JP6228023B2 - 改装サッシ及びサッシの改装方法 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る改装サッシ1の分解斜視図である。より詳しくは、図1は改装サッシ1を屋外側から見た分解斜視図であり、便宜上、内障子及び外障子の記載を省略している。本実施形態に係る改装サッシ1は、マンションの壁2の開口部に納められた引違い窓の改装サッシである。本実施形態に係る改装サッシ1は、カバー工法によって形成される。
また、改装サッシ1は、いずれも既設枠11、新設枠12及びカバー材7を含んで構成された、後述する長尺状の上横枠、下横枠、左縦枠及び右縦枠により構成される。
外障子30は、矩形の框体を構成するいずれも長尺状の上横框31、下横框32、左縦框(戸先框)33及び右縦框(召外框)34と、当該框体内に嵌め込まれて固定されたガラス36と、を備える。
屋内側部110Aは、その屋内側面が後述する既設の屋内額縁161に当接している。
既設ガイドレール110B,110Cは、改装前に使用されていた障子用のガイドレールである。
屋外側部110Dは、その屋外側面が外壁27に当接した状態で、ねじ8Aにより躯体25にねじ止めされる。また、屋外側部110Dと外壁27との間には、止水材9Aが取り付けられている。
新設枠120は、屋内側から屋外側に向かって順に、略水平に延びる水平部120Fからそれぞれ略鉛直方向に延設された、屋内側部120Aと、新設ガイドレール120B,120Dと、中央立設部120Cと、屋外側部120Eと、を備える。
新設ガイドレール120Bは、内障子20用のガイドレールであり、新設ガイドレール120Dは、外障子用ガイドレールである。これら新設ガイドレール120B,120Dは、下方に垂設されており、後述する内障子20又は外障子30の上端部に取り付けられた上部振れ止め部材51,52に係合する。これにより、内障子20又は外障子30が改装サッシ1内を見付方向にスムーズにスライド可能となっている。
屋外側部120Eは、外障子30よりも屋外側に設けられ、外障子30の上端部と上下方向において重複するまで下方に延出することで、外障子30の上端部を覆っている。
新設の屋内額縁163は、既設の屋内額縁161上に取り付けられた下地材162に取り付けられる。新設の屋内額縁163は、第1屋内額縁163Aと、この第1屋内額縁163Aよりも屋外側に設けられた第2屋内額縁163Bとが接続されて構成される。
第2屋内額縁163Bは、下方に開口された断面視略C字状に形成され、その屋内側の開口縁に形成されたフランジ部が上述の第1屋内額縁163Aにねじ8Eによりねじ止めされる。また、第2屋内額縁163Bの上面部が上述の新設枠120とともにねじ8Dにより下地材162にねじ止めされる。また、第2屋内額縁163Bは、上述の新設枠120の屋内側部120Aの下端部に係合している。
これらカバー材については、後段で詳述する。
屋内側部210Aは、その屋内側面が後述する既設の屋内額縁261に当接し、その下端部がねじ8Hにより躯体25にねじ止めされる。
既設ガイドレール210B,210Cは、改装前に使用されていた障子用のガイドレールである。
屋外側部210Dは、その屋外側面が外壁27に当接し、ねじ8Iにより躯体25にねじ止めされる。
新設枠220は、屋内側から屋外側に向かって順に、それぞれ略鉛直方向に延設された、屋内側部220Aと、新設ガイドレール220B,220Dと、中央垂設部220Cと、屋外側部220Eと、を備える。
新設ガイドレール220Bは、内障子20用のガイドレールであり、新設ガイドレール220Dは、外障子30用のガイドレールである。これら新設ガイドレール220B,220Dには、内障子20又は外障子30の底部に取り付けられた戸車56a,56bが、転動可能に係合する。
延出部220Gは、ねじ8Jにより後述する下地材262にねじ止めされる。延出部220Gの下端部は、上述の既設枠210の屋内側部210Aの真上に配置されており、延出部220Gの下端部と既設枠210の屋内側部210Aの上端部と間の隙間には、止水材9Fが取り付けられている。
新設の屋内額縁263は、既設の屋内額縁261上に取り付けられた下地材262に取り付けられる。新設の屋内額縁263は、第1屋内額縁263Aと、この第1屋内額縁263Aよりも屋外側に設けられた第2屋内額縁263Bとが接続されて構成される。
第2屋内額縁263Bは、見込方向に段差を有して形成され、その屋内側部が上述の第1屋内額縁263Aにねじ8Kによりねじ止めされる。また、第2屋内額縁263Bは、上述の新設枠220に係合している。
これらカバー材については、後段で詳述する。
上横框21の下端部は、緩衝部材55aを介してガラス26の上端部を挟持する。
