JP2010046991A - 液体噴射装置、及び、ノズル検査パターン形成方法 - Google Patents

液体噴射装置、及び、ノズル検査パターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズルの液体噴射不良を適切に検査する。
【解決手段】 第一ノズル及び第二ノズルから互いに異なる色相の液体を媒体に噴射するヘッドと、前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成する制御部と、を有する液体噴射装置。
【選択図】 図10

Description

本発明は、液体噴射装置、及び、ノズル検査パターン形成方法に関する。
液体を噴射するノズルを備えるヘッドと、前記ノズルから液体を媒体に噴射することにより該ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンを該媒体に形成する制御部と、を有する液体噴射装置は既に知られている。かかる液体噴射装置のユーザは、上記ノズル検査パターンを見て、ノズルの目詰まり等による該ノズルの液体噴射不良(所謂、ノズル抜け)を検査する(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−168173号公報
ところで、前記ノズルから噴射される液体の色が、前記ノズル検査パターンが形成される媒体の色(地色)に近い場合、ユーザにとって前記ノズル検査パターンを視認することが困難になってしまう。かかる場合には、ユーザがノズルの液体噴射不良を適切に検査することができなくなってしまう。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ノズルの液体噴射不良を適切に検査することである。
上記の課題を解決するために、主たる発明は、(A)第一ノズル及び第二ノズルから互いに異なる色相の液体を媒体に噴射するヘッドと、(B)前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成する制御部と、(C)を有することを特徴とする液体噴射装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
先ず、(A)第一ノズル及び第二ノズルから互いに異なる色相の液体を媒体に噴射するヘッドと、(B)前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成する制御部と、(C)を有する液体噴射装置。
かかる液体噴射装置によれば、第一ノズルから噴射される液体の色が媒体の地色に近い場合であっても、ノズル検査パターンが、第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するように形成されるため、ユーザにとって視認され易くなる。これにより、ノズル(第一ノズル)の液体噴射不良を適切に検査することが可能になる。
また、上記の液体噴射装置において、前記ヘッドは、前記第一ノズル及び前記第二ノズルが形成された面を備え、移動方向に移動して当該面を前記媒体に対向させ、前記制御部は、前記ヘッドが前記移動方向の一端から他端に向かって移動する期間中に、前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させることとしてもよい。かかる構成により、第一ノズル及び第二ノズルから噴射される互いに異なる色相の液体が適切に混合するようになる。
また、上記の液体噴射装置において、前記制御部は、前記媒体の地色部分に取り囲まれた前記ノズル検査パターンを形成することとしてもよい。かかるノズル検査パターンであれば、ユーザにとってより視認し易くなる。この結果、ノズル(第一ノズル)の液体噴射不良をより適切に検査することが可能になる。
また、上記の液体噴射装置において、前記第二ノズルから噴射される液体は、前記互いに色相の異なる液体が混合したときの色と前記媒体の地色とのコントラストを、前記第一ノズルから噴射される液体の色と前記地色とのコントラストよりも大きくする液体である。これにより、前記ノズル検査パターンがユーザにとって視認し易くなるように形成される。
また、上記の液体噴射装置において、前記ノズル検査パターンは、前記第一ノズル及び前記第二ノズルの双方の液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであり、該第一ノズルから噴射される液体、及び、該第二ノズルから噴射される液体のいずれの色相とも異なる色相を有することとしてもよい。かかるノズル検査パターンが形成されることにより、ユーザは、ノズル検査パターンの視認作業をより効率良く行うことが可能になる。
さらに、(A)互いに異なる色相の液体が噴射される第一ノズル及び第二ノズルのうちの一方のノズルから噴射される液体を媒体上に着弾させることと、(B)他方のノズルから噴射される液体を、前記媒体上に着弾させた前記一方のノズルから噴射される液体と重ねて着弾させることにより、前記互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成することと、(C)を有するノズル検査パターン形成方法も実現可能である。かかるノズル検査パターン形成方法により、ユーザにとって視認し易いノズル検査パターンが形成される結果、ノズルの液体噴射不良を適切に検査することが可能になる。
===本実施形態の液体噴射装置の構成===
本実施形態では、液体噴射装置の一例として、インクジェットプリンタ(以下、プリンタ10)について説明する。
<<プリンタ10の基本構成>>
先ず、図1乃至図3を参照しながら、プリンタ10の基本構成を説明する。図1は、プリンタ10の全体構成を示すブロック図である。図2Aは、プリンタ10の内部構成の概略を示し、図2Bは、プリンタ10の内部構成の断面図を示す。図2Aには矢印にてヘッド23の移動方向と媒体Sの搬送方向を、図2Bには矢印にて搬送方向を、それぞれ示している。図3は、ノズル孔の配列を示す図であり、同図には矢印にてヘッド23の移動方向及び搬送方向を示している。
プリンタ10は、液体の一例としてのインクを紙、布、フィルムシート等の媒体S(図2A及び図2B参照)に噴射することにより、該媒体Sに画像を形成(印刷)する装置である。インクについては、水性インク及び油性インクのいずれであってもよい。本実施形態のプリンタ10は、CMYK4色のカラーインクを噴射することにより、カラー画像を印刷する。また、プリンタ10は、図1に示すように、記録ユニット20、搬送ユニット30、メンテナンスユニット40、検出器群50、及び、制御部の一例としてのコントローラ60等を有する。
記録ユニット20は、画像を媒体Sに記録し、図2A及び図2Bに示すように、キャリッジ21、キャリッジ移動機構22、及び、ヘッド23を有する。キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジ移動機構22によりガイド軸24に沿って往復移動する。
ヘッド23は、ノズルが形成された下面(以下、ノズル面)を備え、該ノズル面を媒体Sに対向させた状態で、キャリッジ21に搭載されたインクカートリッジ25から供給されるインクを前記ノズルから媒体Sに噴射するものである。また、ヘッド23は、キャリッジ21に搭載されており、キャリッジ21の移動に伴って、該キャリッジ21が移動する方向と同一方向に移動する。つまり、キャリッジ21の移動方向がヘッド23の移動方向に相当する。そして、ヘッド23は、当該移動方向に移動することによりノズル面を媒体Sに対向させる。
また、図3に示すように、ヘッド23のノズル面には、インク色別にノズル(本実施形態では、イエローインクノズル、マゼンタインクノズル、シアンインクノズル、及び、ブラックインクノズル)が形成されている。本実施形態のノズルは、インク色毎にそれぞれ複数個(本実施形態では、90個)形成されたノズル孔からなる。当該複数のノズル孔は、ヘッド23の移動方向と交差する方向(すなわち、後述の搬送方向)に一定のノズルピッチで列をなして並んでいる。なお、各ノズルのノズル孔については、下流側のノズル孔ほど小さい数の番号が付されている(♯1〜♯90)。つまり、ノズル孔♯1は、ノズル孔♯90よりも搬送方向の下流側に位置している。また、各インク色間で互いに同じ番号のノズル孔は搬送方向において略同じ位置にある。
