JP6230819B2 - 排水溝被覆構造 - Google Patents
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そして、メンテナンスを行うためには、充填部と排水部の溝蓋をすべて取り外して、大きく開口させることが必要である。このように充填部と排水部の溝蓋をすべて取り外し可能な構造とすると、これらの溝蓋を受枠に設置した際には、ガタツキが生じやすいという問題がある。特に、トラック等の重量物が通過することを考慮すると、経年的に緩みが生じない、しっかりとした構造が求められる。一旦、ガタツキが生じてしまうと、さらに緩みが生じやすくなり、自動車等が通過するたびにガタツキ音が生じ、騒音被害の問題も発生してしまう。また、盗難防止の観点からも、溝蓋と受枠をしっかりと固定できることが必要である。
さらに、タイル等が充填された充填部を有する溝蓋はかなり重量があり、メンテナンス性を向上させるためには、充填部を有する溝蓋をできる限り容易に取り外せる構造が求められている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、経年的にも強固な締結状態を確保できると同時に、メンテナンスが容易な構成を提案するものである。
排水溝の側溝または桝の上部に設置される受枠と、当該受枠に設置可能なグレーチングと、前記受枠に設置可能な充填部を有する化粧用溝蓋と、を備え、
前記受枠は、一側面から対向する側面に向かって略水平に渡された複数の梁と、当該梁よりも上方位置であって、前記一側面上に設けられた支持体と、を備え、
前記化粧用溝蓋は、前記受枠の前記対向する側面側に着脱可能又は開閉可能に前記複数の梁上に設置され、前記受枠の前記一側面に対向する前記化粧用溝蓋側面上の前記支持体と対向する位置に設けられた他の支持体を有し、上記支持体および上記他の支持体はそれぞれ、略水平の第一支持板と、当該第一支持板の下方に設けられた略水平の第二支持板とを備え、
前記グレーチングは、前記受枠の前記一側面側に着脱可能に設置され、設置した際に、上記支持体と上記他の支持体の中間点の上方位置に設けられた締結ベースと、当該締結ベースの下方に設けられた締結プレートと、前記締結ベースと前記締結プレートとを上下方向に締付可能なねじ機構と、を備え、
前記締結プレートは、そのグレーチング短手方向の両端が、前記支持体および前記他の支持体のそれぞれの前記第一支持板と前記第二支持板間の空隙に挿入可能な長さを有し、
前記ねじ機構により、前記グレーチングの底部と前記締結プレートの上部とが、前記支持体の前記第一支持板と前記他の支持体の前記第一支持板とを挟持することで、前記化粧用溝蓋および前記グレーチングを受枠に固定可能であることを特徴とするものである。
排水溝の側溝または桝の上部に設置される受枠と、当該受枠に設置可能なグレーチングと、前記受枠に設置可能な充填部を有する一対の化粧用溝蓋と、を備え、
前記受枠は、一側面から対向する側面に向かって略水平に渡された複数の梁を備え、
前記一対の化粧用溝蓋は、それぞれ、前記受枠の前記一側面側、および前記対向する側面側に着脱可能又は開閉可能に前記複数の梁上に設置可能され、当該一対の化粧用溝蓋の間には前記グレーチングが設置される空間があり、当該空間を形成する一対の化粧用溝蓋の対向する2つの側面上には、前記梁よりも上方位置であって、且つ互いに対向する位置に一対の支持体が設けられ、
上記一対の支持体は、それぞれ、略水平の第一支持板と、当該第一支持板の下方に設けられた第二支持板とを備え、
前記グレーチングは、 前記一対の化粧用溝蓋の間に着脱可能に設置され、設置した際に、上記一対の支持体の中間点の上方位置に設けられる締結ベースと、当該締結ベースの下方に設けられた締結プレートと、前記締結ベースと前記締結プレートとを上下方向に締付可能なねじ機構と、を備え、
前記締結プレートは、そのグレーチング短手方向の両端が、前記一対の支持体のそれぞれの前記第一支持板と前記第二支持板とがなす空隙に挿入可能な長さを有し、前記ねじ機構により、前記グレーチングの底部と前記締結プレートの上部とが、前記一対の支持体のそれぞれの前記第一支持板を挟持することで、前記一対の化粧用溝蓋と前記グレーチングが固定可能であることを特徴とするものである。
前記複数の梁のうち、端部に位置する梁以外の梁は、前記受枠の前記一側面および前記対向する側面に設けられた一対の嵌合部に上部より嵌めこむことで固定されることを特徴とするものである。
