JP6233378B2 - 建設機械の燃料供給装置 - Google Patents
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Description
本発明は、建設機械のエンジンに燃料を供給する燃料供給装置に関するものである。
従来より、エンジンの燃料を貯留する燃料タンクと、エンジンに燃料タンクの燃料を供給する燃料ラインとを備える建設機械の燃料供給装置において、その燃料ラインが、エンジンに向けて燃料を送給するフィードポンプと、このフィードポンプの上流側に配置される燃料プレフィルタと、フィードポンプの下流側に配置される燃料メインフィルタとを備えたものが知られている。
例えば、特許文献1には、建設機械の燃料供給装置の燃料ラインを構成する燃料プレフィルタ、フィードポンプ、燃料メインフィルタを横に並べて配置して、機器配管(燃料配管)でそれぞれを接続した状態で一つのブラケットに取り付け、そのブラケットを作動油タンクの右側面と後面とに跨って組み付けるようにしたものが開示されている。
ところで、一般的に、燃料メインフィルタや燃料プレフィルタは、機構部とその機構部の下部に着脱可能に装備されたフィルタカートリッジとを備える。そして、フィルタカートリッジ交換等のメンテナンスのために機構部からフィルタカートリッジを取り外す場合には、フィルタカートリッジを予め定められた解除方向に回転させて機構部との係合を解除した後、下方に引き抜く。また、機構部へのフィルタカートリッジの装着は、機構部の下部に下方からフィルタカートリッジを差し込んだ後、予め定められた締結方向に回転させることによって行われる。
そして、このようなメンテナンスのために、燃料メインフィルタ及び燃料プレフィルタの下方には、フィルタカートリッジを着脱するための作業スペースをそれぞれ設ける必要がある。
特許文献1においては、燃料メインフィルタと燃料プレフィルタとの間に、相対的に容積の小さいフィードポンプを介在させて、燃料メインフィルタ、フィードポンプ、燃料プレフィルタを横並びに配置しているので、燃料メインフィルタと燃料プレフィルタの下方に各々作業スペースを設けるために、間に配置されたフィードポンプの下方にも大きな空間が生じて、特にこの空間がデッドスペースになりやすいという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、一定容積の空間内において、燃料メインフィルタ及び燃料プレフィルタのメンテナンス用の作業スペースを確保しつつ、燃料メインフィルタ、燃料プレフィルタ及びフィードポンプが効率よく配置された建設機械の燃料供給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明では、燃料メインフィルタ、燃料プレフィルタ及びフィードポンプを縦に並べて配置するようにした。
具体的には、第1の発明では、エンジンの燃料を貯留する燃料タンクと、該エンジンと該燃料タンクとを接続する燃料ラインとを備える建設機械の燃料供給装置が前提である。そして、上記燃料ラインが、上記エンジンに向けて燃料を送給するフィードポンプと、該フィードポンプの上流側に配置される燃料プレフィルタと、該フィードポンプの下流側に配置される燃料メインフィルタとを備え、上記フィードポンプ、上記燃料プレフィルタ及び上記燃料メインフィルタが、縦に並んで設けられ、且つ、該燃料プレフィルタと該燃料メインフィルタとの間に、該フィードポンプが配置され、上記フィードポンプの上側に配置される上記燃料プレフィルタまたは上記燃料メインフィルタと該フィードポンプとの間に、該フィードポンプの上側を覆うカバー部材が設けられていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記フィードポンプと、上記燃料メインフィルタ及び上記燃料プレフィルタの少なくとも一方とが取り付けられるブラケットを備え、上記ブラケットが、上記建設機械の被固定部に固定されることを特徴とする。
第3の発明では、第1の発明において、上記フィードポンプが取り付けられるブラケットを備え、上記ブラケットは、上記カバー部材を備えていることを特徴とする。
第4の発明では、第1ないし第3のいずれか1つの発明において、上記フィードポンプの上側に配置される上記燃料プレフィルタまたは上記燃料メインフィルタの縦方向の中心線と、上記フィードポンプの長手方向の中心線とが、互いに交わらないように配置されていることを特徴とする。
