JP5593799B2 - 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 - Google Patents

流体噴射装置、及び、流体噴射方法 Download PDF

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本発明は、流体噴射装置、及び、流体噴射方法に関する。
流体噴射装置の一つとして、媒体に対してインク(流体)を噴射するノズルが所定方向
に並んだノズル列を備えるインクジェットプリンター(以下、プリンター)が挙げられる
。プリンターとして、ノズル列を所定方向と交差する移動方向に移動させながらノズルか
らインクを噴射させる動作と、媒体を所定方向に搬送する動作を繰り返すプリンターなど
が知られている。
また、シアン、マゼンタ、イエローといったカラーインクの他に、白色のインクを用い
て印刷を行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなプリンタ
ーでは、例えば、白インクによる背景画像とカラー画像を重ねて印刷することで、媒体の
地色に影響されずに、発色性の良いカラー画像を印刷することができる。
特開2002−38063号公報
また、白インクを噴射するプリンターの中に、カラー画像を印刷面側から視認するよう
に印刷する表刷りモードと、カラー画像を画像形成側の反対側から視認するように印刷す
る裏刷りモードのうちの何れか一方のモードを選択して印刷するプリンターがある。同じ
画質レベルのカラー画像を印刷する場合であっても、表刷りモードと裏刷りモードではカ
ラー画像を印刷するノズルやカラー画像の視認方法に違いがあるため、表刷りモードの印
刷パターンと裏刷りモードの印刷パターンを共通にすると、カラー画像の画質が低下した
り、印刷速度が低下したりしてしまう。
そこで、本発明は、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めることを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(A)第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、(B)第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と、(C)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体の相対位置を前記所定方向の一方向に相対移動させる移動動作と、を繰り返させる制御部であり、前記第1の流体による主画像であり所定の画質レベルの主画像と、前記第2の流体による背景画像と、を重ねて前記媒体に形成させるときに、前記媒体の所定領域に前記主画像よりも前記背景画像を先に形成し、画像形成側から視認する画像を前記媒体に形成する第1モードが選択された場合には、前記第1モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させ、前記媒体の所定領域に前記背景画像よりも前記主画像を先に形成し、画像形成側の反対側から視認する画像を前記媒体に形成する第2モードが選択された場合には、前記第2モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させる制御部と、(D)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
また、本発明の流体噴射装置は、第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体とを前記所定方向に相対移動させる移動動作と、を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1の流体による主画像と、前記第2の流体による背景画像と、を重ねて前記媒体に形成させるときに、前記媒体に前記主画像よりも前記背景画像を先に形成し、画像形成側から視認する画像を前記媒体に形成する第1モードが選択された場合には、前記第1モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させ、前記媒体に前記背景画像よりも前記主画像を先に形成し、画像形成側の反対側から視認する画像を前記媒体に形成する第2モードが選択された場合には、前記第2モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させ、前記第2モードに応じたドット形成方法を、前記第1モードに応じたドット形成方法より印刷速度の速いドット形成方法とすることを特徴とする流体噴射装置であってもよい。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
プリンターの全体構成ブロック図である。 プリンターの斜視図である。 ヘッドの下面に設けられるノズルの配列を示す図である。 プリンターが有する印刷モードを説明する図である。 表刷りモードの印刷例を示す図である。 裏刷りモードの印刷例を示す図である。 印刷パターン1〜5の評価結果を示す図である。 印刷パターン1を説明する図である。 印刷パターン2を説明する図である。 印刷パターン3を説明する図である。 印刷パターン4を説明する図である。 印刷パターン5を説明する図である。 メモリーに記憶する印刷パターンテーブルである。 印刷パターンの設定フローを説明する図である。 表刷りモードの印刷例を示す図である。 裏刷りモードの印刷例を示す図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(A)第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、(B)第
2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と、(C)前記第1ノズル
列及び前記第2ノズル列と媒体の相対位置を前記所定方向と交差する移動方向に相対移動
させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第1ノズル列及び前記第2
ノズル列と前記媒体の相対位置を前記所定方向の一方向に相対移動させる移動動作と、を
繰り返させる制御部であり、前記第1の流体による主画像であり所定の画質レベルの主画
像と、前記第2の流体による背景画像と、を重ねて前記媒体に形成させるときに、前記媒
体の所定領域に前記主画像よりも前記背景画像を先に形成し、画像形成側から視認する画
像を前記媒体に形成する第1モードが選択された場合には、前記第1モードに応じたドッ
ト形成方法にて前記主画像を形成させ、前記媒体の所定領域に前記背景画像よりも前記主
画像を先に形成し、画像形成側の反対側から視認する画像を前記媒体に形成する第2モー
ドが選択された場合には、前記第2モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成
させる制御部と、(D)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めること
ができる。
かかる流体噴射装置であり、前記第1モードに応じたドット形成方法と前記第2モード
に応じたドット形成方法とでは、1回の前記移動動作による前記第1ノズル列及び前記第
2ノズル列と前記媒体の相対位置の前記所定方向への移動量が異なること。
このような流体噴射装置によれば、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めること
ができる。
かかる流体噴射装置であり、前記第1モードに応じたドット形成方法と前記第2モード
に応じたドット形成方法とでは、前記移動方向に沿うドット列を形成する前記ノズルの数
と、前記主画像を構成する前記ドット列の中で複数の前記ノズルで形成する前記ドット列
の数と、のうちの少なくとも一方が異なること。
このような流体噴射装置によれば、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めること
ができる。
かかる流体噴射装置であり、前記第1モードに応じたドット形成方法と前記第2モード
