JP5142677B2 - 自動車用内装材及び自動車用内装基材 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用内装材及び自動車用内装基材に関するものであり、具体的には、天井材、リアパッケージトレー材、ドアトリム材、フロアインシュレーター材、トランクトリム材、ダッシュインシュレーター材などの自動車用内装材及びその基材であって、繊維層を備えるものに関する。
自動車用内装材は、主体となる基材(以下、内装基材という)に意匠性を有する表皮材を積層接着し、装着する箇所に応じた形状に加熱成型することによって製造される。この自動車用内装材の大部分の重量を占める内装基材には、プラスチック板、プラスチックフォーム、熱硬化性樹脂製のレジンフェルト、段ボール、あるいは熱硬化性樹脂材料に木粉や古紙を添加したハードボードやペーパーボードなどが用いられ、所定の成型形状の維持に好適な素材が選択される。
例えば、特開2000−229369号公報(以下、特許文献1)では、織物、編物、不織布等の布帛からなる表皮材を接着して積層することで自動車用内装材に用いることができる不織布積層体が開示されている。この不織布積層体は、繊維の絡合のみにより形状を維持させた単純絡合不織布の状態で測定した縦方向引張強さと横方向引張強さとの平均値が150N/50mm幅以上である絡合不織布からなる剛性層と、剛性層よりも見掛密度の低い不織布からなる嵩高層とを備える。このように繊維同士の絡合の程度が高い剛性層と、所定の見掛密度を有する嵩高層とを備えることで、特許文献1の不織布積層体は、充分な剛性を維持し、自動車用内装材に用いた場合には軽量化を実現できるとされている。
また、特開2003−247121号公報(以下、特許文献2)では、融解温度が180〜220℃の改質ポリブチレンテレフタレート(ポリエステルA)と、融解温度が180℃以下のポリエステルBが、重量混合比率A/B=10/90〜80/20の範囲内で溶融混合されている重合体が用いられたポリエステル熱接着繊維が開示されている。このような構成とすることで、自動車用天井材のように90〜100℃の環境に曝されるクッション材として、特許文献2の熱接着繊維は、優れた耐熱性を発揮することができるとされている。
さらに、特開平9−226480号公報(以下、特許文献3)では、熱可塑性合成樹脂からなる主繊維(A)とバインダー繊維(B)と細繊化繊維(C)とをシート面に対してほぼ垂直に配向させ、かつ繊維同士を熱融着してなるシート状の繊維構造体が開示されている。図7に示されるように、特許文献3では、各構成繊維91をカード機に掛けて、シート面の面方向に対して略平行な繊維配向を有する繊維ウエブ90を形成した後、繊維ウエブ90を波型に折り畳むことで、厚さ方向に繊維が配向された繊維構造体を実現している。このように構成することで、従前知られている構造体と比べて剛性が向上するため(具体的には、面圧の負荷に対するへたりが低減し、面圧が加わっても構造体の密度増加が抑制されるため)、特許文献3の繊維構造体は、優れた軽量性、制振性を実現するとされている。
特開2000−229369号公報 特開2003−247121号公報 特開平9−226480号公報
特許文献3の繊維構造体を用いた自動車用内装基材では、厚さ方向に繊維が配向されることで、常温下では剛性について一定の向上が期待できる。しかしながら、繊維ウエブ90を折り畳む際に表面同士が合わさることで、界面92が構造体の厚さ方向に生じるため、単に熱接着しただけでは高温環境における形状維持特性が不十分になるという問題があった。
また、様々な利用条件や利用環境にあわせた自動車用内装材を提供するという観点から、厚さ方向と直交する面方向に繊維が配向された繊維層を備える内装材(例えば、一般的なカード機によって製造された繊維層を備える内装材)においても、剛性と高温環境における形状維持特性を向上させることが望まれている。
さらに、地球温暖化抑制の観点から、自動車に起因する二酸化炭素排出量の低減が望まれており、その対策の1つとして自動車に備え付けられたエアコンの消費電力を低減するために、優れた断熱性を有する自動車用内装材が要求されている。
そこで、本発明は、基材を構成する繊維の配向に関わらず、剛性、高温環境における形状維持特性及び断熱性に優れた自動車用内装材及びその基材を提供することを目的とする。
本発明の自動車用内装材は、表皮材と、捲縮数が0〜2山/25mmである第1の短繊維を5〜70質量%含み、第1の短繊維よりも捲縮数が多い第2の短繊維を残部に含む繊維層と、780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である遮熱層を備え、成形後における非荷重下での厚さが10mm以上であることを特徴とする。
本発明によれば、第1の短繊維が有する剛性及び高温環境における形状維持特性によって繊維層全体の特性を向上させると共に、厚さを規定することによって断熱性を向上させることができるため、繊維層を構成する繊維の配向に関わらず、剛性、高温環境における形状維持特性及び断熱性に優れた自動車用内装材が得られる。また、遮熱層によっても断熱性が向上するだけでなく、厚さが10mm以上と厚いため、吸音性能が高く、車室内の騒音を低減できる。更にルーフからの雑音を吸収するルーフサイレンサとしての機能を発揮できる。
また、遮熱層は、780nm〜2500nmの範囲で任意の波長を有する光に対する平均反射率が70%以上であることが好ましい。このように構成にすることで、より優れた遮熱性を付与することができる。
また、上記自動車用内装材は、自動車の内装材と外装(天井等)との間クリアランスを考慮して、成形後における非荷重下での厚さが100mm以下とすることが好ましい。さらに、上記自動車用内装材において、繊維層は、第2の短繊維の一部として、当該繊維層100質量%に対して30質量%以上の熱接着性捲縮短繊維を含むことが好ましい。このように構成することで、製造における加熱工程後に形態安定性を向上させることができる。
また、上記自動車用内装材の繊維層において、第1の短繊維及び第2の短繊維は、ポリエステル系短繊維とすることができる。このように構成することで、いずれの短繊維にもポリエステル系短繊維が用いられるため、自動車用内装材の主体を構成する繊維層のリサイクル性を向上させることができる。
