JP6222824B2 - 天吊り金物 - Google Patents

天吊り金物 Download PDF

Info

Publication number
JP6222824B2
JP6222824B2 JP2013220666A JP2013220666A JP6222824B2 JP 6222824 B2 JP6222824 B2 JP 6222824B2 JP 2013220666 A JP2013220666 A JP 2013220666A JP 2013220666 A JP2013220666 A JP 2013220666A JP 6222824 B2 JP6222824 B2 JP 6222824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
end frame
bent
ceiling
frame
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013220666A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015081741A (ja
Inventor
英孝 安藤
英孝 安藤
優 池田
優 池田
哲司 奥田
哲司 奥田
Original Assignee
ニッケイ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ニッケイ株式会社 filed Critical ニッケイ株式会社
Priority to JP2013220666A priority Critical patent/JP6222824B2/ja
Publication of JP2015081741A publication Critical patent/JP2015081741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6222824B2 publication Critical patent/JP6222824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、天吊り形の屋内機器(例えば空気調和機、スピーカ等)を天井スラブからその下方に吊支するための天吊り金物に関する。
空気調和機、スピーカ等の屋内機器としては、建物の天井スラブ(上階の床スラブ又は屋根スラブ)に取り付けた天吊り金物によって天井スラブからその下方に吊支して設置するいわゆる天吊り形のもの(以下、天吊り形屋内機器とも言う)がある(例えば特許文献1)。
天吊り金物は、その上端部を、天井スラブに固定した吊支用固定金具に取り付けることで、天井スラブに吊支状態に取り付けられる。天吊り形屋内機器は、天井スラブに取り付けた天吊り金物の下端部に取り付けることで、天吊り金物を介して天井スラブからその下方に吊支される。
図14は、従来例の天吊り金物110を示す。
図14に例示した天吊り金物110は、複数本のL形鋼(山形鋼)を溶接して組み立てたものである。この天吊り金物110は、4本のL形鋼140を溶接して組み立てた一対の四角枠120と、一対の四角枠120を連結して互いに平行に固定する複数本(図示例では4本)のL形鋼130(以下、連結柱材とも言う)とを有する。一対の四角枠120は、それぞれの内側空間の中心軸線を互いに一致させて固定されている。
四角枠120を構成するL形鋼140を、以下、枠用L形鋼とも言う。四角枠120において、各枠用L形鋼140は、互いに垂直の向きの一対の板片部141、142の一方(第1板片部141)を四角枠内側空間の中心軸線に平行、他方(第2板片部142)が第1板片部141から四角枠内側空間の中央部とは反対の外側に向かって突出する向きで配置されている。各枠用L形鋼140の第2板片部142は、第1板片部141における、一対の四角枠120の互いに対面する側とは反対の側の端から四角枠120外側へ張り出されている。
4本の連結柱材130は、それぞれ、長手方向一端部を一対の四角枠120の一方に溶接し、長手方向他端部を一対の四角枠120の他方に溶接して、一対の四角枠120に固定されている。4本の連結柱材130は互いに平行に設けられている。また、天吊り金物110は、各連結柱材130の長手方向端部を、一対の四角枠120の4つの角部に溶接した構成となっている。
図14に示すように、天吊り金物110は、一対の四角枠120の一方(第1四角枠121)の上方に配置した他方(第2四角枠122)を、天井スラブ(図示略)に固定された吊支用固定金具にボルト151等の吊支用取付金具を用いて取り付けることで、吊支用固定金具及び吊支用取付金具を介して天井スラブに取り付けられ、天井スラブ下に吊支される。
屋内機器160は、第1四角枠121に機器用取付金具(図示略)を用いて第1四角枠121に固定して取り付ける。天吊り金物110の第1四角枠121への屋内機器160の取り付けは、天吊り金物110の天井スラブへの取り付け(吊支)の前、後のいずれも可能である。屋内機器160は、天井スラブに吊支した天吊り金物110の第1四角枠121に取り付けるか、あるいは該屋内機器160を第1四角枠121に取り付けた天吊り金物110を天井スラブに吊支することで、天吊り金物110を介して天井スラブに吊支される。
天吊り金物には、屋内機器の重量(質量)に起因する引っ張り力や、地震等に起因する振動エネルギーに対する要求強度が確保される必要がある。
図14に例示した天吊り金物110は、空気調和機等の、重量が10〜50kg程度の屋内機器の吊支に多用されている。
なお、図14に例示した天吊り金物110は、全体を組み立てた状態で現場に搬入する場合と、現場にてL形鋼を溶接して組み立てて使用する場合とがある。
現場にて組み立てる場合は、天吊り金物110の構成部材同士の溶接を全て現場にて行なうことも可能であるが、例えば、組み立て済みの一対の四角枠121、122を現場に搬入し、現場にてこれら四角枠121、122と連結柱材130との溶接作業を行なって天吊り金物110全体を組み立てる場合もある。
全体を組み立てた状態で現場に搬入する場合は、建物構造によっては搬入に手間が掛かったり、場合によっては搬入が不可能なケースが生じ得る。これに対して、現場での組み立ては、天吊り金物110の構成部材の現場への搬入を円滑に行える利点がある。
特開2007−003045号公報
ところで、天吊り金物には、その吊支作業性の向上等に鑑みて、軽量化の要求がある。
しかしながら、図14に例示した従来例の天吊り金物110は、構成部材同士の固定のための溶接箇所が多数存在する構造であり、その構造上、軽量化に不利であり、軽量化が難しかった。
図15(a)は図14に例示した天吊り金物110における第2四角枠122の角部付近、図15(b)は第1四角枠121の角部付近、を拡大して示したものである。天吊り金物110の四角枠120の角部を構成する一対の枠用L形鋼140の関係、及び該一対の枠用L形鋼140と連結柱材130との関係は、四角枠120の各角部について互いに同様である。
図15(a)、(b)に示すように、四角枠120の角部は、互いに垂直の向きに配置された一対の枠用L形鋼140の長手方向端部同士を溶接して形成されている。四角枠120の角部を構成する一対の枠用L形鋼140は、その一方の枠用L形鋼140(一側枠用L形鋼140A)の長手方向片端の端面を、他方の枠用L形鋼140(他側枠用L形鋼140B)長手方向端部の側面に当接させた状態で互いに溶接、一体化されている。
一側枠用L形鋼140Aの第1板片部141は、そのL形鋼長手方向片端の端面を他側枠用L形鋼140B長手方向端部の第1板片部141の片面に他側枠用L形鋼140Bの第2板片部142とは反対の側から突き当てて、他側枠用L形鋼140Bの第1板片部141にすみ肉溶接(第1溶接部W1)によって固定、一体化されている。一側枠用L形鋼140Aの第2板片部142は、そのL形鋼長手方向片端を他側枠用L形鋼140Bの第2板部142に突き合わせ溶接(第2溶接部W2)して固定、一体化されている。
図15(a)、(b)に示すように、連結柱材130は、互いに直交する向きの一対の板片部131、132(以下、柱材板片部とも言う)によって形成されて、断面L字形で延在する部材である。
連結柱材130の長手方向端部は、四角枠120の角部の入り隅側に配置されている。
そして、連結柱材130は、その長手方向端部の一対の柱材板片部131、132を、四角枠120の角部を構成する一対の枠用L形鋼140A、140Bの第1板片部141に重ね合わせて、一対の枠用L形鋼140A、140Bに溶接固定されている。
四角枠120の角部を構成する一対の枠用L形鋼140A、140Bに連結柱材130を固定する溶接は、図15(a)に示すように、連結柱材130の枠用L形鋼140A、140Bの第1板片部141に重ね合わせた部分外周の端面と各枠用L形鋼140A、140Bとの間の境界部に施す(第3溶接部W3)とともに、図15(b)に示すように、連結柱材130と枠用L形鋼140A、140Bの第2板片部142との間の入り隅部にも施す(第4溶接部W4)。
図14に例示した天吊り金物110は、一対の四角枠120の組み立てに、四角枠120ひとつ当たり8箇所ずつ、計16箇所の溶接部W1、W2の形成を要する。また、天吊り金物110は、一対の四角枠120に対する4本の連結柱材130の溶接固定に、四角枠120ひとつ当たり8箇所ずつ、計16箇所の溶接部W3、W4の形成を要する。
したがって、天吊り金物110全体の組み立てには、総計32箇所の溶接部の形成を必要とする。
