JP6223881B2 - 光検出器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、光検出器に関する。
1つの画素に複数のAPD(Avalanche Photo Diode)を光検出素子として配列した光検出器が知られている。代表的なものとしてはAPDにシリコン製ダイオードを用いたSiPM(Silicon Photo Multiplier)が知られている。
このシリコン製ダイオードには、一般にはpnダイオードが用いられている。SiPMは、APDとクエンチ抵抗で構成されるユニットが、1画素内に複数、並列に接続されている。APDに逆バイアス電圧を印加するとAPD内部に空乏層が形成される。この空乏層の内部は、イオン化したドナーやアクセプターにより電界が形成される。この電界により、空乏層内部に電子・正孔対が生成された場合には、電子と正孔は、それぞれ逆の方向に移動する。この電界が強いと、電子と正孔の移動速度は増加する。
電子と正孔が空乏層内を移動する際には、半導体を構成する原子と衝突を繰り返す。電子と正孔の速度が、電子と正孔でそれぞれに決まっている値を超えると、半導体を構成する原子と衝突した際に、別の電子・正孔対を新たに生成する。
この新たな電子・正孔対も電界により加速され、別の半導体構成原子に衝突し、さらに別の電子・正孔対を生成する。このような現象が繰返される連鎖反応により、1組の電子・正孔対の生成を、きっかけとして、大きなアバランシェ降伏電流が流れる。クエンチ抵抗の機能は、このアバランシェ降伏電流を、一定の電流が流れた後で停止させることである。すなわち、クエンチ抵抗にアバランシェシェ降伏電流が流れることにより、クエンチ抵抗の両端に電圧降下が生じる。その結果として、APDのpn接合に印加される電圧が低下し、そして空乏層内部の電界の強度が低下することで、アバランシェ降伏は停止する。この時のAPDの利得は、10〜10と非常に高く、光子(フォトン)1個の微弱な光であっても計測することができる。
また、複数のAPDと、X線をシンチレーション光に変換するシンチレータとの組み合わせを複数配列した装置が開示されている。このようにAPDとシンチレータとを組み合わせることによって、シンチレータのサイズに応じた空間分解能を有する光子計数画像を取得することができる。例えば、X線を検出することにより、CT(Computed Tomography)画像を取得する技術も知られている。
このように、SiPMは、アバランシェ降伏を利用することにより、高い感度を得ることができる。しかし、SiPMの感度は、光電流を取得する駆動期間に印加する電圧の微小な変動によって、大きく変化する。また、SiPMの感度は温度変化に対して敏感である。また、光検出素子に電圧を印加すると、ジュール熱が発生する。そこで、特許文献1には、駆動期間に印加する電圧の電圧値を、SiPMの温度に応じて調整する技術が開示されている。また、特許文献2には、駆動期間に計測される暗電流の影響を抑制するために、駆動期間に印加する電圧値を調整する技術が開示されている。
特開2013−16638号公報 特開2011−258645号公報
ここで、本発明者らは、光電流を取得する駆動期間に印加する駆動電圧を光検出素子に印加し続けると、光検出素子のアバランシェ降伏電圧が変化することを見出した。アバランシェ降伏電圧が変化すると、当該光検出素子において、最大の感度を得ることができる適正な駆動電圧値が変化してしまう。すなわち、従来の技術では、光検出素子のアバランシェ降伏電圧より高い逆バイアス電圧を駆動電圧として印加し続けることで、光検出素子の感度が低下する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、感度低下を抑制することができる、光検出器を提供することを目的とする。
実施形態の光検出器は、光検出素子と、電圧印加部と、第1取得部と、電圧制御部と、第2取得部と、第1算出部と、を備える。光検出素子は、pn接合を有し、検出した光に応じた光電流を出力する。電圧印加部は、光検出素子に電圧を印加する。第1取得部は、光検出素子で検出された光電流を取得する。電圧制御部は、光電流を取得する駆動期間には、絶対値がpn接合のアバランシェ降伏電圧以上の電圧値で且つpn接合に対して逆バイアスの駆動電圧を印加するように、電圧印加部を制御する。また、電圧制御部は、光電流を取得しない待機期間には、pn接合に対して順バイアスの第1待機電圧、0Vの電圧値の第2待機電圧、または、絶対値が0Vより大きく且つ前記駆動電圧未満の電圧値でpn接合に対して逆バイアスの第3待機電圧を印加するように、電圧印加部を制御する。第2取得部は、光検出素子の駆動期間の温度を取得する。第1算出部は、光検出素子に温度に対応するジュール熱を発生させる電圧印加条件を算出する。電圧制御部は、電圧印加条件に応じた、第1待機電圧、第2待機電圧、または、第3待機電圧を印加するように、電圧印加部を制御する。
検査装置の一例を示す模式図。 検出ユニットの説明図。 検出ユニットの断面図。 検査装置の機能的構成を示すブロック図。 印加時間と、アバランシェ降伏電圧の変化量と、の関係を示す線図。 印加電圧と、光電流の対数と、の関係を示す線図。 順バイアスの電圧に対する、順方向電流と順方向バイアス電圧の積である電力と、の関係を示す線図。 検出処理の手順を示すフローチャート。 電圧のタイムチャートを示す図。
以下に添付図面を参照して、本実施の形態の詳細を説明する。
図1は、本実施形態の検査装置1の一例を示す模式図である。
検査装置1は、光源11と、光検出器10と、駆動部13と、を備える。光源11及び駆動部13は、光検出器10に電気的に接続されている。
光源11と光検出器10は、間隔を隔てて対向配置されている。被検体12は光検出器10と光源11との間に配置されることができる。また、光源11と光検出器10とは、この対向配置された状態を維持したまま、被検体12を中心に回転可能に設けられている。