また、各ノズル孔には不図示のインクチャンバ及びピエゾ素子が設けられ、当該ピエゾ素子の駆動によりインクチャンバが収縮・膨張されることにより、前記各ノズル孔から滴状のインクが噴射される。なお、ノズルからのインク噴射は、ヘッド23がキャリッジ21の移動に伴って移動方向に移動する間(本実施形態では、移動方向一端から他端に向けて移動する間)に実施される。そして、噴射された滴状のインクは、媒体Sに着弾するとドットを形成する。
搬送ユニット30は、図2A及び図2Bに示す搬送方向に媒体Sを搬送するためのものである。ここで、搬送方向は、各インク色のノズルにおいて当該ノズルを構成する複数のノズル孔が並んでいる方向に沿っている。この搬送ユニット30は、図2A及び図2Bに示すように、給紙ローラ31と、搬送モータ32と、搬送ローラ33と、プラテン34と、排紙ローラ35と、を有する。媒体Sは、給紙ローラ31によりプリンタ10内に供給されると、搬送モータ32の回転によって回転する搬送ローラ33により、搬送方向において印刷可能な領域まで搬送される。その後、媒体Sは、プラテン34に支持されながら規定の搬送量ずつ断続的に搬送され、最終的に排紙ローラ35によりプリンタ10外に排出される。
なお、本実施形態の搬送ユニット30は、搬送ローラ33を正回転方向とは反対の方向(反転方向)に回転させることにより、搬送方向の上流から下流へ搬送されてきた媒体Sを再び上流側へ戻すことが可能である。これにより、媒体Sの、あるノズル孔の下を既に通過した部分を、再び前記あるノズル孔の下に位置させて、当該部分に前記あるノズル孔から噴射されるインクを着弾させることが可能になる。かかる構成により、例えば、媒体Sにある色のインクで下地(背景画像)を形成した後、当該下地上に別の色のインクで画像を形成することも可能である。
メンテナンスユニット40は、ヘッド23からの媒体Sに対するインクの噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うためのものである。メンテナンスユニット40は、図2Aに示すように、ヘッド23の移動方向において、ノズル面が媒体Sと対向しない位置(つまり、非印刷位置であり、ヘッド23の待機位置でもある)にヘッド23が位置する際に、該ヘッド23の略真下に位置する。また、メンテナンスユニット40は、図1に示すように、キャップ41と吸引ポンプ42を備えている。キャップ41は、ヘッド23のノズル面に当接してノズル(具体的には、各ノズル孔)を封止する。また、吸引ポンプ42は、キャップ41がノズルを封止した状態で作動し、該キャップ41内を負圧状態にすることにより前記ノズル内のインクを吸引して強制的に排出する。
上記構成のメンテナンスユニット40は、メンテナンス動作として、キャップ41にノズルを封止させた状態で、吸引ポンプ42によって当該ノズル内のインクを強制排出するクリーニング動作を実行する。かかるクリーニング動作の実行により、目詰まり等によってインク噴射不良の状態となったノズル孔がクリーニングされる(つまり、インク噴射不良が解消される)。なお、上記クリーニング動作には、キャップ41にノズルを封止させた状態で吸引ポンプ42を駆動してノズル内のインクを強制排出すること以外に、キャップ41にノズルを封止させた状態で、各ノズル孔のピエゾ素子を駆動して当該各ノズル孔からインクを強制噴射すること(所謂フラッシング)も含まれる。
コントローラ60は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、CPU62によりユニット制御回路64を介してプリンタ10の各ユニット(すなわち、記録ユニット20、搬送ユニット30、及び、メンテナンスユニット40)を制御する。コントローラ60は、インターフェイス61を介してコンピュータ110と通信可能であり、コンピュータ110から印刷データを受信すると、該印刷データに基づいて各ユニットを制御して該印刷データに応じた画像を媒体Sに印刷する。なお、プリンタ10内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は検出結果に応じた信号をコントローラ60に向けて出力する。
<<印刷処理について>>
次に、プリンタ10が実行する印刷処理について、図4を参照しながら説明する。図4は、印刷処理のフローチャートである。
印刷処理は、図4に示すように、コントローラ60が、コンピュータ110からインターフェイス61を介して、印刷命令を含む印刷データを受信するところから始まる(S001)。そして、コントローラ60は、受信した印刷データ中の各種コマンドの内容を解析し、プリンタ10の各ユニットを制御する。次に、コントローラ60は、媒体Sを給紙ローラ31によりプリンタ10内に供給してから、搬送ローラ33により媒体Sを印刷開始位置(頭出し位置)に位置決めする給紙動作を行う(S002)。
次に、コントローラ60は、キャリッジ21の移動に伴って移動するヘッド23のノズルからインクを断続的に噴射させて、媒体Sにドットを形成するドット形成動作を行う(S003)。ドットは、媒体S上に仮想的に定められた方形状の領域(以下、単位領域)にインク滴が着弾することにより形成される。なお、単位領域は、印刷解像度に応じて大きさや形が定められ、理想的にインク滴が吐出された場合、単位領域の中心位置にインク滴が着弾し、その後インク滴が広がって、単位領域にドットが形成される。そして、ドット形成動作では、移動中のヘッド23のノズルからインクが断続的に噴射されるため、媒体Sには、ヘッド23の移動方向に沿うドット列(ラスタライン)が、搬送方向に複数並んだ状態で形成される。
次に、コントローラ60は、搬送ユニット30により、搬送方向において媒体Sをヘッド23に対して相対的に移動させる搬送動作を行う(S004)。搬送動作により、先程のドット形成動作にて形成されたラスタラインの位置とは異なる位置に、次のドット形成動作時にてラスタラインを形成することが可能になる。そして、コントローラ60がドット形成動作と搬送動作とを繰り返すことにより、ラスタラインが搬送方向において複数形成される。なお、本実施形態では、複数回のドット形成動作(以下、パス)により補完的にラスタラインを形成するインターレース方式が採用されている。
そして、コントローラ60は、媒体Sに印刷するための印刷データがなくなるまでドット形成動作と搬送動作とを繰り返し、当該印刷データがなくなった時点で排紙の判断をする(S005)。その後、コントローラ60は、排紙ローラ35により媒体Sをプリンタ10外に排出する排紙動作を行う(S006)。画像が印刷された媒体Sがプリンタ10外に排出された後、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う(S007)。コントローラ60は、次の媒体Sに印刷を行うのであれば、前述の給紙動作に戻って印刷を続行する。他方、次の媒体Sに印刷を行わないのであれば、印刷処理を終了する。
<<コンピュータ110について>>
次に、プリンタ10に接続されたコンピュータ110について説明する。コンピュータ110は、印刷データの他、プリンタ10内で実行される各種動作(例えば、クリーニング動作)に対する実行命令をプリンタ10に向けて出力する。このコンピュータ110には、図1に示すように、プリンタドライバ111やアプリケーションプログラム112等のプログラムがインストールされている。
プリンタドライバ111は、アプリケーションプログラム112から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタ10に向けて出力する。印刷データは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータ(以下、画素データ)を有する。この画素データは、例えば、ある画素に対応する単位領域に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
