JP6241747B2 - 前二輪式鞍乗り型揺動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、前二輪式鞍乗り型揺動車両に関する。
従来、左右一対の前輪を平行リンクによって車体フレームの前端部に支持した前二輪式の鞍乗り型揺動車両が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1では、前記平行リンクの一部を構成するアッパーアーム及びロアアームが、車体フレームのヘッドパイプの上下に離間してそれぞれ支持される。
特開2010−228551号公報
このように、平行リンクを車体前部に備える鞍乗り型車両においては、リンク機構を支持するためにヘッドパイプの周辺が大型化するとともに、アッパーアーム及びロアアームの揺動時にこれらのアームを避けるためにアーム揺動スペースの確保も必要になるという課題がある。
そこで、本発明は、ヘッドパイプにアッパーアーム及びロアアームを支持する前二輪式鞍乗り型揺動車両において、ヘッドパイプ周辺の大型化を抑えるとともに、アッパーアーム及びロアアームの支持剛性を高めることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ハンドル(11)を支持するヘッドパイプ(12)と、前記ヘッドパイプ(12)に接続されるメインフレーム(13)と、前記ヘッドパイプ(12)に左右内側部が支持されるとともに左右外側部に左右前輪(2L,2R)に対応する左右ステアリングパイプ(30L,30R)をそれぞれ支持するアッパーアーム(24A)及びロアアーム(26A)と、を備える前二輪式鞍乗り型揺動車両(1)において、前記メインフレーム(13)の前記ヘッドパイプ(12)への接続端部には、互いに上下に分離して前記ヘッドパイプ(12)に接続される上接続部(16)及び下接続部(17)が設けられ、前記ヘッドパイプ(12)における前記上接続部(16)よりも上方に前記アッパーアーム(24A)が支持され、前記ヘッドパイプ(12)における前記上下接続部(16,17)間に前記ロアアーム(26A)が支持されるとともに、前記メインフレーム(13)は、前記ロアアーム(26A)の後方で前記上下接続部(16,17)間に渡る後連結部(19)を備え、前記後連結部(19)は、前記ロアアーム(26A)の揺動軸(27b)を後方に露出させる開口(19a)を形成することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記ロアアーム(26A)は、前記上下接続部(16,17)間の中間位置よりも前記下接続部(17)寄りに支持されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ロアアーム(26A)は、第一及び第二アーム体(26L,26R)に分割されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記ロアアーム(26A)は、左右アーム体(26L,26R)に分割され、前記左右アーム体(26L,26R)は、互いに同一形状であることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ロアアームはメインフレームにおける互いに分離した上下接続部間でヘッドパイプに高い剛性で支持するとともに、アッパーアームは上下接続部間の外でヘッドパイプに容易に支持することができる。また、アッパーアームは上下接続部間の外に配置することで、メインフレームのヘッドパイプへの接続端部の大型化を抑制し、かつアッパーアーム及びロアアームの揺動スペースも容易に確保することができ、スクータ等の小型車両にも好適な構造となる。
また、上下接続部間を後連結部で結合してメインフレームのヘッドパイプへの接続端部の剛性を高めるとともに、ロアアームの揺動軸としてボルトを用いる場合にも、該ボルトへの後方からの工具アクセスを可能とし、前輪懸架装置の組み付け性及びメンテナンス性を向上することができる。
請求項2に記載した発明によれば、ロアアームを前輪に近付けるとともに、ロアアーム及びアッパーアーム間の距離を確保し、前輪懸架装置の剛性を高めることができる。
請求項3に記載した発明によれば、ロアアームを左右又は前後等に分割することにより、ヘッドパイプとメインフレームの接続端部とで囲まれた閉空間に対しても、ロアアームを容易に組み付けることができる。
請求項4に記載した発明によれば、ロアアームの左右分割により、ヘッドパイプとメインフレームの接続端部とで囲まれた閉空間に対しても、ロアアームを容易に組み付けることができる。また、分割した左右アーム体を共通化し、部品種の増加を抑えてコストダウンを図ることができる。
本発明の実施形態における鞍乗り型車両の左側面図である。 上記鞍乗り型車両の前二輪懸架装置の前面図である。 上記前二輪懸架装置の上面図である。 上記前二輪懸架装置のヘッドパイプ軸線に沿う断面図である。 図4のV矢視図である。 上記前二輪懸架装置のステアリング軸線に沿う断面図である。 上記前二輪懸架装置を揺動軸方向から見た矢視図である。 上記前二輪懸架装置の車体左側揺動時の図7に相当する矢視図である。 上記前二輪懸架装置の車体左側揺動時の図7に相当する矢視図である。 上記前二輪懸架装置のアッパーアームの上面図である。 上記前二輪懸架装置のロアアームの上面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
