JP6230339B2 - ショーツ - Google Patents

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Description

この発明は、尿失禁の症状がある場合に着用するのに好適なショーツに関する。
骨盤底筋のゆるみ等に起因する腹圧性尿失禁の症状はよく知られている。また、骨盤底筋にゆるみがある場合に着用するのに好適なパンティやガードルは従来公知ないし周知である。そのような尿失禁にそなえての吸尿パッドを着用することのできるショーツも知られている。
例えば、特開平10−292204号公報(特許文献1)に記載の衣類は、尿失禁者を対象とした股部を有する衣類に関し、この衣類のクロッチ部には、人体の恥骨結節部域上端から肛門と尾骨部域の間の点までの長さを有し、繰り返し使用可能な体液吸収部が取り付けられている。
特開平10−292204号公報(JP 1998−292204 A)
失禁患者が着用するものとして、前記従来の衣類の他に、使い捨ての失禁パッド、吸尿パッドはよく知られている。また、使い捨ての失禁パッドには吸尿能力やサイズの異なる種々のものが市販されている。それゆえ、失禁患者にとっては自分にとって最適のものを選んで着用することが快適な日々を過ごすことにつながる。しかし、そのような失禁パッドであっても、それを身体の適切な位置にあてがうことができなければ、失禁パッドとして十分な機能を発揮することができない。例えば、生理用ショーツと失禁パッドとを組合わせて使用することはできるのだが、生理用ショーツは生理用パッドを膣口にあてがうことを目的にするものであるから、失禁パッドを身体の適切な位置にあてがうために好ましいものであるとはいい難い。
そこで、この発明は、失禁パッドを身体の適切な位置にあてがうことができるように改良されたショーツの提供を課題にしている。
前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、前胴回り部と後胴回り部とクロッチ部とを有し、前記前胴回り部と前記後胴回り部とが互いの側方部分において縫合され、前記前記クロッチ部の前端部分が前記前胴回り部に縫合される一方、前記クロッチ部の後端部分が前記後胴回り部に縫合されているショーツである。
このショーツにおいて、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記ショーツの横方向へ延びる折曲線において前記クロッチ部を折曲して前記前胴回り部と前記後胴回り部との頂部を重ね合わせたときの前記ショーツでは、前記ショーツの前記横方向の寸法を二等分する中心線上において、前記頂部から前記折曲線に至るまでの距離に対しての前記頂部から前記クロッチ部と前記前胴回り部との縫合部位に至るまでの距離の割合が35−55%の範囲にあり、前記クロッチ部の外側には、前記クロッチ部の前記前端部分と前記後端部分とに縫合されていて、前記前端部分と前記後端部分との間の長さが前記クロッチ部における当該長さよりも短い弾性生地で形成されており、伸長すると前記クロッチ部の当該長さと同じになる第2クロッチ部が形成されている。
この発明に係るショーツは、前胴回り部とクロッチ部の前端部分とが縫合される位置を規定することによって、その位置が恥骨および恥骨よりも上方のいずれかにあるから、失禁パッドの前端部分とクロッチ部の前端部分との位置を合わせた状態でショーツを着用すると、失禁パッドを確実に尿道口にあてがうことができる。
以下の図面は、この発明の特定の実施の形態を示しているが、発明に不可欠な構成の他に、この発明において選択的に使用することのできる構成およびこの発明においての好ましい実施の形態を含んでいる。
(a)と(b)とによって、この発明に係るショーツの外面側を示す図。(a)は主として前胴回り部を示し、(b)は主として後胴回り部を示す。 (a)と(b)とによって、この発明に係るショーツの内面側を示す図。(a)は主として前胴回り部を示し、(b)は主として後胴回り部を示す。 図1のIII−III線切断面の模式図。 実施態様の一例を示す図3と同様な図。