光源11は、対向する光検出器10に向かってX線等の放射線11aを照射する。光源11から照射された放射線11aは、図示しない架台上の被検体12を透過し、光検出器10に入射する。
光検出器10は、光を検出する装置である。光検出器10は、複数の検出ユニット20と、信号処理回路22と、を備える。検出ユニット20と、信号処理回路22とは、電気的に接続されている。光検出器10に設けられた複数の検出ユニット20は、本実施の形態では、光検出器10の回転方向(図1中、矢印X方向)に沿って配列されている。
検出ユニット20は、光源11から照射され被検体12を透過した放射線11aを、コリメータ21を介して入射面20aで受光する。コリメータ21は、検出ユニット20の入射面20a側に設置され、検出ユニット20に対して散乱線の入射を防止する。
検出ユニット20は、受光した光を検出する。そして、検出ユニット20は、検出した光に応じた光電流を、信号線23を介して信号処理回路22へ出力する。信号処理回路22は、検査装置1全体を制御する。信号処理回路22は、検出ユニット20から光電流を取得する。
本実施の形態では、信号処理回路22は、取得した光電流の電流値から、各検出ユニット20に入射した放射線のエネルギーおよび強度を算出する。そして、信号処理回路22は、各検出ユニット20に入射する放射線のエネルギーおよび強度から被検体12の放射線情報に基づく画像を生成する。
駆動部13は、光源11及び光検出器10を、これらの対向状態を維持したまま、光源11と光検出器10の間に位置する被検体12を中心として回転させる。これによって、検査装置1は、被検体12の断面画像を生成することができる。
なお、被検体12は、人体に限定されない。被検体12は、動植物や、物品などの非生物であってもよい。すなわち、検査装置1は、人体および動植物の断層像だけでなく、物品の内部の透視等のセキュリティ装置等の各種検査装置としても適用できる。
図2は、検出ユニット20の説明図である。図2(a)は、複数の検出ユニット20の配列状態を示す図である。複数の検出ユニット20は、検出ユニット20の回転方向(図2(a)中、矢印X参照)に沿って略円弧状に配列されている。
図2(b)は、検出ユニット20の模式図である。検出ユニット20は、支持基板24上に、光電変換層41と、シンチレータ50と、を備える。
シンチレータ50は、放射線を、放射線より長い波長を有する光(光子)に変換する。シンチレータ50は、シンチレータ材料で構成されている。シンチレータ材料は、X線等の放射線の入射により蛍光(シンチレーション光)を発する。なお、本実施の形態では、シンチレータ50の発する蛍光(シンチレーション光)を、光と称して説明する。シンチレータ材料は、光検出器10の適用対象に応じて適宜選択する。シンチレータ材料は、例えば、LuSiO:(Ce)、LaBr:(Ce)、YAP(イットリウム・アルミニウム・ペロブスカイト):Ce、Lu(Y)AP:Ce等であるが、これらに限られない。
光電変換層41は、シンチレータ50で変換された光を検出する。光電変換層41は、光検出素子32としてAPD(Avalanche Photo Diode)を複数配列したSiPM(Silicon Photo Multiplier)である。APDは、公知のアバランシェフォトダイオードである。
すなわち、本実施の形態では、光検出器10は、光検出素子32の光入射側にシンチレータ50を備えた構成である。なお、光検出器10は、シンチレータ50を備えない構成であってもよい。
光電変換層41は、複数の光検出素子32を1画素(画素領域35)とし、画素領域35をマトリクス状に複数配列した構成である。本実施の形態では、シンチレータ50は、反射層61によって、画素領域35の各々に対応する複数の領域に分離されている。シンチレータ50の光出射側に設けられた光電変換層41の各画素領域35に光が入射することで、画素領域35ごとに、入射した光のエネルギー及び強度が検出される。
また、本実施の形態では、検出ユニット20には、温度検知部60が設けられている。温度検知部60は、光検出素子32の温度を検知する。温度検知部60は、光検出素子32の温度を検出可能な位置に設けられていればよく、温度検知部60の設置位置は、図2に示す位置に限定されない。
図3は、検出ユニット20の断面図の一例である。なお、検出ユニット20は、公知のAPDを光検出素子32として備えた構成であればよく、その構造は、図3に示す例に限定されない。
検出ユニット20は、シンチレータ50と、光電変換層41と、が接着層42により接着された積層構造を有する。
シンチレータ50は、入射面50aから入射した放射線を光に変換する。光は、出射面50bから光電変換層41に向かって出射する。接着層42は、シンチレータ50と光電変換層41とを接着する機能を有する。接着層42は、シンチレータ50から出射した光を透過する。接着層42の厚さは、例えば、数十〜数百μmである。
シンチレータ50には、反射層61が設けられている。シンチレータ50は、反射層61によって、画素領域35の各々に対応する複数の領域に分離されている。反射層61は、光を反射する。反射層61は、例えば、TiO、BaSO、Ag等の微粉末をバインダ樹脂に混在させた材料によって形成されている。
光電変換層41は、シンチレータ50の出射面50bから出射した光を電気信号に変換する層である。光電変換層41は、接着層42側から酸化シリコン層51、第1シリコン層52、第2シリコン層53および絶縁膜56を積層した積層構造である。
酸化シリコン層51は、二酸化シリコン(SiO)を含む素材によって形成された層であり、内部に共通配線54を保持している。例えば、酸化シリコン層51は、組成として二酸化シリコンを最も多く含む。共通配線54は、シンチレータ50の出射面50bに沿って平面状に延在し、各画素領域35の酸化シリコン層51内に収まるように配置されたメッシュ状の金属(例えば、アルミニウムまたは銅等)の配線である。
