JP6226708B2 - 減酸素装置と冷蔵庫 - Google Patents

減酸素装置と冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP6226708B2
JP6226708B2 JP2013235200A JP2013235200A JP6226708B2 JP 6226708 B2 JP6226708 B2 JP 6226708B2 JP 2013235200 A JP2013235200 A JP 2013235200A JP 2013235200 A JP2013235200 A JP 2013235200A JP 6226708 B2 JP6226708 B2 JP 6226708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen reduction
chamber
oxygen
reduction device
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013235200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015094553A (ja
Inventor
尚宏 兼坂
尚宏 兼坂
尾崎 達哉
達哉 尾崎
及川 巧
巧 及川
英司 品川
英司 品川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Original Assignee
Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lifestyle Products and Services Corp filed Critical Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Priority to JP2013235200A priority Critical patent/JP6226708B2/ja
Publication of JP2015094553A publication Critical patent/JP2015094553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6226708B2 publication Critical patent/JP6226708B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明の実施形態は、減酸素装置と冷蔵庫に関するものである。
従来より、CA(Controlled Atmosphere)貯蔵方法には、食品業界で多く用いられているガス置換方法、減圧することで酸素を低減する真空方法、固体高分子電解質膜を用いて減酸素室の酸素を減少させる固体高分子電解質方法、酸素吸着剤を用いる吸着方法などがある。
この中で固体高分子電解質膜方法を用いた減酸素装置は、アノードで水を電気分解して水素イオンを作り、その水素イオンが固体高分子電解質膜内を移動してカソードに到達し、減酸素室内の酸素と反応して水を生成することで、酸素を消費する。そのため、圧力変化が少なく減酸素室の強度が余り必要でないというメリットがある。
特開平9−287869号公報
上記のような固体高分子電解質膜方法を用いた減酸素装置においては、カソードで減酸素反応を発生させるために、水蒸気が発生し、減酸素室内の水蒸気が飽和状態に達し、減酸素室の内部が大気圧よりも低い減圧状態となる。このような減圧状態を防止するために、従来は減酸素室に開口部を設けていた。
しかし、開口部を設けると減酸素反応後の減酸素室内部に、この開口部から大気が流入し続け、この大気中の酸素によって、減酸素室内部の酸素濃度が上昇するという問題点があった。
そこで本発明の実施形態は上記問題点に鑑み、減酸素室に開口部を設けた場合であっても、減酸素室内部の酸素濃度が上昇しない減酸素装置と冷蔵庫を提供することを目的とする。
本願発明の実施形態は、減酸素室と、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の一方の側に設けられたアノードと、前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられ、前記減酸素室へ通じるカソードと、前記アノードに通電するアノード集電体と、 前記カソードに通電するカソード集電体と、前記アノード側に設けられた給水シートと、を有した減酸素装置において、前記減酸素室に設けられた開口部と、前記開口部を開閉する開閉部と、前記減酸素室内部が所定の基準圧力より低下したときに前記開閉部によって前記開口部を開口する制御部と、前記減酸素室内部の湿度を検出する湿度センサを有し、前記制御部は、前記湿度センサが100%の湿度を検出したときを基準に前記減酸素室内部の圧力が前記基準圧力まで低下したと判断する、減酸素装置である。
