JP6221354B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ機に代表される遊技機に関するものである。
従来より、始動口への遊技球の入賞に伴って抽選を行い、その抽選結果に応じた変動演出や大当たり演出を、液晶画面上に表示する。そして、始動口への遊技球の入賞を増加させるために普通電動役物を始動口に設ける。その普通電動役物を作動させるか否かを決定する抽選を実行する契機となるスルーゲートを設けて、そのスルーゲートに遊技球が通過することに伴い抽選を行い、抽選が当たりである場合に一定時間、電動役物を作動させて、始動口へ遊技球を入球し易くするパチンコ機が知られている。
このようなパチンコ機において、普通電動役物の開放パターンが複数設定されており、開放時間が通常時よりも長くなるロング開放とそれよりも短い時間設定された通常開放との2つの開放パターンが設定されているものがある。そして、そのロング開放についての報知を、普通図柄の抽選が開始されるよりも前の変動が保留されている状態で判別して、遊技者に事前に報知するものがある。
特開2013−13528号公報
この種のパチンコ機において遊技者は、安心して遊技を行うことが困難であった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が安心して遊技を行うことができる遊技機を提供すること。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な報を取得する報取得手段と、遊技球が常時入球可能に構成され、遊技球の入球に基づいて、前記情報が前記情報取得手段により取得される常時入球手段と、前記情報取得手段により取得された報に基づいて判定を実行する定手段と、その定手段による定結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示制御手段と、前記判定結果が特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が前記表示手段に停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記報を記憶する記憶手段と、記入球手段に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、第1条件が成立した場合に、前記可変手段前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも前記可変手段を可変させる可変制御手段と、その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、その入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始されることを報知するための特定態様を前記表示手段に表示させる特定態様表示手段と、を有するものであり、前記特定態様表示手段は、前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果以外であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させ、前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させないものであり、前記特定態様が表示された前記入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始される場合には、その動的表示中に特殊演出が実行されるものである
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記表示手段は、液晶ディスプレイで構成されている。
請求項1記載の遊技機によれば、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な情報を取得する情報取得手段と、遊技球が常時入球可能に構成され、遊技球の入球に基づいて、前記情報が前記情報取得手段により取得される常時入球手段と、前記情報取得手段により取得された情報に基づいて、判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示制御手段と、前記判定結果が特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が前記表示手段に停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記情報を記憶する記憶手段と、前記入球手段に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、第1条件が成立した場合に、前記可変手段が前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段が前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも前記可変手段を可変させる可変制御手段と、その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、その入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始されることを報知するための特定態様を前記表示手段に表示させる特定態様表示手段と、を有するものであり、前記特定態様表示手段は、前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果以外であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させ、前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させないものであり、前記特定態様が表示された前記入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始される場合には、その動的表示中に特殊演出が実行されるものである。
よって、遊技者が遊技を安心して行うことができるという効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記表示手段は、液晶ディスプレイで構成されている。
よって、多様な表示態様を表示できるという効果がある。
第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図あり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 (a)〜(b)は、長時間当たりの予告表示態様を模式的に示した模式図である。 (a)は、長時間当たりの予告表示を模式的に示した模式図であり、(b)は、長時間当たり中に第2始動口に入賞した保留球に対する変動の予告表示の一例を模式的に示した図である。 (a)〜(b)は、長時間当たり中に第2始動口に入賞した保留球に対する変動の予告表示の一例を模式的に示した図である。 長時間当たり中に第2始動口に入賞した保留球に対する変動の予告表示の一例を模式的に示した図である。 (a)は、パチンコ機の枠ボタンとタッチスイッチの位置関係を示した上斜視図であり、(b)は、パチンコ機の一日の総変動回数が表示された場合の表示態様を示した一例を示した図であり、(c)は、パチンコ機の切替スイッチを拡大して示した拡大図である。 (a)は、パチンコ機の電源投入からの期間設定を示したタイミングチャートであり、(b)は、パチンコ機の準備期間で表示される背景画像を示した一例であり、(c)は、パチンコ機の時間演出期間で表示される背景画像を示した一例である。 (a)〜(b)は、パチンコ機の第3図柄表示装置で表示されるタッチセンサの予告演出表示態様の一例について示した図であり、(c)は、パチンコ機の第3図柄表示装置で表示される予告演出表示態様の一例について示した図である。 (a)は、背景モードA選択時に第3図柄表示装置で表示される変動パターンの変動表示態様の一例を示した図であり、(b)は、背景モードB選択時に第3図柄表示装置で表示される変動パターンの変動表示態様の一例を示した図である。 (a)は、背景モードA選択時に第3図柄表示装置で表示される変動パターンの変動表示態様の一例を示した図であり、(b)は、背景モードB選択時に第3図柄表示装置で表示される変動パターンの変動表示態様の一例を示した図である。 加算時間が設定された変動パターンが選択された場合の各背景モードについてのタイミングチャートを示した図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタの概要を示す図である。 (a)は、普通当たり乱数テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、主制御装置におけるROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(c)は、主制御装置におけるRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 変動パターン選択テーブルの一部である特図1変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 パチンコ機の主制御装置から出力される変動パターンコマンドと加算コマンドの一覧を示した図である。 (a)は、変動パターン選択テーブルの一部である特図1変動パターン選択テーブルBの一例を模式的に示した模式図であり、(b)は、変動パターン選択テーブルの一部である特図1変動パターン選択テーブルBの一例を模式的に示した模式図である。 変動パターン選択テーブルの一部である特図2変動パターン選択テーブルAの一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、変動パターン選択テーブルの一部である特図2変動パターン選択テーブルBの一例を模式的に示した模式図であり、(b)は、変動パターン選択テーブルの一部である特図2変動パターン選択テーブルCの一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、保留演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、先読み演出抽選テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)〜(d)は、先読み演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、予告選択テーブルAの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、予告選択テーブルCの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、タッチ予告選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、切替スイッチの設定について一覧にした図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 予告用の表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 描画リストの一例を模式的に示した模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理を示したフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される電動役物開放処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時間設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動パターン受信処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動パターン選択処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御処置内のMPUにより実行される保留演出選択処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留個数移行処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留球数コマンド受信処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド受信処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される先読み演出選択処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される同期演出管理処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出変更処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留個数表示更新処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるセンサ入力処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるブート処理を示すフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される予告演出表示処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるモード切替処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される加算コマンド処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される警告画像設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるポインタ更新処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される転送設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される描画処理を示したフローチャートである。 (a)〜(b)は、第2実施形態におけるパチンコ機のオープニング表示態様を模式的に示した模式図である。 (a)は、第2実施形態におけるパチンコ機の、普通図柄の長時間当たりに当選し、特別図柄2保留球数が0個の状態で、第2始動口に遊技球が入賞した場合に、特別図柄1が変動中(残り変動時間が3秒以上)であるときの特別図柄2が変動開始となるまでの一例を示したタイミングチャートであり、(b)は、第2実施形態におけるパチンコ機の、普通図柄の長時間当たりに当選して、第2始動口に遊技球が入賞した場合に、特別図柄1が変動していない状態の一例を示した表示態様のタイミングチャートである。 第2実施形態におけるパチンコ機の普図オープニング演出の表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 第2実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド受信処理2を示したフローチャートである。 第2実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示したフローチャートである。 第2実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置内のMPUにより実行される普図オープニング処理を示したフローチャートである。 (a)は、第3実施形態におけるパチンコ機の主制御装置におけるROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第3実施形態におけるパチンコ機の主制御装置におけるRAMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(c)は、第3実施形態におけるパチンコ機の変動パターン選択テーブルの一部である普通変動パターン選択テーブルA(モード1)の一例を模式的に示した模式図であり、(d)は、第3実施形態におけるパチンコ機の変動パターン選択テーブルの一部である普通変動パターン選択テーブルB(モード2)の一例を模式的に示した模式図である。 第3実施形態におけるパチンコ機の主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動開始処理2を示すフローチャートである。 (a)は、第4実施形態におけるパチンコ機のレインボー色の保留図柄で報知された特別図柄の変動停止タイミングが準備期間となる場合の一例を示したタイミングタイミングチャートであり、(b)は、第4実施形態におけるパチンコ機10のレインボー色の保留図柄で報知された特別図柄の変動期間が準備期間から時間演出期間に跨る場合の一例を示したタイミングチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動パターン選択処理2を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される予告選択処理を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞コマンド受信処理3を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるオープニング処理を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される同期演出管理処理2を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出変更処理2を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の変動パターン選択テーブルの一部である特別図柄1変動パターン選択テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 第5実施形態におけるパチンコ機の主制御装置から出力される変動パターンコマンドと加算コマンドの一覧を一例として示した図である。 第5実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 第5実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理3を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理2を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理2を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理3を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理2を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の表示制御装置内のMPUにより実行される加算コマンド処理2を示したフローチャートである。 (a)は、第6実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置に接続されているRTCの電気的構成を示すブロック図である。(b)は、第6実施形態におけるパチンコ機の設定スイッチが切替モータによって動作される構造の概念図である。 第6実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第6実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時間設定処理2を示したフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)〜(c)は、第7実施形態におけるパチンコ機のタッチセンサと盤側タッチセンサを使用する魚群チャージの予告の表示態様を模式的に示した模式図である。 (a)〜(b)は、第7実施形態におけるパチンコ機の枠側のタッチセンサ290と盤側タッチセンサとを使用する予告演出であるカード予告の表示態様を模式的に示した模式図である。 第7実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置におけるRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理3を示したフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるセンサ入力処理2を示したフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるセンサ演出処理を示したフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるセンサ選択処理を示したフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特殊操作処理を示したフローチャートである。
以下、本発明の第1実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図15参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22、タッチセンサ290が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出の背景モードを変更したり、予告演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。また、タッチセンサ290は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示されるタッチセンサ290を使用する専用演出の表示内容が、遊技者のタッチセンサ290の操作に基づいて変更される。また、枠ボタン22、タッチセンサ290は、例えば、遊技機に備えられる駆動役物等を駆動させるためのスイッチとして用いるように構成してもよい。なお、枠ボタン22とタッチセンサ290については、図9(a)を参照して、詳細について説明するが、枠ボタン22よりも遊技機前方側にタッチスイッチ290が近接して配置されており、通常、遊技者が枠ボタン22を押下(操作)すると、タッチスイッチが遊技者の手を反応することが可能な位置にそれぞれ配置されている。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1始動口64a、第2始動口64b、電動役物64c、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1始動口64a、第2始動口64b、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図15参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
本パチンコ機10では、球が第1始動口64aへ入球した場合に特別図柄1(第1図柄)の抽選が行われ、球が第2始動口64bへ入球した場合に特別図柄2(第1図柄)の抽選が行われ、球がスルーゲート67を通過した場合に普通図柄(第2図柄)の抽選が行われる。第1始動口64aまたは第2始動口64bへの入球に対して行われる特別図柄1または特別図柄2(以後、特別図柄1または特別図柄2のことを特別図柄と示す)の抽選では、特別図柄の大当たりか否かの当否判定が行われると共に、特別図柄の大当たりと判定された場合にはその大当たり種別の判定も行われる。特別図柄の大当たりになると、パチンコ機10が特別遊技状態へ移行すると共に、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放され、その開放が16回(16ラウンド)繰り返される。その結果、その特定入賞口65aに多量の球が入賞するので、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。特別図柄の大当たり種別としては、「大当たりA」、「大当たりB」の2種類が設けられており、特別遊技状態の終了後には大当たり終了後の付加価値として、これらの大当たり種別に応じた遊技上の価値(遊技価値)が遊技者に付与される。
また、特別図柄1(第1図柄)または特別図柄2(第1図柄)の抽選が行われると、第1図柄表示装置37において特別図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、8秒〜30秒など)が経過した後に、抽選結果を示す特別図柄が停止表示される。第1図柄表示装置37において特別図柄の変動表示が行われている間に球が第1始動口64aへ入球すると、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81においても示される。同様に、第2始動口64bに特別図柄の変動中に球が入球した場合にも、その入球回数が最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37に示される共に、第3図柄表示装置81についても示される。なお、特別図柄1と特別図柄2との保留球数は、それぞれ識別可能な表示態様で第1図柄表示装置37、第3図柄表示装置81に示される。詳細には後述するが、遊技者にとって、第1図柄表示装置37よりも第3図柄表示装置81の方が保留球数や、特別図柄の変動表示態様、判定結果等が識別し易く構成されており、通常遊技者は、第3図柄表示装置81の表示態様を見て遊技を行うように構成されている。
第1図柄表示装置37において変動表示が終了した場合に、第1始動口64aまたは第2始動口64bについての保留球数が残っていれば、次の特別図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。なお、詳細については後述するが、本実施形態では、第1始動口64aの保留球数よりも第2始動口64bの保留球数の方が優先して、特別図柄2の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。よって、第1始動口64aの保留球に対する抽選は、第2始動口64bに保留球が存在しない場合に、実行される構成となっている。特別図柄2の変動が実行されている間は、特別図柄1の変動が実行されることはない。すなわち、特別図柄1と特別図柄2とは、同時に変動する期間がないように構成されている。
なお、本実施形態では、特別図柄1と特別図柄2とは同時に変動しない構成としたが、それに限らず、同時に変動するように構成してもよい。このように構成することで、より多くの遊技の抽選が短時間で実行されて、その判定結果を表示することができるので、より時間効率よく遊技をすることができる。
ここで、第2始動口64bは、図2に示すように、遊技球が入球する入球口の両側に遊技球を入球口へ案内可能な開放状態と、入球口への入球を規制する閉鎖状態とに回動可能な羽根部材を備えた電動役物64cを有している。この電動役物64cは、後述する普通図柄(第2図柄)の当選(当たり)に基づいて、閉鎖状態から開放状態に所定時間の間、作動される。また、通常時は、入球口の両側からの遊技球の入球を阻止するように直立した状態で保持されており、その羽根部材の間より遊技球が入球することを阻止するように、第1始動口64aが配置されている。よって、第2始動口64bへは、通常、電動役物64cが開放状態に作動した場合にのみ入球可能に構成されている。よって、通常では、第1始動口64aに遊技球が入球され易く構成されており、遊技者は、第1始動口64aへ遊技球を入球させようと遊技球を発射させて遊技を行う事となる。
尚、パチンコ機10が特別遊技状態へ移行すると開閉される特別入賞口65aは、第2始動口64bの直ぐ下に設けられている。よって、特別遊技状態中は、遊技者が特別入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第1始動口64aにも球が多く入球する。従って、殆どの場合、パチンコ機10が特別遊技状態に移行している間に、第1始動口64aについての保留球数は最大(4回)になる。
一方、スルーゲート67における球の通過に対して行われる普通図柄の抽選では、普通図柄の当たりか否かの当否判定が行われる。普通図柄の当たりには、通常当たりと通常当たりよりも、開放時間と開放回数とがそれぞれ増大する長時間当たりとの2種類が設定されている。普通図柄の通常当たりまたは長時間当たりになると、所定時間(例えば、0.2秒または2秒)だけ第2始動口64bに付随する電動役物が所定の回数で開放され、第2始動口64bへ球が入球し易い状態になる。つまり、普通図柄の当たりになると、球が第2始動口64bへ入球し易くなり、その結果、特別図柄の抽選が行われ易くなる。
また、普通図柄(第2図柄)の抽選が行われると、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、3秒や30秒など)が経過した後に、抽選結果を示す普通図柄が停止表示される。第2図柄表示装置83において変動表示が行われている間に球がスルーゲート67を通過すると、その通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により表示されると共に、第2図柄保留ランプ84においても示される。第2図柄表示装置83において変動表示が終了した場合に、スルーゲート67についての保留球数が残っていれば、次の普通図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。
上述したように、特別図柄の大当たり種別としては、「大当たりA」、「大当たりB」の2種類が設けられている。「大当たりA」、「大当たりB」になるといずれも、ラウンド数が16ラウンドの特別遊技状態(16R大当たり)となる。その後、「大当たりA」である場合には、大当たり終了後の付加価値として、その大当たり終了後から次の特別図柄の大当たり遊技が開始するまでの間はパチンコ機10が特別図柄の高確率状態(特別図柄の確変中)へ移行する。一方、「大当たりB」は、大当たり終了後から特別図柄の抽選が100回終了するまでの間は普通図柄の当たり確率がアップする。なお、高確率状態においても、普通図柄の当たり確率は、同様にアップして設定される。
ここで、「特別図柄の高確率状態」とは、特別図柄の大当たり確率がアップした状態、いわゆる特別図柄の確率状態(特別図柄の確変中)をいい、換言すれば、特別遊技状態(16R大当たり)へ移行し易い遊技の状態のことである。対して、「特別図柄の高確率状態」でない場合を「特別図柄の低確率状態」といい、これは特別図柄の確変状態よりも大当たり確率が低い状態、即ち、特別図柄の大当たり確率が通常状態(特別図柄の通常状態または低確率遊技状態)のことを示す。また、「普通図柄の時短状態」(普通図柄の時短中または時短遊技状態)とは、普通図柄の当たり確率がアップして、第2始動口64bへ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。対して、「普通図柄の時短状態」でない時を「普通図柄の通常状態」(通常遊技状態)といい、これは普通図柄の当たり確率が通常状態、即ち、時短中よりも当たり確率が低い状態のことを示す。以後、特別図柄の大当たり終了後からパチンコ機10が特別図柄の高確率状態になっている期間を特別図柄の確変期間と称す。
また、本実施形態では、大当たり種別が「大当たりA」となると、その「大当たりA」終了後から次の大当たり開始までの期間を確変期間としたが、それに限らずに、所定回数(例えば、20回や100回等)の特別図柄の抽選が実行される期間を確変期間として設定してもよい。また、「大当たりA」、「大当たりB」共に所定回数の期間、確変期間となるように設定するように構成してもよい。また、確変期間は、所定の時間(2分や5分等)の間、確変期間としても当然よい。
本パチンコ機10では、電源などの投入等により初期設定が行われると、必ず「特別図柄の低確率状態」に設定される。その後、特別図柄の大当たりになると、「特別図柄の高確率状態」へ移行すると共に、「普通図柄の時短状態」へ移行する。
尚、「特別図柄の高確率状態」が継続されている間に、新たに特別図柄の大当たりになり、大当たり種別が「大当たりA」であると、「特別図柄の高確率状態」はさらに、その新たな特別図柄の大当たり終了後から次の大当たり遊技の開始まで継続される。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、第1始動口64aまたは第2始動口64bへの入球(始動入賞)に伴って行われる特別図柄1または特別図柄2の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その特別図柄の抽選結果に応じた特別図柄1(第1図柄)または特別図柄2(第1図柄)を点灯状態により示したり、第1始動口64aまたは第2始動口64bに入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数をそれぞれ点灯状態により示すものである。
この第1図柄表示装置37において特別図柄1(第1図柄)または特別図柄2(第1図柄)の変動表示が行われている間に球が第1始動口64aまたは第2始動口64bへ入球した場合、その入球回数は最大4回までそれぞれ保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37によりそれぞれ示されると共に、第3図柄表示装置81においてもそれぞれ示される。なお、本実施形態においては、第1始動口64a、第2始動口64bへの入球は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。
7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態(特別図柄の高確率状態や、普通図柄の時短中など)を表示することができる。また、LED37aには、変動終了後の停止図柄として特別図柄1または特別図柄2の抽選結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別(大当たりA、大当たりB)に応じた特別図柄(第1図柄)が示される。
なお、特別図柄1と特別図柄2とは、別々の専用のLED37aが図柄の表示用と保留球数の表示用にそれぞれ割り当てられている。このように構成することで、特別図柄1と特別図柄2との識別をより分かり易く遊技者が判別できるように構成できる。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、LEDで構成された第2図柄表示装置83とが設けられている。この可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。例えば、第1始動口64aまたは第2始動口64bへ球が入球(始動入賞)すると、それをトリガとして、第1図柄表示装置37において入球した始動口に対応して特別図柄(第1図柄)の変動表示が実行される。更に、第3図柄表示装置81では、その特別図柄の変動表示に同期して、その特別図柄の変動表示に対応する第3図柄の変動表示が行われる。
第3図柄表示装置81は、8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態では、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、第3図柄表示装置81はその第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示が行われる。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字の主図柄により構成されている。また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図15参照)により行われる特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。一方、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。
例えば、特別図柄の抽選結果が「大当たりA」であれば、奇数番号である「1,3,4,7,9」の主図柄が揃って停止表示される変動表示が行われる。また、「大当たりB」であれば、偶数番号である「0,2,4,6,8」の主図柄が揃う変動表示が行われる。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、上側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の下側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その3つの表示領域Dm1〜Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。この主表示領域Dmの略中央が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
一方、副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも下方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。このうち、小領域Ds1は、第1始動口64aに入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域であり、小領域Ds2は、予告演出画像を表示する領域であり、小領域Ds3は、第2始動口64bに入球した球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。
実際の表示画面では、図4(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個停止表示される。なお、変動表示される場合には、中央部に表示される主図柄以外にも、その前後に配置された主図柄が視認可能に表示されるので、最大で合計9個主図柄が表示される場合もある。副表示領域Dsにおいては、中央の小領域Ds2に扉や、キャラクタ、文字等が表示されて、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることや、普通図柄の当たり等が遊技者に示唆される。なお、有効ラインL1に表示される主図柄の透明度を下げて表示して、それ以外に表示される主図柄の透明度を上げて表示することで、遊技者により分かり易く有効ラインを認識させることができる。
また、図4(b)に示すように副表示領域Dsにおいて、左の小領域Ds1に表示される第1始動口64aに入球したことに基づく保留球の表示態様と、右の小領域Ds3に表示される第2始動口64bの保留球の表示態様とは、識別し易いように異なる表示態様で表示される。具体的には、第1始動口64aの保留球1つに対して、「○」が1つ表示され、保留球が2つである場合には、「○」が2つ横に並べて表示される。同様に、保留球の数に対応して、「○」が並べて表示される。一方、第2始動口64bの保留球に対しては、普通図柄の長時間当たりで入球した保留球以外では、「△」が保留球1つに対して表示される。なお、普通図柄の長時間に当たりにおいて、第2始動口64bへ入球した場合には、図6(a)に示すように、「★」が保留球1つに対して1つ表示される。
これにより、第1始動口64aと第2始動口64bとの保留球、即ち、特別図柄1と特別図柄2との保留球をそれぞれ識別し易く表示することができる。また、普通図柄の当たり種別により第2始動口64bへ入球した保留球の表示態様を異なるように表示したので、遊技者に、長時間当たりで発生した保留球であることを容易に判別させることができる。
なお、本実施形態では、第3図柄表示装置81の主表示領域Dm、副表示領域Dsには、上記した、主図柄、保留図柄等以外にも文字表示やキャラクタ等の予告演出表示や、総変動回数の表示等が適宜表示される。また、小領域Ds1、Ds3に保留球数図柄が表示されていない場合は、保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。
なお、本実施形態においては、第1始動口64aへの入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1または小領域Ds3における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
続けて、図5〜図8を参照して、第3図柄表示装置81において行われる普通図柄の長時間当たりの報知表示態様、及びその普通図柄の長時間当たりにおいて、第2始動口64bに入球した保留球に対して実行される予告表示態様について説明する。まず、図5(a)は、普通図柄の長時間当たりによる電動役物64cの開放が実行されることを予告した表示態様を示した図である。ここでは、変動中の普通図柄の抽選結果を判別して、抽選結果が長時間当たりである場合に、普通図柄が停止表示される3秒前に図5(b)で小表示領域Ds2に表示される扉図柄の扉が開放方向(表示領域の左右方向)にスライドして、図5(a)に示すように、第2始動口64bの形状を模した入賞口の図柄が表示される。
その後、普通図柄が停止表示して、電動役物64cが開放されるタイミングに合わせて、図5(b)に示すように、小領域Ds2に表示されていた入賞口の電動役物が作動して開放状態となった図柄が表示されて、電動役物64cが開放された状態であることが遊技者に報知される。また、図5(a)に示すように、小領域Ds2の扉図柄が開放される表示がされると、小領域Ds3の左上方にイルカの図柄が表示される。
このイルカの図柄は、電動役物64cの開放タイミング(普通図柄の停止表示タイミング)に合わせて、吹き出しで「開放中」の文字を表示して、電動役物64cが開放状態であることが報知される。このように、普通図柄が通常当たりとは異なる長時間当たりで停止表示される場合には、停止表示される前に、第3図柄表示装置81に事前に報知がされるので、長時間の間、電動役物64cが開放される機会を遊技者が見逃してしまうのを防止できる。
ここで、特別図柄1の保留球が最大数の4個であり、第3図柄表示装置81で特別図柄がリーチ等の変動時間の長い変動表示がされている場合には、遊技者は、それ以上遊技球を発射して、第1始動口64aに球が入球しても、保留球とはならない無効球となってしまうので、遊技球の発射を停止して、保留球が消化されるのを待って遊技を行う場合が多々ある。このような場合に、普通図柄で長時間当たりに当選し、電動役物64cが長時間、開放状態となったことに基づいて、球の発射を開始しても、第2始動口64bへ遊技球を入球させることが困難であり、電動役物64cの開放時間を有効に使って、第2始動口64bへ球を入球させることができない。
しかしながら、本実施形態の構成では、電動役物64cが長時間当たりにより開放される所定時間前(本実施形態では、3秒前)には、開放状態となることが事前に報知されるので、遊技者は、第2始動口64bへ球を入球させる機会を逃すことを防止して遊技を行うことができる。
次に、図6(a)は、普通図柄の長時間当たりに基づいて、電動役物64cが開放状態に作動されている場合に、第2始動口64bに球が入球したことにより、特別図柄2に4個の保留球が設定されている状態を示した表示態様である。図6(a)に示すように、長時間当たりにおける電動役物64cの開放状態に第2始動口64bに入球して成立した保留球の保留図柄は、保留球1つに対して、「★」が1つ表示される。保留球が4個である場合には、図6(a)に示すように「★」が4つ横に並んで表示される。
次に、図6(b)は、電動役物64cが開放状態から閉鎖状態に移行して、特別図柄2に対する保留球1つに対して、抽選が実行されて特別図柄2の変動表示が開始された状態を示した図である。普通図柄の長時間当たりにより電動役物64cに入球して成立した保留球に対しては、毎回変動開始時に、小領域Ds3に表示されたイルカが吹き出しにより予告表示を実行する。図6(a)では、保留球4個のうち、1つが変動開始した場合に、吹き出しにより「?」を表示している。この「?」は、変動開始する抽選、特別図柄2の保留球の中に、当否判定結果が当たりとなるものが含まれている場合よりも、含まれていない(全て外れである)場合に、選択され易いように設定されており(図24(a)を参照して、詳細を後述)、遊技者に当たりである確率が低いことを報知している。
次に、図7(a)は、保留球が図6(b)の状態から更に1つ消化されて、特別図柄2の変動表示が開始された場合の表示態様を示した図である。図7(a)では、特別図柄2の変動開始時に、「チャンス?」の文字を表示して、当否判定結果に関わる予告表示を遊技者に報知している。「チャンス?」の予告表示は、当否判定結果(変動開始されているもの、特別図柄2の保留球の当否判定結果を含む)が外れの場合に当たりの場合よりも選択され易く設定されている。これにより、遊技者は、事前に当否判定結果を予測することができる。
次に、図7(b)は、図7(a)の保留個数から更に特別図柄2の保留球が1つ消化され特別図柄2の変動表示が開始された状態を示した図である。図7(b)では、特別図柄2の変動表示の開始時に、イルカが吹き出しで「チャンス!!」と予告表示する場合を示した図である。「チャンス!!」の予告表示は、当否判定結果(変動開始されたもの、特別図柄2の保留球の当否判定結果を含む)が当たりである場合に、外れの場合よりも選択され易く設定されている(図24(a)参照)。これにより遊技者は、事前に当否判定結果を予測することができる。
次に、図8は、図7(b)に示された特別図柄2の保留球数から更に、1つ特別図柄2の保留球が消化されて、特別図柄2の変動表示が開始された場合の表示態様を示した図である。図8では、特別図柄2の変動開始時に、「大チャンス!!」の文字を表示して、変動中の特別図柄2の当否判定結果に関わる予告表示を遊技者に報知している。この「大チャンス!!」の予告表示は、変動中の特別図柄2の当否判定結果が当たりである場合に、外れである場合よりも選択され易く設定されている(図24(a)参照)。これにより、遊技者は、変動中の特別図柄2の当否判定結果が大当たりであることを期待して遊技を行うことができる。
なお、詳細については後述するが、本実施形態では、通常遊技状態において、特別図柄2の変動表示において選択される変動パターンは、特別図柄の保留球が0個である場合には、必ず、リーチとなる変動パターンが当否判定結果に関わらず選択されるように構成されている。即ち、普通図柄の長時間当たりとなることに基づいて、電動役物64cが開放状態となり、第2始動口64bに複数の球が入球し、その後、順に変動開始となると、すべての入球した球の抽選結果が外れであっても、必ず、最後の保留球の変動表示において、リーチとなる変動パターンが選択される。
また、長時間当たりにより電動役物64cの作動により第2始動口64bに入球したことによる保留球の変動では、変動開始時に当否判定結果に関わる予告表示が毎回連続して表示されるように構成した。さらに、連続する回数が多くなる程、当否判定結果が大当たりであることを期待させるような予告表示が選択され易いように構成したので、遊技者は、普通図柄の長時間当たりとなって、第2始動口64bに入球させた場合に実行される抽選は、通常時に第1始動口64aに入賞して実行される抽選よりも大当たりし易いように感じさせることができる。さらには、長時間当たりで発生した特別図柄2の保留球では、最後の変動(特別図柄2の保留球数が0個の状態で実行される抽選)では、必ず、リーチとなる変動パターンが選択されるように構成したので、抽選結果が外れであっても、遊技者の大当たりへの期待度を高めることができる。よって、遊技者は、長時間当たりを契機とする特別図柄2の変動表示を特別な変動表示として期待することができ、普通図柄が長時間当たりとなるのをより期待して遊技を行うことができる。従って、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを防止できる。
なお、本実施形態では、図5(b)で示したように、普通図柄が長時間当たりを示す停止図柄で停止表示されたタイミングで、小領域Ds3に表示されたイルカの予告表示で、「開放中」の文字を表示するように構成したが、それに限らず、遊技者が遊技球を発射して、第2始動口64bへ遊技球が到達するまでの時間分程度早く、普通図柄が停止表示されるよりも前に表示するように構成してもよい。このように構成することで、より長時間当たりを有効に利用して、第2始動口64bへ遊技球を入賞させることができる。
また、遊技球が到達する時間よりも2秒程度早くに報知するように構成してもよい。このように構成することで、遊技者に過度に有利になってしまうことを抑制できる。よって、遊技店側の利益を守りつつ、遊技者に有利となる演出を実行することができる。
次に、図9(a)を参照して、タッチセンサ290と枠ボタン22との位置関係について説明する。タッチセンサ290は、図9(a)に示すように、枠ボタン22の前方に並んで設けられている。タッチセンサ290は、内部に反射型のフォトセンサが内蔵されており、そのフォトセンサのLEDが出力される出力部が透過性のある黒色の樹脂部材で構成されたカバー部材が取り付けられており、パチンコ機10の表面に配置されている。このタッチセンサ290は、フォトセンサの出力部に遊技者が所定間隔まで手等を近づけて、LEDの光を遮ることにより、そのLEDの光が反射して、フォトセンサの入力部に入力されることで、検知をする構成である。このフォトセンサ290は、音声ランプ制御装置113の入出力ポートに電気的に接続されており、タッチセンサ290がオンであるかを音声ランプ制御装置113のMPU221が判別することができる構成となっている。なお、このタッチセンサ290は、枠ボタン22に加えて、第3図柄表示装置81で表示される演出内容を変化させたりするために、遊技者が操作可能な操作手段である。
本実施形態では、図11(a)〜図11(b)に示したように、タッチセンサ290を遊技者により検知させ続けて、インジケータを変化(貯める)させる演出が実行される。より大きい目盛りまでインジケータを変化させることができるほど、大当たりが遊技者に付与される可能性が高いことを遊技者に報知する演出となっている。
また、枠ボタン22よりも遊技者側にタッチセンサ290が設けられているので、遊技者が枠ボタン22を押下する場合にも、タッチセンサ290が検知してオンし易いように構成されている。よって、枠ボタン22が押下した場合にも、タッチセンサ290をオンにすることができる。
次に、図9(b)は、遊技者が第3図柄表示装置81に待ち受け画面(デモ画面)が表示されている場合に、電源が投入されてからの総変動回数を第3図柄表示装置81に表示させた場合の表示例である。このように、遊技者は、どの程度遊技されているかを確かめることができる。
次に、図9(c)は、パチンコ機10の背面側(図3参照)に設けられている設定スイッチ291を示した図である。この設定スイッチ291は、図3に示すようにRAM消去スイッチ122の下方にパチンコ機10の背面側に露出して設けられている。
次に図9(c)に示すように、設定スイッチ291は、ディップ型の切替えスイッチで構成されている。回転させることで入力が切り替わるように構成されており、設定「1」〜設定「4」まで切替えが可能に構成されている。設定値が確認できるように、外部カバーに設定確認用の表示窓が設けられており、設定スイッチ291を回転させることで、設定値がその表示窓から視認できる構成となっている。この設定スイッチ291は、図15に示すように音声ランプ制御装置113の入出力ポート225に設定信号が入力されるように電気的に接続されて構成されている。また、各設定は、90度毎に回転すると切り替わるように配置されており、各設定値まで回動させると他の領域より回動がし難いように軽くロックされるロック機構が設けられている。
なお、図26(b)に、切替スイッチ291の各設定で設定される制御内容について示してある。設定1であると、RTC292を使用した演出等が実行される有効に設定され、図9(b)に示す総変動回数の表示は有効に設定される。同様に、設定2は、RTC292が無効、総変動回数の表示が表示されるように設定され、設定3は、RTC292が有効、総変動回数が非表示に設定され、設定4は、RTC292が無効、総変動回数の表示が非表示に設定される。
次に、図10を参照して、第3図柄表示装置81で表示される時間演出について説明する。図10(a)は、第2実施形態におけるパチンコ機10の電源投入から電源が切断されるまでの間に時間演出が実行される期間を示したタイミングチャートである。本実施形態では、後述する時間計測のためのRTC(リアルタイムクロック)292が音声ランプ制御装置113に設けられており、パチンコ機10に電源が投入されてからの時間を計測することが可能に構成されている。
電源投入から54分(図10(a)のAの期間)が経過すると、その後1分間の時間演出を実行するための準備期間(図10(a)のBの期間)が設定される。その後、時間演出が実行される時間演出期間(図10(a)のCの期間)が設定される。ここで、準備期間が設定されると、図10(b)に示すように「まもなく、スーパー魚群タイム開始」という文字が表示された背景画像を設定して、遊技者に間もなく時間演出が開始されることを示す報知が実行される。さらに、通常遊技状態(低確率遊技状態)で選択される特別図柄の変動時間は、図18および図22に示すように、最長でも30秒であり、準備期間前に実行された変動パターンは終了するように構成されている。
また、詳細は後述するが、準備期間中に変動開始される変動パターンは、図20(a)、図22(a)に示すように、「スーパーリーチ」が設定されておらず、また、予告表示態様も表示されない構成となっている。なお、時間演出期間では、当否判定結果が大当たりである場合には、大当たり確定であることを報知するスペシャル魚群が通常時よりも表示され易く構成されており、準備期間でスーパーリーチや予告表示が表示されないように構成することで、時間演出期間での予告表示の新鮮味を高めるようにできる。
この準備期間である1分間が経過した後には、図10(c)に示すように時間演出期間中であることを示す「スーパー魚群タイム中」という文字が表示された背景画像が第3図柄表示装置81に表示される。この時間演出期間の背景画像では、小魚が複数泳ぐ画像が表示されて、通常時とは異なった印象を遊技者に与えることができるように構成されている。そして、時間演出期間である5分間が経過すると、通常時の背景画像(準備期間となる前に選択されていたモードに対応した背景画像)に変更されて、引き続き、特別図柄の抽選等が実行される。その後、また、54分が経過すると再び準備期間が設定されて、その後、時間演出期間が設定される。このように同じ時間間隔で繰り返して実行される。
なお、準備期間の前に大当たり遊技が開始されていたり、準備期間中に大当たり遊技が開始された場合には、大当たり遊技が終了した後に、その時の時間に対応した期間(A〜Cの期間)が設定される。なお、その期間は、例えば、準備期間に大当たり遊技が開始され、大当たり遊技の終了が時間演出期間の残り1分であれば、1分間の時間演出が実行される。
このように構成することで、パチンコ機10の電源スイッチ(図示せず)をオンの状態にしたまま、電源ケーブルをホールの電源供給用のコンセントに接続する。これを他の同種パチンコ機10も同様にその電源供給用のコンセントに接続しておく。そして、その電源供給用のコンセントに電気を供給するか否かを切替えることのできるブレーカー等のスイッチを設けることで、複数台のパチンコ機10に同時に電源投入を行うことができる。
よって、複数台の本実施形態におけるパチンコ機10に同時に電源投入を行うことで、時間演出が実行されるタイミングを複数台のパチンコ機10で合わせることができる。また、本実施形態では、時間演出期間が設定される前に、特別図柄の最長の変動時間よりも長い時間で構成された準備期間を設定するように構成したので、より時間演出期間の開始を合わせることができる。
なお、本実施形態では、準備期間や時間演出期間が実行されるタイミングを上記のように設定したが、それに限らず、適宜設定してもよい。また、所定の時間が経過したことを契機に各パチンコ機10で時間演出を実行するか否かの抽選を実行して、その抽選に当選したパチンコ機10のみ、時間演出を実行するように構成してもよい。また、時間演出を実行するか否かを、時間演出が実行されるタイミングや、待ち受け時等において、枠ボタン22の操作等で遊技者が選択することができるように構成してもよい。
次に、図11を参照して、タッチセンサ290を使用した予告演出表示について説明する。図11(a)は、特別図柄の変動中にタッチセンサ290を使用する予告演出表示が第3図柄表示装置81に表示された状態を示した図である。この予告演出表示が決定されて第3図柄表示装置81に表示されると、第3図柄表示装置81で表示されていた主図柄が第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの右側上方に縮小して表示される。
本実施形態では、タッチセンサ290を使用した予告演出表示は、図11(a)に示すように、インジケータが表示される。タッチセンサ290を反応(検知)させる前には、インジケータは目盛り「0」で表示され、タッチセンサ290を反応させてインジケータの目盛りを上げる(チャージ)することを遊技者に示す「タッチセンサでチャージ!!」の文字が表示される。そして、遊技者がタッチセンサ290に手をかざして(タッチセンサ290に触れて)タッチセンサ290をオンの状態(反応させた状態)とすることで、インジケータの目盛りが上がっていく演出となっている。図11(a)では、インジケータが目盛り「1」まで上がった状態を示している。図11(b)は、インジケータが目盛り「2」まで上がった状態を示した図である。
なお、本実施形態では、詳細については後述するが、タッチセンサ290がオンにされたことに基づいて作動するインジケータの変化は予め抽選により決定されている。そのインジケータの抽選は、変動開始する特別図柄の当否判定結果、変動パターン、演出カウンンtな223kの値に基づいて実行される。当否判定結果が当たりである場合の方が、外れの場合よりも大きい目盛りが設定され易く構成されている。また、選択される変動パターンが「スーパーリーチ」の変動パターンである場合には、「ノーマルリーチ」である場合よりも大きい目盛りが選択され易く構成されている。なお、本実施形態では、変動パターンがリーチとならない「短時間外れ」、「長時間外れ」ではタッチセンサ290を使用した予告演出表示は選択されないように構成した。
このように構成することで、タッチセンサ290を使用した予告演出表示が特別図柄の変動開始時に表示されると遊技者は、変動表示開始された変動がリーチ表示態様であることを識別して、次に、フォトセンサ290を作動させて、インジケータの目盛りがどこまで上がるかを楽しみに遊技を行うことができる。大きい目盛りまでインジケータの目盛りが上がると、遊技者はより大当たりへの期待感を増大させることができ、より遊技を楽しむことができる。
図11(c)は、特別図柄の変動表示中に所定回数(本実施形態では、10回)枠ボタン22が操作されると第3図柄表示装置81の表示領域の右下(小領域Ds3)にプラカードを模した予告演出表示(特殊予告表示)が表示される。このように、遊技者の特定の操作に基づいて、予告演出表示をすることで、遊技中に遊技者が退屈してしまうのを抑制することができる。この予告表示は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)のS1913の処理で設定される予告表示である。
図12〜図13を参照して、第3図柄表示装置81で表示される背景モードAと背景モードBの変動表示態様の一例について説明する。図12(a)は、スーパーリーチの変動パターンが選択されて、背景モードAが選択されている場合にリーチ表示態様となった状態を示した図である。図12(b)は、図12(a)と同様の変動パターンが選択されており、同じタイミングで、背景モードBが選択されている場合の第3図柄表示装置81での表示態様を示した図である。このように、同じ変動パターンが選択されている場合であっても、選択されている背景モードが異なることで、表示される表示内容が異なり、さらには、リーチ表示態様で表示されるタイミングも異なる。図12(b)に示した背景モードBでは、主図柄と同様に構成された擬似図柄が停止表示して表示され、実際の主図柄は、第3図柄表示装置81の右下に縮小して変動表示される。このように構成することで、背景モードBでは、外れを示す表示態様で停止表示したように認識させることができる。その後、図13(a)に示すように、背景モードAでは、スペシャルリーチに発展するか否かの演出表示が実行される。一方、背景モードBでは、図13(b)に示すように、主図柄を模した擬似図柄が再び変動開始して変動表示され、実際の主図柄は、図13(b)に示すように右下に縮小されて変動表示される。
次に、図14は、上記で説明した図12〜図13で示した各背景モードでの変動表示態様のタイミングチャートを示した図である。遊技者により枠ボタン22で選択されている背景モードに従って、変動開始タイミングに基づいて、特別図柄の変動表示が開始される。背景モードAを選択していても、背景モードBを選択していても変動開始のタイミングは同一である。
なお、本実施形態では、詳細については後述するが、主制御装置110のMPU201は、変動パターン選択テーブルより変動パターン(変動時間)を決定すると、その変動パターン選択テーブルに設定されている変動パターンの種別に加えて、固定時間を示す変動パターンコマンドとその変動パターンに定められた時間が加算される加算時間を示す加算コマンドとを音声ランプ制御装置113に対して出力する。このように、変動パターンを決定するために主制御装置110より出力されるコマンドは、変動パターンコマンドに加えて、加算時間を示す加算コマンドとの2つで構成されている。なお、変動パターンが示す固定時間と加算時間とを合計すると、抽選により決定される変動時間となるように構成されている。音声ランプ制御装置113のMPU221は、この加算コマンドにより、自由度の高い演出を選択することができる。
図14に示すように、変動開始後には、固定時間で設定される変動表示が実行される。この例の場合では、固定時間は、8000msで設定されており、短時間外れの変動時間と同様の時間で構成されている。よって、音声ランプ制御装置113は、この固定時間に基づいて、表示制御装置114に対して、背景モードAであれば、短時間外れと同様の変動をした後、左図柄列Z1と右図柄列Z3とを同一の図柄で停止表示させるリーチ表示態様で停止表示させる(図12(a)参照)。一方、背景モードBであれば、短時間外れと同様の変動表示をした後、主図柄と同様の擬似図柄を表示させて、その擬似図柄において外れを示す停止図柄で停止表示させ、実際の主図柄は、縮小して小領域Ds3に表示させる(図12(b)参照)。背景モードを変更可能にする期間であるSW有効期間についても、短時間外れと同様に4000msで設定される。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、このSW有効期間が経過し、遊技者により背景モードを変更することができない期間となったことを契機に、主制御装置110より受信している加算コマンドが示す加算時間に基づいて、選択されている背景モードに基づいて、固定時間経過後の演出を決定して、表示制御装置114に対して表示用のコマンドを出力する。図79に示した例では、背景モードAでは、固定時間経過後に、図13(a)に示すスーパーリーチに発展するか否かを遊技者に報知するための演出が表示される。
一方、背景モードBが選択されている場合には、固定時間が経過した後に、擬似図柄が変動開始して、短時間外れと同様の変動表示が実行される。なお、実際の主図柄は、小領域Ds3に縮小された状態で高速で変動表示され続けている。その後、再び短時間外れと同様の変動表示(変動時間)で変動表示されている最中、具体的には、高速変動している間に、擬似図柄が実際の主図柄と入れ替わり、その主図柄がリーチ表示を示す表示態様で停止表示される。その後、背景モードAと背景モードBは同一のタイミングで、同じスーパーリーチの表示態様が実行される。
このように、特別図柄の1回の変動表示で、遊技者が複数の背景モードを選択することで、異なる変動表示が楽しめる構成において、複数の演出をそれぞれ再生処理しておいて、それを背景モードの変更により切替えたり、背景モードが切替えられることに基づいて、そのタイミングより再生処理を実行したりする構成では、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114の制御負荷が増大する不具合が発生する。しかしながら、本実施形態のように、変動パターンを選択するためのコマンドとして、固定時間を示すコマンドと加算時間を示すコマンドとで構成することで、固定時間を示すコマンドに基づいて、同様の特別図柄の変動表示(経過時の変動表示や背景のみ異なる)を実行するように制御して、背景モードを変更できる期間が経過した時点で、加算時間を示すコマンドに基づいて演出を決定することで、1つの演出のみを決定する制御処理で済み、制御負荷を軽減することができる。また、音声ランプ制御装置113で、残りの変動時間を算出して演出等を決定する処理が不要となり、制御に必要な負荷を軽減することができる。
図2に戻って、説明を続ける。第2図柄表示装置83は、球がスルーゲート67を通過することに伴って行われる普通図柄の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示し、変動終了後の停止図柄として、その普通図柄の抽選結果に応じた普通図柄(第2図柄)を点灯状態により示すものである。
より具体的には、第2図柄表示装置83では、球がスルーゲート67を通過する毎に、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止すると、第2始動口64bに付随する電動役物64cが所定時間だけ作動状態となり(開放される)、その結果、第2始動口64bに球が入り易い状態となるように構成されている。球がスルーゲート67を通過した通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、普通図柄(第2図柄)の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67における球の通過は、第1始動口64a、第2始動口64bと同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1始動口64a、第2始動口64bが配設されている。この第1始動口64a、第2始動口64bへ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ、第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチ、第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で特別図柄1、特別図柄2の抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1始動口64a、第2始動口64bは、球が入球するとそれぞれ5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
なお、本実施形態では、第1始動口64aと第2始動口64bとにそれぞれ入球した場合の賞球の数は、同じとしたが、それに限らず、異なる賞球の数としてもよい。例えば、第1始動口64aに入球した場合に、3個の賞球として、第2始動口64bに入球した場合に4個の賞球として第2始動口64bに対する賞球の数を第1始動口64aに対する賞球の数よりも多く設定するようにもよい。このように構成することで、普通図柄の長時間当たり時により多くの賞球を遊技者に与えることができ、普通図柄の長時間当たりの価値をより高めることができる。よって、遊技者が特別図柄の大当たり以外にも期待して遊技をすることができ、遊技者が遊技に飽きてしまうのを防止できる。また、時短中や確変期間においては、より多くの賞球を遊技者が得ることができ、時短中や確変期間において、遊技者の持ち球が極端に減少してしまう不具合を抑制できる。
一方、第1始動口64aより第2始動口64bの賞球を少なく設定した場合には、確変期間や時短中により多くの遊技球を第2始動口64bに入賞させるように設計することが可能となり、特別図柄2の保留球数をより多い数で維持することができ、効率の良い遊技を行わせることができる。よって、時短中、確変期間の遊技時間を短くすることができ、遊技店側の売上げをより多くすることができる。
第2始動口64bの下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110で行われる特別図柄の抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した第3図柄の停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる特別遊技状態(16ラウンドの大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図15参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図15参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
<パチンコ機10における電気的構成について>
次に、図15を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図15は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。そして、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図16を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