金属部材同士の溶接にあっては、引っ張り、曲げ等の想定荷重に対する安全率を考慮した設計を要することが一般的である。例えば金属板同士の溶接にあっては、溶接箇所に作用する想定の荷重が大きいほど、溶接部の強度確保のために金属板の肉厚を大きくする必要性が高まるが、金属板の肉厚は、実用上、安全率を鑑みた溶接箇所の必要強度に対応して、この必要強度の確保に充分な大きさとすることが一般的である。
図14等に例示した従来例の天吊り金物は、その構成部材同士の連結固定を全て溶接にて行なう構成であり、安全率を考慮した各溶接箇所の必要強度に対応して、必要強度を確保可能な肉厚を有するL形鋼を多数使用する必要がある。このため、従来例の天吊り金物は、溶接箇所以外で、L形鋼の肉厚が強度確保上の必要サイズよりもかなり大きい箇所が多数生じる構造であり、軽量化が容易でなかった。
従来例の天吊り金物の図15(a)、(b)に例示した溶接部W3、W4には、吊支する屋内機器の重量が上下方向の剪断力として長期にわたって作用し続ける。溶接部W3、W4には高い安全率を確保する必要がある。従来例の天吊り金物は、溶接部W3、W4にて互いに接合されるL形鋼に、溶接部W3、W4の安全率を確保可能な肉厚を有するものを使用する必要があることが天吊り金物を構成する各L形鋼の肉厚に反映される構造となっている。従来例の天吊り金物は、その構造上、溶接部W3、W4に高い安全率の確保を必要とする点が、天吊り金物を構成する各L形鋼の薄肉化、軽量化の障害になっていた。その結果、従来例の天吊り金物は、溶接箇所以外で、L形鋼の肉厚が強度確保上の必要サイズよりもかなり大きい箇所が多数生じるものとなっていた。
図14に例示した天吊り金物110は、全体を組み立てた状態で現場に搬入する場合と、現場にてL形鋼を溶接して組み立てて使用する場合とがある。
但し、現場にてL形鋼を溶接して組み立てる場合は、電気溶接であれば電源の確保、ガス溶接であればガスボンベの現場搬入が必要であり、電源やガスといった溶接エネルギー源の確保に労力を要することがある。また、現場が火気使用禁止の状況にあるときは、組み立てを行えない。
一方、天吊り金物110全体を組み立てた状態で現場に搬入する場合は、組み立てた天吊り金物110の保管スペース確保や、多数を搬送する場合の搬送コストが問題となる。特に、組み立てた天吊り金物110の多数搬送は、例えば搬送車両の繰り返し往復等により延べ車両数が嵩むため、組み立て前の天吊り金物110の構成部材のみを搬送する場合に比べて十倍以上の搬送コストを要することが多い。このため、天吊り金物110の搬送コストの低減は喫緊の課題となっていた。
本発明は、前記課題に鑑みて、軽量化を容易に実現でき、しかも現場にて溶接無しに簡単に組み立てることができる天吊り金物の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、天井スラブ下に屋内機器を吊支するために天井スラブに取り付けられる天吊り金物であって、
前記屋内機器が取り付けられる多角形枠状の端部枠体と、この端部枠体にボルト固定される上下方向連結金具とを有し、前記端部枠体を前記上下方向連結金具を介して前記天井スラブの下方に支持可能に構成され、
前記端部枠体は、帯板状に延在しその延在方向の1又は複数箇所に該延在方向に垂直の稜線を以て屈曲する屈曲部が形成された主板部と、この主板部の幅方向片端から該主板部に垂直に張り出された張り出し片部とを有する屈曲帯板材を用い、複数の前記屈曲帯板材をその端部同士の溶接又は前記端部をそれぞれ溶接した連結用金属部材を介して互いに連結、あるいは1本の屈曲帯板材の両端を直接溶接又は連結用金属部材にそれぞれ溶接して互いに連結、して枠状に形成され、
前記屈曲帯板材及び前記連結用金属部材はそれぞれ金属製一体成形品であり、前記屈曲帯板材はその全体が前記屈曲部が形成された一枚の金属板によって形成され、
前記屈曲帯板材は、前記主板部の前記屈曲部を介して両側に位置する部分から張り出す前記張り出し片部同士を溶接して形成されていることを特徴とする天吊り金物を提供する。
第2の発明は、前記端部枠体は、前記主板部の前記屈曲部及びその近傍から、前記主板部幅方向において前記張り出し片部が張り出す一端とは反対の方向へ延出された連結用突片部を有し、前記連結用突片部には、前記上下方向連結金具を前記端部枠体に固定するボルト挿通用のボルト孔が形成されていることを特徴とする第1の発明の天吊り金物を提供する。
第3の発明は、前記屈曲帯板材の前記主板部の前記屈曲部を介して両側に位置する部分から張り出す前記張り出し片部同士は互いに突き合わせ溶接されていることを特徴とする第1又は2の発明の天吊り金物を提供する。
第4の発明は、一対の前記端部枠体と、両側の端部にそれぞれ取り付けられた前記端部枠体を互いに連結する前記上下方向連結金具とを有し、
前記屋内機器が取り付けられる一方の前記端部枠体は、吊支金具を介して前記天井スラブに取り付けて前記天井スラブの下方に支持した他方の前記端部枠体に前記上下方向連結金具を介して連結して前記他方の端部枠体の下方に配置可能であることを特徴とする第1〜3のいずれか1つの発明の天吊り金物を提供する。
本発明に係る天吊り金物によれば、軽量化を容易に実現できる。このため、現場にて天井スラブに吊支する作業も容易に行える。
また、この天吊り金物は、組み立て済みの端部枠体に上下方向連結金具をボルト固定するだけで、現場にて溶接無しに短時間で簡単に組み立てることができる。
また、この天吊り金物は、現場にて溶接無しに短時間で簡単に組み立てることができることから、使用前には、組み立て済みの端部枠体と上下方向連結金具とを互いに連結していない状態で保管しておけば良く、組み立て済みの天吊り金物を保管する場合に比べて保管スペースを大幅に縮小できる。しかも、組み立て済みの端部枠体と上下方向連結金具とを互いに連結していない状態であれば、組み立て済みの天吊り金物に比べて、多数の天吊り金物に相当する端部枠体及び上下方向連結金具を搬送でき、搬送コストを低減できる。
本発明に係る1実施形態の天吊り金物の構造を説明する分解斜視図である。 図1の天吊り金物の組み立て状態を示す全体斜視図である。 図1の天吊り金物の端部枠体の構造を説明する平面図である。 図1の天吊り金物の端部枠体の作製に使用する金属板を示す平面図である。 図2の天吊り金物を使用して建物の天井スラブに屋内機器を吊支状態に取り付ける態様の1例を説明する正面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、互いに同じ構成の屈曲帯板材を2つ用いて六角形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、互いに異なる構成の屈曲帯板材を2つ用いて台形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、1本の屈曲帯板材の延在方向両端同士を直接溶接して四角枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、平面視コ字形の一対の屈曲帯板材を連結用金属部材を介して連結して、台形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、1本の屈曲帯板材の延在方向両端同士を直接溶接して三角形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、互いに同じ構成の屈曲帯板材を3つ(3本)用いて六角形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、互いに同じ構成の屈曲帯板材を4つ(4本)用いて四角枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 端部枠体の平面視構造の別態様を示す図であり、1本の屈曲帯板材の延在方向両端間を連結用金属部材を介して連結して、台形枠状に構成した端部枠体を示す平面図である。 従来例の天吊り金物を示す全体斜視図である。 (a)、(b)は、図14の天吊り金物の四角枠に対する連結柱材の溶接固定構造を説明する斜視図である。
以下、本発明に係る1実施形態の天吊り金物について、図面を参照して説明する。
図1、図2に本実施形態の天吊り金物10を示す。
図1、図2に示すように、この実施形態の天吊り金物10は、四角枠状の一対の端部枠体20と、これら端部枠体20を互いに連結するための上下方向連結金具30とを有する概略構成となっている。
図5に示すように、この天吊り金物10は、高層ビル等の建物の天井スラブS(上階の床スラブ又は屋根スラブ)に取り付けて、該天吊り金物10に取り付けた屋内機器60を天井スラブS下に吊支するものである。
天吊り金物10は、天井スラブSに固定された吊支用固定金具52に天井スラブS下から取り付けることで、天井スラブSに吊支状態に取り付けられる。
屋内機器60は、天吊り金物10に取り付け可能な天吊り形屋内機器である。この天吊り形屋内機器60としては、具体的には、空気調和機、排煙装置、スピーカ等を挙げることができる。
天吊り形屋内機器60は、天井スラブSに取り付けた天吊り金物10の下端部に取り付けることで、天吊り金物10を介して天井スラブSに吊支状態に取り付けられる。
図2に示すように、天吊り金物10は、棒状の上下方向連結金具30を複数本(図示例では4本)用いて一対の端部枠体20を互いに平行な向きで連結固定して組み立てられる。一対の端部枠体20は、複数本の上下方向連結金具30を介して互いに連結されて、互いに平行な複数本の上下方向連結金具30の長手方向に互いに離隔させて配置される。
この実施形態の天吊り金物10の一対の端部枠体20の構造及びサイズは互いに同じに揃えられている。そして、一対の端部枠体20は、それぞれの内側空間の中心軸線P1、P2を互いに一致させ、しかも、それぞれの4隅の角部を含む全体が中心軸線P1、P2方向に互いに正対する位置に配置された状態で、複数本の上下方向連結金具30を介して互いに連結される、
