以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る錠剤供給システムの一例を示す図である。
図1に示す錠剤供給システムは、情報処理装置300と、包装装置5(以下、分包装置とも称する)と、錠剤供給装置10とを含むシステムである。
情報処理装置300は、錠剤シートの各錠剤収容部を、錠剤供給装置で錠剤の取り出し動作を行う錠剤収容部として設定可能な装置である。
錠剤供給装置10は、錠剤を包装装置5に供給する装置である。
錠剤供給装置10は、複数の錠剤取出ユニット1(以下、錠剤取り出し装置とも称する)を備えており、この錠剤取り出し装置が、処方データに従って、錠剤シート(PTPシート)の錠剤収容部(ポケット)を押し出す押し出し動作を行うことで当該錠剤収容部から錠剤を取り出し、当該取り出された錠剤を包装装置5に供給する。
また、錠剤供給装置10は、手撒き投入部1402を備えている。
手撒き投入部1402は、1包ごとの錠剤が投入される錠剤マスが複数備えられており、処方データに従って、この錠剤マス毎に手撒きされた錠剤がそれぞれ1包ごとに分包されるように、当該錠剤を包装装置5に供給する。
また、錠剤供給装置10は、散薬投入部103を備えている。
散薬投入部103は、散薬が投入される部であり、投入された散薬が処方データに従って分包されるように、当該散薬を包装装置5に供給する。
包装装置5は、処方データに従って、錠剤供給装置10から供給された錠剤、及び/又は散薬を、包装紙(ポリエチレン等の素材のものを含めて包装体と称する)に1包ごとに分包する装置である。
本実施形態、及び、本発明において、錠剤とは、錠剤に限らずカプセル等も含む。
錠剤取出ユニット1は、情報処理装置300や包装装置5に設けられたタッチパネル式のディスプレイ361等の表示部から処方データなどの分包条件が入力されることで、錠剤の取出動作を行うことができる。
図2(a)は、図1の一部領域の拡大図の一例を示す図である。
さらに、図2(b)は、錠剤シートを錠剤取出ユニット1に投入するための投入口203の部分を拡大した図の一例を示す図である。
錠剤シート51は、プラスチック等からなる錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が1錠ずつ錠剤収容部に封入されたものである。
錠剤シート51は、一般的にPTPシート(press through pack)と呼ばれている(錠剤シートのことをPTPシートとも称する)。このようなPTPシートは錠剤の種類によって、シートの幅や長さ、錠剤収容部の数などが異なっており、様々なものが流通している。
錠剤供給装置10には、複数の錠剤取出ユニット1(錠剤取出装置)が収納されており、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)の錠剤収容部から錠剤を取り出して、当該取り出された錠剤は、錠剤供給装置10の供給経路を経て、包装装置5に供給される。
錠剤取出ユニット1は、本発明の錠剤取出装置の適用例である。
錠剤取出ユニット1は、錠剤供給装置10の幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
このように錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1を複数備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
また、各錠剤取出ユニット1には、シートガイドの幅を調整するためのオートクローズスイッチ2010が設けられている。そして、投入口203に錠剤シートが1枚投入された状態でオートクローズスイッチ2010がユーザにより押下されると、錠剤取出ユニット1は、投入口203の左右に設けられた稼働側壁213を投入口203の内側方向に移動させる。そして、各錠剤取出ユニット1は、各稼働側壁213の内側に設けられた各接触センサーが、投入口203に配置(セット)された錠剤シートに接触したことを検出するまで各稼働側壁213を移動して、錠剤シートを整列させる。そして、各錠剤取出ユニット1は、各接触センサーが錠剤シートに接触したことを検出すると、各稼働側壁213の移動を停止して、その停止位置から、錠剤シートの横幅を取得することができる。
散薬投入部103は、包装装置5で分包する散薬を投入する部分であり、散薬投入部103に投入された散薬は、投薬1回分ごとに分けられ、これが後述するメインホッパー505に投入することで、1回分ずつに分包される。
手撒き投入部1402は、ユーザによって手撒きされた錠剤が投入され、手撒き投入部1402から投入された錠剤も、包装装置5に供給され分包されることになる。
包装装置5は、錠剤供給装置10から供給された錠剤と、手撒き投入部1402から供給された錠剤とを1つの分包として包装することもできるし、別々に分包することもできる。
図3は、図1に示す錠剤供給システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
ここでは、情報処理装置300のCPU330と、包装装置5のCPU351と、錠剤供給装置10のCPU311とがそれぞれ連携して、包装装置5が制御する各装置(各ユニット)、及び、錠剤供給装置10が制御する各装置(各ユニット)の各種動作を制御している一例を示している。
しかし、1つのCPUが、図1に示す錠剤供給システムの全ての各装置を制御する構成でも構わない。
また、ここでは、錠剤供給装置10にCPUが1つ設けられているハードウェア構成について図示しているが、錠剤取出ユニット1ごとにCPUを設けてもよいし、錠剤取出ユニット1の段ごとにCPUを設けてもよい。
まず、情報処理装置300のハードウェア構成について説明する。
情報処理装置300のCPU330は、システムバスに接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御することができる。
また、ROM331あるいは外部メモリ336には、CPU330の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
RAM333は、CPU330の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU330は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM333にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、CPU330は、キーボードや不図示のマウス等の入力端末からの入力を制御する。
ビデオコントローラ(VC)は、ディスプレイ334等の表示部への表示を制御することもでき、さらに、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ336へのアクセスを制御することもできる。
またI/F320は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、本実施形態においては包装装置5のI/F350と通信可能に接続されている。
次に、包装装置5のハードウェア構成について説明する。
包装装置5のCPU351は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
ROM352には、CPU351の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
RAM353は、CPU351が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
CPU351は、タッチパネル式のディスプレイ361等の表示部に対して表示制御したり、ディスプレイ361のタッチパネル機能を入力端末362としてユーザから情報の入力を受け付けたり、プリンタ706に印刷指示を出したりすることもできる。
さらに、CPU351は、包装装置5の散薬投入部103から投入された散薬を1包に包装する際に動作させる散薬分包機構355を制御したり、ユーザから手撒き投入部に手撒きされた錠剤を包装する際に動作させる手撒き投入機構356を制御したりすることができる。
そして、包装装置5と錠剤供給装置10とは、包装装置5のI/O354と錠剤供給装置10のI/O312とで通信可能に接続されている。
次に、錠剤供給装置10のハードウェア構成について説明する。
錠剤供給装置10のCPU311は、バスに接続されている各デバイスを統括的に制御することができる。
ROM314には、CPU311の制御ブログラムや各種制御プログラムが記憶されている。
RAM313は、CPU311が動作するためのシステムワークメモリとして機能する。
CPU311は、さらに錠剤取出装置15(図1に示す錠剤取出ユニット1と同一の装置)における取出動作を制御したり、錠剤シートを搬送する搬送機構16を制御したりすることもできる。
このような、ハードウェア構成においては、以下のように錠剤取出を行うように制御することができる。
まず、包装装置5のCPU351が、錠剤供給装置10のCPU311に対して、錠剤の取出動作命令を送信する。