添付の図面を参照して、この発明に係るショーツの詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1の(a)において、ショーツ1は、前胴回り部2と、後胴回り部3と、クロッチ部4とを有し、前胴回り部2と後胴回り部3とによって胴回り開口1aが形成され、前胴回り部2と後胴回り部3とクロッチ部4とによって一対の脚回り開口1bが形成されている。ショーツ1はまた、互いに直交する縦方向Aと横方向Bと前後方向C(図3参照)とを有し、横方向Bの寸法を二等分する線D−Dに関して対称に作られている。ただし、図1におけるショーツ1では、前胴回り部2と後胴回り部3との後記頂部20が重なり合うように、クロッチ部4が横方向Bへ延びる折曲線5に沿って折り重ねてある。ショーツ1において、着用者(図示せず)の肌に対向する面は内面であり、着衣に対向する面は外面である。なお、この発明に係るショーツは、着用者の腰部に密着して、その腰部を覆う脚部のない下着であって、ブリーフと呼ばれたりアンダーパンツと呼ばれたりすることもある。
前胴回り部2と後胴回り部3とは、縦方向Aと横方向Bとに弾性的に伸長可能な弾性生地、例えばポリウレタン繊維を含んだツーウェイストレッチ生地であるベア天竺によって形成されている。すなわち、この場合の弾性生地は、前胴回り部2と後胴回り部3それぞれのほぼ全体に広がる身生地11,12となるものである。図示例において、前胴回り部2の幅(横方向Bの寸法)は、後胴回り部3の幅よりもやや狭く、図1の(a)には前胴回り部2と後胴回り部3との縫合線6が見えている。ショーツ1において、縫合線6に沿う部分は着用者(図示せず)の脇部を覆う部分7である。ショーツ1の最上部である前胴回り部2と後胴回り部3との頂部20には、胴回り開口1aを周回するウエストベルト部21が形成されている。ウエストベルト部21は、横方向Bへ弾性的に伸長、収縮可能であって、折曲線5に一致するクロッチ部4の最下端部4bからの縦方向Aにおける距離Hが着用者の腸骨の上方に届く長さにあって、着用したショーツ1のずり下がりを防ぐことができる。好ましいショーツ1の一例において、ウエストベルト部21の縦方向Aの寸法であるウエストベルト部21の幅は2−25mmの範囲内にある。
クロッチ部4は、その外面の全体を形成する身生地として、横方向Bと前後方向Cとに非伸長性の生地4aが使用されていて、前端部分4cが縫糸(図示せず)によって形成されている縫合線13において前胴回り部2に縫合されている。
図1の(b)において、後胴回り部3は、横方向Bの中央に位置する中央部分3と、中央部分3の左側方に位置する左臀部3と、中央部分3の右側方に位置する右臀部3とに区分されている。中央部分3には、ショーツ着用者の臀裂(図示せず)を覆うことができるだけの幅、好ましくは少なくとも20mmの幅を有して縦方向Aへ延びる下方部位17aと上方部位17bとが形成されている。下方部位17aは、縦方向Aにおいて非伸長性である生地、例えばポリエステル繊維製のマーキゼットによって形成されていて、弾性的にも、非弾性的にも伸長することがないか、伸長するにしても身生地11や12に比べると、極めて僅かである。下方部位17aが伸長することがないというときには、クロッチ部4を前後方向Cへ10%伸長するときの伸長力が身生地11および12を縦方向Aへ10%伸長させるときの伸長力よりも大きいことを意味している。また、下方部位17aが身生地11および12に比べて僅かに伸長するというときには、身生地11および12の長さを縦方向Aへ10%伸長させるときの伸長力で下方部位17aが伸長する量は2%を越えることがないことを意味している。上方部位17bは、縦方向Aにおいて弾性的に伸長可能な生地、例えばポリウレタン繊維を9−11質量%含むモダール天竺またはベア天竺によって形成されていて、着用後のショーツ1において縦方向Aへ弾性的に伸長、収縮可能である。下方部位17aは、縫合線14においてクロッチ部4の後端部分4dに縫合され、縫合線19によって上方部位17bに縫合されている。下方部位17aと上方部位17bとは、一対の縫合線18によって、後胴回り部3における左臀部3と右臀部3とに縫合されている。なお、この発明においての左と右とは、ショーツ1を着用後の着用者(図示せず)にとっての左と右とを意味している。図1の(b)のクロッチ部4では、後端部分4dが縫合線14において後胴回り部3に縫合されている。