一対の端部枠体20を互いに連結した複数本の上下方向連結金具30は、各端部枠体20の中心軸線P1、P2に平行に延在している。上下方向連結金具30の長手方向は、各端部枠体20の中心軸線P1、P2に一致している。また、複数本の上下方向連結金具30を介して互いに連結されて互いに離隔した位置に配置された一対の端部枠体20の間隔方向も、各端部枠体20の中心軸線P1、P2に一致している。
次に、端部枠体20を説明する。
図1、図3に示すように、端部枠体20は、平面視コ字形の一対の屈曲帯板材22を互いに接合、一体化して形成されている。
屈曲帯板材22は、図4に示す1枚の金属板21を折曲加工して形成したものである。
図4は、折曲加工前の金属板21を示す。
この金属板21としては、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、ステンレス鋼板等を好適に用いることができる。また、金属板21の厚み(板厚)は1.5〜3.2mmが好適であるが、これに限定されるものではない。
図4に示す金属板21は細長平板状に形成されている。
この金属板21は、帯板状の帯状板部21aを有する。
この帯状板部21aには、その幅方向一端側の端面21dから幅方向他側へ向かって切り込む切り欠き部21bが形成されている。
この切り欠き部21bは、帯状板部21aのその長手方向に互いに離隔する2箇所に形成されている。
また、金属板21は、帯状板部21aの幅方向他端から幅方向一端とは反対の側へ延出する板状突片である連結用突片部21cを有する。
この連結用突片部21cは、帯状板部21aのその長手方向に互いに離隔する2箇所から延出されている。
ここで、帯状板部21aの「幅方向」は、帯状板部21aの両面におけるその長手方向に垂直の方向に一致する。帯状板部21aの「幅方向」は図4における上下方向である。
なお、以下、金属板21について、帯状板部21a長手方向を「長手方向」、帯状板部21a幅方向を「幅方向」として説明する。
図1、図3に示す屈曲帯板材22の金属板21からの形成は、図4に示す金属板21を、その長手方向の互いに離隔する2箇所の図4中仮想線BL1、BL2(以下、縦折り線とも言う)の位置で直角に折曲する(屈曲部形成工程)。
また、金属板21からの屈曲帯板材22の形成は、図4に示すように、金属板21を、その長手方向全長にわたって、帯状板部21a幅方向中央部の図4中仮想線BL3(以下、横折り線とも言う)の位置で直角に折曲する(張出部形成工程)。
ここでは、一例として、屈曲部形成工程の完了後に張出部形成工程を実行する場合を説明する。
但し、屈曲部形成工程及び張出部形成工程の実行タイミングはこれに限定されるものではない。屈曲部形成工程及び張出部形成工程は、まず張出部形成工程を実行し、その完了後に屈曲部形成工程を実行しても良い。
また、屈曲部形成工程及び張出部形成工程とは同時に実行しても良い。
図4に示す縦折り線BL1、BL2は、金属板21の長手方向2箇所にて、金属板21の幅方向全長に延在している。
上述の屈曲部形成工程では、金属板21を縦折り線BL1、BL2の位置でそれぞれ直角に折曲して、金属板21の長手方向2箇所に、金属板21幅方向に延在する稜線25a(図1、図3参照)を以て屈曲する屈曲部25を形成する。この屈曲部形成工程では、金属板21を、2箇所の屈曲部25形成によってコ字形に成形する。
図4に示すように、縦折り線BL1、BL2は、図4の金属板21長手方向2箇所の切り欠き部21bに位置合わせして設定されている。縦折り線BL1、BL2は、それぞれ、その仮想延長が金属板21長手方向における切り欠き部21b中央部を通るように設定されている。
また、図4に示す金属板21の長手方向2箇所の連結用突片部21cは、金属板21長手方向における形成位置を2箇所の切り欠き部21bに対応させて形成されている。縦折り線BL1、BL2は、それぞれ、金属板21長手方向における連結用突片部21c中央部を通る。
したがって、この屈曲部形成工程にて、連結用突片部21cはL字板状に屈曲成形される。L字板状に屈曲成形後の連結用突片部21cは、例えば、図1、図3等を参照して把握できる。
屈曲部形成工程を実行の結果、金属板21は2箇所の屈曲部25を境界として互いに向きが異なる3つの部分(部分板部BP)に区分けされる。
図1、図3、図4に示すように、金属板21の3つの部分板部BP(第1部分板部BP1、第2部分板部BP2、第3部分板部BP3)のうち、第2部分板部BP2は、第1部分板部BP1と第3部分板部BP3との間に位置する。
図1、図3、図4において、金属板21の3つの部分板部BP(第1部分板部BP1、第2部分板部BP2、第3部分板部BP3)に対応する部分に該当の符号を付記した。
屈曲部形成工程が完了したら、次に、張出部形成工程を実行する。
図4に示す金属板21において、横折り線BL3は、金属板21の長手方向全長に延在している。
張出部形成工程では、既述のように、金属板21を横折り線BL3の位置で垂直に折曲する。その結果、図1、図3等に示すように、金属板21の横折り線BL3から幅方向他端側部分(以下、基板部26とも言う)から垂直に張り出す張り出し片部23を形成する。張り出し片部23は、図4の金属板21の横折り線BL3から幅方向一端側部分(以下、張り出し片形成領域21e)によって形成されている。
ところで、図4に示す金属板21の各切り欠き部21bは、金属板21の横折り線BL3から幅方向一端側の張り出し片形成領域21eに形成されている。各切り欠き部21bの金属板21幅方向他端側の端部は、横折り線BL3に位置合わせされている。また、金属板21の張り出し片形成領域21eは、金属板21の長手方向2箇所の切り欠き部21bによって3つの部分(張り出し片形成部21f)に分割されている。張り出し片形成部21fは、金属板21の各部分板部BPにひとつずつ形成されている。
張出部形成工程では、図4に示す金属板21の各部分板部BPの張り出し片形成部21fを基板部26に対して垂直に折曲して、3つの張り出し片部23を形成する。
基板部26は、屈曲部形成工程にて、2箇所の屈曲部25を有してコ字形に延在する帯板状(コ字形板状)に形成される。
張出部形成工程では、図4に示す金属板21の各部分板部BPの張り出し片形成部21fを基板部26に対して、それぞれ、コ字形の基板部26の内面側へ向かって折曲して3つの張り出し片部23を形成する。
張出部形成工程を完了後の金属板21(図1参照)における張り出し片部23以外の部分を、以下、主板部24とも言う。なお、図4において、金属板21の主板部24に対応する部分に符号24を付した。
図1、図3に示すように、張出部形成工程を完了後の金属板21において、主板部24は、2箇所の屈曲部25を有してコ字形に延在する帯板状(コ字形板状)に形成されている。
主板部24及び基板部26について、屈曲部25の稜線25a(図1、図3参照。換言すれば縦折り線BL1、BL2)の延在方向に一致する方向を幅方向として説明する。
主板部24及び基板部26の幅方向は、主板部24及び基板部26の延在方向に垂直の向きとなっている。
図1に示すように、張り出し片部23は、主板部24の幅方向一端(基板部26の幅方向一端)からコ字形板状の基板部26内面側へ基板部26に垂直に張り出されている。
金属板21の連結用突片部21cは、主板部24の幅方向他端、すなわち主板部24のその幅方向において張り出し片部23とは反対側の端から延出されている。
金属板21からの屈曲帯板材22の形成は、屈曲部形成工程及び張出部形成工程の完了後に、互いに隣り合う張り出し片部23同士を溶接固定(張り出し片部溶接工程)して完了する。図1、図3の符号23aは、金属板21の互いに隣り合う張り出し片部23同士を溶接固定した溶接部(以下、張り出し片溶接部とも言う)を示す。
この実施形態では、張り出し片部溶接工程にて、互いに隣り合う張り出し片部23同士を突き合わせ溶接する。図1、図3に例示した張り出し片溶接部23aは、具体的には、金属板21の互いに隣り合う張り出し片部23同士を突き合わせ溶接した突き合わせ溶接部である。
図4に示す金属板21の切り欠き部21bは、帯状板部21aの幅方向中央部から幅方向一端側に行くに従って帯状板部21a長手方向の寸法が増大するテーパ状(三角形状)に形成されている。
縦折り線BL1、BL2は、それぞれ、三角形状の切り欠き部21bの頂部を通る。
この実施形態に係る切り欠き部21bは、具体的には、縦折り線から帯状板部21a長手方向両側の寸法が互いに同じで、開き角θが90度の直角二等三角形状に形成されている。縦折り線BL1、BL2は、それぞれ、三角形状の切り欠き部21bの帯状板部21a長手方向中央に位置している。
また、各切り欠き部21bは、金属板21幅方向他端側の端を横折り線BL3に位置合わせして形成されている。
図4に示す金属板21における、隣り合う張り出し片形成部21fの切り欠き部21bを介して互いに対面する端面21gを、以下、切り欠き側端面と言う。また、張出部形成工程にて形成した張り出し片部23についても、張り出し片形成部21fの切り欠き側端面21gに対応する端面を切り欠き側端面21gと称することとする。
図1、図3に示すように、互いに隣り合う部分板部BPの張り出し片部23は、張出部形成工程にて、図4において隣り合う張り出し片形成部21fの互いに対面する切り欠き側端面21g同士を閉じ合わせるようにして形成される。
ここで、互いに対面する切り欠き側端面21g同士の閉じ合わせは、例えば、切り欠き側端面21g同士を接合することである。但し、互いに対面する切り欠き側端面21g同士の閉じ合わせは、これ以外に、切り欠き側端面21g同士を僅かな隙間(張り出し片部23同士の溶接が可能な寸法範囲の隙間)を介して接近配置することも含むものとする。
