JP6233957B2 - 積層シート、成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)シート状繊維素材の片面もしくは両面に高導電性金属が被覆されてなる電磁波シールド材の、一方の面に非透水性の表皮材が積層され、他方の面に熱融着性繊維を混合したフェルトからなる剛性熱可塑性シートが積層され、これらが一体に貼り合わされてなることを特徴とする積層シート。
(2)剛性熱可塑性シートが、電磁波シールド材との積層面の反対面に、保護層を有している、上記(1)に記載の積層シート。
(3)剛性熱可塑性シートの3点曲げ強度(たわみ長さ10mm)が5N以上である、上記(1)または(2)に記載の積層シート。
(4)剛性熱可塑性シートが、熱融着性繊維を5〜50重量%混合したフェルトで、その目付が800〜2,000g/m2の範囲である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の積層シート。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の積層シートを用いて形成されてなることを特徴とする成形品。
(6)上記(2)〜(4)のいずれかに記載の積層シートを用いて、保護層が車体外側に面するように形成されてなることを特徴とする自動車のアンダーパネル。
さらに、剛性熱可塑性樹脂シートに保護層を設けることにより、該保護層が積層シートに跳ね石等による衝撃を緩和する効果を付与し、積層シートが衝撃で破壊するのを防止することができる。
本発明の電磁波シールド材に用いられるシート状繊維素材としては、織物、編物、不織布など柔軟性を有する繊維素材が挙げられるが、成形性、軽量化、コストの点より、不織布または織物(特に平織物)が好ましく用いられる。
シート状繊維素材の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.01〜2mmである。シート状繊維素材の厚さを0.01mm以上とすることで、電磁波シールド性能を付与するのに十分な量の金属を付着させることができる。また、シート状繊維素材の厚さが2mm以下であれば、加工性を著しく損なうことがない。より好ましくは0.01〜1mm、さらに好ましくは0.01〜0.5mm程度のものが良い。また、単位面積あたりの質量(目付け)は、軽い方が良いが、強度及びシールド性能の点より、好ましくは10〜250g/m2、より好ましくは20〜200g/m2、さらに好ましくは20〜150g/m2である。
表皮材は、非透水性であることが必要である。表皮材が透水性であると、積層シートに侵入した水が電磁波シールド材中の金属を腐食し、シールド効果を阻害する結果となるからである。
剛性熱可塑性シートは、積層シートに剛性を付与するために用いられるが、断熱性や吸音性を付与する効果もあり、電磁波シールド材を挟んで、表皮材の反対面に積層される。剛性熱可塑性シートは、その特性として、たわみ10mm時の3点曲げ強度が5N以上であることが好ましい。より好ましくは、たわみ10mm時の3点曲げ強度が10N以上、特に好ましくは20N以上であるのが良い。ここで、3点曲げ強度は、JIS K7074−1988(炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法)に準じ、シートが10mmたわんだ時の曲げ強さを測定することにより求めることができる。剛性が不足する場合は、積層シートもしくは成形品の形状維持性能が低下する。
接着剤としては、ナイロンやポリエステル等の高温用接着樹脂の粉末やEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等の低温用接着樹脂の粉末を用いることができ、これらの樹脂を素材の上にばらまき、その上に別の素材を重ね合わせ、熱処理することで接着することができる。
また、低融点樹脂からなるネットやフィルム、不織布、繊維を各素材の間に介在させ、熱処理して接着することもできる。
また、表皮材に、変性ポリアミド樹脂等の熱溶融性樹脂を予めドット状等の任意の形状に転写しておいたものを用い、表皮材と電磁波シールド材とを熱処理して接着させることもできる。
電磁波シールド材として、目付け30g/m2のポリエステル織物の両面に、銅とニッケルをこの順に無電解メッキした金属メッキ織物を用意した。
非透水性の表皮材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ20μm)を用意した。
剛性熱可塑性シートとして、熱融着性繊維(融点;150℃以下)を30重量%混合したポリエステルフェルト(厚さ3mm、目付け1,100g/m2)からなる硬質フェルトを用意した。