第1シリコン層52は、P型シリコンによって形成された層である。第1シリコン層52は、例えば、後述するN型シリコンにより形成された第2シリコン層53上にエピタキシャル成長によって形成される。第1シリコン層52には、各画素領域35内において複数の光検出素子32が形成されている。
光検出素子32は、第1シリコン層52の各部分にボロン等のドーピング材をドーピングすることによりPN型ダイオードとして形成されたアバランシェフォトダイオード(APD)である。光検出素子32は、光(光子)が入射することによるアバランシェ降伏により、光検出素子32の酸化シリコン層51側(アノード)と第2シリコン層53側(カソード)との間を逆バイアス方向に導通する。
画素領域35内の各光検出素子32は、光検出素子32のアノード側から共通配線54へ向かって形成されたコンタクトホール51a内を挿通する導線(例えば、アルミニウムまたはタングステン等)によって、同一の共通配線54に接続されている。各光検出素子32は、第1シリコン層52において、例えば、互いに25μmピッチで形成されている。また、各光検出素子32は、第1シリコン層52と共通配線54との間に図示しないクエンチ抵抗である直列抵抗を有する。この直列抵抗は、例えば、ポリシリコン層によって形成できる。
なお、共通配線54はメッシュ状の金属配線に限定されない。共通配線54は、例えば、出射面50bから出射した光が光検出素子32により十分に検出される程度の光透過率を有し、同一の画素領域35内に存在する各光検出素子32がコンタクトホール51a内の導線を介して互いに導通する形状であればよい。
第2シリコン層53は、N型シリコンによって形成された層である。第2シリコン層53は、画素領域35内の各光検出素子32と、共通電極59とを導通する。
絶縁膜56は、第2シリコン層53の第1シリコン層52とは反対側の面を被覆する絶縁性の膜である。絶縁膜56は、例えば、二酸化シリコン(SiO)によって形成される。
また、光電変換層41には、凹部55が形成されている。凹部55は、酸化シリコン層51、第1シリコン層52、第2シリコン層53および絶縁膜56の積層方向に沿って、絶縁膜56側から、第2シリコン層53および第1シリコン層52を貫通し、酸化シリコン層51内の共通配線54に達する位置まで形成されている。凹部55の内側は、絶縁膜56により被覆されており、さらにその内側には、貫通電極58が充填されている。
貫通電極58は、凹部55の内側の絶縁膜56を覆うシード層57aと、シード層57aの内側を充填する充填部材57cとを有する。シード層57aは、例えば、スパッタリング法によって形成されたチタンおよび銅等を素材とする層である。シード層57aのうち共通配線54側に位置する部分は共通配線54に接触し、貫通電極58と共通配線54とを電気的に導通させる。シード層57aの内側には、充填部材57cが形成されている。充填部材57cは、電界銅めっき法によって銅などの材料によって形成されることができる。
貫通電極58は、光電変換層41の接着層42に対向する面の反対側の面から、共通配線54まで設けられている。絶縁膜56は、凹部55の内壁を覆い、共通配線54の第1シリコン層52側の部分の少なくとも一部を露出させる。シード層57aは、絶縁膜56の内壁および絶縁膜56から露出した共通配線54を覆う。貫通電極58は、絶縁膜56で覆われた凹部55の内側に設けられている。貫通電極58は、シード層57aの共通配線54を覆う部分と、光電変換層41の接着層42と対向する面の反対側の面と、を接続する。
凹部55は、例えば、絶縁膜56側から共通配線54側に向かって断面積が小さくなるテーパ形状を有する。なお、貫通電極58は、銅製の電極で電界銅めっき法によって形成されるものとしたが、これに限定されるものではなく、その他の電極形成方法により他の金属によって形成されるものとしてもよい。また、貫通電極58は、図3では、凹部55の絶縁膜56の内側を完全に充填しているが、これに限定されるものではなく、コンフォーマルに非充填状態で形成するものとしてもよい。この場合、貫通電極58の一部の露出部以外を絶縁樹脂で被覆することが好ましい。
また、貫通電極58が形成された同一の画素領域35に含まれる絶縁膜56の一部が除去され、その除去された部分は共通電極59によって被覆されている。共通電極59は、除去された部分を覆うシード層57bと、シード層57bの内側を充填する充填部分57dとを有する。シード層57bは、例えば、スパッタリング法によって形成される。そして、凹状に形成されたシード層57bの内側は、充填部分57dが形成されている。充填部材57dは、電界銅めっき法によって銅などの材料によって形成されることができる。
上述のように構成された検出ユニット20に、光源11(図1参照)から放射線11a(図1参照)が照射されると、放射線11aは、シンチレータ50の入射面50aに入射する。放射線11aは、シンチレータ50によって光に変換され、出射面50bから出射する。
出射面50bから出射した光は、接着層42および酸化シリコン層51を透過し、複数の光検出素子32の各々に入射する。
貫通電極58と共通電極59との間には、信号処理回路22(図1参照)の制御により、光検出素子32のpn接合に対して逆バイアスの駆動電圧が印加されている。この状態で、光検出素子32に光が入射することにより、光検出素子32には逆バイアス方向にパルス状の電流が流れ、貫通電極58と共通電極59との間に電流が流れる。そして、貫通電極58と共通電極59との間を流れる電流は、光電流として、信号線23を介して、信号処理回路22へ出力される。
このようにして、検出ユニット20は、光電流を検出する。