端部枠体20は、一対の屈曲帯板材22の溶接一体化によって四角枠状に組み立てる。
図1、図3に示すように、この実施形態に係る端部枠体20は、一対の屈曲帯板材22を、その一方の延在方向両端(第1、第3部分板部BP1、BP3の第2部分板部BP2とは反対側の端)と他方の延在方向両端との突き合わせ溶接によって、接合一体化したものである。
図1、図3の符号22aを付した仮想線は、一対の屈曲帯板材22の一方の延在方向両端と他方の延在方向両端とを互いに突き合わせ溶接した溶接部(突き合わせ溶接部)を示す。この溶接部22a(屈曲帯板材22同士の溶接部)を、以下、帯板材溶接部とも言う。
図1に示すように、屈曲帯板材22の各部分板部BP1〜BP3は、それぞれ、断面L字形で延在する細長片を形成している。
この実施形態に係る屈曲帯板材22は、各部分板部BP1〜BP3の連結用突片部21cを除く部分の断面外形寸法を互いに同じに揃えて形成されている。また、この屈曲帯板材22は、第1、第3部分板部BP1〜BP3の長さ寸法(第2部分板部BP2からの突出寸法)を互いに同じに揃えて形成されている。
図1に示すように、端部枠体20は、断面L字形で延在する4つの延在辺部27(第1〜第4延在辺部)を有する。
この端部枠体20は、互いに平行に形成された第1延在辺部271及び第3延在辺部273と、第1、第3延在辺部271、273に垂直かつ互いに平行に形成された第2延在辺部272及び第4延在辺部274とによって四角枠状に形成されている。
図1等に例示した端部枠体20は、具体的には、長方形枠状に形成されている。
図1〜図3、図5において、この端部枠体20に図中符号210を付記する。
第1、第3延在辺部271、273の長さ寸法は、第2、第4延在辺部272、274の長さ寸法よりも長く設定されている。
端部枠体210を構成する一対の屈曲帯板材22の区別のため、以下、一対の屈曲帯板材22の一方を第1屈曲帯板材22A、他方を第2屈曲帯板材22Bと称することとする。
図1、図3に示すように、端部枠体210の第1延在辺部271はその全体が第1屈曲帯板材22Aの第2部分板部BP2、端部枠体210の第3延在辺部273はその全体が第2屈曲帯板材22Aの第2部分板部BP2、によって構成されている。図3に示すように、端部枠体210の第2延在辺部272は、第1屈曲帯板材22Aの第1部分板部BP1と第2屈曲帯板材22Aの第3部分板部BP3とを溶接一体化したもの、第4延在辺部274は、第1屈曲帯板材22Aの第3部分板部BP3と第2屈曲帯板材22Aの第1部分板部BP1とを溶接一体化したもの、である。
第1屈曲帯板材22Aの第1部分板部BP1と第2屈曲帯板材22Aの第3部分板部BP3とを溶接一体化した溶接部、及び第1屈曲帯板材22Aの第3部分板部BP3と第2屈曲帯板材22Aの第1部分板部BP1とを溶接一体化した溶接部は、それぞれ既述の帯板材溶接部22aに該当する。
また、端部枠体210は、その四隅の角部に、それぞれ、屈曲帯板材22の連結用突片部21cが配置された構成となっている。
以下、端部枠体20の主板部24幅方向において、張り出し片部23と繋がっている側の主板部24の端を幅方向一端、主板部24の反対側の端を幅方向他端とも言う。連結用突片部21cは、端部枠体20の主板部24における屈曲部25及びその近傍に位置する部分の幅方向他端から幅方向一端とは反対へ延出されたL字板状の突片である。各連結用突片部21cは、張り出し片部23に対して垂直方向に延在形成されている。
端部枠体20は、一対の屈曲帯板材22によって組み立てることができるため、図14に例示した従来例の天吊り金物110の四角枠120に比べて、構成部材数を大幅に削減できる。この端部枠体20は、一枚の金属板21によって形成された屈曲帯板材22の採用によって、その構成部材(屈曲帯板材22)同士の連結一体化のための溶接箇所を、従来例の四角枠120に比べて大幅に削減できる。このため、この端部枠体20は、従来例の四角枠120に比べて、要求強度に対する軽量化を容易に実現できる。
端部枠体20の形成(作製)が完了したとき、端部枠体20の複数の張り出し片部23は、端部枠体20の平面視(図3参照)周方向において隣り合う張り出し片部23同士の溶接一体化の結果、全ての張り出し片部23が一体化された構成の無端状張出部20aを形成する。また、このとき、端部枠体20を構成する各屈曲帯板材22の基板部26は、端部枠体20の平面視周方向において隣り合う基板部26同士の溶接一体化によって、全ての屈曲帯板材22の基板部26が無端状に一体化された構成の無端状基板部20bを形成する。
端部枠体20は、無端状張出部20aと無端状基板部20bとを有する構成により、高い強度を確保できる。また、切り欠き部側端面21g同士が隣り合う張り出し片部23同士の溶接部23a(張り出し片溶接部)は、端部枠体20の平面視周方向において、屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25に対応する位置に形成される。つまり、端部枠体20の平面視周方向において、張り出し片溶接部23aは、屈曲帯板材22の基板部26の延在方向途中部に対応する位置に存在する。端部枠体20は、その構造上、屈曲帯板材22の基板部26が、張り出し片溶接部23aの補強材の機能を果たす。このため、端部枠体20は、張り出し片溶接部23aに確保すべき安全率、及び、該安全率を考慮した張り出し片溶接部23aの必要強度を低く抑えることができ、張り出し片部23の板厚を小さく抑えることが可能である。このことも、端部枠体20の要求強度に対する軽量化に有効に寄与する。
図1、図2に示すように、本実施形態の天吊り金物10は、一対の端部枠体20を上下方向連結金具30を介して互いに連結することで組み立てられる。
図1、図2に例示した上下方向連結金具30は、真っ直ぐに延在する棒状部材である。
本実施形態の天吊り金物10は、上下方向連結金具30の長手方向(延在方向)両端部にそれぞれボルト41を用いて端部枠体20を固定して組み立てられる。
図1に示すように、端部枠体20の各連結用突片部21cには、ボルト41を通すためのボルト孔21hが形成されている。ボルト孔21hは、金属板21の連結用突片部21cに位置する部分の板厚を貫通して形成されている。
また、上下方向連結金具30にもボルト41を通すためのボルト孔33が、該上下方向連結金具30を貫通して形成されている。
上下方向連結金具30は、該上下方向連結金具30及び連結用突片部21cのボルト孔33、21hに通したボルト41とナット42(図2参照)とを用いて連結用突片部21cに締め付け固定して端部枠体20に取り付けることができる。
図1に示す上下方向連結金具30は、具体的には、断面L字形で延在するL形鋼(山形鋼)である。この上下方向連結金具30は、互いに垂直の向きの一対の板片部31によって断面L字形に形成されている。上下方向連結金具30のボルト孔33は、一対の板片部31のそれぞれにその板厚を貫通して形成されている。このボルト孔33は、一対の板片部31の上下方向連結金具30長手方向端部に位置する部分に形成されている。
また、連結用突片部21cのボルト孔21hは、L字板状の連結用突片部21cのその角部である屈曲部25を介して両側部分にそれぞれ金属板21の板厚を貫通して形成されている。
図1、図3に示すように、端部枠体20と上下方向連結金具30との固定は、上下方向連結金具30の一対の板片部31の間の入り隅側の内側面32を、端部枠体20の連結用突片部21cの出隅側の面(外側面)に当接させ、上下方向連結金具30の一対の板片部31の上下方向連結金具30長手方向端部に位置する部分をL字板状の連結用突片部21cに重ね合わせる。そして、端部枠体20と上下方向連結金具30との固定は、上下方向連結金具30及び連結用突片部21cのボルト孔33、21hにボルト41を通し、このボルト41と該ボルト41に螺着したナット42(図2参照)とによって上下方向連結金具30を端部枠体20に締め付け固定することで実現できる。
図1、図2に例示した天吊り金物10は、上下方向連結金具30を4本用いて一対の端部枠体20を互いに平行な向きで連結固定して組み立てられる。一対の端部枠体20は、4本の上下方向連結金具30を介して互いに連結固定されて、上下方向連結金具30長手方向に互いに離隔させて配置される。
図1、図2に示す端部枠体20について、以下、無端状張出部20aを介して基板部26が形成されている側を基板部側、該基板部側とは反対の側を背面側とも言う。
一対の端部枠体20は、それぞれの基板部側を互いに対面させた向きで、上下方向連結金具30を介して互いに連結固定される。
既述のように、図1、図2に例示した天吊り金物10は、端部枠体20の連結用突片部21cの外側面に内側面32を当接させて連結用突片部21cに重ね合わせた上下方向連結金具30を端部枠体20にボルト固定する構成となっている。但し、天吊り金物としては、端部枠体20の連結用突片部21c入り隅側の面(内側面)に、上下方向連結金具30の内側面32とは反対側の外側面を当接させ、連結用突片部21cに重ね合わせた上下方向連結金具30を端部枠体20にボルト固定する構成も採用可能である。
図5に示すように、この実施形態の天吊り金物10は、例えば、一対の端部枠体20を複数本の上下方向連結金具30を用いて互いに連結した組み立て状態で、天井スラブSにその下方から吊支用取付金具51(図示例ではボルト)を用いて取り付けて、天井スラブS下に設置できる。
天吊り金物10の天井スラブSへの取り付けは、具体的には、一方の端部枠体20(以下、第1端部枠体20Aとも言う)よりも上方に配置した他方の端部枠体20(以下、第2端部枠体20Bとも言う)を、吊支用取付金具51を用いて天井スラブSに取り付けることによって行なう。