下横框22の上端部は、緩衝部材55aを介してガラス26の下端部を挟持する。
リブ310B,310Cは、改装前に使用されていた障子のガイドである。
屋外側部310Dは、見込部310Eから躯体25側に延出し、その屋外側面が外壁27に当接した状態で、ねじ8Oにより躯体25にねじ止めされる。また、屋外側部310Dと外壁27との間には、止水材9Iが取り付けられている。
新設枠320は、屋内側から屋外側に向かって順に、見込方向に延びる見込部320Eからそれぞれ躯体側又は障子側に延設された、屋内側部320Aと、中央延出部320Bと、リブ320Cと、屋外側部320Dと、を備える。
中央延出部320Bは、見込部320Eから躯体25側に延出し、その屋内側面が後述する下地材362に当接した状態でねじ8Qによりねじ止めされる。また、中央延出部320Bは、上述の既設枠310の屋内側部310Aと見込方向の位置が同一の位置に配置されており、中央延出部320Bの躯体25側の端部と既設枠310の屋内側部310Aの障子側の端部との間の隙間には、止水材9Jが取り付けられている。
リブ320Cは、後述する左縦框(戸先框)33の戸先側に取り付けられた中間振れ止め部材62に当接する。
屋外側部320Dは、外障子30よりも屋外側に設けられ、閉じた状態の外障子30の左端部と左右方向において重複するまで障子側に延出することで、外障子30の左端部を覆っている。
また、新設枠保護部材320Fの内障子20側の下部には、排水孔61aを備えた内障子ストッパー61が設けられる。この内障子ストッパー61により、内障子20の開放時に、クレセント錠40が左縦枠300に衝突するのが回避され、左縦枠300やクレセント錠40の破損が回避される。
新設の屋内額縁363は、既設の屋内額縁361上に取り付けられた下地材362に取り付けられる。新設の屋内額縁363は、第1屋内額縁363Aと、この第1屋内額縁363Aよりも屋外側に設けられた第2屋内額縁363Bとが接続されて構成される。
第2屋内額縁363Bは、断面視略L字状に形成され、その屋内側の端部が第1屋内額縁363Aの屋外側の端部にねじ8Rによりねじ止めされる。また、第2屋内額縁363Bは、上述の新設枠320の屋内側部320Aの障子側の端部に係合している。
これらカバー材については、後段で詳述する。
左縦框(戸先框)33の障子側の端部により、緩衝部材63aを介してガラス36の左縦框側(戸先側)端部が挟持される。
外障子30の右縦框(召外框)34には、ガラス36の右縦框側の端部が挿入され、その開口縁によりガラス36の右縦框側の端部が緩衝部材64aを介して挟持される。
内障子20の左縦框23には、ガラス26の左縦框側の端部が挿入され、その開口縁によりガラス26の左縦框側の端部が緩衝部材65aを介して挟持される。
図4は、図2に示す改装サッシ1の上横枠100部分の拡大図である。図4に示すように、第1カバー材170Aは、断面視略C字状であり、その開口を屋内側に向けて既設枠110の屋外面を覆うように外壁27に取り付けられる。より詳しくは、第1カバー材170Aの一端部171に設けられたフランジがねじ8Fにより外壁27にねじ止めされ、他端部172が屋内側に向かって若干下方に傾斜しながら延びて、既設枠110の屋外面と、内周面の一部を覆っている。
第1カバー材170Aの他端部172は、外周側(躯体25側)に屈曲した屈曲部175が形成されている。第2カバー材170Bの屋外側端部には、上記の屈曲部175が嵌合する凹部176が形成されている。これら屈曲部175及び凹部176は、いずれも見付方向に延びて通しで形成されている。
また同様に、新設枠220の外周面と第2カバー材270Bの内周面との間には、止水材9Gが取り付けられる。
また同様に、新設枠320の外周面と第2カバー材370Bの内周面との間には、止水材9Kが取り付けられ、新設枠420の外周面と第2カバー材470Bの内周面との間には、止水材9Kが取り付けられる。
先ず、既設枠110に沿って延設され且つ第1カバー材170Aと第2カバー材170Bから成るカバー材170のうち、第1カバー材170Aの一端を建物の外壁27にねじ止めする。
これにより、第1カバー材170Aの他端が屋内側に向かって延びることで、少なくとも既設枠110の屋外面が覆われる。同時に、第1カバー材170Aの他端に接続された第2カバー材170Bが既設枠110と新設枠120との間で見込方向に延びることで、既設枠110の内周面が覆われる。
これにより、高い止水性を有する改装サッシ1が得られる。
図7は、既設枠が半外付枠である従来の改装サッシの縦断面図であり、図8は、既設枠が半外付枠である従来の改装サッシの横断面図である。
図7及び図8に示すように、既設枠が半外付枠である場合には、既設枠が内付枠である場合と比べて新設枠がより屋外側に配置される。そのため、従来のようにカバー材が第1カバー材のみで構成されていても、新設枠との見込方向の重複部分を十分確保でき、カバー材と新設枠との間に止水材を確実に取り付けできる。