図4は、検査装置1の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、検査装置1は、光源11と、駆動部13と、光検出器10と、を備える。光検出器10は、APDである光検出素子32と、電圧印加部68と、温度検知部60と、入力部62と、記憶部66と、表示部64と、信号処理回路22と、を備える。
光源11、駆動部13、光検出素子32、及び温度検知部60は、上述したためここでは説明を省略する。
電圧印加部68は、光検出素子32のpn接合に電圧を印加する。光検出素子32は、上述したように、APDである。電圧印加部68は、光検出素子32に、電圧を印加する。詳細には、例えば、電圧印加部68は、図3に示す貫通電極58と共通電極59との間に電圧を印加することで、各光検出素子32に電圧を印加する。
入力部62は、ユーザによる各種指示を受け付ける。入力部62は、例えば、公知のスイッチやタッチパネル等である。本実施の形態では、入力部62は、光検出素子32から出力される光電流の取得を示す駆動指示や、光検出素子32による検出終了を示す終了指示などをユーザから受け付ける。光電流の取得を示す駆動指示は、光電流を取得して断面画像の生成を指示する撮影指示であってもよい。
記憶部66は、各種データを記憶する。表示部64は、各種画像を表示する。本実施の形態では、表示部64は、光検出結果として、例えば、被検体12の断面画像などを表示する。
信号処理回路22は、光検出器10全体を制御する。本実施の形態では、信号処理回路22は、回路で構成される場合を説明するが、CPU((Central Processing Unit)などを含んで構成されるコンピュータで構成してもよい。
信号処理回路22は、電圧制御部22Aと、第1取得部22Bと、第2取得部22Cと、出力部22Dと、第1算出部22Eと、第2算出部22Fと、受付部22Gと、第3取得部22Hと、第3算出部22Iと、を備える。電圧制御部22A、第1取得部22B、第2取得部22C、出力部22D、第1算出部22E、第2算出部22F、及び受付部22Gの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
第1取得部22Bは、光検出素子32で検出された光電流を取得する。
電圧制御部22Aは、駆動期間には、絶対値が、光検出素子32のpn接合のアバランシェ降伏電圧Vbdを超える電圧値で、且つpn接合に対して逆バイアスの駆動電圧Vopを印加する。
本実施の形態では、駆動期間とは、第1取得部22Bが光検出素子32から光電流を取得する期間を示す。すなわち、駆動期間とは、光検出素子32から光電流が信号処理回路22へ出力されている期間の内、第1取得部22Bが光電流を取得する期間を示す。
pn接合に対して逆方向バイアスとは、アノード側(p型領域側)を負(マイナス)とし、カソード側(n型領域側)を正(プラス)として、光検出素子32に電圧を印加することを示す。
光検出素子32の構成によるが、駆動電圧Vopとしては、例えば、アバランシェ降伏電圧Vbdの絶対値に2V〜3Vの電圧値を加算した逆バイアスの電圧を用いる。なお、この加算値は、光検出素子32の構成によって適宜調整すればよく、2V〜3Vに限定されない。
電圧印加部68が光検出素子32のpn接合に上記駆動電圧Vopを印加することで、光検出素子32は動作し、入射した光(光子)に応じた光電流を信号処理回路22へ出力する。
ここで、本発明者は、検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdより高い逆バイアスの電圧である駆動電圧Vopを光検出素子32に印加し続けると、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdが、印加時間に応じて変化することを見出した。
図5は、光検出素子32に駆動電圧Vopを印加したときの、印加時間と、アバランシェ降伏電圧Vbdの変化量(ΔVbd)と、の関係を示す線図74である。図5に示すように、本発明者らは、駆動電圧Vopの印加時間に応じて、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変化量(ΔVbd)が大きくなることを発見した。
光検出素子3や光電変換層41の構成によって異なるが、図5に示す例では、リーク電流は、約2.0×10−7Aである。また、pn接合に対して逆方向の電力は、印加した駆動電圧Vop×リーク電流で求められる。
図4に戻り、そこで、本実施の形態では、電圧制御部22Aは、待機期間には、待機電圧Vsとして、第1待機電圧、第2待機電圧、または第3待機電圧の何れかを印加するように、電圧印加部68を制御する。
本実施の形態では、待機期間とは、第1取得部22Bで光電流を取得しない期間を示す。すなわち、待機期間とは、駆動期間以外の一部または全部の期間である。詳細には、待機期間とは、光検出素子32から光電流が信号処理回路22へ出力されていない期間と、光検出素子32から光電流が信号処理回路22へ出力されている期間の内、第1取得部22Bで光電流を取得しない期間と、を示す。
第1待機電圧は、光検出素子32のpn接合に対して順バイアスの電圧である。第1待機電圧は、順バイアスの電圧であればよく、電圧値は限定されない。
第2待機電圧は、0Vの電圧である。すなわち、第2待機電圧は、光検出素子32に電圧を印加しないことを示す。
第3待機電圧は、絶対値が0Vより大きく且つ前記駆動電圧Vop未満の電圧値で、光検出素子32のpn接合に対して逆バイアスの電圧である。
pn接合に対して順バイアスとは、アノード側(p型領域側)を正(プラス)とし、カソード側(n型領域側)を負(マイナス)として、光検出素子32のpn接合に電圧を印加することを示す。
電圧制御部22Aは、待機期間には、待機電圧Vsとして、第1待機電圧、第2待機電圧、及び第3待機電圧の何れかを印加するように、電圧印加部68を制御すればよい。
