JP2010105286A - 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル列から噴射する液体を切り替えることが可能な液体噴射装置であって、効率的かつ確実な液体切替を行うことのできる液体噴射装置等を提供する。
【解決手段】液体を噴射する液体噴射装置が、液体を噴射するノズル列と、ノズル列に液体を供給する2以上の液体供給手段と、液体供給手段からノズル列への供給経路を切り替えて供給される液体を切り替える切替手段と、噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、第1洗浄手段による洗浄よりも液体の使用量が少ない洗浄を行う第2洗浄手段と、切替手段による切替と第2洗浄手段による洗浄とからなる液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、噴射不良検出手段に液体を切り替えるノズル列について噴射不良を検出させ噴射不良が検出されると第1洗浄手段による洗浄を実行させる、制御手段を有する。
【選択図】 図3
【解決手段】液体を噴射する液体噴射装置が、液体を噴射するノズル列と、ノズル列に液体を供給する2以上の液体供給手段と、液体供給手段からノズル列への供給経路を切り替えて供給される液体を切り替える切替手段と、噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、第1洗浄手段による洗浄よりも液体の使用量が少ない洗浄を行う第2洗浄手段と、切替手段による切替と第2洗浄手段による洗浄とからなる液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、噴射不良検出手段に液体を切り替えるノズル列について噴射不良を検出させ噴射不良が検出されると第1洗浄手段による洗浄を実行させる、制御手段を有する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ノズル列から噴射する液体を切り替えることが可能な液体噴射装置等に関し、特に、液体の切替時に、各ノズルの噴射不良を解消し、効率的かつ確実な液体切替を行うことのできる液体噴射装置等に関する。
液体噴射装置の一つであるインクジェットプリンタでは、通常、インクを吐出する複数のノズルを備えるヘッド部を印刷媒体に対して相対的に移動させ、各ノズルから吐出(噴射)されるインクによって画像を形成していく。ここで使用されるインクは、通常、色毎にカートリッジに収容され、プリンタに装着されたこれらカートリッジからヘッド部にインクが供給される。
近年では、インクジェットプリンタで使用することのできるインクの種類も多様化しており、様々な素材のインクでの印刷、様々な色での印刷が可能になっている。この場合、通常、使用可能なすべてのインクについてインクの供給系統を設けるのが難しいので、従来、使用するインクを変える場合には、インクカートリッジを装着し直すことが行われる。
しかしながら、このカートリッジの交換は、ユーザの手作業で行われるため手間がかかると共に、インク交換直後は、インクの供給系統に残っている前のインクと混ざってしまう可能性がある。
かかる課題を解決するために、下記特許文献1には、インクカートリッジの交換をしなくてもヘッド部へ供給するインクを切り替えることのできる技術が提案されている。
特開2001−187458号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、上記インクの切替時に各ノズルの噴射不良のチェック、すなわち、ノズルにインクが詰まって正常なインク噴射が行えない状態になっているか否かのチェック、をしておらず、インク切替後の印刷においてインクが噴射されないノズルが発生する虞がある。
また、当該装置では、上記インクの切替に際して、洗浄液によるインク供給系統の洗浄や、ノズル開口部から負圧で吸引してインクを抜き出すクリーニング処理を必ず行うが、ノズルの状態によってはより簡易な洗浄処理で十分であり、上記洗浄処理ではインク等の使用量が多量となってあまり効率的ではない。
このような課題はインクジェットプリンタ以外の液体噴射装置においても同様である。
そこで、本発明の目的は、ノズル列から噴射する液体を切り替えることが可能な液体噴射装置であって、液体の切替時に、各ノズルの噴射不良を解消し、効率的かつ確実な液体切替を行うことのできる液体噴射装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、対象物に液体を噴射する液体噴射装置が、前記液体を噴射するノズルを備えるノズル列と、前記ノズル列に前記液体を供給する2以上の液体供給手段と、前記液体供給手段から前記ノズル列への供給経路を切り替えて、前記ノズル列に供給される前記液体を切り替える切替手段と、前記ノズルからの前記液体の噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、前記ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、前記第1洗浄手段による洗浄よりも前記液体の使用量が少ない前記ノズルの洗浄を行う第2洗浄手段と、前記切替手段による前記供給経路の切替と前記第2洗浄手段による前記洗浄とからなる前記ノズル列に供給される液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、前記噴射不良検出手段に前記供給される液体を切り替えるノズル列について前記ノズルの噴射不良を検出させ、噴射不良の前記ノズルが検出されると、前記噴射不良のノズルに対して前記第1洗浄手段による前記洗浄を実行させる、制御手段を有する、ことである。