に応じたドット形成方法とでは、前記主画像の前記所定方向の解像度と前記主画像の前記
移動方向の解像度とのうちの少なくとも一方が異なること。
このような流体噴射装置によれば、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めること
ができる。
かかる流体噴射装置であり、前記第1モードにおいて前記主画像を形成する前記第1ノ
ズル列の前記ノズルの少なくとも一部は、前記第2モードにおいて前記主画像を形成する
前記第1ノズル列の前記ノズルと異なること。
このような流体噴射装置によれば、例えば不良ノズルの発生位置などが異なったとして
も、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めることができる。
かかる流体噴射装置であり、前記制御部は、前記主画像と前記背景画像を重ねて前記媒
体に形成させるときに、前記主画像を形成する前記第1ノズル列の一部のノズル群と前記
背景画像を形成する前記第2ノズル列の一部のノズル群のうちの前記所定方向の他方向側
に位置する前記ノズル群に、前記媒体の所定領域に対して先に画像を形成させ、前記第1
モードにおいて前記主画像を形成する前記ノズル群の少なくとも一部は、前記第2モード
において前記主画像を形成する前記ノズル群よりも前記所定方向の前記一方向側に位置す
ること。
このような流体噴射装置によれば、主画像と背景画像の乾燥時間を比較的に長くするこ
とができる。
かかる流体噴射装置であって、前記背景画像を、前記第1の流体と前記第2の流体によ
って形成すること。
このような流体噴射装置によれば、所望の色の背景画像を形成することができる。
また、第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列及び第2の流体を噴
射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と媒体の相対位置を前記所定方向と交差
する移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第
1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体の相対位置を前記所定方向の一方向に相対移
動させる移動動作と、を繰り返させる流体噴射装置の流体噴射方法であり、前記第1の流
体による主画像であり所定の画質レベルの主画像と、前記第2の流体による背景画像と、
を重ねて前記媒体に形成させるときに、前記媒体の所定領域に前記主画像よりも前記背景
画像を先に形成し、画像形成側から視認する画像を前記媒体に形成する第1モードが選択
された場合には、前記第1モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成し、前記
媒体の所定領域に前記背景画像よりも前記主画像を先に形成し、画像形成側の反対側から
視認する画像を前記媒体に形成する第2モードが選択された場合には、前記第2モードに
応じたドット形成方法にて前記主画像を形成する、ことを特徴とする流体噴射方法である

このような流体噴射方法によれば、画像の画質を保ちつつ、画像形成速度を速めること
ができる。
===印刷システムについて===
以下、流体噴射装置をインクジェットプリンター(以下、プリンター)とし、プリンタ
ーとコンピューターが接続された印刷システムを例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、プリンター1の全体構成ブロック図である。図2は、プリンター1の斜視図で
ある。コンピューター60は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1
に画像を印刷させるための印刷データをプリンター1に出力する。なお、コンピューター
60には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換す
るためのプログラム(プリンタードライバー)がインストールされている。プリンタード
ライバーは、CD−ROMなどの記録媒体(コンピューターが読み取り可能な記録媒体)
に記録されていたり、インターネットを介してコンピューターにダウンロード可能であっ
たりする。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インタ
ーフェース部11はコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うた
めのものである。CPU12はプリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である
。メモリー13はCPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するための
ものである。CPU12はユニット制御回路14により各ユニットを制御する。なお、プ
リンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー
10は各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定
方向に相当)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものである。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を搬送方向と交差する移動方向に移動させるた
めのものであり、キャリッジ31を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを噴射するためのものであり、ヘッド41を有
する。ヘッド41はキャリッジ31によって移動方向に移動する。ヘッド41の下面には
、インク噴射部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(
不図示)が設けられている。
図3は、ヘッド41の下面に設けられるノズルの配列を示す図である。なお、図はヘッ
ド41の上面から仮想的にノズルを見た図である。ヘッド41の下面には、180個のノ
ズルが搬送方向に所定の間隔(ノズルピッチD)で並んだノズル列が5列形成されている
。図示するように、ブラックインクを噴射するブラックノズル列K・シアンインクを噴射
するシアンノズル列C・マゼンタインクを噴射するマゼンタノズル列M・イエローインク
を噴射するイエローノズル列Y・白インクを噴射するホワイトノズル列Wが、移動方向に
並んでいる。なお、各ノズル列が有する180個のノズルに対して、搬送方向の下流側の
ノズルから順に小さい番号を付す(#1〜#180)。
このようなプリンター1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断
続的に噴射させて媒体上にドットを形成するドット形成処理と、媒体をヘッド41に対し
て搬送方向に搬送する搬送処理(移動動作に相当)とが繰り返される。そうすることで、
先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる媒体上の位置に、後のドッ
ト形成処理にてドットを形成することができ、媒体上に2次元の画像を印刷することがで
きる。なお、ヘッド41がインク滴を噴射しながら移動方向に1回移動する動作(1回の
ドット形成処理・噴射動作に相当)を「パス」と呼ぶ。
===印刷モードについて===
図4は、本実施形態のプリンター1が有する印刷モードを説明する図である。プリンタ
ー1は、白インクによる背景画像と4色のインク(YMCK)によって印刷するカラー画
像(モノクロ画像も含む)を重ねて媒体上に印刷する「白使用モード」にて媒体上に画像
を形成する。白使用モードのようにカラー画像(主画像に相当)の背景に白色の背景画像
を設けることで、特に媒体が白色でない場合に、発色性の良い画像を印刷することができ
る。また、媒体が透明である場合には、カラー画像と背景画像を重ねて印刷することで、
印刷物の反対側が透けてしまうことを防止できる。なお、プリンター1は、背景画像は印