上述したように、光検出素子32のpn接合に駆動電圧Vopを印加し続けると、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdが変化する。このため、待機期間に駆動電圧Vopを印加し続けると、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変化が大きくなり、光検出素子32の感度低下が進行する。
一方、電圧制御部22Aが、0Vの電圧である第2待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御すると、待機期間には、光検出素子32に電圧が印加されない状態となる。このため、電圧制御部22Aが第2待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御することで、駆動電圧Vopの継続印加によるアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。このため、光検出素子32の感度低下を抑制することができる。
また、光検出素子32の感度は、温度変化に対して敏感である。このため、駆動期間の光検出素子32の温度を一定に保つ観点からは、信号処理回路22で光電流を取得しない待機期間にも、光検出素子32に電圧を印加しつづけることが好ましい。しかし、上述のように、本発明者は、駆動電圧Vopを印加し続けると、印加時間に応じてアバランシェ降伏電圧Vbdの変動が大きくなることを見出した。
そこで、電圧制御部22Aが、絶対値が0Vより大きく且つ駆動電圧Vop未満の電圧値でpn接合に対して逆バイアスの電圧である上記第3待機電圧を印加するように、電圧印加部68を制御する。すると、逆バイアスの第3待機電圧の印加によって、光検出素子32からジュール熱が発生する。また、第3待機電圧は、絶対値が駆動電圧Vop未満の逆バイアスであることから、待機期間に駆動電圧Vopを光検出素子32に対して印加し続ける場合に比べて、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。
このため、電圧制御部22Aが、第3待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御することで、光検出素子32の温度変動を抑制しつつ、且つ、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。
図6は、光検出素子32へ印加した印加電圧と、光検出素子32から出力される光電流の対数(logI)と、の関係を示す線図70である。図6に示すように、光検出素子32に逆バイアスの電圧を印加し電圧値を変化させていくと、アバランシェ降伏電圧Vbd付近から急激に光電流が増加する。第3待機電圧の電圧値は、絶対値が0Vより大きく、且つ駆動電圧Vop未満の電圧値であればよく、光検出素子32の構成などに応じて適宜調整すればよい。
なお、光検出素子32に順バイアスの電圧を印加した場合、同じ電圧値の逆バイアスの電圧を光検出素子32に印加した場合に比べて、光検出素子32は、より大きいジュール熱を発生する。
図7は、光検出素子32へ印加した順バイアスの電圧に対する、光検出素子32が出力した順方向電流と順バイアスの積である電力(W)と、の関係を示す線図72である
そこで、電圧制御部22Aが、待機期間に、光検出素子32のpn接合に対して順バイアスの第1待機電圧を印加すると、逆バイアスの第3待機電圧を印加する場合に比べて、より低い電圧の印加により、光検出素子32の温度変動を抑制しつつ、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。
なお、待機期間に電圧印加部68が光検出素子32へ印加する待機電圧の電圧値及び電圧印加時間は、駆動期間の光検出素子32の温度に応じたジュール熱を発生させる電圧印加条件であることが好ましい。電圧制御部22Aが、駆動期間の光検出素子32の温度に応じたジュール熱を発生させる電圧印加条件(電圧値及び電圧時間)で、上記第1待機電圧または第3待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御することで、光検出素子32の温度変動を抑制することができる。このため、光検出素子32の感度変動を抑制することができる。
図4に戻り、そこで、本実施の形態の信号処理回路22の第2取得部22Cは、光検出素子32の駆動期間の温度を取得する。光検出素子32の駆動期間の温度は、詳細には、駆動期間における、光検出素子32に駆動電圧が印加されて光検出素子32の温度が略一定となった状態のときの温度を示す。更に具体的には、光検出素子32の駆動期間の温度は、駆動期間における、駆動期間から待機期間へと移行する直前の光検出素子32の温度であることが好ましい。第2取得部22Cは、温度検知部60から駆動期間の温度検知結果を取得することで、光検出素子32の駆動期間の温度を取得する。
第2取得部22Cは、第2算出部22Fから、光検出素子32の駆動期間の温度を取得してもよい。第2算出部22Fは、待機期間から駆動期間に前回移行してからの経過時間と、この駆動期間に印加した駆動電圧Vopと、から、光検出素子32が駆動期間に発生したジュール熱を算出する。ジュール熱の算出に用いる光検出素子32の抵抗値は、予め記憶部66に記憶すればよい。そして、第2算出部22Fは、光検出素子32のジュール熱の算出時に、記憶部66から読取った光検出素子32の抵抗値と、上記経過時間と、駆動電圧Vopの電圧値と、から、ジュール熱を算出すればよい。
