JP5872197B2 - フォトダイオードアレイモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、フォトダイオードアレイモジュールに関する。
ガイガーモードで動作する複数のアバランシェフォトダイオードと、それぞれのアバランシェフォトダイオードに対して直列に接続されたクエンチング抵抗と、を備えているフォトダイオードアレイが知られている(たとえば、特許文献1参照)。このようなフォトダイオードアレイは、特許文献1にも記載されているように、フォトンカウンティング用光半導体素子「MPPC」(登録商標)に用いられる。
特開2011−003739号公報
「MPPC(登録商標) Multi-Pixel Photon Counter 技術資料(2009年5月)」、浜松ホトニクス株式会社、[online]、[平成23年05月09日検索]、インターネット<URL:http://jp.hamamatsu.com/resources/products/ssd/pdf/tech/mppc_technical_information.pdf>
非特許文献1にも記載されているように、上述したフォトダイオードアレイでは、所望のゲイン(増倍率)が得られるように、フォトダイオードアレイに印加する逆バイアス電圧の推奨動作電圧が決定されている。一般に、推奨動作電圧の決定は、以下の手法により行われている。
上述したフォトダイオードアレイの増倍率は、フォトダイオードアレイがフォトンを検出したときの出力電荷量から算出できる。この増倍率は、フォトダイオードアレイに印加される逆バイアス電圧によって変化する。したがって、出力電荷量から算出される増倍率が所望の値となるときの逆バイアス電圧を求め、この逆バイアス電圧を推奨動作電圧として決定する。
ところで、増倍率は、次のようにして測定される。上述したフォトダイオードアレイに増幅器(たとえば、チャージアンプなど)を接続し、増幅器からの出力から、出力電荷量の度数分布を取る。出力電荷量の度数分布は、単位時間当たりの積算電荷量の分布をプロットすることにより得られる。出力電荷量の度数分布には、複数のピークが分離して現われ、隣り合うピークの間隔が、1フォトン検出分の出力電荷量に相当する。このため、隣り合うピークの間隔に基づいて、増倍率を算出することができる。
しかしながら、上述した増倍率の測定手法は、以下のような問題点を有している。
上述したフォトダイオードアレイは、固体素子であるため、熱的に発生した暗電流のキャリアによるノイズ(ダークノイズ)が発生する。特に、上述したフォトダイオードアレイでは、ダークノイズが増倍されると共にランダムに発生するため、ダークノイズとフォトンの検出信号とが区別し難い。すなわち、ダークノイズの発生頻度(ダークカウント)と所定数のフォトンを検出する頻度とを区別し難い。このため、出力電荷量の度数分布において、ピークが分離して現われ難くなり、増倍率そのものを算出することが困難となる。特に、フォトダイオードアレイの大面積化を図る場合、ダークカウントが増加するため、増倍率の測定が困難となる問題はより顕著となる。
フォトダイオードアレイに増幅器を接続し、フォトダイオードアレイからの出力を増幅しているため、測定結果が増幅器の特性ばらつきに大きく左右される。このため、増倍率を精度良く算出することは困難となる。
したがって、上述した推奨動作電圧の決定手法では、出力電荷量から算出される増倍率に基づいて推奨動作電圧を決定するため、推奨動作電圧を精度良く且つ容易に決定することが困難であった。
本発明は、フォトダイオードアレイに印加する逆バイアス電圧の推奨動作電圧を容易に且つ精度良く決定することが可能なフォトダイオードアレイモジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、調査研究の結果、以下のような事実を新たに見出した。
ガイガーモードで動作する複数のアバランシェフォトダイオードが配列されていると共に複数のアバランシェフォトダイオードそれぞれに一端が電気的に接続されたクエンチング抵抗を備えているフォトダイオードアレイに逆バイアス電圧を印加し、当該逆バイアス電圧を変化させた場合、電流−電圧特性は、次のように変化する。すなわち、逆バイアス電圧が降伏(ブレークダウン)電圧以上となった後にガイガー領域に入り、アバランシェフォトダイオードがガイガーモードに移行し始めると、電流の値が立ち上がる。そして、最も多くのアバランシェフォトダイオードがガイガーモードに移行する逆バイアス電圧で、逆バイアス電圧に対する電流の変化に変曲点が現われる。これらは、複数のアバランシェフォトダイオードが並列接続されている構成と、各アバランシェフォトダイオードにクエンチング抵抗が直列接続されている構成と、に起因する。したがって、この変曲点における逆バイアス電圧を基準電圧とし、当該基準電圧に基づいて推奨動作電圧を設定することにより、当該推奨動作電圧を容易に且つ精度良く決定することができる。
