JP6230626B2 - ベンゾチアゾロン化合物を含む製剤 - Google Patents
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Description
本発明は、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む新規な医薬組成物、これらの組成物の製造方法、および筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療または予防におけるそれらの使用に関する。
β−2−アドレナリン受容体アゴニストであるベンゾチアゾロン化合物は、WO2004/16601およびWO2006/056471に記載されている。WO2005/110990はまた、β−2アゴニストとしてベンゾ縮合複素環を記載している。
β−2アゴニストは、これらの気管支拡張性特性について長い間知られている一方、骨格筋肥大を生じさせるこれらの能力についても知られている。
非常に多くの研究が、筋消耗を回復させ、筋機能を改善するためのβ−2アゴニストのタンパク同化特性の治療用途に焦点を当ててきた。しかし、このクラスの化合物はまた、心血管が関連する有害事象の危険性の増加を含む、望ましくない副作用と関連付けられてきた。このように、筋消耗疾患におけるβ−2アゴニストの使用は、心肥大、および心血管機能に対する潜在的有害作用によって、今まで制限されてきた。
良好な薬物候補である新規なβ−2アゴニストを提供することが求められている。特に、新規なβ−2アゴニストは、他の受容体、例えば、β−1アドレナリン受容体、α−1Aアドレナリン受容体、または5HT2C受容体に対して殆ど親和性を示さない一方で、β−2アドレナリン受容体に強力に結合し、アゴニストとして機能活性を示すべきである。該β−2アゴニストは、代謝的に安定的であり、好ましい薬物動態特性を有するべきである。該β−2アゴニストは、無毒性であり、少ない副作用、特に、公知の市販されているβ−2アゴニスト、例えば、ホルモテロールより少ない心臓への副作用を示すべきである。さらに、理想的な薬物候補は安定的、非吸湿性および容易に製剤される物理的形態で存在する。
そのため、化合物が効率、生物学的利用能、安定性、および/または患者による受け入れを改善することができる物理的形態にあり、前述の性質の少なくとも一部を保有する化合物を提供する必要がある。
これらの目的は、本明細書で記載される組成物を提供すること、本明細書で記載される疾患、特に筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療に使用するための組成物を提供すること、および本明細書で記載される組成物を製造するための方法を提供することによって実現されようとするものである。
本発明の様々な実施形態が、本明細書に記載される。
本発明のある態様において、本明細書で提供されるのは、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、固体経口剤形の医薬組成物である。
別の実施形態においては、本発明は前述の医薬組成物の製造方法を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、前述の医薬組成物の投与を含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療または予防する方法を提供する。
本発明の化合物は、選択的β−2アゴニストである。特に、本発明の化合物は、公知のβ−2アゴニスト、例えば、ホルモテロールと比較したときに、β−1アドレナリン受容体またはα−1Aアドレナリン受容体に対する親和性よりも強い、β−2アドレナリン受容体に対して増加した、親和性を示す。また驚くべきことに、本発明の化合物は、そのラセミ化合物、またはその相当する鏡像異性体より、セロトニン受容体(5HT2C)に対するより低い親和性、および5HT2c発現細胞におけるより低い機能的作用強度を示すことから、本発明の化合物が、体重減少を引き起こし得る自発運動活性および食物摂取に影響を与えず、β−2アゴニストが誘発する骨格筋肥大に拮抗する可能性があることを示唆する。エネルギー摂取および体重に対する5HT2c受容体アゴニストの悪影響は、J. HalfordおよびJ. Harroldによる、Handb Exp Pharmacol. 2012; (209) 349−56に記載されている。
したがって、本発明の化合物を含む本発明の組成物は、広範囲の疾患の治療、特に筋消耗性疾患、例えば筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療または予防に、潜在的に有用である。
悪液質の治療も意図された用途である。全ての形態の悪液質は、例えば癌悪液質を含めて、本発明の組成物で潜在的に治療可能である。
本発明は、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、医薬組成物を提供する。
以下では、他に特定しない限り、用語は以下の意味を有する。
本明細書において使用される医薬組成物は、哺乳動物に影響を与えている特定の疾患または状態を予防、治療、または制御するために、哺乳動物に、例えばヒトに投与される、有効成分を含有する混合物である。
本明細書で使用する用語「薬学的に許容される」は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、および合理的な利益/リスク比に相応する他の問題となる合併症を伴わず、哺乳動物、特にヒトの組織と接触するのに適した、化合物、材料、組成物および/または剤形を指す。
典型的には、用語「有効成分」は、哺乳動物、例えばヒトへの投与に適し、特にある組成物において経口投与に適した、任意の化合物、物質、薬物、薬剤、または治療または薬理効果を有する有効成分を指す。
本発明の医薬組成物における有効成分は、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンである。
本明細書で使用する場合、用語「化合物A」、「発明の化合物」または「本発明の化合物」とは、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを指す。
本発明の医薬組成物において、有効成分である(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩である。
本明細書において使用する場合、絶対立体化学は、カーン−インゴルド−プレローグR−S系によって特定する。化合物が純粋な鏡像異性体であるとき、それぞれのキラル炭素における立体化学は、RまたはSによって特定し得る。その絶対配置が未知である分割された化合物は、これらがナトリウムD線の波長で平面偏光を回転させる方向によって(+)または(−)と表すことができる(右旋性または左旋性)。化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミまたは鏡像異性的に濃縮された配置、例えば、(R)−、(S)−または(R,S)−配置で存在することができる。立体異性体のラセミ50:50混合物は、(R,S)と表され、鏡像異性的に濃縮された形態は、それぞれ(S)に対する(R)の鏡像体過剰率、または(R)に対する(S)の形態によって表される。鏡像体過剰率は、等式ee=((m1−m2)/(m1+m2))*100%(m1およびm2は、それぞれの鏡像異性体形態RおよびSの質量を表す)によって通常表される。
本発明の化合物は、絶対立体化学に関して(R)と定義される1つの不斉中心を含有する。その相当する鏡像異性体は(S)と定義され、これはより活性でない形態である。
本発明の一つの実施形態において、不斉原子は、(R)−配置において、少なくとも95%、98%または99%の鏡像異性体過剰率を有する。
本発明の一つの実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩が少なくとも95%の鏡像体過剰率で存在する、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩と、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、固体経口剤形の医薬組成物を提供する。前記実施形態では、該組成物は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む。
本発明の一つの実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩が少なくとも98%の鏡像体過剰率で存在する、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩と、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、固体経口剤形の医薬組成物を提供する。前記実施形態では、該組成物は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む。
本発明の一つの実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩が少なくとも99%の鏡像体過剰率で存在する、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩と、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、固体経口剤形の医薬組成物を提供する。前記の実施形態では、該組成物は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む。
化学合成のための出発材料および手順の選択に応じて、化合物は、可能性のある異性体の一つの形態で、またはこれらの混合物として、例えば純粋な光学異性体として、もしくは異性体混合物、例えばラセミ体として存在することができる。光学的に活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製してもよく、または従来の技術を用いて分割し得る。本発明の化合物の全ての互変異性形態が含まれることを意図する。
したがって、本明細書において使用する場合、本発明の化合物は、互変異性体またはこれらの混合物の形態でよい。
最終生成物、または合成中間体の結果として生じる任意のラセミ体は、公知の方法によって、例えば、光学活性な酸または塩基によって得たそのジアステレオマー塩の分離、および光学活性な酸性または塩基性化合物の遊離によって、光学対掌体に分割することができる。特に、塩基性部分をこのように用いて、光学活性な酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’―p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、もしくはカンファー−10−スルホン酸と共に形成される塩の分別結晶によって、本発明の化合物をその光学対掌体に分割し得る。ラセミまたは鏡像異性的に濃縮された生成物はまた、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル吸着剤を用いた高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分割することができる。
本発明において、該医薬組成物は、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩を含む。
本発明に用いられる化合物の薬学的に許容される塩は、通常の化学的方法によって塩基性部分から合成することができる。一般に、このような塩は、化合物の遊離塩基の形態と、化学量論量の適当な酸とを反応させることによって調製することができる。このような反応は典型的には、水中もしくは有機溶媒中、またはこれら2つの混合物中で行われる。一般に、実行可能な場合は非水性媒体、例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルの使用が望ましい。さらなる適切な塩の一覧については、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第20版、 Mack Publishing Company、Easton, Pa.、(1985);および「Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use」、StahlおよびWermuth (Wiley-VCH、Weinheim、Germany、改訂第2版、2011)を参照することができる。
本発明の一実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩は、適切な溶媒中で、酢酸と(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを反応させることにより形成される。
本発明の一つの実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩は、実施例3に記載した方法に従って形成される。
本発明の一つの実施形態において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩は、実施例3aに記載した方法に従って形成される。
特に明記しない限り、本発明の医薬組成物中の有効成分の濃度は、本有効成分の遊離塩基のw/wのパーセントで示される。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.01から15%(w/w)を含有する。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.01から10%(w/w)を含有する。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.01から10%(w/w)を含有する。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.01から5%(w/w)を含有する。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.01から2%(w/w)を含有する。
一つの実施形態において、本発明の医薬組成物は、有効成分の0.1から1%(w/w)を含有する。
本発明の組成物は、経口投与に適する。
さらに、この酢酸塩を含む、本発明において使用される化合物は、その水和物の形態で得てもよく、またはその結晶化に使用される他の溶媒を含む。本発明の化合物は、薬学的に許容される溶媒(水を含む)と共に、本質的にまたは意図的に溶媒和物を形成し得る。従って、本発明は、溶媒和および非溶媒和形態の両方を包含することを意図する。「溶媒和物」という用語は、一種以上の溶媒分子を伴う本発明の化合物(薬学的に許容されるその塩を含む)の分子錯体を指す。このような溶媒分子は、レシピエントにとって無害であることが知られている、製薬技術において一般に使用されるものである(例えば、水、エタノールなど)。「水和物」という用語は、溶媒分子が水である複合体を指す。
本発明による薬学的に許容される溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体的に置換されていてもよいもの、例えば、D2O、d6−アセトン、d6−DMSOを含む。
本発明の化合物(その酢酸塩、水和物および溶媒和物を含む)は、本質的にまたは意図的に多形を形成し得る。
「非結晶質」という用語は、結晶性ではなく、X線回折や、偏光顕微鏡と示差走査熱量計を用いた観測を含むが、これに限定されるものではない他の手段によって確認することができる物理的な状態を示す。
「結晶」という用語は、本質的に未組織で、不均一の固体として存在する非結晶質の固体状態である第二の形態とは異なる、物質の固体状態の一形態を示す。結晶は、原子、イオン、分子、または分子集合体の規則的な三次元配列である。結晶は、明確に定義された対称性に応じて三次元で繰り返される単位セルに配置される、非対称単位と呼ばれる(結晶化される物質から構成される)構成要素の格子配列である。
本明細書で使用する用語「多形」は、同じ化学組成を有するが、結晶を形成する分子、原子、および/またはイオンの異なる空間的配置を有する結晶形を指す。
本発明において、有効成分は、例えば、実施例4に記載した多形の形態であってもよい。
本発明で使用される酢酸塩の形態の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは、適切な共結晶形成剤と共に共結晶を形成することができてもよい。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順によって(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩から調製し得る。このような手順は、粉砕、加熱、同時昇華、同時融解、または溶液中で結晶化条件下にて(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩と共結晶形成剤とを接触させること、およびそれによって形成された共結晶を単離することを含む。適切な共結晶形成剤には、WO2004/078163に記載されているものが含まれる。共結晶は、室温で、それぞれが、例えば、構造、融点、および融解熱などの特徴的な物理的特性を含む2つ、またはそれ以上の固有の固体から構成される、結晶性材料を指す。
本明細書で使用される場合、ビヒクルまたは担体は、生体膜を交差して、または生体液内で薬物を輸送する、薬学的に許容される組成物である。
本発明の一つの実施形態において、結晶形態の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を含む、固体経口剤形の医薬組成物を提供する。前記の実施形態では、該組成物は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む。
本発明の別の実施形態では、実質的に純粋な形態の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を含む、固体経口剤形の医薬組成物を提供する。前記の実施形態では、該組成物は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む。
本明細書において使用する場合、「実質的に純粋な」とは、結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩に関連して使用するとき、化合物の重量に基づいて、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の、90重量%超(90重量%超、91重量%超、92重量%超、93重量%超、94重量%超、95重量%超、96重量%超、97重量%超、98重量%超、および99重量%超を含め、さらに約100重量%に等しいことも含む)の純度を有することを意味する。
反応不純物、および/または処理不純物の存在は、当技術分野で公知の分析技術、例えば、クロマトグラフィー、核磁気共鳴分光法、質量分析法、または赤外分光法によって決定し得る。
別の態様において、本発明は、CuKα線を使用して測定したときに、8.8、11.5、16.4、17.6、18.2、19.6、20.1、20.8、および21.1°から選択される屈折角2シータ(θ)値を有する少なくとも1つ、2つまたは3つのピークを有するX線粉末回折パターンを有する、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩の結晶形態を含む固体経口剤形の医薬組成物に関し、より特定すると、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2θである。
一つの実施形態において、本発明は、CuKα線を使用して測定したときに、8.8°の屈折角(angle of refraction)2θ値におけるピークを有するX線粉末回折パターンを有する(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩の結晶形態を含む固体経口剤形の医薬組成物に関し、より特定すると、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2θである。
一つの実施形態において、本発明は、CuKα線を使用して測定したときに、16.4°の屈折角2θ値におけるピークを有するX線粉末回折パターンを有する(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩の結晶形態を含む固体経口剤形の医薬組成物に関し、より特定すると、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2θである。
一つの実施形態において、本発明は、CuKα線を使用して測定したときに、20.8°の屈折角2θ値におけるピークを有するX線粉末回折パターンを有する(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩の結晶形態を含む固体経口剤形の医薬組成物に関し、より特定すると、前記値は、プラスまたはマイナス0.2°2θである。
