(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態における遊技機1の部分的な斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾ランプ(LED)を有する枠用照明装置10(図示を省略)と、後述する払出装置100から払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上受け皿11と、上受け皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下受け皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、後述する上受け皿11の上方側の左右にそれぞれ設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10(図示を省略)は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置100から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10a(図示を省略)を備えている。
上受け皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上受け皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上受け皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択レバー装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17に対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ17a(図4参照)と、演出ボタン17を振動させるためのボタン駆動モータを有するボタン駆動装置17b(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択レバー装置18は、左右及び前後に操作されることで選択操作などの操作を行うことが可能な操作レバー19と、操作レバー19に接続されて、操作レバー19に対する操作を検出するためのレバー操作検出スイッチ19a(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上受け皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている(図2(a)参照)。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上受け皿11と下受け皿12との間には、上受け皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下受け皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下受け皿12に遊技球が満杯となったことを検出する満杯検出スイッチ32a(図4参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下受け皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置100による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図4参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図4参照)と、発射ハンドル15を所定の態様で発光させるためのハンドル発光装置15cが設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
ハンドル発光装置15cは、発射ハンドル15の前側部分を構成するとともに前方に向けて膨出するドーム状に形成され、光を透過可能なレンズ部材によって画成される内部空間に複数のLEDが配設されている。このLEDが発光することで発射ハンドル15を所定の態様で発光させる発光演出(例えば、後述する大当たり遊技が発生することを報知するための確定演出など)を実行することが可能となっている。また、ハンドル発光装置15cの前端部には、後述する送風装置21から送り出される風(空気)の吹き出し口となる送風口15dが開設されている。
ガラス枠4の裏面側には、発射操作装置13に対応する位置に所定の態様で風(空気)を送り出すための送風装置21(図4参照)が設けられている。送風装置21は、風(空気)を送り出すための送風部(図示省略)と、この送風部を作動させるためのモータ(図示省略)とを備えており、送風部によって送り出された風(空気)が発射操作装置13の基体14及びハンドル発光装置15cの内部を通って送風口15dから遊技者の手に向けて送出される。この送風装置21が作動することで発射ハンドル15を操作している遊技者の手に向けて所定の態様で風(空気)を送出する送風演出(上述した確定演出など)を実行することが可能となっている。
なお、送風装置21を発射操作装置13に対応する位置に設けるのではなく、外枠2の飾り板2b部分やガラス枠4の透明部材8aの周囲等に設け、遊技者に向けて風(空気)を送り出すようにしてもよい。また、送風装置21を複数設けてもよい。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部25と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図4参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図4参照)が設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図4参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図4参照)によって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35と、内側レール35の外側に位置する湾曲形状の外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図4参照)によって検出されると、所定個数(例えば3個)の遊技球が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な左側第1始動口45C(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この左側第1始動口45Cに入賞(入球)した遊技球が左側第1始動口検出スイッチ45a(図4参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば4個)が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(第1特図保留となる特図判定情報が記憶)される。
なお、本実施形態に係る遊技機1には、上述した左側第1始動口45Cに加え、右側遊技領域に右側第1始動口45Dが設けられている。すなわち、本実施形態の遊技機1には、左側遊技領域に設けられた左側第1始動口45Cと、右側遊技領域に設けられた右側第1始動口45Dとの、二つの第1特別図柄の始動入賞領域が設けられている。以下の説明において、左側第1始動口45Cと右側第1始動口45Dとを総称して、単に「第1始動口45」と記載する場合がある。
図2(b)に示すとおり、右側遊技領域には、右側遊技領域に向けて発射された全ての遊技球が流入する上流流路91aと、該上流流路91aから流出した遊技球のほぼ全てが流入する中央流路91bと、中央流路91bから流出した遊技球が流入する第1下流流路91cと、第1下流流路91cに流入せずに左側に跳ねた遊技球が流入する第2下流流路91dが設けられている。
図2(b)に示すとおり、上流流路91aの上流端部には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)と、普図ゲート44を通過した遊技球を検出するゲート検出スイッチ44a(図4参照)が設けられている。
そして、普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aで検出されると、払出装置100(図3参照)からの賞球の払出はないが、補助遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(普図保留となる普図判定情報が記憶)される。また、大当たり遊技の実行に係る条件装置が作動している場合には、大当たり遊技を開始(後述するラウンド遊技を連続して実行させる役物連続作動装置を作動)させるための処理が行われる。
図2(b)に示すとおり、中央流路91bの途中には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選して大当たり遊技が実行されること)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49が設けられている。
図2(b)に示すとおり、第1可変入賞部49は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(中央流路91bの底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口50に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図4参照)と、第1大入賞口検出スイッチ50aで検出された遊技球を排出するための排出口57が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第1大入賞口開閉部材51が開状態に変換されると、第1大入賞口開閉部材51の上面を転動していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に入賞する。そして、第1大入賞口50に入賞した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。
図2(b)に示すとおり、第1下流流路91cの途中には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選して補助遊技が実行されること)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図2(b)中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(第1下流流路91cの底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な可動部材47と、可動部材47の直下で上方に向けて開口する右側第1始動口45D(第1特別図柄の始動入賞領域)と、右側第1始動口45Dに入賞(入球)した遊技球が右側第1始動口検出スイッチ45b(図4参照)と、可動部材47を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで右側第1始動口45Dを閉状態に変換すると共に、可動部材47を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで右側第1始動口45Dを開状態に変換するための右側第1始動口開閉ソレノイド47b(図4参照)が設けられている。
そして、補助遊技中において可動部材47が開状態に変換されると、可動部材47が閉状態のときに可動部材47の上面を転動していた遊技球や、可動部材47の開状態中に可変始動部46に到達した遊技球が、右側第1始動口45Dに入賞する。そして、右側第1始動口45Dに入賞した遊技球が右側第1始動口検出スイッチ45b(図4参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば1個)が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(第1特図保留となる特図判定情報が記憶)される。
このように、本実施形態の遊技機1には、左側遊技領域に設けられて遊技球が常時入賞(入球)可能な左側第1始動口45Cと、右側遊技領域に設けられて可動部材47が開状態とされることで入賞(入球)可能となる右側第1始動口45Dとの、二つの第1始動口45が設けられている。なお、遊技球が左側第1始動口45C及び右側第1始動口45Dのいずれかの第1始動口45に入賞して、左側第1始動口検出スイッチ45a又は右側第1始動口検出スイッチ45bにより検出されると、第1特図保留となる特図判定情報が記憶される。
飾り枠40の下方であって可変始動部46の左斜め下方には、所定条件の成立(特別遊技判定で小当たりに当選して小当たり遊技が実行されること)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部52が設けられている。
図2(b)に示すとおり、第2可変入賞部52は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材54と、第2大入賞口開閉部材54の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口53(入賞領域)と、第2大入賞口53に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ53aと、第2大入賞口開閉部材54を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材54を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド54b(図4参照)が設けられている。
そして、小当たり遊技中において第2大入賞口開閉部材54が開状態に変換されると、第2大入賞口開閉部材54の上面を転動していた遊技球や第2大入賞口53に到達した遊技球が第2大入賞口53に入賞する。そして、第2大入賞口53に入賞した遊技球が第2大入賞口検出スイッチ53aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば10個)の遊技球が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。
なお、第1大入賞口50に遊技球が入賞した場合の賞球数(15個)よりも、第2大入賞口53に遊技球が入賞した場合の賞球数(10個)が少なくなるようにしたが、賞球数を逆にしてもよいし、賞球数を同じにしてもよい。
図2(b)に示すとおり、第2可変入賞部52の上方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第2始動口48(第2特別図柄の始動入賞領域)が設けられている。第2下流流路91dを流下した遊技球は、複数の釘と接触して第2始動口48に案内される。第2始動口48に入賞(入球)した遊技球が右側第2始動口検出スイッチ48a(図4参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば1個)が払出装置100(図3参照)から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技と小当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(第2特図保留となる特図判定情報が記憶)される。
図1に示すとおり、右側遊技領域の前方には、後方を透視可能とする装飾部材91によって覆われた状態となっている。また、装飾部材91の裏面には、前方突起部材91cが設けられている。より具体的に説明すると、図2(b)に示すとおり、第1下流流路91cの前方(可動部材47の直上)となる位置には、後方に向けて突出する複数の前方突起部91e2が間隔を空けて設けられている。さらに、第1下流流路91cの奥壁(可動部材47の直上)には、前方突起部91e2と互い違いになるように複数の後方突起部91e1が設けられており、後方突起部91e1と前方突起部91e2とで蛇行流路が形成されることで第1下流流路91cにおける遊技球の流下速度(流下勢)を減衰させるようになっている。
ここで、図1に示すとおり、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、左側第1始動口45Cの何れかに入賞したり、アウト口39に流入したりすることになる。そのため、左側遊技領域を流下してきた遊技球は、右側遊技領域に設けられる普図ゲート44を通過したり、第2始動口48、可変始動部46(右側第1始動口45D)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部52(第2大入賞口53)に入賞(通過)したりすることはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、図2(b)に示すとおり、普図ゲート44や上流流路91aを経由して中央流路91b、第1下流流路91c、第2下流流路91dなどを流下し、その途中で第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、可変始動部46(右側第1始動口45D)、第2始動口48、第2可変入賞部52(第2大入賞口53)の何れかに入賞したり、アウト口39に流入したりすることになる。そのため、右側遊技領域を流下してきた遊技球は、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43及び左側第1始動口45Cに入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、左側第1始動口45C、右側第1始動口45D、第2始動口48、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞して一般入賞口検出スイッチ43a、左側第1始動口検出スイッチ45a、右側第1始動口検出スイッチ45b、第2始動口検出スイッチ48a、第1大入賞口検出スイッチ50a及び第2大入賞口検出スイッチ53aに検出された遊技球を受け入れて集合させながら流下させる入賞球流路が設けられる。この入賞球流路を通過した遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66と、後述する大当たり遊技(特別遊技)中や高確率遊技状態中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45(左側第1始動口45C及び右側第1始動口45D)への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第1特別図柄の大当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口48への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第2特別図柄の大当たり判定及び小当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる補助遊技判定(普通図柄の当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
特別遊技判定とは、第1始動口45又は第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技や小当たり遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口48への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第2特別図柄の停止表示が行われる。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、特別遊技判定の結果を示す態様(大当たり態様、小当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、特別遊技判定において大当たり遊技(特別遊技状態)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技(特別遊技状態)」というのは、インターバルを挟んで大入賞口が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技を所定回数(例えば、2回、6回、16回など)行う遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。つまり、「大当たり遊技(特別遊技状態)」は、遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技状態)の何れかを実行可能となっているが、詳しくは後述する。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を示す態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技(当たり遊技)」というのは、右側第1始動口45Dが所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における右側第1始動口45Dの最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても右側第1始動口45Dに所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技(当たり遊技)」は、第1特別図柄の変動表示が実行され易い(変動表示の開始条件が成立し易い)遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)の何れかを実行可能となっているが、詳しくは後述する。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1特図保留)の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口48に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2特図保留)の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2特図保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別遊技判定において大当たりに当選した場合には、「1」〜「9」の何れかを停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにするとよい。なお、特別図柄の変動表示の開始前は前回の変動表示の停止結果がLEDの点灯によって表示された状態となっているので、変動表示の開始時はLEDの消灯からスタートさせることで変動表示が開始されたことが把握し易くなる。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの両側であって第1画像表示装置70(メイン液晶)の両側には、第1画像表示装置70(メイン液晶)よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が左右それぞれに設けられ、演出空間40aの下部には、可動演出部材73が設けられ、演出空間40aの下部には、レーザー光を照射させてレーザーエフェクト(LE)演出を行う複数のレーザー照射装置76と、遊技領域5aの外側には、特別図柄の変動表示が実行されていることを報知する変動報知LED59が設けられ、演出空間40aの前面部には、後方を透視可能とする透明な導光板69aに設けられる発光領域を複数のLEDからの照射光によって所定の態様で発光させる導光板発光装置69が設けられている。
第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示が行われていない場合に実行される客待ち演出や特別図柄の変動表示が行われている場合に実行される変動演出(演出図柄70aの変動表示やキャラクタを用いた表示演出等)等がある。
なお、以下の説明において、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)の双方又はいずれかにより形成され、演出表示が表示される領域を総称して、「演出表示領域72」と記載して説明する場合がある。
なお、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されることとしてもよい。また、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されることとしてもよい。さらに、以下の実施形態の説明において、第1画像表示装置70(メイン液晶)又は第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されるものとして説明するものは、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に亘り表示されるものとしてもよい。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を変動表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の終了に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが特別遊技判定(大当たり判定、小当たり判定)の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様、小当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(第1特別結果態様)は、「333」や「777」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせ等であり、小当たり態様(第2特別結果態様)は、特殊な演出図柄70aの組み合せであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。なお、小当たり態様を特殊な演出図柄70aの組み合わせとせずに、ハズレ態様と同一の態様としてもよい。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであっても良いし、その場での切り替わりや回転(自転)などであっても良い。
また、演出図柄70aの変動表示中には、特別遊技判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
図1に示すように、第1画像表示装置70(メイン液晶)には、現在の第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンを表示するための第1保留アイコン表示領域70Cや、現在の第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンを表示するための第2保留アイコン表示領域70Dや、実行中の特別図柄(演出図柄70a)の変動表示に対応する(関連した)当該変動アイコンTHを表示するための当該変動アイコン表示領域70E等が形成されている。
図63(a)の演出の一例で示すとおり、第1保留アイコン表示領域70Cは、当該変動アイコン表示領域70Eに近い側から第1表示部70C1、第2表示部70C2、第3表示部70C3、第4表示部70C4といった形で区画されており、各表示部70C1〜70C4には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70C1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70C2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70C3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70C4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3、第4表示部70D4といった形で区画されており、各表示部70D1〜70D4には、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該変動アイコン表示領域70Eは、第1保留アイコン表示領域70Cや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該変動アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1に表示されていた第1保留アイコンが移動(シフト)してくることで当該変動アイコンが表示され、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該変動アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該変動アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1画像表示装置70(メイン液晶)で演出図柄70aの変動表示を行うようにしたが、第2画像表示装置71(サブ液晶)で演出図柄の変動表示を行ってもよいし、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)の両方で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
また、図63(a)に示すように、第1画像表示装置70(メイン液晶)には、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示に対応して小図柄70bを表示させるための小図柄表示領域KZや、第1特図保留数(U1)を数字で表示するための第1特図保留数表示領域HS1や、第2特図保留数(U2)を数字で表示するための第2特図保留数表示領域HS2等が形成されている。
小図柄70bは、演出図柄70aを縮小させた態様で表示される図柄である。図63(a)に示すとおり、小図柄70bは、小図柄表示領域KZに表示される。また、小図柄表示領域KZは、第1画像表示装置70(メイン液晶)の上下方向の略中央であって左端近傍に設けられている。より詳細に説明すると、小図柄表示領域KZは、可動演出部材73が第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央まで上昇する動作を行った際に、可動演出部材73に覆い隠されずに遊技者が視認可能となる領域に形成されている。小図柄70bは、特別図柄の変動表示中には、高速で変化するように表示され、特別図柄の変動表示が終了すると演出図柄70aにより示される図柄と同じ図柄が停止表示される。
図63(a)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、小図柄表示領域KZに3つの小図柄70bが縦一列に表示される。なお、3つの小図柄70bは、横一列に並んで表示されるものであってもよい。また、小図柄表示領域KZは、第1画像表示装置70(メイン液晶)の右側、あるいは上方に表示されるものであってもよい。さらには、小図柄表示領域KZは、第2画像表示装置71(サブ液晶)に設けられるものとしてもよい。
遊技機1は、第1画像表示装置70(メイン液晶)の略中央に3つの演出図柄70aを停止表示させるとともに、第1画像表示装置70(メイン液晶)の左端近傍(小図柄表示領域KZ)において、3つの小図柄70bを停止表示させて、特別遊技判定の判定結果を報知するようにしている。
ここで、演出図柄70aは、可動演出部材73の上昇動作により、可動演出部材73に覆い隠されて視認が困難、あるいは視認することができなくなるタイミングが発生することが想定される。仮に、小図柄70bを表示させずに、演出図柄70aのみにより第1画像表示装置70(メイン液晶)上での特別遊技判定の結果を表示(報知)することとすると、可動演出部材73が上昇動作を行った際に何らかの理由(可動演出部材73の作動バグなど)で上昇して演出図柄70aを覆い隠した状態で停止してしまった場合、演出図柄70aにより示される特別遊技判定の結果と、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61により表示される結果とが、1対1の関係で同期して確定停止しているか否かが不明瞭となる。その結果、遊技者の誤認を招くおそれが発生する。
遊技機1では、可動演出部材73が上昇動作を行った際に何らかの理由で上昇したまま演出図柄70aを覆い隠すように停止してしまった場合であっても、可動演出部材73に覆い隠されない位置に小図柄70bが表示される。そのため、遊技機1は、特別遊技判定の判定結果が報知されるタイミングにおいて、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示される結果と、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61により表示される結果とが同期して確定表示されているか否かを明確にすることができる。その結果、遊技機1は、遊技者の誤認を招くリスクを低減することができる。
特殊図柄(所謂、第4図柄)は、変動報知LED59が点灯した状態で表示される大当たり又は小当たりの場合の表示態様と、変動報知LED59が消灯した状態で表示されるハズレの場合の表示態様とがあり、特別図柄の変動表示の開始に伴って変動報知LED59の点滅が開始され、特別図柄の変動表示の停止に伴って特別遊技判定の結果を示す態様で停止するようになっている。なお、特殊図柄は、第1画像表示装置70(メイン液晶)の隅部に、所定の態様で表示されるものであってもよい。例えば、特殊図柄は、第1画像表示装置70(メイン液晶)の隅部において、大当たり態様である特殊図柄「〇」、ハズレ態様及び小当たり態様として特殊図柄「×」が表示され、特別図柄の変動表示の開始に伴って「〇」と「×」とが交互に表示されるものであってもよい。
可動演出部材73は、変動演出の実行中や特別遊技の実行中に、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置74によって発光することで発光演出を行うことが可能となっており、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置75(図4参照)によって移動、あるいは可動演出部材73を構成する部材の相対位置が変化(可動演出部材73の外形が変形)することで変位演出を行うことが可能となっている。
具体的には、可動演出部材73は、演出図柄70aの変動表示の進行状態や特別遊技の進行状態に合わせて複数のランプ(LED等)を所定の発光色で発光することで発光演出を行うようになっている。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の端部寄り(下方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央寄り(上方)に位置する演出位置(第2位置)との間で移動(上昇、下降)することで変位演出を行うようになっている。なお、演出ボタン17の操作によって発光演出や変位演出を行うように構成してもよい。
変動報知LED59は、LEDにより構成され、第1特別図柄に対応する第1変動報知LED59aと、第2特別図柄に対応する第2変動報知LED59bとが設けられている。第1変動報知LED59aは、第1特別図柄の変動表示の開始に対応して点滅を開始し、第1特別図柄の変動表示の停止に対応して点滅を停止することで、第1特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。第2変動報知LED59bは、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して点滅を開始し、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して点滅を停止することで、第2特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置100、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置100に供給する遊技球貯留部101、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置100の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置110Aの上部及び演出制御装置130Aの全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の輝度の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
なお、切替スイッチ22は、カバー部材23を開放することで遊技店の店員による操作が可能となっているが、遊技機1の裏面側であってカバー部材23に覆われていることで遊技者による操作が不能又は困難な位置に設けられた操作部となっている。
また、切替スイッチ22をガラス枠4の開放時に遊技店の店員が操作可能なように遊技盤取付枠の前面側、若しくは、ガラス枠4の裏面側に設けるようにしてもよいし、切替スイッチ22を遊技機前面側から遊技店の店員及び/又は遊技者が操作可能であって操作レバー19よりも操作が困難な位置、例えば、ガラス枠4の上部や側部などに設けるようにしてもよい。
(遊技機1の制御構成)
次に、図4を用いて遊技機1の制御構成について具体的に説明する。図4は、本発明の実施形態における遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する。主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b及び演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c(揮発性記憶手段に相当)を備えた主制御ワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポート及び出力ポート等を備えている。メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶されたプログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行うことで、被制御装置(各種ソレノイドや各種表示器)を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130等に送信したりする。
ここで、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンド(データ)を通信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンド(データ)を通信可能に構成されている。
主制御基板110の入力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、左側第1始動口検出スイッチ45a、右側第1始動口検出スイッチ45b、第2始動口検出スイッチ48a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、磁気検出センサ58a、電波検出センサ58b、RAMクリアスイッチ58c及び払出制御基板120等が接続されている。入力ポートを介して、各種検出スイッチや各種検出センサからの検出信号等が主制御基板110に入力されると、検出信号に応じた制御処理が行われる。
主制御基板110の出力ポートには、右側第1始動口開閉ソレノイド47b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド54b、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、払出制御基板120及び演出制御基板130等が接続されている。出力ポートを介して、各種ソレノイドを制御するための駆動制御信号、各種表示器を制御するための表示制御信号及び遊技情報出力端子板から遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に通知する遊技情報等が出力される。
払出制御基板120は、主制御基板110からの払出コマンドの受信に基づき遊技球の払い出しを制御するとともに、遊技球の発射を制御する従制御基板となっている。払出制御基板120は、払出装置100を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122を備える。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c、払出制御用の入力ポート及び出力ポート等を備えている。払出CPU121aは、図示しない水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行うことで、払出装置100を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを主制御基板110や演出制御基板130等に送信したりする。
払出制御部121の入力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置100に設けられる払出球検出スイッチ100a及び遊技球貯留部101に設けられる球有り検出スイッチ101aなどが接続されており、払出制御部121の出力ポートには、主制御基板110及び払出装置100に設けられる払出モータ100bが接続されている。
払出制御部121では、主制御基板110から払出コマンドを受信すると、払出装置100に設けられる払出モータ100bを駆動させて所定個数の遊技球を払い出す制御を行い、払出球検出スイッチ100aによって所定個数の遊技球の払い出しが検出されると遊技球を払い出す制御を終了するようになっている。
発射制御部122は、図示しない制御回路、入力ポート及び出力ポート等を備えている。発射制御部122の入力ポートには、タッチセンサ15a及び発射ボリューム15bが接続されており、発射制御部122の出力ポートには、球送りソレノイド11b及び発射装置26の発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させるとともに、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射させるようになっている。
発射用ソレノイド28bは、ロータリーソレノイドから構成され、回動軸に打出部材28が直結されており、回動軸が回転することで打出部材28が回転して遊技球Aを打ち出すようになっている。なお、発射用ソレノイド28bの動作は、発射制御部122に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から約99.9(回/分)に設定されているため、1分間における遊技球の発射数は約99.9(個/分)となっている。すなわち、遊技球は約0.67秒毎に発射されることになる。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出コマンドの受信に基づき遊技に関する(遊技機1で行われる)演出を制御する従制御基板となっている。演出制御基板130は、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130cを備えた演出制御部130mと、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)や音声出力装置9(スピーカ)等を制御する表示制御部140、枠用照明装置10やハンドル発光装置15cやボタン駆動装置17bや送風装置21や盤用照明装置74や盤用駆動装置75等を制御するランプ制御部150と、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信したコマンドや演出ボタン検出スイッチ17aやレバー操作検出スイッチ19aからの検出信号(入力信号)に応じて、各種制御部(表示制御部140、ランプ制御部150)に各種の演出を実行させるため制御を行う(データやコマンドを出力する)。
演出制御基板130の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17aやレバー操作検出スイッチ19aなどが接続されている。演出制御基板130では、演出ボタン検出スイッチ17aから演出ボタン17が操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、レバー操作検出スイッチ19aから操作レバー19が操作されたことを示すレバー操作検出信号(前操作検出信号、左操作検出信号、後操作検出信号、右操作検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行するための処理を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演算処理を行う統括CPU142、統括制御プログラムが格納された統括ROM143、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM144を備えた液晶制御部141と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)からなる画像制御部145と、画像データ等が格納されたCGROM146と、画像制御部145の内部に設けられ、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM147と、音声プロセッサとしての音声制御部148と、音声データ等が格納された音声ROM149及び音声出力装置9や切替スイッチ22等が接続される入出力ポート等を備えている。