かかる事実を踏まえ、本発明に係るフォトダイオードアレイモジュールは、ガイガーモードで動作する複数のアバランシェフォトダイオードと、それぞれのアバランシェフォトダイオードに対して直列に接続されたクエンチング抵抗と、を有しているフォトダイオードアレイと、フォトダイオードアレイに印加する直流電圧を生成する電圧源と、フォトダイオードアレイに流れる電流を検出し、該電流に応じた電流モニタ信号を生成する電流検出手段と、生成する直流電圧を変化させるように電圧源を制御すると共に、電流検出手段にて生成された電流モニタ信号に基づいて、フォトダイオードアレイに印加する直流電圧の変化に対するフォトダイオードアレイに流れる電流の変化における変曲点を求め、該変曲点での直流電圧に基づいて推奨動作電圧を決定する制御手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係るフォトダイオードアレイモジュールでは、制御手段が、生成する直流電圧を変化させるように電圧源を制御すると共に、上記電流モニタ信号に基づいて、フォトダイオードアレイに印加する直流電圧の変化に対するフォトダイオードアレイに流れる電流の変化における変曲点を求め、当該変曲点での直流電圧に基づいて推奨動作電圧を決定する。これにより、ダークノイズの影響を受け難く、推奨動作電圧を精度良く決定することができる。また、本発明では、フォトダイオードアレイに印加する直流電圧を変化させ、当該直流電圧の変化に対する電流の変化から、上記変曲点を求めているため、推奨動作電圧を容易に決定することができる。
制御手段は、電流検出手段にて生成された電流モニタ信号に基づいて、フォトダイオードアレイに流れる電流を一回以上微分し、上記変曲点を求めてもよい。この場合には、電流の変化における変曲点を確実に求めることができる。
制御手段は、変曲点での直流電圧に加算する電圧に対応する値を記憶しており、該値に対応する電圧を変曲点での直流電圧に加算することにより推奨動作電圧を決定してもよい。この場合には、推奨動作電圧をより一層簡易に決定することができる。
フォトダイオードアレイに印加される直流電圧を検出し、該直流電圧に応じた電圧モニタ信号を生成する電圧検出手段を更に備え、制御手段は、電圧検出手段にて生成された電圧モニタ信号に対応する直流電圧の変化に対するフォトダイオードアレイに流れる電流の変化における変曲点を求めてもよい。この場合には、フォトダイオードアレイに実際に印加される直流電圧に基づいて、上記変曲点が求められると共に推奨動作電圧が決定されることとる。したがって、推奨動作電圧をより一層精度良く決定することができる。
制御手段は、推奨動作電圧に対応する直流電圧をガイガーモードで動作させるための逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイに印加するように電圧源を制御してもよい。この場合には、推奨動作電圧を決定するための電圧源と、複数のアバランシェフォトダイオードをガイガーモードで動作させるための電圧源と、が共通化されることとなる。したがって、モジュールの構成が複雑化するのを防ぐことができる。
フォトダイオードアレイの温度を検出し、該温度に応じた温度モニタ信号を生成する温度検出手段を更に備え、制御手段は、推奨動作電圧と温度検出手段にて生成された温度モニタ信号とに基づいて、ガイガーモードで動作させるための動作電圧を決定し、決定した動作電圧を逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイに印加するように電圧源を制御してもよい。この場合には、アバランシェフォトダイオードにおける増倍率の温度特性を補償することができる。
本発明によれば、フォトダイオードアレイに印加する逆バイアス電圧の推奨動作電圧を容易に且つ精度良く決定することが可能なフォトダイオードアレイモジュールを提供することができる。
本実施形態に係るフォトダイオードアレイの斜視図である。 図1に示したフォトダイオードアレイのII−II矢印断面図(a)と、その回路図(b)である。 本実施形態に係るフォトダイオードアレイの全体の回路図である。 本実施形態に係るフォトダイオードアレイモジュールを示す概略図である。 推奨動作電圧の決定処理を示すフローチャートである。 フォトダイオードアレイの電流−電圧特性の一例を示す線図である。 図6に示された電流−電圧特性を電流について一回微分した結果を示す線図である。 動作電圧の調整処理を示すフローチャートである。 フォトダイオードアレイの温度と逆バイアス電圧との関係の一例を示す線図である。 本実施形態の変形例に係るフォトダイオードアレイモジュールを示す概略図である。 本実施形態の変形例に係るフォトダイオードアレイモジュールを示す概略図である。 本実施形態の変形例に係るフォトダイオードアレイモジュールを示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るフォトダイオードアレイ10の構成を説明する。図1は、フォトダイオードアレイの斜視図であり、図2は、図1に示したフォトダイオードアレイのII−II矢印断面図(a)と、その回路図(b)である。図3は、フォトダイオードアレイの全体の回路図である。