一つの実施形態において、本発明は、CuKα線を使用して測定したときに、図5に示すX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩の結晶形態を含む固体経口剤形の医薬組成物に関する。詳細については、実施例5を参照されたい。
X線回折ピーク位置に関連して「実質的に同じ」という用語は、典型的なピーク位置および強度の可変性を考慮に入れることを意味する。例えば、ピーク位置(2θ)は、いくつかの装置間の可変性(典型的には、0.2°と同程度)を示すことを、当技術分野における当業者は認識する。さらに、相対的ピーク強度は、装置間の可変性、ならびに結晶化度、選択方位、調製した試料表面、および当技術分野における当業者には公知の他の要因に起因する可変性を示し、定性的尺度としてのみ考慮すべきであることを、当技術分野における当業者は認識する。
また、X線回折パターンは、用いる測定条件に依存する測定誤差を伴って得られることを、当業者は認識する。特に、X線回折パターンにおける強度は、用いる測定条件によって変動し得ることが一般に公知である。また、相対強度は実験条件によって変化する場合があり、したがって、強度の正確な順序は考慮に入れるべきではないことを、さらに理解すべきである。さらに、通常のX線回折パターンにおける回折角の測定誤差は、典型的には約5%以下であり、上記の回折角に関連するものとして、このような程度の測定誤差を考慮に入れるべきである。結果的に、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の結晶形は、本明細書において開示されている添付の図5に示されているX線回折パターンと、完全に同一のX線回折パターンを示す結晶形に限定されないことを理解すべきである。添付の図5に開示されているものと、実質的に同一のX線回折パターンを示す任意の結晶形は、本発明の範囲内である。X線回折パターンの実質的な同一性を確認する能力は、当業者の権限の範囲内である。
本明細書において使用する場合、「薬学的に許容される添加剤」という用語は、顆粒および/または固体経口投与製剤を製造するための製薬技術において、一般に使用される薬学的に許容される成分を指す。添加剤の種類の例は、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、充填剤および希釈剤を含むが、これらに限定されない。当業者は、日常の実験によって過度の負担無しに、顆粒および/または固体経口剤形の固有の期待される特性に関して、一種以上の前記の添加剤を選択することができる。使用する各添加剤の量は、当技術分野で慣用の範囲内で変化し得る。参照することにより本明細書に含まれる以下の参考文献は、経口剤形を製剤化するために使用される技術および添加剤を開示する。「The Handbook of Pharmaceutical Excipients」、第4版、Roweら、編、American Pharmaceuticals Association (2003);および「Remington: the Science and Practice of Pharmacy」、第20版、Gennaro編、Lippincott Williams & Wilkins (2000)を参照。
典型的な添加剤は、酸化防止剤を含む。酸化防止剤は、組成物内に含まれる、または接触する酸化剤から組成物の成分を保護するために使用する。酸化防止剤の例としては、水溶性の酸化防止剤、例えばアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸塩、ミオ亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム、イソアスコルビン酸、イソアスコルビン酸、塩酸システイン、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、およびそれらの混合物を含む。油溶性の酸化防止剤の例としては、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、没食子酸プロピルカリウム、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、フェニル−α−ナフチル−アミン、およびαトコフェロールなどのトコフェロールを含む。
薬学的に許容される結合剤の例は、デンプン、セルロースおよびその誘導体、1−ビニル−2−ピロリドンおよび酢酸ビニルの共重合体、蔗糖、ブドウ糖、コーンシロップ、多糖類、ゼラチンを含むが、これらに限定されない。セルロース、およびその誘導体の例は、例えば微結晶性セルロース、例えば、FMC(フィラデルフィア、PA)のAVICEL PH、ダウケミカル社(ミッドランド、MI)からのヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロースおよびヒドロキシルプロピルメチルセルロースであるMETHOCEL、HP−セルロース100(Klucel LF)を含む。1−ビニル−2−ピロリドン、および酢酸ビニルの共重合体は、BASFからKollidon VA64として購入できる。
本発明において、結合剤は、組成物の重量の約1%から約20%の量で存在し得る。
本発明の医薬組成物のために推奨される結合剤は、HP−セルロース100(Klucel LF)、および1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルの共重合体を含む。
緩衝剤は、組成物の設定されたpHを維持するために使用され得る。緩衝剤の例は、クエン酸ナトリウム、酢酸カルシウム、メタリン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、および酒石酸を含む。
充填剤は、医薬組成物に容量を提供し得る成分である。充填剤の例は、PEG、マンニトール、トレハロース、乳糖、蔗糖、ポリビニルピロリドン、蔗糖、グリシン、シクロデキストリン、デキストラン、およびそれらの誘導体と混合物を含むが、これらに限定されない。
界面活性剤は、例えば、湿潤剤、消泡剤、乳化剤、分散剤、および浸透剤として使用される多相組成物を安定化させるために使用される物質である。界面活性剤もまた、必要に応じて、本発明の医薬組成物に使用できる。界面活性剤としては、脂肪酸、およびスルホン酸アルキル、塩化ベンゼトニウム、例えば、Lonza社(Fairlawn、NJ)のHYAMINE1622、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば、Uniqema(Wilmington、DE)のTWEENシリーズ、およびタウロコール酸ナトリウム、1−パルミトイル−2―sn−グリセロ−3−ホスホコリン、レシチン、および他のリン脂質などの天然の界面活性剤を含むが、これらに限定されない。このような界面活性剤は、例えば、製品の再構成の際に凍結乾燥粒子の凝集を最小限に抑える。界面活性剤は、存在する場合には、典型的に約0.01%から約5%(w/v)の量で使用される。
補助界面活性剤は、界面エネルギーをさらに低下させることにより、界面活性剤に加えて作用するが、それ自体ではミセル凝集体を形成できない界面活性剤である。補助界面活性剤は、例えば、親水性または親油性であり得る。補助界面活性剤の例は、セチルアルコールおよびステアリルアルコールを含むが、これらに限定されない。
薬学的に許容される崩壊剤の例は、デンプン、例えば、(カルボキシメチルデンプンナトリウム)、粘土、セルロース、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸塩、粘性ゴム、架橋ポリマー、例えば、架橋ポリビニルピロリドンまたはクロスポビドン、例えば、インターナショナルスペシャルティプロダクツ(Wayne、NJ)のPOLYPLASDONE XL、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム、例えば、FMCのAC−DI−SOL、架橋カルボキシメチルセルロースカルシウム、大豆多糖類、およびグアーガムを含むが、これらに限定されない。本発明では、崩壊剤は、組成物の約1重量%から約20重量%の量で存在し得る。
本発明の医薬組成物のために推奨される崩壊剤は、カルボキシメチルデンプンナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム(例えば、AC−DI−SOL)を含む。
薬学的に許容される充填剤および薬学的に許容される希釈剤の例は、粉砂糖、圧縮可能な糖、デキストレート、デキストリン、ブドウ糖、乳糖、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末セルロース、ソルビトール、蔗糖、タルクを含むが、これらに限定されない。本発明では、充填剤および/または希釈剤は、組成物の約15重量%から約90重量%の量で存在し得る。
本発明の医薬組成物のために推奨される充填剤および/または希釈剤は、微結晶性セルロース(例えば、Avicel PH101)、噴霧乾燥した乳糖、CA−HYDリン酸(例えばEmcompress)、マンニトールDC(例えばCompressol)、アルファ化デンプン(例えば、STA−RX1500)を含む。
薬学的に許容される滑沢剤および薬学的に許容される流動促進剤の例は、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、タルク、第三リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール、粉末セルロース、および微結晶性セルロースを含むが、これらに限定されない。典型的には、滑沢剤は組成物の約0.1重量%から約5重量%の量で存在し得る一方で、流動促進剤は、例えば、約0.1重量%から約10重量%の量で存在し得る。本発明においては、滑沢剤は、0.1%から1%(w/w)の量で組成物中に存在することが推奨される。本発明においては、流動促進剤は、0.1%から1%(w/w)の量で組成物中に存在することが推奨される。
本発明の医薬組成物のために推奨される流動促進剤は、Aerosil 200およびタルクを含む。
本発明の医薬組成物のために推奨される滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムを含む。
本発明はさらに、有効成分としての本発明の化合物が分解する速度を低下させる、一つもしくは複数の物質を含み得る医薬組成物を提供する。本明細書では「安定剤」として言及されるそのような物質は、アスコルビン酸、pH緩衝材、または塩緩衝材などの酸化防止剤を含むが、これらに限定されない。
防腐剤もまた、分解および/または微生物汚染から組成物を保護するために使用し得る。防腐剤の例は、リキパー油(liquipar oil)、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパラベン、ジアゾリジニル尿素、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリンジル尿素(diazolindyl urea)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、およびこれらの混合物を含む(例えば、リキパー油)。
一つの実施形態において、本発明は、
0.01から10%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン、
15から90%(w/w)の少なくとも一種の充填剤、
1から20%(w/w)の崩壊剤、
0.1から1%(w/w)の流動促進剤、および
0.1から1%(w/w)の滑沢剤、
を含む固体経口剤形の医薬組成物に関する。
0.01から10%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン、
15から90%(w/w)の少なくとも一種の充填剤、
1から20%(w/w)の崩壊剤、
0.1から1%(w/w)の流動促進剤、および
0.1から1%(w/w)の滑沢剤、
を含む固体経口剤形の医薬組成物に関する。
前記の実施形態では、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは酢酸塩の形態で提供される。
一つの実施形態において、本発明は、
0.01から10%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン、
15から90%(w/w)の少なくとも一種の充填剤、
1から20%(w/w)の結合剤、
1から20%(w/w)の崩壊剤、
0.1から1%(w/w)の流動促進剤、および
0.1から1%(w/w)の滑沢剤、
を含む経口投与に適した医薬組成物に関する。
0.01から10%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン、
15から90%(w/w)の少なくとも一種の充填剤、
1から20%(w/w)の結合剤、
1から20%(w/w)の崩壊剤、
0.1から1%(w/w)の流動促進剤、および
0.1から1%(w/w)の滑沢剤、
を含む経口投与に適した医薬組成物に関する。
前記の実施形態では、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは酢酸塩の形態で提供される。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的もしくは医学的反応、例えば、酵素もしくはタンパク質活性の低減もしくは阻害を引き出し、または症状を回復させ、状態を軽減し、疾患の悪化を減速もしくは遅延させ、または疾患を予防するなどの本発明の化合物の量を指す。1つの非限定的な実施形態において、「治療有効量」という用語は、対象に投与されたとき、(1)β−2アドレナリン受容体活性と関連する状態または障害または疾患を少なくとも部分的に軽減し、阻害し、予防し、および/または回復させ、あるいは(2)β−2アドレナリン受容体の活性を増加または促進するのに有効な本発明の化合物の量を指す。
別の非限定的な実施形態において、「治療有効量」という用語は、細胞、または組織、または非細胞の生物学的材料、または培地に投与したときに、β−2アドレナリン受容体の活性を少なくとも部分的に増加または促進するのに有効である本発明の化合物の量を指す。β−2アドレナリン受容体に関する上記の実施形態において例示された「治療有効量」という用語の意味はまた、同じ意味で、任意の他の関連するタンパク質/ペプチド/酵素、例えば、IGF−1模倣物またはActRIIB/ミオスタチン遮断薬などに適用される。
本明細書において使用する場合、「対象」という用語は、動物を指す。典型的には、動物は、哺乳動物である。対象はまた、例えば、霊長類(例えば、ヒト(男性または女性))、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥などを指す。特定の実施形態において、対象は、霊長類である。また他の実施形態において、対象は、ヒトである。
本明細書において使用する場合、「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」という用語は、所与の状態、症状、もしくは障害、もしくは疾患の低減もしくは抑制、または生物活性、もしくは生物学的プロセスの基準値活性における有意な減少を指す。
本明細書において使用する場合、任意の疾患または障害を「治療する」、「治療すること」または「治療」という用語は、一つの実施形態において、疾患または障害を回復させる(すなわち、疾患、またはその臨床症状の少なくとも一つの進展を減速または抑止または低減させる)ことを指す。別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、患者によって識別可能でないかもしれないものを含む、少なくとも一つの物理的パラメーターを軽減するまたは回復させることを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、物理的(例えば、識別可能な症状の安定化)に、生理学的(例えば、物理的パラメーターの安定化)に、または両方で、疾患または障害を調節することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」とは、疾患または障害の発生または進展または進行を予防または遅延させることを指す。
本明細書において使用する場合、対象が生物学的に、医学的に、または生活の質においてこのような治療から利益を得る場合、対象は治療を「必要としている」。
本明細書において使用する場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という用語、および本発明の状況において使用される同様の用語(特に、特許請求の範囲との関連において)は、本明細書において他に示され、または状況と明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。
本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書において他に示され、またはその他の点で状況と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書において提供するありとあらゆる例、または例示的言語(例えば、「など」)の使用は本発明をよりよく例示することのみを意図し、特許請求したものとは異なる本発明の範囲に対する制限を提起しない。
(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは、下記で提供するスキームによって調製することができる。
工程ステップを、下記により詳細に記載する。
ステップ1:式(VIa)の化合物(式中、Halは、ハロゲンを表し、Raは、保護基である)は、適切な塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下で、式RbOHの化合物(式中、Rbは、保護基である)と反応し、式(Va)の化合物(式中、Halは、ハロゲンを表し、RaおよびRbは、保護基である)が得られる。
ステップ2:式(Va)の化合物は、適切な溶媒、例えば、テトラヒドロフラン(THF)中、適切なカルボニル化剤、例えば、適切なアミドの存在下で、適切な強塩基、例えば、tert−ブチルリチウムと反応し、式(IVa)の化合物(式中、RaおよびRbは、保護基であり、Rcは、水素、またはカルボニル化剤に由来する任意の部分である)が得られる。
ステップ3:式(IVa)の化合物は、立体選択的変換の前に、任意に官能化され、式(IIIa)の化合物(式中、RaおよびRbは、保護基であり、LGは、脱離基である)が得られる。
ステップ4:式(IIIa)の化合物を、適切な塩基、例えば、炭酸水素ナトリウムで処理し、式(IIa)の化合物(式中、RaおよびRbは、保護基である)が得られる。
ステップ5:式(IIa)または(IIIa)の化合物は、適切な溶媒、例えば、トルエン中、任意に適切な塩基、例えば、炭酸カリウムの存在下で、2−(4−ブトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミンと反応し、それに続く適切な酸、例えば、塩酸の存在下での脱保護によって、式(I)の化合物が得られる。
反応は、例えば、実施例に記載されているような通常の方法によって行うことができる。反応混合物の後処理およびこのように得ることができる化合物の精製は、公知の手順によって行い得る。酸付加塩は、公知の様式で遊離塩基から生成し得る(逆もまた同じである)。具体的には、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの酢酸塩は、実施例3および3aに記載されている方法によって調製することができる。
(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは、例えば、実施例において記載されているような、さらなる通常の方法によって調製することができる。
使用する出発材料は公知であり、または例えば、実施例において記載されているような公知の化合物から開始して通常の手順によって調製し得る。
その任意の段階において得られる中間体生成物を出発材料として使用し、残りのステップが行われる、または出発材料はin situで反応条件下にて形成される、または反応成分はこれらの塩または光学的に純粋な材料の形態で使用される、本方法は、変更し得る。
本発明の化合物および中間体はまた、当業者には一般に公知の方法によって互いに変換することができる。
本発明の医薬組成物は、固体経口剤形である。固体の経口剤形は、錠剤、硬質または軟質カプセル剤、カプレット、トローチ、丸剤、ミニ錠剤、ペレット、ビーズ、顆粒剤(例えば、包装された小袋)、または散剤を含むが、これらに限定されない。医薬組成物は、通常の薬学的操作、例えば、無菌化に供することができ、および/または通常の不活性な希釈剤、滑沢剤、もしくは緩衝剤、およびアジュバント、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝液などを含有することができる。
本発明の医薬組成物は、好ましくは、経口投与のために製剤化される。