第5の発明では、第1ないし第4のいずれか1つの発明において、上記カバー部材は、斜め下方に傾いた傾斜壁を備えることを特徴とする。
第6の発明では、第1ないし第4のいずれか1つの発明において、 請求項1から4のいずれか1つの建設機械の燃料供給装置において、上記カバー部材は、上記フィードポンプの上方に位置し、斜め下方に傾いた傾斜壁と、上記フィードポンプの側方に位置し、上記傾斜壁の下端に連続して形成され、該傾斜壁の傾斜角よりも大きな傾斜角で、かつ下方に向かうほど該フィードポンプと離れるように傾いた側壁とを備えることを特徴とする。
第1の発明によると、フィードポンプ、燃料プレフィルタ及び燃料メインフィルタをメンテナンス用の作業スペースを確保した状態で横並びに配置する場合に比べて、フィードポンプ、燃料プレフィルタ及び燃料メインフィルタの下方空間を有効に活用することができる。特に、縦並びに設けられた燃料プレフィルタと燃料メインフィルタとの間の空間を利用して、相対的に容積が小さく下方にメンテナンス用作業スペースを必要としないフィードポンプを配置することができるので、燃料供給装置の小型化に有用である。
また、フィードポンプの上側を覆うようにカバー部材が設けられているので、フィードポンプの上側に配置された燃料メインフィルタまたは燃料プレフィルタから燃料等がこぼれた場合であっても、こぼれた燃料がフィードポンプにかかることを防止できる。
第2の発明によると、フィードポンプと両燃料フィルタ(燃料メインフィルタ及び燃料プレフィルタ)の少なくとも一方とが、同じブラケットに取り付けられるので、部品点数を低減することができる。
第3の発明によると、フィードポンプを取り付けるブラケットがカバー部材を備えているので、部品点数を低減することができる。
第4の発明によると、フィードポンプの上側に配置される燃料プレフィルタまたは燃料メインフィルタの縦方向の中心線と、フィードポンプの長手方向の中心線とが、交わらないように配置されていることで、上側の燃料フィルタとフィードポンプ間の上下方向の距離を縮めても上側の燃料フィルタ下方の作業スペースを確保しやすいため、燃料ライン全体の高さを低く抑えることができる。
第5の発明によると、フィードポンプの上側に配置された燃料メインフィルタまたは燃料プレフィルタから燃料等がこぼれた場合であっても、こぼれた燃料等がカバー部材の傾斜壁に沿って、斜め下方に流れ落ちるので、フィードポンプの汚れ等を効果的に防止できる。
第6の発明によると、カバー部材が、フィードポンプの上方に位置する傾斜壁と、側方に位置する側壁とを備えているため、フィードポンプの上側に配置された燃料メインフィルタまたは燃料プレフィルタから燃料等がこぼれた場合であっても、こぼれた燃料等がカバー部材の傾斜壁及び側壁を伝って斜め下方に流れ落ちるので、フィードポンプの汚れ等をさらに効果的に防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。図1〜図3においては、上下や前後左右の方向を矢印で示してある。特に言及しない限り、上下等の方向についてはこれら矢印で示す方向に従って説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態1に係る建設機械としての油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体12とを備えている。上部旋回体12には、アタッチメント13、キャブ14、機械室15等が備えられている。
(実施形態1)
図1に示すように、実施形態1に係る建設機械としての油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体12とを備えている。上部旋回体12には、アタッチメント13、キャブ14、機械室15等が備えられている。
なお、本実施形態の油圧ショベル1は小旋回型であり、旋回半径が小さくなるように上部旋回体12は相対的に小さく構成され、上部旋回体12の後部の外郭線は、平面視で略円弧状に形成されているが、それに限定されるものではない。
アタッチメント13は、上部旋回体12の前部に設置され、ブーム13a、アーム13b、及びバケット13c等で構成されている。ブーム13a等のそれぞれは、油圧制御された油圧シリンダ13dの伸縮に連動して動作し、掘削等の作業を行う。これらブーム13a等の操作は、通常はキャブ14において行われる。なお、図2に示す13eは、アタッチメント13を支持するブームフットである。