フォトダイオードアレイ10は、複数のフォトダイオードD1(図3参照)をN型(第1導電型)の半導体基板1Nに形成してなる。
個々のフォトダイオードD1は、半導体基板1Nの一方の表面側に形成されたP型(第2導電型)の第1半導体領域1PAと、第1半導体領域1PA内に形成されこの第1半導体領域1PAよりも高い不純物濃度を有するP型(第2導電型)の第2半導体領域1PBと、を有している。フォトダイオードD1は、半導体基板1Nに電気的に接続された第1電極E1と、第2半導体領域1PB上に形成された表面電極E3と、を有している。第1半導体領域1PAの平面形状は、四角形である。第2半導体領域1PBは、第1半導体領域の内側に位置し、平面形状は四角形である。第1半導体領域1PAの深さは、第2半導体領域1PBよりも深い。図1中の半導体基板1は、N型の半導体基板1Nと、P型の半導体領域1PA,1PBの双方を含んだものを示している。
フォトダイオードアレイ10は、個々のフォトダイオードD1毎に、第1半導体領域1PAの外側の半導体基板1N上に、絶縁層L(図2参照)を介して形成された金属層からなる第1反射体E2と、表面電極E3に、その一方端が連続し、第1半導体領域1PA上の絶縁層Lの表面に沿って延びた抵抗層(クエンチング抵抗)R1と、を備えている。図1では、構造の明確化のため、図2に示した絶縁層Lの記載を省略している。
第1反射体E2は、平面形状がL字型の金属層からなる反射体E21からなる。半導体基板1N上に位置する第1反射体E21(E2)と、第1開口を有する環状の表面電極E3とは、電気的に隔離されている。すなわち、フォトダイオードD1のアノードとカソードには、それぞれ電極が設けられるが、一方の表面電極E3は、第1反射体E2から電気的に分離している。これにより、第1反射体E2は、表面電極E3とは明確に区別され、反射に適した箇所にこれを配置するための設計の自由度が増加している。個々のフォトダイオードD1に接続される抵抗層R1の他方端は、必要に応じて抵抗層R1に連続した配線電極を介して、共通の信号読出線TLに電気的に接続されている。
図1においては、列方向に隣接する一対のフォトダイオード(半導体領域1PAの直下の領域)は、共に、抵抗層R1を介して、行方向に延びる信号読出線TLに接続されている。1つの信号読出線TLには、複数対のフォトダイオードが、それぞれ抵抗層R1を介して接続されている。行方向に延びる信号線TLは、列方向に沿って複数本整列している。個々の信号線TLに対しても、同様に複数対のフォトダイオードが、それぞれ、抵抗層R1を介して接続されている。図1に示される各信号線TLは、最終的には全て接続され、回路的には1本の信号線TLとして、図3に示すような回路を構成する。
抵抗層R1は、これが接続される表面電極E3よりも抵抗率が高く、また、第1反射体E2よりも抵抗率が高い。具体的には、抵抗層R1は、ポリシリコンからなり、残りの電極及び反射体は全てアルミニウムなどの金属からなる。半導体基板1がSiからなる場合には、電極材料としては、アルミニウムの他に、AuGe/Niなどもよく用いられる。Siを用いた場合におけるP型不純物としてはBなどの3族元素が用いられ、N型不純物としては、N、P又はAsなどの5族元素が用いられる。半導体の導電型であるN型とP型は、互いに置換して素子を構成しても、当該素子を機能させることができる。これらの不純物の添加方法としては、拡散法やイオン注入法を用いることができる。
絶縁層Lの材料としては、SiO又はSiNを用いることができる。絶縁層Lの形成方法としては、これが例えばSiOからなる場合には、熱酸化法やスパッタ法を用いることができる。
上述の構造の場合、N型の半導体基板1NとP型の第1半導体領域1PAとの間に、PN接合が構成されることで、フォトダイオードD1が形成されている。半導体基板1Nは、基板裏面に形成された第1電極E1に電気的に接続され、第1半導体領域1PAは、第2半導体領域1PBを介して、表面電極E3に接続されている。抵抗層R1はフォトダイオードD1に対して直列に接続されている(図2の(b)参照)。
フォトダイオードアレイ10においては、個々のフォトダイオードD1をガイガーモードで動作させる。ガイガーモードでは、フォトダイオードD1のブレークダウン電圧よりも大きな逆方向電圧(逆バイアス電圧)をフォトダイオードD1のアノード/カソード間に印加する。すなわち、アノードには(−)電位V1を、カソードには(+)電位V2を印加する。これらの電位の極性は相対的なものであり、一方の電位をグランド電位とすることも可能である。