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記制御手段は、前記ノズル列に供給される液体を切り替える処理の直後に、前記供給される液体を切り替えるノズル列以外のノズル列を使用する前記液体の噴射を行う場合には、更に、当該供給される液体を切り替えるノズル列以外のノズル列について、前記噴射不良検出手段による検出と前記第1洗浄手段による洗浄を実行させる、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、対象物に液体を噴射する液体噴射装置の制御方法において、前記液体噴射装置は、前記液体を噴射するノズルを備えるノズル列と、前記ノズル列に前記液体を供給する2以上の液体供給手段と、前記液体供給手段から前記ノズル列への供給経路を切り替えて、前記ノズル列に供給される前記液体を切り替える切替手段と、前記ノズルからの前記液体の噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、前記ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、前記第1洗浄手段による洗浄よりも前記液体の使用量が少ない前記ノズルの洗浄を行う第2洗浄手段と、を有し、前記切替手段による前記供給経路の切替と前記第2洗浄手段による前記洗浄とからなる前記ノズル列に供給される液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、前記噴射不良検出手段に前記供給される液体を切り替えるノズル列について前記ノズルの噴射不良を検出させ、噴射不良の前記ノズルが検出されると、前記噴射不良のノズルに対して前記第1洗浄手段による前記洗浄を実行させる、ように制御する、ことである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した液体噴射装置の実施の形態例に係る構成図である。図1のプリンタ2が本発明を適用した液体噴射装置であり、印刷対象に対してインクを噴射する複数のノズル35からなるノズル列26へ供給するインクを切り替える際に、当該切替処理の前後で、各ノズル35の噴射不良の検査及び噴射不良の解消処理を実行し、効率的かつ確実なインク切替を行おうとするものである。
図1に示すホストコンピュータ1は、本プリンタ2に対して印刷要求等を行なう、プリンタ2のホスト装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ等で構成することができる。印刷要求時には、各種印刷制御情報と印字データ(噴射データ)を生成してプリンタ2に送信する。また、後述するインク切替(インクチェンジ)の指示をここから行うことができる。
プリンタ2は、液体噴射装置の一例として、インクジェットタイプのプリンタであり、上述したホストコンピュータ1から送信される印刷制御情報及び印字データに従って印刷媒体に印刷処理を実行する。
図1に示すように、プリンタ2は、制御部21、操作部22、及び機構部23を有する。制御部21は、本プリンタ2の各動作を制御する部分であり、印刷処理時には、上記ホストコンピュータ1から送信される印刷制御情報を解釈し、当該情報に則した印刷がなされるように機構部23各部へ動作指示を出し、また、上記送信される印字データに従ったインク吐出がなされるように後述するヘッド24へインクの噴射指示を出す。本プリンタ2は、上述の通り、インク切替時の処理に特徴があるが当該処理も制御部21によって制御される。なお、制御部21は、図示していないが、CPU、ROM、RAM等で構成され、上記各種制御処理は、ROMに格納されるプログラムに従ったCPUの動作で実行される。また、制御部21の処理の一部または全てをASICで構成するようにしてもよい。
操作部22は、ユーザに情報を表示するための表示パネルとユーザ指示を受け取るための操作ボタン等で構成される。表示パネルには上記制御部21の制御により、適宜、必要な情報が表示され、操作ボタンで入力されたユーザ指示は制御部21に渡されて当該指示に従った動作が実行される。また、後述するインク切替(インクチェンジ)の指示をユーザがここから行うことができる。
機構部23には、印刷媒体に対してインクを噴射するための各種装置と、図示していないが印刷媒体を搬送するための各種装置が備えられる。インク噴射のための装置としては、図1に示すように、まず、ヘッド24とキャリッジ25がある。キャリッジ25は、ヘッド24を印刷媒体の搬送方向と直交する方向に移動させる装置であり、当該ヘッド24の移動と印刷媒体の移動によって印刷媒体全面への印字が達成される。