図5に示すように、吊支用取付金具51は、天井スラブSに固定された吊支用固定金具52に、天井スラブS下方から取り付け可能である。吊支用固定金具52は、天井スラブS下側に露出させて、吊支用取付金具51を取り付け可能に設けられている。
図5に例示した天井スラブSはコンクリート床版である。
但し、天井スラブSとしては、例えば、梁上に合板、石膏ボード等を積層して構築した上階床スラブ等であっても良い。
図5に例示した吊支用固定金具52は、天井スラブSに固定した金属製アンカー52aである。以下、金属製アンカーを符号52を付して説明する場合がある。
図5の金属製アンカー52は金属製筒状部材である。この金属製アンカー52は、その軸方向一端側が天井スラブSに挿入されて定着固定された定着部52aとされている。この金属製アンカー52の定着部52a以外の部分は天井スラブSから下方に突出されている。
図5に例示した吊支用取付金具51は金属製のボルト(以下、吊支用取付ボルトとも言う)である。以下、吊支用取付ボルトを符号51を付して説明する場合がある。
図5に例示した吊支用取付ボルト51は、ねじ軸部51aの軸方向片端に該ねじ軸部51aよりも太く形成された頭部51bを有する有頭ボルトである。ねじ軸部51aは、その外周にねじ山を有する雄ねじ軸である。
図5に示すように、吊支用取付ボルト51は、そのねじ軸部51aをその先端側(頭部51bとは反対の側)から金属製アンカー52内側の雌ねじ孔52bにねじ込んで金属製アンカー52に螺着させることができる。
金属製アンカー52の雌ねじ孔52bは、金属製アンカー52の天井スラブSから下方へ突出された部分の突端に開口している。吊支用取付ボルト51は、ねじ軸部51aを、金属製アンカー52突端の雌ねじ孔52b開口部から雌ねじ孔52bにねじ込んで金属製アンカー52に螺着させる(取り付ける)ことができる。
図1等に示すように、第2端部枠体20Bには吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aを挿通可能なボルト孔28が貫設されている。
ボルト孔28は、第1端部枠体20Aにも第2端部枠体20Bと同様に形成されている。第1、第2端部枠体20A、20Bの区別のため、以下、第1端部枠体20Aのボルト孔28に符号28a、第2端部枠体20Bのボルト孔28に符号28bを付記して説明する場合がある。
図1、図3に示すように、ボルト孔28は、端部枠体20の無端状張出部20aにおける第2、第4延在辺部272、274延在方向両端部に位置する部分にひとつずつ、計4箇所に形成されている。4箇所のボルト孔28は、それぞれ、端部枠体20周方向において、端部枠体20の4つの連結用突片部21cに対応する位置にて無端状張出部20aに形成されている。各ボルト孔28は、一対の端部枠体20A、20Bの内側空間の中心軸線P1、P2に対する垂直方向において、中心軸線P1、P2からの距離が互いに同じに揃えられている。また、4箇所のボルト孔28は、第2、第4延在辺部272、274に存在する計4箇所の張り出し片部23にひとつずつ形成されている。
なお、ボルト孔28は、吊支用取付ボルト51の頭部51bが通過できないサイズに形成されている。
図5に示すように、天吊り金物10を天井スラブSに吊支状態に取り付けるには、第2端部枠体20Bのボルト孔28b(図1参照)に刺し通した吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aを金属製アンカー52内側の雌ねじ孔52bにねじ込んで金属製アンカー52に螺着する。
吊支用取付ボルト51は、ねじ軸部51aを、端部枠体20Bのボルト孔28bに、第2端部枠体20Bの無端状張出部20aに対する基板部側から刺し通し、頭部51bを無端状張出部20aの基板部側に配置する。そして、吊支用取付ボルト51は、ねじ軸部51aの無端状張出部20aから端部枠体20B側に突出させた部分を金属製アンカー52内側の雌ねじ孔52bにねじ込んで金属製アンカー52に螺着する。
これにより、第2端部枠体20B(具体的には無端状張出部20a)にその基板部側から頭部51bを係合(直接係合、あるいは図示略のワッシャを介した係合)させた吊支用取付ボルト51と金属製アンカー52とを介して、天吊り金物10を天井スラブSに吊支状態に取り付ける。
なお、金属製アンカー52に螺着状態の吊支用取付ボルト51は、金属製アンカー52へのねじ込み時とは逆向きに回転操作することで、金属製アンカー52から抜き出すことができる。
天井スラブSに吊支した天吊り金物10は、吊支用取付ボルト51を金属製アンカー52から抜き出して吊支用取付ボルト51の金属製アンカー52に対する取り付け状態を解除することで、天井スラブSに対して移動自在となる。
金属製アンカー52としては、例えば天井スラブSから下方に突出された部分が無く、その全体が天井スラブSに挿入されたものであっても良い。
但し、金属製アンカー52は、天井スラブS下方から雌ねじ孔52bへ吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aをねじ込み可能とするため、天井スラブS下方から見て雌ねじ孔52bが開口されているアンカー52先端が露出し、吊支用取付ボルト51を挿入していないときに雌ねじ孔52b開口部全体が開口状態を維持できる必要がある。
また、図5に例示した吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aには、金属製アンカー52の雌ねじ孔52bにねじ込んだ吊支用取付ボルト51をアンカー52に固定するためのボルト固定用ナット53と、第2端部枠体20Bを吊支用取付ボルト51に固定するための枠体固定用ナット54とが螺着されている。
ボルト固定用ナット53及び枠体固定用ナット54は、吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aを第2端部枠体20Bのボルト孔28bに通した後かつ金属製アンカー52の雌ねじ孔52bにねじ込む前に、ねじ軸部51aの第2端部枠体20B背面側に突出させた部分に螺着される。
ボルト固定用ナット53は、吊支用取付ボルト51を金属製アンカー52の雌ねじ孔52bにねじ込んだ後に回転操作してアンカー52に締め付けることで、吊支用取付ボルト51をアンカー52に固定する。また、アンカー52に締め付けたボルト固定用ナット53は、締め付け時とは逆向きに回転操作することで、アンカー52に対する吊支用取付ボルト51の固定状態を解除可能である。
枠体固定用ナット54は、吊支用取付ボルト51のねじ軸部51aに螺着した後、回転操作によって、吊支用取付ボルト51の頭部51bとの間に第2端部枠体20B(具体的には無端状張出部20a)を挟み込んで締め付け固定する。その結果、枠体固定用ナット54は、第2端部枠体20Bの吊支用取付ボルト51に固定する。また、吊支用取付ボルト51の頭部51bとの間に第2端部枠体20Bを締め付け固定した状態の枠体固定用ナット54は、締め付け時とは逆向きに回転操作することで、吊支用取付ボルト51に対する第2端部枠体20Bの固定状態を解除できる。
図5に示すように、屋内機器60は、第1端部枠体20Aに対してその背面側(図1下側)に配置して、第1端部枠体20Aに機器用取付金具61を用いて第1端部枠体20Aに取り付ける。
図5に例示した機器用取付金具61は、ボルト62と、該ボルト62のねじ軸部62aに螺合可能な3つのナット63、64、65とを有する構成となっている。
以下、図中符号63のナットを第1ナット、符号64のナットを第2ナット、符号65のナットを第3ナットとも言う。
ボルト62は、外周にねじ山が形成された雄ねじ軸であるねじ軸部62aの軸方向片端に、ねじ軸部62aに比べて太く形成された頭部62bを有する有頭ボルトである。
このボルト62を、以下、機器用取付ボルトとも言う。
図1等に示すように、第1端部枠体20Aには、機器用取付ボルト62のねじ軸部62aを挿通可能なボルト孔28aが貫設されている。
但し、第1端部枠体20Aのボルト孔28aは、機器用取付ボルト62の頭部62bが通過できないサイズに形成されている。
屋内機器60は、装置ユニットである機器本体60aと、この機器本体60a側面に突設された固定用突片60bとを有している。
固定用突片60bには、機器用取付ボルト62のねじ軸部62aを挿通可能なボルト孔60cが貫設されている。
機器用取付金具61を用いて屋内機器60を第1端部枠体20Aに取り付けるには、機器用取付ボルト62のねじ軸部62aを、第1端部枠体20Aのボルト孔28aと固定用突片60bのボルト孔60cとに刺し通し、機器用取付ボルト62の頭部62bを第1端部枠体20Aの基板部側、すなわち第1端部枠体20Aを介して固定用突片60bとは反対の側(図1上側)に配置する。
機器用取付金具61の3つのナット63、64、65のうち、第1ナット63及び第2ナット64は、機器用取付ボルト61のねじ軸部51aを第1端部枠体20Aのボルト孔28aに通した後かつ屋内機器60の固定用突片60bのボルト孔60cに通す前に、ねじ軸部62aの第1端部枠体20A背面側(図1下側)に突出させた部分に螺着して、第1端部枠体20Aと固定用突片60bとの間に配置する。第3ナット65は、固定用突片60bから第1端部枠体20Aとは反対の側へ突出させたねじ軸部62a先端部に螺着する。
そして、屋内機器60の第1端部枠体20Aへの取り付けは、既述の第2ナット64及び第3ナット65の一方又は両方の回転操作によって、これらナット64、65間に固定用突片60bを締め付け固定する。また、第1ナット63を回転操作して、該第1ナット63とボルト頭部62bとの間に第1端部枠体20A(具体的には無端状張出部20a)を締め付け固定する。
