JP6221385B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷対象として給送される媒体がセットされる媒体供給源を複数備えた印刷装置に関する。
例えば特許文献1には、複数枚の用紙(媒体の一例)をセット可能な給送トレイ(媒体供給源の一例)を複数備える印刷装置(インクジェットプリンター)が開示されている。この印刷装置は、高品位紙を保持する第1トレイと、普通紙を保持する第2トレイとを別々に備える。印刷モードが第1モード(高品位モード)である場合、制御部は第1駆動部を駆動させて高品位紙上に高品位印刷(単方向印刷)を行わせ、印刷モードが第2モード(普通印刷モード)である場合、制御部は第2駆動部を駆動させて普通紙上に普通印刷(双方向印刷)を行わせる。よって、上質紙や普通紙など媒体の質に関する種類を「媒体の質種」と呼ぶと、この印刷装置においては、印刷モードに応じた適切な質種の媒体に印刷を行うことができる。
また、特許文献2には、ユーザーが選択した文書や写真等の画像を印刷する通常の印刷機能の他、FAX信号を受信してファックス印刷を行うファクシミリ部を備えた複合型の印刷装置(複合機)が開示されている。
また、印刷装置のメンテナンスを目的としてチェック用パターン(テストパターン)を印刷するメンテナンス用印刷を行う印刷装置が知られている。メンテナンス用印刷としては、例えば印刷ヘッドの用紙に対する印刷位置を調整する調整値を選択入力する際に参照されるチェック用パターンを印刷する印刷位置調整印刷(例えば特許文献3等)が知られている。また、印刷ヘッドのノズル不良(ノズルの目詰まり等)をチェックする目的でチェック用パターンを印刷するノズルチェック印刷(例えば特許文献4等)なども知られている。
特開平11−320854号公報 特開2011−37109号公報 特開2002−292959号公報 特開2002−283672号公報
ところで、ファクシミリ部を備えた印刷装置において、ファックス印刷とメンテナンス用印刷とをそれぞれに適した質種の媒体に印刷するためには、どの質種の媒体がセットされている給送トレイを選択すればよいかについては特許文献1〜4に何ら開示も示唆もされていない。
ここで、ファックス印刷は、ユーザー自身が読んで要件を把握できればよいので、比較的高価な高品位紙に印刷する必要はない。また、メンテナンス用印刷では、チェック用パターンを目視で確認し、僅かな印刷ずれや微視的なドット抜けを見極める必要がある。特に印刷装置がカラープリンターの場合、イエローなどの淡色のインクで白さがやや劣る質種の媒体に印刷された場合、印刷ずれの適切な判定やドット抜けの発見がしずらくなる虞がある。このことは、印刷装置に不適切な調整値を設定したり、ドット抜けを見逃してクリーニングをせずに印刷したりして、印刷品質の低下を招くことになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的の一つは、メンテナンス用印刷をそれに適した質種の媒体を選択して行うことができる印刷装置を提供することにある。その目的の他の一つは、ファックス印刷とメンテナンス用印刷をそれぞれに適した質種の媒体を選択して行うことができる印刷装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する印刷装置は、複数の媒体供給源のうち選択した媒体供給源から給送された媒体に対して印刷を行う印刷装置であって、前記複数の媒体供給源のうち印刷対象の媒体がセットされている媒体供給源を選択する選択部と、メンテナンス用印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うメンテナンス部と、を備え、前記メンテナンス部が印刷を行う場合には、前記選択部は、2つの白色度合いが異なる媒体のうち白色度合いが高い媒体がセットされている媒体供給源を選択し、当該媒体がセットされていない場合は前記2つの白色度合いが異なる媒体のうち白色度合いが低い媒体がセットされている媒体供給源を選択し、前記2つの白色度合いが異なる媒体がいずれもセットされていない場合、所定処理を行う。
また、上記の印刷装置では、前記所定処理は、媒体がセットされている他の媒体供給源を選択する処理、エラー表示を行う処理、及び媒体のセットを促す処理のうちのいずれかの処理であることが好ましい。
また、上記の印刷装置では、前記白色度合いが高い媒体は、普通紙であり、前記白色度合いが低い媒体は再生紙であることが好ましい。
上記の印刷装置は、受信したファックス信号に基づく印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うファクシミリ部を備え、前記ファクシミリ部が印刷を行う場合には、前記選択部は、普通紙又は再生紙がセットされた媒体供給源を選択し、普通紙及び再生紙がセットされていない場合は他の媒体がセットされた媒体供給源を選択することが好ましい。
上記課題を解決する印刷装置は、複数の媒体供給源のうち選択した媒体供給源から給送された媒体に対して印刷を行う印刷装置であって、前記複数の媒体供給源のうち印刷対象の媒体がセットされている媒体供給源を選択する選択部と、受信したファックス信号に基づく印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うファクシミリ部と、メンテナンス用印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うメンテナンス部と、を備え、前記選択部は、前記ファクシミリ部が印刷を行う場合には、前記ファックス信号に基づく印刷に対応するルールに基づいて媒体供給源を選択し、前記メンテナンス部が印刷を行う場合には、前記ルールと異なるルールであって前記メンテナンス用印刷に対応するルールに基づいて媒体供給源を選択する。
上記の印刷装置において、前記メンテナンス用印刷に対応するルールでは、白色紙がセットされている媒体供給源が、色付き紙がセットされている媒体供給源より優先して選択される。
上記の印刷装置において、前記メンテナンス用印刷に対応するルールでは、前記白色紙がセットされている媒体供給源のうち普通紙がセットされている媒体供給源が、再生紙がセットされている媒体供給源より優先して選択されることが好ましい。
また、上記の印刷装置において、前記ファックス信号に基づく印刷に対応するルールでは、普通紙がセットされている媒体供給源及び再生紙がセットされている媒体供給源が、他の媒体がセットされている媒体供給源より優先して選択されることが好ましい。
上記課題を解決する印刷装置は、複数の媒体供給源のうち選択した媒体供給源から給送された媒体に対して印刷を行う印刷装置であって、前記複数の媒体供給源のうち印刷対象の媒体がセットされている媒体供給源を選択する選択部と、受信したファックス信号に基づく印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うファクシミリ部と、メンテナンス用印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うメンテナンス部と、を備え、前記選択部は、前記ファクシミリ部が印刷を行う場合には、前記複数の媒体供給源のうち第1の媒体がセットされている媒体供給源と前記第1の媒体と質種の異なる第2の媒体がセットされている媒体供給源とのうち一方を対等の優先度で選択し、前記メンテナンス部が印刷を行う場合には、前記複数の媒体供給源のうち前記第2の媒体よりも白さで勝る前記第1の媒体がセットされている媒体供給源を選択し、前記第1の媒体がセットされていない場合は前記第2の媒体がセットされている媒体供給源を選択する。
この構成によれば、ファクシミリ部が印刷を行う場合には、第1の媒体がセットされている媒体供給源と第2媒体がセットされている媒体供給源とのうち一方が対等の優先度で選択される。このため、ファックスは第1の媒体又は第2の媒体に印刷される。また、メンテナンス部が印刷を行う場合には、第1の媒体がセットされている媒体供給源が選択され、第2の媒体よりも白い第1の媒体にメンテナンス用印刷が行われる。一方、第1の媒体がセットされていないときには、第2の媒体がセットされている媒体供給源が選択され、第2の媒体にメンテナンス用印刷が行われる。よって、ファックスは印刷した場合に読むことに支障のない第1の媒体又は第2の媒体に適切に印刷でき、メンテナンス用印刷は第2の媒体よりも白い第1の媒体に優先的に印刷されることで、その印刷結果を確認し易い。