ヘッド24は、前記制御部21のインク噴射指示を受けて、移動しながら印刷媒体へインク吐出を行う部分であり、インクを噴射する複数のノズル35から構成されるノズル列26を複数備える。ノズル35には、エピゾ素子(駆動装置)が備えられており、所定の駆動電圧(駆動波形)が印加されると、このエピゾ素子が歪んでインク吐出がなされる。
また、このヘッド24に供給されるインクは色毎にインクカートリッジ27に収められており、各カートリッジ27からチューブなどのインク供給路28によってインクが各ノズル列26へ供給される。また、そのインク供給路28の途中には供給系統を切り替えるための弁等で構成されるインクセレクタ29が設けられ、制御部21の指示に基づいて、インクカートリッジ27からノズル列26へのインク供給経路が切り替えられる。なお、インクカートリッジ27は、ユーザによって着脱が可能であり、その装着位置は、キャリッジ25上であってもそうでなくてもよい。
また、図1に示すように、ヘッド24がキャリッジ25によって移動可能な位置で、印刷媒体への印字を行わない位置に、フラッシングボックス30及びクリーニングユニット31が備えられる。フラッシングボックス30は、各ノズル35について印字とは関係ないインク吐出を行うフラッシングのためのインク受けであり、フラッシングを行う場合には、ヘッド24が当該フラッシングボックス30上の位置に移動してインク吐出を行う。なお、このフラッシングは、ノズル35内の詰まりの解消、使用するインクを替えた場合の残インクの吐出等、ノズル35を洗浄する目的で行われるものであり、印刷処理中にも適宜、所定のタイミングで実施される。また、このフラッシングは、後述するクリーニングと比して使用されるインク量が少なく、また、洗浄力が弱い洗浄方法であるといえる。
クリーニングユニット31は、上記フラッシングよりも洗浄力の強いクリーニングのための装置であり、キャップ32、吸引ポンプ33等で構成される。クリーニング時には、ヘッド24が当該クリーニングユニット31上の位置に移動し、まず、キャップ32が上昇してノズル35の開口面を封止する。その後、吸引ポンプ33が駆動して各ノズル35に対して負圧をかけ、各ノズル35からインクを吸引する。かかる吸引を所定時間行うことで、インク供給路28からノズル35までの洗浄が行われる。このクリーニングは、インクを所定時間吸引するため、上記フラッシングと比してインク使用量が多い。また、キャップ32は、ノズル35の開口部の乾燥を防止する目的で、印刷処理を行っていない際には上昇してノズル35の開口部をキャッピングする。
次に、噴射不良検出ユニット34は、各ノズル35の噴射不良、具体的には、ノズルが詰まってインク噴射を適正に実行できない、いわゆるドット抜け、を検出するための装置である。当該ドット抜けの検出には従来の各種方法を用いることができるが、例えば、光学的な方法、電極を用いる方法などを用いることができる。前者では、前述したフラッシングボックス30の上部にレーザ光源とレーザ光検出器を設け、上記フラッシングを行った際のインク滴によってレーザ光源からのレーザ光が遮断される状態をレーザ光検出器で検出し、ノズル35からの噴射不良を検出する。また、後者では、フラッシングボックス30内にインク吸着体と電極部材を設け、上記フラッシングを行った際のインク滴がこれらに接触することによって、ノズル35と電極部材間の電圧が変化することを捉え、その状態によって正常にインク滴が噴射されたかを検出する。
図2は、ノズル列26とインクカートリッジ27の関係を模式的に例示した図である。図2に示すように、本プリンタ2では、前述したノズル列26がインクの色毎に4つ設けられ(26A−26D)、各ノズル列26には一例として10のノズル35が設けられる。そして、ノズル列26A−26Cについては、インクカートリッジ27A−27Cと1対1に対応付けられており、より正確には、インクカートリッジ27A−27Cが装着される位置と1対1に対応付けられており、対応するインクカートリッジ27から、それぞれ、インクA−C(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー)がそれぞれのインク供給路28を介して供給される。
一方、ノズル列26Dについては、インクカートリッジ27D、27Eと1対2に対応付けられており、より正確には、インクカートリッジ27D、27Eが装着される位置と1対2に対応付けられており、前述したインクセレクタ29によって選択されてインク供給路28がつながっている、いずれか一方のインクカートリッジ27からインクD又はインクE(例えば、つやありブラック又はつやけしブラック)が供給される。
また、前述したクリーニングユニット31によるクリーニングは、ここでは、一例として2つのノズル35毎に実行される。すなわち、図2のノズル列26Dに示すように、ノズルa及びbが同時にキャッピングされてクリーニング処理を受け、同様に、ノズルc及びdが同時にクリーニング処理を受ける。その他のノズル35についても同様に2個単位で処理が実行される。なお、このクリーニング処理の単位は2でなくてもよく、例えば、ノズル列26毎にクリーニング処理を実行するようにしても良い。