本願発明の実施形態は、減酸素室と、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の一方の側に設けられたアノードと、前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられ、前記減酸素室へ通じるカソードと、前記アノードに通電するアノード集電体と、前記カソードに通電するカソード集電体と、前記アノード側に設けられた給水シートと、を有した減酸素装置において、前記減酸素室内部に気体を供給するポンプと、前記ポンプを用いて前記減酸素室内部に気体を供給して、前記減酸素室内部を所定の基準圧力より低下しないように制御する制御部と、前記減酸素室内部の湿度を検出する湿度センサを有し、前記制御部は、前記減酸素装置を動作させた後、前記湿度センサが100%の湿度を検出したときから前記減酸素装置の動作を終了させるまで前記ポンプを動作させる、減酸素装置である。
また、本発明の実施形態は、上記実施形態の減酸素装置が冷蔵庫の庫内に設けられた、冷蔵庫である。
本発明の実施形態1の冷蔵庫の縦断面図。 減酸素装置の縦断面図。 減酸素ユニットの分解斜視図。 減酸素装置の分解斜視図。 前固定部材の斜視図。 後固定部材の斜視図。 給水装置の正面から見た縦断面図。 冷蔵庫のブロック図。
以下、一実施形態の冷蔵庫の減酸素装置200について図面に基づいて説明する。
実施形態1
実施形態1の冷蔵庫10について図1〜図7に基づいて説明する。本実施形態の冷蔵庫10は減酸素室100を有し、減酸素室100は減酸素装置200を有している。
(1)冷蔵庫10の構造
冷蔵庫10の構造について図1に基づいて説明する。図1は冷蔵庫10の全体の側面から見た縦断面図である。
冷蔵庫10のキャビネット12は断熱箱体であって、内箱と外箱とより形成され、その間に断熱材が充填されている。このキャビネット12内部は、上から順番に冷蔵室14、野菜室16、小型冷凍室18及び冷凍室20を有し、小型冷凍室18の横には製氷室が設けられている。野菜室16と小型冷凍室18及び製氷室の間には断熱仕切体36が設けられている。冷蔵室14と野菜室16とは水平な仕切体38によって仕切られている。冷蔵室14の前面には、観音開き式の扉14aが設けられ、野菜室16、小型冷凍室18、冷凍室20及び製氷室にはそれぞれ引出し式の扉16a,18a,20aが設けられている。
キャビネット12の背面底部には、機械室22が設けられ、冷凍サイクルを構成する圧縮機24などが載置されている。この機械室22背面上部には、制御板26が設けられている。
冷蔵室14の背面下部から野菜室16の背面において、冷蔵用蒸発器(以下、「Rエバ」という)28が設けられ、その下方には冷蔵用送風機(以下、「Rファン」という)30が設けられている。Rエバ28とRファン30とは、エバカバー15で形成されたRエバ室17に配されている。Rエバ28には、Rエバ28で発生した除霜水を溜める受け皿54が設けられている。
小型冷凍室18の背面から冷凍室20の背面にかけてのFエバ室29には冷凍用蒸発器(以下、「Fエバ」という)32が設けられ、その上方には冷凍用送風機(以下、「Fファン」という)34が設けられている。Rエバ28で冷却された冷気は、Rファン30によって冷蔵室14及び野菜室16に送風される。Fエバ32で冷却された冷気は、Fファン34によって小型冷凍室18、製氷室、冷凍室20に送風される。
冷蔵室14の背面には、冷蔵室14の庫内温度を検出する冷蔵室用センサ(以下、「Rセンサ」という)31が設けられ、冷凍室20の背面には、冷凍室20の庫内温度を検出する冷凍用センサ(以下、「Fセンサ」という)35が設けられている。
図1に示すように、冷蔵室14には、複数の棚40が設けられ、下部には引出し式のチルド容器42を有するチルド室44が設けられている。このチルド室44は低温室であって、肉や魚を収納する。冷蔵室14の扉14aの背面には複数のドアポケット46が設けられている。野菜室16には、引出し式の野菜容器48が設けられている。
野菜室16の天井部に当たる仕切体38には、複数の吊り下げ部材110によって減酸素室100が吊り下げられている。この減酸素室100内部には、減酸素容器102が引き出し自在に設けられ、減酸素容器102の前面には扉104が設けられ、この扉104によって減酸素室100が密閉状態となる。減酸素室100の後面には、後から詳しく説明する減酸素装置200が取り付けられている。減酸素室100の後面上部には、減酸素室100の内圧を検出するための圧力センサ112が設けられている。減酸素室100の天井面には、開口部106が開口し、電磁弁108によって開閉自在となっている。
(2)減酸素装置200
減酸素装置200は、断熱性を有するケース204と、その内部に収納された減酸素ユニット202を有する。この減酸素ユニット202について、図2〜図6に基づいて説明する。なお、図2〜図4において、各部材の厚みは薄いものであるが、説明を判り易くするために、その厚みは拡大して記載している。