前記複数の梁のうち、端部に位置する梁以外の梁は、着脱可能であることを特徴とするものである。
前記支持体および前記他の支持体は、前記第一支持板の端部と前記第二支持板の端部を結合する略垂直の補強壁を有する ことを特徴とするものである。
さらには、簡単な締結機構により、盗難防止効果も期待できる。
なお、本発明に係る溝の被覆構造は、側溝用の掃除用溝蓋にも、集水用等の桝にも適用できるが、以下では、側溝用の掃除用溝蓋を例に説明を行う。以下で述べる構成は、基本的に集水用等の桝にも適用可能であり、また、以下に述べる発明の効果は、集水用等の桝においても同様に生じるものである。
本発明の実施の形態1に係る溝の被覆構造は、主に受枠1、化粧用溝蓋2、およびグレーチング3からなるもである。以下では、それぞれの構成について説明する。
まず、図1を用いて、受枠1の構成を説明する。受枠1は、左右の側板11L、11Rと、それらを連結する前後端(図1においては上下端)に配置される2本の梁12により、その枠組みが構成されている。左右の側板11L、11Rと2本の梁12とは、溶接等により強固に接合されている。
また、2本の梁12の間には、複数の中間梁13が、梁12と同じ高さに設けられる。
そして、左側の側板11Lには、複数の支持体14が設けられる。この支持体14が設けられる高さは、中間梁13よりも上方に(図1においては紙面手前側に)設けられる。なお、図1においては、各中間梁13の直上付近に各支持体14を設けているが、中間梁13と支持体14の位置は、前後にずれていても良い。
化粧用溝蓋2は、上方に開口を持つ箱状体である充填用枠体21、この充填用枠体21に充填されるタイルやモルタル等の充填部材22、および、充填用枠体21の左側側面に設けられた複数の支持体23とからなる。支持体23の形状は、支持体14と合同且つ左右対称の形状である。複数の支持体23のそれぞれは、複数の支持体14のそれぞれと対向した位置に設けられている。
図4に示すように、受枠1は、排水溝4上に載置される。受枠1の左右の側板11L、11Rの下方の形状に関しては、排水溝4の上部の形状に適合するようにすればよい。したがって、図4に示した左右の側板11L、11Rの下方の形状は一例である。
このように、受枠1が排水溝4上に載置された後に、化粧用溝蓋2が受枠1に設置される。
グレーチング3は、左右端に設置される2本のサイドバー31、2本のサイドバー31間に設けられる複数のベアリングバー32、前後端に設置される2本のエンドバー33、および、複数のクロスバー34で枠組みが構成される。また、前後端の近くには、締結部35が設けられている。なお、グレーチング3に取り付ける締結部35の数は、この例では2個であるが、より強固な構成を実現することが必要であれば、3個以上に増やしても良い。逆に、全長が短い場合には、一個の締結部35で十分な場合も考えられる。この締結部35に関しては、図5に拡大図を示している。
締結ベース351の中央付近には、ボルト352が挿入できる開口が開いている。この開口に上方からボルト352が挿入される。
締結ベース351の下方において、ナット354に、ボルト352が軽く捻じ込まれる。この状態が図5に示した拡大図の状態である。
まず、図6に示すように、締結プレート353が支持体14および23に当たらないように、グレーチング3を少し前方(図6における下方)にずらした位置で、受枠1に入れる。この際に、支持体14および23の支持壁145は、グレーチング3の左右位置を決める位置決めの目安になる。また、着脱時にグレーチング3の溝内への落下を防止する役割も持つ。
また、同様に簡単な動作で締結状態を解除して、化粧用溝蓋2とグレーチング3とを取り外して、溝の清掃等のメンテナンスを行うことができる。
また、ボルトを締めるだけで、グレーチング3の盗難を困難にするというメリットもある。
本発明の実施の形態2に係る溝の被覆構造は、図9に示すように、化粧用溝蓋2の一端が受枠に回転可能に固定されているという点が、実施の形態1と異なる。
すなわち、受枠1の前後端部付近に、2つの回転可能な固定部である回転軸部5が設けられ、受枠1に対して、化粧用溝蓋2の動きが制約されている。
化粧用溝蓋2は数十キログラムにもおよぶ重量物であるため、引き上げる際にはかなり大きな力が必要であるが、回転機構を用いずに化粧用溝蓋2を取り除くことに比べると、多少なりとも開閉作業は容易になる。
本発明の実施の形態3に係る溝の被覆構造は、図11に示すように、化粧用溝蓋2の一端が受枠1と開閉用ガイドアーム6によって、接続されているという点が、実施の形態1と異なる。