また、上記の印刷装置では、前記複数の媒体供給源に前記第1の媒体と前記第2の媒体とのいずれもがセットされていない場合は、媒体の残量がある他の媒体供給源を選択する処理、エラー表示を行う処理、及び媒体のセットを促す処理のうち少なくとも一つを含む媒体なし処理を行うことが好ましい。
この構成によれば、複数の媒体供給源に第1の媒体と第2の媒体とのいずれもがセットされていない場合は、媒体なし処理として、媒体の残量がある他の媒体供給源を選択する処理、エラー表示を行う処理、及び媒体のセットを促す処理のうち少なくとも一つが行われるので、ファックス印刷又はメンテナンス用印刷がなされないまま放置されることを回避できる。
また、上記の印刷装置では、前記媒体供給源毎にセットされている媒体の少なくとも質種を記憶する記憶部をさらに備え、前記選択部は、前記記憶部が記憶している媒体供給源毎の媒体の質種を用いて選択を行うことが好ましい。
この構成によれば、選択部は、記憶部が記憶している媒体供給源毎にセットされている媒体の質種の情報を用いて、適切な質種の媒体がセットされた媒体供給源を速やかに選択できる。
上記の印刷装置では、前記媒体供給源毎にセットされている媒体の残量又は当該媒体の有無を検知する検知部をさらに備え、前記選択部は、前記検知部の検知結果を用いて選択を行うことが好ましい。
この構成によれば、選択部は、記憶部が記憶している媒体供給源毎にセットされている媒体の少なくとも質種を用いて第1の媒体又は第2の媒体がセットされている媒体供給源を選択すると、検知部がその選択された媒体供給源において媒体を検知していれば、その媒体供給源を選択する。よって、媒体がセットされていない空の媒体供給源が選択されることを回避できる。一方、第1の媒体がセットされた媒体供給源と第2の媒体がセットされた媒体供給源とのいずれも存在しない場合は、媒体なし処理が行われる。よって、選択部は、検知部の検知結果を用いて適切な処理を行うことができる。
さらに上記の印刷装置において、前記メンテナンス用印刷は、印刷ヘッドが液体噴射方式の場合にノズル不良の有無をチェックするために印刷されるノズルチェック印刷、媒体の搬送方向と交差する方向における印刷位置の調整のために印刷される印刷位置調整印刷、及び媒体の搬送方向への送り位置の調整のために印刷される媒体送り位置調整印刷のうち少なくとも一つであることが好ましい。
この構成によれば、メンテナンス用印刷として、ノズルチェック印刷、印刷位置調整印刷、及び媒体送り位置調整印刷のうち少なくとも一つを行うときに、第1の媒体に印刷されるので、印刷結果を確認し易い。例えばノズルチェック印刷の場合は、ノズルのクリーニングが必要であるかどうか適切に確認でき、印刷位置調整印刷の場合は、媒体の搬送方向と交差する方向における印刷位置の調整値を適切に選択して入力設定でき、さらに媒体送り位置調整印刷の場合は、媒体の搬送方向への送り位置の調整値を適切に選択して入力設定できる。
また、上記の印刷装置では、前記第1の媒体は普通紙であり、前記第2の媒体は再生紙であることが好ましい。
この構成によれば、印刷されたファックスを読むのに支障がなくかつ上質紙に比べ低品質で比較的安価な普通紙又は再生紙にファックスを印刷できる。また、メンテナンス用印刷を再生紙よりも白い普通紙に行うため、その印刷結果をチェックし易いうえ、普通紙がセットされていない場合は再生紙にメンテナンス用印刷を行うことができる。
複合機型のプリンターを示す斜視図。 プリンターの電気的構成を示すブロック図。 プリンターの機能的構成を示すブロック図。 (a)〜(d)は給送トレイと用紙の種類との対応関係を設定する設定画面の遷移を示す図。 表示部に表示されたメインメニュー画面を示す図。 給送トレイと用紙の種類との対応関係が設定された設定データを示す図。 印刷位置調整用のチェック用パターンの一例を示す平面図。 用紙送り位置調整用のチェック用パターンの一例を示す平面図。 ノズルチェック用のチェック用パターンの一例を示す平面図。 モードに応じた印刷制御処理を示すフローチャート。 FAX用トレイ選択処理ルーチンを示すフローチャート。 メンテナンス用トレイ選択処理ルーチンを示すフローチャート。 通常印刷用トレイ選択処理ルーチンを示すフローチャート。
以下、印刷装置の一例であるプリンターに具体化した一実施形態を、図1〜図10に基づいて説明する。
図1に示すプリンター11は、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能を併せ持つ複合機である。プリンター11は、略直方体形状を有する装置本体12と、装置本体12の前面(図1では右手前面)に設けられた操作パネル13とを備えている。操作パネル13には、表示部14及び複数の操作スイッチからなる操作部15が設けられている。操作部15には、電源スイッチ15a、印刷開始ボタン15b及び各種モードを切り替えるモード切替えボタン15cなどが含まれる。なお、本実施形態の表示部14はその画面に表示されたボタンに触れるとそのボタンに対応する内容を選択入力可能なタッチパネルになっており、このタッチパネル機能も操作部の一部を構成する。
図1に示すように、装置本体12の前面下部には、媒体の一例としての用紙Pを複数枚収容(セット)可能な複数(図1の例では三つ)のカセット型の給送トレイ16〜18(給送カセット)が、それぞれ装置本体12の対応する部位に個別に設けられた各収容凹部に対して着脱可能な状態で装着されている。
図1に示す給送トレイ16〜18は、カセット型のため、比較的多数枚の用紙を収容可能であり、その収容可能枚数は一例として100〜500枚の範囲内の所定数である。給送トレイ16〜18にセットされている用紙の種類(用紙サイズ及び質種)はあまり変更されない。また、装置本体12の背面側には、傾斜した姿勢に配置される手差し型の給送トレイ19(手差しトレイ)が設けられている。給送トレイ19は、手差し型のため、そのセット可能枚数は給送トレイ16〜18のそれに比べて少なく、例えば1〜100枚の範囲内の所定数である。このため、手差しトレイ19にセットされる用紙の種類が変更される頻度は相対的高い。なお、以下、三つの給送トレイ16〜18を区別する場合は、上側から順に、第1トレイ16、第2トレイ17、第3トレイ18と呼ぶものとする。また、本明細書では、普通紙、再生紙などの用紙の質に関する種類を示す呼称として「質種」を用いる。そして、「用紙サイズ」と「質種」とを包含する呼称として「用紙の種類」を用いる。ここで、「用紙の種類」が異なるとは、「用紙サイズ」と「質種」との少なくとも一方が異なることを意味する。
本実施形態の四つの給送トレイ16〜19は、プリンター11が対応可能な最大用紙サイズ以下の複数の用紙サイズに対応可能である。一例として最大用紙サイズが「A4判」の場合、給送トレイ16〜18に設けられた不図示の用紙ガイド(エッジガイド)をスライドさせることによりA4判サイズ以下の複数の用紙サイズに対応可能である。なお、本実施形態では、最大用紙サイズがA4判の例で以下説明するが、最大用紙サイズはB4判又はB5判などの他のサイズでもよい。
また、プリンター11では、四つの給送トレイ16〜19のそれぞれに異なる質種の用紙Pをセットしておくことが可能であり、印刷前における異なる質種への用紙の交換頻度が少なく済む。給送トレイ16〜19にセットして使用される用紙の質種としては、普通紙、再生紙、光沢紙、マット紙、写真紙、上質紙(高品位紙)、色付き紙などがある。色付き紙以外は白色紙(白色系の媒体)であり、一般的に、写真紙、光沢紙及びマット紙は、同程度に極めて白く、次に普通紙が白く、再生紙は普通紙に比べ白さで劣る。また、一般に、質種別の用紙の価格は、写真紙、光沢紙、マット紙及び上質紙は比較的高く、普通紙は安く、再生紙はさらに安い。なお、本実施形態では、白色系の媒体である普通紙及び再生紙のうち、普通紙が第1の媒体の一例に相当し、普通紙よりも白さで劣る再生紙が第2の媒体の一例に相当する。また、光沢紙、マット紙、写真紙及び上質紙が上質媒体の一例に相当し、再生紙が再生媒体の一例に相当し、再生媒体と上質媒体との間の品質である普通紙が普通媒体の一例に相当する。
複数の給送トレイ16〜18のうちの一つから給送された用紙Pは、装置本体12内の背面側に配置された用紙反転経路(図示省略)に沿って反転した後、搬送方向Yに沿って搬送される。
