JP6233972B2 - 鞍乗り型車両のフロント懸架構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両のフロント懸架構造に関する。
従来、鞍乗り型車両のフロント懸架構造において、例えば特許文献1に開示されたものがある。これは、フロントフォークを操向自在に支持する操向軸リンクと車体フレームとを、それぞれ前後に延びる上下アーム部の前後端部で支持したものである。操向軸リンクは、フロントフォークの径方向内側に配置される。
特開平4−169386号公報
しかしながら、フロントフォーク(ヘッドパイプ)の径方向内側の操向軸リンクで上下アーム部の前端部を支持すると(ヘッドパイプが回動する型式)、上下アーム部の前端部の支持位置は、必然的にヘッドパイプの上下に突出する操向軸リンクの上下端部となる。そのため、アーム部の支持位置の自由度が低くなるという課題がある。
そこで本発明は、上下に揺動するアーム部で操向部材を支持した鞍乗り型車両のフロント懸架構造において、アーム部の支持位置の自由度を高めることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ステアリング軸線(C3)を形成する軸部(13b)を、前記ステアリング軸線(C3)の回りに回動可能に径方向内側で支持するヘッドパイプ(12)と、前記ヘッドパイプ(12)の下側で前記軸部(13b)の下端部に接続されて操向輪(9)の車軸(9a)を支持するフロントフォーク(19)と、前記軸部(13b)を有する転舵部材(13)の上側で一端部が回動自在に接続されると共に、ハンドル(8)の側で他端部が回動自在に接続されるリンク部材(15)と、を備える鞍乗り型車両のフロント懸架構造であって、前記ヘッドパイプ(12)は、車体フレーム(1)の前方に離間して配置され、前記ヘッドパイプ(12)に前端部を揺動可能に支持されると共に、前記車体フレーム(1)に後端部を揺動可能に支持される揺動アーム(16)を更に備え、前記揺動アーム(16)は、上下に離間した上アーム部(17)と下アーム部(18)とを有し、前記ヘッドパイプ(12)は、側面視で上側ほど後方に位置するように傾斜し、前記上アーム部(17)の前端部(17a)は、前記ステアリング軸線(C3)よりも前方であって前記ヘッドパイプ(12)の前上部で支持され、前記下アーム部(18)の前端部(18a)は、前記ステアリング軸線(C3)よりも後方であって前記ヘッドパイプ(12)の後下部で支持されることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記上アーム部(17)の前記前端部(17a)及び前記下アーム部(18)の前記前端部(18a)のそれぞれは、前記ヘッドパイプ(12)の接続部(12a,12b)を貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材(34a,36a)を介して揺動可能に支持されることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記上アーム部(17)の前記前端部(17a)及び前記下アーム部(18)の前記前端部(18a)のそれぞれは、前記ヘッドパイプ(12)の接続部(12a,12b)に車幅方向に沿う連結軸線(C9,C11)の回りに揺動可能に接続され、前記連結軸線(C9,C11)のうち少なくとも一方は、側面視で前記ヘッドパイプ(12)の上端と下端との間に配置されることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ステアリング軸線を形成する軸部の径方向外側のヘッドパイプに揺動アームの前端部が支持されるので、揺動アームの支持位置を任意に設定することができる。よって、アーム部の支持位置の自由度を高めることができる。又、転舵部材等の転舵系と揺動アーム等の揺動系とが分離しているため、転舵系は揺動の影響を受けにくい。加えて、ヘッドパイプの傾斜により生じるヘッドパイプの前上部及び後下部のスペースを、上下アーム部のそれぞれの前端部の支持スペースとして有効に活用し、フロント懸架構造をコンパクトにして全長を短くすることができる。又、上下アーム部のそれぞれの前端部が前後に振り分けられるので、力が一部に集中することを抑制することができる。
請求項に記載した発明によれば、ヘッドパイプを避けて連結部材で上下アーム部のそれぞれを支持できるので、上下アーム部のそれぞれの前端部を高い剛性で支持することができる。
請求項に記載した発明によれば、上下アーム部のそれぞれの前端部をヘッドパイプにコンパクトに支持することができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の車体前部の左側面図である。 上記自動二輪車の前輪懸架装置の左側面図である。 上記前輪懸架装置を左上前方から見た斜視図である。 上記前輪懸架装置の上面図である。 上記前輪懸架装置の回転軸線に沿う断面及び左リンク部材の平断面を含む断面図である。 上記前輪懸架装置の上アーム部の第一連結軸線に沿う断面及び第二連結軸線に沿う断面を含む断面図である。 上記前輪懸架装置の下アーム部の第三連結軸線に沿う断面及び第四連結軸線に断面並びにクッションユニットの前下端部の接続部の中心軸線に沿う断面を含む断面図である。 上記前輪懸架装置のフロントフォークの上端部の接続部のヘッドパイプの長手方向に沿う断面及び前輪車軸の中心軸線に沿う断面を含む断面図である。 上記前輪懸架装置の各種軸線等を示す左側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、及び車両左右中心線CLが示されている。