キャブ14は、例えば矩形箱形の運転室であり、アタッチメント13に隣接して上部旋回体12の左前部に設置されている。機械室15は、上部旋回体12の後部に設けられている。機械室15の内部には、エンジン25や油圧ポンプ26等が密集した状態で収容されている。機械室15の周囲は、上部旋回体12の後部に搭載されたカウンタウエイト17や機械室カバー18で覆われている。
図1及び図2に示すように、機械室15の内部には、エンジン25の他に、例えば、ラジエター21及び送風ファン22、油圧ポンプ26、排気処理装置27、燃料供給装置3等が収容されている。
図2に示すように、上部旋回体12の平面視では、前方中央にブームフット13e、ブームフット13eの左側にキャブ14、ブームフット13eの右側に、作動油タンク41、尿素水タンク(還元剤タンク)42、及び燃料供給装置3の一部である燃料タンク39等を収容する収容室16が配置され、これらの後方に機械室15が配置されている。排気処理装置27は、機械室15内で油圧ポンプ26の上方に配置されている。
図3に示すように、排気処理装置27は、フィルタ装置としてのDPF装置28(Diesel particulate filter:ディーゼル・パーティキュレート・フィルタ)と、SCR装置29(Selective Catalytic Reduction:選択還元触媒)とを備えている。DPF装置28の上方にSCR装置29が並列した状態で、支持フレーム38に支持されている。
また、機械室15内で、排気処理装置27及び油圧ポンプ26よりも右側の狭い空間に、燃料供給装置3の一部であり、燃料タンク39内の燃料をエンジン25に供給するための燃料ライン31が配置されている。
図3〜図5に示すように、燃料ライン31は、エンジン25に向けて燃料を送給するフィードポンプ32と、フィードポンプ32の上流側に配置され、燃料フィルタの一種であってフィードポンプ32に送られる燃料中の不純物を除去する燃料プレフィルタ33と、フィードポンプ32の下流側に配置され、燃料フィルタの別の一種であって、エンジン25に供給される燃料を最終的に濾過する燃料メインフィルタ34とを備える。
燃料メインフィルタ34とフィードポンプ32は、詳細は後述するが、ブラケット5によって、燃料タンク39の側面39a(被固定部7)に固定されている。燃料プレフィルタ33は、直接燃料タンク39の側面39aに固定されている。なお、本実施形態1では、被固定部7として燃料タンクの側面39aを利用しているが、これに限られるものではなく、他の補器類を利用する、あるいは油圧ショベル1のフレーム等を利用してもよいし、被固定用の部材を設けてもよい。
燃料プレフィルタ33は、機構部33cとこの機構部33cと一体に形成された締結部33d、及び当該機構部33cの下部に着脱可能に装備されたプレフィルタカートリッジ33eを備える。
燃料メインフィルタ34は、機構部34cとこの機構部34cと一体に形成された締結部34d、及び該機構部34cの下部に着脱可能に装備されたメインフィルタカートリッジ34eを備える。
ブラケット5は、略水平方向に延びる略矩形状の横板部51、横板部51の一端から下方に折り曲げて形成された第1縦板部52、第1縦板部52の一端から側方に折り曲げて形成された第2縦板部53を一体に備える。
燃料メインフィルタ34は、その締結部34dを、ボルト91でブラケット5の第1縦板部52に内面側から締結することで、ブラケット5に取り付けられる。
フィードポンプ32はブラケット5の横板部51の上側に配置され、締結部材92で横板部51に締結されている。
このようにして、燃料メインフィルタ34及びフィードポンプ32がブラケット5に取り付けられ、このブラケット5の第2縦板部53を燃料タンク39の側面39aにボルト93で固定することで、燃料メインフィルタ34及びフィードポンプ32が油圧ショベル1に組み付けられる。
このとき、図4及び図5に示すように、フィードポンプ32とその下側の燃料メインフィルタ34とは、フィードポンプ32の長手方向の中心線Y3に対して、燃料メインフィルタ34の縦方向の中心線Y2が略交わるように(即ち、フィードポンプ32の真下に燃料メインフィルタ34が存するように)配置されている。一方、フィードポンプ32とその上側の燃料プレフィルタ33とは、フィードポンプ32の長手方向の中心線Y3に対して、上側に位置する燃料プレフィルタ33の縦方向の中心線Y1が交わらないように、油圧ショベル1の前後方向に互いにずれて配置されている。