以上説明したような構成を有する本プリンタ2では、前述したインク切替時の処理に特徴があり、以下、その内容について説明する。図3は、インク切替時の処理の手順を例示したフローチャートである。ここでインク切替とは、前述したインクセレクタ29を用いてインク列26に供給するインクを変更する処理のことであり、ここでは、図2に示したとおり、ノズル列26Dに供給するインクを変更する場合について説明する。
かかるインク切替は、ユーザの指示あるいは制御部21の判断で要求される。ユーザがインク切替を要求する場合には、ホストコンピュータ1に備えられるプリンタ2用のドライバ等を利用して、あるいは、プリンタ2の操作部22に用意されるメニューを用いて指示が出される。また、印刷要求を受けた制御部21がその印刷制御情報から当該印刷の実行にはインク切替が必要であると判断してインク切替の指示を出す。例えば、印刷画像において、つやありブラックを使う必要があるが、ノズル列26Dにつやけしブラックのインクが供給される状態になっている場合にはインク切替を指示する。
このようにしてインク切替の要求がなされると、プリンタ2では、まず、インクを切り替えるノズル列26(以下、切替ノズル列)、ここではノズル列26D、について噴射不良解消処理を実行する(ステップS10)。図4は、この切替ノズル列についての噴射不良解消処理の処理手順を例示したフローチャートである。かかる処理は、切替ノズル列の全ノズル35についてインクの噴射不良が解消されるようにする処理である。すなわち、全ノズルについてノズル詰まりを解消し、正常にインクが噴射されるようにする処理である。
かかる処理では、まず、制御部21の制御による前述した噴射不良検出ユニット34の動作で、切替ノズル列の各ノズル35について噴射不良の検査が実行される(ステップS11)。かかる検査では、ノズル35毎に前述した方法でそのノズルから正常にインク噴射が行われているか否かがチェックされ、全てのノズル35について噴射不良がなければ(ステップS12のNo)、切替ノズル列の全ノズル35から正常にインク噴射がなされると判断して当該処理を終了する。
一方、いずれかのノズルにおいて、噴射不良が検出されれば(ステップS12のYes)、それを解消すべく前述したクリーニングの処理を実行する(ステップS13)。当該クリーニング処理では、制御部21が、噴射不良が検出されたノズル35について処理がなされるようにクリーニングユニット31を制御し、当該ノズル35からのインク吸引が行われる。図2に基づいて説明したように、本プリンタ2では、2つのノズル35毎に吸引を行うことができるので、噴射不良が検出されたノズル35の含まれる上記2つのノズル35について吸引を行う。図2に示した例において、ノズルbに噴射不良が検出されれば、噴射不良が検出されなかったノズルa、c、dのうち、ノズルaについては、ノズルbと共に吸引がなされ、ノズルc、dについては吸引は行わない。
このように、同時にクリーニング(吸引)を行う範囲(ノズル個数)が決まっているので、その範囲内で一つでも噴射不良が検出されれば、その範囲についてクリーニングを行うため、前述した噴射不良検査では、上記範囲内で一つでも噴射不良が検出されれば、この範囲の残りのノズル35について検査をせずに、次の範囲に検査を移行させるようにしても良い。図2に示した例では、例えば、ノズルaに噴射不良が検出されればノズルbについては検査を省いても良い。また、例えば、ノズル列26毎にクリーニングを行う場合には、上記検査で一つでも噴射不良が検出されれば検査処理を終了し、クリーニング処理(S13)に移行するようにしてもよい。
このようにして、切替ノズル列の噴射不良ノズルについてクリーニングが行われると、処理がステップS11に戻り、再度、前述した噴射不良検査を実行する。そして、切替ノズルの全ノズル35について噴射不良が解消されるまで(ステップS12のNo)、同様の処理が実行される。但し、噴射不良が検出された場合のクリーニング(S13)の実行回数は最大回数を定めておき、当該最大回数に達した場合には、当該噴射不良解消処理を終了させるようにすることができる。
図3に戻って、以上の噴射不良解消処理(S10)により、切替ノズル列について噴射不良がないことが確認されているので、プリンタ2では、実際のインク切替処理を実行する。具体的には、まず、制御部21の指示により、インクセレクタ29によるインク供給路28の切替を実行する(ステップS20)。これにより、切替ノズル列に供給されるインク(の色)が切り替えられる。図2の例では、ノズル列26Dに供給されるインクがインクDからインクEへ、あるいは、インクEからインクDへ切り替えられる。
次に、切替ノズル列の全ノズル35について前述したフラッシングを実行する(ステップS30)。すなわち、制御部21の指示により、ノズル列26Dの各ノズル35からインクがフラッシングボックス30に噴射される。前述したように、切替ノズル列の全ノズル35については、この時点で噴射不良が解消している状態なので、すなわち、ノズル詰まりがないので、当該フラッシング処理により、ノズルに残留する切替前のインクを吐出すことができる。