図1に示すように、装置本体12内には、搬送方向Yと交差する主走査方向X(本例では幅方向)に延びるガイド軸21に案内されて往復移動可能なキャリッジ22が設けられている。キャリッジ22の下部に取り付けられた印刷ヘッド23は、搬送される用紙P(図1では二点鎖線で示す)にインク滴を噴射可能な複数のノズルを有し、キャリッジ22が主走査方向Xに往復移動しながらその移動途中でノズルからインク滴を噴射することで、用紙Pの表面に文書又は画像等の印刷が施される。印刷済みの用紙Pは、搬送方向Yへ送られて装置本体12の正面中段位置に開口する排出口24から排出され、例えばスライド式の排出スタッカー25(排出トレイ)上に積載される。
このように図1に示すプリンター11では、装置本体12の下部がプリンター部26になっており、その上側にスキャナー部27が配置されている。スキャナー部27は、装置本体12の上面部に配置された原稿読取り面を有する不図示の原稿台と、装置本体12の上側に原稿台に対して開閉可能に設けられたカバー28とを有する。カバー28の上部には、複数枚の原稿をセットしてスキャナー部27へ一枚ずつ給送可能な自動原稿給送ユニット29(オートドキュメントフィーダー)が設けられている。
次に図2を用いてプリンター11の電気的構成を説明する。図2に示すように、プリンター11は、その全体的な制御を司るコントローラー30、操作パネル13、スキャンエンジン31、プリントエンジン32、及びファクシミリ通信部(以下「FAX通信部33」と称す)を備える。また、プリンター11は、外部メモリーインターフェイス(以下「外部メモリーI/F34」と称す)及び通信インターフェイス(以下「通信I/F35」と称す)などを備える。スキャンエンジン31は、ラインセンサを有する走査ヘッド、走査ヘッドを走査させる動力源となる電動モーター及びラインセンサの読み取り箇所を照明するランプなどを備える。
図2に示すプリントエンジン32は、印刷ヘッド23、キャリッジ22を移動させる動力源となるキャリッジモーター36、給送トレイ16〜19から用紙Pを給送する動力源となる給送モーター37、給送された用紙Pを搬送する動力源となる搬送モーター38、印刷ヘッド23のノズルをクリーニングするクリーニング装置39などを備える。コントローラー30は、印刷データに基づきプリントエンジン32を駆動制御して用紙Pに印刷する。また、コントローラー30は、スキャンエンジン31及びプリントエンジン32を駆動制御し、スキャンエンジン31で読み取った原稿の画像データに基づく画像をプリントエンジン32に印刷させることにより、原稿の「コピー」を行う。なお、プリンター11は一例としてカラープリンターであり、印刷ヘッド23には例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の4色のインクを噴射するためのノズルが色別に所定個数(一例として180個又は360個)ずつ形成されている。
図2に示すFAX通信部33は、電話回線を介した着信を検出可能なリング検出部(図示せず)を備え、リング検出部からのリング検出信号の入力があるとファックスの着信の旨をコントローラー30に通知する。この通知後、FAX通信部33は、コントローラー30からの指示に従って電話回線に接続してファックスデータを受信する。コントローラー30は、受信したファックスデータに基づくFAX原稿をプリントエンジン32を駆動制御して用紙Pに印刷させる。また、FAX通信部33は、電話回線と接続してプリンター11からファックスデータを送信する機能も有する。
外部メモリーI/F34は、プリンター11のスロット12aに挿入された外部記憶媒体EM(例えばメモリーカード)へのコントローラー30によるアクセスを可能にする。コントローラー30は、カード印刷命令を受け付けると、外部メモリーI/F34を介して外部記憶媒体EMから読み出した画像データを基にプリントエンジン32を駆動制御して画像を印刷する。
通信I/F35は、プリンター11をホスト装置100と接続するためのものである。ユーザーはホスト装置100のモニターに表示された画像と文書とのうち少なくとも一方を含む印刷対象を指定して印刷の実行を指示すると、ホスト装置100内のプリンタードライバー(図示せず)が印刷データを生成してプリンター11に送信する。コントローラー30は、ホスト装置100から受信した印刷データを基にプリントエンジン32を駆動制御して画像と文書とのうち少なくとも一方を含む印刷対象を印刷する。なお、ホスト装置100には、パーソナルコンピューター、携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants))、タブレットPC、スマートフォンなどが用いられる。
図2に示すコントローラー30はコンピューター40を備えている。コンピューター40は、CPU41(中央処理装置)、ASIC42(Application Specific IC(特定用途向けIC))、記憶部の一例としての不揮発性メモリー43及びRAM44を備えている。不揮発性メモリー43には、プリンター11の各種制御に必要なプログラムが記憶されている。不揮発性メモリー43には、プログラムの一部として、印刷モードに応じた種類の用紙がセットされた給送トレイから用紙を給送してそのときの印刷モードに応じた印刷を行う図10〜図13にフローチャートで示す印刷制御用プログラムが記憶されている。印刷モードには、受信したFAXを印刷するときのFAXモード、印刷制御上の調整値をユーザーが選択入力する際に参照するチェック用パターンを印刷するときのメンテナンスモード、それ以外の通常印刷を行うときの通常印刷モードの主に3つのモードがある。
さらに不揮発性メモリー43には、上記の印刷制御用プログラムを実行するCPU41が、印刷モードに応じた種類の用紙がセットされた給送トレイを選択する際に参照する参照データとして、各給送トレイ16〜19とそれにセットされている用紙の種類との対応関係を示す設定データSD(図6を参照)が記憶されている。ここで、本例における「用紙の種類」とは、前述のように「用紙サイズ」と「質種」とを指す。
図2に示すように、装置本体12内には、給送モーター37を動力源として各給送トレイ16〜18から用紙Pを一枚ずつ送り出す給送駆動部46が給送トレイ毎に設けられている。各給送駆動部46は、装置本体12側のフレームに軸支された揺動部材47の先端部に回転可能に支持されたピックアップローラー48を備える。給送トレイ16〜18にセットされた用紙Pの上面に当接する方向に不図示のばねにより付勢されたピックアップローラー48が回転すると、用紙群のうち最上位の一枚が給送方向下流側へ送り出される。また、手差し型の給送トレイ19の基端部近傍位置に設けられた給送ローラー49が、給送モーター37の動力で回転駆動することにより、給送トレイ19上の用紙群のうち最上位の一枚が給送方向下流側へ送り出される。
また、図2に示すように、装置本体12には、給送トレイ16〜18の取外し及び装着を検知可能なトレイセンサー51〜53が給送トレイ毎に設けられている。これらのトレイセンサー51〜53はコントローラー30の入力端子に接続されている。
また、装置本体12又は給送トレイ16〜18には、給送トレイ16〜18上の用紙Pの有無を検知可能な検知部の一例としての紙センサー54〜56が、給送トレイ16〜18毎に設けられている。また、装置本体12には、手差し型の給送トレイ19上の用紙Pの有無を検知可能な検知部の一例としての紙センサー57が設けられている。これらの紙センサー54〜57は、コントローラー30の入力端子に接続されている。
このため、コントローラー30は、トレイセンサー51〜53の検知信号に基づき給送トレイ16〜18が装置本体12から取り外された後に再び装着された特定の操作を検知可能である。このとき、給送トレイ16〜18にセットされている用紙Pが交換されて用紙の種類が変更された可能性がある。また、コントローラー30は、紙センサー57の検知信号が非検知状態から検知状態に切り替わったことをもって、手差しトレイ19上の用紙が交換されたと検知する。このとき、手差し型の給送トレイ19上の用紙Pが交換されてセットされている用紙の種類が変更された可能性がある。