特別図柄の抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、特別図柄の抽選に使用する特別当たり乱数カウンタC1と、特別図柄の大当たり種別を選択するために使用する特別当たり種別カウンタC2と、特別当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、普通図柄の抽選には、普通当たり乱数カウンタC4が用いられ、普通当たり乱数カウンタC4の初期値設定には普通初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図32参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図42参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、特別図柄1の保留球を記憶するための4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)からなる特別図柄1保留球格納エリア203aと、特別図柄2の保留球を記憶するための4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)からなる特別図柄2保留球格納エリア203bとがそれぞれ設けられており、特別図柄1と特別図柄2との共通の特別図柄保留球実行エリアが設けられている。特別図柄1保留球格納エリア203aの各エリアには、第1始動口64aへの入球タイミングに合わせて、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2の各値がそれぞれ格納される。同様に、特別図柄2保留球格納エリア203bの各エリアについても、第2始動口64bへの入球タイミングに合わせて、同様の値がそれぞれ格納される。
また、RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる普通図柄保留球格納エリア203cが設けられており、これらの各エリアには、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したタイミングに合わせて、普通当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。特別当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜299)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜299の値を取り得るカウンタの場合は299)に達した後0に戻る構成となっている。特に、特別当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINI1の値が当該特別当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、初期値乱数カウンタCINI1は、特別当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、特別当たり乱数カウンタC1が0〜299の値を取り得るループカウンタである場合には、初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜299の範囲のループカウンタである。この初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図32参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図42参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
特別当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1始動口64aまたは第2始動口64bに入賞したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。そして、特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、この特別図柄大当たり乱数テーブルは、特別図柄の低確率時(特別図柄の低確率状態である期間)用と、その低確率時より特別図柄の大当たりとなる確率の高い高確率時(特別図柄の高確率状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、特別図柄の低確率時と特別図柄の高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。なお、特別図柄の高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)と、特別図柄の低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)とは、主制御装置110のROM202内に設けられている。
特別当たり種別カウンタC2は、特別図柄の大当たりとなった場合に、第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後0に戻る構成となっている。特別当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1始動口64aに入賞したタイミングでRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aに格納される。
ここで、特別図柄1保留球格納エリア203aに格納された特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数でなければ、即ち、特別図柄の外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の外れ時のものとなる。
一方で、特別図柄保留球格納エリア203aに格納された特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ特別図柄1保留球格納エリア203aに格納されている特別当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。本実施形態では、大当たり種別は、「大当たりA」と「大当たりB」との2種類が設定されており、特別当たり種別カウンタC2によって、「大当たりA」と「大当たりB」とのどちらか一方が決定される。そして、その大当たり種別を示す表示態様が大当たり図柄として第1図柄表示装置37に表示される。
本実施形態のパチンコ機10における特別当たり乱数カウンタC1は、0〜299の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この特別当たり乱数カウンタC1において、特別図柄の低確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は3個あり、その乱数値である「7,107,282」は、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が3なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/100」となる。
一方で、特別図柄の高確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は30個あり、その値である「4,11,28,38,45,52,64,78,83,99,106,112,122,134,140,151,168,176,183,197,207,218,222,231,249,256,263,270,285,299」は、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている。このように特別図柄の高確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が30なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/10」となる。
なお、本実施形態では、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりとなる乱数値と、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりとなる乱数値とで、重複した値とならないように、それぞれの大当たりとなる乱数値を設定している。ここで、大当たりとなる乱数値としてパチンコ機10の状況にかかわらず常に用いられる値が存在すれば、その乱数値が外部より入力されて、不正に大当たりを引き当てられやすくなるおそれがある。これに対して、本実施形態のように、状況に応じて(即ち、パチンコ機10が特別図柄の高確率状態か、特別図柄の低確率状態かに応じて)、大当たりとなる乱数値を変えることで、特別図柄の大当たりとなる乱数値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10における特別当たり種別カウンタC2の値は、0〜99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、図示しない大当たり種別選択テーブルに設定される、この特別当たり種別カウンタC2において、乱数値が「0〜59」であった場合の大当たり種別は、「大当たりA」となる。また、値が「60〜99」であった場合の大当たり種別は、「大当たりB」となる。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、特別当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、2種類の当たり種別(大当たりA、大当たりB)が決定されるように構成されている。尚、特別当たり種別カウンタC2の値(乱数値)から、特別図柄の大当たり種別を決定するための乱数値は、特別図柄大当たり種別テーブル(図示せず)により設定されており、このテーブルは、主制御装置110のROM202内に設けられている。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆる短時間外れ、長時間外れ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図42参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。なお、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターン選択テーブル202b(図17(b)参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
変動パターン選択テーブル202bには、特別図柄1専用の変動パターンを選択するための変動パターン選択テーブルが、遊技状態別(通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態)にそれぞれ設定されている。なお、後述する音声ランプ制御装置113における変動パターンの選択についての説明でさらに詳細に説明するが、主制御装置110では、当否判定結果と、保留球数と、変動種別カウンタCS1の値とに基づいて、大まかな変動パターンの内容(リーチ、スーパーリーチ、非リーチ等)と変動時間とが決定されて、その決定内容を示した変動パターンコマンドが設定される。
次に、図18〜図22を参照して、主制御装置110が変動パターンを選択して、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づいて、詳細な変動パターンが決定される仕組みについて説明する。音声ランプ制御装置113のROM222の変動パターン選択テーブル222a内には、図18〜図22に示したように特別図柄1と特別図柄2との変動パターンを決定するための変動パターン選択テーブルがそれぞれ設定されている。なお、本実施形態では、通常遊技状態において選択される変動パターン選択テーブルについて示したが、時短遊技状態、確変遊技状態においてもそれぞれ設定されている。
なお、詳細は後述するが、本実施形態では、音声ランプ制御装置113により、RTC292が計時する計時データに基づいて、パチンコ機10に電源が投入されてからの時間が計測され、54分間の通常演出期間(モードA)が設定され、その通常演出期間が経過すると、1分間の準備期間(モードB)が設定され、その準備期間の後に、5分間の時間演出期間(モードC)が設定される。この各期間についての詳細については、後述するが、この設定された期間により、主制御装置110からの変動パターンコマンドが同じであっても、期間が異なることにより選択される変動パターンが異なるように設定される。ここで、異なる演出が設定されても、主制御装置110から受信した変動パターンコマンドが示す変動時間で構成された演出となっており、各演出の変動時間や、当否判定結果、大まかな変動の内容(リーチ、スーパーリーチ、非リーチ等)は同一となるように構成されている。このように構成することで、主制御装置110は、個別の変動パターンを決定する必要がなく、制御付加を軽減することができる。また、主制御装置110のROM202に記憶される変動パターン選択テーブルのデータ量も抑制することができる。
図18を参照して、変動パターン選択テーブル202bの一部である特図1変動パターン選択テーブルについて説明する。図18に示すように、変動開始する特別図柄1の当否判定結果、変動開始時の特別図柄1の保留球数に対応して、それぞれ、変動種別カウンタCS1の値に基づいて、各変動パターンを選択する構成となっている。ここで、決定される変動パターンは、変動パターンの大まかな種別、変動時間が決定される事となる。「大当たりA」、「大当たりB」共通の当否判定結果が大当たりの場合に選択される変動パターンとして、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」各種が規定されている。各変動パターンに対して、変動種別カウンタCS1の値が割り付けられており、当否判定結果が当たりであれば、取得している変動種別カウンタCS1の値に基づいて、変動パターンが決定される。なお、当否判定結果が当たりである場合には、保留個数の値に関わらず、変動種別カウンタCS1の値に基づいて、変動パターンが選択される。ここで、当否判定結果が当たりである場合には、「ノーマルリーチ」よりも、「スーパーリーチ」となる変動パターンの方が選択され易く設定されている。よって、当否判定結果が当たりである場合には、「スーパーリーチ」の変動パターンが実行されて大当たりとなる頻度が増え、遊技者は、「スーパーリーチ」の変動パターンが選択されると大当たりへの期待を持ちやすい。
なお、「ノーマルリーチ」の大当たりの変動パターンであるノーマルリーチ大当たり変動パターンAは、左図柄列Z1と右図柄列Z3とで同じ図柄で停止表示されるリーチ表示態様を経て、中図柄列Z2が所定時間変動表示した後に、リーチ表示態様の主図柄と同じ図柄で停止表示される変動表示態様である。「ノーマルリーチ」の大当たりの変動パターンは、後述する「スーパーリーチ」の大当たりとなる変動パターンと比較して、比較的に短い変動時間で構成されている。
「スーパーリーチ」の大当たりの変動パターンであるスーパーリーチ大当たり変動パターンA〜Cは、ノーマルリーチ大当たり変動パターンAと同様に、リーチ表示態様で表示され、その後に、キャラクタ等が表示されて、リーチ表示態様で表示されている図柄と同じ図柄で中図柄列Z2が停止表示されるか否の演出が実行される。「スーパーリーチ」の変動パターンは、「ノーマルリーチ」の変動パターンよりも比較的に長い変動時間で構成されている。
次に、特別図柄1の当否判定結果が外れである場合に選択される変動パターンとしては、外れ用の変動パターンとして、「短時間外れ(短時間用)」、「長時間外れ(短時間用)」、「ノーマルリーチ外れ」、「スーパーリーチ外れ」が規定されている。「短時間外れ」の変動パターンである短時間外れ変動パターンは、他の変動パターンよりも短い変動時間(800ms)で構成され、リーチ表示態様で表示されることなく、所定時間の間、主図柄が変動表示された後に、左図柄列Z1、右図柄列Z3、中図柄列Z2の順で主図柄が停止表示される表示態様が実行される。「長時間外れ」の変動パターンである長時間外れ変動パターンは、短時間外れ変動パターンよりも長い変動時間(12000ms)で構成されている。「ノーマルリーチ外れ」の変動パターンであるノーマルリーチ外れ変動パターンは、ノーマルリーチ大当たり変動パターンの対して中図柄列Z2がリーチ表示態様の図柄とは異なる図柄で最終的に停止表示されることで異なる表示態様で構成された抽選結果が外れである事を示す表示態様である。このノーマルリーチ外れ変動パターンは、当否判定結果が外れである場合には、後述するスーパーリーチ外れ変動パターンよりも選択され易く構成されている。また、「スーパーリーチ外れ」であるスーパーリーチ外れ変動パターンは、スーパーリーチ大当たり変動パターン各種に対して、最終的に外れを示す表示態様で表示される点で異なる表示態様である。
特別図柄1の当否判定結果が外れである場合には、変動開始時の特別図柄1の保留個数が0〜2個である場合と3個〜4個である場合とで、選択される変動パターンの割合が異なるように変動種別カウンタCS1が各変動パターンにそれぞれ割り付けされている。
保留個数が0個〜2個である場合には、「短時間外れ」の変動パターンには、変動種別カウンタCS1の値が割り付けられておらず、選択されない構成となっている。これにより、保留個数が0〜2個である時には、選択される変動パターンの変動時間が比較的長くなり、その間に第1始動口64a、第2始動口64bに遊技球を入球させやすくして、特別図柄の変動が停止した期間(遊技の抽選が実行されない期間)が発生してしまうのを抑制できる。
また、保留個数が3個〜4個である場合には、「短時間外れ」の変動パターンが選択される割合が多く設定されている。これにより、保留個数が3個〜4個と上限個数に近い場合には、短い変動パターンが選ばれやすく構成することで、第1始動口64aに入球しても、保留個数以上の無効球となってしまう不具合を抑制することができる。
次に、図12(b)を参照して、通常遊技状態(低確率遊技状態)において、特別図柄2の変動を開始する場合に選択される特図2変動パターン選択テーブルAについて説明する。当否判定結果が大当たりである場合には、上記した特図1変動パターン選択テーブル(図18参照)と同様に構成されている。
一方、当否判定結果が外れである場合には、特別図柄2の保留個数が0個である場合と、保留個数が1個〜4個である場合とに分けてそれぞれ各変動パターンが変動種別カウンタCS1の値に対応して割り付けされて設定されている。なお、保留個数が0個である場合には、リーチとなる変動パターンのみが設定されているので、特別図柄2の保留個数が0個である場合に特別図柄2が変動開始すると必ず、リーチとなる変動パターンが選択されるように構成されている。これにより、長時間当たり又は通常当たりにおいて、球が第2始動口64bに入賞すると、保留個数が0個であれば必ず、外れであってもリーチとなる変動パターンが選択される。よって、特別図柄2の変動では、リーチとなり易く、遊技者は、特別図柄1の変動よりも大当たりへの期待を持って遊技を行うことができる。
また、長時間当たりでは、複数の球が入賞し易く、保留球が発生し易い構成であり、さらに、その保留球の変動毎に特殊な予告表示演出が実行される。そして、その最後の保留球の変動では、必ず、リーチとなる変動パターンが選択されるので、より新鮮味のある演出を遊技者に提供することができる。
一方、保留個数が1個〜4個であるときには、当否判定結果が外れである場合には、短時間外れと長時間外れとの変動パターンのみが設定されており、リーチとなる変動パターンは設定されていない。このように構成することで、保留個数が0個となる時の変動が大当たりであるか否かの演出を保留個数が1個〜4個の時に変動開始される変動パターンの表示中に行うことができ、複数の変動を関連のある演出であるように遊技者に見せることができる。また、外れの変動であるにも関わらず、先の変動に対する大当たりへの期待を持たせることができる。
図12(c)には、時短中または高確率遊技状態(確変中)に特別図柄2の変動パターンを選択するための特図2変動パターン選択テーブルBを示した。
普通当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり239)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、普通当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の普通初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普通当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。普通当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203cに格納される。
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)によって設定されており、普通当たり乱数カウンタC4の値が、普通当たり乱数テーブル202cによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄の当たりと判定する。また、この普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)は、普通図柄の低確率時(普通図柄の通常状態である期間)用と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時(普通図柄の時短状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。さらに、普通図柄の当たりの種別は、通常当たりと長時間当たりとが設定されており、それぞれ普通当たり乱数カウンタC4の値が設定されている。
ここで、普通図柄の通常当たりは、通常遊技状態(低確率遊技状態)、大当たり遊技状態では、0.2秒の開放時間で電動役物64cが開放状態に作動される動作が、1回実行される当たりである。また、時短中、確変期間においては、2秒間の開放時間で電動役物64cが開放状態に作動される動作が、2回繰り返される当たりである。一方、長時間当たりは、遊技状態に関わらず、2秒間の開放時間で電動役物64cが開放状態に作動される動作が、2回繰り返される当たりである。
なお、本実施形態では、通常当たりにおける時短中、確変期間で実行される電動役物64cの開放動作と長時間当たりにおける開放動作とを同じに設定したが、それに限らず、長時間当たりを別の開放動作としてもよい。具体的には、例えば3秒間の間、開放状態となる動作を1回行うようにしてもよい。このように構成することで、長時間当たり時に、より第2始動口64bへ球を入球させることができ、通常遊技中に、特別図柄2での変動表示を実行させ易くすることができ、新鮮味のある予告表示等が表示される特別図柄2の変動表示により遊技者に遊技演出の変化を楽しませることができる。
なお、本実施形態では、図17(a)に示すように、普通図柄の低確率時において、取得した普通当たり乱数カウンタC4の値が5から20のいずれかであれば、普通図柄の通常当たりであると判別される。また、21から28のいずれかであれば、普通図柄の長時間当たりであると判別される。一方、普通図柄の高確率時において、取得した普通当たり乱数カウンタC4の値が5から204のいずれかであれば、普通図柄の通常当たりであると判別される。なお、普通図柄の高確率時には、普通図柄の長時間当たりが設定されない構成としたが、普通図柄の高確率時においては、電動役物64cの開放動作が長時間当たりと同一であるので、通常当たりでも長時間当たりと実質同一である。
このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。よって、低確率時には、電動役物64cが動作される頻度を低くして、第2始動口64bへ入球する頻度を少なくすることができる。従って、第1始動口64aに入球させることが中心となり、遊技者の遊技球の消費を多くして、遊技店側の利益を増大させることができる。一方、高確率となる時短中と確変期間では、電動役物64cが動作する機会を「1/1.2」の確率で与えることができ、第2始動口64bへの入球機会を増大させることができる。よって、遊技者の遊技球の消費を抑制して、遊技者に有利な遊技状態を設定することができる。従って、遊技者が、高確率での遊技を目指して遊技をすることができ、より多くの時間遊技を行わせることができる。
パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、球がスルーゲート67を通過すると、普通当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が30秒間実行される。そして、取得された普通当たり乱数カウンタC4の値が「5〜28」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示される。そして、普通当たり乱数カウンタC4の値が「5〜20」であれば、通常当たりとして、第2始動口64bが「0.2秒間×1回」だけ開放される。なお、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第2始動口64bが「0.2秒間×1回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「0.5秒間×2回」開放しても良い。また、普通当たり乱数カウンタC4の値が「21〜28」であれば、長時間当たりとして、第2始動口64bが「2秒×2回」だけ開放される。
一方で、普通図柄の高確率時に、普通図柄の大当たりとなる乱数値は200個あり、その範囲は「5〜204」となっている。これらの乱数値は、高確率時用の普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)に格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が200なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/1.2」となる。
パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、球がスルーゲート67を通過すると、普通当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が3秒間実行される。そして、取得された普通当たり乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第2始動口64bが「2秒間×2回」開放される。このように、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第2始動口64bの解放期間が「0.2秒×1回→2秒間×2回」と非常に長くなるので、第2始動口64bへ球が入球し易い状態となる。尚、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第2始動口64bが「2秒間×2回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「3秒間×3回」開放しても良い。
普通初期値乱数カウンタCINI2は、普通当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜239)、タイマ割込処理(図32参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図42参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
図15に戻り、説明を続ける。RAM203は、図16に図示した各種カウンタのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。
なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図42参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図41参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図27参照)が即座に実行される。
また、RAM203は、図17(c)に示すように、特別図柄1保留球格納エリア203aと、特別図柄2保留球格納エリア203bと、普通図柄保留球格納エリア203cと、特別図柄1保留球数カウンタ203dと、普通図柄保留球数カウンタ203fと、開放回数カウンタ203hと、長時間開放フラグ203iと、時短中カウンタ203jと、その他メモリエリア203zとを有している。
特別図柄1保留球格納エリア203aは、特別図柄1に対する1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1始動口64aへ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1〜C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄1保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特別図柄保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア〜第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。また、特別図柄2保留球格納エリア203bは、特別図柄1保留球格納エリア203aに対して、特別図柄2に対応する記憶エリアであることが相違するのみである。
普通図柄保留球格納エリア203cは、特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、普通当たり乱数カウンタC4が格納される。
より具体的には、球が左右何れかのスルーゲート67を通過したタイミングで、カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリアに記憶されているカウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄保留球格納エリア203aの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
特別図柄1保留球数カウンタ203dは、第1始動口64aへの入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄1保留球数カウンタ203dは、初期値がゼロに設定されており、第1始動口64aへ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図35のS404参照)。一方、特別図柄1保留球数カウンタ203dは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図33のS205参照)。
この特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図33のS206、図35のS405参照)。保留球数コマンドは、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
特別図柄2保留球数カウンタ203eは、第2始動口64bに入賞したことに基づく保留球をカウントするカウンタであり、その他の構成については、特別図柄1保留球数カウンタ203dと同一であるのでその詳細な説明は省略する。
音声ランプ制御装置113は、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
尚、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に保留球数図柄を表示する。
普通図柄保留球数カウンタ203fは、スルーゲート67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203fは、初期値がゼロに設定されており、球がスルーゲート67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図39のS704参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203fは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される(図38のS605参照)。
球が左右何れかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、普通当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203cに記憶される(図39のS705)。一方、球が左右何れかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203fの値が4であれば、普通図柄保留球格納エリア203cには新たに何も記憶されない(図39のS703:No)。
開放回数カウンタ203gは、電動約物64cの開放回数をカウントするためのカウンタである。
開放時間カウンタ203hは、電動約物64cの開放時間をカウントするためのカウンタである。
長時間開放フラグ203iは、長時間当たり中であることを示すフラグである。この長時間開放フラグ203iは、主制御装置110のMPU201により実行されるS629の処理においてオンに設定される。また図示は省略したが、普通図柄の長時間当たりが終了したことに基づいてオフに設定される。具体的には、主制御装置110のMPU201により実行される電動役物開放処理(図43、S1005)のS1105の処理において、開放回数カウンタ203gが0であると判別されるとオフに設定される。
時短中カウンタ203jは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203jの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203jの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。この時短中カウンタ203jは、初期値がゼロに設定されており、主制御装置110において特別図柄の抽選が行われ、特別図柄の大当たりと判定される度に、その大当たり種別に応じた値が設定される。即ち、特別図柄の大当たりになった場合には、時短中カウンタ203jの値が幾つであるかに関わらず、大当たり種別に応じた値が新たに設定される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図27参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される背景モードを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
音声ランプ制御装置113のROM222には、図23(a)に示すように、変動パターン選択テーブル222a、保留演出選択テーブル222b(図24(a)参照)、先読み演出抽選テーブル222c(図24(c)参照)、先読み演出選択テーブル222d(図24(c)〜(d)参照)、予告選択テーブル222e(図25(a)〜(b)参照)、タッチ予告選択テーブル(図26(a)参照)が格納されている。また、音声ランプ制御装置113のRAM223には、図23(b)に示すように、特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223b、普通図柄保留球数カウンタ223c、変動開始フラグ223d、停止種別選択フラグ223e、入賞情報格納エリア223f、普通入賞情報格納エリア223g、サブ長時間開放フラグ223h、開放演出フラグ223i、保留演出カウンタ223j、演出カウンタ223k、時間演出実行フラグ223m、設定時間記憶エリア223n、準備期間フラグ223o、開始期間フラグ223p、SW有効時間カウンタ223q、センサ有効時間カウンタ223r、タッチカウンタ223s、背景モード記憶エリア223t、変動回数カウンタ223u、SW回数カウンタ223v、演出モード記憶エリア223w、加算コマンド記憶エリア223x、加算コマンド受信フラグ223y、その他メモリエリア223zが少なくとも設けられている。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置113のコマンド判定処理(図47参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、図27を参照して後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図27参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図27を参照して、表示制御装置114の電気的構成について説明する。図27は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
入力ポート238の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート238の出力側には、MPU231、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237がバスライン240を介して接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。また、出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
なお、パチンコ機10は、特別図柄の大当たりとなる抽選確率や、1回の特別図柄の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、ワークRAM233について説明する。
まず、MPU231は、主制御装置110の変動パターンコマンドに基づく音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。MPU231は、命令ポインタ231aを内蔵しており、命令ポインタ231aで示されるアドレスに格納された命令コードを読み出してフェッチし、その命令コードに従って各種処理を実行する。MPU231には、電源投入(停電からの復電を含む。以下、同じ。)直後に、電源装置115からシステムリセットがかけられるようになっており、そのシステムリセットが解除されると、命令ポインタ231aは、MPU231のハードウェアによって自動的に「0000H」に設定される。そして、命令コードがフェッチされる度に、命令ポインタ231aは、その値が1ずつ加算される。また、MPU231が命令ポインタの設定命令を実行した場合は、その設定命令により指示されたポインタの値が命令ポインタ231aにセットされる。
なお、詳細については後述するが、本実施形態において、MPU231によって実行される制御プログラムや、その制御プログラムで使用される各種の固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。
詳細については後述するが、キャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。これにより、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる。そして、キャラクタROM234に制御プログラム等を記憶させておけば、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方で、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅くなるという問題点がある。例えば、複数のページに連続して並んだデータの読み出しを行う場合において、2ページ目以降のデータは高速読み出しが可能であるが、最初の1ページ目のデータの読み出しには、アドレスが指定されてからデータが出力されるまでに大きな時間を要する。また、連続していないデータを読み出す場合は、そのデータを読み出す度に大きな時間を要する。このように、NAND型フラッシュメモリは、その読み出しに係る速度が遅いため、MPU231が直接キャラクタROM234から制御プログラムを読み出して各種処理を実行するように構成すると、制御プログラムを構成する命令の読み出しに時間がかかる場合が発生し、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、MPU231のシステムリセットが解除されると、まず、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに記憶されている制御プログラムを、各種データの一時記憶用に設けたワークRAM233に転送して格納する。そして、MPU231はワークRAM233に格納された制御プログラムに従って、各種処理を実行する。ワークRAM233は、後述するようにDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、高速でデータの読み書きが行われるので、MPU231は遅滞なく制御プログラムを構成する命令の読み出しを行うことができる。よって、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
キャラクタROM234は、MPU231において実行される制御プログラムや、第3図柄表示装置81に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU231とバスライン240を介して接続されている。MPU231は、バスライン240を介してシステムリセット解除後にキャラクタROM234に直接アクセスし、そのキャラクタROM234の後述する第2プログラム記憶エリア234a1に記憶された制御プログラムを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aへ転送する。また、バスライン240には画像コントローラ237も接続されており、画像コントローラ237はキャラクタROM234の後述するキャラクタ記憶エリア234a2に格納された画像データを、画像コントローラ237に接続されている常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236へ転送する。
このキャラクタROM234は、NAND型フラッシュメモリ234a、ROMコントローラ234b、バッファRAM234c、NOR型ROM234dをモジュール化して構成されている。
NAND型フラッシュメモリ234aは、キャラクタROM234におけるメインの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、MPU231によって実行される制御プログラムの大部分や第3図柄表示装置81を駆動させるための固定値データを記憶する第2プログラム記憶エリア234a1と、第3図柄表示装置81に表示させる画像(キャラクタ等)のデータを格納するキャラクタ記憶エリア234a2とを少なくとも有している。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しており、キャラクタROM234を容易に大容量化することができる。これにより、本パチンコ機において、例えば2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより、第3図柄表示装置81に表示させる画像として、多くの画像をキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させることができる。よって、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置81に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
また、NAND型フラッシュメモリ234aは、多くの画像データをキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させた状態で、更に、制御プログラムや固定値データも第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させることができる。このように、制御プログラムや固定値データを、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させることなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させることができるので、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
ROMコントローラ234bは、キャラクタROM234の動作を制御するためのコントローラであり、例えば、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237から伝達されたアドレスに基づいて、NAND型フラッシュメモリ234a等から該当するデータを読み出し、バスライン240を介してMPU231又は画像コントローラ237へ出力する。
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データの書き込み時にエラービット(誤ったデータが書き込まれたビット)が比較的多く発生したり、データを書き込むことができない不良データブロックが発生したりする。そこで、ROMコントローラ234bは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータに対して公知の誤り訂正を施し、また、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるように公知のデータアドレスの変換を実行する。
このROMコントローラ234bにより、エラービットを含むNAND型フラッシュメモリ234aから読み出されたデータに対して誤り訂正が行われるので、キャラクタROM234としてNAND型フラッシュメモリ234aを用いたとしても、誤ったデータに基づいてMPU231が処理を行ったり、画像コントローラ237が各種画像を生成したりすることを抑制することができる。
また、ROMコントローラ234bによってNAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231や画像コントローラ237は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
バッファRAM234cは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータを一時的に記憶するバッファとして用いられるメモリである。MPU231や画像コントローラ237からバスライン240を介してキャラクタROM234に割り振られたアドレスが指定されると、ROMコントローラ234bは、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータがバッファRAM234cにセットされているか否かを判断する。そして、セットされていなければ、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータをNAND型フラッシュメモリ234a(またはNOR型ROM234d)より読み出してバッファRAM234cに一旦セットする。そして、ROMコントローラ234bは、公知の誤り訂正処理を施した上で、指定されたアドレスに対応するデータを、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237に出力する。
このバッファRAM234cは、2バンクで構成されており、1バンク当たりNAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分のデータがセットできるようになっている。これにより、ROMコントローラ234bは、例えば、一方のバンクにデータをセットした状態のまま他方のバンクを使用して、NAND型フラッシュメモリ234aのデータを外部に出力したり、MPU231や画像コントローラ237より指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから一方のバンクに転送してセットする処理と、MPU231や画像コントローラ237によって指定されたアドレスに対応するデータを他方のバンクから読み出してMPU231や画像コントローラ237に対して出力する処理とを、並列して処理したりすることができる。よって、キャラクタROM234の読み出しにおける応答性を向上させることができる。
NOR型ROM234dは、キャラクタROM234におけるサブの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、NAND型フラッシュメモリ234aを補完することを目的にそのNAND型フラッシュメモリ234aよりも極めて小容量(例えば、2キロバイト)に構成されている。このNOR型ROM234dには、キャラクタROM234に記憶される制御プログラムのうち、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されていないプログラム、具体的には、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する第1プログラム記憶エリア234d1が少なくとも設けられている。
ブートプログラムは、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動するための制御プログラムであり、システムリセット解除後にMPU231が先ずこのブートプログラムを実行する。これにより、表示制御装置114において各種制御が実行可能に状態とすることができる。第1プログラム記憶エリア234d1は、このブートプログラムのうち、バッファRAM234cの1バンク分(即ち、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分)の容量の範囲で、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令(例えば、1ページの容量が2キロバイトであれば、1024ワード(1ワード=2バイト)分の命令)を格納する。なお、第1プログラム記憶エリア234d1に格納されるブートプログラムの命令数は、バッファRAM234cの1バンク分の容量以下に収まっていればよく、表示制御装置114の仕様に合わせて適宜設定されるものであってもよい。
MPU231は、システムリセットが解除されると、ハードウェアによって命令ポインタ231aの値を「0000H」に設定すると共に、バスライン240に対して命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」を指定するように構成されている。一方、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240にアドレス「0000H」が指定されたことを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cの一方のバンクにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。
MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチすると、そのフェッチした命令コードに従って各種処理を実行するとともに、命令ポインタ231aを1だけ加算し、命令ポインタ231aにて示されるアドレスをバスライン240に対して指定する。そして、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240によって指定されたアドレスがNOR型ROM234dに記憶されたプログラムを指し示すアドレスである間、先にNOR型ROM234dからバッファRAM234cにセットされたプログラムの中から、対応するアドレスの命令コードをバッファRAM234cより読み出して、MPU231に対して出力する。
ここで、本実施形態において、制御プログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに格納するのではなく、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納するのは、次の理由による。即ち、NAND型フラッシュメモリ234aは、上述したように、最初の1ページ目のデータの読み出しにおいて、アドレスを指定してからデータが出力されるまでに大きな時間を要する、というNAND型フラッシュメモリ特有の問題がある。
このようなNAND型フラッシュメモリ234aに対して制御プログラムを全て格納すると、システムリセット解除後にMPU231が最初に実行すべき命令コードをフェッチするためにMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定された場合、キャラクタROM234はアドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならい。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要することになるので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費する。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるので、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納することによって、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができ、MPU231の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
さて、ブートプログラムは、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム、即ち、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムを除く制御プログラムや、その制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を、所定量(例えば、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分の容量)ずつワークRAM233のプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送するようにプログラミングされている。そして、MPU231は、まず、システムリセット解除後に第1プログラム記憶エリア234d1から読み出したブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがセットされているバッファRAM234cのバンクとは異なるバンクを使用しながら、所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、格納する。
ここで、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、上述したように、バッファRAM234cの1バンク分に相当する容量で構成されているので、内部バスのアドレスが「0000H」に指定されたことを受けて第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがバッファRAM234cにセットされる場合、そのブートプログラムはバッファRAM234cの一方のバンクにのみセットされる。よって、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムをプログラム格納エリア233aに転送する場合は、バッファRAM234cの一方のバンクにセットされた第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを残したまま、他方のバンクを使用してその転送処理を実行することができる。従って、その転送処理後に、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを再度バッファRAM234cにセットし直すといった処理が不要であるので、ブート処理に係る時間を短くすることができる。
第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送すると、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第1の所定番地に設定するようにプログラミングされている。これにより、システムリセット解除後、MPU231によって第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムが所定量だけプログラム格納エリア233aに転送されると、命令ポインタ231aがプログラム格納エリア233aの第1の所定番地に設定される。
よって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち所定量のプログラムがプログラム格納エリア233aに格納されると、MPU231は、そのプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出して、各種処理を実行することができる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行することになる。後述するように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
ここで、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれている。一方、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに所定量だけ第2プログラム記憶エリア234a1から転送される制御プログラムの中に、その残りのブートプログラムが含まれるようにプログラミングされていると共に、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを第1の所定番地として命令ポインタ231aを設定するようにプログラミングされている。
これにより、MPU231は、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送した後、その転送した制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムを実行する。
この残りのブートプログラムでは、プログラム格納エリア233aに転送されていない残りの制御プログラムやその制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を全て第2プログラム記憶エリア234a1から所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送する処理を実行する。また、ブートプログラムの最後で、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第2の所定番地に設定する。具体的には、この第2の所定番地として、プログラム格納エリア233aに格納された、ブートプログラムによるブート処理(図61のS2001参照)の終了後に実行される初期化処理(図61のS2002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定する。
MPU231は、この残りのブートプログラムを実行することによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムや固定値データが全てプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送される。そして、ブートプログラムがMPU231により最後まで実行されると、命令ポインタ231aが第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムをワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムを読み出して各種制御を行うことができる。従って、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
また、上述したように、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図31参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)の中で並列処理する。
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称す)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図63(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
画像コントローラ237は、また、MPU231からの転送指示や、描画リストに含まれる転送データ情報に基づいて、画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に転送する処理も実行する。
尚、画像の描画は、常駐用ビデオRAM235および通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて行われる。即ち、描画の際に必要となる画像データは、その描画が行われる前に、MPU231からの指示に基づき、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236へ転送される。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐されるように制御される。
これにより、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データの転送が終了した後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110または表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
画像コントローラ237は、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM237aを有している。
MPU231が、転送指示や描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐RAM235または通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM234cから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
常駐用ビデオRAM235は、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア235a、背面画像エリア235c、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア235b、第3図柄エリア235dが少なくとも設けられている。
電源投入時主画像エリア235aは、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが格納されるまでの間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、第1始動口64aへの入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図61参照)。
ここで、電源投入時変動画像について説明する。表示制御装置114は、電源投入直後に、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを、電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送すると、続いて、常駐用ビデオRAM235に格納すべき残りの画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送する。この残りの画像データの転送が行われている間、表示制御装置114は、先に電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて、電源投入時主画像(図示なし)を第3図柄表示装置81に表示させる。
このとき、変動開始の指示コマンドである主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置114は、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時変動画像と、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時変動画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、主制御装置110からの変動パターンコマンドや停止種別コマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドから、主制御装置110にて行われた抽選の結果を判断し、「特別図柄の大当たり」である場合は、それを示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させ、「特別図柄の外れ」である場合はそれを示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させる。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に対して転送されるまで、画像コントローラ237に対し、電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像の描画を行うよう指示する。これにより、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、更に、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、第1入口球64に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア235bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、「○」、「×」を示す画像が交互に第3図柄表示装置81に表示されるように、MPU231から画像コントローラ237に対して指示される。これにより、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア235bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に第1入口球64に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置81に即座に表示させることができる。
図27に戻って、説明を続ける。背面画像エリア235cは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像に対応する画像データを格納する領域である。第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄(図4参照)に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1始動口64aまたは第2始動口64bへの入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐されることにより、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
エラーメッセージ画象エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、例えば、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画象エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるもので、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、各サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
尚、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に入れ替えて指定される。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
ワークRAM233は、キャラクタROM234に記憶された制御プログラムや固定値データを格納したり、MPU231による各種制御プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、DRAMによって構成される。このワークRAM233は、プログラム格納エリア233a、データテーブル格納エリア233b、簡易画像表示フラグ233c、表示データテーブルバッファ233d、転送データテーブルバッファ233e、ポインタ233f、描画リストエリア233g、計時カウンタ233h、格納画像データ判別フラグ233i、描画対象バッファフラグ233jを少なくとも有している。
プログラム格納エリア233aは、MPU231によって実行される制御プログラムを格納するためのエリアである。MPU231は、システムリセットが解除されると、キャラクタROM234から制御プログラムを読み出してワークRAM233へ転送し、このプログラム格納エリア233aに格納する。そして、全ての制御プログラムをプログラム格納エリア233aに格納すると、以後、MPU231はプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを用いて各種制御を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
データテーブル格納エリア233bは、主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルと、表示データテーブルにより表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブルとが格納される領域である。
これらのデータテーブルは、通常、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに設けられた第2プログラム記憶エリア434に固定値データの一種として記憶されており、システムリセット解除後にMPU231によって実行されるブートプログラムに従って、これらのデータテーブルがキャラクタROM234からワークRAM233へ転送され、このデータテーブル格納エリア233bに格納される。そして、全てのデータテーブルがデータテーブル格納エリア233bに格納されると、以後、MPU231は、データテーブル格納エリア233bに格納されたデータテーブルを用いて第3図柄表示装置81の表示を制御する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、各種データテーブルを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
ここで、各種データテーブルの詳細について説明する。まず、表示データテーブルは、主制御装置110からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、ラウンド演出、エンディング演出、デモ演出に対応する表示データテーブルが用意されている。
変動演出は、音声ランプ制御装置113からの表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81おいて開始される演出である。尚、表示用変動パターンコマンドが受信される場合には、変動演出の停止種別を示す表示用停止種別コマンドも受信される。例えば、変動演出が開始された場合に、その変動演出の停止種別が外れであれば、外れを示す停止図柄が最終的に停止表示される一方、その変動演出の停止種別が大当たりA、大当たりBのいずれかであれば、それぞれの大当たり示す停止図柄が最終的に停止表示される。遊技者は、この変動演出における停止図柄を視認することで大当たり種別を認識でき、大当たり種別に応じて付与される遊技価値を容易に判断することができる。
また、第1始動口64aは、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口であるので、普通図柄の大当たりとなって電動役物が開放され、球が第2始動口64bへ入り易くなると賞球が多くなる。これにより、パチンコ機10は、遊技を行っても、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態になるので、遊技者は、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態で特別図柄の大当たりを得られるという期間感を得ることができる。従って、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるので、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
尚、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
データテーブル格納エリア233bには、ラウンド演出、エンディング演出およびデモ演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブルである変動表示データテーブルは、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
ここで、図28を参照して、表示データテーブルの詳細について説明する。図28は、表示データテーブルのうち、変動表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブルは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を詳細に規定したものである。
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。尚、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさもよりも縮小されて表示される。
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
変動表示データテーブルでは、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタといった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。尚、エフェクトやキャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動表示データテーブルでは、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。
MPU231は、この背面種別によって、背景モードに対応した背景(海中、浜辺、準備期間の背景、時間演出専用の背景)のいずれかを表示させることが特定される場合は、背景のうち遊技者によって指定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。
尚、本実施形態では、表示データテーブルにおいて、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
また、位置情報は、この表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示用データベースに基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
更に、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示用データベースに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
表示データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、表示データテーブルの最終アドレス(図28の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その表示データテーブルで規定すべき演出態様に対応させた描画内容が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定し、その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに格納すると共に、ポインタ233fを初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233fを1加算し、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図31参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233fの更新に従って、表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
また、このように各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。これに対し、パチンコ機といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその場その場で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出態様に対応する表示データテーブルを持たせることはできない。このように、各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づき予め第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
次いで、図30を参照して、転送データテーブルの詳細について説明する。図30は、転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブルは、各演出毎に用意された表示データテーブルに対応して用意されるもので、上述したように、表示データテーブルで規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
尚、表示データテーブルに規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルは用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア233bの容量増大を抑制することができる。
転送データテーブルは、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称す)の転送データ情報が記載されている(図30のアドレス「0001H」及び「0097H」が該当)。ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブルでは、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
一方、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図30のアドレス「0002H」が該当)。
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
尚、転送データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブルと同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブルの最終アドレス(図30の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その転送データテーブルで規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定すると、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが存在する場合は、その転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233eに格納する。そして、ポインタ233fの更新毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図31参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
例えば、図30の例では、ポインタ233fが「0001H」や「0097H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブルの当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブルに基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233fが「0002H」である場合、転送データテーブルのアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定されるので、その表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
また、転送データテーブルは、表示データテーブルと同様のデータ構造を有し、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されているので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236へ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができるので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
簡易画像表示フラグ233cは、第3図柄表示装置81に、図示しない電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233cは、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが常駐用ビデオRAMの電源投入時主画像エリア235a又は電源投入時変動画像エリア235bに転送された後に、MPU231により実行されるメイン処理(図61参照)の中でオンに設定される(図61のS2005参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図71(b)のS3505参照)。
この簡易画像表示フラグ233cは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図63(b)のS2301参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図63(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図63(b)のS2309参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図37〜図41参照)および表示設定処理(図69〜図70(b)参照)が実行される。
また、簡易画像表示フラグ233cは、V割込処理の中でMPU231により実行される転送設定処理の中で参照され(図71(a)のS3401参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図71(b)参照)を実行し、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図72参照)を実行する。
表示データテーブルバッファ233dは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出態様に対応する表示データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、その音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を判断し、その演出態様に対応する表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに格納する。そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図31参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が表示される。
MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図31参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルに対応する演出が表示される。
転送データテーブルバッファ233eは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに格納する。尚、表示データテーブルバッファ233dに格納される表示データテーブルにおいて用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが用意されていないので、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図31参照)に、その転送データ情報を追加する。
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ポインタ233fは、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルが格納されるのに合わせて、ポインタ233fを一旦0に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理の表示設定処理(図63(b)のS2303参照)の中で、ポインタ更新処理(図70(b)のS3105参照)が実行され、ポインタ233fの値が1ずつ加算される。
MPU231は、このようなポインタ233fの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図31参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が第3図柄表示装置81に表示される。よって、表示データテーブルバッファ233dに格納する表示データテーブルを変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置114の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
また、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルが格納されている場合は、その転送データテーブルに基づいて、対応する表示データテーブルによって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
描画リストエリア233gは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブル、及び、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルに基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
ここで、図31を参照して、描画リストの詳細について説明する。図31は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表であり、図31に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)といった各スプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を示す情報と、そのアドレスとが記述されており、画像コントローラ237は、そのRAM種別およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれており、画像コントローラ237は、各種ビデオRAMより読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、描画対象バッファフラグ233jで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、保留球数図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納RAM種別とアドレスとは、表示データテーブルに規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブルに規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
また、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、一番最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234における格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスと、その転送対象画像データを格納すべき画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス)を、描画リストの最後に追加する。画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
計時カウンタ233hは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに一の表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに基づいて表示される演出の演出時間を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)で割った値である。
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図63(b)参照)の表示設定処理が実行される度に、計時カウンタ233hが1ずつ減算される(図69のS3107参照)。その結果、計時カウンタ233hの値が0以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
格納画像データ判別フラグ233iは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
この格納画像データ判別フラグ233iは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図61のS2002参照)によって生成される。ここで生成される格納画像データ判別フラグ233iは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
そして、格納画像データ判別フラグ233iの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図72参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像データ判別フラグ233iを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM235の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図72のS3517参照)。そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図72のS3518参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
描画対象バッファフラグ233iは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称す)を指定するためのフラグで、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、1である場合は第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図73のS3602参照)。
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
描画対象バッファフラグ233jは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233jの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図63(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われる(図73のS3602参照)。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
<主制御装置110の制御処理について>
次に、図32から図43のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図32は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、普通初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その普通初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、普通当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、普通当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、299,99,239)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C2、C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行し(S104)、その後、第1始動口64aへの入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理、始動入賞処理の詳細は、図33〜図36を参照して後述する。
始動入賞処理を実行した後は、第2図柄表示装置83において表示を行うための処理である普通図柄変動処理を実行し(S106)、スルーゲート67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する(S107)。尚、普通図柄変動処理、及び、スルーゲート通過処理の詳細は、図37および図39を参照して後述する。スルーゲート通過処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図33を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)について説明する。図33は、この特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理(S104)は、タイマ割込処理(図32参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S201)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(S201:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S202)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S202:No)、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を取得する(S203)。次に、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別し(S204)、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)が0でなければ(S204:Yes)、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値(N2)を1減算し(S205)、演算により変更された特別図柄2保留球数カウンタ203eの値を示す保留球数コマンドを設定する(S206)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図42参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄2保留球数カウンタ203eの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄2保留球数カウンタ223bに格納する。
S206の処理により保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄2保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフトする(S207)。S207の処理では、特別図柄2保留球格納エリア203bの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。S207の処理が実行された後には、S213の処理が実行される。
一方、S204の処理において、特別図柄2保留球数カウンタ203dの値が0であると判別された場合には(S204:No)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を取得する(S208)。S208の処理において取得した特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0であるか判別する(S209)。特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0であると判別した場合には(S209:No)、この処理を終了する。一方、S209の処理において、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が0でないと判別した場合には(S209:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)を1減算し(S210)、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを設定する(S211)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図42参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223aに格納する。
S211の処理により保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄1保留球格納エリア203aに格納されたデータをシフトする(S212)。S212の処理では、特別図柄1保留球格納エリア203aの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理を実行する(S213)。なお、特別図柄変動開始処理については、図34を参照して後述する。
S202の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S202:Yes)、第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S214)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S214:No)、本処理を終了する。
一方、S214の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S214:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S215)。停止図柄の設定は、図34を参照して後述する特別図柄変動開始処理(S213)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理が実行されると、特別図柄1保留球格納エリア203aと特別図柄2保留球格納エリア203bとに共通して設けられた実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、特別当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりAとなるか、大当たりBとなるかが決定される。
尚、本実施形態では、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37において青色のLEDを点灯させ、大当たりBになる場合には赤色のLEDを点灯させる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S215の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S216)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S216:Yes)、2種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA、大当たりB)のうち、大当たり種別が何であるかを判定し(S217)、大当たり種別が大当たりBであれば、RAM203の時短中カウンタ203jに100を設定する(S218)。その後、S220の処理を実行する。また、大当たり種別が大当たりAであれば、大当たり遊技後の遊技状態を確変期間である高確率に設定する(S219)。そして、特別図柄の大当たりの開始を設定し(S220)、本処理を終了する。
S216の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れであれば(S211:No)、時短中カウンタ203jの値が1以上であるかを判定し(S221)、時短中カウンタ203jの値が1以上であれば(S221:Yes)、時短中カウンタ203eの値を1減算して(S222)、本処理を終了する。一方、時短中カウンタ203jの値が0であれば(S221:No)、S222の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図34を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理(S213)について説明する。図34は、特別図柄変動開始処理(S213)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理(S213)は、タイマ割込処理(図32参照)の特別図柄変動処理(図33参照)の中で実行される処理であり、特別図柄保1留球格納エリア203aと特別図柄2保留球格納エリア203bとに共通して設けられた実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
特別図柄変動開始処理(S213)では、まず、特別図柄1保留球格納エリア203a、特別図柄2保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されている特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2の各値を取得する(S301)。
次に、現在、遊技状態が確変期間中(高確率遊技状態)であるか判別する(S302)。なお、確変期間であるか否かの判断は、図示を省略した確変フラグがオンであるか判別することにより実行される。この確変フラグは、大当たりAに基づく大当たり遊技終了したことに基づいて、オンに設定される。一方、大当たり遊技の開始に基づいて、オフに設定される。
確変中であると判別された場合は(S302:Yes)、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であるので、S303の処理に移行する。S303の処理では、S301の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S303)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている30の乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「4,11,28,38,45,52,64,78,83,99,106,112,122,134,140,151,168,176,183,197,207,218,222,231,249,256,263,270,285,299」の30個が設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S305の処理へ移行する。
一方、S302の処理において、パチンコ機10が特別図柄の通常状態であると判別した場合には(S302:No)、S304の処理を実行する。S304の処理では、S301の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S304)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている3の乱数値と1つ1つ比較する。特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「7,107,282」の3個が設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S305の処理へ移行する。
S305の処理では、S303またはS304の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判定し(S305)、特別図柄の大当たりであると判定された場合には(S305:Yes)、S301の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S306)。より具体的には、S301の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値と、特別図柄大当たり種別テーブルに格納されている乱数値とを比較し、2種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA、大当たりB)のうち、大当たり種別が何であるかを判定する。上述したように、特別当たり種別カウンタC2の値が「0〜59」の範囲にあれば、大当たりA(16R大当たり、大当たり遊技後次の大当たりまで確変期間)であると判定し、「60〜99」の範囲にあれば、大当たりB(16R大当たり、普通図柄の時短期間100回)である判定する。
このS306の処理では、判定された大当たり種別(大当たりA、大当たりB)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA、大当たりB)が停止種別として設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S307)。S307の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
なお、変動パターンにおいて、主制御装置110では、当否判定結果を報知する第3図柄の変動時間を決定し、音声ランプ制御装置113に対して通知する。音声ランプ制御装置113では、その変動時間と当否判定結果に従い、実際に第3図柄表示装置81に表示する変動表示態様の内容(変動パターン)を決定する。主制御装置110では、外れリーチの表示態様であっても、音声ランプ制御装置113では、リーチ表示態様としない外れの表示態様に同じ変動時間であれば切り替えることもできるように構成されている。これにより、多様な表示態様を表示させることができ、演出を多様化することができる。
例えば、外れ用の変動パターンとしては、「外れ(長時間用)」、「外れ(短時間用)」、「外れノーマルリーチ」各種、「外れスーパーリーチ」各種、「外れスペシャルリーチ」各種が規定されている。大当たりA・大当たりB共用の変動パターンとしては、「ノーマルリーチ」各種、「スーパーリーチ」各種、が規定されている。
S305の処理において、特別図柄の外れである判定された場合には(S305:No)、外れ時の表示態様を設定する(S308)。S308の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、特別図柄1保留球格納エリア203aまたは特別図柄2保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されている変動種別カウンタCS1の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示する変動時間(変動パターン)を設定する。
次に、外れ時の変動パターンを決定する(S309)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S308の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
次に、選択された変動パターンに対応して、変動パターン選択テーブル202bに設定されている加算コマンドを設定する(S310)。この加算コマンドは、図82に示すように、当否判定結果、保留球数、変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定されるものである。加算コマンドは、図19に示すように、変動時間を固定時間と加算時間とで構成し、その加算時間を示したものである。本実施形態では、スーパーリーチとなる変動パターンに対して、固定時間を短時間外れと同様の変動時間で構成し、加算時間を固定時間以外の時間で構成している。このように構成することで、固定時間では、リーチ表示態様となるまでの変動時間を短時間外れと同様の変動時間で設定でき、リーチ表示態様からスーパーリーチとなるキャラクタ等の表示について加算コマンドに基づいて設定することができる。よって、変動時間の長い変動表示態様について、分割して表示の設定ができるので、変動開始時の制御負荷を軽減させることができる。
次に、S307の処理またはS309の処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S311)。次いで、S307又はS309の処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S312)。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図42)のS1001の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、停止種別コマンドをそのまま表示制御装置114へ送信する。S312の処理が終わると、特別図柄変動処理へ戻る。
次に、図35を参照して、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理(S105)を説明する。図35は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理(S105)は、タイマ割込処理(図32参照)の中で実行され、第1始動口64aへの入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種乱数カウンタが示す値の保留処理と、その保留された各種乱数カウンタが示す値から、特別図柄における抽選結果の先読みを実行するための処理である。
始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1始動口64aに入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S401)。ここでは、第1始動口64aへの入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1始動口64aに入賞したと判別されると(S401:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を取得する(S402)。そして、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S403)。
そして、第1始動口64aへの入賞がないか(S401:No)、或いは、第1始動口64aへの入賞があっても特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N1)が4未満でなければ(S403:No)、S407の処理へ移行する。一方、第1始動口64aへの入賞があり(S401:Yes)、且つ、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N)が4未満であれば(S403:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N)を1加算する(S404)。そして、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を示す特別図柄1の保留球数コマンドを設定する(S405)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図42参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223aに格納する。
S405の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理のS103で更新した特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の各値を、RAM203の特別図柄1保留球格納エリア203aの空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納する(S406)。尚、S406の処理では、特別図柄保留球カウンタ203cの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
次に、S407〜S413については、上記説明したS401〜S406の各処理について、第1始動口64aに入賞したことに対する処理が第2始動口64bに入賞したことに対する処理に変更されるのみで、同様の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。なお、第2始動口64bに遊技球が入賞した場合に、保留球として記憶される場合にも、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2の各値が取得されて、対応する特別図柄2保留球格納エリア203bの空き保留エリアに記憶される。
このように、第2始動口64bへの入球に基づく、特別図柄2に対しても特別図柄1と同様の特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2の各値を取得することで、特別図柄1と特別図柄2とで共通の乱数を用いて抽選が実行できるので、特別図柄1と特別図柄2とでも当たり確率を一定にすることができる。
S413の処理を実行した後には、先読み処理を実行する(S414)。先読み処理(S414)についての詳細は、図36を参照して、詳細について説明するが、第1始動口64aまたは第2始動口64bへの入球に対して取得された各種カウンタの値に基づいて、変動開始時に実行される各抽選結果を事前に判定する処理を実行する。
なお、本実施形態では、各カウンタの値を入球に基づいて、選択するように構成したが、変動開始時に選択するように構成してもよい。このように構成することで、変動開始時まで、各カウンタの値を記憶しておく記憶領域が必要なく、RAM203の記憶領域の使用を抑制できる。また、各カウンタのうち、一部のカウンタ(例えば、変動種別カウンタCS1のみ)を変動開始時に取得するように構成してもよい。このように構成することで、入球時に当否判定に関わるカウンタを取得し、当否判定に関わらないカウンタについては、後から取得することができ、遊技の公平性を保ちつつ、記憶するデータ量を抑制することができる。
次に、図36を参照して、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理(S105)内の一処理である先読み処理(S414)について説明する。図36は、この先読み処理(S414)を示したフローチャートである。
先読み処理(図36、S414)では、まず、取得した特別当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、変動開始時の当否判定を判定する(S421)。変動開始時の当否判定とは、変動開始となるときの遊技状態が通常遊技状態(低確率)であるか、確変遊技状態(高確率遊技状態)であるかを、特別図柄1保留球格納エリア203a、特別図柄2保留球格納エリア203bに格納されている各カウンタ値より先に変動表示されるものの当否判定とその当たり種別により判定する。
S422の処理では、S421の処理において実行した判別結果が当たりであるか判別する(S422)。判別結果が当たりであると判別した場合には(S422:Yes)、当たり種別は大当たりAであるか特別当たり種別カウンタC2に基づいて判別する(S423)。当たり種別が大当たりAであると判別された場合には(S423:Yes)、大当たりAを示す入賞コマンドを設定する(S424)。一方、大当たり種別が大当たりBであると判別した場合には(S423:No)、大当たりBであることを示す入賞コマンドを設定する(S425)。また、S422の処理において、判別した当否判定の結果が外れであると判別した場合には(S422:No)、外れ入賞コマンドを設定する(S426)。
このように、変動開始となる前に、事前に当否判定をした結果が、保留球が成立した毎に音声ランプ制御装置113に対して入賞コマンドとして出力されるので、音声ランプ制御装置113は、事前に当否判定結果とその当たり種別を認識できる。よって、音声ランプ制御装置113によって、入賞コマンドに基づいて、遊技者に事前に保留球に対する当否判定結果を報知する予告演出(例えば、保留図柄の色について当否判定結果を報知する色に可変させたり、保留球の中の当否判定結果を報知するための報知音を出力する等の演出)を実行させることができる。また、入賞コマンドは、保留球が成立した毎にその保留球に対して一つの入賞コマンドが出力されるので、音声ランプ制御装置113では、保留球の成立に対しても認識することができる。
次に、図37を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理(S106)について説明する。図38は、この普通図柄変動処理(S106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理(S106)は、タイマ割込処理(図32参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う第2図柄の変動表示や、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(S601)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(S601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(S601:No)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S602)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中でなければ(S602:No)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S603)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(S604)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0であれば(S604:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が0でなければ(S604:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)を1減算する(S605)。
次に、普通図柄保留球格納エリア203cに格納されたデータをシフトする(S606)。S606の処理では、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203cの実行エリアに格納されている普通当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S607)。
次に、普通図柄変動開始処理を実行して(S608)、本処理を終了する。尚、普通図柄変動開始処理は図38を参照して後述する。S602の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であれば(S602:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S609)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、図38のS637の処理またはS638の処理によって予め設定された時間である。
S609の処理において、変動時間が経過していなければ(S609:No)、本処理を終了する。一方、S609の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S609:Yes)、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(S610)。S610の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、図38のS627の処理またはS631の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置83にいおいて停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、図38のS635の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。S610の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図42参照)の第2図柄表示更新処理(S1007参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、図38のS627の処理またはS631の処理またはS635の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置83において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(S611)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(S611:Yes)、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開閉制御開始を設定し(S612)、本処理を終了する。S612の処理によって、電動役物64cの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図42参照)の電動役物開閉処理(S1005参照)が実行された場合に、電動役物64cの開閉制御が開始され、図38のS630の処理またはS634の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物64cの開閉制御が継続される。一方、S611の処理において、今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(S611:No)、S612の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図38のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動開始処理(S608)を説明する。図38は、この普通図柄変動開始処理(S608)を示すフローチャートである。この普通図柄変動開始処理(S608)は、タイマ割込処理(図32参照)の中で実行される普通図柄変動処理(図37参照)の中で実行される普通図柄の変動開始時の設定を実行するための処理である。
今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S621)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S621:Yes)、S624の処理に移行する。
S621の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S621:No)、確変または時短中であるか否かを判別する(S622)。確変でも時短中でもなければ(S622:No)、S624の処理に移行する。
確変または時短中であれば(S622:Yes)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、図37のS607の処理で取得した普通当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)と基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S623)。具体的には、普通当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)に格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5〜204」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0〜4,205〜239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図17(a)参照)。
S624の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、図37のS607の処理で取得した普通当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)とに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S624)。具体的には、普通当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通当たり乱数テーブル202c(図17(a)参照)に格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5〜20」の範囲にあれば、普通図柄の通常当たりであると判定し、「21〜28」の範囲にあれば、普通図柄の長時間当たりであると判定し、「0〜4,29〜239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図17(a)参照)。
本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、普通図柄の抽選が当たりとなりにくくなるように構成されている。これは、特別図柄の大当たり中(即ち、特別遊技状態中)は、遊技者が特別入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第2始動口64bに付随する電動役物64cが開放されて、特別入賞口65aに入賞させようとした球が、第2始動口64bに入ることをできるだけ抑制するためである。尚、特別入賞口65aは、第2始動口64bの直ぐ下に設けられているので、特別図柄の大当たり中に第2始動口64bに球が入ることを抑制していても、第2始動口64bには球が多く入球する。その結果、殆どの場合、パチンコ機10が特別遊技状態に移行している間に、第2始動口64bについての保留球数は最大(4回)になる。
次に、S623またはS624の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(S625)、普通図柄の当たりであると判定された場合には(S625:Yes)、普通図柄の当たりの種別は長時間当りか判定する(S626)。普通図柄の当たりの種別は長時間当りと判定された場合には(S626:Yes)、長時間当たり時の表示態様を設定する(S627)。このS627の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。次に、長時間当り開始コマンドを設定し(S627)、長時間開放フラグ203iをオンする(S629)。そして、S630の処理へ移行する。
S626の処理で、普通図柄の当たりの種別は通常当たりであると判定されると(S626:No)、通常当たり時の表示態様を設定する(S631)。次に、確変または時短中であるか否かを判定する(S632)。
そして、確変または時短中であれば(S632:Yes)、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S633)。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S633:Yes)、S634の処理に移行する。本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、球が第2始動口64bに入ることをできるだけ抑制するために、普通図柄の当たりになった場合でも、普通図柄の外れとなった場合と同様に、電動役物64cの開放回数および開放時間が設定される。
S633の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S633:No)、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開放期間を2秒間に設定すると共に、その開放回数を2回に設定し(S630)、S636の処理へ移行する。S630の処理では、開放回数カウンタ203gに2を設定し、開放時間カウンタ203hに2秒に相当する値を設定する。
S632の処理において、確変でも時短中でもなければ(S632:No)、S634の処理へ移行する。S632の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開放期間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S634)、S636の処理へ移行する。S634の処理では、開放回数カウンタ203gに1を設定し、開放時間カウンタ203hに0.2秒に相当する値を設定する。
S625の処理において、普通図柄の外れであると判定された場合には(S625:No)、外れ時の表示態様を設定する(S635)。このS635の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。外れ時の表示態様の設定が終了したら、S636の処理へ移行する。
S636の処理では、確変中か否かを判定し(S636)、確変中であれば(S636:Yes)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を3秒間に設定して(S637)、本処理を終了する。一方、S636の処理で確変中でなければ(S636:No)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を30秒間に設定して(S638)、本処理を終了する。このように、特別図柄の大当たり中を除き、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第2始動口64bの解放期間が「0.2秒×1回→2秒間×2回」と非常に長くなるので、第2始動口64bへ球が入球し易い状態となる。
なお、本実施形態では、長時間当たりにおける開放時間や開放回数を確変状態、時短状態で普通図柄の当たりとなった場合と同一の動作としたが、それに限らず、異なる開放時間、開放回数で設定するように構成してもよい。
次に、図39のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理(S107)を説明する。図39は、このスルーゲート通過処理(S107)を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理(S107)は、タイマ割込処理(図32参照)の中で実行され、スルーゲート67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、普通当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し保留するための処理である。
スルーゲート通過処理では、まず、球がスルーゲート67を通過したか否かを判定する(S701)。ここでは、スルーゲート67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球がスルーゲート67を通過したと判定されると(S701:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S702)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S703)。
球がスルーゲート67を通過していないか(S701:No)、或いは、球がスルーゲート67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が4未満でなければ(S703:No)、S706の処理へ移行する。一方、球がスルーゲート67を通過し(S701:Yes)、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)が4未満であれば(S703:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203fの値(M)を1加算する(S704)。そして、上述したタイマ割込処理のS103で更新した普通当たり乱数カウンタC4の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203cの空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納して(S705)、S706の処理へ移行する。尚、S705の処理では、普通図柄保留球カウンタ203dの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
S706の処理では、取得した普通当たり乱数カウンタC4の値に基づいて、変動開始時の普通図柄の当否判定を判別して(S706)、S707の処理へ移行する。S707の処理では、普通図柄の当否判定結果は当りか否か判別する(S707)。
S707の処理で、普通図柄の当否判定結果は当りである判別されると(S707:Yes)、普通図柄の当否判定結果の当たり種別は長時間当たりか判別する(S708)。普通図柄の当否判定結果の当たり種別は長時間当たりであると判別されると(S708:Yes)、長時間当たり普図入賞コマンドを設定し(S709)、本処理を終了する。
一方、S708の処理で、普通図柄の当否判定結果の当たり種別は通常当たりであると判別されると(S708:No)、当たり普図入賞コマンドを設定する(S710)。
一方、S707の処理で、普通図柄の当否判定結果は外れであると判別されると(S707:No)、外れ普図入賞コマンドを設定して(S711)、本処理を終了する。
図40は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S801)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図41を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図41は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S901)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S903)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S904)、オンされていれば(S904:Yes)、処理をS913へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S904:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S905)、記憶されていなければ(S905:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS913へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S905:Yes)、RAM判定値を算出し(S906)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S907:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS913へ移行する。なお、図42のS1014の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S913の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S913)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S914,S915)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S914,S915)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S914,S915)を実行する。RAMの初期化処理(S914,S915)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S914)、その後、RAM203の初期値を設定する(S915)。RAM203の初期化処理の実行後は、S911の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S904:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S905:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S907:Yes)、長時間開放フラグ203iに基づいて状態コマンドを送信する(S908)。次に、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S909)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S910)、S911の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S911の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S912)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図42を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図42は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1001〜S1007の各処理が実行され、その残余時間でS1010,S1011のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図32参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1001)。具体的には、タイマ割込処理(図32参照)におけるS101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理(図33参照)や始動入賞処理(図35参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、始動入賞処理や先読み処理(図36参照)で設定された入賞コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1002)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1003)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理を実行する(S1004)。大当たり制御処理では、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理(S1004)をメイン処理において実行しているが、タイマ割込処理において実行しても良い。
次に、第2始動口64bに付随する電動役物64cの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S1005)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理(図37参照)のS612の処理によって電動役物64cの開閉制御開始が設定された場合に、電動役物64cの開閉制御を開始する。尚、この電動役物64cの開閉制御は、普通図柄変動処理における図38のS630の処理またはS634の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで継続される。なお、電動役物開閉処理(S1005)の詳細は図43を参照して後述する。
次に、第1図柄表示装置37の表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S1006)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図34参照)のS307の処理またはS309の処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37において開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図34参照)のS308の処理またはS310の処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37において実行されている変動表示を終了し、特別図柄変動開始処理(図34参照)のS306の処理またはS308の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37に停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置83の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S1007)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動開始処理(図38参照)のS637の処理またはS638の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置83において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置83では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理(図37参照)のS610の処理によって第2図柄表示装置83の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置83において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動開始処理(図38参照)のS627の処理またはS631の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1008)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1008:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1009)、既に所定時間が経過していれば(S1009:Yes)、処理をS1001へ移行し、上述したS1001以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1009:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、普通初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1010,S1011)。
まず、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1010)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299、239)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1002の処理と同一の方法によって実行する(S1011)。
ここで、S1001〜S1007の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2(即ち、特別当たり乱数カウンタC1の初期値、普通当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S1008の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1008:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図40のNMI割込処理が実行されたということなので、S1012以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1012)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S1013)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1014)、RAM203のアクセスを禁止して(S1015)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1008の処理は、S1001〜S1007で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1010とS1011の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S901)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図43のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される電動役物開閉処理(S1005)を説明する。図43は、この電動役物開放処理(S1005)を示すフローチャートである。この電動役物開放処理(S1005)は、メイン処理(図42参照)の中で実行され、普通図柄変動処理(図37参照)のS612の処理によって電動役物64cの開閉制御開始が設定された場合に、電動役物64cの開閉制御をするための処理である。
電動役物開放処理においては、まず、電動役物64cが開放中か否か判定する(S1101)。電動役物64cが開放中であると判定されると(S1101:Yes)、開放時間カウンタ203hが0か否かによって、電動役物64cの閉鎖タイミングか否か判定する(S1102)。電動役物64cの閉鎖タイミングであると判定されると(S1102:Yes)、電動役物64cの閉鎖を設定して(S1103)、本処理を終了する。
S1102の処理で、電動役物64cの閉鎖タイミングでないと判定されると(S1102:No)、開放時間カウンタ203hを1減算して(S1104)、本処理を終了する。これにより、タイマ割込処理(図32参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で1減算できるので、S1109の処理で設定した値から、正確に時間を計時できる。
S1101の処理で、電動役物64cが開放中でないと判定されると(S1101:No)、開放回数カウンタ203gが1より大きいか判定する(S1105)。開放回数カウンタ203gが0であると(S1105:No)、本処理を終了する。開放回数カウンタ203gが1より大きいと(S1105:Yes)、電動役物64cの開放タイミングか否か判定する(S1106)。電動役物64cの開放タイミングでないと判定されると(S1106:No)、本処理を終了する。
S1106の処理で、電動役物64cの開放タイミングであると判定されると(S1106:Yes)、開放回数カウンタ203gを1減算し(S1107)、電動役物64cの開放を設定し(S1108)、開放時間カウンタ203hに2秒に相当する値を設定して(S1109)、本処理を終了する。
<音声ランプ制御装置113により実行される制御処理>
次に、図44から図60を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図44を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図44は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1201)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1318の電源断処理(図46参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1202)。図46を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図46のS1315参照)、S1318の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1318の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1202:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1203)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1206の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1203:Yes)、S1204へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1203:No)、S1208へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1203:Yes)、S1204へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1203:No)、S1208へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1202:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1318の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1204へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1204の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1204)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1205:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1206)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1205:No)、RAM223の異常を報知して(S1207)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1208の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1208)。電源断フラグはS1318の電源断処理の実行時にオンされる(図46のS1317参照)。つまり、電源断フラグは、S1318の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1208の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1208:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1209)、RAM223の初期値を設定した後(S1210)、割込み許可を設定して(S1211)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1208の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1204からS1206の処理を経由してS1208の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1208:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1209をスキップして、処理をS1210へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1210)、割込み許可を設定して(S1211)、メイン処理へ移行する。その後、主制御装置110より状態コマンドを受信したか判別する(S1212)。なお、この状態コマンドは、主制御装置110のMPU201が実行する立ち上げ処理(図41参照)のS908の処理において、長時間開放フラグ203iに基づいて普通図柄の長時間当たり中であるかを示すコマンドである。S1212の処理において、状態コマンドを受信していると判別された場合には(S1212:Yes)、受信した状態コマンドに基づいて、サブ長時間開放フラグ223hを設定する(S1213)。ここでは、受信した状態コマンドが長時間当たり中であることを示している場合には、サブ長時間開放フラグ223hをオンに、長時間当たりでないと示している場合には、サブ長時間開放フラグ223hをオフに設定する。
このように、電源投入時に、普通図柄の長時間当たり中であるか否かを判別できるコマンドが主制御装置110より出力されることで、音声ランプ制御装置113側も、その状態を判別することができる。
なお、S1209のクリア処理をスキップするのは、S1204からS1206の処理を経由してS1208の処理へ至った場合には、S1204の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1214の処理では、時間設定処理を実行する(S1214)。なお、この時間設定処理(S1214)については、図45を参照して、詳細について説明する。
次に、図45を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する立ち上げ処理(図44参照)内の一処理である時間設定処理(S1214)について説明する。図45は、この時間設定処理(S1214)を示したフローチャートである。時間設定処理(図45、S1214)では、設定スイッチ291の設定を判別して、時間演出を実行するか否かを判別して、時間演出を実行する設定であれば、RTC292より時間情報を取得して、その時間情報に基づいて、準備期間と時間演出期間をそれぞれ設定時間記憶エリア223nに設定する処理を実行する。
時間設定処理(図45、S1214)では、まず、設定スイッチ291の設定は、設定「1」又は設定「3」であるか判別する(S1221)。設定スイッチ291の設定が設定「1」または設定「3」でないと判別した場合には(S1221:No)、この処理を終了する。一方、設定スイッチ291の設定が設定「1」又は設定「3」であると判別された場合には(S1221:Yes)、RTC292より時間情報を取得する(S1222)。
ここで取得される時間情報は、「時、分」の値が取得される。なおRTC292は、内部に電池を有した計時手段であり、パチンコ機10を組み立てる際に、所定の治具によりパチンコ機10に同じ現在時刻が初期設定される構成となっている。内部電池の容量は、約3年半程度の稼働時間となっている。また、RTC292は、カレンダー機能も有しており、「年月日」も判別可能な構成となっている。よって、例えば、クリスマスの日には、クリスマス専用の背景画像に変更させたり、サンタ等の特別なキャラクタ等を表示させる制御をすることも可能なように構成されている。
取得した時間情報は期限データ内であるか判別する(S1223)。ここで、期限データは、本実施形態では、RTC292の内部電池の容量である3年半以内の3年に設定されている。製造時に予め設定された日にちから3年後の日付が期限データとして設定されており、その日にち以降であると判別された場合には、時間演出の設定が実行されないように構成されている。このように構成することで、電池の容量不足等により、時間に遅れ等が生じて、パチンコ機10同士で時間演出の開始タイミングの同期ができなくなる不具合を防止できる。
なお、本実施形態では、製造時に予め設定された日にちから3年後の日付であるかを判別して、後述する時間演出実行フラグ223mをオンに設定するように構成したが、それに限らず、RTC292に電力を供給している電池の電圧値を判別して、電圧値が所定電圧以上(例えば、3.3V以上)である場合には、時間演出実行フラグ223mをオンに設定するようにしてもよい。ここでは、RTC292が正常に動作可能な電圧値以上に設定することが望ましい。
S1223の処理において、取得した時間情報が期限データ外である、即ち、3年以上経過していると判別した場合には(S1223:No)、この処理を終了する。一方、取得した時間情報が期限データ内である、即ち、3年以内であると判別した場合には(S1223:Yes)、時間演出実行フラグ223mをオンに設定する(S1224)。取得した時間情報に基づいて、準備期間、時間演出期間をそれぞれ算出して、設定時間記憶エリア223nに設定する(S1225)。
なお、本実施形態では、取得した時間情報に基づいて、24時間分の準備期間、時間演出期間を算出して設定時間記憶エリア223nに設定するように構成したが、それに限らず、まず、通常に遊技を実行する54分を設定して、その期間をカウントダウンまたは、カウントアップ等で計測して、54分が経過したことに基づいて、準備期間を設定するように構成してもよい。また、それ以外にも、54分後の時間を設定して、その時間に達したことを契機に次の期間の時間を設定するように構成してもよい。このように構成することで、記憶エリアの必要容量を少なくすることができる。よって、パチンコ機10をより安価に構成することができる。
次に、図46を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図46は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから、又は、今回のS1301の処理が実行されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S1301)、1m秒以上経過していなければ(S1301:No)、S1302〜S1310の処理を行わずにS1311の処理へ移行する。S1301の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S1302〜S1310が主に表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S1311のコマンド判定処理や、S1312の変動表示設定処理や、図示を省略した各種カウンタ値を更新する処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S1311の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1312の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1301の処理で1m秒以上経過していれば(S1301:Yes)、まず、S1303〜S1314の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1302)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1308の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1303)、その後電源投入報知処理を実行する(S1304)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1305の処理へ移行する。
S1305の処理では客待ち演出処理が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1306)。客待ち演出処理では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、特別図柄保留球数カウンタ223bの値に応じて保留ランプ(図示せず)を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1307)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。なお、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)については、図59を参照して、詳細について後述する。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理を実行し(S1308)、その後音編集・出力処理を実行する(S1309)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1309の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S1310)、S1311の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1308のランプ編集処理が実行される。なお、S1309の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S1311の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S1311)。このコマンド判定処理の詳細については、図47を参照して後述する。このコマンド判定処理(図47、S1311)の処理が実行された後には、変動表示設定処理が実行される(S1312)。変動表示設定処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドが生成されて設定される。その結果、そのコマンドが表示制御装置114に送信される。尚、この変動表示設定処理の詳細については、図54を参照して後述する。
S1312の処理が終わると、先読み演出選択処理を実行する(S1313)。この先読み演出選択処理(S1313)については、図55を参照して、詳細について後述する。先読み演出処理(S1313)を実行した後には、同期演出管理処理(S1314)の処理を実行する。この同期演出管理処理(S1314)については、図56を参照して、詳細について後述する。
S1314の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1315)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1315の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1315:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1317)、電源断処理を実行する(S1318)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1319)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1315の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1315:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1316)、RAM223が破壊されていなければ(S1316:No)、S1301の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1316:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図47を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1311)について説明する。図47は、このコマンド判定処理(S1311)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1311)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図46参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S1401)。変動パターンコマンドを受信した場合には(S1401:Yes)、変動パターン受信処理を実行する(S1402)。その後、この処理を終了する。
ここで、図48を参照して、この変動パターン受信処理(S1402)の詳細について説明する。図48は、この変動パターン受信処理を示したフローチャートである。
変動パターン受信処理(S1402)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dをオンし(S1421)、変動パターン選択処理を実行する(S1422)。なお、この変動パターン選択処理(S1422)では、設定されている演出モードに基づいて、変動パターンや予告演出を選択する処理を実行する。
ここで、図49を参照して、この変動パターン選択処理(S1422)について説明する。図49は、変動パターン選択処理(S1422)を示したフローチャートである。変動パターン選択処理(図49、S1422)では、まず、演出カウンタ223kの値が取得される(S1431)。演出モード記憶エリア223wに設定されている演出モードが演出モードAであるか判別する(S1432)。演出モードAが設定されていると判別した場合には(S1432:Yes)、対応する特別図柄の変動パターン選択テーブルA(図18または図21)より当否判定結果、保留個数、変動種別カウンタCS1の値に基づいて、変動パターンを選択して設定する(S1433)。その後、予告選択テーブルA(図25(a)参照)より予告演出表示を当否判定結果、演出カウンタ223kの値に基づいて選択して設定する(S1434)。タッチ予告選択テーブル222f(図26(a)参照)より選択して設定する(S1435)。
一方、S1432の処理において、演出モードAが設定されていないと判別した場合には(S1432:No)、演出モードBが設定されているか判別する(S1436)。演出モードBが設定されていると判別した場合には(S1436:Yes)、対応する特別図柄の変動パターン選択テーブルB(図20(a)または図22(a)参照)より変動パターンを選択して設定する(S1437)。
一方、S1436の処理において、演出モードBが設定されていない、即ち、演出モードCが設定されていると判別した場合には(S1436:No)、対応する特別図柄の変動パターン選択テーブルC(図20(b)または図22(b)参照)より変動パターンを選択して設定する(S1438)。予告選択テーブルCより予告演出表示を選択して設定する(S1439)。タッチ予告選択テーブル222f(図26(a)参照)より予告演出表示を選択して設定する(S1440)。
このように、設定されている演出モードに基づいて、選択される変動パターンを切替えて構成することができる。また、選択される変動パターンは、主制御装置110のMPU201が変動パターンコマンドにより指定した変動時間、当否判定結果と同一であり、その変動時間で、表示される演出表示の内容や、リーチ表示態様(ノーマルリーチか、スーパーリーチかまたはその種類)を音声ランプ制御装置113により変更して選択している。よって、遊技者の利益に関わる当否判定結果や、射幸性に関わる変動時間については、主制御装置110のMPU201により決定されたものに従って変更しないので、予め定められたパチンコ機10の設計値に従った遊技を行うことができる。
また、予告演出についても、変動開始時に当否判定結果、変動パターンの内容(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等)、演出カウンタ223kの値に基づいて決定されるので、表示開始のタイミング等を判別して選択する処理をする必要が無く、制御負荷を軽減することができる。また、本実施形態では、変動パターンによって、予告を表示するタイミングが予め定められており、そのタイミングを示した表示用予告表示コマンドが設定されることで、表示制御装置114において、そのタイミングで表示されるように設定される。
ここで、図48に戻って説明を続ける。変動パターン選択処理(図49、S1422)が実行された後には、保留演出選択処理を実行する(S1423)。保留演出選択処理(S1423)では、長時間当たりにおいて第2始動口64bに入賞した保留球の変動開始に対して表示する予告演出を設定する処理が実行される。
ここで、図50を参照して、この保留演出選択処理(S1423)について説明する。図50は、この保留演出選択処理(S1423)を示したフローチャートである。
保留演出抽選処理(図50、S1423)では、まず、保留演出カウンタ223jの値が0より大きい値であるか判別する(S1451)。保留演出カウンタ223jの値が0以下であると判別した場合には(S1451:No)、変動開始となる保留球は、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球の変動開始であるか判別する(S1452)。開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球の変動開始であると判別した場合には(S1452:Yes)、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球数に対応して、保留演出カウンタ223jの値を設定する(S1453)。ここで、開放演出フラグ223iは、普通図柄の長時間当たりに基づいて、電動役物64cが開放されて第2始動口64bに入球して成立した保留球が判別可能なようにそれぞれ、その保留球に対応してオンに設定するフラグである。S1453の処理では、例えば、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球数が3個であれば、保留演出カウンタ223jの値が3に設定される。一方、S1452の処理において、開放演出フラグ223iがオフに設定されている保留球の変動開始であると判別した場合には(S1452:No)、この処理を終了する。
S1451の処理において、保留演出カウンタ223jの値が0より大きい値であると判別した場合には(S1451:Yes)、演出カウンタ223kの値を取得する(S1454)。取得した演出カウンタ223kの値に基づいて、保留演出カウンタ223jの値に対応した予告演出表示態様を保留演出選択テーブル222b(図24(a)参照)より選択して設定する(S1455)。
ここで、保留演出選択テーブル222bは、図24(a)に示すように、変動開始となる当否判定結果または開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球の当否判定結果別に、それぞれ保留演出カウンタ223jの値に対応して、演出カウンタ223kの値により各予告演出表示が設定されている。よって、当否判定結果、演出カウンタ223kの値、保留演出カウンタ223jの値に基づいて各予告演出表示態様が決定される。
なお、本実施形態では、特図2変動パターン選択テーブルA(図21参照)で示したように、当否判定結果が外れである場合にも、保留球が0個である場合には、必ず、「リーチ外れ」の変動パターンが選択されるように設定したので、保留演出カウンタ223jが示す保留球が0個の場合を示す「1」である場合には、「大チャンス」等の予告表示態様が保留演出カウンタ223jの値が「2〜4」である場合よりも選択され易く構成されており、遊技者に大当たりへの期待をより持たせるように構成されている。
よって、遊技者は、長時間当たりにより第2始動口64bへ入球すると、連続性のある演出がその保留球の間で実行され、最後の変動では必ず、リーチ表示態様となるので、通常時の第1始動口64aに入球した抽選(通常遊技状態での第1始動口64aに入球した抽選)よりも大当たりへの期待を持って遊技を行うことができる。従って、遊技者は、長時間当たりの発生をより期待して遊技を行うことができ、遊技に早期に飽きてしまうのを抑制できる。
S1455の処理が実行されると、S1455の処理で設定した予告演出表示を第3図柄表示装置81に表示させることを指示する表示用予告表示コマンドを設定(生成)する(S1456)。その後、保留演出カウンタ223jの値を1減算して(S1457)、この処理を終了する。
ここで、図48に戻って説明を続ける。保留演出選択処理(図50、S1423)が実行された後には、保留個数移行処理が実行される(S1424)。保留個数移行処理(S1424)では、特別図柄2が変動表示される契機であれば、普通図柄の長時間当たりに基づいた電動役物64cの開放に基づいて、成立した保留球であることを示す開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球に対して、その開放演出フラグ223iを1つ前の保留個数を示すエリアに移行させる処理を実行する。
次に、図51を参照して、この保留個数移行処理(S1424)について説明する。図51は、この保留個数移行処理(S1424)を示したフローチャートである。保留個数移行処理(図51、S1424)では、まず、特別図柄2(特図2)の変動開始契機であるか判別する(S1461)。特別図柄2の変動開始の契機であると判別された場合には(S1461:Yes)、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球があるか判別する(S1462)。開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球がないと判別された場合には(S1462:No)、この処理を終了する。一方、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球が記憶されていると判別した場合には(S1462:Yes)、各保留球数に対応した開放演出フラグ223iをそれぞれ1つ前の保留球数に対応したエリアにシフトして記憶される(S1463)。一方、S1461の処理において、特別図柄1の変動開始契機であると判別した場合には(S1461:No)、この処理を終了する。
なお、開放演出フラグ223iは、特別図柄2の各保留球1〜4と実行エリアとに対応してそれぞれ個別に設定されており、長時間当たり中に成立した保留球に対してオンに設定される。そして、保留球の消化に伴って、その保留球の消化に対応した予告演出表示が設定されると、開放演出フラグ223iも1つ前の保留球に対応するエリアにシフトされる。よって、正確に、長時間当たり中に成立した保留球であるか否かを判別できる。
ここで、図48に戻って説明を続ける。保留個数移行処理(S1424)を実行した後には、変動回数カウンタ223uを1加算して(S1425)、この処理を終了する。この変動回数カウンタ223uは、電源がパチンコ機10に投入されてからの特別図柄の変動回数をカウントするためのカウンタであり、電源が断されると、初期値である0にリセットされる。
なお、本実施形態では、電源がパチンコ機10に投入されてからの変動回数をカウントするように構成したが、それに限らず、変動回数は、電源断しても専用のバックアップ電源を設けて保持されるように構成し、RTC292により計時データを取得して一日単位での変動回数を識別できるように構成するようにしてもよい。RTC292より計時データを定期的に取得して、日付が更新されると、変動回数カウンタ223uの値を日付に対応した記憶エリアに保存して、その後、変動回数カウンタ223uの値を初期値である0にリセットする構成等が考えられる。
ここで、図47に戻って説明を続ける。S1401の処理において、変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合には(S1401:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S1403)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S1403:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223eをオンに設定し(S1404)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S1405)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図54参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、停止種別コマンドを受信していない場合には(S1403:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S1406)。そして、保留球数コマンドを受信した場合には(S1406:Yes)、保留球数コマンド受信処理を実行する(S1407)。この保留球数コマンド受信処理(S1407)では、受信した保留球数コマンドに基づいて、保留球数を対応する特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bにそれぞれ格納する処理を実行し、普通図柄の長時間当たり中であるかを判別して、長時間当たり中である場合には、新たに記憶された特別図柄2の保留球に対して、開放演出フラグ223iをオンに設定する処理を実行する。また、S1407の処理では、更新された特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値をそれぞれ表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定する。S1407の処理の終了後は、メイン処理に戻る。
ここで、図52を参照して、この保留球数コマンド受信処理(S1407)について説明する。図52は、この保留球数コマンド受信処理(S1407)を示したフローチャートである。
保留球数コマンド受信処理(図52、S1407)では、まず、受信したコマンドからそれぞれの保留球数を抽出し、対応する特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bにそれぞれ保留球数を設定する(S1471)。次に、サブ長時間開放フラグ223hがオンであるか判別する(S1472)。サブ長時間開放フラグ223hがオンであると判別された場合には(S1472:Yes)、特別図柄2の保留球数コマンドを受信したか判別する(S1473)。特別図柄2の保留球数コマンドを受信したと判別した場合には(S1473:Yes)、対応する保留球数の開放演出フラグ223iをオンに設定する(S1474)。一方、S1472の処理において、サブ長時間開放フラグ223hがオフであると判別した場合(S1472:No)、またはS1473の処理で特別図柄2の保留球数コマンドを受信していないと判別した場合には(S1473:No)、この処理を終了する。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1始動口64aまたは第2始動口64bに入賞(始動入賞)したとき、又は、特別図柄の抽選が行われたときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、又は、特別図柄の抽選が行われる毎に、S1407の処理によって音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球カウンタ223bの値を主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値にそれぞれ合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値が主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値とずれても、始動入賞の検出時や特別図柄の抽選時に、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値を修正し、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203d、特別図柄2保留球数カウンタ203eの値に合わせることができる。尚、S1407の処理が実行されると、更新された特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
ここで、図47に戻って説明を続ける。S1406の処理において、保留球数コマンドを受信していない場合には(S1406:No)、次いで、主制御装置110より特別図柄の入賞コマンドを受信したか否かを判定する(S1408)。そして、入賞コマンドを受信した場合には(S1408:Yes)、入賞コマンド受信処理を実行し(S1409)、受信した入賞コマンドが示す入賞情報を入賞情報格納エリア223fに格納する(S1410)。その後、メイン処理に戻る。上述したように、本パチンコ機10では、球が第1始動口64aまたは第2始動口64bへ入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において各カウンタC1〜C3の各値が取得され、その取得された各カウンタC1〜C3の各値が、特別図柄1保留球格納エリア203a、特別図柄2保留球数格納エリア203bにそれぞれ記憶される。また、主制御装置110において各カウンタC1〜C2、CS1の各値が取得されると直ちに、本来の特別図柄の大当たり抽選とは別に、取得された各カウンタC1〜C2の各値から、その本来の抽選が行われた場合に得られる各種情報が先読み(予測)される。そして、主制御装置110において先読みが終了すると、先読みにより得られた各種情報(当否、停止種別、変動パターン)を含む入賞コマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。
ここで、図53を参照して、入賞コマンド受信処理(S1409)について説明する。図53は、入賞コマンド受信処理(S1409)を示したフローチャートである。入賞コマンド受信処理では、まず、サブ長時間開放フラグ223hがオンであるか、即ち、長時間当たり中であるか判別する(S1481)。サブ長時間開放フラグ223hがオフであると判別した場合には(S1481:No)、この処理を終了する。一方、サブ長時間開放フラグ223hがオンであると判別した場合には(S1481:Yes)、特別図柄2の入賞コマンドを受信したか判別する(S1482)。
S1482の処理において、特別図柄2の入賞コマンドを受信していないと判別した場合には(S1482:No)、この処理を終了する。一方、特別図柄2の入賞コマンドを受信していると判別した場合には(S1482:Yes)、対応する保留球数の開放演出フラグ223iをオンに設定する(S1483)。
ここで、開放演出フラグ223iは、各保留エリアと実行エリアに対応して、それぞれフラグが設定されている。よって、受信した特別図柄2の入賞コマンドが示す保留球数に対応した開放演出フラグ223iがオンに設定される。これにより、長時間当たりで記憶された保留球とそれ以外の保留球とを区別して識別することができる。
ここで、図47に戻って説明を続ける。S1408の処理において、特別図柄の入賞コマンドを受信していない場合には(S1408:No)、次いで、主制御装置110より普通図柄の入賞コマンドを受信したか判別される(S1411)。普通図柄の入賞コマンドを受信していると判別した場合には(S1411)、受信した入賞コマンドが示す普通図柄の入賞情報が普通入賞情報格納エリア223gに設定される(S1412)。その後、メイン処理に戻る。上述したように、本パチンコ機10では、球がスルーゲート67を通過すると、主制御装置110において普通当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得された普通当たり乱数カウンタC4の値が、普通図柄保留球格納エリア203fに記憶される。また、主制御装置110において普通当たりカウンタC4の値が取得されると直ちに、本来の普通図柄の当たり抽選とは別に、取得された普通当たり乱数カウンタC4の値から、その本来の抽選が行われた場合に得られる各種情報が先読み(予測)される。そして、主制御装置110において先読みが終了すると、先読みにより得られた各種情報(当否、当たり種別)を含む普通図柄の入賞コマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。
一方、S1411の処理において、普通図柄の入賞コマンドを受信していない場合には(S1411:No)、加算コマンドを受信したか判別する(S1413)。加算コマンドを受信したと判別した場合には(S1413:Yes)、受信した加算コマンドが示す情報を加算コマンド記憶エリア223xに設定する(S1414)。加算コマンド受信フラグ223yをオンに設定する(S1415)。
一方、S1413の処理において、加算コマンドを受信していないと判別した場合には(S1413:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判定し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1416)、メイン処理に戻る。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。
次に、図54を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1312)について説明する。図54は、この変動表示設定処理(S1312)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(S1312)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図46参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理(図54、S1312)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dがオンか否かを判別する(S1501)。そして、変動開始フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1501:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S1505の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223dがオンであると判別された場合(S1501:Yes)、変動開始フラグ223dをオフし(S1502)、次いで、変動パターン選択処理(図49参照)のS1433、S1437、S1438のいずれかの処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(S1503)。
そして、取得した変動パターン種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1504)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
次いで、図示は省略したが、入賞情報格納エリア223fに格納されたデータをシフトする。この処理では、入賞情報格納エリア223fの第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、第1エリア→実行エリア、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、S1505の処理へ移行する。
S1505の処理では、RAM233に設けられた停止種別選択フラグ223eがオンか否かを判別する(S1505)。そして、停止種別選択フラグ223eがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1505:No)、S1510の処理を実行する。一方、停止種別選択フラグ223eがオンであると判別された場合(S1505:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフし(S1506)、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1507)。次に、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(S1508)、S1509の処理へ移行する。
S1509の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1509)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。S1509の処理が実行された後には、S1510の処理へ移行する。
S1510の処理では、加算コマンド受信フラグ223yがオンであるか判別する(S1510)。SW有効時間カウンタ223qの値は0であるか判別する(S1511)。SW有効時間カウンタ223qの値が0であると判別した場合には(S1511:Yes)、設定されている背景モードに基づいて、受信している加算情報に基づいて表示演出内容を決定する(S1512)。その後、設定されている表示演出内容に基づいて、表示用加算コマンドを設定する(S1513)。
ここで、S1512の処理では、受信している加算コマンドが示す情報と設定されている背景モードに対応する表示演出内容が選択され設定される。なお、この表示内容については、変動パターン選択テーブル222aに設定されている。具体的には、特別図柄1の変動パターンであり、当否判定結果が外れ、保留個数が2個、変動種別カウンタCS1の値が160である場合には、図19に示すように、主制御装置110からは、変動パターンコマンドとして「A1B4」、加算コマンドとして「B0B2」が出力される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドに基づいて、各背景モードに対応した固定時間における表示態様を決定して、表示制御装置114に対してコマンドを出力する。その後、SW有効時間が経過した後に、設定されている背景モードに対応した表示態様のみを加算時間の開始時に設定するように表示制御装置114に対して出力する。
上記した例では、SW有効時間が0となった時に、海中の背景モードが選択されていれば、スーパーリーチ外れ変動パターンA1のリーチ表示態様以降(加算時間以降)の変動表示態様が設定される。詳細には、図18に示すように、チャンス演出(図13(a)参照)が設定される。また、浜辺の背景モードが選択されている場合には、スーパーリーチ外れ変動パターンA2のリーチ表示態様以降の表示態様が設定される。詳細には、図18に示すように、連続演出(図13(b)参照)が設定される。
このように構成することで、変動開始時に設定する特別図柄の変動開始に必要なデータ等を設定する処理を軽減することができる。さらに、複数の背景モードに対応して、異なる表示態様を設定する必要がある場合でも、遊技者が切り替えることが可能な時間を含んだ期間に対して、各背景モードに対応した表示データを設定し、それ以降の期間では、設定されている背景モードに対応した表示データを設定すればよいので、特別図柄の変動表示に必要な制御処理を軽減することができる。
次に、図55を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理(図46参照)内の一処理である先読み演出選択処理(S1313)について説明する。図55は、この先読み演出選択処理(S1313)を示したフローチャートである。この先読み演出選択処理(図55、S1313)では、普通図柄および特別図柄の先読み結果に基づいて、第3図柄表示装置81に表示する予告演出表示を選択(決定)するための処理を実行する。
先読み演出選択処理(図55、S1313)では、まず、普通図柄の先読み演出が設定されているか判別する(S1601)。この普通図柄の先読み演出が設定されているかの判別は、先読み演出が選択されて、その表示期間であるかの判別により実行する。なお、専用のフラグを設定して、そのフラグを先読み演出が選択されることに基づいて、オンに設定して、先読み演出の表示が完了したことを契機にオフするように制御して、先読み演出が設定されているかを判別するように構成してもよい。
S1601の処理において、普通図柄の先読み演出が設定されていると判別した場合には(S1601:Yes)、この処理を終了する。一方、普通図柄の先読み演出が設定されていないと判別した場合には(S1601:No)、長時間当たりとなる普通図柄の保留が普通入賞情報格納エリア223gに記憶されているか判別する(S1602)。長時間当たりとなる普通図柄の保留が普通入賞情報格納エリア223gに記憶されていると判別した場合には(S1602:Yes)、長時間開放演出のタイミングであるか判別する(S1603)。
長時間開放演出とは、図5(a)に示したような、第3図柄表示装置81の小領域Ds2に表示された扉を開放させて、電動役物64cを模式的に示した図柄を表示して、電動役物64cが長時間当たりにより開放することを事前に報知する予告演出である。この長時間開放演出を開始するタイミングは、普通図柄が長時間当たりの当たりで停止表示される3秒前である。このように、長時間当たりとなる3秒前から長時間開放演出を表示するように構成することで、遊技者が電動役物64cの開放時を見逃すことを防止することができる。よって、第2始動口64bへ容易に入球させられる機会を逃すのを防止できる。また、遊技者は、長時間開放演出が実行されることを期待して遊技を行うことができ、遊技に早期に飽きてしまうのを防止できる。
S1603の処理において、長時間開放演出を実行するタイミングでないと判別した場合には(S1603:No)、この処理を終了する。一方、長時間開放演出を実行するタイミングであると判別した場合には(S1603:Yes)、開放演出の開始を設定する(S1604)。表示制御装置114に対して、図5(a)〜図6(a)に示す長時間開放演出を第3図柄表示装置81に表示することを指示する表示用開放演出コマンドを設定する(S1605)。
一方、S1602の処理において、長時間当たりとなる普通図柄の保留が普通入賞情報格納エリア223gに記憶されていないと判別した場合には(S1602:No)、先読み演出実行可能期間であるか判別する(S1606)。ここで、先読み演出実行可能期間とは、長時間開放演出の実行中でなく、大当たり遊技状態でない期間である。なお、本実施形態では、上記のように先読み演出実行可能期間を設定したが、それに限らず、その他適宜設定するように構成してもよい。
S1606の処理において、先読み演出実行可能期間でないと判別した場合には(S1606:No)、この処理を終了する。一方、先読み演出実行可能期間であると判別した場合には(S1606:Yes)、特別図柄または普通図柄の保留が記憶されているかを特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223b、普通保留球数カウンタ223cの値より判別する(S1607)。特別図柄または普通図柄の保留がないと判別した場合には(S1607:No)、この処理を終了する。一方、特別図柄または普通図柄の保留があると判別した場合には(S1607:Yes)、演出カウンタ223kの値を取得して先読み演出抽選テーブル222c(図24(b)参照)より先読み演出を実行するか否かの抽選を実行する(S1608)。ここで、先読み演出抽選テーブル222c(図24(b))は、特別図柄の保留球に大当たりとなる保留球が記憶されている場合には、特別図柄の保留球に大当たりとなる保留球が記憶されていない又は特別図柄(特図)の保留球が無い場合よりも、先読み演出ありと抽選される確率が高く設定されている。よって、先読み演出が実行される頻度により遊技者が特別図柄の当否判定結果を事前に予測することができる。よって、先読み演出の内容だけでなく、その頻度を判別することも遊技者は楽しむことができる。
S1608の抽選結果が先読み演出ありであったか判別する(S1609)。抽選結果が先読み無しであると判別した場合には(S1609:No)、この処理を終了する。一方、抽選結果が先読み演出ありであると判別した場合には(S1609:Yes)、演出カウンタ223kの値を取得して、先読み演出選択テーブル222d(図24(c)〜(d)参照)より先読み演出を選択する(S1610)。選択された先読み演出を示す表示用先読み演出コマンドが設定される(S1611)。
ここで、先読み演出選択テーブル222dは、特別図柄1または特別図柄2の保留球がある場合に先読み演出を選択するための先読み演出抽選テーブル(図24(c))と普通図柄の保留のみがある場合に先読み演出を選択するための先読み演出抽選テーブル(図24(d))とで構成されている。特別図柄の保留球がある場合には、図24(c)に示したように、先読み演出が実行されるか否かの前兆(予告)を示す第3図柄表示装置81に表示された扉が小さく震動する演出の回数が設定されており、その後、扉が開放されて、その中にコメントが表示される。このコメントは、特別図柄の保留球の抽選結果を遊技者に予測させるための予告表示態様であり、抽選結果が当たり(大当たり)であることを示す、「やったね!!」や、「おめでとう!」の予告表示や、当たりの場合に外れの場合よりも選択され易い「チャンス!!」や「大チャンス!!」等の文字がそれぞれ、演出カウンタ223kの値に基づいて選択されるように構成されている。
このように構成することで、遊技者は、扉が開いた場合に表示されるコメント表示で特別図柄の抽選結果を事前に予測したり、判別したりすることが可能となる。よって、第3図柄表示装置81で変動表示されている特別図柄の変動パターンが大当たりへの期待度が低いものであっても、先読み演出により表示される内容で楽しむことができ、遊技に早期に飽きてしまうのを防止できる。
また、特別図柄の保留がない場合(普通図柄の保留のみである場合)には、図24(d)に示したように、扉の震動演出のみが選択されるように構成されている。なお、長時間開放演出が実行される場合には、2回の扉震動の演出が実行される。よって、2回の扉震動の演出が選択されると、遊技者は、扉が開いて長時間開放演出が実行されるのではという期待をする。よって、遊技者に長時間開放演出への期待感を持たせる機会を増大させることができる。また、図24(c)に示したように、扉震動の演出が3回以上実行されると必ず、扉開放の演出が実行されて、コメント表示されるように構成したので、遊技者は、連続して扉が震動するとその回数をカウントして、扉が開放することを期待する。また、扉震動が4回実行される場合は、特別図柄の保留球に大当たりとなる保留球が記憶されている場合にのみ実行されるように構成したので、遊技者は、扉震動が4回実行されることで、早期に大当たりを予測することができる。また、扉震動が実行されると、4回震動することを期待させて遊技者に高揚感(ドキドキする感覚)を与えることができる。
次に、図56を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理(図46)内の一処理である同期演出管理処理(S1314)について説明する。図56は、この同期演出管理処理(S1314)を示したフローチャートである。この同期演出管理処理(S1314)では、RTC292より時間情報を取得して、その時間情報に基づいて、準備期間、時間演出期間であるかを判別して、それを示す演出モードを設定する処理を実行する。
同期演出管理処理(図56、S1314)では、まず、時間演出実行フラグ223mがオンに設定されているか判別する(S1701)。時間演出実行フラグ223mがオフであると判別した場合には(S1701:No)、この処理を終了する。一方、時間演出実行フラグ223mがオンであると判別した場合には(S1701:Yes)、RTC292より「時、分」の時間情報を取得する(S1702)。準備期間中であることを示す準備期間フラグ223oがオンであるか判別する(S1703)。準備期間フラグ223oがオンであると判別した場合には(S1703:Yes)、S1702の処理で取得した時間データは、設定時間記憶エリア223nに設定されている時間演出期間であるか判別する(S1704)。時間演出期間でないと判別した場合には(S1704:No)、この処理を終了する。
一方、時間演出期間であると判別した場合には(S1704:Yes)、準備期間フラグ223oをオフに設定する(S1705)。開始期間フラグ223pをオンに設定する(S1706)。演出モード記憶エリア223wに演出モードCを設定する(S1707)。その後、演出変動処理を実行して(S1708)、この処理を終了する。
ここで、図57を参照して、演出変更処理(S1708)について説明する。図57は、この演出変更処理(S1708)を示したフローチャートである。この演出変更処理(図57、S1708)では、準備期間から時間演出期間に移行したことを契機に、変動中の特別図柄について、その当否判定結果が当たりであれば、スペシャル魚群を第3図柄表示装置81に表示して大当たりであることを事前に報知する処理を実行するための処理である。ここで、スペシャル魚群は、赤色の魚が群れを成して第3図柄表示装置81の右から左方向に泳ぐ予告演出表示である。なお、通常の魚群の予告演出表示は、青色の魚で構成されて、大当たりの期待度が高いことを遊技者に報知する。
演出変更処理(図57、S1708)では、まず、特別図柄(特別図柄1または特別図柄2)の変動中であるか判別する(S1721)。特別図柄の停止中であると判別した場合には(S1721:No)、この処理を終了する。一方、特別図柄の変動中であると判別した場合には(S1721:Yes)、変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりであるか判別する(S1722)。変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりであると判別した場合には(S1722:Yes)、スペシャル魚群の表示を示す表示用予告表示コマンドを設定する(S1723)。一方、S1722の処理において、当否判定結果が外れであると判別した場合には(S1722:No)、この処理を終了する。
このように、準備期間から時間演出開始期間に移行した場合には、変動中の特別図柄の当否判定結果をスペシャル魚群により事前に報知する構成としたので、時間演出期間となることで、遊技者に有利となる予告演出表示をすることができる。よって、時間演出期間が遊技者に有利な期間であるように遊技者に感じさせることができ、時間演出期間を楽しみに遊技を行うことができる。従って、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを抑制できる。
なお、本実施形態では、準備期間から時間演出期間に移行することで、事前に当否判定を報知する構成としたがそれに限らず、例えば、大当たりである場合には、その判定結果を報知する場合に、必ず大当たりBを報知する図柄で停止表示するように切替える処理を実行するように構成してもよい。そして、時間演出期間で実行される大当たり遊技中に、その大当たり種別が大当たりAであるか否かの演出を実行するように構成してもよい。このように構成することで、時間演出期間が大当たり遊技となってしまっても、特別な演出を遊技者に提供することができ、遊技者をより楽しませることができる。
次に、図58を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理(図46参照)内の一処理である保留個数表示更新処理(S1306)について説明する。図58は、この保留個数表示更新処理(S1306)を示したフローチャートである。
保留個数表示更新処理(図58、S1306)では、まず、保留図柄の個数に変更があるか判別する(S1801)。保留図柄に変更がないと判別した場合には(S1801:Yes)、この処理を終了する。一方、保留図柄の個数に変更があると判別した場合には(S1801:Yes)、開放演出フラグ223iがオンに設定されている特別図柄2の保留球があるか判別する(S1802)。開放演出フラグ223iがオンに設定されている特別図柄2の保留球があると判別した場合には(S1802:Yes)、対応する特殊保留図柄(本実施形態では、星型の保留図柄)とその他(開放演出フラグ223iがオンとなっている以外の保留球)の保留図柄とを示す表示用保留コマンドを設定する(S1803)。一方、S1802の処理において、開放演出フラグ223iがすべてオフである場合には(S1802:No)、設定されている特別図柄1保留球数カウンタ223a、特別図柄2保留球数カウンタ223bとの値に基づいて、表示する保留図柄を示す表示用保留コマンドを設定する(S1804)。
このように、開放演出フラグ223iがオンに設定されている保留球があるかを判別することで、その保留球の保留図柄を通常とは異なる特殊な図柄に変更して表示することができる。よって、遊技者に、長時間当たりで第2始動口64bに入賞した保留球であることを分かり易く認識させることができる。
次に、図59を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理(図46参照)内の一処理である枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)について説明する。図59は、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)では、まず、デモ画面が表示された待ち受け状態であるか判別する(S1901)。待ち受け状態であると判別した場合には(S1901:Yes)、枠ボタン22が押下(操作)されたか判別する(S1902)。枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1902:Yes)、設定スイッチ291の設定は設定「1」または「2」であるか判別する(S1903)。設定スイッチ291が設定「1」または設定「2」であると判別した場合には(S1903:Yes)、変動回数カウンタ223uの値が示す変動回数を表示制御装置114に通知するための表示用変動回数コマンドを設定する(S1904)。その後、S1905の処理を実行する。一方、S1901の処理において、待ち受け状態でないと判別した場合には(S1901:No)、S1905の処理を実行する。
S1905の処理では、センサ入力処理を実行する(S1905)。ここで、センサ入力処理(S1905)については、図60を参照して説明する。
図60は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)内の一処理であるセンサ入力処理(S1905)を示したフローチャートである。
センサ入力処理(図60、S1905)では、まず、センサ有効時間カウンタ223rが0より大きい値に設定されているか判別される(S1921)。センサ有効時間カウンタ223rが0以下の値であると判別した場合には(S1921:No)、予告演出表示が設定されているか判別する(S1922)。予告演出表示が設定されていると判別した場合には(S1922:Yes)、予告演出表示として設定されたセンサ有効時間をセンサ有効時間カウンタ223rに設定する(S1923)。一方、S1922の処理において、予告演出表示が設定されていないと判別した場合には(S1922:No)、この処理を終了する。
一方、S1921の処理において、センサ有効時間カウンタ223rが0より大きい値であると判別した場合には(S1921:Yes)、センサ有効時間カウンタ223rの値を時間経過分だけ減算して更新する(S1924)。タッチセンサ290はオンであるか、即ち、タッチセンサ290に遊技者が手等を近づけて操作したか判別する(S1925)。タッチセンサ290がオンであると判別した場合には(S1925:Yes)、センサ有効時間カウンタ223rの値が10秒以上であるか判別する(S1926)。センサ有効時間カウンタ223rの値が10秒以上であると判別した場合には(S1926:Yes)、現在の演出モードが演出モードCである(時間演出期間中)であるか判別する(S1927)。演出モードCであると判別した場合には(S1927:Yes)、S1928の処理を実行する。一方、演出モードC以外の演出モードであると判別した場合には(S1927:No)、この処理を終了する。
S1926の処理において、センサ有効時間カウンタ223rが10秒以下であると判別した場合には(S1926:No)、S1928の処理を実行する。S1928の処理では、タッチカウンタ223sの値を+1して更新し(S1928)、その更新したタッチカウンタ223sの値に対応した、表示用予告表示コマンドを設定する(S1929)。タッチカウンタ223sの値が選択しているタッチ予告演出表示に設定されている上限値であるか判別する(S1930)。タッチカウンタ223sの値が上限値であると判別した場合には(S1930:Yes)、タッチカウンタ223sの値を初期値である0にリセットする(S1931)。一方、タッチカウンタ223sの値が上限値でないと判別した場合には(S1930:No)、この処理を終了する。
図59に戻って説明を続ける。センサ入力処理(S1905)が実行された後には、SW有効時間カウンタ223qの値が0よりも大きい値であるか、即ち、SW有効時間中であるか判別される(S1906)。SW有効時間カウンタ223qが0以下の値である、即ち、SW有効時間中でないと判別した場合には(S1906:No)、特別図柄の変動中であるか判別する(S1907)。特別図柄の停止中であると判別した場合には(S1907:No)、S1914の処理を実行する。一方、特別図柄の変動中であると判別した場合には、枠ボタン22が押下されたか判別する(S1908)。
S1908の処理において、枠ボタン22を押下していないと判別した場合には(S1908:No)、SW回数カウンタ223vの値を1加算する(S1909)。センサ有効時間カウンタ223rの値を初期値である0にリセットする(S1910)。その後、SW回数カウンタ223vは上限値より大きいか判別する(S1911)。SW回数カウンタ223vの値が上限値以下であると判別した場合には(S1911:No)、S1914の処理を実行する。
SW回数カウンタ223vの値が上限値より大きい値であると判別した場合には(S1911:Yes)、特殊演出抽選を実行する(S1912)。抽選で決定された予告演出を示す表示用予告表示コマンドを設定する(S1913)。その後、S1914の処理に移行する。S1914の処理では、新たに変動パターンが設定されたか判別する(S1914)。新たに変動パターンが設定されたと判別した場合には(S1914:Yes)、設定された変動パターンに基づいて、SW有効時間カウンタ223qにSW有効時間を設定する(S1915)。一方、S1914において、新たに変動パターンが設定されていないと判別した場合には(S1914:No)、この処理を終了する。
S1906の処理において、SW有効時間カウンタ223qが0より大きい値であると判別した場合には(S1906:Yes)、SW有効時間カウンタ223qの値を経過時間に対応した値が減算されて更新される(S1916)。その後、枠ボタン22が押下されたか判別する(S1917)。枠ボタン22を押下されていないと判別した場合には(S1917:No)、この処理を終了する。一方、枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1917:Yes)、準備期間フラグ223oがオンであるか判別する(S1918)。
S1918の処理において、準備期間フラグ223oがオンであると判別した場合には(S1918:Yes)、この処理を終了する。一方、準備期間フラグ223oがオフであると判別した場合には(S1918:No)、背景モードを1加算して、背景モード記憶エリア223tに設定する(S1919)。設定した背景モードに対応した変動パターンへの表示用切替コマンドを設定する(S1920)。そして、この処理を終了する。
<表示制御装置114における制御処理について>
次に、図61から図73を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。尚、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
まず、図61を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図61は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
このメイン処理の起動は、具体的には、以下の流れに従って行われる。電源回路115から表示制御装置114に対して電源が投入され、システムリセットが解除されると、MPU231は、そのハードウェア構成によって、MPU231内に設けられた命令ポインタ231aを「0000H」に設定すると共に、命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」をバスライン240に対して指定する。キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。そして、MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチし、そのフェッチした命令に応じた処理の実行を開始することで、メイン処理を起動する。
ここで、仮にシステムリセット解除後にMPU231によって最初に処理されるブートプログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合、キャラクタROM234は、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、アドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要するので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費することとなる。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、本実施形態のように、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令がNOR型ROM234dに格納されることにより、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるため、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231においてメイン処理の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
以上のようにしてメイン処理が実行されると、まず、ブートプログラムによって実行されるブート処理を実行し(S2001)、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動する。
ここで、図62を参照して、ブート処理(S2001)について説明する。図62は、表示制御装置114のMPU231において、メイン処理の中で実行されるブート処理(S2001)を示すフローチャートである。
上述したように、本実施形態では、MPU231によって実行される制御プログラムや固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。そしてキャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているため、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる一方、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅いため、MPU231がNAND型フラッシュメモリ234aに格納された制御プログラムや固定値データを直接読み出して処理していては、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。そこで、本ブート処理では、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データを、DRAMによって構成されるワークRAM233に設けられたプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送し格納する処理を実行する。
具体的には、まず、上述のMPU231及びキャラクタROM234のハードウェアによる動作に基づき、システムリセット解除後にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1より読み出されバッファRAM234cにセットされたブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち、所定量だけプログラム格納エリア233aへ転送する(S2101)。ここで転送される所定量の制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれる。
そして、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第1の所定番地、即ち、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを設定する(S2102)。これにより、MPU231は、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムの実行を開始する。
また、S2102の処理により命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの所定番地に設定することで、MPU231は、そのワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出しながら、各種処理を実行することになる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
S2102の処理により命令ポインタ231aが設定されると、続いて、その設定された命令ポインタ231aによって実行が開始される残りのブートプログラムに従って、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうちプログラム格納エリア233aに未転送である残りの制御プログラムと固定値データとを、所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bへ転送する(S2103)。具体的には、制御プログラムおよび一部の固定データを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納し、また、固定値データのうち上述の各種データテーブル(表示データテーブル、転送データテーブル)をデータテーブル格納エリア233bに転送する。
そして、ブート処理に必要なその他の処理を実行(S2104)した後、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第2の所定番地、即ち、このブート処理(図61のS2001参照)の終了後に実行すべき初期化処理(図61のS2002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定することで(S2105)、ブートプログラムの実行を終え、本ブート処理を終了する。
このように、ブート処理(S2001)が実行されることによって、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データは、全てDRAMによって構成されたワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送され、格納される。そして、ブート処理の終了時に、命令ポインタ231aが上述の第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムや固定値データをワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムや固定値データを読み出して各種制御を行うことができるので、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、補助演出部を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
一方、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
尚、図62に示すブート処理では、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムに、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが全て含まれるように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、S2101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムは、S2102の処理に続いて処理すべきブート処理を実行するブートプログラムの一部としてもよい。ここで転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムを全て含む制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、更に、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、プログラム格納エリア233aに格納された残り全てのブートプログラムによって、S2103〜S2105の処理を実行するようにしてもよい。
また、S2101の処理によって転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムの一部を更に所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。また、この処理によってプログラム格納エリア233aに格納された一部のブートプログラムは、更に残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を、S2101及びS2102の処理を含めて複数回繰り返した後、S2103〜S2105の処理を実行するようにしてもよい。
これにより、ブートプログラムのプログラムサイズが大きく、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが一度にプログラム格納エリア233aへ転送できなくても、MPU231はプログラム格納エリア233aに既に格納されたブートプログラムを使用して、所定量ずつプログラム格納エリア233aに転送することができる。
また、本実施形態では、第1プログラム記憶エリア234d1に、ブートプログラムのうち、システムリセット解除時にまずMPU231によって実行されるブートプログラムの一部を記憶させる場合について説明したが、全てのブートプログラムを第1プログラム記憶エリア234d1に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、ブート処理を開始すると、S2101及びS2102の処理を行わずに、S2103〜S2105の処理を実行してもよい。これにより、ブートプログラムをプログラム格納エリア233aへ転送する処理が不要となるので、キャラクタROM234かプログラム格納エリア233aへのプログラムの転送処理回数が減るため、ブート処理の処理時間を減らすことができる。よって、ブート処理後に可能となるMPU231における補助演出部の制御の開始をより早く行うことができる。
ここで、図61の説明に戻る。ブート処理を終了すると、次いで、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに従って、初期設定処理を実行する(S2002)。具体的には、スタックポインタの値をMPU231内に設定すると共に、MPU231内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。また、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。更に、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。尚、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
更に、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始できるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S2003)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231はこの転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。S2003の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラに対して転送指示を送信する(S2004)。この転送指示には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S2004の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233cをオンする(S2005)。これにより、簡易画像表示フラグ233cがオンの間は、後述する転送設定処理(図71(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理が実行される(図71(a)のS3402参照)。
また、簡易画像表示フラグ233cは、この常駐画像転送設定処理による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図63(b)参照)において、図11に示す電源投入時画像(電源投入時主画像や電源投入時変動画像)が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図63(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図63(b)のS2309参照)が実行される。
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1始動口64aへ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、図示を省略した電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているので、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
S2005の処理の後、割込許可を設定し(S2006)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S2006の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
次いで、図63(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図63(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S2201)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理または簡易コマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次いで、図63(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図63(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リスト(図31参照)を作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図63(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンであるか否かを判別し(S2301)、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば(S2301:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、図11に示した電源投入時画像ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S2302)を実行し、次いで、表示設定処理(S2303)を実行する。
コマンド判定処理(S2302)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行すると共に、表示用デモコマンドや表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、デモ用表示データテーブル又は変動パターン種別に応じた変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定すると共に、設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定する。
このコマンド判定処理では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の態様や停止種別を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。尚、このコマンド判定処理の詳細については、図64〜図68を参照して後述する。
表示設定処理(S2303)では、コマンド判定処理(S2302)などによって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルの内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出態様を決定し、その決定した演出態様に対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。尚、この表示設定処理の詳細については、図69〜図70を参照して後述する。
表示設定処理が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S2304)。このタスク処理では、表示設定処理(S2303)もしくは簡易表示設定処理(S2309)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次に、転送設定処理を実行する(S2305)。この転送設定処理では、簡易画像表示フラグ233cがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233cがオフである間は、転送データテーブルバッファ233eに設定される転送データテーブルの転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定すると共に、音声ランプ制御装置113から連続予告コマンド(図示省略)を受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、連続予告演出で使用する連続予告画像の画像データや変更後の背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。尚、転送設定処理の詳細については、図71および図72を参照して後述する。
次いで、描画処理を実行する(S2306)。この描画処理では、タスク処理(S2304)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S2305)により設定された転送指示とから、図31に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する。尚、描画処理の詳細については、図73を参照して後述する。
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S2107)。そして、V割込処理を終了する。S2107の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(大当たりA、大当たりB)に対応する停止種別テーブルと停止種別カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
一方、S2301の処理において、簡易画像表示フラグ233cがオンであると判別されると(S2301:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、電源投入時画像(図示省略)を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S2308)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S2309)を実行して、S2304の処理へ移行する。
次いで、図64〜図68を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S2302)の詳細について説明する。まず、図64は、このコマンド判定処理を示すフローチャートである。
このコマンド判定処理(図64、S2302)では、図64に示すように、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S2401)、未処理の新規コマンドがなければ(S2401:No)、コマンド判定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S2401:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを表示設定処理(S2303)に通知する新規コマンドフラグをオンに設定し(S2402)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S2403)。
そして、未処理のコマンドの中に、まず、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別し(S2404)、表示用変動パターンコマンドがあれば(S2404:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して(S2405)、S2401の処理へ戻る。
ここで、図65(a)を参照して、変動パターンコマンド処理(S2405)の詳細について説明する。図65(a)は、変動パターンコマンド処理を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
変動パターンコマンド処理では、まず、受信した変動パターンは、複数の背景モードが設定されている変動パターンであるか判別する(S2501)。なお、演出モードAにおいて選択される変動パターンにおいて、複数の背景モードが設定され、演出モードB、演出モードCであるときに選択された変動パターンにおいては、1種類の背景モードのみが設定される。
なお、本実施形態では、演出モードB、演出モードCでは、背景モードを1種類としたが、それに限らず、演出モードAと同様に複数の背景モードを設定するように構成してもよい。
S2501の処理において、受信した変動パターンが複数の背景モードが設定されていない変動パターンであると判別した場合には(S2501:No)、コマンドに対応した表示データテーブルを決定して、表示データテーブルバッファに設定する(S2502)。一方、S2501の処理において、受信した変動パターンが複数の背景モードが設定されている変動パターンであると判別した場合には(S2501:Yes)、それぞれの背景モードに対応した表示データテーブルを決定して表示データテーブルバッファに設定する(S2503)。背景モード記憶エリア233kに記憶されている背景モードに対応した表示データテーブルをアクティブに設定する(S2504)。その後、S2505の処理を実行する。
ここで、表示データテーブルバッファ233dは、複数の表示データテーブルを設定可能に構成されており、その設定された表示データテーブルを同期してポインタを移行して処理することが可能となっている。よって、複数の背景モードに対応して異なる表示を実行する場合にも、その複数の表示データテーブルバッファのうち一つをアクティブに設定して切り替えることで、複数の表示内容に切り替えることができる。
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定してしまうと、実際には、設定した表示データテーブルよりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合に、設定された変動表示データテーブルに従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110から次の表示用変動パターンコマンドを受信することとなり、別の変動表示が急に開始されてしまうので、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定することで、実際には、設定した表示データテーブルよりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233dに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110から次の表示用パターンコマンドを受信するまでの間、デモ演出が表示されるように、表示設定処理によって、第3図柄表示装置81の表示が制御されるので、遊技者は違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
次いで、S2502またはS2503で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S2505)。そして、各変動パターンに対応する変動表示データテーブル毎に設けられたデータテーブル判別フラグのうち、設定された変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオンすると共に、その他の変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオフに設定する(S2506)。表示設定処理では、S2506の処理によって設定されるデータテーブル判別フラグを参照することによって、表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルが、どの変動パターンに対応するものであるかを容易に判断することができる。
次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2507)、ポインタ233fを0に初期化する(S2508)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2509)、変動パターンコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
この変動パターンコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S2508の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S2505の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
また、表示設定処理では、S2507の処理によって時間データが設定された計時カウンタ233hを用いて、変動表示データテーブルで規定された変動演出の時間を計時し、変動表示データテーブルにおける変動演出が終了すると判断された場合、主制御装置110からの表示用停止種別コマンドに応じた停止図柄を第3図柄表示装置81に表示するように、その停止表示の設定を制御する。
ここで、図64の説明に戻る。S2404の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S2404:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S2406)、表示用変動種別コマンドがあれば(S2406:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S2407)、S2401の処理へ戻る。
ここで、図65(b)を参照して、停止種別コマンド処理(S2407)の詳細について説明する。図65(b)は、停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用変動種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
停止種別コマンド処理では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(大当たりA、大当たりB前)に対応する停止種別テーブルを決定し(S2601)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図63(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S2602)。
そして、各停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S2602の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオフに設定する(S2603)。その後、図64のS2401の処理に戻る。
ここで、上述したように、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S2602の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S2304)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S2603によって設定された停止図柄判別フラグからS2602の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。尚、第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
図64に戻り、説明を続ける。S2406の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S2406:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用予告表示コマンドがあるか判別する(S2408)。表示用予告表示コマンドを受信していると判別した場合には(S2408:Yes)、予告演出表示処理を実行する(S2409)。予告演出表示処理(S2409)の詳細については、図66(a)を参照して、詳細について説明するが、特別図柄の変動表示中において、第3図柄表示装置81に表示する大当たりへの期待度や大当たりであることの報知等を遊技者に予告報知する予告表示態様の設定を実行する。
ここで、図66(a)を参照して、予告演出表示処理(S2409)について説明する。図66(a)は、この予告演出表示処理(S2409)を示したフローチャートである。
予告演出表示処理(図66(a)、S2409)では、まず、受信した表示用予告表示コマンドに対応した表示データテーブルを決定して表示データテーブルバッファに設定する(S2701)。受信した表示用予告表示コマンドが示す予告表示の表示タイミングに基づいた表示タイミングで表示するための設定した予告用の表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定して転送データテーブルバッファ233eに設定する(S2702)。
次いで、データテーブル判別フラグをオンに設定し(S2703)、設定表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2704)、ポインタ233fを0に初期化する(S2705)。
このように、音声ランプ制御装置113より出力された表示用予告表示コマンドに基づいて、予告表示が設定され、指示されたタイミングで第3図柄表示装置81に表示される。よって、多様な表示態様を第3図柄表示装置81に表示させることができ、同じ変動パターンであっても異なる表示態様であるかのように遊技者に見せることができる。
なお、本実施形態では、音声ランプ制御装置113のMPU221により予告表示の内容や、表示タイミングを選択したが、それに限らず、表示制御装置114のMPU231によって、予告表示の選択を実行するように構成してもよい。
また、本実施形態では、予告用の表示データテーブルを設定するように構成したが、それに限らず、すでに設定されている表示データテーブルに予告表示の設定をして上書きするように構成してもよい。
図64に戻って説明を続ける。S2408の処理において、表示用予告表示コマンドがないと判別した場合には、未処理のコマンドの中に、表示用切替コマンドがあるか判別する(S2410)。表示用切替コマンドがあると判別した場合には(S2410:Yes)、モード切替処理を実行する(S2411)。このモード切替処理(S2410)については、図66(b)を参照して、詳細について説明するが、枠ボタン22の操作に基づいて、背景モードに対応した表示態様に切り替える処理が実行される。
ここで、図66(b)を参照して、モード切替処理について説明する(S2411)。図66(b)は、このモード切替処理(S2411)を示したフローチャートである。モード切替処理(S2411)では、まず、受信したコマンドに対応する背景モードを背景モード記憶エリア233kに設定する(S2801)。特別図柄の変動中であるか判別する(S2802)。特別図柄の変動中であると判別した場合には(S2802:Yes)、受信したコマンドに対応する背景モードに対応した背景モードの表示データテーブルバッファをアクティブに設定する(S2803)。一方、特別図柄の停止中であると判別した場合には(S2802:No)、背景データを受信したコマンドに対応する背景データに変更して設定する(S2804)。
このように、特別図柄の変動中であれば、背景モードに対応した変動パターンの表示態様に切り替える。一方、特別図柄の停止中であれば、待機状態の表示態様の背景を設定された背景で表示するように設定する。
なお、背景モードに対応して背景等を変更する処理としては以下のように構成してもよい。
背オン状態で背面画像変更コマンドを受信したことに伴う背面画像の変更を通常画像転送設定処理に通知する背面画像変更フラグをオンに設定する。そして、背面画像種別(背面A〜C)毎に設けられた背面画像判別フラグのうち、背面画像変更コマンドによって示された背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンすると共に、その他の背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオフに設定して、この背面画像変更コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
通常画像転送設定処理では、設定される背面画像変更フラグがオンされていることを検出すると、設定される背面画像判別フラグから、変更後の背面画像種別を特定する。そして、その特定された背面画像種別が背面B又は背面Cである場合は、上述したように、それらの背面画像に対応する画像データの一部が常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されていないので、所定の範囲の背面画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送するよう、画像コントローラ237に対する転送指示の設定を行う。
また、タスク処理では、表示データテーブルに規定された背面画像の背面種別によって、背面A〜Cのいずれかを表示させることが規定されていた場合、設定された背面画像判別フラグから、その時点において表示すべき背面画像種別を特定し、更に、表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定して、その背面画像の範囲に対応する画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)と、そのRAMのアドレスを特定する。
尚、遊技者が枠ボタン22を20ミリ秒以下で連続して操作することはないので、20ミリ秒以内に2以上の背面画像変更コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の背面画像変更コマンドが格納されている場合はないはずであるが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って背面画像変更コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。2以上の背面画像コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、先に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよいし、後に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。また、任意の1の背面画像変更コマンドを抽出し、そのコマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。この背面画像の変更は、パチンコ機10における遊技価値に直接影響を与えるものではないので、パチンコ機10の特性や操作性に応じて、適宜設定するのが好ましい。
図64に戻って説明を続ける。S2410の処理において、表示用切替コマンドがないと判別した場合には(S2410:No)、表示用加算コマンドがあるか判別する(S2412)。表示用加算コマンドがあると判別した場合には(S2412:Yes)、加算コマンド処理を実行する(S2413)。
ここで、図67を参照して、加算コマンド処理(S2413)について説明する。図67は、この加算コマンド処理(S2413)を示したフローチャートである。
加算コマンド処理(図67、S2413)では、まず、受信したコマンドに対応した表示演出の表示データテーブルを決定して、表示データテーブルバッファに設定されている表示データテーブルに追加して設定する(S2901)。ここで、表示データテーブルは、選択されている背景モードに対応する表示データテーブルが設定されている(現在、アクティブに設定されている表示データテーブルバッファ233dの表示データテーブル)に追加して設定される。追加される位置としては、ENDデータの前に、追加して設定される。
変動中の図柄情報を追加して設定した表示データテーブルに設定する(S2902)。このように、変動中の図柄情報を設定することで、加算時間に対応した表示内容に切り替わる時に、表示されている図柄と異なる図柄が表示される不具合を抑制できる。
次に、設定した表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定して、転送データテーブルバッファ233eに追加して設定する(S2903)。データテーブルを基に時間データを計時カウンタ233hに加算して設定する(S2904)。
なお、加算コマンドを受信した場合には、その加算コマンドが示す時間データと設定されている変動パターン、背景モードとに基づいて、加算時間に対応して設定する変動パターンの表示態様を特定して、表示データテーブルを設定する。このように構成することで、複数のモードで異なる表示態様を切り替える必要がある場合でも、加算時間以降の表示態様については、設定されている背景モードに対応した表示態様を設定すればよく、表示制御装置114のMPU231の制御負荷を軽減することができる。
なお、本実施形態では、設定されている表示データテーブルに追加して設定するように構成したが、新たに表示データテーブルを設定するように構成してもよい。
ここで、図64の説明に戻る。S2412の処理において、表示用加算コマンドがないと判別されると(S2412:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、エラーコマンドがあるか否かを判別し(S2417)、エラーコマンドがあれば(S2417:Yes)、エラーコマンド処理を実行して(S2418)、S2401の処理へ戻る。
ここで、図68を参照して、エラーコマンド処理(S2418)の詳細について説明する。図68は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信したエラーコマンドに対応する処理を実行するものである。
エラーコマンド処理では、まず、オン状態でエラーが発生していることを示すエラー発生フラグをオンに設定する(S3001)。そして、エラー種別毎に設けられたエラー判別フラグのうち、エラーコマンドによって示されるエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンすると共に、その他のエラー判別フラグをオフに設定して(S3002)、エラーコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
表示設定処理では、S3001の処理によって設定されたエラー発生フラグに基づいて、エラーの発生を検出すると、S3002の処理によって設定されたエラー判別フラグから発生したエラー種別を判断し、そのエラー種別に対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
尚、2以上のエラーコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、S3002に処理では、それぞれのエラーコマンドによって示される全てのエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンに設定する。これにより、全てのエラー種別に対応する警告画像が第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者やホール関係者が、エラーの発生状況を正しく把握することができる。
ここで、図64の説明に戻る。S2417の処理において、エラーコマンドがないと判別されると(S2417:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S2419)、S2401の処理へ戻る。
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS2401の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S2401:Yes)、再びS2402〜S2419の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S2401〜S2419の処理が繰り返し実行され、S2401の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理を終了する。
尚、V割込処理(図63(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S2308)も、コマンド判定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、図11に示す電源投入時画像を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、変動パターンコマンド処理(図65(a)参照)および停止種別コマンド処理(図65(b)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図65(a)参照)では、S2301の処理で、電源投入時変動画像の表示に対応した表示データテーブルバッファが表示データテーブルバッファ233dに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主動画像エリア235aおよび電源投入時変動動画像エリア235bに格納されているので、S2302の処理では、転送データテーブルバッファ233eにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
次いで、図69〜図70を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の表示設定処理(S2303)の詳細について説明する。図69は、この表示設定処理を示すフローチャートである。
この表示設定処理では、図69に示すように、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S3101)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S3101:No)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されていないと判断して、S3102〜S3104の処理をスキップし、S3105の処理へ移行する。一方、新規フラグがオンであれば(S3101:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S3102)、S3103〜S3104の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。
S3103の処理では、エラー発生フラグがオンであるか否かを判別する(S3103)。そして、エラー発生フラグがオンであれば(S3103:Yes)、警告画像設定処理を実行する(S3104)。
ここで、図70(a)を参照して、警告画像設定処理の詳細について説明する。図70(a)は、警告画像設定処理を示すフローチャートである。この処理は、発生したエラーに対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理で、まず、エラー判別フラグを参照し、オンが設定された全てのエラー判別フラグに対応したエラーの警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる警告画像データを展開する(S3201)。
タスク処理では、この展開された警告画像データを元に、その警告画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
そして、警告画像設定処理では、S3201の処理の後、エラー発生フラグをオフに設定して(S3202)、表示設定処理に戻る。
ここで、図69の説明に戻る。警告画像設定処理(S3104)の後、又は、S3103の処理において、エラー発生フラグがオンではない、即ち、オフであると判別されると(S3103:No)、次いで、S3105の処理へ移行する。
S3105では、ポインタ更新処理を実行する(S3105)。ここで、図70(b)を参照して、ポインタ更新処理の詳細について説明する。図70(b)は、ポインタ更新処理を示すフローチャートである。このポインタ更新処理は、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233fの更新を行う処理である。
このポインタ更新処理では、まず、ポインタ233fに1を加算する(S3301)。即ち、ポインタ233fは、原則、V割込処理が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブルは、アドレス「0000H」には、Start情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに格納されるのに合わせてポインタ233fの値が0に初期化された場合は、このポインタ更新処理によってその値が1に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブルから実体的なデータを読み出すことができる。
S3301の処理によって、ポインタ233fの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報であるか否かを判別する(S3302)。その結果、End情報であれば(S3302:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233fが更新されたことを意味する。
そこで、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルであるか否かを判別して(S3303)、デモ用表示データテーブルであれば(S3303:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されているデモ用表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S3304)、ポインタ233fを1に設定して初期化し(S3305)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、デモ用表示データテーブルの先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出を繰り返し表示させることができる。
一方、S3303の処理において、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルでないと判別された場合は(S3303:No)、ポインタ233fの値を1だけ減算して(S3306)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、表示データテーブルバッファ233dにデモ用表示データテーブル以外の表示データテーブル、例えば、変動表示データテーブルが設定されている場合は、End情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブルで規定される最後の画像を停止させた状態で表示させることができる。一方、S3302の処理において、更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報でなければ(S3302:No)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。
ここで、図69に戻り説明を続ける。ポインタ更新処理の後、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルから、ポインタ更新処理によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスの描画内容を展開する(S3106)。タスク処理では、先に展開された警告画像などと共に、S3106の処理で展開された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次いで、計時カウンタ233hの値を1だけ減算し(S3107)、減算後の計時カウンタ233hの値が0以下であるか否かを判別する(S3108)。そして、計時カウンタ233hの値が1以上である場合は(S3108:No)、そのまま表示設定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、計時カウンタ233hの値が0以下である場合は(S3108:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルに対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合は、その変動表示を終了すると共に停止表示を行うタイミングであるので、確定表示フラグがオンであるか否かを確認する(S3109)。
その結果、確定表示フラグがオフであれば(S3109:No)、まだ確定表示の演出を行っておらず、確定表示の演出を行うタイミングなので、まず、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S3110)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S3111)。そして、確定表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S3112)、更に、ポインタ233fの値を0に初期化する(S3113)。そして、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグをオンに設定した後(S3114)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S3115)、V割込処理に戻る。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合などにおいて、その演出の終了に合わせて、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。また、表示データテーブルバッファ233dに設定される表示データテーブルを確定表示データテーブルに変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
尚、S3115の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。タスク処理(S2304)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S3115によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、S3109の処理において、確定表示フラグがオンではなくオフであれば(S3109:No)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判別する(S3116)。そして、デモ表示フラグがオフであれば(S3116:Yes)、確定表示演出の終了に伴って計時カウンタ233hの値が0以下になったことを意味するので、デモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S3117)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S3118)。そして、デモ表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定する(S3119)。そして、ポインタ233fを0に初期化し(S3120)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグをオンに設定して(S3121)、本処理を終了し、V割込処理に戻る。
S3116の処理において、デモ表示フラグがオンであれば(S3116:Yes)、確定表示演出が終了した後にデモ演出が行われ、そのデモ演出が終了したことを意味するので、そのまま表示設定処理を終了し、V割込処理に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理の中で実行されるポインタ更新処理によって、上述したように、再びデモ演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドを受信するまでは、デモ演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
尚、V割込処理(図63(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(S2309)でも、表示設定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理では、電源投入時変動画像による変動演出の演出時間が終了した後、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像の一方の画像(図示せず)を停止表示させることを規定した表示データテーブルを、表示データテーブルバッファ233dに設定する処理が行われる。
次いで、図71及び図72を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の転送設定処理(S2305)の詳細について説明する。まず、図71(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
この転送設定処理では、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンか否かを判別する(S3401)。そして、簡易画像表示フラグ233cがオンであれば、(S3401:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S3402)、転送設定処理を終了し、V割込処理へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理の詳細については、図71(b)を参照して後述する。
一方、S3401の処理の結果、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば、(S3401:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S3403)、転送設定処理を終了して、V割込処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理の詳細については、図72を参照して後述する。
次いで、図71(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2305)の一処理である常駐画像転送設定処理(S3402)について説明する。図71(b)は、この常駐画像転送設定処理(S3402)を示すフローチャートである。
この常駐画像転送設定処理では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S3501)、転送指示を送信していれば(S3501:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S3502)。このS3502の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3502の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3502:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3502:Yes)、S3503の処理へ移行する。また、S3501の処理の結果、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S3501:No)、S3503の処理へ移行する。
S3503の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S3503)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S3503:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S3504)、常駐画像転送設定処理を終了する。
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して一旦バッファRAM237aに格納した後、常駐用ビデオRAM236の未使用期間中に、常駐用ビデオRAM236の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S3503の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S3503:Yes)、簡易画像表示フラグ233cをオフに設定して(S3505)、常駐画像転送設定処理を終了する。これにより、V割込処理(図63(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図63(b)のS2308参照)および簡易表示設定処理(図63(b)のS2309参照)ではなく、コマンド判定処理(図64〜図68参照)および表示設定処理(図69〜図70(b)参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図72参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図71(a)のS3401:No参照)。
MPU231は、この常駐画像転送設定処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐画像転送設定処理によって常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後、表示制御装置114は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
次いで、図72を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S2305)の一処理である通常画像転送設定処理(S3403)について説明する。図72は、この通常画像転送設定処理(S3403)を示すフローチャートである。
この通常画像転送設定処理では、まず、転送データテーブルバッファ233eに設定されている転送データテーブルから、先に実行された表示設定処理(S2303)のポインタ更新処理(S3105)によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S3601)。そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S3602)、転送データ情報であれば(S3602:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S3603)、更に、ワークRAM233に設けられ、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S3604)、S3605の処理へ移行する。
また、S3602の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S3602:No)、S3603及びS3604の処理をスキップして、S3605の処理へ移行する。S3605の処理では、画像コントローラ237に対して、前回行われた画像データの転送が終了した後に、新たに画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S3605)、転送指示を設定していれば(S3605:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送が終了したか否かを判別する(S3606)。
このS3606の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3606の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3606:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3606:Yes)、S3607の処理へ移行する。また、S3605の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S3605:No)、S3607の処理へ移行する。
S3607の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S3607)、転送開始フラグがオンであれば(S3607:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S3608)、S3603の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示されるスプライトの画像データを転送対象画像データに設定した上で、S3609の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S3607:No)、この処理を終了する。
S3609の処理では、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に既に格納されているか否かを判別する(S3609)。このS3609の処理における判別では、格納画像データ判別フラグ233iを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像データとされたスプライトに対応する格納状態を格納画像データ判別フラグ233iより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていないと判断する。
そして、S3609の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていれば(S3609:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。これにより、無駄に画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
一方、S3609の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていなければ(S3609:No)、その転送対象画像データの転送指示を設定する(S3610)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像データの転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAM(ここでは、通常用ビデオRAM236)の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S3610の処理の後、格納画像データ判別フラグ233iを更新し(S3611)、この通常用転送設定処理を終了する。格納画像データ判別フラグ233iの更新は、上述したように、転送対象画像データとなったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
このように、この通常用画像転送処理を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理の中で、表示用停止種別コマンドに対応する処理が実行され、その結果、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別された場合は、ファンファーレ演出において使用する画像データを遅滞なくキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。また、先に実行されたコマンド判定処理の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。
また、本実施形態では、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定されるのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。そして、MPU231は、通常画像転送設定処理を実行することにより、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルのポインタ233fで示されるエリアに記載されている転送データ情報に従って、画像コントローラ237に対し転送対象画像データの転送指示を設定するので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
次いで、図73を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の描画処理(S2306)の詳細について説明する。図73は、この描画処理を示すフローチャートである。
描画処理では、タスク処理(S2304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(S2305)により設定された転送指示から、図31に示す描画リストを生成する(S3701)。即ち、S3701の処理では、タスク処理(S2304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、各スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。また、転送設定処理(S2305)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを追記する。
尚、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233jによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S3702)。ここでは、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233jが1である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出し、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納した後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236に格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
尚、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、一方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
描画処理は、S3702の処理の後、描画対象バッファフラグ233jを更新する(S3703)。そして、描画処理を終了して、V割込処理に戻る。描画対象バッファフラグ233jの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図63(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
また、上記実施形態では、音声ランプ制御装置113と、表示制御装置114とを別々に設けているが、代わりに、それぞれの装置113,114を一体化し、一つの装置として設けても良い。
また、上記実施形態では、まず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へコマンドが送信され、音声ランプ制御装置113によりコマンドが受信されると、音声ランプ制御装置113において表示制御装置114へ送信すべきコマンドが決定され、その後、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へコマンドが送信されるように構成されている。これに対して、まず、主制御装置110から表示制御装置114へコマンドが送信し、表示制御装置114によりコマンドが受信されたら、表示制御装置114において音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドを決定させ、その後、表示制御装置114から音声ランプ制御装置113へコマンドを送信するように構成しても良い。
また、上記実施形態では、画像コントローラ237がキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データを転送する処理を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスし、キャラクタROM234から画像データを読み出して、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。そして、この場合、MPU231がキャラクタROM234から読み出した画像データを一旦バッファRAM237aに格納し、次いで、MPU231が、転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを判別して、未使用であれば、バッファRAM237aから転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データを転送するようにしてもよい。
この場合、転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かの判別は、画像コントローラ237が常駐用ビデオRAM235にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す常駐用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)と、画像コントローラ237が通常用ビデオRAM236にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す通常用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)とを画像コントローラ237に設け、MPU231が転送先のバッファRAMに対応するアクセスフラグを確認することで行うようにしてもよい。
或いは、画像コントローラ237と常駐用ビデオRAM235との間で送受信される信号、或いは、画像コントローラ237と通常用ビデオRAM236との間で送受信される信号をMPU231によって監視し、その信号の状態から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを確認してもよい。或いは、画像コントローラ237が常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に対してアクセスを開始する場合や、アクセスを終了する場合に、随時、その情報を画像コントローラ237からMPU231に通知することによって、MPU231はその通知に基づいて常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを判断してもよい。
或いは、画像コントローラ237が第3図柄表示装置81を走査する場合に、その走査がブランク期間中であるか否かを、MPU231が画像コントローラ237の駆動状態を確認するか若しくは画像コントローラ237からの通知によって把握し、走査状態がブランク期間にある場合は、各ビデオRAM235,236が未使用中であると判断してもよい。これにより、画像コントローラ237は第3図柄表示装置81の走査状態だけを確認して、未使用中であるか否かを判断するので、その判断を簡単に行うことができる。
また、この場合、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブル、又は、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fで示されるアドレスにNullデータではない転送データ情報が存在する場合に、その転送データ情報に従って、キャラクタROM234から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236へ転送する処理を開始するようにしてもよい。ここで、表示データテーブル等に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236に格納されるように、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って画像データを転送することにより、表示データテーブル等に従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず通常用ビデオRAM236に格納させておくことができる。そして、その通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
なお、キャラクタROM234から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236へ転送する処理は、MPU231によって実行される表示メイン処理またはメイン処理のループの中で行うようにしてもよい。これにより、MPU231において、コマンド割込処理やV割込処理といった表示制御装置114における重要な処理が行われていない時間を利用して、画像データの転送処理を実行することができる。また、コマンド割込処理やV割込処理は、表示メイン処理などよりも優先して実行される処理であるので、コマンド割込処理やV割込処理に影響を与えることなく、MPU231が画像データの転送処理を実行することができる。
上記実施形態において、MPU231は、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のそれぞれが持つアドレスを用いて、各ビデオRAMを管理するのではなく、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236とで共通に用いられるアドレス体系の中で、各ビデオRAM毎に異なるアドレス領域を割り当てて、それぞれのビデオRAMを管理してもよい。このようにすれば、MPU231から画像コントローラ237に対して、アクセスしたいビデオRAM(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を直接指定することなく、単にアドレスを指定するだけで、そのアドレスで指定された領域が常駐用ビデオRAM235に対するものであるのか、通常用ビデオRAM236に対するものであるのかを画像コントローラ237が判断することができる。即ち、MPU231から画像コントローラ237に対して、アクセスすべきビデオRAMとそのビデオRAMの領域のアドレスとを指定する場合に、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを指定すればよいので、その指定を行う命令の構成を単純化することができる。例えば、MPU231から画像コントローラ237に対して送信され描画リストにおいて、スプライトのデータの格納先を示す情報として、格納RAM種別を含めることなく、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを用いて格納先のアドレスを指定するだけでよいので、その描画リストの構成を単純化することができる。
上記実施形態では、キャラクタROM234をMPU231と画像コントローラ237の接続される内部バス(バスライン240)に直接接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、キャラクタROM234を画像コントローラ237に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM234の入出力仕様を、マスクROMの入出力仕様に変換するブリッジ回路を設け、そのブリッジ回路を介してキャラクタROM234を内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続して設けてもよい。
このブリッジ回路を設けることにより、キャラクタROMとして一般的なマスクROMを用いることを前提に設計された既存の画像コントローラ237又は内部バス(バスライン240)をそのまま使用して、NAND型フラッシュメモリ234aにより構成されたキャラクタROM234を接続することができる。尚、キャラクタROM234が画像コントローラ237やブリッジ回路を介して接続される場合であっても、MPU231からキャラクタROM234に直接アクセスできるように構成してもよい。
上記実施形態では、キャラクタROM234がNAND型フラッシュメモリ234aで構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、大容量で且つ安価な不揮発性の記憶手段、例えば、ハードディスクなどによって構成されてもよい。このような大容量で且つ安価な記憶手段は、一般的に読み出し速度が遅いが、表示制御装置114を上記実施形態で説明した構成とすることにより、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる。
上記実施形態では、キャラクタROM234にNOR型ROM234dを設け、その第1プログラム格納エリア234d1にMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、NAND型フラッシュメモリ234aよりも高速に読み出し動作が可能な不揮発性の記憶媒体によって構成されたメモリに第1プログラム格納エリアを設けて、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納するようにしてもよい。例えば、NOR型ROM234dに代えて、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)又はPRAM(Phase change RAM)などをキャラクタROM234に設け、それに第1プログラム格納エリアを設けて、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納してもよい。
また、上記実施形態では、内部バス(バスライン240)に接続されたNOR型ROM234dに第1プログラム格納エリア234d1を設け、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、NAND型フラッシュメモリ234aよりも高速に読み出し動作が可能な不揮発性の記憶媒体によって構成されたメモリを内部バス(バスライン240)に接続し、そのメモリに第1プログラム格納エリアを設けて、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納するようにしてもよい。例えば、NOR型ROM234dに代えて、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)又はPRAM(Phase change RAM)などを内部バス(バスライン240)に設け、それに第1プログラム格納エリアを設けて、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納してもよい。
上記実施形態では、ROMコントローラ234bにおいて、内部バス(バスライン240)のアドレスが「0000H」に指定されたことを検知すると、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムをバッファRAM234cへセットした上で、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)をバッファRAM234cから読み出して、内部バス(バスライン240)を介してMPU231へ出力する場合について説明した。これに対し、ROMコントローラ234bが電源装置115から電源が投入されたことを検出すると、ROMコントローラ234bが第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムをバッファRAM234cへセットしておき、次いで、ROMコントローラ234bにおいて内部バス(バスライン240)のアドレスが「0000H」に指定されたことを検知すると、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)をバッファRAM234cから読み出して、内部バス(バスライン240)を介してMPU231へ出力してもよい。この場合、MPU231がシステムリセット解除後に内部バス(バスライン240)に対してアドレス「0000H」を指定すると、既にバッファRAM234cに第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムがセットされているか、セットされる途中であるので、キャラクタROM234は、アドレス「0000H」がMPU231によって指定されてからより少ないディレイで対応するデータ(命令コード)を出力することができる。従って、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231において表示メイン処理の起動を短時間で行うことができる。その結果、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における補助演出部または第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
また、ROMコントローラ234bは、内部バス(バスライン240)に指定されたアドレスが、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されている制御プログラムを指定するものであると検知すると、第1プログラム記憶エリア234d1から直接、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)を読み出し、内部バス(バスライン240)を介してMPU231に対して出力するようにしてもよい。これにより、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231において表示メイン処理の起動を短時間で行うことができる。その結果、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における補助演出部または第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。また、この場合、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されている制御プログラム(ブートプログラム)をバッファRAM234cにセットする処理を行わないようにしてもよい。これにより、キャラクタROM234における電力消費を抑制することができる。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235を画像コントローラ237に接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、MPU231とキャラクタROM234と画像コントローラ237とが接続される内部バス(バスライン240)に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM234が上記ブリッジ回路を介して内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続される場合、そのブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235を接続して設けてもよい。ブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235を接続するように構成すれば、既存の画像コントローラ237又は内部バス(バスライン240)が、常駐用ビデオRAM235を直接接続可能に構成されていなくても、常駐用ビデオRAM235を表示制御装置114に容易に設けることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114に1つの常駐用ビデオRAM235と1つの通常用ビデオRAM236とを設ける場合について説明したが、各種ビデオRAMの数はこれに限定されるものではなく、より多くのビデオRAMを設けてもよい。また、常駐用ビデオRAMを複数設け、それぞれに各種モードなどに応じた画像に対応する画像データを常駐させておき、そのモードに応じて使用する常駐用ビデオRAMを選択するようにしてもよい。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236を、1ポート型(入出力ポートが1ポート)のDRAMによって構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、マルチポート型のRAMを用いてもよい。これにより、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236への書き込みと読み出しを同時に行うことができるので、例えば、通常用ビデオRAM236から画像データを読み出して画像の描画を行いながら、キャラクタROM234から読み出された画像データを通常用ビデオRAM236へ書き込む処理を並列処理することができる。よって、画像データの書き込みによって描画処理が遅延するおそれを抑制することができる。
また、上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235と通常用ビデオRAM236とを別のメモリによって構成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1つのRAMを常駐領域と通常領域とに分割し、それぞれの領域に対して、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のそれぞれと同一の内容が記憶されるようにしてもよい。尚、1つのRAMで常駐領域と通常領域とを構成する場合、そのメモリの入出力ポートが、常駐領域および通常領域のうち一方の領域によって、読み出し又は書き込み処理で占有されることを防止するため、マルチポート型のRAMを用いるのが望ましい。
上記実施形態における常駐用ビデオRAM235に格納される画像データの種類は一例であり、その種類は、第3図柄表示装置81に表示させる画像の内容に応じて適宜設定されるものであってもよい。この場合、主制御装置110または音声ランプ制御装置113から受信した受信コマンドやその他外部からの入力に応じて、即座に第3図柄表示装置81へ表示すべき画像に対応する画像データを少なくとも常駐用ビデオRAM235へ常駐させるのが好ましい。
上記実施形態では、キャラクタROM234に格納された画像データの一部を常駐用ビデオRAM235へ転送し、常駐させる場合について説明したが、キャラクタROM234に格納された全ての画像データを常駐用ビデオRAM235へ転送してもよい。この場合、常駐用ビデオRAM235に非常駐のキャラクタROM234に格納された画像データは存在しないので、通常用ビデオRAM236は、画像コントローラ237による描画によって得られた描画画像データを格納するための専用メモリとして用いてもよい。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235は、電源投入中、上書きされずにその内容が保持され続ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御装置110または音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づき、第3図柄表示装置81に表示させる画像を大きく異ならせる場合など、所定の契機に基づいて、常駐用ビデオRAM235に常駐させる画像データを上書きして更新するようにしてもよい。この場合、第3図柄表示装置81に表示させる画像を変更する間、移行期間として所定の移行画像を表示させてもよい。また、その移行画像に対応する画像データは、電源投入時に常駐用ビデオRAM235に格納され、その他の常駐用画像が更新されるときにも更新されずに常駐用ビデオRAM235に保持され続けるようにしておいてもよい。また、その移行画像を表示させている間に、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスして新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して、常駐用ビデオRAM235の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。或いは、その移行画像を表示させている間に、MPU231が画像コントローラ237に対して新たに常駐すべき画像データの転送指示(転送データ情報)を送信し、画像コントローラ237が、その転送指令(転送データ情報)に従ってキャラクタROM234から常駐すべき画像データを読み出し、バッファRAM237aを介して、常駐用ビデオRAM235の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。
また、常駐用ビデオRAM235を更新する場合、予め移行画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送しておき、通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて移行画像を第3図柄表示装置81に表示させもよい。そして、その移行画像が表示されている間に、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して転送するようにしてもよい。或いは、MPU231より常駐すべき画像データの転送指示を受けた画像コントローラ237がキャラクタROM234にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して転送するようにしてもよい。移行画像を表示させている間に、常駐用ビデオRAM235の内容を更新することにより、遊技者に違和感を持たせることなく、その常駐用ビデオRAM235の更新を行うことができる。
上記実施形態において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データを全て常駐した後、停電解消時に常駐用ビデオRAM235のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を記憶させておき、電源投入後に表示制御装置114のMPU231で実行される表示メイン処理またはメイン処理の中で、電源投入時主画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送開始する前に、RAM判定値を確認し、そのRAM判定値が正常な値であれば、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが正常に格納され続けていることを意味するので、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送を非実行とするように構成してもよい。この場合、簡易画像表示フラグをオフにすることで、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送を非実行となるようにしてもよい。これにより、瞬停の発生によって、表示制御装置114にシステムリセットが入力され、MPU231によって表示メイン処理またはメイン処理の実行が開始された場合であっても、常駐用ビデオRAM235のデータが正常に格納されている場合は、無駄にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に画像データが転送されるのを防ぐことができ、停電復帰にかかる時間を短縮することができる。特に、キャラクタROM234は、読み出し速度の遅いキャラクタROM234aによって構成されているので、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に画像データを転送する場合には長い時間を要する。これに対し、本変形例のように常駐用ビデオRAM235にRAM判定値を記憶させることで、瞬停などにより常駐用ビデオRAM235のデータが正常に残っている場合は、その画像データの転送に要する時間を短縮できるので、第3図柄表示装置81に対して、即座に通常の演出画像を表示させることができる。よって、遊技者に即座に遊技を開始させることができる。なお、RAM判定値は、例えば常駐用ビデオRAM235に記憶される画像データのチェックサム値であってもよい。また、このRAM判定値に代えて、常駐用ビデオRAM235の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりデータの有効性を判断するようにしても良い。
上記実施形態では、バッファRAM237aを画像コントローラ237内に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、画像コントローラ237の外に設けてもよい。例えば、バッファRAMを単独で構成し、内部バス(バスライン240)に直接接続するように構成してもよい。また、キャラクタROM234が上記ブリッジ回路を介して内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続される場合、そのブリッジ回路内にバッファRAMを設けてもよい。更に、そのバッファRAMを有するブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235が直接接続されてもよい。この場合、ブリッジ回路に接続されたキャラクタROM234から、ブリッジ回路に設けられたバッファRAMを介して、常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、データ信号のやりとりが多い内部バス(バスライン240)に影響されることなく、効率的に転送を行うことができる。
上記実施形態では、バッファRAM237aの記憶容量を、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分とする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、適宜設定されるものであってもよい。例えば、第3図柄表示装置81が有する表示画面の走査期間のうち、実際の画像が表示される表示領域以外の走査領域であるブランク領域上を走査している期間(ブランク期間)中に、バッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データの転送が完了できる程度のデータ容量を、バッファRAM237aの記憶容量としてもよい。これにより、バッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、このブランク期間に生じる各ビデオRAM235,236の未使用期間を利用することで、確実に行うことができる。
上記実施形態では、バッファRAM237aを1つ設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、バッファRAMを2つまたはそれ以上設けてもよい。この場合、一のバッファRAMにキャラクタROM234から読み出された画像データを格納している間に、別のバッファRAMから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ格納された画像データを転送するように構成してもよい。また、1つのバッファRAMの中で領域を2つ又はそれ以上に分割し、一の領域にキャラクタROM234から読み出された画像データを格納している間に、画像データが格納されている別の領域から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ、その画像データを転送するように構成してもよい。いずれの場合であっても、キャラクタROM234から読み出された画像データのバッファRAMへの書き込みと、バッファRAMに書き込まれた画像データの常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への転送とを並列して処理できるので、その処理にかかる時間を短縮できる。
上記実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて、電源投入時主画像を表示させながら、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM235からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM235の使用状態を監視することなく、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
同様に、上記実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像や電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、第3図柄表示装置81に電源投入時画像を表示させながら、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM235からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM235の使用状態を監視することなく、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
上記実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介して常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送し、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて電源投入時主画像を表示させることなどにより、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM237aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
同様に、上記実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介して常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送し、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて第3図柄表示装置81に電源投入時画像を表示させることなどにより、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM237aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
上記実施形態では、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合に、音声ランプ制御装置113により背面画像変更コマンドや枠ボタン操作コマンドが生成され、表示制御装置114によってその背面画像変更コマンドや枠ボタン操作コマンドに基づき、第3図柄表示装置81に表示される背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信したコマンドの内容に基づいて、遊技機10の遊技状態を把握し、その遊技状態に応じて、例えば、遊技状態の変更にあわせて、背面画像変更コマンドや遊技状態コマンドを生成してもよい。これにより、表示制御装置114では、その背面画像変更コマンドや遊技状態コマンドに基づき、遊技状態に応じて背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更することができる。また、表示制御装置114が直接遊技機10の遊技状態を把握し、その遊技状態に応じて、背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更してもよい。そして、変更後の背面画像、または、変更後の演出態様のスーパーリーチに対応する背面画像の少なくとも一部の範囲に対応する画像データが常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されることによって、その常駐された範囲から、その背面画像を、背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて即座に表示させることができる。
また、表示制御装置114は、表示データテーブル、転送データテーブル、追加データテーブルや合成データテーブルの規定に従って背面画像を変更してもよい。この場合、変更後の背面画像に対応する画像データは、転送データテーブル、合成データテーブルや表示データテーブルに記載された転送データ情報に従って、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ予め転送されるように構成してもよい。ここで、転送データテーブル、合成データテーブルや表示データテーブルに記載された転送データ情報によって背面画像の画像データを転送する場合、元々の背面画像が格納された通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアに新たな背面画像が格納されるように転送データテーブルの転送データ情報を規定してもよいし、元々の背面画像が格納された通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアとは別のエリアに新たな背面画像が格納されるように転送データテーブルの転送データ情報を規定してもよい。後者の場合、背面画像を遊技者によって選択されて表示されていた元の背面画像に戻す際に、改めて元の背面画像に対応する画像データを転送する必要がないので、表示制御装置114の処理負荷の増大を抑制することができる。
また、上記実施形態では、振動センサの出力信号を音声ランプ制御装置113に入力し、音声ランプ制御装置113にて振動エラーが検出された場合、エラーコマンドを表示制御装置114へ送信することにより、表示制御装置114にて第3図柄表示装置81へ即座に警告画像を表示させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、振動センサの出力信号を主制御装置110へ入力し、主制御装置110にて振動エラーを検出して、主制御装置110からそのエラーを通知するエラーコマンドを音声ランプ制御装置113および表示制御装置114のいずれかへ送信するようにしてもよい。そして、音声ランプ制御装置113に対してエラーコマンドが送信される場合は、音声ランプ制御装置113がそのエラーコマンドを受けて、表示制御装置114へ更にそのエラーを通知するエラーコマンドを送信するようにしてもよい。
一方、振動センサの出力信号を表示制御装置114に入力し、表示制御装置114にて振動エラーの有無を検出するように構成してもよい。そして、振動エラーが検出された場合、エラー発生フラグをオンにし、更に、振動エラーに対応するエラー判別フラグをオンすることによって、表示設定処理(図69参照)においてエラー発生フラグがオンであることを判別した場合に警告画像設定処理(図70(a)参照)を実行することで、第3図柄表示装置81へ即座に警告画像を表示させてもよい。この場合、これにより、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へのエラーコマンドの送受信が不要となるため、より早く警告画像を第3図柄表示装置81へ表示させることができる。
また、上記実施形態では、振動センサが遊技板13の裏面に取り付けられている場合について説明したが、振動センサに代えて、若しくは、振動センサと共に、磁石センサが遊技板13の裏面に取り付けられてもよい。この磁石センサは、磁石などの磁界によって球の流れが変えられ、意図的に入球口への入球が行われることを抑制するために、遊技板に加えられた磁界を検出するためのセンサであり、磁石センサの出力信号は、主制御装置110,音声ランプ制御装置113および表示制御装置114のいずれかに入力されるようにしてもよい。そして、磁石センサの出力信号が主制御装置110に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき主制御装置110によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113経由で、または、直接、表示制御装置114に対して送信されるようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が音声ランプ制御装置113に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき音声ランプ制御装置113によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して送信されるようにしてもよい。そして、表示制御装置113の常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画象エリア235fには、磁界エラーを第3図柄表示装置81の表示によって報知するためのエラーメッセージ画像に対応する画像データが常駐されるように構成し、主制御装置110又は音声ランプ制御装置113から磁界エラーを伝えるエラーコマンドを受信すると、表示制御装置113は、第3図柄表示装置81にその警告画像を表示するようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が表示制御装置110に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき表示制御装置114によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、表示制御装置113は、エラー発生フラグをオンすると共に、磁界エラーに対応するエラー種別フラグをオンに設定することで、第3図柄表示装置81にその警告画像を表示するようにしてもよい。これにより、表示制御装置114は、主制御装置110又は音声ランプ制御装置113からのエラーコマンドを受信し、或いは、磁石センサからの出力信号に基づいて、磁界エラーの発生を把握すると、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成した場合であっても、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画像エリア235fに常駐されているエラーメッセージ画像を用いて、遅滞なく磁界エラーを報知するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。よって、遊技者により遊技板に対して磁界が加えられると、第3図柄表示装置81によるエラーメッセージ画像の表示によって、その磁界エラーが即座に報知されるので、遊技者に対して不正な行動を抑止させることができる。
一の演出における一部または全部の色調を変化させるために必要な描画内容を追加データテーブル又は表示データテーブルによって規定する場合、その追加データテーブル又は表示データテーブルでは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間において、色調を変化させるスプライトの種別と、そのスプライトにおける変化後の色調を指定する色情報とを規定するものであってもよい。そして、MPU231は、表示データテーブルバッファ452dに設定された表示データテーブルに規定される追加描画内容においてポインタ233fにより示されるアドレスに色調を変化させるスプライトの種別と、そのスプライトにおける変化後の色調を指定する色情報とが規定されていた場合、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに規定される描画内容においてポインタ233fにより示されるアドレスに規定された対応のスプライト種別の色情報を、表示データテーブルの追加描画内容により規定された色情報に置き換えて、描画リストを作成するようにしてもよい。これにより、画像コントローラ237では、追加データテーブルによって規定された色情報に基づいて、そのスプライトの色調を変化させながら画像の描画を行うことができる。
また、一の演出において表示される画像を変更して表示させるために必要な描画内容が表示データテーブルによって規定される場合、その表示データテーブルでは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間において、置き換え対象のスプライト種別と、新たに表示すべきスプライト種別と、その新たに表示すべきスプライトの描画情報とを規定するものであってもよい。そして、MPU231は、表示データテーブルバッファ452dに設定された表示データテーブルに規定される追加描画内容において、ポインタ233fにより示されるアドレスに、置き換え対象のスプライト種別と、新たに表示すべきスプライト種別と、その新たに表示すべきスプライトの描画情報とが規定されていた場合、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに規定される描画内容において、ポインタ233fにより示されるアドレスに規定された各種スプライトのうち、置き換え対象のスプライトに代えて、新たに表示すべきスプライト種別と、そのスプライトの描画情報とを描画リストに含めるようにしてもよい。これにより、画像コントローラ237では、新たに表示すべきスプライトを含む画像の描画を行うことができる。
また、上記実施形態では、表示データテーブルにおいて、その表示データテーブルに規定された描画内容に従って画像を描画する場合に必要となる画像データの転送データ情報を含める場合について説明したが、それに加えて、表示データテーブルに規定された追加描画内容に従って画像を描画する場合に必要となる画像データの転送データ情報(追加転送データ情報)を含めてもよい。この場合、追加転送データ情報は、各アドレス毎に、その追加表示可能な演出を識別するための識別情報(「追加演出1」、「追加演出2」・・・等)に対応付けて、追加描画内容と共にまたは追加描画内容とは別個に規定されるものであってもよい。そして、MPU231は、追加して表示すべき演出を決定すると、その決定された演出に対応する識別情報に対応付けられた追加描画内容と追加転送データ情報とを含めて、描画リストを作成するように構成してもよい。
これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、追加描画内容に従った描画で用いられるスプライトの画像データを、その画像データが用いられる前に予め通常用ビデオRAM236に転送しておくことができる。よって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、追加して表示すべき演出を容易に且つ確実に第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、表示データテーブルに規定された追加転送データ情報を用いることによって、追加描画内容に基づく画像の描画を指示しながら、必要な画像データを通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、追加描画内容によって多くのスプライトの描画を指定することができる。よって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種態様な演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
上記実施形態では、遊技者にスーパーリーチを選択させる変動パターンに対応する表示テーブルにおいて、遊技者により選択され得る全てのスーパーリーチに対応する描画内容を表示データテーブル内に規定しておき、遊技者によって選択されたスーパーリーチに対応する描画内容だけを特定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、選択されたスーパーリーチに対応する描画内容を、表示データテーブルに追記するようにしてもよい。これによって、遊技者により選択されたスーパーリーチの描画内容を容易に特定することができる。また、表示データテーブルに全てのスーパーリーチに対応する描画内容を規定しておく必要がないので、表示データテーブルのデータサーズが大きくなることを抑制できる。
上記実施形態では、表示データテーブルに、描画内容と、転送データ情報とを含める場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表示データテーブルには、描画内容と転送データ情報とを規定し、追加して表示すべき演出の追加描画内容は、追加データテーブルに規定してもよい。この場合、ワークRAM233には、追加データテーブルバッファを設け、追加して表示すべき演出が決定された場合に、その演出に対応する追加データテーブルを追加データテーブルバッファに設定するようにしてもよい。また、その追加データテーブルは、追加描画内容だけでなく、その追加描画内容に従って行われる画像の描画に必要な画像データの転送データ情報(追加転送データ情報)を含めて規定するものであってもよい。これにより、追加データテーブルを用いて追加して表示すべき演出の描画内容と、その描画に必要な画像の転送データ情報とを特定することができるので、追加データテーブルおよび追加用転送データテーブルからそれぞれ描画内容と転送データ情報とを特定する場合と比較して、その特定に要する処理の負荷を軽くすることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターン毎に表示データテーブルを用意する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、変動演出を、例えば、「変動立ち上げ」、「高速変動」、「予告演出」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」といった各要素毎に表示データテーブルを用意し、表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンに応じてその変動演出に必要な要素を特定した上で、その特定された変動演出に必要な用紙に対応する表示データテーブルを1つにまとめて、その変動パターンに対応する最終定期な表示データテーブルを生成するようにしてもよい。「変動立ち上げ」、「高速変動」、「ノーマルリーチ」などは、それぞれの変動パターンに共通した表示が行われる場合が多い。よって、このように変動演出を要素化し、それぞれの要素に対応して表示データテーブルを用意することで、データテーブルを効率的に持たせることができる。
上記実施形態では、表示データテーブルおよび転送データテーブルで、共通のポインタ233fを用いて、そのポインタ233fによって示されるアドレスから描画内容や転送データ情報を特定する場合について説明したが、それぞれのデータテーブルに対して、ポインタを用意してもよい。
上記実施形態では、画像コントローラ237が、描画処理を終了する1フレーム分の画像の表示間隔毎(上記実施形態では20ミリ秒毎)に、V割込信号をMPU231に対して送信する場合について説明したが、画像コントローラ237は、第3図柄表示装置81を駆動して1フレーム分の画像を表示させる度に、このV割込信号をMPU231に対して送信するようにしてもよい。第3図柄表示装置81の駆動は、常に1フレーム分の画像を常に等時間間隔(20ミリ秒間隔)で表示されるように行われるので、1フレーム分の画像の表示毎にV割込信号を送信することで、その時間間隔を計時しなくても正確に保つことができる。
上記実施形態では、画像コントローラ237は、MPU231から送信される描画対象バッファ情報に基づいて、描画した画像を展開すべきフレームバッファを特定すると共に、もう一方のフレームバッファから先に展開された画像情報を読み出して、第3図柄表示装置81に送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、画像コントローラ237が、描画リストを受信する毎に、描画した画像を展開すべきフレームバッファを交互に選択するようにし、その選択されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像情報を読み出して、第3図柄表示装置81に送信するようにしてもよい。また、画像コントローラ237が、第3図柄表示装置81に1フレーム分の画像情報を送信する度に、描画した画像を展開すべきフレームバッファと、第3図柄表示装置81に対して画像情報を出力するフレームバッファとを入れ替えるようにしてもよい。
上記実施形態では、確定表示演出に対応する確定表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定された後、その確定表示演出が終了するまでに、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)及びデモコマンド(表示用デモコマンド)のいずれも受信しなかった場合は、デモ演出に対応するデモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する場合について説明したが、これを、再び確定表示演出に対応する確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するようにしてもよい。また、この場合、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)及びデモコマンド(表示用デモコマンド)のいずれかが受信されるまで、確定表示演出が終了するたびに、確定表示演出に対応する確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに再設定するようにしてもよい。これにより、主制御装置110から変動パターンコマンド又はデモコマンドを受信するまで、第3図柄表示装置81に確定表示演出を表示させ続けることができる。
上記実施形態では、デモ演出が、背面画像を変化させると共に「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させるものである場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させるものであってもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させるものであってもよい。
上記実施形態では、表示制御手段114において、電源投入後にまず電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させてから、残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、表示制御手段114において、電源投入後にまず電源投入時主画像に対応する画像データのみをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させてから、電源投入時変動画像に対応する画像データを含む常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するようにしてもよい。これにより、電源投入時主画像を電源投入後により早く第3図柄表示装置81へ表示させることができるので、遊技者やホール関係者、又は、製造時の工場等における動作チェックにおいて、パチンコ機10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。
また、この場合、MPU231が、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送完了を監視するようにしてもよい。これにより、電源投入時変動画像エリア235bに電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されて以降に、音声ランプ制御装置113より表示用変動パターンコマンドを受信すれば、その表示用変動パターンコマンドに基づき、電源投入時変動画像エリア235bに格納された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、簡易的な変動表示を第3図柄表示装置81に表示させることができる。なお、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させた直後に行うのが望ましい。これにより、電源投入時変動画像による変動表示をより早く行えるようにすることができる。
上記実施形態において、表示データテーブルおよび転送データテーブルは、20ミリ秒を1単位として表した時間に対応して、その時間に描画すべき画像の内容(描画内容)や、その時間に転送すべき画像データの情報(転送データ情報)を規定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、所定の時間間隔毎に表示内容を規定するものであればよい。この所定の時間間隔は、第3図柄表示装置81のフレームレートにあわせて設定するようにしてもよい。例えば、第3図柄表示装置81のフレームレートが30fps、即ち、第3図柄表示装置81が、1秒間に30フレームの画像を表示するものである場合は、第3図柄表示装置81は1/30秒毎に1フレームの画像が表示されるので、表示データテーブルは、1/30秒間隔毎に表示内容を規定するものにしてもよい。
また、表示データテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される描画すべきスプライト種別として、そのスプライト種別そのものを指示するのではなく、そのスプライト種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを規定するものであってもよい。表示制御装置114では、第3図柄表示装置81に表示すべきスプライト種別に対応する画像データをキャラクタROM234から読み出すため、各スプライト種別に対応付けて、そのスプライト種別の画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを管理している。よって、表示データテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される表示内容として、そのスプライト種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを規定すれば、各スプライト種別に対応付けて、スプライトを特定する情報とキャラクタROM234のアドレスとの両方を管理する必要がなくなるため、処理負担の軽減を図ることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114のワークRAM233に格納画像データ判別フラグ233iを設け、スプライト毎に、対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを記憶させる場合について説明したが、これに代えて、画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を示す情報をワークRAM233に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、所定のスプライト種別の画像データを転送指示する場合に、ワークRAM233に記憶された画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を示す情報を参照して、その所定の画像データが既に画像格納エリア236aに格納されているか否かを判別し、格納されていなければ、その所定のスプライト種別の画像データの転送指示を設定してもよい。また、MPU231は、所定のスプライト種別の画像データの転送指示を設定した場合、その転送指示が設定されたスプライト種別を示す情報をワークRAM233に格納すると共に、そのスプライト種別の画像データが格納される画像格納エリア236aのサブエリアに格納されていたスプライト種別を示す情報を消去するようにしてもよい。
上記実施形態では、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ所定のスプライト種別の画像データを転送する際に、格納画像データ判別フラグ233iに基づいて、そのスプライト種別の画像データが通常用ビデオRAM236に格納されているか否かを判断し、通常用ビデオRAM236に、その所定のスプライト種別の画像データが格納されていれば、その転送処理を非実行とする処理を、MPU231が行う場合について説明したが、この処理を、画像コントローラ237が行うようにしてもよい。この場合、画像コントローラ237に設けられたワークRAMに、格納画像データ判別フラグ233iと同等のフラグを用意して、各スプライト毎に、対応する画像データが通常用ビデオRAM236に格納されているかどうかを記憶させてもよい。また、画像コントローラ237に設けられたワークRAMに、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を記憶させるようにしてもよい。なお、この場合、MPU231は、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への所定のスプライト種別の画像データの転送が必要であれば、通常用ビデオRAM236における画像データの格納状態に関わらず、画像コントローラ237に対して、その画像データの転送データ情報を送信するようにしてもよい。
上記実施形態では、複数の背面画像のうち、「背面A」に対応する画像データのみを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2以上の背面画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させるようにしてもよい。例えば、一部のスーパーリーチで用いられる背面画像の画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させてもよい。特に、出現頻度が高い又は高いと予想されるスーパーリーチの背面画像を常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させることにより、キャラクタROM737から通常用ビデオRAM536への画像データの転送処理が実行される回数を抑制することができる。
上記実施形態では、転送データテーブル又は表示データテーブルによって、ポインタ233fで示されるアドレスに対応付けて画像データの転送指令が規定され、MPU231は、その表示ポインタにより規定される所定の時間にその転送指令で指示された画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表示データテーブルの先頭に、その表示データテーブルにおいて必要となるスプライト種別に関する情報を記載し、MPU231は、その表示データテーブルの先頭に記載された情報に基づいて、必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御してもよい。若しくは、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づき、MPU231がそのコマンドに対応して第3図柄表示装置81に表示すべきスプライト種別を判断して、その画像種別の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御してもよい。
上記実施形態では、「島ステージ」の背面画像である背面Cにおいて、その画像の一部の色調が時間と共に変化する場合について説明したが、画像全体の色調が時間と共に変化するものであってもよい。また、背面画像として、時間の経過と共にスクロールしたり、色調が変化したりするものだけではなく、また、そのような背面画像に代えて、時間の経過と共に、登場する物体(例えば、人物)が移動したり、変化したりするようなものであってもよい。
上記実施形態では、主制御装置110が、音声ランプ制御装置113に対して通知する始動入賞時に取得した各種カウンタ(特別当たり乱数カウンタC1,特別当たり種別カウンタC2)の情報を、保留球数コマンドに含める場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、別のコマンドによって、始動入賞時に取得した各種カウンタ(特別当たり乱数カウンタC1,特別当たり種別カウンタC2)の情報を音声ランプ制御装置113に通知してもよい。
上記実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
上記実施形態において、球が入球した場合に特別図柄の大当たりの抽選が開始される第1始動口64aが遊技盤13に1つ配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、それぞれ独立して入球が検出されて大当たりの抽選が開始される複数(例えば、2つ)の第1入球口が遊技盤13に配設されていてもよい。この場合、各第1入球口において保留があった場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する保留球数コマンドには、いずれの第1入球口による保留であるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの第1入球口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113において、第1入球口毎にそれぞれ保留球数カウンタを用意しておき、保留球数コマンドを受信した場合、その保留球数コマンドに示された第1入球口に対する保留球数カウンタに保留球数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された第1入球口に対する保留球数カウンタを1減らせば、第1入球口毎に保留球数をカウントすることができる。
上記実施形態では、主制御装置110において特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N)が更新される度(即ち、増加した場合や、減少した場合にそれぞれ)に、保留球数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、主制御装置110において特別図柄1保留球数カウンタ203dの値(N)が増加する場合だけ、保留数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する。また、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、特別図柄保留球数カウンタ223bの値を1減らすように構成する。これにより、主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ保留数コマンドを送信する回数と、音声ランプ制御装置113が保留数コマンドを受信する回数とをそれぞれ減らすことができるので、主制御装置110および音声ランプ制御装置113の制御的負担を軽減することができる。
上記実施形態においては、第1始動口64aへの入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1始動口64aへの入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
<第2実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図74〜図79を参照して、第2実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、普通図柄の長時間当たりに当選した場合に、第2始動口64bに遊技球が入賞し、特別図柄2の変動が開始される場合には、特別図柄1の変動と同様に、変動開始のタイミングとなると、選択されている変動パターンが変動表示される場合について説明した。一方、本第2実施形態におけるパチンコ機10においては、長時間当たりに当選して、第2始動口64bに入賞したことに基づく特別図柄2の変動表示が開始される場合に、第3図柄表示装置81にオープニング表示態様を表示して、遊技者に特別図柄2の特殊演出(普通図柄の長時間当たりで、第2始動口64bに入賞したことに基づく特別図柄2の変動表示の演出)が開始されることが報知される構成にした点で第1実施形態とは相違する。
<第2実施形態におけるパチンコ機10の表示態様について>
図74〜図75を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10の第3図柄表示装置81で表示される表示態様と、そのタイミングチャートについて説明する。
図74(a)は、図75(a)に示した特別図柄1が変動表示中に長時間当たりで開放された第2始動口64bに遊技球が入賞した場合の、第3図柄表示装置81に表示されるオープニング表示態様について示した図である。まず、図75(a)を参照して、タイミングチャートについて説明する。
図75(a)は、普通図柄の長時間当たりに当選し、特別図柄2保留球数が0個の状態で、第2始動口64bに遊技球が入賞した場合に、特別図柄1が変動中(残り変動時間が3秒以上)であるときの特別図柄2が変動開始となるまでのタイミングチャートを示した図である。
図75(a)に示すように、特別図柄1が変動表示中の状態で、普通図柄の長時間当たりが開始され、特別図柄が保留球0個の状態で、第2始動口64bに遊技球が入賞した場合には、変動中の特別図柄1に変動が停止する前の3秒間で、図74(a)に示すオープニング表示態様が第3図柄表示装置81に表示される。なお、特別図柄1の残り変動時間が3秒以下である場合には、後述する特別図柄1が変動停止中に入賞したのと同様の処理が実行される。その場合についての詳細な説明は、図75(b)を参照して説明する。
オープニング表示態様が3秒間表示されている間には、図74(a)に示すように、特別図柄1の主図柄は第3図柄表示装置81の左上に縮小されて変動表示される。その後、特別図柄1の主図柄が通常通りの大きさで停止表示されて、特別図柄2の主図柄が変動表示を開始する。
このように構成することで、第2始動口64bに遊技球が入賞しても、特別図柄1の変動が停止するまで、特別図柄2の変動表示が開始されない場合にも、特別図柄2の変動開始時期を容易に認識することができる。
また、特別図柄1の変動時間を利用して、オープニング演出を実行することで、特別図柄1の変動表示時間を有効に利用することができる。
次に、図75(b)を参照して、普通図柄の長時間当たりに当選して、第2始動口64bに遊技球が入賞した場合に、特別図柄1が変動していない状態の第3図柄表示装置81で表示される表示態様のタイミングチャートについて説明する。
図75(b)に示すように、特別図柄1の変動が停止している状態で(特別図柄1の保留球がない状態、特別図柄1の停止タイミング)、第2始動口64bに遊技球が入賞し、特別図柄2の変動表示が開始する場合には、特別図柄2が変動開始してから3秒間の間、図74(b)に示すような、オープニング表示態様が第3図柄表示装置に表示される。
図74(b)に示すように、特別図柄2は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの左上に縮小されて変動表示される。オープニング表示態様としては、普通図柄の長時間当たりで第2始動口64bに遊技球が入賞したことに基づく特別図柄2の変動表示が開始されることを遊技者に報知する「チャンスゾーンスタート」の文字が表示される。
次に、図76を参照して、本第2実施形態における普通図柄の長時間当たりで第2始動口64bに遊技球が入賞した場合に実行されるオープニング演出用の表示データテーブルについて説明する。この表示データテーブルでは、図74(a)〜(b)に示すようなオープニング演出の表示態様が設定される。オープニング演出は動画データで記憶されており、その再生の設定がこの表示データテーブルで設定される。そして、背景画像より手前の画像として設定される。変動中の特別図柄については、縮小して第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの左上に表示される。
<第2実施形態における音声ランプ制御装置により実行される制御処理について>
次に、図77を参照して、第2実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。なお、第1実施形態で説明した音声ランプ制御処理113により実行される制御処理に対して、入賞コマンド受信処理(図53、S1409)が入賞コマンド受信処理2(図77、S1409)に変更されている点で相違する。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
図77を参照して、本第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される入賞コマンド受信処理2(S1409)について説明する。図77は、この入賞コマンド受信処理2(S1409)を示したフローチャートである。本第2実施形態におけるパチンコ機10の入賞コマンド受信処理2(図77、S1409)は、第1実施形態におけるパチンコ機10の入賞コマンド受信処理(図53、S1409)に対して、S1484〜S1489までの処理がそれぞれ追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
S1483の処理が実行されると、S1484の処理が実行される。S1484の処理では、サブ長時間フラグ223hがオンである場合に受信した入賞コマンドが、特別図柄2の保留球1個目の入賞コマンドであるか判別する(S1484)。特別図柄2の保留球1個目の入賞コマンドでないと判別された場合には(S1484:No)、この処理を終了する。一方、特別図柄2の保留球1個目の入賞コマンドであると判別した場合には(S1484:Yes)、S1485の処理を実行する。S1485の処理では、特別図柄1は変動表示中であるか判別する(S1485)。
特別図柄1が停止中であると判別した場合には(S1485:No)、S1489の処理を実行する。一方、特別図柄1が変動表示中であると判別した場合には(S1485:Yes)、変動中の特別図柄1の当否判定結果は当たりであるか判別する(S1486)。変動中の特別図柄1の当否判定結果は外れであると判別した場合には(S1486:No)、S1487の処理を実行する。一方、変動中の特別図柄1の当否判定結果は当たりであると判別した場合には(S1486:Yes)、この処理を終了する。このように、変動中の特別図柄1が当たりである場合には、大当たり遊技がその後、実行されるので、オープニング表示態様がキャンセルされる。よって、大当たり遊技の前に、普通図柄の長時間当たりに基づく第2始動口64bの入賞による特別図柄2の変動表示が開始されることを示すオープニング表示態様が表示されることがキャンセルされることで、遊技者を困惑させてしまう不具合を防ぐことができる。
S1487の処理では、特別図柄1の残り変動時間は、3秒以上であるか判別する(S1487)。特別図柄1の残り変動時間が3秒未満であると判別した場合には(S1487:Yes)、S1489の処理を実行する。一方、特別図柄1の残り変動時間が3秒以上であると判別した場合には(S1487:Yes)、特別図柄1の変動時間が残り3秒前になったら図74(a)に示すようなオープニング表示態様を表示することを指示する表示用オープニング演出コマンドを設定する(S1488)。
S1489の処理では、特別図柄2の変動開始タイミングに基づいて、図74(b)に示したオープニング表示態様を表示することを指示する表示用オープニング演出コマンドを設定する。このように、普通図柄の長時間当たりにより第2始動口64bに遊技球が入賞し、特別図柄2が変動開始した場合に、特別図柄1が変動中であり、その残り時間が3秒以上あれば、残り3秒前のタイミングで、オープニング表示態様が表示される。一方、特別図柄1が停止している場合や、特別図柄1の残り変動時間が3秒未満である場合には、特別図柄2の変動開始のタイミングで、オープニング表示態様が第3図柄表示装置81に表示されるように設定される。
よって、第2始動口64bに遊技球が入賞した時の状態に合わせて、オープニング表示態様を表示するタイミングを適宜決定することができる。従って、遊技者に分かり易いスムーズな演出を提供することができる。
なお、本実施形態では、変動中の特別図柄1の当否判定結果が当たりである場合には、オープニング表示態様をキャンセルする構成としたが、それに限らず、大当たり遊技後に開始される特別図柄2の変動開始のタイミングで、オープニング表示態様を表示するように設定してもよい。
<第2実施形態における表示制御装置114により実行される制御処理>
図78〜図79を参照して、本第2実施形態における表示制御装置114のMPU231により実行される制御処理について実行する。本第2実施形態における表示制御装置114のMPU231により実行される制御処理は、第1実施形態における制御処理に対して、コマンド判定処理(図64、S2302)がコマンド判定処理2(図78、S2320)に変更されている点で相違する。その他の処理については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
図78を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10の表示制御装置114のMPU231により実行されるコマンド判定処理2(S2320)について説明する。図78は、このコマンド判定処理2(S2320)を示したフローチャートである。本第2実施形態におけるコマンド判定処理2(図78、S2320)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図64、S2302)に対して、S2414〜S2415までの各処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
S2412の処理において、表示用加算コマンドを受信していないと判別した場合には(S2412:No)、表示用普図オープニングコマンドを受信しているか判別する(S2414)。表示用普図オープニングコマンドを受信していると判別した場合には(S2414:Yes)、普図オープニング処理を実行する(S2415)。一方、表示用オープニングコマンドを受信していないと判別した場合には(S2414:No)、S2417の処理を実行する。
ここで、図79を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10の表示制御装置114のMPU231により実行されるコマンド判定処理2(図78、2320)内の一処理である普図オープニング処理(S2415)について説明する。図79は、この普図オープニング処理(S2415)を示したフローチャートである。
普図オープニング処理(図79)では、まず、コマンドに設定されているオープニング表示態様の表示タイミングを設定する(S2911)。なお、この表示タイミングの設定は、図示しない、普図オープニングフラグを設定して、そのフラグにより示されたタイミングにより設定された普図オープニング用の表示データテーブルが上書きして設定される。
普図オープニング用の表示データテーブルに図柄のオフセットデータを設定する(S2912)。表示データテーブルバッファに設定されている表示データテーブルに上書きして設定する普図オープニング用の表示データテーブルを設定する(S2913)。
<第3実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図80〜図81を参照して、第3実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、普通図柄の長時間当たりに当選した場合に、第2始動口64bに入賞に基づく特別図柄2の変動表示では、通常時とは異なる予告演出を伴う表示態様と変動表示態様が表示される構成について説明した。しかしながら、本第2実施形態におけるパチンコ機10では、長時間当たりの後の普通図柄の変動時間を1変動だけ、通常時よりも長い変動時間で設定されるように構成して、長時間当たりが連続して判定された場合にも、第2始動口64bに保留球以上の遊技球が入賞して、オーバーフロー球となってしまう不具合を解消する構成とした点で相違する。その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な構成は省略する。
<第3実施形態における電気的構成について>
本第3実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成については、第1実施形態における電気的構成に対して、図80(a)〜(b)に示すように主制御装置110のMPU201のROM202に普通変動パターン選択テーブル202dが追加され、RAM203に普通ステータス記憶エリア203kがそれぞれ追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同様の構成である。
本第3実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のMPU201のROM202に設けられた普通変動パターン選択テーブル202dは、普通図柄の変動時間を選択(決定)するための選択テーブルである。この普通変動パターン選択テーブル202dは、図80(c)〜(d)に示したように、後述する普通ステータス記憶エリア203kに設定される普通ステータスの値(モード1またはモード2)に対応した専用の普通変動パターン選択テーブルA(図80(c)参照)、普通変動パターン選択テーブルB(図80(d)参照)がそれぞれ設定されている。
主制御装置110のMPU201のRAM202に設けられた普通ステータス記憶エリア203kには、普通ステータスが記憶される記憶エリアである。普通ステータスは、モード1とモード2とが設定され、通常時は、モード1が設定される。普通図柄の長時間当たりに当選したことに基づいて、モード2が設定される。モード2に設定された後、1回普通図柄の変動が選択されると、モード1に設定される。つまり、普通ステータスは、長時間当たりに当選した後の変動であることを識別することを可能にするためのステータスである。
<第3実施形態における主制御装置110により実行される制御処理について>
次に、図81を参照して、本第3実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のMPU201により実行される制御処理について説明する。第1実施形態における制御処理に対して、普通図柄変動開始処理(図38、S608)が普通図柄変動開始処理2(図81、S640)に変更されている点で相違する。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
図81を参照して、本第3実施形態におけるパチンコ機10の主制御装置110のMPU201により実行される普通図柄変動開始処理2(S640)について説明する。図81は、この普通図柄変動開始処理2(S640)の内容を示したフローチャートである。本第3実施形態における普通図柄変動開始処理2(図81、S640)は、第1実施形態における普通図柄変動開始処理(図38、S608)に対して、S641〜S645の各処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるのでその詳細な説明は省略する。
S630、S634、S635の処理が実行された後には、S641の処理が実行される。S641の処理では、普通図柄の変動時間を普通ステータス記憶エリア203kに記憶されている普通ステータスに基づいて選択する(S641)。普通ステータスがモード2であるか判別する(S642)。普通ステータスがモード2であると判別した場合には(S642:Yes)、普通ステータスをモード1に設定して、普通ステータス記憶エリア203kに記憶する(S643)。
このように、普通図柄の変動時間を選択した後で、普通ステータスがモード2に設定されているか判別して、普通ステータスが長時間当たりの後であるモード2を示している場合には、モード1に設定される。よって、普通図柄の長時間当たりの1回目の普通図柄の変動が普通変動パターン選択テーブルB(図80(d)参照)より選択される。この、普通変動パターン選択テーブルB(図80(d)参照)では、普通変動パターン選択テーブルA(図80(c)参照)よりも変動時間が長く設定されているので、普通図柄の長時間当たり後の1変動の変動時間を長く設定することができる。
また、普通変動パターン選択テーブルB(図80(d)参照)で設定されている変動時間は、当否判定結果が当たり(長時間当たり、通常当たり)である場合には、70秒が設定されている。これにより、特別図柄2に保留4個が記憶されて、すぐに変動表示された場合に、当否判定結果がすべて外れの変動パターンで、最も長い変動時間が選択されると66秒の総変動時間となるが、それよりも長い変動時間が選択されるので、長時間当たりが連続した場合にも、特別図柄2の保留球が消化されておらず、第2始動口64bに遊技球が入賞しても保留球とならないオーバーフロー球となってしまう不具合を抑制できる。
なお、本実施形態では、特別図柄2がすぐに変動表示される場合として、70秒を設定したが、特別図柄1が変動中であることを考慮して、特別図柄1の当否判定結果が外れである場合に選択される最長の変動時間である30秒を加算した100秒以上に設定するように構成してもよい。このように構成することで、より第2始動口64bに遊技球が入賞した場合に、オーバーフロー球となってしまうことを抑制できる。さらに、特別図柄2の保留球がすべて消化された後に、次の長時間当たりが成立し易くなるので、より特別図柄2の抽選を実行し、大当たりへの確率を向上させることができる。
<第4実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図82〜図90を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、第1始動口64aに入賞した特別図柄1の保留球の数を第3図柄表示装置81に表示する構成について説明した。一方、本第3実施形態におけるパチンコ機10では、第1始動口64aに入賞して、保留球として記憶された場合に表示された保留図柄の色を当否判定結果により可変させる構成にした点で第1実施形態とは相違する。なお、第1実施形態と同一の処理については、その詳細な説明は省略する。
<第4実施形態における期間設定(演出モードの設定)について>
次に、図82(a)〜(b)を参照して、本第4実施形態における通常遊技期間において、保留図柄で大当たりを示すレインボーで表示された場合の各期間の設定について説明する。
図82(a)は、通常期間で保留図柄がレインボーで表示され、通常期間でその保留球に対応する特別図柄が変動開始して、準備期間で変動停止し、その後、大当たり遊技が開始される場合の処理について示したタイミングチャートである。
図82(a)に示すように、通常期間で第1始動口64aまたは第2始動口64bに遊技球が入賞して、保留球となり、先読みにより、その当否判定結果が大当たりとはんていされ、レインボー色で保留図柄が表示される。この場合に、先に特別図柄が変動している場合や、先に保留されており、変動開始タイミングの優先度が高いものが変動停止するまでの間、保留期間として保留される。その後、変動開始のタイミングとなり、変動開始した場合に、図82(a)に示すように通常遊技期間で変動開始となる。そして、その変動開始時に、変動停止時に準備期間に設定されているかを判別する。
図82(a)に示すように、準備期間内で変動停止となると判別されると、このときに、準備期間の設定がキャンセルされるように設定される。これにより、大当たり遊技が開始されることが、変動開始時に遊技者に報知されている場合に、準備期間に設定されて、背景が変わることで、遊技者が大当たりの開始がされないのではと不安に思ってしまう不具合を抑制できる。また、大当たりとなる特別図柄の変動表示中に背景画面が準備期間の背景に変更されることで、せっかくの当たり演出が損なわれてしまうことを抑制することができる。
次に、図82(b)は、準備期間で変動開始となり時間演出期間に跨って変動表示され時間演出期間で変動が停止する場合のタイミングチャートである。準備期間は、予告表示が選択されない期間に設定されていないので、変動開始時には、準備期間で表示される予告表示は設定されないが、時間演出期間に切り替わったことに基づいて、時間演出期間専用の予告演出が表示されるように設定される。これにより、他の遊技者に対して、時間演出になると大当たりが発生しやすいように思わせることができる。また、変動開始時に遊技者が大当たりであることを認識されているにも関わらず、大当たりを報知する時間演出専用の予告表示(スペシャル魚群)が表示されないことに不満を抱いたしまう不具合を抑制できる。
<第4実施形態における電気的構成について>
図83を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第4実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223にモードB禁止フラグ223α。予告遅延フラグ223βがそれぞれ追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
モードB禁止フラグ223αは、準備期間の設定を禁止することを示すフラグである。保留図柄が示す特別図柄1の当否判定が大当たりであることを示すレインボーの表示色で保留図柄が表示された場合に、その保留図柄に対応する特別図柄1の変動表示が準備期間で停止表示すると判別されると、モードB禁止フラグ223αはオンに設定される(図86、S1553)。なお、図示は省略したが、このモードB禁止フラグ223αは、大当たり遊技が開始されることに基づいてオフに設定される。
予告遅延フラグ223βは、時間演出期間で大当たりであることを遊技者に報知するスペシャル魚群の予告表示態様を大当たり遊技のオープニング演出の開始まで遅延させることを示すフラグである。この予告遅延フラグ223βは、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する演出変更処理2(図90、S1730)の処理内のS1734の処理においてオンに設定される。ここでは、時間演出期間に設定された場合に、変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりである場合に、その残り変動時間が3秒以下である場合に、オンに設定される。
これにより、すでに変動表示の残りが少ない状態で、予告表示がされて遊技者が戸惑うのを抑制することができる。さらに、スペシャル魚群の予告表示態様が大当たり遊技の開始まで遅延されることで、遊技者に大当たり遊技が開始されたことをより分かり易く報知することができ、時間演出期間では、大当たりであればスペシャル魚群の予告表示態様が表示されることを分かり易く報知できる。
なお、この予告遅延フラグ223βは、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するオープニング処理(図88、S1540)のS1546の処理においてオフに設定される。
<第4実施形態における音声ランプ制御装置113による制御処理について>
次に、図84〜図90を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。なお、第1実施形態と相違する処理について説明し、同一の処理については、その詳細な説明は省略する。
図84を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理2(S1320)について説明する。図84は、このコマンド判定処理2(S1320)を示したフローチャートである。本第4実施形態におけるコマンド判定処理2(図84、S1320)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図47、S1311)に対して、変動パターン受信処理(図48、S1402)が変動パターン受信処理2(S1529)に、入賞コマンド受信処理(図53、S1409)が入賞コマンド受信処理3(図84、S1530)にそれぞれ変更され、S1539〜S1540の各処理がそれぞれ追加されている。
変動パターン受信処理2(S1529)では、第1実施形態における変動パターンコマンド受信処理(図48、S1402)に対して、変動パターン選択処理(図49、S1422)が変動パターン選択処理2(図85、S1428)に変更されたのみであるので、その図示を省略した。
次に、図85を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される変動パターン選択処理2(S1428)について説明する。図85は、この変動パターン選択処理2(S1428)を示したフローチャートである。本第4実施形態における変動パターン選択処理2(図85、S1428)は、第1実施形態における変動パターン選択処理(図49、S1422)に対して、S1434〜S1435の処理が削除され、予告選択処理(図86、S1550)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一である。
次に、図86を参照して、変動パターン選択処理2(図85、S1428)内の一処理である予告選択処理(S1550)について説明する。図86は、この予告選択処理(S1550)を示したフローチャートである。
予告選択処理(図86、S1550)では、まず、変動開始する特別図柄の保留図柄の色は、レインボーであるか判別する(S1551)。保留図柄の色がレインボーであると判別した場合には(S1551:Yes)、その変動開始する特別図柄が変動停止する期間は、準備期間であるか判別する(S1552)。変動停止となる期間が準備期間であると判別した場合には(S1552:Yes)、モードB禁止フラグ223αをオンに設定する(S1553)。その後、S1554の処理を実行する。
このように、保留図柄の色が当否判定結果が大当たりとなる(その保留図柄が示す保留球の抽選結果)場合には、その変動停止時期を判別して、準備期間であれば、準備期間の禁止を設定することを示すモードB禁止フラグ223αがオンに設定される。よって、大当たりとなる前に、準備期間を示す背景画像に変更されてしまい、特別図柄の変動表示に集中できなくなる不具合を抑制できる。また、他のパチンコ機10では、準備期間に設定されることより、遊技者が遊技しているパチンコ機10では、準備期間に設定されないことで、当否判定結果が大当たりであることを認識でき、安心して遊技を行うことができる。
一方、S1551の処理において、保留図柄の色がレインボーでないと判別した場合(S1551:No)、S1552の処理において、変動停止時の期間が準備期間でないと判別した場合には(S1552:No)、S1554の処理を実行する。
S1554の処理では、予告選択テーブルAより予告演出表示を選択して、その選択した予告演出表示を設定する(S1554)。その後、タッチチャージ予告選択テーブルより予告演出を選択して設定する(S1555)。
次に、図87を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される入賞コマンド受信処理3(図87、S1530)について説明する。図87は、この入賞コマンド受信処理3(S1530)を示したフローチャートである。本第4実施形態における入賞コマンド受信処理3(図87、S1530)は、第1実施形態における入賞コマンド受信処理(図53、S1409)に対して、S1534〜S1538までの各処理が追加されている。なお、第4実施形態におけるS1531〜S1533までの各処理は、第1実施形態におけるS1481〜S1483までの各処理と同一の処理であるので、その詳細な説明は省略する。
S1553の処理が実行された後には、S1534の処理が実行される。S1534の処理では、特別図柄1の入賞コマンドを受信したか判別する(S1534)。特別図柄1の入賞コマンドを受信している場合には(S1534:Yes)、その受信した入賞コマンドは、当否判定結果が大当たりであることを示す入賞コマンドであるか判別する(S1535)。当否判定結果が大当たりであると判別した場合には(S1535:Yes)、演出カウンタ223kの値を取得する(S1536)。
取得した演出カウンタ223kの値が「0〜30」のいずれかであるか判別する(S1537)。演出カウンタ223kの値が「0〜30」のいずれかであると判別した場合には(S1537:Yes)、対応する保留図柄の色をレインボーに設定する(S1538)。
ここで、保留図柄の色は、保留個数表示更新処理(図46、S1306)において、保留図柄の色、個数を示した表示用保留コマンドが生成されて、表示制御装置114に対して出力される。
次に、図88を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるオープニング処理(S1540)について説明する。図88は、このオープニング処理(S1540)を示したフローチャートである。
オープニング処理(図88、S1540)では、まず、時間演出開始期間まで1分以下であるか判別する(S1541)。時間演出の開始期間まで1分以下であると判別した場合には(S1541:Yes)、大当たり遊技における音量を低音量に設定する(S1542)。
このように、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを受信した場合に、時間演出期間が設定されるまでに1分以下であると、大当たり遊技の音量が小さく設定されるので、大当たり遊技中であることが、他の遊技者から分かり難くすることができる。また、後述するが、その後に時間演出期間が設定されると大当たり遊技の音量が通常音量に設定される。よって、他の遊技者からは、時間演出期間となったことで大当たり遊技が開始されたかのように思わせることができ、時間演出期間となると大当たり遊技が開始され易いように遊技者に思わせることができる。
一方、S1541の処理において、時間演出期間まで1分より長い時間があると判別した場合には(S1541:No)、S1543の処理を実行する。S1543の処理では、予告遅延フラグ223βはオンであるか判別する(S1543)。予告遅延フラグ223βがオンであると判別した場合には(S1543:Yes)、スペシャル魚群の予告表示を設定する表示用予告表示コマンドを設定する(S1544)。表示用オープニングコマンドを設定する(S1545)。予告遅延フラグ223βをオフに設定する(S1546)。一方、S1543の処理において、予告遅延フラグ223βがオフであると判別された場合には(S1543:No)、この処理を終了する。
次に、図89を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される同期演出管理処理2(S1330)について説明する。図89は、この同期演出管理処理2(S1330)を示したフローチャートである。本第4実施形態における同期演出管理処理2(図89、S1330)は、第1実施形態における同期演出管理処理(図56、S1314)に対してS1730、S1731の処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
S1707の処理を実行した後には、演出変更処理2(S1730)を実行する。この演出変更処理2(S1730)については、図90を参照して、詳細について説明する。図90は、この演出変更処理2(S1730)を示したフローチャートである。
演出変更処理2(図90、S1730)では、まず、特別図柄の変動中であるか判別する(S1731)。特別図柄の変動中であると判別した場合には(S1731:Yes)、変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりであるか判別する(S1732)。当否判定結果が大当たりであると判別した場合には(S1732:Yes)、残り変動時間は3秒以下であるか判別する(S1733)。
残り変動時間が3秒以下であると判別した場合には(S1733:Yes)、予告遅延フラグ223βをオンに設定する(S1734)。その後、この処理を終了する。一方。S1733の処理において、残り変動時間が3秒より大きいと判別した場合には(S1733:No)、スペシャル魚群の表示を示す表示用予告表示コマンドを設定する(S1735)。
一方、S1731の処理において、特別図柄の停止中であると判別した場合(S1731:No)、またはS1732の処理において、当否判定結果が外れであると判別した場合には(S1732:No)、S1736の処理を実行する。S1736の処理では、大当たり遊技中であるか判別する(S1736)。大当たり遊技中であると判別した場合には(S1736:Yes)、大当たり遊技における音量設定を通常音量に設定する(S1737)。その後、S1735の処理を実行する。
このように、時間演出期間が設定された場合に、大当たり遊技中であると判別された場合には、音量設定を通常音量に設定するので、大当たり遊技の開始が時間演出期間の設定の1分前以内であると音量が低音量に設定されているので、音量が通常音量に戻されることとなり、他の遊技者からは、時間演出期間が設定されることに基づいて大当たり遊技が開始されたように思わせることができる。よって、他の遊技者には、時間演出期間が設定されると大当たり遊技が開始されやすいように思わせることができ、時間演出期間に対する大当たりへの期待を高めることができる。従って、遊技者は、時間演出期間が設定されることを期待して遊技を行うことができ、遊技に早期に飽きてしまうのを抑制できる。
一方、S1736の処理において、大当たり遊技中でないと判別した場合には(S1736:No)この処理を終了する。
<第5実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図91〜図99を参照して、第5実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、固定時間に基づいて、各背景モードの固定時間で表示される各モードの表示態様を設定し、その後、SW有効時間が経過したことに基づいて、その時に設定されている背景モードに対応した、加算コマンドが示す表示態様を設定する場合について説明した。一方、本第5実施形態におけるパチンコ機10では、固定時間で表示される各背景モードの表示態様を保留個数に基づいて設定し、その後、固定時間が経過するまでの間に、加算時間で設定される各背景モードに対応する表態様を設定する構成である点で第1実施形態とは相違する。なお、第1実施形態と同一の構成については、その図示と説明を省略する。
<第5実施形態における電気的構成について>
本第5実施形態では、主制御装置110、音声ランプ制御装置113の特図1変動パターン選択テーブルの内容が変更されている。図91〜図92に示すように、本第5実施形態では、第1実施形態に対して、加算時間が0秒である場合には、加算コマンドが設定されない。また、スーパーリーチ大当たり変動パターンB1〜B2、スーパーリーチ外れ変動パターンB1〜B2の変動時間、SW有効時間、固定時間、加算時間がそれぞれ変更されている点で、第1実施形態と相違する。その他の構成については、第1実施形態と同一である。また、本第5実施形態における表示制御装置114のワークRAM233には、加算用データ転送フラグ233mが追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一である。
この加算用データ転送フラグ233mは、加算時間に対応する表示データの転送が開始されたかを判別するためのフラグである。この加算用データ転送フラグ233mは、本第5実施形態における表示制御装置114のMPU231が実行する加算コマンド処理2(図99、S2430)のS2432の処理でオンに設定される。また、S2441の処理でオフに設定される。
<第5実施形態における音声ランプ制御装置113による制御処理について>
次に、図94〜図96を参照して、本第5実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。
図94を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理3(S1340)について説明する。図94は、このコマンド判定処理3(S1340)を示したフローチャートである。本第5実施形態におけるコマンド判定処理3(図94、S1340)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図47、S1311)に対して、S1560の処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
S1414の処理が実行された後には、S1560の処理を実行する。S1560の処理では、受信した加算コマンドが示す情報を表示制御装置114に対して通知するための表示用加算コマンドを設定する(S1560)。
次に、図95を参照して、本第5実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される変動表示設定処理2(S1350)について説明する。図95は、この変動表示設定処理2(S1350)を示したフローチャートである。本第5実施形態における変動表示設定処理2(図95、S1350)では、第1実施形態における変動表示設定処理(図54、S1312)に対して、S1510〜S1513までの各処理が削除されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
次に、図96を参照して、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理2(図96、S1360)について説明する。図96は、この枠ボタン入力監視・演出処理2(S1360)を示したフローチャートである。本第5実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理2(図96、S1360)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)に対して、S1920の処理がS1940の処理に変更されている。
S1919の処理が実行された後には、S1940の処理が実行される。S1940の処理では、設定した背景モードを示す表示用背景コマンドを設定する(S1940)。
<第5実施形態における表示制御装置114による制御処理>
次に、図97〜図99を参照して、本第5実施形態における表示制御装置114のMPU231により実行されるコマンド判定処理3(S2320)について説明する。図97は、このコマンド判定処理3(S2320)を示したフローチャートである。本第5実施形態におけるコマンド判定処理3(図97、S2320)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図64、S2302)に対して、変動パターンコマンド処理(図65、S2405)が変動パターンコマンド処理(図98、S2420)に、加算コマンド処理(図67、S2413)が加算コマンド処理2(図99、S2430)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
次に、図98を参照して、本第5実施形態における表示制御装置114のMPU231により実行される変動パターンコマンド処理2(S2420)について説明する。図98は、この変動パターンコマンド処理2(S2420)を示したフローチャートである。本第5実施形態における変動パターンコマンド処理2(図98、S2420)は、第1実施形態における変動パターンコマンド処理(図65(a)、S2405)に対して、S2503、S2504の処理がそれぞれS2510、S2511の各処理に変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
S2510の処理では、それぞれの背景モードの固定時間に対応した表示データテーブルを保留個数に基づいて決定して、表示データテーブルバッファに設定する(S2510)。背景モード記憶エリアに記憶されている背景モードに対応した変動表示データテーブルをアクティブに設定する(S2511)。
次に、図99を参照して、本第5実施形態における表示制御装置114のMPU231により実行される加算コマンド処理2(図99、S2430)について説明する。図99は、この加算コマンド処理2(S2430)を示したフローチャートである。
加算コマンド処理2(図99、S2430)では、まず、加算用データ転送フラグ233mがオンであるか判別する(S2431)。加算用データ転送フラグ233mがオンであると判別した場合には(S2431:Yes)、固定時間の終了タイミングであるか判別する(S2435)。固定時間の終了タイミングであると判別した場合には(S2435:Yes)、決定されている表示データテーブルを表示データテーブルバッファに設定する(S2436)。設定した表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定して、転送データテーブルバッファに設定する(S2437)。データテーブル判別フラグをオンに設定する(S2438)。データテーブルを基に時間データを計時カウンタに設定する(S2439)。ポインタを初期化する(S2440)。加算用データ転送フラグ233mをオフに設定する(S2441)。
一方、S2431の処理において、加算用データ転送フラグ233mがオフであると判別した場合には(S2341:No)、受信したコマンドと変動パターンに基づいて、表示データテーブルを決定し、図柄情報を設定する(S2432)。表示データテーブルに設定されている動画データの転送を開始する(S2433)。加算用データ転送フラグ233mをオンに設定する(S2434)。
このように、本実施形態では、固定時間の変動表示は、保留個数に基づいて変動表示のデータが各背景モードに対して設定され、その後、固定時間が経過するまでの間に、加算時間で設定される変動表示のデータが設定されるので、変動表示開始時に設定されるデータの量を少なくすることができる。よって、変動開始時の制御負荷が軽減され、処理落ち等の不具合を抑制できる。
<第6実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図100〜102を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、パチンコ機10に、内蔵の電池で作動するRTC292を備えて、時間を計時して、その計時データに基づいて、時間毎に選択される変動表示の演出を異ならせるように構成した場合について説明した。一方、本第6実施形態におけるパチンコ機10では、RTC292にパチンコ機10から供給される電源も入力するように構成し、パチンコ機10に電源が投入されている状態では、RTC292に電源が供給されるように構成した。また、設定スイッチ291をモータで回転駆動可能な構成として、パチンコ機10の制御により設定の切り替えを実行することを可能な構成にした点で第1実施形態とは相違する。
<第6実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について>
図100〜図101を参照して、本第6実施形態における電気的構成について説明する。図100(a)は、音声ランプ制御装置113に接続されているRTC292の電気的構成を示すブロック図である。RTC292には、電源装置290より5Vの電圧がダイオードD1を介して電源入力部に接続されている。また、RTC292が有する5Vの電池292aも所定の抵抗を介して電源入力部に接続されている。このように構成することで、電源装置115から電圧が供給されている場合には、RTC292には、パチンコ機10より電力が供給され、パチンコ機10の電源がオフになっている状態では、電池292aより必要な電力が供給されるように切り替えられる。
よって、電池292aにより作動する時間を減らすことができ、より電池292aの電力が消耗するのを抑制できる。従って、長期間にわたって、RTC292を作動させることができる。
次に、図100(b)に示したように、設定スイッチ291は、ステッピングモータで構成された切替モータ293で回転可能に構成される。このように構成することで、RTC292の電池292aの電力が所定値以下等となった場合に、設定スイッチ291が回転されてRTC292の使用を禁止する設定に自動的に変更することができる。よって、遊技店側で適宜、設定する手間を省くことができ、メンテナンスの作業を軽減できる。
次に、図102を参照して、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される時間設定処理2(S1230)について説明する。図102は、この時間設定処理2(図102、S1230)を示したフローチャートである。
時間設定処理2(図102、S1230)では、まず、設定スイッチ291が1または3であるか判別する(S1221)。設定スイッチ291の設定が1または3であれば、RTC292より時間情報を取得する(S1222)。取得した時間情報は、期限データ内(本実施形態では、所定の日付より6年以内)であるか判別する。
取得した時間データが期限内であると判別した場合には(S1223:Yes)、時間演出実行フラグ223mをオンに設定する(S1224)。取得した時間情報に基づいて、準備期間、時間演出期間をそれぞれ算出して、設定時間記憶エリア223nに設定する(S1225)。
一方、取得した時間情報が期限データ内でない、即ち、6年以上が経過していると判別した場合には(S1223:No)、設定スイッチ291が2となるように、切替モータ293の作動を設定する(S1226)。ここで、具体的には、設定スイッチ291は、90度回転する毎に設定が一つずつ切り替わるように設定されているので、設定1から設定2に切り替える場合には、90度正回転するように切替モータ293であるステッピングモータが作動される。また、設定3から設定2に切り替えるには、270度正回転するように切替モータ293であるステッピングモータが作動される。
これにより、設定2は、図26(b)に示したようにRTC292の機能を無効に設定し、変動表示回数が表示に切り替わるように設定される。よって、RTC292の電池292aの消耗期限である6年を経過した場合に、自動的にRTC292の機能を無効に設定することで、電力不足により計時データが正確でない状態で時間演出期間等の設定が実行されて、他のパチンコ機10と同期がとれなくなってしまう不具合を抑制できる。
なお、本実施形態では、設定1または設定3である場合に、期限データを経過することで、自動的に設定2にするように構成したが、それに限らず、設定1である場合には、設定2に、設定3である場合には設定4にそれぞれ切替モータ293を作動させて切り替えるように構成してもよい。このように構成することで、総変動回数の表示の設定を変更することなく、RTC292の機能のみ設定するように構成することができる。
また、本実施形態の構成に追加して、ホール側で設定スイッチが変更された場合には、正しい設定(6年以上経過しているのに、RTC292を使用する設定に合わせる)に合わせ直すリトライ動作を切替モータ293により実行させる処理を追加してもよい。この場合、所定時間毎(例えば、1時間毎)や、設定が変更されたことを常に監視して、すぐに動作するように構成してもよい。このように構成することで、ホール側にも、RTC292の使用期限が経過していること等を気づき易くできる。
また、本実施形態では、予め設定された設定期間より6年が経過した日付の期限データを判別する構成としたが、それに限らず、電池292aの電圧値を判別する判別手段を設けて、その電圧値が予め定められた所定電圧以下(たとえば、3.3V以下等)となった場合に、自動的に設定スイッチ291を切り替えるように構成してもよい。このように構成することで、よりRTC292の電池292aの状態を判別して切り替えることができる。
<第7実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図103〜図112を参照して、第7実施形態におけるパチンコ機10について説明する。第1実施形態におけるパチンコ機10では、パチンコ機10の上皿17に設けられたタッチスイッチ290により第3図柄表示装置81に表示された表示態様を遊技者により可変させることが可能な構成について説明した。それに対して、本第7実施形態におけるパチンコ機10では、遊技盤60に設けられた可変表示装置ユニット80に光学式のタッチセンサで構成された盤側タッチセンサ294が設けられている。この盤側タッチセンサ294は、第3図柄表示装置81の上方に設けられており、パチンコ機10の左側に設けられた盤側左タッチセンサ294aとパチンコ機10の右側に設けられた盤側右タッチセンサ294bとで構成されている。
この盤側タッチセンサ294は、ガラスユニット16越しに第3図柄表示装置81の主表示領域Dsの左側に遊技者が手をかざした場合に盤側左タッチセンサ294aがオンし、第3図柄表示装置の主表示領域Dmの右側に手をかざすと盤側右タッチセンサ294bがオンする構成となっている。詳細には、後述するが、盤側タッチセンサ294は、第3図柄表示装置81の左右に表示されたそれぞれカード等の表示態様をガラスユニット16越しに指等で指すように手を近づけることで選択することができる。また、ガラスユニット16越しに手をかざして、盤側タッチセンサ294の盤側左タッチセンサ294aまたは盤側右タッチセンサ294bのいずれかをオンに反応させて、図104(b)に示すような魚の群れを右から左に移動させる演出を実行する。
<第7実施形態におけるタッチセンサを使用した表示演出について>
図104〜図105を参照して、本第7実施形態における第3図柄表示装置81で表示される枠側のタッチセンサ290と盤側タッチセンサ294とを使用した表示演出について説明する。
図104(a)〜(c)を参照して、枠側のタッチセンサ290と盤側タッチセンサ294を使用する魚群チャージの予告について説明する。通常では、主図柄がリーチ表示態様となった場合に、魚群(魚の群れ)が第3図柄表示装置81の右から左に泳ぐように表示される魚群予告表示態様は、図25に示した予告選択テーブルA222e(図25(a)参照)で設定されているように当否判定結果が大当たりである場合に選択され易い予告表示態様である。ここで、この魚群チャージ予告も当否判定結果が大当たりである場合に外れである場合よりも選択され易いように構成されている。図示は省略したが、この魚群チャージ予告演出も予告選択テーブルA222e(図25(a)参照)において、魚群予告を魚群チャージ予告に入れ替えることで選択されるように設定すればよい。
図104(a)に示すように魚群チャージ予告が選択されると、変動中の特別図柄1の主図柄が縮小されて第3図柄表示装置81の右上に縮小されて表示される。そして、「枠のタッチセンサで魚を集めてね!5匹以上でリーチ!!」という文字が表示されて、遊技者に枠のタッチセンサ290に手をかざしてオンにさせて、魚を集めて、その数が5匹以上となるとリーチとなることを報知する文字が表示される。
その後、図104(b)に示すように遊技者が枠のタッチセンサ290に手をかざすと、そのかざした時間に基づいて魚が第3図柄表示装置81の右端に集まる表示態様が表示される。魚の数が5匹以上となると、主図柄がリーチ表示態様で表示される。その状態で盤側タッチセンサ294(盤側左タッチセンサ294a、盤側右タッチセンサ294bのいずれか)に手をかざしてオンにすると、図104(c)に示すように集まった魚の群れが第3図柄表示装置81の右から左に泳ぐように変動表示される。
なお、本実施形態では、盤側タッチセンサ294をオンにさせると集まった魚の群れが右から左方向に変動表示するように構成したが、それに限らず、盤側タッチセンサ294がオンされたことに基づいて演出カウンタ223kの値を取得して、当否判定を実行し、当選した場合に魚の群れを第3図柄表示装置81の右から左に変動表示させる構成としてもよい。この場合、変動中の特別図柄の当否判定結果が当たりであると、外れであるよりも当たりと判定され易いように構成することで、魚の群れが変動表示することで、大当たりへの期待度を遊技者に報知することができる。
また、遊技者は、第3図柄表示装置81に対して、魚群を自分の手で右から左方向へと変動表示させるように動かすことでも、盤側タッチセンサ294はオンとなるので、あたかも自分の手の動きに基づいて、魚群が変動表示したかのように思わせることができる。また、盤側タッチセンサ290がオンになる毎に魚群を変動表示するかの抽選を実行することで、何度も遊技者が手を動かして盤側タッチセンサ294をオンにさせることで、複数回オンにさせた後、抽選に当選して魚群が変動表示することで、遊技者に意外性を与えることができる。
次に、図105を参照して、枠側のタッチセンサ290と盤側タッチセンサとを使用する予告演出であるカード予告の表示態様について説明する。図105(a)は、カード予告が選択されて、変動中の特別図柄が第3図柄表示装置81の右上に縮小されて表示される。2枚のカードが左右に表示されて、その1枚の下方に三角形のカーソルが表示される。また、「カーソルを指で動かして、カードを選択してね!!」という文字が表示され、カーソルを指で動かすことを遊技者に促す報知が実行される。ここで、図105(a)に表示されたカードAは、盤側左タッチセンサ294aの下方に位置して配置され、カードBは盤側右タッチセンサ294bの下方に位置して配置される。
これにより、ガラスユニット16越しにカードAを指さすと、盤側左タッチセンサ294aがオンとなりカーソルがカードAの下方に移動する。一方。カードBをガラスユニット16越しに指さすと、盤側右タッチセンサ294bがオンとなりカーソルがカードBの下方に移動するように表示制御される。
また、第3図柄表示装置81には、図105(a)に示すように「枠側タッチセンサで決定」という文字が表示され、選択したカードを枠側のタッチセンサ290をオンにすることでカードが決定され、図105(b)に示すように、選択したカードが裏返り、そのカードに記載されているメッセージが表示される。図105(b)で示した例では、変動中の特別図柄がリーチ表示態様となることを報知する「リーチ!」の文字が表示される。
なお、この報知内容は複数設定されており、たとえば、変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりであることを報知する「大当たり」であったり、大当たりである場合に選択され易く設定されており、大当たりへの期待度が高いことを遊技者に報知する「激熱!!」等の文字が表示される。この文字については、カード予告が選択される場合に、予め選択されるものであり、カードA、カードBを選択しようが同じ予告表示態様が表示される。カード予告において、カードの選択が遊技者に実行されなければ、カードの内容が表示されることなく、所定時間(例えば、5秒)が経過した後に、カード予告の表示が消去される。
また、本実施形態では、カード予告が選択されない場合には、カードの内容は表示されない構成としたが、それに限らず、所定時間経過後に、カーソルが位置するカードの内容が自動的に遊技者に表示されるように構成してもよい。
<第7実施形態における電気的構成について>
次に、図106〜図107を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第7実施形態におけるパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113の入出力ポートに電気的に接続された盤側タッチセンサ294が追加され、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223に枠側時間カウンタ223γ、盤側時間カウンタ223δがそれぞれ追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
盤側タッチセンサ294は、図103に示すように、可変表示ユニット80のセンターフレーム86の上部に左右に透過型のセンサがガラスユニット16に向けて設けられている。この盤側タッチセンサ294は、第3図柄表示装置81の表示領域左側の上部に配置された盤側左タッチセンサ294aと第3図柄表示装置81に表示領域右側の上部に配置された盤側右タッチセンサ294bとで構成されている。この盤側タッチセンサ294は、ガラスユニット16越しに第3図柄表示装置81の表示領域の左側部分に手をかざすと、盤側左タッチセンサ294aがオンし、表示領域の右側部分に手をかざすと、盤側右タッチセンサ294bがオンするように配置されている。また、表示領域の中央部分に手をかざすと盤側左タッチセンサ294aと盤側右タッチセンサ294bとがそれぞれオンするように構成されている。
次に、図107を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM203の枠側時間カウンタ223γは、枠側のタッチセンサ290がオンした時間を計測するためのカウンタである。この枠側時間カウンタ223γは、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるセンサ実行処理(図110、S1954)のS1967の処理により1ずつ加算される。
盤側時間カウンタ223δは、盤側タッチセンサ294がオンとなった時間を計測するためのカウンタである。この盤側時間カウンタ223δは、本第7実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるセンサ演出処理(図110、S1954)のS1974の処理により1ずつ加算される。
<第7実施形態における音声ランプ制御装置113による制御処理について>
次に、図108〜図112を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。
図108を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理3(S1370)について説明する。図108は、この枠ボタン入力監視・演出処理3(S1370)を示すフローチャートである。本第7実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理3(図108、S1370)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)に対して、センサ入力処理(図60、S1905)がセンサ入力処理2(図109、S1950)に変更され、特殊操作処理(図112、S1960)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一である。
次に、図109を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理3(図108、S1370)内の一処理であるセンサ入力処理2(S1950)について説明する。図109は、センサ入力処理2(S1950)を示したフローチャートである。
センサ入力処理2(図109、S1950)では、まず、センサ有効時間カウンタ223rの値が0より大きい値であるか判別する(S1951)。センサ有効時間カウンタ223rの値が0であると判別した場合には(S1951:No)、枠側のタッチセンサ290または盤側タッチセンサ294を使用する予告演出表示が設定されているか判別する(S1952)。枠側のタッチセンサ290または盤側タッチセンサ294を使用する予告演出表示が設定されていると判別した場合には(S1952:Yes)、予告演出に設定されている枠側のタッチセンサ290または盤側タッチセンサ294のセンサ有効時間をセンサ有効時間カウンタ223rに設定する(S1953)。一方、枠側のタッチセンサ290または盤側タッチセンサ294を使用する予告演出表示が設定されていないと判別した場合には(S1952:No)、この処理を終了する。S1951の処理において、センサ有効時間カウンタ223rの値が0より大きい値であると判別した場合には(S1951:Yes)、センサ演出処理を実行する(S1954)。
次に、図110を参照して、センサ演出処理(S1954)の詳細について説明する。図110は、このセンサ演出処理(S1954)を示したフローチャートである。
センサ演出処理(図110、S1954)では、まず、枠側のタッチセンサ290の有効時間中であるか、即ち、枠側のタッチセンサ290に対応するセンサ有効時間カウンタ223rの値は0であるか判別する(S1961)。枠側のタッチセンサ290に対応するセンサ有効時間カウンタ223rの値は0であると判別した場合には(S1961:No)、S1969の処理を実行する。一方、枠側のタッチセンサ290に対応するセンサ有効時間カウンタ223rの値が0より大きい値であると判別した場合には(S1961:Yes)、枠側のタッチセンサ290に対応するセンサ有効時間カウンタ223rを減算して更新する(S1962)。ここで、経過時間に対応した時間、本実施形態では、1減算される。
枠側のタッチセンサ290がオンであるか判別する(S1963)。枠側のタッチセンサ290がオンであると判別した場合には(S1963:Yes)、選択(設定)されている予告演出は、カード予告演出であるか判別する(S1964)。一方、枠側のタッチセンサ290がオフであると判別した場合には(S1963:No)、S1969の処理を実行する。カード予告演出であると判別した場合には(S1964:Yes)、枠側のタッチセンサ290に対応するセンサ有効時間カウンタ223rの値を初期値である0にリセットする(S1966)。
一方、S1964の処理において、選択されている予告演出がカード予告演出でないと判別した場合には(S1964:No)、枠側時間カウンタ223γを1加算する(S1967)。枠側時間カウンタ223γの値に対応した(示す)表示用予告表示コマンドを設定する(S1968)。ここで、この表示用予告表示コマンドを表示制御装置114が受信した場合には、その表示用予告表示コマンドが示す枠側時間カウンタ223γの値に対応した予告用の表示データテーブルが設定される。例えば、図104(a)〜(c)に示した魚群チャージ予告が選択されている場合には、その魚群チャージ予告に予め設定されている魚の数の上限値まで、魚が表示される表示データテーブルが設定される。例えば、魚の数の上限値が3匹で設定されている魚群チャージ予告が選択されている場合には、枠側時間カウンタ223rの値が1秒増す毎に、魚が1匹ずつ増えて表示されるように設定され、上限値の3匹となると、その数が維持される表示データテーブルが設定される。
S1969に処理では、盤側タッチセンサ294の有効時間中であるか、即ち、盤側タッチセンサ294に対応するセンサ有効時間カウンタ223rが0より大きい値であるか判別する(S1969)。盤側タッチセンサ294の有効時間中でないと判別した場合には(S1969:No)、この処理を終了する。一方、盤側タッチセンサ294の有効時間中であると判別した場合には(S1969:Yes)、盤側タッチセンサ294に対応するセンサ有効時間カウンタ223rの値を減算して更新する(S1970)。盤側タッチセンサ294がオンであるか判別する(S1971)。盤側タッチセンサ294がオフであると判別した場合には(S1971:No)、この処理を終了する。一方、盤側タッチセンサ294がオンであると判別した場合には(S1971:Yes)、選択されている予告演出は、カード予告演出であるか判別する(S1972)。カード予告演出が選択されていると判別した場合には(S1972:Yes)、センサ選択処理を実行する(S1973)。なお、このセンサ選択処理(S1973)については、図111を参照して、詳細について後述するが、カード予告演出において、カードを選択するための処理が実行される。
一方、S1972の処理において、カード予告演出が選択されていないと判別した場合には(S1972:No)、盤側時間カウンタ223δを1加算する(S1974)。盤側時間カウンタ223δの値に対応した(盤側時間カウンタ223δの値を示した)表示用予告表示コマンドを設定する。ここで、盤側時間カウンタ223δの値が、表示用予告表示コマンドを設定することに基づいて、初期値である0にリセットされる。なお、表示制御装置114はこの表示用予告表示コマンドを受信すると、魚群を表示領域の左から右へと移動表示させるように設定する(S1975)。
次に、図111を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるセンサ演出処理(図110、S1954)内のセンサ選択処理(S1973)について説明する。図111は、このセンサ選択処理(S1973)を示したフローチャートである。
センサ選択処理(図111、S1973)では、まず、盤側右タッチセンサ294bがオンであるか判別する(S1981)。盤側右タッチセンサ294bがオンである判別した場合には(S1981:Yes)、カーソルを右側に表示させる表示用コマンドを設定する(S1982)。一方、S1981の処理において、盤側右タッチセンサ294bがオフであると判別した場合には(S1981:No)、盤側左タッチセンサ294aがオンであるか判別する(S1983)。盤側左タッチセンサ294aがオンであると判別した場合には(S1983:Yes)、カーソルを左側に表示させる表示用コマンドを設定する(S1984)。一方、S1983の処理において、盤側左タッチセンサ294aがオフであると判別した場合には(S1983:No)、この処理を終了する。
次に、図112を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される特殊操作処理(S1960)について説明する。図112は、この特殊操作処理(S1960)を示したフローチャートである。なお、本第7実施形態における特殊操作処理(図112、S1960)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図59、S1307)のS1907〜S1913、S1916の処理と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
このように、本実施形態では、複数のタッチセンサを使用した演出を実行することで、遊技者に動作をさせることができ、退屈させるのを抑制できる。また、タッチセンサで構成することで遊技者が表示画面に対して、指を指したりして操作することが可能となり、遊技に参加しているような気持ちを高めることができる。
また、本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、スロットマシンやパチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップスイッチの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、上記各実施形態の構成を全部または一部を組み合わせて実施するように構成してもよい。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<特徴A群>
遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定を実行する当否判定手段と、少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、前記抽選情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄を表示する表示手段と、前記入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な入球補助手段と、第1条件が成立した場合に、前記入球補助手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記入球補助手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも可変させる可変制御手段と、その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に、前記入球口に遊技球が入球して、前記抽選情報が前記記憶手段に記憶された場合には、その抽選情報の個数を遊技者に前記第1開放に可変されている間に前記入球口に遊技球が入球したことによる前記識別図柄とは異なる前記識別図柄を前記表示手段に表示させることが可能な表示制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定が当否判定手段により実行される。少なくとも抽選条件が成立するまでの間、抽選情報が記憶手段により記憶される。その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄が表示手段により表示される。入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに入球補助手段により可変される。第1条件が成立した場合に、第2状態から第1状態へと可変される第1開放と、第2条件が成立した場合に、第1開放よりも遊技者に有利となるように入球補助手段を第2状態から第1状態へと入球補助手段が可変制御手段により可変される。その可変制御手段により第2開放に可変されている間に、入球口に遊技球が入球して、抽選情報が記憶手段に記憶された場合には、その抽選情報の個数を遊技者に第1開放に可変されている間に入球口に遊技球が入球したことによる識別図柄とは異なる識別図柄が表示手段に表示制御手段により表示される。これにより、第2開放で入球口に遊技球が入球して抽選情報が記憶された個数を分かり易く遊技者に報知することができる。よって、遊技者は、第2開放が行われたことを理解し易くなり、安心して遊技を行うことができるという効果がある。
遊技機A1において、遊技球の通過を検出可能な検出手段と、その検出手段が遊技球の通過を判別したことに基づいて、少なくとも前記第1条件と前記第2条件との成立を判別するための判別情報を取得する判別情報取得手段と、その取得手段により取得された判別情報を判別条件の成立に基づいて前記第1開放あるいは前記第2開放の成立を判別する判別手段と、前記取得手段により取得された判別情報を少なくとも前記判別条件が成立するまで記憶する判別情報記憶手段と、前記判別条件が成立するよりも前に、前記判別情報取得手段により取得された前記判別情報を事前に判別する事前判別手段と、その事前判別手段により前記第2開放の成立を判別された場合に、その情報を遊技者に前記入球補助手段が前記第2開放に可変されるよりも前に報知する報知手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球の通過が検出手段により検出される。その検出手段が遊技球の通過を判別したことに基づいて、少なくとも第1条件と第2条件との成立を判別するための判別情報が判別情報取得手段により取得される。その取得手段により取得された判別情報を判別条件の成立に基づいて第1開放あるいは第2開放の成立が判別手段により判別される。取得手段により取得された判別情報が少なくとも判別条件が成立するまで判別情報記憶手段により記憶される。判別条件が成立するよりも前に、判別情報取得手段により取得された判別情報が事前に事前判別手段により判別される。その事前判別手段により第2開放の成立を判別された場合に、その情報が遊技者に入球補助手段が第2開放に可変されるよりも前に報知手段により報知される。これにより、第2開放について事前に知ることができ、第2開放に備えて準備することができる。よって、第2開放を有効に利用することができるという効果がある。
遊技機A1またはA2において、前記報知手段は、前記事前判別手段により前記第2開放の成立が判別されたことに基づいて、前記入球補助手段が前記第1状態である期間までは、その第1状態を示す第1報知態様を報知し、前記第2状態に可変されたことに基づいて、前記第2状態に可変されたことを示す第2報知態様を報知するものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1またはA2が奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、事前判別手段により第2開放の成立が判別されたことに基づいて、入球補助手段が第1状態である期間までは、その第1状態を示す第1報知態様が報知手段により報知される。また、第2状態に可変されたことに基づいて、第2状態に可変されたことを示す第2報知態様が報知手段により報知される。これにより、入球補助手段の状態について報知により遊技者は認識できる。よって、遊技者が、入旧補助手段が第2開放となっていることを見逃してしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機A3において、前記報知手段は、前記第1報知態様として、前記入球補助手段が前記第1状態であることを示す第1報知図柄を前記表示手段に表示し、前記第2報知態様として、前記入球補助手段が前記第2状態であることを示す第2報知図柄を前記表示手段に表示するものであることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1報知態様として、入球補助手段が第1状態であることを示す第1報知図柄が報知手段により表示手段に表示される。また、第2報知態様として、入球補助手段が第2状態であることを示す第2報知図柄が報知手段により表示手段に表示される。これにより、入球補助手段が第1状態であるか第2状態であるかを、遊技者が表示手段により認識できる。よって、表示手段より多くの情報を入手することができ、遊技し易くできるという効果がある。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記事前判別手段により前記第2開放の成立が判別されたことに基づいて、前記報知手段によりその情報が報知されるよりも前に、前記報知手段により報知が行われることを報知する事前報知態様を報知する事前報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1からA4のいずれかの奏する効果に加え、事前判別手段により第2開放の成立が判別されたことに基づいて、報知手段によりその情報が報知されるよりも前に、報知手段により報知が行われることを報知する事前報知態様が事前報知手段により報知されるので、より第2開放となったことを遊技者が見逃してしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴B群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示する表示手段と、前記識別図柄を動的表示する動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、計時することが可能な計時手段とその計時手段による計時データを判別する計時データ判別手段と、その計時データ判別手段により予め定められた設定値であると判別された場合に、前記動的表示態様決定手段により決定される前記動的表示態様を他の期間とは異なる前記動的表示態様が決定される特定期間とその特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とをそれぞれ設定する演出期間設定手段と、を有し、前記動的表示態様決定手段により前記特定期間外に決定され得る前記動的表示態様の動的表示時間は、前記準備期間よりも短い時間で設定されているものであることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄が表示手段により表示される。識別図柄を動的表示する動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。計時することが可能な計時手段による計時データが計時データ判別手段により判別される。その計時データ判別手段により予め定められた設定値であると判別された場合に、動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を他の期間とは異なる動的表示態様が決定される特定期間とその特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とが演出期間設定手段によりそれぞれ設定される。動的表示態様決定手段により特定期間外に決定され得る前記動的表示態様の動的表示時間が、準備期間よりも短い時間で設定されている。これにより、特定期間が開始される前の準備期間で、準備期間前から開始された動的表示態様を終わらせることができる。よって、特定期間の準備をして、特定期間を開始することができるという効果がある。
遊技機B1において、前記計時手段は、遊技機に電源が投入されてからの経過時間を計時するものであり、前記計時データ判別手段は、前記計時手段による計時データが遊技機に電源投入されてから所定時間が経過したと判別した場合に、前記設定値であると判別するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、計時手段は、遊技機に電源が投入されてからの経過時間が計時手段により計時される。計時手段による計時データが遊技機に電源投入されてから所定時間が経過したと判別した場合に、設定値であると計時データ判別手断により判別される。これにより、複数の遊技機に同時に電源を投入することで、遊技機同士が同じ経過時間を計時することができる。よって、複数の同じ遊技機と同期して特定期間に設定することができる。従って、遊技機同士で同期した動的表示態様を決定することができるという効果がある。
遊技機B1において、前記計時手段は、遊技機に電源が投入されていない場合であっても、時刻の計時が可能に構成されており、前記計時データ判別手段は、前記計時手段より取得した計時データが予め定められた設定時刻であると判別した場合に前記設定値であると判別するものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機に電源が投入されていない場合であっても、時刻の計時が計時手段により実行される。計時手段より取得した計時データが予め定められた設定時刻であると判別した場合に、設定値であると計時データ判別手段により判別される。これにより、予め同じ遊技機間で同じ時刻を設定値として設定しておくことで、遊技機同士で同期して特定期間に設定することができる。よって、遊技機同士で同期した動的表示態様を決定することができるという効果がある。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記識別図柄が動的表示されている場合に、前記当否判定手段による当否判定結果に基づいた予告演出を実行する予告演出実行手段と、その予告演出実行手段に実行される予告演出を前記当否判定結果に基づいて、複数の予告演出の中より決定する予告演出決定手段と、前記期間設定手段により前記準備期間が設定されたことに基づいて、その準備期間中に前記予告演出が実行されることを禁止するように設定する禁止手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別図柄が動的表示されている場合に、当否判定手段による当否判定結果に基づいた予告演出が予告演出実行手段により実行される。その予告演出実行手段に実行される予告演出が当否判定結果に基づいて、複数の予告演出の中より予告演出決定手段により決定される。期間設定手段により準備期間が設定されたことに基づいて、その準備期間中に予告演出が実行されることを禁止するように禁止手段により設定される。これにより、準備期間中には、予告演出が決定されないので、遊技者に通常時とは異なる演出を提供できる。よって、特定期間へと移行する前の準備期間において、遊技者に通常時とは異なる演出を提供することができ、遊技者に特定期間が開始されることが近いことを認識させやすくできるという効果がある。
遊技機B4において、前記複数の予告演出には、特定予告演出が少なくとも設定されており、前記予告演出決定手段は、前記特定期間では、前記特定期間外よりも前記特定予告演出を決定し易いものであることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B4の奏する効果に加え次の効果奏する。即ち、複数の予告演出には、特定予告演出が少なくとも設定されている。特定期間では、特定期間外よりも特定予告演出が予告演出決定手段により決定され易い。よって、特定予告演出により特定期間であることを遊技者に分かり易く報知できるという効果がある。
遊技機B1からB5のいずれかにおいて、前記設定値は、複数の設定値が予め設定されているものであることを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B1からB5の奏する効果に加え、複数の設定値が予め設定されているものであるので、複数回、特定期間を設定することができるという効果がある。
<特徴C群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段により当たりと判別された場合に、第1当たりとその第1当たりよりも遊技者に有利な特典が付与される第2当たりとを少なくとも決定する当たり種別決定手段と、前記当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示する表示手段と、その表示手段に表示される前記識別図柄の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記当否判定結果が当たりを示す識別図柄で表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、計時することが可能な計時手段とその計時手段による計時データを判別する計時データ判別手段と、その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、前記動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を他の期間とは異なる動的表示態様が決定される特定期間とその特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とをそれぞれ設定する期間設定手段と、その期間設定手段により前記特定期間が設定された場合に、前記表示手段に前記動的表示態様が動的表示されているかを判別する動的表示判別手段と、その動的表示判別手段により動的表示されていると判別されたことに基づいて、その動的表示されている当否判定結果が前記第2当たりであるかを判別する第2当たり判別手段と、その第2当たり判別手段により第2当たりであると判別された場合に、前記識別図柄が停止表示されるよりも前に、遊技者に第2当たりであることを示す報知態様を報知する報知手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段により当たりと判別された場合に、第1当たりとその第1当たりよりも遊技者に有利な特典が付与される第2当たりとが当たり種別決定手段により少なくとも決定される。当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄が表示手段により表示される。その表示手段に表示される識別図柄の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。当否判定結果が当たりを示す識別図柄で表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。計時することが可能な計時手段による計時データが計時データ判別手段により判別される。その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を他の期間とは異なる動的表示態様が決定される特定期間とその特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とが期間設定手段によりそれぞれ設定される。その期間設定手段により特定期間が設定された場合に、表示手段に動的表示態様が動的表示されているかが動的表示判別手段により判別される。その動的表示判別手段により動的表示されていると判別されたことに基づいて、その動的表示されている当否判定結果が前記第2当たりであるかが第2当たり判別手段により判別される。その第2当たり判別手段により第2当たりであると判別された場合に、識別図柄が停止表示されるよりも前に、遊技者に第2当たりであることを示す報知態様が報知手段により報知される。これにより、特定期間に設定されることで、通常よりも早期に遊技者は第2当たりであるか否かを判別することが可能となる。よって、特定期間をより遊技者に有利な期間とすることができる。従って、特定期間に設定されることを遊技者が期待して遊技をすることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうのを防止できるという効果がある。
遊技機C1において、前記報知手段は、前記表示手段に前記第2当たりであることを示す図柄を表示するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、表示手段に第2当たりであることを示す図柄が報知手段により表示されるので、より遊技者に分かり易く第2当たりであることを認識させることができるという効果がある。
遊技機C1またはC2において、前記識別図柄は、前記第1当たりまたは前記第2当たりであることを示す共通当たり識別図柄と、前記第2当たりであることを示す専用当たり識別図柄とが少なくとも設定されており、前記共通当たり識別図柄で停止表示された場合には、その後に実行される前記特典遊技中に、前記当たり種別決定手段により決定された当たり種別を示す判定報知態様が報知されるものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C1またはC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別図柄には、第1当たりまたは第2当たりであることを示す共通当たり識別図柄と、第2当たりであることを示す専用当たり識別図柄とが少なくとも設定されている。共通当たり識別図柄で停止表示された場合には、その後に実行される特典遊技中に、当たり種別決定手段により決定された当たり種別を示す判定報知態様が報知される。これにより、特典遊技中にも、第2当たりへの期待を持ちながら遊技を行うことができる。よって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうのを防止できるという効果がある。
<特徴D群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に基づいて遊技の制御を実行する従制御手段と、表示手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を前記表示手段に動的表示する動的表示態様を決定するための動的表示時間を決定する動的表示時間決定手段と、その動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を前記従制御手段に通知するための動的表示情報信号を生成する動的表示情報生成手段と、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す識別図柄で停止表示されたことに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、前記動的表示情報信号に基づいて、前記識別図柄の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、その動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様を表示する表示制御手段を有した遊技機において、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されたかを判別する操作判別手段と、その操作判別手段により前記識別図柄が動的表示されている場合に、前記操作手段が操作されたと判別したことに基づいて、前記識別図柄の動的表示態様を他の動的表示態様に切替える切替手段と、を有し、前記従制御手段の動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様は、前記切替手段により他の動的表示態様に切替可能に設定される切替可能期間と、他の動的表示態様に切替えることが禁止される切替禁止期間とがそれぞれ設定されており、前記動的表示情報信号は、前記動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を第1時間とその第1時間に加算される第2時間とでそれぞれ分けて示す信号で構成され、前記動的表示態様決定手段は、前記第1時間に基づいて決定する第1動的表示態様と前記第2時間に基づいて決定する第2動的表示態様とをそれぞれ決定するものであり、前記切替可能期間は、前記第1動的表示態様が動的表示される期間内に設定されるものであることを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、遊技の制御が主制御手段により実行される。その主制御手段からの制御信号に基づいて遊技の制御が従制御手段により実行される。主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示手段に動的表示する動的表示態様を決定するための動的表示時間が動的表示時間決定手段により決定される。その動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を従制御手段に通知するための動的表示情報信号が動的表示情報生成手段により生成される。当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す識別図柄で停止表示されたことに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、動的表示情報信号に基づいて、識別図柄の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。その動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様が表示制御手段により表示される。遊技者が操作可能な操作手段が操作されたかが操作判別手段により判別される。その操作判別手段により識別図柄が動的表示されている場合に、操作手段が操作されたと判別したことに基づいて、識別図柄の動的表示態様が他の動的表示態様に切替手段により切替えられる。切替手段により他の動的表示態様に切替可能に設定される切替可能期間と、他の動的表示態様に切替えることが禁止される切替禁止期間とが動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様にそれぞれ設定されている。動的表示情報信号は、動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を第1時間とその第1時間に加算される第2時間とでそれぞれ分けて示す信号で動的表示情報信号が構成されている。動的表示態様決定手段は、第1時間に基づいて決定する第1動的表示態様と第2時間に基づいて決定する第2動的表示態様とが動的表示態様決定手段によりそれぞれ決定される。切替可能期間は、第1動的表示態様が動的表示される期間内に切替可能期間が設定される。よって、切替可能期間内に設定される第1動的表示態様を分けて設定するように構成したので、切替えられる第1動的表示態様を設定する制御負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機D1において、前記切替手段は、前記操作判別手段により前記操作手段が操作されたと判別されたことに基づいて、予め設定されている複数の設定モードを切替えて、その切替えた設定モードに対応した動的表示態様に切替える処理を実行するものであり、前記動的表示態様決定手段は、前記第1時間に基づいて、第1動的表示態様として、前記切替手段により切替えられる前記設定モードに対応した動的表示態様をそれぞれ決定し、前記切替可能期間が終了したことに基づいて、設定されている設定モードと前記第2時間とに基づいて、前記第2動的表示態様を決定するものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、操作判別手段により操作手段が操作されたと判別されたことに基づいて、予め設定されている複数の設定モードを切替えて、その切替えた設定モードに対応した動的表示態様に切替える処理が切替手段により実行される。動的表示態様決定手段は、第1時間に基づいて、第1動的表示態様として、切替手段により切替えられる設定モードに対応した動的表示態様をそれぞれ決定し、切替可能期間が終了したことに基づいて、設定されている設定モードと第2時間とに基づいて、第2動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。よって、変動開始時に第2動的表示態様を設定するための制御負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機D1またはD2において、前記切替手段は、前記操作判別手段により前記操作手段が操作されたことに基づいて、前記設定モードを予め定められた順序で順に切替えるものであることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1またはD2の奏する効果に加え、操作判別手段により操作手段が操作されたことに基づいて、設定モードが切替手段により予め定められた順序で順に切替えられるので、遊技者が操作することで、次にどの設定モードに切替えられるかを分かり易くすることができるという効果がある。
<特徴E群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果に基づいた演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段により実行される演出を複数の演出より決定する演出決定手段と、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記演出実行手段により演出が実行されている間に、前記当否判定手段による当否判定結果に基づいた予告演出を実行する予告演出実行手段と、その予告演出実行手段により実行される予告演出を複数の予告演出より決定する予告演出決定手段と、遊技者が操作可能な第1操作手段と、その第1操作手段とは異なる第2操作手段と、前記第1操作手段と前記第2操作手段とが操作されたことを判別する操作判別手段と、を有し、前記複数の予告演出には、前記第1操作手段と前記第2操作手段とによる操作に基づいて、予告演出の内容が変化する操作予告演出が含まれており、その操作予告演出には、前記第1操作手段による操作が可能な第1期間が少なくとも設定されており、前記第1期間中に、前記第2操作手段による操作を無効にする無効手段を有することを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果に基づいた演出が演出実行手段により実行される。その演出実行手段により実行される演出が複数の演出より演出決定手段により決定される。当否判定手段による当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。演出実行手段により演出が実行されている間に、当否判定手段による当否判定結果に基づいた予告演出が予告演出実行手段により実行される。その予告演出実行手段により実行される予告演出が複数の予告演出より予告演出決定手段により決定される。遊技者が操作可能な第1操作手段とその第1操作手段とは異なる第2操作手段とが操作されたことが操作判別手段により判別される。第1操作手段と第2操作手段とによる操作に基づいて、予告演出の内容が変化する操作予告演出が複数の予告演出には含まれている。その操作予告演出には、前記第1操作手段による操作が可能な第1期間が少なくとも設定されており、その第1期間中に、第2操作手段による操作が無効手段により無効にされる。これにより、操作が無効に設定されることで、正しい操作が行われ無かったことを遊技者に分かり易くできる。よって、分かり易い遊技を遊技者に提供できるという効果がある。
遊技機E1において、前記第1操作手段は、遊技者が押下することが可能な押下部を有し、前記第2操作手段は、遊技者の身体の一部が接触または近接したことを検知可能な検知部を有し、遊技者が前記第1操作手段の前記押下部を押下することで、遊技者を前記検知部により検出可能な位置に配置されているものであることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1操作手段は、遊技者が押下することが可能な押下部が第1操作部に設けられている。また、遊技者の身体の一部が接触または近接したことを検知可能な検知部が第2操作部に設けられている。遊技者が第1操作手段の押下部を押下することで、遊技者を検知部により検出可能な位置に第2操作手段が配置されている。これにより、第1操作手段と第2操作手段とを両方検出させることが可能となり、両方を検出させた演出を行うことを条件とした演出を遊技者に片手で行わせることが可能となる。よって、遊技者により遊技し易い遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機E2において、前記操作予告演出には、前記第2操作手段の前記検知部が所定時間以上、検知したと前記操作判別手段により判別されたことに基づいて、予告演出の内容が変化する特定予告演出が含まれていることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E2の奏する効果に加え、第2操作手段の検知部が所定時間以上、検知したと操作判別手段により判別されたことに基づいて、予告演出の内容が変化する特定予告演出が操作予告演出に含まれているので、遊技者により斬新な演出を提供することができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを抑制できるという効果がある。
遊技機E1からE3のいずれかにおいて、前記操作予告演出には、前記第1操作手段の操作タイミングを教示する教示演出が実行される教示予告演出と、前記第1操作手段の操作タイミングを教示しない非教示予告演出とが少なくとも含められていることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E1からE3のいずれかの奏する効果に加え、第1操作手段の操作タイミングを教示する教示演出が実行される教示予告演出と、第1操作手段の操作タイミングを教示しない非教示予告演出とが少なくとも操作予告演出には含められているので、遊技を行う程、非教示予告演出も表示させることができるようになり易く、より遊技者に遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴F群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段による演出内容を決定する演出内容決定手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時することが可能な計時手段とその計時手段より計時データを取得する計時データ取得手段と、その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理を実行する計時制御手段と、前記計時データ取得手段により取得された取得データより前記所定期間よりも短い期間で設定された稼働期間以上が経過しているかを判別する稼働期間判別手段と、その稼働期間判別手段により前記稼働期間が経過していると判別された場合に、前記計時制御手段による制御処理を禁止する禁止設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す演出が演出実行手段により実行される。その演出実行手段による演出内容が演出内容決定手段により決定される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時手段により計時される。その計時手段より計時データが計時データ取得手段により取得される。その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理が計時制御手段により実行される。計時データ取得手段により取得された取得データより所定期間よりも短い期間で設定された稼働期間以上が経過しているかが稼働期間判別手段により判別される。その稼働期間判別手段により稼働期間が経過していると判別された場合に、計時制御手段による制御処理が禁止設定手段により禁止される。 これにより、計時手段の電源手段が電源を供給することができなくなる期間が経過する前に、計時制御手段により制御処理を禁止に設定できる。よって、電力不足により不正確な計時情報に基づいて誤った制御が実行される不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機F1において、前記計時手段は、日時を計時することが可能に構成され、前記稼働期間は、遊技機が製造された時点から前記所定期間以下の期間で設定された日時で設定されているものであることを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、日時が計時手段により計時される。遊技機が製造された時点から所定期間以下の期間で設定された日時で稼働期間が設定されている。これにより、所定期間を経過してしまい、不具合が発生することをより抑制できるという効果がある。
<特徴G群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段による演出内容を決定する演出内容決定手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時することが可能な計時手段とその計時手段より計時データを取得する計時データ取得手段と、その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理を実行する計時制御手段と、前記計時手段に前記電源手段より供給される電圧値に基づく情報を判別する電源判別手段と、その電源判別手段により電源手段より出力されている電圧値が予め定められた設定値以下であると判別された場合に、前記計時制御手段による制御を禁止する禁止手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す演出が演出実行手段により実行される。その演出実行手段による演出内容が演出内容決定手段により決定される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時手段により計時される。その計時手段より計時データが計時データ取得手段により取得される。その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理が計時制御手段により実行される。計時手段に前記電源手段より供給される電圧値に基づく情報が電源判別手段により判別される。その電源判別手段により電源手段より出力されている電圧値が予め定められた設定値以下であると判別された場合に、計時制御手段による制御が禁止手段により禁止される。これにより、計時手段に供給される電圧値が設定値以下となると、計時制御手段により制御処理を禁止に設定されるので、電力不足により不正確な計時情報に基づいて誤った制御が実行される不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴H群>
遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報を動的表示する動的表示制御手段と、少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、前記抽選情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄を表示する表示手段と、前記入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、第1条件が成立した場合に、前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも可変させる可変制御手段と、その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に、前記入球口に遊技球が入球して、前記識別情報が動的表示される場合には、その動的表示の開始を示す開始表示態様を前記表示手段に表示させる開始情報表示制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報が動的表示制御手段により動的表示される。少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、抽選情報が記憶手段により記憶される。その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄が表示手段により表示される。入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変手段により可変される。第1条件が成立した場合に、第2状態から第1状態へと可変手段により可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、第1開放よりも遊技者に有利となるように第2状態から第1状態へと可変手段により可変される第2開放とに可変制御手段により可変される。その可変制御手段により第2開放に可変されている間に、入球口に遊技球が入球して、識別情報が動的表示される場合には、その動的表示の開始を示す開始表示態様が開始情報表示制御手段により表示手段に表示される。これにより、第2開放に可変されている間に、入球口に遊技球が入球したことに基づく識別情報が表示されたことを遊技者にわかり易く報知できる。よって、遊技者が第2開放で入球することを期待して遊技をすることができる。従って、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを防止できるという効果がある。
遊技機H1において、遊技球が常時入球可能に構成され、遊技球の入球に基づいて、前記抽選情報が前記抽選情報取得手段により取得される常時入球口を有し、前記記憶手段は、前記入球口に入球したことにも基づいて取得された前記抽選情報と、前記常時入球口に入球したことに基づいて取得された前記抽選情報とをそれぞれ個別に記憶するものであり、前記記憶手段に記憶された抽選情報は、前記入球口への入球に基づいて取得された抽選情報が優先に前記抽選条件が成立するものであり、前記開始情報表示制御手段は、前記第2開放にされている間に前記入球口に遊技球が入球し、前記常時入球口に入球した前記抽選情報に基づく当否判定結果を示す前記識別情報が動的表示されている場合には、その動的表示中に前記開始表示態様を表示するものであることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段では、入球口に入球したことに基づいて取得された抽選情報と、遊技球が常時入球可能に構成され、遊技球の入球に基づいて、抽選情報が抽選情報取得手段により取得される常時入球口に入球したことに基づいて取得された抽選情報とをそれぞれ個別に記憶される。記憶手段に記憶された抽選情報では、入球口への入球に基づいて取得された抽選情報が優先に抽選条件が成立される。第2開放にされている間に入球口に遊技球が入球し、常時入球口に入球した抽選情報に基づく当否判定結果を示す識別情報が動的表示されている場合には、その動的表示中に開始表示態様が開始情報表示制御手段により表示される。よって、第2開放で入球した識別図柄が動的表示する前に開始表示態様が表示されるので、事前に第2開放で入球したことに基づく識別図柄が動的表示開始されることを遊技者に知らせることができるという効果がある。
<特徴I群>
遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定を実行する当否判定手段と、少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、前記抽選情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄を表示する表示手段と、前記入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、第1条件が成立した場合に、前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも可変させる可変制御手段と、所定の抽選契機の成立に基づいて、前記第1条件と前記第2条件との成立を判定する判定手段と、その判定手段による判定結果を示す判定情報を動的表示する判定情報表示手段と、前記判定情報を動的表示する表示時間を決定する表示時間決定手段と、を有し、前記表示時間決定手段は、前記第2条件を示す判定情報が前記判定情報表示手段に表示されたことに基づいて、前記抽選契機が所定回数成立するまでの間、通常時よりも長い表示時間を決定するものであることを特徴とする遊技機I1。
遊技機I1によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定が当否判定手段により実行される。少なくとも抽選条件が成立するまでの間、抽選情報が記憶手段により記憶される。その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄が表示手段により表示される。入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変手段により可変される。第1条件が成立した場合に、可変手段を第2状態から第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、第1開放よりも遊技者に有利となるように可変手段を第2状態から第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも可変制御手段により可変される。所定の抽選契機の成立に基づいて、第1条件と第2条件との成立が判定手段により判定される。その判定手段による判定結果を示す判定情報が判定情報表示手段により表示される。判定情報を動的表示する表示時間が表示時間決定手段により決定される。第2条件を示す判定情報が判定情報表示手段に表示されたことに基づいて、抽選契機が所定回数成立するまでの間、通常時よりも長い表示時間が表示時間決定手段により決定される。これにより、第2条件が連続して、成立した場合にも、第2開放後には、通常時よりも長い表示時間が決定されるので、その間に記憶手段に記憶された抽選情報に基づく識別図柄が動的表示されるので、記憶手段に記憶される抽選情報の数が多くなりすぎる不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴J群>
遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選に使用される抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された前記抽選情報を少なくとも始動条件が成立するまで記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたそれぞれの前記抽選情報に対応して個別に判別図柄を表示する判別図柄表示手段と、前記始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示する図柄表示手段と、前記識別図柄を動的表示する動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記記憶手段に前記抽選情報が記憶された場合に、前記始動条件が成立するよりも前に、記憶された前記抽選情報に基づいて当否判定を実行する事前当否判定手段と、その事前当否判定手段による判定結果を識別可能な表示態様で前記判別図柄の表示態様を可変させる判別図柄可変表示手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、計時することが可能な計時手段と、その計時手段による計時データを判別する計時データ判別手段と、その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、前記動的表示態様決定手段により決定される前記動的表示態様を他の期間とは異なる前記動的表示態様が決定される特定期間と、その特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とをそれぞれ少なくとも設定する演出期間設定手段と、前記判別図柄可変手段により特定の当否判定を示す表示態様で前記判別図柄が表示され、その判別図柄に対応する識別図柄の動的表示が前記準備期間内で終了すると判別した場合に、前記準備期間の設定を禁止する禁止手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機J1。
遊技機J1によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選に使用される抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報を少なくとも始動条件が成立するまで記憶手段により記憶される。その記憶手段に記憶されたそれぞれの抽選情報に対応して個別に判別図柄が判別図柄表示手段により表示される。始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄が図柄表示手段により表示される。識別図柄を動的表示する動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。記憶手段に抽選情報が記憶された場合に、始動条件が成立するよりも前に、記憶された抽選情報に基づいて当否判定が事前当否判定手段により判定される。その事前当否判定手段による判定結果を識別可能な表示態様で判別図柄の表示態様が判別図柄可変表示手段により可変される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。計時することが可能な計時手段による計時データが計時データ判別手段により判別される。その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を他の期間とは異なる動的表示態様が決定される特定期間と、その特定期間の前に特定期間を開始するための準備期間とがそれぞれ少なくとも演出期間設定手段により設定される。判別図柄可変手段により特定の当否判定を示す表示態様で判別図柄が表示され、その判別図柄に対応する識別図柄の動的表示が準備期間内で終了すると判別した場合に、準備期間の設定が禁止手段により禁止される。これにより、準備期間が設定されない期間を設定することができ、遊技者に準備期間が設定されるか否かにより、当否判定結果を予測させることができる。よって、より遊技性を高めることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうのを抑制できるという効果がある。
<特徴K群>
遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選に使用される抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された前記抽選情報を少なくとも始動条件が成立するまで記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたそれぞれの前記抽選情報に対応して個別に判別図柄を表示する判別図柄表示手段と、前記始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示する図柄表示手段と、前記識別図柄を動的表示する動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様が表示されている間に、前記当否判定手段による当否判定結果を示唆する示唆表示態様を前記表示手段に表示する示唆表示制御手段と、その示唆表示制御手段により表示される示唆表示態様を前記当否判定手段による当否判定結果に基づいて決定する示唆表示態様決定手段と、前記記憶手段に前記抽選情報が記憶された場合に、前記始動条件が成立するよりも前に、記憶された前記抽選情報に基づいて当否判定を実行する事前当否判定手段と、その事前当否判定手段による判定結果を識別可能な表示態様で前記判別図柄の表示態様を可変させる判別図柄可変表示手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、計時することが可能な計時手段と、その計時手段による計時データを判別する計時データ判別手段と、その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、前記動的表示態様決定手段により決定される前記動的表示態様を他の期間とは異なる前記動的表示態様が決定される特定期間と、その特定期間の前に前記示唆表示態様の表示を禁止する準備期間とをそれぞれ少なくとも設定する演出期間設定手段と、前記示唆表示制御手段は、前記判別図柄可変手段により特定の当否判定を示す表示態様で前記判別図柄が表示され、その判別図柄に対応する識別図柄の動的表示が前記準備期間内で動的表示が開始となり、前記特定期間内で動的表示が終了すると判別した場合に、前記特定期間に移行後に前記示唆表示態様を表示するものであることを特徴とする遊技機K1。
遊技機K1によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選に使用される抽選情報が抽選情報取得手段のより取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報が少なくとも始動条件が成立するまで記憶手段により記憶される。その記憶手段に記憶されたそれぞれの抽選情報に対応して個別に判別図柄が判別図柄表示手段により表示される。始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄が図柄表示手段により表示される。識別図柄を動的表示する動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様が表示されている間に、当否判定手段による当否判定結果を示唆する示唆表示態様が示唆表示制御手段により表示手段に表示される。その示唆表示制御手段により表示される示唆表示態様を当否判定手段による当否判定結果に基づいて示唆表示態様決定手段により決定される。記憶手段に抽選情報が記憶された場合に、始動条件が成立するよりも前に、記憶された抽選情報に基づいて当否判定が事前当否判定手段により実行される。その事前当否判定手段による判定結果を識別可能な表示態様で判別図柄の表示態様が判別図柄可変表示手段により可変される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。計時することが可能な計時手段による計時データが計時データ判別手段により判別される。その計時データ判別により予め定められた設定値であると判別された場合に、動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を他の期間とは異なる動的表示態様が決定される特定期間と、その特定期間の前に示唆表示態様の表示を禁止する準備期間とがそれぞれ少なくとも演出期間設定手段により設定される。示唆表示制御手段は、判別図柄可変手段により特定の当否判定を示す表示態様で判別図柄が表示され、その判別図柄に対応する識別図柄の動的表示が準備期間内で動的表示が開始となり、特定期間内で動的表示が終了すると判別した場合に、特定期間に移行後に示唆表示態様が示唆表示制御手段により表示される。これにより、特定期間で示唆表示態様が表示されるので、遊技者に特定期間となることを遊技者に期待させることができる。よって、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを抑制できるという効果がある。
遊技機K1において、前記示唆表示制御手段は、前記特定期間に移行したことを契機として、前記表示手段に前記示唆表示態様を表示するものであることを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定期間に移行したことを契機として、表示手段に示唆表示態様が示唆表示制御手段により表示される。よって、特定期間に移行したタイミングで示唆表示態様が表示されるので、他の同じ遊技機と同期したタイミングで示唆表示態様を表示させることができるという効果がある。
遊技機K1またはK2において、前記特定の当否判定を示す表示態様の前記判定図柄は、当否判定結果が当たりであることを示す表示態様であることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K1またはK2の奏する効果に加え、特定の当否判定を示す表示態様の判定図柄は、当否判定結果が当たりであるので、遊技者は、特定期間となると当たりであることを認識することができ、特定期間では当たり易いように認識させることができるという効果がある。
遊技機K1からK3のいずれかにおいて、前記示唆表示態様決定手段は、前記特定期間が設定されている場合に、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す前記示唆表示態様として、特定の示唆表示態様を決定するものであることを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K1からK3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、示唆表示態様決定手段は、特定期間が設定されている場合に、当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す示唆表示態様として、特定の示唆表示態様が示唆表示態様決定手段により決定される。よって、特定期間の価値を高めることができ、遊技者により特定期間となることを期待させることができるという効果がある。
遊技機K1から遊技機K4までのいずれかにおいて、音声を出力可能な音声出力手段と、その音声出力手段より出力する音声の制御を実行する音声制御手段と、を有し、前記音声制御手段は、前記特典遊技実行手段により特典遊技が実行される場合に、前記特定期間が設定されるまでの期間が所定期間以下である場合には、前記特定期間が設定されるまでの間、少なくとも前記特典遊技に関わる音声の音量を通常時よりも小さい音量で出力されるように制御するものであることを特徴とする遊技機K5。
遊技機K5によれば、遊技機K1からK4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、音声を出力可能な音声出力手段より出力する音声の制御が音声制御手段により実行される。特典遊技実行手段により特典遊技が実行される場合に、特定期間が設定されるまでの期間が所定期間以下である場合には、特定期間が設定されるまでの間、少なくとも特典遊技に関わる音声の音量を通常時よりも小さい音量で出力されるように音声制御手段により制御される。よって、特定期間となる前に大当たりとなった場合にも、大当たりであることを周囲の遊技者に気づかれ難くし、特定期間となった場合に、あたかも大当たりとなったかのように思わせやすくすることができる。よって、特定期間では大当たりとなり易いように遊技者に思わせることができるという効果がある。
<特徴L群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段による演出内容を決定する演出内容決定手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時することが可能な計時手段と、その計時手段より計時データを取得する計時データ取得手段と、その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理を実行する計時制御手段と、その計時制御手段による制御を実行する第1設定と前記計時制御手段による制御を禁止する第2設定とに少なくとも切り替え可能な切替手段と、その切替手段を作動することにより切替設定する切替設定手段と、その切替作動手段の作動を制御する作動制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機L1。
遊技機L1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す演出が演出実行手段により実行される。その演出実行手段による演出内容が演出内容決定手段により決定される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も計時手段により計時される。その計時手段より計時データが計時データ取得手段により取得される。その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理が計時制御手段により実行される。その計時制御手段による制御を実行する第1設定と計時制御手段による制御を禁止する第2設定とに切替手段により切替えられる。その切替手段を作動することにより切替設定手段により切替設定される。その切替作動手段の作動が作動制御手段により制御される。これにより、切替設定手段により切替手段が作動されて切り替えられるので、設定を手動で設定しなくとも自動で切り替えることができるという効果がある。
<特徴M群>
始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段による演出内容を決定する演出内容決定手段と、前記当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も作動可能な計時手段と、その計時手段より計時データを取得する計時データ取得手段と、その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理を実行する計時制御手段と、を有し、前記計時手段は、遊技機に電源が供給されていない場合には、前記電源手段より電力が供給される第1状態と、遊技機に電源が供給されたことに基づいて、遊技機より電力が供給される第2状態とにそれぞれ切り替える切替手段を有するものであることを特徴とする遊技機M1。
遊技機M1によれば、始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す演出が演出実行手段により実行される。その演出実行手段による演出内容が演出内容決定手段により決定される。当否判定結果が当たりであることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。遊技機に電源が供給されていない状態でも所定期間の間、電力を供給可能な電源手段を有して、電源が供給されていない間も作動可能な計時手段より計時データが計時データ取得手段により取得される。その計時データ取得手段により取得された計時データに基づいて、所定の遊技に関わる制御処理が計時制御手段により実行される。計時手段では、遊技機に電源が供給されていない場合には、電源手段より電力が供給される第1状態と、遊技機に電源が供給されたことに基づいて、遊技機より電力が供給される第2状態とにそれぞれ切替手段により切り替えられる。これにより、より遊技機に電源が投入されていない期間に電力を供給できる期間を長くすることができる。よって、計時手段をより長く使用することができるという効果がある。
<特徴N群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に基づいて遊技の制御を実行する従制御手段と、表示手段と、を有し、前記主制御手段は、所定条件の成立に基づいて、抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報を少なくとも始動条件が成立するまでの間、記憶する記憶手段と、前記始動条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を前記表示手段に動的表示する動的表示態様を決定するための動的表示時間を決定する動的表示時間決定手段と、その動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を前記従制御手段に通知するための動的表示情報信号を生成する動的表示情報生成手段と、前記当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す識別図柄で停止表示されたことに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、前記動的表示情報信号に基づいて、前記識別図柄の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、その動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様を表示する表示制御手段と、を有した遊技機において、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されたかを判別する操作判別手段と、その操作判別手段により前記識別図柄が動的表示されている場合に、前記操作手段が操作されたと判別したことに基づいて、前記識別図柄の動的表示態様を他の動的表示態様に切替える切替手段と、を有し、前記従制御手段の動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様は、前記切替手段により他の動的表示態様に切替可能に設定される切替可能期間と、他の動的表示態様に切替えることが禁止される切替禁止期間とがそれぞれ設定されており、前記動的表示情報信号は、前記動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間である第1時間と、その動的表示時間のうちの所定時間経過後からの残時間である第2時間とを示す信号で構成され、前記動的表示態様決定手段は、前記第2時間までの動的表示態様を前記記憶手段に記憶されている前記抽選情報の個数に基づいて決定する第1動的表示態様と前記第1動的表示態様が動的表示されてから前記第2時間となるまでの間に、前記第2時間に基づいて決定する第2動的表示態様とをそれぞれ決定するものであることを特徴とする遊技機N1。
遊技機N1によれば、遊技の制御が主制御手段により実行される。その主制御手段からの制御信号に基づいて遊技の制御が従制御手段により実行される。主制御手段では、所定条件の成立に基づいて、抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報が少なくとも始動条件が成立するまでの間、記憶手段により記憶される。始動条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別図柄を表示手段に動的表示する動的表示態様を決定するための動的表示時間が動的表示時間決定手段により決定される。その動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間を従制御手段に通知するための動的表示情報信号が動的表示情報生成手段により生成される。当否判定手段による当否判定結果が当たりであることを示す識別図柄で停止表示されたことに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、動的表示情報信号に基づいて、識別図柄の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。その動的表示態様決定手段により決定された動的表示態様が表示制御手段により表示制御される。遊技者が操作可能な操作手段が操作されたかが操作判別手段により判別される。その操作判別手段により識別図柄が動的表示されている場合に、操作手段が操作されたと判別したことに基づいて、識別図柄の動的表示態様が他の動的表示態様に切替手段により切り替えられる。従制御手段の動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様では、前記切替手段により他の動的表示態様に切替可能に設定される切替可能期間と、他の動的表示態様に切替えることが禁止される切替禁止期間とがそれぞれ設定される。動的表示情報信号では、動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間である第1時間と、その動的表示時間のうちの所定時間経過後からの残時間である第2時間とを示す信号で構成される。動的表示態様決定手段は、第2時間までの動的表示態様を記憶手段に記憶されている抽選情報の個数に基づいて決定する第1動的表示態様と第1動的表示態様が動的表示されてから第2時間となるまでの間に、第2時間に基づいて決定する第2動的表示態様とがそれぞれ動的表示態様決定手段により決定されるので、動的表示開始する時の制御負荷を軽減することができるという効果がある。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された入賞口に入賞(又は入賞口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
前記各遊技機は、スロットマシンであることを特徴とする遊技機Z2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機D3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
従来より、始動口への遊技球の入賞に伴って抽選を行い、その抽選結果に応じた変動演出や大当たり演出を、液晶画面上に表示する。そして、始動口への遊技球の入賞を増加させるために普通電動役物を始動口に設ける。その普通電動役物を作動させるか否かを決定する抽選を実行する契機となるスルーゲートを設けて、そのスルーゲートに遊技球が通過することに伴い抽選を行い、抽選が当たりである場合に一定時間、電動役物を作動させて、始動口へ遊技球を入球し易くするパチンコ機が知られている。
このようなパチンコ機において、普通電動役物の開放パターンが複数設定されており、開放時間が通常時よりも長くなるロング開放とそれよりも短い時間設定された通常開放との2つの開放パターンが設定されているものがある。そして、そのロング開放についての報知を、普通図柄の抽選が開始されるよりも前の変動が保留されている状態で判別して、遊技者に事前に報知するものがある(特許文献1:特開2013−13528号公報)。
この種のパチンコ機において、ロング開放が実行されて始動口に入球して成立した保留球も、ロング開放が終了した後に入球して成立に対しても同じ保留図柄が表示されていたので、遊技者は、保留球が成立した経緯を識別することが困難であり、ロング開放によって大当たりをしたのか否かを判別することが困難であった。その為、遊技者は、安心して遊技を行うことが困難であった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が安心して遊技を行うことができる遊技機を提供すること。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、遊技球が入球可能な入球口と、その入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報を動的表示する動的表示制御手段と、少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、前記抽選情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄を表示する表示手段と、前記入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、第1条件が成立した場合に、前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも可変させる可変制御手段と、その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に、前記入球口に遊技球が入球して、前記識別情報が動的表示される場合には、その動的表示の開始を示す開始表示態様を前記表示手段に表示させる開始情報表示制御手段と、を有するものである。
<効果>
技術的思想1記載の遊技機によれば、遊技球が入球可能な入球口に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な抽選情報が抽選情報取得手段により取得される。その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に基づいて抽選条件の成立を契機に当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報が動的表示制御手段により動的表示される。少なくとも前記抽選条件が成立するまでの間、抽選情報が記憶手段により記憶される。その記憶手段により記憶されている抽選情報の個数を識別可能な識別図柄が表示手段により表示される。
入球口に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変手段により可変される。第1条件が成立した場合に、第2状態から第1状態へと可変手段により可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、第1開放よりも遊技者に有利となるように第2状態から第1状態へと可変手段により可変される第2開放とに可変制御手段により可変される。
その可変制御手段により第2開放に可変されている間に、入球口に遊技球が入球して、識別情報が動的表示される場合には、その動的表示の開始を示す開始表示態様が開始情報表示制御手段により表示手段に表示される。
これにより、第2開放に可変されている間に、入球口に遊技球が入球したことに基づく識別情報が表示されたことを遊技者にわかり易く報知できる。よって、技者が安心して遊技を行うことができるという効果がある。
10 パチンコ機(遊技機)
64a,64b 第2始動口(入球手段
64c 電動役物(可変手
81 第3図柄表示装置(表示手段)
114 表示制御装置(動的表示制御手段)
203a,203b 特別図柄1、特別図柄2保留球格納エリア(記憶手段)
S305 定手段
S406,S413 報取得手段
S1005 可変制御手
S1703 表示制御手段

Claims (2)

  1. 遊技球が入球可能な入球手段と、
    その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、遊技の抽選を実行するのに必要な報を取得する報取得手段と、
    遊技球が常時入球可能に構成され、遊技球の入球に基づいて、前記情報が前記情報取得手段により取得される常時入球手段と、
    前記情報取得手段により取得された報に基づいて判定を実行する定手段と、
    その定手段による定結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示制御手段と、
    前記判定結果が特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が前記表示手段に停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、
    前記報を記憶する記憶手段と、
    記入球手段に遊技球が入球し易い第1状態とその第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、
    第1条件が成立した場合に、前記可変手段前記第2状態から前記第1状態へと可変される第1開放と第2条件が成立した場合に、前記第1開放よりも遊技者に有利となるように前記可変手段前記第2状態から前記第1状態へと可変される第2開放とに少なくとも前記可変手段を可変させる可変制御手段と
    その可変制御手段により前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、その入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始されることを報知するための特定態様を前記表示手段に表示させる特定態様表示手段と、を有する遊技機において、
    前記特定態様表示手段は、
    前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果以外であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させ、
    前記第2開放に可変されている間に前記入球手段に遊技球が入球した場合に、前記常時入球手段に入球したことにより取得された前記情報の判定結果が前記特定の判定結果であることを示すための前記識別情報が動的表示されていれば、その動的表示中に前記特定態様を表示させないものであり、
    前記特定態様が表示された前記入球に対応する前記識別情報の動的表示が開始される場合には、その動的表示中に特殊演出が実行されるものであることを特徴とする遊技機。
  2. 前記表示手段は、液晶ディスプレイで構成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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