屋内機器60は、第2、第3ナット64、65間での固定用突片60bの締め付け固定によって機器用取付ボルト62に固定される。
また、機器用取付ボルト62は、第1ナット63とボルト頭部62bとの間での第1端部枠体20Aの締め付け固定によって、第1端部枠体20Aに固定される。
このため、屋内機器60は、第2、第3ナット64、65間での固定用突片60bの締め付け固定と、第1ナット63とボルト頭部62bとの間での第1端部枠体20Aの締め付け固定とが完了すれば、第1端部枠体20Aに固定される。その結果、屋内機器60は、天吊り金具10に取り付けられる。
なお、機器用取付金具61を用いて天吊り金物10に取り付けた屋内機器60は、第3ナット65を回転操作して機器用取付ボルト62から抜き出すことで、天吊り金物10に対する取り付け状態を解除して天吊り金物10から取り外すことができる。
天吊り金物10の第1端部枠体20Aへの屋内機器60の取り付けは、組み立ての完了した天吊り金物10の天井スラブSへの取り付け(吊支)の前、後のいずれも可能である。
屋内機器60は、天井スラブSに吊支した組み立て済みの天吊り金物10の第1端部枠体20Aに取り付けるか、あるいは該屋内機器10を第1端部枠体20Aに取り付けた天吊り金物10を天井スラブSに吊支することで、天吊り金物10を介して天井スラブSに吊支状態に取り付けることができる。
図5のように屋内機器60を天吊り金物10を用いて天井スラブSに吊支状態に取り付けたとき、屋内機器60の重量(質量)は天井スラブSに取り付けられている天吊り金物10に下方向への引っ張り力として作用する。この引っ張り力は、屋内機器60を取り付けた第1端部枠体20Aから上下方向連結金具30を介して第2端部枠体20Bへ伝達され、さらに第2端部枠体20Bから吊支用取付金具51及び吊支用固定金具52を介して天井スラブSに伝達される。
屋内機器60から第1端部枠体20Aに伝達される下方への引っ張り力は、機器用取付金具61のボルト62を介して、まず、第1端部枠体20Aの無端状張出部20a(図1参照)のボルト孔28aが形成されている張り出し片部23に作用する。第1端部枠体20Aの張り出し片部23に作用した下方への引っ張り力は第1端部枠体20A全体に分散され、第1端部枠体20Aに固定されている複数の上下方向連結金具30を介して第2端部枠体20Bに伝達される。上下方向連結金具30を介して第2端部枠体20Bに伝達された下方への引っ張り力は、上下方向連結金具30から第2端部枠体20B全体に分散され、第2端部枠体20Bに取り付けられた複数の吊支用取付金具51、及び吊支用取付金具51が螺着された吊支用固定金具52を介して天井スラブSに伝達される。
図1、図2に示すように、本発明に係る実施形態の天吊り金物10は、上下方向連結金具30を端部枠体20A、20Bにボルト固定する構造を採用している。
したがって、天吊り金物10は、図14、図15(a)、(b)に例示した従来例の天吊り金物110のように四角枠121、122に連結柱材130を溶接固定する構成に比べて、端部枠体20の構成部材及び上下方向連結金具30の薄肉化、軽量化を容易に実現できる。
また、この天吊り金物10の端部枠体20に存在する帯板材溶接部22a(図1、図3参照)は、屋内機器60の荷重が直接的に上下方向の引っ張り力あるいは剪断力として作用するものではない。端部枠体20の帯板材溶接部22aの安全率は低く設定することができる。このことも、天吊り金物10の構成部材の薄肉化、軽量化に有効に寄与する。
第1端部枠体20Aの帯板材溶接部22aは、端部枠体20平面視周方向において、第1端部枠体20Aにおける上下方向連結金具30が固定される部位(図示例では連結用突片部21c)及びボルト孔28から離隔した位置にある。第1端部枠体20Aの帯板材溶接部22aは、屋内機器60の荷重が直接的に上下方向の引っ張り力あるいは剪断力として作用するものではない。
帯板材溶接部22aが、端部枠体20平面視周方向において、端部枠体20における上下方向連結金具30が固定される部位(図示例では連結用突片部21c)及びボルト孔28から離隔した位置にあることは、第2端部枠体20Bにおいても同様である。第2端部枠体20Bの帯板材溶接部22aも、屋内機器60の荷重が直接的に上下方向の引っ張り力あるいは剪断力として作用するものではない。
第1端部枠体20Aのボルト孔28aが形成されている張り出し片部23(図1、図3参照。以下、ボルト孔形成片部23bとも言う)に機器用取付金具61のボルト62から下方への引っ張り力が作用したとき、この下方への引っ張り力は、ボルト孔28aが形成されている張り出し片部23のみならず、該張り出し片部23に一体の基板部26に作用する。ボルト孔形成片部23bに作用した下方への引っ張り力は、該ボルト孔形成片部23が存在する屈曲帯板材22全体が負担する。
また、ボルト孔形成片部23に作用した下方への引っ張り力は、ボルト孔形成片部23bから、該ボルト孔形成片部23bに張り出し片溶接部23aを介して一体化された張り出し片部23、及びボルト孔形成片部23bに帯板材溶接部22aを介して一体化された屈曲帯板材22にも伝達される。
この点、ボルト孔形成片部23に作用した下方への引っ張り力は、張り出し片溶接部23aにも伝達されるが、張り出し片溶接部23aに伝達される下方への引っ張り力は、ボルト孔形成片部23bに作用した下方への引っ張り力の一部である。張り出し片溶接部23aには、ボルト孔形成片部23bに作用した下方への引っ張り力が上下方向の剪断力として作用し得るが、この剪断力の大きさは、屋内機器60の質量によって第1端部枠体20Aと上下方向連結金具30との間に作用する上下方向の剪断力に比べて格段に小さい(弱い)。
第1端部枠体20Aの張り出し片溶接部23aは、図14、図15(a)、(b)に例示した従来例の天吊り金物110の溶接部W3、W4に比べて、安全率を格段に低く抑えることができ、安全率を考慮した必要強度も低くて済む。したがって、第1端部枠体20Aの張り出し片溶接部23aは、端部枠体20の構成部材の薄肉化に影響を与えない。
なお、張り出し片溶接部23aの安全率及び安全率を考慮した必要強度を、図14、図15(a)、(b)に例示した従来例の天吊り金物110の溶接部W3、W4に比べて低く抑えることができる点は、第1端部枠体20Aに限定されず、第2端部枠体20Bを含む端部枠体20に共通する。
端部枠体20を構成する屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近(屈曲部25及びその近傍)は、平板状のままの基板部26に比べて高い強度が得られる。
上下方向連結金具30を端部枠体20にボルト固定するためのボルト孔21hは、屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近に形成されている。上下方向連結金具30は、屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近にボルト固定される。屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近は、上下方向連結金具30を固定するための連結金具固定部として機能する。
屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近を連結金具固定部とした構成は、端部枠体20を構成する屈曲帯板材22の薄肉化に有効に寄与する。
なお、図1に示すように、端部枠体20のボルト孔21hを屈曲帯板材22の主板部24を介して張り出し片部23とは反対の側に位置する連結用突片部21cに形成した構成は、基板部26において張り出し片溶接部23aの形成時に熱影響(例えば脆化)を受ける可能性がある張り出し片溶接部23a近傍を避けてボルト孔21hを形成したものである。この構成であれば、基板部26におけるボルト孔21hの周囲に位置する部分に所期の機械的性質を確実に確保できる。この構成は、屈曲帯板材22の基板部26の屈曲部25付近に対する上下方向連結金具30のボルト固定状態の信頼性向上、長期安定性向上に有効に寄与する。
天吊り金物10は、構成部材(屈曲帯板材22)の薄肉化を容易に実現できる端部枠体20A、20Bを用い、さらに、端部枠体20A、20B同士を連結する上下方向連結金具30を端部枠体20A、20Bにボルト固定する構造を採用している。このため、この天吊り金物10は、図14等に例示した従来例の天吊り金物に比べて、耐荷重等の要求強度に対する重量(質量)を小さく抑えることができ、軽量化を容易に実現できる。
この天吊り金物10は、軽量化によりその取り扱いを容易にでき、その結果、天井スラブSにその下方から吊支状態に取り付ける作業の作業性向上を容易に実現できる。
また、この天吊り金物10は、例えば、組み立て済みの端部枠体20A、20Bと上下方向連結金具30とを現場に搬入して、端部枠体20A、20Bを上下方向連結金具30にボルト固定することで、現場にて溶接無しで簡単に楽に組み立てることができる。
現場にて溶接無しで組み立てできることは、電気溶接のための電源確保、ガス溶接のためのガスボンベの現場搬入等が不要であり、電気、ガスといった溶接エネルギー源の確保のための労力を無くすことができる。また、溶接無しでの現場での組み立ては、溶接を伴う現場での組み立てが火気の使用可否等の現場状況に左右されるのに対し、組み立て、施工のスケジュールを計画通りに進行できるといった利点がある。
また、この天吊り金物は、現場にて溶接無しに短時間で簡単に組み立てることができることから、使用前には、組み立て済みの端部枠体と上下方向連結金具とを互いに連結していない状態で保管しておけば良く、組み立て済みの天吊り金物を保管する場合に比べて保管スペースを大幅に縮小できる。しかも、組み立て済みの端部枠体と上下方向連結金具とを互いに連結していない状態であれば、組み立て済みの天吊り金物に比べて、多数の天吊り金物に相当する端部枠体及び上下方向連結金具を搬送でき、搬送コストを低減できる。