同様に、第2取得部22Cは、第2算出部22Fから、光検出素子32の待機期間の温度を取得してもよい。第2算出部22Fは、駆動期間から待機期間に前回移行してからの経過時間と、この待機期間に印加した待機電圧と、から、光検出素子32が駆動期間に発生したジュール熱を算出する。第2算出部22Fは、光検出素子32のジュール熱の算出時に、記憶部66から読取った光検出素子32の抵抗値と、上記経過時間と、待機電圧の電圧値と、から、ジュール熱を算出すればよい。
この場合、第2取得部22Cは、第2算出部22Fで算出されたジュール熱から、光検出素子32の温度を算出することで、光検出素子32の駆動期間の温度を取得すればよい。
第1算出部22Eは、第2取得部22Cで取得した光検出素子32の駆動期間の温度に対応するジュール熱を光検出素子32に発生させる電圧印加条件を算出する。電圧印加条件は、電圧値及び電圧印加時間を含む。なお、電圧印加時間は、待機期間として設定可能な最短時間や待機期間の平均時間などを予めさだめてもよい。この場合、第1算出部22Eは、電圧印加条件として、電圧値を算出する。
詳細には、待機期間に、逆バイアスである上記第3待機電圧を印加する場合、第1算出部22Eは、絶対値が0Vより大きく且つ駆動電圧Vop未満の逆バイアスの電圧値を算出する。一方、待機期間に、順バイアスである上記第1待機電圧を印加する場合、第1算出部22Eは、順バイアスの電圧値を算出する。
なお、第1算出部22Eは、第2取得部22Cを介さずに、第2算出部22Fで算出されたジュール熱を用いて、該ジュール熱を光検出素子32に発生させるための電圧印加条件を算出してもよい。
そして、電圧制御部22Aは、第1算出部22Eで算出された電圧印加条件に応じた、前記第1待機電圧、前記第2待機電圧、または前記第3待機電圧を印加するように、前記電圧印加部68を制御する。
詳細には、第1算出部22Eが、電圧印加条件として、駆動電圧Vop未満の逆バイアスの電圧値を算出すると、電圧制御部22Aは、算出された電圧値の逆バイアスの第3待機電圧を予め定めた時間印加するように、電圧印加部68を制御する。
また、第1算出部22Eが、電圧印加条件として順バイアスの電圧値を算出すると、電圧制御部22Aは、算出された電圧値の順バイアスの第1待機電圧を予め定めた時間印加するように、電圧印加部68を制御する。
また、電圧制御部22Aは、第2待機電圧、すなわち、0Vの電圧値の電圧を印加するように、電圧印加部68を制御する。
出力部22Dは、第1取得部22Bで取得した光電流から、検出結果として、例えば、被検体12の放射線画像を生成し、表示部64へ出力する。受付部22Gは、入力部62から、ユーザによる入力部62の操作指示を受け付ける。
第3取得部22Hは、第1待機電圧を印加した際に流れる電流値を測定する。一般にpnダイオードでは、順方向バイアス電圧値と、その際に流れる順方向電流値の関係から、そのpnダイオードの温度を算出できることが知られている。本発明者らは、pnダイオードを有する光検出素子32においても、順方向バイアス電圧値と、その際に流れる順方向電流値の関係から、光検出素子32の温度が算出できることを見出した。この際の電圧は、第1待機電圧よりも低くてもよい。これらの値から光検出器32の温度を算出するため、第3取得部22Hにおいて、第1待機電圧を印加した際に流れる電流値を測定する。
第3算出部22Iは、第1待機電圧値から、光検出素子32の温度を算出する。詳細には、第3算出部22Iは、第1待機電圧値と第3取得部で測定した電流値から、光検出素子32の温度を算出する機能を有する。この温度を温度検知部60で測定する温度の替りに用いることが可能性ある。また、温度の測定精度を向上するために、温度検知部60で測定した温度を用いることも可能である。なお、第3取得部22Hと第3算出部22Iとを省略することもできる。
次に、信号処理回路22で実行する制御処理の手順を説明する。
図8は、信号処理回路22で実行する検出処理の手順を示すフローチャートである。なお、図8は、電圧制御部22Aが、待機電圧として、第1待機電圧または第3待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御する場合の手順を示した。
図示を省略する電源スイッチがユーザによって操作され、検査装置1の装置各部に電力が供給されると、電圧制御部22Aが、駆動電圧Vopを印加するように電圧印加部68を制御する(ステップS100)。記憶部66は、絶対値が光検出素子32のpn接合のアバランシェ降伏電圧以上の電圧値で且つpn接合に対して逆バイアスの駆動電圧を予め記憶する。電圧制御部22Aは、記憶部66から駆動電圧Vopを読取り、電圧印加部68を制御すればよい。
ステップS100の処理によって、電圧印加部68は、光検出素子32への駆動電圧Vopの印加を開始する。駆動電圧Vopが印加された状態で、光検出素子32に光が入射すると、光検出素子32で検出された光に応じた光電流が信号処理回路22へ出力される。
次に、受付部22Gが、入力部62から駆動指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS102)。上述したように、光電流の取得を示す駆動指示は、断面画像の生成を指示する撮影指示であってもよい。
受付部22Gは、入力部62から駆動指示を受け付けたと判断(ステップS102:Yes)するまで否定判断を繰り返す(ステップS102:No)。受付部22Gが駆動指示を受け付けたと判断すると(ステップS102:Yes)、信号処理回路22は、起動開始である立上げ状態から駆動期間に移行したと判別し、ステップS104へ進む。なお、ステップS102で否定判断した場合(ステップS102:No)、信号処理回路22は、立ち上げ状態から待機期間に移行したと判別し、後述するステップS110へ進んでもよい。