また、第1の短繊維の繊度は、熱接着性捲縮短繊維の繊度よりも大きいことが好ましい。このような構成とすることで、繊度が大きく、捲縮数が少ない第1の短繊維(捲縮が実質的に認められない第1の短繊維)の間に繊度の小さい熱接着性捲縮短繊維が良好に分布し、当該第1の短繊維に融着しやすくなるため、成形後における形状維持特性が向上する。
なお、上記自動車用内装材の繊維層において、第1の短繊維と第2の短繊維とが、繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、絡まり合ってなるように構成してもよい。また、繊維層において、第1の短繊維と第2の短繊維とが、エアレイ法によって繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、ニードルパンチ加工を施してなるように構成してもよい。このように構成することで、繊維ウエブを折り畳むことなく繊維が厚さ方向に配向されるため、繊維ウエブを折り畳むときに生じる界面を実質的に排除することができる。さらに、繊維ウエブの厚さ方向に配向された繊維が絡まり合っているため、剛性と高温環境における形状維持特性に優れた自動車用内装材が得られる。
また、上記自動車用内装材の繊維層において、第1の短繊維と第2の短繊維とが、繊維層の厚さ方向と直交する面方向に配向されていてもよい。このように構成することで、曲げに対する剛性が低下しやすい面方向に短繊維が配向されている場合であっても、捲縮数の少ない第1の短繊維が有する剛性と高温環境における形状維持特性によって、内装材の剛性と高温環境における形状維持特性が向上する。
なお、自動車用内装材とするために表皮材を積層して成形した後における非荷重下での厚さが10mm以上となるようにされている自動車用内装基材も同様の作用及び効果を奏する。
本発明によれば、捲縮が実質的に認められない第1の短繊維を繊維層に含有させると共に、成形後における非荷重下での厚さを10mm以上とし、遮熱層を備えることで、基材を構成する繊維の配向に関わらず、剛性、高温環境における形状維持特性及び断熱性に優れた自動車用内装材及び自動車用内装基材が得られる。
以下、本発明の実施に好適な形態について、添付図面を参照して説明する。
本発明の実施形態に係る自動車用内装材は、表皮材と、捲縮数が0〜2山/25mmである第1の短繊維を5〜70質量%含み、第1の短繊維よりも捲縮数が多い第2の短繊維を残部に含む繊維層と、780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である遮熱層を備え、当該自動車用内装材の成形後における非荷重下での厚さは10mm以上とされている。また、本発明の実施形態に係る自動車用内装基材は、当該自動車用内装材と同様に、捲縮数が0〜2山/25mmである第1の短繊維を5〜70質量%含み、前記第1の短繊維よりも捲縮数が多い第2の短繊維を残部に含む繊維層と、780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である遮熱層とを備え、自動車用内装材とするために表皮材を積層して成形した後における非荷重下での厚さが10mm以上となるようにされている
ここで、「自動車用内装基材」とは、自動車用内装材を製造するために用いられる基材をいい、繊維層のみによって構成されるものだけでなく、繊維層とは異なる材料から構成される層(例えば、ホットメルトフィルムからなる接着層やポリエステル製不織布からなる熱可塑性樹脂シート層や遮熱層)を繊維層と組み合わせることで積層構造を有するように構成されたものを含む。
本実施形態の「遮熱層」は、780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である層である。このような遮熱層は、フィルムや不織布などのシートのように単独で層を構成するものだけでなく、上述の繊維層や熱可塑性樹脂シート層のように自動車用内装基材を構成する既存の層に遮熱性を有する材料を含有させて層を構成させたものを含む。具体的には、遮熱層は、金属箔、金属を蒸着したシート、遮熱塗料を塗布したシート、遮熱性粉体が練り込まれたシート、又は、遮熱性粉体を練り込んだ繊維を用いて製造した繊維シートとすることができる。また、遮熱層は、繊維層に対する金属の蒸着又は遮熱塗料の塗布により形成されるようにしてもよい。さらに、遮熱性粉体を練り込んだ繊維を用いて繊維層を形成することにより遮熱層が形成されるようにしてもよい。なお、この遮熱層は、780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が70%以上であることが好ましい。
より具体的には、遮熱層を構成する材料として、金属箔にはアルミニウム箔、銅箔など、蒸着金属にはアルミニウム、銅又はそれらの酸化物など、遮熱塗料にはセラミックバルーン含有塗料、超微細かつ真球状のセラミック微粒子含有塗料など、遮熱性粉体には酸化チタンのような顔料などを用いることができる。なお、遮熱塗料や遮熱性粉体の塗布方法として、含浸、プリント、コーティング、スプレー散布を用いることができる。
図1に示されるように、繊維層101、第1接着層102、第2接着層103、熱可塑性樹脂シート層105及び遮熱層106からなる積層構造を備える内装基材110に不織布表皮104をさらに積層させたものが、一般に自動車用内装材100として用いられる。また、熱可塑性樹脂シート層105を省略して、第2接着層103に遮熱層106を直接積層させてもよい。さらに、内装基材は、図1に示されるような内装基材110のほか、図2に示されるように、繊維層201と遮熱層206を挟むように第1接着層202又は第2接着層203を介して熱可塑性樹脂シート層205を積層させた構造を有する内装基材210のように構成することができる。すなわち、遮熱層は内層材の片表面に存在しているのではなく、中間層に存在してもよい。なお、遮熱性の観点からは、遮熱層は片表面(具体的には、図1に示されるように不織布表皮104が設けられた表面と反対側の表面)に設けることが好ましい。また、遮熱層は1層である必要はなく、2層以上としてもよい。遮熱層を2層以上とすることで、遮熱効果及び断熱効果をより高めることができる。