図1は、鞍乗り型車両の一例としての自動二輪車の車体前部を示す。図1を参照し、自動二輪車の車体フレーム1は、前端部に前輪懸架装置10を支持するフロントブロック2を有する。
フロントブロック2の後方には、左右一対のメインフレーム3が後下がりに延びると共に、左右一対のサブフレーム3aが後方に延びる。左右メインフレーム3は、不図示の後輪懸架装置を支持するピボットフレーム4に接続される。フロントブロック2、左右メインフレーム3及び左右サブフレーム3aの下方には、例えば水平対向型のエンジン5が搭載される。フロントブロック2及び左右メインフレーム3の上方には、燃料タンク6が配置される。自動二輪車の車体前部は、合成樹脂製のフロントカウル7で覆われる。
図2、図3を併せて参照し、フロントブロック2は、側面視で、前上方に突出するV字状をなす。フロントブロック2の前上端部には、後述する上アーム部17の後端部17bが接続される接続部2bが形成される。フロントブロック2の上下中央近傍には、後述する下アーム部18の後端部18bが接続される接続部2cが形成される。
フロントブロック2の前下端部には、エンジン5の左右側部が支持される支持部2dが形成される。
前輪懸架装置10は、支持部2aと、ハンドルポスト11と、ヘッドパイプ12と、転舵部材13と、回動部材14と、リンク部材15と、揺動アーム16と、フロントフォーク19と、クッションユニット20と、を備える。
図8、図9を併せて参照し、フロントフォーク19は、ヘッドパイプ12の下方に配置される。フロントフォーク19は、その上端部が転舵部材13の軸部13bに接続されると共に、その下端部で操向輪としての前輪9の前輪車軸9aを支持する。
フロントフォーク19は、上下に延びる左右一対のアーム部19aと、左右アーム部19aの上端部間を連結するクロスメンバ19bと、を一体に有する。フロントフォーク19の各要素は、それぞれ例えば一体のアルミ製部品であり、これらが互いに一体に溶接結合される。
左右アーム部19aは、前輪9の左右両側に配置される。クロスメンバ19bは、前輪9の上端位置のトレッド面に沿うように車幅方向内側へ湾曲し、左右アーム部19aの上端部間に配置される。クロスメンバ19bは、その左右端部が左右アーム部19aの上端部に接合される。
クロスメンバ19bの上端部には、転舵部材13の軸部13bが接続される接続部19cが形成される。クロスメンバ19bの接続部には、転舵部材13の軸部13bが延びる方向に開口する挿通孔19hが形成される。転舵部材13の軸部13bは、その下端部で最大径を有する。挿通孔19hに軸部13bを上端部から挿通させ、挿通孔19hに軸部13bの下端部が位置する状態で、軸部13bの下端部と接続部19cとを溶接結合することで、フロントフォーク19の上端部が転舵部材13の軸部13bに固定的に接続される。
尚、図中符号13gは、ヘッドパイプ12の下端部内周に保持されるボールベアリングを示す。
左右アーム部19aの下端部には、前輪車軸9aが接続される接続部19dが形成される。左右アーム部19aの接続部19dには、車幅方向に開口する挿通孔9hが形成される。左右アーム部19aの接続部19dの間に前輪9のホイール9cのハブ部9dを挟んだ状態で、挿通孔9h及びホイール9cのハブ部9dの内周を通じて、前輪車軸9aの一端にボルト9bを螺着し締め込む。前輪車軸9aの外周には、左右一対のサイドカラー9jと、左右サイドカラー9jの内側に隣接する左右一対のボールベアリング9gと、左右ボールベアリング9g間の距離を確保するためのセンターカラー9iと、が設けられる。左右ボールベアリング9gを介して、前輪車軸9aの車幅方向両端部がフロントフォーク19の下端部に固定的に支持されると共に、前輪9のホイール9cが前輪車軸9aの車幅方向中央に回動可能に支持される。
尚、符号21aは、ハブ部9dの左右両端にインナーロータが固定されたブレーキロータを示す。又、図中符号C1は、前輪車軸9aの中心軸線を示す。又、図中符号C1Lは、中心軸線C1から地面Gに降ろした垂線を示す。又、図中符号Tは、トレールを示す。
フロントフォーク19の下部(左右アーム部19a)の後方には、ブレーキキャリパ21が支持される。フロントフォーク19の上部(クロスメンバ19b)には、フロントフェンダ22が不図示のボルトを介して支持される。
図2、図3、図9を併せて参照し、支持部2aは、側面視で、フロントブロック2の上端部の前後中央で垂直方向に対して後傾して設けられる。支持部2aは、例えばアルミ製のフロントブロック2の上前端部に一体に設けられる。支持部2aは、その上部でハンドルポスト11を回動可能(操向可能)に支持すると共に、その下部でクッションユニット20の後上端部20bを揺動可能に支持する。
具体的に、支持部2aは、その上部内周にハンドルポスト11の軸部11aを挿通し、この軸部11aを回動可能(操向可能)に支持する。支持部2aの内周には、図示しないボールベアリングが保持される。軸部11aの上端部は、支持部2aの上方に突出し、この突出部でハンドルポスト11のホルダ11bを固定的に支持する。支持部2aの下部には、クッションユニット20の後上端部20bが接続される接続部2eが車幅方向両側に左右一対形成される。