図1に示す鞍乗り型車両1は、操向用のバーハンドル11と乗員着座用のシート9との間を跨ぎ空間Mとし、跨ぎ空間Mの下方に乗員足載せ用のフロアステップ10を設けたスクータ型車両である。鞍乗り型車両1は、バーハンドル11によって操向される左右一対の前輪2L,2R(図2参照)と、スイング式のパワーユニット6によって駆動される単一の後輪3と、を備えた三輪車両であり、かつ車体を左右揺動(ローリング動)可能にした前二輪揺動車両である。
鞍乗り型車両1は、特に記載がなければ左右対称の構成を有する。以下の説明では、特に記載がなければ、左右前輪2L,2Rが水平な路面R上に接地した状態で、前二輪懸架装置4に車重分の荷重が加わった1G状態で、車体が左右揺動角度を0度にした直立状態で、左右前輪2L,2Rの操舵角が0°の直進操舵状態にあるときの構成を説明する。本実施形態では、左右一対の構成の左側の符号に「L」、右側の符号に「R」を付して区別することがある。なお、図面では「L」、「R」を省略することがある。
鞍乗り型車両1の車体フレーム5は、例えば複数種の鋼材を溶接等により一体に結合する。車体フレーム5は、車体前部上側でバーハンドル11を回動可能に支持するヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12の後方から下方に延びた後に後方に屈曲して延びるメインフレーム13と、車体下部で左右方向に延びて左右中央部にメインフレームの下部後端を接続するロアクロスフレーム14と、ロアクロスフレーム14の左右両側から後上方に延びる左右リヤフレーム15と、を有する。車体前部の周囲は前車体カバー7で覆われ、車体後部の周囲は後車体カバー8で覆われる。
図2、図3を併せて参照し、ヘッドパイプ12は、車体左右中央に位置し、中心軸線(ヘッドパイプ軸線)C1を鉛直方向に対して上側ほど後側に位置するように傾斜させる。
図4を参照し、メインフレーム13は、ヘッドパイプ12の上部から後方に延びる上接続部16と、ヘッドパイプ12の下端部から後方に延びる下接続部17と、下接続部17の後端部に上端部を接続するとともにこの上端部から下方に延びた後に後方に屈曲して延びるメインパイプ18と、上接続部16の後端部とメインパイプ18の上端部(又は下接続部17の後端部)との間に渡る後連結部19と、を有する。
上接続部16は、例えばヘッドパイプ12と鋳造等により一体形成されるが、別部材を溶接等によりヘッドパイプ12に結合してもよい。下接続部17は、例えばヘッドパイプ12と鋳造等により一体形成される前部と別部材を溶接結合した後部とに分かれるが、下接続部17全体をヘッドパイプ12と一体形成したり別部材で形成したりしてもよい。
下接続部17は、車両側面視でヘッドパイプ軸線C1と直交する方向に沿うように延びる。上接続部16は、車両側面視でヘッドパイプ軸線C1と直交する方向よりも緩やかな傾斜で延びる。上接続部16は、下接続部17に対して短く、車両側面視で上下接続部16,17の後端部間に渡る後連結部19は、鉛直方向に対して上側ほど前側に位置するように傾斜する。後連結部19は、車両側面視でメインパイプ18の前部と直線状をなすように延びる。
図5を併せて参照し、後連結部19は、左右一対の後連結パイプ20で形成される。左右後連結パイプ20は、上接続部16の後端部から下方かつ左右外側に傾斜して延びる上傾斜部20aと、上傾斜部20aの下端から車体側面と平行に下方に延びる平行部20bと、平行部20bの下端から下方かつ左右内側に傾斜して延びる下傾斜部20cと、を有する。左右後連結パイプ20間には、後連結部19の後方から後述の後下揺動軸27bへの工具アクセスを可能とする開口19aが形成される。左右平行部20bの上下中間部間には、左右方向に延びるクロスパイプ21が渡接される。クロスパイプ21には、前車体カバー7等を取り付けるブラケット21aが固設される。
図4を参照し、ヘッドパイプ12には、ステアリングシャフト12aが同軸かつ回動自在に挿通、支持される。ステアリングシャフト12aにおけるヘッドパイプ12の上方に突出する上端部には、バーハンドル11がポスト11aを介して後方にオフセットして取り付けられる。ステアリングシャフト12aにおけるヘッドパイプ12の下方に突出する下端部には、アッカーマンアーム12bの基端部が固定される。
図2〜図4、図6を参照し、ヘッドパイプ12には、前二輪懸架装置4における左右方向に延びるアッパーアーム24A及びロアアーム26Aが揺動可能に支持される。
アッパーアーム24Aは、左右中央部が、ヘッドパイプ12の上端部に、前上がりの上揺動軸25を介して支持される。アッパーアーム24Aは、左右外側部に、左右ステアリングパイプ30L,30Rの上端部が、上揺動軸25と平行な上外揺動軸31を介してそれぞれ支持される。
左右ステアリングパイプ30L,30Rは、左右前輪2L,2Rに対応する左右フロントフォークユニット28L,28Rを、それぞれ操舵可能に支持する。左右ステアリングパイプ30L,30Rは、車両側面視でヘッドパイプ12と平行となるように傾斜し、車両側面視でヘッドパイプ12と少なくとも一部(実施形態では全体)が重なる(図1参照)。