この自動車用内装基材は、例えば自動車における天井材、リアパッケージトレー材、ドアトリム材、フロアインシュレーター材、トランクトリム材、ダッシュインシュレーター材等の自動車用内装材に用いられる。また、自動車用内装材として用いる場合、内装基材には図1に示されるように意匠性を有する不織布表皮等の表皮材を積層接着することができる。なお、この表皮材には、積層接着後であって自動車用内装材として成形する前の段階における厚さが1.5〜2mm、自動車用内装材として成形した後の段階における厚さが1〜1.5mmとなるような材料を選択することができる。
次に、繊維層を構成する繊維である第1の短繊維及び第2の短繊維について説明する。なお、以下において、繊維層に加工される前段階である繊維ウエブを構成する場合を含めて、繊維層を構成する繊維成分を「基材構成繊維」という。
本実施形態における「第1の短繊維」とは、所定の長さにおいて捲縮(クリンプ)が実質的に認められない繊維であり、具体的には、捲縮数が0〜2山/25mmの繊維である。第1の短繊維としては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂又はポリブチレンテレフタレート系樹脂といったポリエステル系短繊維を好適に用いることができ、例えば、捲縮数が0〜2山/25mmのポリエチレンテレフタレート繊維を用いることができる。なお、このような短繊維は、JIS L1015に規定された測定法による捲縮が認められないことから、無捲縮短繊維ともいう。
この第1の短繊維の繊維層における配合量は、繊維層100質量%に対して5〜70質量%である。第1の短繊維の配合量が5質量%に満たないと、自動車用内装材又は自動車用内装基材として十分な剛性が得られない。また、第1の短繊維の配合量が70質量%を超えると、繊維ウエブとしたときに捲縮が少ない繊維の占める割合が多くなるために、形態保持が困難となり製造工程内で搬送を行うことができなくなり、生産性が低下する。なお、繊維層の残部はすべてが後述する第2の短繊維であってもよい。
本実施形態における「第2の短繊維」とは、所定の長さにおいて第1の短繊維よりも多い捲縮数が認められる繊維である。このような短繊維としては、捲縮数5〜20山/25mmのいわゆる捲縮短繊維がある。また、この第2の短繊維は、繊維層の製造時における繊維の濡れ性(相溶性)を向上させるために、第1の短繊維と実質的に同一の樹脂で構成することが好ましい。すなわち、第1の短繊維がポリエステル系短繊維である場合には、第2の短繊維もポリエステル系短繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維)とすることが好ましい。
基材構成繊維である第1の短繊維及び第2の短繊維の繊度は、1〜100dtexであることが好ましい。なお、短繊維の繊維径は繊度と材料の密度によって定まるが、総じて、繊度が1dtex未満の場合には繊維が細すぎるために、自動車用内装材又は自動車用内装基材として十分な剛性が得られず、繊度が100dtex以上の場合には繊維が太すぎるため、生産性が低下する。
また、基材構成繊維は、繊維ウエブの厚さ方向(図3参照)又は厚さ方向と直交する面方向(図5参照)に繊維を配向させることが可能なカード機に使用できるものであって、繊維長は3〜200mmであることが好ましい。繊維長が3mmに満たないと、自動車用内装材又は自動車用内装基材として十分な剛性が得られず、繊維長が200mmを超えると、生産性が低下する。
特に、基材構成繊維を繊維ウエブの厚さ方向に配向させる場合、繊維長は10〜80mmの範囲とすることがより好ましい。基材構成繊維の繊維長が10mmに満たないと、カーディング性に劣るため、繊維を厚さ方向に配向することが難しくなる。一方、繊維長が80mmを超えると、厚さ方向に配向された繊維の密度にムラが発生しやすくなるため、形成される繊維ウエブの密度を均一にすることが困難になる。
また、本実施形態に係る自動車用内装材又は自動車用内装基材において、繊維層は、第2の短繊維の一部として、繊維層100質量%に対して30質量%以上の熱接着性捲縮短繊維を含むことが好ましい。このような構成とすることで、製造工程の加熱成形後における形態安定性を向上させることができる。
ここで、「熱接着性捲縮短繊維」とは、捲縮短繊維の一種であり、製造工程の加熱成形における設定温度条件(例えば、120〜180℃)において熱接着温度で軟化し、他の基材構成繊維に接着しつつ、冷却後には繊維層の形状を維持する繊維をいう。この熱接着性捲縮短繊維も、繊維層又は繊維ウエブを構成する基材構成繊維となる。なお、熱接着温度とは、熱接着性捲縮短繊維の構成材料が有する軟化点(例えば、110℃)よりも高い温度をいう。
この熱接着性捲縮短繊維は前述の捲縮短繊維としての要件である捲縮数5〜20山/25mmを満たすものである。また、熱接着性捲縮短繊維は、繊維層を構成する基材構成繊維の中で、最も軟化点の低い単一の接着樹脂で構成された繊維、又は、軟化点の異なる複数の樹脂成分をサイドバイサイド型若しくは芯鞘型に配置構成した複合形態の繊維から選択して用いることができる。
この熱接着性捲縮短繊維は、他の基材構成繊維と同様の理由から、繊度は1〜100dtexであることが好ましく、繊維長は3〜200mmであることが好ましい。
また、第2の短繊維の一部として、繊維層が熱接着性捲縮短繊維を含む場合、第1の短繊維の繊度は、熱接着性捲縮短繊維の繊度よりも大きいことが好ましい。このような構成とすることで、繊度が大きく、捲縮数が少ない第1の短繊維の間に繊度の小さい熱接着性捲縮短繊維が良好に分布し、当該第1の短繊維に融着しやすくなるため、成形後における形状維持特性が向上する。
本実施形態において、繊維層(又は繊維ウエブ)の基材構成繊維は、互いに絡まり合わされている。このように基材構成繊維が絡まり合っている繊維層を得るため、繊維層に加工される前の繊維ウエブの状態で、後述するニードルパンチ加工が繊維ウエブに施される。このようにニードルパンチ加工を施した繊維ウエブに対して、後述する加熱成形を施すことで、自動車用内装基材を構成する繊維層が得られる。