刷せずカラー画像だけを媒体上に印刷する「カラーモード」にて媒体上に画像を形成する
こともできるが、説明の簡略のため、以下では「白使用モード」に関して説明する。
更に、プリンター1は、カラー画像を印刷面側から見るように印刷する「表刷りモード
(第1モードに相当)」と、カラー画像を媒体側(画像形成側の反対側)から見るように印
刷する「裏刷りモード(第2モードに相当)」のうちの、何れか一方のモードにて媒体上
に画像を形成する。なお、裏刷りモードは印刷媒体が透明媒体であるときに実施する。白
使用モードでは、図4に示すようにカラー画像と背景画像を重ねて印刷するため、表刷り
モードでは媒体の所定領域に対して先に背景画像を印刷し、その背景画像上にカラー画像
を印刷することになる。逆に、裏刷りモードでは媒体の所定領域に対して先にカラー画像
を印刷し、そのカラー画像上に背景画像を印刷することになる。
図5は、表刷りモードの印刷例を示す図であり、図6は、裏刷りモードの印刷例を示す
図である。図では説明の簡略のため、1ノズル列に属するノズル数を14個に減らして描
く。また、4色インク(YMCK)を各々噴射するノズル列をまとめて「カラーノズル列
Co(第1ノズル列に相当)」と示す。図5および図6はバンド印刷を示す。バンド印刷
とは、1回のパスで形成されるバンド画像が搬送方向に並ぶ印刷方法であり、あるパスで
形成されたラスターライン(移動方向に沿うドット列)の間に他のパスにてラスターライ
ンを形成しない印刷方法である。
ところで、白インクのみを使用して背景画像を印刷すると、背景画像を印刷する白イン
クの色そのものの色が背景画像の色となる。しかし、同じように白インクと呼ばれるイン
クであっても、インクの材料などによって白色の色味が若干異なる。そのため、使用する
白インクによって、ユーザーが所望する色とは異なる色の背景画像が印刷されてしまう場
合がある。また、印刷物によっては、単純な白色ではなく、若干の有彩色を有する背景画
像が所望されることもある。また、白い媒体を用いる場合、白い媒体においても媒体の種
類によって白色の色味が若干異なる。そのため、白い媒体に背景画像を印刷する際に、背
景画像の白色と媒体の白色とが異なると、背景画像が目立ってしまう。
そこで、本実施形態では、白インクと共に、少量のカラーインク(YMCK)を適宜使
用して、所望の白色の背景画像(調整された白色の背景画像)を印刷する。即ち、背景画
像を印刷する際に、プリンター1が噴射可能なカラーインクの中の少なくとも1色のカラ
ーインクを使用すればよく、例えば、4色のカラーインクを全て使用してもよいし、2色
のカラーインクを使用してもよい。このように、白インクとカラーインクで背景画像を印
刷することで、白インクが若干の色彩を有する場合に、その色彩を打ち消すインクと共に
背景画像を印刷することで、背景画像を無彩色に近づけることもできる。
なお、所望の白色の背景画像をプリンター1に印刷させるための印刷データは、プリン
ター1が予め記憶するようにしても良いし、プリンタードライバーが作成するようにして
も良い。プリンター1のモニターやコンピューターの画面をユーザーが見るなどして、所
望の背景画像の色の選択を行う場合には、選択された色に応じた背景画像の印刷データが
生成されるようにするとよい。
図5の表刷りモードでは、媒体の所定領域に対して先に背景画像を印刷し、その上にカ
ラー画像を印刷する。そのため、ホワイトノズル列W(第2ノズル列に相当)の搬送方向
上流側の半分のノズル(#8〜#14・△)、及び、カラーノズル列の搬送方向上流側の
半分のノズル(#8〜#14・○)を、背景画像を印刷するための使用ノズルとし、カラ
ーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7・●)を、カラー画像を印
刷するための使用ノズルとする。なお、表刷りモードでは、ホワイトノズル列Wの搬送方
向下流側の半分のノズル(#1〜#7)からはインクが噴射されない。また、図5はバン
ド印刷であるため、1回の媒体搬送量は、1回のパスで形成される画像の搬送方向の幅長
さに相当する。白使用モードでは1回のパスで2種類の画像が形成されるため、1回の媒
体搬送量は、1回のパスで形成される背景画像またはカラー画像の搬送方向の幅長さに相
当する。よって、図5では1回の媒体搬送量がノズル列の半分の長さ(7個のノズル分長
さ)「7D」となる。
つまり、表刷りモードのバンド印刷では、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の使用
ノズル及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の使用ノズルとカラーノズル列Coの搬
送方向下流側の使用ノズルで画像を形成する動作と、媒体を搬送量7Dだけ搬送する動作
と、を繰り返す。その結果、媒体の所定領域はまずホワイトノズル列W及びカラーノズル
列Coの搬送方向上流側の使用ノズル(#8〜#14)と対向し、媒体の所定領域には背
景画像が印刷される。その後、媒体が搬送方向下流側に搬送されることによって、媒体の
所定領域はカラーノズル列Coの搬送方向下流側の使用ノズル(#1〜#7)と対向し、
媒体の所定領域の背景画像上にカラー画像が印刷される。
逆に、裏刷りモードのバンド印刷では、図6に示すように、ホワイトノズル列Wの搬送
方向下流側の半分のノズル(#1〜#7・△)及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側
の半分のノズル(#1〜#7・○)を、背景画像を印刷する使用ノズルとし、カラーノズ
ル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#8〜#14・●)を、カラー画像を印刷す
る使用ノズルとする。なお、1回の媒体搬送量はノズル列の半分の長さ7Dである。その
結果、媒体の所定領域はまずカラーノズル列Coの搬送方向上流側の使用ノズル(#8〜
#14)と対向し、媒体の所定領域にはカラー画像が印刷される。その後、媒体が搬送方
向下流側に搬送されることによって、媒体の所定領域はホワイトノズル列W及びカラーノ
ズル列Coの搬送方向下流側の使用ノズル(#1〜#7)と対向し、媒体の所定領域のカ
ラー画像上に背景画像が印刷される。
このように、背景画像を印刷するホワイトノズル列Wのノズル(△)の搬送方向の位置
と、同じく背景画像を印刷するカラーノズル列Coのノズル(○)の搬送方向の位置を、
等しくする。そうすると、背景画像を印刷するために、媒体の所定領域に対して同じパス
で白インクとカラーインクが噴射される。その結果、白インクとカラーインクが混ざり、
背景画像の粒状感を低減することができる。
また、背景画像を構成するカラーインクの割合は白インクの割合に比べて小さい。ただ
し、背景画像におけるカラーインクの粒状感を低減するため、カラーインクのドットをな
るべく均一に分散することが好ましい。即ち、背景画像の単位領域あたりの白インク密度
(ドット密度)に対して背景画像の単位領域あたりのカラーインク密度(ドット密度)を
小さくする。そのため、背景画像を構成するカラーインクの割合は白インクの割合に比べ
て小さいものの、本実施形態では、背景画像を印刷するために使用するホワイトノズル列
Wのノズル数とカラーノズル列Coのノズル数を等しくする。即ち、カラーノズル列Co
に属する半分のノズルを用いて背景画像を印刷する。ただし、これに限らず、背景画像を
印刷するために使用可能なカラーノズル列Coの半分のノズルのうち、数個置きのノズル
を使用して背景画像を印刷してもよい。
このように、カラー画像と主画像を重ねて印刷する場合(白使用モードでは)、カラー
画像と背景画像のうちの先に印刷する画像の使用ノズルを、後に印刷する画像の使用ノズ
ルよりも、搬送方向上流側のノズルに設定する(所定方向の他方向側に位置するノズルに
相当)。そうすることで、表刷りまたは裏刷りモードに応じた順に画像を印刷することが
できる。また、媒体の所定領域に対して背景画像を印刷するパスとカラー画像を印刷する
パスを異ならせることができる。そうすると、先の画像を印刷してから後の画像を印刷す
るまでの乾燥時間を比較的に長くすることができ、画像の滲みを抑制することができる。