尚、図中符号C2は、軸部11aの中心軸線を示す。以下、中心軸線C2を操舵軸線ということがある。ハンドルポスト11の軸部11aは、操舵軸線C2を形成する。
図5を参照し、ハンドルポスト11は、操舵軸線C2に沿う方向から見て、後方に凸のV字状をなす。ハンドルポスト11のホルダ11bには、バーハンドル8の左右中央部が固定的に支持される。図2を参照し、ハンドルポスト11の軸部11aが支持部2aに回動可能に支持されることで、ハンドルポスト11には、バーハンドル8が支持部2aの上方で軸部11a(操舵軸線C2)の回りに回動可能(操向可能)に支持される。ハンドルポスト11の左右端部には、後述する左右第二ボールジョイント43が接続される接続部11cが形成される。
図2、図8、図9を併せて参照し、ヘッドパイプ12は、操舵軸線C2の前方に離間して設けられる。ヘッドパイプ12は、側面視で上側ほど後方に位置するように傾斜する。具体的に、ヘッドパイプ12は、円筒状をなし、支持部2a(フロントブロック2)の前方で垂直方向に対して後傾して設けられる。ヘッドパイプ12は、その径方向内側で転舵部材13の軸部13bを、その中心軸線C3の回りに回動可能(操向可能)に支持する。ステアリング軸線C3よりも前方であってヘッドパイプ12の前上部には、上アーム部17の前端部17aが接続される接続部12aが前上方に突出して形成される。ステアリング軸線C3よりも後方であってヘッドパイプ12の後下部には、下アーム部18の前端部18aが接続される接続部12bが後下方に突出して形成される。
尚、軸部13bの中心軸線C3は、ヘッドパイプ12の中心軸線と一致する。以下、中心軸線C3をステアリング軸線(転舵軸線)ということがある。ステアリング軸線C3の鉛直方向に対する角度が「キャスター角」となる。ステアリング軸線C3は操舵軸線C2よりも前方にオフセット(離間)すると共に、側面視で上側ほど後方に位置するように傾斜する直線状をなす。図の前輪懸架装置10に車重分の荷重が加わった1G状態(以下、単に「1G状態」ということがある。)において、ステアリング軸線C3と操舵軸線C2とは、互いに平行である。
図2、図5を併せて参照し、転舵部材13は、ヘッドパイプ12に回動可能に支持されると共に、前輪9と一体的にステアリング軸線C3の回りに操向される。転舵部材13は、アッパー部13aと、軸部13bと、を有する。アッパー部13aは、側面視で、その前部が前方に張り出すC字状をなす。軸部13bは、ヘッドパイプ12が延びる方向に沿って延びる。
アッパー部13aの下端部は、ステアリング軸線C3に沿う方向から見て、後方が開くC字状をなす。アッパー部13aの前下端部には、位置決め用のピン13cを差し込む差込孔13hが形成される。アッパー部13aの後下端部には、車幅方向に開口する挿通孔30hが形成される。差込孔13hにピン13cを差し込んだ状態で、挿通孔30hを通じてボルト30aをナット30bに螺着し締め込むことで、アッパー部13aの下端部が軸部13bの上端部に締結固定される。
図2、図4、図5、図9を併せて参照し、アッパー部13aの上端部には、車幅方向に延びる円筒状をなす軸支部13dが形成される。軸支部13dは、側面視で、左右リンク部材15の上側に配置される。軸支部13dには、回動部材14が軸支部13dと同軸に回動可能に支持される。
尚、図中符号C4は、軸支部13dの中心軸線を示す。以下、中心軸線C4を回動軸線ということがある。
回動部材14は、左右リンク部材15の前端部と転舵部材13との間に設けられる。回動部材14は、左右リンク部材15の前端近傍、且つ、左右リンク部材15の間に配置される。回動部材14は、左右リンク部材15の上側に配置される。
図4を参照し、回動部材14は、上面視で、ハンドルポスト11と同等の幅となるように車幅方向に延びる。回動部材14は、その前部に位置する本体部14fと、本体部14fの車幅方向内側で所定の間隔を空けて後方に延びる左右一対の延出部14bと、を有する。本体部14fの左右端部には、後述する左右第一ボールジョイント40が接続される接続部14aが形成される。
図5を併せて参照し、回動部材14の左右延出部14bには、車幅方向に開口する挿通孔31hが形成される。左右延出部14bの間に円筒状の軸支部13dを挟んだ状態で、挿通孔31h及び軸支部13dの内周を通じてボルト31aを挿通し、その突出部にナット31bを螺着し締め込む。ボルト31aの外周には、左右一対のサイドカラー31jと、左右サイドカラー31jの内側に隣接する左右一対のボールベアリング31gと、左右ボールベアリング31g間の距離を確保するためのセンターカラー31iと、が設けられる。左右ボールベアリング31gを介して、回動部材14が、転舵部材13の軸支部13dに回動軸線C4の回りに回動可能に支持される。
図2、図4、図5を併せて参照し、リンク部材15は、車幅方向両側に左右一対設けられる。左右リンク部材15は、上面視で、車両前後方向に直線状に延びると共に、車幅方向に互いに平行に並ぶ。左右リンク部材15は、転舵部材13の側で前端部を後述する第一軸線C5の回りに回動自在に接続すると共に、バーハンドル8の側で後端部を後述する第二軸線C6の回りに回動自在に接続する。