なお、本発明における「燃料プレフィルタ33の縦方向の中心線Y1」及び「燃料メインフィルタ34の縦方向の中心線Y2」とは、それぞれの平面視における中央部分(即ち、断面略円形状の燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34の径方向中心部分)を上下方向に延びる仮想線をいうものとする。また、「フィードポンプ32の長手方向の中心線Y3」とは、略円柱状のフィードポンプ32の円中心部分をフィードポンプ32の長手方向に延びる仮想線をいうものとする。本実施形態1においては、略円柱状のフィードポンプ32が横たわるように配置されているので、フィードポンプ32の円中心を通る中心線Y3は、横向きに延びる仮想線となる。
なお、本実施形態1では、燃料メインフィルタ34の縦方向の中心線Y2とフィードポンプ32の長手方向の中心線Y3とが略交わるように配置されているが、これに限られるものではなく、燃料プレフィルタ33とフィードポンプ32との配置関係のように、フィードポンプ32の中心線Y3に対して燃料メインフィルタ34の中心線Y2が交わらないようにずらして配置してもよい。
燃料プレフィルタ33とフィードポンプ32との間に、フィードポンプ32の上面に設けられた電機コネクタ32cの上部を覆うようにカバー部材6が設けられている。カバー部材6は、フィードポンプ32の上方に位置する傾斜壁62と、フィードポンプ32の側方(油圧ショベル1を基準とするとフィードポンプ32よりも前側)に位置する側壁61とを備えている。傾斜壁62の下端に続いて側壁61が形成され、傾斜壁62と側壁61とで略への字形をなしている。具体的に述べると、側壁61は、下端が横板部51に取り付けられていて、油圧ショベル1の斜め後ろ上方に向かうほど、フィードポンプ32に近付くように、傾いて起立している。傾斜壁62は、フィードポンプ32の上側を覆うように、側壁61の上端からさらに斜め後ろ上方に延びている。この傾斜壁62及び側壁61によって、燃料プレフィルタ33のメンテナンス等の際に燃料プレフィルタ33内の燃料が漏れたとしても、漏れた燃料は傾斜壁62及び側壁61の上面を伝って斜め下方に流れ落ちるので、フィードポンプ32、特に電機コネクタ32cにかかることを未然に防止できる。さらに、詳細は後述するが、側壁61が設けられているため、燃料プレフィルタ33の下部に接続されたドレン管85がフィードポンプ32に接触することを防止できる。また、一つのブラケット5にフィードポンプ32とカバー部材6を取り付けるので、フィードポンプ32とカバー部材6との位置決めが容易であり、カバー部材6が確実にフィードポンプ32の電機コネクタ32cの上部を覆うように取り付けることができる。
なお、カバー部材6の素材はゴム材でも金属プレートでもよく、特に限定されるものではない。また、カバー部材6は、漏れた燃料がフィードポンプ32の電機コネクタ32cにかかることを防止できればよいものであり、その形状は、本実施形態1のものに限られず、例えば、前後に傾斜面を有する山形状としてもよい。
次に、図4及び図5に基づいて、燃料ライン31の燃料配管について説明する。
燃料タンク39からの第1燃料配管81が、燃料プレフィルタ33に接続されている。第2燃料配管82が、燃料プレフィルタ33とフィードポンプ32とを接続している。第3燃料配管83が、フィードポンプ32と燃料メインフィルタ34とを接続している。第4燃料配管84が、燃料メインフィルタ34とエンジン25とを接続している。例えば、第1燃料配管81、第2燃料配管82及び第4燃料配管84は、可撓性のゴムホースからなり、第3燃料配管83は成形ゴムホースからなる。
詳細には、第1燃料配管81は、一端が燃料タンク39に接続され(燃料タンク39との接続部分は図示を省略する)、燃料メインフィルタ34、フィードポンプ32、燃料プレフィルタ33の横を通って、他端が燃料プレフィルタ33の機構部33cの上側に設けられた入口33aに接続されている。
第2燃料配管82は、一端が機構部33cの上部中央に設けられた出口33bに接続され、他端がフィードポンプ32の上面で、カバー部材6によって覆われる位置に設けられた入口32aに接続されている。
