JP6221155B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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この発明は、表面にシリコンからなるゲート電極が形成され、ゲート電極の側方にシリコン窒化膜が側壁膜として形成され、かつゲート電極およびシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が積層された半導体基板から、シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜を除去するための基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体製造プロセスでは、シリコン窒化膜が形成された基板の表面にエッチング液としての高温のリン酸水溶液を供給して、シリコン窒化膜を除去するエッチング処理が必要に応じて行われる。特許文献1には、沸点付近のリン酸水溶液をスピンチャックに保持されている基板に供給する枚葉式の基板処理装置が開示されている。
特開2012―074601号公報
ところで、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)型の半導体装置の製造工程において、表面に形成されたポリシリコンからなるゲート電極の側方にシリコン窒化膜が側壁膜として形成され、かつゲート電極およびシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が積層された半導体ウエハから、シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜をエッチング除去するエッチング工程を含むことがある。
通例、シリコン酸化膜を除去するためには、エッチング液としてフッ酸水溶液が用いられる。したがって、前述のエッチング工程では、まず、フッ酸水溶液を供給することにより、半導体ウエハからシリコン酸化膜を除去する。シリコン酸化膜の除去に伴って、ゲート電極およびシリコン窒化膜が露出する。次いで、ゲート電極およびシリコン窒化膜が露出した半導体ウエハにリン酸水溶液を供給することにより、半導体ウエハからシリコン窒化膜を除去する。この場合、半導体ウエハに対するフッ酸水溶液の供給は、半導体ウエハに対するリン酸水溶液の供給とは別の基板処理装置を用いて行う。
すなわち、このようなエッチング工程において、シリコン酸化膜除去用の基板処理装置とシリコン窒化膜除去用の基板処理装置との間で半導体基板(半導体ウエハ)を行き来させる必要があり、そのため、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜の除去のためのエッチング処理に長い時間を要する。このようなエッチング工程を1つのチャンバ内で行い、処理時間を短縮化することが望ましい。
そこで、この発明の目的は、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜の除去を短時間で行える基板処理方法を提供することである。
そこで、この発明の目的は、1つのチャンバ内で、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜を除去できる基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、表面にシリコンからなるゲート電極(52)が形成され、前記ゲート電極の側方に第1のシリコン窒化膜(54)が側壁膜として形成され、かつ前記ゲート電極および前記第1のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜(56)が積層された半導体基板(W)から、前記第1のシリコン窒化膜および前記シリコン酸化膜を除去するための基板処理方法であって、前記シリコン酸化膜を除去するために、基板保持手段(5)によって保持されている前記半導体基板に所定の第1の濃度のリン酸水溶液を供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第1のリン酸処理工程(S32)と、前記第1のリン酸処理工程に次いで、前記第1のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第2のリン酸処理工程(S33)とを含む、基板処理方法を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この方法によれば、比較的濃度の高い第1の濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給する第1のリン酸処理工程が行われ、次いで、比較的濃度の低い第2の濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給する第2のリン酸処理工程が行われる。
リン酸水溶液を沸点で使用する場合、エッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/シリコン酸化膜のエッチング量)は、リン酸水溶液の温度上昇に反比例して低下している。すなわち、高濃度のリン酸水溶液は、シリコン窒化膜のエッチングだけでなく、シリコン酸化膜のエッチングにも使用できる。そのため、第1のリン酸処理工程において高濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給することにより、当該半導体基板からシリコン酸化膜を良好に除去できる。また、第2のリン酸処理工程では低濃度のリン酸水溶液を用いて第1のシリコン窒化膜を除去するので、ゲート電極にダメージを与えることなく、第1のシリコン窒化膜を除去できる。
第1および第2のリン酸処理工程が共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、第1および第2のリン酸処理工程を1つのチャンバ内で行える。この場合、エッチングの途中で半導体基板を複数のチャンバ間で移し換える必要がない。これにより、シリコン酸化膜および第1のシリコン窒化膜の除去を短時間で行える基板処理方法を提供することができる。
また、共にリン酸水溶液を用いる工程である第1および第2のリン酸処理工程を連続的に行うことも可能であり、この場合、第1および第2のリン酸処理工程を含む一連の処理を、短時間で行うことができる。これにより、第1および第2のリン酸処理工程を含む一連の処理を、より一層短時間で行うことができる。