具体的に、左右リンク部材15の前端部には、車幅方向両側に設けられる左右一対の第一ボールジョイント40が接続される。左右リンク部材15の後端部には、車幅方向両側に設けられる左右一対の第二ボールジョイント43が接続される。左右リンク部材15は、その前端部が左右第一ボールジョイント40を介して回動部材14の左右接続部14aに回動自在に接続されると共に、その後端部が左右第二ボールジョイント43を介してハンドルポスト11の左右接続部11cに回動自在に接続される。
左右第一ボールジョイント40は、それぞれ第一ボールスタッド41と、第一ソケット42と、を有する。
左右第一ボールスタッド41は、それぞれ球状のボール部41aと、ボール部41aの上方に突出するスタッド部41bと、を有する。左右ボール部41aは、左右第一ソケット42の内部で摺動可能に保持される。左右スタッド部41bは、車両上下方向に直線状に延びる。
左右第一ソケット42は、それぞれ第一上ソケット42aと、第一下ソケット42bと、を有する。これら第一上ソケット42aと第一下ソケット42bとの間には、ボール部41aが摺動可能に保持される。
回動部材14の左右接続部14aには、車両上下方向に開口する挿通孔14hが形成される。左右挿通孔14hに左右スタッド部41bの上端部のネジ部を挿通し、その上方への突出部にナット32を螺着し締め込むことで、左右スタッド部41bが回動部材14の左右接続部14aに締結固定される。
尚、図中符号C5は、左右スタッド部41bの中心軸線を示す。以下、中心軸線C5を第一軸線ということがある。第一軸線C5は、車両上下方向に延びる直線である。又、図中符号C7は、左右ボール部41aの中心を示す。左右ボール部41aの中心C7は、左右第一ボールジョイント40の回動中心となる。
左右第二ボールジョイント43は、それぞれ第二ボールスタッド44と、第二ソケット45と、を有する。
左右第二ボールスタッド44は、それぞれ球状のボール部44aと、ボール部44aの上方に突出するスタッド部44bと、を有する。左右ボール部44aは、左右第二ソケット45の内部で摺動可能に保持される。左右スタッド部44bは、左右スタット部41bと平行をなし、車両上下方向に直線状に延びる。
左右第二ソケット45は、それぞれ第二上ソケット45aと、第二下ソケット45bと、を有する。これら第二上ソケット45aと第二下ソケット45bとの間には、ボール部44aが摺動可能に保持される。
ハンドルポスト11の左右接続部11cには、車両上下方向に開口する挿通孔11hが形成される。左右挿通孔11hに左右スタッド部44bの上端部のネジ部を挿通し、その上方への突出部にナット32を螺着し締め込むことで、左右スタッド部44bがハンドルポスト11の左右接続部11cに締結固定される。
尚、図中符号C6は、左右スタッド部44bの中心軸線を示す。以下、中心軸線C6を第二軸線ということがある。第二軸線C6は、第一軸線C5と平行、且つ、車両上下方向に延びる直線である。又、図中符号C8は、左右ボール部44aの中心を示す。左右ボール部44aの中心C8は、左右第二ボールジョイント43の回動中心となる。
左右リンク部材15は、その前端部が左右第一下ソケット42bの後端部42rに接続されると共に、その後端部が左右第二下ソケット45bの前端部45fに接続される。具体的に、左右リンク部材15は、その前端部のネジ部15aが左右第一下ソケット42bの後端部42rに所定量螺着された状態でロックナット33を用いて固定されると共に、その後端部のネジ部15bが左右第二下ソケット45bの前端部45fに所定量螺着された状態でロックナット33を用いて固定される。左右リンク部材15は、ロックナット33を緩めて左右第一下ソケット42b及び左右第二下ソケット45bと前ネジ部15a及び後ネジ部15bとの螺着量を増減させることで、前後接続部間の距離を調整可能である。
左右リンク部材15は、操舵軸線C2、ステアリング軸線C3に沿う矢視で、回動部材14及びハンドルポスト11と共に平行リンクを形成する。このため、バーハンドル8の操舵角と同角度で、前輪9が転舵可能とされる。又、左右リンク部材15により、バーハンドル8の操舵動作と転舵部材13の操向動作(ステアリング動作)とがリニアに連動する。
図2、図3、図9を併せて参照し、揺動アーム16は、ヘッドパイプ12に前端部を揺動可能に支持されると共に、フロントブロック2に後端部を揺動可能に支持される。揺動アーム16は、上下に離間したアーム部17,18を有する。上下アーム部17,18は、車両上下方向に並んで配置されると共に、車両前後方向に沿うように延びる。
揺動アーム16は、上アーム部17の前後端部17a,17bのそれぞれが下アーム部18の前後端部18a,18bのそれぞれよりも前方に配置される。揺動アーム16は、上アーム部17の前端部17aがステアリング軸線C3の前方で支持されると共に、下アーム部18の前端部18aがステアリング軸線C3の後方で支持される。揺動アーム16は、上アーム部17の前端部17aがヘッドパイプ12の上端より下方に配置されると共に、下アーム部18の前端部18aがヘッドパイプ12の下端近傍に配置される。
図6を併せて参照し、上アーム部17は、その前端部17aがヘッドパイプ12の接続部12aを貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材としてのボルト34aを介して揺動可能に支持される。又、上アーム部17は、その後端部17bがフロントブロック2の接続部2bを貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材としてのボルト35aを介して揺動可能に支持される。