アノードはP型の半導体領域1PAであり、カソードはN型の半導体基板1Nである。フォトダイオードD1は、アバランシェフォトダイオードとして機能する。フォトダイオードD1に光(フォトン)が入射すると、基板内部で光電変換が行われて光電子が発生する。図2の(a)に示したP型半導体領域1PAのPN接合界面の近傍領域AVCにおいて、アバランシェ増倍が行われ、増幅された電子群は電極E1に向けて流れる。
第1反射体E2は、第2半導体領域1PBに対して、相対的に低不純物濃度の第1半導体領域1PAの外側の半導体基板1Nの表面上に設けられている。半導体基板1Nの露出面の領域は、光入射に対しては、殆ど検出に寄与しないデッドスペースである。第1反射体E2は、入射した光を反射し、第2反射体(たとえば、金属パッケージ内面など)に入射させる。第2反射体は、入射した光を再度反射させ、再反射された光を、有効にフォトダイオードD1に導く。
個々のフォトダイオードD1に接続された抵抗層R1の他方端は、半導体基板1Nの表面に沿って共通の信号読出線TLに電気的に接続されている。複数のフォトダイオードD1は、ガイガーモードで動作しており、各フォトダイオードD1は、共通の信号線TLに接続されている。このため、複数のフォトダイオードD1に同時にフォトンが入射した場合、複数のフォトダイオードD1の出力は全て共通の信号線TLに入力され、全体としては入射フォトン数に応じた高強度の信号として計測される。信号読出線TLには、信号読み出し用の電圧降下が生じる負荷抵抗を接続してもよい。
上述の構造は、表面入射型のフォトダイオードアレイの構造であるが、裏面入射型のフォトダイオードアレイの構造を採用してもよい。この場合には、半導体基板1Nの厚みを薄くして、裏面側の電極E1を透明電極とすればよい。また、裏面側の電極E1を、半導体基板1Nの別の位置(例えば基板表面側)に配置してもよい。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るフォトダイオードアレイモジュールDM1の構成を説明する。図4は、本実施形態に係るフォトダイオードアレイモジュールを示す概略図である。
フォトダイオードアレイモジュールDM1は、フォトダイオードアレイ10、高電圧発生部20、電流検出部30、電圧検出部40、温度検出部50、及び制御部60を備えている。
高電圧発生部20は、直流の出力電圧を生成し、それをフォトダイオードアレイ10(各フォトダイオードD1)に対して逆方向に印加する電圧源である。高電圧発生部20の入力端子21は外部電源に接続されている。外部電源から入力端子21に正の直流電圧が供給されると、高電圧発生部20は供給された電圧を昇圧し、正の直流電圧を出力端子22に生成する。高電圧発生部20の出力端子22は、バイアスラインBLを介してフォトダイオードアレイ10(各フォトダイオードD1)のカソードに接続されている。高電圧発生部20は、たとえばDC−DCコンバータを有して構成されている。
電流検出部30は、バイアスラインBL上に配置されており、フォトダイオードアレイ10によって生成された光電流を検出する。電流検出部30は、光電流に応じた電流モニタ信号を生成し、電流モニタ信号を制御部60に供給する。本実施形態では、電流検出部30は、フォトダイオードアレイ10への入力電流を光電流として検出している。電流検出部30は、たとえばカレントミラー回路を有して構成されている。
電圧検出部40は、高電圧発生部20からフォトダイオードアレイ10に印加される直流電圧(印加電圧)を検出する。電圧検出部40は、検出した印加電圧に応じた電圧モニタ信号を生成し、電圧モニタ信号を制御部60に供給する。電圧検出部40は、たとえば直列接続された二つの抵抗器からなる抵抗分割回路を有して構成されている。
温度検出部50は、フォトダイオードアレイ10の温度(たとえば、フォトダイオードアレイ10の周囲温度など)を検出する。温度検出部50は、検出した温度に応じた温度モニタ信号を生成し、温度モニタ信号を制御部60に供給する。温度検出部50は、フォトダイオードアレイ10の近傍に配置されている。温度検出部50は、たとえばサーミスタなどの温度検出素子を有して構成されている。
制御部60は、高電圧発生部20が生成する直流電圧を所望の値となるように、高電圧発生部20の動作を制御する。また、制御部60は、フォトダイオードアレイ10の推奨動作電圧を決定する。制御部60は、たとえばCPU、記憶部、A/Dコンバータ、及びD/Aコンバータなどを有して構成されている。
記憶部は、CPUによる高電圧発生部20の動作の制御に必要なプログラム及びデータを格納して記憶している。制御部60は、外部からの駆動電圧の印加によって起動される。起動後、CPUは、記憶部に格納されたプログラムを実行して、高電圧発生部20の動作を制御する。A/Dコンバータは、アナログ信号である電流モニタ信号、電圧モニタ信号、及び温度モニタ信号をディジタル信号に変換し、CPUに転送する。D/Aコンバータは、CPUによって生成されたディジタル制御信号をアナログ制御信号に変換し、高電圧発生部20に供給する。高電圧発生部20にて生成される直流電圧の大きさは、この制御信号に応じて変化する。