請求項2に記載の発明は、前記半導体基板は、前記シリコン酸化膜上に積層された第2のシリコン窒化膜(58)をさらに有し、前記第1のリン酸処理工程に先立って、前記第2のシリコン窒化膜を除去するために、前記第2の濃度よりも高濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する高濃度リン酸処理工程(S31)をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、第1のリン酸処理工程に先立って、高濃度のリン酸水溶液が半導体基板に供給される高濃度リン酸処理工程が行われる。これにより、半導体基板から第2のシリコン窒化膜を良好に除去できる。高濃度リン酸処理工程の終了時には、シリコン酸化膜の表面が露出する。
第1および第2のリン酸処理工程ならびに高濃度リン酸処理工程が共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、第1および第2のリン酸処理工程ならびに高濃度リン酸処理工程を1つのチャンバ内で行える。これにより、シリコン酸化膜ならびに第1および第2のシリコン窒化膜の除去を短時間で行える。
また、第1および第2のリン酸処理工程ならびに高濃度リン酸処理工程は、共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、各工程を連続的に行うことも可能であり、この場合、第1および第2のリン酸処理工程ならびに高濃度リン酸処理工程を含む一連の処理を、より一層短時間で行うことができる。
また、高濃度のリン酸水溶液は、低濃度のリン酸水溶液と比較して、シリコン窒化膜に対して高いエッチングレートを有する。そのため、高濃度リン酸処理工程では、低濃度のリン酸処理を用いる場合と比較して、その処理時間を短縮できる。
請求項3に記載の発明は、前記半導体基板は、前記シリコン酸化膜上に積層された第2のシリコン窒化膜(58)をさらに有し、前記第1のリン酸処理工程に先立って、前記第2のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する低濃度リン酸処理工程をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、第1のリン酸処理工程に先立って、低濃度のリン酸水溶液が半導体基板に供給される低濃度リン酸処理工程が行われる。これにより、半導体基板から第2のシリコン窒化膜を良好に除去できる。低濃度リン酸処理工程の終了時には、シリコン酸化膜の表面が露出する。
第1および第2のリン酸処理工程ならびに低濃度リン酸処理工程が共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、第1および第2のリン酸処理工程ならびに低濃度リン酸処理工程を1つのチャンバ内で行える。これにより、シリコン酸化膜ならびに第1および第2のシリコン窒化膜の除去を短時間で行える。
また、第1および第2のリン酸処理工程ならびに低濃度リン酸処理工程は、共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、各工程を連続的に行うことも可能であり、この場合、第1および第2のリン酸処理工程ならびに低濃度リン酸処理工程を含む一連の処理を、より一層短時間で行うことができる。
前記の目的を達成するための請求項4に記載の発明は、表面にシリコンからなるゲート電極(52)が形成され、前記ゲート電極の側方に第1のシリコン窒化膜(54)が側壁膜として形成され、かつ前記ゲート電極および前記第1のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜(56)が積層された半導体基板(W)から、前記第1のシリコン窒化膜および前記シリコン酸化膜を除去するための基板処理装置(1;101)であって、チャンバ(4)と、前記チャンバ内に収容されて、前記半導体基板を保持する基板保持手段(5)と、前記基板保持手段に保持されている前記半導体基板にリン酸水溶液を供給するためのリン酸供給手段(6,106)と、前記半導体基板に供給されるリン酸水溶液の濃度を調整するための供給濃度調整手段(30,25)と、前記リン酸供給手段および前記供給濃度調整手段を制御して、前記シリコン酸化膜を除去するために、前記基板保持手段によって保持されている前記半導体基板に所定の第1の濃度のリン酸水溶液を供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第1のリン酸処理工程(S32)と、前記第1のリン酸処理工程に次いで、前記第1のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第2のリン酸処理工程(S33)とを実行する制御手段(3)とを含む、基板処理装置を提供する。
この構成によれば、比較的濃度の高い第1の濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給する第1のリン酸処理工程が行われ、次いで、比較的濃度の低い第2の濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給する第2のリン酸処理工程が行われる。
リン酸水溶液を沸点で使用する場合、エッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/シリコン酸化膜のエッチング量)は、リン酸水溶液の温度上昇に反比例して低下している。すなわち、高濃度のリン酸水溶液は、シリコン窒化膜のエッチングだけでなく、シリコン酸化膜のエッチングにも使用できる。そのため、第1のリン酸処理工程において高濃度のリン酸水溶液を半導体基板に供給することにより、当該半導体基板からシリコン酸化膜を良好に除去できる。また、第2のリン酸処理工程では低濃度のリン酸水溶液を用いて第1のシリコン窒化膜を除去するので、ゲート電極にダメージを与えることなく、第1のシリコン窒化膜を除去できる。
第1および第2のリン酸処理工程が共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、第1および第2のリン酸処理工程を1つのチャンバ内で行える。これにより、1つのチャンバ内で、シリコン酸化膜および第1シリコン窒化膜を除去できる基板処理装置を提供することができる。
また、共にリン酸水溶液を用いる工程である第1および第2のリン酸処理工程を連続的に行うことも可能であり、この場合、第1および第2のリン酸処理工程を含む一連の処理を、短時間で行うことができる。これにより、第1および第2のリン酸処理工程を含む一連の処理を、短時間で行うことができる。
本発明の一実施形態は、請求項5に記載のように、前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル(18)を含み、前記供給濃度調整手段は、前記リン酸ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を調整する吐出濃度調整手段(30,25)を含む。