ロアアーム26Aは、左右中央部が、ヘッドパイプ12の下部に、前上がりの下揺動軸27を介して支持される。ロアアーム26Aは、左右外側部に、左右ステアリングパイプ30L,30Rの下端部が、下揺動軸27と平行な下外揺動軸32を介してそれぞれ支持される。上下揺動軸25,27は互いに平行をなし、例えば上接続部16と平行に配置される。下揺動軸27は、上下接続部16,17間の上下中間位置よりも下方(下接続部17寄り)に配置される。
アッパーアーム24A及びロアアーム26Aの左右中央部には、ヘッドパイプ12を挿通する中央開口47a,54aがそれぞれ形成される。
アッパーアーム24A及びロアアーム26Aの左右外側部には、左右ステアリングパイプ30L,30Rを挿通する外凹部48a,55aがそれぞれ形成される。
車両前面視において、ヘッドパイプ軸線C1、上下揺動軸25,27の各中心軸線C2,C3は、車体左右中心線CL上に配置される。車両前面視において、左右ステアリングパイプ30L,30Rの各中心軸線(ステアリング軸線)C4、並びに上下外揺動軸31,32の各中心軸線C2a,C3aは、車体左右中心線CLから左右に等距離ずつオフセットした垂直線上に配置される。車両前面視において、例えば各ステアリング軸線C4の下方への延長方向には、左右前輪2L,2Rの各接地点T1(図1参照)が位置する。
上揺動軸25は、ヘッドパイプ12の前方からヘッドパイプ12の前上締結ボス25cに締結される段付きボルトである前上揺動軸25aと、ヘッドパイプ12の後方からヘッドパイプ12の後上締結ボス25dに締結される段付きボルトである後上揺動軸25bと、に分割される。下揺動軸27は、ヘッドパイプ12の前方からヘッドパイプ12の前下締結ボス27cに締結される段付きボルトである前下揺動軸27aと、ヘッドパイプ12の後方からヘッドパイプ12の後下締結ボス27dに締結される段付きボルトである後下揺動軸27bと、に分割される。
上外揺動軸31は、左右ステアリングパイプ30L,30Rの前方から左右ステアリングパイプ30L,30Rの前上外締結ボス31cに締結される段付きボルトである前上外揺動軸31aと、左右ステアリングパイプ30L,30Rの後方から左右ステアリングパイプ30L,30Rの後上外締結ボス31dに締結される段付きボルトである後上外揺動軸31bと、に分割される。下外揺動軸32は、左右ステアリングパイプ30L,30Rの前方から左右ステアリングパイプ30L,30Rの前下外締結ボス32cに締結される段付きボルトである前下外揺動軸32aと、左右ステアリングパイプ30L,30Rの後方から左右ステアリングパイプ30L,30Rの後下外締結ボス32dに締結される段付きボルトである後下外揺動軸32bと、に分割される。
左右ステアリングパイプ30L,30Rには、それぞれ左右前輪2L,2Rを独立懸架する左右フロントフォークユニット28L,28Rの上部が支持される。
左右フロントフォークユニット28L,28Rは、それぞれ上部に左右操舵軸34aを有する。左右操舵軸34aは、それぞれ左右ステアリングパイプ30L,30Rに挿通されて操舵可能に支持される。左右フロントフォークユニット28L,28Rは、左右前輪2L,2Rの左右内側に隣接するように、リーディングリンク式のフロントサスペンションSUSを構成する。
前二輪懸架装置4は、左右前輪2L,2Rを接地させたままで、車体フレーム5、パワーユニット6及び後輪3等を含む車体本体を左右揺動可能とし、かつ車体本体の左右揺動に合わせて左右フロントフォークユニット28L,28R及び左右前輪2L,2Rを左右揺動させる。前二輪懸架装置4は、車体本体に対して左右フロントフォークユニット28L,28R及び左右前輪2L,2Rを互い違いに上下動させる(図8、図9参照)。
図7に示すように、上下揺動軸25,27の軸方向視で、上揺動軸25の軸線C2と左右上外揺動軸31の各軸線C2aとは直線状に並び、下揺動軸27の軸線C3と左右下外揺動軸32の各軸線C3aとは浅い逆V字状に並ぶ。
アッパーアーム24A、ロアアーム26A及び左右ステアリングパイプ30L,30Rは、ヘッドパイプ12も含めて、車体左右で台形状のリンク機構を形成する。
具体的に、上記軸方向視において、上下揺動軸25,27の各軸線C2,C3、左右上外揺動軸31の各軸線C2a、及び左右下外揺動軸32の各軸線C3aを車体左右でそれぞれ結ぶと、車幅方向内側及び外側の辺を互いに平行な対辺とし、これら対辺の内の車幅方向内側の辺よりも車幅方向外側の辺を長くした台形TrL,TrRが形成される。
上記台形状のリンク機構により、アッパーアーム24A及びロアアーム26Aが揺動すると、図8、図9に示すように、左右ステアリングパイプ30L,30R、左右フロントフォークユニット28L,28R及び左右前輪2L,2Rは、上方移動するほど下側が左右外側に位置するように傾斜し、かつ下方移動するほど下側が左右内側に位置するように傾斜する。すなわち、車体のロール角度に対して左右前輪2L,2Rの傾斜角を小さくする。
図1〜図3を参照し、左右フロントフォークユニット28L,28Rは、上部に左右操舵軸34aを有するナックル部材34と、ナックル部材34の下端部に後端部が揺動可能に支持されるリーディングアーム35と、リーディングアーム35の前部とナックル部材34との間に渡るクッションユニット36と、リーディングアーム35の前端部に支持される前輪車軸37と、をそれぞれ備える。