固体高分子電解質膜(以下、単に「電解質膜」という)206が縦方向に設けられ、電解質膜206の後部にはアノード208が設けられ、電解質膜206の前部にはカソード210が設けられている。カソード210は、カーボン触媒とカーボンペーパーを積層したものである。また、アノード208とカソード210には白金の触媒がそれぞれ担持されている。電解質膜206、アノード208及びカソード210がホットプレスなどを用いて一体に接合して減酸素セルが形成されている。アノード208の後方には、アノード集電体212が設けられ、カソード210の前方にはカソード集電体214が設けられている。両集電体212、214は、それぞれ気体が通過するためのスリット状の開口部216,218を有している。そして、アノード集電体212はアノード208にプラス通電を行い、カソード集電体214はカソード210にマイナス通電を行う。両集電体212,214は、不図示の電線からそれぞれ通電される。また、両集電体212,214が接触しないようにするために、絶縁体220が両集電体212,214の間に設けられている。この絶縁体220は額縁状であって、電解質膜206とアノード208とカソード210がその内部に収納されている。
アノード208側のアノード集電体212の後方には、不織布よりなる給水シート222が配されている。
アノード集電体212と、給水シート222の間には、板状のスペーサ211が配されている。このスペーサ211には、スリット状の給水用開口部213が複数開口している。スペーサ211の厚みは1mmであり、アノード集電体212と給水シート222との間に一定の空間Aを形成する。
上記のようにして順番に積層した部材を、前後一対の後固定部材224と前固定部材226によって挟持して固定する。アノード208側に配される後固定部材224は積層した部材を収納するための収納凹部228を有し、上部には両集電体212,214の突片が突出する溝230が設けられている。また、後固定部材224の中央には、気体が通過するためのスリット状の開口部232が開口している。
カソード側に取り付けられる前固定部材226は板状を成し、中央部に気体が通過するためのスリット状の開口部234を有している。図2に示すように、スリット状の開口部234に関して、前側の断面積と後側の断面積とは異なり、後にいくほど狭くなるように傾斜している。これは、カソード集電体214に空気を送り易くするためである。
図3に示すように、後固定部材224と前固定部材226とは、不図示のネジによってネジ止めされる。これら部材が一体となったものを、「減酸素ユニット202」と呼ぶ。なお、減酸素ユニット202の上部からは両集電体212、214の突片がそれぞれ突出し、下部からは給水シート222が垂れ下がっている。
(3)ケース204
図4に示すように、上記で説明した減酸素ユニット202が、箱型の断熱性を有するケース204内部に収納される。図4〜図6に示すように、ケース204は、直方体状の前ケース236、後ケース238、前ケース236及び後ケース238の間に挟まれた額縁状の中ケース240とより構成されている。減酸素ユニット202のカソード側に前ケース236が配され、アノード側に後ケース238が配され、減酸素ユニット202を収納した状態で前ケース236、後ケース238、中ケース240が不図示のネジによってネジ止めされる。
前ケース236について図4と図5に基づいて説明する。断熱性を有する前ケース236の後面の中央部には、正方形状の反応凹部244が設けられている。また、この反応凹部244の上面から前ケース236の上面に向かって溝状の上流路246が設けられ、前ケース236の上面に上通気孔248が開口している。また、反応凹部244の下面から下方に向かって溝状の下流路250が設けられ、前ケース236の下面に下通気孔252が開口している。そして、図2に示すように、反応凹部244によってカソード側のカソード集電体214と前ケース236の前壁との間に直方体状の空間Bが生じる。
次に、図4に基づいて中ケース240について説明する。額縁状の中ケース240の中央部242には、減酸素ユニット202の前固定部材226が収納される。
次に、図4と図6に基づいて後ケース238について説明する。後ケース238の前面中央部には、減酸素ユニット202の後固定部材224が収納できる収納凹部254が設けられ、この収納凹部254から後ケース238の上面に向かって両集電体212,214の突片がそれぞれ突出する溝256,258が設けられている。収納凹部254の後面には、さらに排気凹部260が設けられ、この排気凹部260の下面は互いに近づくように傾斜面を有し、排気口262に通じている。排気口262は、後ケース238の下面に開口している。
減酸素ユニット202を収納したケース204は、減酸素室100の容器収納部104の後面に取り付けられる。この取り付け方法について図2に基づいて説明する。
容器収納部104の後面中央部には、収納側に向かって立方体状の収納保持部264が突出している。この収納保持部264は、後方からケース204の前ケース236が収納される。そのため、前ケース236の上面及び下面に開口している上通気孔248と下通気孔252に対応する位置に上孔266と下孔268が開口している。