このように形成されているショーツ1の縦方向Aにおいて、ショーツ1の頂部20と最下端部4bとの間の距離はHであり、頂部20と縫合線19との間の距離、すなわち上方部位17bが下方部位17aに縫合される縫合線19と頂部20との間における上方部位17bの長さはHである。好ましいショーツ1において、距離Hは距離Hの60−40%の範囲となるように設定されている。なお、距離Hは、縦方向Aに幅を有する縫合線19の幅を含む値である。また、中心線D−Dにおいて、頂部20から縫合線13までの距離はH(図1の(a)参照)である。その距離Hは、縫合線13の幅を含んで測定される値であって、距離Hの35−55%の範囲にあり、好ましくは中心線D−Dと縫合線13との交差部位13a(図1の(a)参照)が恥骨または恥骨の上方に位置するように定められる。距離Hの割合が距離Hの35%未満であると、着用者の腹部を覆うクロッチ部4の面積が多くなり、腹圧を逃すことが難しくなる。ショーツ1の横方向Bにおいて、縫合線14の両端部によって規定されるクロッチ部4の後端部分4dの幅はWであり、縫合線14と交差している下方部位17aの幅はWである。また、下方部位17aと上方部位17bとの縫合線19に沿う幅はWである。好ましいショーツ1において、幅Wは、幅Wよりも小さく、かつ幅Wよりも大きくなるように設定されている。また、幅Wの値は、好ましくは20mmよりも大きい。
図2は、図1のショーツ1を裏返すことによってショーツ1の内面を示す図であるが、(a)は主として前胴回り部2の内面を示す部分判断図であり、(b)は主として後胴回り部3の内面を示す図である。
図2の(a)においては、ショーツ1の脇部を覆う部分7のうちで前胴回り部2に属する部分7aには、ショーツ1の第1当て布31として前胴回り部2における身生地11よりも伸長力の大きい生地、例えば一枚のパワーネットが縫合線6と縫合線32,33(図2の(b)参照),34とにおいて前胴回り部2に縫合されている。縫合線32は、ウエストベルト部21を形成するためのもので、前胴回り部2の身生地11とそれを内面側に折り返した部分の生地との重ね合わせ、および後胴回り部3の身生地12とそれを内面側に折り返した部分の生地との重ね合わせに対して形成されている。縫合線34は、第1当て布31を前胴回り部2に縫合するためのものである。脇部を覆う部分7のうちで後胴回り部3に属する部分7bには、ショーツ1における第2当て布36として後胴回り部3における弾性生地よりも伸長力の大きい生地、例えば二枚重ねにしてあるパワーネットが縫合線6と縫合線32,33とにおいて後胴回り部3に縫合されている。第1当て布31と第2当て布36とは、ウエストベルト部21の内側にまで延びていて、前胴回り部2の身生地11または後胴回り部3の身生地12によってサンドウィッチされている。
クロッチ部4は、互いに重なり合う内面シート51、中間シート52、外面シート53(図1を併せて参照)によって形成されている。クロッチ部4の一例において、着用者の肌と向かい合う内面シート51は、非伸長性であるかまたは容易に伸長することのないシート、より好ましくは非伸長性で不透水性のシートによって形成されていて、ショーツ1と併用する場合の失禁パッドや吸尿パッド(図示せず)を重ね合わせるのに適している。中間シート52は、クロッチ部4を曲げ剛性の高いものにして、失禁パッド等の取り付けを容易にする他に、着用者の骨盤底筋を下方から支えるように作用する。中間シート52は、ショーツ1の前後方向Cにおいて非伸長性の生地であるか容易には伸長することのない生地、例えばショーツ1のうちでも比較的大きい伸長力を有するパワーネットで形成される。外面シート53は、内面シート51や中間シート52とともに、クロッチ部4を非伸長性または容易に伸長することのないものにする他に、失禁パッド等における粘着性のウイング部分(図示せず)をクロッチ部4に剥離可能に止着することができるようにするためのものであって、それには例えばポリエステル繊維で形成されたマーキゼットが使用される。なお、クロッチ部4が内面シート51と外面シート53とだけでも骨盤底筋を支えることができたり、失禁パッドの取り付けを容易にしたりすることができる場合には、中間シート52の使用を省くことができる。また、クロッチ部4の他の一例において、内面シート51は着用者の肌に接触させることを予定して、吸水性や吸湿性のシートで作ることができる。中間シート52と外面シート53とは、吸水性や吸湿性のシートで作ることもできれば不透水性のシートで作ることもできる。吸水性や吸湿性のシートには、例えば綿布やベルオアシス(登録商標)等を使用することができる。不透水性シートには、熱可塑性合成繊維製の織布や熱可塑性合成樹脂製のフィルムとを使用することができる。