繊維層の面密度は、所望する剛性並びに形状維持特性に応じて種々に設計し得るものである。しかしながら、剛性や形状維持特性の保持の観点から、繊維層の面密度は200g/m以上とすることが好ましく、自動車の軽量化の観点からは面密度は900g/m以下(より好ましくは800g/m以下)とすることが好ましい。
また、自動車用内装材として好適な断熱性を実現するために、当該繊維層を備える自動車用内装材の厚さは、成形後における非荷重下で10mm以上とされる。このように構成することで、上述した遮熱層と相まって断熱性が向上するだけでなく、厚さが10mm以上と厚いため、吸音性が高く、車室内の騒音を低減できる。更にルーフからの雑音を吸収するルーフサイレンサとしての機能を発揮できる。なお、自動車の内装材と外装(天井等)との間のクリアランスを考慮して、当該厚さは、成形後における非荷重下で100mm以下とすることが好ましい。このように、自動車用内装材の成形後における非荷重下での厚さを10mm以上100mm以下とする場合、基材構成繊維の繊維長は、所望の厚さにあわせて適宜選択されることは言うまでもない。また、自動車用内装材の厚さは、成形後における非荷重下で15mm以上50mm以下とすることがより好ましく、同非荷重下で15mm以上40mm以下とすることがさらに好ましい。
引き続き、繊維層における基材構成繊維の配向及び繊維層の作製方法について説明する。
本実施形態における繊維層は、第1の短繊維と第2の短繊維とが、繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、絡まり合ってなるように構成することができる。このように構成することで、繊維ウエブを折り畳むことなく、繊維ウエブを折り畳むときに生じる界面を実質的に排除することができる。さらに、繊維ウエブの厚さ方向に配向された繊維が絡まり合っているため、剛性と高温環境における形状維持特性に優れた自動車用内装材及びその基材が得られる。
なお、同様に基材構成繊維が厚さ方向に配向された構成とするため、繊維層は、第1の短繊維と第2の短繊維とが、エアレイ法によって繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、ニードルパンチ加工を施してなるように構成することができる。
ここで、「基材構成繊維(第1の短繊維及び第2の短繊維)が繊維層の厚さ方向となる方向に配向された状態」とは、すべての繊維が繊維層の厚さ方向に配向された状態、すなわち、繊維層の表面に対して垂直方向に配向されている状態に限らず、繊維が繊維ウエブの厚さ方向に比較的揃った状態で配向されている場合を含む。
また、「基材構成繊維が厚さ方向に配向された状態で、厚さ方向と直交する方向に連続して基材構成繊維を集積させる」とは、図3の断面模式図に示される態様のように、繊維ウエブ1の厚さ方向に比較的揃った状態で配向された基材構成繊維11が、厚さ方向と直交する方向に集積されている場合を含む。
このような繊維ウエブ1は、エアレイ法を用いたカード機によって形成することができる。図4は、エアレイ法を用いたカード機の要部を示す模式図である。
エアレイ法を用いたカード機による繊維ウエブの作製にあたっては、まず、カード機において、基材構成繊維11を均一に混合した後、繊維を開繊する。開繊された基材構成繊維11は、空気流によってほぼ均一に引き揃えられ、気流によって円筒形状であり表面をメッシュ状とされたサクションドラム32の周面に対して垂直に当てることで集束させる。これにより、繊維群20を形成する。この時、サクションドラム32の周面において、基材構成繊維11を引き取る部分で、基材構成繊維11は吸引される。その後、ベルト33とローラ34を備えたコンベアによって集束させた繊維群20を搬送することで、基材構成繊維11が厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積された繊維ウエブ1を得ることができる。
このウエブ形成工程に適した、エアレイ法を用いたカード機を含むウエブ形成装置としては、例えば、フェーラー(FEHRER)社製の「V21/R−K12」若しくは「V21/K12」、又はランド(RANDO)社製の「RANDO−WEBBER(ランドウェッバー)」(同社登録商標)がある。
ウエブ形成工程の後、繊維ウエブの基材構成繊維を絡まり合わせる絡合工程を行う。絡合工程は繊維ウエブの片面のみに対して行ってもよいが、基材構成繊維の繊維配向を乱さない限り、両面に対して行うことが好ましい。絡合工程を両面に対して行った場合、基材構成繊維の繊維配向を保ちながら、内装材又は内装基材としての形状維持特性や剛性を良好なものとすることができる。
この絡合工程は、周知のニードルパンチ機によるニードルパンチ加工によって行うことができる。このニードルパンチ加工における、パンチ密度や針深さ、針形状などは任意好適に設計される。
絡合工程において基材構成繊維を絡まり合わせた繊維ウエブに対して加熱成形工程を行う。基材構成繊維に熱接着性短繊維が含まれる場合、この加熱成形工程において、熱接着性短繊維の熱特性に応じた温度で、無圧下で加熱し得る熱風循環炉や加圧可能な加熱ロールなど周知の手段によって、繊維を加熱し、熱接着性短繊維を他の基材構成繊維に溶着させることで繊維層が得られる。
次いで、図1の内装基材110又は図2の内装基材210のように積層構造を有する内装基材とする場合、ウエブ形成工程、絡合工程及び加熱成形工程を経て得られた繊維層に、接着層を介在させる又は接着剤を塗布する等の手段を用いて、熱可塑性樹脂シート層及び/又は遮熱層等を接着する。その後、平板プレス機を用いた冷間プレス等により、成形後の厚さが所望の値となるように調整する。このような工程により、本実施形態に係る内装基材が得られる。