ナックル部材34は、操舵軸34aと、操舵軸34aの下端部に固設されて該下端部から車幅方向内側かつ下方に延びるロアブラケット34bと、ロアブラケット34bの先端部から前輪2L,2Rの左右内側を下方に延びるフォーク部34cと、を有する。フォーク部34cの下端部には、リーディングアーム35の後端部が軸支される。ロアブラケット34bの先端部の前側には、クッションユニット36の上端部を軸支するクッション上支持部34dが設けられる。ロアブラケット34bの前方には、左右タイロッド41L,41Rの左右外側端を連結する連結アーム34eが延びる。ロアブラケット34bの下方には、フロントフェンダ38が取り付けられる。
クッションユニット36は、車両側面視で上側ほど後側に位置するように傾斜したロッド式のダンパーと、ダンパーの周囲を巻回するコイルスプリングとを有する。クッションユニット36は、前輪2L,2Rの上下動によるリーディングアーム35の揺動によって伸縮し、前輪2L,2Rに入力された衝撃等を吸収するとともに前輪2L,2Rの上下動を減衰させる。
車両側面視において、左右操舵軸34aの各ステアリング軸線C4は、鉛直方向に対して上側ほど後側に位置するように傾斜する。換言すれば、車両側面視において、各ステアリング軸線C4は、ヘッドパイプ軸線C1と平行となるように傾斜する。この傾斜角がキャスター角となってトレールを生じさせる。
左右前輪2L,2R及び後輪3の各タイヤは、断面円弧状のトレッド面を有する。左右前輪2L,2Rは、車体のバンク時(ローリング時)には、前二輪懸架装置4の作用により前記車体本体と同様に傾き、トレッド面上の接地点T1をセンターからサイドに移行させる。このとき、左右前輪2L,2Rは、トレールの作用により傾いた方向に舵角を生じさせる。
ステアリングシャフト12aの下端部には、アッカーマンアーム12bの後端部が固設される。アッカーマンアーム12bの前端部には、左右タイロッド41L,41Rの左右内側端がそれぞれ左右球面軸受け42を介して連結される。左右タイロッド41L,41Rの左右外側端は、左右ナックル部材34の連結アーム34eの前端部に左右球面軸受け43を介して連結される。
これにより、バーハンドル11と左右前輪2L,2Rとが連係され、バーハンドル11が左右に操舵されると、ステアリングシャフト12a、アッカーマンアーム12b、左右タイロッド41L,41R及び左右フロントフォークユニット28L,28Rを介して、左右前輪2L,2Rが左右何れかに操舵される。アッカーマンアーム12b、左右タイロッド41L,41R及び左右連結アーム34eを含む左右の四節リンクは、アッカーマン機構と同等の作用を奏する。すなわち、バーハンドル11で左右前輪2L,2Rを転舵した際、左右前輪2L,2Rの内の内輪側の操舵角が外輪側の操舵角よりも大きくなる。
図7、図10を参照し、アッパーアーム24Aは、左右上アーム体24L,24Rを含む一体形成部品である。
アッパーアーム24Aは、前上揺動軸25aを挿通する前上軸支部44aと、左右の前上外揺動軸31aをそれぞれ挿通する左右の前上外軸支部45aと、前上軸支部44aと左右の前上外軸支部45aとの間に渡る左右の前上ビーム部46aと、後上揺動軸25bを挿通する後上軸支部44bと、左右の後上外揺動軸31bをそれぞれ挿通する左右の後上外軸支部45bと、後上軸支部44bと左右の後上外軸支部45bとの間に渡る左右の後上ビーム部46bと、ヘッドパイプ12の左右外側で上面視で左右外側に凸の湾曲状をなして前後上ビーム部46a,46bの間を連結する左右の内連結ビーム部47と、左右ステアリングパイプ30L,30Rの左右内側で上面視で左右内側に凸の湾曲状をなして前後上ビーム部46a,46bの間を連結する左右の外連結ビーム部48と、アッパーアーム24Aの左右で前後上ビーム部46a,46b並びに内外連結ビーム部47,48で囲まれる範囲を閉塞する左右の板状部49と、を有する。
アッパーアーム24Aの左右の内連結ビーム部47の間には、ヘッドパイプ12を挿通する中央開口47aが形成される。アッパーアーム24Aの左右の外連結ビーム部48の左右外側には、左右ステアリングパイプ30L,30Rを挿通する外凹部48aが形成される。
左右の前上ビーム部46aは、上面視で前方に凸の浅いV字状に配置され、左右の後上ビーム部46bは、上面視で直線状に配置される。
アッパーアーム24Aは、上揺動軸25の軸方向視で、前後上軸支部44a,44b及び左右の前後上外軸支部45a,45bが水平に並ぶように設けられる。すなわち、上揺動軸25の軸方向視で、上揺動軸25の軸線C2及び左右上外揺動軸31の各軸線C2aは、水平線上に配置される。
図7、図11を参照し、ロアアーム26Aは、互いに別体の左右下アーム体(第一及び第二アーム体)26L,26Rに分割される。