ケース204が、容器収納部104の後面から突出した状態となっているため、この突出部分を覆うようにカバー270を被せる。このカバー270は、合成樹脂製であって、ケース204の後ケース238を全て覆う形状に形成されている。なお、このカバー270には、両集電体212,214が突出するための集電体開口部278,278が設けられている。また、後ケース238の排気口262と通じた排気口280が開口している。
(4)給水装置300
次に、給水装置300について、図2と図7に基づいて説明する。
給水装置300は、給水本体302を有し、この給水本体302は、横長の直方体の箱体である。給水本体302は、その内部において区画壁304によって上下に区画され、上部が浄水区画306、下部が吸い上げ区画308を構成している。給水本体302の左端部上面、すなわち浄水区画306の上面には、給水パイプ152が接続されている。この給水パイプ152には、冷蔵庫10のRエバ28から発生した除霜水が受け皿54を介して送り込まれる。
区画壁304は、図6に示すように給水パイプ152が接続されている部分から下方に向かって傾斜し、右端部において吸い上げ区画308に通じる給水孔310が形成されている。浄水区画306内部には、イオン交換樹脂よりなる浄水部312が設けられている。この浄水部312を設けることにより、Rエバ28から供給された除霜水の水質による影響を取り除くことができ、減酸素ユニット115の劣化を防止できる。すなわち、除霜水は、Rエバ28に付着した霜であり、またドレンパンに集められているため、金属イオンが含まれている。そのため、給水シート222を構成する合成樹脂繊維の加水分解を助長する可能性があるため、この浄水部312を設けることにより、除霜水の水質による影響を取り除くことができる。
吸い上げ区画308は、給水孔310から供給された水を溜めるための貯水タンク314を有している。また、吸い上げ区画308の左端部には排水パイプ154が設けられている。この排水パイプ154と貯水タンク314との間には、仕切り壁316が設けられている。給水孔310から給水された除霜水は、貯水タンク314に溜まる。この貯水タンク314は中央が凹み、上記で説明した減酸素ユニット202の給水シート222の下部が浸され、給水シート222はこの溜まった水を吸い上げる。貯水タンク314の水の量が多くなり仕切り壁316を超えると、排水パイプ154から不図示の蒸発皿に水が排水される。なお、横長の直方体である給水本体302において、吸い上げ区画308は、浄水区画306よりも前方に突出し、この吸い上げ区画308の前方に突出した天井面から給水シート222が引き出されている。
(5)冷蔵庫10の電気的構成
次に、冷蔵庫10の電気的構成について図8のブロック図に基づいて説明する。
制御基板26にはマイクロコンピュータよりなる制御部70が設けられ、この制御部70には、圧縮機24,冷凍サイクルに設けられた三方弁62、Rファン30、Fファン34、Rセンサ31、Fセンサ35、減酸素装置200、圧力センサ112、電磁弁108が設けられている。
なお、三方弁62は、冷凍サイクルにおいて冷媒をRエバ28に供給するか、Fエバ32に供給するかの切り替えを行う弁である。
(6)減酸素装置200の動作状態
減酸素装置200の動作状態について説明する。
まず、減酸素室100に食品を収納すると、制御板70が、両集電体212,214に対し通電を開始する。
次に、図2と図5に示すように、減酸素容器106の空気が、減酸素室100の下通気孔252、下流通路250、空間B、前固定部材226の開口部234を経て供給され、両集電体212,214が通電されているので、流入した空気から減酸素が行われる。アノード208とカソード210では次の式(1)と式(2)のような減酸素反応が行なわれる。

アノード・・・2HO→O+4H+4e ・・・(1)

カソード・・・O+4H+4e→2HO ・・・(2)

この減酸素反応式を説明すると、給水シート222からの水蒸気が空間Aを通り、アノード208で電気分解して水素イオン(プロトンH)を作り、その水素イオンが電解質膜116内を移動してカソード210に到達し、減酸素室100内部の酸素と反応して水を生成し、酸素を消費する。これにより減酸素が行われ、食品をCA貯蔵できる。
次に、図2と図6に示すように、減酸素ユニット202のアノード208で発生した酸素が、後ケース238の排気路262から拡散する。
ところで制御部70は電磁弁108を閉状態にして、上記のような式(2)の減酸素反応が開始されると、減酸素室100内部の酸素が減少し、逆に水蒸気が発生する。この場合に、1モルの酸素が減少するのに対し、2モルの水蒸気が発生するため、減酸素反応の開始直後は減酸素室100の圧力は上昇する。しかし、減酸素室100内部の飽和水蒸気量に達すると、発生した水蒸気は液化して水として減酸素室100内部に溜まってくる。そのため、減酸素室100内部の圧力は一旦上昇した後、その後酸素が減少していくにしたがって減酸素室100内部の圧力が次第に低下していく。この圧力の変化は制御部70が圧力センサ112を用いて検出できる。