このようにして、切替ノズル列についてのインク切替処理がなされるが、当該処理後にも本プリンタ2では、各ノズル35の噴射不良検査を行い、不良が検出されればそれを解消する。そして、その際に、直後の印刷処理の有無、その印刷の内容が考慮される。
具体的には、直後に印刷処理があるか否かが判断され(ステップS40)、制御部21がすでに印刷要求を受けているなど直後に印刷処理があると判断された場合には(ステップS40のYes)、制御部21は、当該印刷において使用されるノズル列26を判断する(ステップS50)。具体的には、前述した印刷制御情報から当該印刷に使用される色を把握し、切替ノズル列以外のノズル列を使用するか判断する。図2に基づいて説明した例のように、切替ノズル列26Dがブラック用のノズル列である場合には、当該印刷が白黒印刷で行われるものであれば、切替ノズル列以外のノズル列を使用しないと判断し、カラー印刷で行われるものであれば、切替ノズル列以外のノズル列を使用すると判断する。
かかる判断において切替ノズル列以外のノズル列を使用しないと判断した場合(ステップS50のNo)、及び、直後に印刷処理がないと判断した場合(ステップS40のNo)には、切替ノズル列の噴射不良解消処理を実行する(ステップS60)。かかる処理は前述したステップS10と同様に行われる。
一方、切替ノズル列以外のノズル列を使用すると判断した場合(ステップS50のYes)、全ノズル列の噴射不良解消処理を実行する(ステップS70)。かかる処理は、前述したステップS10の処理を全てのノズル列26A−Dについて実行する処理である。
図5は、全ノズル列についての噴射不良解消処理の処理手順を例示したフローチャートである。当該処理では、ステップS10の処理と同様に、まず、制御部21の制御による噴射不良検出ユニット34の動作で、全ノズル列の各ノズル35について噴射不良の検査が実行される(ステップS71)。かかる検査では、ノズル35毎に前述した方法でそのノズルから正常にインク噴射が行われているか否かがチェックされ、全てのノズル35について噴射不良がなければ(ステップS72のNo)、全ノズル列の全ノズル35から正常にインク噴射がなされると判断して当該処理を終了する。
一方、いずれかのノズルにおいて、噴射不良が検出されれば(ステップS72のYes)、それを解消すべく前述したクリーニングの処理を実行する(ステップS73)。当該クリーニング処理では、制御部21が、噴射不良が検出されたノズル35について処理がなされるようにクリーニングユニット31を制御し、当該ノズル35からのインク吸引が行われる。なお、吸引の単位、それに応じた検査の省略については、ステップS10の場合と同様である。
このように、噴射不良ノズルについてクリーニングが行われると、処理がステップS71に戻り、再度、前述した噴射不良検査を実行する。そして、全ノズルの全ノズル35について噴射不良が解消されるまで(ステップS72のNo)、同様の処理が実行される。
以上のようにして、インク切替時の処理が終了するが、直後に印刷がない場合には、切替ノズル列について噴射不良のない状態が確認され、いつでも良好な印刷ができる状態となっている。また、直後に印刷がある場合には、その印刷で使用するノズル列26について噴射不良のない状態が確認されているので、当該印刷を良好に行うことができる。
なお、図3に基づく上述の説明では、インク切替処理の後に(ステップS30の後に)、まず、直後の印刷有無を判断したが、これを行わずに、まず、切替ノズル列の噴射不良解消処理を実行し、その後に、切替ノズル列以外のノズル列を使用する印刷の有無を判断し、その印刷がある場合に、切替ノズル列以外のノズル列について噴射不良解消処理を実行するようにしても良い。
また、上述の説明におけるノズル列26、ノズル35、及びインクカートリッジ27の数は一例であってこれらに限定することを意味するものではない。また、1のノズル列26に対して2のインクを切替可能としたが3以上のインクを切り替えられるようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態例に係るプリンタ2では、ノズル列26に供給するインクを切り替える際に、その処理の前後で、当該ノズル列26の各ノズル35について、インクの噴射不良が発生しているか否かを検査し、噴射不良が発生している場合には、それを解消するクリーニング処理を実行する。従って、インク切替後における各ノズル35からのインクの正常噴射が確保され、その後の印刷においてドット抜けのない良好な印字を行うことができる。また、インク切替で行うフラッシングの前に各ノズル35の噴射不良が解消されるので、フラッシングによって確実に前のインクを吐出させることができ、インクの混ざりのない確実なインク切替を実行することができるようになって、その後の印刷品質を向上させることができる。さらに、インク切替時に全てのノズル35に対してインク使用量の多いクリーニングを行うわけではないので、インク使用量を抑えた効率的なインク切替を実行できる。
また、インク切替の直後に印刷処理がある場合には、その印刷で使用されるインク列26について確実に噴射不良が解消されるので、当該印刷をドット抜けのない高品質な出力とすることができる。