経口投与に適した組成物は、例えば、錠剤、硬質または軟質カプセル剤、カプレット、トローチ、丸剤、ミニ錠剤、ペレット、ビーズ、顆粒剤(例えば、包装された小袋)、または散剤の形態で、酢酸塩の形態の本発明の化合物の有効量を含む。経口投与が意図される組成物は、医薬組成物の製造のための当技術分野において公知の任意の方法によって調製され、そして、このような組成物は、薬学的に洗練された味の良い製剤を提供するために甘味料、香味料、着色料および保存料からなる群から選択された、一種以上の物質を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒性の薬学的に許容される添加剤と混合した有効成分を含有し得る。これらの添加剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルク、である。錠剤はコーティングされていないか、または公知の技術によってコーティングされ、消化管における崩壊および吸収を遅延し、それによってより長期間にわたる持続作用を実現する。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用いることができる。経口投与のための製剤は、硬質ゼラチンカプセル(有効成分を、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合する)、または軟質ゼラチンカプセル(有効成分を、水もしくは油媒体、例えば、ピーナッツ油、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合する)として提供することができる。
一つの実施形態では、本発明の医薬組成物は、錠剤またはカプセルの形態である。
一つの実施形態では、医薬組成物は、
a)希釈剤、例えば、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシン、
b)滑沢剤、例えば、シリカ、滑石粉、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム塩もしくはステアリン酸カルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール;また、錠剤のために、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプン糊、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン;所望の場合、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸、もしくはアルギン酸ナトリウム塩、または発泡性混合物、セルロース、架橋ポリマー;および/または
e)吸収剤、着色料、香味料および甘味料
と一緒に、酢酸塩の形態の有効成分を含む、錠剤またはゼラチンカプセル剤である。
a)希釈剤、例えば、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシン、
b)滑沢剤、例えば、シリカ、滑石粉、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム塩もしくはステアリン酸カルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール;また、錠剤のために、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプン糊、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、1−ビニル−2−ピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン;所望の場合、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸、もしくはアルギン酸ナトリウム塩、または発泡性混合物、セルロース、架橋ポリマー;および/または
e)吸収剤、着色料、香味料および甘味料
と一緒に、酢酸塩の形態の有効成分を含む、錠剤またはゼラチンカプセル剤である。
錠剤は、当技術分野において公知の方法によって、フィルムコーティングまたは腸溶コーティングされていてもよい。
錠剤は、必要に応じて、当該技術分野で知られているような機能性または非機能性コーティングでコーティングすることができる。コーティング技術の例は、糖コーティング、フィルムコーティング、マイクロカプセル化および圧縮コーティングを含むが、これらに限定されない。コーティングの種類は、腸溶性コーティング、徐放性コーティング、制御放出コーティングを含むが、これらに限定されない。
本発明の無水医薬組成物および剤形は、無水または低水分含有成分、および低水分または低湿度の条件を使用して調製することができる。無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように、調製および保存し得る。したがって、無水組成物は、適切な処方のキット中に含まれることができるように、水への曝露を防止することが公知である材料を使用してパッケージされる。適切なパッケージングの例には、これらに限定されないが、密封されたホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、およびストリップパックが含まれる。
本明細書で使用される場合、単位投薬量剤形は、有効であるために対象に投与される性質を有する単一の剤形であり、そして、有効成分を含む物理的および化学的に安定な単位投薬量として存続し、容易に取り扱い、包装することができる。
錠剤は、直接圧縮、または造粒によって製造することができる。
直接圧縮のプロセスにおいて、固体剤形に含まれる粉末化された材料は、典型的には、それらの物理的性質を変更することなく、直接的に圧縮される。通常、有効成分、例えば、錠剤造粒の流れの速度を改善するための流動促進剤などの添加剤、そして、錠剤材料の鋳型の表面と打錠機の穿孔器への付着を防止するための滑沢剤は、錠剤として圧縮される前にツインシェルブレンダー、または類似の低剪断装置でブレンドされる。
造粒は、顆粒が形成されるプロセスである。これらの顆粒は、その後、錠剤を形成するために直接圧縮されるか、もしくはカプセルのために封入される。顆粒は、
a)有効成分と、少なくとも一種の薬学的に許容される添加剤の粉末混合物を形成する工程;
b)攪拌下で粉末ブレンドに造粒液を添加して湿潤塊を形成する工程;
c)湿気のある塊を造粒して湿気のある顆粒を形成する工程;
d)湿気のある顆粒を乾燥して顆粒を形成する工程;
e)顆粒を篩過する工程
を含む、湿式造粒によって形成することができる。
a)有効成分と、少なくとも一種の薬学的に許容される添加剤の粉末混合物を形成する工程;
b)攪拌下で粉末ブレンドに造粒液を添加して湿潤塊を形成する工程;
c)湿気のある塊を造粒して湿気のある顆粒を形成する工程;
d)湿気のある顆粒を乾燥して顆粒を形成する工程;
e)顆粒を篩過する工程
を含む、湿式造粒によって形成することができる。
あるいは、顆粒は、
a)材料(例えば、不活性物質、または有効成分)の粒子を、例えば、垂直カラムの上昇気流と懸濁する工程;
b)カラムに造粒材料を噴霧する工程;
c)造粒材料で粒子が覆われるようにして顆粒にする工程
を含む、流動層造粒によって形成することができる。
a)材料(例えば、不活性物質、または有効成分)の粒子を、例えば、垂直カラムの上昇気流と懸濁する工程;
b)カラムに造粒材料を噴霧する工程;
c)造粒材料で粒子が覆われるようにして顆粒にする工程
を含む、流動層造粒によって形成することができる。
顆粒を製造するための別の方法は、溶融造粒を含む。この方法は、
a)少なくとも一種の放出遅延剤、例えば、放出遅延ポリマー、および必要に応じて可塑剤と有効成分の混合物を形成する工程;
b)放出遅延剤の軟化温度以上の温度に混合物を加熱しながら、押出機、または他の適切な装置、例えば、ジャケット付きの高剪断ミキサーを用いて、混合物を造粒する工程;本明細書で使用される、「軟化温度」とは、放出遅延剤が温度の関数として粘度低下の率の変化を経験する温度を指す;および、
c)例えば制御された速度で、室温に顆粒を冷却する工程
を含む。
a)少なくとも一種の放出遅延剤、例えば、放出遅延ポリマー、および必要に応じて可塑剤と有効成分の混合物を形成する工程;
b)放出遅延剤の軟化温度以上の温度に混合物を加熱しながら、押出機、または他の適切な装置、例えば、ジャケット付きの高剪断ミキサーを用いて、混合物を造粒する工程;本明細書で使用される、「軟化温度」とは、放出遅延剤が温度の関数として粘度低下の率の変化を経験する温度を指す;および、
c)例えば制御された速度で、室温に顆粒を冷却する工程
を含む。
顆粒を製造するための別の方法は、ローラー圧縮またはスラッギングを含み得る、乾式造粒を含む。ローラー圧縮は、均一に混合された粉末が、その後に粉砕される(造粒される)圧縮シートまたはリボンを形成するために二つの逆回転ローラー対の間で圧縮されるプロセスである。スラッギングは、均一に混合された粉末が、その後、求められる大きさに粉砕される大きな錠剤に圧縮されるプロセスである。
本発明の方法の推奨される実施態様では、顆粒は、ローラー圧縮により製造される。
本明細書中に使用されるカプセルは、酢酸塩形態の有効成分が、多くの場合、ゼラチンから形成され硬質または軟質、可溶性容器または殻のいずれかで封入できる製剤を指す。
乾燥充填カプセルとしても知られている硬質ゼラチンカプセルは、一方が他方の上を滑って薬物製剤を完全に囲む(封入する)、二つの部分で構成される。
軟質カプセルは、軟質、球状で、例えば、ゼラチン殻を有する。
一つの実施形態において、本発明は、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程、および
d)工程c)で得られた最終ブレンドを経口投与に適した医薬組成物に加工する工程
を含む、経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程、および
d)工程c)で得られた最終ブレンドを経口投与に適した医薬組成物に加工する工程
を含む、経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程、および
d)最終ブレンドをカプセルに封入して本医薬組成物を提供する工程
を含む、カプセルの形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程、および
d)最終ブレンドをカプセルに封入して本医薬組成物を提供する工程
を含む、カプセルの形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)滑沢剤を工程b)で得られた粉末に添加して最終混合物を得る工程、および
d)工程c)で得られた最終混合物を錠剤に圧縮する工程
を含む、錠剤の形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)滑沢剤を工程b)で得られた粉末に添加して最終混合物を得る工程、および
d)工程c)で得られた最終混合物を錠剤に圧縮する工程
を含む、錠剤の形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
一つの実施形態において、本発明は、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤、結合剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して中間ブレンドを得る工程;
d)中間ブレンドを成型し、成型された材料を粉砕する工程;
e)工程d)で得られた粉砕された材料と流動促進剤および崩壊剤の更なる分割単位を混合し、滑沢剤の更なる分割単位を添加して最終ブレンドを得る工程、および
f)工程e)で得られた最終ブレンドを錠剤に圧縮する工程
を含む、錠剤の形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を、更なる充填剤、結合剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して中間ブレンドを得る工程;
d)中間ブレンドを成型し、成型された材料を粉砕する工程;
e)工程d)で得られた粉砕された材料と流動促進剤および崩壊剤の更なる分割単位を混合し、滑沢剤の更なる分割単位を添加して最終ブレンドを得る工程、および
f)工程e)で得られた最終ブレンドを錠剤に圧縮する工程
を含む、錠剤の形態での経口投与に適した医薬組成物の製造方法に関する。
前記方法の推奨される実施形態では、成型は、ローラー圧縮で実施される。
本発明の方法では、全ての混合工程は、篩過に先行されてもよい。
本発明の方法において、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の量は、好ましくは0.01から15%(w/w)の、より好ましくは0.01から10%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から5%(w/w)の、さらにより好ましくは0.01から2%(w/w)の、最も好ましくは0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが医薬組成物に存在する。
本発明の医薬組成物中の有効成分は、対象に投与された時点で、様々な方法で放出され得る。
放出遅延剤は、経口摂取時に医薬組成物からの有効成分の放出を遅延させる物質である。当技術分野で公知の種々の持続放出系は、放出遅延成分、例えば、拡散系、溶解系および/または浸透圧系を用いて達成できる。
例えば、医薬組成物は、例えば約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%以上を比較的短時間に、例えば経口摂取後の、1時間、40分、30分、または20分以内に、有効成分の大部分の迅速な放出を指す即効型放出のために設計され得る。即効型放出のために特に有用な条件は、経口摂取後30分以内に、有効成分の少なくとも約80%、または約80%に相当する、例えば99%までの放出である。特定の有効成分のための特定の即効型放出の条件は、当技術分野の当業者に認識、または知られている。
あるいは、有効成分の制御放出、または遅延放出といった改変放出が望ましい。制御放出は、経口摂取後の有効成分含量の比較的長期間にわたる緩やかな、しかし持続した放出を指す。放出は、一定の期間にわたって継続し、医薬組成物が腸に到達するまで続いて、そしてその後も継続し得る。
遅延放出は、医薬組成物が胃に到達するときに直ちには開始されないが、例えば、増加するpH値が医薬組成物からの有効成分の放出を引き起こすのに使用されるとき、医薬組成物が腸に到達するまで、暫くは遅延される有効成分の放出を指す。
別の方法は、所定の疾患の治療の生物学的な必要条件に一致するリズム、または時点での有効成分の放出を指す、時間製剤放出を含む。
遊離形態、または薬学的に許容される塩の形態の、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは、有益な薬理学的特性、例えば、次の項において提供するようなインビトロおよびインビボの試験において示されるような、例えばβ−2アドレナリン受容体モジュレート特性を示し、したがって、治療に適応される、または研究用化学物質として、例えば、ツール化合物として使用される。
(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンは、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアから選択される適応症の治療において有用であり得る。
このように、さらなる実施形態として、本発明は、医薬としての、本明細書に定義されている医薬組成物を提供する。一実施形態において、本発明は、医薬として使用するための本明細書に定義されている医薬組成物に関する。さらなる実施形態において、本発明は、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアの治療または予防において使用するための、本明細書に定義されている医薬組成物に関する。
このように、さらなる実施形態として、本発明は、治療における本明細書に定義されている医薬組成物の使用を提供する。さらなる実施形態において、治療は、β−2アドレナリン受容体の活性化によって治療し得る疾患から選択される。別の実施形態において、疾患は、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアから選択される。
別の実施形態において、本発明は、本明細書に定義されている医薬組成物を投与することを含む、β−2アドレナリン受容体の活性化によって治療される疾患を治療する方法を提供する。さらなる実施形態において、疾患は、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアから選択される。
このように、本発明のさらなる態様は、本明細書に定義されている医薬組成物を、それを必要としている対象に投与することを含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアを治療または予防する方法に関する。
本発明の医薬組成物の有用性は、例えば、75キロの哺乳類に、例えば、成人と標準的な動物モデルに、一日あたり0.01から15mgの範囲の有効成分の用量を使用する、例えば、有効成分の治療上有効な血中濃度を与える薬剤投与量の既知の適応症における、生物学的利用能試験を含む、標準的な臨床試験において観察し得る。
例えば、錠剤またはカプセル剤の形態の、または錠剤またはカプセル剤に適した粉末形態の医薬組成物は、適切に、そして適宜、少なくとも0.01−15mgの有効成分、好ましくは0.5−1.5mgの有効成分を含有し得る。一つの実施形態では、固体経口剤形は、約1mgの有効成分化合物を含む。このような単位剤形は、治療の特定の目的、治療の段階などに応じて、一日一回から二回の投与に適する。
化合物または医薬組成物の治療上有効な用量は、対象の種、体重、年齢および個々の状態、治療される病気または疾患、またはその重症度に依存する。通常の技術を有する医師、臨床医または獣医は、病気または疾患の進行を予防、治療、または阻害するのに必要な有効成分の各々の有効量を、容易に決定できる。
上記の投与量特性は、有利には哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、または単離した器官、組織、およびその調製物を使用して、インビトロおよびインビボの試験において実証できる。本発明の化合物は、インビトロで、溶液、例えば、水溶液の形態で適用することができ、インビボで、経腸的に、非経口的に、有利には皮下に、例えば、懸濁液として、または水溶液中で適用することができる。インビトロでの投与量は、約10−3モル濃度〜10−9モル濃度の範囲でよい。インビボでの治療有効量は、投与経路によって、約0.01〜500mg/kg、または約0.01〜100mg/kg、または約0.01〜1mg/kg、または約0.01〜0.1mg/kgの範囲でよい。
本発明の化合物の活性は、下記のインビトロの方法によって評価することができる。さらなるインビボの方法を、実施例において、さらに記載する。
試験1:CHO細胞および骨格筋細胞を使用したインビトロの細胞機能アッセイ
cAMP:ヒト骨格筋細胞(skMC)は、Cambrex(カタログ番号CC−2561)から得て、Cambrex(カタログ番号#CC−3161)から得た骨格筋細胞用基本培地(Skeletal Basal Medium)(SKBM)中で培養した。cAMP反応を、Cisbio、またはCis Competitive Intelligenceから得たcAMP dynamic2バルクHTRF−アッセイキット(カタログ番号62AM4PEC)を使用して測定した。skMC細胞を、37℃、5%CO2で384ウェルプレートにおいて20%FCSを補充したSKBM細胞培養培地中で1日間培養した。翌日、細胞を50μLのPBSで2回洗浄し、Sigmaから得た1μMのALK4/5阻害剤であるSB431542(カタログ番号S4317)の存在下にて37℃、7.5%CO2で無血清SKBM中、3日間分化させた。4日目に、1μMのSB431542を補充した無血清SKBMを除去し、細胞を50μLのPBSで2回洗浄し、SB431542を有さない無血清SKBM(ウェル毎に50μL)中、37℃、7.5%CO2で1日間さらに分化させた。ラットskMCおよび心筋細胞を、新生仔ラットから標準的な方法で単離し、上記のように処理した。ヒトβアドレナリン受容体(β1またはβ2)を安定的にトランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、Novartis Institutes for BioMedical Researchにおいて生成し、上記のように培養した(J Pharmacol Exp Ther. 2006 May;317(2):762-70)。