ロアアーム26Aは、前下揺動軸27aを挿通する前下軸支部51aと、左右の前下外揺動軸32aをそれぞれ挿通する左右の前下外軸支部52aと、前下軸支部51aと左右の前下外軸支部52aとの間に渡る左右の前下ビーム部53aと、後下揺動軸27bを挿通する後下軸支部51bと、左右の後下外揺動軸32bをそれぞれ挿通する左右の後下外軸支部52bと、後下軸支部51bと左右の後下外軸支部52bとの間に渡る左右の後下ビーム部53bと、ヘッドパイプ12の左右外側で上面視で左右外側に凸の湾曲状をなして前後下ビーム部53a,53bの間を連結する左右の内連結ビーム部54と、左右ステアリングパイプ30L,30Rの左右内側で上面視で左右内側に凸の湾曲状をなして前後下ビーム部53a,53bの間を連結する左右の外連結ビーム部55と、ロアアーム26Aの左右で前後下ビーム部53a,53b並びに内外連結ビーム部54,55で囲まれる範囲を閉塞する左右の板状部56と、を有する。
ロアアーム26Aの左右の内連結ビーム部54の間には、ヘッドパイプ12を挿通する中央開口54aが形成される。ロアアーム26Aの左右の外連結ビーム部55の左右外側には、左右ステアリングパイプ30L,30Rを挿通する外凹部55aが形成される。
ロアアーム26Aは、下揺動軸27の軸方向視で、前後下軸支部51a,51bが左右の前後下外軸支部52a,52bよりも上方に位置するように設けられる。すなわち、下揺動軸27の軸方向視で、下揺動軸27の軸線C3及び左右下外揺動軸32の各軸線C3aは、上方に凸の浅いV字状に並ぶ。
左右下アーム体26L,26Rは、それぞれの左右内側に、ヘッドパイプ12を挟んで前後に離間する第一軸支部57及び第二軸支部58を有する。第一軸支部57は、ニードルベアリングNB及びボールベアリングBBを介して下揺動軸27に支持され、第二軸支部58は、ボールベアリングBBを用いずニードルベアリングNBを介して下揺動軸27に支持される。
左右下アーム体26L,26Rの一方(本実施形態では左下アーム体26L)は、前下揺動軸27aの基端側(後側)に第一軸支部57が支持され、後下揺動軸27bの先端側(後側)に第二軸支部58が支持される。左右下アーム体26L,26Rの他方(本実施形態では右下アーム体26R)は、前下揺動軸27aの先端側(前側)に第二軸支部58が支持され、後下揺動軸27bの基端側(前側)に第一軸支部57が支持される。
左右下アーム体26L,26Rの前記一方(左下アーム体26L)は、下揺動軸27の軸方向で、前下外軸支部52aと第一軸支部57との位置をラップさせ、後下外軸支部52bよりも後方に第二軸支部58を配置する。左右下アーム体26L,26Rの前記他方(右下アーム体26R)は、下揺動軸27の軸方向で、後下外軸支部52bと第一軸支部57との位置をラップさせ、前下外軸支部52aよりも前方に第二軸支部58を配置する。
本実施形態では、左右下アーム体26L,26Rは、左右の向きを逆にした同一のアーム体で構成される。左右下アーム体26L,26Rの前記一方(左下アーム体26L)は、左右外側部に対して左右内側部を下揺動軸27の軸方向で後方にオフセットさせ、左右下アーム体26L,26Rの前記他方(右下アーム体26R)は、左右外側部に対して左右内側部を下揺動軸27の軸方向で後方にオフセットさせる。
これにより、左右下アーム体26L,26Rは、それぞれの左右外側に支持する左右ステアリングパイプ30L,30Rを、下揺動軸27の軸方向で互いに同一位置に配置しながら、左右内側の第一軸支部57及び第二軸支部58を、下揺動軸27の軸方向で互い違いに配置する。ヘッドパイプ12の前後において、第一軸支部57及び第二軸支部58は、軸線C3上で互いに同軸に並ぶ。ヘッドパイプ12の前後で同軸に並ぶ第一軸支部57及び第二軸支部58により、ロアアーム26Aの前後下軸支部51a,51bが構成される。
図4、図10を参照し、アッパーアーム24Aは、車体フレーム5の上下接続部16,17よりも上方に配置され、ヘッドパイプ12の上部を中央開口47a内に挿通する。アッパーアーム24Aは一体部品であるが、ヘッドパイプ12の上方から中央開口47a内にヘッドパイプ12を挿通することで、アッパーアーム24Aがヘッドパイプ12に対する組み付け位置に配置される。
図4、図11を参照し、ロアアーム26Aは、車体フレーム5の上下接続部16,17の間でヘッドパイプ12の下部を中央開口54a内に挿通する。ロアアーム26Aの後下軸支部51bは、上下接続部16,17間の閉空間に対し次のように配置される。すなわち、ロアアーム26Aは左右分割構造のため、ヘッドパイプ12の左右両側からヘッドパイプ12を挟むように左右下アーム体26L,26Rを組み付けることで、後下軸支部51bを上下接続部16,17間の閉空間に配置する。ロアアーム26Aは、中央開口54a内にヘッドパイプ12の下部を挿通した状態で、ヘッドパイプ12に対する組み付け位置に配置される。
なお、ロアアーム26Aが左右分割構造ではなく前後分割構造であっても、ロアアーム26Aをヘッドパイプ12に対する組み付け位置に配置することは可能であるが、前後下軸支部51a,51b並びに前後下外軸支部52a,52bが前後で分割される場合、これらを精度よく芯出しする手法が必要になる。これに対し、ロアアーム26Aが左右分割構造で、かつ前後方向ではそれぞれ一体の左右下アーム体26L,26Rを用いる本実施形態によれば、前後下軸支部51a,51b並びに前後下外軸支部52a,52bの芯出しが容易であり、ロアアーム26Aのコストアップが抑えられる。