統括CPU142は、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM143に記憶された表示制御プログラムを読み出し、統括RAM144をワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、画像制御部145や音声制御部148に各種の演出を実行させるための制御(データやコマンドの出力等)や、レバー操作検出スイッチ19aからの検出信号に応じて音声出力装置9から出力させる音声・サウンド等の音量値(音量値1:音量20%、音量値2:音量40%、音量値3:音量60%、音量値4:音量80%、音量値5:100%)を変化させるための制御や、各種のランプ・LEDの輝度値(輝度値1:輝度20%、輝度値2:輝度値40%、輝度値3:輝度60%、輝度値4:輝度80%、輝度値5:輝度値100%)を変化させるための制御を行う。
統括ROM143は、マスクROM等で構成されており、画像表示を行うための表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリストの生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
画像制御部145(VDP)は、各種の画像データが記憶されているCGROM146が接続されており、液晶制御部141(統括CPU142)からのコマンド(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM146に記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像及びセリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM146は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM146は、画像制御部145(VDP)によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM146は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM146は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM147は、画像データの書き込み又は読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM143は、液晶制御部141(統括CPU142)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画又は表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とをさらに有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、画像制御部145(VDP)は、液晶制御部141(統括CPU142)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM146に記憶された描画データをVRAM147のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力して種々の画像を表示させる。
なお、画像制御部145(VDP)には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力する。本実施形態では、画像制御部145(VDP)のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としてもよい。
また、画像制御部145と第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板72が接続されている。汎用基板72は、画像データを表示する第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
音声制御部148は、音声出力装置9と接続しており、演出制御部130mから送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、第1画像表示装置70(メイン液晶)及び第2画像表示装置71(サブ液晶)の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置9から出力させる制御を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150aと、ランプ・駆動制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c及び入出力ポート等を備えている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ・駆動制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などの被制御装置に所定の演出を行わせるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
ランプ制御部の入出力ポートには、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、ボタン駆動装置17b、送風装置21、盤用照明装置74が接続されており、演出制御部130m(サブCPU130a)から送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c及び盤用照明装置74の各種LEDの点灯制御を行うことで発光演出等を行ったり、ボタン駆動装置17b、送風装置21及び盤用駆動装置75のモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行うことで動作演出(前述した移動演出)等を行ったりする。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、電源断(停電)が発生したか否かを検出するとともに、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチ(状態切替手段に相当)を遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。なお、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、特別遊技判定(大当たり判定)に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、右側第1始動口45Dの開閉に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。これらの組み合せによって以下の遊技状態を発生可能となっている。
(1)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確非時短遊技状態」
(2)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確時短遊技状態」
(3)高確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「高確非時短遊技状態」
(4)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確時短遊技状態」
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」となっており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。また、大当たり遊技中も「低確非時短遊技状態」に設定されるようになっている。
本実施形態において「低確率遊技状態」とは、第1始動口45または第2始動口48に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定(大当たり判定)において、大当たりの当選確率が、例えば約1/320と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」とは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば約1/45.1と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」は、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選し易く遊技者に有利な遊技状態となっている。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
「非時短遊技状態」とは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定(当たり判定)において、当たりの当選確率が1/65536に設定され、補助遊技判定の結果として行われる普通図柄の変動表示の平均時間が例えば0.2秒に設定され、かつ、当たりに当選した際に閉状態から開状態に変換される右側第1始動口45Dの開放時間が例えば0.644秒に設定される遊技状態をいう。
「時短遊技状態」とは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定(当たり判定)において、当たりの当選確率が65536/65536に設定され、補助遊技判定の結果として行われる普通図柄の変動表示の平均時間が例えば0.2秒に設定され、かつ、当たりに当選した際に閉状態から開状態に変換される右側第1始動口45Dの開放時間が例えば5.8秒に設定される遊技状態をいう。したがって、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」よりも、右側第1始動口45Dに遊技球が入賞し易い遊技状態となっている。
なお、本実施形態では、「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とで、時短遊技状態よりも非時短遊技状態における当たり抽選の当選確率が低くなるよう設定されているが、非時短遊技状態と時短遊技状態とで当たり抽選の当選確率および普通図柄の平均変動時間が同じになるよう設定してもよく、また、時短遊技状態よりも非時短遊技状態における普通図柄の平均変動時間を長くしたりしてもよい。
次に、図5〜図13を参照して、メインROM110bに記憶されている各種のテーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図5(a)は、第1始動口45(左側第1始動口45Cまたは右側第1始動口45D)への遊技球の入賞(入球)に基づく特別遊技判定(大当たり判定)を実行する場合に参照される第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを示す図であり、図5(b)は、第2始動口48への遊技球の入賞(入球)に基づき実行される特別遊技判定(大当たり判定、小当たり判定)において参照される第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)のテーブルでは、各遊技状態における大当たり確率は同一であるが、図5(a)のテーブルでは小当たりが発生しないのに対し、図5(b)のテーブルでは小当たりが発生するようになっている。
図5(a)及び図5(b)に示すように、大当たり判定テーブルには、特別遊技判定を行う際の確率遊技状態と、第1始動口45または第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちの大当たり判定用乱数値と、大当たり判定の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル又は図5(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「1」〜「10」という10個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定され、高確率遊技状態であるときには、「1」から「71」の71個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定され、それ以外の大当たり判定用乱数値が「ハズレ」と判定される。
従って、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は約1/320であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は約1/45.1であり、低確率遊技状態の時の7倍以上の確率となっている。なお、意図的な電源断による大当たり判定用乱数値の初期化と所謂ぶら下がり基板との組み合わせによって大当たりを狙い撃ちされる可能性があるため、「0」については必ず「ハズレ」に設定するようにしている。また、大当たりと判定される確率は7倍に限られず、3倍や5倍といった任意の値に設定してもよい。
(特別図柄決定テーブル)
図6(a)は、停止表示される特別図柄の種類を決定する場合に参照される大当たり用の特別図柄決定テーブルを示す図であり、図6(b)は、小当たり(当選)と判定されたときに停止表示される特別図柄の種類を決定するために参照される小当たり用の特別図柄決定テーブルであり、図6(c)は、ハズレ(当選)と判定されたときに停止表示される特別図柄の種類を決定するために参照されるハズレ用の特別図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すように、大当たり用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞(入球)した始動口の種別(特別図柄表示器の種別)と、第1始動口45または第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちの特別図柄決定用乱数値と、特別図柄の種類(種別)を示す判定結果と、この特別図柄の種類(種別)を示す特図停止図柄データと、この特図停止図柄データを示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄A及びEは、16ラウンドの大当たり遊技を発生させる大当たり特別図柄となっており、特別図柄B、C、及びDは、4ラウンドの大当たり遊技を発生させる大当たり特別図柄となっており、特別図柄F及びGは、2ラウンドの大当たり遊技を発生させる大当たり特別図柄となっている。
大当たり用の特別図柄決定テーブルの第1の特徴として、第1始動口45に対応付けられた大当たり特別図柄が決定された場合に実行される大当たり遊技の種類と、第2始動口48に対応付けられた大当たり特別図柄が決定された場合に実行される大当たり遊技の種類が部分的に異なっている点が挙げられる。このようにすることで、第1始動口45に遊技球が入賞した場合と第2始動口に遊技球が入賞した場合の遊技性を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、大当たり用の特別図柄決定テーブルの第2の特徴として、最大のラウンド数となる16ラウンドの大当たり遊技が実行される割合が異なっている点が挙げられる。そのため、第1始動口45に遊技球が入賞した場合と第2始動口に遊技球が入賞した場合の遊技者の期待感に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図6(b)に示すように、小当たり用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞(入球)した始動口の種別(特別図柄表示器の種別)と、第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちの特別図柄決定用乱数値と、特別図柄の種類(種別)を示す判定結果と、この特別図柄の種類を示す特図停止図柄データと、この特図停止図柄データを示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄aは、ラウンド遊技の概念がなく第2可変入賞部52(第2大入賞口53)が閉状態から開状態に変換される小当たり遊技を発生させる小当たり特別図柄となっている。
図6(c)に示すように、ハズレ用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞(入球)した始動口の種別(特別図柄表示器の種別)と、第1始動口45または第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちの特別図柄決定用乱数値(0〜99)と、特別図柄の種類(種別)を示す判定結果と、この特別図柄の種類(種別)を示す特図停止図柄データと、この特図停止図柄データの種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられている。
特別図柄Y及びZは、大当たり遊技及び小当たり遊技のいずれも発生させることがないハズレ特別図柄となっている。なお、本発明の実施形態では、第1始動口45及び第2始動口48にそれぞれ1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
メインCPU110aは、図6(a)〜(c)の何れかに示す特別図柄決定テーブルを参照し、始動口の種別と、特別図柄決定用乱数値等とに基づいて特別図柄の種類(特図停止図柄データ)を決定し、決定した特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に対応する演出図柄指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(特別図柄用の変動パターン決定テーブル)
図7及び図8は、特別図柄の変動表示を行う場合に参照される特別図柄用の変動パターン決定テーブルを示す図である。具体的には、図7は、第1特別図柄の変動表示を行う場合に参照される第1特別図柄用の変動パターン決定テーブルであり、図8は、第2特別図柄の変動表示を行う場合に参照される第2特別図柄用の変動パターン決定テーブルである。
図7(a)の変動パターン決定テーブルは、低確非時短遊技状態(通常遊技状態)の開始から6回目以降の変動表示が実行されるときに参照され、図7(b)の変動パターン決定テーブルは、低確非時短遊技状態の開始後の1〜5回目の変動表示が実行されるときに参照され、図7(c)の変動パターン決定テーブルは、時短遊技状態中(低確時短遊技状態中及び高確時短遊技状態中)に参照され、図7(d)の変動パターン決定テーブルは、高確非時短遊技状態中に参照される。
図8(a)の変動パターン決定テーブルは、低確非時短遊技状態に参照され、図8(b)の変動パターン決定テーブルは、時短遊技状態中(低確時短遊技状態中及び高確時短遊技状態中)に参照され、図8(c)の変動パターン決定テーブルは、高確非時短遊技状態中に参照される。
図7及び図8に示すように、各変動パターン決定テーブルには、大当たり判定の判定結果と、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と、第1始動口45又は第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちのリーチ判定用乱数値(0〜99)と、第1特別図柄の変動表示が保留されている特図判定情報の個数である第1特図保留数(U1)又は第2特別図柄の変動表示が保留されている特図判定情報の個数である第2特図保留数(U2)と、第1始動口45又は第2始動口48に遊技球が入賞(入球)したときに取得される特図判定情報のうちの特図変動パターン決定用乱数値(0〜99)と、決定される特別図柄の変動パターンと、この変動パターンに対応する特別図柄の変動時間と、特別図柄の変動パターンの種別を示す情報として演出制御基板130に送信される変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも特別図柄の種類、大当たり判定の判定結果、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。また、大当たり判定の判定結果がハズレの場合にはリーチ判定用乱数値を参照するが、大当たりの場合には特殊な場合を除いてはリーチが発生するのでリーチ判定用乱数値を参照しないよう構成されている。
なお、図7(a)に示す変動パターン決定テーブルでは、大当たり判定の判定結果がハズレの場合において、第1特図保留数が多くなると、特別図柄の変動時間が短くなるように変動パターンが決定されるようになっている。一方、それ以外の変動パターン決定テーブルでは、大当たり判定の結果がハズレの場合において、特図保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)が多くなっても、特別図柄の変動時間が短くなるように変動パターンが決定されることはない。
メインCPU110aは、図7又は図8に示す特別図柄用の変動パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定(抽選)の判定結果、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)、リーチ判定用乱数値、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)、特図変動パターン決定用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定し、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
演出制御基板130では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄70aの変動表示に関する変動演出の内容を決定するようになっているため、図7及び図8に示す各変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として変動演出の演出内容が記載されている。
図7及び図8の各変動パターン決定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄70aが高速で変動して、停止することを意味しており、通常変動よりも短縮変動の方が短い変動時間で終了する。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、画像表示装置の表示部の左側領域と右側領域に同一の演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、画像表示装置の表示部の左側領域と右側領域に同一の演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチを意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。
また、「ロングリーチ」とは、画像表示装置の表示部の左側領域と右側領域に同一の演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aがノーマルリーチよりも長い時間に亘って変動するリーチを意味しており、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いリーチとなっている。なお、本実施形態では「ノーマルリーチ」や「ロングリーチ」によって大当たりとはならないが、大当たりとなるように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチの後に行われ、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aを縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて特別な演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、ノーマルリーチ又はスーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「特殊演出」とは、3つの演出図柄70aを縮小して画像表示装置の隅部で変動表示させると共に、左側遊技領域に向けて遊技球を発射させることを促す左打ち報知が行われる特殊な演出となっている。
また、「制限変動」や「制限ロング変動」とは、特別図柄の変動表示中において演出図柄70aの変動表示が行われずに、画像表示装置の隅部で前述した特殊図柄の変動表示だけが行われる演出を行うようになっている。
「当たり煽り成功演出」、「当たり煽り失敗演出」とは、3つの演出図柄70aの変動表示中に大当たり遊技が実行されるか否かを煽る演出を行うようになっている。当たり煽り成功演出の場合には、大当たり遊技が実行される演出結果(大当たり演出図柄の停止表示)となり、当たり煽り失敗演出の場合には、小当たり遊技が実行される演出結果(小当たり演出図柄の停止表示)となる。
「リーチ煽り失敗演出」とは、画像表示装置の表示部の左側領域と右側領域に同一の演出図柄70aが仮停止するか否かを煽った結果として、リーチとならずに左側領域と右側領域とに異なる演出図柄70aが停止表示されて終了する。
図7及び図8に示す変動パターン決定テーブルの第1の特徴として、通常遊技状態において第1特別図柄が変動表示される場合よりも、高確率遊技状態において第1特別図柄が変動表示される場合の方が相対的に短い変動時間が決定され易い(平均変動時間が短くなる)ようになっている点が挙げられる。例えば、通常遊技状態において第1特別図柄の判定結果がハズレの場合、第1特図保留数に応じて変動時間が12秒の通常変動又は変動時間が3秒の短縮変動が所定の確率で決定されるのに対し、時短遊技状態において第1特別図柄の判定結果がハズレの場合、第1特図保留数に関わらず変動時間が3秒の短縮変動が所定の確率で決定される点が挙げられる。そのため、通常遊技状態と高確率遊技状態とで第1特別図柄の変動時間に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図7及び図8に示す変動パターン決定テーブルの第2の特徴として、通常遊技状態において第1特別図柄が変動表示される場合よりも、第2特別図柄が変動表示される場合の方が相対的に長い変動時間が決定され易く(平均変動時間が長い)、通常遊技状態において第2特別図柄が変動表示される場合よりも、高確率遊技状態において第2特別図柄が変動表示される場合の方が相対的に短い変動時間が決定され易い(平均変動時間が短い)ようになっている。そのため、通常遊技状態では左側遊技領域に設けられた第1始動口45(左側第1始動口45C)への遊技球の入賞が期待できる左側遊技領域を狙った左打ち遊技を実行させ、高確率遊技状態では第2始動口48や右側遊技領域に設けられた第1始動口45(右側第1始動口45D)への遊技球の入賞が期待できる右側遊技領域を狙った右打ち遊技を実行させ易くなり、遊技球の打ち分けによって遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図7及び図8に示す変動パターン決定テーブルの第3の特徴として、通常遊技状態や高確率遊技状態において第1特別図柄や第2特別図柄が変動表示される場合のうちで、通常遊技状態において第2特別図柄が変動表示される場合の平均変動時間が最も長くなる一方、高確率遊技状態において第2特別図柄が変動表示される場合の平均変動時間が最も短くなるようになっている。そのため、通常遊技状態での左打ち遊技を促進させつつ、高確率遊技状態での右打ち遊技を促進させることが可能となる。
(事前判定テーブル)
図9(a)は、低確非時短遊技状態(通常遊技状態)中に第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報を、当該特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示が行われるよりも事前に判定する場合に参照される事前判定テーブルを示す図であり、図9(b)は、高確非時短遊技状態中に第2始動口48への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報を、当該特図判定情報に基づく第2特別図柄の変動表示が行われるよりも事前に判定する場合に参照される事前判定テーブルであり、図9(c)は、時短遊技状態中に第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報を、当該特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示が行われるよりも事前に判定する場合に参照される事前判定テーブルである。
図9に示すように、事前判定テーブルには、特別遊技判定(大当たり判定)の判定結果と、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と、第1始動口45又は第2始動口48に遊技球が入球したときに取得される特図判定情報のうちのリーチ判定用乱数値(0〜99)と、第1始動口45又は第2始動口48に遊技球が入球したときに取得される特図判定情報のうちの特図変動パターン決定用乱数値(0〜99)と、判定結果となる特別図柄の予定変動パターンと、特別図柄の予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドが対応付けられている。
ここで、第1始動口45又は第2始動口48への遊技球の入賞(入球)時に取得された大当たり判定用乱数値によって「大当たり」「小当たり」「ハズレ」の何れであるのかを事前に判定でき、特別図柄決定用乱数値によって特別遊技の種類を事前に判定可能となっている。
さらに、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン決定用乱数値によって演出内容(リーチの発生の有無、変動パターン、リーチの種類)等が事前に判定可能になるので、始動入賞情報(始動口入賞指定コマンドのDATA)には、大当たりの種別、演出内容(予定変動パターン)の情報を定めることが可能となる。
メインCPU110aは、図9に示す事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン決定用乱数値に基づいて、特別図柄の予定変動パターンを決定する。そして、決定した特別図柄の予定変動パターンに対応する始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
なお、図9に示す事前判定テーブルは、図7及び図8に示す各変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図7及び図8に示す各変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられるのに対し、図9に示す事前判定テーブルは第1始動口45又は第2始動口48への遊技球の入賞(入球)時に用いられる点で相違している。また、「特図保留数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図9に示す事前判定テーブルでは、大当たりの種別や変動パターンの種別は判別可能であるが、大当たり判定(抽選)の判定結果が「ハズレ」であってリーチ判定用乱数値が「0〜79」の場合は、予定変動パターンが変動パターン1〜4となるが、予定変動パターンが「通常変動」、「短縮変動」、「ノーマルリーチ」の何れであるかは判別不能となっている。
(大当たり遊技制御テーブル)
図10(a)は、普図ゲート44を遊技球が通過して大当たり遊技の開始に係る役物連続作動装置が作動した場合に、大当たり遊技(特別遊技状態)の進行を決定する場合に参照される大当たり遊技制御テーブルを示す図である。
図10(a)に示すように、大当たり遊技制御テーブルには、特図停止図柄データと、大当たり遊技のオープニング時間と、ラウンド遊技における大入賞口の開閉態様を決定するためのラウンド遊技実行パターンと、大当たり遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、大当たり遊技を開始する場合に、図10(a)に示す大当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止図柄データに基づいて、オープニング時間、ラウンド遊技実行パターン、エンディング時間を決定することになる。なお、ラウンド遊技実行パターンを決定することで大当たり遊技におけるラウンド数が設定(決定)されることになるため、図10(a)の最右欄には、大当たり遊技のラウンド数(所定量以上の遊技球を獲得可能な実質ラウンド数/最大ラウンド数)、大当たり遊技の種類(第1〜第7大当たり遊技)を補足的に記載している。なお、大当たり遊技の種類については後述する。
大当たり遊技制御テーブルの第1の特徴として、エンディング時間に対してオープニング時間が極端に短い点が挙げられる。このようにすることで、役物連続作動装置が作動してからラウンド遊技が実行されるまでの間に無駄球が発生することを抑制することができ、遊技者に不満感を持たれることを回避することが可能となる。
(小当たり特別遊技制御テーブル)
図10(b)は、小当たり特別図柄の停止表示時間が経過して小当たり遊技が開始される場合に、小当たり遊技(特別遊技状態)の進行を決定するために参照される小当たり遊技制御テーブルを示す図である。
図10(b)に示すように、小当たり遊技制御テーブルには、小当たり特別図柄に対応する特図停止図柄データと、小当たり遊技のオープニング時間と、オープニング時間経過後の第2大入賞口53の開放時間と、小当たり遊技のエンディング時間とが対応付けられている。なお、小当たり遊技では第2大入賞口53が開放するようになっているが、小当たり遊技の種類を複数設ける場合などには、小当たり遊技の種類によって開放させる大入賞口の種類(第1大入賞口50、第2大入賞口53)を異ならせてもよい。その場合には、第1大入賞口50よりも高い割合で第2大入賞口53が開放するとよい。
また、メインCPU110aは、小当たり遊技を発生させる場合に図10(b)に示す小当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止図柄データに基づいて、オープニング時間、第2大入賞口53の開放時間、エンディング時間を決定することになる。なお、本実施形態では小当たり遊技の種類を一種類とした例を示したが、小当たり遊技の種類は複数設けられるものであってもよい。
(可変入賞部制御テーブル)
図11は、ラウンド遊技実行パターンに基づいて各可変入賞部の動作を制御する場合に参照される可変入賞部制御テーブルを示す図である。図11に示すように、可変入賞部制御テーブルには、ラウンド遊技実行パターン毎の開放する大入賞口の種類(第1大入賞口50、第2大入賞口53)、最大ラウンド遊技回数(R)、ラウンド毎の最大入賞個数、ラウンド毎の最大開放回数(K)、1回あたりの開放時間、大入賞口の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間)等の可変入賞部の作動データが対応付けられている。
メインCPU110aは、ラウンド遊技を開始する場合に図11に示す可変入賞部制御テーブルを参照し、ラウンド遊技実行パターンに対応する可変入賞部の作動データを特定し、各種の大当たり遊技を実行することになる。
ラウンド遊技実行パターン1では、1ラウンド目から15ラウンド目まで第1大入賞口50を1ラウンドあたり最大で29.0秒まで開放させ、16ラウンド目で第1大入賞口50を最大で2.5秒まで開放させる開放動作を4回実行する実質16ラウンドの大当たり遊技(特図停止図柄データが11の場合には第1大当たり遊技、特図停止図柄データが21の場合には第5大当たり遊技)が実行されることになる。
ラウンド遊技実行パターン2では、1ラウンド目から4ラウンド目まで第1大入賞口50を1ラウンドあたり最大で29.0秒まで開放させる実質4ラウンド目の大当たり遊技(特図停止図柄データが12の場合には第2大当たり遊技、特図停止図柄データが13の場合には第3大当たり遊技、特図停止図柄データが14の場合には第4大当たり遊技)が実行されることになる。
ラウンド遊技実行パターン3では、1ラウンド目から2ラウンド目まで、第1大入賞口50を最大で2.5秒まで開放させる実質2ラウンドの大当たり遊技(特図停止図柄データが22の場合には第6大当たり遊技、特図停止図柄データが23の場合には第7大当たり遊技)が実行されることになる。
なお、上述した大当たり遊技では、大入賞口の最大の開放時間が経過するまでに、予め定められた最大入賞個数(10個)の遊技球が入賞すると、開放時間が経過していなくても大入賞口が閉鎖されて1つのラウンド遊技が終了するようになっている。また、小当たり遊技では、大入賞口の開放時間が経過するまでに、予め定められた最大入賞個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口に入賞すると、開放時間が経過していなくても大入賞口が閉鎖されて小当たり遊技が終了するようになっている。なお、最大入賞個数は10個以下であればどのような個数であってもよい。
(遊技状態設定テーブル)
図12は、大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定(決定)するための遊技状態設定テーブルを示す図である。図12に示すように、遊技状態設定テーブルには、大当たり遊技の実行契機となった特図停止図柄データと、大当たり遊技前の遊技状態と、大当たり遊技後の遊技状態と、時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数である時短回数(J)と、高確率遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数である高確率回数(X)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12に示す遊技状態設定テーブルを参照し、大当たり終了時に特図停止図柄データと、大当たり遊技前の遊技状態とに基づいて、大当たり遊技後の遊技状態、時短回数(J)及び高確率回数(X)を決定することになる。
なお、時短回数(J)や高確率回数(X)として10000回が設定されることがあるが、大当たり確率を考慮した場合には10000回の変動表示が実行されるまでに大当たり遊技が実行されないことはほぼないため、10000回は実質的に次回の大当たり遊技までと言い換えることができる。
具体的には、特図停止図柄データが「11(特別図柄A)」であって、16ラウンドの第1大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第1大当たり遊技の終了後に高確非時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「12(特別図柄B)」であって、4ラウンドの第2大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第2大当たり遊技の終了後に高確非時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「13(特別図柄C)」であって、4ラウンドの第3大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第3大当たり遊技の終了後に高確時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「14(特別図柄D)」であって、4ラウンドの第4大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第4大当たり遊技の終了後に低確時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「21(特別図柄E)」であって、16ラウンドの第5大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、第5大当たり遊技の終了後に高確非時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「22(特別図柄F)」であって、2ラウンドの第6大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第6大当たり遊技の終了後に高確時短遊技状態に移行することになる。
また、特図停止図柄データが「23(特別図柄G)」であって、2ラウンドの第7大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘らず、第7大当たり遊技の終了後に低確時短遊技状態に移行することになる。
(普通図柄用の当たり判定テーブル)
図13(a)は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づく補助遊技判定(当たり判定)を実行する場合に参照される普通図柄用の当たり判定テーブルを示す図である。図13(a)に示すように、当たり判定テーブルには、遊技状態と、普図ゲート44を遊技球が通過したときに取得される普図判定情報のうちの当たり判定用乱数値(0〜65535)と、判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、当たり判定用乱数値に基づいて、「当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
図13(a)に示す当たり判定テーブルによれば非時短遊技状態よりも時短遊技状態のほうが、当たりに当選する確率が高くなるようになっている。具体的には、非時短遊技状態における当たり確率が「1/65536」であるのに対し、時短遊技状態における当たり確率は「65536/65536」とされている。
(普通図柄用の停止図柄決定テーブル)
図13(b)は、停止表示される普通図柄の種類を決定する場合に参照される普通図柄の停止図柄決定テーブルを示す図である。図13(b)に示すように、停止図柄決定テーブルには、当たり判定の結果を示す当たり判定結果と、普図ゲート44を遊技球が通過したときに取得される普図判定情報のうちの普通図柄決定用乱数値と、判定結果となる普通図柄の種類(種別)と、普通図柄の種類を示す普図停止図柄データと、普通図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される普図指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(b)に示す普通図柄用の停止図柄決定テーブルを参照し、当たり判定結果と普通図柄決定用乱数値に基づいて、「当たり普通図柄1」、「当たり普通図柄2」、「ハズレ普通図柄1」の何れであるかを決定し、決定した普通図柄の種類(普図停止図柄データ)に対応する普図指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(普通図柄用の変動パターン決定テーブル)
図13(c)は、普通図柄の変動パターンを決定する場合に参照される普通図柄用の変動パターン決定テーブルを示す図である。図13(c)に示すように、普通図柄用の変動パターン決定テーブルには、当たり判定の判定結果と、普図保留数と、普図ゲート44を遊技球が通過したときに取得される普図判定情報のうちの普図変動パターン決定用乱数値と、普通図柄の変動時間と、普通図柄の変動パターンの種別を示す情報として演出制御基板130に送信される普図変動指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「普通図柄の変動パターン」は、少なくとも当たり判定の判定結果及び普通図柄の変動時間を特定可能なものといえる。図13(c)に示す普通図柄用の変動パターン決定テーブルでは、普図保留数が0の場合よりも1〜3の場合の方が普通図柄の変動時間が短くなるように設定されているため、普図ゲート44が設けられる右側遊技領域に向けて遊技球を発射する右打ちを開始した直後は第1始動口45(右側第1始動口45D)がすぐに開放されないが、継続して右打ちを行っていると第1始動口45(右側第1始動口45D)が短いスパンで開放され易いようになっている。
メインCPU110aは、図13(c)に示す普通図柄用の変動パターン決定テーブルを参照し、当たり判定結果と、普図保留数と、普図変動パターン決定用乱数値に基づいて普通図柄の変動パターンと普通図柄の変動時間を決定し、決定した普通図柄の変動パターンに対応する普図変動指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(右側第1始動口の開閉態様決定テーブル)
図13(d)は、補助遊技の進行を決定する場合に参照される右側第1始動口の開閉態様決定テーブルを示す図である。図13(d)に示すように、右側第1始動口の開閉態様決定テーブルには、遊技状態と、普図停止図柄データと、右側第1始動口45Dの最大開放回数と、補助遊技(当たり遊技)のオープニング時間と、右側第1始動口45Dの開放時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、補助遊技を開始する場合に図13(d)に示す右側第1始動口の開閉態様決定テーブルを参照し、遊技状態、普図停止図柄データに基づいて、右側第1始動口の最大開放回数、補助遊技のオープニング時間、右側第1始動口の開放時間、補助遊技のエンディング時間を決定するようになっている。
普図停止図柄データ01及び02は、非時短遊技状態では右側第1始動口45Dの可動部材47を0.644秒の開放させる補助遊技が実行され、時短遊技状態では右側第1始動口45Dの可動部材47を5.8秒開放させる補助遊技が実行されることになる。
(各種記憶領域)
図14は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図14(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口48に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図14(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図14(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(当たり判定用乱数、普通図柄決定用乱数、普図変動パターン決定用乱数)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図14(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図14(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45(左側第1始動口45C又は右側第1始動口45D)への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報記憶領域と、第2始動口48への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報記憶領域及び第2特図判定情報記憶領域は、それぞれ第0記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1、第2表示部70C2、第3表示部70C3及び第4表示部70C4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報の個数が第1特図保留数となり、これら特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1〜第4表示部70C4に表示されることになる。また、第2特図判定情報記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報の個数が第2特図保留数となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1〜第4表示部70D4に表示されることになる。