なお、プリンター1では、ヘッド41に対して搬送方向上流側に搬送ローラーが設けら
れ、搬送方向下流側に排紙ローラーが設けられる(不図示)。媒体の中央部に対して印刷
が実施される際には、この2つのローラーに媒体が挟持された状態で印刷が実施される。
この時、媒体を下から支えるプラテンから媒体が浮いてしまうことが抑制される。しかし
、上端印刷時には媒体が搬送ローラーにしか挟持されず、下端印刷時には媒体が排紙ロー
ラーにしか挟持されない状態となる。この時、媒体はプラテンから浮き易く、ヘッド41
のノズル面から媒体まで距離(プラテンギャップ)がノズル列方向で変動する虞があり、
そうするとドット着弾位置がずれてしまう。このとき、ノズル列を長く使用するほどプラ
テンギャップの変動量が大きくなる。ゆえに、本実施形態の白使用モードの様に、カラー
ノズル列Coとホワイトノズル列Wの各半分のノズルを使用して画像を形成することで、
上端・下端印刷時におけるプラテンギャップの変動量を小さくすることができる。その結
果、ドット着弾位置のずれも抑制できる。
===画質レベルごとの適正な印刷パターンについて===
図7は、画質レベル2の採用候補の印刷パターン1〜5の評価結果を示す図である。図
8から図12は、画質レベル2の採用候補の印刷パターン1〜5を説明する図である。本
実施形態のプリンター1では、ユーザーが、用途に応じて、3種類の印刷モード(画質レ
ベル)、「きれいモード」「普通モード」「はやいモード」の何れかを選択することがで
きる。きれいモード(画質レベル1)、普通モード(画質レベル2)、はやいモード(画
質レベル3)の順に、高画質に画像を印刷することができる。一方、はやいモード、普通
モード、きれいモードの順に、高速に画像を印刷することができる。そのため、各画質レ
ベル1〜3によって印刷パターン(印刷方法・ドット形成方法に相当)が異なる。
プリンター1は多数の印刷パターンを実施可能とし、同程度の画質レベル(所定の画質
レベル)で画像を印刷する場合であっても、複数種類の印刷パターン(ドット形成方法)
を実施することができる。例えば、プリンター1は、図7に示すように、画質レベル2の
画像を印刷する印刷パターンとして、5種類の印刷パターン1〜5を実施することができ
る。同程度の画質を印刷する印刷パターン1〜5では、ヘッド41(ノズル)の特性や媒
体の搬送特性など、プリンター1の種々の部品の特性によって画質が(微小に)変化する
。ゆえに、異なる機種のプリンターはもちろんのこと、同じ機種のプリンターであっても
、同程度の画質を印刷する印刷パターン1〜5の中で、最も良い画質で印刷できる印刷パ
ターンが異なる場合がある。例えば、画質レベル2の画像を印刷する印刷パターン1〜5
のうち、あるプリンター1では印刷パターン2で印刷された画像の画質が最も良く、別の
プリンターでは他の印刷パターン4で印刷された画像の画質が最も良くなることがある。
そこで、本実施形態では、プリンター1の製造工程においてプリンター1ごとに、各画
質レベル1〜3における最適な印刷パターンを決定する。ここでは、最適な印刷パターン
を決定する評価項目として、図7に示すように印刷画像の画質と印刷速度を挙げる。なお
、製造工程は、設計工程と量産工程の少なくとも何れかを含む。ここでは、プリンター1
の個体ごとの画質特性の違いに応じて最適な印刷パターンを決定する。即ち、量産工程に
て最適な印刷パターンを決定する。ただし、これに限らず、プリンター1の機種ごとの画
質特性の違いに応じて、即ち、設計工程において、最適な印刷パターンを決定してもよい
次に、白使用モードの表刷りモードにおいて、画質レベル2に対する最適な印刷パター
ンの決定方法を説明する。前述のように、画質レベル2の候補の印刷パターンは5種類の
印刷パターン1〜5である。まず、印刷パターン1〜5について具体的に説明する。
図8は、印刷パターン1を説明する図である。図では各パスのカラーノズル列Coの位
置関係を示し、カラーノズル列Coに属するノズル数を14個とする。白使用モード・表
刷りモードでは前述の図5に示すように、カラーノズル列Coに属するノズルのうちの搬
送方向下流側の半分のノズル#1〜#7を使用ノズルとする。よって、図8では、カラー
ノズル#1〜#7による印刷の様子を示す(図中の丸の中の数字がノズル番号である)。
なお、カラーノズル列Coの上流側半分の不使用ノズル#8〜#14およびホワイトノズ
ル列Wは不図示とする。また、ここでは、カラーノズルによる印刷パターンと白ノズルに
よる印刷パターンは同じとする。
印刷パターン1では、1つのラスターラインを1つのノズルで形成する。そのため、図
8に示すように移動方向に複数のノズルが並ぶことはない。また、搬送方向の印刷解像度
を、カラーノズル列Coのノズルピッチ(例:180dpi)の3倍の解像度(例:54
0dpi)とする。即ち、1回のパスで形成されるラスターライン間に2個のラスターラ
インが印刷される。このように印刷するために、1回の媒体搬送量が「8D/3,8D/
3,5D/3の繰り返し」となる。なお、図中では1ノズル列に属するノズル数を少なく
しているため1回の媒体搬送量が短くなるが、1ノズル列に属する実際のノズルは多いた
め、それに応じた媒体搬送量となる。
図9は、印刷パターン2を説明する図である。印刷パターン2では、一部のラスターラ
インを2つのノズルで印刷する(所謂、部分オーバーラップ印刷)。カラーノズル列Co
の使用ノズル#1〜#7のうち、下流側端部の2個のノズル#1,#2と上流側端部の2
個のノズル#6,#7では、1つのラスターラインを2つのノズルで印刷する。また、搬
送方向の印刷解像度は印刷パターン1と同じである。そのため、印刷パターン2では、1
回の媒体搬送量を「5D/3」とする。
その結果、例えば、あるラスターラインが形成される媒体上の列領域Aには2個のノズ
ル#6,#1が割り当てられ、別のラスターラインが形成される列領域Bには1個のノズ
ル#3が割り当てられる。1つの列領域に2個のノズルが割り当てられる領域では、一方
のノズルが、噴射量や噴射方向などの噴射特性が設計値と異なる不良ノズルであったとし
ても他方のノズルでドットを形成することができるため、画像上に白いスジが生じてしま
うことを緩和抑制できる。
図10は、印刷パターン3を説明する図である。印刷パターン3では、印刷パターン2
よりも、2個のノズルで形成するラスターラインの数を増やす。カラーノズル列Coの使
用ノズル#1〜#7のうち、下流側端部の3個のノズル#1〜#3と上流側端部の3個の
ノズル#5〜#7では、1つのラスターラインを2つのノズルで印刷する。また、搬送方
向の印刷解像度は印刷パターン1〜2と同じとし、印刷パターン3では1回の媒体搬送量
が「4D/3」となる。
図11は、印刷パターン4を説明する図である。印刷パターン4では、全てのラスター
ラインを複数のノズルで形成する。そうすることで、カラーノズル列Coのどのノズルが
不良ノズルであっても、画像上に白スジが生じてしまうことを抑制できる。また、搬送方
向の印刷解像度は印刷パターン1〜3と同じとし、印刷パターン4では1回の媒体搬送量
が「2D/3」となる。印刷パターン4では全てのラスターラインを複数のノズルで形成
するため、1回の媒体搬送量が比較的に短く、カラーノズル列Coの半分のノズル#1〜
#7のうち、使用する必要のないノズルが生じる。例えば、図11ではノズル#7を不使
用ノズルとする。
なお、媒体搬送量やオーバーラップ数(1つのラスターラインを形成するノズル数)に
よって、不使用ノズルが生じる場合、カラーノズル列Coの使用ノズルとホワイトノズル
列Wの使用ノズルの間を不使用ノズルにするとよい。また、不使用ノズルが属する領域の
搬送方向の長さは、媒体搬送量の整数倍とする。そうすることで、画像全域において、カ
ラー画像と背景画像の間に印刷をしないパス(一定の乾燥時間)を設けることができ、画
像の濃度むらを抑制できる。
図12は、印刷パターン5を説明する図である。印刷パターン1〜4では搬送方向の印
刷解像度が等しく、カラーノズル列Coのノズルピッチの3倍の解像度である。これに対
して印刷パターン5では、搬送方向の印刷解像度を更に高め、カラーノズル列Coのノズ
ルピッチの4倍の解像度とする。即ち、1回のパスで形成されるラスターライン間に3個