図2の(b)において、後胴回り部3には、身生地12のためのツーウェイストレッチ生地として、横方向Bにおける伸長力がベア天竺の伸長力よりも大きいCSY天竺を使用することもできる。また、後胴回り部3の左臀部3と右臀部3とのそれぞれでは、ウエストベルト部21に沿って横方向Bへ延びる部分に対する当て布として、後胴回り部3における身生地12よりも伸長力の大きい生地、例えば一枚のパワーネット61が縫合線6,18,32,62において縫合されている。そのパワーネット61は、ウエストベルト部21に進入している。身生地12に対して形成されている縫合線62は、縫合線6(図2の(a)参照)と縫合線18との間にあって上方に向かって凸となるような弧を画いていて、縫合線19につながっている。また、クロッチ部4の後端部分4dから脇部を覆う部分7bの下端部63に至るまでの着用者の臀溝に沿う臀溝部分35と、その下端部63からウエストベルト部21に至るまでの脇部を覆う部分7bとには、当て布として身生地12よりも伸長力の大きい、例えば二枚重ねのパワーネット64が縫合線6(図2(a)参照),18,33,66によって身生地12に縫合されている。縫合線66は、縫合線18と縫合線32との間にあって、弧を画いて延びている。
後胴回り部3ではまた、中心線D−Dに沿って縦方向Aへ延びる非伸長性の下方部位17aが縫合線14においてクロッチ部4に縫合されている。また、中心線D−Dに沿って縦方向Aへ延びる上方部位17bは、上端部68aが縫合線32においてウエストベルト部21に縫合され、下端部68bが縫合線19において下方部位17aに縫合されている。上方部位17bは縦方向Aと横方向Bとのうちの少なくとも縦方向Aにおいて弾性的に伸長可能な生地、例えば後胴回り部3の身生地12の共布よって形成されている。
図3は、図1の(a)におけるIII−III線切断面を示す模式図であって、III−III線は中心線D−Dに一致している。なお、図1,2では前胴回り部2と後胴回り部3とが重なり合う状態にあったが、図3では、クロッチ部4を明示することができるように、前胴回り部2と後胴回り部3とがショーツ1の前後方向において離間させてある。また、クロッチ部4では、内面シート51、中間シート52、外面シート53の図示が省略されている。
クロッチ部4は、着用者の腹部を圧迫することがないように、前胴回り部2に対する縫合線13(図1の(a)参照)が恥骨に相当する位置、または恥骨の上方に相当する位置にあることが好ましい。そのようなクロッチ部4はまた、恥骨と肛門との間、より好ましくは恥骨から尾骨までの間に延びていると、着用者の身体に密着したときに骨盤底筋を押し上げるように支えて、緩んでいる骨盤底筋であってもそれが収縮することを可能にする。そのようなクロッチ部4の前端部分4cに対して体液吸収性のパッド、例えば失禁パッドや生理用パッドの前端部分の位置を合わせるようにしてパッドをクロッチ部4に載せておくと、恥骨下方に位置する尿道口と膣口とにそのパッドを確実にあてがうことが可能になる。失禁パッドの前端部分とクロッチの前端部分4cとのこのような位置合わせを容易にするために、ショーツ1の内面では、少なくとも縫合線13の近傍において、前胴回り部2の色と、クロッチ部4の色と、縫合線13を形成している縫糸(図示せず)の色とのうちの少なくとも二つの色の間に明瞭な違いをつけることによって、前端部分4cの視認を容易にし、着用者が失禁パッドの前端部分をクロッチ部4の前端部分4cにスピーディに載せられることが好ましい。なお、色の間に明瞭な違いをつけるというときの違いには、無彩色と有彩色との違い、無彩色における明度の違い、有彩色における明度、彩度および色相の違いが含まれる。ただし、この発明が目的とするところは、その違いをつけるための手段を特定することではなく、ショーツ1の内面においてクロッチ部4の前端部分4cを容易に見出すことのできる状態を作り出すことにある。