また、第1特図判定情報記憶領域及び第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部は、当該変動アイコン表示領域70Eに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域70Eに表示されることになる。
図14(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄決定用乱数値を記憶するための特別図柄決定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン決定用乱数値を記憶するための特図変動パターン決定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口48に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報が第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部にシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報が第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図14(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶されるようになっており、第0記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図14(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄決定用乱数値を記憶するための普通図柄決定用乱数記憶領域と、普図変動パターン決定用乱数値を記憶するための普図変動パターン決定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動パターン決定用乱数値)が記憶される。
普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報が普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図15を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図15は、主制御基板110のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する初期化処理を行う。なお、初期化処理の詳細は、図16を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄決定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS30において、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、普通図柄決定用初期値乱数値を更新する。
次に、メインCPU110aは、ステップS40において電源断(停電)が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板160の電断検出回路から電断検出信号が入力されたか否かを判定し、電断検出信号が入力されていない場合には、ステップS20に移行し、電断検出信号が入力された場合には、ステップS41に移行する。
メインCPU110aは、ステップS41において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS42において、出力ポートをクリアする処理を行い、ステップS43において、メインRAM110cのチェックサムを算出して所定の記憶領域に記憶させる処理を行い、ステップS44において、電断からの復旧時に参照するバックアップフラグをONする処理を行い、ステップS45において、RAMアクセスを禁止する処理を行い、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
(主制御基板の初期化処理)
図16を用いて、主制御基板110の初期化処理を説明する。図16は、主制御基板における初期化処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS10−1において、払出制御基板120や演出制御基板130の方が早くに起動が完了するように1000msの時間待ちを行い、ステップS10−2においてメインRAM110cへのアクセスを許可する。
次に、メインCPU110aは、ステップS10−3において、RAMクリアスイッチ58cがONしているか否かの判定を行う。そして、RAMクリアスイッチ58cがONしていない場合には、ステップS10−4に処理を移し、RAMクリアスイッチ58cがONしている場合には、ステップS10−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−4において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグがONか否かの判定を行う。バックアップフラグがONの場合には、ステップS10−5に処理を移し、バックアップフラグがONでない場合には、ステップS10−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−5において、メインRAM110cのチェックサムを算出し、ステップS10−6において、メインRAM110cに記憶されるチェックサムと算出したチェックサムとを比較し、チェックサムが正常か否かの判定を行う。チェックサムが正常の場合には、ステップS10−7に処理を移し、チェックサムが正常でない場合には、電源断前の制御状態に正常に復帰できないものとしてステップS10−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS10−7において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグ及びチェックサムをクリアし、ステップS10−8において電源復旧時のメインRAM110cの設定処理を行う。この設定処理を行うことで遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる(制御状態復帰手段に相当)。
メインCPU110aは、ステップS10−9において、電源復旧指定コマンドを送信する処理を行う。具体的には、ステップS10−8において、復旧した現在の遊技状態を参照し、現在の遊技状態に対応する電源復旧指定コマンド(後述する客待ち用の電源復旧指定コマンド、特図変動中用の電源復旧指定コマンド、大当たり中用の電源復旧指定コマンド、小当たり中用の電源復旧指定コマンドの何れか)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では現在の遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS10−10において、メインRAM110c及びスタック領域の記憶内容をクリアし、ステップS10−11において、電源投入時のメインRAM110cの設定処理を行う。この設定処理を行うことで遊技の進行状態(制御状態)が初期化されるので、遊技機1の出荷時の状態から遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS10−12において、電源投入指定コマンドを送信する処理を行う。具体的には、メインRAM110cをクリア(初期化)したことを示す電源投入指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では遊技の進行状態(制御状態)が初期化されたことを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS10−13において、CTC(カウンタタイマサーキット)の起動処理を行い、ステップS10−14において、乱数回路の起動処理を行い、ステップS10−15において割込みを許可する。この処理を終了すると今回の初期化処理を終了する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図17は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、可動部材47の開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄停止時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動口開放タイマカウンタ、始動口閉鎖タイマカウンタなどのカウンタから1を減算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動パターン決定用乱数値の更新を行う特定乱数値更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期値乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、普通図柄決定用初期値乱数値を更新する初期値乱数値更新処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、左側第1始動口検出スイッチ45a、右側第1始動口検出スイッチ45b、第2始動口検出スイッチ48a、ゲート検出スイッチ44a、通過検出スイッチ52a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする入力制御処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、第2始動口48への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の開閉、遊技状態の設定等を行うための第2特図特電制御処理を行う。なお、第2特図特電制御処理の詳細は、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の開閉、遊技状態の設定等を行うための第1特図特電制御処理を行う。なお、第1特図特電制御処理の詳細は、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、右側第1始動口45Dの開閉等を行うための普図普電制御処理を行う。なお、普図普電制御処理の詳細は、図39を用いて後述する。
次に、メインCPU110aは、ステップS600において、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う払出制御処理を行う。これにより払出制御基板120が払出装置100から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS700において、磁気検出センサ58a及び電波検出センサ58bからの入力信号に基づいて、磁気異常や電波異常の発生を判定し、磁気異常用のエラー指定コマンドや電波異常用のエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う異常判定処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、遊技情報出力端子板90から出力する外部情報データ(遊技情報)、右側第1始動口開閉ソレノイド47bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド54bに出力する大入賞口開閉データ、特別図柄表示器60、61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、特別図柄保留表示器63、64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成するデータ作成処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、上記ステップS800で作成した外部情報データ、始動口開閉データ、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する出力制御処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS1000において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
なお、本実施形態では、第2特図特電制御処理を第1特図特電制御処理よりも先に実行するようにしたが、第1特図特電制御処理を第2特図特電制御処理よりも先に実行するようにしてもよい。また、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかに応じて第1特図特電制御処理を第2特図特電制御処理の処理順を変更するようにしてもよい。例えば、低確率遊技状態中は第1特図特電制御処理を第2特図特電制御処理よりも先に実行し、高確率遊技状態中は第2特図特電制御処理を第1特図特電制御処理よりも先に実行するようにしたり、その逆にしたりしてもよい。
(主制御基板の入力制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図18は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置100から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、大入賞口検出スイッチ50aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口50に入賞したか否かを判定して、払出装置100から賞球を払い出すための処理を行うと共に、所定のデータをセットする処理を行う。なお、大入賞口検出スイッチ入力処理の詳細は、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、左側第1始動口検出スイッチ45a又は右側第1始動口検出スイッチ45bからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が左側第1始動口45C及び右側第1始動口45Dのうちのいずれかの第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置100から賞球を払い出すための処理を行うと共に、所定のデータをセットする処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は、図20を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ48aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口48に入賞したか否かを判定して、払出装置100から賞球を払い出すための処理を行うと共に、所定のデータをセットする処理を行う。なお、第2始動口検出スイッチ入力処理の詳細は、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、所定のデータをセットする処理を行う。なお、ゲート検出スイッチ入力処理の詳細は、図22を用いて後述する。
(主制御基板の大入賞口検出スイッチ入力処理)
図19を用いて、主制御基板110の大入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。図19は、主制御基板110における大入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS220−1において、第1大入賞口検出スイッチ50aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1大入賞口検出スイッチ50aからの検出信号を入力した場合には、ステップS220−2に処理を移行し、第1大入賞口検出スイッチ50aからの検出信号を入力しなかった場合には、ステップS220−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS220−2において、15個の賞球を払い出すために用いる15個賞球カウンタに15個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS220−3において、現在が大当たり遊技であるか否かを判定する。大当たり遊技である場合には、ステップS220−4に処理を移し、大当たり遊技でない場合には、ステップS220−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS220−4において、大当たり遊技中に獲得した賞球数を通知するための第1大入賞口入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1大入賞口入賞コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に賞球を獲得したことを示す画像が表示されたり、大当たり遊技に遊技者が獲得した遊技球数の累積値を示す情報が表示されたりすることになる。
メインCPU110aは、ステップS220−5において、第2大入賞口検出スイッチ53aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第2大入賞口検出スイッチ53aからの検出信号を入力した場合には、ステップS220−6に処理を移行し、第2大入賞口検出スイッチ53aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220−6において、10個の賞球を払い出すために用いる10個賞球カウンタに10個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS220−7において、現在が小当たり遊技中であるか否かを判定する。小当たり中である場合には、ステップS220−8に処理を移し、小当たり中でない場合には、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220−8において、現在が高確非時短遊技状態中であるか否かを判定する。高確非時短遊技状態中である場合には、ステップS220−9に処理を移し、高確非時短遊技状態中でない場合には、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220−9において、高確非時短遊技状態且つ小当たり遊技中に獲得した賞球数を通知するための第2大入賞口入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第2大入賞口入賞コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に賞球を獲得したことを示す入賞時演出が実行されたり、遊技者が獲得した遊技球数の累積値を示す情報が表示されたりすることになる。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図20を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図20は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、左側第1始動口検出スイッチ45a又は右側第1始動口検出スイッチ45bからの検出信号を入力したか否かを判定する。左側第1始動口検出スイッチ45a又は右側第1始動口検出スイッチ45bからの検出信号を入力した場合には、ステップS230−2に処理を移し、左側第1始動口検出スイッチ45a及び右側第1始動口検出スイッチ45bのいずれの検出信号も入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、4個の賞球を払い出すために用いる4個賞球カウンタに4個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特図判定情報記憶領域に記憶されている特図判定情報の個数である第1特図保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が4未満でない場合には、ステップS230−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特図保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、更新後の第1特図保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップ230−7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230−3で取得した特図判定情報を記憶する。これにより特図判定情報が第1特図保留として記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップ230−8において、現在が低確非時短遊技状態(通常遊技状態)中であるか否かを判定する。低確非時短遊技状態中である場合には、ステップS230−9に処理を移し、低確非時短遊技状態中でない場合には、ステップS230−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、図9(a)に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を当該特図判定情報(第1特図保留)に基づいて実行される第1特別図柄の変動表示が行われるよりも前に判定し、該判定の結果(大当たりか否か、特別図柄の予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1始動入賞情報を決定する。
メインCPU110aは、ステップS230−10において、上記ステップS230−9の第1事前判定処理で決定された第1始動入賞情報に対応する第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、当該第1始動口入賞指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する連続予告演出や、第1始動口入賞指定コマンドに対応する保留アイコンの表示態様を特別表示態様に変化させる保留変化予告演出などの先読み予告演出を実行することができる。なお、先読み予告演出は、画像表示装置、音声出力装置9、枠用照明装置10、可動演出部材73及び盤用照明装置74のうちの1つ又は複数を用いて行われる。
メインCPU110aは、ステップS230−11において、入力された検出信号が左側第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号であるか否かを判定する。入力された検出信号が左側第1始動口検出スイッチ45aであると判定された場合には、ステップS230−12に処理を移し、入力された検出信号が左側第1始動口検出スイッチ45aではないと判定された場合(すなわち、入力された検出信号が右側第1始動口検出スイッチ45bである場合)には、ステップS230−15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230−12において、現在が通常遊技状態(低確非時短遊技状態)であるか否かを判定する。通常遊技状態である場合には、ステップS230−13に処理を移し、通常遊技状態でない場合には、ステップS230−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230−13において、通常遊技状態中に左側第1始動口45Cに遊技球が入賞したことを示す通常中左側第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、通常中左側第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、左側遊技領域への遊技球の発射を促す左打ち示唆報知が実行中であれば左打ち示唆報知の実行が停止されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−14において、非通常遊技状態中に左側第1始動口45Cに遊技球が入賞したことを示す非通常中左側第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、非通常中左側第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、右側遊技領域への遊技球の発射を促す右打ち示唆報知が実行されることになる。そのため、高確率遊技状態において左打ち遊技が行われることを抑制することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−15において、現在が通常遊技状態(低確非時短遊技状態)であるか否かを判定する。より具体的に説明すると、メインCPU110aは、入力された検出信号が左側第1始動口検出スイッチ45aではなく(ステップS230−11=Noの場合)右側第1始動口検出スイッチ45bである場合において、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。通常遊技状態である場合には、ステップS230−16に処理を移し、通常遊技状態でない場合には、ステップS230−17に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230−16において、通常遊技状態中に右側第1始動口45Dに遊技球が入賞したことを示す通常中右側第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、通常中右側第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、左側遊技領域への遊技球の発射を促す左打ち示唆報知が実行されることになる。これにより、通常遊技状態において右打ち遊技が行われることを抑制することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−17において、非通常遊技状態中に右側第1始動口45Dに遊技球が入賞したことを示す非通常中右側第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図21を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図21は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第2始動口検出スイッチ48aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ48aからの検出信号を入力した場合には、ステップS240−2に処理を移し、第2始動口検出スイッチ48aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる1個用の賞球カウンタに1個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS240−3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS240−4において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されている特図判定情報の個数である第2特図保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が4未満であった場合には、ステップS240−5に処理を移し、第2特図保留数(U2)が4未満でない場合には、ステップS240−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS240−5において、第2特図保留数(U2)に「1」を加算して更新(U2←U2+1)する処理を行い、ステップS240−6において、更新後の第2特図保留数(U2)に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS240−7において、第2特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS240−3で取得した特図判定情報を記憶する。これにより、第2特図保留が記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、現在が高確率遊技状態中であるか否かを判定する。高確率遊技状態中である場合には、ステップS240−9に処理を移し、高確率遊技状態中でない場合には、ステップS240−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS240−9において、第2事前判定処理を行う。この第2事前判定処理では、図9(b)に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を当該特図判定情報(第2特図保留)に基づいて実行される第2特別図柄の変動表示が行われるよりも前に判定し、該判定の結果を演出制御基板130に通知するための第2始動入賞情報を決定する。
メインCPU110aは、ステップS240−10において、上記ステップS240−9の第2事前判定処理で決定された第2始動入賞情報に対応する第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第2始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、当該第2始動口入賞指定コマンドに対応する第2特別図柄の変動表示が開始される前から上述した先読み予告演出を実行することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−11において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中である場合には、ステップS240−12に処理を移し、通常遊技状態中でない場合には、ステップS240−13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS240−12において、通常遊技状態中に第2始動口48に遊技球が入賞したことを示す通常中第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、通常中第2始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、左側遊技領域への遊技球の発射を促す左打ち示唆報知が実行されることになる。これにより、通常遊技状態において右打ち遊技が行われることを抑制することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−13において、非通常遊技状態中に第2始動口48に遊技球が入賞したことを示す通常中第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
なお、本実施形態では、第2特図保留数の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1特図保留数の上限値と比較して第2特図保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板のゲート検出スイッチ入力処理)
図22を用いて、主制御基板110のゲート検出スイッチ入力処理を説明する。図22は、主制御基板110におけるゲート検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS250−1において、ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力したか否かを判定する。ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力した場合には、ステップS250−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回のゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS250−2において、普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動パターン決定用乱数値)を取得し、ステップS250−3において、普図判定情報記憶領域に記憶されている普図判定情報の個数である普図保留数(G)が4未満であるか否かを判定する。普図保留数(G)が4未満である場合には、ステップS250−4に処理を移し、普図保留数(G)が4未満でない場合には、ステップS250−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS250−4において、普図保留数(G)に「1」を加算して更新(G←G+1)する処理を行い、ステップS250−5において、更新後の普図保留数(G)に対応する普通図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で普図保留数(G)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS250−6において、普図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS250−2で取得した普図判定情報を記憶する。これにより、普図判定情報が普図保留として記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS250−7において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中である場合には、ステップS250−8に処理を移し、通常遊技状態中でない場合には、ステップS250−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS250−8において、通常遊技状態において遊技領域5aの右側領域に設けられる普図ゲート44に遊技球が通過したことを示す普図ゲート通過エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回のゲート検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、普図ゲート通過エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、通常遊技状態において右打ち遊技が行われる右打ちエラーが発生したものとして、左打ち遊技を行うことを促す右打ちエラー報知が実行されることになる。そのため、通常遊技状態において右打ち遊技が行われることを抑制することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS250−9において、大当たり遊技の実行に係る条件装置が作動中であるか否かを判定する。条件装置が作動中でない場合には、今回のゲート検出スイッチ入力処理を終了し、条件装置が作動中である場合には、ステップS250−10において、ラウンド遊技を連続して実行させる役物連続作動装置を作動させるためのゲート通過フラグをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回のゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、ゲート通過フラグは後述する大当たり開始時処理で参照されることになる。
(主制御基板の第2特図特電制御処理)
図23を用いて、主制御基板110の第2特図特電制御処理を説明する。図23は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、第2特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした第2特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、第2特図特電処理データ=0であれば第2特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、第2特図特電処理データ=1であれば第2特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、第2特図特電処理データ=2であれば第2特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、第2特図特電処理データ=3であれば大当たり開始時処理(ステップS340)に処理を移し、第2特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、第2特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移し、第2特図特電処理データ=6であれば小当たり遊技処理(ステップS370)に処理を移し、各処理を実行すると今回の第2特図特電制御処理を終了する。
この「第2特図特電処理データ」は、後述するように第2特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
(主制御基板の第1特図特電制御処理)
図24を用いて、主制御基板110の第1特図特電制御処理を説明する。図24は、主制御基板110における第1特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、第1特図特電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした第1特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、第1特図特電処理データ=0であれば第1特別図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、第1特図特電処理データ=1であれば第1特別図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、第1特図特電処理データ=2であれば第1特別図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、第1特図特電処理データ=3であれば大当たり開始時処理(ステップS340)に処理を移し、第1特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、第1特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移し、各処理を実行すると今回の第1特図特電制御処理を終了する。
この「第1特図特電処理データ」は、後述するように第1特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
なお、第1特図特電制御処理におけるステップS340の大当たり遊技処理及びステップS350の大当たり遊技終了処理については、図23に示した第2特図特電制御処理におけるステップS340の大当たり遊技処理及びステップS350の大当たり遊技終了処理と同一の処理を行っているため、第2特図特電制御処理の中でのみ説明する。
(主制御基板の第2特別図柄記憶判定処理)
図25を用いて、主制御基板110の第2特別図柄記憶判定処理を説明する。図25は、主制御基板110における第2特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、第1特別図柄表示器60に大当たり第1特別図柄が停止表示される大当たり第1特別図柄の停止表示期間であるか否かを判定する。大当たり第1特別図柄の停止表示期間である場合には、第2特別図柄の変動表示の規制期間であるとして今回の第2特別図柄記憶判定処理を終了し、大当たり第1特別図柄の停止表示期間でない場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第1特別図柄に起因する大当たり遊技中であるか否かを判定する。第1特別図柄に起因する大当たり遊技中である場合には、第2特別図柄の変動表示の規制期間であるとして今回の第2特別図柄記憶判定処理を終了し、第1特別図柄に起因する大当たり遊技中でない場合には、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特図保留数(U2)が1以上であるかを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、今回の第2特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第2特図保留数(U2)から「1」を減算して更新(U2←U2−1)し、ステップS310−5において、第2特図判定情報記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
なお、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトされ、既に第0記憶部に記憶されていた前回の変動表示に用いた特図判定情報は、特図判定情報記憶領域からは消去されることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、更新後の第2特図保留数(U2)に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置において第2保留アイコンの表示が更新されることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、第2大当たり判定処理を行う。具体的には、特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき大当たりであるか否かや、特別図柄の停止図柄データを決定して演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする等の処理を行う。なお、第2大当たり判定処理の詳細は、図25を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS310−8において、第2特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき第2特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するなどの処理を行う。なお、第2特図変動パターン決定処理の詳細は、図27を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS310−9において、上記ステップS310−8で決定した第2特別図柄の変動パターンに基づく第2特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS310−10において、第2特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS800のデータ作成処理で第2特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS900の出力制御処理で出力されることで第2特別図柄表示器61において第2特別図柄の変動表示が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−11において、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定する。高確率遊技フラグがONされている場合には、ステップS310−12に処理を移し、高確率遊技フラグがONされていない場合には、ステップS310−16に処理を移す。なお、高確率遊技フラグは、後述する大当たり遊技終了処理でONされるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS310−12において、高確率遊技状態で特別図柄の変動表示が実行される残り回数を示す高確率回数(X)を1減算して更新(X←X−1)し、ステップS310−13において、高確率回数に対応する高確率回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、高確率回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で高確率回数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS310−14において、高確率回数(X)が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、ステップS310−15に処理を移し、「0」になっていない場合には、ステップS310−16に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−15において、高確率遊技フラグをOFFする。これにより、高確率遊技状態が終了して低確率遊技状態に移行することになる。