なお、本実施の形態例では、液体噴射装置がプリンタであったが、本発明は他の液体噴射装置にも適用することができる。例えば、所定の特性を有する材料を含む液状体を、媒体としての回路基板上に噴射して配線パターンや画素などを描画する装置にも適用できる。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
1 ホストコンピュータ、 2 プリンタ、 21 制御部(制御手段)、 22 操作部、 23 機構部、 24 ヘッド、 25 キャリッジ、 26 ノズル列、 27 インクカートリッジ(液体供給手段)、 28 インク供給路、 29 インクセレクタ(切替手段)、 30 フラッシングボックス、 31 クリーニングユニット(洗浄手段)、 32 キャップ、 33 吸引ポンプ、 34 噴射不良検出ユニット(噴射不良検出手段)、 35 ノズル
Claims (3)
- 対象物に液体を噴射する液体噴射装置であって、
前記液体を噴射するノズルを備えるノズル列と、
前記ノズル列に前記液体を供給する2以上の液体供給手段と、
前記液体供給手段から前記ノズル列への供給経路を切り替えて、前記ノズル列に供給される前記液体を切り替える切替手段と、
前記ノズルからの前記液体の噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、
前記ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、
前記第1洗浄手段による洗浄よりも前記液体の使用量が少ない前記ノズルの洗浄を行う第2洗浄手段と、
前記切替手段による前記供給経路の切替と前記第2洗浄手段による前記洗浄とからなる前記ノズル列に供給される液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、前記噴射不良検出手段に前記供給される液体を切り替えるノズル列について前記ノズルの噴射不良を検出させ、噴射不良の前記ノズルが検出されると、前記噴射不良のノズルに対して前記第1洗浄手段による前記洗浄を実行させる、制御手段を有する
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 請求項1において、
前記制御手段は、前記ノズル列に供給される液体を切り替える処理の直後に、前記供給される液体を切り替えるノズル列以外のノズル列を使用する前記液体の噴射を行う場合には、更に、当該供給される液体を切り替えるノズル列以外のノズル列について、前記噴射不良検出手段による検出と前記第1洗浄手段による洗浄を実行させる
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 対象物に液体を噴射する液体噴射装置の制御方法であって、
前記液体噴射装置は、
前記液体を噴射するノズルを備えるノズル列と、
前記ノズル列に前記液体を供給する2以上の液体供給手段と、
前記液体供給手段から前記ノズル列への供給経路を切り替えて、前記ノズル列に供給される前記液体を切り替える切替手段と、
前記ノズルからの前記液体の噴射不良を検出する噴射不良検出手段と、
前記ノズルの洗浄を行う第1洗浄手段と、
前記第1洗浄手段による洗浄よりも前記液体の使用量が少ない前記ノズルの洗浄を行う第2洗浄手段と、を有し、
前記切替手段による前記供給経路の切替と前記第2洗浄手段による前記洗浄とからなる前記ノズル列に供給される液体の切替処理を実行させ、当該切替処理の前後に、前記噴射不良検出手段に前記供給される液体を切り替えるノズル列について前記ノズルの噴射不良を検出させ、噴射不良の前記ノズルが検出されると、前記噴射不良のノズルに対して前記第1洗浄手段による前記洗浄を実行させる、ように制御する
ことを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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JP2008280020A Pending JP2010105286A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010105286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8777366B2 (en) | 2012-03-07 | 2014-07-15 | Seiko Epson Corporation | Liquid-discharging device, and method for substituting liquid |
-
2008
- 2008-10-30 JP JP2008280020A patent/JP2010105286A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8777366B2 (en) | 2012-03-07 | 2014-07-15 | Seiko Epson Corporation | Liquid-discharging device, and method for substituting liquid |
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