cAMP:ヒト骨格筋細胞(skMC)は、Cambrex(カタログ番号CC−2561)から得て、Cambrex(カタログ番号#CC−3161)から得た骨格筋細胞用基本培地(Skeletal Basal Medium)(SKBM)中で培養した。cAMP反応を、Cisbio、またはCis Competitive Intelligenceから得たcAMP dynamic2バルクHTRF−アッセイキット(カタログ番号62AM4PEC)を使用して測定した。skMC細胞を、37℃、5%CO2で384ウェルプレートにおいて20%FCSを補充したSKBM細胞培養培地中で1日間培養した。翌日、細胞を50μLのPBSで2回洗浄し、Sigmaから得た1μMのALK4/5阻害剤であるSB431542(カタログ番号S4317)の存在下にて37℃、7.5%CO2で無血清SKBM中、3日間分化させた。4日目に、1μMのSB431542を補充した無血清SKBMを除去し、細胞を50μLのPBSで2回洗浄し、SB431542を有さない無血清SKBM(ウェル毎に50μL)中、37℃、7.5%CO2で1日間さらに分化させた。ラットskMCおよび心筋細胞を、新生仔ラットから標準的な方法で単離し、上記のように処理した。ヒトβアドレナリン受容体(β1またはβ2)を安定的にトランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、Novartis Institutes for BioMedical Researchにおいて生成し、上記のように培養した(J Pharmacol Exp Ther. 2006 May;317(2):762-70)。
化合物を刺激緩衝液において必要とされる濃度の2倍で作り、刺激緩衝液中の1:10段階希釈物を、96ウェルプレート(U型)中で調製した。DMSO対照を、最も高い希釈のDMSO含量に規準化した(例えば、10−5M(×2)濃度の第1の化合物希釈について0.1%DMSO(×2))。アッセイを、ウェル毎に20μLの刺激容量で、および40μLの最終アッセイ容量で384ウェルプレートにおいて行った。実験の日に、プレートを紙の束上で2〜3回反転し、軽くたたくことによって、培養培地を384ウェルの細胞培養プレートから除去した。ウェル毎に10μLの新鮮な培養培地を、384ウェルプレート中に最初に加えた。10分のインキュベーション後に室温にて、ウェル毎に10μLの作業用化合物希釈物を細胞に加え、室温にて暗中30分間インキュベートした。この間に、試薬の作業用溶液を、キットと共に供給される溶解緩衝液中の抗cAMPクリプテートおよびcAMP D2(1:20)のストック溶液を希釈することによって調製した。30分の化合物のインキュベーションの後、10μLのcAMP−D2および10μLの抗cAMPクリプテートを、アッセイプレートに逐次的に加えた。1時間のインキュベーション時間後室温で暗中、PheraStar(励起波長:337nm、発光波長:620および665nm)で測定を行った。
Ca2+:ヒトアドレナリン作動性α1A CHO−K1細胞系は、Perkin Elmerから購入した(ValiScreen(商標)Stable組換えGPCR細胞系、カタログ番号ES−036−C、ロット番号M1W−C1、Boston、Massachusetts、USA)。実験の1日前に、α1A凍結細胞(1ml毎およびバイアル毎に1千万個)を、水浴中で37℃にて解凍した。細胞懸濁液を1,000rpmで5分間遠心し、細胞ペレットを細胞培養培地に再懸濁した。50μLの細胞培養培地においてクリアボトムを有するブラック384ウェルプレート中に細胞をウェル毎に8,000個の細胞の密度で播種した。プレートを37℃、5%CO2で約24時間インキュベートした。実験の日、細胞洗浄器(TECAN PW3)を使用して、培地を除去した。最終洗浄の後、ウェル中に10μLが残った。40μLの添加緩衝液を加え、細胞を37℃、5%CO2で60分の間添加した。プレートを残った20μLのアッセイ緩衝液と共にTECAN PW3で洗浄し、RTで少なくとも20分間インキュベートし、次いでFLIPR実験を行った。次いで、化合物をアゴニストおよび/またはアンタゴニストモードで特性決定した。アッセイの検証のために、新鮮な細胞で同じプロトコルを使用した。この場合、3mlのトリプシン−EDTAを使用して細胞を150cm2のフラスコから剥離し、遠心し、細胞培養培地に再懸濁した。
FLIPRヘッド(FLIPR head)を使用して5μLの化合物(5×)を加えることによって細胞を刺激した。アゴニストとして作用する化合物は、細胞内カルシウムの一過性の増加を誘発する。これはFLIPRシステムで記録した。化合物の注射の前に、シグナルベースラインの測定を最初に2分間毎秒記録した。0.6Wレーザー出力で488nmのアルゴンイオンレーザーによって細胞を興奮させ、蛍光シグナルをCCDカメラ(0.4秒のオープニング)で2分間記録することによって、カルシウム測定を行った。低対照(未刺激細胞)は、5μLのアッセイ緩衝液を加えて測定した。高対照は、高濃度EC100で5μLの公知のアゴニスト(A−61603、1μM)を加えて測定し、参照アゴニスト化合物をまた各プレート中に加えた。
本発明の化合物は、試験アッセイ1において10nM未満のEC50の活性を示す。特異的活性を、実施例6において示す。
本発明の化合物のさらなる特異的活性を、実施例7〜11に記載する。
下記の実施例は本発明を例示することを意図し、それについての制限と解釈されるべきではない。温度は摂氏温度で表す。他に言及しない場合、全ての蒸発は、減圧下、典型的には約15mm Hg〜100mm Hg(=20〜133mbar)で行う。最終生成物、中間体および出発材料の構造は、標準的分析法、例えば、微量分析および分光学的特性、例えば、MS、IR、NMRによって確認する。使用される略語は、当技術分野で常用のものである。
本発明の化合物を合成するために利用する全ての出発材料、構造単位、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒、および触媒は、市販であるか、または当業者には公知の有機合成法によって生成することができる(Houben-Weyl 4th Ed. 1952, Methods of Organic Synthesis, Thieme, Volume 21)。さらに、本発明の化合物は、下記の実施例において示すような当業者に公知の有機合成法によって生成することができる。
略語の一覧:
1M 1モル濃度
APCI 大気圧化学イオン化
aq 水性
AR アドレナリン受容体
atm 気圧
br 幅広い
cm センチメートル
d 二重線
dd 二重二重線
ddd 二重二重二重線
(DHDQ)2PHAL ヒドロキニジン1,4−フタラジンジイルジエーテル
DMAC ジメチルアセトアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DSC 示差走査熱量測定
ee 鏡像体過剰率
equiv 当量
ES 電子スプレー
g グラム
h 時間
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解能質量分析
m 多重線
MC メチルセルロース
mbar ミリバール
MeOH メタノール
min 分
ml ミリリットル
MS 質量分析法
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
nm ナノメートル
NMR 核磁気共鳴
RT 保持時間
r.t. 室温
s 一重線
sat. 飽和
sept 七重線
t 三重線
TFA トリフルオロ酢酸
μm マイクロメートル
w/v 重量/容量
XRPD X線粉末回折
1M 1モル濃度
APCI 大気圧化学イオン化
aq 水性
AR アドレナリン受容体
atm 気圧
br 幅広い
cm センチメートル
d 二重線
dd 二重二重線
ddd 二重二重二重線
(DHDQ)2PHAL ヒドロキニジン1,4−フタラジンジイルジエーテル
DMAC ジメチルアセトアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DSC 示差走査熱量測定
ee 鏡像体過剰率
equiv 当量
ES 電子スプレー
g グラム
h 時間
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解能質量分析
m 多重線
MC メチルセルロース
mbar ミリバール
MeOH メタノール
min 分
ml ミリリットル
MS 質量分析法
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
nm ナノメートル
NMR 核磁気共鳴
RT 保持時間
r.t. 室温
s 一重線
sat. 飽和
sept 七重線
t 三重線
TFA トリフルオロ酢酸
μm マイクロメートル
w/v 重量/容量
XRPD X線粉末回折
他に示さない限り、HPLC/MSスペクトルは、Agilent1100シリーズLC/Agilent MS6210四重極で記録した。Waters Symmetry C8カラム(3.5μm;2.1×50mm)(WAT200624)を使用した。下記の勾配法を適用した(%=容量パーセント):A=水+0.1%TFA/B=アセトニトリル+0.1%TFA;0.0〜2.0min 90A:10B〜5A:95B;2.0〜3.0min 5A:95B;3.0〜3.3min 5A:95B〜90A:10B;流量1.0ml/min;カラム温度50℃。全ての化合物を、APCIモードでイオン化した。
1H−NMRスペクトルを、Varian Mercury(400MHz)またはBruker Advance(600MHz)機器で記録した。
旋光度は、Perkin Elmer旋光計341で測定した。
実施例2b、2c、2d、2e、2gについてのLCMS条件:
質量スペクトルステーション:Agilent1200HPLCを有するAgilent6130四重極LC/MS;カラム:Agilent Zorbax SB−C18(急速な分割)、2.1*30mm、3.5μm;移動相:B:水中の0.1%ギ酸;C:MeCN中の0.1%ギ酸;1.0min〜6.0min、95%Bから5%B、および5%Cから95%C;6.0min〜9.0min、5%Bおよび95%C;ポスト時間:2.0min;流量:0.8ml/min;カラム温度:30℃;UV検出:210nmおよび254nm;MSスキャンポジティブおよびネガティブ:80〜1000;イオン化法:API−ES。
質量スペクトルステーション:Agilent1200HPLCを有するAgilent6130四重極LC/MS;カラム:Agilent Zorbax SB−C18(急速な分割)、2.1*30mm、3.5μm;移動相:B:水中の0.1%ギ酸;C:MeCN中の0.1%ギ酸;1.0min〜6.0min、95%Bから5%B、および5%Cから95%C;6.0min〜9.0min、5%Bおよび95%C;ポスト時間:2.0min;流量:0.8ml/min;カラム温度:30℃;UV検出:210nmおよび254nm;MSスキャンポジティブおよびネガティブ:80〜1000;イオン化法:API−ES。
実施例2fのためのHRMS条件:
機器:Synapt Q−TOF MSとカップリングしたWaters Acquity UPLC;カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1*50mm、1.7μm移動相:A:水中の0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中の0.1%ギ酸;カラム温度:室温;UV検出:190nm〜400nmのスキャン;流量:0.5mL/min;
機器:Synapt Q−TOF MSとカップリングしたWaters Acquity UPLC;カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1*50mm、1.7μm移動相:A:水中の0.1%ギ酸、B:アセトニトリル中の0.1%ギ酸;カラム温度:室温;UV検出:190nm〜400nmのスキャン;流量:0.5mL/min;
勾配条件:
中間体A:2−(4−ブトキシフェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン
a)4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)フェノール
4−(ヒドロキシメチル)フェノール(20g)、KOtBu(27.1g)およびDMAC(200mL)の混合物を、磁気撹拌子で撹拌した。2−ニトロプロパン(21.5g)を20分以内でゆっくりと加えた。混合物を、室温に冷却する前に、140℃に5時間加熱した。混合物を冷たいHCl水溶液(3.0%、600mL)にゆっくりと加え、次いで、MTBE(300ml*1、200ml*1)で抽出した。有機層を合わせ、水(300ml*2)および飽和NaCl水溶液(50ml*1)で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で脱水した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、淡黄色の固体(28.5g)を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップのために使用した。
[M−1]+=194.2;RT=5.3分
1H-NMR(400MHz, CDCl3) ppm 6.96(d, J=8.5Hz, 2H), 6.75(d, J=8.5Hz, 2H), 3.11(s, 2H), 1.56(s, 6H).
a)4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)フェノール
4−(ヒドロキシメチル)フェノール(20g)、KOtBu(27.1g)およびDMAC(200mL)の混合物を、磁気撹拌子で撹拌した。2−ニトロプロパン(21.5g)を20分以内でゆっくりと加えた。混合物を、室温に冷却する前に、140℃に5時間加熱した。混合物を冷たいHCl水溶液(3.0%、600mL)にゆっくりと加え、次いで、MTBE(300ml*1、200ml*1)で抽出した。有機層を合わせ、水(300ml*2)および飽和NaCl水溶液(50ml*1)で洗浄し、次いで、無水Na2SO4で脱水した。混合物を濾過し、真空下で濃縮し、淡黄色の固体(28.5g)を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップのために使用した。
[M−1]+=194.2;RT=5.3分
1H-NMR(400MHz, CDCl3) ppm 6.96(d, J=8.5Hz, 2H), 6.75(d, J=8.5Hz, 2H), 3.11(s, 2H), 1.56(s, 6H).
b)1−ブトキシ−4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)ベンゼン
4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)フェノール(20.4g)、1−ブロモブタン(28.7g)、DMAC(200ml)、K2CO3(21.6g)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(38.7g)の混合物を、磁気撹拌子で撹拌し、85℃に17時間加熱した。混合物を0〜10℃に冷却し、水(700ml)を加えた。混合物を、MTBE(300ml*1、200ml*1)で抽出した。合わせた有機層を水(250ml*2)で洗浄し、次いで、真空下で濃縮し、赤褐色の油(27.8g)を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) ppm 7.0(d, J=8.8Hz, 2H), 6.81(d, J=8.8Hz, 2H), 3.93(t, J=6.6Hz, 2H), 3.12(s, 2H), 1.74(m, 2H), 1.56(s, 6H), 1.48(m, 2H), 0.97(t, 3H).
4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)フェノール(20.4g)、1−ブロモブタン(28.7g)、DMAC(200ml)、K2CO3(21.6g)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(38.7g)の混合物を、磁気撹拌子で撹拌し、85℃に17時間加熱した。混合物を0〜10℃に冷却し、水(700ml)を加えた。混合物を、MTBE(300ml*1、200ml*1)で抽出した。合わせた有機層を水(250ml*2)で洗浄し、次いで、真空下で濃縮し、赤褐色の油(27.8g)を得て、これをそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) ppm 7.0(d, J=8.8Hz, 2H), 6.81(d, J=8.8Hz, 2H), 3.93(t, J=6.6Hz, 2H), 3.12(s, 2H), 1.74(m, 2H), 1.56(s, 6H), 1.48(m, 2H), 0.97(t, 3H).
c)2−(4−ブトキシフェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン
水素付加反応器(1L)において、1−ブトキシ−4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)ベンゼン(27.8g)のAcOH(270ml)溶液、続いて湿ったラネーNi(7.0g)を加えた。混合物をH2で3回パージし、次いで、60℃に加熱し、5.0atm未満で16時間撹拌し続けた。混合物を濾過し、全ての濾液を真空下で濃縮した。このように得られた残渣を水(150ml)/n−ヘプタン(80ml)で希釈し、水層をn−ヘプタン(80ml)で再び洗浄した。水層をNaOH(約20%)でpH約11に調節し、次いで、MTBE(100ml*1)およびEtOAc(150ml*2)で抽出した。中間層を廃棄した。全ての上層を合わせ、飽和NaHCO3(100ml)および飽和NaCl(100ml)で洗浄し、その後、無水Na2SO4で脱水した。濾過後、混合物を濃縮した。このように得られた残渣を撹拌し、イソプロピルアルコール中のHCl溶液(2M、40ml)を加えた。スラリーを60℃に加熱し、n−ヘプタン(120ml)を加えた。混合物を20℃に冷却し、次いで濾過し、ケークをいくらかのn−ヘプタンで洗浄した。白色の固体を空気中で2日間乾燥させ、10gの純粋な生成物のHCl塩を得た。収率:35.2%。
[MH]+=222.2;RT=5.0分
1H-NMR(400MHz, d-DMSO) ppm 8.13(s, 3H), 7.12(d, J=8.6Hz, 2H), 6.88(d, J=8.5Hz, 2H), 3.93(t, J=6.4Hz, 2H), 2.80(s, 2H), 1.67(m, 2H), 1.42(m, 2H), 1.18(s, 6H), 0.92(t, 3H).
水素付加反応器(1L)において、1−ブトキシ−4−(2−メチル−2−ニトロプロピル)ベンゼン(27.8g)のAcOH(270ml)溶液、続いて湿ったラネーNi(7.0g)を加えた。混合物をH2で3回パージし、次いで、60℃に加熱し、5.0atm未満で16時間撹拌し続けた。混合物を濾過し、全ての濾液を真空下で濃縮した。このように得られた残渣を水(150ml)/n−ヘプタン(80ml)で希釈し、水層をn−ヘプタン(80ml)で再び洗浄した。水層をNaOH(約20%)でpH約11に調節し、次いで、MTBE(100ml*1)およびEtOAc(150ml*2)で抽出した。中間層を廃棄した。全ての上層を合わせ、飽和NaHCO3(100ml)および飽和NaCl(100ml)で洗浄し、その後、無水Na2SO4で脱水した。濾過後、混合物を濃縮した。このように得られた残渣を撹拌し、イソプロピルアルコール中のHCl溶液(2M、40ml)を加えた。スラリーを60℃に加熱し、n−ヘプタン(120ml)を加えた。混合物を20℃に冷却し、次いで濾過し、ケークをいくらかのn−ヘプタンで洗浄した。白色の固体を空気中で2日間乾燥させ、10gの純粋な生成物のHCl塩を得た。収率:35.2%。
[MH]+=222.2;RT=5.0分
1H-NMR(400MHz, d-DMSO) ppm 8.13(s, 3H), 7.12(d, J=8.6Hz, 2H), 6.88(d, J=8.5Hz, 2H), 3.93(t, J=6.4Hz, 2H), 2.80(s, 2H), 1.67(m, 2H), 1.42(m, 2H), 1.18(s, 6H), 0.92(t, 3H).
実施例1:(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン
a)1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナトベンゼン
CHCl3(250ml)中のチオホスゲン(33.6g)、およびH2O(450ml)中のK2CO3(64.7g)を、別々におよび同時に、3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル−アミン(42.9g)のCHCl3(350ml)溶液に0℃にて滴下で添加する。反応混合物を室温に一晩温める。有機物を分離し、水(3×)、ブライン(1×)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 ジクロロメタン/イソ−ヘキサン1:3)によって得る。
1H NMR(CDCl3, 400MHz); 6.70(m, 3H), 1.40(s, 9H).