この場合、請求項6に記載のように、前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を供給するリン酸配管(19)と、水を供給する水供給配管(20)と、前記リン酸配管および前記水供給配管に接続されて、前記リン酸配管からのリン酸水溶液と前記水供給配管からの水とを混合する混合部(18)とを含み、前記混合部で混合されたリン酸水溶液が、前記リン酸ノズルから吐出されるようになっており、前記吐出濃度調整手段は、前記混合部における、前記リン酸配管からのリン酸水溶液と前記水供給配管からの水との混合比を調整する混合比調整手段(30,25)を含むことが好ましい。
この構成によれば、混合比調整手段により、混合部における、リン酸配管からのリン酸水溶液と水供給配管からの水との混合比を調整することができる。この混合比の調整により、リン酸ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を調整でき、これにより、簡単な構成で、リン酸ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を変更させることができる。
本発明の他の実施形態は、請求項7に記載のように、前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル(103)と、前記第1の濃度のリン酸水溶液を前記リン酸ノズルに供給するための第1のリン酸供給手段(110)と、前記第2の濃度のリン酸水溶液を前記リン酸ノズルに供給するための第2のリン酸供給手段(120)とを含み、前記供給濃度調整手段は、前記リン酸ノズルに供給される前記リン酸水溶液の供給元を、前記第1のリン酸供給手段と前記第2のリン酸供給手段との間で切り換える切換え手段(117,127)を含む、請求項4に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、リン酸ノズルに供給されるリン酸水溶液の供給元が、第1のリン酸供給手段と第2のリン酸供給手段との間で切り換えられる。これにより、簡単な構成で、リン酸ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を変更させることができる。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平に見た模式図である。 処理ユニットの処理対象のウエハの表面近傍を拡大して示す断面図である。 処理ユニットによって行われる処理例について説明するためのフローチャートである。 リン酸処理工程が行われているときのウエハを水平に見た模式図である。 リン酸処理工程が行われているときのウエハの模式的な平面図である。 ウエハに供給されるリン酸水溶液の温度と、エッチングレートおよびエッチング選択比との関係を示すグラフである。 リン酸処理工程の第1工程後におけるウエハの要部の模式図である。 リン酸処理工程の第2工程後におけるウエハの要部の模式図である。 リン酸処理工程の第3工程後におけるウエハの要部の模式図である。 本発明の第2実施形態に係るリン酸供給装置の模式図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平に見た模式図である。
基板処理装置1は、半導体基板の一例としての円形の半導体ウエハ(以下、単に「ウエハW」という)を一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、ウエハWにおけるデバイス形成領域側の表面(上面)にリン酸水溶液(リン酸を主成分とする水溶液)を供給して、シリコン窒化膜(SiNやSi等)のエッチングやシリコン酸化膜(SiO)のエッチングを施す複数の処理ユニット2(図1には1つの処理ユニット2のみを図示)と、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置(制御手段)3とを含む。なお、基板処理装置1が有する処理ユニット2は単数でもよい。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱形のチャンバ4と、チャンバ4内でウエハWを水平に保持してウエハWの中心を通る鉛直な回転軸線A1回りにウエハWを回転させるスピンチャック(基板保持手段)5と、薬液(リン酸水溶液やSC1)やリンス液をウエハWに供給する処理液供給装置(リン酸供給装置(リン酸供給手段)6、SC1供給装置7、リンス液供給装置8)と、スピンチャック5を取り囲む筒状のカップ9と、ウエハWを加熱する加熱装置10とを含む。
図1に示すように、チャンバ4は、スピンチャック5等を収容する箱形の隔壁11と、隔壁11の上部から隔壁11内に清浄空気(フィルターによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルター・ユニット)12と、隔壁11の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気ダクト13とを含む。FFU12は、隔壁11の上方に配置されている。FFU12は、隔壁11の天井からチャンバ4内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト13は、カップ9の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気設備に向けてチャンバ4内の気体を案内する。したがって、チャンバ4内を上方から下方に流れるダウンフロー(下降流)が、FFU12および排気ダクト13によって形成される。ウエハWの処理は、チャンバ4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。
図1に示すように、スピンチャック5は、水平な姿勢で保持された円板状のスピンベース14と、スピンベース14の上方でウエハWを水平な姿勢で保持する複数のチャックピン15と、スピンベース14の中央部から下方に延びる回転軸16と、回転軸16を回転させることによりウエハWおよびスピンベース14を回転軸線A1回りに回転させるスピンモータ17とを含む。スピンチャック5は、複数のチャックピン15をウエハWの周端面に接触させる挟持式のチャックに限らず、非デバイス形成面であるウエハWの裏面(下面)をスピンベース14の上面に吸着させることによりウエハWを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