のラスターラインが印刷される。また、印刷パターン5でも印刷パターン2と同様に部分
オーバーラップ印刷を実施する。カラーノズル列Coの使用ノズルのうちの下流側端部の
2個のノズル#1,#2と上流側端部の2個のノズル#6,#7では、1つのラスターラ
インを2個のノズルで印刷する。そのため、印刷パターン5では、1回の媒体搬送量が5
D/4となる。
このように異なる印刷パターンでは、媒体の搬送量、画像を形成するノズル数、1つの
ラスターラインを形成するノズル数、画像を構成するラスターラインのうちの複数のノズ
ルで形成するラスターライン数、印刷解像度、のうちの少なくとも1つが異なる。そして
、通常、1つのラスターラインを形成するノズル数や複数のノズルで形成するラスターラ
イン数を増やしたり、印刷解像度を高くしたりすることで、印刷速度は遅くなるが、画質
を良くすることができる。
ただし、プリンター1ごとに不良ノズルの発生位置が異なる。そのため、例えば、一部
のラスターラインを複数のノズルでオーバーラップさせて印刷する印刷パターン2,3で
あっても、不良ノズルがたまたまオーバーラップさせない列領域に割り当てられた場合、
部分オーバーラップする印刷パターン2,3の方が印刷パターン1よりも印刷速度が遅く
なるにも拘らず、印刷パターン1〜3は同程度の画質となる。また、不良ノズルの発生し
無いプリンター1であれば、1つのラスターラインを複数のノズルで印刷する印刷パター
ンや印刷解像度の高い印刷パターンを選択してしまうと、不必要に印刷速度を遅くしてし
まう。また、プリンター1ごとの搬送ユニット20の特性により、媒体の搬送特性(例え
ば搬送誤差の生じ方)が異なる。そうすると、プリンター1ごとに、各印刷パターンの画
像の繋がり等が異なり、最適な印刷パターンも異なってくる。
つまり、プリンター1(ヘッド41や搬送ユニット20など)の特性によって、同程度
の画質を印刷する印刷パターン1〜5の中でも最適な印刷パターンが異なる(出来る限り
良い画質を印刷でき且つ印刷速度の速い印刷パターンが異なる)。
そこで、本実施形態では、この5種類の印刷パターン1〜5の中から最適な印刷パター
ンを決定するために、製造工程(検査工程)において、検査者が、検査対象のプリンター
1に、白使用モード・表刷りモードにより5種類の印刷パターン1〜5でテストパターン
(不図示)を印刷させる。即ち、背景画像の上にカラー画像が印刷されたテストパターン
が5個形成される。検査者は、5個のテストパターンのカラー画像を印刷面側から視認し
、画質を評価する。なお、白使用モードでテストパターンを印刷するため、テストパター
ンとして背景画像も印刷されるが、カラー画像の画質を評価する。
図7に示すように、3段階の画質評価とし、画質が非常に良い場合は「◎」とし、画質
が良い場合は「○」とし、画質が普通の場合は「△」とする。白使用モード・表刷りモー
ドの図7の評価結果では、印刷パターン1と2の評価が普通(△)であり、印刷パターン
3と4の評価が良い(○)であり、印刷パターン5の結果が非常に良い(◎)である。な
お、印刷速度は、各印刷パターン1〜5の1回の媒体搬送量より、印刷パターン1、印刷
パターン2、印刷パターン3、印刷パターン5、印刷パターン4の順に速い。図7の評価
結果に基づき、検査者は、白使用モード・表刷りモードにおいて、画質評価が最も良く(
◎)、印刷速度が4番目である印刷パターン5を最適な印刷パターンに決定することがで
きる。
本実施形態のプリンター1は、図4に示すように、白使用モードの表刷りモードの他に
、白使用モードの裏刷りモードを有する。なお、図8〜図12では、表刷りモードにおけ
る印刷パターンを説明している。表刷りモードと裏刷りモードでは、カラーノズル列Co
の中で使用するノズル(の位置)が異なるだけであり、印刷パターンが同じであれば使用
するノズルの数や媒体搬送量は等しい。例えば、図8に示すように、表刷りモードではカ
ラーノズル#1に割り当てられる画素に裏刷りモードではカラーノズル#8がドットを形
成し、表刷りモードではカラーノズル#2に割り当てられる画素に裏刷りモードではカラ
ーノズル#9がドットを形成する。
検査者は、検査対象のプリンター1に、白使用モード・裏刷りモードにより5種類の印
刷パターン1〜5でテストパターンを印刷させる。即ち、透明媒体にカラー画像が印刷さ
れ、そのカラー画像上に背景画像が印刷されたテストパターンが、5個形成される。検査
者は、5個のテストパターンのカラー画像を媒体側から視認し、画質を評価する。白使用
モード・裏刷りモードの図7の評価結果では、印刷パターン1の評価が普通(△)であり
、印刷パターン2の評価が良い(○)であり、印刷パターン3〜5の結果が非常に良い(
◎)である。なお、印刷速度は、表刷り・白使用モードでも、裏刷り・白使用モードでも
同じである。図7の評価結果に基づき、検査者は、白使用モード・裏刷りモードにおいて
、画質評価が最も良く(◎)、印刷速度が3番目である印刷パターン3を最適な印刷パタ
ーンに決定することができる。なお、他の画質レベル1,3においても、プリンター1に
、候補となる印刷パターンで、表刷りモードと裏刷りモードにより各々テストパターンを
印刷させ、表刷りモードに最適な印刷パターンと裏刷りモードに最適な印刷パターンを決
定する。
図13は、プリンター1のメモリー13に記憶する印刷パターンテーブルである。プリ
ンター1の製造工程において、各画質レベル1〜3に対して、白使用・表刷りモードの最
適な印刷パターンが決定し(図7の結果によれば画質レベル2に対して印刷パターン5が
採用され)、白使用・裏刷りモードの最適な印刷パターンが決定する(印刷パターン3が
採用される)。その後、プリンター1のメモリー13に、画質レベル1〜3ごとに、表刷
りモードに最適な印刷パターン5と裏刷りモードに最適な印刷パターン3が記憶される。
なお、印刷パターンテーブルには、各モードに対して設定された印刷パターンを実施する
ために必要な情報(使用ノズル、媒体搬送量、1つのラスターラインを複数のノズルで印
刷する際の画素の分配方法など)が記憶されている。
このように、本実施形態では、白使用・表刷りモードで採用候補となる印刷パターン1
〜5で複数のテストパターンを印刷し、表刷りモードに最適な印刷パターン5を決定し、
白使用・裏刷りモードで採用候補となる印刷パターン1〜5で複数のテストパターンを印
刷し、裏刷りモードに最適な印刷パターン3を決定する。つまり、白使用・表刷りモード
で採用する印刷パターンと、白使用・裏刷りモードで採用する印刷パターンを個別に設定
する。そして、図13に示すように、プリンター1のメモリー13に、白使用・表刷りモ
ードに最適な印刷パターン(を実施するための情報)と、白使用・裏刷りモードに最適な
印刷パターン(を実施するための情報)を、個別に記憶させる。
ところで、本実施形態では、カラー画像を印刷するパスと背景画像を印刷するパスを異
ならせるために、図5や図6の印刷例に示すように、表刷りモードでは、カラーノズル列
Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7)を、カラー画像を印刷するノズルと
し、裏刷りモードでは、カラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#8〜#
14)を、カラー画像を印刷するノズルとする。即ち、表刷りモードと裏刷りモードにお
いて、カラー画像を印刷するノズルが異なる。よって、表刷りモードと裏刷りモードにお
いて同じ印刷パターンでカラー画像を印刷したとしても、ノズルの特性差や不良ノズルの
発生位置によって、カラー画像の画質が異なってくる。
例えば、印刷パターン2において、表刷りモードではオーバーラップさせないノズル(
1つのノズルでラスタラーラインを形成するノズル)に噴射不良が発生し、裏刷りモード
ではオーバーラップさせるノズル(複数のノズルでラスターラインを形成するノズル)に
噴射不良が発生したとする。そうすると、同じ印刷パターン2で印刷したにも拘らず、表
刷りモードのカラー画像の方が裏刷りモードのカラー画像に比べて白スジが目立ってしま
う。
また、表刷りモードによるカラー画像は直接視認されるのに対して、裏刷りモードによ
るカラー画像は媒体を介して視認される。そのため、通常、裏刷りモードによるカラー画