上アーム部17は、前後に延びる左右一対のアーム本体17cと、左右アーム本体17cの後端部17b間を連結するクロスメンバ17dと、を一体に有する。上アーム部17の各要素は、それぞれ例えば一体のアルミ製部品であり、これらが互いに一体に溶接結合される。
左右アーム本体17cは、ヘッドパイプ12の上部の左右両側に配置される。左右アーム本体17cは、ヘッドパイプ12の上部の外壁面に沿うように車幅方向内側へ湾曲する。
クロスメンバ17dは、ヘッドパイプ12の上部の後方で車幅方向に延びる。クロスメンバ17dの両端部は、左右アーム本体17cの後端部17bに接合される。
左右アーム本体17cの前端部17aには、車幅方向に開口する挿通孔34hが形成される。左右アーム本体17cの前端部17aの間にヘッドパイプ12の接続部12aを挟んだ状態で、挿通孔34h及び接続部12aの内周を通じて、ボルト34aをナット34bに螺着し締め込む。ボルト34aの外周には、左右一対のニードルベアリング34mを支持するための左右一対のサイドカラー34jと、左右サイドカラー34jの間の距離を確保するためのセンターカラー34iと、右サイドカラー34jとセンターカラー34iとを介してスラストを受けるボールベアリング34gと、が設けられる。これら左右サイドカラー34j、センターカラー34i及びボールベアリング34gを介して、上アーム部17の前端部17aが接続部12aに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C9は、ボルト34aの中心軸線を示す。以下、中心軸線C9を第一連結軸線ということがある。第一連結軸線C9は、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置される。
フロントブロック2の左右接続部2bには、車幅方向に開口する挿通孔35hが形成される。フロントブロック2の左接続部2bには、左右隙を調整するためのアジャストカラー35kが設けられる。フロントブロック2の左右接続部2bの間に上アーム部17の後端部17b(左右アーム本体17cの後端部17b及びクロスメンバ17d)を挟んだ状態で、挿通孔35h及び上アーム部17の後端部17bの内周を通じて、ボルト35aをナット35bに螺着し締め込む。ボルト35aの外周には、左右一対のニードルベアリング35mを支持するための左右一対のサイドカラー35jと、左右サイドカラー35jの間の距離を確保するためのセンターカラー35iと、右サイドカラー35jとセンターカラー35iとを介してスラストを受けるボールベアリング35gと、が設けられる。これら左右サイドカラー35j、センターカラー35i及びボールベアリング35gを介して、上アーム部17の後端部17bが左右接続部2bに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C10は、ボルト35aの中心軸線を示す。以下、中心軸線C10を第二連結軸線ということがある。
図7を併せて参照し、下アーム部18は、その前端部18aがヘッドパイプ12の接続部12bを貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材としてのボルト36aを介して揺動可能に支持される。又、下アーム部18は、その後端部18bがフロントブロック2の接続部2cを貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材としてのボルト37aを介して揺動可能に支持される。下アーム部18の前下部には、クッションユニット20の前下端部20aが接続される接続部18eが形成される。
下アーム部18は、前後に延びる左右一対のアーム本体18cと、左右アーム本体18cの後端部18b間を連結するクロスメンバ18dと、を一体に有する。下アーム部18の各要素は、それぞれ例えば一体のアルミ製部品であり、これらが互いに一体に溶接結合される。下アーム部18の前後長さは、上アーム部17の前後長さよりも長い。図2を参照し、側面視で、第三連結軸線C11と第四連結軸線C12とを結ぶ第二線分の長さW2は、第一連結軸線C9と第二連結軸線C10とを結ぶ第一線分の長さW1よりも長い(W2>W1)。
左右アーム本体18cは、クッションユニット20の下部の左右両側に配置される。左右アーム本体18cは、クッションユニット20(後述するスプリング20f)の下部の外周面に沿うように車幅方向内側へ湾曲する。左右アーム本体18cの内部には、車幅方向内側へ湾曲する空間18sが形成されている。
クロスメンバ18dは、クッションユニット20の下部の後方で車幅方向に延びる。クロスメンバ18dの両端部は、左右アーム本体18cの後端部18bに接合される。
左右アーム本体18cの前端部18aには、車幅方向に開口する挿通孔36hが形成される。左右アーム本体18cの前端部18aの間にヘッドパイプ12の接続部12bを挟んだ状態で、挿通孔36h及び接続部12bの内周を通じて、ボルト36aをナット36bに螺着し締め込む。ボルト36aの外周には、左右一対のニードルベアリング36mを支持するための左右一対のサイドカラー36jと、左右サイドカラー36jの間の距離を確保するためのセンターカラー36iと、右サイドカラー36jとセンターカラー36iとを介してスラストを受けるボールベアリング36gと、が設けられる。これら左右サイドカラー36j、センターカラー36i及びボールベアリング36gを介して、下アーム部18の前端部18aが接続部12bに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C11は、ボルト36aの中心軸線を示す。以下、中心軸線C11を第三連結軸線ということがある。第三連結軸線C11は、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置される。