なお、特許文献3に記載されている折り曲げた繊維ウエブにニードルパンチ加工を施す場合、繊維ウエブの折り曲げ状態がニードルパンチ加工によって破壊され、繊維配向が繊維ウエブの厚さ方向に対して直交する(すなわち、繊維ウエブの主面に対して平行になる)という傾向がある。この傾向は、厚めの繊維ウエブを使って、折り曲げ後の厚さが薄い繊維層を作成する場合に顕著となる。一方、本実施の形態では、基材構成繊維が繊維層の厚さ方向となる方向に配向されている場合、ニードルパンチ加工を施す対象となる繊維ウエブは、ニードルパンチ加工によって繊維配向が乱されて、繊維ウエブの厚さ方向に対して直交するという傾向は少ない。
繊維層における基材構成繊維の配向に関して、基材構成繊維が厚さ方向に配向された構成ではなく、繊維層において、基材構成繊維である第1の短繊維と第2の短繊維とが、繊維層の厚さ方向と直交する面方向に配向されているように構成することができる。このように構成することで、曲げに対する剛性が低下しやすい面方向に短繊維が配向されている場合であっても、捲縮数の少ない第1の短繊維が有する剛性と高温環境における形状維持特性によって、繊維層全体における剛性と高温環境における形状維持特性が向上する。
ここで、「第1の短繊維と第2の短繊維とが面方向に配向されている」とは、図5の繊維ウエブ4に示されるように、すべての基材構成繊維41が繊維層の面方向に配向された状態に限らず、繊維が繊維ウエブの面方向に比較的揃った状態で配向されている状態を含む。
このような繊維ウエブ4は、周知のカード機によって、面方向に配向された基材構成繊維41を一定量・一定方向に送りだすことで形成できる(ウエブ形成工程)。
また、基材構成繊維が面方向に配向されている繊維ウエブ4の場合、基材構成繊維が厚さ方向に配向されている繊維ウエブ1と同様に、ウエブ形成工程の後、絡合工程(ニードルパンチ加工)及び加熱成形工程を経て、繊維層が得られる。その後、基材構成繊維が厚さ方向に配向された構成とする場合と同様に、適宜、熱可塑性樹脂シート層及び/又は遮熱層等を接着し、厚さを調整する。このような工程により、本実施形態に係る内装基材が得られる。
前述のような構成とすることで、本発明の実施形態に係る自動車用内装材及び自動車用内装基材では、捲縮が実質的に認められない第1の短繊維が有する剛性及び高温環境における形状維持特性によって繊維層全体の特性が向上するため、基材を構成する繊維の配向に関わらず、剛性と高温環境における形状維持特性に優れた自動車用内装材及び自動車用内装基材が得られる。また、内装材の厚さが10mm以上であることに加え、遮熱層によっても断熱性が向上するだけでなく、厚さが10mm以上と厚いため、吸音性能が高く、車室内の騒音を低減できる。更にルーフからの雑音を吸収するルーフサイレンサとしての機能を発揮できる。
なお、本実施形態に係る自動車用内装基材の構成は次のようにすることができる。
まず、遮熱層の積層は、断熱性向上の観点から行われる。
自動車用内装基材を積層構造とするために、繊維層と遮熱層との間に介在させる接着層は、通気性の有る不織布であっても、ホットメルトフィルムのように加熱接着後に非通気となるフィルムであってもよい。ホットメルトフィルムを用いた場合には、内装基材における層間剥離を効果的に回避することができる。また、非通気の層を設けることで、車内温度の変化或いは走行などに伴う空気対流への悪影響を軽減させることができる。例えば、本実施の形態に係る内装基材を用いた内装材の一態様である天井材の場合、空気対流に載って微細な粉塵等が内装基材の層間方向を通過し、一種の濾過現象を生じるといった悪影響を抑制することができる。
また、遮熱層において、繊維層との接着面とは反対の面に接着層を設けて、そこに非通気性フィルムを接着させても良い。このように非通気性の層を内装基材に設けることによって、ホットメルトフィルムを用いた場合と同様に、車内温度の変化或いは走行などに伴う空気対流への悪影響を軽減することができる。
このような接着層を付加する場合において、各層間を接着して積層する装置や方法は、所望する内装基材の設計に応じたものとすれば良い。具体的には、前述と同様な熱風循環炉、加熱ロール等を任意好適に選択して用いることができる。
以下、本発明に係る実施例につき、実施例に係る構造を説明する共に、その評価結果を説明する。なお、本実施例において、特定の寸法、形状、配置関係、数値的条件など、本発明の理解を容易とする程度に特定条件を例示して説明するが、本発明はこれら例示形態にのみ限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で任意好適な変形または変更を行うことができる。
本発明の実施例1〜4に係る自動車用内装材と比較例1〜6に係る自動車用内装材の面密度、厚さ、繊維層の配合及び繊維配向を表1に示す。なお、面密度に関する( )内の数値は、繊維層の面密度である。
Figure 0005142677


以下、実施例及び比較例のそれぞれについて、詳細を説明する。
<実施例1>
(1)繊維層の作製
基材構成繊維として、次の無捲縮短繊維(第1の短繊維に相当)、捲縮短繊維及び熱接着性捲縮短繊維(いずれも第2の短繊維に相当)を用意した。
[無捲縮短繊維(第1の短繊維)]
材料 :ポリエチレンテレフタレート
繊度 :20dtex
繊維長 :38mm
捲縮数 :0山/25mm
[捲縮短繊維(第2の短繊維)]
材料 :ポリエチレンテレフタレート
繊度 :20dtex
繊維長 :38mm
捲縮数 :9〜13山/25mm
[熱接着性捲縮短繊維(第2の短繊維)]
材料 :芯鞘型ポリエステル系樹脂(鞘成分:イソフタル酸で改質したポリブチレンテレフタレート[軟化点110℃、融点160℃]、芯成分:ポリエチレンテレフタレート[軟化点237〜238℃、融点240℃])
繊度 :4.4dtex
繊維長 :38mm
捲縮数 :9〜13山/25mm
上記の無捲縮短繊維20質量%と捲縮短繊維10質量%と熱接着性捲縮短繊維70質量%とを混綿した後、図4に示されるようなカード機を備えるウエブ形成装置を用いて、基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、この繊維ウエブの両面から、ニードルパンチ加工(針密度50本/cm)を施して基材構成繊維を絡まり合わせた。その後、熱風の温度を175℃に設定した熱風循環炉へ供給し、熱接着性捲縮短繊維の鞘成分のみを加圧することなく無捲縮短繊維及び捲縮短繊維に溶着させた。これにより、実施例1に係る繊維層(面密度700g/m)を得た。