そして、錠剤供給装置10のCPU311が、当該取出動作命令に従って、錠剤取出機構15(錠剤取出装置15と同じ)や搬送機構16を制御して錠剤取出動作を行わせることができる。
また、錠剤供給装置10のCPU311は、包装装置5のCPU351に対して、錠剤取出動作の状況を示す動作情報を送信することもできる。
次に、図4、図5を用いて、錠剤取出ユニット1の構造について説明する。
図4は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
なお、図4は、錠剤取出ユニット1が2つ並んで配置されている例を示している。
図5は、錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)を示す図であり、錠剤取出ユニット1を右側面から見た図である。
錠剤取出ユニット1は、錠剤収容部が重力方向に対して上側に位置する状態で複数の錠剤シート51を積層させて投入可能な投入口203(錠剤シート保持部)と、錠剤シート51を搬送する搬送機構16と、搬送機構16により搬送された錠剤シート51が載置される載置台18と、載置台18上の錠剤シート51の錠剤収容部の側(上側)から錠剤収容部を押圧して錠剤を錠剤収容部から取り出す錠剤取り出し動作を行う手段とを備えている。
錠剤シートを投入する投入口203となる領域は、一対の稼働側壁213で位置が決められており、この幅は、投入される錠剤シートに応じて変更することができる。
すなわち、投入する錠剤シートに応じて投入口203の幅を設定することができる。
投入口203には、カバー901が設けられており、このカバーを開けることにより、錠剤シートを投入口203に搭載することが可能となる。
そして、投入口203に積層されている錠剤シートは、多重搬送防止板1411により、最下層に位置する錠剤シートが錠剤の取出動作が行われる除包位置(錠剤取出位置)へと搬送される。そして、錠剤シートが載置台18上に載置され、支持されている状態で錠剤収容部を押し出して錠剤を取り出す取出動作が行われる。
錠剤シート51は、錠剤を収容する錠剤収容部510を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されている。さらに、錠剤シート51は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート51の長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シート51としては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート51の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
次に、図5を用いて錠剤収容部から錠剤を取り出す際の様子を説明する。
図5は、投入口203に投入された錠剤シートが、錠剤の除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の錠剤取り出し装置の断面図の一例を示す図である。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構16(搬送機構16と同じ)と、錠剤シートが載置される載置台18と、錠剤シートから錠剤を取り出す押出し機構とを備えている。
錠剤シート搬送機構16は、錠剤シート51を進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に沿って互いに間隔をおいて複数設けられた下部ローラ39と、進行方向に沿って互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
下部ローラ39は、駆動源(不図示)により回転駆動可能であり、錠剤シート部の重力方向に関して下面側に当接して錠剤シート51に進行方法への力を加えることができる。そして上部ローラは、駆動源(不図示)により回転駆動可能であり、PTPシート部の重力方向に関して上面に当接して錠剤シート51に進行方向への力を加えることができる。
上部ローラおよび下部ローラの幅方向に関する配置位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラと下部ローラとは錠剤シートを搬送する際に錠剤収容部に当接することはない。つまり、下部ローラ39と上部ローラとは、錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向(錠剤取出装置の後方方向)に搬送できる。さらに、下部ローラ39と上部ローラは錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
導入シュート24は、載置台の下側に設けられており、錠剤シート51から取り出され、落下してきた錠剤を、後述する錠剤導入路401に導くものである。
すなわち、導入シュート24は、載置台の下面側に排出口を有しており、錠剤シート51から取り出された錠剤はその排出口を通り、後述する錠剤導入路401に落ちていく。なお、この導入シュート24は、錠剤取出ホッパーとも言う。
錠剤取出ユニット1は、載置台上に錠剤シート51を搭載した状態で、錠剤取出装置15の押出し機構で錠剤を押し出すことで錠剤の取出動作を行う。
次に、押出し機構の詳細について説明する。押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、内側押圧体83を取り囲むように設けられ、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んで設けられている。この内側押圧体83と外側押圧体84とが独立して動作することでPTPシートの錠剤収容部を押圧し、PTPシートから錠剤を取り出す。具体的には押出し機構は、内側押圧体83よりも先に外側押圧体84により錠剤収容部を押圧する。
内側押圧体83の先端は、錠剤取出ユニットに搭載されることが想定されるほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が狭くなるように設けられている。
そのため、内側押圧体83を錠剤を取り出すために下降させると、錠剤シートの錠剤収容部の面よりも重力方向に関して下側に至るまで先端が到達し、錠剤シート51の金属箔に開いた穴から先端が下側に突き出ることになる。一方、外側押圧体84の先端は、錠剤取出ユニットに搭載されることが想定されるほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出すために下降させても、錠剤シート51の金属箔に開いた穴から先端が突き出ることはない。すなわち、外側押圧体84を用いて最初に錠剤シート51の錠剤収容部を押し潰し、その後、内側押圧体83で錠剤を確実に押し出すというように用いられる。
また、押出し機構は、外側押圧体84を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体83を昇降させる第2昇降機構も有しており、これらを動作させることにより、押圧体で錠剤を押し出すことができる。
第1昇降機構は、外側押圧体84が取り付けられた第1昇降体93と、回転駆動して第1昇降体93を昇降させるカム94と、第1昇降体93を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第1昇降体93は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体84が取り付けられている。カム94は、外側押圧体84の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。
カム94は、第1昇降体93の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体93を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体84の高さ位置を調整する(外側押圧体84の昇降動作を行う)ことができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体84の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
第2昇降機構は、内側押圧体83が取り付けられた第2昇降体98と、回転駆動して第2昇降体98を昇降させるカム99と、第2昇降体98を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第2昇降体98は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体83が取り付けられている。カム99は、第2昇降体98の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体98を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体83の高さ位置を調整する(内側押圧体83の昇降動作を行う)ことができる。第2昇降機構は、カム99の回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体83の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体83と外側押圧体84は、互いに独立に昇降動作させることができる。