フロントブロック2の左右接続部2cには、車幅方向に開口する挿通孔37hが形成される。フロントブロック2の左接続部2cには、左右隙を調整するためのアジャストカラー37kが設けられる。フロントブロック2の左右接続部2cの間に下アーム部18の後端部18b(左右アーム本体18cの後端部18b及びクロスメンバ18d)を挟んだ状態で、挿通孔37h及び下アーム部18の後端部18bの内周を通じて、ボルト37aをナット37bに螺着し締め込む。ボルト37aの外周には、左右一対のニードルベアリング37mを支持するための左右一対のサイドカラー37jと、左右サイドカラー37jの間の距離を確保するためのセンターカラー37iと、右サイドカラー37jとセンターカラー37iとを介してスラストを受けるボールベアリング37gと、が設けられる。これら左右サイドカラー37j、センターカラー37i及びボールベアリング37gを介して、下アーム部18の後端部18bが左右接続部2cに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C12は、ボルト37aの中心軸線を示す。以下、中心軸線C12を第四連結軸線ということがある。
又、図2における側面視で、ヘッドパイプ12の接続部12aと接続部12bとの間には、ビード形状12eが形成される。ビード形状12eは、第一連結軸線C9と第三連結軸線C11とを結ぶ線分に沿って形成される。
又、図中符号AX1は、側面視で第一連結軸線C9と第二連結軸線C10とを通る第一直線を示す。図中符号AX2は、側面視で第三連結軸線C11と第四連結軸線C12とを通る直線を示す。
図の1G状態において、上アーム部17の第一直線AX1と下アーム部18の第二直線AX2とは、互いに平行である。
図2、図6、図7、図9を併せて参照し、クッションユニット20は、下アーム部18に前下端部20aが揺動可能に接続されると共に、支持部2aに後上端部20bが揺動可能に接続される。クッションユニット20は、下アーム部18の揺動に伴い前下端部20aをストロークさせて緩衝作用を得る。
クッションユニット20は、ダンパー20eと、スプリング20fと、を有する。
ダンパー20eは、側面視で上側ほど後側に位置するように傾斜するロッド式のダンパーである。
スプリング20fは、ダンパー20eの周囲を巻回するコイルスプリングである。
クッションユニット20は、その中心軸線C15に沿ってストロークして伸縮し、所定の緩衝作用を得る。以下、中心軸線C15をストローク軸線ということがある。
図2、図9を併せて参照し、クッションユニット20は、前下端部20aが側面視で第三連結軸線C11と第四連結軸線C12とを結ぶ線分の中点Pmよりも前方で支持されると共に、後上端部20bが側面視で第二連結軸線C10よりも後方で支持される。
クッションユニット20の前下端部20aは、下アーム部18の前後中間位置よりも前方に位置する。クッションユニット20の前下端部20aは、側面視で第三連結軸線C11と第四連結軸線C12とを結ぶ線分の中点Pmよりも前方に位置し、且つ、前記線分よりも下方に位置する。
クッションユニット20の後上端部20bは、操舵軸線C2を形成するハンドルポスト11の軸部11aの下近傍で、且つ、側面視で操舵軸線C2よりも後下方に位置する。クッションユニット20の後上端部20bは、上アーム部17の後端部17bの後方に位置する。
クッションユニット20の後上端部20bは、側面視で第四連結軸線C12よりも後方に配置される。具体的に、クッションユニット20の後上端部20bは、下アーム部18の後端部18bの上後方に位置する。
図7を参照し、下アーム部18の左右接続部18eには、車幅方向に開口する挿通孔39hが形成される。下アーム部18の左右接続部18eの間にクッションユニットの前下端部20aを挟んだ状態で、挿通孔39h及びクッションユニットの前下端部20aの内周を通じて、ボルト39aを挿通し、その突出部にナット39bを螺着し締め込む。ボルト39aの外周には、ニードルベアリング39mを支持するためのカラー39jが設けられる。このカラー39jを介して、クッションユニット20の前下端部20aが左右接続部18eに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C13は、ボルト39aの中心軸線を示す。
図6を参照し、支持部2aの左右接続部2eには、車幅方向に開口する挿通孔38hが形成される。支持部2aの左右接続部2eの間にクッションユニットの後上端部20bを挟んだ状態で、挿通孔38h及びクッションユニットの後上端部20bの内周を通じて、ボルト38aを挿通し、その突出部にナット38bを螺着し締め込む。ボルト38aの外周には、ニードルベアリング38mを支持するためのカラー38jが設けられる。このカラー38jを介して、クッションユニット20の後上端部20bが左右接続部2eに揺動可能に支持される。