像の方が表刷りモードによるカラー画像よりも画質の悪さが目立ち難い。図7に示す評価
結果例においても、同じ印刷パターンにおける表刷りモードと裏刷りモードを比べると、
裏刷りモードの画質評価の方が表刷りモードの画質評価よりも良い。
つまり、本実施形態では、表刷りモードと裏刷りモードでカラー画像を印刷するノズル
が異なり(不良ノズルの発生位置やノズルの特性が異なり)、また、同じ画像であっても
表刷りモードによるカラー画像に比べて裏刷りモードによるカラー画像の方が、画質の悪
さが目立ち難い。そのため、図7の画質評価にも示すように、同じ印刷パターンで印刷し
たとしても、表刷りモードのカラー画像と裏刷りモードのカラー画像では、画質の評価が
異なる。
ここで、仮に、白使用・表刷りモードで採用する印刷パターンと、白使用・裏刷りモー
ドで採用する印刷パターンを共通にしたとする。例えば、白使用・表刷りモードで印刷し
たテストパターン結果(図7)により決定した最適な印刷パターン5を、白使用・裏刷り
モードにおいても採用したとする。この場合、裏刷りモードでは、印刷パターン3でも印
刷パターン5でも最も良い画質(◎)でカラー画像を形成できるにも拘らず、印刷パター
ン5で印刷するため、不必要に印刷速度が低下してしまう。逆に、白使用・裏刷りモード
で印刷したテストパターン結果により決定した最適な印刷パターン3を、白使用・表刷り
モードにおいても採用したとする。この場合、表刷りモードでは、最も良い画質(◎)の
カラー画像ではなく、2番目に良い画質(○)のカラー画像が印刷されることになり、カ
ラー画像の画質が低下してしまう。
そのため、本実施形態では、白使用・表刷りモードで最適な印刷パターン5と白使用・
裏刷りモードで最適な印刷パターン3を個別に決定する。そして、白使用・表刷りモード
に最適な印刷パターン5と白使用・裏刷りモードに最適な印刷パターン3を、プリンター
1のメモリー13に個別に記憶させる。そうして、プリンター1が、白使用・表刷りモー
ドが選択された場合には表刷りモードに応じた印刷パターン5にて画像を形成し、白使用
・裏刷りモードが選択された場合には裏刷りモードに応じた印刷パターン3にて画像を形
成する。その結果、カラー画像の画質を保ちつつ、印刷速度を出来る限り速めることがで
きる。
なお、表刷りモードのカラー画像に比べて、媒体を介して見る裏刷りモードのカラー画
像の方が、画質の悪さが目立ち難い。そのため、図7の画質評価では、同じ印刷パターン
において、裏刷りモードのカラー画像の方が表刷りモードのカラー画像に比べて、画質評
価が良い。ただし、これに限らず、同じ印刷パターンにおいて、表刷りモードのカラー画
像の方が裏刷りモードのカラー画像に比べて、画質評価が良くなる場合もある。例えば、
裏刷りモードでカラー画像を形成するノズルには不良ノズルが発生するが、表刷りモード
でカラー画像を形成するノズルには不良ノズルが発生しないとする。このような場合には
、表刷りモードのカラー画像の方が裏刷りモードのカラー画像に比べて、画質評価が良く
なることがある。
また、本実施形態のプリンターでは、図13に示すように3つの画質レベル1〜3にて
印刷を可能としているが、これに限らず、1つの画質レベルだけで印刷するプリンターで
もよい。また、図5や図6に示すように、背景画像を印刷する白ノズル数とカラー画像を
印刷するカラーノズル数を同数とし印刷パターンも同じとしているが、これに限らない。
背景画像を印刷する白ノズル数よりもカラー画像を印刷するカラーノズル数を多くしても
よい。背景画像はカラー画像に比べて高画質に印刷する必要がないため、背景画像用のノ
ズル数が少なくなった分だけ搬送方向の印刷解像度を低くするとよい。また、カラーノズ
ル列Coのカラー画像用の使用ノズルとホワイトノズル列Wの背景画像用の使用ノズルの
間に不使用ノズルを設けても良い。そうすることで、媒体の所定領域に対して2つの画像
を印刷する間に、インクが吐出されないパスを設けることができ、乾燥時間をより長く確
保できる。その結果、インクの滲みを抑制できる。更に、搬送方向の長さが搬送量の整数
倍の長さである領域に属するノズル数分だけ不使用ノズルにすることで、画像全域におい
て乾燥時間を一定にすることができる(媒体の位置によらずに不使用ノズルと対向するパ
ス数が一定となる)ため、画像の濃度むらを抑制できる。
また、本実施形態では、画質レベル2の印刷候補として5種類の印刷パターン1〜5を
示している。印刷パターン1〜4(図8〜図11)は搬送方向の印刷解像度が一定である
が、印刷パターン5(図12)は印刷パターン1〜4に比べて搬送方向の印刷解像度が高
い。即ち、本実施形態では、印刷解像度が異なっても印刷パターン1〜4と印刷パターン
5は同程度の画質レベルで印刷されるため、同じ画質レベル2における候補の印刷パター
ンとして印刷パターン5も含んでいる。ただし、印刷解像度が異なると大きく画質が変わ
る場合があり、また、プリンタードライバーにおいて印刷モード(きれいモード・はやい
モード)に応じて(即ち、同じ画質レベルにて)印刷解像度を固定している場合がある。
このような場合には、同じ画質レベルにおける候補の印刷パターンの中に印刷解像度の異
なる印刷パターン(ここでは印刷パターン5)を含まないようにするとよい。また、前述
の画質レベル2に対する候補の印刷パターン1〜4と印刷パターン5とでは、搬送方向の
印刷解像度を変えているが、これに限らず、移動方向の印刷解像度を変えてもよい。
===印刷実施例===
図14は、印刷パターンの設定フローを説明する図である。プリンタードライバーは、
ユーザーから印刷指令を受信すると、「表刷りモード」で印刷するのか、「裏刷りモード
」で印刷するのかをユーザーに選択させる。ただし、これに限らず、プリンター1が印刷
媒体をセンサーで検知するなどして、印刷媒体が透明媒体であると判断した場合には、プ
リンタードライバーが自動的に裏刷りモードであると判断してもよい。逆に、印刷媒体が
不透明媒体である場合には、プリンタードライバーが自動的に表刷りモードであると判断
してもよい。また、白使用モードで印刷するのか、カラーモードで印刷するのかもユーザ
ーに選択させる。そうして、プリンタードライバーは、各印刷モードに応じて、プリンタ
ー1に画像を印刷させるための印刷データを作成する。
その後、プリンタードライバーは、作成した印刷データと共に、印刷モードの情報など
をプリンター1に送信する。プリンター1のコントローラー10内の印刷パターン設定部
141は、プリンタードライバーからの情報をもとに、まず、画質レベルを判断する(不
図示・ここでは画質レベル2とする)。次に、印刷パターン設定部141は、プリンター
ドライバーからの印刷モードの情報に基づき、白使用モードで印刷するか否かを判断する
(不図示)。白使用モードで印刷する場合、印刷パターン設定部141は表刷りモードか
否かを判断する(S001)。表刷りモードである場合(S001→Y)、印刷パターン
設定部141は、図13の印刷パターンテーブル(画質レベル2のデータ)を参照し、印
刷パターンを表刷りモードに応じた印刷パターン5に設定する(S002)。一方、裏刷
り刷りモードである場合(S001→N)、印刷パターン設定部141は、印刷パターン
を裏刷りモードに応じた印刷パターン3に設定する(S003)。
このように、プリンター1のコントローラー10(制御部に相当)は、表刷りモードが
選択された場合には、表刷りモードに適した印刷パターン5を設定し、裏刷りモードが選
択された場合には、裏刷りモードに適した印刷パターン3を設定する。その後、コントロ
ーラー10は、設定された印刷パターンに応じた搬送量やカラーノズルにて印刷が実施さ
れるように、各ユニット(搬送ユニット20やヘッドユニット40など)を制御する。そ
の結果、出来る限り画質が良く、且つ、出来る限り印刷速度の速い印刷パターンにて、画
像を形成することができる。なお、ユーザーが設定するのは画質レベル(はやいモード・
きれいモード等)までであり、プリンター1のコントローラー10が、各画質レベル1〜
3に応じて、表刷りモードに最適な印刷パターンと裏刷りモードに最適な印刷パターンを
個別に設定する。ただしこれに限らず、図14のフローに従いデフォルトとして設定され
た印刷パターンを、ユーザーが変更可能にしてもよい(例えば、図14のS002で表刷