次に、図5〜図7に基づいて、制御部60にて実行される、推奨動作電圧の決定処理を説明する。図5は、推奨動作電圧の決定処理を示すフローチャートである。図6は、フォトダイオードアレイに印加された直流電圧(逆バイアス電圧)とフォトダイオードアレイへの入力電流(光電流)との関係、すなわちフォトダイオードアレイの電流−電圧特性の一例を示す線図である。図7は、図6に示された電流−電圧特性を電流について一回微分した結果を示す線図である。
まず、制御部60は、印加する直流電圧の初期値(初期印加電圧)を決定する(S101)。初期印加電圧を示すディジタルデータは、予め記憶部に格納されており、当該ディジタルデータをCPUが読み出すことにより、決定される。フォトダイオードアレイ10における、ガイガー領域に入る逆バイアス電圧は、予測可能である。したがって、初期印加電圧は、ガイガー領域に入る逆バイアス電圧より所定の値だけ低い電圧に設定される。これにより、フォトダイオードアレイ10の入力電流を測定する時間の短縮化を図ることができる。
次に、制御部60は、フォトダイオードアレイ10に印加する直流電圧の値(設定印加電圧)を決定し、高電圧発生部20が設定印加電圧に対応する直流電圧を生成するように、高電圧発生部20に制御信号を出力する(S103)。設定印加電圧として初期印加電圧が決定されているため、制御部60は、初期印加電圧に対応する直流電圧を生成させるための制御信号を高電圧発生部20に出力する。これにより、初期印加電圧に対応する直流電圧が、逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイ10(各フォトダイオードD1)に印加される。
次に、制御部60は、電流検出部30から電流モニタ信号を取得し、電圧検出部40から電圧モニタ信号を取得し、フォトダイオードアレイ10への入力電流及び印加電圧を示すディジタルデータに変換して、記憶部に格納する(S105)。このとき、制御部60は、設定印加電圧を示すディジタルデータを記憶部に格納してもよい。
次に、制御部60は、設定印加電圧に所定値を加算し、設定印加電圧を変更する(S107)。加算する所定値を示すディジタルデータは、予め記憶部に格納されて記憶されており、当該ディジタルデータをCPUが読み出すことにより、決定される。加算する所定値は、任意に設定可能とされている。
次に、制御部60は、設定印加電圧が終了印加電圧に達したか否かを判断する(S109)。設定印加電圧が終了印加電圧に達していない場合には(S109にて「NO」)、S103に戻り、制御部60は、S107にて変更された設定印加電圧を新たな設定印加電圧として決定し、当該設定印加電圧に対応する直流電圧を高電圧発生部20が生成するように、高電圧発生部20に制御信号を出力する。終了印加電圧を示すディジタルデータも、予め記憶部に格納されており、当該ディジタルデータをCPUが読み出すことにより、決定される。
設定印加電圧が終了印加電圧に達している場合には(S109にて「YES」)、制御部60は、記憶部に格納されたフォトダイオードアレイ10への入力電流及び印加電圧を示すディジタルデータを読み出し、これらのディジタルデータに基づいて、推奨動作電圧を決定するための基準電圧を求める(S111)。制御部60は、以下の方法に基づいて、基準電圧を求める。
フォトダイオードアレイ10への入力電流及び印加電圧は、図6に示されるような、電流−電圧特性IV1を有する。この電流−電圧特性は、フォトダイオードアレイ10毎で異なるため、フォトダイオードアレイ10毎に入力電流及び印加電圧を測定する必要がある。
図6に示された電流−電圧特性IV1から分かるように、フォトダイオードアレイ10それぞれにおいて、逆バイアス電圧(印加電圧)が降伏電圧以上となった後にガイガー領域に入り、フォトダイオードD1がガイガーモードに移行し始めると、入力電流の値が立ち上がる(図6中、矢印A1で示される部分)。入力電流が立ち上がる逆バイアス電圧の値は、フォトダイオードアレイ10毎で異なる。
逆バイアス電圧が高くなるにしたがって、ガイガーモードに移行するフォトダイオードD1の数が増えて、入力電流が増加する。そして、電流−電圧特性IV1には、ガイガーモードに移行するフォトダイオードD1の数が最も多い逆バイアス電圧で、入力電流の変化に変曲点が現われる(図6中、矢印A2で示される部分)。したがって、電流−電圧特性IV1の変曲点での逆バイアス電圧を基準電圧とし、当該基準電圧に基づいて推奨動作電圧を設定することにより、当該推奨動作電圧を容易に且つ精度良く決定することができる。
逆バイアス電圧に対する入力電流の変化における変曲点を求めるために、図6に示された電流−電圧特性IV1を入力電流について微分する。結果を図7に示す。ここでは、電流−電圧特性IV1を出力電流について一回微分している。また、規格化のために、一回微分した値を入力電流で除している。