尚、図中符号C14は、ボルト38aの中心軸線を示す。
ここで、図1、図9は、前輪懸架装置10に車重分の荷重が加わった1G状態を示す。
この状態から、前輪制動等により前輪9が相対的に上方へ変位すると、揺動アーム16が上方へ揺動して、フロントフォーク19及びヘッドパイプ12が上方へ変位する。このとき、第四連結軸線C12を中心に下アーム部18が右回り(時計回り)に後転する。すると、下アーム部18が、クッションユニット20の前下端部20aを上方へ変位させてクッションユニット20を圧縮させる。
ヘッドパイプ12が上方へ変位すると、これに応じて転舵部材13も一体的に変位する。このとき、回動部材14がハンドルポスト11に対して変位し、且つ、ステアリング軸線C3の操舵軸線C2に対する角度が変化するが、この変化は左右第一ボールジョイント40、左右第二ボールジョイント43の揺動及び回動部材14の回動により吸収される。
一方、前記1G状態から、加速等により前輪9が相対的に下方へ変位すると、揺動アーム16が下方へ揺動して、フロントフォーク19及びヘッドパイプ12が下方へ変位する。このとき、第四連結軸線C12を中心に下アーム部18が左回り(反時計回り)に前転する。すると、下アーム部18が、クッションユニット20の前下端部20aを下方へ変位させてクッションユニット20を伸長させる。
ヘッドパイプ12が下方へ変位すると、これに応じて転舵部材13も一体的に変位する。このとき、回動部材14がハンドルポスト11に対して変位し、且つ、ステアリング軸線C3の操舵軸線C2に対する角度が変化するが、この変化は左右第一ボールジョイント40、左右第二ボールジョイント43の揺動及び回動部材14の回動により吸収される。
以上説明したように、上記実施形態は、ステアリング軸線C3を形成する軸部13bを、ステアリング軸線C3の回りに回動可能に径方向内側で支持するヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12の下側で軸部13bの下端部に接続されて操向輪9の車軸9aを支持するフロントフォーク19と、軸部13bを有する転舵部材13の上側で一端部が回動自在に接続されると共に、ハンドル8の側で他端部が回動自在に接続されるリンク15と、を備える鞍乗り型車両のフロント懸架構造であって、ヘッドパイプ12は、車体フレーム1の前方に離間して配置され、ヘッドパイプ12に前端部を揺動可能に支持されると共に、車体フレーム1に後端部を揺動可能に支持される揺動アーム(16)を更に備える。
この構成によれば、ステアリング軸線C3を形成する軸部13bの径方向外側のヘッドパイプ12に揺動アーム16の前端部が支持されるので、揺動アーム16の支持位置を任意に設定することができる。よって、アーム部の支持位置の自由度を高めることができる。又、転舵部材13等の転舵系と揺動アーム16等の揺動系とが分離しているため、転舵系は揺動の影響を受けにくい。
又、上記実施形態では、揺動アーム16は、上下に離間した上アーム部17と下アーム部18とを有し、ヘッドパイプ12は、側面視で上側ほど後方に位置するように傾斜し、上アーム部17の前端部17aは、ステアリング軸線C3よりも前方であってヘッドパイプ12の前上部で支持され、下アーム部18の前端部18aは、ステアリング軸線C3よりも後方であってヘッドパイプ12の後下部で支持されることで、ヘッドパイプ12の傾斜により生じるヘッドパイプ12の前上部及び後下部のスペースを、上下アーム部17,18のそれぞれの前端部17a,18aの支持スペースとして有効に活用し、フロント懸架構造をコンパクトにして全長を短くすることができる。又、上下アーム部17,18のそれぞれの前端部17a,18aが前後に振り分けられるので、力が一部に集中することを抑制することができる。
又、上記実施形態では、上アーム部17の前端部17a及び下アーム部18の前端部18aのそれぞれは、ヘッドパイプ12の接続部12a,12bを貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材34a,36aを介して揺動可能に支持されることで、ヘッドパイプ12を避けて連結部材で上下アーム部17,18のそれぞれを支持できるので、上下アーム部17,18のそれぞれの前端部17a,18aを高い剛性で支持することができる。
又、上記実施形態では、上アーム部17の前端部17a及び下アーム部18の前端部18aのそれぞれは、前記ヘッドパイプ12の接続部12a,12bに車幅方向に沿う連結軸線C9,C11の回りに揺動可能に接続され、連結軸線C9,C11のうち少なくとも一方は、側面視で前記ヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置されることで、上下アーム部17,18のそれぞれの前端部17a,18aをヘッドパイプ12にコンパクトに支持することができる。
尚、上記実施形態では、上アーム部17の第一直線AX1と下アーム部18の第二直線AX2とが1G状態で互いに平行である例を挙げて説明したが、これに限らない。
例えば、上アーム部17の第一直線AX1と下アーム部18の第二直線AX2とが、1G状態で前側ほど大きく離間するように、後方への延長部分で互いに交差していてもよい。このような交差配置にするには、例えば、側面視で、第二連結軸線C10の上下位置を下方にずらしたり、第四連結軸線C12の上下位置を上方にずらしたりするとよい。