すなわち、受枠1の前後端部付近に、2本の開閉用ガイドアーム6が設けられ、受枠1および化粧用溝蓋2と開閉用ガイドアーム6は、それぞれ、ガイドアーム回転軸部7、8によって結合している。
数十キログラムにもおよぶ重量物である化粧用溝蓋2であっても、このように、回転機構を利用して引き上げれば、比較的容易に小さな力で引き上げることが可能であり、メンテナンスをより簡便にできる。特に、実施の形態2で示した回転機構に比べて、化粧溝蓋2の移動距離が長く、且つ化粧用溝蓋2の傾きを大きく変えずに上方に引き上げるため、小さな力で且つ安定に引き上げることができる。同様に、化粧用溝蓋2を閉める際にも、小さな力で且つ安定に、化粧用溝蓋2を閉めることができる。
そして、開閉用ガイドアーム6により、常に正しい位置に化粧用溝蓋2を閉めることができる。開閉用ガイドアーム6が無く、重量物である化粧用溝蓋2を受枠1上に設置する場合には、一旦、受枠1上に大まかな位置決めで仮置きし、その後、化粧用溝蓋2の位置を微調することになるが、数十キログラムの化粧用溝蓋2をずらして微調することは容易では無く、また、受枠1を傷つけたり破損させたりするリスクも伴うことになる。
さらに、実施の形態2で開示した構成に比べて、より自然で力を入れやすい姿勢および動作で、化粧用溝蓋2を引き上げることができるため、作業性および安全性を向上させている。
本発明の実施の形態4に係る溝の被覆構造は、図13および図14に示すように、グレーチング3を中央に位置する場合である。すなわち、化粧用溝蓋9Lおよび9Rは受枠1の左右端に設置され、その間の空間にグレーチング3が設置されている。そして、支持体23は、化粧用溝蓋9Lの右側面と、化粧用溝蓋9Rの左側面に設けられている。したがって、受枠1には支持体は設けられていない。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
本発明の実施の形態5に係る受枠10の構造は、図15および図16に示すように、中央梁17が着脱可能な構成となっている。その他の構成に関しては、実施の形態1における受枠1と同様の構成である。
中央梁17を着脱可能とするために、図15に示すように、受枠10の左右の側板11Lと11R上の互いに対向する位置に、一対の嵌合部16を複数対設けている。図16に示すように、中央梁17は断面コの字状の形状を有しており、一対の嵌合部16に上部から嵌めこむことができる。そして、実施の形態1〜4における中央梁13と同様に、化粧用溝蓋2または、9L、9Rを設置することができる。
なお、中央梁17の着脱機構は、本実施の形態において示した嵌めこみ機構に限らず、ねじ止め等の機構であっても良い。
本実施の形態は、メンテナンスをより容易にするためのゴミ等収集網に関するものである。このゴミ等収集網は、基本的には、どのような溝にも配置可能であり、大きなゴミ等を収集し、それらを簡単に廃棄することができる。
ここでは、実施の形態5に示した受枠10にゴミ等収集網を取付ける場合を例にとって、以下に説明する。
ゴミ等収集網10は、図18に示すように、網底部41、網側部42および固定棒43から構成される。
そして、網底部41は、小さなゴミも捕捉できるように細かな目の網で構成されている。
網側部42の上部付近には、左右に固定棒43が設けられている。固定棒43は、溝形状を有するゴミ等収集網固定部161に嵌めこみ可能な形状となっており、嵌めこむことで、ゴミ等収集網10全体を嵌合部16に固定できる。
また、実施の形態5に示したように、嵌合部16の上部には、中間梁17が設置されるため、ゴミ等収集網10の網側部42や固定棒43は、この中間梁17によって隠されるため、地上からは視認できず、見かけの観点からもすっきりとした構成になる。
2 化粧用溝蓋
3 グレーチング溝蓋
4 U字溝
5 回転軸部
6 開閉用ガイドアーム
7 ガイドアーム回転軸部(受枠側)
8 ガイドアーム回転軸部(化粧用溝蓋側)
9L 左側化粧用溝蓋
9R 右側化粧用溝蓋
10 受枠
11L 側板(左側)
11R 側板(右側)
12 梁
13 中間梁
14 支持体
15 開口
16 嵌合部
17 中間梁
21 充填用枠体
22 充填部材
23 支持体
24 引上げ用鉤穴
31 サイドバー
32 ベアリングバー
33 エンドバー
34 クロスバー
35 締結部
40 ゴミ等収集網
41 網底部
42 網側部
43 固定棒
141 ベース壁
142 第1支持板
143、146 第2支持板
144 補強壁
145 支持壁
161 ゴミ等収集網固定部