電磁波シールド材と非透水性の表皮材は、実施例1と同じものを用いた。剛性熱可塑性シートは、実施例1で用いた硬質フェルトの片面に、耐チップ塗装を施して保護層を形成したものを用いた。
PETフィルムを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
剛性熱可塑性シートとして、低目付けポリエステルフェルト(目付750g/m2)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
剛性熱可塑性シートとして、厚さ1mmのポリプロピレン製樹脂板を用いた以外は、実施例1と同様にして積層シートを得た。
KEC法に準拠し、各積層シートの10MHzにおけるシールド効果(dB)を測定した。測定は、積層シートの製造初期、及び、老化試験(50℃95%RH×1week)を終了直後に実施した。
初期のシールド効果に対する、老化試験後のシールド効果の割合で評価し、90%以上あれば○、90%未満であれば×とした。
なお、シールド効果は次式(1)により算出した。
SE=20×log10E0/Ex ・・・(1)
SE:シールド効果(dB)
E0:シールド材が無い場合の空間の電界強度
Ex:シールド材が有る場合の空間の電界強度
電磁波シールド性評価後の試験片を用いて評価した。
自動垂直入射吸音率測定器(株式会社ソーテック製)を用い、JIS A−1405「管内法における建築材料の垂直入射吸音率測定方法」により、500Hz〜5kHzにおける垂直入射吸音率を測定した。なお、積層シートの保護層が音源側になるよう取付けた。吸音効果があった場合を○、なかった場合を×と評価した。
JIS K7074−1988(炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法)に準拠し、積層シートが10mm撓んだ時の曲げ強度を測定した。曲げ強度20N以上で○と評価した。
積層シートを成形したサンプルから切り取った試験片を、スガ試験機(株)製のサンシャインウエザーメータに入れ、ブラックパネル63℃、水スプレー2時間に18分間のサイクル条件にて400時間老化させた。
試験片が形状を保持していた場合を○、保持できなかった場合を×と評価した。
積層シートから切り取った試験片を、保護層面が上側でPETフィルム面が下側になるよう台上に置き、3kg分の真鍮ナットを計150kg分繰り返す事によるナット落下法による性能試験を実施した。
真鍮ナットを落下させた試験片の表面が破れなかった場合を○、破れた場合を×と評価した。
これに対し、非透水性表皮材を積層していない比較例1の積層シートは、老化試験後の電磁波シールド性が不良であった。
剛性素材として低目付のポリエステル不織布を積層した比較例2の積層シートは、形状維持性、形状保持性、耐チップ性が劣っていた。
剛性素材としてポリプロピレン樹脂板を積層した比較例3の積層シートは、軽量性及び吸音性が劣っていた。
2 電磁波シールド材
3 非透水性表皮材
4 剛性熱可塑性シート
5 保護層
Claims (7)
- シート状繊維素材の片面もしくは両面に高導電性金属が被覆されてなる電磁波シールド材の、一方の面に非透水性の表皮材が積層され、他方の面に熱融着性繊維を混合したフェルトからなる剛性熱可塑性シートが積層され、これらが一体に貼り合わされてなることを特徴とする積層シート。
- 剛性熱可塑性シートが、電磁波シールド材との積層面の反対面に、保護層を有している、請求項1に記載の積層シート。
- 剛性熱可塑性シートの3点曲げ強度(たわみ長さ10mm)が5N以上である、請求項1または2に記載の積層シート。
- 剛性熱可塑性シートが、熱融着性繊維を5〜50重量%混合したフェルトであり、その目付が800〜2,000g/m2の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載の積層シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の積層シートを用いて形成されてなることを特徴とする成形品。
- 請求項2〜4のいずれかに記載の積層シートを用いて、保護層が車体外側に面するように形成されてなることを特徴とする自動車のアンダーパネル。
- シート状繊維素材の片面もしくは両面に高導電性金属が被覆されてなる電磁波シールド材の、一方の面に非透水性の表皮材を積層し、他方の面に熱融着性繊維を混合したフェルトからなる剛性熱可塑性シートを積層した積層シートを、加熱、圧縮して、表皮材と電磁波シールド材と剛性熱可塑性シートとを一体に成形することを特徴とする積層シート、成形品の製造方法。
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