以下、プリンタドライバ111による印刷データ生成処理について、図5を参照しながら説明する。図5は、印刷データ生成処理の説明図である。印刷データは、図5に示すように、プリンタドライバ111によって解像度変換処理(S011)、色変換処理(S012)、ハーフトーン処理(S013)、及び、ラスタライズ処理(S014)が実行されることにより生成される。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム112から出力されたRGB画像データの解像度を、指定された画質に対応する印刷解像度に変換する処理である。色変換処理は、解像度が変換されたRGB画像データをCMYK4色分の画像データに変換する処理である。各画像データを構成する複数の画素データは、それぞれ256段階の階調値で表される。
ハーフトーン処理は、画素データが示す多段階の階調値を、プリンタ10で表現可能な少段階のドット階調値に変換する処理である。すなわち、ハーフトーン処理において、画素データが示す256段階の階調値が、4段階のドット階調値に変換される。具体的には、ドット階調値[00]に対応するドットなし、ドット階調値[01]に対応する小ドットの形成、ドット階調値[10]に対応する中ドットの形成、及び、ドット階調値[11]に対応する大ドットの形成の4段階に変換される。その後、各ドットのサイズについてドット生成率が決められた上で、ディザ法・γ補正・誤差拡散法等を利用して、プリンタ10がドットを分散して形成するように画像データが作成される。
ラスタライズ処理は、ハーフトーン処理で得られた画像データに関し、各ドットのデータ(ドット階調値のデータ)をプリンタ10に転送すべきデータ順に変更する処理である。そして、ラスタライズ処理されたデータは、印刷データの一部として送信される。
<プリンタドライバ111による設定>
プリンタドライバ111は、ユーザによる印刷条件の設定動作を受け付けるために、図6に示す設定画面120をコンピュータ110のディスプレイ(不図示)に表示する。図6は、設定画面120を示す図である。ユーザは、当該設定画面120を通じて、各種の印刷条件(印刷解像度、媒体Sの種類及びサイズ等)を選択することが可能である。そして、プリンタドライバ111は、選択された印刷条件に応じて印刷データを生成する。
また、設定画面120は、その設定内容の種類に応じて切替え可能である。図6に図示された設定画面120は、基本設定用の画面、用紙設定用の画面、レイアウト設定用の画面、及び、ユーティリティ設定用の画面に切替え可能である。ユーザは、設定画面120のうち、ユーティリティ設定用の画面(以下、ユーティリティ画面122)を通じて、ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンをプリンタ10に印刷させることが可能である。更に、ユーザは、ユーティリティ画面122を通じて、メンテナンスユニット40によるノズルのクリーニング動作を実行させることも可能である。なお、ノズル検査パターンについては後述する。
===ノズル検査パターンについて===
プリンタ10を用いて印刷処理により媒体Sに画像を印刷する際、ノズルからインクが噴射されず、媒体Sの、該ノズルから噴射されるインクによってドットが形成されるべき領域に、ドットが適切に形成されない場合がある。かかる現象は、ノズル抜け現象と呼ばれ、印刷画像の品質を低下させる一因である。このようなノズル抜け現象は、ノズル孔の目詰まり等を原因としてノズルがインク噴射不良の状態になることによって発生する。
以上のようなノズル抜け現象による画像の品質の低下を回避するために、ユーザは、定期的に各ノズルのインク噴射不良を検査し、必要により(すなわち、ノズルがインク噴射不良の状態にあると判断した場合)、前述のクリーニング動作を実行させる。そして、検査対象ノズルのインク噴射不良を検査するにあたって、該検査対象ノズルから噴射されるインクを所定の媒体(以下、テストシートTS)に着弾させてテストシートTSにノズル検査パターンNPを形成する処理が行われている。ユーザは、ノズル検査パターンNPを視認する等して、検査対象ノズルがインク噴射不良の状態であるか否かについて検査する。
以下、プリンタ10を用いてノズル検査パターンNPを形成する方法の参考例(以下、単に参考例とも言う)について説明するとともに、当該参考例での課題について説明する。
<<参考例について>>
参考例について、図7、図8A〜図8C、図9A及び図9Bを参照しながら説明する。図7は、前述したユーティリティ画面122を示す図である。図8Aは、テストシートTSに形成された各ノズル検査パターンNPを示す図である。図8Bは、ノズル検査パターンNPを構成する複数のブロックBPの各々と、ノズル孔と、の対応関係についての説明図である。図8Cは、一のブロックBPを拡大して示した図である。なお、図8A〜図8Cには、搬送方向に相当する方向(図中、単に搬送方向と表記)、及び、ヘッド23の移動方向に相当する方向(図中、単に移動方向と表記)を矢印にて示している。図9A及び図9Bは、ノズル検査パターンNPを用いたノズル検査方法についての説明図であり、図9Aは、ノズル検査パターンNPが適切に形成された場合の図であり、図9Bは、ノズル検査パターンNPの一部が欠落した場合の図である。
プリンタ10のコントローラ60は、各ノズルから噴射されるインクをテストシートTSに着弾させて、当該各ノズルのインク噴射不良を検査するためのノズル検査パターンNP(以下、各ノズルについてのノズル検査パターンNPとも言う)を形成する。そして、参考例に係るノズル検査パターンNPの形成方法では、各ノズルについてのノズル検査パターンNPが、当該各ノズルから噴射されるインクにより単色印刷される。例えば、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンは、ブラックインクのみにより単色印刷される。
参考例では、上記のノズル検査パターンNPが、各インク色別に形成される。すなわち、参考例では、4色のインクを使用するプリンタ10において、図8Aに示すようにノズル検査パターンNPが4色分形成(印刷)される。
参考例に係るノズル検査パターンNPの形成手順について説明する。ユーザは、ノズル検査パターンNPを形成するにあたり、プリンタ10にテストシートTSをセットするとともに、ユーティリティ画面122上に表示されたノズル検査ボタン122a(図7参照)をクリックする。このクリック操作により、プリンタドライバ111は、ノズル検査パターン形成の実行に対するユーザ要求を受け付け、プリンタ10に4色分のノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)を形成させるような命令を、プリンタ10に向けて送信する。具体的に説明すると、プリンタドライバ111は、4色分のノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)をテストシートTSに形成するための印刷データを生成し、当該印刷データをプリンタ10に向けて出力する。
コントローラ60は、上記印刷データを受信すると、当該印刷データに基づいて、前述のドット形成動作と搬送動作を繰り返す。つまり、コントローラ60は、各インク色別に、ノズルを構成するノズル孔の各々から噴射されるインク滴を、テストシートに着弾させる。これにより、テストシートTSには、4色分のノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)が印刷される。