そして、減酸素室100の内圧がこのまま減圧状態になると、減酸素室100の扉104が開け難くなるため、制御部70は電磁弁108を開状態にして、減酸素室100の天井面に設けた開口部106を開口状態にする。これにより、外部から空気(大気)が流入し、減酸素室100内部の圧力が上昇して扉104が開け難くなることがない。ここで、この電磁弁108を開状態にする基準圧力としては大気圧(例えば1013hPa)である。そして、減酸素室100の内部と外部との圧力が平衡状態となる。
一方、外部から大気が流入すると減酸素室100内部の酸素濃度が上昇しても、大気における酸素濃度は約20%であるので、減酸素装置200が行う減酸素の量よりも少量である。したがって、開口部106から大気が流入しても、その後の減酸素反応を継続させるとより減酸素状態が続き、内部の食品を減酸素状態に保持できる。
そして、制御部70は、減酸素装置200による減酸素反応が終了したときに電磁弁108を閉じて開口部106を閉塞する。
(7)効果
本実施形態の冷蔵庫10であると、減酸素室100内部において、減酸素反応が進んで減圧状態になろうとするときに、電磁弁108が開状態となって開口部106から大気が流入するため、減酸素室100内部が大気圧より低くなることがない。そのため、扉104が開け難くなることがない。
一方、電磁弁108が開口部106を開口するのは、圧力センサ112が減酸素室100内部の圧力が大気圧と等しくなったときに開口するため、流入する空気によって酸素濃度が上昇しない。
(8)変更例
上記実施形態では減酸素室100内部に圧力センサ108を設けて減酸素室100の内圧を測定した。これに代えて、減酸素室100内部に湿度センサを設ける。
この理由は、式(2)で説明した減酸素反応により水蒸気が発生し、この水蒸気が飽和水蒸気量に達したときに湿度は100%となる。そのため、この湿度を湿度センサで検出して、そのタイミングで電磁弁108が開口部106を開口する。すなわち、水蒸気が飽和水蒸気量に到達すると、それ以後は減酸素反応により減酸素室100の内圧が減少する一方だからである。そのため、このタイミングで開口部106を電磁弁108によって開状態にすることにより、外部から大気を流入して、減酸素室100の内圧が下がるのを防止できる。
なお、湿度が100%となった場合に容器内の圧力は大気圧よりも高い圧力である加圧状態である。よって、湿度が100%となった後に減酸素装置200が減酸素反応を続けても、減圧はされるものの直ちに大気圧以下の圧力に減圧されるわけではない。従って、加圧状態から大気圧に至るまでは開口部106の閉状態を維持し、大気圧以下の圧力になる前に開口部106を開状態にするために、湿度が100%であることを検出してから所定時間経過後に開口部106を開いてもよい。
実施形態2
次に、実施形態2の冷蔵庫10について説明する。
本実施形態と実施形態1の異なる点は、次の点である。実施形態1では開口部106に電磁弁108を設けたが、本実施形態はこれに代えて、開口部106にホースを繋ぎ、このホースの先に大気を供給するポンプを設ける。
制御部70は、式(2)の減酸素反応時に減酸素室100の内圧が圧力センサ112によって大気圧と等しい値と検出されたときに、ポンプを駆動させ、大気を減酸素室100内部に供給する。これにより、減酸素反応によって減酸素室100内部が減圧状態になるのを防止する。供給する大気の量は、減酸素装置200によって減酸素が行われ、それに伴う酸素の減少に対応した量だけ供給する。
本実施形態あっても、ポンプから供給される大気によって減酸素室内部が減圧状態になることがなく、扉が開け難くなることがない。また、供給される空気には酸素が20%しか含まれていないため、減酸素装置200によって減酸素される量の方が多く、減酸素の効果を有する。
なお、ポンプを駆動させるタイミングは、実施形態1の変更例と同様に湿度センサを用いてもよい。
また、制御部70は、式(2)の減酸素反応前からポンプを駆動させ、大気を減酸素室100内部に供給してもよい。これにより、減酸素反応によって減酸素室100内部が減圧状態になるのを防止できる。
変更例
上記実施形態では減酸素室100を野菜室14の天井部に設けたが、これに代えて、減酸素室100をチルド室44に設けてもよい。この理由は、チルド室44に収納される肉に含まれる油脂の酸化を防止し、肉などの保存に適するからである。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・冷蔵庫、16・・・野菜室、70・・・制御部、100・・・減酸素室、102・・・減酸素容器、104・・・扉、106・・・開口部、108・・・電磁弁、112・・・圧力センサ、200・・・減酸素装置

Claims (7)

  1. 減酸素室と、
    固体高分子電解質膜と、
    前記固体高分子電解質膜の一方の側に設けられたアノードと、
    前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられ、前記減酸素室へ通じるカソードと、
    前記アノードに通電するアノード集電体と、
    前記カソードに通電するカソード集電体と、
    前記アノード側に設けられた給水シートと、