また、紙センサー54〜57は、給送トレイ16〜19にセットされている用紙Pを検知したときに紙有りの旨の検知信号をコントローラー30に出力し、給送トレイ16〜19にセットされた用紙Pがないときに紙無しの旨の非検知信号をコントローラー30に出力する。このため、コントローラー30は、紙センサー54〜57からの信号を基に給送トレイ16〜19上の用紙Pの残量の有無を確認可能である。紙センサー54〜57は、接触式又は非接触式のスイッチ型センサーでもよいし、用紙Pの残量を検出可能な距離センサー、圧力センサー、光学センサーなどを挙げることができる。
次に、図3を用いてコントローラー30の機能的構成について説明する。コントローラー30は、プログラムを実行するCPU41によりソフトウェアとして構築される機能部分、及びASIC42内の回路に書き込まれたプログラムにより構築される機能部分を備えている。詳しくは、コントローラー30は、その機能構成部分として、設定部61、モード判定部62、選択部の一例としてのトレイ選択部63及び制御部64を備えている。
図3に示す制御部64は、印刷制御をはじめとするプリンター11における各種制御を司る。制御部64は、印刷制御を行う部分として、通常の印刷を行う印刷制御部65と、FAX通信部33で受信したFAX原稿を印刷するファクシミリ制御部66、チェック用パターンを印刷するメンテナンス制御部67とを備えている。ここで、通常の印刷は、FAX印刷とメンテナンス用印刷と異なる印刷を指し、例えば、ホスト装置100から受信した印刷データに基づく印刷、外部記憶媒体EMから読み込んだ画像データに基づく印刷(カード印刷等)及びコピー印刷などが含まれる。なお、本実施形態では、FAX通信部33及びファクシミリ制御部66により、ファクシミリ部の一例が構成される。また、メンテナンス制御部67により、メンテナンス部の一例が構成される。
図5に示すように、表示部14にはメインメニュー画面70が表示される。メインメニュー画面70には、プリンター11に実行させる処理を選択するため、印刷ボタン71。スキャンボタン72、コピーボタン73、FAXボタン74、メンテナンスボタン75及びトレイ設定ボタン76が用意されている。図5に示すメインメニュー画面70において、「印刷」「スキャン」「コピー」「FAX」「メンテナンス」「トレイ設定」のボタン71〜76のうち一つを選択操作すると、その選択された項目に関する下位の設定画面が表示される。その設定画面で選択項目を選択することで設定条件が変更される。例えば印刷ボタン71を選択すると、印刷の種類を選択する選択画面に切り替わり、例えばスロット12aに挿入した外部記憶媒体(例えばメモリーカード)から画像データを読み取って印刷するカード印刷を行いたい場合は、カード印刷ボタン(図示せず)を選択し、印刷条件を設定したうえで操作部15を操作して印刷の実行を指示する。
スキャンボタン72は原稿をスキャンするときに操作され、その下位画面でスキャン条件の設定及びスキャンの実行指示操作が可能である。コピーボタン73はコピーするときに操作され、その下位画面でコピー条件の設定及びコピーの実行指示操作が可能である。FAXボタン74は、FAXするときに操作され、その下位画面でFAX条件の設定及びFAX印刷の実行指示操作が可能である。また、メンテナンスボタン75は、プリンター11の印刷制御上の調整値を選択する際に参照するテストパターンや、ノズルの目詰まりを調べるためにノズルチェックパターンなどのメンテナンス用印刷をするときに操作される。メンテナンスボタン75を操作して表示されるその下位画面のメンテナンス画面において、メンテナンス(調整)の種類の選択及びその種類に応じたチェック用パターンの印刷の実行指示操作を行うことが可能である。さらにトレイ設定ボタン76は、給送トレイ16〜19と、セットされている用紙の種類(用紙サイズ及び質種)との対応関係を示す設定データSD(図6を参照)を更新するときに操作される。トレイ設定ボタン76を操作して表示されるその下位画面では、給送トレイの選択と、セットされている用紙の種類(用紙サイズ及び質種)の入力とが可能である。
次に図3に戻って、設定部61、モード判定部62、トレイ選択部63、制御部64の機能について詳細に説明する。
図3に示す設定部61は、例えばトレイ設定ボタン76が操作されると起動され、表示部14に図4(a)に示す設定画面80を表示させる。図4(a)に示す設定画面80には、給送トレイ別にセットされている用紙Pの用紙サイズと質種とがボタン表示領域内に表示されたトレイ選択ボタン81A,81B,81Cが設けられ、矢印キー82を操作するとその操作した矢印の方向へ画面がスクロールされ、全てのトレイ選択ボタンを選択可能となっている。
例えば設定画面80で第1トレイのトレイ選択ボタン81Aを選択操作すると、図4(b)に示すトレイ別設定画面83に切り替わる。トレイ別設定画面83には、選択された給送トレイにセットされた用紙Pの用紙サイズを設定するときに操作される用紙サイズボタン84と、質種を設定するときに操作される質種ボタン85とが設けられている。
例えば用紙サイズボタン84を選択操作すると、図4(c)に示す用紙サイズ選択画面86に切り替わる。この用紙サイズ選択画面86の例では、用紙サイズの選択対象として、A4判、B5判、A5判、レターなどの用紙サイズの候補の一覧がボタン87で表示される。画面86中の矢印キー82を操作するとその操作した矢印の方向へ画面がスクロールされ、全ての用紙サイズボタン89を選択可能となっている。図4(c)の例に示すように、用紙サイズとして同図に太枠で示された「B5」のボタン87が選択されると、「A4」に替わって「B5」が設定される。
一方、図4(b)に示すトレイ別設定画面83で質種ボタン85を選択操作すると、図4(d)に示す質種選択画面88に切り替わる。この質種選択画面88の例では、普通紙、再生紙、色付き紙、写真紙などのプリンターが対応可能な質種の候補の一覧がボタン89で表示される。画面88中の矢印キー82を操作するとその操作した矢印の方向へ画面がスクロールされ、全ての質種のボタン89を選択可能となっている。図4(d)の例に示すように、質種として同図に太枠で示された「色付き紙」のボタン89が選択されると、「普通紙」に替わって「色付き紙」が設定される。こうして設定データSDは更新される。
ところで、ユーザーが給送トレイ16〜19のうち少なくとも一つにセットされた用紙を異なる種類の用紙に交換すると、実際の給送トレイ16〜19と用紙の種類との対応関係が設定データSDと異なることになる。このため、印刷時に指定した用紙の種類と異なる用紙に印刷される虞がある。そこで、本実施形態の設定部61は、ユーザーが給送トレイにセットされた用紙を交換した特定の操作を検知すると、表示部14にその給送トレイにセットされている用紙の種類を問い合わせてその入力を促す問合せ画面83Aを表示させる。問合せ画面83Aは、例えば図4(b)に示すトレイ別設定画面83と同様の画面で、例えば「給送トレイにセットされている用紙の種類を入力してください。」などの入力を促すメッセージが表示される。
問合せ画面83Aでの操作で用紙サイズと質種のうち少なくとも一方が変更された場合、設定部61は、設定データSDにおける該当する給送トレイに対応するデータ部分をその変更された内容に更新する。こうして不揮発性メモリー43には、給送トレイと給送トレイにセットされている用紙の種類との対応関係を示す設定データSDが記憶される。なお、用紙サイズと質種に変更がなければ問合せ画面83Aに用意された不図示のキャンセルボタンを操作することにより、それまでの設定が維持されるとともに表示部14がメインメニュー画面70に切り替わる。
図6に示すように、設定データSDには、各給送トレイに番号で付与されたインデックスIn、インデックスInに対応する給送トレイ16〜19、及び用紙の種類が設定されている。用紙の種類には、前述のように用紙サイズと質種とがある。図6では、図4(c),(d)で第1トレイ16の用紙サイズを「B5」、質種を「色付き紙」に変更された後の例を示している。すなわち、図6に示す設定データSDでは、第1トレイ16に「B5判」の「色付き紙」がセットされ、第2トレイ17に「A4判」の「再生紙」がセットされ、第3トレイ18に「A4判」の「普通紙」がセットされ、さらに手差しトレイ19に「B5判」の「普通紙」がセットされている。