4色分のノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)の各々について説明すると、図8Aに示すように、矩形状のブロックBP(K)、BP(C)、BP(M)、BP(Y)が、ヘッド23の移動方向に相当する方向において階段状にm個(図8Aに示す例では、10個)並び、かつ、搬送方向に相当する方向に沿って一定間隔毎にn個(図8Aに示す例では、9個)並んでいる。すなわち、各ノズルについてのノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)は、当該各ノズルを構成するノズル孔と同数のブロックBP(K)、BP(C)、BP(M)、BP(Y)からなる。
ノズル検査パターンNPは、ユーザが視認することによってインク噴射不良の状態にあるか否かについて検査するノズル(すなわち、検査対象ノズル)、と対応している。そして、ノズル検査パターンNPの各ブロックBPは、検査対象ノズルを構成するノズル孔と対応している。
具体的に説明すると、搬送方向に相当する方向において最も下流側に位置し、ヘッド23の移動方向に相当する方向において最も一端側に位置したブロックBPは、#1のノズル孔と対応している(換言すると、#1のノズル孔におけるインク噴射不良を検査するためのものである)。また、図8Bに示すように、ヘッド23の移動方向に相当する方向において最も一端側に位置するブロックBPから見てi番目、搬送方向に相当する方向において最も下流側に位置するブロックBPから見てk番目のブロックBPは、#10(k−1)+iのノズル孔に対応している。
また、各ブロックBPは、図8Cに示すように、ヘッド23の移動方向に相当する方向に沿ってp個並び、かつ、搬送方向に相当する方向に沿ってq個並んだ複数のドットからなる。なお、参考例において、ブロックBPを構成する各ドットは、中ドットとなるように形成される。すなわち、プリンタドライバ111は、ノズル検査パターン形成用の印刷データを生成する際、ノズル検査パターンNPの画像データを構成する各画素データのドット階調値を[10]に設定する。
なお、1回のドット形成動作(ヘッド23の移動範囲の一端から他端への移動動作)では、搬送方向に並ぶq個のドット群(各ドット群は、ヘッド23の移動方向に並ぶp個のドットからなる)のうちの一のドット群が形成される。このため、搬送方向にq個のドット群を形成するためには(すなわち、ブロックBPを形成するためには)、ドット形成動作と搬送動作とを交互にq回繰り返すことになる。この際、例えば、1個のドットが大きく、当該ドットが形成されたか否かを容易に確認できるようにブロックBPが形成されるのであれば、qが1でもあってもよい。かかる場合、1回のドット形成動作でブロックBPが形成されることになる。
4色分のノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)がテストシートTSに形成された後、ユーザは、各ノズル検査パターンNP(K)、NP(C)、NP(M)、NP(Y)を視認することによって、各インク色のノズルがインク噴射不良であるか否かを検査することになる。
ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)を例に挙げて具体的に説明すると、図9Aに示すように、ブラックインクノズルを構成するノズル孔と同数のブロックBP(K)からなるノズル検査パターンNP(K)が形成された場合には、ブラックインクノズルについては正常である(すなわち、インク噴射不良状態にあるノズル孔がない)と判断される。
一方、図9Bに示すように、ノズル検査パターンNP(K)の一部が欠落した場合、ブラックインクノズルはインク噴射不良の状態にあると判断される。つまり、テストシートTSにおいて本来ノズル検査パターンNP(K)中のブロックBP(K)が形成されるべき部分に、該ブロックBP(K)が実際には形成されず当該部分がテストシートTSの地色のままである場合、当該形成されなかったブロックBP(K)に対応するノズル孔においてノズル抜けが発生していると判断される。
そして、ユーザは、インク噴射不良の状態のノズルが存在すると判断した際、ユーティリティ画面122上に表示されたクリーニングボタン122b(図7参照)をクリックする。このクリック操作により、プリンタドライバ111は、クリーニング動作の実行に対するユーザ要求を受け付け、メンテナンスユニット40によるクリーニング動作を実行させる命令を、プリンタ10に向けて出力する。プリンタ10のコントローラ60は、当該命令を受信すると、上記クリーニング動作を実行する。
その後、クリーニング動作によってノズルのインク噴射不良が解消されたか否かを確認するために、当該クリーニング動作の実施後に、再度ノズル検査パターンNPをテストシートTSに印刷する。そして、ユーザは、ノズルのインク噴射不良が解消されたと確実に視認できるようになるまで、クリーニング動作と、ノズル検査パターンNPの形成と、を繰り返し実行させる。
<<参考例における課題について>>
参考例では、上記手順により、インク色毎にノズル検査パターンNPがテストシートTSに形成(印刷)される。また、参考例では、前述したように、各ノズルについてのノズル検査パターンNPとして、当該各ノズルから噴射されるインクの色と同じ色のパターンが形成される。つまり、各ノズルについてのノズル検査パターンNPは、当該各ノズルから噴射されるインクにて単色印刷される。
しかし、参考例においてテストシートTSに形成されたノズル検査パターンNPのうち、テストシートTSの色(地色)に近い色のインクにより形成されたノズル検査パターンNPは、ユーザにとって視認し難い。すなわち、ノズル検査パターンNPを形成するために用いられたインクの色と、テストシートTSの地色とのコントラストが小さいと、仮に適切にノズル検査パターンNPが形成されたとしても、ユーザは、当該ノズル検査パターンNPが形成されなかったと誤認してしまう(つまり、ノズルが正常な状態にあるにも拘らず、インク噴射不良の状態にあると判断してしまう)虞がある。逆に、インク噴射不良のためにノズル検査パターンNPの一部が実際には形成されなかったとしても、上記のコントラストが小さいために、ユーザが当該ノズル検査パターンNPの部分的な欠落に気づかないまま、インク噴射不良の状態にあるノズルを放置してしまう可能性もある。
より具体的に説明すると、例えば、ノズル検査パターンNPを印刷するテストシートTSとしては、安価な印刷媒体である白色の普通紙が利用される。かかる普通紙にノズル検査パターンNPを形成する場合、イエローインクにて形成されるノズル検査パターンNP(すなわち、イエローインクノズルのインク噴射不良を検査するためのノズル検査パターンNP)については、白色とイエローとのコントラストが比較的小さいので、他の3色のインク(マゼンタインク、シアンインク、ブラックインク)にて形成されるノズル検査パターンNPと比較して、視認し難くなる。特に、ノズル検査パターンNPの視認は、白熱灯や蛍光灯からの光(一般的な照明光)が照射されている環境下で行われるため、白地のテストシートTSに形成されたイエローのノズル検査パターンNPの視認が一層困難となる。これは、一般的な照明光の色と黄色(イエロー)はともに暖色系の色であり、当該一般的な照明光の下ではイエローが識別され難くなるためである。
以上のように、参考例において形成されたノズル形成パターンNPでは、ユーザがノズル(具体的には、テストシートTSの地色との間で識別し難い色のインクが噴射されるノズル)についてインク噴射不良を適切に検査できない虞がある。このような課題を解決すべく、本実施形態のプリンタ10では、ユーザにとって視認し難い色のインクを噴射するノズルを検査するためのノズル検査パターンNPを、より視認し易くするためのノズル検査パターン形成方法を採用している。以下、本実施形態のノズル検査パターン形成方法について説明する。
<<本実施形態のノズル検査パターン形成方法>>