押出し機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤収容部を検出する検出機構17からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体83と外側押圧体84を動作させることができる。
検出機構17は、例えば、光センサーであり、搬送経路を通過する錠剤シートの錠剤収容部を検出する検出手段である。
このように、錠剤取出ユニット1は、PTPシートの錠剤収容部の押圧をする前に、押圧される錠剤収容部の長さや押圧される錠剤収容部の位置を検知することができる検出機構17を有している。
そして、錠剤供給装置は、検出した錠剤収容部の長さや錠剤収容部の位置に応じて押圧に最適な搬送方向に関する位置を算出し、当該位置とするために必要な搬送距離を算出することもできる。つまり搬送機構16(下部ローラ39、上部ローラ)は、搬送距離により載置台18上の錠剤収容部が押圧するために必要な最適位置に錠剤シートを搬送することができる。
次に、図6を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。図6は、錠剤供給装置10を背面側(裏側)から見た図である。
光センサー204は、光学センサ(ビームセンサ)等で設けられた、導入シュート内の落下物を検知する検出手段である。
除包された錠剤が導入シュート24内を落下する際、錠剤がセンサ上を通過し光の一部を遮光することになる。このビームセンサの光の一部が遮光され、光量が変化した状態をON状態とし、遮光されておらず光量が変化しない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の有無の判定を行うことができる。
さらに、光学センサ204と錠剤の通過をカウントする落下錠剤カウンタが設けられており、錠剤落下カウンタと光センサー204により、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたか否かを判定することができる。
そして、取出動作を行っても錠剤の通過が検知されない場合(錠剤落下カウンタがカウントアップされない場合)には、押出し機構による錠剤収容部の押圧動作を継続(リトライ)させる。これにより、確実に錠剤の取り出しを行うことができる。一方、取出動作後に錠剤の通過が検知されない場合には、取出動作後に押出し機構による錠剤収容部の押圧動作を継続(リトライ)しない。
錠剤導入路401は、導入シュート24と導通しており、錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパーに中継するためのものである。
次に、図7を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。
図7は、錠剤供給装置10の一部の内部構造の一例を示す図である。
第1集積ホッパー402は、錠剤取出ユニット1により、PTPシートから取り出された錠剤が導入シュート24を落下して通り、そして、導入シュート24から錠剤導入路401を通り、該錠剤が集積される部分である。すなわち、錠剤導入路401は、第1集積ホッパー402と直接導通している。
第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402で集積された錠剤をさらに集積する。すなわち、第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402と導通している。
つまり、第1集積ホッパー402に落ちてきた錠剤50は、第2集積ホッパー501に落ちて集積される。
第1の送り出し機構502は、第2集積ホッパーに集積された錠剤50を第3の集積ホッパーに移動させる。第3集積ホッパー503は、第1の送り出し機構502により送り出(移動)された錠剤を集積する。そして第2の送り出し機構504が、第3集積ホッパーに集積された錠剤をメインホッパー505に移動させる。そしてメインホッパー505は、第2の送り出し機構504により送り出(移動)された錠剤(1回分)を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
次に、図8、図9を用いて、包装装置5内の包装ユニット701の内部構造について説明する。
図8は、包装ユニット701の内部構造の一例を示す図である。
図9は、図8に示す包装ユニット701の内部構造の一部(703、704、705)を拡大した図である。
ロール紙送出機構702は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)を包装機構703,704に送り出す。
包装機構703,704は、メインホッパー505内に集積された錠剤(1回分の錠剤)が包装シートの中に投入されると、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
すなわち、包装機構703と、包装機構704とで、包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
分断機構705は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み802)に分断するための分断用ミシン目801を包装シートに形成する。プリンタ706は、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字することができる。
図8及び図9に示す包装ユニットにより、投薬1回分の錠剤または散薬を包装シートに分包することができる。なお包装シートとしては、表面に熱溶着可能な樹脂材をコーティングした紙のみならず、中身を視認することができる透明なフィルム材を用いることもできる。
次に、図10及び図11を用いて、錠剤供給装置10から供給された錠剤が包装装置に供給する様子について説明する。
図10は、錠剤供給装置10の正面図の一例を示す図である。
図11は、錠剤供給装置10を横(正面から見て右側)から見た側面図の一例を示す図である。
図10及び11に示す点線の矢印は、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤の落下経路を示している。
錠剤供給装置10には、図11に示すように第1の段と第2の段と第3の段とが重力方向に関して重なるように設けられている。各段には、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出ユニット1、錠剤導入路401、及び導入シュート24が設けられている。
錠剤取出ユニット1で、錠剤シートから取り出された錠剤は、導入シュート24を通り、そして、錠剤導入路401を通り、第1集積ホッパー402に落ちていく。
具体的には、最上段(第1の段)の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第1の段の導入シュート24、中段(第2の段)の錠剤導入路401、下段(第3の段)の錠剤導入路401を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1301に至る。
また、第2の段の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第2の段の導入シュート24、第3の段の錠剤導入路401を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1101に至る。
また、第3の段の錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤は、第3の段の導入シュート24を通過して第1集積ホッパー402の第1の傾斜部1101に至る。
そして、第1集積ホッパー402を通った錠剤は、第2集積ホッパー501を通り、第1の送り出し機構502に送られる。第1の送り出し機構は、第1の中継ユニットとして用いられる。その後、第1の送り出し機構502は、錠剤を第3集積ホッパー503に送り、第3集積ホッパー503は、第2の送り出し機構504に錠剤を送る。第2の送り出し機構504は、第2の中継ユニットとして用いられる。第2の送り出し機構504は、第2の送り出し機構504に送られた錠剤を、メインホッパー505に送られる。
また、第2集積ホッパー501においても、錠剤をバウンドさせる第2の傾斜部1102を設けている。
次に、図12から図31を用いて、情報処理装置300で処方データの入力を行い、当該入力された処方データに基づいて、錠剤供給装置10に備えられた錠剤取り出し装置が、錠剤シートの錠剤収容部から錠剤を取り出して、包装装置5に供給する一連の処理の流れを説明する。
まず、図28に示す本発明に係る第1の制御処理について説明する。