ロアアーム26Aの後下軸支部51bの後方に位置する後連結部19は、左右一対の後連結パイプ20で構成され、これら左右後連結パイプ20間には、後連結部19の後方から後下揺動軸27bへの工具アクセスを可能とする開口19a(図5参照)が形成されるため、後下揺動軸27bをヘッドパイプ12に着脱する際の作業性が高まる。
ロアアーム26Aにおいて、前後下揺動軸27a,27bの基端側に支持される第一軸支部57は、前後下揺動軸27a,27bの先端側に支持される第二軸支部58よりも軸方向幅が大きく、かつ大径に形成される。第一軸支部57内において、前後下揺動軸27a,27bの先端側にはラジアル荷重を支持するニードルベアリングNBが配置され、前後下揺動軸27a,27bの基端側にはラジアル荷重及びスラスト荷重を含む複合荷重を支持するボールベアリングBBが配置される。ボールベアリングBBは、第一軸支部57内の段差面及び第一軸支部57内に嵌合するサークリップ等により、第一軸支部57に対して軸方向で固定される。第一軸支部57のボールベアリングBB側の開口には比較的大型の第一シール63が装着され、第一軸支部57のニードルベアリングNB側の開口には比較的小型の第二シール64が装着される。
第二軸支部58内においては、ラジアル荷重を支持するニードルベアリングNBのみが配置される。各ニードルベアリングNBの内周には第一カラー61が配置される。第二軸支部58の両開口にはそれぞれ第二シール64が装着される。
第一軸支部57において、第一カラー61は、ヘッドパイプ12側に隣接するボールベアリングBBのインナーレースに当接する。インナーレースは、ヘッドパイプ12側に隣接する第二カラー62に当接する。第二カラー62は、第一カラー61に比べて、大径かつ肉厚で軸方向幅は小さくされる。第二カラー62は、ヘッドパイプ12の前後下締結ボス27c,27dの何れかに当接する。第一カラー61のヘッドパイプ12と反対側には、第二軸支部58内の第一カラー61が当接する。第一カラー61のヘッドパイプ12の反対側には、前後下揺動軸27a,27bの何れかのボルト頭部の座面が当接する。
この状態で、前後下揺動軸27a,27bをそれぞれ締め込むことで、ヘッドパイプ12の前後下締結ボス27c,27dに、第二軸支部58の第一カラー61、第一軸支部57の第一カラー61、ボールベアリングBBのインナーレース及び第二カラー62が固定され、かつ前後下揺動軸27a,27bがヘッドパイプ12の前後下締結ボス27c,27dに片持ち支持される。このとき、前後下揺動軸27a,27bの基端側の支持が、大径かつ肉厚の第二カラー62でサポートされ、前後下揺動軸27a,27bの支持剛性が高まる。
第一軸支部57は、ニードルベアリングNBを内装する先端側が、ボールベアリングBBを内装する基端側よりも小径に形成される。第二軸支部58は、第一軸支部57の先端側と同様の小径に形成される。ロアアーム26Aの前後下軸支部51a,51bにおいて、軸方向先端側には、比較的小径の第二軸支部58と第一軸支部57の先端側とが配置され、軸方向基端側には、比較的大径の第一軸支部57の基端側が配置される。これにより、ロアアーム26Aの前後下軸支部51a,51b周辺の大型化が抑えられ、周辺部品のレイアウトへの影響が抑えられる。
ボールベアリングBBは、左右下アーム体26L,26Rから個々に入力されるヘッドパイプ12中心の捩じれ荷重等も支持する。このとき、ボールベアリングBBが前後下揺動軸27a,27bの基端側に配置されることで、ボールベアリングBBから前後下揺動軸27a,27bへの荷重入力により前後下揺動軸27a,27bに作用するモーメントが抑えられ、片持ち支持の前後下揺動軸27a,27bの負荷が軽減される。
図4、図10を参照し、アッパーアーム24Aにおいて、前上揺動軸25aには、ロアアーム26Aの第一軸支部57と同様の前上軸支部44aが支持され、後上揺動軸25bには、ロアアーム26Aの第二軸支部58と同様の後上軸支部44bが支持される。前上軸支部44a内において、前上揺動軸25aの先端側にはニードルベアリングNBが配置され、前上揺動軸25aの基端側にはボールベアリングBBが配置される。後上軸支部44b内においては、ニードルベアリングNBのみが配置される。
前上軸支部44aにおいて、前上揺動軸25aを締め込むことで、ヘッドパイプ12の前上締結ボス25cに第一カラー61、ボールベアリングBBのインナーレース及び第二カラー62が固定され、かつ前上揺動軸25aがヘッドパイプ12の前上締結ボス25cに片持ち支持される。
後上軸支部44bにおいて、後上揺動軸25bを締め込むことで、ヘッドパイプ12の後上締結ボス25dに第一カラー61が固定され、かつ後上揺動軸25bがヘッドパイプ12の後上締結ボス25dに片持ち支持される。
アッパーアーム24Aの前上軸支部44aにおいては、軸方向先端側に比較的小径のニードルベアリングNBが配置され、アッパーアーム24Aの後上軸支部44bにおいては、比較的小径のニードルベアリングNBが配置される。これにより、ロアアーム26Aと同様、前後上軸支部44a,44b周辺の大型化が抑えられるとともに、ボールベアリングBBが前上揺動軸25aの基端側に配置されることで、片持ち支持の前上揺動軸25aの負荷が軽減される。