本実施形態のノズル検査パターン形成方法について、図10〜図12を参照しながら説明する。図10は、本実施形態のノズル検査パターン形成方法によりノズル検査パターンNPを形成する処理(以下、ノズル検査パターン形成処理)の流れを示す図である。図11は、本実施形態のノズル検査パターン形成処理によって形成された各ノズル検査パターンNPを示す図である。図11には、搬送方向に相当する方向(図中、単に搬送方向と表記)、及び、ヘッド23の移動方向に相当する方向(図中、単に移動方向と表記)を矢印にて示している。図12は、後述する混合ノズル検査パターンNP(CY)を構成するドットが形成される様子を示した図である。また、図12中には、比較のために、参考例において形成されたイエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPを構成するドットが併せて図示されている。
本実施形態のノズル検査パターン形成処理は、図10に示すように、プリンタ10のコントローラ60が、ノズル検査パターン形成用の印刷データをプリンタドライバ111から受信するところから始まる(S021)。かかる印刷データは、参考例と同様、ユーザがユーティリティ画面122上のノズル検査ボタン122aをクリックしたことをトリガとして、プリンタドライバ111により生成される(S023)。なお、以下の説明では、地色が白色であるテストシートTSに各ノズル検査パターンNPを形成する場合を例に挙げて説明する。
次に、コントローラ60は、受信した前記印刷データに基づいて、ドット形成動作と搬送動作を繰り返し、各ノズル検査パターンNPをテストシートTSに形成する。ここで、テストシートTSに形成されるノズル検査パターンNPのうち、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)、及び、マゼンタインクノズルについてのノズル検査パターンNP(M)を形成する場合(S022でNo)、当該ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)は、参考例と同様の手順によって形成される(S23)。
具体的に説明すると、コントローラ60は、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)を、該ブラックインクノズルから噴射されるブラックインクをテストシートTS上に着弾させて形成する。すなわち、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)は、図11に示すように、ブラックインクで単色印刷される。同様に、コントローラ60は、マゼンタインクノズルについてのノズル検査パターンNP(M)を、該マゼンタインクノズルから噴射されるマゼンタインクをテストシートTS上に着弾させることにより形成する(マゼンタインクで単色印刷する)。
一方、コントローラ60は、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPを形成する場合(S022でYES)、該イエローインクノズルから噴射されるイエローインクと、シアンインクノズルから噴射されるシアンインクと、をテストシートTS上に重ねて着弾させることにより、イエローインクとシアンインクを混合させる。すなわち、本実施形態において、コントローラ60は、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPをイエローインクで単色印刷するのではなく、イエローインクとシアンインクとを混合させて、イエローインクの色相とは異なる色相を有するように形成する。つまり、コントローラ60は、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPとして、イエローインクとシアンインクとを混合させた色相(暗い黄緑色)のノズル検査パターンNP(以下、混合ノズル検査パターンNP(CY))を形成する(S024)。
この結果、図11に示すように、テストシートTSには、イエローインクノズルを構成するノズル孔と同数のブロック(以下、混合ブロックBP(CY))からなる混合ノズル検査パターンNP(CY)が形成されることになる。以下、混合ノズル検査パターンNP(CY)の形成手順について説明する。
コントローラ60は、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPを形成するにあたり、ドット形成動作においてイエローインクとシアンインクとをテストシートTS上に重ねて着弾させることにより両インクを混合させる。これにより、図12に示すように、テストシートTS(具体的には、混合ノズル検査パターンNP(CY)の画像データを構成する各画素データ、と対応する各単位領域)上に、前記両インクを混合させた色相のドットが形成される。この結果、最終的に当該ドットからなる混合ノズル検査パターンNP(CY)が、テストシートTSに形成される。
なお、コントローラ60は、1回のドット形成動作(1パス)の間に、イエローインクとシアンインクとを混合させた色相のドットをテストシートTSに形成する。すなわち、コントローラ60は、ヘッド23が移動方向の一端から他端に向かって移動する期間中に、シアンインクノズルから噴射されるシアンインク、及び、イエローインクノズルから噴射されるイエローインクを、テストシートTS上に重ねて着弾させることにより、両インクを混合させる。
より具体的に説明すると、ヘッド23が該ヘッド23の移動範囲の一端を出た後、コントローラ60は、所定の単位領域に、シアンインクノズルから噴射されるシアンインクを着弾させる。ここで、所定の単位領域とは、混合ノズル検査パターンNP(CY)の画像データを構成する画素データ、に対応する単位領域のことである。
その後、ヘッド23が移動範囲の他端に向けて更に移動し当該他端に到達するまで期間内に、イエローインクノズルが前記所定の単位領域と対向する位置に位置するようになる。この際、コントローラ60は、イエローインクノズルからイエローインクを噴射させて、該イエローインクを、前記所定の単位領域に着弾させる。すなわち、コントローラ60は、シアンインクノズルから噴射されるシアンインクを前記所定の単位領域に着弾させたドット形成動作、と同じドット形成動作において、イエローインクノズルから噴射されるイエローインクを前記所定の単位領域に着弾させる。なお、テストシートTS上に重ねて着弾させるイエローインク及びシアンインクは、搬送方向において互いに同じ位置に位置するシアンインクノズル孔及びイエローインクノズル孔から噴射されるものである(分かり易く述べると、#kのイエローインクノズル孔から噴射されるイエローインクは、#kのシアンインクノズル孔から噴射されるシアンインクと重ねられる)。
そして、同一の単位領域に重ねて着弾されたシアンインク及びイエローインクは、混合するようになる。かかる混合現象について詳しく説明すると、前記単位領域に着弾したシアンインクは、濡れ広がりながらテストシートTSの表層中に浸透していく。これにより、シアン単色のドットが前記単位領域に形成される(図12参照)。その後、イエローインクが、既に前記単位領域に着弾したシアンインクと重なるように当該単位領域に着弾すると、シアンインクと同様、濡れ広がりながら前記表層中に浸透していく。これにより、前記表層中においてシアンインク及びイエローインクが混ざり合い(つまり、滲み合い)、結果として、シアンインクとイエローインクとを混合させた色相のドットが前記単位領域に形成されるようになる。そして、当該ドットは、図12に示すように、イエロー単色のドット(すなわち、参考例において形成されたイエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPを構成するドット)よりも識別し易い色相を有するようになる。
なお、本実施形態では、混合させるシアンインク及びイエローインクの噴射量(換言すると、着弾量)が互いに略等量になるように設定されている。具体的に説明すると、シアンインク及びイエローインクの各々の噴射量は、当該各々がテストシートTSに着弾した際に中ドットを形成するように設定されている。したがって、シアンインク及びイエローインクの双方をテストシートTS上に重ねて着弾させることにより、当該双方を混合させたときには、中ドットよりも幾分大きいドットが形成されるようになる。