図28は、本発明に係る第1の制御処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
図28に示すステップS2801からステップS2817に示す処理は、情報処理装置300のCPU330が、記憶されたプログラムを読み取り実行することにより実現される。
また、図28に示すステップS2818からステップS2821に示す処理は、包装装置5のCPU351が、記憶されたプログラムを読み取り実行することにより実現される。
また、図28に示すステップ2822からステップS2824に示す処理は、錠剤供給装置10のCPU311が、記憶されたプログラムを読み取り実行することにより実現される。
まず、情報処理装置300は、ディスプレイ334等の表示手段(表示部)に、図12に示す処方データ入力画面1201を表示する。
図12は、処方データ入力画面1201の一例を示す図である。
図12に示す処方データ入力画面1201の1203〜1220は、それぞれ、図1に示すように錠剤供給システムを正面から見たときに、各錠剤取り出しユニット1(錠剤取り出し装置)が配置されている位置関係と同じ位置関係で表示された錠剤取り出し装置を選択するための錠剤取り出し装置ボタンのオブジェクトである。
各錠剤取り出し装置ボタン上に表示された数字は、各錠剤取り出し装置に割り当てられた各錠剤取り出し装置をそれぞれ識別するための錠剤取り出し装置番号である。
1202は、各錠剤取り出しボタンを表示する表示欄である。
1221は、薬剤を選択するための薬剤選択ボタン1222を表示する表示欄である。
また、1223は、用法服用パターンの入力を受け付けるための入力欄である。
1225は、薬剤選択ボタン1222で選択された薬剤を朝食後に服用する錠剤数を表示する表示欄である。
1224は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を増やすオブジェクトである。
1226は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を減らすオブジェクトである。
1228は、薬剤選択ボタン1222で選択された薬剤を昼食後に服用する錠剤数を表示する表示欄である。
1227は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を増やすオブジェクトである。
1229は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を減らすオブジェクトである。
1231は、薬剤選択ボタン1222で選択された薬剤を夕食後に服用する錠剤数を表示する表示欄である。
1230は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を増やすオブジェクトである。
1232は、ユーザにより押下されることにより、その表示欄の錠剤数の値を減らすオブジェクトである。
また、1233は、ユーザによる、服用する日数の入力を受け付ける入力欄である。
また、1234は、入力欄1233に入力された日数と、入力欄1223への入力結果から計算された全ての分包数を表示する表示欄である。
1235は、情報処理装置300が、錠剤取り出しの動作指示、及び、分包動作の開始指示を包装装置5に対して行うスタートボタン1235である。
次に、情報処理装置300は、表示欄1202に表示された各錠剤取り出し装置ボタン(1203〜1220)の中から、1つの錠剤取り出し装置ボタンの選択(押下)をユーザにより受け付ける(ステップS2802)。
ここでは、一例として、錠剤取り出し装置番号が1の錠剤取り出し装置ボタン1203が押下された場合を例に説明する。
情報処理装置300は、ユーザにより、錠剤取り出し装置番号が1の錠剤取り出し装置ボタン1203が押下されると、図13に示すように、押下された錠剤取り出し装置ボタン1203のオブジェクトが識別可能に強調表示する。
そして、情報処理装置300は、薬剤選択ボタン1222の選択(押下)をユーザにより受け付ける(ステップS2803)。
すると、情報処理装置300は、情報処理装置300の外部メモリ336等の記憶手段に記憶された薬剤テーブル(図24)を取得して(ステップS2804)、当該取得した薬剤テーブルに基づいて薬剤選択画面1401(A)を表示部に表示する(ステップS2805)。
図24は、薬剤テーブルの一例を示す図である。
図24に示すように、薬剤テーブルは、薬剤(錠剤シート)の名称が格納される「薬剤名」の項目と、1枚の錠剤シートの全ての錠剤収容部数が格納される「1シート内の錠剤収容部数」の項目と、使いかけの錠剤シートが有るか無いかを示す情報が格納される「使いかけの錠剤シートの有無」の項目と、錠剤の取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置を特定可能な情報が格納される「錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置」の項目と、を含む構成されている。
また、「1シート内の錠剤収容部数」の項目には、1枚の錠剤シートの全ての錠剤収容部数が格納されるが、例えば、新しい薬の薬剤(錠剤シート)の場合には、その錠剤シートの全ての錠剤収容部数が登録されていない場合がある。そのため、全ての錠剤収容部数が登録されていない薬剤(錠剤シート)の場合には、「1シート内の錠剤収容部数」の項目に「‐」が格納される。
また、「使いかけの錠剤シートの有無」の項目には、使いかけの錠剤シートが有る場合には、「○」が格納され、無い場合には、「×」が格納される。また、例えば、新しい薬の薬剤(錠剤シート)の場合には、その錠剤シートを錠剤取り出し装置で使用したことが無いため、使いかけの錠剤シートが有るか否かを示す情報(「○」、「×」)は格納されずに、これまで、錠剤取り出し装置で使用したことが無いことを示す情報として「‐」が格納される。
また、「錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置」の項目には、錠剤収容部の位置を示す情報として、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の順番(例えば、「1番目」〜「12番目」)が記録されている。
例えば、薬剤名Aの錠剤収容部の位置として、「1番目」〜「12番目」までが項目として登録されており、錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部には、それを示す情報として「○」が登録されている。また、既に、錠剤取り出し動作が行われ錠剤収容部には、それを示す情報として「‐」が登録されている。また、その錠剤シートの全ての錠剤収容部数が登録されていない場合がある。そのため、全ての錠剤収容部数が登録されていない薬剤(錠剤シート)の場合には、「錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置」の項目に「‐」が格納される。
図24に示す薬剤テーブルは、本発明の履歴情報の適用例であり、錠剤シートに関して、他の処方データで過去に取り出し動作が行われた錠剤収容部、取り出し動作が行われていない錠剤収容部が識別可能に含まれている。
図24に示す薬剤テーブルは、外部メモリ336などのメモリ(記憶手段)に記憶されている。
情報処理装置300は、ステップS2804で取得した薬剤テーブルの各項目と、薬剤選択画面の各項目は、それぞれ一致しており、それぞれ対応して薬剤選択画面の各項目に表示する(ステップS2805)。
そして、情報処理装置300は、薬剤選択画面1401(A)に表示された各薬剤(錠剤シート)のうち、ユーザの操作により、1つの薬剤(錠剤シート)の選択を受け付ける(ステップS2806)。
例えば、薬剤名Aが選択された場合には、薬剤選択画面1401(B)のように、選択された薬剤のレコードが反転(識別)表示される。
そして、情報処理装置300は、選択された薬剤の「錠剤収容部数」の値が数値であるか「‐」であるかを判定することで、薬剤テーブルに「錠剤収容部数」が登録されているか否かを判定する(ステップS2807)。選択された薬剤の「錠剤収容部数」の値が数値であると判定され、薬剤テーブルに「錠剤収容部数」が登録されていると判定された場合には(ある)、登録されている数の錠剤収容部設定画面(例えば、図15の画面)を表示部に表示する(ステップS2808)。一方、選択された薬剤の「錠剤収容部数」の値が「‐」であり、薬剤テーブルに「錠剤収容部数」が登録されていないと判定された場合には(ない)、規定の錠剤収容部の設定画面(例えば、図19)を表示部に表示する(ステップS2809)。
図15、図16は、本発明の選択受付画面の適用例である。
また、ステップS2809、ステップS2808だけではなく、ステップS2912、ステップS2910で表示される各画面(図15〜図17、図19〜図23)も、本発明の選択受付画面の適用例である。
また、ステップS2809、又はステップS2808は、本発明の表示手段の適用例であり、錠剤シートの各錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部、又は取り出し動作を行わない錠剤収容部の選択をユーザにより受け付ける選択受付画面(図15、図16など)を表示する。