りモードの印刷パターン5が設定された後に、ユーザーが裏刷りモードの印刷パターン3
に変更可能としてもよい)。
===画像の変形例について===
ここまで、白インクとカラーインクを使用して白色の色味を調整した背景画像を例に挙
げているが、これに限らない。白インクだけを用いて印刷した背景画像であっても良い。
しかし、この場合、白インクの色そのものの色である背景画像しか印刷することが出来な
い。そのため、所望の色の背景画像を印刷することが出来なかったり、背景画像の色と媒
体の地色の差が目立ってしまったりする。よって、高品質の背景画像を印刷することが出
来ない。以下、白インクだけで背景画像を印刷する場合の印刷例を示す。
図15は、表刷りモードの印刷例を示す図であり、図16は、裏刷りモードの印刷例を
示す図である。図では説明の簡略のため、1ノズル列に属するノズル数を14個に減らし
て描く。また、4色インク(YMCK)を各々噴射するノズル列をまとめて「カラーノズ
ル列Co(第1ノズル列に相当)」と示す。図15および図16はバンド印刷を示す。バ
ンド印刷とは、1回のパスで形成されるバンド画像が搬送方向に並ぶ印刷方法であり、あ
るパスで形成されたラスターライン(移動方向に沿うドット列)の間に他のパスにてラス
ターラインを形成しない印刷方法である。
図15の表刷りモードでは、媒体の所定領域に対して先に背景画像を印刷し、その上に
カラー画像を印刷する。そのため、ホワイトノズル列W(第2ノズル列に相当)の搬送方
向上流側の半分のノズル(#8〜#14・△)を、背景画像を印刷するための使用ノズル
とし、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7・●)を、カラ
ー画像を印刷するための使用ノズルとする。なお、表刷りモードでは、ホワイトノズル列
Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7)、及び、カラーノズル列Coの搬送方
向上流側の半分のノズル(#8〜#14)からはインクが噴射されない。また、図15は
バンド印刷であるため、1回の媒体搬送量は、1回のパスで形成される画像の搬送方向の
幅長さに相当する。白使用モードでは1回のパスで2種類の画像が形成されるため、1回
の媒体搬送量は、1回のパスで形成される背景画像またはカラー画像の搬送方向の幅長さ
に相当する。よって、図15では1回の媒体搬送量がノズル列の半分の長さ(7個のノズ
ル分長さ)「7D」となる。
つまり、表刷りモードのバンド印刷では、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の使用
ノズルとカラーノズル列Coの搬送方向下流側の使用ノズルで画像を形成する動作と、媒
体を搬送量7Dだけ搬送する動作と、を繰り返す。その結果、媒体の所定領域はまずホワ
イトノズル列Wの搬送方向上流側の使用ノズル(#8〜#14)と対向し、媒体の所定領
域には背景画像が印刷される。その後、媒体が搬送方向下流側に搬送されることによって
、媒体の所定領域はカラーノズル列Coの搬送方向下流側の使用ノズル(#1〜#7)と
対向し、媒体の所定領域の背景画像上にカラー画像が印刷される。
逆に、裏刷りモードのバンド印刷では、図16に示すように、ホワイトノズル列Wの搬
送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7・△)を、背景画像を印刷する使用ノズルとし
、カラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#8〜#14・●)を、カラー
画像を印刷する使用ノズルとする。なお、1回の媒体搬送量はノズル列の半分の長さ7D
である。その結果、媒体の所定領域はまずカラーノズル列Coの搬送方向上流側の使用ノ
ズル(#8〜#14)と対向し、媒体の所定領域にはカラー画像が印刷される。その後、
媒体が搬送方向下流側に搬送されることによって、媒体の所定領域はホワイトノズル列W
の搬送方向下流側の使用ノズル(#1〜#7)と対向し、媒体の所定領域のカラー画像上
に背景画像が印刷される。
また、前述の実施形態では、4色のカラーインク(YMCK)だけでカラー画像を印刷
しているが、これに限らない。例えば、4色のカラーインクと共に白インクを用いてカラ
ー画像を印刷するとよい。この場合、前述の図5に示す表刷り・白使用モードでは、カラ
ーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#7)
を用いてカラー画像を印刷する。一方、前述の図6に示す裏刷り・白使用モードでは、カ
ラーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズル(#8〜#1
4)を用いてカラー画像を印刷する。このように、カラー画像を印刷するカラーノズル列
Coのノズルの搬送方向の位置とカラー画像を印刷するホワイトノズル列Wのノズルの搬
送方向の位置とを揃える。そうすると、カラー画像を印刷するために、媒体の所定領域に
対して同じパスでカラーインクと白インクが噴射される。このように、カラーインクに白
インクを加えてカラー画像を印刷することで、高明度、且つ、高彩度の色を再現した画像
を印刷することができる。
なお、カラーインクに白インクを加えたカラー画像を印刷する場合にも、カラーモード
と白使用モードにおいて、そのカラー画像を印刷するために使用するノズル(カラーノズ
ル及び白ノズル)を同じにするとよい。そして、カラーモード又は白使用モードの一方の
モードにおいて、そのカラー画像を印刷するために最適な印刷パターンを決定し、他方の
モードにおいても、その決定した印刷パターンにてカラー画像を印刷するとよい。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについ
て記載されているが、印刷パターンの設定等の開示が含まれている。また、上記の実施形
態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのも
のではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発
明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっ
ても、本発明に含まれるものである。
<背景画像用ノズルとカラー画像用ノズルについて>
前述の実施形態では、背景画像とカラー画像のうち、媒体の所定領域に対して先に形成
する画像用のノズルを後に形成する画像用のノズルよりも搬送方向上流側に位置するノズ
ルとしているが、これに限らない。例えば、ノズル列Co,Wの全ノズルを使用してもよ
い。この場合、媒体の所定領域に対して同じパス内で背景画像とカラー画像が印刷される
が、ヘッド41が移動する方向を変えることで、表刷りモードと裏刷りモードを実現でき
る。図3では、ホワイトノズル列Wがカラーノズル列Coよりも移動方向の右側に位置す
るため、ヘッド41を移動方向の右側に移動させることで表刷りモードを実施でき、ヘッ
ド41を移動方向の左側に移動させることで裏刷りモードを実施できる。また、カラーノ
ズル列Coの搬送方向下流側と上流側にホワイトノズル列Wを設けてもよい。そして、表
刷りモードでは搬送方向上流側のホワイトノズル列Wとカラーノズル列Coを使用し、裏
刷りモードではカラーノズル列Coと搬送方向下流側のホワイトノズル列Wを使用すると
よい。これらの場合、表刷りモードと裏刷りモードにおいて、カラー画像を印刷するノズ
ル(不良ノズルの発生位置)が同じである。しかし、前述のように、表刷りモードと裏刷
りモードでは、媒体を介してカラー画像を見るか否かの違いにより、カラー画像の画質評
価が異なり、表刷りモードと裏刷りモードにおいて最適な印刷パターンが異なってくる。
そのため、表刷りモードと裏刷りモードにおいてカラー画像を印刷するノズルが同じであ
っても、表刷りモードと裏刷りモードで最適な印刷パターンを個別に設定するとよい。
<背景画像について>
前述の実施形態では、白インクによって背景画像を印刷するとしているがこれに限らず
、白以外の色インク(例えば、メタリック系のインク)によって背景画像を印刷してもよ