図1に示すように、カップ9は、スピンチャック5に保持されているウエハWよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。カップ9は、スピンベース14を取り囲んでいる。スピンチャック5がウエハWを回転させている状態で、処理液がウエハWに供給されると、ウエハWに供給された処理液がウエハWの周囲に振り切られる。処理液がウエハWに供給されるとき、上向きに開いたカップ9の上端部9aは、スピンベース14よりも上方に配置される。したがって、ウエハWの周囲に排出された薬液やリンス液などの処理液は、カップ9によって受け止められる。そして、カップ9に受け止められた処理液は、図示しない回収装置または廃液装置に送られる。
図1に示すように、リン酸供給装置6は、スピンチャック5に保持されているウエハWに向けてリン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル(混合部)18と、リン酸水溶液が溜められたリン酸タンク21と、リン酸タンク21に溜められているリン酸水溶液をリン酸ノズル18に供給するリン酸配管19と、リン酸ノズル18に水を供給する水供給配管20とを含む。リン酸配管19の一端は、リン酸タンク21に接続されており、リン酸配管19の他端は、リン酸ノズル18に接続されている。リン酸配管19には、その流通方向に沿って、リン酸配管19内を流通するリン酸水溶液を加熱して温度調整するヒータ22と、リン酸タンク21からリン酸水溶液を汲み出してリン酸配管19に送り込むポンプ23と、リン酸配管19内を流通するリン酸水溶液をろ過して、そのリン酸水溶液から異物を除去するフィルタ24と、リン酸配管19からリン酸ノズル18へのリン酸水溶液の供給および供給停止を切り替えるリン酸バルブ26とが、この順に介装されている。リン酸タンク21に溜められるリン酸水溶液の濃度は、例えば、80%〜100%の範囲、より詳しくは約86%以上に設定されている。なお、処理ユニット2の起動時において、ポンプ23は常時駆動されている。
リン酸配管19におけるリン酸バルブ26とフィルタ24との間の部分には、リン酸配管19を流通するリン酸水溶液をリン酸タンク21に帰還させるための帰還配管27が分岐接続されている。帰還配管27には、帰還バルブ28が介装されている。リン酸配管19および帰還配管27により、リン酸タンク21内のリン酸水溶液を循環させる循環経路が形成されている。
制御装置3は、ポンプ23が駆動している状態で、リン酸バルブ26を閉じつつ帰還バルブ28を開く。これにより、リン酸タンク21から汲み出されたリン酸水溶液が、ヒータ22、フィルタ24、帰還バルブ28および帰還配管27を通って、リン酸タンク21に帰還する。これにより、リン酸タンク21内のリン酸水溶液は前述の循環経路を循環し、リン酸タンク21内のリン酸水溶液は、この循環経路を循環することによりヒータ22による温度調整を受け、所望の一定温度(例えば80〜215℃の範囲内)に保持される。
一方、制御装置3は、ポンプ23を駆動している状態で、帰還バルブ28を閉じつつリン酸バルブ26を開く。これにより、リン酸タンク21から汲み出されたリン酸水溶液が、ヒータ22、フィルタ24およびリン酸バルブ26を通ってリン酸ノズル18に流入する。
なお、リン酸配管19におけるリン酸バルブ26とフィルタ24との間の部分に、三方弁が介装されており、この三方弁に帰還配管27が分岐接続されていてもよい。このとき、三方弁の制御により、リン酸配管19を流通するリン酸水溶液を、リン酸ノズル18側または帰還配管27側に選択的に送り出すようにしてもよい。
水供給配管20の一端には、水供給源からの水が供給されるようになっている。水供給配管20の他端は、リン酸ノズル18に接続されている。水供給配管20には、水供給配管20を開閉するための水バルブ29と、水供給配管20の開度を変更するための水流量調整バルブ30とが、リン酸ノズル18側からこの順に介装されている。水供給配管20に供給される水は、例えば、純水(脱イオン水:Deionzied Water)であるが、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水および希釈濃度(例えば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
リン酸ノズル18は、たとえば、いわゆるストレートノズルの構成を有している。リン酸ノズル18は、略円筒状をなすケーシング(図示しない)を備える。ケーシングの管壁には、リン酸配管19の他端が接続されたリン酸導入口(図示しない)と、水供給配管20の他端が接続された水導入口(図示しない)とが形成されている。
制御装置3が水バルブ29を開くと、水供給配管20からリン酸ノズル18に水が供給される。水流量調整バルブ30による開度調整により、リン酸ノズル18に供給される水の流量が調整される。
制御装置3は、帰還バルブ28を閉じつつリン酸バルブ26を開き、かつ水バルブ29を開く。これにより、リン酸配管19からのリン酸水溶液および水供給配管20からの水がリン酸ノズル18内に流入する。リン酸ノズル18内に流入したリン酸水溶液および水は、リン酸ノズル18内において十分に混合(攪拌)される。水流量調整バルブ30による開度調整によってリン酸ノズル18に流入する水の流量を調整することにより、リン酸配管19からのリン酸水溶液と水供給配管20からの水との混合比を調整することができ、この混合比の調整によってリン酸ノズル18内のリン酸水溶液が所定の濃度に調整され、濃度調整されたリン酸水溶液がリン酸ノズル18の吐出口から吐出される。
なお、リン酸供給装置6は、リン酸配管19からのリン酸水溶液および水供給配管20からの水の各々をリン酸ノズル18に直接流入させる構成を採用せずに、リン酸配管19に介装された混合部にリン酸水溶液および水供給配管20を接続し、この混合部に、リン酸配管19からのリン酸水溶液および水供給配管20からの水の各々を流入させる構成を採用することもできる。
図1に示すように、リン酸供給装置6は、さらに、リン酸ノズル18が先端部に取り付けられたノズルアーム31と、スピンチャック5の周囲で上下方向に延びる揺動軸線A2回りにノズルアーム31を揺動させると共に揺動軸線A2に沿って鉛直方向にノズルアーム31を上下動させることにより、リン酸ノズル18を水平および鉛直に移動させるリン酸ノズル移動装置32とを含む。リン酸ノズル移動装置32は、リン酸ノズル18から吐出されたリン酸水溶液がウエハWの上面に供給される処理位置と、リン酸ノズル18が平面視でウエハWの周囲に退避した退避位置との間で、リン酸ノズル18を水平に移動させる。