このように形成されているショーツ1では、クロッチ部4の最下端部4bからショーツ1のウエストベルト部21までの距離H(図1の(b)参照)を調整して、ウエストベルト部21が腸骨の上方に位置するようにすることによって、より好ましくは腸骨稜に上方から当たるような位置にあることによって、クロッチ部4がずり下がることなく、身体に対して密着している状態を維持することができる。そのようなクロッチ部4はまた、後端部分4dが非伸縮性であって縦方向Aの下方に向かって幅が次第に大きくなる後胴回り部3の下方部位17aにつながっていて、その下方部位17aの幅Wはクロッチ部4の幅Wよりも小さく(図1の(b)参照)、ショーツ1を引き上げるときの力がクロッチ部4の横方向Bにおける中央部分に集中するようになっている。それゆえ、クロッチ部4に取り付けた失禁パッドはその幅方向の中央部分が身体に密着し続けることになる。クロッチ部4とウエストベルト部21とが身体に密着している状態のショーツ1では、身体の動きに伴ってウエストベルト部21にそれをずり下げる方向の力が作用したときには、中央部分3のうちの上方部位17bが弾性的に伸長したり収縮したりするので、中央部分3によって肌をこすることが少なくなる。また、前胴回り部2に腹圧が作用したときには、前胴回り部2の身生地11が弾性的に伸長するので、身生地11がクロッチ部4を前方へ動かしてクロッチ部4が股部の肌をこするということもない。それゆえ、ショーツ1は、それを着用しているときに肌をこすることが少なくて、着用感のよいものになる。
ショーツ1ではさらにはまた、後胴回り部3におけるウエストベルト部21の横方向Bへの伸長力が、前胴回り部2におけるウエストベルト部21の横方向Bへの伸長力よりも大きくなるように形成されていることによって、ショーツ着用者の腹圧が前胴回り部2を前方へ押しやるように作用して骨盤を押し下げるように作用することが抑えられ、その結果として、ショーツ1は骨盤底筋の緩みに起因する腹圧性失禁を防止できるという効果を奏する。横方向Bにおいて、前胴回り部2におけるウエストベルト部21の伸長力と後胴回り部3におけるウエストベルト部21の伸長力とに差を持たせるには、図示例の如く、後胴回り部3において使用しているパワーネット61や64を身生地12とともにウエストベルト部21の構成材料として使用すればよい。そのようなウエストベルト部21では、ウエストベルト部21を形成しているシート状部材の重なり合う枚数が前胴回り部2におけるよりも後胴回り部3における枚数が多くなっている。なお、ウエストベルト部21は、横方向Bにおける弾性的な伸長力の大きさを調整するために、胴回り開口1aを周回する帯状ゴムを含むものであってもよい。ショーツ1はまた、前胴回り部2に使用している身生地11の横方向Bにおける伸長力よりも後胴回り部3に使用している身生地12の横方向Bにおける伸長力の方が大きくなるように作られる高くすることによっても、腹圧を着用者の前方へ逃がすことができる。身生地11にベア天竺を使用し、身生地12にCSY天竺を使用するのは、その一例である。
着用したショーツ1ではさらにまた、臀溝を覆う部分35に縫合されている伸長力の高い二枚重ねのパワーネット64が臀溝に沿って、好ましくは弾性的に伸長した状態で骨盤を臀部の下方から支えることができる。また、脇部を覆う部分7bに縫合されている伸長力の高い二枚重ねのパワーネット64は、骨盤を側方から支えて、骨盤の側方へ広がろうとする動きを抑えることができる。骨盤がこのように支えられることによって、骨盤底筋は収縮することが容易になる。さらには、前胴回り部2のうちで着用者の腹部を覆う部分である中央部分2a(図1(a)参照)、具体的には恥骨よりも上方にあって左右の腸骨の間にある中央部分2aが二方向へ弾性的に伸張する身生地11のみで形成されていることによって、着用者が重い荷物を持ったとき等に生じる腹圧は、それを中央部分2aからショーツ1の外側に向かって逃がし、クロッチ部4が前後方向Cへ動いて股部の肌をこするということや腹圧が骨盤底筋を押し下げるように作用することを防ぐことができる。骨盤がこのように支えられたり、腹圧をこのように逃がしたりすることができることによって、ゆるんでいる骨盤底筋であっても膀胱や尿道を支えることができるようになり、その結果として尿道が締まるようになるから、着用者が咳をしたり、重い荷物を持ったりして腹圧がかかったときに生じ易い尿失禁を防ぐことができる。