CHCl3(250ml)中のチオホスゲン(33.6g)、およびH2O(450ml)中のK2CO3(64.7g)を、別々におよび同時に、3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル−アミン(42.9g)のCHCl3(350ml)溶液に0℃にて滴下で添加する。反応混合物を室温に一晩温める。有機物を分離し、水(3×)、ブライン(1×)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 ジクロロメタン/イソ−ヘキサン1:3)によって得る。
1H NMR(CDCl3, 400MHz); 6.70(m, 3H), 1.40(s, 9H).
b)(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル
1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナトベンゼン(24.0g)およびトリエチルアミン(10.9g)を、イソ−プロパノール(150ml)に溶解する。反応混合物を18時間還流し、溶媒を真空によって除去する。粗生成物をヘキサン:ジエチルエーテル(19:1)に溶解する。ジエチルエーテルを真空中で除去し、溶液を0℃に3時間冷却する。溶液を濾過し、表題化合物を得る。
1H NMR(CDCl3, 400MHz); 8.10(br s, 1H), 6.65(br s, 2H), 6.45(ddd, 1H) 5.60(七重線, 1H), 1.35(d, 6H), 1.30(s, 9H).
1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナトベンゼン(24.0g)およびトリエチルアミン(10.9g)を、イソ−プロパノール(150ml)に溶解する。反応混合物を18時間還流し、溶媒を真空によって除去する。粗生成物をヘキサン:ジエチルエーテル(19:1)に溶解する。ジエチルエーテルを真空中で除去し、溶液を0℃に3時間冷却する。溶液を濾過し、表題化合物を得る。
1H NMR(CDCl3, 400MHz); 8.10(br s, 1H), 6.65(br s, 2H), 6.45(ddd, 1H) 5.60(七重線, 1H), 1.35(d, 6H), 1.30(s, 9H).
c)5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−カルバルデヒド
(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(2.2g)を、乾燥テトラヒドロフラン(20ml)に溶解する。反応混合物を−78℃に冷却し、tert−ブチルリチウム(15.2ml、1.5M溶液)を20分に亘り加える。次いで、反応混合物を−10℃に75分間温める。次いで、反応混合物を−78℃に再冷却し、N,N−ジメチル−ホルムアミド(1.5g)を加え、反応混合物を室温にゆっくりと温め、次いで、−10℃で1時間撹拌する。反応混合物をHCl(aq)(5ml、2M溶液)でクエンチし、有機物を酢酸エチル/水の間で分離し、真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン1:9)によって得る。
MS(ES+)m/e294(MH+)。
(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(2.2g)を、乾燥テトラヒドロフラン(20ml)に溶解する。反応混合物を−78℃に冷却し、tert−ブチルリチウム(15.2ml、1.5M溶液)を20分に亘り加える。次いで、反応混合物を−10℃に75分間温める。次いで、反応混合物を−78℃に再冷却し、N,N−ジメチル−ホルムアミド(1.5g)を加え、反応混合物を室温にゆっくりと温め、次いで、−10℃で1時間撹拌する。反応混合物をHCl(aq)(5ml、2M溶液)でクエンチし、有機物を酢酸エチル/水の間で分離し、真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン1:9)によって得る。
MS(ES+)m/e294(MH+)。
d)5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−ビニルベンゾチアゾール
Ph3PMe.Br(5.0g)を、アルゴン下で乾燥テトラヒドロフラン(100ml)に溶解する。N−ブチルリチウム(8.8ml、1.6M溶液)を室温で10分に亘り添加し、反応混合物をさらに30分間撹拌する。5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−カルバルデヒド(1.25g)のジクロロメタン(40ml)溶液を、反応混合物に滴下で添加し、反応混合物を室温で4.5時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、酢酸エチルに再溶解し、水(3×)、ブライン(1×)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン1:9)によって得る。
MS(ES+)m/e292(MH+)。
Ph3PMe.Br(5.0g)を、アルゴン下で乾燥テトラヒドロフラン(100ml)に溶解する。N−ブチルリチウム(8.8ml、1.6M溶液)を室温で10分に亘り添加し、反応混合物をさらに30分間撹拌する。5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−カルバルデヒド(1.25g)のジクロロメタン(40ml)溶液を、反応混合物に滴下で添加し、反応混合物を室温で4.5時間撹拌する。溶媒を真空中で除去し、酢酸エチルに再溶解し、水(3×)、ブライン(1×)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン1:9)によって得る。
MS(ES+)m/e292(MH+)。
e)(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−エタン−1,2−ジオール
K3Fe(CN)6(1.2g)、K2CO3(0.5g)、(DHQD)2PHAl(19mg)を、アルゴン下でtert−ブタノール/水(15ml、1:1のミックス)に溶解し、15分間撹拌する。反応混合物を0℃に冷却し、OsO4(3.1mg)、続いて5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−ビニルベンゾチアゾール(0.35g)を加える。反応混合物を室温で一晩撹拌する。反応混合物をメタ重硫酸ナトリウム(1g)でクエンチし、1.5時間撹拌する。酢酸エチルを加え、有機物を分離し、(2×)水、(1×)ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン2:5)によって得る。
MS(ES+)m/e326(MH+)。
K3Fe(CN)6(1.2g)、K2CO3(0.5g)、(DHQD)2PHAl(19mg)を、アルゴン下でtert−ブタノール/水(15ml、1:1のミックス)に溶解し、15分間撹拌する。反応混合物を0℃に冷却し、OsO4(3.1mg)、続いて5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−ビニルベンゾチアゾール(0.35g)を加える。反応混合物を室温で一晩撹拌する。反応混合物をメタ重硫酸ナトリウム(1g)でクエンチし、1.5時間撹拌する。酢酸エチルを加え、有機物を分離し、(2×)水、(1×)ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去する。表題化合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、溶離液 酢酸エチル/イソ−ヘキサン2:5)によって得る。
MS(ES+)m/e326(MH+)。
f)(R)−2−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−ヒドロキシエチル−4−メチルベンゼンスルホネート
500mlの3つ口丸底フラスコ(窒素の不活性大気でパージし、維持する)中に、(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾ[d]チアゾール−7−イル)エタン−1,2−ジオール(20g、59.05mmol)のピリジン(240ml)溶液、および4Å分子篩(5g)を入れた。これに続いて、0℃で撹拌しながらトルエンスルホン酸クロリド(塩化トシル)(15.3g、79.73mmol)のピリジン(60ml)溶液を滴下で添加した。このように得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、反応物を1000mlの塩化水素(1M)を加えることによってクエンチした。このように得られた溶液を2×300mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を、1×500mlの塩化水素(1M)、1×500mlの10%炭酸水素ナトリウムおよび300mlのブラインで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で脱水し、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:10)とともにシリカゲルカラム上に加えた。これによって、26g(87%)の(R)−2−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−ヒドロキシエチル4−メチルベンゼンスルホネートが黄色の油として得られた。
LC/MS RT=2.47min;(m/z):480[M+H]+
1H-NMR:(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 7.57(d, 2H); 7.36(d, 2H); 7.17(d, 1H); 6.79(d, 1H); 6.32(d, 1H); 5.37-5.26(m, 1H); 4.97-4.90(m, 1H); 4.12-4.00(m, 2H); 2.40(s, 3H); 1.45-1.38(m, 6H); 1.32(s, 9H).
500mlの3つ口丸底フラスコ(窒素の不活性大気でパージし、維持する)中に、(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾ[d]チアゾール−7−イル)エタン−1,2−ジオール(20g、59.05mmol)のピリジン(240ml)溶液、および4Å分子篩(5g)を入れた。これに続いて、0℃で撹拌しながらトルエンスルホン酸クロリド(塩化トシル)(15.3g、79.73mmol)のピリジン(60ml)溶液を滴下で添加した。このように得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、反応物を1000mlの塩化水素(1M)を加えることによってクエンチした。このように得られた溶液を2×300mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を、1×500mlの塩化水素(1M)、1×500mlの10%炭酸水素ナトリウムおよび300mlのブラインで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で脱水し、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:10)とともにシリカゲルカラム上に加えた。これによって、26g(87%)の(R)−2−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−ヒドロキシエチル4−メチルベンゼンスルホネートが黄色の油として得られた。
LC/MS RT=2.47min;(m/z):480[M+H]+
1H-NMR:(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 7.57(d, 2H); 7.36(d, 2H); 7.17(d, 1H); 6.79(d, 1H); 6.32(d, 1H); 5.37-5.26(m, 1H); 4.97-4.90(m, 1H); 4.12-4.00(m, 2H); 2.40(s, 3H); 1.45-1.38(m, 6H); 1.32(s, 9H).
g)(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール
1000mLmlの4つ口丸底フラスコ中に、(R)−2−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−ヒドロキシエチル−4−メチルベンゼンスルホネート(26g、51.55mmol、1.00当量)のトルエン(320mLml)溶液、および2−(4−ブトキシフェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン(中間体A)(22g、99.47mmol、1.93当量)を入れた。油浴において、溶液を90℃にて24時間撹拌した。このように得られた混合物を、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:8)とともにシリカゲルカラム上に加える。これによって、16g(58%)の(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノールが淡黄色の油として得られた。
LC/MS:RT=2.24min(m/z):529[M+H]+
1H-NMR:(600MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 7.12(s, 1H); 6.83(d, 2H); 6.77(s, 1H); 6.63(d, 2H); 5.80(br. s, 1H); 5.38-5.30(m, 1H); 4.70-4.66(m, 1H); 3.90(t, 2H); 2.81-2.61(m, 2H); 2.50-2.39(m, 2H); 1.71-1.62(m, 2H); 1.47-1.41(m, 2H); 1.41(d, 6H); 1.22(s, 9H); 0.91(q, 3H); 0.88(s, 3H); 0.83(s, 3H).
1000mLmlの4つ口丸底フラスコ中に、(R)−2−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−ヒドロキシエチル−4−メチルベンゼンスルホネート(26g、51.55mmol、1.00当量)のトルエン(320mLml)溶液、および2−(4−ブトキシフェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン(中間体A)(22g、99.47mmol、1.93当量)を入れた。油浴において、溶液を90℃にて24時間撹拌した。このように得られた混合物を、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:8)とともにシリカゲルカラム上に加える。これによって、16g(58%)の(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノールが淡黄色の油として得られた。
LC/MS:RT=2.24min(m/z):529[M+H]+
1H-NMR:(600MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 7.12(s, 1H); 6.83(d, 2H); 6.77(s, 1H); 6.63(d, 2H); 5.80(br. s, 1H); 5.38-5.30(m, 1H); 4.70-4.66(m, 1H); 3.90(t, 2H); 2.81-2.61(m, 2H); 2.50-2.39(m, 2H); 1.71-1.62(m, 2H); 1.47-1.41(m, 2H); 1.41(d, 6H); 1.22(s, 9H); 0.91(q, 3H); 0.88(s, 3H); 0.83(s, 3H).
h)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(3.5g)のギ酸(40ml)溶液を、周囲温度で68時間撹拌した。50mlの水を加え、このように得られた混合物を蒸発乾固(ロータリーエバポレーター、15mbar、40℃)し、3.8gの粗生成物を得た。ギ酸を除去するために、この材料を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)および酢酸エチル(50ml)の間に分配した。水層を酢酸エチル(それぞれ30ml)で3回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3gの粗遊離塩基を得た。この材料をフラッシュクロマトグラフにかけた(シリカゲル;勾配、ジクロロメタン中0〜60%メタノール)。純粋な画分を集め、蒸発乾固し、1.74gのアモルファス半固体を得た。
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(3.5g)のギ酸(40ml)溶液を、周囲温度で68時間撹拌した。50mlの水を加え、このように得られた混合物を蒸発乾固(ロータリーエバポレーター、15mbar、40℃)し、3.8gの粗生成物を得た。ギ酸を除去するために、この材料を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)および酢酸エチル(50ml)の間に分配した。水層を酢酸エチル(それぞれ30ml)で3回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、3gの粗遊離塩基を得た。この材料をフラッシュクロマトグラフにかけた(シリカゲル;勾配、ジクロロメタン中0〜60%メタノール)。純粋な画分を集め、蒸発乾固し、1.74gのアモルファス半固体を得た。
この材料を、キラル分取クロマトグラフィー[カラム:Chiralpak IC(20um)7.65×37.5cm;溶離液:n−ヘプタン/ジクロロメタン/エタノール/ジエチルアミン50:30:20(+0.05ジエチルアミン);流量=70ml/min;濃度:2.5g/50mlの溶離液;検出:UV、220nm]に供し、純粋な鏡像異性体(100%ee)を得た。
この材料を、60℃にて45mlのアセトニトリルに溶解した。溶液を周囲温度に18時間に亘り冷却し、それによって沈殿が起こった。混合物を5mlの冷たい(4℃)アセトニトリルで希釈し、ブフナー漏斗を通して濾過した。濾過ケークを冷たいアセトニトリルで2回洗浄した。次いで、湿った固体を集め、真空(0.2mbar)中で周囲温度にて一晩乾燥させ、1.42gの(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを無色の粉末として得た。
LC/MS:RT=1.81min(m/z):431[M+H]+
1H-NMR:(600MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 11.5(br. s, 1H); 9.57(br. s, 1H); 6.99(d, 2H); 6.76(d, 2H); 6.52(s, 1H); 6.47(s, 1H); 5.63(br. s, 1H); 4.53-4.48(m, 1H); 3.90(t, 2H); 2.74-2.63(m, 2H); 2.54-2.45(m, 2H); 1.71-1.62(m, 2H); 1.49-1.40(m, 2H); 0.93(q, 3H); 0.89(s, 6H).
旋光度:[α]D 22=−43°(c=1.0g/100mlのMeOH)。
LC/MS:RT=1.81min(m/z):431[M+H]+
1H-NMR:(600MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 11.5(br. s, 1H); 9.57(br. s, 1H); 6.99(d, 2H); 6.76(d, 2H); 6.52(s, 1H); 6.47(s, 1H); 5.63(br. s, 1H); 4.53-4.48(m, 1H); 3.90(t, 2H); 2.74-2.63(m, 2H); 2.54-2.45(m, 2H); 1.71-1.62(m, 2H); 1.49-1.40(m, 2H); 0.93(q, 3H); 0.89(s, 6H).
旋光度:[α]D 22=−43°(c=1.0g/100mlのMeOH)。
実施例2:(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンへの代替経路
a)1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナト−ベンゼン
1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(423g、2.37mol)を、ジクロロメタン(3200ml)に溶解した。混合物をN2大気下で撹拌し、一方、3−tert−ブトキシ−5−フルオロアニリン(435g、2.37mol)のジクロロメタン(800ml)溶液を2時間以内でゆっくり加えた。次いで、混合物を20℃にて16時間撹拌し続けた。混合物を、水(3000ml)で希釈した。分離したジクロロメタン相を、水(3000ml)で再び洗浄し、その後、無水Na2SO4で2h脱水した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒を除去し、1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナト−ベンゼン(499g)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): 6.63-6.68(m, 3 H), 1.37(s, 9H).
1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(423g、2.37mol)を、ジクロロメタン(3200ml)に溶解した。混合物をN2大気下で撹拌し、一方、3−tert−ブトキシ−5−フルオロアニリン(435g、2.37mol)のジクロロメタン(800ml)溶液を2時間以内でゆっくり加えた。次いで、混合物を20℃にて16時間撹拌し続けた。混合物を、水(3000ml)で希釈した。分離したジクロロメタン相を、水(3000ml)で再び洗浄し、その後、無水Na2SO4で2h脱水した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒を除去し、1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナト−ベンゼン(499g)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): 6.63-6.68(m, 3 H), 1.37(s, 9H).
b)(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル
1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナトベンゼン(460g、2.04mol)の無水イソプロピルアルコール(3250ml)溶液に、トリエチルアミン(315g、3.06mol)を加えた。混合物を、N2大気下で16時間加熱還流させ、温度を40〜50℃に冷却した。濃縮後、このように得られた色の濃い残渣をn−ヘプタン(1000ml)で希釈し、60℃に加熱した。混合物を25℃にゆっくり冷却し、同時にシード添加を行った。スラリーが観察され、25℃で16時間撹拌し、その後、2時間以内で0〜10℃にゆっくりと冷却した。濾過およびn−ヘプタン(200ml)による洗浄の後、集めた固体をオーブン中で真空下にて40〜45℃で18時間乾燥させ、(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(453.1g)を得た。
LCMS:[M+H]+=286.1;RT=7.2分
1H-NMR(400MHz, CDCl3): 8.18(s, 1H), 6.81(m, 2H), 6.51(dt, J=10.2Hz, 1H), 5.66(七重線, J=6.3Hz, 1H), 1.42(d, J=6.2Hz, 6H), 1.37(s, 9H).
