JP6222129B2 - 汚泥掻寄機 - Google Patents
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Description
この対策をしたものとして、例えば特許文献1の「汚泥掻寄機」があり、この汚泥掻寄機は、「槽の底に堆積した堆積物を掻き寄せるべく掻寄方向に直行する方向に長尺に延びたフライトが周回方向に沿い複数取り付けられた一対の無端チェーンを備え、一対の無端チェーンは、槽の下部に互いに平行に離間配置された第1従動軸及び第2従動軸のスプロケットによって槽の底に沿うように張設されると共に、第1従動軸及び第2従動軸の上方に互いに平行に配置された第3従動軸及び駆動軸のスプロケットによって槽の水面に沿うように張設されている汚泥掻寄機であって、駆動軸及び第3従動軸の間において、無端チェーンの周回軌道外側には、無端チェーンの張設方向に沿って延在し、フライトと対向するように離間配置された第1のガイドレールが設けられており、第1のガイドレールは、駆動軸のスプロケットの外側まで延在していることを特徴とする」(特許文献1の請求項1参照)ものである。
そのため、地震による揺れが発生した際に、第1のガイドレールがフライトの上方にあってフライトの上動を規制できるような位置にあることが重要である。
特に、無端チェーンの脱落を防止するには、無端チェーンが巻き回されているスプロケットの上方においてフライトの上動を規制することが有効である。
また、地震の揺れが発生した場合にフライトの上動を確実に規制するためには、ガイドレールの側壁から内方への延出長さを長くして、フライトの軸線方向への揺れによるズレが発生した場合にもガイドレールが確実にフライトに当接できるようにする必要がある。
しかしながら、槽の側壁からの延出長さが長くなるとフライトがガイドレールに衝突した際に発生するモーメントが大きくなり、ガイドレールをこれに耐え得る剛性の高い構造にしなければならず、コスト増となるという問題がある。
前記第3従動軸と前記駆動軸との間を走行する前記フライトの上方に所定の距離を離して配置された上面ガイド部材を有し、
該上面ガイド部材は、前記駆動軸のスプロケットの上方に配置されると共に一端部が下方に向けて屈曲する第1端側ガイド部材と、前記第3従動軸のスプロケットの上方に配置されると共に一端部が下方に向けて屈曲する第2端側ガイド部材と、前記第1端側ガイド部材及び前記第2端側ガイド部材よりも槽の側壁近くであって、前記第1端側ガイド部材と前記第2端側ガイド部材の間に配置された中央ガイド部材とを備えてなり、該中央ガイド部材は、その両端部が前記第1端側ガイド部材及び前記第2端側ガイド部材の他端部と側面視したときに重なるように設定されていることを特徴とするものである。
さらに、第3従動軸15と第2従動軸11との間の水中を走行するフライト21の上部に離間配置され、水平方向に延出する第2上面ガイド部材27と、第3従動軸15と第2従動軸11との間の水中を走行するフライト21の長手方向外側に、フライト21と対向するように離間配置された第2側面ガイド部材29とを有している。
以下、各構成をより詳細に説明する。
一対の第1従動軸9、一対の第2従動軸11、一対の駆動軸13及び一対の第3従動軸15は、それぞれ槽5の幅方向に所定の間隔を離して対向するように設けられている。
駆動軸13は、図示しないモータによって回転駆動され、駆動軸13に取り付けられたスプロケット17(0)を介して無端チェーン19を周回させる。
フライト21は、槽5の底に堆積した汚泥等を掻き寄せるための板状の部材(例えば繊維強化プラスチック(FRP)製)であり、一対の無端チェーン19に幅方向に亘って、かつ周回方向に沿って複数取り付けられている。
上面ガイド部材23は、図2、図3に示すように、駆動軸13のスプロケット17(0)の上方に配置されると共に一端部がへの字状に下方に向けて屈曲する第1端側ガイド部材37と、第3従動軸15のスプロケット17(3)の上方に配置されると共に一端部がへの字状に下方に向けて屈曲する第2端側ガイド部材39と、第1端側ガイド部材37及び前記第2端側ガイド部材39よりも槽5の側壁41近くであって、第1端側ガイド部材37と第2端側ガイド部材39の間に配置された中央ガイド部材43とを備えている。そして、中央ガイド部材43は、その両端部が第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39の他端部と側面視したときに重なるように設定されている。
また、第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39の配置に関し、スプロケット17(0)、17(3)の上方とは、図3に示すようにスプロケット17(0)、17(3)の直上である必要はない。
