JP6222890B2 - 耐震改修壁、及び耐震改修壁の施工方法 - Google Patents

耐震改修壁、及び耐震改修壁の施工方法 Download PDF

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本発明は、建物のリフォームに際して耐震性能を向上させることができる耐震改修壁及びその施工方法に関する。
我が国では、耐震性が建物の重要な性能の1つとして考えられていることは周知の通りであり、建物の耐震性向上のための研究が進められている。このような研究の成果は、逐次新築の建物に適用され、新築の建物の耐震性は向上している。
一方現状では、このような耐震性向上の技術が適用されていない既存の建物が多く存在し、かかる既存の建物には、改修という態様で耐震性の向上が必要である。
特許文献1には、例えば該特許文献1の図3Cに表れているように建物の柱、下梁、上梁により形成される枠状体に薄鉄板をあてがい、これを柱、下梁、上梁に固定部材で固定する技術が開示されている。
特許文献2には、構造用面材の屋外側の面のうち、上枠及び下枠に重なる部位に炭素繊維シートを固定部材を介して配置する技術が開示されている。
特許文献3には、土台と柱との接合部分に対して繊維シートを渡すように配置する技術が開示されている。
特開2007−40023号公報 特開2010−144369号公報 特開2001−279814号公報
特許文献1〜3に記載の発明によっても、既存建物の耐震改修は可能である。しかしながら、耐震改修をするために建物の柱や上梁、下梁を露出させる必要があり、屋外側から施工する際には既存の外壁を、室内側から施工する際には既存の内装材、天井仕上げ材、床組みの少なくとも1つを除去しなければならなかった。
また、耐震改修の施工方法としては屋外側からおこなう方法と室内側からおこなう方法とが考えられるが、屋外側からおこなう方法では外壁全体に対して改修する必要があり、足場の設置等が含まれるため施工が大掛かりになる傾向がある。一方、室内側からおこなう方法では、部分的な施工が可能で、足場の設置が不要である利点を有するが、上記のように部材の除去による塵埃や廃棄物が発生し、また、施工作業のために室内空間を大きく占領してしまう問題があった。
そこで本発明は、建物に既存の部材を除去する必要性を低減させて耐震性向上の改修が可能な耐震改修壁、及び耐震改修壁の施工方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号の一部を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、建物(1)に具備され、所定の間隔を有して立設される複数の縦材(2、3)と、全ての複数の縦材の室内側に配置され、建物に具備された天井部から床部にわたって配置された内装材である既存内装材(8)と、繊維シートが板状に形成され、既存内装材の室内側面のうち、複数の縦材の間に対応する部位に亘って貼り付けられ、且つ、室内側正面視で複数の縦材に重なるように、天井部から床部までの間の少なくとも一部に配置される補強シート(11)と、既存内装材及び補強シートを貫通して複数の縦材に貫入され、該補強シートを複数の縦材に固定する固定部材(12)と、固定部材が配置される部分に配置される補強部材と、を備え、固定部材は、既存内装材、補強シート及び補強部材を貫通して複数の縦材に貫入され、該補強シートを複数の縦材に固定する、耐震改修壁(10)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の耐震改修壁(10)において、繊維シートは高強度繊維シートであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の耐震改修壁(10)において、補強シート(11)は、繊維シートが樹脂を含む材料に埋められることにより板状とされていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、建物(1)に具備された全ての複数の縦材の室内側に配置された既存の内装材(8)の室内側面のうち、複数の縦材の間に対応する部位に亘って貼り付けられ、且つ、室内側正面視で複数の縦材に重なるように、建物の天井から床面までの間に、高強度繊維によるシートが樹脂を含む材料に埋められて板状に形成された補強シート(11)を配置する工程と、内装材及び補強シートを貫通させて建物の複数の縦材に固定部材(12)を貫入させる工程と、を備え、固定部材を貫入させる工程において、固定部材が配置される部分に補強部材をさらに配置し、固定部材を内装材及び補強シートに貫通させるとともに補強部材に貫通させて、建物の複数の縦材に貫入させる、耐震改修壁の施工方法である。