図1に示すように、SC1供給装置7は、スピンチャック5に保持されているウエハWに向けてSC1(NHOHとHとを含む混合液)を吐出するSC1ノズル33と、SC1ノズル33にSC1を供給するSC1配管34と、SC1配管34からSC1ノズル33へのSC1の供給および供給停止を切り替えるSC1バルブ35と、SC1ノズル33を水平および鉛直に移動させるSC1ノズル移動装置36とを含む。SC1バルブ35が開かれると、SC1配管34からSC1ノズル33に供給されたSC1が、SC1ノズル33から吐出される。SC1ノズル移動装置36は、SC1ノズル33から吐出されたSC1がウエハWの上面に供給される処理位置と、SC1ノズル33が平面視でウエハWの周囲に退避した退避位置との間で、SC1ノズル33を水平に移動させる。
図1に示すように、リンス液供給装置8は、スピンチャック5に保持されているウエハWに向けてリンス液を吐出するリンス液ノズル37と、リンス液ノズル37にリンス液を供給するリンス液配管38と、リンス液配管38からリンス液ノズル37へのリンス液の供給および供給停止を切り替えるリンス液バルブ39とを含む。リンス液ノズル37は、リンス液ノズル37の吐出口が静止された状態でリンス液を吐出する固定ノズルである。リンス液供給装置8は、リンス液ノズル37を移動させることにより、ウエハWの上面に対するリンス液の着液位置を移動させるリンス液ノズル移動装置を備えていてもよい。
リンス液バルブ39が開かれると、リンス液配管38からリンス液ノズル37に供給されたリンス液が、リンス液ノズル37からウエハWの上面中央部に向けて吐出される。リンス液は、例えば、純水(脱イオン水:Deionzied Water)である。リンス液は、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、IPA(イソプロピルアルコール)、および希釈濃度(例えば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
図1に示すように、加熱装置10は、輻射によってウエハWを加熱する輻射加熱装置を含む。輻射加熱装置は、赤外線をウエハWに照射する赤外線ヒータ40と、赤外線ヒータ40が先端部に取り付けられたヒータアーム41と、ヒータアーム41を移動させるヒータ移動装置42とを含む。
赤外線ヒータ40は、赤外線を発する赤外線ランプ43(図5も併せて参照)と、赤外線ランプ43を収容するランプハウジング44とを含む。
赤外線ランプ43は、ランプハウジング44内に配置されている。ランプハウジング44は、平面視でウエハWよりも小さい。したがって、このランプハウジング44内に配置されている赤外線ヒータ40は、平面視でウエハWよりも小さくなる。赤外線ランプ43およびランプハウジング44は、ヒータアーム41に取り付けられている。したがって、赤外線ランプ43およびランプハウジング44は、ヒータアーム41と共に移動する。
赤外線ランプ43は、フィラメントと、フィラメントを収容する石英管とを含む。加熱装置10における赤外線ランプ43(例えばハロゲンランプ)は、カーボンヒータであってもよいし、これら以外の発熱体であってもよい。ランプハウジング44の少なくとも一部は、石英などの光透過性および耐熱性を有する材料で形成されている。赤外線ランプ43が発光すると、当該赤外線ランプ43からは赤外線を含む光が放出される。この赤外線を含む光はランプハウジング44を透過してランプハウジング44の外表面から放射され、あるいは、ランプハウジング44を加熱してその外表面から輻射光を放射させる。ウエハWおよびその上面に保持されたリン酸水溶液の液膜はランプハウジング44の外表面からの透過光と輻射光とにより加熱される。
ヒータ移動装置42は、赤外線ヒータ40を所定の高さで保持している。ヒータ移動装置42は、赤外線ヒータ40を鉛直に移動させる。さらに、ヒータ移動装置42は、スピンチャック5の周囲で上下方向に延びる揺動軸線A3回りにヒータアーム41を揺動させることにより、赤外線ヒータ40をスピンチャック5の上方を含む水平面内で移動させることができる。
図2は、処理ユニット2の処理対象のウエハWの表面近傍を拡大して示す断面図である。
処理対象のウエハWは、MOFFETの基体をなすものであり、ウエハW上には、シリコン酸化膜の一例であるTEOS膜(Tetraethyl orthosilicate)からなる第1のシリコン酸化膜51が形成されている。第1のシリコン酸化膜51の表面には、ポリシリコン(シリコン)からなるゲート電極52が配置されている。第1のシリコン酸化膜51上において、ゲート電極52の両側面には、それぞれ、シリコン酸化膜の一例である熱酸化膜からなるオフセットスペーサ53が、ゲート電極52の両側面を取り囲むように形成されている。オフセットスペーサ53は、横方向の厚みが数〜十数nmの厚みを有している。ゲート電極52の側面は、オフセットスペーサ53により取り囲まれている。ゲート電極52の両側方には、オフセットスペーサ53を挟んで、サイドウォール(側壁膜)をなす第1のシリコン窒化膜54が形成されている。第1のシリコン窒化膜54は、たとえばSiNやSi(たとえばSiN)である。
ゲート電極52、オフセットスペーサ53および第1のシリコン窒化膜54の上に、シリコン酸化膜の一例であるTEOS膜の堆積層である第2のシリコン酸化膜55が形成されている。第2のシリコン酸化膜55は、ウエハWの全域に形成されており、そのため、第2のシリコン酸化膜55は、ゲート電極52やオフセットスペーサ53、第1のシリコン窒化膜54だけでなく、ゲート電極52等の側方に位置する第2のシリコン酸化膜55上を覆っている。なお、以下、第1のシリコン酸化膜51と第2のシリコン酸化膜55とを合わせてシリコン酸化膜56と呼ぶ。
第2のシリコン酸化膜55の上に、シリコン窒化膜の堆積層である第2のシリコン窒化膜58が形成されている。第2のシリコン窒化膜58は、ウエハWの全域に形成されている。第2のシリコン窒化膜58は、たとえばSiNやSi(たとえばSiN)である。
図3は、処理ユニット2によって行われる処理例について説明するためのフローチャートである。図4および図5は、リン酸処理工程(S3)が行われているときのウエハWの模式図である。図6は、ウエハWに供給されるリン酸水溶液の濃度と、シリコン窒化膜のエッチングレート、SiN/SiOエッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/シリコン酸化膜のエッチング量)およびSiN/Poly−Siエッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/ポリシリコンのエッチング量)との関係を示すグラフである。図6には、リン酸水溶液を沸点で使用するときのエッチングレートおよび各エッチング選択比を示している。また、図6には、シリコン窒化膜としてLP−SiN(Low Pressure CVD of Silicon Nitride)を用い、シリコン酸化膜として熱酸化膜を用いた場合を示している。図7A、図7Bおよび図7Cは、リン酸処理工程(S3)の各工程(S31,S32,S33))後におけるウエハWの要部の模式図である。