又、上アーム部17の第一直線AX1と下アーム部18の第二直線AX2とが、1G状態で後側ほど大きく離間するように、前方への延長部分で互いに交差していてもよい。このような交差配置にするには、例えば、側面視で、第二連結軸線C10の上下位置を上方にずらしたり、第四連結軸線C12の上下位置を下方にずらしたりするとよい。
又、上記実施形態では、ステアリング軸線C3が操舵軸線C2よりも前方に離間すると共に、1G状態でステアリング軸線C3と操舵軸線C2とが互いに平行である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ステアリング軸線C3が操舵軸線C2よりも前方に離間すると共に、ステアリング軸線C3と操舵軸線C2とが互いに交差していてもよい。即ち、ステアリング軸線C3が操舵軸線C2よりも前方に離間していればよい。
又、上記実施形態では、第一軸線C5が、車両上下方向に延びる直線であり、第二軸線C6が、第一軸線C5に平行、且つ、車両上下方向に延びる直線である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一軸線C5が、車幅方向と交差する方向に沿う直線であり、第二揺動直線C6が、車幅方向と交差する方向に沿い、且つ、第一軸線C5とは異なる直線であってもよい。
又、上記実施形態では、第一連結軸線C9及び第三連結軸線C11のそれぞれが、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一連結軸線C9のみが、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置されてもよいし、第三連結軸線C11のみが、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置されてもよい。即ち、第一連結軸線C9及び第三連結軸線C11のうち少なくとも一方が、側面視でヘッドパイプ12の上端と下端との間に配置されていればよい。
尚、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。
又、水平対向のエンジン以外の縦置きエンジンを搭載した車両や、クランク軸を車幅方向に沿わせた横置きエンジンを搭載した車両に適用してもよい。クッションユニットやクッションアームが車体としてエンジンに支持された構成でもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 車体フレーム
8 バーハンドル(ハンドル)
9 操向輪
9a 車軸
12 ヘッドパイプ
12a,12b 接続部
13 転舵部材
13b 軸部
16 揺動アーム
17 上アーム部
17a 上アーム部の前端部
18 下アーム部
18a 下アーム部の前端部
19 フロントフォーク
34a ボルト(連結部材)
36a ボルト(連結部材)
C3 ステアリング軸線
C9 第一連結軸線(連結軸線)
C11 第三連結軸線(連結軸線)

Claims (3)

  1. ステアリング軸線(C3)を形成する軸部(13b)を、前記ステアリング軸線(C3)の回りに回動可能に径方向内側で支持するヘッドパイプ(12)と、前記ヘッドパイプ(12)の下側で前記軸部(13b)の下端部に接続されて操向輪(9)の車軸(9a)を支持するフロントフォーク(19)と、前記軸部(13b)を有する転舵部材(13)の上側で一端部が回動自在に接続されると共に、ハンドル(8)の側で他端部が回動自在に接続されるリンク部材(15)と、を備える鞍乗り型車両のフロント懸架構造であって、
    前記ヘッドパイプ(12)は、車体フレーム(1)の前方に離間して配置され、
    前記ヘッドパイプ(12)に前端部を揺動可能に支持されると共に、前記車体フレーム(1)に後端部を揺動可能に支持される揺動アーム(16)を更に備え
    前記揺動アーム(16)は、上下に離間した上アーム部(17)と下アーム部(18)とを有し、
    前記ヘッドパイプ(12)は、側面視で上側ほど後方に位置するように傾斜し、
    前記上アーム部(17)の前端部(17a)は、前記ステアリング軸線(C3)よりも前方であって前記ヘッドパイプ(12)の前上部で支持され、
    前記下アーム部(18)の前端部(18a)は、前記ステアリング軸線(C3)よりも後方であって前記ヘッドパイプ(12)の後下部で支持されることを特徴とする鞍乗り型車両のフロント懸架構造。
  2. 前記上アーム部(17)の前記前端部(17a)及び前記下アーム部(18)の前記前端部(18a)のそれぞれは、前記ヘッドパイプ(12)の接続部(12a,12b)を貫通して車幅方向に沿って延びる連結部材(34a,36a)を介して揺動可能に支持されることを特徴とする請求項に記載の鞍乗り型車両のフロント懸架構造。
  3. 前記上アーム部(17)の前記前端部(17a)及び前記下アーム部(18)の前記前端部(18a)のそれぞれは、前記ヘッドパイプ(12)の接続部(12a,12b)に車幅方向に沿う連結軸線(C9,C11)の回りに揺動可能に接続され、
    前記連結軸線(C9,C11)のうち少なくとも一方は、側面視で前記ヘッドパイプ(12)の上端と下端との間に配置されることを特徴とする請求項又はに記載の鞍乗り型車両のフロント懸架構造。
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