上記のように、本実施形態では、コントローラ60は、1パスの間に、イエローインク及びシアンインクをテストシートTS上に重ねて着弾させることより該イエローインク及びシアンインクを混合させる。これにより、イエローインクとシアンインクとを適切に混合させることが可能になる。具体的に説明すると、イエローインク及びシアンインクの一方のインクをテストシートTSに着弾させるパスと、他方のインクを前記一方のインクに重ねて着弾させるパスとが異なる場合、当該他方のインクが着弾するまでの間に前記一方のインクが乾いてしまい、両インクが混合し難くなる可能性がある。これに対して、本実施形態では、1パスの間に、イエローインク及びシアンインクをテストシートTS上に重ねて着弾させるため、他方のインクを一方のインクに重ねて着弾させる前に当該一方のインクが乾いてしまうことがなく、両インクを良好に混合させることが可能になる。
なお、本実施形態では、ヘッド23の移動方向におけるノズル面でのイエローインクノズル及びシアンインクノズルの配置位置関係(図3参照)の都合により、シアンインクをテストシートTS上に着弾させてから、イエローインクをテストシートTS上に着弾させた前記シアンインクと重ねて着弾させることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記配置位置関係が異なる場合(具体的には、ヘッド23の移動方向においてイエローインクノズルがシアンインクノズルよりも他端側に配置されている場合)には、イエローインクをテストシートTS上に着弾させてから、シアンインクをテストシートTS上に着弾させた該イエローインクに重ねて着弾させることとしてもよい。
そして、ノズル検査パターン形成用の印刷データが無くなるまでコントローラ60がドット形成動作及び搬送動作を繰り返した時点で(S025)、ノズル検査パターン形成処理が終了する。以上のような手順により、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)、マゼンタインクノズルについてのノズル検査パターンNP(M)、及び、混合ノズル検査パターンNP(CY)がテストシートTSに形成される。
上記の手順によりテストシートTS上に形成された各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)は、図11に示すように、参考例の場合と同様の形状をなしている。すなわち、各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)には、矩形状のブロックBP(K)、BP(M)、BP(CY)が、ヘッド23の移動方向に相当する方向において階段状に並び、かつ、搬送方向に相当する方向に沿って一定間隔毎に並んでいる。また、各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)を構成するブロックBP(K)、BP(M)、BP(CY)は、それぞれ、検査対象となるノズルの各ノズル孔と対応している。ブロックBPとノズル孔との対応関係については、参考例における対応関係と同様である。
また、本実施形態では、図11に示すように、各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)は、搬送方向に相当する方向において略同一の位置に形成される。また、ヘッド23の移動方向に相当する方向において、一端側から、ブラックインクノズルについてのノズル検査パターンNP(K)、マゼンタインクノズルについてのノズル検査パターンNP(M)、及び、混合ノズル検査パターンNP(CY)の順に並んでいる。但し、各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)の形成位置については、上記の位置に限定されるものではない。
また、ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)を構成するブロックBP(K)、BP(M)、BP(CY)の周囲には、テストシートTSの地色部分(白色部分)が存在する。地色部分とは、テストシートTSのうち、コントローラ60がノズル検査パターンNPを形成しない部分(すなわち、コントローラ60がインクを着弾させない単位領域により構成された部分)である。すなわち、コントローラ60は、ノズル検査パターン形成処理において、テストシートTSの地色部分に取り囲まれたノズル検査パターンNPを形成する。故に、ユーザが後にノズル検査パターンNPを視認する際には、該ノズル検査パターンNPの色と地色部分の色(すなわち、テストシートTS自身の色)とを対比することになる。
ところで、本実施形態のノズル検査パターン形成処理でテストシートTSに形成されるノズル検査パターンNPの数は、インク色の数よりも少なくなっている。つまり、参考例において形成されるノズル検査パターンNPの数よりも少なくなっている。これは、混合ノズル検査パターンNP(CY)が、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、シアンインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、を兼ねているためである。すなわち、コントローラ60は、イエローインクノズル及びシアンインクノズルの双方のインク噴射不良を検査するためのノズル検査パターンNPとして、イエローインク及びシアンインクのいずれの色相とも異なる色相(暗い黄緑色)を有している混合ノズル検査パターンNP(CY)を形成する。
したがって、ユーザは、混合ノズル検査パターンNP(CY)を視認することにより、当該混合ノズル検査パターンNPに対応したイエローインクノズル及びシアンインクノズル(すなわち、混合ノズル検査パターンNP(CY)を形成するためにインク噴射を行ったイエローインクノズル及びシアンインクノズル)の双方について、同時に、インク噴射不良の状態にあるか否かを検査することになる。
なお、上記の場合に限定されるものではなく、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPとして混合ノズル検査パターンNP(CY)を形成し、シアンインクノズルについてのノズル検査パターンNP(すなわち、シアンインクをテストシートTSに着弾させて該シアンインクで単色印刷されるノズル検査パターンNP)を別途形成することとしてもよい。すなわち、ユーザがイエローインクノズル及びシアンインクノズルの双方について、別々に検査することとしてもよい。なお、具体的な検査方法については、次項で説明する。
<<本実施形態のノズル検査方法>>
ノズル検査パターン形成処理の終了後、ユーザは、テストシートTS上に形成された各ノズル検査パターンNPを視認することにより、ノズルの検査(すなわち、インク噴射不良の状態にあるか否かの確認)を行う。以下、本実施形態のノズル検査方法について説明する。
4色のノズルのうち、ブラックインクノズル及びマゼンタインクノズルについては、参考例に係るノズル検査方法と同様の手順で、対応するノズル検査パターンNPを視認することにより検査される。一方、イエローインクノズル及びシアンインクノズルについては、混合ノズル検査パターンNP(CY)を視認することにより検査される。
具体的に説明すると、イエローインクノズル及びシアンインクノズルの各々のノズル孔と同数(すなわち、90個)の混合ブロックBP(CY)からなる混合ノズル検査パターンNP(CY)が形成された場合には、イエローインクノズル及びシアンインクノズルが双方とも正常であると判断される。