本発明によれば、既存建物の耐震性向上のための改修を簡易に行うことができる。また、改修に際して既存部材をほとんど除去しないことが可能なので、塵埃の発生や廃棄物の発生を大幅に抑制することができる。また施工作業のために占領される空間を小さく抑えることも可能となる。
第一実施形態を説明する図で、耐震改修壁の外観図である。 図2(a)は図1の耐震改修壁の正面図である。図2(b)は仕上げ内装材を除外して示した図である。 図2(a)にIII−IIIで示した線に沿った分解断面図である。 第二実施形態を説明する耐震改修壁の正面図で、図2(b)に相当する図である。 第三実施形態を説明する耐震改修壁の正面図で、図2(b)に相当する図である。 第四実施形態を説明する耐震改修壁の正面図で、図2(b)に相当する図である。 耐震改修壁の施工方法を説明する図である。 耐震改修壁の施工方法を説明する他の図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は第一実施形態を説明する図であり、建物1のうち、耐震改修壁10が具備された部屋で該耐震改修壁10を正面に見た外観図である。従って正面に耐震改修壁10が見え、その上には天井、下には床の一部が見える。図1からわかるようにここには開口部装置9も具備されている。
図2(a)は図1のうち、耐震改修壁10が配置された面に注目した図であり、建物1の躯体との関係をわかりやすくするため、建物1に備えられた柱2、間柱3、上梁4、下梁5、開口部装置用上梁6、開口部装置用下梁7を透視して破線で示している。また、図2(a)には耐震改修壁10が具備される部屋の天井位置及び床位置も併せて示した。
図2(b)は図2(a)と同じ視点で見た図で、仕上げ内装材13を省略して示したものである。
図3には、図2(a)にIII−III線に沿った水平方向断面を示した。図3ではわかりやすさのため部材をそれぞれ隔離して分解図とした。図3では紙面下が室内側である。
なお、各図では見易さのため繰り返しとなる符号は省略することがある。
図1〜図3に表れているように、建物1には、既存の部材である縦材としての複数の柱2、及び柱2の間に設けられた既存の部材である縦材としての間柱3が具備されている。また、柱2及び間柱3の上端部を渡すように上梁4、柱2及び間柱3の下端部を渡すように下梁5が設けられ、開口部装置9が設置される部位には開口部装置用上梁6、開口部装置用下梁7が備えられている。
このような既存の構造体に対して柱2、開口部装置用上梁6、及び開口部装置用下梁7に囲まれた部位には開口部装置9が取り付けられている。柱2及び間柱3の室内側面には、建物1に既存の内装材である既存内装材8が固定されている。図2(b)からわかるように、既存内装材8は、上下方向では天井から床までを渡すに留まり、上梁4及び下梁5には至らない。
建物1のこのような態様は通常の公知の建物の構造として一般的であり、本発明はこのような建物に対して適用することにより一層顕著な効果を奏するものとなる。
以下、図1〜図3を参照しつつ、耐震改修壁10について説明する。耐震改修壁10は、柱2、間柱3、既存内装材8、補強シート11、固定部材12、仕上げ内装材13、仕上げ内装材固定部材14を有している。柱2、間柱3及び既存内装材8については上記説明の通りである。
補強シート11は板状の部材であり、既存内装材8に貼り付けられることで建物の強度を向上させ、耐震強度を高める。補強シート11は、このように耐震強度を高めることができれば特に限定されることはないが、その引張強度が2GPa以上、及び弾性率が50GPa以上の少なくとも一方を満たす板状の部材であることが好ましい。
より具体的には、補強シートは繊維シートを含むものが好ましい。その中でも高強度繊維(「高強度・高弾性率繊維」と呼ばれることもある。)シートであることがさらに好ましい。これによれば、軽量で高い強度を得ることができる。
また、補強シートは、繊維シート、又は高強度繊維シートを接着剤や樹脂等の樹脂を含む材料に埋めて固めることにより、全体として板状に形成してあるものが好ましい。これにより、既存内装材8に補強シート11を取り付ける際に繊維シートのしわやよじれ等の発生を防止することができ、均一性高く施工することが可能である。従って、作業性も高まるので工期の短縮もできる。