また、端部枠体20A、20Bを上下方向連結金具30にボルト固定して組み立てる天吊り金物10の構成は、現場状況に応じた長さの上下方向連結金具30の選択使用、交換等も簡単に行えるといった利点もある。
また、端部枠体20A、20Bを上下方向連結金具30にボルト固定して組み立てる天吊り金物10の構成は、解体性にも優れているため、天吊り金物10の移設、撤去も楽に行えるといった利点がある。
屈曲帯板材22を用いて構成する端部枠体20は、屈曲帯板材22の寸法、屈曲部25の数及び屈曲帯板材22延在方向における位置、屈曲帯板材22の形成のための金属板21における切り欠き部21bの開き角等によって、その平面視形状を容易に変更できる。
屈曲帯板材22を用いて構成する端部枠体20は、高い設計自由度を確保できる。
端部枠体20は、平面視正多角形枠状、あるいは正多角形以外の平面視多角形枠状に形成できる。
なお、屈曲帯板材22の形成のための金属板21は、屈曲部25の形成位置のそれぞれに対応させて切り欠き部21bを形成した構成とする。
端部枠体20としては、図1〜図3に例示した平面視長方形の枠状に限定されず、例えば、平面視正方形や、図6、図11に示す平面視六角形、図7に示す平面視台形の枠状に形成することも可能である。
なお、図6、図7、図11において、図1〜図3に例示した端部枠体210と同様の構成部分には共通の符号を付している。
図6に例示した端部枠体20(図中、符号220を付記する)は、形状および寸法が互いに同一(同一寸法形状)の2つの屈曲帯板材222をその延在方向端部同士の溶接によって一体化して、平面視六角形枠状に組み立てたものである。屈曲帯板材222は、その延在方向の3箇所に屈曲部25が形成されたものである。
また、図11に例示した端部枠体20(図中、符号270を付記する)は、同一寸法形状の3つの屈曲帯板材227をその延在方向端部同士の溶接によって一体化して、平面視六角形枠状に組み立てたものである。屈曲帯板材227は、その延在方向の2箇所に屈曲部25が形成されたものである。
これに対して、図7に例示した端部枠体20(図中、符号230を付記する)は、平面視形状が互いに異なる2つの屈曲帯板材223a、223bをその延在方向端部同士の溶接によって一体化して組み立てたものである。図7の端部枠体230は平面視形状が正多角形以外の多角形枠状をなす端部枠体20の一例である。
図7の端部枠体230の2つの屈曲帯板材223a、223bは、それぞれ、その延在方向の2箇所に屈曲部25が形成されたものである。但し、端部枠体230の2つの屈曲帯板材223a、223bは、延在方向2箇所の屈曲部25間の延在部分の長さが互い異なり、また、各屈曲部25の開き角(平面視内角の角度)が互いに異なっている。
なお、図11に例示した端部枠体270を構成する各屈曲帯板材227は、2箇所の屈曲部25から延在してそれぞれ屈曲帯板材227の延在方向両端面を形成する部分227a、227b(延在端部)の長さが互いに異なる構成となっている。
同一寸法形状の屈曲帯板材を複数用いて組み立てた端部枠体20としては、屈曲帯板材として、その延在方向中央から両側が非対称な構成のものを用いても良い。
また、同一寸法形状の屈曲帯板材として、その延在方向中央から両側が非対称な構成のものを複数用いて組み立てた端部枠体20としては、図12に例示した端部枠体20(図中、符号280を付記する)のように、屈曲部25を1つだけ有する屈曲帯板材228を複数用いて組み立てたものも採用可能である。
図12に例示した端部枠体280は平面視四角枠状に構成されているが、同一寸法形状の屈曲帯板材としてその延在方向中央から両側が非対称な構成のものを複数用いて組み立てた端部枠体20は平面視多角形枠状であれば良く、の構成を採用可能である。
端部枠体20としては、例えば図8、図10に示すように、屈曲帯板材をひとつだけ用い、この屈曲帯板材の延在方向両端同士を直接溶接一体化して形成したものであっても良い。
なお、図8、図10において、図1〜図3に例示した端部枠体210と同様の構成部分には共通の符号を付す。
図8に例示した端部枠体20(図中、符号240を付記する)は、1本の屈曲帯板材224によって平面視長方形枠状に形成されている。屈曲帯板材224は、その延在方向の互いに離隔する4箇所に屈曲部25が形成されたものを用いる。
図10に例示した端部枠体20(図中、符号260を付記する)は、1本の屈曲帯板材226によって平面視三角形枠状に形成されている。屈曲帯板材226は、その延在方向の互いに離隔する3箇所に屈曲部25が形成されたものを用いる。
屈曲帯板材をひとつだけ用い、この屈曲帯板材の延在方向両端同士を直接溶接一体化して形成した構成の端部枠体20の平面視形状は、図8、図10に例示した形状に限定されず、各種の多角形枠状を採用可能である。
端部枠体20としては、例えば図9、図13に示すように、屈曲帯板材と、金属製一体成形品の連結用金属部材29とをそれぞれ1以上含み、これらを溶接によって連結して枠状に形成したものであっても良い。
なお、図9、図13において、図1〜図3に例示した端部枠体210と同様の構成部分には共通の符号を付す。
図9に例示した端部枠体20(図中、符号250を付記する)は、それぞれ延在方向の2箇所に屈曲部25を有して平面視コ字形に形成された2本の屈曲帯板材225a、225bと、2つの連結用金属部材29とを、溶接により連結して平面視四角枠状に形成したものである。一対の屈曲帯板材225a、225bの一方の延在方向端部と他方の延在方向端部とは、これらの間に介挿された連結用金属部材29にそれぞれ溶接して互いに連結されている。
図13に例示した端部枠体20(図中、符号290を付記する)は、1本の屈曲帯板材229の延在方向両端を、該両端間に介挿された連結用金属部材29にそれぞれ溶接して連結用金属部材29を介して互いに連結し、平面視台形枠状に形成したものである。
屈曲帯板材229は、その延在方向の互いに離隔する4箇所に屈曲部25が形成されたものを用いている。
連結用金属部材29は、該連結用金属部材29に溶接する屈曲帯板材と同様の寸法、形状の断面で延在する棒状あるいはブロック状(図9、図13では棒状)の部材を採用することが好適である。図9、図13中、連結用金属部材29と屈曲帯板材とを溶接した溶接部に、帯板材溶接部と同じく符号22aを付記する。
互いに異なる屈曲帯板材の延在方向端部同士、あるいは1本の屈曲帯板材の延在方向端部同士を、これらの間に介挿した連結用金属部材29にそれぞれ溶接して、全体として枠状に組み立てた構成の端部枠体20は、連結用金属部材29を介して両側の屈曲部25間の離隔距離を大きく確保することに有利である。例えば、図9に例示した端部枠体250は、一対の屈曲帯板材225a、225bの一方の延在方向端部と他方の延在方向端部との間に介挿した連結用金属部材29の分、連結用金属部材29を介して両側の屈曲部25間の離隔距離を大きく確保できる。
屈曲帯板材は、屈曲部から真っ直ぐに延在する部分の長さ(設計長)が折曲加工装置による金属板の加工限度寸法を超えて、屈曲部形成工程及び/又は張出部形成工程を実施できなくなる(屈曲帯板材を製造できない)か、あるいは所期の加工精度を担保した製造が困難になることがある。このような場合に、連結用金属部材29は、図9、図13に例示するように、互いに異なる屈曲帯板材の延在方向端部同士、あるいは1本の屈曲帯板材の延在方向端部同士の間に介挿することで、該連結用金属部材29を介して両側の屈曲部25間の離隔距離の確保に有効に活用できる。連結用金属部材29の使用は、屈曲部25間の離隔距離が折曲加工装置による金属板の加工限度寸法を超える端部枠体の形成(製造)を可能にする。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能であることは言うまでもない。
(1)端部枠体は、平面視多角形枠状であれば良く、その平面視形状は上述の実施形態に例示した形状に限定されない。
また、屈曲帯板材を複数用いて構成される端部枠体の周方向における、屈曲帯板材の延在方向端部間の連結用金属部材の介挿の有無は、屈曲帯板材の延在方向端部間のそれぞれについて適宜選択可能である。
端部枠体の周方向における屈曲部間に位置する延在部分(延在辺部)は、屈曲部間にて真っ直ぐに延在することが好適である。但し、延在辺部としては、例えば平面視して緩やかに湾曲するアーチ形のものも採用可能である。
(2)端部枠体としては、その周方向において互いに隣り合う張り出し片部に互いに重なり合う部分が存在し、この重なり合った部分同士を溶接一体化した張り出し片溶接部を有する構成も採用可能である。張り出し片部の互いに重なり合った部分同士の溶接には例えばスポット溶接を採用できるが、重なり合った部分同士の溶接には特には限定は無い。
(3)天吊り金物としては、第1、第2の端部枠体を有する構成に限定されず、例えば、天井スラブへの取り付け時に第1端部枠体の上方に配置される第2端部枠体を省略した構成も採用可能である。この場合は、上下方向連結金物の第1端部枠体に取り付け(ボルト固定)た端部とは反対側の端部を、吊支用固定金具に固定する構成を採用する。
第2端部枠体を省略した構成の天吊り金物は、図14等に例示した従来例の天吊り金物について第2四角枠122を省略した構成との対比で、軽量化、溶接無しでの現場組み立てが可能、といった効果が得られる。
(4)端部枠体としては、連結用突片部を省略した構成のものも採用可能である。この場合は、上下方向連結金具の端部枠体に対するボルト固定のためのボルト孔21hを、主板部の屈曲部付近に形成し、主板部の屈曲部付近を連結金具固定部として機能させる。
