に存在していても、変位検出信号の誤差は、光,静電容量やその他のものを使用して変位検出を行ったときの誤差より小さくなる。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を奏する。
【0067】
(1) 請求項1記載の発明における研磨装置は、基準テーブルは下ホイールと一体的に連結されているので、基準テーブルは正確に変位検出基準位置を与えることになる。したがって、上下のホイール間の相対的な距離の変化を直接かつ高精度に検出することができ、これによって、被研磨材を確実に所望の厚み寸法になるまで研磨することが可能となる。
【0068】
(2) 請求項2記載の発明における研磨装置は、請求項1記載の発明の効果に加えて、ホイール駆動用ドライブシャフトとキャリア駆動用ドライブシャフトをそれぞれ回転させる場合において、基準テーブルと下ホイールとを連結する部分とキャリア駆動用ドライブシャフトを駆動する伝動シャフトとの相対的な位置関係が変化しないので、互いに干渉することがなく、ホイール駆動用ドライブシャフトとキャリア駆動用ドライブシャフトとはそれぞれ独立して円滑に回転することができる。
【0069】
(3) 請求項3記載の発明における研磨装置は、請求項2記載の効果に加えて、フレキシブルシャフトを使用することで、一層簡単な構成によってキャリア駆動用ドライブシャフトをモータで回転駆動することができる。
【0070】
(4) 請求項4記載の発明における研磨装置は、変位検出手段が接触式のものであるので、比較的簡単な構成でもって上下のホイール間の相対的な変位量を検出することができる。
【0071】
(5) 請求項5記載の発明における研磨装置は、変位検出手段は非接触式のものであるので、振動等の誤差要因を取り除くことができ、上下のホイール間の相対的な変位量をさらに一層精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における研磨装置の断面図である。
【図2】実施の形態1の研磨装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態2における研磨装置の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3における研磨装置の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態4における研磨装置の断面図である。
【図6】従来の研磨装置の断面図である。
【符号の説明】
1 上ホイール
2 下ホイール
3 キャリア
10 電気式マイクロメータ(変位検出手段)
10a 本体部
10b プローブ
12 ホイール駆動用ドライブシャフト
22 基準テーブル
23 インナピン
25 アウタリング
29 アウタピン
31 キャリア駆動用ドライブシャフト
31a 貫通孔
33 伝動シャフト
39 連結アーム
43 変位検出手段
44 投受光部
44a 発光素子
44b 受光素子

Claims (5)

  1. 被研磨材を押圧する上ホイールと、被研磨材を支持する下ホイールとを有し、上下のホイールの内の少なくとも下ホイールと前記被研磨材との間の相対的な速度差によって前記被研磨材を研磨する研磨装置において、前記上ホイールと下ホイールとの相対的な変位を検出する変位検出手段を備え、この変位検出手段は、前記上ホイールに対してこれと一体的に上下動するように接合される一方、前記変位検出手段の対向位置には変位検出基準位置を与える基準テーブルが配置されるとともに、この基準テーブルが前記下ホイールと一体に連結されていることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記下ホイールは円筒状をしたもので、この下ホイールには、略円筒状のホイール駆動用ドライブシャフトが同心に固定され、また、このホイール駆動用ドライブシャフト内には前記被研磨材を保持するキャリアを自公転駆動するキャリア駆動用ドライブシャフトが同心に配置され、このキャリア駆動用ドライブシャフトにはこれを駆動する伝動シャフトが連結される一方、前記下ホイールと基準テーブルとは前記キャリア駆動用ドライブシャフトに形成された貫通孔を上下に通って一体に連結されており、さらに、前記ホイール駆動用ドライブシャフトの内周壁に前記伝動シャフトが回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記伝動シャフトは、フレキシブルシャフトで構成されていることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記変位検出手段は、前記基準テーブルに対して接触するプローブを備えた接触式のものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の研磨装置。
  5. 前記変位検出手段は、前記基準テーブルに対して光を投受光する投受光部を備えた非接触式のものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の研磨装置。
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