図9及び図10に示すように、既設枠が内付枠である場合には、既設枠が半外付枠である場合と比べて新設枠がより屋内側に配置される。そのため、従来のようにカバー材が第1カバー材のみで構成されていた場合には、カバー材の見込み寸法が不足し、カバー材と新設枠の見込み方向における重複部分を十分確保できない結果、カバー材と新設枠との間に止水材を取り付けできないおそれがあった。
本実施形態によれば、第1カバー材170A,270A,370A,470Aの各屋内側端部に第2カバー材170B,270B、370B,470Bをそれぞれ接続したことで、この第2カバー材170B,270B、370B,470Bにより、カバー材と新設枠との見込方向の重複部分を十分に確保することができる。そのため、既設枠の取り付け方によらずに、カバー材と新設枠との間に確実に止水材9C,9G,9K,9Kを取り付けることができ、高い止水性が得られる。
また、従来の第1カバー材の見込み寸法を大きくした場合と比べて、本実施形態のように2部材とした方がリフォーム現場での寸法の調整が容易であり、良好な施工性が得られる。
上記実施形態では、本発明の改装サッシを引違い窓に適用したが、これに限定されない。
また上記実施形態では、既設枠を内付枠としたがこれに限定されず、例えば半外付枠であってもよい。
9C,9G,9K…止水材
110,210,310,410…既設枠
120,220,320,420…新設枠
161,261,361,461…既設の屋内額縁
162,262,362,462…新設の下地材
163,263,363,463…新設の屋内額縁
170,270,370,470…カバー材
170A,270A,370A,470A…第1カバー材
170B,270B,370B,470B…第2カバー材
173,273,373,473,174,274,374,474…溝
175,275,375,475…屈曲部
176,276,376,476…凹部
Claims (6)
- 建物の開口部に取り付けられた既設枠と、当該既設枠の内周側に取り付けられた新設枠と、を備える改装サッシであって、
前記既設枠に沿って延設され、前記既設枠の屋外面及び内周面を覆うカバー材を備え、
前記カバー材は、
一端が前記建物の外壁に固定され、他端が屋内側に向かって延びて少なくとも前記既設枠の屋外面を覆う第1カバー材と、
前記第1カバー材の前記他端に接続され、前記既設枠と前記新設枠との間で見込方向に延びて前記既設枠の内周面を覆う第2カバー材と、を含んで構成され、
前記新設枠の外周面と前記第2カバー材の内周面との間には、止水材が設けられ、
前記第1カバー材の前記他端には、外周側に屈曲した屈曲部が形成され、
前記第2カバー材の屋外側端部には、前記屈曲部が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする改装サッシ。 - 前記カバー材及び前記止水材は、前記既設枠及び前記新設枠の四周に亘って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の改装サッシ。
- 前記既設枠は、内付枠又は半外付枠であることを特徴とする請求項1又は2に記載の改装サッシ。
- 前記新設枠は、既設の屋内額縁上に設けられた新設の下地材に固定されていることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の改装サッシ。
- 前記第1カバー材及び前記第2カバー材の外周側の見込面には、枠に沿って延びる溝が見込方向に所定間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の改装サッシ。
- 建物の開口部に取り付けられた既設枠に、カバー材を取り付けて当該既設枠の内周側に当該カバー材を介して新設枠を配置するサッシの改装方法であって、
前記カバー材は、前記既設枠に沿って延設され且つ第1カバー材と第2カバー材から成り、
前記第1カバー材の一端を前記建物の外壁に固定し、他端が屋内側に向かって延びることで少なくとも前記既設枠の屋外面を覆い、
前記第1カバー材の他端に接続された前記第2カバー材が前記既設枠と前記新設枠との間で見込方向に延びることで前記既設枠の内周面を覆った後、
前記新設枠の外周面と前記第2カバー材の内周面との間に、止水材を設け、
前記第1カバー材の前記他端に形成され、外周側に屈曲する屈曲部と、前記第2カバー材の屋外側端部に形成され、前記屈曲部に嵌合する凹部とを嵌合することを特徴とするサッシの改装方法。
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