また、第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39は、端部がへの字状に下方に屈曲することで、スプロケット17(0)、17(3)に沿う形状となっており、スプロケット17(0)、17(3)に巻き回された無端チェーン19のフライト21との離隔距離が第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39が直線の場合に比較して近くなっており、フライト21の上動の規制を確実に行うことができる。
上述したように、スプロケット17(0)、17(3)の近傍でのフライト21の上動の規制が無端チェーン19外れ防止に有効であることから、第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39の一端をへの字状に下方に屈曲させた構造は有効である。
その一方で、第1端側ガイド部材37と第2端側ガイド部材39は側壁41からの延出長さが長くなっており、地震の揺れが発生してフライト21が槽5の幅方向で揺れた場合にも、フライト21に確実に当接可能であり、フライト21の上動を効果的に防止できる。
駆動軸13を図示しないモータによって駆動することで、駆動軸13に取り付けられたスプロケット17(0)が回転し、無端チェーン19が周回して、無端チェーン19に取り付けられたフライト21が上部リターンレール31、下部リターンレール33、池底レール35にガイドされながら無端チェーン19と共に周回し、底部7に沈殿している汚泥等を底部7に形成されたピット51に掻き寄せる。
上述したように、スプロケット17(0)、17(3)の上方に配置され、チェーン外れ防止に最も有効である第1端側ガイド部材37及び第2端側ガイド部材39の一端部が下方に向けてヘの字状に屈曲していることで、フライト21の上動を効果的に規制でき、確実に無端チェーン19の外れを防止できる。
なお、図5において、第3従動軸15、駆動軸13、及びチェーン19は図示を省略している。
3 沈殿池
5 槽
7 底部
9 第1従動軸
11 第2従動軸
13 駆動軸
15 第3従動軸
17(0)、17(1)、17(2)、17(3) スプロケット
19 無端チェーン
21 フライト
23 上面ガイド部材
25 第1側面ガイド部材
27 第2上面ガイド部材
29 第2側面ガイド部材
31 上部リターンレール
33 下部リターンレール
35 池底レール
37 第1端側ガイド部材
39 第2端側ガイド部材
41 側壁
43 中央ガイド部材
45 第1支持部材
47 第2支持部材
49 中央支持部材
51 ピット
Claims (2)
- 沈殿池を形成する槽の底部近傍に設置された一対の第1従動軸、該第1従動軸から所定の距離を離して底部近傍に設置された一対の第2従動軸、沈殿池の水面近傍に設置された一対の駆動軸、該駆動軸から所定の距離を離して水面近傍に設置された一対の第3従動軸と、これら第1従動軸、第2従動軸、第3従動軸、駆動軸のそれぞれに設けられたスプロケットに張設されて前記沈殿池内を周回する一対の無端チェーンと、該一対の無端チェーンに亘るようにして周回方向に複数取り付けられたフライトを有する汚泥掻寄機であって、
前記第3従動軸と前記駆動軸との間を走行する前記フライトの上方に所定の距離を離して配置された上面ガイド部材を有し、
該上面ガイド部材は、前記駆動軸のスプロケットの上方に配置されると共に一端部が下方に向けて屈曲する第1端側ガイド部材と、前記第3従動軸のスプロケットの上方に配置されると共に一端部が下方に向けて屈曲する第2端側ガイド部材と、前記第1端側ガイド部材及び前記第2端側ガイド部材よりも槽の側壁近くであって、前記第1端側ガイド部材と前記第2端側ガイド部材の間に配置された中央ガイド部材とを備えてなり、該中央ガイド部材は、その両端部が前記第1端側ガイド部材及び前記第2端側ガイド部材の他端部と側面視したときに重なるように設定されていることを特徴とする汚泥掻寄機。 - 前記第3従動軸と前記第2従動軸との間の水中を走行する前記フライトの上方に離間配置された第2上面ガイド部材と、前記第3従動軸と前記第2従動軸との間の水中を走行する前記フライトの長手方向外側に、前記フライトと対向するように離間配置された側面ガイド部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の汚泥掻寄機。
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