そして、情報処理装置300は、表示部に表示された設定画面を介して、ユーザにより、錠剤の取り出しを行う錠剤収容部の入力を受け付ける処理を行う(ステップS2801)。
ステップS2801の詳細処理は、図29を用いて、後で説明する。
図15、図19は、錠剤取り出しを行う錠剤収容部の設定画面の一例を示す図である。
1502は、錠剤の取り出し履歴(図24の薬剤テーブルの「錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置」の値)を使用するか否かを選択する領域である。錠剤の取り出し履歴使用する場合には、ラジオボタン1503をユーザが押下することで選択を受け付ける。また、錠剤の取り出し履歴使用しない場合には、ラジオボタン1504をユーザが押下することで選択を受け付ける。
1505は、錠剤シートの形状のイメージを生成、調整する機能を指示する領域であり、錠剤収容部の行数の入力を受け付けることができる。
1506は、現在入力されている、錠剤シートの錠剤収容部の行数の値が表示される表示欄である。1507は、その行数の値のインクリメント(増加)指示を受け付けるオブジェクトである。1509は、その行数の値のデクリメント(減少)指示を受け付けるオブジェクトである。
1509は、現在、処方データ入力画面で選択されている錠剤取り出し番号を表示する表示欄である。
これにより、現在、どこの錠剤取り出し装置にセットする錠剤シートの入力を行っているかを把握することが可能となる。
また、1510は、現在、選択されている薬剤の薬剤名を表示する表示欄である。
これにより、現在、どの薬剤の錠剤シートの入力を行っているのかを把握することが可能となる。
1527は、錠剤収容部の選択モードの選択欄である。
1528は、個々に、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部を選択するモードである個別選択モードの選択を受け付けるラジオボタンである。
また、1529は、一括で、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部を選択するモードである一括選択モードの選択を受け付けるラジオボタンである。
1525は、錠剤シートの形状のイメージを表示する表示欄である。
1511は、錠剤シートの形状のイメージである。
1512〜1523は、それぞれ、錠剤収容部のオブジェクトである。
すなわち、選択受付画面(図15〜図17、図19〜図23)は、取り出し動作を行う錠剤収容部としてユーザにより個々に選択を受け付け可能な、錠剤シートの各錠剤収容部のオブジェクト(1512〜1523)を含む。
1524は、当該錠剤シートの搬送方向を示す矢印である。
1526は、入力された入力内容を設定する設定ボタンである。
情報処理装置300は、ステップS2801で、設定画面を介して、ユーザにより、錠剤の取り出しを行う錠剤収容部の入力を受け付けると、図18に示す処方データ入力画面を表示部に表示する(ステップS2811)。
そして、情報処理装置300は、ユーザが、1223の各オブジェクト、1233の入力欄を操作指示して、用法・服用パターン、日回数の入力を受け付ける(ステップS2812)。そして、情報処理装置300は、ユーザにより、スタートボタン1235の押下を受け付ける(ステップS2813)。
すると、情報処理装置300は、処方データ入力画面1201を介して入力されたデータ(入力内容)を、処方データ(図25)として設定登録する。
図25は、処方データの一例を示す図である。
処方データは、「錠剤取り出しユニット番号」、「薬剤名」、「1包の錠剤数」、「全包装分の錠剤数」、「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」の項目を含むデータである。
ここで、「錠剤取り出しユニット番号」とは、「錠剤取り出し装置番号」と同一のものである。
例えば、図18に示す処方データ入力画面で入力された内容は、処方データ(図25)の錠剤取り出しユニット番号が1番のレコードに入力されている。
処方データ(図25)の錠剤取り出しユニット番号が1番のレコードの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」は、図17で選択された錠剤収容部の位置を示す情報として、その錠剤収容部の番号(例えば、5番目から11番目)に「○」が設定登録される。また、例えば、1番目から4番目、12番目に登録されている「‐」は、錠剤取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定されていることを示している。
そして、情報処理装置300は、図25に示す処方データと、錠剤取り出し動作指示を包装装置5に対して送信する(ステップS2815)。
包装装置5は、情報処理装置300から、図25に示す処方データと、錠剤取り出し動作指示を受信すると(ステップS2818)、当該図25に示す処方データと、錠剤取り出し動作指示を、錠剤供給装置10に送信する(ステップS2819)。
そして、錠剤供給装置10は、包装装置5から、図25に示す処方データと、錠剤取り出し動作指示を受信すると(ステップS2822)、処方データに示される錠剤取り出し番号(錠剤取り出しユニット番号)に示される錠剤取り出し装置に対して、該当する処方データを送信して、錠剤取り出し動作を行う(ステップS2823)。
ステップS2823の詳細処理は、図30を用いて、後で説明する。
そして、錠剤供給装置10は、処方データに示される数の錠剤を分包し終わると、最後に錠剤の取り出し動作を行った錠剤シートに対して、錠剤の取り出し動作を行っていない錠剤収容部と、錠剤の取り出し動作を行った錠剤収容部とを、押し出し結果として包装装置5に送信する(ステップS2824)。
包装装置5は、錠剤供給装置10から押し出し結果を受信すると(ステップS2820)、当該押し出し結果を情報処理装置300に送信する(ステップS2821)。
情報処理装置300は、包装装置5から、押し出し結果を受信すると(ステップS2816)、当該押し出し結果と同一の値になるように、薬剤テーブルの該当する薬剤の「錠剤取り出し動作が行われていない錠剤収容部の位置」の値を更新する。
次に、図29を用いて、ステップS2810の詳細処理について説明する。
図29は、ステップS2810の詳細処理の一例を示す図である。
ステップS2810では、図26に示すように、投入口の1枚目の錠剤シート(1601)に関して、錠剤収容部毎に、取り出し動作を行うか否かについて設定するが、ユーザの操作により指定された任意の枚数目の錠剤シート(1601)に関して、錠剤収容部毎に、取り出し動作を行うか否かについて設定することもできる。
まず、情報処理装置300は、図15に示す設定画面のラジオボタン1503がユーザにより、選択されたか否かを判定する(ステップS2901)。
そして、情報処理装置300は、ラジオボタン1503がユーザにより、選択されたと判定された場合には(YES)、現在、図14の薬剤選択画面で選択されている薬剤の「錠剤が取り出されていない錠剤収容部の位置」に示される値(この値は図24と同一の値である)の錠剤収容部を反転(識別)表示する(ステップS2902)。
ここで、反転(識別)表示された錠剤収容部の設定画面の一例を図16に示す。
また、図23は、錠剤取り出し装置番号3が選択され、薬剤名Eが選択され、1503が押下された場合に表示される設定画面の一例を示す図である。薬剤名Eは、図24の通り、使いかけの錠剤シートの有無がすべて「○」になっているため、図23の設定画面では、各錠剤収容部がすべて反転(識別)表示されている。
例えば、薬剤名Aの錠剤シートは、5〜12番目の錠剤収容部が「○」であるため、図16に示すように、1516から1524までの錠剤収容部のオブジェクトが反転(識別)表示され、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部として選択される。
すなわち、S2902、S2904も、本発明の選択手段の適用例である。設定画面1501の領域(表示欄)1502で、履歴情報を用いて選択する指示(ラジオボタン1503の押下)を受け付けた場合には、S2902の選択手段は、記憶手段に記憶された履歴情報を用いて、取り出し動作が行われていない錠剤収容部として特定される錠剤収容部を、処方データに関して、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部として選択する。
また、情報処理装置300は、ラジオボタン1503がユーザにより、選択されていないと判定された場合には(NO)、処理をステップS2903に移行する。
情報処理装置300は、ラジオボタン1504がユーザにより、選択されたか否かを判定し(ステップS2903)、ラジオボタン1504が選択されたと判定された場合には(YES)、処理をステップS2904に移行して、一方、ラジオボタン1504が選択されていないと判定された場合には(NO)、処理をステップS2905に移行する。