1−tert−ブトキシ−3−フルオロ−5−イソチオシアナトベンゼン(460g、2.04mol)の無水イソプロピルアルコール(3250ml)溶液に、トリエチルアミン(315g、3.06mol)を加えた。混合物を、N2大気下で16時間加熱還流させ、温度を40〜50℃に冷却した。濃縮後、このように得られた色の濃い残渣をn−ヘプタン(1000ml)で希釈し、60℃に加熱した。混合物を25℃にゆっくり冷却し、同時にシード添加を行った。スラリーが観察され、25℃で16時間撹拌し、その後、2時間以内で0〜10℃にゆっくりと冷却した。濾過およびn−ヘプタン(200ml)による洗浄の後、集めた固体をオーブン中で真空下にて40〜45℃で18時間乾燥させ、(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(453.1g)を得た。
LCMS:[M+H]+=286.1;RT=7.2分
1H-NMR(400MHz, CDCl3): 8.18(s, 1H), 6.81(m, 2H), 6.51(dt, J=10.2Hz, 1H), 5.66(七重線, J=6.3Hz, 1H), 1.42(d, J=6.2Hz, 6H), 1.37(s, 9H).
c)1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノン
窒素大気下にて、tert−ブチルリチウムの溶液(481ml、737.6mmol、1.6M)を、(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(200g、700.83mmol)の2−Me−THF(1600ml)溶液に−65℃未満の温度にて滴下で添加した。反応温度を−35℃に温め、tert−ブチルリチウムの第2のポーション(388ml、737.6mmol、1.9M)をゆっくりと加え、一方、−35℃未満の温度を保った。次いで、反応混合物をこの温度で3時間撹拌し、−70℃に冷却した。N−メチル−N−メトキシクロロアセトアミド(96.4g、700.83mmol)の2−MeTHF(300ml)溶液を、反応混合物に加え、一方、温度を−70℃未満に保った。次いで、混合物を−30℃に温め、45分間撹拌した。冷たい反応混合物を、イソプロパノール(240g)中の30%HClの滴下の添加、それに続く1500mlの水の添加によってクエンチした。有機層を、1000mlの水、1500mlの飽和NaHCO3水溶液および1500mlのブラインで逐次的に洗浄した。濃縮後、このように得られた薄茶色の残渣を、イソプロパノール(135ml)に加えた。混合物を50℃に温め、25℃にゆっくりと冷却した。n−ヘプタン(135ml)を溶液に滴下で添加し、混合物を一晩撹拌した。スラリーを濾過し、濾過ケークをn−ヘプタン(40ml)、続いて別のポーションのn−ヘプタン(20ml)で洗浄した。ケークを真空下で乾燥させ、1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノンをオフホワイトの粉末として得た(42.8g、17.9%収率)。
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.60(d, J=2.0Hz, 1H), 7.45(d, J=2.0Hz, 1H), 5.40(七重線, J=6.3Hz, 1H), 4.77(s, 2H), 1.47(d, J=6.3Hz, 6H), 1.40(s, 9H).
LCMS:[M+H]+=342.1、RT=7.29min
窒素大気下にて、tert−ブチルリチウムの溶液(481ml、737.6mmol、1.6M)を、(3−tert−ブトキシ−5−フルオロ−フェニル)−チオカルバミン酸O−イソプロピルエステル(200g、700.83mmol)の2−Me−THF(1600ml)溶液に−65℃未満の温度にて滴下で添加した。反応温度を−35℃に温め、tert−ブチルリチウムの第2のポーション(388ml、737.6mmol、1.9M)をゆっくりと加え、一方、−35℃未満の温度を保った。次いで、反応混合物をこの温度で3時間撹拌し、−70℃に冷却した。N−メチル−N−メトキシクロロアセトアミド(96.4g、700.83mmol)の2−MeTHF(300ml)溶液を、反応混合物に加え、一方、温度を−70℃未満に保った。次いで、混合物を−30℃に温め、45分間撹拌した。冷たい反応混合物を、イソプロパノール(240g)中の30%HClの滴下の添加、それに続く1500mlの水の添加によってクエンチした。有機層を、1000mlの水、1500mlの飽和NaHCO3水溶液および1500mlのブラインで逐次的に洗浄した。濃縮後、このように得られた薄茶色の残渣を、イソプロパノール(135ml)に加えた。混合物を50℃に温め、25℃にゆっくりと冷却した。n−ヘプタン(135ml)を溶液に滴下で添加し、混合物を一晩撹拌した。スラリーを濾過し、濾過ケークをn−ヘプタン(40ml)、続いて別のポーションのn−ヘプタン(20ml)で洗浄した。ケークを真空下で乾燥させ、1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノンをオフホワイトの粉末として得た(42.8g、17.9%収率)。
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.60(d, J=2.0Hz, 1H), 7.45(d, J=2.0Hz, 1H), 5.40(七重線, J=6.3Hz, 1H), 4.77(s, 2H), 1.47(d, J=6.3Hz, 6H), 1.40(s, 9H).
LCMS:[M+H]+=342.1、RT=7.29min
d)(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノール
1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノン(70g、204.8mmol)およびRuCl(p−シメン)[(S,S)−Ts−DPEN](1.954g、3.07mmol)のメタノール/DMF(1330ml/70ml)懸濁液を脱気し、N2で3回再充填した。Et3N(124.3g)中のギ酸(28.3g)の脱気した事前形成された混合物を、ゆっくりと加え、一方、内部温度を15〜20℃に保った。このように得られた黄色の懸濁液を、30℃まで温めた。2時間後、反応混合物を25℃に冷却し、次いで、水(750ml)を反応混合物中に加え、続いて酢酸(56ml)を1つのポーションで加えた。混合物を濃縮し、次いで、TBME(1000ml)で希釈した。水相を分離し、TBME(1000ml)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで逐次的に洗浄し、次いでNa2SO4で脱水し、真空下で濃縮し、(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノール(72g)を得た。
LCMS(方法A):[M+H]+=343.1、RT=5.67min
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.29(d, J=2.0Hz, 1H), 6.83(d, J=2.0Hz, 1H), 5.37(七重線, J=6.3Hz, 1H), 4.96(m, 1H), 3.74(m, 2H), 3.01(s, 1H), 1.46(d, J=6.2Hz, 6H), 1.36(s, 9H).
1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノン(70g、204.8mmol)およびRuCl(p−シメン)[(S,S)−Ts−DPEN](1.954g、3.07mmol)のメタノール/DMF(1330ml/70ml)懸濁液を脱気し、N2で3回再充填した。Et3N(124.3g)中のギ酸(28.3g)の脱気した事前形成された混合物を、ゆっくりと加え、一方、内部温度を15〜20℃に保った。このように得られた黄色の懸濁液を、30℃まで温めた。2時間後、反応混合物を25℃に冷却し、次いで、水(750ml)を反応混合物中に加え、続いて酢酸(56ml)を1つのポーションで加えた。混合物を濃縮し、次いで、TBME(1000ml)で希釈した。水相を分離し、TBME(1000ml)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで逐次的に洗浄し、次いでNa2SO4で脱水し、真空下で濃縮し、(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノール(72g)を得た。
LCMS(方法A):[M+H]+=343.1、RT=5.67min
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.29(d, J=2.0Hz, 1H), 6.83(d, J=2.0Hz, 1H), 5.37(七重線, J=6.3Hz, 1H), 4.96(m, 1H), 3.74(m, 2H), 3.01(s, 1H), 1.46(d, J=6.2Hz, 6H), 1.36(s, 9H).
e)(R)−5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−オキシラニル−ベンゾチアゾール
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノール(140g、407.1mmol)のTBME(420ml)溶液に、NaOH水溶液(2M、420ml)を滴下で添加し、続いてヨウ化テトラブチルアンモニウム(7.52g、20.36mmol)を1つのポーションで加えた。26℃にて4時間後、400mlのTBMEを加え、有機層を分離した。水層をTBME(400ml)で抽出した。合わせた有機層を、水(400ml)およびブライン(400ml)で洗浄し、(R)−5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−オキシラニル−ベンゾチアゾール(122g)を得た。
LCMS:[M+H]+=308.0、RT=6.80min
1H NMR(400MHz, CDCl3) ppm 7.28(d, J=2.0Hz, 1H), 6.85(d, J=2.0Hz, 1H), 5.38(m, 1H), 3.96(m, 1H), 3.15(dd, J=4.3, 5.5Hz, 1H), 2.94(dd, J=4.3, 5.5Hz, 1H), 1.45(d, J=Hz, 6H), 1.37(s, 9H).
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−クロロ−エタノール(140g、407.1mmol)のTBME(420ml)溶液に、NaOH水溶液(2M、420ml)を滴下で添加し、続いてヨウ化テトラブチルアンモニウム(7.52g、20.36mmol)を1つのポーションで加えた。26℃にて4時間後、400mlのTBMEを加え、有機層を分離した。水層をTBME(400ml)で抽出した。合わせた有機層を、水(400ml)およびブライン(400ml)で洗浄し、(R)−5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−オキシラニル−ベンゾチアゾール(122g)を得た。
LCMS:[M+H]+=308.0、RT=6.80min
1H NMR(400MHz, CDCl3) ppm 7.28(d, J=2.0Hz, 1H), 6.85(d, J=2.0Hz, 1H), 5.38(m, 1H), 3.96(m, 1H), 3.15(dd, J=4.3, 5.5Hz, 1H), 2.94(dd, J=4.3, 5.5Hz, 1H), 1.45(d, J=Hz, 6H), 1.37(s, 9H).
f)(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール
(R)−5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−オキシラニル−ベンゾチアゾール(145g、471.7mmol)および2−(4−ブトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン(114.8g、518.9mmol)を、DMSO(850ml)に溶解した。反応混合物を80℃に加熱し、27時間撹拌した。次いで、混合物を25℃に冷却し、水(1500ml)およびTBME(1500ml)の撹拌した混合物に加えた。水層を分離し、TBME(1000ml)で抽出した。合わせた有機層を、水(1500ml)およびブライン(1000ml)で逐次的に洗浄し、無水Na2SO4で脱水した。濃縮後、残渣を、カラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン中の10%のEtOAcからn−ヘプタン中の33%のEtOAcで溶出)によって精製した。固体生成物(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノールを、オフホワイトの固体(140g)として得た。
HRMS:[M+1]529.2996
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.26(m, 1H), 7.01(m, 1H), 6.99(m, 1H), 6.78-6.80(m, 3H), 5.39(m, 1H), 4.65(dd, J=3.8, 8.8Hz, 1H), 3.83(t, J=6.4Hz, 2H), 2.96(dd, J=3.8, 12Hz, 1H), 2.74(dd, J=8.8, 12Hz, 1H), 2.60(dd, J=13.6, 17.6Hz, 2H), 1.72-1.79(m, 2H), 1.50(m, 2H), 1.46(d, J=2.0Hz, 3H), 1.45(d, J=2.0Hz, 3H), 1.35(s, 9H), 1.06(s, 3H), 1.04(s, 3H), 0.98(t, J=7.2Hz, 3H).
(R)−5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシ−7−オキシラニル−ベンゾチアゾール(145g、471.7mmol)および2−(4−ブトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミン(114.8g、518.9mmol)を、DMSO(850ml)に溶解した。反応混合物を80℃に加熱し、27時間撹拌した。次いで、混合物を25℃に冷却し、水(1500ml)およびTBME(1500ml)の撹拌した混合物に加えた。水層を分離し、TBME(1000ml)で抽出した。合わせた有機層を、水(1500ml)およびブライン(1000ml)で逐次的に洗浄し、無水Na2SO4で脱水した。濃縮後、残渣を、カラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン中の10%のEtOAcからn−ヘプタン中の33%のEtOAcで溶出)によって精製した。固体生成物(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノールを、オフホワイトの固体(140g)として得た。
HRMS:[M+1]529.2996
1H NMR(400MHz, CDCl3): 7.26(m, 1H), 7.01(m, 1H), 6.99(m, 1H), 6.78-6.80(m, 3H), 5.39(m, 1H), 4.65(dd, J=3.8, 8.8Hz, 1H), 3.83(t, J=6.4Hz, 2H), 2.96(dd, J=3.8, 12Hz, 1H), 2.74(dd, J=8.8, 12Hz, 1H), 2.60(dd, J=13.6, 17.6Hz, 2H), 1.72-1.79(m, 2H), 1.50(m, 2H), 1.46(d, J=2.0Hz, 3H), 1.45(d, J=2.0Hz, 3H), 1.35(s, 9H), 1.06(s, 3H), 1.04(s, 3H), 0.98(t, J=7.2Hz, 3H).
g)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン
イソプロパノール(30ml)および水(25ml)中の(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(7.5g)に、1MのHCl水溶液(43ml)を加えた。次いで、反応混合物を60℃に加熱し、2.5時間撹拌した。混合物を50℃に冷却し、次いで2MのNaOH水溶液(18ml)をゆっくり加え、pHを8.2〜8.4に調節した。次いで、反応混合物を30℃に冷却し、続いてTBMEで抽出した(最初は、40mlで、2回目は、25mlで)。2つの有機層を合わせ、水(2回とも38ml)で洗浄し、その後無水Na2SO4で脱水した。濾過後、濾液を濃縮し、次いで、MeCN(145ml)に溶解した。溶液を活性炭素(0.6g)で処理し、60℃に加熱した。第2の濾過の後、ケークをMeCN(2回とも10ml)で洗浄し、濾液を60℃にて結晶化し、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン(3.8g)を得た。e.e.=97.6%。
LCMS(方法A):[M+H]+=431.2
1H NMR(400MHz, DMSO- d6): 9.5(br. s, 1H), 6.81(d, J=8.5Hz, 2H), 6.57(d, J=8.6Hz, 2H), 6.33(d, J=2.2Hz, 1H), 6.30(d, J=2.2Hz, 1H), 4.43(br. s, 1H), 3.69(t, J=6.4Hz, 2H), 2.58-2.59(m, 2H), 2.24-2.31(m, 2H), 1.41-1.48(m, 2H), 1.15-1.25(m, 2H), 0.78(s, 6H), 0.70(t, J=7.4Hz, 3H).
イソプロパノール(30ml)および水(25ml)中の(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(7.5g)に、1MのHCl水溶液(43ml)を加えた。次いで、反応混合物を60℃に加熱し、2.5時間撹拌した。混合物を50℃に冷却し、次いで2MのNaOH水溶液(18ml)をゆっくり加え、pHを8.2〜8.4に調節した。次いで、反応混合物を30℃に冷却し、続いてTBMEで抽出した(最初は、40mlで、2回目は、25mlで)。2つの有機層を合わせ、水(2回とも38ml)で洗浄し、その後無水Na2SO4で脱水した。濾過後、濾液を濃縮し、次いで、MeCN(145ml)に溶解した。溶液を活性炭素(0.6g)で処理し、60℃に加熱した。第2の濾過の後、ケークをMeCN(2回とも10ml)で洗浄し、濾液を60℃にて結晶化し、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン(3.8g)を得た。e.e.=97.6%。
LCMS(方法A):[M+H]+=431.2
1H NMR(400MHz, DMSO- d6): 9.5(br. s, 1H), 6.81(d, J=8.5Hz, 2H), 6.57(d, J=8.6Hz, 2H), 6.33(d, J=2.2Hz, 1H), 6.30(d, J=2.2Hz, 1H), 4.43(br. s, 1H), 3.69(t, J=6.4Hz, 2H), 2.58-2.59(m, 2H), 2.24-2.31(m, 2H), 1.41-1.48(m, 2H), 1.15-1.25(m, 2H), 0.78(s, 6H), 0.70(t, J=7.4Hz, 3H).