以下、図1および図2を参照する。図3〜図7Cについては適宜参照する。
処理ユニット2によってウエハWが処理されるときには、チャンバ4内にウエハWを搬入するウエハ搬入工程(図3のステップS1)が行われる。具体的には、制御装置3は、全てのノズルがスピンチャック5の上方から退避している状態で、ウエハWを保持している搬送ロボット(図示しない)のハンドをチャンバ4内に進入させる。そして、制御装置3は、搬送ロボットに、ウエハWをスピンチャック5上に載置させる。その後、制御装置3は、スピンチャック5にウエハWを保持させる。続いて、制御装置3は、スピンチャック5によってウエハWの回転を開始させる(図3のステップS2)。ウエハWは予め定めるリン酸処理回転速度(たとえば30〜300rpmの範囲。具体的には約100rpm)まで上昇され、そのリン酸処理回転速度に維持される。制御装置3は、ウエハWがスピンチャック5上に置かれた後、搬送ロボットのハンドをチャンバ4内から退避させる。
次いで、リン酸水溶液をウエハWに供給するリン酸処理工程(図3のステップS3)が行われる。具体的には、制御装置3は、リン酸ノズル移動装置23を制御することにより、リン酸ノズル18を退避位置からウエハW上に移動させる。これにより、リン酸ノズル18が処理位置(ウエハWの上方の、ウエハWの回転軸線A1上の処理位置)に配置される。リン酸ノズル18が処理位置に配置された後、制御装置3は、帰還バルブ28を閉じつつリン酸バルブ26を開き、かつ水バルブ29を開く。これにより、リン酸配管19からのリン酸水溶液および水供給配管20からの水がリン酸ノズル18内に流入する。流入したリン酸水溶液と水とがリン酸ノズル18内で混合され、所定の濃度に調整されたリン酸水溶液がリン酸ノズル18の吐出口から吐出される。
リン酸ノズル18から吐出されたリン酸水溶液は、回転状態のウエハWの上面の中央部に着液した後、遠心力によってウエハWの上面に沿って径方向外方に流れる。そのため、リン酸水溶液がウエハWの上面全域に供給され、ウエハWの上面全域が、リン酸水溶液の液膜によって覆われる。これにより、ウエハWの上面が、リン酸水溶液によってエッチングされる。
また、ウエハWの周囲に飛散したリン酸水溶液は、カップ9によって受け止められ、カップ9を介して回収装置に案内される。そして、回収装置に案内されたリン酸水溶液は、再びウエハWに供給される。これにより、リン酸水溶液の使用量を低減することができる。
リン酸処理工程(S3)と並行して、ウエハW上のリン酸水溶液を加熱する加熱工程が行われる。具体的には、制御装置3は、赤外線ヒータ40からの発光を開始させる。その後、制御装置3は、ヒータ移動装置42によって赤外線ヒータ40が退避位置から、ウエハWの上方へ水平に移動させ、図4および図5に示すように、回転軸線A1上の処理位置で静止させる。処理位置に配置された状態で、制御装置3は、赤外線ヒータ40の基板対向面がウエハW上のリン酸水溶液の液膜に接触している状態で赤外線ヒータ40を静止させてもよいし、図4に示すように、赤外線ヒータ40の下面がウエハW上のリン酸水溶液の液膜から所定距離だけ離隔した状態で赤外線ヒータ40を静止させてもよい。
赤外線ヒータ40によるウエハWの加熱温度は、ウエハW上のリン酸水溶液のその濃度における沸点以上の温度(例えば、150℃〜190℃内の所定温度)に設定されている。したがって、ウエハW上のリン酸水溶液が、その濃度における沸点まで加熱され、沸騰状態に維持される。特に、赤外線ヒータ40によるウエハWの加熱温度が、リン酸水溶液のその濃度における沸点よりも高温に設定されている場合には、ウエハWとリン酸水溶液との界面の温度が、沸点よりも高温に維持され、ウエハWのエッチングが促進される。
なお、加熱工程において、ウエハWの上方に配置された赤外線ヒータ40を、ウエハWの上面に沿って、ウエハWの中央部と、ウエハWの周縁部の中間部との間で移動させてもよい。
図6に示すように、リン酸水溶液を沸点で使用する場合、SiN/SiOエッチング選択比およびSiN/Poly−Siエッチング選択比は、リン酸水溶液の濃度上昇に反比例して低下している。具体的には、SiN/SiOエッチング選択比およびSiN/Poly−Siエッチング選択比は、それぞれ、リン酸水溶液の濃度が82%(低濃度)であるとき225および110、リン酸水溶液の濃度が85%(高濃度)であるとき60および30、リン酸水溶液の濃度が89%(高濃度)であるとき21および10である。
このように、低濃度のリン酸水溶液はSiN/SiO2選択比が高いため、シリコン酸化膜をほとんど除去せずにシリコン窒化膜を選択的に除去することができる。したがって、エッチング損耗への許容度が低いシリコン酸化膜(たとえば、熱酸化膜であるオフセットスペーサ53)がウエハWの上面に露出している場合やシリコン窒化膜の下に積層されている場合には、低濃度のリン酸水溶液を用いることで、このようなシリコン酸化膜にダメージを与えることなくウエハWの上面からシリコン窒化膜を選択的に除去することができる。
また、低濃度のリン酸水溶液はSiN/Poly−Siエッチング選択比が高いため、ポリシリコンをほとんど除去せずにシリコン窒化膜を選択的に除去することができる。したがって、エッチング損耗への許容度が低いポリシリコン(たとえばゲート電極52)がウエハWの上面に露出していたり、シリコン窒化膜の下に積層されたりしている場合には、低濃度のリン酸水溶液を用いることで、このようなポリシリコンにダメージを与えることなくウエハWの上面からシリコン窒化膜を選択的に除去することができる。
高濃度のリン酸水溶液のSiN/SiO2選択比は低いため、高濃度のリン酸水溶液はウエハWの上面からシリコン酸化膜(たとえば第2のシリコン酸化膜55)を積極的に除去する目的で使用することができる。
なお、前述のように、図6は、シリコン酸化膜として熱酸化膜を用いた場合のグラフである。シリコン酸化膜としてTEOS膜を用いる場合は、シリコン酸化膜として熱酸化膜を用いる場合と比較して、リン酸水溶液によりエッチングされ易い。シリコン酸化膜としてTEOS膜を用いる場合、リン酸水溶液が高濃度(89%)であるときの選択比の値は7程度である。つまり、高濃度のリン酸水溶液は、シリコン窒化膜のエッチングだけでなく、TEOS膜からなるシリコン酸化膜のエッチングにも使用できる。
また、シリコン窒化膜のエッチングレートは、リン酸水溶液の濃度上昇に伴って増加している。