図7に示された微分特性Div1から分かるように、逆バイアス電圧に対する入力電流の変化における変曲点は、入力電流の一回微分がピークとなって表される(図7中、矢印A3で示される部分)。変曲点での逆バイアス電圧が、最も多くのフォトダイオードD1がガイガーモードに移行する逆バイアス電圧である。したがって、最も多くのフォトダイオードD1がガイガーモードに移行する逆バイアス電圧を、推奨動作電圧を決定するための基準電圧とする。基準電圧は、フォトダイオードアレイ10毎で異なる。
次に、制御部60は、求めた基準電圧に基づいて、推奨動作電圧を決定する(S113)。制御部60は、決定した推奨動作電圧を示すディジタルデータを記憶部に格納する。制御部60は、以下の方法に基づいて、推奨動作電圧を決定する。
図7に示された微分特性Div1では、入力電流の一回微分が、一度ピークを迎えた後に、再度ピークを迎えている(図7中、矢印A4で示される部分)。これは、逆バイアス電圧を増加させるにしたがって、アフターパルスなどが飛躍的に増大した結果である。すなわち、逆バイアス電圧に対する入力電流の変化には、最も多くのフォトダイオードD1がガイガーモードに移行することにより生じる変曲点とは別に、アフターパルスなどの影響により入力電流が飛躍的に増大することにより生じる変曲点が現われる。これらの変曲点は、逆バイアス電圧を増加させた際に、下に凸から上に凸に変わる変曲点である。したがって、推奨動作電圧は、最も多くのフォトダイオードD1がガイガーモードに移行する逆バイアス電圧(基準電圧)以上で且つアフターパルスなどが飛躍的に増大する逆バイアス電圧未満の範囲、すなわち上述した二つの変曲点間となる逆バイアス電圧に設定することが好ましい。
ところで、フォトダイオードアレイの増倍率Mは、下記関係式で表される。
M=C×ΔV
Cは、各アバランシェフォトダイオードの接合容量である。ΔVは、最も多くのアバランシェフォトダイオードがガイガーモードに移行する逆バイアス電圧、すなわち基準電圧からの電位差である。Cは、フォトダイオードD1の接合容量であるため、既知である。したがって、ΔVが決まることにより、増倍率Mが一意に決定されることとなる。すなわち、基準電圧にΔVを加えた逆バイアス電圧を推奨動作電圧として決定することにより、所望の増倍率Mが得られることとなる。
たとえば、図7に示された微分特性Div1でおいてピークとなる逆バイアス電圧(基準電圧)から所定の値を加えて、微分特性Div1における下に凸の曲線部分の底となる逆バイアス電圧を推奨動作電圧として決定する。具体例として、図7には、微分特性Div1に関し、ピークとなる基準電圧Vrefと、基準電圧Vrefに所定の値ΔVを加えて得られる推奨動作電圧Vopと、が示されている。推奨動作電圧は、フォトダイオードアレイ10毎で異なる。しかしながら、フォトダイオードアレイ10毎において、推奨動作電圧と基準電圧との差ΔVが同じであるため、フォトダイオードアレイ10毎の増倍率Mの同じである。
推奨動作電圧を、図7に示された微分特性Div1における下に凸の曲線部分の底となる逆バイアス電圧よりも高く設定する場合、増倍率Mが高くなり、検出効率(PDE:Photon Detection Efficiency)が高く、時間分解能が向上するメリットがある。反面、ダークカウント、クロストーク、及びアフターパルスが増加するデメリットがある。推奨動作電圧を、図7に示された微分特性Div1における下に凸の曲線部分の底となる逆バイアス電圧よりも低く設定する場合、増倍率Mが低くなり、ダークカウント、クロストーク、及びアフターパルスが減少するメリットがある。反面、検出効率が低く、時間分解能が悪化するデメリットがある。したがって、基準電圧に加える上記所定の値ΔVは、フォトダイオードアレイ10に求める特性を考慮して、決定される。
制御部60は、推奨動作電圧を決定すると、推奨動作電圧の決定処理を終える。
次に、図8及び図9に基づいて、制御部60にて実行される、動作電圧の調整処理を説明する。図8は、動作電圧の調整処理を示すフローチャートである。図9は、フォトダイオードアレイの温度と逆バイアス電圧との関係の一例を示す線図である。
まず、制御部60は、初期化処理を実行し(S201)、その後、温度検出部50から温度モニタ信号を取得し、フォトダイオードアレイ10の温度(たとえば、周囲温度)を示すディジタルデータに変換して、記憶部に格納する(S203)。
次に、制御部60は、記憶部に格納された、推奨動作電圧を示すディジタルデータとフォトダイオードアレイ10の温度を示すディジタルデータとを読み出し、これらのディジタルデータに基づいて、動作電圧を決定する(S205)。
フォトダイオードアレイ10(フォトダイオードD1)は、温度変動などによって増倍率Mが変化する特性を有している。したがって、温度変動などが生じても一定の増倍率Mが得られるように、フォトダイオードアレイ10(フォトダイオードD1)の増倍率Mを制御する必要がある。すなわち、図9に示されるように、一定の増倍率Mを得るためには、フォトダイオードアレイ10の温度が高くなるにしたがって、逆バイアス電圧を高くする必要がある。そこで、制御部60は、推奨動作電圧をフォトダイオードアレイ10の温度に応じて変更し、フォトダイオードアレイ10の温度に対応する動作電圧を決定する。図9では、フォトダイオードアレイ10の温度として、フォトダイオードアレイ10の周囲温度が示されている。