すなわち、このショーツ1は、妊娠や出産、肥満等が原因となって骨盤底筋がゆるんで膀胱や尿道が下がってしまい、咳をしたり、重い荷物を持ったりして腹圧がかかったときには尿道をうまく締めることができず、尿が漏れ易いという場合において、特に優れた効果を発揮することができる。加えて、クロッチ部4には失禁パッド(図示せず)を予め取り付けておくことによって、失禁パッドを身体に密着させることができ、尿が漏れたときのそなえにすることができる。
図4は、実施態様の一例を示す図3と同様な図である。ただし、図4のショーツ1では、クロッチ部4の外側に弾性帯である第2クロッチ部41が取り付けられている。第2クロッチ部41は、クロッチ部4の前端部分4cと後端部分4dとにおいてのみクロッチ部4に縫合されていて、前後方向Cにおいて、弾性的に伸長、収縮することが可能なもので、図では収縮した状態にある。その状態にある第2クロッチ部41の前後方向Cにおける長さQはクロッチ部4の長さPよりも短いが、伸長したときの長さはクロッチ部4の長さと同じになるか、クロッチ部4の長さよりも長くなる。第2クロッチ部41の幅(図示せず)は、クロッチ部4の幅と同じであるか、クロッチ部4の幅よりも小さい。それゆえ、図では収縮した状態にあって、弧を画いている第2クロッチ部41に対して、第2クロッチ部41よりも長さの長い図3のクロッチ部4は、例えば図示の如く折れ曲がり、前胴回り部2と後胴回り部3とは図3における場合よりも互いに接近した状態にある。
このショーツ1を着用すると、第2クロッチ部41が前後方向Cにおいて伸長することに伴い、クロッチ部4も前後方向Cにおいて緊張状態になる。クロッチ部4に取り付けた失禁パッド(図示せず)は、緊張状態にあるクロッチ部4と第2クロッチ部41とに支えられた状態で尿道口と膣口とに密着することが可能である。
ショーツ1の一例において、ベア天竺には、89質量%の綿糸と、11質量%のウレタン糸とを含み、1m当たりの質量が150−160gのものを使用することができる。CSY天竺には、56質量%のレーヨン糸と、35質量%の綿糸と、9質量%のウレタン糸とを含み、1m当たりの質量が165−175gのものを使用することができる。サテンには、100質量%のポリエステル糸で形成され、1m当たりの質量が155−165gのものを使用することができる。パワーネットには、82質量%のナイロン糸と、18質量%のウレタン糸とを含み、1m当たりの質量が145−155gのものを使用することができる。クロッチ部4における内面シート51には100質量%のポリエステル糸で形成され、1m当たりの質量が105−115gのものを使用することができる。外面シート53には、100質量%のポリエステル糸で形成され、1m当たりの質量が55−65gのマーキゼットを使用することができる。
この発明において、前胴回り部2や後胴回り部3、クロッチ部4においての縦方向Aまたは横方向Bの伸長力を比較するには、次のようにする。すなわち、伸長すべき方向の寸法が40mm、その方向に直交する方向の寸法が5mmの矩形の試片を各部から採取し、引張り試験機におけるチャック間距離が30mmとなるように前記試片の長さ方向の両端部を5mmずつ把持して伸長すべき方向へ50mm/minの速度で引っ張ったときの3%伸長時または10%伸長時、すなわち引っ張る前の長さよりも3%または10%だけ長くなったときにおける伸長力をもって比較する。
また、前胴回り部2に位置するウエストベルト部21と後胴回り部3に位置するウエストベルト部21との横方向Bにおける伸長力を比較するには、次のようにする。すなわち、ショーツ1において、縫合線32の下方2−3mmの位置でウエストベルト部21を切り離す。切り離したウエストベルト部21は、縫合線6において前胴回り部分と後胴回り部分とに切り分けて各部分の試片とする。各試片は、引張り試験機のチャック間に位置させる長さが同じとなるように、好ましくは少なくとも150mmとなるように横方向Bにおける両端部分それぞれをチャックにつかませて、50mm/minの速度で引っ張る。チャック間の試片の長さをLとし、その長さLが10%長くなったときの伸長力をもって、各部分の伸長力を比較する。
以上に記載したこの発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
前胴回り部と後胴回り部とクロッチ部とを有し、前記前胴回り部と前記後胴回り部とが互いの側方部分において縫合され、前記前記クロッチ部の前端部分が前記前胴回り部に縫合される一方、前記クロッチ部の後端部分が前記後胴回り部に縫合されているショーツであって、