い。また、背景画像を白インクのみによって印刷するに限らず、白インクと他のカラーイ
ンクを混ぜて、白色の色味を調整した背景画像を印刷してもよい。また、4色インク(Y
MCK)に白インクを加えてカラー画像を印刷してもよい。この場合においても、表刷り
モードの印刷パターンと裏刷りモードの印刷パターンを個別に設定するとよい。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、ヘッド41を移動方向に移動しながら単票紙に画像を形成する動
作と、ヘッドに対して単票紙を移動方向と交差する搬送方向に搬送する動作と、を繰り返
すプリンターを例に挙げているが、これに限らない。例えば、印刷領域に搬送された連続
用紙に対して、(複数の)ヘッド41を有するヘッドユニット40を媒体搬送方向に移動
しながら画像を形成する動作と、ヘッドユニット40を紙幅方向に移動する動作と、を繰
り返して画像を形成し、その後、未だ印刷されていない媒体部分を印刷領域に搬送するプ
リンターであってもよい。
<流体噴射装置について>
前述の実施形態では、流体噴射装置としてインクジェットプリンターを例示していたが
、これに限らない。流体噴射装置であれば、プリンター(印刷装置)ではなく、様々な工
業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィル
ター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶か
した溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置等であっても、本件発
明を適用することができる。
また、ノズルからの流体噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて圧力室を
膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノ
ズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
また、ヘッド41から噴射するインクは、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型イ
ンクであってもよい。
1 プリンター、
10 コントローラー、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリー、
14 ユニット制御回路、141 印刷パターン設定部、
20 搬送ユニット、30 キャリッジユニット、
31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、60 コンピューター

Claims (8)

  1. 第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、
    第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と、
    前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体を前記所定方向相対移動させる移動動作と、を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1の流体による主画像、前記第2の流体による背景画像と、を重ねて前記媒体に形成させるときに、
    前記媒体前記主画像よりも前記背景画像を先に形成し、画像形成側から視認する画像を前記媒体に形成する第1モードが選択された場合には、前記第1モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させ、
    前記媒体前記背景画像よりも前記主画像を先に形成し、画像形成側の反対側から視認する画像を前記媒体に形成する第2モードが選択された場合には、前記第2モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成させ
    前記第2モードに応じたドット形成方法を、前記第1モードに応じたドット形成方法より印刷速度の速いドット形成方法とすることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であり、
    前記制御部は、前記第2モードに応じたドット形成方法における1回の前記移動動作による前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置の前記所定方向への移動量を、前記第1モードに応じたドット形成方法における1回の前記移動動作による前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置の前記所定方向への移動量より多くする、流体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の流体噴射装置であり、
    前記制御部は、前記第1モードに応じたドット形成方法と前記第2モードに応じたドット形成方法とで、前記主画像を構成する、前記所定方向と交差する移動方向に沿うドット列のうち、複数の前記ノズルで形成する前記ドット列の数を異ならせる、流体噴射装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流体噴射装置であり、
    前記制御部は、選択された画質レベルを満たすドット形成方法のうち、最も印刷速度の速いドット形成方法を前記第2モードに応じたドット形成方法とする、流体噴射装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流体噴射装置であり、
    前記第1モードにおいて前記主画像を形成する前記第1ノズル列の前記ノズルの少なくとも一部は、前記第2モードにおいて前記主画像を形成する前記第1ノズル列の前記ノズルと異なる、流体噴射装置。
  6. 請求項5に記載の流体噴射装置であり、
    前記制御部は、前記主画像と前記背景画像を重ねて前記媒体に形成させるときに、前記主画像を形成する前記第1ノズル列の一部のノズル群と前記背景画像を形成する前記第2ノズル列の一部のノズル群のうちの前記所定方向の他方向側に位置する前記ノズル群に、前記媒体対して先に画像を形成させ、
    前記第1モードにおいて前記主画像を形成する前記ノズル群の少なくとも一部は、前記第2モードにおいて前記主画像を形成する前記ノズル群よりも前記所定方向の前記一方向側に位置する、流体噴射装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の流体噴射装置であり、
    前記背景画像を、前記第1の流体と前記第2の流体によって形成する、流体噴射装置。
  8. 第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列及び第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列と媒体とを相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体を前記所定方向相対移動させる移動動作と、を行う流体噴射装置の流体噴射方法であり、
    前記第1の流体による主画像、前記第2の流体による背景画像と、を重ねて前記媒体に形成させるときに、
    前記媒体前記主画像よりも前記背景画像を先に形成し、画像形成側から視認する画像を前記媒体に形成する第1モードが選択された場合には、前記第1モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成し、
    前記媒体前記背景画像よりも前記主画像を先に形成し、画像形成側の反対側から視認する画像を前記媒体に形成する第2モードが選択された場合には、前記第2モードに応じたドット形成方法にて前記主画像を形成
    前記第2モードに応じたドット形成方法を、前記第1モードに応じたドット形成方法より印刷速度の速いドット形成方法とすることを特徴とする流体噴射方法。
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