反対に、一部又は全部の混合ブロックBP(CY)が適切に形成されなかった場合、イエローインクノズル(あるいは、シアンインクノズル)がインク噴射不良の状態にあると判断される。つまり、混合ノズル検査パターンNP(CY)中に適切に形成されない混合ブロックBP(CY)がある場合、当該混同ブロックBP(CY)に対応するイエローインクノズル孔(あるいは、シアンインクノズル孔)においてノズル抜けが発生していると判断される。ここで、混合ブロックBP(CY)が適切に形成されない場合とは、該混合ブロックBP(CY)の色相が、イエローインク及びシアンインクを混合させた色相にならない場合(つまり、イエロー単色かシアン単色である場合、若しくは、テストシートTSの地色のままとなる場合)である。
各ノズル検査パターンNPの視認について詳しく説明すると、前述したように、各ノズル検査パターンNPはテストシートTSの地色部分に取り囲まれているので、ユーザは、該各ノズル検査パターンNPの色と地色部分の色とを対比することにより、該各ノズル検査パターンNPが適切に形成されたか否かを視認する。かかる場合、ノズル検査パターンNPの周囲(より具体的には、ブロックBPの周囲)が無色(例えば、白色)となるので、当該ノズル検査パターンNPの色がユーザにとって識別し易くなり、ノズル検査パターンNPの視認作業も容易になる。
また、前述したように、混合ノズル検査パターンNP(CY)は、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、シアンインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、を兼ねており、ユーザは、イエローインクノズル及びシアンインクノズルの双方について同時に検査することが可能である。これにより、効率良く各ノズル検査パターンNPを視認することが可能になる。つまり、イエローインクノズル及びシアンインクノズルの双方について別々に検査する場合(すなわち、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、シアンインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、がそれぞれ個別に形成された場合)と比較して、ユーザがノズル検査パターンNPを視認する時間が短くなる。
以上の手順により行われるノズル検査方法において、4色のノズルのうち、1色以上のノズルがインク噴射不良の状態にあると判断されたとき、ユーザは、ユーティリティ画面122のクリーニングボタン122b(図7参照)をクリックすることにより、プリンタドライバ111を介して、プリンタ10のコントローラ60に、クリーニング動作の実行を要求することになる。かかる場合、コントローラ60は、ユーザ要求に応答して上記クリーニング動作を実行する。
なお、本実施形態のクリーニング動作では、ヘッド23のノズル面に形成された全てのノズルをクリーニングする(つまり、全ノズルに対してインクの強制排出を実行する)。但し、これに限定されるものではなく、4色のノズルのうち、インク噴射不良の状態にあるノズルに対してクリーニング動作を実行する(すなわち、ノズル単位でクリーニング動作を実行する)こととしてもよい。あるいは、ノズル抜けが発生していると判断されたノズル孔に対してのみ、クリーニング動作を実行することとしてもよい。具体的に説明すると、例えば、ユーザが上記クリーニングボタン122bをクリックした後、プリンタドライバ111が、図13に示すようなクリーニング設定画面123を表示し、ユーザが設定した条件(クリーニング動作の対象となるノズルの種類、及び、ノズル孔の範囲)に応じたクリーニング動作を実行させることとしてもよい。図13は、クリーニング設定画面123を示した図である。
クリーニング動作が実行された後、ユーザは、前述したように、再度ノズル検査パターン形成処理をプリンタ10のコントローラ60に実行させ、ノズルのインク噴射不良が解消されたと確実に視認できるようになるまでクリーニング動作及びノズル検査パターン形成処理を繰り返し実行させる。
===本実施形態のプリンタ10の有効性について===
本実施形態では、上述したように、コントローラ60が、第一ノズル及び第二ノズルから噴射される互いに異なる色相のインクをテストシートTS上に重ねて着弾させることにより、該互いに異なる色相のインクを混合させて、第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンNPを形成する。この結果、当該ノズル検査パターンNPは、第一ノズルから噴射されるインクの色相とは異なる色相(より詳しくは、第一ノズルから噴射されるインクと第二ノズルから噴射されるインクとを混合させた色相)を有するようになる。
ここで、本実施形態に係る第一ノズルとは、他のノズルと比較して、よりテストシートTSの地色に近い色のインクを吐出するノズルであり、イエローインクノズルが第一ノズルに相当する。一方、第二ノズルとは、第一ノズルから噴射されるインクとは互いに色相の異なるインクを噴射するノズルである。そして、第二ノズルから噴射されるインクは、第一ノズルから噴射されるインクと混合したときの色とテストシートTSの地色とのコントラストを、該第一ノズルから噴射されるインクの色と前記地色とのコントラストよりも大きくするインクである。
さらに、本実施形態において、第二ノズルから噴射されるインクは、第一ノズルから噴射されるインクとは色相が異なるインクのうち、第一ノズルから噴射されるインクと混合させたときの色とテストシートTSの地色とのコントラストを、最も大きくするインクである。具体的に説明すると、本実施形態では、イエローインク(第一ノズルから噴射されるインク)とは異なる色相のインクは、マゼンタインクとシアンインクである。マゼンタとイエローとを混合させたときの色相は赤色(暖色系の色)であり、シアンとイエローとを混合させたときの色相は暗い黄緑色(寒色系の色)である。ここで、シアンインクの方が、イエローインクと混合させたときの色とテストシートTSの地色とのコントラストをより大きくする。したがって、本実施形態では、シアンインクを噴射するシアンインクノズルが第二ノズルに相当する。
そして、本実施形態では、上述したように、第一ノズルであるイエローインクノズルのインク噴射不良を検査するためのノズル検査パターンNPとして、イエローインクとシアンインクとを混合させた色相(暗い黄緑色)の混合ノズル検査パターンNP(CY)が形成される。かかる混合ノズル検査パターンNP(CY)であれば、白色のテストシートTSに形成された後に一般的な照明光が照射されている環境下で視認される場合であっても、ユーザにとって視認し易くなる。これにより、ユーザは、イエローインクノズルのインク噴射不良を適切に検査することが可能になる。
なお、本実施形態では、テストシートTS上に重ねて着弾させるシアンインク及びイエローインクの量が、両インク間で互いに略等量になるように(具体的には、各インクを単独で単位領域に着弾させたときに中ドットが形成されるように)設定されていることとした。つまり、第一ノズルから噴射されるインク及び第二ノズルから噴射されるインクをテストシートTS上にて混合させたとき、各インクの混合比率は略50%となる。但し、これに限定されるものではない。例えば、第一ノズルから噴射されるインク及び第二ノズルから噴射されるインクのうちの一方を他方よりも多くテストシートTS上に着弾させることとしてもよい。
このように第一ノズルから噴射されるインク、及び、第二ノズルから噴射されるインクの各々の噴射量を変えて各インクの混合比率を適宜な値に調整することにより、第一ノズルから噴射されるインクと第二ノズルから噴射される液体とを混合させた色とテストシートTSの地色とのコントラストを、より大きくさせることが可能な場合がある。かかる場合には、第一ノズルについてのノズル検査パターンNPがユーザにとってより視認し易くなるように、第一ノズル及び第二ノズルの各々から噴射されるインクの混合比率を適宜調整することが望ましい。
また、前述したように、イエローインクノズルについてのノズル検査パターンNPとして形成される混合ノズル検査パターンNP(CY)は、シアンインクノズルについてのノズル検査パターンNPと、を兼ねている。この結果、ユーザは、イエローインクノズル及びシアンインクノズルの双方について同時に検査することが可能である。換言すると、ユーザが視認するノズル検査パターンNPの数が少なくなる。したがって、ユーザがノズル検査パターンNPを視認するために要する時間を短縮することが可能になる。さらに、テストシートTSにおいてノズル検査パターンNPを形成するために確保しなければならない面積についても小さくすることが可能である。