用いられる高強度繊維シートは特に限定されることはないが、例えばガラス繊維シート、炭素繊維シート、アラミド繊維シート、繊維の単糸を配列してプレプリグして作製したシート、マルチフィラメントのストランドを織る等して作製した繊維シート、ポリプロピレン繊維シート、ポリエステル繊維シート、ターポリン、樹脂含浸炭素繊維シート、樹脂含浸アラミド繊維シート、樹脂含浸ガラス繊維シート、超高分子量ポリエチレン繊維シート、ポリアリレート繊維シート、ポリケトン繊維シート、及びポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維シート等を挙げることができる。
また、繊維シート、高強度繊維シートを埋めて板状とする材料としては、該繊維シート、高強度繊維シートを埋めて固めることにより板状を形成することができればよく特に限定されることはない。これには例えばポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤等の樹脂を含む材料を挙げることができる。
このような補強シート11を製造する方法は特に限定されるものではないが、高強度繊維によるシートに流動性を有する樹脂を含有する組成物を含浸させ、該組成物を硬化させることを挙げることができる。
本実施形態では補強シート11は、既存内装材8のうち、2つの柱2の間に対応する部位の全面に亘って貼り付けられる。その際、図2(b)からわかるように室内側正面視で、補強シート11が柱2、間柱3に重なるような位置に配置される。
固定部材12は、少なくとも補強シート11及び既存内装材8を貫通して柱2や間柱3に貫入されることで補強シート11を強固に固定するための部材である。このような機能を有するものであれば特に限定されることはないが、これには例えばビスや釘等を挙げることができる。
固定部材12が配置される間隔は特に限定されることはなく、必要に応じて適宜調整すればよい。
仕上げ内装材13は、補強シート11の室内面側から被せられるように配置される内装仕上げ用の装飾板である。従って仕上げ内装材13の室内側面にはクロス(壁紙)等が貼り付けられていてもよい。このような仕上げ内装材13は公知のものを用いることができる。
なお、仕上げ内装材13は上記のように装飾的な趣旨で配置される部材なので、本実施形態のように補強シート11が配置された部位のみでなく、補強シート11が配置されていない部位にも併せて統一するように設けられることが好ましい。
仕上げ内装材固定部材14は、仕上げ内装材13を建物に固定するための部材であり、少なくとも仕上げ内装材13を貫通して柱2や間柱3に貫入されることで仕上げ内装材13を建物躯体に固定する。このような機能を有するものであれば特に限定されることはないが、これには例えばビスや釘等を挙げることができる。
本実施形態の耐震改修壁10は以上のように構成されている。ただし、本発明はこれに限定されることなく、その効果を奏するように他の形態を適用することができる。例えば、本実施形態では補強シート11を固定部材12のみにより既存内装材8、柱2、及び間柱3に固定したが、さらに既存内装材8と補強シート11との間に接着剤を配置してもよい。これにより若干作業性は低下するが、従来に比べて上記した効果は十分奏するものとなる。また、補強シート11と既存内装材8とがより強固に固定されるので、耐震性をさらに高めることが可能となる。接着剤を用いる場合には、既存内装材8のうち、補強シート11が貼り付けられる部位の全部に塗布等により配置されることが好ましい。これにより補強シート11の性能がより効果的に既存内装材8に作用する。ただしこれに限定されることなく、接着剤を既存内装材8のうち、補強シート11が貼り付けられる部位の一部に配置してもよい。
また、接着剤の代わりに両面テープを用いることもできる。
その他、固定部材12が配置される部分にのみ、さらに補強シートや金属板を重ねるように配置してもよい。これにより固定部材12と補強シート11との接合部分が補強され、さらに耐震性を高めることができる。
図4〜図6には補強シートの配置の観点から他の実施形態について示した。以下、各実施形態について説明する。なお、図4〜図6は、いずれも図2(b)に相当する図である。