前記ショーツの横方向へ延びる折曲線において前記クロッチ部を折曲して前記前胴回り部と前記後胴回り部との頂部を重ね合わせたときの前記ショーツでは、前記ショーツの前記横方向の寸法を二等分する中心線上において、前記頂部から前記折曲線に至るまでの距離に対しての前記頂部から前記クロッチ部と前記前胴回り部との縫合部位に至るまでの距離の割合が35−55%の範囲にあり、前記クロッチ部の外側には、前記クロッチ部の前記前端部分と前記後端部分とに縫合されていて、前記前端部分と前記後端部分との間の長さが前記クロッチ部における当該長さよりも短い弾性生地で形成されており、伸長すると前記クロッチ部の当該長さと同じになる第2クロッチ部が形成されている。
上記段落に開示したこの発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。これらの実施の形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
)前記前胴回り部および前記後胴回り部には前記ショーツの縦方向において弾性的に伸長する弾性生地が使用され、前記クロッチ部には前記ショーツの前後方向においての10%伸長時の伸長力が前記弾性生地の前記縦方向においての10%伸長時の伸長力よりも大きい生地が使用されている。
)前記前胴回り部および前記後胴回り部には前記ショーツの縦方向において弾性的に伸長する弾性生地が使用され、前記クロッチ部には前記弾性生地の10%伸長時の伸長力では前記ショーツの前後方向へ2%を越えて伸長することのない生地が使用されている。
)前記ショーツの内面側では、前記クロッチ部の色が、前記クロッチ部における前記前端部分の視認を容易にすることができるように、前記前胴回り部の色および前記縫合部位に使用されている糸の色のうちの少なくとも一つの色と相違している。
1 ショーツ
2 前胴回り部
3 後胴回り部
4 クロッチ部
4c 前端部分
4d 後端部分
5 折曲線
13 縫合部位
13a 交差部位
21 ウエストベルト部
20 頂部
41 第2クロッチ部
A 縦方向
B 横方向
C 前後方向
D−D 中心線

Claims (4)

  1. 前胴回り部と後胴回り部とクロッチ部とを有し、前記前胴回り部と前記後胴回り部とが互いの側方部分において縫合され、前記クロッチ部の前端部分が前記前胴回り部に縫合される一方、前記クロッチ部の後端部分が前記後胴回り部に縫合されているショーツであって、
    前記ショーツの横方向へ延びる折曲線において前記クロッチ部を折曲して前記前胴回り部と前記後胴回り部との頂部を重ね合わせたときの前記ショーツでは、前記ショーツの前記横方向の寸法を二等分する中心線上において、前記頂部から前記折曲線に至るまでの距離に対しての前記頂部から前記クロッチ部と前記前胴回り部との縫合部位に至るまでの距離の割合が35−55%の範囲にあり、

    前記クロッチ部の外側には、前記クロッチ部の前記前端部分と前記後端部分とに縫合されていて、前記前端部分と前記後端部分との間の長さが前記クロッチ部における当該長さよりも短い弾性生地で形成されており、伸長すると前記クロッチ部の当該長さと同じになる第2クロッチ部が形成されていることを特徴とするショーツ。
  2. 前記前胴回り部および前記後胴回り部には前記ショーツの縦方向において弾性的に伸長する弾性生地が使用され、前記クロッチ部には前記ショーツの前後方向においての10%伸長時の伸長力が前記弾性生地の前記縦方向においての10%伸長時の伸長力よりも大きい生地が使用されている請求項1に記載のショーツ。
  3. 前記前胴回り部および前記後胴回り部には前記ショーツの縦方向において弾性的に伸長する弾性生地が使用され、前記クロッチ部には前記弾性生地の10%伸長時の伸長力では前記ショーツの前後方向へ2%を越えて伸長することのない生地が使用されている請求項1または2記載のショーツ。
  4. 前記ショーツの内面側では、前記クロッチ部の色が、前記クロッチ部における前記前端部分の視認を容易にすることができるように、前記前胴回り部の色および前記縫合部位に使用されている糸の色のうちの少なくとも一つの色と相違している請求項1−3のいずれかに記載のショーツ。
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