メインCPU110aは、ステップS310−16において、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。時短遊技フラグがONされている場合には、ステップS310−17に処理を移し、時短遊技フラグがONされていない場合には、ステップS310−21に処理を移す。なお、時短遊技フラグは、後述する大当たり遊技終了処理でONされるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS310−17において、時短遊技状態で特別図柄の変動表示が実行される残り回数を示す時短回数(J)を1減算して更新(J←J−1)し、ステップS310−18において、時短回数に対応する時短回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、時短回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で時短回数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS310−19において、時短回数(J)が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、ステップS310−20に処理を移し、「0」になっていない場合には、ステップS310−21に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−20において、時短遊技フラグをOFFする。これにより、時短遊技状態が終了して非時短遊技状態に移行することになる。
メインCPU110aは、ステップS310−21において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−22において、第2特図特電処理データに「1」をセットして、第2特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の第2特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で現在の遊技状態を把握することが可能となる。
以上のように、変動表示の終了時ではなく変動表示の開始時において大当たり判定を行った後に高確率回数や時短回数を減算し、高確率回数や時短回数が「0」になると遊技状態を変化させる(変更する)ので、遊技状態の変化前の最後の第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が開始されるか否かによって、遊技者に有利不利が発生するようなことを防止することが可能となる。
(主制御基板の第2大当たり判定処理)
図26を用いて、主制御基板110の第2大当たり判定処理を説明する。図26は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−7−1において、図5に示した第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS310−7−2において、現在の確率状態及び第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている大当たり判定用乱数値と、選択された大当たり判定テーブルとを照合して小当たりに当選したか否かを判定する。小当たりに当選した場合には、ステップS310−7−3に処理を移し、小当たりに当選していない場合には、ステップS310−7−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−7−3において、第2特別図柄の変動表示が小当たりとなる(大当たり第2特別図柄で停止表示する)ことを示す第2特図小当たり当選フラグをメインRAMの所定の領域にセットし、ステップS310−7−4において、図6に示した小当たり用の特別図柄決定テーブルを選択し、ステップS310−7−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−7−5において、現在の確率状態及び第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている大当たり判定用乱数値と、選択された大当たり判定テーブルとを照合して大当たりに当選したか否かを判定する。大当たりに当選した場合には、ステップS310−7−6に処理を移し、大当たりに当選していない場合には、ステップS310−7−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−7−6において、先に開始されている第1特別図柄の変動表示が大当たりとなる(大当たり第1特別図柄で停止表示する)ことを示す第1特図大当たり当選フラグがあるか否かを判定する。第1特図大当たり当選フラグがある場合には、ステップS310−7−9に処理を移し、第1特図大当たり当選フラグがない場合には、ステップS310−7−7に処理を移す。なお、第1特図大当たり当選フラグは後述する第1大当たり判定処理で大当たりに当選していると判定された場合にメインRAM110cの所定の領域にセットされる。
なお、以降の説明において大当たりに当選していると判定される大当たり判定用乱数値を大当たり乱数値といい、大当たりに当選していないと判定される大当たり判定用乱数値をハズレ乱数値という場合がある。
メインCPU110aは、ステップS310−7−7において、第2特別図柄の変動表示が大当たりとなる(大当たり第2特別図柄で停止表示する)ことを示す第2特図大当たり当選フラグをメインRAMの所定の領域にセットし、ステップS310−7−8において、図6に示した大当たり用の特別図柄決定テーブルを選択し、ステップS310−7−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−7−9において、大当たり判定の結果がハズレであるものとして、図6に示したハズレ用の特別図柄決定テーブルを選択し、ステップS310−7−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−7−10において、大当たり判定(抽選)を行うことになった始動口の種類及び第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値と、ステップS310−7−4、ステップS310−7−8またはステップS310−7−9で選択された特別図柄決定テーブルとを照合して、第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される第2特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS310−7−11において、ステップS310−7−10で決定された第2特別図柄に対応する特図停止図柄データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS310−7−12において、ステップS310−7−10で決定された第2特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第2特別図柄の停止図柄データを把握することが可能となる。
以上のように、結果が大当たりとなる第1特別図柄の大当たり変動表示が実行されている(第1特図大当たり当選フラグがある)場合に、これから開始される第2特別図柄の変動表示の結果を強制的にハズレとして処理するので、第1特別図柄に起因する大当たり遊技と第2特別図柄に起因する大当たり遊技とが同時に実行されてしまったり、第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示の開始順序と第1特別図柄に起因する大当たり遊技と第2特別図柄に起因する大当たり遊技の開始順序が逆になったりするようなことがなくなる。そのため、遊技の進行が複雑になって遊技者が混乱するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、結果が大当たりとなる第1特別図柄の大当たり変動表示が実行されている(第1特図大当たり当選フラグがある)場合に、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり判定用乱数値の判定をせずに強制的にハズレとして処理しているが、判定結果がハズレにしかならない第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定用乱数値を判定するようにしてもよい。
(主制御基板の第2特図変動パターン決定処理)
図27を用いて、主制御基板110の第2特図変動パターン決定処理を説明する。図27は、主制御基板110における第2特図変動パターン決定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−8−1において、図8に示した第2特別図柄用の変動パターン決定テーブルの中から、現在の遊技の状態に応じた第2特別図柄用の変動パターン決定テーブルを選択する。具体的には、低確非時短遊技状態中である場合には、図8(a)の変動パターン決定テーブルを選択し、時短遊技状態中(低確時短状態中及び高確時短状態中)である場合には、図8(b)の変動パターン決定テーブルを選択し、高確非時短遊技状態中である場合には、図8(c)の変動パターン決定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS310−8−2において、大当たり判定の判定結果、第2特別図柄の種類、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されているリーチ判定用乱数値及び特図変動パターン決定用乱数値と、選択された第2特別図柄用の変動パターン決定テーブルとを照合して第2特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS310−8−3において、決定された変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS310−8−4において、決定された変動パターンに対応する第2特別図柄変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2特図変動パターン決定処理を終了する。これにより、第2特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第2特別図柄の変動パターンを把握することが可能となる。
(主制御基板の第2特別図柄変動処理)
図28を用いて、主制御基板110の第2特別図柄変動処理を説明する。図28は、主制御基板110における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS320−1において、先に開始されている第1特別図柄の変動表示が大当たりとなることを示す第1特図大当たり当選フラグがあるか否かを判定する。第1特図大当たり当選フラグがある場合には、ステップS320−2に処理を移し、第1特図大当たり当選フラグがない場合には、ステップS320−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、大当たり第1特別図柄による大当たり遊技が開始された(大当たり第1特別図柄の停止表示期間が終了した)か否かを判定する。大当たり遊技が開始された場合には、第2特別図柄の変動表示を強制停止させるためにステップS320−5に処理を移し、大当たり遊技が開始されていない場合には、ステップS320−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、第2特別図柄の変動時間を1減算して更新し、ステップS320−4において、第2特別図柄の変動時間が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、第2特別図柄の変動表示を通常停止させるためにステップS320−5に処理を移し、「0」になっていない場合には、第2特別図柄の変動表示を継続させるために、今回の第2特別図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、メインRAM110cにセットされている第2特別図柄の停止図柄データに対応する第2特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第2特別図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第2特別図柄の停止表示を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS320−6において、メインRAM110cにセットされている第2特別図柄の特図停止図柄データに対応する第2特別図柄を第2特別図柄表示器61に停止表示させ、ステップS320−7において、停止表示された第2特別図柄が小当たり特別図柄であるか否かを判定する。小当たり特別図柄でない場合には、ステップS320−8において、第2特別図柄(大当たり第2特別図柄、ハズレ第2特別図柄)の停止時間として0.5秒をメインRAM110cの所定の領域にセットし、小当たり特別図柄である場合には、ステップS320−9において、第2特別図柄(小当たり第2特別図柄)の停止時間として0秒をセットする。
メインCPU110aは、ステップS320−10において、第2特図特電処理データに「2」をセットして、第2特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の第2特別図柄変動処理を終了する。
以上のように、大当たり第1特別図柄の停止表示が終了(大当たり第1特別図柄に対応する大当たり遊技が開始)する場合に、第2特別図柄のハズレ変動表示を強制的に停止表示させるので、大当たり遊技中に特別図柄のハズレ変動表示が実行されていることがなくなる。そのため、遊技の進行が複雑になって遊技者が混乱するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第2特別図柄が停止表示(通常停止、強制停止)されると、該第2特別図柄の停止図柄データに対応する第2特別図柄確定コマンドが送信されるので、演出制御基板130で第2特別図柄の変動表示の結果を正確に把握することが可能となる。
また、大当たり第2特別図柄やハズレ第2特別図柄を停止表示させる場合には、変動表示の結果を遊技者が認識可能となるだけの停止時間がセットされる一方で、小当たり第2特別図柄を停止表示させる場合には、実質的に停止時間がセットされないようになっている。そのため、小当たり第2特別図柄の停止から小当たり遊技が開始されるまでの間に無駄に遊技球が発射されてしまうことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、小当たり第2特別図柄については、小当たり遊技が実行されている期間に亘って停止表示されるようになっているため、変動表示の結果が小当たりであったことを遊技者が認識可能となる。
(主制御基板の第2特別図柄停止処理)
図29を用いて、主制御基板110の第2特別図柄停止処理を説明する。図29は、主制御基板110における第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS330−1において、第2特別図柄の停止時間が終了したか否かを判定する。第2特別図柄の停止時間が終了した場合には、ステップS330−2に処理を移し、第2特別図柄の停止時間が終了していない場合には、第2特別図柄の停止表示を継続させるために、今回の第2特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、メインRAM110cにセットされている第2特別図柄の特図停止図柄データが大当たり第2特別図柄を示すものであるか否かを判定する。大当たり第2特別図柄である場合には、ステップS330−3に処理を移し、大当たり第2特別図柄でない場合には、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、低確非時短遊技状態とするために高確率遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確率回数(X)及び時短回数(J)をクリアし、ステップS330−4において、大当たり遊技の実行に係る条件装置を作動させ、ステップS330−5において、第2特図特電処理データに「3」をセットして、大当たり遊技開始処理に処理を移す準備を行い、今回の第2特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、第2特別図柄表示器61に停止表示された第2特別図柄が小当たり第2特別図柄であるか否かを判定する。小当たり第2特別図柄である場合には、ステップS330−7に処理を移し、小当たり第2特別図柄でない場合には、ステップS330−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、小当たり遊技を開始するために図10(b)に示した小当たり遊技制御テーブルを参照し、ステップS330−8において、メインRAM110cの所定の領域に特図停止図柄データに応じたオープニング時間をセットする。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、小当たり遊技のオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS330−10において、第2特図特電処理データに「6」をセットして、小当たり遊技処理に処理を移す準備を行い、今回の第2特別図柄停止処理を終了する。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130でオープニングが開始されることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、メインRAM110cにセットされている第2特別図柄の特図停止図柄データがハズレ第2特別図柄であるものとして、第2特図特電処理データに「0」をセットして、第2特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の第2特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり開始時処理)
図30を用いて、主制御基板110の大当たり開始時処理を説明する。図30は、主制御基板110における大当たり開始時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、大当たり遊技の実行に係る条件装置の作動中に普図ゲート44を遊技球が通過したことを示すゲート通過フラグがあるか否かを判定する。ゲート通過フラグがある場合には、ステップS340−2に処理を移し、ゲート通過フラグがない場合には、今回の大当たり開始時処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、ラウンド遊技を連続して実行させる役物連続作動装置を作動させ、ステップS340−3において、図10(a)に示した大当たり遊技制御テーブルを参照して特図停止図柄データに対応するオープニング時間、ラウンド遊技実行パターン及びエンディング時間を特定し、ステップS340−4において、メインRAM110cの所定の領域にオープニング時間をセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、オープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、大当たり遊技のオープニングに応じた処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、図11に示した可変入賞部制御テーブルを参照してラウンド遊技実行パターンに対応する可変入賞部の作動データを特定し、メインRAM110cの所定の領域に可変入賞部の作動データをセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、対応する特図特電処理データ(第1又は第2特図特電処理データ)に「4」をセットして、大当たり遊技処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり開始時処理を終了する。
以上のように、大当たり遊技の実行に係る(役物連続作動装置の作動に必要な条件となる)条件装置が作動している状態で遊技球が普図ゲート44を通過すると、役物連続作動装置が作動して大当たり遊技が開始されるようになっている。そのため、大当たり遊技の開始に遊技性を持たすことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、大当たり特別図柄の種類によって大当たり遊技の種類(ラウンド遊技の回数や可変入賞部の作動態様等)が決定されるようになっているが、遊技球が普図ゲート44を通過して役物連続作動装置が作動する際に、大当たり遊技の種類を抽選で決定するようにしてもよい。また、役物連続作動装置の作動契機を普図ゲート44への遊技球の通過としていたが、役物連続作動装置を作動させるための専用のゲート(通過領域)を設けてもよい。さらに、役物連続作動装置を作動させるための専用のゲートを複数設け、該専用のゲート毎に異なる抽選態様で大当たり遊技の種類を決定するようにしてもよい。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図31を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図31は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS350−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、オープニング時間が「0」以上であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS350−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS350−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、大当たり遊技開始処理でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過した場合には、ステップS350−3に処理を移し、オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、ラウンド遊技移行処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算し、ラウンド遊技中であることを示すラウンド中フラグをメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回のラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、現在がラウンド遊技中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cにラウンド中フラグがセットされているか否かを判定する。ラウンド遊技中である場合には、ステップS350−6に処理を移し、ラウンド遊技中でない場合には、ステップS350−12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、大入賞口の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、可変入賞部の作動データにより特定される大入賞口の開放タイミングになったか否かを判定する。大入賞口の開放条件が成立した場合には、ステップS350−7に処理を移し、大入賞口の開放条件が成立していない場合には、ステップS350−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、可変入賞部の作動データから開放状態とする可変入賞部の種類と、今回の大入賞口の開放時間を特定し、大入賞口の開放時間及び大入賞口開閉ソレノイドの駆動データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、大入賞口が開状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350−8において、大入賞口の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、現在の大入賞口の開放が今回のラウンド遊技における最終開放より前の開放であって、その開放時間が経過したか否かを判定する。大入賞口の閉鎖条件が成立した場合には、ステップS350−9に処理を移し、大入賞口の閉鎖条件が成立していない場合には、ステップS350−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−9において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、可変入賞部の作動データから今回の大入賞口の閉鎖時間を特定し、大入賞口の閉鎖時間をメインRAM110cの所定の領域にセットすると共に、メインRAM110cにセットされている大入賞口開閉ソレノイドの駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350−10において、インターバルへの移行条件が成立したか否かを判定する。具体的には、今回のラウンド遊技において大入賞口に入賞した球技球が最大入賞個数に到達した、若しくは、今回のラウンド遊技における大入賞口の最終開放の開放時間が経過したか否かを判定する。インターバルへの移行条件が成立した場合には、ステップS350−11に処理を移し、インターバルへの移行条件が成立していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−11において、インターバル移行処理を行う。具体的には、可変入賞部の作動データから今回のインターバルのインターバル時間(大入賞口の閉鎖時間)を特定し、インターバル時間をメインRAMの所定の領域にセットすると共に、メインRAM110cにセットされている大入賞口ソレノイドの駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。また、メインRAM110cに記憶されているラウンド中フラグに替えて、インターバル中であることを示すインターバル中フラグをセットする。インターバル移行処理が終了すると、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−12において、現在がインターバル中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cにインターバル中フラグがセットされているか否かを判定する。インターバル中である場合には、ステップS350−13に処理を移し、インターバル中でない場合には、ステップS350−19に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−13において、インターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過した場合には、ステップS350−14に処理を移し、インターバル時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−14において、今回の大当たり遊技における最終のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。最終のラウンド遊技が終了した場合には、ステップS350−17に処理を移し、最終のラウンド遊技が終了していない場合には、ステップS350−15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−15において、ラウンド遊技移行処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算する。また、メインRAM110cに記憶されているインターバル中フラグに替えて、ラウンド遊技中フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−16において、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回のラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS350−17において、エンディング移行処理を行う。具体的には、大当たり遊技制御テーブルから特定したエンディング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。また、メインRAM110cに記憶されているインターバル中フラグに替えて、エンディング中であることを示すエンディング中フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−18において、大当たり遊技のエンディングであることを示すエンディング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回の大当たり遊技に応じたエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS350−19において、現在がエンディング中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cにエンディング中フラグがセットされているか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS350−20に処理を移し、エンディング中でない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−20において、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、エンディング時間が経過した場合には、ステップS350−21において、対応する特図特電処理データ(第1又は第2特図特電処理データ)に「5」をセットして、大当たり遊技終了処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図32を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図32は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS360−1において、メインRAM110cにセットされている特図停止図柄データを取得し、図12に示した遊技状態設定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS360−2において、遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図12に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特図停止図柄データと大当たり遊技前の遊技状態とを照合して大当たり遊技後の遊技状態を特定し、特定した遊技状態に応じた遊技フラグ(時短遊技フラグ、高確率遊技フラグ)をON(セット)する。
メインCPU110aは、ステップS360−3において、時短回数設定処理を行う。具体的には、図12に示す遊技状態設定テーブルを参照し、ステップS360−2で特定した大当たり遊技後の遊技状態に対応する時短回数(J)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、時短回数(J)を示す時短回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、時短回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で時短回数(J)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS360−4において、高確率回数設定処理を行う。具体的には、図12に示す遊技状態設定テーブルを参照し、ステップS360−2で特定した大当り遊技後の遊技状態に対応する高確率回数(X)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、高確率回数(X)を示す高確率回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、高確率回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で高確率回数(X)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS360−5において、時短遊技フラグや高確率遊技フラグがONしているか否かを参照し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で現在の遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS360−6において、対応する特図特電処理データ(第1又は第2特図特電処理データ)に「0」をセットして、特別図柄記憶判定処理(第1又は第2特別図柄記憶判定処理)に処理を移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS360−7において、参照済みの各種フラグ(条件装置作動フラグ、役物連続作動装置作動フラグ、ゲート通過フラグ、第1特図大当たり優先フラグ、第2特図大当たり優先フラグ、第2特図小当たり優先フラグ等)をクリアし、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の小当たり遊技処理)
図33を用いて、主制御基板110の小当たり遊技処理を説明する。図33は、主制御基板における小当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS370−1において、オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに小当たり遊技のオープニング時間がセットされているか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS370−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS370−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS370−2において、特別図柄停止処理で設定された小当たり遊技のオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過した場合には、ステップS370−3に処理を移し、オープニング時間が経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS370−3において、小当たり遊技開始処理を行う。具体的には、図10(b)に示した小当たり遊技制御テーブルに小当たり特別図柄を照合して、大入賞口(ここでは第2大入賞口53)の開放時間を特定し、大入賞口の開放時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS370−4において、大入賞口開放処理を行い、今回の小当たり遊技処理を終了する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド(ここでは第2大入賞口開閉ソレノイド54b)の駆動データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、大入賞口が開状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS370−5において、大入賞口の開放中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに大入賞口開閉ソレノイドの駆動データがセットされているか否かが判定される。大入賞口の開放中である場合には、ステップS370−6に処理を移し、大入賞口の開放中でない場合には、ステップS370−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS370−6において、大入賞口の開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、今回の小当たり遊技で大入賞口に入賞した遊技球数が最大入賞個数(10個)に到達した、若しくは、大入賞口の開放時間が経過したか否かを判定する。開放終了条件が成立した場合には、ステップS370−7に処理を移し、開放終了条件が成立していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS370−7において、エンディング移行処理を行う。具体的には、図10(b)に示した小当たり遊技制御テーブルに小当たり特別図柄を照合して、小当たり遊技のエンディング時間を特定し、エンディング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。また、メインRAM110cにセットされている大入賞口開閉ソレノイド(ここでは第2大入賞口開閉ソレノイド54b)の駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS370−8において、小当たり遊技のエンディング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の小当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130でエンディングであることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS370−9において、エンディング中か否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに小当り遊技のエンディング時間がセットされているか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS370−10に処理を移し、エンディング中でない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS370−10において、小当たり遊技のエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了し、エンディング時間が経過した場合には、ステップS370−11において、対応する特図特電処理データ(第1又は第2特図特電処理データ)に「0」をセットして、特別図柄記憶判定処理(第1又は第2特別図柄記憶判定処理)に処理を移す準備を行い、今回の小当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の第1特別図柄記憶判定処理)
図34を用いて、主制御基板110の第1特別図柄記憶判定処理を説明する。図34は、主制御基板110における第1特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS410−1において、第2特別図柄表示器61に大当たり第2特別図柄又は小当たり第2特別図柄が停止表示される大当たり第2特別図柄又は小当たり第2特別図柄の停止表示期間であるか否かを判定する。大当たり第2特別図柄又は小当たり第2特別図柄の停止表示期間である場合には、第1特別図柄の変動表示の規制期間であるとして今回の第1特別図柄記憶判定処理を終了し、大当たり第2特別図柄又は小当たり第2特別図柄の停止表示期間でない場合には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、第2特別図柄に起因する大当たり遊技中又は小当たり遊技中であるか否かを判定する。第1特別図柄に起因する大当たり遊技中又は小当たり遊技中である場合には、第1特別図柄の変動表示の規制期間であるとして今回の第1特別図柄記憶判定処理を終了し、第2特別図柄に起因する大当たり遊技中又は小当たり遊技中でない場合には、ステップS410−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、第1特図保留数(U1)が1以上であるかを判定する。第1特図保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS410−4に処理を移し、第1特図保留数(U1)が1以上でない場合には、今回の第1特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、第1特図保留数(U1)から「1」を減算して更新(U1←U1−1)し、ステップS410−5において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
なお、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトされ、既に第0記憶部に記憶されていた前回の変動表示に用いた特図判定情報は、特図判定情報記憶領域からは消去されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、更新後の第1特図保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置において第1保留アイコンの表示が更新されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、第1大当たり判定処理を行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき大当たりであるか否かや、特別図柄の停止図柄データを決定して演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする等の処理を行う。なお、第1大当たり判定処理の詳細は、図35を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、第1特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき第1特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するなどの処理を行う。なお、第1特図変動パターン決定処理の詳細は、図36を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、上記ステップS410−8で決定した変動パターンに基づく第1特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS410−10において、第1特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS800のデータ作成処理で第1特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS900の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60において第1特別図柄の変動表示が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONされているか否かを判定し、ONされている場合には、ステップS410−12に処理を移し、ONされていない場合には、ステップS410−16に処理を移す。なお、高確率遊技フラグは、後述する大当たり遊技終了処理でONされるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、高確率遊技状態で特別図柄の変動表示が実行される残り回数を示す高確率回数(X)を1減算して更新(X←X−1)し、ステップS410−13において、高確率回数に対応する高確率回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、高確率回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で高確率回数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、高確率回数(X)が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、ステップS410−15に処理を移し、「0」になっていない場合には、ステップS410−16に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−15において高確率遊技フラグをOFFする。これにより、高確率遊技状態が終了して低確率遊技状態(通常遊技状態)に移行することになる。
メインCPU110aは、ステップS410−16において、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONされているか否かを判定する。時短遊技フラグがONされている場合には、ステップS410−17に処理を移し、時短遊技フラグがONされていない場合には、ステップS410−21に処理を移す。なお、時短遊技フラグは、後述する大当たり遊技終了処理でONされるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS410−17において、時短遊技状態で特別図柄の変動表示が実行される残り回数を示す時短回数(J)を1減算して更新(J←J−1)し、ステップS410−18において、時短回数に対応する時短回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、時短回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で時短回数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−19において、時短回数(J)が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、ステップS410−20に処理を移し、「0」になっていない場合には、ステップS410−21に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−20において、時短遊技フラグをOFFする。これにより、時短遊技状態が終了して非時短遊技状態に移行することになる。