実施例3:(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩
500mg(1.161mmol)の遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを、50mlの4つ口フラスコにおいて10.0mlのアセトニトリルおよび0.25mlの水に懸濁し、室温にてパドルで撹拌した。懸濁液を50℃の内部温度(ジャケット温度75℃)で加熱し、72mgの酢酸(1.161mmol)を加えた(透明な黄色の溶液が形成された)。溶液を室温にて30分に亘り冷却し、0.15mlの水を加えた。
500mg(1.161mmol)の遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを、50mlの4つ口フラスコにおいて10.0mlのアセトニトリルおよび0.25mlの水に懸濁し、室温にてパドルで撹拌した。懸濁液を50℃の内部温度(ジャケット温度75℃)で加熱し、72mgの酢酸(1.161mmol)を加えた(透明な黄色の溶液が形成された)。溶液を室温にて30分に亘り冷却し、0.15mlの水を加えた。
次いで、溶液に、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンアセテートを種晶として入れ、室温にて一晩(16時間)撹拌した。次いで、懸濁液をr.t.にてガラスフィルターを通して濾過し、1mlのアセトニトリルで3回洗浄した。510mgの湿った濾過ケークを、乾燥炉において室温にて一晩(16時間)乾燥させて乾固させた。収量:508mgの白色の粉末(89.1%)
(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンアセテートシードの調製
57.0mg(0.132mmol)の遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンおよび8.03mg(0.132mmol)の酢酸を、1.0mlのアセトニトリルおよび0.05mlの水に溶解した。溶液を室温にて撹拌し、磁気撹拌子で撹拌した。沈殿が一晩で起こった。次いで、溶液を室温にてガラスフィルターを通して濾過し、0.5mlのアセトニトリルで3回洗浄した。湿った濾過ケークを、乾燥炉において室温にて一晩(16時間)乾燥させて乾固させた。収量:57mgの白色の粉末
57.0mg(0.132mmol)の遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンおよび8.03mg(0.132mmol)の酢酸を、1.0mlのアセトニトリルおよび0.05mlの水に溶解した。溶液を室温にて撹拌し、磁気撹拌子で撹拌した。沈殿が一晩で起こった。次いで、溶液を室温にてガラスフィルターを通して濾過し、0.5mlのアセトニトリルで3回洗浄した。湿った濾過ケークを、乾燥炉において室温にて一晩(16時間)乾燥させて乾固させた。収量:57mgの白色の粉末
実施例3a:(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の形成のための代替手順
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(1当量)を、イソプロパノールに懸濁した。50〜60°で、約30〜60分以内に1Mの塩酸水溶液(3当量)を加えた。完全な反応(60℃にて約2.5時間)の後、溶液を20℃に冷却し、水酸化ナトリウム(2M)(3当量)をこの温度で徐々に加えた。完全に添加した後、乳化した遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを酢酸エチル中に抽出し、有機層を水で洗浄した。有機層を活性炭素で処理し、濾過助剤として微結晶性セルロースを使用して濾過した。濾過ケークを、酢酸エチルで洗浄した。遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含有する濾液を、55℃のジャケット温度にて減圧下での蒸留によって決めされた残留容量まで注意深く濃縮した。次いで、酢酸イソプロピルを加え、55℃のジャケット温度にて減圧下での蒸留によって決められた残留容量まで部分的に除去した。さらなる酢酸イソプロピル、および酢酸の酢酸イソプロピル溶液を50〜55℃で温かい蒸留残渣に加えた。酢酸の添加の間に、バッチに、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を種晶として入れ、50〜55℃にて早期に酢酸塩の制御された結晶化を開始させた。0℃に徐々に冷却した後、生成懸濁液を濾過し、冷たい酢酸イソプロピルで2回洗浄した。濾過ケークを50〜90℃にて恒量まで減圧下で乾燥させ、結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を約80%の典型的な収率で得た。
(R)−1−(5−tert−ブトキシ−2−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)エタノール(1当量)を、イソプロパノールに懸濁した。50〜60°で、約30〜60分以内に1Mの塩酸水溶液(3当量)を加えた。完全な反応(60℃にて約2.5時間)の後、溶液を20℃に冷却し、水酸化ナトリウム(2M)(3当量)をこの温度で徐々に加えた。完全に添加した後、乳化した遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを酢酸エチル中に抽出し、有機層を水で洗浄した。有機層を活性炭素で処理し、濾過助剤として微結晶性セルロースを使用して濾過した。濾過ケークを、酢酸エチルで洗浄した。遊離塩基(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含有する濾液を、55℃のジャケット温度にて減圧下での蒸留によって決めされた残留容量まで注意深く濃縮した。次いで、酢酸イソプロピルを加え、55℃のジャケット温度にて減圧下での蒸留によって決められた残留容量まで部分的に除去した。さらなる酢酸イソプロピル、および酢酸の酢酸イソプロピル溶液を50〜55℃で温かい蒸留残渣に加えた。酢酸の添加の間に、バッチに、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を種晶として入れ、50〜55℃にて早期に酢酸塩の制御された結晶化を開始させた。0℃に徐々に冷却した後、生成懸濁液を濾過し、冷たい酢酸イソプロピルで2回洗浄した。濾過ケークを50〜90℃にて恒量まで減圧下で乾燥させ、結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を約80%の典型的な収率で得た。
実施例4:結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の形態のXRPDおよびDSC分析
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の形態のXRPD分析を、下記の実験条件下で行った。
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩の形態のXRPD分析を、下記の実験条件下で行った。
下記の実験条件でDSC分析を行った。
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩のXRPD分析
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩をXRPDによって分析したが、特徴的なピークを下記の表において示す(また、図6を参照されたい)。これらの内、8.8、11.5、16.4、17.6、18.2、19.6、20.1、20.8、および21.1°2−シータにおけるピークは、最も特徴的である。
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩をXRPDによって分析したが、特徴的なピークを下記の表において示す(また、図6を参照されたい)。これらの内、8.8、11.5、16.4、17.6、18.2、19.6、20.1、20.8、および21.1°2−シータにおけるピークは、最も特徴的である。
結晶性(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩をDSCによって分析し、約170℃において広範な吸熱を有することが見出された。
実施例5:化合物Aの遊離塩基、酢酸塩およびグリコール酸塩の形態の比較溶解度
化合物Aの遊離塩基の形態、ならびに酢酸塩およびグリコール酸塩の形態の相対的溶解度を分析し、その結果を下記の表において示す。溶液を、pH調節のためにHClまたはNaOHを加えて滴定した。化合物Aの遊離塩基の形態に対して、酢酸塩およびグリコール酸塩の形態の改善された水溶解度によって、化合物Aの酢酸塩およびグリコール酸塩は皮下注射または注入により適したものとなる。
化合物Aの遊離塩基の形態、ならびに酢酸塩およびグリコール酸塩の形態の相対的溶解度を分析し、その結果を下記の表において示す。溶液を、pH調節のためにHClまたはNaOHを加えて滴定した。化合物Aの遊離塩基の形態に対して、酢酸塩およびグリコール酸塩の形態の改善された水溶解度によって、化合物Aの酢酸塩およびグリコール酸塩は皮下注射または注入により適したものとなる。
実施例6:本発明の化合物(化合物A)、その鏡像異性体(化合物B)、そのラセミ化合物(化合物A/B)およびホルモテロールのインビトロの細胞プロファイル
本発明の化合物(化合物A)は、本明細書の上記に記載の試験1において下記のEC50値を示す。
本発明の化合物(化合物A)は、本明細書の上記に記載の試験1において下記のEC50値を示す。
本発明の化合物(化合物A)は、強力および選択的なβ2アドレナリン受容体(β2 AR)アゴニストであり、β1アドレナリン受容体(β1 AR)に対する非常に低い内因性活性を有し、α1Aアドレナリン受容体(α1A AR)に対する活性を有さない。その鏡像異性体化合物Bは、β2アドレナリン受容体に対して非常に弱く、950nMのEC50を有する。
実施例7:インビボでの骨格筋および心臓の重量に対するホルモテロールおよび化合物Aの作用
350〜400gの体重の雄のWistar Han IGS(International Genetic Standard)ラット(Crl:WI(Han))を、Charles River Laboratoriesから購入した。ラットを施設に7日間、順化させた。動物を3匹の動物の群で、12:12時間の明暗サイクルで25℃にて飼育した。これらに、15.8MJ/kgのエネルギー含量を伴う18.2%のタンパク質および3.0%の脂肪を含有する、標準的な試験施設の食餌を与えた(NAFAG3890、Kliba、Basel、Switzerland)。食餌および水を自由に与えた。28日間、Alzetモデル2ML4によって、ホルモテロールは0.003〜0.03mg/kg/日の用量範囲、および化合物Aは0.01〜0.1mg/kg/日の用量範囲を達成するために、ホルモテロールまたは化合物Aを下記に示すビヒクルに溶解した。ポンプを溶液で充填し、外科的埋込みまでPBS中で37℃にて数時間保持した。手術の少なくとも30分前に、1ml/kgの容量と0.02mg/kgの用量で、Temgesicをラットに皮下投与し、次いで、上記で示した溶液で充填されたポンプを、3%の濃度のイソフルランによる麻酔下で、ラットの背中に皮下移植した。手術の24時間および48時間後、ラットにTemgesicを皮下投与した。1週間に2回、体重を測定した。麻酔下で、手術の10日後にクリップを除去した。処理の4週間後、ラットをCO2で安楽死させ、前脛骨筋、腓腹筋およびヒラメ筋、心臓および脳を解剖し、秤量した。器官重量の正規化のために、脳重量を使用した。結果を平均+/−SEMとして表す。処理群とビヒクル対照群を比較するために、一元配置分散分析に続くダネット多重比較検定を用いて統計解析を行った。確率値が<0.05:*:であるとき、差異は有意であると解釈した。統計的分析を、GraphPad Prism、バージョン5.0(GraphPad Software、Inc.、La Jolla、CA)によって行った。筋肉重量を0日目の体重(初期体重)により正規化し、脳重量により心臓の重量を正規化した。
350〜400gの体重の雄のWistar Han IGS(International Genetic Standard)ラット(Crl:WI(Han))を、Charles River Laboratoriesから購入した。ラットを施設に7日間、順化させた。動物を3匹の動物の群で、12:12時間の明暗サイクルで25℃にて飼育した。これらに、15.8MJ/kgのエネルギー含量を伴う18.2%のタンパク質および3.0%の脂肪を含有する、標準的な試験施設の食餌を与えた(NAFAG3890、Kliba、Basel、Switzerland)。食餌および水を自由に与えた。28日間、Alzetモデル2ML4によって、ホルモテロールは0.003〜0.03mg/kg/日の用量範囲、および化合物Aは0.01〜0.1mg/kg/日の用量範囲を達成するために、ホルモテロールまたは化合物Aを下記に示すビヒクルに溶解した。ポンプを溶液で充填し、外科的埋込みまでPBS中で37℃にて数時間保持した。手術の少なくとも30分前に、1ml/kgの容量と0.02mg/kgの用量で、Temgesicをラットに皮下投与し、次いで、上記で示した溶液で充填されたポンプを、3%の濃度のイソフルランによる麻酔下で、ラットの背中に皮下移植した。手術の24時間および48時間後、ラットにTemgesicを皮下投与した。1週間に2回、体重を測定した。麻酔下で、手術の10日後にクリップを除去した。処理の4週間後、ラットをCO2で安楽死させ、前脛骨筋、腓腹筋およびヒラメ筋、心臓および脳を解剖し、秤量した。器官重量の正規化のために、脳重量を使用した。結果を平均+/−SEMとして表す。処理群とビヒクル対照群を比較するために、一元配置分散分析に続くダネット多重比較検定を用いて統計解析を行った。確率値が<0.05:*:であるとき、差異は有意であると解釈した。統計的分析を、GraphPad Prism、バージョン5.0(GraphPad Software、Inc.、La Jolla、CA)によって行った。筋肉重量を0日目の体重(初期体重)により正規化し、脳重量により心臓の重量を正規化した。
研究1:ホルモテロール
研究2:化合物A
図1は、ホルモテロールが、骨格筋肥大および心臓質量増加の両方を同程度に誘発する一方で、化合物Aが、心臓質量に対しては最小の影響で骨格筋肥大を誘発することを示し、化合物Aが心筋よりも骨格筋に対して選択的に作用することを示唆している。化合物Aは、約0.2nMの定常状態血漿濃度を伴う0.01mg/kg/日において、有意に11%の骨格筋肥大を誘発する一方で、約2nMの定常状態濃度を伴う0.1mg/kg/日においても、心臓の病理組織診断に対する知見は無かった。
実施例8:単離した器官の機能(左心房収縮、洞房結節拍動速度、および全心臓の自動能)に対する、ホルモテロールおよび化合物Aの作用
方法
左心房収縮:左心房収縮アッセイを、600+/−80gの体重を有するDunkin Hartleyモルモットからの左心房を使用して、Ricerca Biosciences、LLCにおいて行った(カタログ番号407500、アドレナリン作動性β1)(Arch. Int. Pharmacodyn. 1971:191:133-141)。
方法
左心房収縮:左心房収縮アッセイを、600+/−80gの体重を有するDunkin Hartleyモルモットからの左心房を使用して、Ricerca Biosciences、LLCにおいて行った(カタログ番号407500、アドレナリン作動性β1)(Arch. Int. Pharmacodyn. 1971:191:133-141)。
洞房結節拍動速度:雌のニュージーランド白ウサギを、ケタミン/キシラジンの混合物(i.v.)を使用して深い麻酔の後の全採血によって屠殺した。心臓をすばやく取り出し、タイロード液中に入れた。この溶液に95%のO2、5%CO2を連続的に供給し、あらかじめ約36±0.5℃に温めた。右心房を心臓の残りから分離した。調製物を組織浴中に入れ、少なくとも1時間の安定化のために37±0.5℃で保持した。活動電位(AP)を、3MのKClを充填し、高入力インピーダンス中和増幅器(impedance-neutralizing amplifier)(VF−180微小電極増幅器、Bio−Logic)に連結した標準的ガラス管微小電極によって細胞内記録した。APをデジタルオシロスコープ(HM−407オシロスコープ、HAMEG)上に表示し、高分解能データ収集システム(Notocordソフトウェアhem4.2、Notocord SA、Croissy、France)によって分析した。1時間の安定化の後、化合物を増加する濃度でタイロード液に加え、各濃度を30分間維持した。2つの濃度の間に洗い流しはなかった。電気生理学的測定は、30分の潅流期間の終わりに実験プロトコルの間の活動電位を分析することによって行った。SA自発的頻度を、10秒毎に拍動の数を計数することによって評価し、毎分拍動数(bpm)における結果を表した。データは、平均±SEMとして表した。
自動能:自動能は、Hondeghem Pharmaceuticals Consulting N.V.、B−8400 Oostende、Belgiumにより実施され、単離したLangendorff灌流したウサギの心臓において、調査された。試験は、約2.5kgの重量の約3カ月の月齢の雌のアルビノウサギの心臓で行われた。化合物の作用を、Langendorff技術によって灌流した単離したウサギの心臓を使用して、完全に自動化されたモデルにおいて測定した。自発的に拍動する心臓を、増加する濃度の試験品で逆行的に灌流する。洞結節自動能のサイクル長を記録するために、1つの電極を左心房上に注意深く置く。
図2aおよび2bは、ホルモテロールと本発明の化合物(化合物A)とを比較したときに得られた結果を示す。
化合物Aは、ホルモテロールと比較して、10μMまで左心房収縮に対する作用を示さず、ペースメーカー活性に対して、より直接的ではない作用を示す。
実施例9:インビボでの心拍数に対するホルモテロールおよび化合物Aの作用
Wistar Han(W−H)IGS(International Genetic Standard)ラット(Crl:WI(Han))は、Charles River Laboratoriesから購入した。大腿動脈および静脈カテーテルを、慢性的に埋め込み、スプリングテザー(spring tether)−スイベルシステムを通して露出させ、専用のケージに収容した。動脈カテーテルを圧力トランスデューサーに連結し、デジタルデータ収集システムによって血圧シグナルからもたらされる、脈圧、平均動脈圧および心拍数を連続的に測定した。化合物を、皮膚ボタンを通して埋め込んだs.c.カテーテルによって投与した。値は、平均±SEMとして表す(n=3)。
Wistar Han(W−H)IGS(International Genetic Standard)ラット(Crl:WI(Han))は、Charles River Laboratoriesから購入した。大腿動脈および静脈カテーテルを、慢性的に埋め込み、スプリングテザー(spring tether)−スイベルシステムを通して露出させ、専用のケージに収容した。動脈カテーテルを圧力トランスデューサーに連結し、デジタルデータ収集システムによって血圧シグナルからもたらされる、脈圧、平均動脈圧および心拍数を連続的に測定した。化合物を、皮膚ボタンを通して埋め込んだs.c.カテーテルによって投与した。値は、平均±SEMとして表す(n=3)。
化合物Aは、図3a、3bおよび3cに示すように、s.c.ボーラス(0.3mg/kgまで)で投与したとき、ホルモテロールと比較して、より少ない心拍数の増加を示す。
実施例10:インビボでの心拍数に対するホルモテロールおよび化合物Aの作用
アカゲザル(約4〜8kgの体重の24匹の雌)を、n=6の4群に無作為化した。化合物の単一の皮下投与後に動物を椅子上に4時間まで拘束し、次いで、畜舎に戻した。Surgivet V3304装置を使用して心拍数を測定した。値を平均±SEM(n=6)として表す。
アカゲザル(約4〜8kgの体重の24匹の雌)を、n=6の4群に無作為化した。化合物の単一の皮下投与後に動物を椅子上に4時間まで拘束し、次いで、畜舎に戻した。Surgivet V3304装置を使用して心拍数を測定した。値を平均±SEM(n=6)として表す。
図4aおよび4bに示すように、化合物Aは、0.03mg/kgまでボーラス皮下投与したとき、ホルモテロールと比較して、より少ない心拍数の増加を示す。
実施例11:セロトニン5−HT2C受容体に対する化合物A、その鏡像異性体(化合物B)、およびそのラセミ化合物(化合物A/B)の作用
ヒト5−HT2C受容体に対する化合物の結合親和性を測定するために、ヒト組換えhr5−HT2CCHO細胞膜(Biosignal Packard、USA)、および3H−メスレルギン(NEN Life Science Products、USA、1nM)を使用する。非特異的結合を、1μMのメスレルギンの存在下で評価する。50μLのそれぞれの膜、リガンドおよび化合物(250μLの総容量)を、50mMのTris、0.1%アスコルビン酸、10μMのパルギリン(pH7.7)を含有する緩衝液中で、22℃にて96ウェルプレートにおいて60分間インキュベートする。プレートを濾過し、氷冷の50mMのTris中で3回洗浄し、乾燥し、Topcountで測定する。
ヒト5−HT2C受容体に対する化合物の結合親和性を測定するために、ヒト組換えhr5−HT2CCHO細胞膜(Biosignal Packard、USA)、および3H−メスレルギン(NEN Life Science Products、USA、1nM)を使用する。非特異的結合を、1μMのメスレルギンの存在下で評価する。50μLのそれぞれの膜、リガンドおよび化合物(250μLの総容量)を、50mMのTris、0.1%アスコルビン酸、10μMのパルギリン(pH7.7)を含有する緩衝液中で、22℃にて96ウェルプレートにおいて60分間インキュベートする。プレートを濾過し、氷冷の50mMのTris中で3回洗浄し、乾燥し、Topcountで測定する。
ミトコンドリアのアポエクオリン、組換えセロトニン5−HT2Cneおよび異所性Gタンパク質(promiscuous G protein)Gα16(抗生物質を有さない培養培地において対数期の中期まで成長)を同時発現しているCHO−K1細胞を、PBS−EDTAによって剥離し、遠心し、アッセイ緩衝液(DMEM/ハムF12(HEPESを有し、フェノールレッドは有さない)+0.1%BSA(プロテアーゼ非含有))中に1×106個の細胞/mlの濃度で再懸濁させた。細胞をセレンテラジンhと共に室温で少なくとも4時間インキュベートした。参照アゴニストは、a−メチル−5−HTであった。アゴニスト試験のために、50μLの細胞懸濁液を、96ウェルプレートにおいて50μLの試験または参照アゴニストと共に混合した。このように得られた発光を、Hamamatsu機能的薬物スクリーニングシステム6000(FDSS6000)照度計を使用して記録する。試験化合物のアゴニスト活性は、そのEC100濃度における参照アゴニストの活性のパーセントとして表した。