(2)内装基材及び内装材の調製
遮熱層として、アルミニウム蒸着フィルム(面密度:20g/m、厚さ:0.02mm、平均反射率:90%以上)を用意した。また、第1接着層として、変性オレフィンのホットメルトフィルム(厚さ:0.03mm、積層接着後の通気性あり)を用意し、第2接着層として、変性オレフィン/ナイロン/変性オレフィンの3層フィルム(厚さ:0.05mm、積層接着後の通気性なし)を用意した。次に、図1に示される熱可塑性樹脂シート層を省略して、遮熱層106と第2接着層103とを重ねて、温度150℃に設定した加熱ロールを用いて加圧加熱することで予め積層体として一体化した。また、この積層体とは別個に、公知のカード機によって作製された不織布ウエブにニードルパンチ加工(針密度350本/cm)を施したものを、不織布表皮(面密度:180g/m)として用意した。
続いて、前述の繊維層、第1接着層、積層体及び不織布表皮を、図1において熱可塑樹脂シート層105を省略した積層接着状態とするには以下の手順によった。まず、繊維層101、第1接着層102、不織布表皮104の順になるように積層した後、熱風の温度を230℃に設定した熱風循環炉で加熱した。加熱後、シート余熱によって、遮熱層106を備える積層体の第2接着層103を介して2つの積層体を接着し、さらに、平板プレス機を用いて冷間プレスした。これらの工程を経て、各層間を圧着一体化し、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが30mmの実施例1に係るサンプル(内装材)を調製した。
<実施例2>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合とは厚さが異なる実施例2に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一の遮熱層、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが15mmの実施例2に係るサンプル(内装材)を調製した。
<実施例3>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1と同一の実施例3に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1のアルミニウム蒸着フィルムと第2接着層に替えて、粘着剤層を併せもつ遮熱性顔料を練り込んだ遮熱フィルム(面密度:300g/m、厚さ:0.26mm、平均反射率:90%以上、(株)きもと製「エコシュールW(登録商標)を使用」)を遮熱層として用意すると共に、第1接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が1197g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが30mmの実施例3に係るサンプル(内装材)を調製した。
<実施例4>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合とは厚さが異なる実施例4に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例3と同一の遮熱層、第1接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が1197g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが15mmの実施例4に係るサンプル(内装材)を調製した。
<実施例5>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合とは厚さが異なる実施例5に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一の遮熱層、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが50mmの実施例5に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例1>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合と面密度及び厚さが同一の比較例1に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、熱可塑性樹脂シート層として、ポリエステル製の水流絡合不織布(面密度:30g/m2、厚さ:0.30mm)を用意すると共に、実施例1と同一の第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が977g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが30mmであって、遮熱層を備えない比較例1に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例2>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合とは厚さが異なる比較例2に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、比較例1と同一の熱可塑性樹脂シート層、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が977g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが15mmであって、遮熱層を備えない比較例2に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例3>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向及び面密度であって、実施例1の場合とは厚さが異なる比較例3に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、比較例1と同一の熱可塑性樹脂シート層、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が977g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが6mmであって、遮熱層を備えない比較例2に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例4>