ステップS104では、第1取得部22Bが、光検出素子32から光電流を取得する(ステップS104)。次に、出力部22Dが、ステップS104で取得した光電流から、検出結果として、例えば、被検体12の放射線画像を生成し、表示部64へ出力する(ステップS106)。なお、出力部22Dは、ステップS104で取得した光電流を検出結果として表示部64へ出力してもよい。また、出力部22Dは、検出結果を、記憶部66へ記憶してもよい。
なお、ステップS104及びステップS106の処理は、1回の駆動指示(または撮影指示)により光電流を取得する予め定めた時間、継続して実行する。例えば、検査装置1において、図1に示す被検体12の放射線画像を生成する場合には、光源11及び光検出器10が被検体12の周囲を少なくとも1周する間、継続して実行する。
次に、受付部22Gは、入力部62から、駆動指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS108)。ステップS108の判断は、ステップS102と同様である。
受付部22Gが、入力部62から駆動指示を受け付けたと判断した場合(ステップS108:Yes)、信号処理回路22は、駆動期間中であると判別し、ステップS104へ戻る。
一方、受付部22Gが、入力部62から駆動指示を受け付けないと判断した場合(ステップS108:No)、信号処理回路22は、駆動期間から待機期間に移行したと判別し、ステップS110へ進む。
ステップS110では、第2取得部22Cが、駆動期間の光検出素子32の温度を取得する(ステップS110)。次に、第1算出部22Eが、ステップS110で取得した温度に対応するジュール熱を発生させる電圧印加条件を算出する(ステップS112)。
待機期間に、逆バイアスである第1待機電圧を印加する場合、ステップS112において、第1算出部22Eは、電圧印加条件として、0Vを超え且つ駆動電圧Vop未満の逆バイアスの電圧値を算出する。一方、待機期間に、順バイアスである第3待機電圧を印加する場合、第1算出部22Eは、電圧印加条件として、順バイアスの電圧値を算出する。なお、電圧印加時間は、一例として、予め定めた値を用いる場合を説明する。
なお、待機期間に、第1待機電圧、第2待機電圧、及び第3待機電圧の何れを用いて電圧印加部68を制御するかを示す識別情報を、予め記憶部66に記憶しておく。そして、第1算出部22Eは、記憶部66に記憶されている識別情報によって識別される待機電圧(ここでは、第1待機電圧または第3待機電圧)に対応する電圧印加条件を、算出すればよい。
次に、電圧制御部22Aが、ステップS112で算出された電圧印加条件に応じた、上記識別情報によって識別され第1待機電圧または第3待機電圧を印加するように、光検出素子32を制御する(ステップS114)。
ステップS114の処理によって、光検出素子32には、第1待機電圧または第3待機電圧が待機期間に印加される。
次に、受付部22Gは、入力部62から、駆動指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS114)。ステップS114の判断は、ステップS102と同様である。
受付部22Gが、入力部62から駆動指示を受け付けたと判断した場合(ステップS114:Yes)、信号処理回路22は、待機期間から駆動期間に移行したと判別し、ステップS118へ進む。そして、電圧制御部22Aが、駆動電圧Vopを印加するように電圧印加部68を制御し(ステップS118)、上記ステップS104へ戻る。
一方、受付部22Gが、入力部62から駆動指示を受け付けないと判断した場合(ステップS108:No)、信号処理回路22は、待機期間中と判別し、ステップS120へ進む。
受付部22Gは、入力部62から、処理終了を示す終了指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS120)。終了指示を受け付けないと判断すると(ステップS120:No)、信号処理回路22は、待機期間中と判別し、ステップS114へ戻る。一方、終了指示を受け付けたと判断すると(ステップS120:Yes)、光検出素子32への電圧印加を解除し、本ルーチンを終了する。
図9は、光検出素子32に印加された電圧のタイムチャートを示す図である。なお、図9は、信号処理回路22でステップS100〜ステップS120の手順を実行し、待機期間に順バイアスの第1待機電圧を印加するように制御した場合のタイムチャートである。
図9に示すように、立上げ時(図9中、T1参照)及び駆動期間(図9中、Top参照)には、光検出素子32のpn接合のアバランシェ降伏電圧Vbd以上の逆バイアスの駆動電圧Vopが印加される(図9中、線図80A参照)。そして、待機期間(図9中、Ts参照)には、光検出素子32のpn接合に対して順バイアスの第1待機電圧が印加される(図9中、線図80B参照)。
以上説明したように、本実施の形態の光検出器10は、光検出素子32と、電圧印加部68と、第1取得部22Bと、電圧制御部22Aと、を備える。光検出素子32は、pn接合を有し、検出した光に応じた光電流を出力する。電圧印加部68は、光検出素子32に電圧を印加する。第1取得部22Bは、光検出素子32で検出された光電流を取得する。電圧制御部22Aは、光検出素子32から光電流を取得する駆動期間には、絶対値が光検出素子32のpn接合のアバランシェ降伏電圧Vbd以上の電圧値で、且つ、光検出素子32のpn接合に対して逆バイアスの駆動電圧Vopを印加する。
また、電圧制御部22Aは、光検出素子32から光電流を取得しない待機期間には、第1待機電圧、第2待機電圧、または第3待機電圧を印加するように、電圧印加部68を制御する。第1待機電圧は、光検出素子32のpn接合に対して順バイアスの電圧である。第2待機電圧は、0Vの電圧値の電圧である。第3待機電圧は、絶対値が0Vより大きく且つ駆動電圧Vop未満の電圧値で、光検出素子32のpn接合に対して逆バイアスの電圧である。
従って、本実施の形態の光検出器10は、光検出素子32の感度低下を抑制することができる。