化合物Aは、β2アドレナリン受容体アゴニスト活性(5.6nM)と比較し、5−HT2Cに対する活性が50倍弱い一方で、その鏡像異性体化合物Bは、β2アドレナリン受容体に対してEC50が950nMと非常に弱いものの、5−HT2Cに対するEC50が19.7nMと非常に強力であり、標的に対する逆の選択性を示している。
化合物Aはまた、ラセミ化合物または(S)鏡像異性体と比較し、5−HT2Cに対する活性が10倍以上弱く、この化合物の副作用プロファイルが有利であることを示唆している。
実施例12:硬質カプセル
表1−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質カプセルの組成物
表1−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質カプセルの組成物
表1に示す組成と、それぞれが有効成分として、0.5、5、または10mgの(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン(それぞれ、0.60、5.95、および11.90mgの(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩に相当)を含有する硬質ゼラチンカプセルは、以下のようにして、調製できる。
予混合の調製:
Avicel PH101およびAerosil 200の一部と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合した(約100〜300回転)。
Avicel PH101およびAerosil 200の一部と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合した(約100〜300回転)。
最終ブレンドの調製:
上記の予混合とAvicel PH101、噴霧乾燥した乳糖、およびAc−di−Solの残量を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合した(約100〜300回転)。
次いで、この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいに通し、再び混合した(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で約30〜150回転混合した。
上記の予混合とAvicel PH101、噴霧乾燥した乳糖、およびAc−di−Solの残量を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合した(約100〜300回転)。
次いで、この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいに通し、再び混合した(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で約30〜150回転混合した。
充填:
この最終ブレンドを、自動化された装置を用いてカプセルに封入する。カプセル内容物と中身のないカプセル殻の重量比は、2:1である。
この最終ブレンドを、自動化された装置を用いてカプセルに封入する。カプセル内容物と中身のないカプセル殻の重量比は、2:1である。
実施例13:硬質カプセル
表2−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質カプセルの組成物
表2−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質カプセルの組成物
表2に示す組成を有するカプセル剤は、実施例12に記載された方法に従って調製できる。
実施例14:硬質カプセル
表3−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質ゼラチンカプセルの組成物
表3−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンの硬質ゼラチンカプセルの組成物
表3に示す組成を有するカプセル剤は、実施例12に記載された方法に従って調製できる。
実施例15:錠剤
実施例14(表3)に記載されている製剤は、以下に説明する方法に従って、0.5mg、5mg、および10mgの投薬量の強度を有する錠剤に変形できる。
実施例14(表3)に記載されている製剤は、以下に説明する方法に従って、0.5mg、5mg、および10mgの投薬量の強度を有する錠剤に変形できる。
予混合の調製:
マンニトールDCおよびタルクの一部と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
マンニトールDCおよびタルクの一部と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
最終ブレンドの調製:
上記の予混合と、マンニトールDC、STA−RX1500、および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。次いで、この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいで篩過し、再び混合する(約100〜300回転)。最後に、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムを、タンブルブレンダー中で前記ブレンドに混合する(約30−150回転)。
上記の予混合と、マンニトールDC、STA−RX1500、および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。次いで、この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいで篩過し、再び混合する(約100〜300回転)。最後に、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムを、タンブルブレンダー中で前記ブレンドに混合する(約30−150回転)。
圧縮:
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、約100mgの錠剤芯に圧縮する。
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、約100mgの錠剤芯に圧縮する。
実施例16:錠剤
表4−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン錠剤の組成物
表4−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン錠剤の組成物
表4に示す組成と、それぞれが有効成分として、0.5、5、または10mgの(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン(それぞれ、0.60、5.95、および11.90mgの(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩に相当)を含有する錠剤は、以下のようにして、調製できる。
予混合の調製:
噴霧乾燥した乳糖およびAerosil 200の一部(例えば、約0.5%)と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
上記の予混合と噴霧乾燥した乳糖、Avicel PH101、HP−Cellulose 100、およびAc−di−Solの残量(例えば、約4.0%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100−300回転)。
この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通し、再び混ぜる(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量(例えば、約0.5%)を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で混合する(約30〜150回)。
噴霧乾燥した乳糖およびAerosil 200の一部(例えば、約0.5%)と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
上記の予混合と噴霧乾燥した乳糖、Avicel PH101、HP−Cellulose 100、およびAc−di−Solの残量(例えば、約4.0%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100−300回転)。
この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通し、再び混ぜる(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量(例えば、約0.5%)を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で混合する(約30〜150回)。
ローラー圧縮:
上記のブレンドを、圧縮機装置を使用してローラー圧縮する。圧縮した材料は、粉砕装置を用いて、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通して粉砕する。
上記のブレンドを、圧縮機装置を使用してローラー圧縮する。圧縮した材料は、粉砕装置を用いて、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通して粉砕する。
最終ブレンドの調製:
上記の予混合、およびある量のAc−di−Sol(例えば、約4.0%)とAerosil 200(例えば、約0.5%)を、適切なふるいを通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100−300回転)。
約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムの残量を、タンブルブレンダー中で最終ブレンドに混合する(約30−150回転)。
上記の予混合、およびある量のAc−di−Sol(例えば、約4.0%)とAerosil 200(例えば、約0.5%)を、適切なふるいを通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100−300回転)。
約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムの残量を、タンブルブレンダー中で最終ブレンドに混合する(約30−150回転)。
圧縮:
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、適切な重量(例えば、約100mg)の芯に輪転機で圧縮する。
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、適切な重量(例えば、約100mg)の芯に輪転機で圧縮する。
実施例17:錠剤
表5−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン錠剤の組成物
表5−(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン錠剤の組成物
調製方法:
予混合の調製:
マンニトールDCおよびタルクの一部(例えば約0.5%)と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
上記の予混合と、マンニトールDC、STA−RX1500、Kollidon VA64、および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量(例えば約5.0%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通し、再び混ぜる(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量(例えば、約0.5%)を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で混合する(約30〜150回)。
予混合の調製:
マンニトールDCおよびタルクの一部(例えば約0.5%)と、(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
上記の予混合と、マンニトールDC、STA−RX1500、Kollidon VA64、および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量(例えば約5.0%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
この混合物を、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通し、再び混ぜる(約100〜300回転)。
同様に、篩過したステアリン酸マグネシウムの必要量(例えば、約0.5%)を、バルク粉末に添加し、次いで同じ混合容器内で混合する(約30〜150回)。
ローラー圧縮:
上記の混合物を、圧縮機装置を使用してローラー圧縮する。圧縮した材料は、粉砕装置を用いて、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通して粉砕する。
上記の混合物を、圧縮機装置を使用してローラー圧縮する。圧縮した材料は、粉砕装置を用いて、約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズのふるいを通して粉砕する。
最終ブレンドの調製:
上記の予混合と、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量(例えば約5.0%)、およびタルクの残量(例えば約0.5%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムの残量を、タンブルブレンダー中で最終ブレンドに混合する(約30−150回転)。
上記の予混合と、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの残量(例えば約5.0%)、およびタルクの残量(例えば約0.5%)を、適切なふるいに通し、タンブルブレンダー中で混合する(約100〜300回転)。
約0.5〜1.0ミリメートルのメッシュサイズの手ふるいで篩過したステアリン酸マグネシウムの残量を、タンブルブレンダー中で最終ブレンドに混合する(約30−150回転)。
圧縮:
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、適切な重量(例えば、約100mg)の芯に輪転機で圧縮する。
なお、本発明には以下の実施形態が包含される。
[1](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む固形経口剤形の医薬組成物。
[2]0.01から5%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、[1]に記載の医薬組成物。
[3]0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4]錠剤またはカプセルの形態である、[1]から[3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[5]一種以上の添加剤が充填剤、滑沢剤、流動促進剤、崩壊剤および結合剤から選択される、[1]から[4]のいずれかに記載の医薬組成物。
[6]充填剤が15から90%(w/w)の量で存在する、[5]に記載の医薬組成物。
[7]滑沢剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、[5]または[6]に記載の医薬組成物。
[8]流動促進剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、[5]から[7]のいずれかに記載の医薬組成物。
[9]結合剤が1から20%(w/w)の量で存在する、[5]から[8]のいずれかに記載の医薬組成物。
[10]崩壊剤が1から20%(w/w)の量で存在する、[5]から[9]のいずれかに記載の医薬組成物。
[11](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む経口投与に適した医薬組成物の製造方法であって、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程;および
d)工程c)で得られた最終ブレンドを経口投与に適した医薬組成物に加工する工程
を含む、方法。
[12]前記医薬組成物中に0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを提供するために十分な量の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩が使用される、[11]に記載の方法。
[13](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、医薬として使用するための固形経口剤形の医薬組成物。
[14](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療または予防に使用するための固形経口剤形の医薬組成物。
[15][1]から[10]のいずれかに記載の医薬組成物を、それを必要とする対象者に経口投与することを含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアを治療または予防する方法。
上記の最終ブレンドを、投薬量に固有の工具(例えば、約6ミリメートル、円形、湾曲した)を用いて、適切な重量(例えば、約100mg)の芯に輪転機で圧縮する。
なお、本発明には以下の実施形態が包含される。
[1](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む固形経口剤形の医薬組成物。
[2]0.01から5%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、[1]に記載の医薬組成物。
[3]0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4]錠剤またはカプセルの形態である、[1]から[3]のいずれかに記載の医薬組成物。
[5]一種以上の添加剤が充填剤、滑沢剤、流動促進剤、崩壊剤および結合剤から選択される、[1]から[4]のいずれかに記載の医薬組成物。
[6]充填剤が15から90%(w/w)の量で存在する、[5]に記載の医薬組成物。
[7]滑沢剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、[5]または[6]に記載の医薬組成物。
[8]流動促進剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、[5]から[7]のいずれかに記載の医薬組成物。
[9]結合剤が1から20%(w/w)の量で存在する、[5]から[8]のいずれかに記載の医薬組成物。
[10]崩壊剤が1から20%(w/w)の量で存在する、[5]から[9]のいずれかに記載の医薬組成物。
[11](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む経口投与に適した医薬組成物の製造方法であって、
a)(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩を充填剤および流動促進剤と混合して予混合を形成する工程;
b)工程a)で得られた予混合を更なる充填剤および崩壊剤と混合して粉末を得る工程;
c)工程b)で得られた粉末に滑沢剤を添加して最終ブレンドを得る工程;および
d)工程c)で得られた最終ブレンドを経口投与に適した医薬組成物に加工する工程
を含む、方法。
[12]前記医薬組成物中に0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを提供するために十分な量の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オン酢酸塩が使用される、[11]に記載の方法。
[13](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、医薬として使用するための固形経口剤形の医薬組成物。
[14](R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアの治療または予防に使用するための固形経口剤形の医薬組成物。
[15][1]から[10]のいずれかに記載の医薬組成物を、それを必要とする対象者に経口投与することを含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質、またはサルコペニアを治療または予防する方法。
Claims (10)
- (R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンが酢酸塩の形態で、0.01から15%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンと、一種以上の薬学的に許容される添加剤を含む、筋ジストロフィー、廃用に関連する萎縮、悪液質またはサルコペニアを治療または予防するための固形経口剤形の医薬組成物。
- 0.01から5%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
- 0.1から1%(w/w)の(R)−7−(2−(1−(4−ブトキシフェニル)−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−5−ヒドロキシベンゾ[d]チアゾール−2(3H)−オンを含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 錠剤またはカプセルの形態である、請求項1から3のいずれかに記載の医薬組成物。
- 一種以上の添加剤が充填剤、滑沢剤、流動促進剤、崩壊剤および結合剤から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の医薬組成物。
- 充填剤が15から90%(w/w)の量で存在する、請求項5に記載の医薬組成物。
- 滑沢剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、請求項5または6に記載の医薬組成物。
- 流動促進剤が0.1から1%(w/w)の量で存在する、請求項5から7のいずれかに記載の医薬組成物。
- 結合剤が1から20%(w/w)の量で存在する、請求項5から8のいずれかに記載の医薬組成物。
- 崩壊剤が1から20%(w/w)の量で存在する、請求項5から9のいずれかに記載の医薬組成物。
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