351 締結ベース
352 ボルト
353 締結プレート
354 ナット
Claims (6)
- 排水溝の側溝または桝の上部に設置される受枠と、
当該受枠に設置可能なグレーチングと、
前記受枠に設置可能な充填部を有する化粧用溝蓋と、
を備えた排水溝被覆構造であって、
前記受枠は、
一側面から対向する側面に向かって略水平に渡された複数の梁と、
当該梁よりも上方位置であって、前記一側面上に設けられた支持体と、
を備え、
前記化粧用溝蓋は、
前記受枠の前記対向する側面側に着脱可能又は開閉可能に前記複数の梁上に設置され、
前記受枠の前記一側面に対向する前記化粧用溝蓋側面上の前記支持体と対向する位置に設けられた他の支持体を有し、
上記支持体および上記他の支持体はそれぞれ、
略水平の第一支持板と、当該第一支持板の下方に設けられた略水平の第二支持板とを備え、
前記グレーチングは、
前記受枠の前記一側面側に着脱可能に設置され、
設置した際に、上記支持体と上記他の支持体の中間点の上方位置に設けられた締結ベースと、
当該締結ベースの下方に設けられた締結プレートと、
前記締結ベースと前記締結プレートとを上下方向に締付可能なねじ機構と、
を備え、
前記締結プレートは、そのグレーチング短手方向の両端が、前記支持体および前記他の支持体のそれぞれの前記第一支持板と前記第二支持板間の空隙に挿入可能な長さを有し、
前記ねじ機構により、前記グレーチングの底部と前記締結プレートの上部とが、前記支持体の前記第一支持板と前記他の支持体の前記第一支持板とを挟持することで、前記化粧用溝蓋および前記グレーチングを受枠に固定可能であること
を特徴とする排水溝被覆構造。 - 排水溝の側溝または桝の上部に設置される受枠と、
当該受枠に設置可能なグレーチングと、
前記受枠に設置可能な充填部を有する一対の化粧用溝蓋と、
を備えた排水溝被覆構造であって、
前記受枠は、
一側面から対向する側面に向かって略水平に渡された複数の梁を備え、
前記一対の化粧用溝蓋は、
それぞれ、前記受枠の前記一側面側、および前記対向する側面側に着脱可能又は開閉可能に前記複数の梁上に設置可能され、
当該一対の化粧用溝蓋の間には前記グレーチングが設置される空間があり、
当該空間を形成する一対の化粧用溝蓋の対向する2つの側面上には、前記梁よりも上方位置であって、且つ互いに対向する位置に一対の支持体が設けられ、
上記一対の支持体は、それぞれ、略水平の第一支持板と、当該第一支持板の下方に設けられた第二支持板とを備え、
前記グレーチングは、
前記一対の化粧用溝蓋の間に着脱可能に設置され、
設置した際に、上記一対の支持体の中間点の上方位置に設けられる締結ベースと、
当該締結ベースの下方に設けられた締結プレートと、
前記締結ベースと前記締結プレートとを上下方向に締付可能なねじ機構と、
を備え、
前記締結プレートは、そのグレーチング短手方向の両端が、前記一対の支持体のそれぞれの前記第一支持板と前記第二支持板とがなす空隙に挿入可能な長さを有し、
前記ねじ機構により、前記グレーチングの底部と前記締結プレートの上部とが、前記一対の支持体のそれぞれの前記第一支持板を挟持することで、前記一対の化粧用溝蓋と前記グレーチングが固定可能であること
を特徴とする排水溝被覆構造。 - 前記複数の梁のうち、端部に位置する梁以外の梁は、着脱可能である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の排水溝被覆構造。 - 前記複数の梁のうち、端部に位置する梁以外の梁は、前記受枠の前記一側面および前記対向する側面に設けられた一対の嵌合部に上部より嵌めこむことで固定される
ことを特徴とする請求項3に記載の排水溝被覆構造。 - 前記支持体および前記他の支持体は、前記第一支持板の端部と前記第二支持板の端部を結合する略垂直の補強壁を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の排水溝被覆構造。 - 溝本体底部の形状に適合する形状をなし、細かな網目を有する網体からなる網底部と、
当該底部の一端から略鉛直方向に延びる荒い網目を有する網体を備えた網側部と、
当該側部の上端の設けられ、上記受枠に固定するための固定棒と、
を有するゴミ等収集網を、
さらに備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の排水溝被覆構造。
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