図4は第二実施形態を説明する図であり、ここでは図4(a)に示した耐震改修壁20及びその変形例である図4(b)に示した耐震改修壁20’について説明する。耐震改修壁20、20’では、補強シートの配置が上記耐震改修壁10と異なるのみであり、他の構成は耐震改修壁10と共通なので、共通な部分については同じ符号を付して説明を省略する。後で示す第三実施形態の耐震改修壁30、30’及び第四実施形態の耐震改修壁40についても同様である。
耐震改修壁20、20’では、既存内装材8の上下方向に長い帯状の3つの補強シート21、22、23が所定の間隔を有して水平方向に配列されている。補強シート21、22、23自体を構成する材料は上記した補強シート11と共通である。
補強シート21、22、23はそれぞれ室内側正面視で柱2、又は間柱3に重なる位置に配置されている。そして固定部材12により既存内装材8及び柱2又は間柱3に固定されている。
耐震改修壁20’では、さらに、補強シート21、22、23の上端部、及び下端部を渡すように、補強シート24、25が配置され、柱2、間柱3に固定部材12により固定されている。補強シート24、25自体を構成する材料も上記した補強シート11と共通である。
このような耐震改修壁20、20’によっても本発明の効果を奏するものとなる。耐震改修壁20、20’によれば、耐震改修壁10に比べて必要とする補強シートの量を抑えることができる。
図5は第三実施形態を説明する図であり、ここでは耐震改修壁30、30’について説明する。図5(a)が耐震改修壁30を示した図、図5(b)が耐震改修壁30の変形例である耐震改修壁30’を示した図である。上記したように耐震改修壁30、30’では、補強シートの配置が上記耐震改修壁10と異なるのみである。
耐震改修壁30、30’では、既存内装材8の一部に斜めに交差するように帯状の2つの補強シート31、32が配置されている。補強シート31、32自体を構成する材料は上記した補強シート11と共通である。
補強シート31は室内側正面視で一端側はある1つの柱2に重なり、他端側は他の柱2のうち、前記1つの柱2よりも下方となる位置に重なるように配置される。補強シート32は図5(a)からわかるように補強シート31に交差して「×」を構成するように配置される。そして固定部材12により既存内装材8及び柱2又は間柱3に固定されている。
耐震改修壁30’では、補強シート31、32に対してさらに交差するように短い補強シート33〜36が配置され、柱2、間柱3に固定部材12により固定されている。補強シート33〜36自体を構成する材料も上記した補強シート11と共通である。
このような耐震改修壁30、30’によっても本発明の効果を奏するものとなる。そして耐震改修壁30、30’も、耐震改修壁10に比べて必要とする補強シートの量を抑えることができ、施工の時間や費用を低くすることが可能となる。
図6は第四実施形態を説明する図であり、ここでは耐震改修壁40について説明する。上記したように耐震改修壁40では、補強シートの配置が上記耐震改修壁10と異なるのみである。ただし、本実施形態では間柱3が2つの柱2間に3本配置されている。
耐震改修壁40には、矩形である5つの補強シート41、42、43、44、45が備えられている。補強シート41、42、43、44、45自体を構成する材料は上記した補強シート11と共通である。
補強シート41は、図6からわかるように耐震改修壁40のうち室内側正面視で上部左端に配置されている。そして補強シート41は固定部材12により左右方向左端部が柱2に、右端部が間柱3に固定されている。
補強シート42は、補強シート41の鉛直方向下方に配置され、耐震改修壁40のうち室内側正面視で下部左端に配置されている。そして補強シート42は固定部材12により左右方向左端部が柱2に、右端部が間柱3に固定されている。
補強シート43は、補強シート41の水平方向右方に配置されている。そして補強シート43は固定部材12により左右方向左端部が間柱3に、右端部が柱2に固定されている。
補強シート44は、補強シート43の鉛直方向下方に配置されている。そして補強シート44は固定部材12により左右方向左端部が間柱3に、右端部が柱2に固定されている。
補強シート45は、図6からわかるように、上記した補強シート41〜44に囲まれる位置に配置される。補強シート45は室内側正面視で3つの間柱3を渡すような位置に設けられ、固定部材12により当該3つの間柱3に固定される。また、補強シート45を配置するに際しては、補強シート45の一部が補強シート41〜44のいずれにも重なって配置されていることが好ましい。これにより補強シート41〜45が互いに作用することができ、力を分散させることが可能となる。