実施例1と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向であって、実施例1の場合と面密度及び厚さが同一の比較例4に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一のアルミニウム蒸着フィルム(面密度:20g/m、厚さ:0.02mm、平均反射率:90%以上)、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが6mmの比較例4に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例5>
20dtexの捲縮短繊維30質量%と4.4dtexの熱接着性捲縮短繊維70質量%とを混綿し、実施例1と異なる繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向であって、実施例1の場合と面密度及び厚さが同一の比較例5に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一のアルミニウム蒸着フィルム(面密度:20g/m、厚さ:0.02mm、平均反射率:90%以上)、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが30mmの比較例5に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例6>
比較例5と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向であって、実施例2と厚さが同一(実施例1とは厚さが異なる)の比較例6に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一のアルミニウム蒸着フィルム(面密度:20g/m、厚さ:0.02mm、平均反射率:90%以上)、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが15mmの比較例6に係るサンプル(内装材)を調製した。
<比較例7>
比較例5と同一の繊維配合にて、実施例1と同一のウエブ形成装置により基材構成繊維を厚さ方向に配向させた繊維ウエブを形成した。次いで、実施例1と同一の工程にて実施例1と同じ繊維配向であって、実施例5と厚さが同一(実施例1とは厚さが異なる)の比較例7に係る繊維層(面密度700g/m)を作製した。その後、実施例1と同一のアルミニウム蒸着フィルム(面密度:20g/m、厚さ:0.02mm、平均反射率:90%以上)、第1接着層、第2接着層及び不織布表皮を用意し、実施例1と同一の手順によって、面密度が967g/m、内装材の成形後における非荷重下での厚さが50mmの比較例7に係るサンプル(内装材)を調製した。
<剛性の評価方法>
前述した実施例及び比較例に係るサンプルについて、常温における剛性の評価として、室温である25℃での剛性測定を実施した。この測定では、まず、各サンプルの縦方向(繊維層の生産工程における流れ方向)に150mm、横方向に50mmの寸法で短冊状試験片を採取した。この短冊状試験片を、100mmの間隔をおいて配置した2つの支持台上に、またがるように載置した。次いで、この支持台間の中央部(支持台から50mmの部分)を加圧くさびにより、加圧速度20mm/minで重力方向へ加圧した。この加圧時の荷重を、当該くさびが装着された引張試験機「テンシロンUCT−500」(オリエンテック製)により経時的に計測し、荷重が最大となる点の荷重を曲げ時最大点荷重として記録した。
さらに、曲げ時最大点荷重の測定に際して、経時的に荷重曲線を記録し、原点から曲げ時最大点に至るまでの各変曲点における傾きの最大値を求め、この値を弾性勾配とした。この弾性勾配は大きいほど、常温(25℃)におけるサンプル、つまり内装材の撓みが少ないことを意味し、内装材を車両に取り付ける作業において、内装材の折れを回避しやすく、取り付け後における剛性にも優れると評価できる。
<形状維持特性の評価方法>
また、常温における剛性とあわせて、高温環境における形状維持特性を評価した。この評価では、まず、各サンプルの縦方向に300mm、横方向に50mmの寸法で短冊状試験片を採取し、この短冊状試験片の縦方向における一端から70mmまでの領域を直方体の台上に載置固定し、残りの230mmの領域を直方体の台から突出させた。次いで、この状態を維持したまま、温度90℃に設定した恒温槽に4時間放置し、直方体の台から突出した部分の先端における垂下り量(単位:mm)を測定した。一般的に、この垂下り量が10mm以下であれば、形状維持特性に優れていると評価できる。
<断熱性の評価方法>
また、前述した実施例及び比較例に係るサンプルについて、断熱性の評価として、全熱遮断能の測定を実施した。全熱遮断能とは、単位時間(1時間)において、ある熱量(Cal)が単位面積(1m)を通過するときに生じる単位温度差のことであり、次のように定義される。
total=(Ts−Ta)/M ・・・(式1)
この式1において、Itotalは全熱遮断能(℃/kcal/m/hr)、Tsは測定サンプル箱内温度(℃)、Taは恒温恒湿箱内温度(℃)、Mは供給熱量(kcal/m/hr)である。