10…天吊り金物、20…端部枠体、20A…端部枠体(第1端部枠体)、20B…端部枠体(第2端部枠体)、21…金属板、21c…連結用突片部、21h…ボルト孔、22…屈曲帯板材、22a…溶接部(帯板材溶接部)、23…張り出し片部、23a…溶接部(張り出し片溶接部)、24…主板部、25…屈曲部、26…基板部、29…連結用金属部材、30…上下方向連結金物、41…ボルト、51…吊支用取付金具、52…吊支用固定金具、60…屋内機器、61…機器用取付金具、210、220、230、240、250、260、270、280、290…端部枠体、222、223a、223b、224、225、226、227、228、229…屈曲帯板材、S…天井スラブ。

Claims (4)

  1. 天井スラブ下に屋内機器を吊支するために天井スラブに取り付けられる天吊り金物であって、
    前記屋内機器が取り付けられる多角形枠状の端部枠体と、この端部枠体にボルト固定される上下方向連結金具とを有し、前記端部枠体を前記上下方向連結金具を介して前記天井スラブの下方に支持可能に構成され、
    前記端部枠体は、帯板状に延在しその延在方向の1又は複数箇所に該延在方向に垂直の稜線を以て屈曲する屈曲部が形成された主板部と、この主板部の幅方向片端から該主板部に垂直に張り出された張り出し片部とを有する屈曲帯板材を用い、複数の前記屈曲帯板材をその端部同士の溶接又は前記端部をそれぞれ溶接した連結用金属部材を介して互いに連結、あるいは1本の屈曲帯板材の両端を直接溶接又は連結用金属部材にそれぞれ溶接して互いに連結、して枠状に形成され、
    前記屈曲帯板材及び前記連結用金属部材はそれぞれ金属製一体成形品であり、前記屈曲帯板材はその全体が前記屈曲部が形成された一枚の金属板によって形成され、
    前記屈曲帯板材は、前記主板部の前記屈曲部を介して両側に位置する部分から張り出す前記張り出し片部同士を溶接して形成されていることを特徴とする天吊り金物。
  2. 前記端部枠体は、前記主板部の前記屈曲部及びその近傍から、前記主板部幅方向において前記張り出し片部が張り出す一端とは反対の方向へ延出された連結用突片部を有し、前記連結用突片部には、前記上下方向連結金具を前記端部枠体に固定するボルト挿通用のボルト孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の天吊り金物。
  3. 前記屈曲帯板材の前記主板部の前記屈曲部を介して両側に位置する部分から張り出す前記張り出し片部同士は互いに突き合わせ溶接されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の天吊り金物。
  4. 一対の前記端部枠体と、両側の端部にそれぞれ取り付けられた前記端部枠体を互いに連結する前記上下方向連結金具とを有し、
    前記屋内機器が取り付けられる一方の前記端部枠体は、吊支金具を介して前記天井スラブに取り付けて前記天井スラブの下方に支持した他方の前記端部枠体に前記上下方向連結金具を介して連結して前記他方の端部枠体の下方に配置可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の天吊り金物。
JP2013220666A 2013-10-23 2013-10-23 天吊り金物 Active JP6222824B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013220666A JP6222824B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 天吊り金物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013220666A JP6222824B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 天吊り金物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015081741A JP2015081741A (ja) 2015-04-27
JP6222824B2 true JP6222824B2 (ja) 2017-11-01

Family

ID=53012430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013220666A Active JP6222824B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 天吊り金物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6222824B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107655138A (zh) * 2017-09-15 2018-02-02 安徽中弘科技发展有限公司 一种新风系统主机箱
JP6388742B1 (ja) * 2018-03-30 2018-09-12 真 生野 フレーム構造体及びそれを用いた空気調和機の施工方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5680645A (en) * 1979-12-06 1981-07-02 Toshiba Corp Blow-off port structure of air conditioner hanging from ceiling
JP2560362Y2 (ja) * 1991-01-11 1998-01-21 三菱電機株式会社 換気扇の取付具
JPH0696908B2 (ja) * 1992-10-07 1994-11-30 正輔 村井 金属製開口枠体構造
JPH07158197A (ja) * 1993-12-08 1995-06-20 Shimizu Corp 天井フレームおよびそれを用いた天井の施工方法
JP2947066B2 (ja) * 1994-05-20 1999-09-13 三菱電機株式会社 換気扇取付装置
JPH09296940A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Inatome Hizuru エアコン室外機の取付装置
JP3994489B2 (ja) * 1997-09-30 2007-10-17 松下電器産業株式会社 平面型シャドウマスクの矩形フレーム製造方法
US6457692B1 (en) * 2000-10-16 2002-10-01 Northwest Refrigeration Contractors, Inc. Hanger bracket for installing and supporting suspended equipment

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015081741A (ja) 2015-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8061672B1 (en) Clamping device for securing metal struts to I-beams for interior wall construction
JP6222824B2 (ja) 天吊り金物
JP4963484B2 (ja) 耐震補強金具及び耐震補強金具の取付方法
JP5313221B2 (ja) 梁接合構造
JP5794489B2 (ja) 補強及び矩出し兼用の建築用金物
KR20150134946A (ko) 프로파일 장치 및 이를 포함하는 지지구조체
WO2015182661A1 (ja) 柱梁接合部材および柱梁接合方法
JP2006291531A (ja) 柱・梁接合部構造
JP2017179960A (ja) 耐火部材取付金物及び梁の耐火構造
JP5241425B2 (ja) 木造軸組の接合構造および接合金物
KR20170000106U (ko) 벽체프레임 이탈 방지용 고정 브라켓
JP2013122155A (ja) 建築用取付具
JP2018188913A (ja) 遮音パネルの補強金具及び遮音パネルの補強方法
JP3724371B2 (ja) 構造物の屋根構造、屋根構造ユニットの製造方法及び屋根の施工方法
JP2013011151A (ja) 柱梁架構の耐震補強構造
JP2006152673A (ja) 鉄骨梁組体
JP3222254U (ja) 軽量鉄骨ハウスの桟固定具
JP2016008479A (ja) 天井板材の取付装置並びにこれを使用した天井構造及びその施工方法
JP6527389B2 (ja) 屋根パネルユニットおよび建物の屋根構造
JP2011122810A (ja) ダクト補強取付用金具並びにダクト補強具
JP2017179959A (ja) 梁の耐火構造及び梁の耐火方法
WO2023079443A1 (en) Improvements in, or relating to, a joint and system therefor
JP5116563B2 (ja) 鉄塔用ケーブル固定金具
JP5928711B2 (ja) 天井構造
JP2021008713A (ja) 仮設手摺の支柱構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6222824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250