図3に示すモード判定部62は、入力信号に基づいて印刷モードを判別する。モード判定部62には、操作部15からの印刷を指示する操作信号、FAX通信部33が受信したFAX信号、通信I/F35を通じて受信した印刷データが入力される。モード判定部62は、FAX通信部33がFAXを受信した場合に発信するFAX信号(FAXデータであってもよい)が入力された場合はFAXモードと判定し、表示部14に表示されたメンテナンス画面でメンテナンス用印刷を指示する操作がなされた際の操作信号が入力された場合はメンテナンスモードであると判定する。さらにモード判定部62は、表示部14に表示された印刷指示画面で通常印刷(カード印刷又はコピー印刷等)を指示する操作がなされた際の操作信号が入力された場合、及びホスト装置100から印刷を指示する印刷信号(印刷データであってもよい)が入力された場合は、通常印刷モードであると判定する。このモード判定結果は、モード判定部62からトレイ選択部63へ送られる。
トレイ選択部63は、印刷モードに応じた種類の用紙がセットされている給送トレイを選択する。詳しくは、トレイ選択部63は、通常印刷モードの場合、入力したデータのヘッダに印刷条件の一部として含まれる用紙の種類と同じ種類の用紙がセットされた給送トレイを、設定データSDを参照して選択する。また、トレイ選択部63は、FAXモードの場合、再生紙と普通紙を対等(同レベル)の優先度で給送トレイを選択する。さらにトレイ選択部63は、メンテナンスモードの場合、普通紙を最優先し、普通紙が無ければ次に再生紙を優先するように給送トレイを選択する。
印刷制御部65は、通常印刷モードの場合、入力データに基づきプリントエンジン32を駆動制御して印刷を行う。詳しくは、印刷制御部65は、ホスト装置100から受信した印刷データに基づく印刷、外部記憶媒体EM(例えばメモリーカード)から読み込んだ画像を印刷するカード印刷、コピー印刷を実行する。また、ファクシミリ制御部66は、FAXモードであると判定した場合、FAXデータに基づきプリントエンジン32を駆動制御してFAX原稿を印刷する。
図3に示すメンテナンス制御部67は、メンテナンスモードの場合、メンテナンス画面で選択したメンテナンス印刷の項目に応じたメンテナンス用印刷を行う。詳しくは、メンテナンス制御部67は、メンテナンス印刷の項目に応じたチェックパターン印刷データを読み出して、その印刷データに基づきプリントエンジン32を駆動制御することで、チェック用パターンを印刷する。このメンテナンス印刷の項目には、例えば、印刷ヘッド23の主走査方向Xにおける印刷位置を調整するための印刷位置調整印刷(ギャップ調整印刷)、用紙の搬送方向への送り位置を調整するための用紙送り位置調整印刷、印刷ヘッド23のノズルの目詰まり等の不良の有無をチェックするためのノズルチェック印刷などがある。
図7は、印刷位置調整用のチェック用パターン91の一例を示し、双方向印刷時の印刷ヘッド23の往動過程の印刷位置(インク着弾位置)と復動過程の印刷位置とのずれを調整するBi−d調整(ギャップ調整)に用いられる。チェック用パターン91は、印刷ヘッド23の往動過程の印刷位置と復動過程の印刷位置とを規定する調整値を少しずつ変えて印刷される複数の単位パターン92を含む。ユーザーは普通紙P1に印刷されたチェック用パターン91を目視で確認し、印刷ずれの一番小さい単位パターン92に付与された番号を、操作部15の操作でプリンター11に入力して印刷位置の調整値を設定する。なお、図7では、1色分のチェック用パターン91のみ示している。
図8は用紙送り位置調整用のチェック用パターン93の一例を示す。チェック用パターン93は、搬送モーター38による用紙の送りピッチの条件を変えて二つの横長のバー94,95を印刷してなる複数の単位パターン96を含む。ユーザーは普通紙P1に印刷されたチェック用パターン93を目視で確認し、バー94,95間の搬送方向のずれの一番小さい単位パターン96に付与された番号を、操作部15の操作でプリンター11に入力して用紙送り位置の調整値を設定する。
図9はノズルチェック用のチェック用パターン97の一例を示す。チェック用パターン97は、印刷ヘッド23の全てのノズルを使ってインク滴を噴射して印刷ドットが重ならないようにインク色毎(CMYK毎)に形成された複数のパターン98を含む。ユーザーは普通紙P1に印刷されたチェック用パターン97を目視で確認し、ノズル目詰まり等に起因するドット抜け99が存在した場合、操作部15を操作してクリーニングを指示し、クリーニング装置39による印刷ヘッド23のノズルクリーニングを実施させる。
次にプリンター11の作用を説明する。以下、図10〜図13に示すフローチャートに従って各印刷モードにおけるトレイ選択処理を説明する。まず図10に基づいてトレイ選択処理を伴う印刷制御処理の全体を説明する。CPU41は、印刷の実行のトリガーとなる信号又はデータを入力すると、図10にフローチャートで示すプログラムを実行する。なお、図10〜図13では、給送トレイを単に「トレイ」と記している。
まずステップS1では、入力した信号又はデータに基づいてFAXモードであるか否かを判定する。入力信号がFAX信号である場合にはFAXモードであると判定し、それ以外の信号又はデータである場合はFAXモードではないと判定する。FAXモードであればステップS2に進んで、FAX用トレイ選択処理を実行する。そして、ステップS3において、選択したFAX用の給送トレイから用紙を給送してFAX印刷を行う。
一方、ステップS2においてFAXモードでなければ、ステップS4に進んで、メンテナンスモードであるか否かを判定する。入力信号がメンテナンス印刷指示信号であればメンテナンスモードと判定し、それ以外の信号である場合はメンテナンスモードではないと判定する。メンテナンスモードであればステップS5に進んで、メンテナンス用トレイ選択処理を実行する。そして、ステップS6において、選択した給送トレイから用紙を給送してチェック用パターンを印刷する。
一方、ステップS4においてメンテナンスモードでなければ(つまり通常印刷モードであれば)、ステップS7に進んで、通常印刷用トレイ選択処理を実行する。次のステップS8において給送トレイを選択できたか否かを判定し、給送トレイを選択できた場合は、ステップS9に進んで、選択した給送トレイから用紙を給送して通常印刷を行う。一方、ステップS8でトレイを選択できなかった場合は、ステップS10に進んでエラー報知を行う。
なお、図3に示すモード判定部62がステップS1及びS4のモード判定処理を行う。また、トレイ選択部63がステップS2,S5及びS7におけるトレイ選択処理を行う。また、ファクシミリ制御部66がステップS3におけるFAX印刷処理を行い、メンテナンス制御部67がステップS5におけるチェック用パターン印刷処理を行い、さらに印刷制御部65がステップS7における通常印刷処理を行う。
次に図10におけるステップS2,S5及びS7における各トレイ選択処理の詳細を図11〜図13に基づいて説明する。これらのトレイ選択処理は、トレイ選択部63が不揮発性メモリー43に記憶された図6に示す設定データSDを参照して行う。まず図11に示すFAX用トレイ選択処理ルーチンを説明する。
ステップS11では、1つ目のトレイを選択する。図6に示す設定データSD中の各データに付されたインデックスInの順番にトレイの選択処理を行う。このため、ステップS11では、設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイを選択する。
次のステップS12では、選択したトレイが普通紙又は再生紙であるか否かを判断する。詳しくは、設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイに対応する質種を調べ、その質種が普通紙又は再生紙であるか否かを判断する。その質種が普通紙又は再生紙である場合は、ステップS13に進む。
ステップS13では、選択したトレイは残量があるか否かを判断する。詳しくは、紙センサー54〜57のうちそのトレイに対応する一つからの検知信号を基にそのトレイにおける用紙の有無を判定し、用紙が有れば残量があると判断する。残量があればそのトレイを選択して当該ルーチンを終了する。一方、ステップS12で普通紙又は再生紙でないと判断した場合、又はステップS13において選択したトレイは残量が無いと判断した場合は、ステップS14に進む。