次に、制御部60は、高電圧発生部20が動作電圧に対応する直流電圧を生成するように、高電圧発生部20に制御信号を出力し(S207)、S203に戻る。これにより、動作電圧に対応する直流電圧が、逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイ10(フォトダイオードD1)に印加される。すなわち、フォトダイオードアレイ10(フォトダイオードD1)は、所望の増倍率Mを有して、ガイガーモードで安定して動作することとなる。
以上のように、本実施形態では、制御部60が、生成する直流電圧を変化させるように高電圧発生部20を制御すると共に、電流モニタ信号に基づいて、フォトダイオードアレイ10に印加する直流電圧の変化に対するフォトダイオードアレイ10の出力電流の変化における変曲点を求め、当該変曲点での直流電圧に基づいて推奨動作電圧を決定している。これにより、ダークノイズの影響を受け難く、推奨動作電圧を精度良く決定することができる。また、制御部60は、フォトダイオードアレイ10に印加する直流電圧を変化させ、当該直流電圧の変化に対する電流の変化から、上記変曲点を求めているため、推奨動作電圧を容易に決定することができる。
そして、本実施形態では、精度良く決定された推奨動作電圧に基づいた増倍率Mが設定されているので、増倍率Mがフォトダイオードアレイ10毎でばらつくのを抑制することができる。
制御部60は、電流検出部30にて生成された電流モニタ信号に基づいて、フォトダイオードアレイ10の入力電流を一回微分し、上記変曲点を求めている。これにより、フォトダイオードアレイ10の入力電流の変化における変曲点を確実に求めることができる。
制御部60は、変曲点での直流電圧(基準電圧)に加算する電圧に対応する値(上記加算する所定値)を記憶しており、当該所定値に対応する電圧を基準電圧に加算することにより推奨動作電圧を決定している。これにより、推奨動作電圧をより一層簡易に決定することができる。
フォトダイオードアレイモジュールDM1は、電圧検出部40を備え、制御部60は、電圧検出部40にて生成された電圧モニタ信号に対応する直流電圧の変化に対するフォトダイオードアレイに流れる電流の変化、すなわち実際の電流−電圧特性における変曲点を求めている。これにより、フォトダイオードアレイ10に実際に印加される直流電圧に基づいて、上記変曲点が求められると共に推奨動作電圧が決定されることとる。したがって、推奨動作電圧をより一層精度良く決定することができる。
フォトダイオードアレイモジュールDM1は、温度検出部50を備え、制御部60は、推奨動作電圧と温度検出部50にて生成された温度モニタ信号とに基づいて、ガイガーモードで動作させるための動作電圧を決定し、決定した動作電圧を逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイ10に印加するように高電圧発生部20を制御している。これにより、フォトダイオードアレイ10(フォトダイオードD1)における増倍率Mの温度特性を補償することができる。
また、制御部60が、動作電圧に対応する直流電圧をガイガーモードで動作させるための逆バイアス電圧としてフォトダイオードアレイ10に印加するように高電圧発生部20を制御している。これにより、高電圧発生部20が、推奨動作電圧を決定するための電圧源と、複数のアバランシェフォトダイオードをガイガーモードで動作させるための電圧源と、を兼ねることとなる。したがって、フォトダイオードアレイモジュールDM1の構成が複雑化するのを防ぐことができる。
本実施形態では、フォトダイオードアレイ10に逆バイアス電圧を印加し、逆バイアス電圧を変化させて、入力電流が測定されている。すなわち、フォトダイオードアレイ10の電流−電圧特性が測定されている。このとき、必ずしも、チャージアンプなどの増幅器をフォトダイオードアレイ10に接続する必要はない。増幅器の特性ばらつきの影響を無くすためには、フォトダイオードアレイ10に増幅器を接続しないことが好ましい。
ところで、上述した従来の推奨動作電圧の決定手法では、光源からの光を適切に検出する必要がある。このため、暗箱内にフォトダイオードアレイモジュールを配置するなど、フォトダイオードアレイに光源からの光以外の光(外乱光)が入射しない構成を採用する必要がある。しかしながら、本実施形態では、外乱光がフォトダイオードアレイ10に入射した場合でも、フォトダイオードアレイ10が外乱光を検出し、光電流として出力する。すなわち、外乱光も光電流に反映されることから、外乱光が入射しない構成を採用する必要はない。もちろん、外乱光が入射しない構成を採用してもよい。