図4、図11を参照し、ロアアーム26Aの前後下外軸支部52a,52b内には、それぞれラジアル荷重及びスラスト荷重を含む複合荷重を支持するボールベアリングBBaが配置される。ボールベアリングBBaは、前後下外軸支部52a,52b内の段差面及び前後下外軸支部52a,52b内に嵌合するサークリップ等により、前後下外軸支部52a,52bに対して軸方向で固定される。前後下外軸支部52a,52bのステアリングパイプ30L,30R側の開口には比較的大径の第三シール67が装着され、前後下外軸支部52a,52bのステアリングパイプ30L,30Rと反対側の開口には比較的小径の第四シール68が装着される。
前後下外軸支部52a,52bにおいて、ボールベアリングBBaのインナーレースには、ステアリングパイプ30L,30R側に比較的大径かつ肉厚の第三カラー65が隣接し、ステアリングパイプ30L,30Rと反対側に比較的小径かつ肉薄の第四カラー66が隣接する。第四カラー66のステアリングパイプ30L,30Rと反対側には、前後下外揺動軸32a,32bの何れかのボルト頭部の座面が当接する。
この状態で、前後下外揺動軸32a,32bをそれぞれ締め込むことで、ステアリングパイプ30L,30Rの前後下外締結ボス32c,32dに、第四カラー66、ボールベアリングBBaのインナーレース及び第三カラー65が固定され、かつ前後下外揺動軸32a,32bがステアリングパイプ30L,30Rの前後下外締結ボス32c,32dに片持ち支持される。このとき、前後下外揺動軸32a,32bの基端側の支持が、大径かつ肉厚の第三カラー65でサポートされ、前後下外揺動軸32a,32bの支持剛性が高まる。
図4、図10を参照し、アッパーアーム24Aの前後上外軸支部45a,45b内にも同様に、ボールベアリングBBaが固定的に配置されるとともに、前後上外軸支部45a,45bの両開口に第三シール67及び第四シール68が装着され、かつ前後上外揺動軸31a,31bがステアリングパイプ30L,30Rの前後上外締結ボス31c,31dに片持ち支持される。
図7を参照し、ロアアーム26Aは、下揺動軸27の軸方向視で、前後下軸支部51a,51bを左右の前後下外軸支部52a,52bよりも上方に配置することで、上方に凸の浅いV字状に配置される。このため、前述の如く、上下揺動軸25,27の軸方向視で、アッパーアーム24A、ロアアーム26A及び左右ステアリングパイプ30L,30Rは、ヘッドパイプ12も含めて、車体左右で台形状のリンク機構を形成する。
上記台形状のリンク機構により、アッパーアーム24A及びロアアーム26Aが揺動すると、左右ステアリングパイプ30L,30R、左右フロントフォークユニット28L,28R及び左右前輪2L,2Rは、上方移動するほど下側が左右外側に位置するように傾斜し、かつ下方移動するほど下側が左右内側に位置するように傾斜する。
さらに、左右ステアリングパイプ30L,30R、左右フロントフォークユニット28L,28R及び左右前輪2L,2Rは、左右で僅かに傾斜角を異ならせる。この傾斜角の相違は、ロアアーム26Aが左右下アーム体26L,26Rに分割構成され、左右下アーム体26L,26Rが下揺動軸27を中心に屈曲することで許容される。
図7に示すように、上下揺動軸25,27の軸方向視において、左右ステアリングパイプ30L,30Rはそれぞれ垂直かつ互いに平行に配置され、上外揺動軸31と下外揺動軸32との左右方向位置は互いに同一とされる。左右の上外揺動軸31間に渡るアッパーアーム24Aは直線状に配置され、左右の下外揺動軸32間に渡るロアアーム26Aは逆V字状に配置される。したがって、アッパーアーム24Aに対してロアアーム26Aのアーム長が大とされる。
図8、図9を参照し、車体が上揺動軸25を中心に揺動すると、左右ステアリングパイプ30L,30R及び前輪2L,2Rが同方向に揺動するが、このとき、アッパーアーム24Aとロアアーム26Aとのアーム長の相異により、左右前輪2L,2Rの内の内輪側の傾斜角θ1が外輪側の傾斜角θ2よりも大きくなる。また、車体のロール角度に対する左右前輪2L,2Rの鉛直方向に対する傾斜角は小さくなる。
すなわち、車体のロール角度に対して左右前輪2L,2Rの傾斜角を抑えつつ、外輪側に比べて旋回半径の小さい内輪側の傾斜角を比較的大きくすることで、アッカーマン機構と同様の内外輪の舵角差が生じ易くし、旋回性を向上させる。また、ロアアーム26Aが左右下アーム体26L,26Rに分割構成されることで、左右のアーム長さや左右ステアリングパイプ30L,30Rの取り付け角度等を容易に調整可能となる。
以上説明したように、上記実施形態における鞍乗り型車両1は、バーハンドル11を支持するヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12に接続されるメインフレーム13と、ヘッドパイプ12に左右内側部が支持されるとともに左右外側部に左右前輪2L,2Rに対応する左右ステアリングパイプ30L,30Rをそれぞれ支持するアッパーアーム24A及びロアアーム26Aと、を備える前二輪式鞍乗り型揺動車両において、メインフレームのヘッドパイプ12への接続端部には、互いに上下に分離してヘッドパイプ12に接続される上接続部16及び下接続部17が設けられ、ヘッドパイプ12における上接続部16よりも上方にアッパーアーム24Aが支持され、ヘッドパイプ12における上下接続部16,17間にロアアーム26Aが支持される。