ステップS14では、全て選択したか否かを判断する。すなわち、設定データSDのうち全てのインデックスを選択し終えたか否かを判断する。全て選択していない場合は(S14で否定判定)、ステップS15に進んで次のトレイを選択する。例えば現在のインデックスIn(例えば「1」)に「1」を加えた値のインデックスIn=In+1(例えば「2」)に更新する。そしてステップS12に戻る。
以下、同様に、更新後の今回のインデックスについてステップS12〜S14の処理を行い、選択したトレイが普通紙又は再生紙であり(S12で肯定判定)、かつその選択したトレイは残量がある(S13で肯定判定)と判定するまで、あるいはステップS14で全て選択したと判定するまで、ステップS12〜S15の処理を繰り返す。例えば図6に示す設定データSDが設定されているとすると、インデックス「1」の第1トレイに対応する質種が「色付き紙」であるため、第1トレイは選択されない。その後、インデックス「2」の第2トレイに対応する質種が「再生紙」であるため、第2トレイが選択される。また、仮にインデックス「2」の第2トレイに対応する質種が再生紙でも普通紙でもない場合は、その後、インデックス「3」の第3トレイに対応する質種が「普通紙」であるため、第3トレイ18が選択される。
一方、設定データSDに設定された全てのトレイに対応する質種に、普通紙と再生紙がどちらも1つも無い場合は、ステップS14で全て選択したと判断し、ステップS16に進む。
ステップS16では、紙有りのトレイを選択する。すなわち、普通紙と再生紙が共に無い場合に行う紙なし処理(媒体なし処理の一例)として、普通紙と再生紙以外の他の質種の用紙がセットされている給送トレイのうち、紙センサーの信号に基づき紙有りと判断した一つの給送トレイを選択する。この他に、紙なし処理としては、インデックスの順に紙有りの給送トレイを選択してもよいし、予めFAXに適した用紙サイズを優先して紙有りの給送トレイを選択してもよいし、さらに予め設定した普通紙と再生紙に似た品質の質種を優先する順番(例えば低品質の質種を優先する順番)で紙有りの給送トレイを選択してもよい。さらに、普通紙と再生紙が共に無い場合に紙なし処理としていきなり、又は上記紙なし処理を行うための普通紙と再生紙以外の他の質種もない場合に、普通紙又は再生紙をセットするようにユーザーに促してもよいし、紙なしエラーとして印刷を中止してもよい。
こうしてFAXモードのときには、普通紙又は再生紙がセットされた給送トレイが対等の優先度で他の質種の用紙がセットされている給送トレイに優先して選択され、普通紙又は再生紙にFAX印刷が施される。従って、読むのに支障のない比較的コストの安い用紙PにFAX原稿を印刷できる。
次に図12に示すメンテナンス用トレイ選択処理ルーチンの詳細を説明する。
ステップS21では、1つ目のトレイを選択する。図6に示す設定データSD中のインデックスの順番にトレイの選択処理を行うため、インデックス「1」の第1トレイ16を選択する。
次のステップS22では、選択したトレイにセットされているのが普通紙であるか否かを判断する。詳しくは、設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイ16に対応する質種を調べ、その質種が普通紙であるか否かを判断する。その質種が普通紙である場合は、ステップS23に進んで、選択したトレイは残量があるか否かを判断する。詳しくは、紙センサー54〜57のうちその給送トレイ上の用紙の有無を検知可能な紙センサーからの検知信号を基に用紙の有無を判定し、用紙が有れば残量があると判断する。残量があればそのトレイを選択して当該ルーチンを終了する。
一方、ステップS22で普通紙でないと判断した場合、又はステップS23において選択したトレイは残量が無いと判断した場合は、ステップS24に進んで、全て選択したか否かを判断する。すなわち、設定データSDのうち全てのインデックスを選択し終えたか否かを判断する。全て選択していない場合(S24で否定判定の場合)は、ステップS25に進んで次のトレイを選択する。例えば現在のインデックスIn(例えば「1」)に「1」を加えた値のインデックスIn=In+1(例えば「2」)に更新する。そしてステップS22に戻る。
以下、同様に、今回のインデックスについてステップS22〜S24の処理を行い、選択したトレイにセットされているのが普通紙であり(S22で肯定判定)、かつその選択したトレイは残量がある(S23で肯定判定)と判定するまで、あるいはステップS24で全て選択したと判定するまで、ステップS22〜S25の処理を繰り返す。例えば図6に示す設定データSDが設定されている例では、インデックス「1」の第1トレイ16に対応する質種が「色付き紙」であるため、第1トレイ16は選択されない。また、その後、インデックス「3」の第3トレイ18に対応する質種が「普通紙」であると判断されるため、第3トレイ18が選択される。一方、ステップS24で全て選択したと判定された場合、次にステップS26に進む。つまり、設定データSDに設定された全てのトレイに対応する質種に、「普通紙」が1つも無い場合は、次に優先度の高い「再生紙」がセットされた給送トレイを探すためにステップS26に進む。
次のステップS26では、1つ目のトレイを選択する。すなわち、図6に示す設定データSD中におけるインデックス「1」の第1トレイを選択する。
次のステップS27では、選択したトレイが再生紙であるか否かを判断する。詳しくは、設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイに対応する質種を調べ、その質種が再生紙であるか否かを判断する。その質種が再生紙である場合は、ステップS28に進んで、選択したトレイは残量があるか否かを判断する。詳しくは、紙センサー54〜57のうちその給送トレイ上の用紙の有無を検知可能な紙センサーからの検知信号を基に用紙の有無を判定し、用紙が有れば残量があると判断する。残量があればそのトレイを選択したまま当該ルーチンを終了する。
一方、ステップS27で再生紙でないと判断した場合、又はステップS28において選択したトレイは残量が無いと判断した場合は、ステップS29に進んで、全て選択したか否かを判断する。すなわち、設定データSDのうち全てのインデックスを選択し終えたか否かを判断する。全て選択していない場合(S29で否定判定の場合)は、ステップS30に進んで次のトレイを選択する。例えば現在のインデックス(例えば「1」)に「1」を加えた値のインデックス(例えば「2」)を選択する。そしてステップS27に戻る。
以下、同様に、今回のインデックスについてステップS27〜S30の処理を行い、選択したトレイが再生紙であり(S27で肯定判定)、かつその選択したトレイは残量がある(S28で肯定判定)と判定するまで、あるいはステップS29で全て選択したと判定するまで、ステップS27〜S30の処理を繰り返す。例えば設定データSDに普通紙が1つも無く、インデックス「2」の第2トレイに対応する質種に再生紙が設定された例では、インデックス「2」の第2トレイに対応する質種が「再生紙」であるため、第2トレイが選択される。仮に設定データSD中のトレイに対応する質種に、普通紙と再生紙の両方が無かった場合(S29で肯定判定の場合)は、ステップS31に進む。
ステップS31では、ステップS16と同様に紙なし処理(媒体なし処理の一例)を行う。本実施例では、具体的には紙有りのトレイを選択する。この場合、予めメンテナンスに適した用紙サイズを優先して紙有りのトレイを選択してもよいし、予め設定した普通紙と再生紙に似た品質の質種を優先する順番(例えば低品質の質種を優先する順番)で紙有りのトレイを選択してもよい。さらに、普通紙と再生紙が共に無い場合に紙なし処理としていきなり、又は上記紙なし処理を行うための普通紙と再生紙以外の他の質種もない場合に、普通紙をセットするようにユーザーに促してもよいし、紙なしエラーとして印刷を中止してもよい。
こうしてメンテナンスモードのときには、普通紙がセットされている給送トレイが、再生紙がセットされている給送トレイに優先して選択される。このため、チェック用パターンは、比較的コストが安く、再生紙よりも白さで勝る普通紙P1に優先的に印刷される。したがって、ユーザーはチェック用パターンにおける印刷ずれ又はドット抜けを目視で適切に確認でき、適切な調整値の設定あるいは適切なクリーニングの実施が可能となる。