上述した従来の推奨動作電圧の決定手法では、度数分布を得るために、測定を数千回繰り返す必要があり、測定時間が長くならざるを得なかった。しかしながら、本実施形態では、フォトダイオードアレイ10の逆バイアス電圧に対する出力電流の変化(電流−電圧特性)を測定すればよく、測定時間が極めて短い。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、フォトダイオードアレイ10に印加する直流電圧に対する光電流(入力電流)の変化(電流−電圧特性)における変曲点を一回微分により求めているが、これに限られない。変曲点は、数学的には、二回微分によっても求めることができる。したがって、測定した光電流の二回微分がゼロとなる直流電圧(逆バイアス電圧)を基準電圧として決定してもよい。
フォトダイオードアレイモジュールDM1は、図10に示されるように、必ずしも電圧検出部40を備えている必要はない。この場合、制御部60は、記憶部に格納されたフォトダイオードアレイ10への入力電流と上記設定印加電圧を示すディジタルデータを読み出し、これらのディジタルデータに基づいて、推奨動作電圧を決定するための基準電圧を求める。
本実施形態では、電流検出部30は、フォトダイオードアレイ10への入力電流を検出しているが、これに限られない。たとえば、図11及び図12に示されるように、電流検出部30は、フォトダイオードアレイ10の光電流として出力電流を検出してもよい。この場合、電流検出部30は、たとえばオペアンプを用いた電流−電圧変換回路とA/Dコンバータとを有して構成されている。
10…フォトダイオードアレイ、20…高電圧発生部、30…電流検出部、40…電圧検出部、50…温度検出部、60…制御部、D1…フォトダイオード、DM1…フォトダイオードアレイモジュール。

Claims (5)

  1. ガイガーモードで動作する複数のアバランシェフォトダイオードと、それぞれの前記アバランシェフォトダイオードに対して直列に接続されたクエンチング抵抗と、を有しているフォトダイオードアレイと、
    前記フォトダイオードアレイに印加する直流電圧を生成する電圧源と、
    前記フォトダイオードアレイに流れる電流を検出し、該電流に応じた電流モニタ信号を生成する電流検出手段と、
    生成する前記直流電圧を変化させるように前記電圧源を制御すると共に、前記電流検出手段にて生成された前記電流モニタ信号に基づいて、前記フォトダイオードアレイに印加する前記直流電圧の変化に対する前記フォトダイオードアレイに流れる前記電流の変化における、前記複数のアバランシェフォトダイオードのうち最も多くのアバランシェフォトダイオードがガイガーモードに移行することにより生じる変曲点を求め、該変曲点での直流電圧に基づいて推奨動作電圧を決定する制御手段と、を備えており、
    前記制御手段は、前記変曲点での前記直流電圧に加算する電圧に対応する値を記憶しており、該値に対応する電圧を前記変曲点での前記直流電圧に加算することにより前記推奨動作電圧を決定することを特徴とするフォトダイオードアレイモジュール。
  2. 前記制御手段は、前記電流検出手段にて生成された前記電流モニタ信号に基づいて、前記フォトダイオードアレイに流れる前記電流を一回以上微分し、前記変曲点を求めることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオードアレイモジュール。
  3. 前記フォトダイオードアレイに印加される直流電圧を検出し、該直流電圧に応じた電圧モニタ信号を生成する電圧検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段にて生成された前記電圧モニタ信号に対応する前記直流電圧の変化に対する前記フォトダイオードアレイに流れる前記電流の変化における変曲点を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトダイオードアレイモジュール。
  4. 前記制御手段は、前記推奨動作電圧に対応する直流電圧をガイガーモードで動作させるための逆バイアス電圧として前記フォトダイオードアレイに印加するように前記電圧源を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のフォトダイオードアレイモジュール。
  5. 前記フォトダイオードアレイの温度を検出し、該温度に応じた温度モニタ信号を生成する温度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記推奨動作電圧と前記温度検出手段にて生成された前記温度モニタ信号とに基づいて、ガイガーモードで動作させるための動作電圧を決定し、決定した前記動作電圧を逆バイアス電圧として前記フォトダイオードアレイに印加するように前記電圧源を制御する請求項に記載のフォトダイオードアレイモジュール。
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