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る液体噴射装置、及び、ノズル検査パターン形成方法について説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、上記実施形態では、第一ノズルがイエローインクを噴射するイエローインクノズルであり、第二ノズルがシアンインクを噴射するシアンインクノズルである場合を例に挙げて説明した。但し、第一ノズル及び第二ノズルがそれぞれ噴射するインクの色相については、上記実施形態に限定されるものではない。
具体的に説明すると、例えば、ヘッド23のノズル面に、CMYKの4色分のノズルに加えて、ライトシアン(LC)のインクを噴射するノズル、ライトマゼンタ(LM)のインクを噴射するノズル、ライトイエロー(LY)のインクを噴射するノズル、が形成された構成が考えられる。ライトマゼンタは白色の媒体上に着弾させた場合に識別され難い色であるため、ライトマゼンタインクを噴射するノズルについてのノズル検査パターンNP、を白色のテストシートTSにライトマゼンタインクで単色印刷すると、当該ノズル検査パターンNPはユーザにとって視認し難くなる。
そこで、ライトマゼンタインクを噴射するノズルのノズル検査パターンNPを、白色のテストシートTSに形成する場合、例えば、ライトイエローインクと前記ライトマゼンタインクとをテストシートTS上に重ねて着弾させることにより両インクを混合させれば、ユーザにとってライトマゼンタよりも識別し易い色相(具体的には、ライトオレンジ)を有するノズル検査パターンNPが形成される。つまり、ライトマゼンタインクを噴射するノズルを第一ノズルとした場合、ライトイエローインクを噴射するノズルが第二ノズルとなる。
なお、ヘッド23のノズル面には、上記の色のノズル以外にも、例えば、ダークイエロー(DY)のインクを噴射するノズル、ライトブラック(LK)のインクを噴射するノズル等が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、移動方向に移動するヘッド23を有するプリンタ10(所謂シリアルプリンタ)について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、移動せずに固定位置に配置されたヘッド23を有し、媒体Sの搬送方向と交差する方向に並ぶ複数のドットを一度に形成することが可能なプリンタ(所謂ラインプリンタ)にも本発明を具現化することが可能である。
また、上記実施形態では、液体噴射装置の一例としてのインクを噴射して画像を形成するプリンタ10について説明したしたが、この限りではなく、インク以外の他の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような液状体を含む)を噴射する液体噴射装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する液状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
プリンタ10の全体構成を示すブロック図である。 図2Aは、プリンタ10の内部構成の概略を示し、図2Bは、プリンタ10の内部構成の断面図を示す。 ノズル孔の配列を示す図である。 印刷処理のフローチャートである。 印刷データ生成処理の説明図である。 プリンタドライバ111の設定画面120を示す図である。 ユーティリティ画面122を示す図である。 テストシートTSに形成された各ノズル検査パターンNPを示す図である。 ノズル検査パターンNPを構成する複数のブロックBPの各々と、ノズル孔と、の対応関係についての説明図である。 一のブロックBPを拡大して示した図である。 図9A及び図9Bは、ノズル検査パターンNPを用いたノズル検査方法についての説明図である。 本実施形態のノズル検査パターン形成処理の流れを示す図である。 本実施形態のノズル検査パターン形成処理により形成された各ノズル検査パターンNP(K)、NP(M)、NP(CY)を示す図である。 混合ノズル検査パターンNP(CY)を構成するドットが形成される様子を示した図である。 クリーニング設定画面123を示した図である。
符号の説明
10 プリンタ、
20 記録ユニット、21 キャリッジ、22 キャリッジ移動機構、
23 ヘッド、24 ガイド軸、25 インクカートリッジ、
30 搬送ユニット、31 給紙ローラ、32 搬送モータ、
33 搬送ローラ、34 プラテン、35 排紙ローラ、
40 メンテナンスユニット、41 キャップ、42 吸引ポンプ
50 検出器群、60 コントローラ、61 インターフェイス、
62 CPU、63 メモリ、64 ユニット制御回路、
110 コンピュータ、111 プリンタドライバ、
112 アプリケーションプログラム、120 設定画面、
122 ユーティリティ画面、122a ノズル検査ボタン、
122b クリーニングボタン、123 クリーニング設定画面、
S 媒体、TS テストシート

Claims (6)

  1. 第一ノズル及び第二ノズルから互いに異なる色相の液体を媒体に噴射するヘッドと、
    前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成する制御部と、
    を有することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記ヘッドは、前記第一ノズル及び前記第二ノズルが形成された面を備え、移動方向に移動して当該面を前記媒体に対向させ、
    前記制御部は、前記ヘッドが前記移動方向の一端から他端に向かって移動する期間中に、前記第一ノズル及び前記第二ノズルから噴射される前記互いに異なる色相の液体を前記媒体上に重ねて着弾させることにより該互いに異なる色相の液体を混合させることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記媒体の地色部分に取り囲まれた前記ノズル検査パターンを形成することを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記第二ノズルから噴射される液体は、前記互いに色相の異なる液体が混合したときの色と前記媒体の地色とのコントラストを、前記第一ノズルから噴射される液体の色と前記地色とのコントラストよりも大きくする液体であることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記ノズル検査パターンは、前記第一ノズル及び前記第二ノズルの双方の液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであり、該第一ノズルから噴射される液体、及び、該第二ノズルから噴射される液体のいずれの色相とも異なる色相を有することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 互いに異なる色相の液体が噴射される第一ノズル及び第二ノズルのうちの一方のノズルから噴射される液体を媒体上に着弾させることと、
    他方のノズルから噴射される液体を、前記媒体上に着弾させた前記一方のノズルから噴射される液体と重ねて着弾させることにより、前記互いに異なる色相の液体を混合させて、前記第一ノズルの液体噴射不良を検査するためのノズル検査パターンであって、該第一ノズルから噴射される液体の色相とは異なる色相を有するノズル検査パターンを形成することと、
    を有することを特徴とするノズル検査パターン形成方法。
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