メインCPU110aは、ステップS410−21において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS410−22において、第1特図特電処理データに「1」をセットして、第1特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の第1特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で現在の遊技状態を把握することが可能となる。
以上のように、変動表示の終了時ではなく変動表示の開始時において大当たり判定を行った後に高確率回数や時短回数を減算し、高確率回数や時短回数が「0」になると遊技状態を変化させる(変更する)ので、遊技状態の変化前の最後の第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が開始されるか否かによって、遊技者に有利不利が発生するようなことを防止することが可能となる。
(主制御基板の第1大当たり判定処理)
図35を用いて、主制御基板110の第1大当たり判定処理を説明する。図35は、主制御基板110における第1大当たり判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS410−7−1において、先に開始されている第2特別図柄の変動表示が大当たりとなる(大当たり第2特別図柄で停止表示する)ことを示す第2特図大当たり当選フラグがあるか否かを判定する。第2特図大当たり当選フラグがある場合には、ステップS410−7−6に処理を移し、第2特図大当たり当選フラグがない場合には、ステップS410−7−2に処理を移す。なお、第2特図大当たり当選フラグは上述した第2大当たり判定処理で大当たりに当選していると判定された場合にメインRAM110cの所定の領域にセットされる。
メインCPU110aは、ステップS410−7−2において、図5に示した第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択し、ステップS410−7−3において、現在の確率状態及び第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている大当たり判定用乱数値と、選択された大当たり判定テーブルとを照合して大当たりに当選したか否かを判定する。大当たりに当選した場合には、ステップS410−7−4に処理を移し、大当たりに当選していない場合には、ステップS410−7−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−7−4において、第1特別図柄の変動表示が大当たりとなる(大当たり第1特別図柄で停止表示する)ことを示す第1特図大当たり当選フラグをメインRAMの所定の領域にセットし、ステップS410−7−5において、図6に示した大当たり用の特別図柄決定テーブルを選択し、ステップS410−7−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−7−6において、大当たり判定の結果がハズレであるものとして、図6に示したハズレ用の特別図柄決定テーブルを選択し、ステップS410−7−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−7−7において、大当たり判定(抽選)を行うことになった始動口の種類及び第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値と、ステップS410−7−5またはステップS410−7−6で選択された特別図柄決定テーブルとを照合して、第1特別図柄表示器60で実行される変動表示の結果として停止表示される第1特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−7−8において、ステップS410−7−7で決定された第1特別図柄に対応する特図停止図柄データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS410−7−9において、ステップS410−7−7で決定された第1特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第1特別図柄の停止図柄データを把握することが可能となる。
以上のように、結果が大当たりとなる第2特別図柄の大当たり変動表示が実行されている(第2特図大当たり当選フラグがある)場合に、これから開始される第1特別図柄の変動表示の結果を強制的にハズレとして処理するので、第1特別図柄に起因する大当たり遊技と第2特別図柄に起因する大当たり遊技とが同時に実行されてしまったり、第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示の開始順序と第1特別図柄に起因する大当たり遊技と第2特別図柄に起因する大当たり遊技の開始順序が逆になったりするようなことがなくなる。そのため、遊技の進行が複雑になって遊技者が混乱するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、結果が大当たりとなる第2特別図柄の大当たり変動表示が実行されている(第2特図大当たり当選フラグがある)場合に、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり判定用乱数値の判定をせずに強制的にハズレとして処理しているが、判定結果がハズレにしかならない第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定用乱数値を判定するようにしてもよい。
(主制御基板の第1特図変動パターン決定処理)
図36を用いて、主制御基板110の第1特図変動パターン決定処理を説明する。図36は、主制御基板110における第1特図変動パターン決定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS410−8−1において、図7に示した第1特別図柄用の変動パターン決定テーブルの中から、現在の遊技の状態に応じた第1特別図柄用の変動パターン決定テーブルを選択する。具体的には、低確非時短遊技状態の開始から6回目以降の変動表示が実行される場合には、図7(a)の変動パターン決定テーブルを選択し、低確非時短遊技状態の開始から5回目までの変動表示が実行される場合には、図7(b)の変動パターン決定テーブルを選択し、時短遊技状態中(低確時短遊技状態中又は高確時短遊技状態中)である場合には、図7(c)の変動パターン決定テーブルを選択し、高確非時短遊技状態中である場合には、図7(d)の変動パターン決定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS410−8−2において、大当たり判定の判定結果、第1特別図柄の種類、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されているリーチ判定用乱数値及び特図変動パターン決定用乱数値と、選択された第1特別図柄用の変動パターン決定テーブルとを照合して第1特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−8−3において、決定された変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS410−8−4において、決定された変動パターンに対応する第1特別図柄変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1特図変動パターン決定処理を終了する。これにより、第1特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第1特別図柄の変動パターンを把握することが可能となる。
(主制御基板の第1特別図柄変動処理)
図37を用いて、主制御基板110の第1特別図柄変動処理を説明する。図37は、主制御基板110における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS420−1において、先に開始されている第1特別図柄の変動表示が小当たりとなることを示す第2特図小当たり当選フラグがあるか否かを判定する。第2特図小当たり当選フラグがある場合には、ステップS420−2に処理を移し、第2特図大当たり当選フラグがない場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、小当たり第2特別図柄による小当たり遊技中であるか否かを判定する。小当たり遊技中である場合には、今回の第1特別図柄変動処理を終了し、小当たり遊技中でない場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、先に開始されている第2特別図柄の変動表示が大当たりとなることを示す第2特図大当たり当選フラグがあるか否かを判定する。第2特図大当たり当選フラグがある場合には、ステップS420−4に処理を移し、第2特図大当たり当選フラグがない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、大当たり第2特別図柄による大当たり遊技が開始された(大当たり第2特別図柄の停止表示期間が終了した)か否かを判定する。大当たり遊技が開始された場合には、今回の第1特別図柄変動処理を終了し、大当たり遊技が開始されていない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第1特別図柄の変動時間を1減算して更新し、ステップS420−6において、第1特別図柄の変動時間が「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、ステップS420−7に処理を移し、「0」になっていない場合には、第1特別図柄の変動表示を継続させるために、今回の第1特別図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、メインRAM110cにセットされている第1特別図柄の特図停止図柄データに対応する第1特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で第1特別図柄の停止表示を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、メインRAM110cにセットされている第1特別図柄の特図停止図柄データに対応する第1特別図柄を第1特別図柄表示器60に停止表示させ、ステップS420−9において、第1特別図柄の停止時間として0.5秒をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS420−10において、第1特図特電処理データに「2」をセットして、第1特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の第1特別図柄変動処理を終了する。
以上のように、大当たり第2特別図柄の停止表示が終了(大当たり第2特別図柄に対応する大当たり遊技が開始)する場合に、第1特別図柄のハズレ変動表示を強制的に停止表示させるので、大当たり遊技中に特別図柄のハズレ変動表示が実行されていることがなくなる。そのため、遊技の進行が複雑になって遊技者が混乱するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり第2特別図柄の停止表示が終了(小当たり第2特別図柄に対応する小当たり遊技が開始)する場合に、第1特別図柄のハズレ変動表示を強制的に停止表示させるので、小当たり遊技中に特別図柄のハズレ変動表示が実行されていることがなくなる。そのため、遊技の進行が複雑になって遊技者が混乱するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり第2特別図柄の停止表示が終了(小当たり第2特別図柄に対応する小当たり遊技が開始)する場合であっても、第1特別図柄の大当たり変動表示がハズレ変動表示に変更されたり強制的に停止表示されたりすることがないので、大当たり変動表示を遊技者に享受させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第1特別図柄が停止表示(通常停止、強制停止)されると、該第1特別図柄の停止図柄データに対応する第1特別図柄確定コマンドが送信されるので、演出制御基板130で第1特別図柄の変動表示の結果を正確に把握することが可能となる。
なお、大当たり第2特別図柄や小当たり第2特別図柄が停止表示される場合に、第1特別図柄のハズレ変動表示を強制的に停止表示させ、第2特別図柄と第1特別図柄の停止表示期間が重複するようにしてもよい。
(主制御基板の第1特別図柄停止処理)
図38を用いて、主制御基板110の第1特別図柄停止処理を説明する。図38は、主制御基板110における第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS430−1において、第1特別図柄の停止時間が終了したか否かを判定する。第1特別図柄の停止時間が終了した場合には、ステップS430−2に処理を移し、第2特別図柄の停止時間が終了していない場合には、第2特別図柄の停止表示を継続させるために、今回の第1特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS430−2において、メインRAM110cにセットされている第1特別図柄の特図停止図柄データが大当たり第1特別図柄を示すものであるか否かを判定する。大当たり第1特別図柄である場合には、ステップS430−3に処理を移し、大当たり第1特別図柄でない場合には、ステップS430−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS430−3において、低確非時短遊技状態とするために高確率遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確率回数(X)及び時短回数(J)をクリアし、ステップS430−4において、大当たり遊技の実行に係る条件装置を作動させ、ステップS430−5において、第1特図特電処理データに「3」をセットして、大当たり遊技開始処理に処理を移す準備を行い、今回の第1特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS430−6において、メインRAM110cにセットされている第1特別図柄の特図停止図柄データがハズレ第2特別図柄であるものとして、第1特図特電処理データに「0」をセットして、第1特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の第1特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図39を用いて、普図普電制御処理を説明する。図39は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS501において、普図普電処理データをロードし、ステップS502においてロードした普図普電処理データから分岐先アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS510)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS520)に処理を移し、各処理を実行すると今回の普図普電制御処理を終了する。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図40を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図40は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS510−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS510−15に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS510−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS510−2において、普図保留数(G)が1以上であるか否かを判定する。普図保留数(G)が1以上である場合には、ステップS510−3に処理を移し、普図保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS510−3において、普図保留数(G)から「1」を減算して更新(G←G−1)し、ステップS510−4において、普図判定情報記憶領域の第1記憶部から第4記憶部に記憶されている普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
なお、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、前回の変動表示に用いた普図判定情報は、普図判定情報記憶領域からは消去されることになる。
メインCPU110aは、ステップS510−5において、図13に示す普通図柄用の当たり判定テーブルを選択し、ステップS510−6において、当たり判定処理を行う。具体的には、現在の時短遊技状態と普図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている当たり判定用乱数値とを普通図柄用の当たり判定テーブルと照合して当たりか否かの当たり判定(普通図柄の当たり抽選)を行う。
メインCPU110aは、ステップS510−7において、図13に示す普通図柄用の停止図柄決定テーブルを選択し、ステップS510−8において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態と、当たり判定の結果と、普図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている普通図柄決定用乱数値とを普通図柄用の停止図柄決定テーブルに照合して普通図柄の種類(普図停止図柄データ)を決定し、メインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS510−9において、決定した普図停止図柄データに対応する普図指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより普図指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で普図停止図柄データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS510−10において、図13に示す普通図柄用の変動パターン決定テーブルを選択し、ステップS510−11において、普図変動パターン決定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態と、当たり判定の結果と、普図判定情報記憶領域の第0記憶部に記憶されている普図変動パターン決定用乱数値とを普通図柄用の変動パターン決定テーブルに照合して普通図柄の変動時間(変動パターン)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS510−12において、決定された普通図柄の変動時間(変動パターン)に対応する普図変動指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で普通図柄の変動時間(変動パターン)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS510−13において、決定された普通図柄の変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS510−14において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。これにより、上記ステップS800のデータ作成処理で普通図柄を変動表示するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS900の出力制御処理で出力されることで普通図柄表示器62において普通図柄の変動表示が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS510−15において、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判定する。普通図柄の変動時間が終了した場合には、ステップS510−16に処理を移し、普通図柄の変動時間が終了していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS510−16において、メインRAM110cにセットされている普図停止図柄データに対応する普通図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で普通図柄の停止表示を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS510−17において、メインRAM110cにセットされている普図停止図柄データに対応する普通図柄を普通図柄表示器62に停止表示させる。具体的には、普図停止図柄データが当たり停止図柄であれば、普通図柄表示器62に当たり普通図柄を停止表示させ、普図停止図柄データがハズレ停止図柄であれば、普通図柄表示器62にハズレ普通図柄を停止表示させる。
メインCPU110aは、ステップS510−18において、普図停止図柄データが当たり普通図柄であるか否かを判定する。メインCPU110aは、当たり普通図柄である場合には、ステップS510−19に処理を移し、当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS510−19において、普図普電処理データに「1」をセットして、補助遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS510−20において、図13に示す第1始動口の開放態様決定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS510−21において、選択された開放態様決定テーブルに現在の遊技状態と普図停止図柄データとを照合し、普図停止図柄データに対応する補助遊技のオープニング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS510−22において、普図停止図柄データに対応する当たり用のオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。これにより、補助遊技のオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130でオープニングが開始されることを把握することが可能となる。
(主制御基板の補助遊技処理)
図41を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図41は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS520−1において、現在補助遊技のオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS520−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS520−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS520−2において、普通図柄変動処理でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過した場合には、ステップS520−3に処理を移し、オープニング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS520−3において、補助遊技開始処理を行う。具体的には、開放回数(S)記憶領域に記憶されている開放回数(S)に「1」を加算して更新(S←S+1)する。ここでは、まだ第1始動口(右側第1始動口)の開放が1回も行われていないので、開放回数(S)記憶領域には「1」が記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS520−4において、第1始動口開放処理を行い、今回の補助遊技処理を終了する。具体的には、第1始動口45(右側第1始動口45D)の可動部材47を開放するために右側第1始動口開閉ソレノイド47bを通電させる通電データをセットする。これにより、可動部材47が閉鎖状態から開放状態に変換されて右側第1始動口45Dが開放されることになる。また、図13に示す第1始動口の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて右側第1始動口45Dの開放時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS520−5において、現在第1始動口(右側第1始動口)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、右側第1始動口開閉ソレノイド47bを通電させる通電データがセットされているか否かが判定される。右側第1始動口45Dが開放中である場合には、ステップS520−6に処理を移し、右側第1始動口45Dが開放中でない場合には、ステップS520−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS520−6において、第1始動口の開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、右側第1始動口45Dに規定個数の遊技球が入賞したこと又は現在の開放回数(S)における開放時間が経過したことが該当する。開放終了条件が成立した場合には、ステップS520−7に処理を移し、開放終了条件が成立していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS520−7において、エンディング移行処理を行う。具体的には、図13に示した第1始動口の開閉態様決定テーブルに普図停止図柄データを照合して、補助遊技のエンディング時間を特定し、エンディング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。また、メインRAM110cにセットされている右側第1始動口開閉ソレノイド47bの駆動データをクリアする。これにより、右側第1始動口45Dが閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS520−8において、補助遊技のエンディング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の補助遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130でエンディングであることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS520−9において、補助遊技のエンディング中か否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに補助遊技のエンディング時間がセットされているか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS520−10に処理を移し、エンディング中でない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS520−10において、補助遊技のエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了し、エンディング時間が経過した場合には、ステップS520−11において、普図普電処理データに「0」をセットして、普通図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の補助遊技処理を終了する。
(遊技仕様の説明)
次に、本実施形態における遊技機1での遊技仕様について説明する。まず、図42を用いて、右側第1始動口45Dと第1大入賞口50と第2大入賞口53との関係から説明しておく。
図42(a)に示すように、普図ゲート44や上流流路91aを通過した遊技球Qは、まず第1大入賞口50に到達し、第1大入賞口50が閉状態となっている場合には、第1大入賞口開閉部材51の上面を転動して流下する。また、遊技球Qは、第1下流流路91cと第2下流流路91dとが分岐する領域において、第1下流流路91c又は第2下流流路91dに進路が振り分けられる。
図42(b)では、第1大入賞口50が第1大入賞口開閉部材51により閉塞されておらず第1大入賞口50に遊技球が入賞可能な状態(第1大入賞口50の開状態)を示している。第1大入賞口50が開状態とされている場合では、第1大入賞口50に到達した遊技球Qの大部分は、第1大入賞口50に落下する(第1大入賞口に入賞する)。そのため、第1大入賞口50が開状態とされている状態(第1大入賞口に入賞可能な状態)では、第1下方流路91c及び第2下方流路91dへの遊技球の流下量が激減する。その結果、第1下方流路91c上に設けられた右側第1始動口45Dや第2大入賞口53、あるいは第2下方流路91d上に設けられた第2始動口48に遊技球が到達し難くなる。
このように、第1大入賞口50への入賞が可能となる大当たり遊技の実行中では、右側第1始動口45Dや第2大入賞口53、あるいは第2始動口48に遊技球が入賞し難い。
図42(c)では、第1大入賞口50が第1大入賞口開閉部材51により閉塞されている状態(第1大入賞口の閉状態)を示している。第1大入賞口50が閉状態となっている場合では、普図ゲート44や上流流路91aを通過した遊技球Qは、第1大入賞口開閉部材51の上面を転動して流下する。また、遊技球Qは、第1下流流路91cと第2下流流路91dとが分岐する領域において、第1下流流路91c又は第2下流流路91dに進路が振り分けられる。第2下流流路91dに流下した遊技球の一部は第2始動口48に入賞する。
ここで、補助遊技が実行されることで右側第1始動口45Dが開状態とされている場合には、第1下流流路91cに流入した遊技球Qの多くは、右側第1始動口45Dに入賞することになる。つまり、右側第1始動口45Dが開状態となっているときには、第2大入賞口53へ到達する遊技球の流下量が激減する。そのため、例えば小当たり遊技が実行されることで第2大入賞口53が開状態となったとしても、第2大入賞口53には遊技球が入賞し難いようになっている。
図42(d)では、右側第1始動口45Dが閉状態であり、さらに第2大入賞口53が開状態とされた場合を示している。右側第1始動口45Dが閉状態であって、例えば小当たり遊技が実行されることで第2大入賞口53が開状態となった場合には、可動部材47の上面を転動してきて第2大入賞口53に到達した遊技球Qは、第2大入賞口53に入賞することになる。つまり、右側第1始動口45Dが閉状態となっているときには、第2大入賞口53に到達する遊技球の流下量がさほど減らないため、第2大入賞口53が開状態となっていれば、第2大入賞口53には遊技球が入賞し易いようになっている。
このように、右側第1始動口45Dが開放され難い場合(例えば高確非時短遊技状態中)では、第2大入賞口53に遊技球が到達し易くなる。
次に、各遊技状態について説明する。
まず、低確非時短遊技状態は、右打ち遊技を継続(連続)して行った場合において、補助遊技が実行されても右側第1始動口45Dが開状態となる時間が短いため、右側第1始動口45Dにはそこまで多くの遊技球が入賞することがなく、第2始動口48に多くの遊技球が到達する。しかしながら、第2特別図柄の変動時間が極端に長く設定されているため(例えば600秒)、第2特別図柄の変動表示の結果として小当たり遊技が実行され易いにも拘らず、大部分の遊技球が第2大入賞口53に入賞せずにアウト口39に流入することになっている。
そのため、右打ち遊技を継続して行った場合には、第2始動口48に遊技球が入賞して小当たり遊技が実行されるまでに発射される遊技球数の期待値よりも、小当たり遊技中に第2大入賞口53への遊技球の入賞によって払い出される遊技球数の期待値が下回ることになる。なお、左打ち遊技を継続して行った場合は、右側遊技領域よりも多くの一般入賞口43が左側遊技領域に設けられていることから、右打ち遊技を継続して行った場合よりも比較的多くの遊技球を獲得することができる。
次に、低確時短遊技状態及び高確時短遊技状態は、右打ち遊技を継続(連続)して行った場合において、補助遊技が実行されたときに右側第1始動口45Dが開状態となる時間が長いため、右側第1始動口45Dに多くの遊技球が入賞してしまい、第2大入賞口53まで到達する遊技球数が少なくなる(図42(c)参照)。また、低確時短遊技状態及び高確時短遊技状態では、第2始動口48に遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の変動時間が極端に長く設定されているため(例えば600秒)、第2特別図柄の変動表示の結果として小当たり遊技が実行され易いにも拘わらず、第2大入賞口53近傍に到達した遊技球は第2大入賞口53に入賞せずにアウト口39に流入することとなる。
そのため、右打ち遊技を継続して行った場合には、第2始動口48に遊技球が入賞して小当たり特別遊技が実行されるまでに発射される遊技球数の期待値よりも、小当たり遊技中に第2大入賞口53への遊技球の入賞によって払い出される遊技球数の期待値が下回ることになる。
次に、高確非時短遊技状態は、右打ち遊技を継続(連続)して行った場合において、第2始動口48に遊技球が入賞した場合に第2特別図柄の変動時間が短く設定されているため(例えば3秒)、第2特別図柄の変動表示の結果として小当たり遊技が実行され易い。また、遊技球が普図ゲート44を通過したとしても、高確非時短遊技状態(非時短遊技状態)では普通図柄が当たり判定とされる確率が低く、ほとんど補助遊技が行われない。そのため、右側第1始動口45Dはほとんど閉塞された状態となり、遊技球が可動部材47の上面を転動して第2大入賞口53に多くの遊技球が到達する(図42(d)参照)。そして、低確非時短遊技状態(通常時)や時短遊技状態よりも第2特別図柄の変動時間が短いことで小当たり遊技の単位時間当たりの実行回数が増加すると、第2大入賞口53に入賞する遊技球数が多くなる。
そのため、右打ち遊技を継続して行った場合には、第2始動口48に遊技球が入賞して小当たり特別遊技が実行されるまでに発射される遊技球数の期待値よりも、小当たり遊技で獲得可能な遊技球数の期待値が上回ることになる。
そのため、本実施形態の遊技機では、低確非時短遊技状態においては左打ち遊技を行い、低確時短遊技状態、高確時短遊技状態及び高確非時短遊技状態においては右打ち遊技を行うことが遊技者にとって有利な遊技方法となっている。
また、各遊技状態における遊技者に対する有利度合いについては、低確非時短遊技状態<低確時短遊技状態<高確時短遊技状態<高確非時短遊技状態の順で有利度合いが高くなるようになっている。
(特定期間中の演出について)
続いて、図43〜図46のタイミングチャートを用いて、特定期間及び特定期間中に実行される演出について説明する。本実施形態の遊技機1は、特定期間において連続時演出やキリ番演出等の演出を実行する。まず、本実施形態の遊技機1における「特定期間」等の用語について説明する。
図43に示すとおり、「特定期間」は、通常遊技状態(低確非時短遊技状態)、又は時短遊技状態(低確時短遊技状態及び高確時短遊技状態)において、所定の大当たり遊技への移行を契機として開始される。具体的には、特定期間は、通常遊技状態又は時短遊技状態において、第1大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)、第2大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)、及び第5大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)のうち、いずれかの大当たり遊技への移行を契機として開始される。
なお、以下の説明において、第1大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)、第5大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)、及び第2大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)を総称して、「特定大当たり遊技」と記載して説明する場合がある。また、第3大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)、第4大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)、第6大当たり遊技(2ラウンド大当たり遊技)、及び第7大当たり遊技(2ラウンド大当たり遊技)を総称して、「非特定大当たり遊技」又は「特定大当たり遊技以外の大当たり遊技」と記載して説明する場合がある。
また、特定期間は、非特定大当たり遊技への移行に基づいて終了する。具体的には、特定期間は、第3大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)、第4大当たり遊技(4ラウンド大当たり遊技)、第6大当たり遊技(2ラウンド大当たり遊技)、及び第7大当たり遊技(2ラウンド大当たり遊技)のいずれかの大当たり遊技に移行することに基づいて終了する。
このように、特定期間は、特定大当たり遊技に移行することにより開始され、非特定大当たり遊技に移行することにより終了する。すなわち、「特定期間」とは、特定大当たり遊技と、特定大当たり遊技の終了後に移行する高確非時短遊技状態とを含む期間となっている。例えば、図43に示すとおり、通常遊技状態(低確非時短遊技状態)において、特定大当たり遊技(例えば最大ラウンド遊技回数が16回である第1大当たり遊技)に移行した場合では、特定大当たり遊技の当選を契機として特定期間が開始され、特定大当たり遊技の終了後に移行する高確非時短遊技状態において非特定大当たり遊技(例えば最大ラウンド回数が2回である第7大当たり遊技)に当選することを契機として終了する。
特定期間に含まれる高確非時短遊技状態では、高確率で小当たり遊技が行われる(本実施形態では1/1.52)。特定期間中は、大当たり遊技により、あるいは高頻度で実行される小当たり遊技により、多くの賞球の獲得が見込める期間であると言える。
なお、以下の説明において、小当たりが連続して行われることを、「小当たり連続」や「小当たりの連続」と記載して説明する場合がある。
図44に示すとおり、遊技機1は、小当たりが連続して行われる場合(連続回数カウンタ≧2の場合)に、「連続時演出」を実行する。後で詳述するとおり、「連続時演出」では、連続回数を示唆する画像の表示や音声の出力が行われる。遊技機1は、連続時演出の実行により、小当たりの実行を遊技者に期待させるとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1は、連続時演出において、特定キャラのボイスを所定の態様で出力させるとともに、ボイスの態様を連続回数に応じて異ならせる演出(キャラボイスステップアップ演出)を実行する。また、遊技機1は連続時演出において、連続回数と連動した数字画像の表示や音声を出力させる演出(連続回数告知演出)を実行する。さらに、遊技機1は、連続時演出において、連続回数に応じて音声出力装置9から出力される楽曲の態様を変化させる演出(BGMステップアップ演出)を実行する。
また、図44に示すとおり、遊技機1は、小当たりの連続が途切れた際(例えばハズレの際)に「キリ番演出」を特定期間中の演出のひとつとして実行する。例えば、小当たりが複数回連続する場合(連続回数カウンタが「2」以上の場合)には連続時演出が行われ、ハズレ変動などが行われることにより小当たりの連続が途切れた際には、キリ番演出が行われる。
図45に示すとおり、遊技機1は、所定の大当たり遊技が行われる場合に、当該所定の大当たり遊技において、小当たりが連続して(集中して)行われているかのような小当たり擬似集中演出(無敵演出)を行う。
ここで、本実施形態の遊技機1は、第2特別図柄の判定結果を表示する変動演出のうち、特定の変動演出パターン(本実施形態では「変動演出パターン42」又は「変動演出パターン43」)による演出が実行される場合には、当該特定の変動演出パターンの結果として表示される大当たり遊技(本実施形態では第5大当たり遊技)において「無敵演出」を実行する。より具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄の大当たり判定の結果、「特別図柄E(第5大当たり遊技)」が決定された場合に、当該大当たり判定の結果を表示する変動表示について、所定の割合で「変動演出パターン42」又は「変動演出パターン43」を決定する。また、変動演出パターン42又は変動演出パターン43が実行されると、当該変動表示の後に実行される第5大当たり遊技において「無敵演出」を実行する。
なお、以下の説明において、変動演出パターン42及び変動パターン演出43のいずれかの変動演出が行われる変動を、「特殊大当たり変動」と記載して説明する場合がある。また、特殊大当たり変動が実行された後に実行される第5大当たり遊技(小当たり集中擬似演出が行われる大当たり遊技)を、「特殊大当たり遊技」と記載して説明する場合がある。
図45に示すとおり、遊技機1は、特殊大当たり遊技において、小当たりが連続する場合に実行される「連続時演出」と同一の画像が表示されるなど、小当たり変動における連続時演出と類似する演出を実行する。また、遊技機1は、特殊大当たり遊技が実行される場合には、ラウンド遊技が実行されるごとに、小当たりの連続回数を示す連続回数カウンタの値に「1」を加算する。すなわち、遊技機1は、特殊大当たり遊技におけるラウンド遊技と、小当たり遊技とが連続して行われているかのような演出を実行可能としている。
なお、特殊大当たり遊技中における連続時演出は、小当たり変動における連続時演出と同一の画像が表示されることの他に、小当たり変動における連続時演出と同一のボイス、レーザーエフェクトが実行される等、全ての演出態様を同一としてもよい。また、小当たり変動における連続時演出と類似する演出と遊技者に感じさせることが可能な態様であれば、特殊大当たり遊技中における連続時演出と小当たり変動における連続時演出との演出態様の共通性は適宜に設定すればよい。
なお、以下の説明において、小当たりが連続して行われている状態、特殊大当たり遊技のラウンド遊技が継続して複数回行われている状態を総称して、単に「連続中」又は「連続時」(連続回数カウンタ=2以上の場合)と記載して説明する場合がある。また、「小当たりの連続」、及び「特殊大当たり遊技のラウンド遊技が継続して行われていること」を総称して、単に「小当たり等の連続」と記載して説明する場合がある。すなわち、「小当たり等の連続」とは、小当たりがハズレ変動を挟まずに連続して行われている場合のほか、特殊大当たり遊技のラウンド遊技が継続して行われている場合が含まれる。別の言い方をすれば、特殊大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)は、「16回」の「小当たり等の連続」が確定するものであるということができる。また、「小当たり等の連続」には、特殊大当たり遊技のラウンド遊技がすべて終了した後に、ハズレを挟まずに小当たりが実行される場合も含まれる。
「区間」とは、特定期間中の所定の期間であり、特定大当たり遊技の開始から、当該特定大当たり遊技の終了後に開始される高確非時短遊技状態が終了するまでの期間である。すなわち、ひとつの「区間」は、高確非時短遊技状態の終了契機となる他の大当たり遊技が開始されることにより終了する。また、区間が終了する契機となった大当たり遊技が特定大当たり遊技である場合には、続けて次の区間が開始されることとなる。すなわち、特定期間中に2以上の「区間」が含まれる場合がある。
例えば、図46(a)に示すとおり、通常遊技状態から特定大当たり遊技に移行した場合には、特定大当たり遊技中の期間と、特定大当たり遊技の終了後に移行される高確非時短遊技状態中の期間とが、ひとつの「区間」である。また、高確非時短状態において、特定大当たり遊技(特殊大当たり遊技以外の特定大当たり遊技)に移行された場合は、当該特定大当たり遊技中の期間と、その特定大当たり遊技の終了後に移行される高確非時短遊技状態中の期間とが、ひとつの「区間」である。すなわち、特定期間中に複数回の特定大当たり遊技が実行された場合には、複数の「区間」が含まれることとなる。
なお、図46(b)に示すとおり、区間において特殊大当たり遊技(無敵演出が実行される第5大当たり遊技)が実行される場合には、区間の終了契機とされない。すなわち、特定大当たり遊技が開始され、その後の高確非時短遊技状態において特殊大当たり遊技が行われる場合の「区間」とは、特定大当たり遊技と、当該特定大当たり遊技後に実行される高確非時短遊技状態と、特殊大当たり遊技と、当該特殊大当たり遊技後に実行される高確非時短遊技状態とを含む期間となる。
例えば、図46(b)に示すとおり、通常遊技状態から特定大当たり遊技に移行し、その後に移行される高確非時短遊技状態から、さらに特殊大当たり遊技へと移行した場合には、特定大当たり遊技中の期間、その後に移行される高確非時短遊技状態中の期間、特殊大当たり遊技中の期間、及び特殊大当たり遊技後に移行される高確非時短遊技状態中の期間が、ひとつの区間を構成する。
「区間中累計賞球数」とは、一の区間中に第1大入賞口50への入賞により払い出された賞球及び第2大入賞口53への入賞により払い出された賞球の累計数である。より具体的には、区間中累計賞球数は、大当たり遊技において第1大入賞口50への入賞による賞球数と、高確非時短遊技状態における小当たり遊技において第2大入賞口53への入賞による賞球数とを合算した賞球数のうち、ひとつの区間において払い出された賞球数である。