第3燃料配管83は、略S字状に折れ曲がった成形配管であり、一端がフィードポンプ32の上面で、カバー部材6によって覆われる位置に設けられた出口32bに接続され、他端が燃料メインフィルタ34の入口34aに接続されている。
第4燃料配管84は、一端が燃料メインフィルタ34の出口34bに接続され、油圧ポンプ26の下方を通って、他端がエンジン25に接続されている(エンジン25との接続部分は図示を省略する)。
なお、本実施形態1では、第3燃料配管83として成形ゴムホースを採用しているので、コスト削減の観点から、できるだけ短い方がよい。よって、フィードポンプ32の出口32bと燃料メインフィルタ34の入口34aとを近接して配置することが好ましいので、燃料メインフィルタ34の上にフィードポンプ32を配置するレイアウトとしている。
燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34の下部には、それぞれ、フィルタ内の燃料等を抜くためのドレン管85及び86が接続されている。
図5に示すように、燃料プレフィルタ33の下部に接続されて下方に延びるドレン管85は、上述したカバー部材6の側壁61に案内されて、フィードポンプ32の側方を通って下方に延びるようになっている。その結果、側壁61によって、ドレン管85とフィードポンプ32との接触を防止することができる。さらに、側壁61が傾斜して設けられていることによって、燃料プレフィルタ33の下部から真下に延びるドレン管85は、緩やかに湾曲しながら徐々にフィードポンプ32の側方に導かれるため、急に折れ曲がることなく配管できる。
次に、燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34のメンテナンス作業について説明する。
燃料プレフィルタ33の機構部33cに対するプレフィルタカートリッジ33eの着脱構造は従来品と同じであり、例えば、以下のような作業で着脱することができる。
プレフィルタカートリッジ33eを予め定められた解除方向に回転させて機構部33cとの係合を解除した後、下方に引き抜くことにより、機構部33cからのプレフィルタカートリッジ33eの取り外しを行う。また、機構部33cの下部に下方からプレフィルタカートリッジ33eを差し込んだ後、予め定められた締結方向に回転させることにより、機構部33cへのプレフィルタカートリッジ33eの装着を行う。燃料メインフィルタ34のメインフィルタカートリッジ34eも同様の作業で着脱することができる。
このような着脱作業を行うために、プレフィルタカートリッジ33e、メインフィルタカートリッジ34eの下方には作業スペースを設けることが必要であり、本実施形態1では、燃料プレフィルタ33のメンテナンス用作業スペースとして、燃料プレフィルタ33と燃料メインフィルタ34との間に作業スペースSが設けられている。
この作業スペースSに、フィードポンプ32が配置されている。フィードポンプ32は容積が小さいので、上記作業の妨げにならない位置に設けることができる。また、カバー部材6も上記作業の妨げにならない位置に設けられている。
特に、本実施形態1では、フィードポンプ32の長手方向の中心線Y3に対して、燃料プレフィルタ33の縦方向の中心線Y1が交わらないように配置することで、フィードポンプ32の長手方向の中心線Y3と燃料プレフィルタ33の縦方向の中心線Y1とが交わるように配置した場合と比較して、フィードポンプ32と燃料プレフィルタ33間の上下方向の間隔を狭くしても、燃料プレフィルタ33のメンテナンス用の作業スペースSを確保することができる。
なお、高さ方向の容量に十分な余裕がある場合には、燃料プレフィルタ33と燃料メインフィルタ34との間隔を十分に空けて、フィードポンプ32の中心線Y3に対して燃料プレフィルタ33の縦方向の中心線Y1が交わるように配置する(即ち、燃料プレフィルタ33の真下にフィードポンプ32を配置する)ことも可能である。
また、カバー部材6が傾斜壁62及び側壁61を備えるので、プレフィルタカートリッジ33eを燃料プレフィルタ33の下方から着脱する際に、このプレフィルタカートリッジ33eが、フィードポンプ32の入口32a、出口32b、電機コネクタ32cに接触することを未然に防ぐことができ、接触によるお互いの損傷を防止できる。