情報処理装置300は、ステップS2904において、現在、図14の薬剤選択画面で選択されている薬剤の「錠剤が取り出されていない錠剤収容部の位置」に示される値(この値は図24と同一の値である)の錠剤収容部の反転(識別)表示を取り消して表示する。
設定画面1501の領域(表示欄)1502、S2901、S2903は、本発明の履歴情報選択受付手段の適用例である。
履歴情報選択受付手段は、S2902の選択手段で、取り出し動作を行う錠剤収容部を、履歴情報を用いて選択するかの指示を受け付ける。
次に、情報処理装置300は、1507、又は1508のオブジェクトの押下指示をユーザにより受け付けたか否かを判定することで、1525に表示されている錠剤シートの錠剤収容部の行数の増加指示、又は減少指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS2905)。
S2905、1505の領域の各オブジェクトは、本発明の数受付手段の適用例である。
数受付手段は、錠剤シートの取り出し動作を行う対象となる各錠剤収容部の数を変更する指示をユーザにより受け付ける。
図15の設定画面では、錠剤収容部の行数の増加指示、又は減少指示を受け付けることを記載しているが、1錠単位で、錠剤収容部の増加指示、又は減少指示を受け付けるようにすることもできる。情報処理装置300は、1錠単位で、錠剤収容部の増加指示、又は減少指示を受け付けた場合には、その指示に応じて、錠剤シートの錠剤収容部の数を増やして表示したり、減らして表示することができる。
そして、情報処理装置300は、1508のオブジェクトの押下指示をユーザにより受け付けることにより減少指示を受け付けた場合には、例えば、図20の設定画面の1525に示すように、錠剤シートの錠剤収容部の行数を減らして表示する。また、情報処理装置300は、1507のオブジェクトの押下指示をユーザにより受け付けることにより増加指示を受け付けた場合には、例えば、図21の設定画面の1525に示すように、錠剤シートの錠剤収容部の行数を増やして表示する。(ステップS2906)
ステップS2906は、本発明の錠剤収容部表示手段の適用例である。
すなわち、錠剤収容部表示手段は、数受付手段で受け付けた指示により変更された数の錠剤収容部のオブジェクトを、S2911、S2909の受付手段でユーザにより受け付ける錠剤収容部として表示する。
数受付手段は、錠剤シートの取り出し動作を行う対象となる各錠剤収容部の行数の入力指示をユーザにより受け付けることで、当該行数に基づく各錠剤収容部の数(例えば、行数に2を乗算した値)を、錠剤シートの取り出し動作を行う対象となる各錠剤収容部の数として変更する指示を受け付ける。
S2911、S2909の受付手段は、S2906で錠剤収容部の数が変更されて表示され、当該変更された数の錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部、又は取り出し動作を行わない錠剤収容部の選択をユーザにより受け付ける。
そして、情報処理装置300は、ユーザにより、1528の個別選択モードのラジオボタンが押下されたか、あるいは、1529の一括選択モードのラジオボタンのいずれかが押下されたかを判定する(ステップS2907)。いずれかのラジオボタンが押下された場合には(YES)、処理をステップS2908に移行する。一方、いずれのラジオボタンも押下されていないと判定された場合には(NO)、処理をステップS2913に移行する。
選択モードの表示欄1527、ステップS2907は、本発明の選択受付手段の適用例である。
選択受付手段は、受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、他の錠剤収容部を選択せずに、当該選択を受け付けた錠剤収容部を個別に選択する個別選択モード1528、及び、受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、当該選択を受け付けた錠剤収容部と、他の錠剤収容部とをまとめて選択する一括選択モード1529を含む各モードのうち、いずれか1つのモードの選択を、ユーザから受け付ける。
次に、情報処理装置300は、ユーザにより、ステップS2907で押下されたラジオボタンが、1528の個別選択モードのラジオボタンであるか、1529の一括選択モードのラジオボタンであるかを判定する(ステップS2908)。
情報処理装置300は、個別選択モードのラジオボタンが選択された(個別選択モードが選択されている)と判定された場合には、ステップS2909の処理を行う。一方、一括選択モードのラジオボタンが選択された(一括選択モードが選択されている)と判定された場合には、ステップS2911の処理を行う。
情報処理装置300は、ステップS2909において、1525に表示されている錠剤シートの各錠剤収容部のオブジェクトの選択を受け付ける。そして、選択された錠剤収容部のオブジェクトの表示を反転表示させる(ステップS2910)。
例えば、図15の設定画面において、1503のラジオボタンが選択され、図16の設定画面を表示し、ステップS2909で、12番目の錠剤収容部のオブジェクト(ボタン)1523がユーザにより押下された場合には、図17に示す設定画面を表示する。図17に示す設定画面の1523は、反転表示されており、錠剤の取り出し動作を行わない錠剤収容部として選択することができる。また、再度、12番目の錠剤収容部のオブジェクト(ボタン)1523がユーザにより押下された場合には、図16の設定画面を表示し、1523は、反転表示する。このときは、錠剤の取り出し動作を行う錠剤収容部として選択することができる。
また、例えば、ステップS2809で表示された図19の設定画面で、1507が1回押下され、錠剤シートの錠剤収容部の行数が6と入力され、図21の設定画面が表示された場合に、5番目から7番目、12番目の錠剤収容部のオブジェクト(1516、1517、1518、1523)がユーザにより押下(選択)された場合には、図22に示すように、5番目から7番目、12番目の錠剤収容部のオブジェクトが反転(識別)表示され、5番目から7番目、12番目の錠剤収容部を錠剤の取り出し動作を行う錠剤収容部として設定することができる。また、錠剤収容部のオブジェクト(1512〜1515、1519〜1522)は選択されていないため、1番目から4番目、8番目から11番目の錠剤収容部を、錠剤の取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定することができる。
S2906、S2911、S2912、S2909、S2910は、本発明の錠剤数設定手段である。
すなわち、錠剤数設定手段は、S2905の数受付手段で受け付けた指示により変更された数の錠剤収容部を、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定可能にする。
具体的には、錠剤数設定手段は、S2905の数受付手段で受け付けた指示により変更された数の錠剤収容部を、S2906で、S2911、又はS2909で取り出し動作を行う錠剤収容部として選択を受け付け可能に表示することで、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定可能にする。
そのため、錠剤取り出し手段は、錠剤数設定手段により、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定可能にされなかった錠剤収容部については、取り出し動作を行わないようにする。
また、錠剤取り出し手段は、錠剤数設定手段により、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定可能にされた錠剤収容部については、当該錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定された錠剤収容部に対して取り出し動作を行う。
また、ステップS2910における、錠剤収容部のオブジェクトの反転表示は、S2909の受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、当該錠剤収容部を選択する選択手段の適用例である。
情報処理装置300は、一括選択モードのラジオボタン(1529)が押下されたと判定された場合には、ステップS2911において、1525に表示される各錠剤収容部のオブジェクトのいずれか1つ(1512〜1523のいずれか)の選択をユーザにより受け付ける(ステップS2911)。
そして、情報処理装置300は、選択された錠剤収容部以降(選択された錠剤収容部よりも番号が少ない錠剤収容部のオブジェクト)の錠剤収容部をまとめて、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部として、または、錠剤の取り出し動作を行わない錠剤収容部として、反転表示させる(ステップS2912)。