すなわち、電圧制御部22Aが、0Vの電圧である第2待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御すると、待機期間には、光検出素子32に電圧が印加されない状態となる。このため、駆動電圧Vopの継続印加によるアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができ、光検出素子32の感度低下を抑制することができる。
また、電圧制御部22Aが第3待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御すると、逆バイアスの第3待機電圧の印加によって、光検出素子32からジュール熱が発生する。第3待機電圧は、絶対値が駆動電圧Vop未満の逆バイアスである。このため、電圧制御部22Aが、第3待機電圧を印加するように電圧印加部68を制御することで、光検出素子32の温度変動を抑制しつつ、且つ、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。
また、光検出素子32に順バイアスの電圧を印加した場合、同じ電圧値の逆バイアスの電圧を光検出素子32に印加した場合に比べて、光検出素子32は、より大きいジュール熱を発生する。このため、電圧制御部22Aが、待機期間に、光検出素子32のpn接合に対して順バイアスの第1待機電圧を印加すると、より低い電圧値の電圧の印加により、光検出素子32の温度変動を抑制しつつ、光検出素子32のアバランシェ降伏電圧Vbdの変動を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、光検出素子32を含む光電変換層41の光入射側に、シンチレータ50が設けられた構成である場合を説明した。しかし、光検出素子32は、シンチレータ50を備えない構成であってもよく、光検出素子32は、シンチレータ50を備えた構成に限定されない。
また、本実施の形態では、光検出器10を、検査装置1に搭載した場合を説明した。しかし、光検出器10は、各種の光を検出する検出装置に搭載可能であり、被検体12の断面画像を取得する検査装置1への搭載に限定されない。
なお、上記実施の形態における光検出器10の検出処理を実行するためのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上記実施の形態における光検出器10の検出処理を実行するためのプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態における光検出器10の検出処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施の形態における光検出器10の検出処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
上記実施の形態における光検出器10の検出処理を実行するためのプログラムは、上述した各部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより該各部が主記憶装置上にロードされ、該各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 光検出器
22A 電圧制御部
22B 第1取得部
22C 第2取得部
22E 第1算出部
22F 第2算出部
22H 第3取得部
22I 第3算出部
32 光検出素子
50 シンチレータ
60 温度検知部
68 電圧印加部

Claims (5)

  1. pn接合を有し、検出した光に応じた光電流を出力する光検出素子と、
    前記光検出素子に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記光検出素子で検出された光電流を取得する第1取得部と、
    前記光電流を取得する駆動期間には、絶対値が前記pn接合のアバランシェ降伏電圧以上の電圧値で且つ前記pn接合に対して逆バイアスの駆動電圧を印加し、前記光電流を取得しない待機期間には、前記pn接合に対して順バイアスの第1待機電圧、0Vの電圧値の第2待機電圧、または、絶対値が0Vより大きく且つ前記駆動電圧未満の電圧値で前記pn接合に対して逆バイアスの第3待機電圧を印加するように、前記電圧印加部を制御する電圧制御部と、
    前記光検出素子の前記駆動期間の温度を取得する第2取得部と、
    前記光検出素子に前記温度に対応するジュール熱を発生させる電圧印加条件を算出する第1算出部と、
    を備え、
    前記電圧制御部は、前記電圧印加条件に応じた、前記第1待機電圧、前記第2待機電圧、または、前記第3待機電圧を印加するように、前記電圧印加部を制御する、
    光検出器。
  2. 前記光検出素子の温度を測定する温度検知部を備え、
    前記第2取得部は、前記光検出素子の前記駆動期間の温度を前記温度検知部から取得する、請求項に記載の光検出器。
  3. 前記待機期間から前記駆動期間に前回移行してからの経過時間と、前記駆動電圧と、から、前記光検出素子が前記駆動期間に発生したジュール熱を算出する第2算出部を備え、
    前記第1算出部は、算出された前記ジュール熱を発生させる前記電圧印加条件を算出する、請求項に記載の光検出器。
  4. 前記第1待機電圧を印加した際に流れる電流値を測定する第3取得部と、
    前記第1待機電圧から、前記光検出素子の温度を算出する第3算出部と、
    を備えた、請求項1に記載の光検出器。
  5. 前記光検出素子の光入射側に設けられ、放射線をシンチレーション光に変換するシンチレータを備えた、
    請求項1に記載の光検出器。
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