なお、燃料プレフィルタ33のプレフィルタカートリッジ33eは、燃料メインフィルタ34のメインフィルタカートリッジ34eよりも小さいので、両フィルタカートリッジ33e,34eの着脱に要する作業スペースは、燃料プレフィルタ33の方が狭い面積で足りる。従って、燃料プレフィルタ33を上側、燃料メインフィルタ34を下側に配置すると、燃料メインフィルタ34を上側、燃料プレフィルタ33を下側に配置した場合と比較して、両燃料フィルタ33,34間の上下方向の間隔を狭くすることができ、燃料ライン31(燃料供給装置3)全体の小型化に有用である。
さらに、容積の小さいフィードポンプ32を、作業スペースSにおける作業の妨げにならない位置に配置することができるので、燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34間の空間を有効に活用することができる。
以上述べたように、燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34の各々下方に必要なメンテナンス用作業スペースの容積(高さ)が異なり、フィードポンプ32においては下方にメンテナンス用作業スペースを要しないところ、本発明では、フィードポンプ32、燃料プレフィルタ33及び燃料メインフィルタ34を縦並びに配置することで、両燃料フィルタ33,34のメンテナンス用作業スペースを確保しつつ、空間効率よく、燃料供給装置3を設けることができる。
(実施形態2)
実施形態2を図6に基づいて説明する。実施形態2では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
(実施形態2)
実施形態2を図6に基づいて説明する。実施形態2では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
実施形態2で実施形態1と異なるのは、フィードポンプ32の取り付け方法及びブラケット501である。具体的には、フィードポンプ32が、ブラケット501の横板部511の上面側ではなく、下面側に取り付けられている。この実施形態2では、横板部511がカバー部材601の機能も兼ねるので、別途カバー部材を設けなくてもよい。また、ブラケット501は第1縦板部521を備え、上述した実施形態1における第2縦板部53は備えていない。第1縦板部521に燃料メインフィルタ34を取り付けるとともに、第1縦板部521を被固定部7に固定している。よって、この実施形態2によると、実施形態1と比較して部品点数を削減することができる。
(実施形態3)
実施形態3を図7に基づいて説明する。実施形態3では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
(実施形態3)
実施形態3を図7に基づいて説明する。実施形態3では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
実施形態3で実施形態1と異なるのは、ブラケット502である。具体的には、ブラケット502は断面L字状で、横板部512と横板部512の端部から上方に延びる縦板部522を備えている。フィードポンプ32は、ブラケット502の横板部512の上面側ではなく、横板部512の下面側に取り付けられている。さらに、ブラケット5の縦板部522に燃料プレフィルタ33が取り付けられるとともに、縦板部522が被固定部7に固定されている。この実施形態3では、横板部512がカバー部材602の機能も兼ねているので、別途カバー部材を設けなくてもよい。また、ブラケット502は、第1縦板部522を備え、上述した実施形態1における第2縦板部53は備えていない。なお、燃料メインフィルタ34は、被固定部7に直接固定されている。この実施形態3によると、実施形態1と比較して部品点数を削減することができる。
(実施形態4)
実施形態4を図8に基づいて説明する。実施形態4では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
(実施形態4)
実施形態4を図8に基づいて説明する。実施形態4では、実施形態1と異なる部分のみの説明とし、共通部分の説明は省略する。