このような耐震改修壁40によっても本発明の効果を奏するものとなる。そして耐震改修壁40も、耐震改修壁10に比べて必要とする補強シートの量を抑えることができ、施工の時間や費用を低くすることが可能となる。
以上説明したような耐震改修壁10、20、20’、30、30’、40によれば、既存の内装材に対して付加するのみで耐震性を向上させることができるので、非常に簡易的に耐震性を向上させることができる。また、補強シート、及び仕上げ内装材は天井から床面までの間に配置されることから、天井や床等、建物に具備されている既存の部材を除去する必要がほとんどない。従って、塵埃や廃棄物の発生を低減することができ、作業のために必要とされる場所も小さく抑えられる。これらはいずれもコストの削減に対しても効果を奏し、社会的に建物の耐震改修の推進を加速することにもなり得る。
また、ここに用いられる補強シートは繊維状のシートを樹脂を含む材料に埋めて固めることにより板状に形成されているので、その取付において繊維状のシートにねじれやしわ等の発生を防止することができ、均一性高く配置することができる。そして作業性も高いものとすることが可能である。
次に、耐震改修壁の施工方法を、上記した耐震改修壁10を例に説明する。図7、図8に説明のための図を示した。
図7(a)は施工前の状態であり、既存内装材8が室内側に露出して現れている。
初めに図7(a)の状態から、既存内装材8のうち天井から床面までの範囲で、補強シート11を必要な部位にあてがう。そして、図7(b)に示したように、補強シート11を既存内装材8及び柱2又は間柱3に固定部材12により固定する。
そして最後に図8に示したように、施工対象となる壁面全体に仕上げ内装材13を被せて仕上げ内装材固定部材14で固定する。
以上のように上記耐震改修壁の施工方法によっても上記のような効果を奏することがわかる。
1 建物
2 柱(縦材)
3 間柱(縦材)
4 上梁
5 下梁
6 開口部装置用上梁
7 開口部装置用下梁
8 既存内装材
9 開口部装置
10 耐震改修壁
11 補強シート
12 固定部材
13 仕上げ内装材
14 仕上げ内装材固定部材
20、20’ 耐震改修壁
21〜25 補強シート
30、30’ 耐震改修壁
31〜36 補強シート
40 耐震改修壁
41〜45 補強シート

Claims (4)

  1. 建物に具備され、所定の間隔を有して立設される複数の縦材と、
    全ての前記複数の縦材の室内側に配置され、前記建物に具備された天井部から床部にわたって配置された内装材である既存内装材と、
    繊維シートが板状に形成され、前記既存内装材の室内側面のうち、前記複数の縦材の間に対応する部位に亘って貼り付けられ、且つ、室内側正面視で前記複数の縦材に重なるように、前記天井部から前記床部までの間の少なくとも一部に配置される補強シートと、
    前記既存内装材及び前記補強シートを貫通して前記複数の縦材に貫入され、該補強シートを前記複数の縦材に固定する固定部材と、
    前記固定部材が配置される部分に配置される補強部材と、を備え、
    前記固定部材は、前記既存内装材、前記補強シート及び前記補強部材を貫通して前記複数の縦材に貫入され、該補強シートを前記複数の縦材に固定する、耐震改修壁。
  2. 前記繊維シートは高強度繊維シートであることを特徴とする請求項1に記載の耐震改修壁。
  3. 前記補強シートは、前記繊維シートが樹脂を含む材料に埋められることにより板状とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐震改修壁。
  4. 建物に具備された全ての複数の縦材の室内側に配置された既存の内装材の室内側面のうち、前記複数の縦材の間に対応する部位に亘って貼り付けられ、且つ、室内側正面視で前記複数の縦材に重なるように、前記建物の天井から床面までの間に、高強度繊維によるシートが樹脂を含む材料に埋められて板状に形成された補強シートを配置する工程と、
    前記内装材及び前記補強シートを貫通させて前記建物の前記複数の縦材に固定部材を貫入させる工程と、を備え、
    前記固定部材を貫入させる工程において、前記固定部材が配置される部分に補強部材をさらに配置し、前記固定部材を前記内装材及び前記補強シートに貫通させるとともに前記補強部材に貫通させて、前記建物の前記複数の縦材に貫入させる、耐震改修壁の施工方法。
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