ステップS2912の錠剤収容部(のオブジェクト)の反転表示は、本発明の選択手段の適用例であり、ステップS2911の受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、当該錠剤収容部を選択する。また、情報処理装置300は、錠剤収容部以降(選択された錠剤収容部よりも番号が少ない錠剤収容部のオブジェクト)の錠剤収容部をまとめて、錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部として、または、錠剤の取り出し動作を行わない錠剤収容部として選択する。
すなわち、ステップS2909、及びステップS2911は、本発明の受付手段の適用例であり、現在設定中の処方データに関して、錠剤シートの各錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部、又は取り出し動作を行わない錠剤収容部の選択をユーザにより受け付ける。
すなわち、受付手段(ステップS2909、ステップS2911)は、表示手段により表示された選択受付画面(図15〜図17、図19〜図23)を介して、錠剤シートの各錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部、又は取り出し動作を行わない錠剤収容部の選択をユーザにより受け付ける。
情報処理装置300は、ステップS2912、又はステップS2910の処理を実行すると、処理をステップS2901に戻す。
選択手段は、選択受付手段で選択を受け付けたモードが、個別選択モード1528である場合には、S2909の受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、S2910で、他の錠剤収容部を選択せずに、当該選択を受け付けた錠剤収容部を個別に選択する。
一方、選択手段は、選択受付手段で選択を受け付けたモードが、一括選択モード1529である場合には、S2911の受付手段でユーザにより錠剤収容部の選択を受け付けることで、S2912で、当該選択を受け付けた錠剤収容部と、他の錠剤収容部とをまとめて選択する。
情報処理装置300は、設定ボタン1526がユーザにより押下されると(ステップS2913:YES)、設定画面1501で入力・選択されたデータを処方データ(図25)として設定登録する(ステップS2914)。
図25には、「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」毎に、「○」、「‐」が記録されているが、2枚目の錠剤シートも使用する場合には、2枚目の錠剤シートについても、「2枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」毎に、「○」が記録される。
ステップS2810で、ユーザの操作により指定された任意の枚数目(例えば、2枚目)の錠剤シート(1601)に関して、錠剤収容部毎に、取り出し動作を行うか否かについて設定した場合には、図25には、「2枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」毎に、設定内容に応じて「○」、「‐」が記録される。
ここで、設定登録される項目は、「錠剤取り出しユニット番号」、「薬剤名」、「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」の項目である。そして、情報処理装置300は、処理を図28に示すステップS2811に移行する。また、情報処理装置300は、ステップS2812で入力された用法・服用パターン、日回数の入力内容は、処方データ(図25)の「1包の錠剤数」、「全包装分の錠剤数」に、ステップS2814で設定登録される。
すなわち、ステップS2914、ステップS2814は、本発明の設定手段の適用例であり、S2911、又はS2909の受付手段による受付結果に従って、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部と、錠剤供給装置で取り出し動作を行わない錠剤収容部とを設定する。
図25に示すように、錠剤収容部の位置(番号)ごとに、錠剤の取り出し動作を行うか否かの情報が設定されている。錠剤の取り出し動作を行う錠剤収容部の位置(番号)に対しては「○」が設定され、錠剤の取り出し動作を行わない錠剤収容部の位置(番号)に対しては「‐」が設定される。「‐」は、「‐」の情報が記憶されているか、何の情報も記憶されていないことを示している。
このようにして、設定手段は、受付手段により選択を受け付けた錠剤収容部を、当該錠剤収容部の単位で個別に、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部、又は錠剤供給装置で取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定する。
また、設定手段は、S2911の受付手段により選択を受け付けた錠剤収容部と、他の錠剤収容部とをまとめて、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部、又は錠剤供給装置で前記取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定する。
また、設定手段は、S2911の受付手段により選択を受け付けた錠剤収容部と、当該錠剤収容部の後に取り出し動作を行う対象となる他の錠剤収容部とをまとめて、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部、又は錠剤供給装置で取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定する。
S2914の設定手段は、S2912、及び/又はS2910の選択手段により選択された錠剤収容部を、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部、又は錠剤供給装置で前記取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定する。
次に、図30を用いて、ステップS2823の詳細処理について説明する。
図30は、ステップS2823の詳細処理を示すフローチャートの一例を示す図である。
図30に示すフローチャートは、錠剤供給装置10が、錠剤取り出し装置が錠剤の取り出し動作を行う錠剤収容部として処方データ(図25)に設定登録された錠剤収容部(「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」に「○」が付与されている錠剤収容部)に対してのみ錠剤の取り出し動作(押し出し動作)を行う処理である。
図26は、投入口に錠剤シートが積載される様子を示す図である。
ユーザは、設定画面1501で設定した錠剤シート2601(使いかけの錠剤シート(一部の錠剤収容部には錠剤が無いが、一部の錠剤収容部には錠剤のある錠剤シート))については、錠剤取り出し装置の投入口の一番下に配置する。
ユーザは、図26に示すように、投入口の一番下の1枚目の錠剤シート2601の上に、全ての錠剤収容部に錠剤のある新品の錠剤シート(2枚目の錠剤シート2602、3枚目の錠剤シート2603)が配置する。
錠剤供給装置10は、まず、これから、錠剤の取り出し動作を行う錠剤シートが、最初の(1枚目の)錠剤シート2601であるか否かを判定する(ステップS3001)。
そして、最初の(1枚目の)錠剤シート2601であると判定された場合には(YES)、ステップS3002以降の処理を実行する。一方、最初の(1枚目の)錠剤シート2601ではないと判定された場合には(NO)、処理をステップS3023に移行する。
錠剤供給装置10は、処方データ(図25)の最初の(1番目の)錠剤収容部を処理対象に設定する(ステップS3002)。
そして、錠剤供給装置10は、下部ローラ39などの搬送手段を動作させて、投入口に投入されている錠剤シートを、錠剤取り出し位置に向けて1枚搬送する(ステップS3003)。
そして、錠剤供給装置10は、検出機構17で、搬送されている錠剤シートの錠剤収容部を検出できたか否かを判定する(ステップS3004)。そして、錠剤供給装置10は、搬送されている錠剤シートの錠剤収容部を検出できたと判定された場合には(YES)所定距離、当該錠剤シートを搬送することで、当該検出された錠剤収容部が錠剤取り出し位置にくるように搬送する(ステップS3005)。
錠剤供給装置10は、処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部が奇数番であり、かつ「○」が登録されているか否かを判定することにより、錠剤シートの左側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行うか否かを判定する(ステップS3006)。
錠剤取り出し装置において、錠剤の取り出し動作を行う順番を図27に示す。
図27は、錠剤取り出し装置において、錠剤の取り出し動作を行う順番を示す概念図である。
図27に示す通り、錠剤取り出し装置は、1番目(左側)、2番目(右側)、3番目(左側)、4番目(右側)、5番目(左側)、・・・順番で、錠剤収容部に対して錠剤の取り出し動作を行う。