    を有した減酸素装置において、
    前記減酸素室に設けられた開口部と、
    前記開口部を開閉する開閉部と、
    前記減酸素室内部が所定の基準圧力より低下したときに前記開閉部によって前記開口部を開口する制御部と、
    前記減酸素室内部の湿度を検出する湿度センサと、
    を有し、前記制御部は、前記湿度センサが100%の湿度を検出したときを基準に前記減酸素室内部の圧力が前記基準圧力まで低下したと判断する、
    減酸素装置。
  2. 前記開閉部が電磁弁である、
    請求項1に記載の減酸素装置。
  3. 減酸素室と、
    固体高分子電解質膜と、
    前記固体高分子電解質膜の一方の側に設けられたアノードと、
    前記固体高分子電解質膜の他方の側に設けられ、前記減酸素室へ通じるカソードと、
    前記アノードに通電するアノード集電体と、
    前記カソードに通電するカソード集電体と、
    前記アノード側に設けられた給水シートと、
    を有した減酸素装置において、
    前記減酸素室内部に気体を供給するポンプと、
    前記ポンプを用いて前記減酸素室内部に気体を供給して、前記減酸素室内部を所定の基準圧力より低下しないように制御する制御部と、
    前記減酸素室内部の湿度を検出する湿度センサと、
    を有し、前記制御部は、前記減酸素装置を動作させた後、前記湿度センサが100%の湿度を検出したときから前記減酸素装置の動作を終了させるまで前記ポンプを動作させる、
    減酸素装置。
  4. 前記制御部は、前記減酸素装置を動作させる前に前記ポンプを用いて前記減酸素室内部に気体を供給する、
    請求項3に記載の減酸素装置。
  5. 前記ポンプで供給する気体が大気である、
    請求項に記載の減酸素装置。
  6. 前記基準圧力が大気圧である、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の減酸素装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の減酸素装置が設けられた、
    冷蔵庫。
JP2013235200A 2013-11-13 2013-11-13 減酸素装置と冷蔵庫 Expired - Fee Related JP6226708B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013235200A JP6226708B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 減酸素装置と冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013235200A JP6226708B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 減酸素装置と冷蔵庫

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015094553A JP2015094553A (ja) 2015-05-18
JP6226708B2 true JP6226708B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=53197065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013235200A Expired - Fee Related JP6226708B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 減酸素装置と冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6226708B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106766563B (zh) * 2016-12-02 2019-12-24 青岛海尔股份有限公司 富氧膜组件和冷藏冷冻装置
CN106766516A (zh) 2016-12-02 2017-05-31 青岛海尔股份有限公司 储物装置
CN111156727B (zh) * 2018-11-07 2022-12-23 博西华电器(江苏)有限公司 氧气还原装置、气体调节系统及制冷器具
CN111895717A (zh) * 2020-07-21 2020-11-06 海信容声(广东)冰箱有限公司 保鲜装置及具有其的冰箱

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH468793A (de) * 1967-01-27 1969-02-28 Sulzer Ag Verfahren und Anlage zur künstlichen Absenkung des Sauerstoffgehaltes für die Erzeugung einer kontrollierten Atmosphäre in einem gekühlten Lagerraum für Früchte und dergleichen