図6は、全熱遮断能を測定するための装置の概要を示す断面模式図である。このような測定装置としては、例えば、カトーテック株式会社製のKES−F7 サーモラボII型がある。実施例及び比較例を対象として実施した測定は、KES−F7 サーモラボII型の標準操作法に従って行った。具体的には、まず、前述した実施例及び比較例に係るサンプルについて、各サンプルを用いて縦10cm×横10cm×高さ5cmであって下側開放とした箱型の測定サンプル53を作成した。なお、この測定サンプル53は、不織布表皮104(表皮材)が外側、遮熱層106(フィルム)が内側となるように作成した。次に、恒温恒湿箱51の内部における温度(Ta)が23℃、湿度が60%の恒温恒湿に設定した上で、測定サンプル53を1時間以上恒温恒湿箱51に放置しコンディショニングした。コンディショニング後、熱源52によって測定サンプル53の箱内空間の温度(Ts)が40℃前後となるように設定し、10分間放置後に、箱内空間の温度を維持するために必要な熱量(M)を測定することで、全熱遮断能を算出した。なお、測定サンプルの断熱性(保温性)が高い場合、温度Tsを維持するために必要な熱量Mは小さくなるため、全熱遮断能Itotalは大きくなる。
各サンプルに関する評価結果を表2に示す。
Figure 0005142677

表2から理解できるように、比較例1から比較例6と比べて、本発明の実施の形態に係る実施例1から実施例4では、繊維層に無捲縮短繊維を含有させ、遮熱層を備えるとともに、自動車用内装材の成形後における非荷重下での厚さを10mm以上とすることで、剛性、高温環境における形状維持特性及び断熱性が向上していることがわかる。
具体的には、次のような点が確認できた。
・実施例1と比較例1、実施例2と比較例2との対比から、遮熱層の存在により内層材(内層基材)の断熱性能が向上すること
・実施例2と比較例4との対比から、基材の厚さを10mm以上とすることによって、断熱性及び形状維持特性に優れた内層材(内層基材)が得られること
・実施例1と比較例5、実施例2と比較例6、実施例5と比較例7との対比から、無捲縮短繊維の存在により内層材(内層基材)の形状維持特性が向上すること。
本発明の実施形態に係る自動車用内装基材を備える自動車用内装材の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る自動車用内装基材の断面図である。 本発明の実施形態に係る内装基材における繊維ウエブの態様を示す断面模式図である。 図3に示される繊維ウエブを形成するためのカード機の要部を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る内装基材における繊維ウエブの他の態様を示す断面模式図である。 全熱遮断能を測定するための装置の概要を示す断面模式図である。 従来技術に係る繊維ウエブの形成を説明する図である。
符号の説明
1,4…繊維ウエブ、11,41…基材構成繊維、100…自動車用内装材、101,201…繊維層、102,202…第1接着層、103,203…第2接着層、104…不織布表皮、105,205…熱可塑性樹脂シート層、106,206…遮熱層、110,210…内装基材。

Claims (10)

  1. 表皮材と、
    捲縮数が0〜2山/25mmである第1の短繊維を5〜70質量%含み、前記第1の短繊維よりも捲縮数が多い第2の短繊維を残部に含む繊維層と、
    780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である遮熱層とを備え、
    成形後における非荷重下での厚さが10mm以上であることを特徴とする自動車用内装材。
  2. 前記遮熱層は、780nm〜2500nmの範囲で任意の波長を有する光に対する平均反射率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装材。
  3. 成形後における非荷重下での厚さが100mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車用内装材。
  4. 前記繊維層は、前記第2の短繊維の一部として、当該繊維層100質量%に対して30質量%以上の熱接着性捲縮短繊維を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動車用内装材。
  5. 前記第1の短繊維及び前記第2の短繊維は、ポリエステル系短繊維であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動車用内装材。
  6. 前記第1の短繊維の繊度は、前記熱接着性捲縮短繊維の繊度よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の自動車用内装材。
  7. 前記繊維層は、前記第1の短繊維と前記第2の短繊維とが、前記繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、絡まり合ってなることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の自動車用内装材。
  8. 前記繊維層は、前記第1の短繊維と前記第2の短繊維とが、エアレイ法によって前記繊維層の厚さ方向に配向された状態で厚さ方向と直交する方向に連続して集積し、ニードルパンチ加工を施してなることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の自動車用内装材。
  9. 前記繊維層は、前記第1の短繊維と前記第2の短繊維とが、前記繊維層の厚さ方向と直交する面方向に配向されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の自動車用内装材。
  10. 捲縮数が0〜2山/25mmである第1の短繊維を5〜70質量%含み、前記第1の短繊維よりも捲縮数が多い第2の短繊維を残部に含む繊維層と、
    780nm〜2500nmの範囲において任意の波長を有する光に対する平均反射率が50%以上である遮熱層とを備え、
    自動車用内装材とするために表皮材を積層して成形した後における非荷重下での厚さが10mm以上となるようにされていることを特徴とする自動車用内装基材。
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