JP6234783B2 - 燃料噴射ポンプ - Google Patents
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Description
かかる燃料噴射ポンプは、多数の構成部品からなり、製造工程では種々の組み立て作業を行う必要があるため、個々の構成部品の加工精度の向上、組み立て作業の効率化等に関して、種々の新しい提案、実用化が試みられている。
例えば、機構部品の加工行程における生産性を向上させる加工技術としては、センターレス加工が知られているが、これを、例えば、燃料噴射ポンプのタペットの摺動面の仕上げ加工に用いることで、さらなる生産性の向上が図られている。
エンジンにより駆動されるシャフトに取り付けられたカムの回転運動がタペットを介してプランジャの上下動に変換され、前記プランジャの上下動により燃料の加圧、噴射を可能としてなる燃料噴射ポンプにおいて、
前記タペットと前記プランジャバレルの相互に対向する部位の間に、前記タペットの周方向での回動を防止しつつ、前記プランジャの軸方向での摺動を可能に前記タペットを案内するガイド機構が設けられてなるものである。
また、従来と異なり、タペットの外周部分に案内部材を圧入する必要がないため、圧入によるタペットの変形を招くことがなく、また、案内部材がポンプハウジングとタペットとの間で固着するようなことが回避でき、より信頼性の高い燃料噴射ポンプを提供することができる。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における燃料噴射ポンプの全体構成について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における燃料噴射ポンプは、例えば、コモンレール式燃料噴射制御装置等において、コモンレールへ供給する燃料を加圧、圧送するために用いられるものである。
燃料噴射ポンプ100は、ポンプハウジング1を有し、その比較的下部側(図1において紙面下部側)にカム収納室2が形成されると共に、このカム収納室2から上方へ伸びるようにしてバレル孔3が形成され、以下説明するように、IOバルブ20、プランジャ7、タペット11等が配されたものとなっている。
一方、バレル孔3には、大凡円筒状のプランジャバレル6が嵌挿されている。
プランジャバレル6には、その軸方向(図1において紙面上下方向)に、プランジャ収納孔6aと、このプランジャ収納孔6aに連通するようにしてバルブ収納孔6bがプランジャ収納孔6aの上部側に穿設されている。
プランジャ7の一端、すなわち、カムシャフト4側の端部には、ばね受け8が装着される一方、ばね受け8の上方のバレル孔3の適宜な位置には、環状突起9が形成されており、この環状突起9とばね受け8との間には、プランジャばね10が配設されて、プランジャ7及びタペット11が、ばね受け8を介してカム5へ常に付勢されるようになっている。
スライダ12の上部には、ばね受け収納部12aが形成されており、先のばね受け8が収納されるようになっている。
一方、スライダ12の下部には、ローラ収納部12bが形成されており、次述するようにローラ14が回転可能に収納されるものとなっている。
すなわち、スライダ12の下部において、ピン13がローラ収納部12bを貫くようにして、かつ、カムシャフト4と平行するように取り付けられている。そして、ローラ14は、軸受15を介してピン13に回転可能に取り付けられたものとなっている。
かかるIOバルブ20は、プランジャ7の上下に伴うインレットバルブ21と、アウトレットバルブ22の動作によって、流入通路31を介してのプランジャ室32への燃料の流入と、プランジャ室32から吐出路33を介して図示されないコモンレールへの燃料の吐出を制御可能に構成されたものとなっている。
すなわち、ガイド機構40は、タペット11がカム5の回転運動に伴いプランジャ7と共に上下動する際に、タペット11の周方向での回動を防止すると共に、プランジャ7方向、すなわち、プランジャ7の軸方向(上下方向)に沿って案内し、上下方向の摺動運動を可能にするものである。
本発明の実施の形態におけるガイド機構40は、タペット11に立設されたガイドピン41と、プランジャバレル6に形成されたガイド路42とを有して構成されたものとなっている。
まず、タペット11の頂部において、すなわち、プランジャバレル6の端部と対向する部位において、上述のガイド路42に対応した位置には、ガイドピン41が嵌挿される嵌挿孔43がタペット11の下部側へ向かって穿設されている(図1参照)。
なお、ばね受け8には、ガイドピン41が挿通される挿通孔44が穿孔されており、ガイドピン41がプランジャバレル6側へ突き抜けることができるようになっている。
かかる構成において、ガイドピン41は、タペット11の上下動の長さよりも十分長く設定される一方、ガイド路42は、タペット11の上下動によりガイドピン41が外れない十分な長さに設定されたものとなっている。
また、プランジャバレル6をポンプハウジング1に収納する際には、ガイド路42がガイドピン41の位置に位置するように、プランジャバレル6の周方向での位置を定めた後、ポンプハウジング1内へ徐々に収納してゆき、ガイドピン41がガイド路42に挿入されるようにして収納を終えるようにする。
タペット11が上下方向で往復動する際、その周方向の動きは、ガイドピン41により規制されるため周方向に回動することはなく、一方、上下方向での往復動においては、ガイドピン41がガイド路42内を円滑に往復動するため、タペット11の本来の動きに支障を与えることなく、その結果、円滑なプランジャ7の動きが確保されるようになっている。
なお、先の第1の構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
先の第1の構成例において、ガイド路42は、中空円柱状に形成された穴状のものであったのに対して、この第2の構成例は、ガイド路42がプランジャバレル6の外周面に開口する溝として形成された点が異なるものである(図3参照)。
なお、組み立ての手順や、動きについては、第1の構成例と基本的に同様であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
7…プランジャ
11…タペット
40…ガイド機構
41…ガイドピン
42…ガイド路
Claims (6)
- エンジンにより駆動されるシャフトに取り付けられたカムの回転運動がタペットを介してプランジャの上下動に変換され、前記プランジャの上下動により燃料の加圧、噴射を可能としてなる燃料噴射ポンプにおいて、
前記タペットとプランジャバレルの相互に対向する部位の間に、前記タペットの周方向での回動を防止しつつ、前記プランジャの軸方向での摺動を可能に前記タペットを案内するガイド機構が設けられてなり、
前記ガイド機構は、前記プランジャバレルにおいてプランジャばねの内側で前記プランジャバレルが突出する部分の先端に形成されてなることを特徴とする燃料噴射ポンプ。 - 前記ガイド機構は、前記タペットに、前記プランジャが収納される前記プランジャバレルへ延びるガイドピンが立設される一方、前記プランジャバレルに前記ガイドピンの上下摺動を可能とするガイド路が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ポンプ。
- 前記ガイド路は、前記プランジャバレルの内壁と外壁との間に、中空円柱状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射ポンプ。
- 前記ガイド路は、前記プランジャバレルの外周面に形成された溝状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射ポンプ。
- 前記ガイド機構は、前記タペットへ延びるガイドピンが前記プランジャバレルの前記タペットと対向する部位に立設される一方、前記タペットに前記ガイドピンの上下摺動を可能とするガイド路が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ポンプ。
- 前記ガイド路は、中空円柱状に形成されてなることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射ポンプ。
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JP2013232468A JP6234783B2 (ja) | 2013-11-08 | 2013-11-08 | 燃料噴射ポンプ |
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Family Applications (1)
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