リン酸処理工程(図3のステップS3)は、所定の高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第1工程(高濃度リン酸処理工程。図3のステップS31)と、第1工程(S31)に次いで、所定の高濃度(第1の濃度。約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第2工程(第1のリン酸処理工程。図3のステップS32)と、第2工程(S32)に次いで、所定の低濃度(第2の濃度。約82%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第3工程(第2のリン酸処理工程。図3のステップS33)とを含む。第1工程(S31)は、ウエハWの上面から、最表層である第2のシリコン窒化膜58を除去するための工程である。第2工程(S32)は、第2のシリコン窒化膜58除去後のウエハWの上面から、シリコン酸化膜56の一部を除去するための工程である。第3工程(S33)は、シリコン酸化膜56の一部および第2のシリコン窒化膜58除去後のウエハWの上面から、第1のシリコン窒化膜54を除去するための工程である。
リン酸処理工程(S3)の開始時には、第1工程(S31)が行われる。第1工程(S31)では、リン酸バルブ26および水バルブ29が開かれ、リン酸配管19からのリン酸水溶液および水供給配管20からの水が、リン酸ノズル18に供給される。リン酸バルブ26および水バルブ29の開成に先立って、水流量調整バルブ30の開度が、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度が所定の高濃度(エッチング選択比の値が約50になるような、たとえば約86%の濃度)になるような開度に制御されている。そのため、リン酸ノズル18内で、リン酸水溶液が所定の高濃度(約86%)に濃度調整され、濃度調整されたリン酸水溶液がリン酸ノズル18の吐出口から吐出される。
第1工程(S31)では、高濃度のリン酸水溶液のウエハWへの供給により、最表層の第2のシリコン窒化膜58がエッチングされる。第1工程(S31)の処理時間は、第2のシリコン窒化膜58をほぼ全て除去できるような時間に設定されている。図6に示すように高濃度のリン酸水溶液のエッチングレートは高いため、第2シリコン窒化膜58を高い効率で除去することができる。
所定の処理時間が経過すると、制御装置3は、第1工程(S31)を終了し、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出を続行したまま、引き続いて第2工程(S32)を開始する。第1工程(S31)の終了時点では、図7Aに示すように、ウエハWから第2のシリコン窒化膜58がほぼ全て除去されており、その結果、TEOS膜からなるシリコン酸化膜56の表面が露出する。
この処理例では、第2工程(S32)における、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度は、高濃度に設定されており、より具体的には第1工程(S31)時と同じ濃度(約86%)に設定されている。そのため、第2工程(S32)の開始に際して、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度に変更はなく、そのため、水流量調整バルブ30の開度は変更されない。
高濃度(約86%)のリン酸水溶液のSiN/SiO2選択比は低いため、TEOS膜からなるシリコン酸化膜54を良好にエッチングできる。第2工程(S32)では、高濃度のリン酸水溶液のウエハWへの供給により、ゲート電極52、オフセットスペーサ53および第1のシリコン窒化膜54の下方部分(以下、「ゲート電極52等の下方部分」という)を除いた部分のシリコン酸化膜56がエッチングされる。
第2工程(S32)の処理時間は、ゲート電極52等の下方部分を除いた部分のシリコン酸化膜56をほぼ全て除去できるような時間、かつ、ゲート電極52およびオフセットスペーサ53の上面に微小量のシリコン酸化膜55が残存するような時間に設定されている。所定の処理時間が経過すると、制御装置3は、第2工程(S32)を終了し、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出を続行したまま、引き続いて第3工程(S33)を開始する。
第2工程(S32)の終了時点では、図7Bに示すように、ゲート電極52等の下方部分を除いて、ウエハWからシリコン酸化膜56がほぼ全て除去されており、その結果、ゲート電極52、オフセットスペーサ53および第1のシリコン窒化膜54の表面が微小量のシリコン酸化膜55を介して露出する。また、第2工程(S32)により、ウエハWの表面におけるゲート電極52等の側方領域からもシリコン酸化膜56が除去される。すなわち、ゲート電極52等の下方部分のみシリコン酸化膜56が残留し、この残留シリコン酸化膜によりゲート酸化膜59が形成される。
第3工程(S33)の開始時において、制御装置3は、水流量調整バルブ30の開度を拡げて、リン酸ノズル18内に供給される水の流量を増大させる。これにより、リン酸ノズル18内で濃度調整されるリン酸水溶液の濃度が所定の低濃度(エッチング選択比の値が約200になるような、たとえば約82%の濃度)に変更される。これにより、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度を低濃度(約82%)に変更できる。
第3工程(S33)では、低濃度のリン酸水溶液のウエハWへの供給により、第1のシリコン窒化膜54がエッチングされる。第3工程(S33)の処理時間は、ゲート電極52、オフセットスペーサ53および第1のシリコン窒化膜54の上面に残存している微小量の第2シリコン酸化膜55と第1のシリコン窒化膜54とをほぼ全て除去できるような時間に設定されている。所定の処理時間が経過すると、第3工程(S33)は終了する。第3工程(S33)の終了時には、図7Cに示すように、ウエハWから微小量の第2シリコン酸化膜55と第1のシリコン窒化膜54とがほぼ全て除去されている。また、低濃度のリン酸水溶液はSiN/SiO2選択比およびSiN/Poly−Si選択比が高いため、第3工程(S33)ではリン酸水溶液によるゲート電極52(ポリシリコン)およびオフセットスペーサ53(シリコン熱酸化膜)のエッチング損耗を最小限に抑えることができる。一連のリン酸処理工程(S3)の結果、ウエハWの表面に形成されたゲート酸化膜59と、ゲート酸化膜59上に配置されたゲート電極52と、ゲート電極52の側方に配置されたオフセットスペーサ53とを備える構成を得ることができる。
第3工程(S33)の終了時には、制御装置3は、リン酸バルブ26および水バルブ29を閉じて、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出を停止する。第3工程(S33)の終了により、リン酸処理工程(S3)が終了する。