「キリ番アイコン」とは、所定の期間中に獲得した特典(賞球など)に応じて付与される特典アイコンである。本実施形態の「キリ番アイコン」は、区間中累計賞球数が所定数(本実施形態では「100個」)加算されるごとに内部的に付与され、所定のタイミングで内部的に付与された特典アイコンが演出表示領域72において表示される特典画像とされている。本実施形態では、キリ番アイコンとして100種(100人)のキャラクタが規定されている。より詳細に説明すると、本実施形態のキリ番アイコンは、区間中累計賞球数が「100」に到達した場合から「10000」に到達するまでの100賞球ごとに(100の倍数ごとに)、対応するアイコン(女性キャラクタの画像)が規定されている。例えば、図60に示すとおり、区間中累計賞球数が「100」に到達した場合には、キリ番アイコンとして「キャラ1」が規定されており、区間中累計賞球数が「200」である場合には、キリ番アイコンとして「キャラ2」が規定されており、区間中累計賞球数が「10000」である場合には、キリ番アイコンとして「キャラ100」が規定されている。
このように、キリ番アイコンは、100賞球の倍数ごとに1つのキャラクタが規定されており、合計100のキャラクタが規定されている。言い方を換えれば、区間において賞球を「100個」獲得するごとに、キリ番アイコンが特典画像として付与される。
なお、内部的に付与されたキリ番アイコンは、所定のタイミング(後述するキリ番演出が行われるタイミング)で「キリ番アイコン画像KIG」として演出表示領域72に表示される。また、付与されたキリ番アイコンは、後述するキリ番演出が実行されるまでの間はキリ番アイコン画像KIGが非表示とされる(ストックされる)。より具体的には、区間中累計賞球数が所定数(本実施形態では100個)加算されるごとにキリ番アイコンが内部的に付与されるとともに、非表示とされた状態でストックされる。
なお、図46に示すとおり、区間中累計賞球数のカウントやキリ番アイコンは、区間が終了するごとにリセットされる。すなわち、本実施形態の遊技機1は、ひとつの区間が終了して次の区間が開始された場合など、区間ごとに区間中累計賞球数のカウントやキリ番アイコンをリセットして、次の区間において新たに区間中累計賞球数やキリ番アイコンの付与を開始する。より具体的には、一つの区間が終了するごとに、既に付与されたキリ番アイコンのカウントをクリアする(キリ番アイコンのリセット)とともに、次の区間が開始される際に「キャラ1」から新たにキリ番アイコンの付与を開始する。
「キリ番演出」とは、区間中累計賞球数が所定数に到達したことを示唆する演出である。本実施形態のキリ番演出は、内部的に付与されたキリ番アイコンを「キリ番アイコン画像KIG」として表示させて(キリ番アイコンを放出して)、区間中累計賞球数が所定数に到達したことを示唆するものとして実行される。また、本実施形態のキリ番演出は、小当たりの連続が途切れた際などに実行される。より具体的には、本実施形態のキリ番演出は、第2特別図柄の判定結果として「小当たり以外」の結果(大当たり又はハズレ)を表示する変動において行われる。言い換えれば、本実施形態のキリ番演出は、小当たり等の連続が途切れたことを示唆する演出であるともいえる。
キリ番演出では、内部的にストックされていたキリ番アイコンがキリ番アイコン画像KIGとして放出するように表示される。また、キリ番アイコン画像KIGには、区間中累計賞球数が所定数に到達したことを示唆する画像(例えば「2400over」の文字画像)が含まれる(図82参照)。遊技機1は、キリ番演出により、現在までにストックされたキリ番アイコンを表示させるとともにキリ番アイコンを獲得したことを報知する音声(本実施形態では「メンバーGET!」のボイス)を出力させ、キリ番演出の実行時における成果(賞球数など獲得した特典)を報知する。
遊技機1は、第2大入賞口53への入賞があった場合、及び特殊大当たり遊技において第1大入賞口50への入賞があった場合に、「入賞時演出」を実行する。「入賞時演出」とは、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口53に入賞したことを報知する演出である。本実施形態の遊技機1は、小当たり遊技中に第2大入賞口53へ遊技球が入賞したこと、及び特殊大当たり遊技中に第1大入賞口50へ遊技球が入賞したことに基づいて、「入賞時演出」を実行する。本実施形態の入賞時演出では、所定の画像が演出表示領域72に表示されると共に、レーザー照射装置76によりレーザーエフェクト(LE)が照射される。
なお、遊技機1は、入賞時演出や連続時演出など所定の演出において、所定のキャラクタが用いられる。より具体的には、遊技機1は、遊技者の操作により選択して決定可能とされた複数のキャラクタ(選択可能キャラ)が規定されている。遊技機1は、選択可能キャラ(本実施形態では「キャラA」〜「キャラP」の16種のキャラクタ)の中から遊技者により決定されたキャラクタ、又はサブCPU130aの初期化処理により決定されたキャラクタ(キャラA)を、入賞時演出や連続時演出など所定の演出を実行する際に用いる。なお、以下の説明では、遊技者の選択操作により決定されたキャラクタ、又はサブCPU130aの初期化処理により決定されたキャラクタを、「特定キャラ」、あるいは「推しメン」と記載して説明する場合がある。
続いて、演出制御部130mが行う処理についてフローチャートを用いて説明する。
(演出制御部のメイン処理)
図47を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図47は、演出制御部130mのメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることでサブCPU130aにシステムリセットが発生すると実行される。
サブCPU130aは、ステップS1001において、初期化処理を行う。この処理において、サブROM130bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM130cを初期化するなどの処理を行う。
なお、本実施形態の遊技機1では、初期化処理が行われると、「特定キャラ」が「キャラA」に決定される。
サブCPU130aは、ステップS1002において、演出用乱数更新処理を行い、以降はステップS1002の演出用乱数更新処理を繰り返し行う。この処理において、特別図柄の変動演出に対応して画像表示装置や音声出力装置で実行される変動演出のパターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、変動演出中に実行する確定演出のパターンやタイミングを決定するための確定演出決定用乱数、先読み予告演出の演出パターンやタイミングを決定するための先読み演出決定用乱数等の演出を制御するための乱数を更新する。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM130cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図48を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図48は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、演出制御基板130に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、サブCPU130aは、ステップS1100において、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS1200において、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1300において、サブRAM130cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するコマンド解析処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は、図49を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1400において、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において行われる客待ち演出(客待ちデモ表示等)を制御するための客待ち演出制御処理を行う。
なお、客待ち演出の実行中に、操作レバー19や演出ボタン17に対して遊技者により操作が行われ、選択可能キャラとして表示された複数のキャラクタのうち、いずれかのキャラクタが特定キャラとして選択及び決定された場合には、当該決定されたキャラクタが「特定キャラ」として決定される。このように、本実施形態の遊技機1では、客待ち演出の実行中に「特定キャラ」の選択操作を可能とされている。なお、「特定キャラ」の選択操作は、客待ち演出の実行中に可能とすることに加え、他のタイミングにおいて行い得るものであってもよい。例えば、特定キャラの選択操作は、大当たり遊技の実行中や、変動表示中に行い得るものであってもよい。
サブCPU130aは、ステップS1500において、演出ボタン検出スイッチ17a、またはレバー操作検出スイッチ19aからの入力信号のチェックを行い、演出ボタン17、または操作レバー19に対する操作に基づいて大当たり判定の結果を示唆する操作演出等を実行するための演出入力制御処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1600において、後述する特定期間中の遊技の進行に応じて、連続時演出や入賞時演出等を実行するための特定期間演出制御処理を行う。なお、特定期間演出制御処理の詳細は、図53を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1700において、発射ハンドル15の操作態様(遊技球の発射態様)を遊技者に促す情報を画像表示装置に表示させるため発射報知制御処理を行う。具体的には、大当たり遊技の終了後に低確非時短遊技状態が開始されると5回の変動表示(変動演出)が実行されるまでは左側遊技領域への遊技球の発射を促す左打ち報知を実行し、大当たり遊技の終了後に低確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、高確時短遊技状態が開始されると次の大当たり遊技の開始まで右側遊技領域への遊技球の発射を促す右打ち報知を実行し、大当たり遊技が開始されると大当たり遊技の終了まで右側遊技領域への遊技球の発射を促す右打ち報知を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1800において、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドを表示制御部140やランプ制御部150に送信するデータ出力処理を行い、ステップS1900において、スタック領域に退避させていた情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図49を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図49は演出制御部130mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップS1301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップS1302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1302において、受信したコマンドが客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。客待ち状態指定コマンドである場合には、ステップS1303に処理を移し、客待ち状態指定コマンドでない場合には、ステップS1304に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1303において、サブRAM130cの所定の領域に客待ち演出待機フラグ及び客待ち演出を開始するまでの客待ち演出待機時間(例えば、30秒)をセットする客待ち演出準備処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
なお、ステップS1400の客待ち演出制御処理において、客待ち演出待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出待機フラグをクリアして客待ち演出の演出情報を示す客待ち演出開始コマンドがサブRAM130cの送信バッファにセットされる。
これにより、客待ち演出開始コマンドがステップS1800のデータ出力処理によって表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって所定時間(例えば、30秒)の客待ち演出が繰り返し実行される。なお、客待ち演出の実行及び待機は、所謂変動開始コマンド(遊技状態指定コマンド、特別図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)が主制御基板110から演出制御基板130に送信されたことに基づいて終了する。
サブCPU130aは、ステップS1304において、受信したコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、ステップS1305に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップS1306に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1305において、事前判定結果に基づいて1又は複数の特別図柄の変動表示(変動演出)にわたって所定の演出を実行する連続予告演出や画像表示装置に表示される保留アイコンや当該変動アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化予告などの、所謂先読み予告演出に関する判定や先読み予告演出に関する情報の設定等を行う始動口入賞時処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
なお、連続予告演出としては、予告対象の変動演出を含む1又は複数の変動演出において画像表示装置及び音声出力装置でゾーン演出を行う先読みゾーン演出、予告対象の変動演出を含む1又は複数の変動演出に亘って画像表示装置及び可動演出部材で段階的なステップ演出を行う連続ステップアップ予告演出、予告対象の変動演出以前の1又は複数の変動演出に亘って画像表示装置に所定の規則性を持った配列で演出図柄を停止表示させるチャンス目予告演出、予告対象の変動演出を含む1又は複数の変動演出に亘って画像表示装置及び音声出力装置で所定のセリフ演出を行うセリフ予告演出、予告対象の変動演出を含む1又は複数の変動演出に亘って画像表示装置及び音声出力装置で所定のエフェクト演出を行うエフェクト予告演出などを実行可能となっている。
サブCPU130aは、ステップS1306において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップS1307に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップS1308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1307において、サブRAM130cの演出情報記憶領域に記憶されている特図保留数(U1、U2)を更新したり、演出情報記憶領域に記憶された各種演出情報をシフトしたり、特図保留数に対応する数の保留アイコン(保留特定情報)を画像表示装置に表示させたりするための保留情報更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1308において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップS1309に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップS1311に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1309において、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドにより特定される遊技状態に更新するための遊技状態更新処理を行い、ステップS1310において、変動演出の実行に係る複数の演出モードの何れかを設定するための演出モード設定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
なお、「演出モード」とは、特別図柄の変動表示中に画像表示装置等の演出装置で行われる変動演出の実行に係る演出分類(カテゴリー)である、演出モードには、低確非時短遊技状態で設定される演出モードA1〜A4、低確時短遊技状態で設定される演出モードB、高確非時短遊技状態で設定される演出モードC、高確時短遊技状態で設定される演出モードDがあり、演出モード毎に特有の演出(キャラクタ表示、背景表示)が実行される。
なお、演出モードA1〜A3は、低確時短遊技状態の開始から6回目の変動表示が開始された以降において設定される演出モードであり、特別図柄の変動表示の回数やモード移行抽選等で移行条件が成立すると何れかの演出モードが設定される。また、演出モードA4は、低確時短遊技状態の開始から5回の変動表示が終了する以前において設定される演出モードである。
サブCPU130aは、ステップS1311において、受信したコマンドが演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。演出図柄指定コマンドである場合には、ステップS1312に処理を移し、演出図柄指定コマンドでない場合には、ステップS1313に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1312において、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出(特図抽選演出)の結果として画像表示装置に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定するための演出図柄停止表示パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1313において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップS1314に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップS1318に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1314において、特別図柄の変動表示中に画像表示装置などの演出装置で行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定処理を行い、ステップS1315において、特別図柄の変動表示(変動演出)の結果が大当たりとなることを確定的に報知する確定演出(一発告知演出)を実行するか否かの判定や確定演出の実行態様を決定する当確演出判定処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1316において、事前判定結果に基づく先読み予告(演出)の一種である先読みゾーン演出を開始させるか否かの判定や先読みゾーン演出を開始させるための処理を行う先読みゾーン演出実行判定処理を行い、ステップS1317において、事前判定結果に基づいて画像表示装置に表示されている保留アイコンや当該変動アイコンを作用演出の実行を伴って特別態様又は異なる種類の特別態様に変化させるか否かの判定等を行うアイコン変化予告実行判定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1318において、受信したコマンドが特別図柄確定コマンドであるか否かを判定し、特別図柄確定コマンドである場合には、ステップS1319に処理を移し、特別図柄確定コマンドでない場合には、ステップS1321に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1319において、演出図柄の停止表示を行わせて変動演出を終了させることを示す変動演出終了コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする演出図柄変動停止処理を行う。変動演出終了コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によって表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって、演出図柄の停止表示を行わせて変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップS1320において、特別図柄の変動表示の終了を契機に先読みゾーン演出やガセゾーン前兆演出を終了させるための先読みゾーン演出終了判定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1321において、受信したコマンドが時短回数指定コマンド又は高確率回数指定コマンドであるか否かを判定する。時短回数指定コマンド又は高確率回数指定コマンドである場合には、ステップS1322に処理を移し、時短回数指定コマンド又は高確率回数指定コマンドでない場合には、ステップS1323に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1322において、受信した時短回数指定コマンドに基づき時短遊技状態で実行可能となる変動表示(変動演出)の残り回数である時短残り回数を更新したり、受信した高確率回数指定コマンドに基づき高確率遊技状態で実行可能となる変動表示(変動演出)の残り回数である高確率残り回数を更新する残り回数更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1323において、受信したコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。オープニング指定コマンドである場合には、ステップS1324に処理を移し、オープニング指定コマンドでない場合には、ステップS1327に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1324において、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング中に行うオープニング演出パターンを決定し、決定したオープニング演出パターンに対応するオープニング演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットするオープニング演出パターン決定処理を行う。
オープニング演出パターン指定コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によって表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング演出が実行されることになる。
サブCPU130aは、ステップS1325において、高確率遊技状態が連続して発生している間に連続的に発生した大当たり遊技の回数である連荘回数を更新する連荘回数更新処理を行う。具体的には、通常遊技状態中において大当たり遊技が実行される場合に連荘回数に「1」をセットし、高確非時短遊技状態中及び時短遊技状態(高確時短遊技状態及び低確時短遊技状態を含む)中において大当たり遊技が実行される場合に連荘回数に「1」を加算する処理を行う。ステップS1325の処理が終了すると、サブCPU130aは、ステップ1326に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1326において、特定期間フラグ更新処理を行う。なお、特定期間フラグ更新処理については、後で図50を用いて説明する。ステップS1326の処理が終了すると、サブCPU130aは、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1327において、受信したコマンドがラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。ラウンド指定コマンドである場合には、ステップS1328に処理を移し、ラウンド指定コマンドでない場合には、ステップS1329に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1328において、大当たり遊技のラウンド演出パターンを決定し、決定したラウンド演出パターンに対応するラウンド演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットするラウンド演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
ラウンド演出パターン指定コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によって表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって大当たり遊技のラウンド演出が実行されることになる。
サブCPU130aは、ステップS1329において、エンディング指定コマンドを受信したか否かを判定する。エンディング指定コマンドを受信した場合には、ステップS1330に処理を移し、エンディング指定コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1330において、大当たり遊技のエンディング演出パターンを決定し、決定したエンディング演出パターンに対応するエンディング演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする大当たり遊技エンディング演出パターン決定処理を行い、今回の本コマンド解析処理を終了する。
エンディング演出パターン指定コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によって表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって大当たり遊技のエンディング演出が実行されることになる。
(演出制御部の特定期間フラグ更新処理)
図50を用いて、演出制御部130mの特定期間フラグ更新処理を説明する。図50は演出制御部130mの特定期間フラグ更新処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1326−1において、特定期間中であることを示す特定期間フラグがONされているか否かを判定する。特定期間フラグがONされていない場合には、ステップS1326−2に処理を移し、特定期間フラグがONされている場合には、ステップS1326−4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1326−2において、特定大当たりであるか否かを判定する。具体的には、サブCPU130aは、受信したコマンドがオープニング指定コマンドであると判定された場合(ステップS1323)において、当該オープニング指定コマンドが特定大当たり(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、及び第5大当たり遊技のうちのいずれか)のオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。特定大当たりである場合には、ステップS1326−3に処理を移し、特定大当たりではない場合には、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1326−3において、特定期間フラグをONする処理を行い、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1326−4において、特定大当たりであるか否かを判定する。具体的には、サブCPU130aは、受信したコマンドがオープニング指定コマンドであると判定された場合(ステップS1323)において、当該オープニング指定コマンドが特定大当たり(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、及び第5大当たり遊技のうちのいずれか)のオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。特定大当たりでない場合には、ステップS1326−5に処理を移し、特定大当たりである場合には、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1326−5において、非特定大当たりであるか否かを判定する。具体的には、サブCPU130aは、受信したコマンドがオープニング指定コマンドであると判定された場合(ステップS1323)において、当該オープニング指定コマンドが非特定大当たり(第3大当たり遊技、第4大当たり遊技、第6大当たり遊技、及び第7大当たり遊技のうちのいずれか)のオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。非特定大当たりである場合には、ステップS1326−6に処理を移し、非特定大当たりでない場合には、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1326−6において、特定期間フラグをOFFとする処理を行い、ステップS1326−7において特定期間中に用いられる各種のカウンタ(連続回数カウンタ、キリ番アイコン等)をクリアする処理を行い、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
(変動演出パターン決定テーブル)
図51は、第1特別図柄の変動表示中に実行する変動演出における変動演出パターンを決定するときに参照される第1特別図柄用の変動演出パターン決定テーブルであり、図52は、第2特別図柄の変動表示中に実行する変動演出における変動演出パターンを決定するときに参照される第2特別図柄用の変動演出パターン決定テーブルである。
図51及び図52に示すように、変動演出パターン決定テーブルには、主制御基板110から受信した特図変動パターン指定コマンドと、各変動演出パターンの選択率(%)と、決定される変動演出パターンの種類とが対応付けられており、参考として各変動演出パターンの演出構成及び各変動演出パターンが実行される遊技状態が記載されている。
図51に示す第1特別図柄用の変動演出パターン決定テーブルでは、低確非時短遊技状態中に変動演出パターン1〜17の何れかが決定され、時短遊技状態中(低確時短遊技状態中及び高確時短遊技状態中)に変動演出パターン18〜28の何れかが決定され、高確非時短遊技状態中に変動演出パターン29及び30の何れかが決定されるようになっている。
図52に示す第2特別図柄用の変動演出パターン決定テーブルでは、低確非時短遊技状態中に変動演出パターン31〜33の何れかが決定され、時短遊技状態中(低確時短遊技状態中及び高確時短遊技状態中)に変動演出パターン34〜36の何れかが決定され、高確非時短遊技状態中に変動演出パターン37〜49の何れかが決定されるようになっている。
ここで、変動演出パターン決定テーブルの「演出構成」欄の用語について説明する。
「通常変動」とは、3つの演出図柄70aによるリーチ状態が形成されない通常変動演出が行われることを示している。
「短縮変動」とは、通常変動演出よりも短く、リーチ状態が形成されない短縮変動演出が行われることを示している。
「超短縮変動」とは、短縮変動演出よりも短く、リーチ状態が形成されない超短縮変動演出が行われることを示している。
「Nリーチ」とは、通常変動演出よりも長く、リーチ状態が形成されるノーマルリーチ演出が行われることを示している。
「ロングリーチ」とは、ノーマルリーチ演出よりも長く、リーチ状態が形成されるロングリーチ演出が行われることを示している。
「円陣SPリーチ」とは、複数のキャラクタが集合して円陣を形成して、掛け声の発生が成功するか否かを煽るリーチ演出が行われることを示している。
「超絶SPSPリーチ」とは、導光版69aを発光させてフラッシュを発生させ、チャンスアップ演出を行うリーチ演出が行われることを示している。
「無敵突入演出A」とは、キャラクタを表示するカットインを3回発生させる演出が行われることを示している。
「無敵突入演出B」とは、所定のキャラクタ(本実施形態では「特定キャラ」)を表示させて所定のボイスを発生させる演出が行われることを示している。
なお、「無敵突入演出A」及び「無敵突入演出B」は、いずれも第2特別図柄の大当たり判定として「第5大当たり遊技」が決定された場合に、所定の割合で実行される演出である。後で詳述するとおり、無敵突入演出A又は無敵突入演出Bが行われた後に実行される第5大当たり遊技では、「無敵演出」が行われる。また、以下の説明において、「無敵突入演出A」及び「無敵突入演出B」を総称して、単に「無敵突入演出」と記載して説明する場合がある。
なお、図52の第2特別図柄用の変動演出パターン決定テーブルでは、高確非時短遊技状態における遊技が何回実行されたかに関わらず、無敵突入演出が実行される変動演出パターン(変動演出パターン42又は43)が所定の確率で決定されることとしているが、無敵突入演出が実行される変動演出パターンは、高確非時短遊技状態における遊技が何回実行されたかによって決定される確率を変化させてもよい。例えば、無敵突入演出が実行される変動演出パターンは、高確非時短遊技状態の遊技開始から30回目までは選択される確率を高くしてもよい。このような構成とすることで、高確非時短遊技状態での遊技がさほど長く行われていない場合に、小当たりが連続するかのような演出を実行することができ、遊技者の高揚感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
「全回転リーチ」とは、3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動しながら特別な演出が行われた後に停止表示される全回転リーチ演出を示している。
なお、各リーチ演出の大当たり期待度は、ノーマルリーチ<ロングリーチ<円陣SPリーチ<超絶SPSPリーチ<無敵突入演出(大当たり確定)=全回転リーチ(大当たり確定)の順で高くなるように設定されている。
「特殊演出」とは、演出図柄70aが縮小状態で変動表示されると共に、左打ち示唆報知を実行するための専用の演出である特殊演出が実行されることを示している。
「制限変動」とは、演出図柄70aの変動表示が行われずに特殊図柄の変動表示だけが行われ、その他の演出が制限される制限変動演出が実行されることを示している。
「制限ロング変動」とは、通常の制限変動よりも長い時間に亘って制限変動演出が実行されることを示している。
「継続失敗」とは、高確非時短遊技状態が終了して大当たりが開始されることを示す継続演出が実行されることを示している。
「継続成功」とは、高確非時短遊技状態が継続して小当たり遊技が実行されることを示す継続演出が実行されることを示している。
(演出制御部の特定期間演出制御処理)
図53を用いて、演出制御部130mの特定期間演出制御処理を説明する。図53は、演出制御部130mの特定期間演出制御処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップS1601において、特定期間中であることを示す特定期間フラグがONされているか否かを判定する。特定期間フラグがONされている場合には、ステップS1602に処理を移し、特定期間フラグがONされていない場合には、今回の特定期間フラグ更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1602において、大当たり変動又は大当たり遊技が開始されたか否かを判定する。具体的には、第2特別図柄の判定結果として大当たり判定が行われる変動パターン指定コマンド、又はオープニング指定コマンドを受信しているか否かを判定する。大当たり変動又は大当たり遊技が開始されていない場合には、ステップS1603に処理を移し、大当たり変動又は大当たり遊技が開始された場合には、ステップS1604に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603において、特定期間中小当たり及びハズレ時演出実行処理を実行し、今回の特定期間演出制御処理を終了する。なお、特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理の詳細は、図54を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1604において、特定期間中大当たり時演出実行処理を実行し、今回の特定期間演出制御処理を終了する。なお、特定期間中大当たり時演出実行処理の詳細は、図55を用いて後述する。
(演出制御部の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理)
図54を用いて、演出制御部130mの特定期間中小当たり及びハズレ時演出実行処理を説明する。図54は、演出制御部130mの特定期間中小当たり及びハズレ時演出実行処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップS1603−1において、小当たりの特図変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。小当たりの特図変動パターン指定コマンドを受信している場合には、処理をステップS1603−2に移行し、小当たりの特図変動パターン指定コマンドを受信していない場合には、ステップS1603−5に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−2において、サブRAM130cに記憶されている連続回数カウンタを+1更新し、処理をステップS1603−3に移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−3において、連続中に実行する演出パターン(演出態様)を決定するための連続時演出決定テーブルを選択し、連続回数カウンタが示す連続回数に基づいて連続時演出パターンを決定する。なお、連続時演出決定テーブルの詳細は、図58を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1603−4において、決定された連続時演出パターンを示す連続時演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。これにより、連続時演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって、高確非時短遊技状態中に連続時演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップS1603−5において、小当たり遊技中であるか否かを判定する。小当たり遊技中である場合には、ステップS1603−6に処理を移し、小当たり遊技中ではない場合には、ステップS1603−11に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−6において、第2大入賞口入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。第2大入賞口入賞コマンドを受信している場合には、ステップS1603−7に処理を移し、第2大入賞口入賞コマンドを受信していない場合には、入賞時演出を実行しないものとして今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1603−7において、入賞時演出における入賞時演出パターン(演出態様)を決定するための小当たり用入賞時演出決定テーブルを選択し、小当たり遊技中の遊技球の入賞個数に基づいて入賞時演出パターンを決定する。なお、入賞時演出決定テーブルは、図56を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1603−8において、決定された入賞時演出パターンを示す入賞時演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、入賞時演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって、小当たり遊技中に入賞時演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップS1603−9において、サブRAM130cに記憶されている区間中累計賞球数カウンタに第2大入賞口53の賞球数である10を加算して、ステップS1603−10に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−10において、区間中累計賞球数カウンタの値に応じたキリ番アイコンをサブRAM130cに設けられているキリ番アイコンストック領域に記憶する(ストックする)。ステップS1603−10の処理が終了すると、今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1603−11において、ハズレの特図変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。ハズレの特図変動パターン指定コマンドを受信している場合には、ステップS1603−12に処理を移し、ハズレの特図変動パターン指定コマンドを受信していない場合には、今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1603−12において、サブRAM130cに記憶されている連続回数カウンタを「0」にセットする処理を行い、ステップS1603−13に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−13において、サブRAM130cに記憶されているキリ番アイコンのストックがあるか否かを判定する処理を行う。キリ番アイコンのストックがある場合には、ステップS1603−14に処理を移し、キリ番アイコンのストックがない場合には、今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1603−14において、サブRAM130cに記憶されているキリ番アイコンのストックを更新する処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されているキリ番アイコンのストックを解除して、ストック解除されたキリ番アイコンを表示させるための処理を行う。ステップS1603−14の処理が終了すると、ステップS1603−15に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1603−15において、ストックされていたキリ番アイコンを放出する演出(キリ番演出)を行うためにキリ番演出の内容を決定する処理を行い、ステップS1603−16において、キリ番演出の内容に応じたキリ番演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、キリ番演出実行コマンドが表示制御部140に送信され、表示制御部140によって、演出表示領域72にストックされたキャラクタを表示させるための処理が行われることになる。ステップS1603−16の処理が終了すると、今回の特定期間中小当たり時及びハズレ時演出実行処理を終了する。
(演出制御部の特定期間中大当たり時演出実行処理)
図55を用いて、演出制御部130mの特定期間中大当たり時演出実行処理を説明する。図55は、演出制御部130mの特定期間中大当たり時演出実行処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップS1604−1において、特定の変動演出パターン指定コマンドがセットされているか否かを判定する。具体的には、特定の変動演出パターン指定コマンドとして、「無敵突入演出A」が実行される変動演出パターン42、及び「無敵突入演出B」が実行される変動演出パターン43のいずれかがセットされているか否かを判定する。特定の変動演出パターン指定コマンドがセットされている場合には、処理をステップS1604−2に移し、特定の変動演出パターン指定コマンドがセットされていない場合には、ステップS1604−4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1604−2において、特殊大当たり遊技が行われることを示す特殊大当たりフラグをONする処理を行い、ステップS1604−3に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1604−3において、サブRAM130cに記憶されている連続回数カウンタを「0」にセットする処理を行い、今回の特定期間中大当たり時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1604−4において、オープニング指定コマンドを受信しているか否かを判定する処理を行う。オープニング指定コマンドを受信している場合には、ステップS1604−5に処理を移し、オープニング指定コマンドを受信していない場合には、ステップS1604−7に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1604−5において、特殊大当たりフラグがONされているか否かを判定する処理を行う。特殊大当たりフラグがONである場合には、ステップS1604−7に処理を移し、特殊大当たりフラグがONでない場合には、ステップS1604−6に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1604−6において、区間中累計賞球数カウンタ、及びキリ番アイコンをリセットする処理を行い、今回の特定期間中大当たり時演出実行処理を終了する。このように、遊技機1は、特殊大当たり遊技以外の大当たり遊技が開始されるタイミングにおいて、新たな区間として区間中累計賞球数のカウントやキリ番アイコンのストックを開始させる。
サブCPU130aは、ステップS1604−7において、ラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定する。ラウンド指定コマンドを受信している場合には、処理をステップS1604−8に移行し、ラウンド指定コマンドを受信していない場合には、処理をステップS1604−12に移行する。
サブCPU130aは、ステップS1604−8において、特殊大当たりフラグがONされているか否かを判定する処理を行う。特殊大当たりフラグがONである場合には、ステップS1604−9に処理を移し、特殊大当たりフラグがONでない場合には、ステップS1604−12に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1604−9において、サブRAM130cに記憶されている連続回数カウンタを+1更新し、処理をステップS1604−10に移す。このように、遊技機1は、特殊大当たり遊技において、ラウンドが開始されるごとに連続回数の値に「1」を加算して更新する。
サブCPU130aは、ステップS1604−10において、特殊大当たり遊技におけるラウンド遊技中に実行する演出パターン(演出態様)を決定するための特殊大当たり用連続時演出決定テーブルを選択し、連続回数カウンタが示す連続回数に基づいて連続時演出パターンを決定する。なお、特殊大当たり用連続時演出決定テーブルの詳細は、図59を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1604−11において、決定された連続時演出パターンを示す連続時演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の特定期間中大当たり時演出実行処理を終了する。これにより、連続時演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって、特殊大当たり遊技におけるラウンド中に連続時演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップS1604−12において、第1大入賞口入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。第1大入賞口入賞コマンドを受信している場合には、ステップS1604−13に処理を移し、第1大入賞口入賞コマンドを受信していない場合には、入賞時演出を実行しないものとして回の今回の特定期間中大当たり時演出実行処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1604−13において、入賞時演出における入賞時演出パターン(演出態様)を決定するための大当たり用入賞時演出決定テーブルを選択し、大当たりの内容やラウンド中の遊技球の入賞個数等に基づいて入賞時演出パターンを決定する。なお、入賞時演出決定テーブルは、図57を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1604−14において、決定された入賞時演出パターンを示す入賞時演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、入賞時演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、表示制御部140及びランプ制御部150によって、特定大当たり遊技中に入賞時演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップS1604−15において、サブRAM130cに記憶されている区間中累計賞球数カウンタに第1大入賞口50の賞球数である15を加算する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1604−16において、区間中累計賞球数カウンタの値に応じたキリ番アイコンをサブRAM130cに設けられているキリ番アイコンストック領域に記憶する(ストックする)。ステップS1604−16の処理が終了すると、今回の特定期間中大当たり時演出実行処理を終了する。
このように、本実施形態の特定期間演出制御処理によれば、特定期間中の遊技の進行に応じて特定期間以外の期間では実行されることがない特定期間演出(入賞時演出、連続時演出、キリ番演出等)を実行することができるため、特定期間中の遊技を興趣に富んだものとすることが可能となる。
また、高確非時短遊技状態中においては、小当たり遊技の実行によって開放状態となった第2大入賞口53に遊技球が入賞して賞球が所定数に到達するのに伴ってキリ番アイコンがストックされ、所定のタイミングでキリ番アイコンとされたキャラクタを放出するように表示させる演出(キリ番演出)が行われる。そのため、特定大当たり遊技と高確非時短遊技状態とを一連の有利な期間として遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定期間中に特有の演出として入賞時演出、連続時演出、キリ番演出等の演出を実行するようになっているが、何れか1種類又は何れか2種類だけを実行するようにしてもよい。
(入賞時演出決定テーブル)
図56は、小当たり遊技中における入賞時演出パターンを決定するときに参照される小当たり用入賞時演出決定テーブルであり、図57(a)は、特定大当たり遊技(特殊大当たり遊技以外)における入賞時演出パターンを決定するときに参照される大当たり用入賞時演出決定テーブルであり、図57(b)は、特殊大当たり遊技における入賞時演出パターンを決定するときに参照される特殊大当たり用入賞時演出決定テーブルである。
図56に示すように、小当たり用入賞時演出決定テーブルには、決定される入賞時演出パターンの種類と第2大入賞口53の1回の開放における遊技球の入賞個数と、遊技球の入賞個数に対応するカット種別及びレーザーエフェクト(LE)の色が規定されている。「カット種別」とは、演出表示領域72に表示される画像の種別である。また、「レーザーエフェクト色」とは、レーザー照射装置76により照射される光線の色を示している。小当たり用入賞時演出決定テーブルでは、1回の小当たり遊技において(1回の第2大入賞口53の開放中において)、遊技球が入賞するごとに「カット1」、「カット2」、「カット3」と表示される画像が順次変化するよう規定されている。
図57(a)に示すように、特定大当たり用(特殊大当たり以外)入賞時演出決定テーブルには、第1大入賞口50の1ラウンドにおける遊技球の入賞個数が規定数(本実施形態では「10個」)を超えた場合(オーバー入賞した場合)には、所定の音声が出力される。
図57(b)に示すとおり、特殊大当たり用入賞時演出決定テーブルには、第1大入賞口50の1回の開放中となる1ラウンドにおける入賞個数と、入賞個数に対応するカット種別及びレーザーエフェクト(LE)の色が規定されている。特殊大当たり用入賞時演出決定テーブルでは、1回のラウンド遊技において(1回の第1大入賞口50の開放中において)、遊技球が入賞するごとに(遊技球の入賞個数に応じて)「カット1」、「カット2」、「カット3」と表示される画像が順次変化するよう規定されている。なお、特殊大当たり遊技のラウンドでは、第1回目のラウンドから第15回目までのラウンドでは、レーザーエフェクトが「虹色」で照射され、第16回目のラウンドでは、レーザーエフェクトが「青色」で照射される。また、1回のラウンドにおける遊技球の入賞個数が規定数(本実施形態では「10個」)を超えた場合(オーバー入賞した場合)には、所定の音声が出力される。
図56に示すとおり、小当たり遊技中には第2大入賞口53に入賞するごとに、レーザーエフェクトの色が、青、緑、赤、虹と変化して照射され、4回目以降の入賞ではレーザーエフェクトが虹色で照射される。これに対して、図57(b)に示すとおり、特殊大当たり遊技の1〜15ラウンド目までのラウンドでは、遊技球の1個目の入賞からレーザーエフェクトの色が虹色で照射され、遊技球の2個目以降の入賞においてもレーザーエフェクトの色が虹色で照射される。なお、特殊大当たり遊技の16ラウンド目のラウンド遊技では、遊技球の1個目の入賞からレーザーエフェクトの色が青色で照射され、遊技球の2個目以降の入賞においてもレーザーエフェクトの色が青色で照射される。
なお、図56及び図57の「カット種別」とは、特定キャラごとに規定されているカット画像である。例えば、図56及び図57に示すとおり、「カット1」は、特定キャラの左向きカット画像であり、「カット2」は、特定キャラの右向きカット画像であり、「カット3」は、特定キャラの正面カット画像である。すなわち、「カット種別」は、特定キャラの左向き画像、右向き画像、及び正面カットのうち、どのカットであるかを特定するものである。例えば、特定キャラとして「キャラA」が決定されている場合において、入賞時演出として「カット1」が決定された場合に表示される画像は、「キャラAの左向きカット」である。また、例えば、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合において、入賞時演出として「カット1」が決定された場合に表示される画像は、「キャラBの左向きカット」である。
このように、遊技機1は、小当たり遊技中又はラウンド遊技中に遊技球が入賞するごとに表示される画像やレーザーエフェクトの色を変化させる。これにより、遊技機1は、遊技者に賞球を獲得するごとに高揚感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(連続時演出決定テーブル)
図58は、小当たり連続時における演出パターンを決定するときに参照される小当たり用連続時演出決定テーブルである。図58に示すとおり、小当たり用連続時演出決定テーブルでは、連続回数カウンタの値に応じて異なる態様の演出が実行されるように規定されている。
なお、以下の説明において、連続回数カウンタが示す値を、単に「連続回数」と記載して説明する場合がある。上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、小当たりが連続した場合、及び特殊大当たり遊技のラウンドが行われるごとに連続回数カウンタの値が更新される。すなわち、本実施形態では、連続回数カウンタの示す値は、小当たりの連続及び特殊大当たり遊技のラウンド継続回数を通算したものであると言える(小当たり等の連続回数)。
連続時演出では、連続回数に応じた態様で演出が実行される。具体的には、遊技機1は、連続時演出において、連続回数に応じて態様を変化させる演出を実行する。また、遊技機1は、連続時演出において、特定キャラの画像の表示や当該特定キャラの音声を用いた演出を実行する。
図58に示すとおり、連続時演出において、特定キャラのボイスを所定の態様で出力させるとともに、ボイスの態様を連続回数に応じて異ならせる演出(キャラボイスステップアップ演出)が行われる。なお、小当たり変動では、連続回数カウンタの値が「1」の場合には、キャラボイスステップアップ演出が行われない。
キャラボイスステップアップ演出では、ボイスパターンの種別(ボイスパターン1〜3)及び特定キャラの種別に応じたボイスデータが出力される。例えば、図58(b)に示すとおり、「ボイスパターン1」が出力される場合において、特定キャラとして「キャラA」が決定されている場合では、「ボイスパターン1」としてキャラAの音声により「いっくよー!」というボイスが出力される。また、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合では、「ボイスパターン1」としてキャラBの音声により「いっくでー!」というボイスが出力される。さらに、特定キャラとして「キャラC」が決定されている場合では、「ボイスパターン1」としてキャラCの音声により「いっちゃえ!」というタボイスが出力される。
また、「ボイスパターン2」は、「ボイスパターン1」に「もっと」のボイスが付加された音声が出力される。例えば、特定キャラとして「キャラA」が決定されている場合における「ボイスパターン2」では、「もっといっくよー!」のキャラクタボイスが出力され、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合における「ボイスパターン2」では、「もっといっくでー!」のキャラクタボイスが出力され、特定キャラとして「キャラC」が決定されている場合における「ボイスパターン2」では、「もっといっちゃえ!」のキャラクタボイスが出力される。
また、「ボイスパターン3」は、「ボイスパターン1」に「もっともっと」のボイスが付加された音声が出力される。例えば、特定キャラとして「キャラA」が決定されている場合における「ボイスパターン3」では、「もっともっといっくよー!」のキャラクタボイスが出力され、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合における「ボイスパターン3」では、「もっともっといっくでー!」のキャラクタボイスが出力され、特定キャラとして「キャラC」が決定されている場合における「ボイスパターン3」では、「もっともっといっちゃえ!」のキャラクタボイスが出力される。
このように、キャラボイスステップアップ演出では、連続回数の加算に応じて累加するようなキャラクタボイスを発生させる。これにより、遊技機1は、連続時演出において、遊技者の高揚感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図58及び図59に示すとおり、連続時演出では、連続回数と連動した数字画像の表示や音声を出力させる演出(連続回数告知演出)が実行される。本実施形態では、連続回数カウンタの値が「2」以上となると(2連目以上になると)、連続回数告知演出が行われる。なお、連続回数カウンタの値が「1」の場合(1連目の場合)には、連続回数告知演出が行われない。
図58及び図59に示すとおり、「連続回数告知演出」では、連続回数を報知する画像(連続回数告知画像RKG)の表示や連続回数を報知するボイス(連続回数告知ボイス)の出力が行われる。例えば、連続回数カウンタの値が「2」である場合には、連続回数告知画像RKGとして「2COMBO!」の画像の表示や「2コンボ!」のボイスの出力が行われる(図71等参照)。また、連続回数カウンタの値が「3」である場合には、連続回数告知画像RKGとして「3COMBO!」の画像の表示や「3コンボ!」のボイスの出力が行われる。なお、本実施形態の遊技機1は、連続回数カウンタの値が「2」〜「14」である場合には、連続回数と一致する数値を示す回数演出が行われる一方、連続回数カウンタの値が「15」以上である場合(15連目以降)では、連続回数が所定値に到達したことを示す「EXCOMBO!」の画像の表示や「EXコンボ!」のボイス出力が行われる。
図58及び図59に示すとおり、「BGMステップアップ演出」では、連続回数に応じて音声出力装置9から出力される楽曲の態様を変化させる演出(BGMステップアップ演出)が行われる。図58及び図59の「BGM」とは、特定期間を通じて音声出力装置9から出力される所定の楽曲である。遊技機1は、「BGM1」と、「BGM2」と、「BGM3」とを、同一の楽曲を出力させつつ、スイッチング処理により異なる音源を切り替えて出力させている。
より具体的に説明すると、図58及び図59の「BGM」(BGM1〜BGM3)とは、特定期間における大当り遊技中以外、即ち高確率非時短遊技状態中のリーチ変動演出の実行中以外(小当たり変動、ハズレ変動)を通じて音声出力装置9から出力される所定の楽曲である。「BGM1」と「BGM2」と「BGM3」とは、同一の楽曲モチーフでありながら、音質や楽曲のアレンジなどが夫々異なる楽曲データである。また「BGM1」よりも「BGM2」、「BGM2」よりも「BGM3」の方が音質や楽曲のアレンジが凝ったものとなり、遊技者に与える高揚感が高くなるような構成となっている。遊技機1は、これらのBGMをスイッチング処理によりシームレスに切り替えて出力させる。
BGMステップアップ演出では、同一の楽曲に係る複数のアレンジ音源(BGM1、BGM2、及びBGM3)のいずれかにスイッチング処理で切り替えが行われる。「BGM1」、「BGM2」、及び「BGM3」は、いずれも同じリズム及び音程で同一の楽曲が同時再生で出力されるものであり、アレンジが異なるものである。なお、「BGM1」はノーマルバージョンとされており、「BGM2」は重低音を強調したアレンジバージョンとされており、「BGM3」はBGM2のアレンジに加えて観客の音声が付加されたアレンジバージョンとされている。そのため、BGMの切り替えが行われた場合でも、楽曲が途切れることなく音質を変化させる演出を行うことができ、遊技者が違和感を覚えるなどの遊技の進行を妨げることがない。
そのため、特定期間において楽曲が途切れることなく、連続回数に応じて異なる音質のBGMが出力され、遊技者が違和感を覚えることを抑制しつつ高揚感を高めるような演出を実現することができる。
なお、本実施形態の遊技機1は、ボイスパターンの切り替えのタイミングと、BGMの切り替えのタイミングとを異ならせている。より具体的には、「ボイスパターン1」から「ボイスパターン2」へと切り替えられるタイミングは連続回数カウンタの値が「6」である場合(6連目)であり、「ボイスパターン2」から「ボイスパターン3」へと切り替えられるタイミングは連続回数カウンタの値が「11」である場合(11連目)とされている。これに対して、「BGM1」から「BGM2」へと切り替えられるタイミングは連続回数カウンタの値が「2」である場合(2連目)であり、「BGM2」から「BGM3」へと切り替えられるタイミングは連続回数カウンタの値が「7」である場合(7連目)とされている。
遊技機1は、キャラボイスステップアップ演出や連続回数告知演出等、連続回数を示唆する演出において複数の演出を並行して実行するとともに、これらの演出の間で態様が切り替えられるタイミングを異ならせている。これにより、遊技機1は、小当たりが連続した場合に多様なパターンで演出を実行し、遊技者に高揚感を与えて遊技の興趣を向上させることができる。
(特殊大当たり用連続時演出決定テーブル)
図59は、特殊大当たり遊技における演出パターンを決定するときに参照される特殊大当たり用連続時演出決定テーブルである。図59に示すとおり、特殊大当たり用連続時演出決定テーブルでは、連続回数カウンタの値に応じて異なる態様の演出が実行されるように規定されている。
図59に示すとおり、特殊大当たり遊技中には、1ラウンドごとに連続回数の値が加算され、連続回数の更新に伴って態様が変化する連続時演出が実行される。特殊大当たり遊技中における連続時演出は、小当たり変動における連続時演出と同一の画像が表示されるなど、小当たり変動における連続時演出と類似する演出である。なお、特殊大当たり遊技中における連続時演出は、小当たり変動における連続時演出と同一の画像が表示されることの他に、小当たり変動における連続時演出と同一のボイス、レーザーエフェクトが実行される等、全ての演出態様を同一としてもよい。また、小当たり変動における連続時演出と類似する演出と遊技者に感じさせることが可能な態様であれば、特殊大当たり遊技中における連続時演出と小当たり変動における連続時演出との演出態様の共通性は適宜に設定すればよい。
なお、小当たりにおける連続時演出は小当たり変動において行われるのに対し、特殊大当たりにおいて行われる連続時演出はラウンド遊技中に行われる点で異なる。また、小当たり遊技における連続時演出では、連続回数カウンタの値が「1」の場合にはキャラボイスステップアップ演出が行われないのに対し、特殊大当たり遊技において行われる連続時演出では連続回数カウンタの値が「1」の場合に特定キャラを表示させるとともにボイスパターン1のキャラクタボイスが出力される点で異なる。
図59に示すとおり、本実施形態では、特殊大当たり遊技中の連続時演出において、連続回数の値に応じて「BGM1」〜「BGM3」のいずれかのBGMが出力される。なお、特殊大当たり遊技中の連続時演出では、BGMの切り替えを行わず専用のBGMが出力されるものとしてもよい。例えば、特殊大当たり遊技中には、連続回数カウンタの値に関わらず、特殊大当たり遊技中の専用BGMとして、「BGM4」が出力されるものとしてもよい。
また、上述のとおり、本実施形態では、特殊大当たり遊技の変動時に連続回数カウンタの値を「0」として、特殊大当たり遊技のラウンド開始ごとに連続回数カウンタの値を「+1」更新することとしている。すなわち、特殊大当たり遊技が開始される直前に連続回数カウンタの値が「1」以上である場合、特殊大当たり遊技の1ラウンド目において連続回数カウンタの値が「1」とされる。言い方を換えれば、特殊大当たり遊技が実行される場合には、それまでの小当たり遊技の連続回数がリセットされて、特殊大当たり遊技の1ラウンド目を連続回数「1」として新たに連続回数カウンタの値を加算する。なお、小当たりが実行された後にハズレを挟まずに特殊大当たり遊技が実行される場合に、連続回数カウンタの値をリセットせずに、連続して加算するものであってもよい。
(キリ番アイコン決定テーブル)
図60は、区間中累計賞球数に応じて特典画像として付与するキリ番アイコンを決定するときに参照されるキリ番アイコン決定テーブルである。図60に示すとおり、キリ番アイコン決定テーブルでは、区間中累計賞球数が「100」の単位に到達するごとに付与されるキリ番アイコンが規定されている。図60に示すとおり、キリ番アイコンは、区間中累計賞球数が「100」に到達した場合に付与される「キャラ1(C1)」から、区間中累計賞球数が「10000」に到達した場合に付与される「キャラ100(C1)」まで、100種のキャラクタ(100人のキャラクタ)が規定されている。
すなわち、区間中累計賞球数が100に到達するごとに、特典画像として1つのキャラクタが内部的に付与される。言い方をかえれば、遊技機1は、区間中累計賞球数が加算されるのに伴って、多くの種類のキャラクタをキリ番アイコン画像KIGとして付与する。なお、上述のとおり、所定のタイミングまで付与されたキリ番アイコンが表示されず内部的にストックされ、所定のタイミング(ハズレ変動など小当たり等の連続が途切れた際)において放出して、それ以降は放出されたキリ番アイコンが演出表示領域72(本実施形態では第2画像表示装置71)に表示される。
本実施形態では、キリ番アイコンとして規定されている100人のキャラクタ(キャラ1〜キャラ100)には、特定キャラとして選択可能なキャラクタ16人(選択可能キャラA〜P)と、特定キャラとして選択できないキャラクタ84人とにより構成されている。すなわち、本実施形態では、キリ番アイコンとして規定されているキャラクタの中に特定キャラ(推しメン)が含まれることとなる。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、キリ番アイコンとして規定されているキャラクタに特定キャラとして選択可能なキャラクタが含まれないものとして、キリ番アイコンに特定キャラ(推しメン)が含まれないものもよい。
(演出例について)
以下、遊技機1が実行する演出の一例について図面を参照しつつ説明する。
(特定キャラの選択及び決定について)
上述のとおり、遊技機1は、複数のキャラクタ(本実施形態ではキャラA〜Pの16種の選択可能キャラ)の中から、所定の演出に用いられる「特定キャラ」(TC)を遊技者の選択により決定可能とされている。また、本実施形態の遊技機1では、特定期間にて遊技が制御される場合に、演出図柄70aとして示される「7」図柄に相当するものとして「7」図柄に換えて、あるいは「7」図柄の表示に伴って、特定キャラが表示される。なお、特定キャラは、「7」図柄以外の図柄に相当するものとして表示されるものであってもよい。例えば、特定キャラは、「3」図柄など他の図柄に相当するものとして表示されるものとしてもよい。
本実施形態では、客待ち演出の実行中に特定キャラの選択及び決定を行うことができる。図61に一例として示すとおり、特定キャラの選択及び決定は、客待ち演出の実行中に演出表示領域72(本実施形態では第2画像表示装置71)に、キャラクタ選択画面を表示させ、遊技者が選択レバー18や演出ボタン17の操作を行うことで、特定キャラを選択して決定することができる。なお、図面中では、「特定キャラ」を「TC」と記載して説明する。
また、先に説明したとおり、遊技機1は、電源復旧時などの初期化処理において所定のキャラクタ(本実施形態では「キャラA」)を特定キャラとして決定する。別の言い方をすれば、遊技機1は、キャラA以外のキャラクタが特定キャラとして決定されている場合に初期化処理が行われると、デフォルトキャラとして規定されている「キャラA」を特定キャラとして再決定する。なお、特定キャラは、客待ち演出が所定の時間以上経過したタイミングで遊技機1が再決定するものであってもよい。また、客待ち演出の実行中以外の期間に、遊技者の選択により特定キャラを選択可能としてもよい。例えば、通常遊技状態において変動中のタイミングや、大当たり遊技が開始されるタイミング、あるいは大当たり遊技の終了後のタイミングで特定キャラを選択可能としてもよい。
さらに、本実施形態の遊技機1では、客待ち演出の実行中に第2画像表示装置71(サブ液晶)にキャラクタ選択画面を表示させて特定キャラを選択する操作を実行可能とされているが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、キャラクタ選択画面を第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示させて特定キャラの選択操作を行い得るものとしてもよい。また、例えば、客待ち演出の実行中にはキャラクタ選択画面を第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されるものとして、大当たり遊技の終了後のタイミングに特定キャラの変更を行い得るものとする場合には大当たり遊技の終了後のキャラクタ選択画面を第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示するものとしてもよい。特定キャラを選択するための選択画像は、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71のいずれに表示してもよい。
本実施形態の遊技機1は、変動演出、あるいは大当たり遊技や小当たり遊技の演出において、特定キャラとして選択可能なキャラクタ以外に複数のキャラクタが用いられる。そのため、以下の説明において、「特定キャラ」以外のキャラクタを、特定キャラと区別して記載するために「非特定キャラ」(HC)又は単に「キャラクタ」と記載して説明する場合がある。また、以下の演出例や図面において、「特定キャラ」(TC)を「推しメン」と記載して説明する場合がある。
なお、以下の演出例の説明では、特に記載のない限り、特定キャラ(推しメン)として「キャラA」が決定されている例を挙げて説明する。
(大当たり変動から大当たり遊技までの流れについて)
先ず、特定期間中の演出例の説明に先立って、低確非時短遊技状態中の第1特別図柄の変動表示の結果として実行される第1大当たり遊技(特定大当たり遊技)の開始前後の演出例を説明する。
図62に示すとおり、第1特別図柄の変動表示が終了した後に、大当たり遊技が開始される。大当たり遊技では、オープニング時間が経過した後に、複数回(図62では16回)のラウンド遊技が行われる。例えば、オープニング時間が経過した後に行われるラウンド遊技(1ラウンド目)では、所定時間経過(本実施形態では29.0秒)又は規定数(本実施形態では10個)の遊技球の入賞があった場合に、第1大入賞口50を閉塞させて1回のラウンド遊技が終了する。ラウンド遊技の終了後には、インターバルが設けられている。また、後述するとおり、インターバルの経過後には、休止時間が設けられ、休止時間が経過すると、次のラウンド遊技が実行される。規定回数のラウンド遊技が実行された後、エンディングが行われることで、大当たり遊技が終了する。
なお、図62では、第1特別図柄の変動表示及び第1特別図柄の変動表示の結果として実行される第1大当たり遊技を一例として説明したが、第2特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示の結果として実行される大当たり遊技(第5大当たり遊技等)においても、同様にオープニング時間、ラウンド遊技の実行、インターバルや休止時間、及びエンディングが実行される。
図63(a)は、低確非時短遊技状態中(通常遊技状態中)の演出態様の一例を示している。図63(a)に示すとおり、演出表示領域72(図63(a)に示す演出例では第1画像表示装置70)に設けられた第1保留アイコン表示領域70Cの各表示部70C1〜70C4には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。また、第1特別図柄の判定結果を示す演出図柄70aが第1画像表示装置70(メイン液晶)の略中央に表示されるとともに、小図柄70bが第1画像表示装置70(メイン液晶)の左端近傍に設けられた小図柄表示領域KZに表示される。さらに、変動報知LED59は、変動表示の開始に伴って点滅表示を開始し、変動表示の終了に伴い、大当たりの場合には点灯し、ハズレの場合には消灯する。
図63(b)に示すように、例えば第1大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)の変動表示では、第1画像表示装置70に第1大当たり遊技に対応する大当たり演出図柄(「777」)が仮停止表示される。より具体的には、第1画像表示装置70において、左領域と右領域に先ず「7」図柄が表示された後に、3つ目の演出図柄70aとして「7」図柄が中央領域に向けて移動して、3つの「7」図柄が仮停止する。この際、3つの小図柄70bは、高速で変化するように表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が終了すると、63(c)に示すように、特定大当たり遊技であることを報知する大当たり演出図柄「777」が停止して表示される(確定停止)。また、小図柄表示領域KZには、「7」を示す3つの小図柄70bが停止して表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が終了すると、図63(d)に示すように、特定大当たり遊技であることを報知する画像(図63(d)では、「BIGBONUS」の文字画像)が表示される。また、図63(e)に示すとおり、第1画像表示装置70に右打ちを示唆する右打ち報知画像MHGが表示される。
そして、第1特別図柄の停止時間が終了した後に、右側遊技領域に設けられる普図ゲート44を遊技球が通過すると第1大当たり遊技の1回目のラウンド遊技が開始され、図63(f)に示すように、ラウンド演出画像が表示される第1画像表示装置70の画面左上には、ラウンド数(継続回数)を示すラウンド数画像RSGが表示され、画面右上には、右打ちを示唆する右打ち報知画像MHGが表示される。
なお、先に説明したとおり、遊技機1では、第1大当たり遊技などの特定大当たり遊技に移行されることを契機として特定期間が開始される(図43参照)。
(小当たり演出の一例)
次いで、図64等を参照しつつ、小当たりにおいて実行される演出例について説明する。高確非時短遊技状態における第2特別図柄の変動表示としてハズレを表示する変動(ハズレ変動)における演出(ハズレ変動演出)と、第2特別図柄の変動表示として小当たり判定を表示する変動(小当たり変動)における演出(小当たり変動)について説明する。
なお、以下の説明において、第2特別図柄又は第1特別図柄の変動表示としてハズレ判定を表示する変動を、単に「ハズレ変動」と記載し、ハズレ変動において実行される演出を「ハズレ変動演出」と記載して説明する場合がある。また、小当たり変動において実行される演出を「小当たり変動演出」と記載して説明する場合がある。さらに、小当たり遊技中に行われる演出を、「小当たり遊技中の演出」又は「第2大入賞口開放中の演出」(AT開放中の演出)と記載して説明する場合がある。さらに、小当たり変動演出及び小当たり遊技中の演出を総称して、単に「小当たり演出」と記載して説明する場合がある。
図64のタイミングチャートに示すとおり、遊技機1は、小当たり変動演出及び小当たり遊技中の演出において、特定キャラ(推しメン)を用いた演出を実行する。より具体的には、遊技機1は、小当たり変動演出において、キャラを暗転させて表示させる演出(暗転演出)を実行する。また、遊技機1は、小当たり遊技中の入賞時演出において、入賞ごとにフラッシュバックを伴って特定キャラのカット(推しメンカット)を表示させる演出(推しメンフラッシュバック演出)を実行する。
(小当たり変動演出(非連続時)の一例)
図65は、小当たり変動演出において演出表示領域72に表示される演出画像の一例を示している。なお、図65では、連続回数カウンタの値が「1」である場合(小当たり1連目)の演出例を示している。以下の説明では、連続回数カウンタが「1」である場合(小当たり1連目)を、「非連続」又は「非連続時」と記載して説明する場合がある。
図65(a)に示すとおり、非連続時の小当たり変動演出では、演出表示領域72(図65に示す例では第1画像表示装置70)の演出図柄70aが表示される領域(演出図柄表示領域)に、3つの演出図柄70aと3つの暗転した状態のキャラとが順次停止する。より具体的に説明すると、図65(a)に示すとおり、第1停止において、演出図柄表示領域の左側領域に演出図柄70aが停止する(左停止)際には、1つ目の演出図柄70a(図65では「5」図柄)とともに非特定キャラHCが暗転した状態で表示される。第2停止において、演出図柄表示領域の右側領域に演出図柄70aが停止する(右停止)際には、2つ目の演出図柄70a(図65では「9」図柄)とともに非特定キャラHCが暗転した状態で表示される。第3停止において、演出図柄表示領域の中央領域に演出図柄70aが停止する(中停止)際には、3つ目の演出図柄70a(図65では「7」図柄)とともに特定キャラTC(図65に示す例ではキャラA)が暗転した状態で表示される。さらに、中停止の際には、第2大入賞口53の開放動作が行われることを示唆する画像(AT開放示唆画像AKG)が一旦拡大するように強調して表示され、その後縮小した状態で停止して表示される。なお、AT開放示唆画像AKGは、図65に示す例では、「ブーストアタッカー」の文字が付された画像とされている。本実施形態では、AT開放示唆画像AKGは、強調表示及び消極表示を通じて、第1画像表示装置70に表示される。なお、後述するとおり、AT開放示唆画像AKGは、第2画像表示装置71に表示するものとしてもよい。
このように、非連続時の小当たり変動では、3つの暗転した状態のキャラクタが「左→右→中」の順に表示される。また、3つのキャラクタのうち、演出図柄表示領域の中央領域に特定キャラTCが暗転した状態で最後に表示される。また、小当たり変動では、キャラクタを暗転させて表示する演出(暗転演出)が、第1停止(1つ目の演出図柄70aの停止表示)から第3停止(3つめの演出図柄70aの停止表示)まで継続して行われる。これにより、遊技機1は、小当たり遊技が実行されることを示唆して、遊技者に期待感を与えることができる。言い方を換えれば、キャラクタを暗転させて表示する演出(暗転演出)は、小当たり遊技の実行や連続時演出の実行の可能性を示唆して、遊技者に期待感を与える演出であると言える。
なお、本演出例では、小当たり遊技が実行されることを示唆する演出として、キャラクタを暗転させた状態で表示する例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、小当たり遊技が実行されることを示唆する演出として、キャラクタの暗転表示とともに又はキャラクタの暗転表示に換えて、所定の演出図柄70aを表示させる演出を行ってもよい。例えば、演出図柄表示領域の左側領域、中央領域、右側領域に、それぞれ「2」図柄、「3」図柄、「4」図柄のように図柄が順目となるよう表示させるものであってもよいし、図柄に係る3つの数字により所定の意味を表すものとなるよう表示されるものであってもよい(例えば数字によるゴロ合わせ)。また、小当たり遊技が実行されることを示唆する演出は、「1・1・2」や、「3・1・4」などの左右に表示される図柄が上下方向にずれるように表示(ズレ目)された後に所定の画像が表示されるもの、リーチ目が表示された後に所定の画像が表示されるもの、あるいは3つの数字図柄に替えて所定の画像が表示されるものであってもよい。さらに、数字を示す図柄の表示以外にも、文字等からなる図柄が表示されることにより小当たりの実行を示唆するものであってもよい。例えば、左右に数字を示す図柄を表示して中央に文字等からなる図柄を表示するものであってもよい(例えば、「5・小当たり・9」など)。
また、本実施形態では、特定キャラを用いた暗転演出、及びAT開放示唆画像AKGの表示を、第1画像表示装置70(メイン液晶)において行う例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、特定キャラを用いた暗転演出やAT開放示唆画像AKGの表示は、第2画像表示装置71(サブ液晶)において行うこととしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
(小当たり遊技中の演出の一例)
次いで、小当たり遊技中の演出について説明する。図66は、小当たり遊技中の演出において実行される入賞時演出の一例を示している。
上述のとおり、遊技機1は、小当たり遊技中の入賞時演出において、特定キャラ(推しメン)を用いた演出を実行する。小当たり遊技中の入賞時演出として、例えば図66等に示すように、特定キャラのカット画像を表示させることができる。また、遊技機1は、1回の小当たり遊技において(1回の第2大入賞口53の開放中において)、遊技球の入賞個数に応じて表示される特定キャラのカットを変化させる(図56参照)。
例えば、図66に示すとおり、第2大入賞口53の1回の開放中における遊技球の1個目の入賞時には特定キャラの「カットパターン1(左向きカット)」を表示させ(図66(a)参照)、遊技球の2個目の入賞時には特定キャラの「カットパターン2(右向きカット)」を表示させ(図66(b)参照)、遊技球の3個目の入賞時には特定キャラの「カットパターン3(正面カット)」を表示させる(図66(c)参照)。なお、遊技球の4個目以降の入賞時には、「カットパターン1」、「カットパターン2」、及び「カットパターン3」の表示順序により、特定キャラのカット画像が表示される(図66(d)〜(f)参照)。
また、入賞時演出では、特定キャラがフラッシュバック(FB)を伴って表示される(FB演出)。言い方を換えれば、入賞時演出では、特定キャラがフラッシュバックを伴って強調して表示される。
また、小当たり遊技中の入賞時演出では、特定キャラのカット画像の表示に伴って、所定の色のレーザーエフェクト(LE)を照射させる演出が行われる(図56参照)。第2大入賞口53の1回の開放(1開放)における遊技球の1個目の入賞時には「青色」のレーザーエフェクトが照射され(図66(a)参照)、遊技球の2個目の入賞時には「緑色」のレーザーエフェクトが照射され(図66(b)参照)、遊技球の3個目の入賞時には「赤色」のレーザーエフェクトが照射され(図66(c)参照)、遊技球の4個目の入賞時には「虹色」のレーザーエフェクトが照射され(図66(d)参照)、遊技球の4個目以降の入賞時には、レーザーエフェクトの色が「虹色」で照射される(図66(d)〜(f)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1は、1開放における遊技球の入賞個数が所定個数(本実施形態では4個目)となるまではレーザーエフェクトの照射態様を変化させ、遊技球の入賞個数が所定個数に到達した後にはレーザーエフェクトの照射態様が同じ態様で維持される。これにより、遊技球の入賞個数が所定数に到達するまで変化に富む演出を行い遊技の興趣を向上させるとともに、遊技球の入賞個数が所定数に到達したことを遊技者が認識しやすくなる。
なお、小当たり遊技中の入賞時演出におけるレーザーエフェクトの色は、遊技球の4個目の入賞以降についても、「青色」、「緑色」、「赤色」の順にこれらの3色のレーザーエフェクトを順次照射させるものであってもよい。また、小当たりが連続して実行される場合には、小当たり遊技中に、小当たりの連続回数に応じて特定キャラのカットを表示させてもよい。例えば、小当たり1連目では特定キャラの「カットパターン1(左向きカット)」を用いた演出を実行し、小当たり2連目では特定キャラの「カットパターン2(右向きカット)」を用いた演出を実行するものであってもよい。また、小当たりが連続して実行される場合において、小当たり1連目であっても小当たり2連目であっても、特定キャラの同一のカット画像(例えば「正面カット」)を用いて小当たり実行中の演出を実行するものであってもよい。このように、第2大入賞口53の開放中に表示される特定キャラの画像は、1回の開放中における遊技球の入賞個数に応じて変化するものであってもよいし、1開放中の遊技球の入賞個数に関わらず小当たりの連続回数に応じて変化するものであってもよい。また、第2大入賞口53の開放中に表示される特定キャラの画像は、小当たりの連続回数に関わらず同じ画像を用いて行うものであってもよい。
このように、遊技機1は、小当たり変動中の演出に用いたキャラクタ(特定キャラ)と同じキャラクタを用いて、小当たり遊技中の演出を行う。これにより、遊技機1は、小当たり変動から小当たり遊技に亘る期間に実行される演出(小当たり演出)において、関連性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。また、小当たり変動演出から小当たり遊技中の演出に亘り特定キャラを用いた演出を行うことで、特定キャラを特別な表示アイコンとして機能させて、より充実した演出を実行することができる。
また、上述のとおり、遊技機1は、小当たり変動において最後に表示されるキャラクタ(特定キャラ)を用いて小当たり遊技中の入賞時演出を実行する。そのため、遊技機1は、小当たり変動演出において複数のキャラクタを用いて演出を実行する場合であっても、最後に表示させるキャラクタ(特定キャラ)を特別な表示アイコンとして機能させ、小当たり遊技が実行されることへの期待感を高めることができる。
さらに、上述のとおり、遊技機1は、小当たり変動において最後に表示される特定キャラが暗転した状態で表示させるのに対し、小当たり遊技において第2大入賞口53の開放中に実行される入賞時演出ではフラッシュバックを伴って特定キャラが表示される。言い方を換えれば、遊技機1は、特定キャラを、小当たり変動演出中よりも小当たり遊技演出中のほうを強調した態様で表示させる。これにより、遊技機1は、小当たり遊技において賞球が得られたことに対する満足感や充実感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本演出例では、小当たり変動演出において特定キャラが表示される際には、暗転した状態で表示される特定キャラよりもAT開放示唆画像AKG(「ブーストアタッカー」の文字が付された画像)や演出図柄70aのほうが強調して表示される。
さらに、上述のとおり、遊技機1は、第2大入賞口53の開放中の遊技球の入賞個数が加算するごとに(遊技球の入賞個数が増えるごとに)、入賞時演出の態様を変化させる。これにより、遊技機1は、小当たり遊技において賞球が得られたことに対する満足感や充実感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、入賞時演出における特定キャラのカット(左向きカット等)を、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、入賞時演出における特定キャラのカットは、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させることとしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示させるものとしてもよい。
ここで、遊技機1は、第2大入賞口53に遊技球が入賞した場合であっても、特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出を行わない場合がある。具体的には、遊技機1は、異常入賞判定が行われた場合には、特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出を行わない。
図67を用いてより詳細に説明する。図67に示すとおり、遊技機1は、第2大入賞口53の開放から、所定時間(本実施形態では0.644秒)経過することを条件として、第2大入賞口53を閉塞させる。また、第2大入賞口53を閉塞させた後、所定時間のエンディングが実行される。ここで、遊技機1は、エンディング後に、試験装置に送信するための試験信号のONとOFFとを切り替えるための任意の時間が設けられている。試験信号は、第2大入賞口53、あるいは第1大入賞口50の1回の作動の開始と終了を示す信号である。なお、第1大入賞口50の1回の作動の開始と終了を示す試験信号と第2大入賞口53の1回の作動の開始と終了を示す試験信号とは、それぞれ別の試験信号として出力されるものであってもよい。
第2大入賞口53の開放中では、遊技球の入賞ごとに入賞個数カウンタの値が更新されて(入賞個数カウンタ更新有り)払い出しが行われるとともに、入賞ごとに特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出が行われる。ここで、遊技機1では、エンディング中及び任意の時間中では、入賞個数の制限が設けられていない。すなわち、エンディング中、任意の時間中では、入賞個数カウンタの値が更新されない(入賞個数カウンタ更新なし)が、入賞ごとに払い出しが行われるとともに、入賞ごとに特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出が行われる。
その一方、メインCPU110aは、任意の時間を経過した後では、所定個数(例えば3個)以上の遊技球の入賞を検出すると(規制個数カウンタが作動すると)異常入賞判定を行う。すなわち、メインCPU110aは、エンディング及び任意の時間を経過した後に、所定個数以上の遊技球の入賞を検出すると異常入賞判定を実行する。また、異常入賞判定が行われると、遊技球の払い出しを停止させるほか、サブCPU130aに異常入賞指定コマンドが送信される。さらに、サブCPU130aが異常入賞コマンドを受信すると、第2大入賞口53に遊技球が入賞した場合であっても入賞時に行われる所定の演出が実行されない。具体的には、サブCPU130aが異常入賞指定コマンドを受信すると、特定キャラのカット画像(カットパターン1など)を表示させる演出や、レーザーエフェクトを照射する演出を行わない。このように、エンディングの後に任意の時間を設けることで、小当たりが連続して実行される際に、第2大入賞口53の1回の作動に係る信号(試験信号)のONとOFFの切り替えを適切に行うことができ、確実に異常入賞コマンドを送信することができる。また、サブCPU130aが異常入賞コマンドを受信した場合に特定キャラのカット画像を表示させないことにより、遊技者に混乱を招くことを抑制することができる。