実施形態4で実施形態1と異なるのは、ブラケット503である。具体的には、ブラケット503が、横板部513と、横板部513の端部から上方に延びる縦板部523aと、下方に延びる縦板部523bとを一体に備える。縦板部523aに燃料プレフィルタ33が取り付けられるとともに、縦板部523aが被固定部7に固定されている。また、縦板部523bに燃料プレフィルタ33が取り付けられるとともに、縦板部523bが被固定部7に固定されている。この実施形態4では、横板部513がカバー部材603の機能も兼ねているので、別途カバー部材を設けなくてもよい。また、ブラケット503は、第1縦板部523を備え、上述した実施形態1における第2縦板部53は備えていない。この実施形態4によると、1つのブラケット503に、フィードポンプ32、燃料プレフィルタ33、燃料メインフィルタ34を取り付けることができるので、上記実施形態1に比較して、部品点数を削減することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、他の建設機械、例えばクレーンや杭打機等でもよい。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、他の建設機械、例えばクレーンや杭打機等でもよい。
本発明は、燃料プレフィルタ、燃料メインフィルタ及びフィードポンプを有する燃料供給装置を備えた建設機械において、実用性の高い効果が得られることから、極めて有用で産業上の利用可能性は高い。
1 油圧ショベル(建設機械)
15 機械室
25 エンジン
3 燃料供給装置
31 燃料ライン
32 フィードポンプ
33 燃料プレフィルタ
34 燃料メインフィルタ
39 燃料タンク
5,501,502,503 ブラケット
6,601,602,603 カバー部材
62 傾斜壁
7 被固定部
Y1 燃料プレフィルタの縦方向の中心線
Y2 燃料メインフィルタの縦方向の中心線
Y3 フィードポンプの長手方向の中心線
15 機械室
25 エンジン
3 燃料供給装置
31 燃料ライン
32 フィードポンプ
33 燃料プレフィルタ
34 燃料メインフィルタ
39 燃料タンク
5,501,502,503 ブラケット
6,601,602,603 カバー部材
62 傾斜壁
7 被固定部
Y1 燃料プレフィルタの縦方向の中心線
Y2 燃料メインフィルタの縦方向の中心線
Y3 フィードポンプの長手方向の中心線
Claims (6)
- エンジンの燃料を貯留する燃料タンクと、該エンジンと該燃料タンクとを接続する燃料ラインとを備える建設機械の燃料供給装置において、
上記燃料ラインが、上記エンジンに向けて燃料を送給するフィードポンプと、該フィードポンプの上流側に配置される燃料プレフィルタと、該フィードポンプの下流側に配置される燃料メインフィルタとを備え、
上記フィードポンプ、上記燃料プレフィルタ及び上記燃料メインフィルタが、縦に並んで設けられ、且つ、該燃料プレフィルタと該燃料メインフィルタとの間に、該フィードポンプが配置され、
上記フィードポンプの上側に配置される上記燃料プレフィルタまたは上記燃料メインフィルタと該フィードポンプとの間に、該フィードポンプの上側を覆うカバー部材が設けられていることを特徴とする建設機械の燃料供給装置。 - 請求項1の建設機械の燃料供給装置において、
上記フィードポンプと、上記燃料メインフィルタ及び上記燃料プレフィルタの少なくとも一方とが取り付けられるブラケットを備え、
上記ブラケットが、上記建設機械の被固定部に固定されることを特徴とする建設機械の燃料供給装置。 - 請求項1の建設機械の燃料供給装置において、
上記フィードポンプが取り付けられるブラケットを備え、
上記ブラケットは、上記カバー部材を備えていることを特徴とする建設機械の燃料供給装置。 - 請求項1から3のいずれか1つの建設機械の燃料供給装置において、
上記フィードポンプの上側に配置される上記燃料プレフィルタまたは上記燃料メインフィルタの縦方向の中心線と、上記フィードポンプの長手方向の中心線とが、互いに交わらないように配置されていることを特徴とする建設機械の燃料供給装置。 - 請求項1から4のいずれか1つの建設機械の燃料供給装置において、
上記カバー部材は、斜め下方に傾いた傾斜壁を備えることを特徴とする建設機械の燃料供給装置。 - 請求項1から4のいずれか1つの建設機械の燃料供給装置において、
上記カバー部材は、上記フィードポンプの上方に位置し、斜め下方に傾いた傾斜壁と
上記フィードポンプの側方に位置し、上記傾斜壁の下端に連続して形成され、該傾斜壁の傾斜角よりも大きな傾斜角で、かつ下方に向かうほど該フィードポンプと離れるように傾いた側壁とを備えることを特徴とする建設機械の供給装置。
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