JPS5997502A (ja) * 1982-11-24 1984-06-05 Japan Storage Battery Co Ltd 酸素濃度の制御方法
JPS61117103A (ja) * 1984-11-07 1986-06-04 Japan Storage Battery Co Ltd 酸素濃度制御方法
JPH0759511A (ja) * 1993-08-23 1995-03-07 Matsushita Refrig Co Ltd 貯蔵庫
JPH09287869A (ja) * 1996-04-18 1997-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸素濃度調整機能付き冷蔵庫
KR0162479B1 (ko) * 1996-08-20 1999-01-15 구자홍 냉장고의 식품신선저장장치
JP2004218924A (ja) * 2003-01-14 2004-08-05 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP2004293827A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP2005048977A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP2010014305A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Hitachi Appliances Inc 冷蔵庫
JP2010243072A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Panasonic Corp 冷蔵庫
JP5237908B2 (ja) * 2009-09-09 2013-07-17 日立アプライアンス株式会社 冷蔵庫
JP2012083081A (ja) * 2010-10-14 2012-04-26 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP5813979B2 (ja) * 2011-04-05 2015-11-17 株式会社東芝 冷蔵庫
JP5865643B2 (ja) * 2011-09-26 2016-02-17 株式会社東芝 減酸素ユニット、減酸素制御システム及び冷蔵庫
JP2013067852A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Toshiba Corp 減酸素装置及び冷蔵庫
JP2013067851A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Toshiba Corp 減酸素ユニット及び冷蔵庫
JP6026127B2 (ja) * 2012-03-29 2016-11-16 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015094553A (ja) 2015-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101572716B1 (ko) 냉장고 및 산소 저감 장치
JP6071292B2 (ja) 冷蔵庫
KR101694050B1 (ko) 산소저감 장치 및 저장고
JP6226708B2 (ja) 減酸素装置と冷蔵庫
JP2014020722A (ja) 冷蔵庫
JP6125174B2 (ja) 減酸素システム
JP6242586B2 (ja) 減酸素装置
JP6013046B2 (ja) 冷蔵庫
JP6230234B2 (ja) 冷蔵庫
JP6338875B2 (ja) 食品貯蔵庫
JP6712301B2 (ja) 貯蔵庫
JP6219081B2 (ja) 冷蔵庫
JP2015094018A (ja) 減酸素装置
JP6419439B2 (ja) 貯蔵庫
JP6555727B2 (ja) 冷蔵庫
JP6203000B2 (ja) 減酸素装置と冷蔵庫
JP5974319B2 (ja) 冷蔵庫
JP6192971B2 (ja) 冷蔵庫
JP6707165B2 (ja) 冷蔵庫
JP6262005B2 (ja) 減酸素装置、及び、冷蔵庫
JP6498876B2 (ja) 減酸素装置、及び、冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160607

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170829

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6226708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees