以下、発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図3等を参照して説明する。この遊技機1は、図1及び図2に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体H(機体)と、を備えている。また、外枠2は、図2に示すように、パチンコホールの島設備に設けられた設置部位に固定されると共に遊技機本体Hを支持するためのものである。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21と、外枠本体21の前面下部を覆う前板部22とを備えている。
遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2(図1及び図2を参照)を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、図2に示すように、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材(上皿部材5及び下皿部材6)5Aと、遊技盤10(図4を参照)と、裏機構盤102(図15を参照)等を主要部としている。また、本体枠3は、図3に示すように、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。尚、図1に示すように、本体枠3の右端側には、施錠装置7が装着されている。また、図2においては、外枠2、本体枠3と、前面枠4と、皿部材5A(上皿部材5、下皿部材6)を図示し、遊技盤10と、裏機構盤102の図示を省略している。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、枠状体によって構成されている。この本体枠3は、上半部に窓部3Mを備える枠本体部3bと、枠本体部3bの裏面部から略矩形枠状に突出する突出部3cとを備える。そして、本体枠3は、この突出部3cを用いて遊技盤10を保持するための保持部を構成している。つまり、突出部3cの突端面であって、窓部3Mの左方側の上下と、窓部3Mの右方側の上下には保持具3fが回動可能な状態で装着され、保持具3fの突端部を遊技盤10の後面部に当接させることで遊技盤10が本体枠3により保持されている。
本体枠3が遊技盤10を保持したとき、「遊技盤10の前面部10aに構成される遊技領域11」を、窓部3Mによって本体枠3の前方から視認することができる。また、遊技盤10の背面部には、裏機構盤102(図15参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。なお、遊技球を上皿部材5に払い出すための遊技球払出装置109が、裏機構盤102に配設されている(図15を参照)。
前面枠4は、図2に示すように、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4はその中央部に視認窓41aを備えている。この視認窓41aは前面枠4の前後に貫通する状態に設けられ、遊技盤10の盤面に形成された遊技領域11(正面視で略円形の遊技領域11)を前方から視認可能な形状に開設(略吊り鐘形状に開設)され、前面枠4を閉じたときにその背後に位置する遊技領域11が、この視認窓41aによって前方から視認可能とされる。
前面枠4は、図1に示すように、枠本体41と、この枠本体41に装着されるガラス板43(図3を参照)と、ガラス板43を枠本体41に保持させるための保持具(図示を省略)と、を備えている。また、本遊技機1では、図2に示すように、「上皿部材5及び下皿部材6を一体化した皿部材5A」が、前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。但し、本実施例と異なり、皿部材5Aを、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に装着し、前面枠4とは別に開閉可能としてもよい。また、上皿部材5及び下皿部材6を別体に設け、本体枠3における前面枠4の装着部位よりも下方に配置し、上方に配置される上皿部材5を前面枠4とは別に開閉可能とし、下方に配置される下皿部材6を開閉不可能としてもよい。
図1及び図2に示すように、前面枠4の前面部の上方側の左右には、スピーカSP1、SP2(図17参照)が装着され、前板部22の左右両端にも、スピーカSP3、SP4(図17参照)が内蔵されている。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。
図2に示すように、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備えている。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図16参照)及び演出ボタン基板228(図17参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている(図2を参照)。
この演出ボタンSWは、演出操作手段の具体例を構成するとともに、図2及び図3に示すように、中央に位置する中ボタンBCと、右側に位置する右ボタンBRと、左側に位置する左ボタンBLとを備える。そして、演出ボタンSWに対する通常操作態様に従う操作(以下、「通常操作」という。)は、中ボタンBCのみを押圧(長押しでなくてもよい。)して行われ、この操作が予め定めた操作期間(ボタン操作が有効化される期間)に行われると、演出表示装置27で現在行われている演出に変化を生ずる。一方、演出ボタンSWに対する特別操作態様(つまり、特定操作態様)に従う操作(以下、「特別操作」という。)は、中ボタンBCと、右ボタンBRと、左ボタンBLとを同時に長押し(約3秒押圧)して行われ、この操作が所定時期(特別操作態様に従う操作が有効とされる時期)に行われると、連チャン情報記憶手段(後述する。)が記憶している連チャン情報を保持することが行われる。
図2に示すように、皿部材5Aにおいて上皿部材5の下方の部位が、下皿部材6を構成している。この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側(本体枠3の内部)であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射装置ユニット(図示を省略)が配設されており、この発射装置ユニットに、下皿部材6の右端に位置する発射ハンドル9が接続されている。ここで、発射装置ユニットは、球送り装置(図示を省略)から送り出される遊技球を略鉛直上方に発射して、遊技領域11に到達させるためのものである。また、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図4等を用いて説明する。この遊技盤10は正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20、下部ユニット80等)とを備える。尚、この遊技盤本体10Aの前面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されているが図示を省略する。
遊技盤本体10Aは、正面視で略円形とされる領域形成部10Bと、領域形成部10Bの周囲に位置する領域外部10Cとを備える。また、遊技盤本体10Aの前面部には、ともに帯状の金属板を用いて構成される外側レール12と、内側レール13とが配設されている。そして、領域形成部10Bの前面部は、この外側レール12及び内側レール13が形成する略円形の周壁によって略包囲されつつ、遊技領域11を構成している。
この領域形成部10B(つまり、遊技盤10において遊技領域11内に位置する部位)には、メイン役物装置20(所謂、センター役物)と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、第1の始動入賞装置17aと、第2の始動入賞装置17bと、下部ユニット80と、多数の障害釘18と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、演出表示装置27とを備える。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの前面部に装着される板状体によって構成され、図4に示すように、遊技領域11の中央及び上方右側部分を占めている。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられ、この窓部形成孔21dによって、遊技領域11の中央に位置する演出表示装置27の表示内容を遊技者側から視認可能とする為の表示窓21eを構成している。尚、この表示窓21eは正面視で略矩形状とされている。
また、図4に示すように、取付部材21の下縁部には、ステージ部21pが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の周縁部のうちのその他の部位には、装飾部材21Aが前方に突出する状態に装着されている。この装飾部材21Aは、取付部材21の上縁部から突出する庇部21Hと、取付部材21の左側縁部から突出する左側装飾部21Lと、取付部材21の右側縁部から突出する右装飾部21Rとを備えている。また、左側装飾部21Lの下端側には、ワープ部材21Tが一体化されている。
このワープ部材21Tは、略筒形状とされつつ軸心を右下り傾斜とする部材であり、内部に遊技球の通路(所謂「ワープ通路」)21wを形成している。つまり、左側装飾部21Lの左側面部(ワープ部材21T)の上端部において、このワープ通路21wの進入口(ワープ部材21Tの一方の開口部)が、左斜め上方に向かって開口し、ワープ通路21wの出口(ワープ部材21Tの他方の開口部)が、ステージ部21p上(メイン役物装置20の内部)に向かって開口している。すなわち、ワープ通路21wは、遊技領域11を流下する遊技球を上端の進入口で受け入れた後、ステージ部21p上(メイン役物装置20の内部)に進入させる。また、ステージ部21pは、その上面部によって遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。
本遊技機1においては、遊技領域11を流下し、ワープ通路21wを通じて転動面の左端部に到達した遊技球は、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球はメイン役物装置20外に排出されるが、転動面の中央部から排出される遊技球の多くは、後述する「第1の始動入賞装置17a」に一定の確率で入賞する。尚、本実施例では、ステージ部21p上を転動しなければ、第1の始動入賞装置17aに入賞することができないが(図4を参照)、メイン役物装置20に進入せずに(ステージ部21p上を転動しなくても)第1の始動入賞装置17aに入賞可能な構成を採用することもできる。
演出表示装置27は、液晶表示装置によって構成されるものであり、図柄変動演出実行手段の具体例を構成する。また、この演出表示装置27においては、右下表示装置60における特別図柄の変動表示及び停止表示に連動する演出表示(変動表示及び停止表示)を実行する。尚、本実施例では、右下表示装置60(第1の特別図柄表示部62a、第2の特別図柄表示部62b)が、本図柄(特別図柄の一具体例を示す。)を用いて図柄変動遊技を行う「図柄変動遊技実行手段」(本図柄表示手段)を構成し、演出表示装置27が、疑似図柄(演出要素の一具体例を示す。)を用いて図柄変動演出を行う「図柄変動演出実行手段」(演出図柄表示手段)を構成する。
演出表示装置27の表示画面27aは、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。この表示画面27aでは、図5に示すように、3つの疑似図柄表示部27b〜27dにおいて疑似図柄(演出要素の一具体例)を表示しつつ、その背景において疑似図柄とは別の種々の演出要素を表示することによって、図柄変動遊技の進行(本図柄の変動表示および停止表示)に伴う図柄変動演出を行う。また、疑似図柄表示部27b〜27dは、表示画面27aの所定の部位(略中央や隅部等)において横方向に3つ並んで配置される。このように出現する各疑似図柄表示部27b〜27dにおいて「疑似図柄」を用いた変動表示と停止表示がなされる。
また、表示画面27aに疑似図柄表示部27b〜27dを表示したり、大当り遊技時の演出表示(大当り演出)を表示する際には、この表示画面27aに、種々の演出要素が表示される。つまり、上述の疑似図柄を表示したり、背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)Z1を表示したり、キャラクタを示す図柄(以下、キャラクタ図柄という。)Z2を表示したり、実写映像(図示を省略)を表示したりすることがある。また、この表示画面27aで、称号名称の表示(コメント表示)Z3を行ったり、状態表示(例えば、連チャン回数表示)Z4を行ったりすることがある。ここで、これらの演出要素(「疑似図柄」、「背景図柄」、「キャラクタ図柄」、「実写映像」、「称号名称の表示」、「状態表示」等)は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される「演出図柄」の一具体例を示すものであり、これらの演出要素によって「図柄変動遊技の進行に伴う図柄変動演出」が実現される。
下部ユニット80は、図4に示すように、遊技盤本体10Aの下部に取り付けられている。この下部ユニット80は、図6及び図7に示すように、収納部材81と、装飾板85と、球通路部材86A、86Bと、左下表示装置50(図4を参照)と、右下表示装置60(図4を参照)と、第1大入賞口ユニット31と、第1の始動入賞装置17aと、ベース部材82と、前方開閉扉ユニット90と、後方開閉扉ユニット95と、を備える。
収納部材81は、遊技盤本体10Aに形成される取付孔(図示を省略)に挿入されて、遊技盤本体10Aの前面部の背後に配設されるとともに、前方開閉扉ユニット90および後方開閉扉ユニット95の開閉扉95A、95Aを構成する装置や、球通路部材86A、86B等を収納している。また、この収納部材81は、図6に示すように、前方に開口する略箱形状に構成され、その収納部材81内の上方側略中央に位置する部位に、第1大入賞口ユニット31が設置されている。更に、第1大入賞口ユニット31の左右には、球通路部材86A、86B(図7を参照)が設置されている。
ベース部材82は、図6及び図7に示すように、収納部材81の前面部側に配置されるもので、前方側の部分を遊技盤本体10Aの前面部の前方に突出させた状態で配置される。このベース部材82は、その上下方向中間部に領域形成板82gを備える(図8を参照)。この領域形成板82gは、左右に長尺な略板状体で構成されるとともに、受取案内部82bと排出案内部82cとを前後に突出させている。そして、領域形成板82gは、その前面部が遊技盤本体10Aの前面部と略面一な状態に配置されるとともに、受取案内部82bが遊技盤本体10Aの前面部の前方に突出する状態に配置され、排出案内部82cが遊技盤本体10Aの前面部よりも後退する状態に配置されている。
図8に示すように、ベース部材82の下縁部は略円弧状に構成され、内側レール13と略同一の曲率半径を有している。そして、その前面部を遊技盤本体10Aの前面部(遊技盤10の盤面、つまり、遊技領域11)と略面一な状態としつつ、略円弧状の下縁部を、内側レール13の下端側の部位(最下部を含む略円弧状となる部位)の内側に沿わせた状態で配置される。また、図6及び図7に示すように、ベース部材82の右端部には、右下表示装置60と装飾部材(図示を省略)が装着される右装着部82zが設けられ、ベース部材82の左端部には、左下表示装置50と装飾部材(図示を省略)が装着される左装着部82yが設けられている。なお、左下表示装置50及び右下表示装置60の詳細については後述する。
領域形成板82gは、図8に示すように、左右に長尺な略板状体で構成されている。そして、「遊技領域11を流下した遊技球を流入させる遊技球流入領域」を遊技領域11の最下部の左右両端に亘って形成する部材である。換言すると、本遊技機1では、遊技盤10の盤面を流下する遊技球が到達する最下部(つまり、遊技領域11の最下部)が、内側レール13の最下部ではなく、内側レール13よりも上方において水平に配置される帯状の部分(領域形成板82gによって構成される部分)とされる。すなわち、内側レール13の最下部を含む略円弧状となる部位に対して、弦を構成する状態で、遊技領域11の最下部を構成している。
領域形成板82gには、図8に示すように、横方向に向かって計11個の貫通孔が設けられ、各貫通孔が遊技球受入口A1〜A11を構成している。また、領域形成板82gの中央部からは、上方に向かって取付部82hが延出されており、この取付部82hには、後述する第1の始動入賞装置17aが取り付けられている。そして、遊技球受入口A1〜A11は、領域形成板82gの前後を貫通する状態に設けられており、何れも、遊技球を受入(通過)可能な大きさとなっている。また、領域形成板82gの中央部は、領域形成板82gの他の部位に比べて高くされ(取付部82hを除いても高くされ)、中央に位置する遊技球受入口A6の高さは、他の遊技球受入口A1〜A5、A7〜A11に比べて高くされている。
図8に示すように、ベース部材82の中央に位置する遊技球受入口A6の開口形状(正面視)は略山型とされ、大当り遊技中に開放状態(遊技球受入可能状態)に変化する第1大入賞口31aを構成している。また、第1大入賞口31a以外の遊技球受入口A1〜A11の開口形状は、略円形若しくは略長円型とされている。つまり、第1大入賞口31aの左隣に位置する遊技球受入口A5及び右隣に位置する遊技球受入口A7は、遊技領域11内の何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域11外に排出するためのアウト口32a、32bを構成する。また、アウト口32aの左隣に配置される遊技球受入口A4と、アウト口32bの右隣に配置される遊技球受入口A8は、一般入賞口41、43を構成する。この「一般入賞口」は、「大当り遊技中に開放状態となる第1大入賞口31a」及び「大当り遊技を実行するか否かの判定の実行契機に関与する始動入賞口」以外の入賞口、つまり、遊技機1の遊技状態に関わらず、単に、賞球払出の実行契機に関与する入賞口である。なお、本遊技機1において、始動入賞口は、第1の始動入賞装置17aによって構成される入賞口と、第2の始動入賞装置17bによって構成される入賞口となっている。
一般入賞口41の左隣に位置する遊技球受入口A3と、一般入賞口43の右隣に位置する遊技球受入口A9は、アウト口33a、33bを構成する。また、アウト口33aの左隣に位置する遊技球受入口A2と、アウト口33bの右隣に位置する遊技球受入口A10は、一般入賞口40、44を構成し、一般入賞口40の左隣に位置する遊技球受入口A1と、一般入賞口43の右隣に位置する遊技球受入口A11は、横長の長円型の開口形状を備え、アウト口34a、34bを構成する。
図9に示すように、受取案内部82bは、遊技領域11を流下した遊技球を進入させるための入口(遊技球を進入させる開口部)を上方に開口させたポケット部82k、82mを、遊技球受入口A1〜A11と同数だけ並設した構成を備える。また、図7に示すように、排出案内部82cは、受取案内部82bに流下した遊技球を、何れかの球通路部材86A、86Bに受け渡すための部材である。そして、排出案内部82cは、第1大入賞口31aの後方を除く位置に、上方に開口する樋形状部82p(図7を参照)を並設した構成を備える。また、ポケット部82k、82m及び樋形状部82pの底部は、何れも、後方に向かって下り傾斜を有している。そして、受取案内部82bに流下した遊技球は、何れかの遊技球受入口A1〜A11を通じて排出案内部82cに案内(誘導)され、何れかの球通路部材86A、86Bを通過した後、遊技領域11外に配置される。
ここで、第1大入賞口31aの前方には、略コの字状の断面を備えるポケット部82kが設けられている。このポケット部82kは、第1大入賞口31aを通過して、領域形成板82gの後方に至る状態に設けられている。また、ポケット部82kの底部は、その中央部に向かって下り傾斜を有しているとともに、後方に向かって下り傾斜とされている。また、下部ユニット80において、ポケット部82kの背後の位置には、図9に示すように、1球の遊技球1が通過可能な通路821kが、後方に向かって下り傾斜状に設けられており、この通路821kの後端部の後方に、前述の大入賞口入賞検出スイッチ31sが配置されている。このため、ポケット部82kに落下した遊技球は、ポケット部82kの底部略中央部に移行しつつ後方に転動した後、通路821kを通過して、前述の大入賞口入賞検出スイッチ31s(図16参照)によって検出される。
ポケット部82mは、図9に示すように、「第1大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6」以外の遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11)の前方(正面側)には、略Uの字状の断面を備えるが各々設けられている。これらのポケット部82mの底部の後端縁は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)の下端縁と同一高さに揃えられる。また、これらのポケット部82mの内部空間は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)と連通している。このため、遊技球が、これらのポケット部82mのうちの何れかに落下すると、その底部の下り傾斜を利用し、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)の方向に転動した後、当該遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)を通過して、領域形成板82gの後方に到達する。
これらのポケット部82mの底部のうちで、前端縁側に位置する部位からは、ポケット部82mに落下した遊技球を、後方に誘導し易くなるための突起82nが立ち上げられている(図9を参照)。この突起82nは、「側面視で略直角三角形状のリブ」によって構成されるとともに、斜辺(上端面)を後方に向かう下り傾斜に配置しつつ、斜辺(上端面)の後端をポケット部82mの底部に一体化させている。また、ポケット部82mの高さは遊技球の直径(約11mm)を超えるものとされており、左右に隣合うポケット部82mが、互いの側壁を隣接配置しつつ区画されているため、何れのポケット部82mに落下した遊技球が、他のポケット部82mに移動することはない。
図9及び図10に示すように、第1大入賞口31aの左右に位置するアウト口32a、32bの前方に位置するポケット部82mにおいては、第1大入賞口31aとの境界に、第1大入賞口31aの側からポケット部82mの側に下る傾斜面82rが設けられている。この傾斜面82rの高さは、遊技球の直径よりも低くされている(第1大入賞口31aとの境界となる傾斜面82rが低くされている。)。そして、第1大入賞口31aが閉鎖状態であるときに(図10参照)、後述のシャッター部材31eの上面を転動した遊技球を、ポケット部82kの側方に位置するポケット部82mの方向に誘導し易くしている。
「第1大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6」以外の遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11)のうちの何れかに受け入れられ、排出案内部82cを通過した遊技球は、対応する球通路部材86A、86Bを通過した後、下部ユニット80外(機外)に排出される(図7及び図8を参照)。なお、一般入賞口40、41、43、44を通過した遊技球が進入する球通路部材86A、86Bには、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44sが配置されており、それらスイッチによって、いずれかの一般入賞口40、41、43、44に遊技球が入賞したことが検出される。
図9に示すように、領域形成板82gの後面(背面)うちで、第1大入賞口31aの周縁に位置する部位からは、連結壁82oが後方に向かって突出している。この連結壁82oは、「山型から、その底部を排除した形状(屋根型の形状)」を備え、領域形成板82gの後方において、第1大入賞口31aの底部を除く略全域を包囲している。そして、図9に示すように、前後に略連続する屋根型のカバー(後述するシャッター部材31eを隠蔽するカバー)を構成する。
左装着部82yに装着された左下表示装置50は、図4に示すように、遊技領域11の周縁部寄りであって、メイン役物装置20の左斜め下方の部位に配設されている。この左下表示装置50は、図11(a)に示すように、左装着部82yの前面部に配設される取付板51と、取付板51の前面部に装着される装飾部材(図示を省略)とを備える。また、この取付板51には、普通図柄保留表示部52と、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56とが設けられている。
普通図柄保留表示部52は、2個のLEDを用いて構成され、所謂「普通図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示するものである。つまり、「普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16を通過したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、普通図柄に関する「未消化の遊技球(つまり、保留球)」とは、普通図柄作動ゲート16を通過したが、後述する普通図柄表示部63において、当該通過に伴う当否抽選の結果の表示と、これに先行する変動表示(本実施例では、LEDを用いて点滅表示)とがなされていない遊技球を指す。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56も、2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示するものである。つまり、第1特別図柄保留表示部55は、「第1の始動入賞装置17a(後述する。)に入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。また、第2特別図柄保留表示部56は、「第2の始動入賞装置17b(後述する。)に入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する「未消化の遊技球(つまり、保留)」とは、始動入賞装置17に入賞したが、後述する特別図柄表示部(62a若しくは62b)において、当該通過に伴う当否抽選(当否判定)の結果の表示と、これに先行する変動表示とがなされていない遊技球を指す。
普通図柄保留表示部52と、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56においては、同様な態様で、保留数の表示を行う。つまり、(a)2個のLEDを消灯させて「保留数」が「ゼロ」であることを、(b)1個のLEDを点灯させ、1個のLEDを消灯させて「保留数」が「1」であることを、(c)2個のLEDを点灯させて「保留数」が「2」であることを、(d)1個のLEDを点滅させ、1個LEDを点灯させて「保留数」が「3」であることを、(e)2個のLEDを点滅させて「保留数」が「4」であることを各々示す。
また、右装着部82zに装着された右下表示装置60は、図4に示すように、遊技領域11の周縁部寄りであって、メイン役物装置20の右斜め下方の部位に配設されている。この右下表示装置60は、図11(c)に示すように、右装着部82zの前面部に配設される取付板61と、取付板61の前面部に装着される装飾部材(図示を省略)とを備える。そして、この取付板61には、第1の特別図柄表示部62aと、第2の特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63とが設けられている。
第1の特別図柄表示部62a、第2の特別図柄表示部62b及び普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1の特別図柄表示部62aでは、第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定(第1の大当り抽選)の結果を示す第1の特別図柄が、変動表示を経て停止表示する。また、第2の特別図柄表示部62bでは、第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定(第2の大当り抽選)の結果が変動表示を経て停止表示する。但し、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bのうちの少なくとも一方において、大当り抽選の結果とともに小当り抽選の結果を示す特別図柄が、変動表示を経て停止表示してもよい。尚、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bの表示結果の内容については後述する。また、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bにおいて表示される遊技の結果(当否判定の結果)と、演出表示装置27において表示される遊技の結果(当否判定の結果)は一致するものとされる。
普通図柄表示部63は、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16を遊技球が通過することに起因して図柄変動開始条件が成立すると、普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、これらの変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の停止図柄が一定時間表示される。このとき、停止図柄が「奇数数字」である場合、その停止図柄は「当り図柄」となり、停止図柄が「偶数数字」である場合、その停止図柄は「外れ図柄」となる。この普通電動役物17dを開放状態とすべきか否かの抽選を行う抽選手段は、後述する主制御部200Aによって構成される。
装飾板85は、図6に示すように、横方向に長尺な板状体を用いて構成され、受取案内部82b(図7参照)の前方(正面側)に配置されている。この装飾板85は、着色された半透明な板の前面及び後面にエンボス加工を施した構成を備えるとともに、前面に模様が付されている。この装飾板85は、図6に示すように、全ての遊技球受入口A1〜A11の手前側(正面側)において、後面を受取案内部82bの前端部に当接する状態で配置されている。この装飾板85は、第1大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6の上部を除く部位(遊技球受入口A6の下端から上端に向かって1/3〜2/3の部分)を覆うとともに、他の「遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11)」の全体を覆っている。このため、装飾板85が、第1大入賞口31aの左右両側のアウトロ32a、32bの全部を覆い且つ第1大入賞口31aの上部を除く部位を覆う状態となっている。そして、装飾板85は、透視度を低下させる処理が施された半透明板な板であるため、遊技者がその後方の状態を識別することが困難である。このため、装飾板85の前方(正面側)からは、第1大入賞口31aと、その左右両側のアウトロ32a、32bとの境界を識別することが困難となっている。
図9に示すように、第1の始動入賞装置17aは「固定式の始動入賞装置」の具体例を構成するものであり、領域形成板82gの中央部から上方に延出された取付部82hに取り付けられ、遊技領域11において、ステージ部21p(転動面)の中央部の略鉛直下方の位置に配設されている(図4を参照)。この第1の始動入賞装置17aは、遊技球受入口の大きさが不変とされる非可変式(固定式)の始動入賞装置であり、上方に開口部171a(つまり、第1の始動入賞口)を開口させたポケット形状を備えている。そして、ステージ部21p(転動面)の中央部から落下する遊技球は、第1の始動入賞装置17aの開口部(第1の始動入賞口)を通じて、第1の始動入賞装置17aに入賞する確率が高くされている。なお、第1の始動入賞装置17aに入賞した遊技球は、始動口入賞検出スイッチ17s(図16参照)によって検出される。
第2の始動入賞装置17bは、遊技球受入口の大きさが変化する可変式(開閉式)の始動入賞装置であり、図4に示すように、遊技領域11において、メイン役物装置20の左側(表示画面の左側)であって、ワープ部材21Tの上方に位置する部位に配設されている。この第2の始動入賞装置17bは、図12(a)に示すように、左斜め上方に開口しつつ遊技領域11を流下する遊技球を受け入れ可能な開口部17f(つまり、第2の始動入賞口)と、この開口部17f(第2の始動入賞口)の開閉を行う普通電動役物17dとを備える。
普通電動役物17dは、遊技盤11の盤面に垂直な支軸171eによって下端側を支持された開閉部材17eと、開閉部材17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図16参照)とを備えている。そして、開閉部材17eは、下方側の支軸171eを中心に回動することで、遊技球の入賞不可能となるように開口部17f(第2の始動入賞口)を閉鎖する閉鎖状態と、遊技球の入賞可能となるように開口部17f(第2の始動入賞口)を開放する開放状態とに変化することができる。つまり、普通電動役物ソレノイド17cの駆動を開始して、開閉部材17cが反時計回り(正面視)に回転すると、第2の始動入賞装置17bは閉鎖状態から開放状態に変化する。そして、普通電動役物ソレノイド17cの駆動を停止すると、開閉部材17cが正面視で時計回り(正面視)に回転するため、第2の始動入賞装置17bは閉鎖状態に戻される。
なお、第2の始動入賞装置17bの内部には遊技球の通過を検出する始動口入賞検出スイッチ17t(図16参照)が配設されている。また、第2の始動入賞装置17bとしては、所謂「チューリップ式の始動入賞装置」を用いることもできる。つまり、普通電動役物17dを、左右に配設された一対の可動翼片と、一対の可動翼片を作動させるための普通電動役物ソレノイドとを備えるものとしてもよい。この場合、両可動翼片はそれぞれの下方側の支軸を中心に、上端側を相互に離間するように、左右に開放可能とされる。そして、両可動翼片が立設状態となる閉鎖状態にあるときに、両可動翼片の上端部間の間隔が縮小され、遊技球の入賞が困難とされる。また、普通電動役物ソレノイドを駆動して、両可動翼片を、下端側の軸心に上端側を相互に離間するように傾動させると、両可動翼片の上端部間の間隔が拡大され、開放状態とされ、遊技球の入賞が容易とされる。また、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに入賞した遊技球は、遊技球受入口A1〜A11で受け入れられた遊技球と同様に、下部ユニット80外に排出される。
本遊技機1においては、第2の始動入賞装置17bが開放状態となると、遊技領域11を流下する遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は、遊技領域11を流下する遊技球が第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて高くなっている。そして、遊技機1の遊技モードが開放延長モード(後述する。)となり、第2の始動入賞装置17bが開放状態となる時間が長くなると、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに高くなる。なお、本実施例では、開放延長モードにおける第2の始動入賞装置17bの開放時間を「5秒」としており、非開放延長モード(通常開放モード)における第2の始動入賞装置17bの開放時間を「0.2秒」としている。
一方、前述のように、第2の始動入賞装置17bが閉鎖状態になると、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞することが不可能であるため、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに低くなる。すなわち、遊技機1の遊技モードが開放延長モードとなると、遊技球が第1の始動入賞装置17aに入賞するケースはレアケースとなり、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞するケースはレアケースである。
ここで、「開放状態の第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞する確率」は、「第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞する確率」よりも遙かに高くされている。このため、遊技機1の遊技モードが開放延長モードにあるときには、非開放延長モード(通常開放モード)にあるときに比べて、始動入賞を生ずる確率が高くなり、右下表示装置60及び演出表示装置27において、特別図柄の図柄変動を実行する頻度(つまり、図柄変動の実行頻度)が向上する。つまり、本遊技機1においては、開放延長モードとなると、図柄変動の実行頻度が通常(非開放延長モードにあるとき)に比べて向上する遊技が行われる。
第1大入賞口ユニット31は、前述の第1大入賞口31aの開閉を行う装置であり、第1大入賞口31aとともに大入賞装置を構成する。この第1大入賞口ユニット31は、図7に示すように、下部ユニット80に組み込まれ、第1の始動入賞装置17aの下方に配置されている。この第1大入賞口ユニット31は、前後に進退可能な状態に配置されるシャッター部材31e(図7〜図10を参照)と、このシャッター部材31eの前後動を行う大入賞口ソレノイド31c(図16を参照)を備えている。
シャッター部材31eは、第1大入賞口31aよりも一回り小さな略山型に構成される開閉本体部31pによって構成され(図9及び図10を参照)、この開閉本体部31pは、第1大入賞口31aに挿入された状態で配置されている。そして、シャッター部材31eが前後に進退することで、開閉本体部31pが第1大入賞口31aの前方に突出する状態(図10を参照)と、開閉本体部31pが第1大入賞口31aの前方に突出しない状態(図9を参照)とが択一的に実現される。
第1大入賞口ユニット31では、大入賞口ソレノイド31cを構成するソレノイドコイルへの通電を行わない場合、図10に示すように開閉本体部31pが第1大入賞口31aの前方に突出する状態となり、第1大入賞口31aは閉鎖状態となる。つまり、第1大入賞口31aが閉鎖状態となると、開閉本体部31pがポケット部82kの上方を覆い隠す。開閉本体部31pは略山型に構成されており、第1大入賞口31aの左右両側のアウト口32a、32bの前方に位置するポケット部82mにおいては、第1大入賞口31aとの境界に、第1大入賞口31aの側からポケット部82mの側に下る傾斜面82rが設けられている。この傾斜面82rと、開閉本体部31pの左右に下り傾斜となる上面(天面)とが、遊技球を転動させる下り傾斜を形成するため、第1大入賞口31aが閉鎖状態にあるときに、開閉本体部31p上に落下する遊技球は、「アウト口32a、32bの前方に位置するポケット部82m」の方向に誘導され易くなっている。
一方、大入賞口ソレノイド31cを構成するソレノイドコイルへの通電を行うと、図9に示すように、開閉本体部31pが第1大入賞口31aの前方に突出しない状態(遊技領域11よりも奥側に没入した状態)となり、第1大入賞口31aは開放状態となる。つまり、第1大入賞口31aが開放状態となると、開閉本体部31pがポケット部82kの上方から退避するため、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍若しくは右側部近傍を通過する遊技球は、ポケット部82kに落下し易くなっている。
図4に示すように、遊技盤10の前面部であって、遊技領域11を構成する部位には、多数の障害釘18が各盤部品との位置バランスを考慮しつつ植設されている。そして、本遊技機1では、障害釘18の幾つかを用いて、第1大入賞口31aの周囲に、第1誘導路11S、11Tと、第2誘導路11L、11Rとが、互いに近接した状態で設けられている。つまり、図13及び図14に示すように、第1の始動入賞装置17aの左右近傍には、遊技領域11を流下する遊技球を第1大入賞口31aに誘導する第1誘導路11S、11Tが設けられ、これらの左側方及び右側方には、遊技領域11上を流下する遊技球をアウト口32a、32bに誘導する第2誘導路11L、11Rが設けられている。
図4に示すように、メイン役物装置20の周縁部であって、表示画面27aの左斜め上方の部位には、第2大入賞口ユニット35とが配設されている。この第2大入賞口ユニット35は、図12(b)に示すように、第2大入賞口35aと、遊技盤11の盤面に垂直な支軸351bによって下端側を支持された開閉部材35bと、開閉部材35bを作動させるための大入賞口ソレノイド35c(図16を参照)とを備えている。開閉部材35bは、第2大入賞口35aの開閉を行うための部材であり、下方側の支軸351bを中心に回動することで、第2大入賞口35aへの遊技球の入賞が不可能となるように第2大入賞口35aを閉鎖する閉鎖状態と、第2大入賞口35aへの遊技球の入賞が可能となるように第2大入賞口35aを開放する開放状態とに変化することができる。
つまり、大入賞口ソレノイド35cの駆動を開始して、開閉部材35bを反時計回り(正面視)に回転させ、開閉部材35bを「左斜め上方に上がり傾斜となる傾動姿勢」に変化させると、第2大入賞口35aは開放状態に変化し、遊技球の入賞が可能となる。一方、大入賞口ソレノイド35cの駆動を停止すると、開閉部材35bが正面視で時計回り(正面視)に回転するため、第2大入賞口35aは閉鎖状態に変化し、遊技球の入賞が不可能となる。
メイン役物装置20には、図12(b)に示すように、第2大入賞口35aに入賞した遊技球を通過させ、機外に排出するための通過路35tが設けられている。そして、この通過路35tの経路方向に沿った中間部には、第2大入賞口35aに入賞した遊技球を検出するための大入賞口検出スイッチ35sが配設されている。なお、本実施例と異なり、第1大入賞口31a及び第2大入賞口35aのうちの少なくとも一方または両方を、アタッカータイプの開閉部材で開閉する構成としてもよい。つまり、開閉部材の下端部を回動可能に支持し、対象となる大入賞口を閉鎖する起立姿勢と、対象となる大入賞口を開放する前傾姿勢とに姿勢変更可能とすることもできる。
図4に示すように、下部ユニット80において、装飾板85(領域形成板82g)の下方の部位が、装飾領域90Sとされている。つまり、内側レール13の下端側の部位(内側レール13の最下部を中央部とする略円弧状の部位)と、装飾板85(領域形成板82g)を弦とする部分とで囲まれる部位(装飾板85の下方であって遊技領域11の最下端に亘る部位)を装飾領域90Sとしている。そして、図6に示すように、この装飾領域90Sに、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95が配設されている。前方開閉扉ユニット90は、第1大入賞口31aの下方に前方開閉扉を開閉可能な状態で配置するためのユニット(装置)である。また、後方開閉扉ユニット95は、前方開閉扉の奥側に後方開閉扉を開閉可能な状態で配置するためのユニット(装置)である。
発射ハンドル9を操作することで、遊技領域11の左側下方から略鉛直上方に発射された遊技球は、遊技領域11の左側において、外側レール12及び内側レール13に挟まれつつ円弧状に上昇する発射経路Yを通過して(図4を参照)、遊技領域11の左側上部に到達した後、遊技領域11に進入する。そして、遊技領域11に進入した遊技球には、メイン役物装置20の左側を通過するもの(以下、「左打ち球」という。)と、メイン役物装置20の右側を通過するもの(以下、「右打ち球」という。)がある。
「左打ち球」のうちで第1大入賞口31aの周囲に到達するものは、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍を通過し、「右打ち球」のうちで第1大入賞口31aの周囲に到達するものは、第1の始動入賞装置17aの右側部近傍を通過する。そして、第1誘導路11S、11Tと、第2誘導路11L、11Rとが、互いに近接した状態で設けられているとともに、装飾板85が第1大入賞口31aの上部を除く部位を覆い、第1大入賞口31aの左右両側のアウトロ32a、32bの全部を覆う状態となっている。しかも、装飾板85に透視度を低下させる処理が施され、その前方からは、第1大入賞口31aと、その左右両側のアウトロ32a、32bとの境界を識別することが困難となっている。
従って、第1大入賞口31aの周囲に到達する遊技球が「左打ち球」及び「右打ち球」のうちの何れであっても、遊技球が第1大入賞口31aに入賞したのか、或いは、その側方のアウトロ32a、32bに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。例えば、図34に示すように、第1大入賞口31aが開放状態にあるとき、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍に到達した遊技球W1が、第1誘導路11Sに誘導され、第1大入賞口31aに入賞したのか、その左側方のアウトロ32aに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。また、図35に示すように、第1大入賞口31aが閉鎖状態にあるとき、第1誘導路11Sに誘導された遊技球W2が、第1大入賞口31aに入賞したのか、その左側方のアウトロ32aに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。なお、本実施例と異なり、「右打ち球」は全て「アウト球」として機外に排出されることとしてもよい。
c.遊技機1の裏面構造
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図15を参照して説明する。つまり、遊技機1の裏面構造は、大きな裏パック102の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック102は、一対のヒンジ103によって中枠3に開閉可能に軸支されている。
裏パック102には、遊技球が蓄えられる遊技球タンク105と、賞球または貸球としての遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置109と、主制御部200Aを構成する主制御基板200が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板260が格納された発射装置制御基板ケース130と、遊技球払出装置109を制御する払出制御基板240が格納された払出制御基板ケース118と、主制御基板200と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。なお、遊技球払出装置109は賞球払出手段の具体例を構成する。
また、遊技球タンク105には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、遊技球タンク105と遊技球払出装置109とは、タンクレール106によって接続されている。更に、図15において、タンクレール106の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール106の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図16及び図17を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路(電子制御装置)は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成されるとともに、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御」を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成されるとともに、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成されるとともに貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成されるとともに遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(222A、260A)とが存在する。つまり、本遊技機1は、遊技の基本的な進行を司る主制御部200Aと、遊技上の演出を制御する副制御部(サブ制御部220A)とを含んで構成される電子制御装置(制御回路)を備えている。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算及び算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図16及び図17中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図16においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動口入賞検出スイッチ17s、17t、大入賞口入賞検出スイッチ31s、35s、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部200A(サブ制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。
また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイド31c、35c、左下表示装置50、右下表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。つまり、主制御部200A(主制御基板200)は、当否判定手段、図柄変動遊技実行手段、大当り遊技実行手段、特定遊技状態設定手段、第1の保留数記憶手段、第2の保留数記憶手段、第1の判定用乱数記憶手段、第2の判定用乱数記憶手段、第1の当否判定手段、第2の当否判定手段、優先処理手段、第1の保留数減算手段、第2の保留数減算手段として機能することになる。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るもので、図柄変動演出実行手段、連チャン情報記憶手段、実行態様記憶手段、連チャン情報保持消去手段として機能する。
このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、図17に示すように、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、ROM220bと、RAM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220cには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信するとともに、ROM220cに記憶されたプログラムに従って受信した表示制御コマンドを解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信された表示制御コマンドに基づき新たに生成したコマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを、図柄制御コマンドとして演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
アンプ基板224には、所定の効果音を出力するスピーカSP1〜SP4が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板226には、前面枠4や遊技盤10等に設けられる装飾用の各種LED(ランプ)を搭載した各種LED基板(4b〜4h、4j〜4r、4K等)が接続されている。また、装飾駆動基板226は、サブ制御基板220Aからの信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。また、装飾駆動基板226には、前方開閉扉ユニット90を駆動するためのモータ92c、92dと、後方開閉扉ユニット95を駆動するためのモータ95c、95dが接続されており、サブ制御基板220は、各モータ92c、92d、95c、95dに駆動信号(駆動パルス)を供給する。
払出制御部240Aには、図16に示すように、中継端子板、発射制御部260A、下皿満タンスイッチ6s等が接続されている。また、払出制御部240Aには中継端子板を介して、遊技球払出装置(払出装置)109を構成する払出モータ109mと、前側払出スイッチ109aと、後側払出スイッチ109bとが接続されている。また、払出制御部240Aには、主制御部200Aが双方向通信可能な状態に接続されている。なお、遊技球払出装置109は賞球払出手段の具体例を構成する。
この払出制御部240Aは、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が貸出ボタン5cや返却ボタン5qを操作すると、その操作信号は、球貸表示基板410から中継端子板を介して払出制御基板240に伝達され、その操作信号に基づいて払出モータ109mを駆動させるための駆動信号が、遊技球払出装置(払出装置)109(払出モータ109m)に伝達される。
また、主制御部200Aが賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240Aが受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出される遊技球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240Aに入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200Aでも計数されている。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、そのコマンドの内容を解析して、(a)演出表示装置27での具体的な表示内容、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音の内容(種類)、(c)各種LEDやランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様等、遊技の進行に伴う演出の実行態様(演出パターン)を決定する。次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等)の変動表示及び停止表示を行う。このとき、表示される演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に設けられた表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
疑似図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプ4b〜4h等の駆動信号を出力することによって、各種ランプ類(LED4b〜4h等)等の点灯・点滅動作等を制御する。また、上皿部材5の前面側に設けられた演出ボタンSWを遊技者が操作すると、この操作信号がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞すること(以下、「始動入賞」という。)に基づいて行われる当否判定(大当り抽選)の結果を示す停止図柄の停止表示(確定表示)と、この停止表示の前段階に行われる図柄変動表示とを、2種類の図柄表示装置(右下表示装置60及び演出表示装置27)において略同時に実行する。ここで、右下表示装置60(つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62b)において表示される特別図柄(7セグメント表示体に次々に変更表示される特別図柄)は「本図柄」であり、遊技の基本進行を司る「主制御部200A(後述する。)」において「停止図柄」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。なお、本実施例では、本図柄表示手段(つまり、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62b)と、その表示制御を行う主制御部200Aとが協働して「図柄変動遊技実行手段」の具体例を構成する。また、本実施例では、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定(以下、「第1当否判定」という。)及び第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定(以下、「第2当否判定」という。)が大当り抽選のみによって構成されるが、少なくとも一方の当否判定(特に、第1当否判定)が大当り抽選及び小当り抽選によって構成されてもよい。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいて表示される「疑似図柄」は、「主制御部200Aからの各種指令に基づき遊技上の演出を制御するサブ制御部220A(後述する。)」によって、その変動態様と停止図柄とが決定される。「疑似図柄」の変動表示は「本図柄」のそれと同一の時間だけ実行され、その変動表示の終了によって停止表示される「疑似図柄の停止図柄」の表示内容(大当り、外れ等)は、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bにおける「本図柄の停止図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。そして、本実施例においては特別図柄の変動表示中(図柄変動遊技中)にリーチ表示などの図柄変動演出表示を行う場合、その図柄変動演出表示は演出表示装置27(疑似図柄)において行われる。以下、本図柄及び疑似図柄の表示内容について簡単に説明する。なお、本実施例では、演出表示装置27と、その表示制御を行うサブ制御部220Aとが協働して「図柄変動演出実行手段」の一具体例を構成する。
c−1.本図柄
第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因する特別図柄の変動表示及び停止表示(確定表示)は第1の特別図柄表示部62aにおいて行われ、第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因する特別図柄の変動表示及び停止表示(確定表示)は第2の特別図柄表示部62bにおいて行われる。特別図柄の変動表示は、図11(b)に示すように、第1の特別図柄表示部62aを構成する7セグメント表示体及び第2の特別図柄表示部62bを構成する7セグメント表示体によって、「算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)」の「循環表示」を行うことで実現される。尚、以下の説明において、第1の特別図柄表示部62aに表示される特別図柄(本図柄)を「第1の特別図柄」と称し、第2の特別図柄表示部62bに表示される特別図柄(本図柄)を「第2の特別図柄」と称することがある。
本実施例では、低確率モード(通常確率モード)において、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定(第1の大当り抽選)の結果として「大当り」が導出される確率(図柄変動遊技の結果が大当りになる確率)は、約「1/400」となっている。そして、大当りを示す判定結果が導出されると、大当り遊技実行手段が作動を開始し、本遊技機1の遊技状態が大当り遊技状態(特別遊技状態)となる。そして、大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行うことで「第1大入賞口31aを開閉する開閉動作」が実行されるか、大入賞口ソレノイド35cの駆動及び駆動停止を行うことで「第2大入賞口35aを開閉する開閉動作」が実行される。なお、遊技状態が大当り遊技状態となっている間は、特別図柄(本図柄)の変動表示が行われない状態、すなわち、図柄変動遊技が実行不能な状態となる。これに対し、「大当り遊技状態移行前」や「大当り遊技状態終了後」の大当り遊技が行われていない状態は、特別図柄(本図柄)の変動表示が行われる状態、すなわち、図柄変動遊技が実行可能な状態(図柄変動遊技状態)となる。
ここで、「第1大入賞口31aの開放」は、大入賞口ソレノイド31cを駆動してシャッター部材31eを後方に移動させ、開閉本体部31p(作動片)を遊技領域11よりも奥側(遊技者から見た奥側)に没入とさせることで行われる。そして、大入賞口ソレノイド31cを駆動する時間(駆動時間)に応じて、第1大入賞口31aを開放状態に維持する時間(開放時間)が規定される。逆に、「第1大入賞口31aの閉鎖」は、第1大入賞口31aが開放状態であるときに、大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止してシャッター部材31eを前方に移動させ、開閉本体部31p(作動片)を遊技領域11よりも手前側(遊技者から見た手前)に突出させることで行われる。そして、大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止する時間(駆動停止時間)に応じて、第1大入賞口31aを閉鎖状態に維持する時間(閉鎖時間)が規定される。
また、「第2大入賞口35aの開放」は、第2大入賞口35aが閉鎖状態にあるときに、大入賞口ソレノイド35cを駆動して開閉部材35bを反時計回り(正面視)に回転させ、開閉部材35bを「左斜め上方に上がり傾斜となる傾動姿勢」に変化させることで行われる。そして、大入賞口ソレノイド35cを駆動する時間(駆動時間)に応じて、第2大入賞口35aを開放状態に維持する時間(開放時間)が規定される。逆に、「第2大入賞口35aの閉鎖」は、第2大入賞口35aが開放状態であるときに、大入賞口ソレノイド35cの駆動を停止して開閉部材35bを正面視で時計回り(正面視)に回転させ、第2大入賞口35aを閉鎖すること(開閉部材35bで、第2大入賞口35aを封鎖すること)で行われる。そして、大入賞口ソレノイド35cの駆動を停止する時間(駆動停止時間)に応じて、第2大入賞口35aを閉鎖状態に維持する時間(閉鎖時間)が規定される。
本遊技機1は、第1大入賞口31aや第2大入賞口35aを開閉するための開閉パターン(以下、「大当り動作」)として、各々2通りのパターンを有している。つまり、第1大入賞口31aを開閉するための「大当り動作」としては、図18(a)及び(b)に示すように、(A)第1大入賞口31aを「0.2秒」開放状態に変化させること(以下、「短開放」という。)を2回繰り返した後、第1大入賞口31aを「9.6秒」開放状態に変化させること(以下、「中開放」という。)を1回行うことを内容とする大当り動作(以下、「第1大当り動作A」という。)と、(B)第1大入賞口31aを「26秒」開放状態に変化させること(以下、「第1長開放」という。)を内容とする大当り動作(以下、「第2大当り動作A」という。)とが設定されている。
第2大入賞口35aを開閉するための「大当り動作」としては、図18(c)及び(d)に示すように、(C)第2大入賞口35aを「0.2秒」開放状態に変化させること(短開放)を2回繰り返すことを内容とする大当り動作(以下、「第1大当り動作B」という。)と、(D)第1大入賞口35aを「20秒」開放状態に変化させること(以下、「第2長開放」という。)を内容とする大当り動作(以下、「第2大当り動作B」という。)とが設定されている。
ここで、「第1大当り動作B」は、遊技球が入球困難な態様で第2大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作(開放動作)である。この第1大当り動作Bを行うことで、第2大入賞口35aは瞬間的に開放状態となるだけなので、遊技球が遊技領域11に連続的に発射されていても、第2大入賞口35aに遊技球が入球する可能性は極めて低くなっている(例えば、入球可能性0.1%)。つまり、「第1大当り動作B」は、第2大入賞口35aへの遊技球の入球を許容するものの、遊技球の入球を確実に発生させる動作(入球可能性100%の開放動作)ではなく、専ら、「報知」や「演出」のための動作である。つまり、第2大入賞口35aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定しない大当り動作である。
「第1大当り動作A」は、第1大当り動作Bに比べて遊技球の入球容易な態様で第1大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。この第1大当り動作Aを行っているときに、遊技球が遊技領域11に連続的に発射され、その遊技球の殆どが第1大入賞口31aに向かって流下すると、「1〜8球」の遊技球が第1大入賞口31aに遊技球が入球する可能性がある(遊技球の発射タイミングが良いと8球入球する可能性がある)。つまり、「第1大当り動作A」は、遊技領域11に発射される遊技球が連続的に第1大入賞口31aに入球するとすれば、「第1大入賞口31aに8個(本実施例の規定数)の遊技球を入球させることが可能な大当り動作」である。要するに、「第1大入賞口31aに少なくとも1個の遊技球を入球させることはできるものの、規定数(本実施例では8個)の遊技球を入球させることは困難な大当り動作」である。このような「第1大当り動作A」は、第1大入賞口31aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定する大当り動作といえる。
「第2大当り動作A」は、第1大当り動作A及び第1大当り動作Bに比べて遊技球の入球容易な態様で第1大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。換言すると、遊技球の入球がきわめて容易な態様で、第1大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。この「第2大当り動作A」を行っているときに、遊技球が遊技領域11に連続的に発射されると、ほぼ確実に「8個」の遊技球が第1大入賞口31aに入球する。つまり、「第2大当り動作A」は、「第1大入賞口31aに規定数(本実施例では8個)の遊技球をほぼ確実に入球させることができる開放動作」である。この「第2大当り動作A」も、第1大入賞口31aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定する大当り動作(開放動作)といえる。但し、「第2大当り動作A」により第1大入賞口31aが開放状態となる場合には、「第1大当り動作A」により開放状態となる場合に比べ多く遊技球が第1大入賞口31aに入球する可能性が高くなる。このことから、「第2大当り動作A」は、「第1大当り動作A」に比べ多くの賞球の払い出しを予定する大当り動作ともいえる。
「第2大当り動作B」も、「第1大当り動作A」及び「第1大当り動作B」に比べて遊技球の入球容易な態様で第2大入賞口35aを開放状態に変化させる大当り動作である。換言すると、遊技球の入球が極めて容易な態様で、第2大入賞口35aを開放状態に変化させる大当り動作である。この「第2大当り動作B」を行っているときに、遊技球が遊技領域11に連続的に発射されると、ほぼ確実に「5〜7個」の遊技球が第2大入賞口35aに入球する。この「第2大当り動作B」も、第2大入賞口35aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定する大当り動作(開放動作)といえる。但し、「第2大当り動作B」により第2大入賞口35aが開放状態となる場合には、「第1大当り動作B」により開放状態となる場合に比べ多く遊技球が第2大入賞口35aに入球する可能性が高くなる。このことから、「第2大当り動作B」は、「第1大当り動作B」に比べ多くの賞球の払い出しを予定する大当り動作ともいえる。
なお、「第1大当り動作A」、「第1大当り動作B」、「第2大当り動作A」及び「第2大当り動作B」における開放時間は、本実施例に示すものに限定されない。例えば、「第2大当り動作A」及び「第2大当り動作B」の開放時間を20秒〜30秒のうちの何れかの時間とすることができ、「第1大当り動作A」の「中開放」の継続時間を5秒〜11秒のうちの何れかの時間とすることができる。また、「第1大当り動作A」及び「第1大当り動作B」において、「短開放」の継続時間を0.05〜0.5秒のうちの何れかの時間とすることができる。更に、「第1大当り動作A」、「第1大当り動作B」、「第2大当り動作A」及び「第2大当り動作B」のうちの何れかにおいて、開放時間が異なるものを混在させ、この開放時間が異なる開放動作を、一回の大当り遊技若しくは一回の大当りラウンド(1ラウンド)で実行してもよい。
本実施例の遊技機1では、遊技状態が大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行すると、「4回(4ラウンド)」に亘る「大当りラウンド」若しくは「15回(15ラウンド)」に亘る「大当りラウンド」を実行する。そして、最終(4ラウンド目若しくは15ラウンド目)の「大当りラウンド」を終了すると、大当り遊技が終了し、遊技機1の遊技状態が図柄変動遊技状態(図柄変動遊技が実行可能な状態)となる。なお、本実施例では、各大当りラウンドの開始及び終了毎に、主制御基板200からサブ制御基板220に「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンドであって、ラウンドの開始や、その開始されるラウンド数を示すコマンド)」及び「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンドであって、ラウンドが終了したことを示すコマンド)」が送信される。そして、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、主制御基板200からの「ラウンド数指定コマンド」及び「ラウンド終了コマンド」に基づき、現在実行中の大当り遊技(大当りラウンド)の進行状況を判断し、その進行状況に応じた種々の大当り遊技関連演出を演出表示装置27等により実行する。
ところで、主制御基板200に搭載されたROM203には、「大当り遊技の態様を特定するためのデータ」が「大当り図柄(後述する。)の種類」に対応付けて記憶されている。この「大当り遊技の態様」は、「大当りラウンドの実行回数(ラウンド数)」と「各大当りラウンドの内容」によって特定される。なお、本実施例では、大当り図柄の種類によらず、一律に「大当りラウンドの回数」は「一定数(例えば、15ラウンド)」としてもよい。
また、本実施例では、大当り遊技において実行する各大当りラウンドの終了条件は以下のように定められている。つまり、各大当りラウンドにおいて予定されている「第1大入賞口31aの開放時間」若しくは「第2大入賞口35aの開放時間」(1回のラウンドで複数回開放する場合は、その複数回の開放の合計開放時間)が経過するか、遊技球の入球数が規定数(本実施例では8個)に到達すると、当該「大当りラウンド」の終了条件が成立する。この終了条件の成立によって1回の大当りラウンドが終了し、その後、所定の待機時間(例えば、2秒)が経過すると、次の大当りラウンドが開始される。そして、本実施例では、大当り遊技を開始した後、大当りラウンドを所定回数(4ラウンド若しくは15ラウンド)繰り返すと、大当り遊技を終了する。更に、「大当り終了に係る演出(エンディング演出)」を行った後、遊技状態が図柄変動遊技状態に戻される。
本実施例では、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄の態様に応じて、実行される大当り遊技(大当りラウンド)の内容や、大当り遊技終了後の遊技機1の遊技状態(図柄変動遊技状態における遊技モード)が異なったものとなる。つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄に応じて、遊技者に対して異なった利益が付与される。以下、この点について詳細に説明する。
ここで、以下の説明において、「15R確変大当り」は、大当りラウンドを「15ラウンド(15回)」行う大当り遊技の開始契機となるとともに、大当り遊技終了後に確率変動手段を作動させることとなる大当りを示す。また、「4R確変大当り」とは、大当りラウンドを「4ラウンド(4回)」行う大当り遊技の開始契機となるとともに、大当り遊技終了後に確率変動手段を作動させることとなる大当りを示す。更に、「15R通常大当り」は、大当りラウンドを「15ラウンド」行う大当り遊技の開始契機となるとともに、大当り遊技終了後に確率変動手段を作動させない大当りを示し、「4R通常大当り」とは、大当りラウンドを「4ラウンド」行う大当り遊技の開始契機となるとともに、大当り遊技終了後に確率変動手段を作動させない大当りを示す。また、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄(15R確変大当りを示す大当り図柄、4R確変大当りを示す大当り図柄、15R通常大当りを示す大当り図柄、4R通常大当りを示す大当り図柄)に応じて、異なる内容の大当り遊技(対象とする大入賞口の種類、予定賞球数)や、異なる内容の大当り演出(例えば、バトル演出の種類、バトル演出の勝ち負け)が実行される。なお、本実施例では、各大当り図柄に対応する各種大当り(15R確変大当り、4R確変大当り、15R通常大当り、4R通常大当り)を、末尾にアルファベット付して区別することとする。
第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第1当否判定)が行われ、大当りを示す判定結果が導出されると、主制御部200Aは「大当りの種類(大当り図柄の種類)」を乱数抽選(以下、「振分抽選」という。)によって決定する。そして、この乱数抽選によって、図19に示すように、「大当りの種類(大当り図柄の種類)」が、「15R確変大当りA」、「4R確変大当りC」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当りA」、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」及び「15R通常大当りA」のうちの何れかに決定される。
この「振分抽選」を行うための乱数(大当り図柄決定乱数)は、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第1の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい
「15R確変大当りA」、「4R確変大当りC」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当りA」は、第2大入賞口35aを開閉して行う大当り遊技(以下、「大当り遊技U」と表記することがある。)の開始契機となる大当り(図19及び図20中「上」と表記)であり、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」及び「15R通常大当りA」は、第1大入賞口31aを開閉して行う大当り遊技(以下、「大当り遊技D」と表記することがある。)の開始契機となる大当り(図19及び図20中「下」と表記)である。
第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第2当否判定)が行われ、大当りを示す判定結果が導出された場合も、主制御部200Aは「大当りの種類(大当り図柄の種類)」を乱数抽選(以下、「振分抽選」という。)によって決定する。そして、この乱数抽選によって、図20に示すように、「大当りの種類(大当り図柄の種類)」が、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」、「4R通常大当りB」、「15R確変大当りB」、「15R確変大当りC」、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」、「15R通常大当りA」及び「15R確変大当りL」のうちの何れかに決定される。
この「振分抽選」を行うための乱数(大当り図柄決定乱数)も、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第2の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい。また、第2の大当り抽選の結果が当選である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定(第1の大当り抽選)の結果が当選である場合の「振分抽選」に比べて、遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。つまり、本実施例では、第2当否判定(第2の大当り抽選)の結果が大当り(当選)である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定(第1の大当り抽選)の結果が大当り(当選)である場合の「振分抽選」に比べて、より多量の賞球が期待できる大当りが選択される確率が高くなっている(図19、図20を参照)。なお、第2当否判定(第2の大当り抽選)の結果が大当り(当選)である場合の「振分抽選」において、第1当否判定(第1の大当り抽選)の結果が大当り(当選)である場合の「振分抽選」に比べて、「確変大当り」が選択される確率がより高くなっていてもよい(図19、図20を参照)。
また、図20に示す大当りのうちで、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」、「4R通常大当りB」、「15R確変大当りB」及び「15R確変大当りC」は、第2大入賞口35aを開閉して行う大当り遊技(大当り遊技U)の開始契機となる大当りであり、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」、「15R通常大当りA」及び「15R確変大当りL」は、第1大入賞口31aを開閉して行う大当り遊技(大当り遊技D)の開始契機となる大当りである。
本実施例では、図19及び図20に示すように、第2大入賞口35aを開閉して行う「大当り遊技U」として、予定賞球数が多い(予定出球数;1104球)大当り遊技(以下、「第1大当り遊技U」という。)と、「第1大当り遊技U」よりも少ない(予定出球数;434球)大当り遊技(以下、「第2大当り遊技U」という。)と、を設定している。なお、「第1大当り遊技U」としては、変則タイプ(複数の大当り動作を組み合わせたタイプ)の大当り遊技のみを設定し、「第2大当り遊技U」としては、変則タイプの大当り遊技と、基本タイプ(単一の大当り動作で構成されるタイプ)の大当り遊技とを設定している。
つまり、「第1大当り遊技U」は、「15R確変大当りA」若しくは「15R確変大当りB」の発生を契機として実行される。この「第1大当り遊技U」においては、図21(a)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第4大当りラウンド(4R)」までの各大当りラウンドにおいて、第1大当り動作Bを実行する。そして、「第5大当りラウンド(5R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作Bを実行する。この「第1大当り遊技U」においては、第2大入賞口35aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜4Rでは合計「0.4秒」、5R〜15Rでは「20秒」)となる前に、第2大入賞口35aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。但し、1R〜4Rでは、第2大入賞口35aに遊技球が入賞する可能性は低い。
「第2大当り遊技U」の変則タイプは、「15R確変大当りC」の発生を契機として実行される。この「第2大当り遊技U」の変則タイプにおいては、図21(b)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第4大当りラウンド(4R)」までの各大当りラウンドにおいて、第1大当り動作Bを実行する。そして、「第5大当りラウンド(5R)」から「第8大当りラウンド(8R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作Bを実行し、更に、「第9大当りラウンド(9R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第1大当り動作Bを実行する。この「第2大当り遊技U」の変則タイプにおいては、第2大入賞口32aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜4R、9R〜15R、では合計「0.4秒」、5R〜8Rでは「20秒」)となる前に、第2大入賞口35aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。但し、1R〜4R、9R〜15Rでは、第2大入賞口35aに遊技球が入賞する可能性は低い。
「第2大当り遊技U」の基本タイプは、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」、「4R確変大当りE」、「4R通常大当りA」若しくは「4R通常大当りB」の発生を契機として実行される。この「第2大当り遊技U」の基本タイプにおいては、図22(a)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第4大当りラウンド(4R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作Bを実行する。この「第2大当り遊技U」の基本タイプにおいては、第2大入賞口32aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜4Rでは「20秒」)となる前に、第2大入賞口35aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
また、本実施例では、図19及び図20に示すように、第1大入賞口31aを開閉して行う「大当り遊技D」として、予定賞球数が多い(予定出球数;1104球若しくは1571球)大当り遊技(以下、「第1大当り遊技D」という。)と、「第1大当り遊技D」よりも少ない(予定出球数;93球)大当り遊技(以下、「第2大当り遊技D」という。)と、を設定している。なお、「第1大当り遊技D」としては、基本タイプの大当り遊技と、変則タイプの大当り遊技とを設定し、「第2大当り遊技D」としては、変則タイプの大当り遊技のみを設定している。
「第1大当り遊技D」の基本タイプは、「15R確変大当りL」の発生を契機として実行される。この「第1大当り遊技D」の基本タイプにおいては、図22(b)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作Aを実行する。この「第1大当り遊技D」においては、第1大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜15Rでは「26秒」)となる前に、第1大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
「第1大当り遊技D」の変則タイプは、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」若しくは「15R確変大当りF」の発生を契機として実行される。この「第1大当り遊技D」の変則タイプにおいては、図23(a)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」において、第1大当り動作Aを実行する。そして、「第2大当りラウンド(2R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作Aを実行する。この「第1大当り遊技D」の変則タイプにおいては、第1大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1Rでは合計「10秒」、2R〜15Rでは「26秒」)となる前に、第1大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。但し、1Rでは、第1大入賞口31aに遊技球が入賞する可能性は低い。
「第2大当り遊技D」は、「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」の発生を契機として実行される。この「第2大当り遊技D」においては、図23(b)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第1大当り動作Aを実行する。この「第2大当り遊技D」においては、第1大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜15Rは合計「10秒」)となる前に、第1大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
何れの確変大当りを生じても、対応する大当り遊技を実行した後には、当否判定の結果が大当りとなる確率(第1の大当り抽選の結果が当選となる確率及び第2の大当り抽選の結果が当選となる確率)が高確率とされる。このように、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる遊技状態が「高確率モード(高確率状態)」である。また、何れの通常大当りを生じても、対応する大当り遊技を実行した後には、当否判定の結果が大当りとなる確率(第1の大当り抽選の結果が当選となる確率と第2の大当り抽選の結果が当選となる確率)が低確率(通常確率)とされる。
「4R確変大当りC」及び「4R確変大当りE」は、所謂「潜伏確変大当り」である。但し、「4R確変大当りC」若しくは「4R確変大当りE」を開放延長手段の非作動時に生ずると、対応する大当り遊技(第2大当り遊技U)の終了後に開放延長手段及び変動時間短縮手段は非作動とされるが、開放延長手段の作動時に生ずると、対応する大当り遊技(第2大当り遊技U)の終了後に開放延長手段及び変動時間短縮手段が作動する(図63を参照)。
c−2.疑似図柄
演出表示装置27の表示画面27aにおいても、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの入賞(始動入賞)に起因して図柄変動開始条件が成立すると、疑似図柄の変動表示(疑似図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、疑似図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、疑似図柄の停止表示(確定表示)が一定時間(約0.6秒間)実行される。この疑似図柄の停止表示(確定表示)は、前述の右下表示装置60(第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62b)による停止表示(本図柄の確定図柄)と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
演出表示装置27の表示画面27aにおいては、疑似図柄の変動表示を開始する際に3つの疑似図柄表示部が出現し、各疑似図柄表示部において「疑似図柄」の変動表示(順次、変更される疑似図柄の表示)と停止表示(停止した疑似図柄の表示)がなされる。この疑似図柄の変動表示は、「1」〜「9」までの算用数字(数字図柄)と、後述するバトル演出の開始を示唆する「バ」の文字(以下、バトル図柄という)と、後述するスペシャルボーナスの開始を示唆する「星印」のマーク(以下、スペシャルボーナス図柄という)と、をこの順で表示した後、再び、「1」〜「9」までの算用数字、「アルファベットのAの文字」、「バ」の文字及び「星印」をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。また、疑似図柄表示部に確定表示される確定図柄には、「外れを示す停止図柄」と、「大当りを示す停止図柄」がある。
ここで、前述のように、本遊技機1においては、「大当り」として、図19及び図20に示すように、複数種類の大当りの各々に対応して本図柄の停止図柄(大当り図柄)を設定している。一方、図24(a)に示すように、疑似図柄の停止図柄(疑似図柄を用いた大当り図柄)は以下のように定めている。つまり、「確率変動手段」及び「開放延長手段」が非作動のとき(所謂、「初当り時」)に生じた「15R確変大当りA」を示す停止図柄は、表示画面27aに「同一の図柄」を3個並べて構成される。また、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第1の大当り抽選)が大当りであることに起因して発生した「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」及び「4R通常大当りA」を示す停止図柄は、3つの図柄のうち最後に停止される図柄(本実施例では中図柄)が「アルファベットのAの文字」となる図柄組合せによって構成される。更に、各大当り中で賞球予定数が最も多くなる「15R確変大当りL(スペシャルボーナス)」を示す停止図柄は、3つの図柄のうち最後に停止される図柄(本実施例では中図柄)が「星印」となる図柄組合せによって構成される。
また、その他の大当り(以下、「バトル大当り」という。)を示す停止図柄は、3つの図柄のうち最後に停止される図柄(本実施例では中図柄)が「バトル図柄」となる図柄組合せによって構成される。更に、「外れ図柄」は、図24(b)に示すように、「バトル図柄」を除く数字図柄によって構成されるものであって、3つの疑似図柄表示部のうちの少なくとも1つに他と異なる数字図柄を表示して構成される。
本実施例では、「バトル大当り」を生ずると、大当り遊技中に演出表示装置27においてバトル演出が実行される(後述する。)。この場合、バトル演出においては、遊技者にとって味方となるキャラクタ(味方キャラクタ)と、遊技者にとって敵となるキャラクタ(敵キャラクタ)とが出現して、両キャラクタがバトル(対決)を行う演出が実行される。そして、バトル演出の結果として「味方キャラクタが勝利する場合」と「味方キャラクタが敗北する場合」とがあり、味方キャラクタが勝利する場合には、味方キャラクタが敗北する場合に比べ、後の遊技展開が遊技者にとって有利となるように構成されている。例えば、勝利パターンのバトル演出が行われると、大当り遊技の終了後に「開放延長手段が作動する確変モード」となり、敗北パターンのバトル演出が行われると、大当り遊技の終了後に「通常確率モード」となったり「潜伏確変モード」となったりする。
また、本実施例では、バトル演出として3種類の演出パターンを設けている。つまり、図19及び図20に示すように、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」を発生契機として「大当り遊技D」を開始すると、表示画面27aに「地上を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出が開始される(以下、「陸上バトル」という。)。このバトル演出は、第1大当り動作Aを実行しつつ行われ、味方キャラクタが勝利すると(「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」若しくは「15R確変大当りF」の場合)、第2大当り動作A(所謂「フルオープン」)が開始され、出球が多い大当り遊技D(第1大当り遊技Dの変則タイプ)が実現される。
一方、味方キャラクタが敗北すると(「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」の場合)、大当り遊技Dの終了まで第1大当り動作Aが継続され、出球が少ない大当り遊技D(第2大当り遊技D)が実現される。なお、図19及び図20中の「(1・勝)」及び「(1・負)」とは、バトルの勝敗が引き分けを挟むことなく、1回で得られる場合(1ターンで得られる場合)を示し、「(2・勝)」及び「(2・負)」とは、バトルの勝敗が1回の引き分けを挟んで得られる場合(2ターンで得られる場合)を示す。
図20に示すように、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」を発生契機として「第2大当り遊技U(基本タイプ)」を開始すると、表示画面27aに「空中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出が開始される(以下、「空中バトル」という。)。このバトル演出は、第2大当り動作Bを実行しつつ行われ、味方キャラクタが勝利すると(「4R確変大当りA」の場合)、第2大当り遊技U(基本タイプ)の終了後に「開放延長手段が作動した状態の高確率モード」となる。一方、味方キャラクタが敗北すると(「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」の場合)、第2大当り遊技U(基本タイプ)の終了後に、原則として「開放延長手段が非作動の状態の高確率モード(「4R確変大当りE」の場合であって、所謂「潜伏確変状態」)」となるか、或いは、「開放延長手段が作動する低確率モード(「4R通常大当りB」の場合)」となる。但し、開放延長手段の作動時に「4R確変大当りE」を発生した場合には、第2大当り遊技U(基本タイプ)の終了後に「開放延長手段が作動した状態の高確率モード」となる。
図20に示すように、「15R確変大当りB」若しくは「15確変大当りC」を発生契機として「大当り遊技U」を開始すると、表示画面27aに「海中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出が開始される(以下、「海中バトル」という。)。このバトル演出は、第1大当り動作Bを実行しつつ行われ、味方キャラクタが勝利すると(「15R確変大当りB」の場合)、第2大当り動作B(所謂「フルオープン」)を11ラウンド行うことで、出球が多い大当り遊技U(第1大当り遊技Uの変則タイプ)が実現される。一方、味方キャラクタが敗北すると(「15確変大当りC」の場合)、第2大当り動作Bを4ラウンドだけ行うことで、出球が少ない大当り遊技U(第2大当り遊技Uの変則タイプ)が実現される。なお、「海中バトル」の結果が何れであっても、当該大当り遊技Uの終了後には、開放延長手段が作動する確変モードとなる。
図19に示すように、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因する当否判定(第1当否判定)の結果が大当りとなる場合に実行される大当り遊技は、「予定出球数(賞球の払い出し量として予定される出球数)」を基準として次のように分類できる。つまり、予定出球数が「1518球」の大当り遊技(第1大当り遊技Dの変則タイプ)と、予定出球数が「1104球」の大当り遊技(第1大当り遊技Uの変則タイプ)と、予定出球数が「434球」の大当り遊技(第2大当り遊技Uの基本タイプ)と、予定出球数が「93球」の大当り遊技(第2大当り遊技Dの変則タイプ)とに分類できる。
図20に示すように、第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因する当否判定(第2当否判定)の結果が大当りとなる場合に実行される大当り遊技は、「予定出球数(賞球の払い出し量として予定される出球数)」を基準として次のように分類できる。つまり、予定出球数が「1571球」の大当り遊技(第1大当り遊技Dの基本タイプ)と、予定出球数が「1518球」の大当り遊技(第1大当り遊技Dの変則タイプ)と、予定出球数が「1104球」の大当り遊技(第1大当り遊技Uの変則タイプ)と、予定出球数が「434球」の大当り遊技(第2大当り遊技Uの基本タイプ及び第2大当り遊技Uの変則タイプ)と、予定出球数が「93球」の大当り遊技(第2大当り遊技Dの変則タイプ)とに分類できる。
以下の説明において、「予定出球数(賞球の払い出し量として予定される出球数)」を考慮して大当り遊技を分類する場合において、「予定出球数」が「93球」の大当り遊技(第2大当り遊技Dの変則タイプ)を「大当り遊技a」、「予定出球数」が「434球」の大当り遊技(第2大当り遊技Uの基本タイプ及び第2大当り遊技Uの変則タイプ)を「大当り遊技b」、「予定出球数」が「1104球」の大当り遊技(第1大当り遊技Uの変則タイプ)を「大当り遊技c」、予定出球数が「1518球」の大当り遊技(第1大当り遊技Dの変則タイプ)を「大当り遊技d」、予定出球数が「1571球」の大当り遊技(第1大当り遊技Dの基本タイプの基本タイプ)を「大当り遊技e」と各々表記することがある(図19〜23を参照)。つまり、大当り遊技の種類を末尾に「小文字のアルファベット」を付して表示する場合、アルファベットが「a」「b」「c」「d」「e」の順に変化するに従って、対応する大当り遊技の「予定出球数」が多くなる。
前述の「電サポ付き確変状態」とは、開放延長手段及び確率変動手段が作動する遊技状態である。また、前述のように、大当り遊技の中には、「当該大当り遊技の終了後に「電サポ付き確変状態の設定を伴う大当り遊技」と、「当該大当り遊技の終了後に「電サポ付き確変状態の設定を伴わない大当り遊技」とが存在する。そして、前述の「大当り遊技a〜大当り遊技e」のうちで、電サポ付き確変状態の設定を伴うもの(高確率短縮変動モードへのモード移行を行うもの)には、「アルファベット」の後ろに「1」の数字を付し、原則として潜伏確変状態(電サポ無しの確変状態)の設定を伴うもの(高確率通常変動モードへのモード移行を行うもの)には、「アルファベット」の後ろに「2」の数字を付し、「確率変動手段を作動させない電サポ状態」の設定を伴うもの(低確率短縮変動モードへのモード移行を行うもの)には、「アルファベット」の後ろに「3」の数字を付す。
例えば、「大当り遊技e」としては「電サポ付き確変状態の設定を伴う大当り遊技(大当り遊技e1)」のみが予定されている。また、「大当り遊技b」としては「電サポ付き確変状態の設定を伴う大当り遊技(大当り遊技b1)」と、「潜伏確変状態の設定を伴う大当り遊技(大当り遊技b2)」と、「確率変動手段を作動させない電サポ状態(時短状態)の設定を伴う大当り遊技(大当り遊技b3)」とが予定されている。但し、前述のように、開放延長手段の作動時に「潜伏確変大当りに起因する大当り遊技(大当り遊技a2若しくは大当り遊技b2)」を実行した場合には、当該大当り遊技の終了後に「電サポ付き確変状態」となる。なお、以下の説明において、「第2大当り遊技Uの基本タイプに対応する大当り遊技b1」と、「第2大当り遊技Uの変則タイプに対応する大当り遊技b1」とを区別する場合に、前者を「大当り遊技b1の基本タイプ」と称し、後者を「大当り遊技b1の変則タイプ」と称する。
また、演出表示装置27において、図24(a)に示す大当り図柄(3個同一の図柄組合せ、アルファベット文字を含む図柄組合せ、スペシャルボーナス図柄を含む図柄組合せ、バトル図柄を含む図柄組合せ)を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う。また、演出表示装置27において「外れ示す停止図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示(つまり、外れ変動)の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、「単純外れ」という。)と、リーチ表示を行う場合(以下、「リーチ外れ」という。)とがある。また、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される疑似図柄のうち2つの疑似図柄を同一図柄で停止させ、他の1つの疑似図柄を変動中とする演出表示である。
(4)演出の概要
本実施例の遊技機1では、図柄変動遊技中及び大当り遊技中に、演出表示装置27で次のような演出を行う。なお、以下の説明では、「称号名称の表示(後述する。)」を伴わない図柄変動演出等について図柄変動遊技との関係を考慮しつつ説明した後、「称号名称の表示(後述する。)」を伴う図柄変動演出等について図柄変動遊技との関係を考慮しつつ説明する。更に、図柄変動演出と演出ボタンSW(通常操作態様、特別操作態様)との関係についても説明する。
a.称号名称の表示を伴わない場合
第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞(始動入賞)を生ずると、特別図柄の変動開始条件(当否判定実行条件)が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部62a、62bで本図柄の変動表示(図柄変動遊技)を開始するとともに、図25(a)、(b)に示すように、演出表示装置27の表示画面27a(疑似図柄表示部27b〜27d)において、疑似図柄を用いた図柄変動演出を開始する。
この図柄変動遊技および図柄変動演出の実行時間(変動時間)は、対応する特別図柄表示部62a、62bでの本図柄の変動表示開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって異なるが、この実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部62a、62bにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面27aにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。
図柄変動遊技の結果が外れとなる場合(当否判定の結果が外れである場合)、表示画面27aにおいて、図25(a)に示すように、「リーチ演出を伴わない外れ表示(所謂「通常外れ」)が行われるか、図25(b)に示すように、「リーチ演出を伴う外れ表示(所謂「外れリーチ」)」が行われる。ここで、リーチ表示(リーチ演出)とは、例えば、この変動表示(図柄変動遊技)の途中において、最終的に停止する図柄(以下、「最終停止図柄」という。)以外の図柄を所定の図柄で停止させ、最終停止図柄の種類によって、大当り表示がなされる可能性があることを示す演出的な表示である。例えば、複数の図柄の停止図柄がすべて同一であると大当り表示が完成する場合に、最終停止図柄以外の図柄を同一図柄で停止させた状態で「特別遊技の実行(大当りの発生)の可能性」が存在することを示す演出表示を指す。
次に、図柄変動遊技の結果が大当りとなる場合(当否判定の結果が大当りである場合)について説明する。この場合も、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞(始動入賞)を生ずると、特別図柄の変動開始条件(当否判定実行条件)が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部62a、62bで本図柄の変動表示(図柄変動遊技)を開始するとともに、図25(c)、図26(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27a(疑似図柄表示部27b〜27d)において、疑似図柄を用いた図柄変動演出を開始する。
この図柄変動遊技および図柄変動演出の実行時間(変動時間)は、対応する特別図柄表示部62a、62bでの本図柄の変動表示開始時に決定される変動パターンによって異なる(後述する。)が、この実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部62a、62bにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面27aにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。
ここで、疑似図柄の停止図柄として、「確率変動手段及び開放延長手段が非作動のときに生じた15R確変大当りA(つまり、初当りとしての15R確変大当りA)」を示す停止図柄を表示する場合には、図25(c)に示すようにリーチ演出を行った後、「3個同一の図柄を組合せた大当り図柄」が表示される。また、疑似図柄の停止図柄として、「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」及び「4R通常大当りA」の何れかを示す停止図柄を表示する場合には、図26(a)に示すようにリーチ演出を行った後、「アルファベットのAの文字からなる中図柄」を停止表示させた大当り図柄が表示される。更に、「15R確変大当りL(スペシャルボーナス)」を示す停止図柄を表示する場合には、図26(b)に示すようにリーチ演出を行った後、「星印からなる中図柄」を停止表示させた大当り図柄が表示される。また、「バトル大当り」を示す停止図柄を表示する場合には、図26(c)に示すようにリーチ演出を行った後、「バトル図柄を構成する中図柄」を停止表示させた大当り図柄が表示される。
何れの大当りを生ずる場合においても、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後「大当り遊技」が開始され、その後、第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35aが所定の開放パターン(所定の大当り動作)に従って開放状態となり、これに伴い表示画面27aにおいて「第1の大当りラウンド(1R)に係る演出表示」を行う。そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立すると、表示画面27aにおいてインターバル表示を行う。
この後、所定のインターバル時間(つまり、待機時間の約2秒)を経て「第2の大当りラウンド(2R)」が開始され、第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35aが所定の開放パターン(所定の大当り動作)に従って開放状態となり、これに伴い表示画面27aにおいて「第2の大当りラウンド(2R)に係る演出表示」を開始する。そして、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立すると、表示画面27aにおいてインターバル表示を行う。以降、同様にして「大当りラウンド」が最終の大当りラウンドまで「インターバル時間」及び「インターバル表示」を挟みつつ繰り返される。そして、最終の大当りラウンドが終了し、更に、エンディング表示が終了すると、遊技機1の遊技モードが「終了した大当り遊技の実行契機となった大当り図柄(本図柄)」に対応して定められる。つまり、「高確率短縮変動モード」、「低確率短縮変動モード」若しくは「高確率通常変動モード」の何れかに設定される。
b.称号名称の表示を伴う場合
「称号名称の表示を伴う図柄変動演出」は、遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード(つまり、遊技機1の遊技状態が特定遊技状態であるとき)」若しくは「低確率短縮変動モード」であるときに図柄変動遊技の進行に伴って実行される。この図柄変動演出においては、図5に示すように、表示画面27aの上縁部側において、遊技の履歴(図柄変動演出や大当り演出の実行態様)を反映した称号名称の表示(コメント表示)Z3を行う点が異なるが、その他の点については、前述の「称号名称の表示を伴わない図柄変動演出」と同様である。以下、図27〜図54を用いて、「称号名称の表示を伴う図柄変動演出」の概要を図柄変動遊技との関係を考慮しつつ説明する。
本実施例では、(a)遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」に設定された後、図柄変動遊技の結果が通常大当り(4R通常大当りA、4R通常大当りB、15R通常大当りA)となるまでの間(以下、「連チャン促進期間」という。)に行われる図柄変動演出の実行態様、及び(b)「当該通常大当りを発生契機とする大当り遊技終了後の開放延長手段が作動する期間(遊技機1の遊技モードが低確率短縮変動モードである期間であって、以下「時短期間」という。)」に行われる図柄変動演出の実行態様を、実行態様記憶手段(例えば、サブ制御基板220に搭載されたRAM220cの所定の領域)に記憶する。また、本実施例では、「連チャン促進期間」に実行した大当り演出の実行態様と、「時短期間」に実行した大当り演出の実行態様とを実行態様記憶手段(例えば、サブ制御基板220に搭載されたRAM220cの所定の領域によって構成され、連チャン情報記憶手段としての意義も有する。)に記憶する。つまり、本実施例では、「連チャン促進期間(特定遊技状態に設定されている期間)」のみならず、「時短期間」においても、図柄変動演出の実行態様及び大当り演出の実行態様の記憶を行うこととしている。
ここで、「連チャン促進期間」とは、連チャンの発生可能性が特に高い期間であり、「高確率短縮変動モード」の下で図柄変動遊技が行われる期間をいう。また、「時短期間」は、「低確率短縮変動モード」の下で図柄変動遊技が行われる期間であり、図柄変動遊技の実行頻度が高くなる点と、第2当否判定が行われる可能性が高い点で、大当りの発生可能性が高くなる(但し、高確率モードよりは低い。)。そして、以下の説明においては、「連チャン促進期間」と「時短期間」とを合わせた期間を「特定期間」と称する。
(a)「特定期間以外の期間」に図柄変動遊技の結果が大当りとなり、当該大当りに係る大当り遊技の終了後に連チャン促進期間を開始する場合に、当該「連チャン促進期間」を開始してから「開放延長手段が非作動の状態での図柄変動遊技」が開始されるまでの期間が、「遊技機1が連チャンモードとなる期間」である。また、(b)「特定期間以外の期間」に図柄変動遊技の結果が大当りとなり、当該大当りに係る大当り遊技の終了後に「時短期間」を開始する場合に、当該「時短期間」を開始してから「開放延長手段が非作動の状態での図柄変動遊技」が開始されるまでの期間が、「遊技機1が連チャンモードとなる期間」である。
つまり、開放延長手段が非作動の状態で「開放延長手段の作動契機となる大当り」を生ずると、当該大当りに係る大当り遊技の終了後、開放延長手段が作動を開始し、連チャンモードが開始される。この後、開放延長手段の作動契機となる大当りを生ずると、当該大当りに係る大当り遊技の実行中には連チャンモードを継続しつつも、図柄変動遊技が実行されず、開放延長手段は非作動となるが、当該大当り遊技が終了すると、「開放延長手段を作動させた状態での図柄変動遊技」が実行可能とされ、連チャンモードは継続される。そして、その後、「開放延長手段が非作動の状態での図柄変動遊技」が再開されることで、一連の連チャンモードが終了する
本遊技機1では、「連チャンモード」において図柄変動遊技の結果が大当りとなる度に、当該大当りの結果が得られるまでに行われた図柄変動演出の実行態様を実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)から取得する。また、「連チャンモード」において図柄変動遊技の結果が大当りとなる度に、当該大当りの結果が得られるまでに行われた大当り演出の実行態様を実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)から取得する。そして、「連チャンモード」が継続する間は、図柄変動遊技の結果が大当りとなったことを契機とする大当り遊技の終了後、図柄変動演出(図柄変動遊技)を行うに際して、「取得した図柄変動演出の実行態様に対応する称号名称」若しくは「取得した大当り遊技の実行態様に対応する称号名称」を選択し、その選択した称号名称を表示画面27aの上縁部側に表示する。
つまり、本実施例では、称号名称の選択を図27〜図34に示す「称号名称リスト(称号名称テーブル)」を参照して行う。つまり、図27〜図34に示す「称号名称リスト(称号名称テーブル)」は、サブ制御基板220に搭載されたROM220bの所定領域に記憶されており、「図柄変動演出の実行態様と、それに対応する称号名称との組み合わせ」及び「大当り演出の実行態様と、それに対応する称号名称との組み合わせ」が設定されている。
また、各称号名称の優先度は、図中の優先度を示す数値が大きいほど高くなっている。そして、称号名称を選択する際に「選択可能な称号名称(取得した実行態様に対応する称号名称若しくは取得した発生態様に対応する称号名称)」が複数存在する場合には、「優先度が最も高い称号名称(優先度を示す数値が最大の称号名称)」が選択される。
図27〜図33において「複数回使用」を不可とする称号名称(図中右端の「複数回使用可」の欄に×印が付された称号名称)は、一の特別期間内に一度、選択された後は、「取得した実行態様に対応する称号名称」であっても「選択可能な称号名称」から除外される。つまり、特別期間内に繰り返し実行される図柄変動演出において、所定の称号名称が繰り返して選択されることを防止することで、特別期間中の遊技興趣を更に一層高め易くしている。また、図27〜図33に示す称号名称は「連チャン促進期間」での図柄変動演出(特定図柄変動遊技)において表示され、図34に示す称号名称は、「連チャン促進期間」を終了する際のエンディング表示(連チャン促進期間中に生じた通常大当りを契機とする大当り演出において実行されるエンディング演出)と、「時短期間」での図柄変動演出(特定図柄変動遊技)において表示される。また、図27〜図54においては、遊技者の味方を示すキャラクタ(キャラクタ図柄)を「イカのキャラクタ(イカのキャラクタ図柄)」としている。
次に、図35〜図51を用いて、「称号名称の表示を伴う図柄変動演出」の具体例を説明する。
・具体例1
図35に示す具体例1においては、「高確率短縮変動モード」への移行後に、確変大当りが発生することなく通常大当りが発生した場合(x01、x02a、x03a)と、「高確率短縮変動モード」への移行後に、通常大当りが発生することなく確変大当りが発生した場合(x01、x02b、x03b)とを示している。つまり、前者の「連チャン促進期間」が最短で終了した場合には、「通常大当りの発生を契機となる大当り遊技」に係るエンディング表示において「残念なイカくん」なる称号名称(図34のNO.EX1を参照)が表示画面27aに表示される(x02a)。そして、その後の「時短期間」での図柄変動遊技に伴う図柄変動演出の実行中においては、「残念なイカくん」なる称号名称が表示画面27aに表示される。この称号名称の表示は時短期間が終了するまで行われ、時短期間経過後の図柄変動遊技は、低確率通常変動モード(通常モード)の下で行われる。
一方、後者の「連チャン」に成功した場合(「連チャン促進期間」の継続に成功した場合)には、「確変大当りの発生を契機となる大当り遊技」を終了した後に「称号名称の表示を伴う図柄変動演出」が行われる。つまり、この図柄変動演出においては、表示画面27aに「祇園のイカくん」なる称号名称(図27のNO.1を参照)が表示される(x03b)。
ここで、図27には、「称号名称」と「連チャン回数」との関係が示されている。つまり、「1回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「祇園のイカくん(NO.1)」、「2回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「単発回避のイカくん(NO.2)」、「3回目若しくは4回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「調子が出てきたイカくん(NO.3)」、「5回目〜9回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「好調なイカくん(NO.4)」、「10回目〜14回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「絶好調なイカくん(NO.5)」、「15回目〜19回目の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「ますます絶好調なイカくん(NO.6)」、「20回以上の連チャンに成功することを条件として選択可能な称号名称」として「不可能を可能にしたカくん(NO.7)」が各々示されている。
なお、本遊技機1では、確変大当りを生ずる確率(所謂「確変継続率」)は「82%」とされているため(図19,20を参照)、一連(1回)の連チャンモードにおいて、遊技者が「調子が出てきたイカくん(NO.3)」や「好調なイカくん(NO.4)」に遭遇することは比較的容易であり、「絶好調なイカくん(NO.5)」に遭遇することも、それ程困難とは言えない。これに対して、「ますます絶好調なイカくん(NO.6)」に遭遇することは困難であり、「不可能を可能にしたカくん(NO.7)」に遭遇することは非常に困難である。但し、後述するように、今回の連チャンモードの連チャン情報(a回連チャンしたという情報)を、次回の連チャンモードに持ち越すこと(維持すること)によって、「ますます絶好調なイカくん(NO.6)」や「不可能を可能にしたカくん(NO.7)」に遭遇することも容易である(後述する具体例14を参照)。
・具体例2
図34〜図36に示す具体例3においては、「連チャン促進期間中の図柄変動演出」の履歴を図柄変動演出に反映させる場合を例示している。具体的には、連チャン促進期間中に「図柄変動演出」として「イカのキャラクタ(遊技者の味方を示すキャラクタ)」が「タコのキャラクタ(遊技者の敵を示すキャラクタ)」に追い回される演出(以下、「チェイスバトル演出」という。)が、表示画面27aで行われる場合を示している(x41〜x43)。そして、「チェイスバトル演出」の実行を伴う図柄変動遊技の結果が「通常大当り(4R通常大当りA、4R通常大当りB、15R通常大当りA)」となる場合には、その前段階で「イカのキャラクタ」が「タコのキャラクタ」に捕まる演出表示が表示画面27aで行われる(x44a、x51a)。
この後、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「大当り遊技」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。そして、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x52a)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。ここで、次回の図柄変動遊技は低確率モードの下で実行される。従って、当該「エンディング表示」では、図32に示す「エンディング表示用の称号名称」のうち対応する称号名称(例えば、1度も連チャンできなかった場合は「残念なイカくん」)が表示画面27aに表示される(x53a)。
一方、「チェイスバトル演出」の実行を伴う図柄変動遊技の結果が「確変大当り」となる場合には、その前段階で「イカのキャラクタ」が「タコのキャラクタ」から逃げ切る演出表示が表示画面27aで行われる(x44b、x51b)。このとき、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「イカのキャラクタがタコのキャラクタから逃げ切る演出表示を実行したことを示す情報」が、実行済の図柄変動演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「逃げ切ったイカくん(図28のNO.14を参照)」である。
この場合も、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「大当り遊技」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。そして、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x52b)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。なお、次回の図柄変動遊技は高確率モードの下で実行される。そして、次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうちで優先度が最も高いものが「逃げ切ったイカくん」である場合には、この称号名称(逃げ切ったイカくん)が表示画面27aに表示される(x53b)。
「逃げ切ったイカくん」なる称号名称が表示された後、「連チャン促進期間」を継続した状態で実行される図柄変動演出において、図36に示すように、再度「チェイスバトル演出」が実行され、この「チェイスバトル演出」においても「イカのキャラクタ」が「タコのキャラクタ」から逃げ切る演出表示がされたとする(x54b、x55b)。つまり、「チェイスバトル演出」の実行を伴う図柄変動遊技の結果が再度「確変大当り」となったとする。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「イカのキャラクタがタコのキャラクタから逃げ切る演出表示を再度実行したことを示す情報」が、実行済の図柄変動演出の実行態様として記憶される。なお、この場合の実行態様に対応する称号名称は「祇園の韋駄天(図28のNO.15を参照)」である。
この場合においても、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「大当り遊技」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。また、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x57b)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、高確率モードに移行した状態で次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうちで優先度が最も高いものが「祇園の韋駄天」である場合には、この称号名称(祇園の韋駄天)が表示画面27aに表示される(x58b)。
・具体例3
図37に示す具体例3においても、「連チャン促進期間中の図柄変動演出」の履歴を特定図柄変動遊技に反映させる場合を例示している。具体的には、「高確率短縮変動モード」への移行後、一回目(最初)の図柄変動遊技で確変大当りが発生した場合を示している(x81、x82)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「高確率短縮変動モードへの移行後、一回目の図柄変動遊技で大当りを示す図柄変動演出を行ったことを示す情報」が実行済の図柄変動演出の実行態様として記憶される。この実行態様に対応する称号名称は「即連のイカくん(図29のNO.23を参照)」である。
この具体例3においても、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「大当り遊技」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。また、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x83)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、次回の図柄変動演出を開始する場合に、選択可能な称号名称のうちで優先度が最も高いものが「即連のイカくん」である場合には、この称号名称が表示画面27aに表示される(x84)。
・具体例4
図38に示す具体例4においても、「連チャン促進期間中の図柄変動演出」の履歴を特定図柄変動遊技に反映させる場合を例示している。具体的には、連チャン促進期間中の図柄変動遊技(図柄変動演出)で、プレミアムな演出の実行を経て確変大当りが発生した場合を示している(x91〜x94)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「プレミアムな演出を含む図柄変動演出(ハイビスカスが表示される演出)を行ったことを示す情報」が、実行済の図柄変動演出の実行態様として記憶される。この実行態様に対応する称号名称は「プレミア好きのイカくん(図29のNO.24を参照)」である。
この具体例4においても、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「大当り遊技」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。また、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x95)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、次回の図柄変動演出を開始する場合に、選択可能な称号名称のうちで優先度が最も高いものが「プレミア好きのイカくん」である場合には、この称号名称が表示画面27aに表示される(x96)。
・具体例5
図39〜図41に示す具体例5においては、「連チャン促進期間中の大当り発生に伴う大当り演出」の履歴を、図柄変動演出に反映させる場合を例示している。具体的には、特定期間中に「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」が初めて発生した場合を示している。図20を用いて説明したように、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」を発生契機として「第2大当り遊技U(基本タイプ)」が開始されると、「空中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出(空中バトル)を表示画面27aで開始する。この空中バトルでは、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利すると(「4R確変大当りA」の場合)、第2大当り遊技U(基本タイプ)の終了後の遊技モードが「高確率短縮変動モード」とされ、連チャン促進期間が継続される。
一方、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北すると(「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」の場合)、第2大当り遊技U(基本タイプ)の終了後に、原則として「開放延長手段が非作動の高確率モード(「4R確変大当りE」の場合であって、所謂「潜伏確変状態」)」となるか、「開放延長手段が作動する低確率モード(「4R通常大当りB」の場合)」となる。但し、本実施例では、特定期間中に「4R確変大当りE(潜伏確変大当り)」を生じた場合においては、当該4R確変大当りEを発生契機とする「第2大当り遊技U(基本タイプ)」が終了した後の遊技モードを「高確率通常変動モード」とするのではなく、「高確率短縮変動モード」とすることとしている(後述する)。
つまり、特定期間中に「4R確変大当りE(潜伏確変大当り)」を生じた場合においては、これを非潜伏の確変大当りと同様に扱い、「第2大当り遊技U(基本タイプ)」の終了後も「連チャン促進期間」となる。つまり、連チャン促進期間中に「潜伏確変大当り」を生じても、その大当りに係る大当り遊技終了後には連チャン促進期間が維持され、また、時短期間中に「潜伏確変大当り」を生ずると、その大当りに係る大当り遊技終了後は連チャン促進期間とされる(所謂「引き戻し」の状態)。
図39に示すように、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」が発生すると(y21、y22)、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、第2大当り遊技U(基本タイプ)が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。この大当り演出では、「空中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出(空中バトル)が行われる(y23、y24)。そして、第2大当り遊技U(基本タイプ)の実行契機となった大当りが「4R通常大当りB」である場合には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する表示を実行した後(y31a)、エンディング表示を実行し(y32a)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。ここで、次回の図柄変動遊技は低確率モードの下で実行されるため、当該「エンディング表示」では、図32に示す「エンディング表示用の称号名称」のうち対応する称号名称(例えば、2〜4連チャンした場合は「物足りないイカくん」)が表示画面27aに表示される(y33a)。そして、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルで味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する演出を行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。
また、第2大当り遊技U(基本タイプ)の実行契機となった大当りが「4R確変大当りE」である場合も、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する表示を実行した後(y31b)、エンディング表示を実行し(y32b)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。この場合の次回の図柄変動遊技は高確率短縮変動モードの下で実行されるため、次回の図柄変動演出を開始する場合に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称(例えば、3連チャンした場合は「調子が出てきたイカくん」)が、表示画面27aに表示される(y33b)。そして、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルで味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する演出を行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。
更に、第2大当り遊技U(基本タイプ)の実行契機となった大当りが「4R確変大当りA」である場合には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する表示を実行した後(y31c)、エンディング表示を実行し(y32c)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルで初めて味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出を行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。また、この実行態様に対応する称号名称は「いきなり危なかったイカくん(図28のNO.12を参照)」である。なお、当該連チャンモードにおいて、後述する陸上バトルや海中バトルを行った後は、この称号名称(いきなり危なかったイカくん)が選択されることはない。また、当該連チャンモードにおいて、後述する陸上バトルや海中バトルを行うとともに、次回の連チャンモードを開始する際に連チャン情報(連チャン情報記憶手段に記憶された情報)を維持する場合には、「いきなり危なかったイカくん」なる称号名称が選択されることはない。但し、連チャン情報を消去する場合には、「いきなり危なかったイカくん」なる称号名称が選択される余地を残すことになる。
このように空中バトルで味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「いきなり危なかったイカくん」である場合には、この称号名称(いきなり危なかったイカくん)が表示画面27aに表示される(y33c)。
「いきなり危なかったイカくん」なる称号名称が表示された後、「連チャン促進期間」を継続した状態にて実行される大当り演出において、図41に示すように再度「空中バトル演出」が実行され、この「空中バトル演出」においても、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出表示が行われたとする(y34c〜y37c)。つまり、「連チャン促進期間」を継続した状態で再度「4R確変大当りA」が発生したとする。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「空中バトルで味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が再度勝利したことを示す情報」が、実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「同心殺しのイカくん(図28のNO.13を参照)」である。
この場合においても、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(y38c)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「同心殺しのイカくん」である場合には、この称号名称(同心殺しのイカくん)が表示画面27aに表示される(y39c)。
・具体例6
図42〜図44に示す具体例6においては、「連チャン促進期間中の大当り発生に伴う大当り演出」の履歴を、図柄変動演出に反映させる場合を例示している。具体的には、特定期間中に「15R確変大当りB」若しくは「15R確変大当りC」が発生した場合を示している。図20を用いて説明したように、「15R確変大当りB」若しくは「15R確変大当りC」を発生契機として「第1大当り遊技U」若しくは「第2大当り遊技U(変則タイプ)」が開始されると、「海中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出(海中バトル)を表示画面27aで開始する。この海中バトルは、「第1大当り遊技U」若しくは「第2大当り遊技U(変則タイプ)」の1R〜4Rにおける「第1大当り動作B」の実行に伴って行われる。この海中バトルにて味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利すると、今回の大当りは「15R確変大当りB」ということになるので、1R〜4Rにおける「第1大当り動作B」の終了後、5R〜15Rの計11ラウンドに亘って「第2大当り動作B(所謂「フルオープン」)」が行われ、これにより出球が多い大当り遊技(第1大当り遊技Uの変則タイプ)が実現される。一方、海中バトルにて味方キャラクタが敗北すると、今回の大当りは「15R確変大当りC」ということになるので、1R〜4Rにおける「第1大当り動作B」の終了後、5R〜8Rの計4ラウンドに亘って「第2大当り動作B」が行われるとともに、9R〜15Rの計7ラウンドに亘って再度「第1大当り動作B」が行われる。これにより、海中バトルにて味方キャラクタが敗北した場合には、出球が少ない大当り遊技(第2大当り遊技Uの変則タイプ)が実現される。なお、「海中バトル」の結果が何れであっても、当該大当り遊技の終了後には「連チャン促進期間」が継続される。
図42に示すように、「15R確変大当りB」若しくは「15R確変大当りC」が発生すると(y61、y62)、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「第1大当り遊技U」若しくは「第2大当り遊技U(変則タイプ)」が開始され、その大当り遊技の進行に伴って表示画面27aで大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)が実行される。この大当り演出では、「海中を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出(海中バトル)が行われ(y63、y64)、この大当り遊技の実行契機となった大当りが「15R確変大当りC」である場合には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する表示を実行した後(y71a)、5R〜8Rまで「第2大当り動作B」が行われた後に「第1大当り動作B」が最終ラウンド(15R)まで継続され、これにより予定出球数の少ない大当り遊技が完了する。一方、この大当り遊技の実行契機となった大当りが「15R確変大当りB」である場合には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する表示を実行した後(y71b)、「第2大当り動作B(所謂「フルオープン」)」が最終ラウンドまで継続され、これにより予定出球数の多い大当り遊技が完了する。
ここで、「予定出球数の少ない大当り遊技」及び「予定出球数の多い大当り遊技」のうちの何れが完了した場合においても、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「連チャンモード開始後、初めて海中バトルが選択(実行)されたことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「海好きなイカくん(図28のNO.10を参照)」である。
「予定出球数の少ない大当り遊技」及び「予定出球数の多い大当り遊技」のうちの何れが完了した場合においても、大当り遊技の終了後にエンディング表示を実行し(y72a、y72b)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「海好きなイカくん」である場合には、この称号名称(海好きなイカくん)が表示画面27aに表示される(y73)。
「海好きなイカくん」なる称号名称が表示された後、「連チャン促進期間」を継続した状態にて実行される大当り演出において、図47に示すように再度「海中バトル」が実行され、この「海中バトル」においても、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出表示が行われたとする(y74〜y77)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「海中バトルで2勝したことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「海好きの暴れ馬(図28のNO.11を参照)」である。
この場合においても、大当り遊技の終了タイミングが到来すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(y78)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。そして、次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「海好きの暴れ馬」である場合には、この称号名称(海好きの暴れ馬)が表示画面27aに表示される(y79)。
・具体例7
図45〜図46に示す具体例7においては、「連チャン促進期間中の大当り発生に伴う大当り演出」の履歴を、図柄変動演出に反映する場合を例示している。具体的には、特定期間中に「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」が発生した場合を示している。「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」を発生契機として大当り遊技D(第1大当り遊技Dの変則タイプ若しくは第2大当り遊技Dの基本タイプ)が開始されると、図46に示すように、表示画面27aにて「陸上を示す背景図柄」を表示しつつバトル演出(陸上バトル)を開始する(z01〜z04)。
この陸上バトルは、「第1大当り遊技D(変則タイプ)」若しくは「第2大当り遊技D(基本タイプ)」における「第1大当り動作A」の実行に伴って行われる。この陸上バトルにて味方キャラクタが勝利すると(z05c)、今回の大当りは「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」若しくは「15R確変大当りF」ということになるので、「第1大当り動作A」の終了に続いて「第2大当り動作A(所謂「フルオープン」)」が開始され、この動作が最終ラウンドまで継続される。これにより「出球の多い大当り遊技D(第1大当り遊技Dの変則タイプ)」が実現される。そして、表示画面27aでエンディング表示を実行し(z06c)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。この場合、次回の図柄変動遊技は高確率短縮変動モードの下で実行されるため、次回の図柄変動演出を開始する場合には、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が表示画面27aに表示される(z07c)。
一方、上述の陸上バトルにて味方キャラクタが敗北すると(z05a、z05b)、今回の大当りは「15R確変大当りH(潜伏確変大当り)」若しくは「15R通常大当りA」ということになるので、「第1大当り動作A」が最終ラウンドまで継続される。これにより「出球の少ない大当り遊技D(第2大当り遊技D)」が実現される。そして、第2大当り遊技Dが終了すると、表示画面27aでエンディング表示を実行し(z06a、z06b)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。
そして、今回終了した第2大当り遊技Dが「15R通常大当りA」の発生を契機とする場合には、次回の図柄変動遊技は低確率モードの下で実行されるため、当該「エンディング表示」において、図32に示す「エンディング表示用の称号名称」のうち対応する称号名称が表示画面27aに表示される(z06a、z07a)。一方、今回終了した第2大当り遊技Dが「15R確変大当りH」の発生を契機とする場合には、次回の図柄変動遊技は高確率モードの下で実行されるため、連チャン促進期間(特定期間)は継続されることとなる。よって、この場合は、次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が表示画面27aに表示される(z07b)。
・具体例8
図47(a)に示す具体例8は、一連の連チャン促進期間において陸上バトルが3回行われたケースを例示している。具体的には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が、その親友を示すキャラクタ(カニのキャラクタ)と陸上バトルを行い、3勝したケースを例示している(z21b、z22b、z23b)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「カニに3勝したことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「親友にも容赦のないイカくん(図28のNO.18を参照)」である。この場合、連チャン促進期間を継続した状態で図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「親友にも容赦のないイカくん」である場合には、この称号名称(親友にも容赦のないイカくん)が表示画面27aに表示される(z24b)。
・具体例9
図47(b)に示す具体例9は、一連の連チャン促進期間において、他のバトル(空中バトル、海中バトル)を挟むことなく陸上バトルが3回行われたケース(陸上バトルが3回連続で行われたケース)を例示している。具体的には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が、果たし合いの相手を示すキャラクタ(マンボウのキャラクタ)と陸上バトルを行い、3連勝したケースを例示している(z31b、z32b、z33b)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「他のバトルを挟むことなく、マンボウに3連勝したことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「果たし合いが趣味なイカくん(図29のNO.27を参照)」である。この場合、連チャン促進期間を継続した状態で図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「果たし合いが趣味なイカくん」である場合には、この称号名称(果たし合いが趣味なイカくん)が表示画面27aに表示される(z34b)。なお、当該連チャンモードにおいて、空中バトルや海中バトルを行うとともに、次回の連チャンモードを開始する際に連チャン情報(連チャン情報記憶手段に記憶された情報)を維持する場合には、「果たし合いが趣味なイカくん」なる称号名称が選択されることはない。但し、連チャン情報を消去する場合には、「果たし合いが趣味なイカくん」なる称号名称が選択される余地を残すことになる。
・具体例10
図48(a)に示す具体例10は、一連の連チャン促進期間において、他のバトル(空中バトル、陸上バトル)を挟むことなく、海中バトルが3回連続で行われたケースを例示している。具体的には、3回の海中バトルにおいて味方キャラクタ(イカのキャラクタ)の勝敗にかかわらず、連チャン促進期間が継続されたケースを例示している(z51b、52b、z53b)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「海中バトルを3回連続で行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「海通いのイカくん(図29のNO.27を参照)」である。この場合、連チャン促進期間を継続した状態で図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「海通いのイカくん」である場合には、この称号名称(海通いのイカくん)が表示画面27aに表示される(z54b)。なお、当該連チャンモードにおいて、空中バトルや陸上バトルを行うとともに、次回の連チャンモードを開始する際に連チャン情報(連チャン情報記憶手段に記憶された情報)を維持する場合には、「海通いのイカくん」なる称号名称が選択されることはない。但し、連チャン情報を消去する場合には、「海通いのイカくん」なる称号名称が選択される余地を残すことになる。
・具体例11
図48(b)に示す具体例11は、一連の連チャン促進期間において、他のバトル(海中バトル、陸上バトル)を挟むことなく、空中バトルが3回連続で行われたケースを例示している(z61b、62b、z63b)。空中バトルは、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りE」若しくは「4R通常大当りB」の発生を契機として行われ(図20参照)、そのうち「4R通常大当りB」の発生を契機として空中バトルを行った場合には、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する表示を経て連チャン促進期間が終了することとなる。つまり、空中バトルが行われるということは、連チャン促進期間が終了してしまう可能性が生ずることとなり、そのような空中バトルが連続で行われると、遊技者にとっては、その都度「連チャン促進期間が終了してしまうかも」という不安や危機感を抱くこととなる。
このような空中バトルが一連の連チャン促進期間中に3回連続で行われると、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルを3回連続で行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。この実行態様に対応する称号名称は「いちいち危ないイカくん(図29のNO.29を参照)」である。この場合、連チャン促進期間を継続した状態で図柄変動遊技を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度が最も高い称号名称が「いちいち危ないイカくん」である場合には、この称号名称(いちいち危ないイカくん)が表示画面27aに表示される(z64b)。
・具体例12
図49に示す具体例12においては、特定期間中に予定出球数が最も多い大当りを発生させた場合において、その履歴を図柄変動演出に反映させる場合を例示している。具体的には、特定期間中に「15R確変大当りL(スペシャルボーナス)」が発生した場合を示している。「15R確変大当りL(スペシャルボーナス)」が発生すると、図52に示すように、表示画面27aで大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、「第1大当り遊技D(基本タイプ)」が開始され、その大当り遊技の進行に伴う大当り演出(ラウンド表示やインターバル表示)を表示画面27aで実行する(x131〜x133)。この大当り演出では、「予定出球数が最も多い大当り(スペシャルボーナス)」の発生を盛り上げるための表示が行われる。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「スペシャルボーナスの実行を示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。なお、この実行態様に対応する称号名称は「HIPHOPなイカくん(図30のNO.32を参照)」である。
このスペシャルボーナスに係る「第1大当り遊技D(基本タイプ)」が終了すると、表示画面27aでエンディング表示を実行した後(x135)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。この場合、次回の図柄変動遊技は高確率短縮変動モードの下で実行されるため、連チャン促進期間を継続した状態で図柄変動遊技を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「HIPHOPなイカくん」である場合には、この称号名称(HIPHOPなイカくん)が表示画面27aに表示される(x135)。
c.称図柄変動演出と演出ボタン操作との関係
次に、図柄変動演出と演出ボタンSW(通常操作態様、特別操作態様)との関係について説明する。
「演出ボタンSWの通常操作態様に従う操作(通常操作)」が有効化されるタイミングは、遊技機が連チャンモードであるか否かを問わずに生じ得る。例えば、図柄変動遊技(図柄変動演出)の実行時間(図柄変動時間)が十分な長さ(ボタン演出を行う上で十分な長さ)である場合には、図50に示すように、図柄変動演出の実行中に演出ボタンSWの操作(通常操作態様に従う操作)が有効化される期間が到来することがある。この期間としては、例えば、演出ボタンSWの操作(通常操作態様に従う操作)が表示画面27aで行われる演出表示に反映される期間が該当し、以下では、そのような期間を「操作有効期間」という。この操作有効期間中に演出ボタンSWに対して通常操作が施されると、その通常操作に対応するボタン演出を行い、「操作有効期間」中に演出ボタンSWに通常操作が施されなければ、ボタン演出を行うことはない。ここで、「演出ボタンSWの通常操作」とは、中ボタンBCのみを押圧(3秒程度の長押しである必要はなく、0.5秒位短く押圧すれば足りる。)する操作である。
本遊技機1では、表示画面27aで図柄変動演出が行われている間の所定のタイミングにおいて「操作有効期間」が開始され、操作有効期間中に演出ボタンSWに対して通常操作が施された場合の「ボタン演出」は、「表示画面27aの背景色に変化を与える演出」となっている(図50のx103を参照)。また、本遊技機1では、特定期間内の大当り発生に伴う大当り遊技においても「操作有効期間」を到来させてもよく、この場合、「操作有効期間が到来した大当り演出」が実行されると、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「ボタン演出の実行有無(演出ボタンSWの操作有無)に関する情報」や「バトル演出の勝敗に関する情報」が、実行済の大当り演出の実行態様(称号名称に対応する情報)として記憶される。なお、「バトル演出の勝敗に関する情報」としては、「遊技者の味方を示すキャラクタが勝利するバトル演出を行ったか否かに関する情報」、「勝利するバトル演出の実行回数に関する情報」、「遊技者の味方を示すキャラクタが敗北するバトル演出を行ったか否かに関する情報」、「敗北するバトル演出の実行回数に関する情報」等を例示できる。
一方、「演出ボタンSWの特別操作態様に従う操作(特別操作)」が有効化されるタイミングは、通常モードにおいて連チャンモードの開始契機となる大当りが発生し、これに係る大当り遊技に関する大当り終了演出(エンディング演出)が開始されてから所定時間内(例えば大当り終了演出の開始から8秒間)に発生する。以下、図52〜図59を用いて、演出ボタンSWに特別操作が施される場合について説明する。
・具体例13
図51〜図54に示す具体例13においては、先に終了した連チャンモード(以下、「連チャンモード1」という。)の連チャン情報(実施態様)を、後に開始される連チャンモード(以下、「連チャンモード2」という。)で実行する図柄変動演出に反映させる場合を例示している。また、具体例13において対象としている「連チャン情報」は、「連チャンモード中の大当り演出の実行態様(バトル勝敗、バトルの実行回数)」である。
この具体例13においては、「連チャンモード1」において「空中バトル」が2回行われた場合を示している(v201〜v206)。具体的には、「4R確変大当りA」の発生に伴い「空中バトル」が行われ、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出が行われる(v202)。そして、この演出を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「いきなり危なかったイカくん」であったため、この称号名称(いきなり危なかったイカくん)が表示画面27aに表示される(v204)。なお、この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルで初めて味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出を行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。
この後、「連チャンモード1」において「4R通常大当りB」が発生し、これに伴い味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する演出が行われたとする(v205、v206)。そして、エンディング表示(大当りエンディング演出)を実行し(v207)、次回の図柄変動演出の開始タイミングを待つことになる。なお、この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には「空中バトルで味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が敗北する演出を行ったことを示す情報」が実行済の大当り演出の実行態様として記憶される。
その後、「連チャンモード1」を維持した状態で図柄変動遊技を行い、その図柄変動遊技の実行回数が「大当り」の発生を一度も生ずることなく「100回」に到達すると、開放延長手段が作動を停止して「連チャンモード1」が終了し、これに伴い「通常モード」が開始される(v208〜v214)。そして、「通常モード」において図柄変動遊技を所定回数行ったところで、第1当否判定の結果として「15R確変大当りA」を生ずると(v214〜v221)、第1大当り遊技Uの変則タイプが実行される(v222)。
そして、「エンディング表示」を開始してから8秒が経過するまでの間に、演出ボタンSWに対して特別操作が施されなかった場合には、「連チャンモード1」において記憶した「連チャン情報(連チャンモード1中の大当り演出の実行態様であって、バトル勝敗、バトルの実行回数)が消去される(v223a)。そして、「連チャンモード2」に移行して、後続する図柄変動遊技(図柄変動演出)が行われる(v224a)。
この後、「4R確変大当りA」の発生に伴い「空中バトル」が行われ、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出が行われたとしても(v225a、v226a)、「連チャンモード1」中の連チャン情報(1回目の「空中バトル」で味方キャラクタが勝利する演出を行ったことを示す情報)が消去されているため、サブ制御部220Aは「連チャンモード2」で実行する「空中バトル」を1回目の「空中バトル」として処理する。そして、エンディング表示を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、「いきなり危なかったイカくん」の称号名称(図28のNO.12参照)が表示画面27aに表示される(v227a、v228a)。
一方、「エンディング表示」を開始してから8秒が経過するまでの間に、演出ボタンSWに対して特別操作が施された場合には、「連チャンモード1」において記憶した「連チャン情報(連チャンモード1中の大当り演出の実行態様であって、バトル勝敗、バトルの実行回数)が維持される(S223b)。そして、「連チャンモード2」に移行して、後続する図柄変動遊技(図柄変動演出)が行われる(S224b)。
この後、「4R確変大当りA」の発生に伴い「空中バトル」が行われ、味方キャラクタが勝利する演出が行われたとすると(v225b、v226b)、「連チャンモード1」中の連チャン情報(1回目の「空中バトル」で味方キャラクタが勝利する演出を行ったことを示す情報)が維持されているため、サブ制御部220Aは「連チャンモード2」で実行した「空中バトル」を2回目の「空中バトル」として処理する。そして、エンディング表示を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、「同心殺しのイカくん」の称号名称(図28のNO.13参照)が表示画面27aに表示される(v227b、v228b)。
・具体例14
図55〜図58に示す具体例14においては、先に終了した連チャンモード(連チャンモード1)の連チャン情報を、後に開始される連チャンモード(連チャンモード2)で実行する図柄変動演出に反映させる場合を例示している。また、具体例14において対象としている「連チャン情報」は、「連チャンモード中の連チャン回数」である。
この具体例14では、連チャンモード1において「9連チャン」に成功したケースを示している(w01〜w03)。この場合、実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)には、「9連チャンに成功したことを示す情報(連チャン情報)」が実行済の大当り遊技の実行態様として記憶される。また、この実行態様に対応する称号名称は「好調なイカくん(図27のNO.4を参照)」である。そして、次回の図柄変動演出を開始する際に、「好調なイカくん」の称号名称が表示画面27aに表示される(w04)。
具体例14においては、連チャンモード1において「9連チャン」に成功した後に「通常大当り(4R通常大当りB等)」が発生し、これにより連チャン促進期間が終了したとする(w11)。この場合、「通常大当り(4R通常大当りB等)」を契機とする大当り遊技(第2大当り遊技Uの基本タイプ)が終了すると、エンディング表示を行った後(w12)、時短期間に移行する。
その後、「連チャンモード1」を維持した状態で図柄変動遊技を行い、その図柄変動遊技の実行回数が「大当り」の発生を一度も生ずることなく「100回」に到達すると、開放延長手段が作動を停止して「連チャンモード1」が終了し、これに伴い「通常モード」が開始される(w13〜w15)。そして、「通常モード」において図柄変動遊技を所定回数行ったところで、第1当否判定の結果として「15R確変大当りE」が生じ(w17)、その大当りに係る大当り遊技のラウンド演出として陸上バトルが行われる(w18)。そして、「エンディング表示」を開始してから8秒が経過するまでの間に、操作ボタンSWに対して特別操作が施されない場合には、「連チャンモード1」において記憶した「連チャン情報(連チャンモード1中の連チャン回数)が消去される(w19a)。そして、「連チャンモード2」に移行して、後続する図柄変動遊技(図柄変動演出)が行われる(w20a)。
この後、「15R確変大当りE」の発生に伴い「陸上バトル」が行われ、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出が行われたとする(w21a、w22a)。この場合、「連チャンモード1」中の連チャン情報(連チャンを9回成功したことを示す情報)が消去されているため、サブ制御部220Aは「連チャンモード2」で発生した大当り(但し、出球の多い大当りに限定)を1回目の大当りとして処理する。このため、エンディング表示を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、「祇園のイカくん」なる称号名称(図27のNO.1を参照)が表示画面27aに表示される(w23a、w24a)。
一方、「エンディング表示」を開始してから8秒が経過するまでの間に、演出ボタンSWに対して特別操作が施された場合には、「連チャンモード1」において記憶した「連チャン情報(連チャンを9回成功したことを示す情報)」が維持される(w19b)。そして、「連チャンモード2」に移行して、後続する図柄変動遊技(図柄変動演出)が行われる(w20b)。この後、「15R確変大当りE」の発生に伴い「陸上バトル」が行われ、味方キャラクタ(イカのキャラクタ)が勝利する演出が行われたとすると(w21b、w22b)、「連チャンモード1」中の連チャン情報(連チャンを9回成功したことを示す情報)が維持されているため、サブ制御部220Aは「連チャンモード2」で発生した「大当り」を10連チャン目の「大当り」として処理する。このため、エンディング表示を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、「絶好調なイカくん」の称号名称(図27のNO.5を参照)が表示画面27aに表示される(w24b)。
この場合、遊技者は「連チャンモード2」において、実際には「5連チャン」するだけで、「ますます絶好調なイカくん(図27のNO.6を参照)」なる称号名称に遭遇することができる。また、運良く「11連チャン」すれば、「不可能を可能にしたイカくん(図27のNO.7を参照)」なる称号名称に遭遇することもできる(w55)。つまり、先に終了した連チャンモードにおける連チャン情報を維持し、その維持した連チャン情報を後に開始される連チャンモードでの図柄変動演出に反映させることで、通常では遭遇困難な称号名称(「不可能を可能にしたカくん(NO.7)」)にも容易に遭遇することができる。
なお、具体例14と異なり、先の連チャンモードから引き継がれる「連チャン回数」に関する情報を、図59の具体例15に示すように、表示画面27aに連チャン回数を直接的に表示することによって反映させてもよい(z31〜z33)。また、具体例15では、表示画面27aにおいて「称号名称の表示Z3」と「状態表示(例えば、連チャン回数表示)Z4」とを同時を行うこととしてもよい(図5を参照)。この場合、エンディング表示を経て次回の図柄変動演出を開始する際に、選択可能な称号名称のうち優先度の最も高い称号名称が「図27に示す称号名称(絶好調なイカくん等)」でない場合においても、先の連チャンモードから引き継いだ「連チャン回数」を表示できる点で大きな意義を有している。
(5)コマンドの送信
本実施例の遊技機1は、前述の「変動演出表示(図柄変動演出表示)」等を実現するために種々の制御を行っている。この制御を実行する際に、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって、種々のコマンドが送信される。次に、このコマンドが送信される様子について、図60(a)の模式図を用いて説明する。
主制御部200Aとサブ制御部220Aとは、9ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの1ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの8ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部200Aからサブ制御部220Aにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた8ビット幅の信号ケーブルに8ビット分のコマンドデータが出力され、続いて1ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部220Aは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部200Aから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。
ここで、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に出力されるコマンドとしては、例えば、図60(b)に図示したものを例示できる。つまり、(A)変動パターン指定コマンド(以下、「CHP」と表記することがある。)、(B)特別図柄停止情報指定コマンド(以下、「CJS」と表記することがある。)等がある。尚、変動パターン指定コマンドは変動パターンを指定するコマンドであり、始動入賞時に使用している変動パターンテーブルに応じて、通常変動用の変動パターン(後述する。)及び短縮変動用の変動パターン(後述する。)のうちの何れかが特定される。そして、変動パターン指定コマンドは、疑似図柄の変動を開始させるとともに、疑似図柄の変動時間を指定するコマンドでもある。また、モード指定コマンドは、遊技モード設定手段が設定している遊技モードを指定したり、遊技機1が特殊変動モードであることを指定するためのコマンドである。
(6)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図61は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図61のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。つまり、図61のS80〜S600の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。
そして、遊技制御処理を構成する各処理の中で、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて各種の信号を送信する。こうすることにより、遊技機1全体の遊技が進行することになる。以下、図61のフローチャートに従って、遊技制御処理について説明する。
A.賞球払出処理(S80)
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技球を賞球として払い出す処理(賞球払出処理)を行う(S80)。すなわち、始動口入賞検出スイッチ17s、17t若しくは一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44sの状態を検出して遊技球が入球したか否かを判断する。そして、遊技球が入球していた場合は、この情報を、主制御基板200に搭載されているRAM202の所定領域に記憶する。そして、RAM202上に記憶されている情報に基づいて、賞球の払出信号を払出制御基板240に向かって出力する。また、RAM202上に、始動口入賞検出スイッチ17s等への入賞情報が既に記憶されていた場合には、先に記憶されていた情報を含めて適切な払出個数を指定して、払出信号を出力する。
主制御部200Aから払出制御部240Aへ払出信号を出力するに際しては、先ず、払出制御部240A(払出制御基板240)に向かってストローブ信号を出力し、続いて信号データを出力する。これに対して、払出制御部240Aを構成する払出制御基板240に搭載されたCPUは、払出信号を受け取ると信号の内容を解釈し、賞球払出装置109に搭載された払出モータ109mに駆動信号を出力して賞球の払い出しを行う。そして、賞球払出装置109には、払い出された遊技球を検出する2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)が設けられているので、これらスイッチで遊技球を1球ずつ検出しながら、払出信号で指定された個数の賞球を払い出す処理を行う。
B.普通図柄遊技処理(S100)
普通図柄遊技処理(S100)が開始されると、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を開始させる。そして、CPU201は、図61の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、普通図柄の変動表示の実行時間が経過したと判断すると、普通図柄の停止図柄の停止表示を行う。更に、CPU201は、図61の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、この停止図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したと判断すると、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)であるのか、或いは、作動させる図柄でないのか(普通図柄の外れ図柄)を判断する。
そして、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)である場合、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か(つまり、開放延長手段が作動中であるか否か)が判断され、開放延長手段が作動中である場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、前述の5秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理(S100)を終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長手段が作動中でない場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、前述の0.2秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理を終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。
なお、CPU201は、普通電動役物17dが作動中でなく、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく、しかも普通図柄の停止表示を実行中でなく、更に、普通図柄に関する保留数が「0」でないと判断する場合、普通図柄の変動表示を開始させる。また、普通図柄に関する保留数は、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過するとともに、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満である場合に「+1」され、普通図柄の変動表示を開始する度に「−1」される。
C.普通電動役物遊技処理(S200)
図62は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図62の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2の始動入賞装置17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2の始動入賞装置17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2の始動入賞装置17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長モードでは5秒、通常開放モードでは0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2の始動入賞装置17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2の始動入賞装置17b)の開放中に、第2の始動入賞装置17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。また、本遊技機1では普通電動役物17dが作動すると、内部に設けられた普通電動役物ソレノイド17cが駆動され、普通電動役物17dを構成する第2の始動入賞部17bの一対の翼片部が外側に回動して、第2の始動入賞部17bが開放状態となる。
D.特別図柄遊技処理(S300)
次に、図63〜図67を用いて特別図柄遊技処理の概要を説明する。この特別図柄遊技処理が起動されると、図56に示すように、先ず、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したか否かが判断される(S302a、S302b)。そして、S302aの処理及びS302bの処理において否定的な判断(遊技球が入賞していないとの判断)がなされる場合(S302a;NO、S302b;NO)、そのまま図64に示すS308以降の処理に移行する。
一方、第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞したと判断されると(S302a;YES)、「第1の始動入賞装置17に対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満(本実施例は、4個未満)であるか否かが判断される(S304a)。このS304aの処理において、所定個数未満と判断されると(S304a;YES)、第1の始動入賞装置17aへの入賞に関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得し、この判定用乱数(抽選用乱数)が主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスに記憶されるとともに、「第1の始動入賞装置17aに対応する特別図柄の保留数(第1の保留数)」が「+1」される(S306a)。ここで、主制御基板200に搭載されたRAM202には、「第1の判定用乱数メモリ(第1の判定用乱数記憶手段)」と「特図1保留数メモリ(第1の保留数記憶手段)」とが設けられ、前者には、判定用乱数(抽選用乱数)が「第1の始動入賞装置17aへの始動入賞の時系列にシフトメモリ形式」で記憶され、後者には、第1の保留数の値が累積的に記憶される。
ここで、本実施例の遊技機1は、始動入賞装置として、第1の始動入賞装置17aと、第2の始動入賞装置17bとを備えるとともに、第1の始動入賞装置17aに対応する特別図柄(第1の特別図柄。以下、「特図1」ともいう。)と、第2の始動入賞装置17bに対応する特別図柄(第2の特別図柄。以下、「特図2」ともいう。)とを備える。そして、第1の始動入賞装置17aへの始動入賞に基づく判定用乱数と、第2の始動入賞装置17bへの始動入賞に基づく判定用乱数とが記憶された状況の下では、後者が優先的に処理される(後述する。)。
また、CPU201によって行われる処理のうちで、「第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞することに起因して実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)」と、「第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞することに起因して実行する各処理(以下、特図2に関する処理という。)」のうちで、同様な処理に関して、図63〜図67においては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては、「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
S306aの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)としては、(a)第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図1大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1大当り抽選乱数」という。)、(b)第1の特別図柄表示部62aに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数(以下、「特図1図柄決定乱数」という。)、(c)演出表示装置27の表示面27aにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(以下、「特図1小当り抽選」という。)を行う場合、S306aの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図1小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
また、第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したと判断されると(S302b;YES)、「第2の始動入賞装置17dに対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満(本実施例は、4個未満)であるか否かが判断される(S304b)。このS304bの処理において、所定個数未満と判断されると(S304b;YES)、第2の始動入賞装置17bに関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得し、この判定用乱数(抽選用乱数)が主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスに記憶されるとともに、「第2の始動入賞装置17bに対応する特別図柄の保留数(第2の保留数)」が「+1」される(S306b)。この後、S308以降の処理に移行する。ここで、主制御基板200に搭載されたRAM202には、「第2の判定用乱数メモリ(第2の判定用乱数記憶手段)」と「特図2保留数メモリ(第2の保留数記憶手段)」とが設けられ、前者には、判定用乱数(抽選用乱数)が「第2の始動入賞装置17bへの始動入賞の時系列にシフトメモリ形式」で記憶され、後者には、第2の保留数の値が累積的に記憶される。
S306bの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)としては、(a)第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図2大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2大当り抽選乱数」という。)、(b)第2の特別図柄表示部62bに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数(以下、「特図2図柄決定乱数」という。)、(c)演出表示装置27の表示面27aにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(以下、「特図2小当り抽選」という。)を行う場合、S306bの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図2小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
S308の処理では、図64に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図65のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。なお、大当り遊技フラグは「大当り遊技実行手段(制御プログラムであって、ROM203に格納されている。)」が作動中であることを示すものである。
CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か、つまり、第1の特別図柄及び第2の特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否かを判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中(本実施例では、この停止表示時間を0.6秒とする。)であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1の特別図柄に関する保留数」と、「第2の特別図柄に関する保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことであるが、本実施例のCPU201は、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合、RAM202の所定アドレスから、最も古い判定用乱数(S306bで取得したもので、特図2大当り抽選乱数)を読み出し(S316b)、第2の特別図柄に関する当否判定処理(特図2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、「S314bの否定的な判断を経て、S316b以降の処理に至る処理」は、「主制御基板200に搭載されたCPU201が優先処理手段として行う処理」の具体例を構成する。
この特図2当否判定処理(S320b)においては、図59に示すように、大当り抽選に関する処理(第2の大当り抽選に関する処理)を行う。つまり、遊技機1の遊技モードが高確率モードであるか否かが判断され(S322)、高確率モードであるときには(S322;YES)、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて当否判定が行われ(S324)、遊技機1の遊技モードが低確率モード(通常確率モード)であるときには(S322;NO)、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて当否判定が行われる(S326)。尚、高確率モードにおいては、「特別図柄及び普通図柄の変動時間を通常に比べて短くする変動短縮機能を作動させ、かつ第2の始動入賞装置17b(普通電動役物)の開放延長機能を作動させる場合」と、「変動短縮機能及び開放延長機能を作動させない場合」がある(後述する。)。
S324またはS326の処理で行われる当否判定の結果が大当りである場合(S330;YES)、大当りフラグをセット(ONに設定)した後(S332)、当否判定処理(S320b)を終了し、「第2の特別図柄に関する変動開始処理(以下、特図2図柄変動開始処理という。)」に移行する(図64のS500b)。また、当否判定の結果が外れである場合(S330;NO)、「外れフラグ(大当りを生じなかったことを示すフラグ)をセット(ONに設定)した後(S339)、当否判定処理(S320b)を終了し、特図2図柄変動開始処理に移行する(S500b)。なお、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して実行される「第1の特別図柄に関する当否判定処理(S320a)」も、最も古い判定用乱数(S306aで取得したもので、特図1大当り抽選乱数)を読み出して(S316a)、図66に従って同様に行われる。
特図2図柄変動開始処理(S500b)においては、図67に示すように、先ず、当否判定処理(S320b)の結果を下に、変動設定処理(S510、S540)等を行う。すなわち、S502の処理にて、当否判定処理(S320)の結果が「大当り」であると判断されると(S502;YES)、S510に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理(S510)では、S306bの処理(図56を参照)において取得した図柄決定乱数を読み出して、第2の特別図柄表示部62b(後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)においては、第1の特別図柄表示部62a)に停止表示される図柄(大当り図柄)を設定(決定)した後、「決定された大当り図柄の態様と、遊技機1の遊技状態(遊技モード)とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。
一方、S502の処理にて、当否判定処理(S320)の結果が「大当り」でないと判断されると(S502;NO)、S540に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理(S540)では、「遊技機1の遊技状態(遊技モード)と、リーチ演出の実行の有無とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。この後、図柄決定乱数を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、リーチ演出の実行の有無は、S306bの処理(図63を参照)において取得したリーチ乱数を読み出し、この読み出したリーチ乱数に基づいて決定される。
なお、本実施例において、「短縮変動モード(時短モード)」とは、変動時間短縮機能(時短機能)が作動している状態を指すもので、開放延長手段が作動する遊技モード、すなわち、「高確率開放延長モード(高確率短縮変動モード)」及び「通常確率開放延長モード(通常確率短縮変動モード)」において変動時間短縮機能(時短機能)が作動する。よって、本実施例の説明では、「短縮変動モード(時短モード)」を「開放延長モード」と読み替えることができる。また、S510若しくはS540で選択される変動パターンテーブルには、多数の変動パターン(例えば、20種、50種、100種)が記憶されている。そして、当否判定の結果が「外れ」である場合において、「短縮変動モードの設定時に特定される変動時間」は、「短縮変動モードの非設定時に特定される変動時間」に比べて短くされる可能性が高い。また、本実施例では、当否判定の結果が「外れ」である場合、特別図柄の保留数が考慮される。つまり、特別図柄の保留数が更に考慮され、保留数が少ない場合(例えば、変動パターン決定時の保留数が「1」の場合)には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合(例えば、変動パターン決定時の保留数が「3」〜「4」の場合)には、短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される傾向にある。また、リーチ表示を行わないと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間は、リーチ表示を行うと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる傾向にある。なお、各「変動パターンテーブル」は、主制御基板200に搭載されたROM203に予め記憶されている。また、当否判定処理(S320b)は、「主制御基板200に搭載されたCPU201が第2の当否判定手段として行う処理」の具体例を構成し、当否判定処理(S320a)は、「主制御基板200に搭載されたCPU201が第1の当否判定手段として行う処理」の具体例を構成する。
このS510若しくはS540の処理の後、CPU201は第2の特別図柄表示部62bにて特別図柄(特図2)の変動を開始する(S590)とともに、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。つまり、主制御基板200のCPU201は、サブ制御基板220に向かって第2の特別図柄に係る「変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。更に、CPU201は、第2の特別図柄に係る「特別図柄の保留数」を「1」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行った後(S595)、図柄変動開始処理(S500b)を終了し、更に特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。
ここで、変動パターン指定コマンド及び特別図柄停止情報指定コマンドは、図53に示したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が何れであるか(図20に示す何れであるか、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)においては、図19に示す何れであるか)を知ることができる。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して疑似図柄の表示制御信号を出力し、疑似図柄の変動表示や停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図64に戻り、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、RAM202の所定アドレスから、最も古い判定用乱数(S306aで取得したもので、特図1大当り抽選乱数)を読み出し(S316a)、当否判定処理を行い(S320a)、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる当否判定処理(特図1当否判定処理)も、S320bと同様に図59に示す当否判定処理に従って行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理も、S500bと同様に図60に示す図柄変動開始処理に従って行われる。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図64参照)で、第1の特別図柄又は第2の特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。即ち、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図61に示す遊技制御処理に復帰する。
これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1の特別図柄又は第2の特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図61に示す遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、停止表示の態様が大当りを示す態様(大当り図柄)か否かを判断する(図58のS352)。
S352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(図19及び図20に示す大当りのうちの何れであるのかなど)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域が、S354の処理で用いるバッファとして機能する。
ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、つまり、「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ONに設定」されているか、「OFFに設定」されているかを示すデータ、つまり、現在の遊技状態(遊技モード)を示すデータがセットされる。また、「確変フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が高確率モード(確率変動手段が作動するモード)にあることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が変動短縮モード(図柄変動表示の実行時間が短くなる可能性が高くなるモード)にあることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が開放延長モード(本実施例の第2の始動入賞装置17bのような「可変式の始動入賞装置」の開放時間を長くするモード)にあることを示すフラグである。
S354の処理に続いて、発生した大当りの態様に応じて、大入賞口(大入賞口31a若しくは大入賞口35a)の開放パターンをセットする処理を行う(S370)。すなわち、発生した大当りの種類に応じて、「予定出球数が多くなる開放パターン」若しくは「予定出球数が少なくなる開放パターン」をセットした後(S370)、S378以降の処理に移行する。そして、S378の処理大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する(大当り遊技実行手段が作動を開始する)。
ここで、S370においてセットされる「予定出球数が多くなる開放パターン」は、(a)「15R確変大当りA」若しくは「15R確変大当りB」の発生を契機とする「第1大当り遊技U」を実行するための開閉パターン、(b)「15R確変大当りL」の発生を契機とする「第1大当り遊技Dの基本タイプ」を実行するための開閉パターン、(c)「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」若しくは「15R確変大当りF」の発生を契機とする「第1大当り遊技Dの変則タイプ」を実行するための開閉パターンのうちの何れかである。なお、「第1大当り遊技U」は、図21(a)に示すように「1R〜4R」まで第1大当り動作Bを実行し、「5R〜15R」まで第2大当り動作Bを実行することを内容する大当り遊技である。また、「第1大当り遊技D」の基本タイプは、図22(b)に示すように「1R〜15R」まで第2大当り動作Aを実行することを内容する大当り遊技である。更に、「第1大当り遊技D」の変則タイプは、図23(a)に示すように「1R」で第1大当り動作Aを実行し、「2R〜15R」まで第2大当り動作Aを実行することを内容する大当り遊技である。
また、S370においてセットされる「予定出球数が少なくなる開放パターン」は、(d)「15R確変大当りC」の発生を契機とする「第2大当り遊技Uの変則タイプ」を実行するための開閉パターン、(e)「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」、「4R確変大当りE」、「4R通常大当りA」若しくは「4R通常大当りB」の発生を契機とする「第2大当り遊技Uの基本タイプ」を実行するための開閉パターン、(f)「第2大当り遊技D」は、「15R確変大当りH」若しくは「15R通常大当りA」の発生を契機とする「第2大当り遊技D」を実行するための開閉パターンのうちの何れかである。なお、「第2大当り遊技U」の変則タイプは、図21(b)に示すように「1R〜4R」まで第1大当り動作Bを実行し、「5R〜8R」まで第2大当り動作Bを実行し、更に、「9R〜15R」まで第1大当り動作Bを実行することを内容する大当り遊技である。また、「第2大当り遊技Uの基本タイプ」は、図22(a)に示すように「1R〜4R」まで第2大当り動作Bを実行することを内容する大当り遊技である。更に、「第2大当り遊技D」は、「1R〜15R」まで第1大当り動作Aを実行することを内容する大当り遊技である。
S378の処理に続いて、S380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する(大当り遊技実行手段が作動を開始する)が、本実施例の遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(つまり、大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。
つまり、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)した後(S382)、S384の処理に移行する。そして、S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図61の遊技制御処理に復帰すると、後述する大当り遊技処理(図61)が開始され、大当り遊技が実行される。なお、S380の処理の肯定判断とS382の処理を経て、S384の処理で否定的な判断がなされる場合、遊技機1の当該大当りの発生前における遊技状態(遊技モード)は「高確率通常変動モード」、つまり「潜伏確変モード」である。
次に、図65のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合(S398;YES)、 そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。
一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技モードが「低確率短縮変動モード」若しくは「高確率短縮変動モード」である場合、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合(S404;NO)、 そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は「変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数」の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、次回の特別図柄の変動において短縮変動は行われない。
これに対して、S404の処理で、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合(S404;YES)、遊技機1の遊技モードが低確率短縮変動モードから低確率通常変動モードに切り替わるか、或いは、高確率短縮変動モードから高確率通常変動モードに切り替わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)と、モード指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理(S430)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。なお、S430の処理では、低確率通常変動モード或いは高確率通常変動モードを指定する「モード指定コマンド」がサブ制御基板220に送信される。但し、「低確率短縮変動モード」、「高確率短縮変動モード」の何れかの遊技モードにおいて「確変大当り」を生ずると、変動短縮カウンタの初期値が「10,000」にセットされるので、この場合には、S404の肯定判断を生ずることはあり得ないため、そのような状況下から「高確率通常変動モード」を生ずることはない。
E.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図68の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図61に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。この処理により、本遊技機1では「第1大当り遊技U」、「第1大当り遊技Dの基本タイプ」、「第1大当り遊技Dの変則タイプ」、「第2大当り遊技Uの変則タイプ」、「第2大当り遊技Uの基本タイプ」、「第2大当り遊技D」の何れかが実現される。
図68は、大当り遊技処理(S600)の流れを示すフローチャートである。各大当りラウンドが開始されると、前述のように、各大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作を完了するか、遊技球の入球数が規定数(本実施例では8個)になると、当該「大当りラウンド」の終了条件が成立する。この後、所定の待機時間(例えば、2秒)を経て、「大当り遊技の終了条件」が成立していなければ、次の「大当りラウンド」が開始される。そして、この「大当りラウンド」を所定回数(本実施例では15回)繰り返すと、大当り遊技を終了する。以下、図68〜図69を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。
大当り遊技を開始すると(S602;YES)、先ず、「大当りラウンド」を実行中か否かを判断する(S604)。ここで、大当り遊技の対象となる大入賞口(第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35a)は、「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態(図柄変動遊技状態)」では閉鎖状態を維持しており、大当り遊技の開始直後は、未だ「大当りラウンド」を実行していない。このため、大当り遊技の開始直後は、「大当りラウンド」を実行中ではないと判断され(S604;NO)、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、「大当りラウンドの実行回数」が対応する大当り遊技の設定回数(本実施例では15回若しくは4回)に達したか否かを判断する(S612)。
但し、大当り遊技が開始された直後は、大当り遊技の終了条件が成立しないため、S612の処理では、必然的に否定的な判断がなされる(S612;NO)。このため、S614の処理に移行して、待機時間(インターバル時間であって、例えば、2秒)が経過したか否かを判断する(S614)。つまり、大当りラウンドの待機時間(インターバル時間)が経過したか否かを判断する(S614)。そして、大当り遊技が開始された直後は、大当りラウンドを実行していない状態となっているから、必然的に、待機時間が経過していると判断され(S614;YES)、大当りラウンドを開始させた後(S616)、図68に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図61の遊技制御処理に復帰する。
主制御基板200のCPU201は遊技制御処理に復帰すると、図61に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始する。この際、前述のように、図61に示した遊技制御処理を、主制御基板200のCPU201が一回、実行するために要する時間は、約4msecとなっている。従って、図68に示す大当り遊技処理(S600)も、約4msec毎に繰り返して実行される。
そして、S604の処理で肯定的な判断がなされると、「当該大当りラウンドにおける大当り動作」を完了したか否かが判断される(S606)。例えば、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が「第1大当り動作A」であれば、第1大入賞口31aの合計の開放時間が10秒になったか否か(0.2秒の開放を2回行った後、9.6秒の開放を完了したか否か)が判断される。また、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が「第2大当り動作A」であれば、第1大入賞口31aの開放時間が26秒になったか否かが判断される。更に、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が「第1大当り動作B」であれば、第2大入賞口35aの合計の開放時間が0.4秒になったか否か(0.2秒の開放を2回行ったか否か)が判断される。また、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が「第2大当り動作B」であれば、第2大入賞口35aの開放時間が20秒になったか否かが判断される。
S606の処理で肯定的な判断がされると、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図68に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。一方、S606の処理で否定的な判断がなされる場合は(606;NO)、大当り遊技の対象となっている大入賞口(第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35a)に入賞した遊技球が規定数(8個)に達しているか否かを判断する(S608)。そして、遊技球の入賞数が規定数に達した場合も(S608;YES)、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図61に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。つまり、遊技球の入賞数が規定数に達すると、「大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作の完了を待たずに、「大当り遊技の対象となっている大入賞口(第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35a)」を閉鎖する。
一方、「当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作」が完了せず(S606;NO)、しかも、入賞数が規定数に達していない場合は(S608;NO)、大当りラウンドを継続させたまま、図68の大当り遊技処理を抜けて、図61の遊技制御処理に復帰する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合(S602;YES)、図61の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、S606の処理で肯定的な判断がなされるか、若しくは、S608の処理で肯定的な判断がなされる。こうして、1回の大当りラウンドを終了する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」にあるときに、再度、大当り遊技処理(S600)が実行され、S604において「大当りラウンド」を実行中でないと判断されると(S604;NO)、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、何れの大当り遊技(「第1大当り遊技U」、「第1大当り遊技Dの基本タイプ」、「第1大当り遊技Dの変則タイプ」、「第2大当り遊技Uの変則タイプ」、「第2大当り遊技Uの基本タイプ」、「第2大当り遊技D」)においても、その大当り遊技中に実行した「大当りラウンド数」が「最終ラウンドとして設定されているラウンド数(「15」若しくは「4」)に達したか否かが判断される。そして、実行した「大当りラウンド」の回数(ラウンド数)が設定されているラウンド数に到達していなければ(S612;NO)、インターバル時間(例えば、2秒)が経過したことを確認した後(S614;YES)、新たな大当りラウンドを実行する(S616)。
一方、S612の処理において、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したと判断される場合は(S612;YES)、以下に示す「大当り遊技終了時処理(S800)」を行った後、大当り遊技処理(S600)を終了し、図61の遊技制御処理に復帰する。この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図69に示すように、大当り遊技フラグ(図65のS378を参照)を解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図65のS354を参照)」を参照することによって、「今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の大当り図柄」という。)」の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技モードを設定する処理等を行う。
つまり、「今回の大当り図柄(図64のS344の処理で停止した図柄)」が「通常大当り図柄」であった場合(S820;NO)には、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理(S840)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行う。そして、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「低確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。なお、「通常大当り図柄」は、「4R通常大当りA」、「15R通常大当りA」及び「4R通常大当りB」のうちの何れかを示す大当り図柄である。
また、今回の大当り図柄が「確変大当り図柄」である場合は(S820;YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)を行った後、S825の処理に移行する。ここで、「確変大当り図柄」は、「15R確変大当りA」、「15R確変大当りB」、「15R確変大当りC」、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」、「15R確変大当りL」、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」及び「4R確変大当りE」のうちの何れかを示す大当り図柄である。また、これらのうちで、「潜伏確変図柄」は、「4R確変大当りCを示す大当り図柄」と、「4R確変大当りEを示す大当り図柄」が、「潜伏確変大当りを示す大当り図柄(つまり、潜伏確変図柄)」である。
S825の処理では、今回の大当り図柄が「潜伏確変図柄」であるか否かを判断する(S825)。そして、「潜伏確変図柄」でないと判断される場合(S825;NO)には、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。
一方、S825の処理で「潜伏確変図柄」であると判断される場合(S825;YES)には、大当り発生時に開放延長フラグがセット(ONに設定)されていたか否かを判断し(S830)、セット(ONに設定)されていた場合(S830;YES)には、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。つまり、開放延長手段が作動している状態で「潜伏確変大当り」を生じた場合には、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードを「高確率通常変動モード」とするのではなく、「高確率短縮変動モード」とする。
また、S825の処理で「潜伏確変図柄」であると判断され(S825;YES)、かつ、大当り発生時に開放延長フラグが解除(OFFに設定)されていた場合(S830;NO)には、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率通常変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S860)、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。なお、実施例1では、開放延長手段が作動する遊技状態を特定遊技状態としている。また、後述する実施例2では、開放延長手段及び確率変動手段が作動する遊技状態を特定遊技状態としている。よって、実施例1において「S835」若しくは「S840」を経て「S850」と「S855」とを行う処理は、主制御基板200に搭載されたCPU201が「遊技状態設定手段」として行う処理の具体例を構成し、実施例2において「S822」と「S835」を経て「S850」と「S855」とを行う処理は、主制御基板200に搭載されたCPU201が「遊技状態設定手段」として行う処理の具体例を構成する。
F.大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)
次に、図70を用いて大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)の概要を説明する。大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)は、大当り遊技の進行に伴って行われるもので、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。この処理では、大当り遊技の進行に伴って、後述する「大当り演出処理」(図74を参照)の実行を制御するためのコマンドがサブ制御部220Aに向けて送信される。
図70に示すように、主制御基板200に搭載されたCPU201(主制御部200A)は、大当り遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S910;YES)、「大当り遊技開始指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S920)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。ここで、大当り遊技の開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技フラグ」をONに設定するとともに「第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35aの開放パターン」をセットするタイミング(図65のS370、S378を参照)で到来する。なお、「大当り遊技開始指定コマンド」は、サブ制御部220Aに「大当り遊技の開始を示す演出(所謂「ファンファーレ演出」)」の開始を指示するためのコマンドである。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、大当りラウンドの開始タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;YES)、「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S930)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。つまり、本実施例では、大当りの種類によって、「大当りラウンドの実行回数」が「15回」若しくは「4回」となっている。このため、CPU201は、発生した大当りの種類に応じて「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」、つまり「開始される各ラウンド数を指定するラウンド数指定コマンド」を、合計15回または合計4回出力する。なお、大当りラウンドの開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が図61に示す大当り遊技処理の「S616の処理」を行うタイミングで到来する。
また、CPU201が、大当りラウンドの終了タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;NO、S935;YES)、「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S940)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」は、サブ制御部220Aに「インターバル表示」を開始させるためのコマンドである。なお、大当りラウンドの終了タイミングは、CPU201が図61に示す大当り遊技処理の「S610の処理」を行うタイミングで到来する。
CPU201が、大当り遊技終了タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;N0、S935;N0、S945;YES)、「大当り遊技終了指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S950)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。ここで、大当り遊技終了タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技の終了条件」の成立を判断するタイミング(図61のS612;YES)で到来する。なお、サブ制御部220Aに「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは演出表示装置27等において「エンディング(大当り終了演出)」を実行する(図74のS1400、図15を参照)。
(7)演出制御処理
図71を用いて、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222の図示しないCPU)と協働して行う「演出制御処理」の概要について説明する。なお、図71には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理では、遊技機1に電源が投入されるか、リセットスイッチが押されると(950;YES)、先ず、初期化処理を行う(S960)。この後、電源がOFFになるまでの間(S2300で肯定判断されるまでの間)、図柄変動演出処理(S1100)、大当り演出処理(S1300)、連チャンモード関連処理(S1500)などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、サブ制御部220AのCPU220aの制御周期(タイマ割り込み周期)は略2msecとなっているため、図71のフロー図に示すS1100〜S1500の処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図71のフロー図に従ってサブ制御処理について説明する。
a.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図72に示すように、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンド(CHP)及び特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)である。なお、図柄変動演出処理(S1100)は、サブ制御基板220のCPU220aが「図柄変動演出実行手段」として行う処理の具体例を構成する。
サブ制御部220Aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定(S320a,S320b)の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、大当り時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1115)。そして、この演出パターンテーブルを用いて乱数抽選等により「大当り演出の変動パターン(演出表示装置27の表示画面27aで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の態様等)」を決定する処理(S1125)と、「大当り停止図柄(演出表示装置27の表示画面27aで大当りを確定表示する疑似図柄の態様)」を決定する処理(S1130)とを行った後、S1135の処理に移行する。
また、当否判定の結果が外れある場合には(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、外れ時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1120)。そして、この演出パターンテーブルを用いて乱数抽選等により「外れ演出の変動パターン(演出表示装置27の表示画面27aで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の実行有無、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等)」を決定する処理(S1125)と、「外れ停止図柄(演出表示装置27の表示画面27aで外れを確定表示する疑似図柄の態様)」を決定する処理(S1130)とを行った後、S1135の処理に移行する。
S1135の処理では、S1125の処理で決定した「演出パターン」及びS1130の処理で決定した「疑似図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、疑似図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1135)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。
S1135の処理に続いて、サブ制御部220Aは受信した変動パターン指定コマンド(CHP)に基づいて、今回の図柄変動演出(S1135で開始された図柄変動演出)での「通常操作態様に従う演出ボタン操作(演出ボタンSWの通常操作)の実行可否」を判断する(S1140)。つまり、今回の図柄変動演出に係る変動パターン指定コマンド(CHP)により特定される変動パターンが、ボタン操作演出(遊技者が演出ボタンSWに通常操作を施すことで図柄変動演出に変化を与えることが可能な演出)を含む図柄変動演出に対応する変動パターンであるか否かを判断する。この「ボタン操作演出対応の変動パターン」は、遊技者による演出ボタンSWの通常操作に対応する演出を行うのに十分な変動時間(図柄変動演出の実行時間)を特定するもの(例えば、30秒以上の実行時間を特定するもの)となっている。変動パターン指定コマンド(CHP)により特定される変動パターンが「ボタン操作演出対応の変動パターン」であれば、今回の図柄変動演出は「ボタン操作演出」を含むものとなり、その他のパターンであると「ボタン操作演出」を含まないものとなる。
S1140の処理において否定的な判断がなされる場合(S1140;NO)には、S1200の処理を行うことなくS1280の処理に移行する。一方、S1140の処理において肯定的な判断がなされる場合(S1140;YES)には、図73に示す「ボタン操作演出処理(S1200)」に移行する。このボタン操作演出処理(S1200)では、図柄変動演出の開始後(S1135)、その演出の実行中において「演出ボタンSWに施す操作を有効化するタイミング」が到来すると(S1215;YES)、演出ボタンSWを有効化する処理(S1220)と、「演出ボタンSWが有効化された旨の表示」を演出表示装置27の表示画面27aにおいて行うための処理(S1225)とを行う。
また、S1220の処理により、「遊技者が演出ボタンSWに施す通常操作を、演出表示装置27で実行される演出に反映させることができる期間」、つまり「操作有効期間」が開始される。また、S1220の処理により、表示画面27aに「演出ボタンSWの図形(画像)の表示」がなされる。つまり、遊技者に対して「演出ボタンSWの操作を行うことを促すための表示」がなされる。
そして、「演出ボタンSWに対して通常操作(中ボタンBCのみを押圧する操作)が施されたこと」を操作有効期間中に確認できない場合(S1230;NO)には、演出ボタンSWを無効化するタイミングが到来(操作有効期間が経過)したか否かを判断し(S1255)、操作有効期間が経過すると(S1255;YES)、演出ボタンSWを無効化する処理と表示画面27aから「演出ボタンSWの図形の表示」を消去する処理とを行う(S1260)。そして、そのままS1280の処理(図72参照)に移行する。
これに対して、「演出ボタンSWに対して通常操作が施されたこと」を操作有効期間中に確認すると(S1230;YES)、演出ボタンSWを無効化する処理と表示画面27aから「演出ボタンSWの図形の表示」を消去する処理とを行う(S1235)とともに、演出表示装置27において「演出ボタンSWの通常操作に対応するボタン演出(表示画面27aの背景色に変化を与える演出)」を開始させる(S1240)。そして、その「ボタン演出」の終了タイミングが到来すると(S1245;YES)、表示画面27aの背景色を元の色に戻してボタン演出を終了した後(S1250)、ボタン操作演出処理(S1200)を終了し、S1280の処理に移行する。
S1280の処理において、サブ制御部220Aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信される図柄停止コマンド(CZE)を受信したと判断すると(S1280;YES)、受信した図柄停止コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27における疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させ(S1285)、S1290の処理に移行する。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を終了させる。
S1290の処理では、連チャンモードフラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S1290)。ここで、連チャンモードフラグは、表示画面27aで図柄変動演出を行う際に、その表示画面27aに「称号名称の表示(コメント表示)Z3」(図5参照)を行う状況であることを示すフラグ(連チャンモード中であることを示すフラグ)であり、図76を用いて後述するように、「予定出球数が多い大当り遊技」が終了し、遊技機1の遊技モードが変動短縮モード(開放延長モード)になるとセット(ONに設定)され、遊技機1の遊技モードが低確率通常変動モードに移行したときに解除(OFFに設定)される。但し、本実施例では「予定出球数が多い大当り遊技」の発生契機となる大当りとしては「確変大当り」のみを予定し(図19、図20を参照)、「通常大当り」を予定しないため、連チャンモードフラグは遊技機1の遊技モードが「高確率変動短縮モード」になるとセットされ、低確率通常変動モードに移行したときに解除(OFFに設定)される。つまり、「15R確変大当りA」、「15R確変大当りB」、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」若しくは「15R確変大当りF」が発生すると、連チャンモードフラグはセット(ONに設定)される。なお、「連チャンモードフラグ」は、実質的に特定期間(「連チャン促進期間」+「時短期間」)であることを示すフラグである。
S1290の処理において、連チャンモードフラグが解除(OFFに設定)されていると判断されると(S1290;NO)、そのまま図柄変動演出処理(S1100)を終了する。一方、連チャンモードフラグがセット(ONに設定)されていると判断されると(S1290;YES)、今回の図柄変動演出の実行態様(演出履歴情報であって、連チャン情報を構成する。)を実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)に記憶した後(S1295)、図柄変動演出処理(S1100)を終了する。
b.大当り演出処理(S1300)
大当り演出処理(S1300)は、本遊技機1が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り演出処理(S1300)は、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が「大当り演出実行手段」として行う処理の具体例を構成する。図74に示すように、大当り演出処理(S1300)では「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると(S1305;YES)、大当り開始演出(ファンファーレ演出)を実行する(S1310)。
ここで、本遊技機1においては、大当りを生ずると、主制御部200Aからサブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドが送信される(図70を参照)。つまり、主制御部200Aは、「大当り遊技フラグ」をセット(ONに設定)するとともに「第1大入賞口31a若しくは第2大入賞口35aの開放パターン」をセットするタイミングで(図65のS370、S378を参照)、サブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドを送信する(図70のS920を参照)。
大当り遊技開始指定コマンドを受信したサブ制御部220Aは、受信した大当り遊技開始指定コマンドを解析して、今回の大当りの種類(「15R確変大当りA」、「15R確変大当りB」、「15R確変大当りC」、「15R確変大当りD」、「15R確変大当りE」、「15R確変大当りF」、「15R確変大当りH」、「15R確変大当りL」、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R確変大当りC」、「15R通常大当りA」、「4R通常大当りA」若しくは「4R通常大当りB」のうちの何れか)を特定し、演出表示装置27等において、今回の大当りの種類に対応した大当り開始演出(ファンファーレ演出)を実行する(S1310)。
この大当り開始演出(ファンファーレ演出)を終了すると、サブ制御部220Aは、開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)を順次、受信する。そして、サブ制御部220Aは、開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)を受信する度に、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出(大当り遊技の種類に応じた大入賞口の開放時の演出)を行うための「ラウンド演出実行処理(S1320)」を実行する。
つまり、大当りが発生した場合、主制御部200Aは大当り遊技開始指定コマンドを送信した後、「大当りラウンドを開始させるタイミング(図70のS925;YES、S930)」で「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」をサブ制御部220Aに送信する。これにより、図74に示すように、サブ制御部220Aは「第1回目の開放指定コマンド(第1ラウンドの開始を指定するコマンド)」を受信することになるため(S1315)、表示画面27aにおいて「第1回目のラウンド演出(1ラウンドであることを示す演出)」を行う(S1320)。すなわち、開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)を受信すると、大当り遊技の種類に応じた大入賞口開放演出(ラウンド演出)を実行し(S1320)、S1370の処理に移行する。
前述のように、主制御部200Aは「大当りラウンドを終了させるタイミング」でサブ制御部220Aに向かって「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」を送信する(図70のS935;YES、S940)。そして、サブ制御部220Aは、図74に示すように、この「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」を受信すると(S1370;YES)、実行中のラウンド演出を終了するとともに、演出表示装置27等において「大入賞口閉鎖中演出(インターバル表示であって、各ラウンド間の演出表示である。)」を開始する(S1375)。
更に、サブ制御部220Aは、後続する「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」を受信する毎に「大入賞口閉鎖中演出(インターバル表示)」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」を受信する毎に「大入賞口閉鎖中演出(インターバル表示)」を開始する。このように、「ラウンド演出」は「大入賞口閉鎖中演出(インターバル表示)」を挟みつつ、最終ラウンドの表示を行うまで繰り返される。
このように、大当り演出を実行するなか、最終ラウンドが終了するタイミングで主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると(図70のS945;YES、S950)、サブ制御部220Aは、その「大当り遊技終了指定コマンド」を受信する(S1380;YES)。そして、「大当り遊技終了指定コマンド」を受信したサブ制御部220Aは、大当り遊技終了時演出処理(S1400)を実行した後、大当り演出処理(S1300)を終了する。
図75に示すように、この大当り遊技終了時演出処理(S1400)が起動すると、演出表示装置27等において「エンディング演出(大当り終了演出)」を実行する(S1405)とともに、連チャン情報に関する処理(S1430、1440)若しくは今回の大当り演出の実行態様(演出履歴情報)に関する処理(S1418)を行う。つまり、サブ制御基板220のCPU220aは、大当り遊技終了時演出処理(S1400)が起動すると、「エンディング演出(大当り終了演出)」を実行する(S1405)とともに、S1380の処理で受信した「大当り遊技終了指定演出コマンド」が「初当り時の大当り遊技終了指定コマンド」であるか否かを判断する(S1410)。
つまり、S1410の処理では、「大当り遊技終了指定演出コマンド」が、「通常モードにおいて発生するとともに連チャンモードの開始契機となる大当り」に係る大当り遊技(以下、「再開契機大当り遊技」という。)の終了時に、サブ制御部220Aに送信されたものであるか否かを判断する。ここで、「再開契機大当り遊技」は、通常「第1当否判定を経て生じた大当りに係る大当り遊技」であり、「再開契機大当り遊技」を「第1当否判定を経て生じた大当りに係る大当り遊技」のうち「潜伏確変大当りに係る大当り遊技を除くもの」とすることができる。つまり、図19に示す「第1大当り遊技Uの変則タイプ・c1」、「第2大当り遊技Uの基本タイプ・b1」、「第2大当り遊技Uの基本タイプ・b3」、「第1大当り遊技Dの変則タイプ・d1」及び「第2大当り遊技Dの変則タイプ・a3」の何れかを「再開契機大当り遊技」とすることができる。但し、本実施例では、これらの大当り遊技のうち、予定出球数が多い「第1大当り遊技Dの変則タイプ・d1(予定出球数;1518球)」と、同じく予定出球数が多い「第1大当り遊技Uの変則タイプ・c1(予定出球数;1104球)」を「再開契機大当り遊技」としている。すなわち、「遊技者にとって連チャンしたと認識し易い大当り遊技」のみを「再開契機大当り遊技(S1410の処理の肯定的な判断に結び付く大当り遊技)」とし、遊技に減り張りを付けることとしている。
なお、サブ制御部220Aは、S1410の処理に際して「大当り遊技の実行契機となった大当り」の発生時の遊技モードが「低確率通常変動モード(図65のS430を参照)」であった場合に、当該発生時に「通常モード(連チャンモードではない。)」であったと判断することができる。また、サブ制御部220Aは、S1410の処理に際して「大当り遊技の種類(再開契機大当り遊技であるか否か)」を、前述の特別図柄停止情報指定コマンド(図72のS1105の処理を参照)に基づいて判断すること等ができる。
S1410の処理において、「大当り遊技終了指定コマンド」が「再開契機大当り遊技」の終了に係るコマンドでないと判断すると(S1410;NO)、今回の大当り演出の実行態様(演出履歴情報)を実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)に記憶する処理を行った後(S1418)、大当り遊技終了時演出処理(S1400)を終了する。
S1410の処理において、「大当り遊技終了指定コマンド」が「再開契機大当り遊技」の終了に係るコマンドである判断される場合には(S1410;YES)、エンディング演出開始から所定時間(本実施例では「8秒」)が経過するまでに、演出ボタンSWに対して特別操作が施されたか否かを判断する(S1415、S1435)。なお、「特別操作」は、前述のように「中ボタンBC」と「右ボタンBR」と「左ボタンBL」の3つのボタンをすべて同時に長押し(約3秒押圧)する操作である。
そして、エンディング演出開始から所定時間(8秒)が経過するまでに、演出ボタンSWに特別操作が施されると(S1415;YES、S1435;NO)、現在記憶している連チャン情報を維持する処理(連チャン情報記憶手段の記憶内容を保持する処理)を行った後(S1430)、大当り遊技終了時演出処理(S1400)を終了する。一方、エンディング演出開始から所定時間(8秒)が経過するまでに、演出ボタンSWに特別操作が施されなった場合(S1415;NO、S1435;YES)には、連チャン情報を消去する処理(連チャン情報記憶手段の記憶内容を消去する処理)を行った後(S1440)、大当り遊技終了時演出処理(S1400)を終了する。
ここで、S1430の処理で維持されたり、S1440の処理で消去される連チャン情報は、以前の連チャンモード中において「S1418の処理で記憶した大当り演出の実行態様(演出履歴情報)」や「S1295の処理で記憶した図柄変動演出の実行態様(演出履歴情報)」のうち、「実行態様記憶手段(連チャン情報記憶手段)」に現在記憶されているもの(維持されているもの)である。例えば、「連チャンモード中の連チャン回数」、「連チャンモード中の大当り発生に係る図柄変動演出の実行態様(演出実行回数(図柄変動回数)」、「リーチパターン」、「演出ボタン操作状況」、「連チャンモード中の大当り演出の実行態様(バトル勝敗、バトル対戦相手など)」を例示できる。なお、S1430の処理及びS1440の処理は、サブ制御基板220のCPU220aが「連チャン情報保持消去手段」として行う処理の具体例を構成する。
c.連チャンモード関連処理(S1500)
図76に示すように、連チャンモード関連処理(S1500)が起動すると、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)は、モード指定コマンドを受信したか否かを判断する(S1505)。モード指定コマンドは、大当り遊技の終了時(図69のS860)若しくは変動短縮カウンタが「ゼロ」になったとき(図65の404;YES、S430)に、主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって送信される。そして、モード指定コマンドを受信していなければ(S1505;NO)、そのまま連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。
モード指定コマンドを受信した場合(S1505;YES)には、連チャンモードフラグが解除(OFFに設定)されている否かを判断し(S1510)、解除(OFFに設定)されていれば(S1510;YES)、受信したモード指定コマンドが、「予定出球数が多い大当り遊技」の終了後に主制御部200Aから送信された「高確率短縮変動モードを指定するコマンド」であるか否かを判断する(S1515)。つまり、「第1大当り遊技U」、「第1大当り遊技Dの基本タイプ」若しくは「第1大当り遊技Dの変則タイプ」を実行した後に主制御部200Aから送信されたモード指定コマンドであるか否かを判断する(S1515)。
なお、本実施例では、前述のように、連チャンモード(特定遊技状態となる時期)を「開放延長手段が作動する時期(期間)」としているため、時短期間中も連チャンモードに含まれる。このため、原則的には「大当り遊技の実行後に低確率短縮変動モードを指定するモード指定コマンドを受信した場合」も、S1515の処理において肯定的な判断を行うことが可能である。但し、本実施例では、連チャンモードへの移行契機を「予定出球数が多い大当り遊技が発生した場合」に限定している。つまり、「上皿部材5内の遊技球が少し増える程度の賞球」が払い出される程度の「大当りとは認識し難い大当り」の発生を、連チャンモードへの移行契機から除外している。そして、通常大当りに係る大当り遊技(第2大当り遊技U・基本タイプ、第2大当り遊技D・変則タイプ等、図19、20を参照)は、何れも「予定出球数が少ない大当り遊技」であるため、S1515の処理において「予定出球数が多い大当り遊技」の終了後に主制御部200Aから送信された「高確率短縮変動モードを指定するコマンド」であるか否かを判断することとしている。なお、連チャンモードへの移行の有無を「予定出球数」に基づいて判断しない場合には、大当り遊技の実行後に「低確率短縮変動モードを指定するモード指定コマンド」を受信した場合も、S1515の処理において肯定的な判断を行うことができる。
S1515で否定的な判断を得た場合(S1515;NO)には、そのまま連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。一方、S1515で肯定的な判断を得た場合(S1515;YES)には、連チャンモードフラグをセット(ONに設定)する処理(S1520)と、連チャンカウンタを「+1」する処理(S1525)と、「連チャンモードに関する初回対応画像」をセットする処理(S1530)とを行った後、連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。ここで、連チャンカウンタは、特定期間中に生ずる「予定出球数が多い大当り遊技」の累積的な実行回数を示すカウンタである。また、「連チャンモードに関する初回対応画像」とは、「高確率短縮変動モードで初めて図柄変動遊技を実行することを示す称号名称」の画像(イメージデータ)である。S1530の処理により、「高確率短縮変動モードで初めて図柄変動遊技を実行することを示す称号名称」が表示画面27aに表示される。具体的には、前述の「祇園のイカくん」なる称号名称(図27のNO.1)が表示画面27aに表示される。
S1510の処理で、連チャンモードフラグがセット(ONに設定)されていると判断された場合には(S1510;NO)、モード指定コマンドが指定する遊技モードが「低確率通常変動モード」であるか否かを判断する(S1535)。そして、S1535の処理で肯定的な判断を得た場合(S1535;YES)には、図柄変動遊技の開始(S1540;YES)を待って、連チャンモードフラグを解除(OFFに設定)する処理(S1545)と、連チャンカウンタをクリアする処理(S1550)と、連チャンモード対応画像をクリアする処理(S1555)とを行った後、連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。つまり、開放延長手段の作動が停止されること(時短状態の終了)に伴い、表示画面27aに表示されている称号名称を消去する処理を行う。
一方、S1535の処理で否定的な判断を得た場合(S1535;NO)には、S1560の処理に移行する。ここで、本遊技機1では、連チャンモードフラグがセットされた状態(特定期間)で大当りを生じた場合には、たとえ、その大当りが「潜伏確変大当り」であっても、当該大当り遊技の終了後の遊技モードを「高確率通常変動モード」ではなく「高確率短縮変動モード」に設定することとしている。このため、S1510の処理及びS1535の処理で否定的な判断を得た場合(S1510;NO、S1535;NO)には、S1505の処理で受信した「モード指定コマンド」が指定する遊技モードは「高確率短縮変動モード」若しくは「低確率短縮変動モード」ということになる。
そこで、S1560の処理では、前述のS1505の処理で受信した「モード指定コマンド」が、「予定出球数が多い大当り遊技」の終了後に主制御部200Aから送信された「高確率短縮変動モードを指定するコマンド」若しくは「予定出球数が多い大当り遊技」の終了後に主制御部200Aから送信された「低確率短縮変動モードを指定するコマンド」であるか否かが判断される(S1560)。そして、S1560の処理で肯定的な判断を得た場合(S1560;YES)には、連チャンカウンタを「+1」する処理(S1565)と、「受信コマンドや演出履歴情報に応じた連チャンモードに対応する画像」をセットする処理(S1570)とを行った後、連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。
一方、S1560の処理で否定的な判断を得た場合(S1560;NO)、つまり、前述のS1505の処理で受信した「モード指定コマンド」が、開放延長手段作動中に生じた「予定出球数が少ない大当り遊技」の終了後に送信された「高確率短縮変動モードを指定するコマンド」である場合には、連チャンカウンタを「+1」する処理を行うことなく、「受信コマンド、演出履歴情報に応じた連チャンモードに対応する画像」をセットする処理(S1570)を行った後、連チャンモード関連処理(S1500)を終了する。つまり、本実施例では「予定出球数が少ない大当り遊技」を連チャン数に加算しないこととしている。ここで、S1570の処理は、大当り遊技の終了後、図柄変動遊技を開始するに際して「優先度が最も高い称号名称」を表示画面27aに表示するための処理であり、この処理でセットされる画像は、表示画面27aに表示される称号名称の画像(イメージデータ)である。
(8)実施例の効果
本遊技機1では、連チャンモードが終了した後の通常モード(電サポ状態とならない遊技モード)にて大当りが発生し、これに係る大当り遊技が開始されてから終了するまでの所定時期に、演出ボタンSWに対して特別操作が施された場合には、連チャン情報記憶手段(実行態様記憶手段)に記憶されている連チャン情報を保持する。また、演出ボタンSWに特別操作が施されなかった場合には、連チャン情報記憶手段(実行態様記憶手段)に記憶されている連チャン情報を消去する。
つまり、所謂「初当り」であって「予定出球数が多く、しかも電サポ状態への移行契機となる大当り」に係る大当り遊技が終了するときの所定時期に、演出ボタンSWに対して特別操作を施すと、前回の連チャンモード中に行われた「図柄変動演出」や「大当り演出」に関する情報(連チャン情報)を、今回の連チャンモード中の図柄変動演出に反映させる。従って、本遊技機1によると、「何度遊技してもなかなか見ることのできなかったはずの図柄変動演出」が見易くなる。つまり、連チャン回数の増加に伴い出現し得る図柄変動演出を比較的早く体感できる機会を遊技者に与えることができるため、遊技者の遊技意欲の向上(遊技興趣の向上)を図ることができる。また、連チャン情報に応じた様々な演出実行態様が無駄にならないようにすることができ、十分に活用することができる。