錠剤供給装置10は、ステップS3006において、処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部が奇数番であり、かつ「○」が登録されている(錠剤シートの左側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行う)と判定された場合には(YES)、当該錠剤収容部に対する錠剤取り出し動作を行う(ステップS3007)。一方、処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部が奇数番ではない、又は「‐」が登録されている(錠剤シートの左側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行わない)と判定された場合には(NO)、処方データにおける次の錠剤収容部(番号の数を1だけインクリメントした錠剤収容部)を処理対象に設定して(ステップS3015)、処理をステップS3016に移行する。
錠剤供給装置10は、光学センサ204で、錠剤収容部から取り出された錠剤を検出すると(ステップS3008)、図25に示す処方データの現在処理対象の錠剤収容部の「○」を「‐」に変更して更新する(ステップS3009)。
そして、錠剤供給装置10は、処方データに示される1包の錠剤数を、ステップS3008で検出したか否かを判定し(ステップS3010)、検出していなければ、処理をステップS3012に移行する。また、検出していれば、処方データに示される、全包装分の錠剤数をステップS3008で検出したか否かを判定し(ステップS3011)、検出したと判定された場合には(YES)、処理を図28のステップS2824に移行し、検出していないと判定された場合には(NO)、処理をステップS3012に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3012において、処方データにおける次の錠剤収容部(番号の数を1だけインクリメントした錠剤収容部)を処理対象に設定する。
そして、錠剤供給装置10は、ステップS3012で処理対象としてインクリメントされた番号が、処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」にあるか否かを判定することで、処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」に示される全ての錠剤収容部を処理対象にしたか否かを判定し(ステップS3013)、全ての錠剤収容部を処理対象にしたと判定された場合には(YES)処理をステップS3020に移行する。一方、全ての錠剤収容部を処理対象にしていないと判定された場合には(NO)、現在処理対象の錠剤収容部が左側の錠剤収容部であるか(処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部の番号が奇数番であるか)否かを判定する(ステップS3014)。
そして、錠剤供給装置10は、現在処理対象の錠剤収容部が左側の錠剤収容部である(処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部の番号が奇数番である)と判定された場合には(YES)、処理をステップS3003に移行する。一方、現在処理対象の錠剤収容部が左側の錠剤収容部ではない(処方データにおける現在処理対象の錠剤収容部の番号が奇数番ではない)と判定された場合には(NO)、処理をステップS3016に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3016において、ステップS3015で処理対象に設定された錠剤収容部の番号が、右側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行うか(偶数番で「○」か)を判定する。右側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行う(偶数番で「○」である)と判定された場合には(YES)、当該錠剤収容部に対する錠剤取り出し動作を行う(ステップS3017)。そして処理をステップS3008に移行する。一方、右側の錠剤収容部の錠剤取り出し動作を行わない(奇数番又は「‐」である)と判定された場合には(NO)、処理をステップS3018に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3018において、処方データにおける次の錠剤収容部(番号の数を1だけインクリメントした錠剤収容部)を処理対象に設定して、処理をステップS3019に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3018で処理対象としてインクリメントされた番号が、処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」にあるか否かを判定することで、処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」に示される全ての錠剤収容部を処理対象にしたか否かを判定し(ステップS3019)、全ての錠剤収容部を処理対象にしたと判定された場合には(YES)、処理をステップS3020に移行する。一方、全ての錠剤収容部を処理対象にしていないと判定された場合には(NO)、処理をステップS3003に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3020において、搬送手段(ローラー等)を回転駆動させることで、錠剤取り出し装置の現在処理対象の錠剤シートを錠剤取り出し装置内の搬送経路から排出する。
錠剤供給装置10は、このとき、現在処理対象の処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」に示される全ての錠剤収容部が全て「‐」になっているため、現在処理対象の処方データの「1枚目の錠剤シートで錠剤取り出し動作を行う錠剤収容部の位置」に示される全ての錠剤収容部を全て「○」に変更して更新する(ステップS3021)。
そして、錠剤供給装置10は、処理対象の錠剤シートを次の枚数目(2枚目)に設定して(ステップS3022)処理をステップS3001に戻す。そして、錠剤供給装置10は、現在処理対象の錠剤シートの枚数目が2枚目であるため、ステップS3001で、現在処理対象の錠剤シートが最初の錠剤シートではないと判定され(NO)、2枚目以降の錠剤シートからの錠剤取り出し動作処理を実行する(ステップS3023)。
図28のS2823(図30)、錠剤取出ユニットは、本発明の錠剤取り出し手段の適用例である。
錠剤取り出し手段は、S2914、S2814の設定手段により、取り出し動作を行う錠剤収容部として設定された錠剤収容部については、取り出し動作を行う(S3006(YES)、S3007、S3016(YES)、S3017)。
一方、錠剤取り出し手段は、S2914、S2814の設定手段により、取り出し動作を行わない錠剤収容部として設定された錠剤収容部については、取り出し動作は行わないように動作する(S3006(NO)、S3015、S3016(NO)、S3018)。
ステップS3023の詳細処理は、図31を用いて説明する。
図31は、ステップS3023の詳細処理を示すフローチャートの一例である。
図31には、図30に示すフローチャートに示す各ステップと同一の処理については、同一のステップ番号を付している。
そのため、図31に示すフローチャートに示す各ステップの説明は、図30の説明で置き換えて省略する。
本発明によれば、錠剤シートの各錠剤収容部のうち、取り出し動作を行う錠剤収容部、又は取り出し動作を行わない錠剤収容部の選択をユーザにより受け付け、その受付結果に従って、錠剤供給装置で取り出し動作を行う錠剤収容部と、錠剤供給装置で取り出し動作を行わない錠剤収容部とを設定することで、錠剤シートから効率的に錠剤を取り出すことができる。
また、本発明によれば、錠剤シートの錠剤収容部の数を設定して、錠剤シートから効率的に錠剤を取り出すことができる。
また、本発明によれば、簡易でかつ直感的な操作で、錠剤の取り出し動作を行わせる錠剤収容部を指示する仕組みを提供することができる。
また、錠剤シートで端数となった錠剤に対しても錠剤供給装置を利用して分包を行うことにより、錠剤シートから錠剤を取り出す手間を省くことができ、調剤時間の短縮に寄与する。また、人の手による作業工程を削減すること作業ミスのリスクを減らし、調剤業務において後工程となる調剤監査の負担軽減が期待できる。さらに、必要な包装の終了後に錠剤の残っている錠剤シートを区別することができ、使用済み錠剤シートの管理を簡便にすることができる。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置が読み取り実行可能なこのプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
本実施形態では、情報処理装置300、包装装置5、錠剤供給装置10をそれぞれ分けた筐体として説明したが、これらを一体型にした包装装置、又は錠剤供給装置、又は錠剤供給システムとすることもできる。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。