そして、どの給送トレイにも普通紙が無い場合、普通紙の次に優先度の高い再生紙がセットされている給送トレイが優先的に選ばれ、その選択された給送トレイから給送された再生紙にチェック用パターンの印刷が行われる。
次に図13に示す通常印刷用トレイ選択処理ルーチンの詳細を説明する。通常印刷モードの場合、用紙サイズ及び質種を含む印刷条件が指定されて印刷が指示される。
ステップS41では、1つ目のトレイを選択する。図6に示す設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイを選択する。
次のステップS42では、選択したトレイにセットされているのが指定された用紙であるか否かを判断する。詳しくは、設定データSDにおけるインデックス「1」の第1トレイに対応する質種及び用紙サイズを調べ、その質種及び用紙サイズが指定されたものに一致するか否かを判断する。指定された用紙であれば(S42で肯定判定)、ステップS43に進んで、選択したトレイは残量があるか否かを判断する。この残量に関する判断は、選択したトレイに対応する紙センサーからの信号に基づいて行う。残量があればそのトレイを選択して当該ルーチンを終了する。一方、残量がない場合は、ステップS44に進む。
ステップS44では、全て選択したか否かを判断する。設定データSDのうち全てのインデックスを選択し終えていない場合(S44で否定判定)は、ステップS45に進んで次のトレイを選択する(In=In+1)。そしてステップS42に戻る。
以下、同様に、更新後の今回のインデックスについてステップS42〜S44の処理を行う。選択したトレイが印刷条件で指定された用紙サイズ及び質種であり(S42で肯定判定)、かつその選択したトレイは残量がある(S43で肯定判定)と判定するまで、あるいはステップS44で全て選択したと判定するまで、ステップS42〜S45の処理を繰り返す。
一方、設定データSDに設定された全てのトレイに対応する用紙サイズ及び質種が、指定された用紙サイズ及び質種に一致しない場合は、ステップS44で全て選択したと判断し、ステップS46に進む。そして、ステップS46においてトレイ選択エラーとし、表示部14にその旨を表示する。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ファクシミリ制御部66がファックス印刷を行う際(FAXモード時)は、トレイ選択部63により、複数の給送トレイ16〜19のうち普通紙がセットされている給送トレイと再生紙がセットされている給送トレイとのうち一方が対等の優先度で選択され、ファックスは普通紙又は再生紙に印刷される。また、メンテナンス制御部67が印刷を行う際(メンテナンスモード時)は、複数の給送トレイ16〜19のうち普通紙がセットされている給送トレイが選択され、メンテナンス用印刷は再生紙よりも白い普通紙に行われる。また、普通紙がセットされていないときには、再生紙がセットされている給送トレイが選択され、再生紙にメンテナンス用印刷が行われる。よって、ファックスを比較的安価でかつ読むのに支障のない普通紙又は再生紙に印刷できるうえ、再生紙よりも白い普通紙にチェック用パターンの印刷(メンテナンス用印刷)を優先的に行うことができるので、チェック用パターンの印刷結果を確認し易い。
(2)FAXモード時及びメンテナンスモード時共に、全ての給送トレイ16〜19に普通紙と再生紙とのいずれもがセットされていないときは紙なし処理が行われる。特に本例では、紙なし処理として、用紙の残量がある他の質種の用紙がセットされた他の給送トレイを選択する処理を行う。よって、普通紙と再生紙とのいずれもがセットされていないときでも、FAX印刷又はメンテナンス用印刷を行うことができる。例えばユーザーが普通紙と再生紙とのいずれもセットする予備の用紙がない場合にFAX印刷又はメンテナンス用印刷ができない事態を回避できる。また、普通紙と再生紙とのいずれもがセットされていない場合に、FAX印刷又はメンテナンス用印刷が行われることなく放置される事態を回避できる。
(3)トレイ選択部63は、給送トレイ毎に、セットされている用紙の種類との対応関係が示された設定データSDを用いて、印刷モードに適した質種の用紙がセットされた給送トレイを選択するので、速やかに給送トレイを選択できる。
(4)トレイ選択部63は、設定データSDを用いて給送トレイを選択すると、その選択した給送トレイに対応する紙センサーからの信号に基づきその選択した給送トレイに用紙の残量があるか否かを判定し、残量があればその給送トレイを選択するが、残量がなければその給送トレイを選択しない。よって、用紙が空の給送トレイが選択されることを回避できる。一方、普通紙又は再生紙がセットされた給送トレイが存在しない場合は、紙なし処理が行われる。よって、トレイ選択部63は、紙センサーの検知結果を用いて適切な処理を行うことができる。
(5)紙なし処理は、普通紙と再生紙以外で用紙の残量がある他の質種の用紙がセットされた他の給送トレイを選択する処理なので、FAX印刷及びメンテナンス用印刷を中止されることなく行うことができる。
(6)チェック用パターンの印刷(メンテナンス用印刷)として、ノズルチェック印刷、印刷位置調整印刷(ギャップ調整印刷)、及び用紙送り位置調整印刷のうち少なくとも一つを行うときに、再生紙よりも白い普通紙に印刷されるので、印刷結果を確認し易い。例えばノズルチェック印刷の場合、ノズルのクリーニングが必要であるかどうか適切に確認できる。また、印刷位置調整印刷の場合は、主走査方向Xにおける印刷位置のずれを確認してその調整を適切に行うことができる。さらに用紙送り位置調整印刷の場合は、用紙の搬送方向への送り位置のずれを確認してその調整を適切に行うことができる。
なお、上記実施形態は以下の形態に変更することもできる。
・媒体なし処理は、媒体の残量があるその他の媒体供給源を選択する処理と、エラー表示を行う処理と、媒体セットを促す処理とのうち少なくとも一つを含んでいればよい。例えばエラー表示処理では、適切な用紙(媒体)が無い旨のエラー報知画面を表示部14に表示する。また、媒体セットを促す処理では、FAXモードの場合は普通紙又は再生紙のセットを促す画面を表示部14に表示し、メンテナンスモードの場合は普通紙のセットを促す画面を表示部14に表示し、さらに普通印刷モードの場合は指定した用紙のセットを促す画面を表示部14に表示する。そして、ユーザーが用紙をセットした場合に、セットされた用紙に印刷を行う。また、エラー報知と媒体セットを促すメッセージとを含む一つの画面を表示してもよい。さらに、これらのエラー報知画面と媒体セットを促す画面のうち少なくとも一方でキャンセル操作又は許可操作がなされると、媒体の残量がある他の媒体供給源を選択する構成としてもよい。
・第1の媒体は普通紙に限らず、第2の媒体よりも白い質種であればよい。例えば上質紙、光沢紙、マット紙や写真紙でもよい。第2の媒体は、再生紙に限らず、第1の媒体よりも白さで劣る質種であればよい。例えば第1の媒体が上質紙の場合、第2の媒体は普通紙又は再生紙でもよい。
・前記実施形態において、インデックスの順番と逆の順番に質種を判定してもよい。また、判定するトレイの順番をランダムに変更してもよい。これらの構成でも、第1の媒体と第2の媒体の両方がセットされた二つの媒体供給源が対等の優先度で選択される。
・前記実施形態において設定データSDを参照する場合、まずそのときの印刷モードに応じた質種を設定データSD中で検索し、該当する質種が検索できたらその質種に対応する給送トレイを選択する処理を行ってもよい。また、前記実施形態において、設定データSDは給送トレイ毎にセットされている媒体の少なくとも質種が記憶されていればよい。
・検知部の一例としての紙センサーを廃止してもよい。この場合、媒体なし処理は、給送された用紙を搬送経路上の所定位置で検知可能な紙センサーが、搬送モーター38を所定回転数以上駆動したにも拘らず、用紙を検知しない場合に、エラー表示を行う処理と媒体のセットを促す処理とのうち少なくとも一方を行うものでもよい。
・ユーザーに媒体供給源にセットされている媒体の質種やサイズの少なくとも一方を入力させるのではなく、質種センサーやサイズセンサーを設けてこれにより検知してもよい。この場合、検知した質種やサイズを設定データSDに記憶させるようにしてもよいし、設定データSDを廃止して、設定データSDを参照する代わりに、質種センサーやサイズセンサーを用いて質種やサイズの検知を行ってもよい。