(ハズレ変動から小当たり連続に至るまでの演出例)
次いで、図68、及び図69等を参照しつつ、ハズレ変動から小当たり連続に至る演出例について説明する。図68は、ハズレ変動から小当たり2連目までに行われる演出等を示すタイミングチャートである。
図69(a)〜(c)に示すとおり、ハズレ変動において行われる演出では、演出図柄表示領域に、3つの演出図柄70aと3つのキャラとが順次停止する。より具体的に説明すると、第1停止において、演出図柄表示領域の左側領域に1つ目の演出図柄70a(図69では「5」図柄)とともに非特定キャラHCが暗転していない状態で表示される。第2停止では、演出図柄表示領域の右側領域に2つ目の演出図柄70a(図69では「9」図柄)とともに非特定キャラHCが暗転していない状態で表示される。第3停止では、演出図柄表示領域の中央領域に3つ目の演出図柄70a(図69では「5」図柄)と非特定キャラHCが暗転していない状態で表示される。このように、ハズレ変動における演出では、演出図柄表示領域の中央領域に特定キャラTCが表示されない。また、ハズレ変動では、暗転演出が第3停止まで継続して行われない。
なお、ハズレ変動において、第1停止及び第2停止までの間はキャラを暗転して表示させ、第3停止においてキャラの暗転表示を解除する演出が行われるものであってもよい。また、本演出例では、小当たり変動においてキャラを暗転させて表示させる演出(暗転演出)について例を挙げて説明したが、キャラを暗転させて表示させる演出は、大当たりを煽る変動(大当たり変動又はハズレ変動)において行われるものであってもよい。例えば、大当たりを煽る変動演出において、第2停止までキャラを暗転させずに表示して、第3停止においてキャラを暗転させて表示させるものであってもよい。
図69(d)〜(f)に示すとおり、非連続時の小当たり変動演出では、演出図柄表示領域に、3つの演出図柄70aと3つの暗転した状態のキャラとが順次停止する。図69(d)に示すとおり、第1停止では、演出図柄表示領域の左側領域に1つ目の演出図柄70a(図69では「5」図柄)とともに非特定キャラが暗転した状態で表示される。第2停止では、演出図柄表示領域の右側領域に2つ目の演出図柄70a(図69では「9」図柄)とともに非特定キャラが暗転した状態で表示される。第3停止では、演出図柄表示領域の中央に3つ目の演出図柄70a(図69では「7」図柄)とともに「特定キャラ」が暗転した状態で表示される。さらに、中停止の際には、AT開放示唆画像AKGが一旦拡大するように強調して表示され、その後停止して表示される。
図68及び図70に示すとおり、小当たり変動表示の結果として実行される小当たり遊技では、第2大入賞口53に遊技球が入賞するごとに入賞時演出が行われる。上述したとおり、小当たり遊技中の入賞時演出では、入賞ごとに特定キャラがフラッシュバック(FB)を伴って表示される。また、入賞ごとに特定キャラのカット画像の態様が変化する。さらに、遊技球の入賞個数に応じてレーザーエフェクトの照射色が変化する(図70(a)〜(f)参照)。
なお、図68に示すとおり、ハズレ変動及び小当たり1連目の場合に行われる演出では、後で詳述する連続回数連動演出等(推しメンの表示とともに「いっくよー!」などのボイスが出力される演出など)は行われない。
より具体的には、小当たり1連目の小当たり変動演出では、小当たり2連目の小当たり変動において行われる推しメンのボイス出力(「いっくよー!」のボイス)や、「2COMBO!」などの画像表示やボイス出力が行われない。なお、「小当たり1連目」を「小当たり連続回数の1回目」として、「1COMBO!」等、小当たりの1連目であること示す連続時演出が行われるものであってもよい。また、小当たり1連目では、連続時演出に代わる別の演出が実行されるものであってもよい。例えば、小当たり1連目では、本実施形態の連続時演出とは異なる態様(例えば、「FIRST」等、1連目であることを示す別の文字の表示等)により、「小当たり1連目」であることが報知されるものであってもよい。
(小当たり連続時の演出例)
続いて、図68、及び図71等を参照しつつ、小当たりが連続して実行される場合(小当たり連続時)の演出について説明する。
上述のとおり、遊技機1は、小当たりが連続して行われる場合(連続回数カウンタ≧2の場合)において、連続時演出を実行する。連続時演出では、キャラボイスステップアップ演出、連続回数告知演出、及びBGMステップアップ演出が行われる。以下、連続時演出の一例について説明する。
図68及び図71に示すとおり、「キャラボイスステップアップ演出」では、小当たり連続時における小当たり変動演出において特定キャラを表示させるとともに、所定のボイス(「いっくよー!」等のボイス)が出力される。また、「連続回数告知演出」では、小当たり連続時の小当たり変動において「連続回数告知ボイス」(図68及び図71では「2COMBO!」のボイス)の出力及び「連続回数告知画像RKG」の強調表示が行われ、小当たり遊技中の演出において連続回数告知画像RKGが縮小されて停止表示される。さらに、図75に示すとおり、「BGMステップアップ演出」では、小当たり変動及び小当たり遊技を含む高確非時短状態中の期間において所定の楽曲を出力させつつ、当該楽曲の態様が所定のタイミングで変化する。
図71(a)に示すとおり、小当たり連続時(図71では2連目)の変動演出では、変動開始時に演出表示領域72(本実施形態では、第1画像表示装置70)に特定キャラTCが表示されるとともに、AT開放示唆画像AKGが表示される。
図71(b)に示すとおり、特定キャラを表示させるとともに、小当たりの連続を示唆するボイス(「いっくよー!」の音声)が特定キャラの音声により出力される。さらに、キャラクタボイスを出力させる際には、可動演出部材73に設けられた発光部材を発光させるとともに可動演出部材73を上昇させる動作演出が行われる。
図71(c)に示すとおり、小当たり連続時の小当たり変動演出では、演出図柄表示領域の左側領域、右側領域、及び中央領域に、3つの演出図柄70aが同時に停止して表示される(同時停止)。また、3つの演出図柄70aの表示とともに、演出図柄表示領域の左側領域及び右側領域には非特定キャラHCが暗転した状態で表示され、中央領域には特定キャラTCが暗転した状態で表示される。なお、特定キャラTCが暗転した状態で表示される際には、AT開放示唆画像AKGが強調表示される。さらに、暗転した状態の特定キャラTCの画像及び演出図柄70a(図71では「7」図柄)が表示されると、連続回数告知画像RKG(図70では「2COMBO!」の文字画像)が拡大するように強調して表示されるとともに、連続回数告知ボイス(図71では「2COMBO!」のボイス)が出力される。なお、本実施形態では、連続回数告知画像RKGは、強調表示及び消極表示を通じて第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示される。
小当たり連続時の小当たり変動演出の後に実行される小当たり遊技では、先に説明した入賞時演出が実行される。具体的には、図71(d)に示すとおり、入賞ごとに態様が異なる特定キャラのカット画像を表示させつつ、レーザーエフェクトが所定の色で照射される。また、小当たり遊技中の演出では、小当たり変動演出において一旦拡大するように表示(強調表示)された連続回数告知画像RKG(「2COMBO!」の文字画像)が、縮小された状態で表示される(消極表示)。また、小当たり変動演出において拡大するように動的な動作を伴って表示された連続回数告知画像RKGは、小当たり遊技中の演出において、演出表示領域72の所定の領域(例えば、サブ液晶など演出表示領域の隅部)に停止した状態で表示される(図71(d)参照)。
なお、本実施形態では、小当たり連続時の変動演出における特定キャラの画像(「いっくよー!」のボイスとともに表示される特定キャラの画像)を、第1画像表示装置70(メイン液晶)において表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、小当たり連続時の変動演出における特定キャラの画像は、第2画像表示装置71(サブ液晶)において表示されることとしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
また、本実施形態では、連続回数告知画像RKGを、第2画像表示装置71(サブ液晶)において表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、連続回数告知画像RKGは、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されることとしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。さらに、連続回数告知画像RKGを、強調して表示する際には第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示して、停止して表示(消極表示)させる際には第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示するものとしてもよい。
(特定キャラとして「キャラB」が決定された場合の演出例)
上述のとおり、遊技機1は、遊技者の選択及び決定操作により、複数の選択可能キャラの中から特定キャラを決定することができる。特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合には、小当たり演出においてキャラBを用いた演出が行われる。
例えば、図72(a)〜(c)に示すとおり、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合には、小当たり変動演出において最後に表示されるキャラクタとして「キャラB」が暗転した状態で表示される。また、図72(d)〜(f)に示すとおり、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合には、キャラBを用いて入賞時演出が行われる。具体的には、特定キャラとして「キャラA」が決定されている場合と同様に、入賞ごとに「キャラB」のカットパターン1(左向きカット)、「キャラB」のカットパターン2(右向きカット)等が表示される。
さらに、図73に示すとおり、特定キャラとして「キャラB」が決定されており、小当たりが複数回連続して行われる場合(連続時)には、キャラBを用いた連続時演出が行われる。例えば、図72(b)に示すとおり、特定キャラとして「キャラB」が決定されている場合には、キャラBを表示させるとともにキャラBに応じたボイスパターンによりボイスを出力させるキャラボイスステップアップ演出が行われる(図73では、「いっくでー!」のボイス出力)。
このように、遊技機1は、遊技者の選択により決定されたキャラクタを用いて、小当たり演出における各種の演出(連続時演出、入賞時演出等)を実行する。これにより、遊技機1は、遊技者の所定のキャラクタに対する愛着や思い入れを増加させるとともに、遊技への興味を高めることができる。
なお、本実施形態では、小当たり演出における小当たり変動演出と小当たり遊技演出とにおいて、複数のキャラクタ(キャラA〜P)の中から決定された特定キャラを用いた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、所定のキャラクタ(例えばキャラA)を用いて小当たり変動演出及び小当たり遊技演出の双方を実行する場合において、キャラクタの態様などを複数の態様の中から選択可能であってもよい。例えば、キャラAが小当たり演出において用いられる場合に、キャラAを実写により表示させるか、アニメキャラにより表示させるか、あるいはボイスの内容(セリフなどの種類等)など、同一キャラクタの異なる態様を選択可能としてもよい。また、本実施形態では、小当たり変動演出において特定キャラを表示させて「いっくよー!」等のボイスを出力させるキャラボイスステップアップ演出を実行する例を示したが、キャラボイスステップアップ演出は小当たり遊技の実行中(第2大入賞口の開放中)に行われるものであってもよい。
(連続時演出の態様変化について)
次いで、図74、及び図75を用いて、連続時演出における連続回数告知演出やキャラボイスステップアップ演出、BGMステップアップ演出の態様変化について説明する。
図74に示すとおり、連続回数告知演出では、所定の連続数となる期間中では、連続回数と一致する数字を含む連続回数告知画像RKGの表示や連続回数告知ボイスの出力が行われる。すなわち、連続回数告知演出では、2連目であれば「2COMBO!」など連続回数と一致する数値である「2」を含む画像の表示やボイスの出力が行われ、3連目であれば「3COMBO!」など連続回数と一致する数値である「3」を含む画像の表示やボイスの出力が行われ、4連目であれば「4COMBO!」など連続回数と一致する数値である「4」を含む画像の表示やボイスの出力が行われる。
なお、連続回数告知演出は、小当たり1連目の小当たり変動演出やハズレ変動演出では行われない。また、連続回数告知演出では、上述のとおり、2〜14連目までは連続回数と一致する数字を含む連続回数告知画像RKGの表示及び連続回数告知ボイスの出力が行われる。さらに、連続回数告知演出では、15連目以降において、連続回数告知画像RKGが所定値に到達したことを示す画像(例えば「EXCOMBO!」の画像)とされ、連続回数告知ボイスが所定値に到達したことを示すボイス(例えば「EXCOMBO!」の音声)とされる(図58参照)。なお、「2COMBO!」等の連続回数告知画像RKGや、「ブーストアタッカー」の文字が付された画像とされたAT開放示唆画像AKGは、小当たり等の連続回数に応じて色などの態様が変化するものであってもよい。
図75に示すとおり、キャラボイスステップアップ演出では、連続回数が所定値に到達するごとに態様を変化させる演出が行われる。具体的には、小当たり2連目から5連目(連続回数カウンタが2〜5)の小当たり変動演出では、「いっくよー!」(キャラAの場合の「ボイスパターン1」)のボイスが出力される。また、小当たり6連目から10連目(連続回数カウンタが6〜10の場合)の小当たり変動演出では、「もっといっくよー!」(キャラAの場合の「ボイスパターン2」)のボイスが出力される。さらに、11連目以降(連続回数カウンタが11以上の場合)の小当たり変動演出では「もっともっといっくよー!」(キャラAの場合の「ボイスパターン3」)のボイスが出力される。
なお、小当たりが1連目である場合(連続回数カウンタ=1の場合)の小当たり変動では、キャラクタボイス(「いっくよー!」等のボイス)の出力が行われない。
図75に示すとおり、BGMステップアップ演出では、小当たり変動及び小当たり遊技を含む高確非時短状態中の期間において所定の楽曲を出力させつつ、当該楽曲の態様が所定のタイミングで変化する。より具体的には、BGMステップアップ演出では、同一の楽曲に係る複数のアレンジ音源(BGM1、BGM2、及びBGM3)のいずれかにスイッチング処理で切り替えが行われる。「BGM1」、「BGM2」、及び「BGM3」は、いずれも同じリズム及び音程で同一の楽曲が同時再生で出力されるものであり、アレンジが異なるものである。なお、「BGM1」はノーマルバージョンとされており、「BGM2」は重低音を強調したアレンジバージョンとされており、「BGM3」はBGM2のアレンジに加えて観客の音声が付加されたアレンジバージョンとされている。そのため、BGMの切り替えが行われた場合でも、楽曲が途切れることなく音質を変化させる演出を行うことができ、遊技者が違和感を覚えるなどの遊技の進行を妨げることがない。
BGMステップアップ演出では、連続回数が所定値に到達するごとにスイッチング処理によりBGMの態様を変化させる。具体的には、小当たり1連目では「BGM1」が出力されている。また、2連目となる小当たり変動の開始時にBGM2を出力するスイッチング処理が行われ、2連目の変動開始から6連目となる小当たりの終了までBGM2が出力される。さらに、7連目となる小当たり変動の開始時にBGM3を出力するスイッチング処理が行われ、7連目の変動開始以後ではBGM3が出力される。
すなわち、遊技者は、小当たりの連続回数が累積するに伴って、遊技者が耳にする音声や楽曲アレンジが増加することになる。言い方を換えれば、連続回数が増加するごとに、選択される楽曲アレンジやボイスの種類が多様化する。また、遊技機1は、キャラボイスステップアップ演出における「いっくよー!」等のボイスの切り替えタイミング(2連目、6連目、11連目)と、BGMステップアップ演出におけるBGMの切り替えタイミング(2連目、7連目)とを異ならせている。このように、遊技機1は、連続回数が加算されるに連れて、多様な組みあわせの演出を提供することができる。
このように、遊技機1は、小当たり演出において特定キャラを用いた演出(小当たり変動演出中の特定キャラ暗転表示や入賞時演出)を小当たりの連続に応じて繰り返し行いつつ、連続回数の加算に伴ってバラエティの富んだ演出を行うことができる。そのため、遊技機1は、小当たり連続時に遊技者が繰り返される連続時演出に飽きるなど、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
遊技機1は、小当たり変動演出において連続時演出を行うことにより、小当たりの実行を遊技者に期待させることができる。また、遊技機1は、連続時演出において、演出にある程度の一貫性(関連性)を持たせつつ変化させ、同種の演出を繰り返し行う。そのため、遊技機1は、小当たり連続中の遊技の興趣の低下を抑制しつつも、同種の演出(特定キャラの表示や「いっくよー!」のボイス出力など)を繰り返し行うことで、遊技の興趣を向上させることができる。
(特殊大当たり変動演出及び特殊大当たり演出の演出例)
次いで、図76等を用いて、特殊大当たりに係る変動演出、及び特殊大当たり遊技中の演出について説明する。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、変動演出パターン42(無敵突入演出A)又は変動演出パターン43(無敵突入演出B)の変動演出(無敵突入演出)が行われた後に実行される大当たり遊技(特殊大当たり遊技)において、小当たりが実行される場合に行われる演出と類似する演出(無敵演出)を実行する。具体的には、遊技機1は、特殊大当たり遊技中の演出において、特定キャラ(推しメン)を表示させるとともに連続回数に応じた特定キャラのボイス(「いっくよー!」等のボイス)を出力させる演出(キャラボイスステップアップ演出)や、連続回数告知演出等を実行する(図76参照)。
まず、変動演出パターン42又は43の変動表示において行われる「無敵突入演出」について説明する。図77は、変動演出パターン42が実行される場合の「無敵突入演出A」の一例であり、図78は、変動演出パターン43が実行される場合の「無敵突入演出B」の一例である。
図77に示すとおり、無敵突入演出Aでは、第1画像表示装置70にキャラクタカットインが3回表示される。図77(a)に示すとおり、1回目のキャラクタカットインでは、非特定キャラHCのカット画像が表示される。また、図77(b)に示すとおり、2回目のキャラクタカットインでは、非特定キャラHCのカットインが表示される。さらに、図77(c)に示すとおり、3回目のキャラクタカットインでは、特定キャラTC(図77では「キャラA」)のカットインが表示される。さらに、3回目のキャラクタカットインの表示後に、所定回数(大当たり遊技のラウンド数に相当する「16回」)の連続時演出が継続して行われることを示唆する画像(本実施形態では「無敵」の文字画像)が表示されるとともに、所定のボイス(本実施形態では「無敵ヒートアップ!」のボイス)が出力される。「無敵」の文字画像が表示された後に、大当たりを報知する画像が表示されるとともに、右打ちすることを示唆する右打ち報知画像MHGが表示される。
図78(a)に示すとおり、無敵突入演出Bでは、特定キャラを表示するとともに特定キャラに応じた「いっくよー!」のボイスが出力される。このように、遊技機1では、特定キャラを表示するとともに「いっくよー!」等のボイスが出力される演出が実行された場合、その後に小当たり遊技が実行される場合があることに加え、特殊大当たり遊技(16R大当たり遊技)が実行される場合がある。言い方を換えれば、特定キャラの表示とともに「いっくよー!」等のボイスが出力される演出が実行されると、少なくとも小当たり遊技の実行、一部の場合には特殊大当たり遊技が実行される。そのため、特定キャラを表示するとともに「いっくよー!」等のボイスを出力させる演出が行われると、遊技者は少なくとも小当たり遊技の実行、さらには特殊大当たり遊技が実行されることへの期待を抱くこととなる。これにより、特定キャラを表示するとともに「いっくよー!」等のボイスを出力させる演出を、少なくとも小当たり遊技の実行、さらには特殊大当たり遊技の実行を遊技者に期待させる先告知とすることができる。
図78(b)に示すとおり、特定キャラの表示と「いっくよー!」等のボイス出力が行われた後には、「無敵」の文字画像が表示される。また、図78(c)に示すとおり、「無敵」画像の表示後には、大当たりを報知する画像が表示されるとともに、右打ちすることを示唆する右打ち報知画像MHGが表示される。
なお、本実施形態では、無敵突入演出A及び無敵突入演出Bにおける特定キャラの画像を、第1画像表示装置70(メイン液晶)において表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、無敵突入演出A及び無敵突入演出Bにおける特定キャラの画像の表示は、第2画像表示装置71(サブ液晶)において行うこととしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
(特殊大当たり遊技中の演出例)
続いて、特殊大当たり遊技中の演出について、図76及び図79を用いて説明する。上述のとおり、特殊大当たり遊技では、入賞時演出や連続時演出が実行される。なお、特殊大当たり遊技では、1ラウンドごとに連続回数カウンタを「1」加算して更新して、連続回数カウンタの値に応じてキャラボイスステップアップ演出や連続回数告知演出等が行われる。
図76に示すとおり、特殊大当たり遊技中の演出では、連続回数告知演出における連続回数告知ボイスの出力がラウンド中の演出として行われる。すなわち、小当たりの場合には変動演出として行われる連続回数告知ボイスの出力が、特殊大当たり遊技ではラウンド中(第1大入賞口50の開放中)に行われる点で異なる。
図76に示すとおり、特殊大当たり遊技中の演出では、特定キャラを表示するとともに所定のボイスを出力させる演出(キャラボイスステップアップ演出)がラウンド中の演出として行われる。すなわち、小当たりの場合には変動演出として行われるキャラボイスステップアップ演出が、特殊大当たり遊技ではラウンド中(第1大入賞口50の開放中)に行われる点で異なる。
また、図76及び図59に示すとおり、特殊大当たり中の演出では、1ラウンド目から特定キャラを表示するとともに所定のボイスを出力させる演出(キャラボイスステップアップ演出)が行われる。すなわち、特殊大当たり中の演出では、連続回数カウンタの値が「1」である場合でもキャラボイスステップアップ演出が行われる。このように、小当たりの場合には2連目以降(連続回数カウンタ≧2の場合)に行われるキャラボイスステップアップ演出が、特殊大当たり遊技では1ラウンド目(連続回数カウンタ≧1の場合)から行われる点で異なる。
さらに、図57に示すとおり、特殊大当たり中の入賞時演出では、1ラウンド目から15ラウンド目までのラウンド遊技ではレーザーエフェクトが虹色で照射され、16ラウンド目のラウンド遊技ではレーザーエフェクトが青色で照射される。すなわち、小当たりの場合に行われる入賞時演出では遊技球の入賞個数に応じてレーザーエフェクトの色が変化するのに対して、特殊大当たり遊技ではラウンド中の遊技球の入賞個数に関わらずレーザーエフェクトの照射色が一定(虹色又は青色)である点で異なる。
図79(a)に示すとおり、特殊大当たり遊技の開始時には、右打ち報知画像MHG等が表示される。
図79(b)に示すとおり、ラウンドの開始時(図79(b)では1ラウンド目)には、特定キャラの表示とともに、「いっくよー!」等のボイスが特定キャラの音声により出力される。さらに、キャラクタボイスを出力させる際には、可動演出部材73に設けられた発光部材を発光させるとともに可動演出部材73を上昇させる動作演出が行われる。
図79(c)に示すとおり、ラウンド遊技中に第1大入賞口50に遊技球が入賞するごとに入賞時演出が実行される。具体的には、図79(c)に示すとおり、ラウンド遊技中には、入賞ごとに態様が異なる特定キャラのカット画像がフラッシュバック(FB)を伴って表示される。入賞時演出における特定キャラのカット画像は、1ラウンドにおける遊技球の1個目の入賞時には特定キャラの左向きカット(カットパターン1)が表示され、遊技球の2個目の入賞時には特定キャラの右向きカット(カットパターン2)が表示され、遊技球の3個目の入賞時には特定キャラの正面カット(カットパターン3)が表示され、以降入賞ごとにカットパターン1、カットパターン2、カットパターン3の順で表示される(図57(b)参照)。
また、図79(c)に示すとおり、ラウンド遊技中に第1大入賞口50に遊技球が入賞するごとに、レーザーエフェクトが所定の色で照射される。なお、特殊大当たり遊技中では、上述のとおり1ラウンド目から15ラウンド目まではレーザーエフェクトが「虹色」で照射され、16ラウンド目ではレーザーエフェクトが「青色」で照射される。
また、図79(d)及び(e)に示すとおり、ラウンド遊技開始時に特定キャラの表示とともに所定のキャラクタボイス(図79(d)では「もっといっくよー!」のボイス)が出力された後、連続回数告知演出が行われる。図79(e)及び(f)に示すとおり、連続回数告知演出では、連続回数告知画像RKG(図79では「5COMBO!」の画像)が演出表示領域72に一旦拡大するように表示(強調表示)され、その後に縮小された状態で表示される(消極表示)。なお、本実施形態では、特殊大当たり遊技中の連続回数告知画像RKGは、拡大して表示される際(強調表示の際)には第1画像表示装置70に表示され、縮小した状態で表示される際(消極表示の際)には第2画像表示装置71に表示される。
このように、本実施形態の遊技機1は、特殊大当たり遊技において、連続時の小当たり変動において表示される画像や出力される音声(特定キャラの表示や「いっくよー!」等のボイス出力)と同じ画像の表示や音声の出力など、小当たりと共通する演出を実行する。これにより、遊技機1は、小当たりの連続とラウンドの継続とを連続するような演出を行い、連続して賞球が得られることに対する高揚感を高めることができる。その結果、遊技機1は、より効果的に遊技者の高揚感を高めることができる。
なお、本実施形態では、特殊大当たり遊技中の演出におけるラウンド開始時の特定キャラの画像や入賞時演出の特定キャラの画像を、第1画像表示装置70(メイン液晶)において表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、特殊大当たり遊技中の演出におけるラウンド開始時の特定キャラの画像や入賞時演出の特定キャラの画像は、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させることとしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
また、本実施形態では、特殊大当たり遊技中の連続回数告知画像RKGの表示を、強調して表示する際には第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示して、停止して表示(消極表示)させる際には第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示するものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、特殊大当たり遊技中の連続回数告知画像RKGは、強調表示及び消極表示を通じて第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示するものとしてもよいし、あるいは強調表示及び消極表示を通じて第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示するものとしてもよい。
遊技機1は、規定個数(例えば10個)の遊技球が入賞した後に、第1大入賞口50の閉塞が完了するまでにさらに遊技球が入賞することがある(オーバー入賞)。オーバー入賞が発生すると、オーバー入賞音(例えば、特定キャラの音声による「すっごーい!」、「やったね!」等のボイス)の出力が行われる。
ここで、遊技機1は、第1大入賞口50に遊技球が入賞した場合であっても、特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出を行わない場合がある。具体的には、遊技機1は、異常入賞判定が行われた場合には、特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出を行わない。
遊技機1は、第1大入賞口50の開放から、所定時間(本実施形態では29.0秒)又は規定個数(本実施形態では10個)の遊技球の入賞を条件として、第1大入賞口50を閉塞させて、1ラウンドのラウンド遊技を実行する。また、遊技機1では、1回のラウンド遊技が終了するごとに第1大入賞口50を所定時間閉塞した状態で維持するインターバルが設けられている。大当たり遊技は、大当たり遊技開始後に設けられるオープニングと、複数回のラウンド遊技と、ラウンド遊技と次のラウンド遊技との間に設けられるインターバルと、全てのラウンド遊技が終了した後のエンディングとが設けられている。
図80に示すとおり、遊技機1は、試験装置に送信するための試験信号のONとOFFとを切り替えるための休止時間が設けられている。試験信号は、第2大入賞口53、あるいは第1大入賞口50の1回の作動の開始と終了を示す信号である。大当たり遊技では、ラウンドの終了後、インターバル及び休止時間を経て次のラウンドが開始されることとなる。なお、第1大入賞口50の1回の作動の開始と終了を示す試験信号と第2大入賞口53の1回の作動の開始と終了を示す試験信号とは、それぞれ別の試験信号として出力されるものであってもよい。
ラウンド中では、遊技球の入賞ごとに入賞個数カウンタの値が更新されて(入賞個数カウンタ更新有り)払い出しが行われるとともに、入賞ごとに特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出が行われる。ここで、遊技機1では、インターバル中では、入賞個数の制限が設けられていない。すなわち、インターバル中では、入賞個数カウンタの値が更新されない(入賞個数カウンタ更新なし)が、入賞ごとに払い出しが行われるとともに、入賞ごとに特定キャラのカット画像の表示やレーザー照射装置76による演出が行われる。
その一方、メインCPU110aは、インターバル経過後の休止時間では、所定個数(例えば3個)以上の遊技球の入賞を検出すると(規制個数カウンタが作動すると)異常入賞判定を行う。すなわち、メインCPU110aは、インターバルを経過した後の休止時間において、所定個数(例えば3個)以上の遊技球の入賞を検出すると(規制個数カウンタが作動すると)異常入賞判定を実行する。また、異常入賞判定が行われると、遊技球の払い出しを停止させるほか、サブCPU130aに異常入賞指定コマンドが送信される。さらに、サブCPU130aが異常入賞コマンドを受信すると、第1大入賞口50に遊技球が入賞した場合であっても入賞時に行われる所定の演出が実行されない。具体的には、サブCPU130aが異常入賞指定コマンドを受信すると、特定キャラのカット画像(カットパターン1など)を表示させる演出や、レーザーエフェクトを照射する演出を行わない。このように、休止時間を設けることで、第1大入賞口50の1回の作動に係る信号(試験信号)のONとOFFとを適切に行うことができ、確実に異常入賞コマンドを送信することができる。また、サブCPU130aが異常入賞コマンドを受信した場合に特定キャラのカット画像を表示させないことにより、遊技者に混乱を招くことを抑制することができる。
(キリ番アイコンの付与とキリ番演出について)
次いで、図81等を用いて、遊技機1が実行する区間中累計賞球数の表示やキリ番演出の一例について説明する。先に説明のとおり、遊技機1は、区間中累計賞球数をカウントして、区間中累計賞球数が所定値に到達するごとにキリ番アイコンを特典画像として内部的に付与する。また、内部的に付与されたキリ番アイコンは、キリ番アイコン画像KIGとして小当たり等の連続が途切れた際に放出するように演出表示領域72に表示される(キリ番演出)。
キリ番アイコンは、100賞球ごとに1つのキャラクタが規定されている。例えば、図60に示すとおり、区間中累計賞球数が100個に到達した場合には「キャラ1」がキリ番アイコンとして規定されており、区間中累計賞球数が200個に到達した場合には「キャラ2」がキリ番アイコンとして規定されている。このように、キリ番アイコンは区間中累計賞球数が100個加算されるごと(100個単位)に1つのキャラクタが規定されており、10000個到達時の「キャラ100」まで100種のキャラクタ(100人のキャラクタ)が規定されている。
また、本実施形態では、キリ番アイコンとして規定されている100人のキャラクタ(キャラ1〜キャラ100)には、特定キャラとして選択可能なキャラクタ16人(選択可能キャラA〜P)と、特定キャラとして選択できないキャラクタ84人とにより構成されている。すなわち、本実施形態では、キリ番アイコンとして規定されているキャラクタの中に特定キャラ(推しメン)が含まれることとなる。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、キリ番アイコンとして規定されているキャラクタに特定キャラとして選択可能なキャラクタが含まれないものとして、キリ番アイコンに特定キャラ(推しメン)が含まれないものもよい。
付与されたキリ番アイコンは、所定のタイミングまで非表示(ストック)とされる。例えば、図81に示すとおり、区間開始の契機とされた特定大当たり遊技(例えば第1大当たり遊技)において得られた賞球数が2400個に到達した場合には、大当たり遊技の終了時点でキャラ1〜キャラ24(C1〜C24)の24個のキリ番アイコンが付与される。また、付与されたキリ番アイコンは、キリ番演出が行われるハズレ変動まで非表示とされる(ストックされる)。
小当たり変動以外の変動演出(ハズレ変動)では、内部的にストックされたキリ番アイコンを放出するキリ番演出が行われる。例えば、ストック中のキリ番アイコンとしてキャラ1〜キャラ24が内部的にストックされている場合には、キリ番演出において当該ストックされたキリ番キャラを演出表示領域72に放出するような演出が行われる。また、一旦表示された(放出された)キリ番アイコンは、以後一覧として表示される。
キリ番演出の具体的な例について図面を参照しつつ説明する。放出されたキリ番アイコンは、キリ番アイコン画像KIGとして演出表示領域72(本実施形態では第2画像表示装置71)に設けられたキリ番アイコン表示領域230に表示される。図82(a)に示すとおり、キリ番アイコン表示領域230は、放出されたキリ番アイコンがキリ番アイコン画像KIGの一覧として表示される領域である。キリ番アイコン表示領域230は、演出表示領域72の隅部(例えばサブ液晶(第2画像表示装置71))に設けることができる。キリ番アイコン表示領域230は、最大で100のキリ番アイコン画像KIGを表示することができる。放出されたキリ番アイコンに係るキリ番アイコン画像KIGは、キリ番アイコン表示領域230を埋めるように表示される。
図82(b)に示すとおり、キリ番演出では、ストックされていたキリ番アイコンのうち、直近で付与されたキリ番アイコン(図82(b)ではキャラ24)に係るキリ番アイコン画像KIGを、第1画像表示装置70に拡大するように強調して表示させる。また、キリ番演出では、キリ番アイコンに係るキャラ(図82では「キャラ24」)及び付与されたキリ番アイコンに対応する賞球数画像(図82では区間中累計賞球数が2400個に到達したことを示す「2400over」の画像)が、キリ番アイコン画像KIGとして第1画像表示装置70に表示される。このように、キリ番演出では、区間中累計賞球数が閾値(図82では「2400個」)に到達したことが報知される。また、キリ番演出では、キリ番アイコンを獲得したことを報知するボイス(本実施形態では「メンバーGET!」のボイス)が出力される。
また、キリ番アイコン画像KIGが第1画像表示装置70に強調表示された後、ストックされていたキリ番アイコンの全てが第2画像表示装置71に一覧として表示される。具体的には、図82(c)に示すとおり、放出されたキリ番アイコン(ストック解除キリ番アイコン)は、各キリ番アイコン画像KIG(図82(c)ではキャラ1〜24)が縮小された状態で、第2画像表示装置71(サブ液晶)に設けられたキリ番アイコン表示領域230に一覧として表示される。また、キリ番アイコン画像KIGの一覧表示(縮小表示)とともに、付与されたキリ番アイコンの総数(付与されたキャラクタの総人数)を示す付与累計数画像FNG(図82(c)では「24人GET」の文字画像)が表示される。
なお、一旦放出表示されたキリ番アイコンは、小当たり変動及び小当たり遊技中を通じて演出表示領域72の第2画像表示装置71(サブ液晶)に一覧として表示される。例えば、図83のタイミングチャートに示すとおり、小当たり連続時の連続時演出(「いっくよー!」のボイス出力等)の実行中や小当たり遊技中の入賞時演出の実行中において、放出表示されたキリ番アイコンが第2画像表示装置71(サブ液晶)に一覧で縮小表示される。
なお、本実施形態では、キリ番アイコン画像KIGのひとつの強調表示を第1画像表示装置70(メイン液晶)において行い、キリ番アイコン画像KIGの一覧表示や付与累計数画像FNGの表示を第2画像表示装置71(サブ液晶)において行うこととした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、キリ番アイコン画像KIGのひとつを強調表示させる際、付与累計数画像FNGの表示、及びキリ番アイコン画像KIGの一覧表示の全てを、第1画像表示装置70(メイン液晶)又は第2画像表示装置71(サブ液晶)のいずれかにおいて行うこととしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
具体例として、図84(a)及び(b)に示すとおり、小当たり4連目の変動中であって、放出表示されたキリ番アイコンがある場合には、キリ番アイコン画像KIGが一覧表示された状態で、連続時演出(「いっくよー!」のボイス出力や連続回数告知演出等)が実行される。なお、図84(a)では可動演出部材73の図示を省略しているが、「いっくよー!」等の特定キャラのボイス出力とともに、可動演出部材73の上昇動作が実行される。
また、図84(c)に示すとおり、小当たり遊技中では、縮小されたキリ番アイコン画像KIGが第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示された状態で、第1画像表示装置70(メイン液晶)において入賞時演出(特定キャラのカット表示等)が実行される。
さらに、小当たりの連続などでキリ番アイコンがストックされると、ストックされたキリ番アイコンを放出表示させるキリ番演出がハズレ変動において行われる。具体的には、図84(d)〜(f)に示すとおり、小当たりの連続が途切れる際(ハズレ変動)のキリ番演出において、小当たり連続中に付与されて内部的にストックされたキリ番アイコン(図84(e)及び(f)ではキャラ25及びキャラ24)が表示される。このように、キリ番演出は、小当たり等の連続が途切れた際に行われる。
図84(f)に示すとおり、ストック解除キリ番キャラ(放出されたキリ番キャラ)は、前回のキリ番演出において表示されたキリ番アイコン(「キャラ1〜24」)に加算して、今回のキリ番演出において放出されたキリ番アイコンを追加して一覧表示される。言い方を換えれば、すでにキリ番アイコン画像KIGが表示されている場合において、新たにキリ番アイコン画像KIGの表示が行われる場合には、これまでに表示されていたキリ番アイコン画像KIGを更新して表示される。また、同様に付与累計数画像FNGが更新して表示される。
これにより、区間において付与されたキャラクタを一覧として表示させ、遊技者の特典付与に対する満足感を高めることができる。また、区間中に獲得した賞球数と連動した数のキャラクタが表示されるため、停止表示されているキャラクタの数を賞球数と略一致するように視認することができ、区間中に得られた賞球数を認識しやすくなる。
このように、キリ番演出では、特典画像とされたキリ番アイコンを表示させるとともに、区間中累計賞球数が閾値に到達したことを報知する演出が実行される。また、上述のとおり、キリ番演出はハズレ変動など、小当たりの連続が途切れた際に行われる。そのため、キリ番演出は、小当たり連続が終了したことを示唆するものであるとも言える。
なお、小当たり等の連続が途切れた場合であっても、キリ番アイコンのストックがない場合にはキリ番演出が行われない。
区間中累計賞球数が特定の値に到達すると、キリ番演出として「特定値達成演出」が行われる。特定値達成演出は、区間中累計賞球数が特定の値に到達したことを報知する演出である。本実施形態では、区間中累計賞球数が「10000個」に到達すると、キリ番アイコンが付与される上限である「100人」のキャラクタを獲得したことを報知する演出が行われる。
例えば、図85(a)に示すとおり、特定値達成演出では、キャラ1〜100の100人のキャラクタ画像及び「10000over」の画像が、キリ番アイコン画像KIGとして表示される。また、区間中累計賞球数が10000個を超えたことを祝福する「おめでとう!」のボイスが出力される。
また、図85(b)に示すとおり、第1画像表示装置70(メイン液晶)において100人のキャラクタの集合画像が表示された後に、キャラ1〜100が縮小された状態で第2画像表示装置71(サブ液晶)に一覧表示される。なお、区間中賞球数閾値達成演出が行われた後は、当該区間中においてキリ番演出が行われない。また、キャラ1〜100は、演出表示領域72(例えばサブ液晶)に表示された状態で維持される。このように、特定値達成演出は、以後キリ番アイコンを更新して表示するキリ番演出が実行されないカウントストップを示唆する演出であると言える。
なお、本実施形態では、特定値達成演出の実行時におけるキャラ1〜100のキャラクタ画像を、第1画像表示装置70(メイン液晶)において表示し、特定値達成演出の実行後に表示される縮小された状態のキャラ1〜100の画像を第2画像表示装置71(サブ液晶)において表示させる例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、特定値達成演出の実行時におけるキャラ1〜100のキャラクタ画像、及び特定値達成演出の実行後に表示される縮小された状態のキャラ1〜100の画像の双方を、第1画像表示装置70(メイン液晶)又は第2画像表示装置71(サブ液晶)のいずれかにおいて表示することとしてもよいし、あるいは第1画像表示装置70と第2画像表示装置71とをひとつの画像表示装置として、これらに亘り表示されるものとしてもよい。
なお、本実施形態では、100賞球ごとに1つのキリ番アイコンを付与することとしたが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、キリ番演出において付与されるキリ番アイコンは、「小当たりの実行」により付与されるものであってもよい。例えば、第2大入賞口53や第1大入賞口50への入賞の有無に関わらず、所定回数の小当たりに当選することなどに応じてキリ番アイコンを付与して(例えば3回の小当たりに対して1つのキリ番キャラを付与するなど)、キリ番演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では、キリ番アイコンを100賞球ごとに付与される特典画像とした例を示したが、既に消化した大当たりの種別や既に消化した大当たり中に獲得した賞球数を示すアイコン(いわゆる連チャンアイコン)をキリ番アイコンとして、所定のキャラクタを表示させるものであってもよい。さらに、出玉獲得数字を示すものとして、所定のキャラクタを表示させるキリ番アイコンが用いられるものであってもよい。
続いて、区間に特殊大当たり遊技が含まれる場合について説明する。上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、区間において特殊大当たり遊技が行われる場合には、区間の終了契機とされない。すなわち、特定大当たり遊技が開始され、その後の高確非時短遊技状態において所定の大当たり遊技が開始された場合には、特定大当たり遊技と、特定大当たり遊技後に実行される高確非時短遊技状態と、特殊大当たり遊技と、特殊大当たり遊技後に実行される高確非時短遊技状態とを含む期間となる(図86等参照)。
別の言い方をすれば、本実施形態の遊技機1は、区間に2回以上の大当たり遊技期間を含めることで、区間において多くの種類のキリ番アイコンを付与可能としている。すなわち、区間において1以上の特殊大当たり遊技が実行されると、小当たり遊技が実行される以上に多くの区間中累計賞球数の加算が見込まれるため、キャラ1〜100のうち、キリ番アイコンに係るキャラ1〜100のうち、多数のキャラクタの付与が見込まれる。これにより、遊技機1は、遊技者の達成感が出玉が多く得られて多くのキャラクタが付与されたことへの満足感を高めることができる。
例えば、図86に示すとおり、区間において第1大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)と特殊大当たり遊技(16ラウンド大当たり遊技)とが含まれる場合には、多くの区間中累計賞球数が見込める。このように、本実施形態では、特別大当たり遊技中の賞球を区間中の賞球としてカウントして、多くの種類のキリ番アイコンを付与可能としている。これにより、遊技機1は、遊技者の達成感が出玉が多く得られて多くのキャラクタが付与されたことへの満足感を高めることができる。
なお、本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行するものとしたが、第1特別図柄又は第2特別図柄の一方が他方に優先して実行される遊技機としてもよい。
また、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限られるものではなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じゃん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。