この構成によれば、ロアアーム26Aはメインフレーム13における互いに分離した上下接続部16,17間でヘッドパイプ12に高い剛性で支持するとともに、アッパーアーム24Aは上下接続部16,17間の外でヘッドパイプ12に容易に支持することができる。また、アッパーアーム24Aは上下接続部16,17間の外に配置することで、メインフレーム13のヘッドパイプ12への接続端部の大型化を抑制し、かつアッパーアーム24A及びロアアーム26Aの揺動スペースも容易に確保することができ、スクータ等の小型車両にも好適な構造となる。
また、上記鞍乗り型車両1は、ロアアーム26Aが、左右下アーム体26L,26Rに分割される。このため、ヘッドパイプ12とメインフレーム13の接続端部とで囲まれた閉空間に対しても、ロアアーム26Aを容易に組み付けることができる。
また、上記鞍乗り型車両1は、ロアアーム26Aが、上下接続部16,17間の中間位置よりも下接続部17寄りに支持される。このため、ロアアーム26Aを前輪2L,2Rに近付けるとともに、ロアアーム26A及びアッパーアーム24A間の距離を確保し、前輪懸架装置4の剛性を高めることができる。
また、上記鞍乗り型車両1は、ロアアーム26Aの後方で上下接続部16,17間に渡る後連結部19を備え、後連結部19が、ロアアーム26Aの後下揺動軸27b及びこれを締結する後下締結ボス27d周辺を後方に露出させる開口19aを形成する。このため、上下接続部16,18間を後連結部19で結合してメインフレーム13のヘッドパイプ12への接続端部の剛性を高めるとともに、ロアアーム26Aの後下揺動軸27bとしてボルトを用いる場合にも、該ボルトへの後方からの工具アクセスを可能とし、前輪懸架装置4の組み付け性及びメンテナンス性を向上することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、上記実施形態では、車体前部に左右一対の前輪を備えるとともに車体後部に単一の後輪を備えた揺動三輪車に適用したが、車体前部に左右一対の前輪を備えるとともに車体後部に左右一対の後輪を備えた揺動四輪車に適用してもよい。
スイングユニット式の鞍乗り型車両に限らず、原動機(電動機含む)が車体フレームに固定的に支持された車両でもよい。
実施形態ではロアアームが左右分割構造である例を説明したが、ロアアームが前後分割構造である構成でもよい。しかし、ロアアームが左右分割構造であれば、前後の軸支部が一体となってよりよい。また、実施形態ではロアアームの左右アーム体が軸方向視で上方に凸のV字状に配置される例を説明したが、ロアアームの左右アーム体が軸方向視で下方に凸のV字状に配置される構成でもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 鞍乗り型車両(前二輪式鞍乗り型揺動車両)
2L,2R 前輪
11 バーハンドル(ハンドル)
12 ヘッドパイプ
13 メインフレーム
16 上接続部
17 下接続部
19 後連結部
24A アッパーアーム
26A ロアアーム
26L,26R アーム体
27b 後下揺動軸(揺動軸)
30L,30R ステアリングパイプ

Claims (4)

  1. ハンドル(11)を支持するヘッドパイプ(12)と、
    前記ヘッドパイプ(12)に接続されるメインフレーム(13)と、
    前記ヘッドパイプ(12)に左右内側部が支持されるとともに左右外側部に左右前輪(2L,2R)に対応する左右ステアリングパイプ(30L,30R)をそれぞれ支持するアッパーアーム(24A)及びロアアーム(26A)と、を備える前二輪式鞍乗り型揺動車両(1)において、
    前記メインフレーム(13)の前記ヘッドパイプ(12)への接続端部には、互いに上下に分離して前記ヘッドパイプ(12)に接続される上接続部(16)及び下接続部(17)が設けられ、
    前記ヘッドパイプ(12)における前記上接続部(16)よりも上方に前記アッパーアーム(24A)が支持され、
    前記ヘッドパイプ(12)における前記上下接続部(16,17)間に前記ロアアーム(26A)が支持されるとともに、
    前記メインフレーム(13)は、前記ロアアーム(26A)の後方で前記上下接続部(16,17)間に渡る後連結部(19)を備え、
    前記後連結部(19)は、前記ロアアーム(26A)の揺動軸(27b)を後方に露出させる開口(19a)を形成することを特徴とする前二輪式鞍乗り型揺動車両。
  2. 前記ロアアーム(26A)は、前記上下接続部(16,17)間の中間位置よりも前記下接続部(17)寄りに支持されることを特徴とする請求項1に記載の前二輪式鞍乗り型揺動車両。
  3. 前記ロアアーム(26A)は、第一及び第二アーム体(26L,26R)に分割されることを特徴とする請求項1又は2に記載の前二輪式鞍乗り型揺動車両。
  4. 前記ロアアーム(26A)は、左右アーム体(26L,26R)に分割され、前記左右アーム体(26L,26R)は、互いに同一形状であることを特徴とする請求項3に記載の前二輪式鞍乗り型揺動車両。
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