・カセット型の給送トレイ(給送カセット)は三つに限定されず、手差し型の給送トレイ(手差しトレイ)も一つに限定されない。例えば、一方のみが複数あってもよいし、手差しトレイと給送カセットとのそれぞれが1以上の任意の数だけ存在してもよい。また、一つの給送カセット内に質種の異なる用紙をそれぞれセット可能な複数段のトレイ(媒体供給源の一例)が収納され、各トレイのうち一つを選択して用紙を給送する構成でもよい。この給送カセットであれば印刷装置に一つだけでもよい。要するに、印刷装置が、質種の異なる媒体を選択して給送可能な媒体供給源を複数備えていればよい。また、印刷装置に備えられた全ての媒体供給源のうち一部の複数の媒体供給源を選択部による選択対象としてもよい。また、媒体供給源は、カセット型や手差し型に限定されず、ベルト搬送式媒体供給源や、ロール紙などの長尺媒体を給送する長尺媒体供給源でもよい。
・第1の媒体と第2の媒体が共になく残量のある他の質種の媒体を選択する場合に、ユーザーにその許可を得るための問合せ画面を表示部14に表示させてもよい。
・印刷モードに応じて普通紙と再生紙などの質種に加え、用紙サイズの条件を満たすか否かを判断して給送トレイを選択してもよい。例えばFAXモードのときに普通紙であっても用紙サイズが指定サイズ(例えばA4判)未満である場合は選択せず、指定サイズ以上の再生紙がセットされた給送カセットを選択する。
・印刷モードとしては、上述した3つ(FAX印刷・メンテナンス印刷・通常印刷)以外の印刷モードがあってもよい。例えば、再生紙に対する印刷を最優先とする印刷モードがあってもよい。
・媒体は、用紙に限定されず、樹脂製シート、紙と樹脂の複合体フィルム(樹脂含浸紙、樹脂コート紙など)、樹脂と金属の複合体フィルム(ラミネートフィルム)、織物、金属製フィルム、セラミックシートなどであってもよい。また、第1の媒体と第2の媒体は、用紙と樹脂製シート、用紙と金属シート、樹脂製シートと金属シートのように、異なる材質の組合せであってもよい。
・印刷装置は、FAX印刷機能とメンテナンス印刷機能を少なくても有すればよい。例えばスキャン機能とコピー機能のうち少なくとも一方を備えていなくてもよい。また、FAX印刷機能とメンテナンス印刷機能とを備えただけのFAX専用プリンターでもよい。
・印刷装置の印刷方式は、インクジェット方式に限らず、ドットインパクト方式、レーザー方式でもよい。さらに、印刷装置は、シリアルプリンターに限らず、ラインプリンター又はページプリンターでもよい。
11…印刷装置の一例であるプリンター、12…装置本体、14…表示部、15…操作部、16〜18…媒体供給源の一例としてのカセット型の給送トレイ、19…媒体供給源の一例としての手差し型の給送トレイ、23…印刷ヘッド、30…コントローラー、32…プリントエンジン、33…ファックシミリ部の一例を構成するFAX通信部、43…記憶部の一例としての不揮発性メモリー、61…設定部、62…モード判定部、63…選択部の一例としてのトレイ選択部、64…制御部、65…印刷制御部、66…ファックシミリ部の一例を構成するファクシミリ制御部、67…メンテナンス部の一例を構成するメンテナンス制御部、Y…搬送方向、SD…設定データ、P…媒体の一例としての用紙、P1…普通紙。

Claims (11)

  1. 複数の媒体供給源のうち選択した媒体供給源から給送された媒体に対して印刷を行う印刷装置であって、
    前記複数の媒体供給源のうち印刷対象の媒体がセットされている媒体供給源を選択する選択部と
    ンテナンス用印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うメンテナンス部と、を備え
    記メンテナンス部が印刷を行う場合には、前記選択部は、2つの白色度合いが異なる媒体のうち白色度合いが高い媒体がセットされている媒体供給源を選択し、当該媒体がセットされていない場合は前記2つの白色度合いが異なる媒体のうち白色度合いが低い媒体がセットされている媒体供給源を選択し、前記2つの白色度合いが異なる媒体がいずれもセットされていない場合、所定処理を行うことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記所定処理は、媒体がセットされている他の媒体供給源を選択する処理、エラー表示を行う処理、及び媒体のセットを促す処理のうちのいずれかの処であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記媒体供給源毎にセットされている媒体の種類を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記選択部は、前記記憶部が記憶している媒体供給源毎の媒体の種類を用いて選択を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記媒体供給源毎にセットされている媒体の残量又は当該媒体の有無を検知する検知部をさらに備え、
    前記選択部は、前記検知部の検知結果を用いて選択を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  5. 前記メンテナンス用印刷は、印刷ヘッドが液体噴射方式の場合にノズル不良の有無をチェックするために印刷されるノズルチェック印刷、媒体の搬送方向と交差する方向における印刷位置の調整のために印刷される印刷位置調整印刷、及び媒体の搬送方向への送り位置の調整のために印刷される媒体送り位置調整印刷のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印刷装置。
  6. 前記白色度合いが高い媒体は、普通紙であり、前記白色度合いが低い媒体は再生紙であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 受信したファックス信号に基づく印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うファクシミリ部を備え、
    前記ファクシミリ部が印刷を行う場合には、前記選択部は、普通紙又は再生紙がセットされた媒体供給源を選択し、普通紙及び再生紙がセットされていない場合は他の媒体がセットされた媒体供給源を選択することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  8. 複数の媒体供給源のうち選択した媒体供給源から給送された媒体に対して印刷を行う印刷装置であって、
    前記複数の媒体供給源のうち印刷対象の媒体がセットされている媒体供給源を選択する選択部と、
    受信したファックス信号に基づく印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うファクシミリ部と、
    メンテナンス用印刷を媒体供給源から給送した媒体に行うメンテナンス部と、
    を備え、
    前記選択部は、前記ファクシミリ部が印刷を行う場合には、前記ファックス信号に基づく印刷に対応するルールに基づいて媒体供給源を選択し、前記メンテナンス部が印刷を行う場合には、前記ルールと異なるルールであって前記メンテナンス用印刷に対応するルールに基づいて媒体供給源を選択することを特徴とする印刷装置。
  9. 前記メンテナンス用印刷に対応するルールでは、白色紙がセットされている媒体供給源が、色付き紙がセットされている媒体供給源より優先して選択されることを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記メンテナンス用印刷に対応するルールでは、前記白色紙がセットされている媒体供給源のうち普通紙がセットされている媒体供給源が、再生紙がセットされている媒体供給源より優先して選択されることを特徴とする請求項9に記載の印刷装置。
  11. 前記ファックス信号に基づく印刷に対応するルールでは、普通紙がセットされている媒体供給源及び再生紙がセットされている媒体供給源が、他の媒体がセットされている媒体供給源より優先して選択されることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の印刷装置。
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