次いで、リンス液をウエハWに供給する第1のリンス液供給工程(図3のステップS4)が行われる。具体的には、制御装置3は、リンス液バルブ39を開いて、ウエハWを回転させながら、リンス液ノズル37からウエハWの上面中央部に向けてリンス液を吐出させる。これにより、ウエハWの上面全域を覆うリンス液の液膜が形成され、ウエハWの上面に残留しているリン酸水溶液がリンス液によって洗い流される。そして、リンス液バルブ39が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ39を閉じてリンス液の吐出を停止する。
次いで、薬液の一例であるSC1をウエハWに供給する薬液供給工程(図3のステップS5)が行われる。具体的には、制御装置3は、SC1ノズル移動装置36を制御することにより、SC1ノズル33を退避位置から処理位置に移動させる。制御装置3は、SC1ノズル33がウエハWの上方に配置された後、SC1バルブ35を開いて、回転状態のウエハWの上面に向けてSC1をSC1ノズル33から吐出する。制御装置3は、この状態でSC1ノズル移動装置36を制御することにより、ウエハWの上面に対するSC1の着液位置を中央部と周縁部との間で往復移動させる。そして、SC1バルブ35が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、SC1バルブ35を閉じてSC1の吐出を停止させる。その後、制御装置3は、SC1ノズル移動装置36を制御することにより、SC1ノズル24をウエハWの上方から退避させる。
SC1ノズル33から吐出されたSC1は、ウエハWの上面に着液した後、遠心力によってウエハWの上面に沿って外方に流れる。そのため、ウエハW上のリンス液は、SC1によって外方に押し流され、ウエハWの周囲に排出される。これにより、ウエハW上のリンス液の液膜が、ウエハWの上面全域を覆うSC1の液膜に置換される。さらに、制御装置3は、ウエハWが回転している状態で、ウエハWの上面に対するSC1の着液位置を中央部と周縁部との間で移動させるので、SC1の着液位置が、ウエハWの上面全域を通過し、ウエハWの上面全域が走査される。そのため、SC1ノズル33から吐出されたSC1が、ウエハWの上面全域に直接吹き付けられ、ウエハWの上面全域が均一に処理される。
次に、リンス液をウエハWに供給する第2のリンス液供給工程(図3のステップS6)が行われる。具体的には、制御装置3は、リンス液バルブ39を開いて、ウエハWを回転させながら、リンス液ノズル37からウエハWの上面中央部に向けてリンス液を吐出させる。これにより、ウエハW上のSC1が、リンス液によって外方に押し流され、ウエハWの周囲に排出される。そのため、ウエハW上のSC1の液膜が、ウエハWの上面全域を覆うリンス液の液膜に置換される。そして、リンス液バルブ39が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ39を閉じてリンス液の吐出を停止する。
次に、ウエハWを乾燥させる乾燥工程(図3のステップS7)が行われる。具体的には、制御装置3は、スピンチャック5によってウエハWの回転を加速させて、第2のリンス液供給工程までの回転速度よりも速い高回転速度(例えば500〜3000rpm)でウエハWを回転させる。これにより、大きな遠心力がウエハW上の液体に加わり、ウエハWに付着している液体がウエハWの周囲に振り切られる。このようにして、ウエハWから液体が除去され、ウエハWが乾燥する。そして、ウエハWの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、制御装置3は、スピンチャック5によるウエハWの回転を停止させる(図3のステップS8)。
次に、ウエハWをチャンバ4内から搬出する搬出工程(図3のステップS9)が行われる。具体的には、制御装置3は、スピンチャック5によるウエハWの保持を解除させる。その後、制御装置3は、全てのノズルがスピンチャック5の上方から退避している状態で、搬送ロボット(図示しない)のハンドをチャンバ4内に進入させる。そして、制御装置3は、搬送ロボットのハンドにスピンチャック5上のウエハWを保持させる。その後、制御装置3は、搬送ロボットのハンドをチャンバ4内から退避させる。これにより、処理済みのウエハWがチャンバ4から搬出される。
以上により第1実施形態によれば、リン酸処理工程(S3)は、高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第1工程(S33)と、第1工程(S33)に次いで、高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第2工程(S32)と、第2工程(S32)に次いで、低濃度(約82%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第3工程(S33)とを含む。
リン酸水溶液を沸点で使用する場合、エッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/シリコン酸化膜のエッチング量)は、リン酸水溶液の濃度上昇に反比例して低下している。すなわち、高濃度のリン酸水溶液は、シリコン窒化膜のエッチングだけでなく、シリコン酸化膜のエッチングにも使用できる。そのため、第2工程(S32)において、高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給することにより、ウエハWからシリコン酸化膜56を良好に除去できる。また、低濃度のリン酸水溶液はSiN/Poly−Siエッチング選択比(シリコン窒化膜のエッチング量/ポリシリコンのエッチング量)が高い。第3工程(S33)では低濃度(約82%)のリン酸水溶液を用いて第1のシリコン窒化膜54を除去するので、ゲート電極52(ポリシリコン)にダメージを与えることなく、第1のシリコン窒化膜54を選択的に除去できる。
また、第2工程(S32)に先立って、高濃度のリン酸水溶液がウエハWに供給される第1工程(S31)が行われる。これにより、ウエハWから第2のシリコン窒化膜58を良好に除去できる。
第1〜第3工程(S31〜S33)が共にリン酸水溶液を用いる工程であるので、第1〜第3工程(S31〜S33)を1つのチャンバ4内で行える。この場合、エッチングの途中でウエハWを複数のチャンバ間で移し換える必要がない。これにより、シリコン酸化膜56および第1のシリコン窒化膜54の除去を短時間で行える基板処理方法を提供することができる。
また、共にリン酸水溶液を用いる工程である第1〜第3工程(S31〜S33)は連続的に行われるので、第1〜第3工程(S31〜S33)を含むリン酸処理工程(S3)を、より一層短時間で行うことができる。
また、第1実施形態によれば、第1工程(S31)では、高濃度(約86%)のリン酸水溶液がウエハWに供給される。高濃度のリン酸水溶液は、低濃度のリン酸水溶液と比較して、シリコン窒化膜に対して高いエッチングレートを有する。そのため、第1工程(S31)では、低濃度のリン酸処理を用いる場合と比較して、その処理時間を短縮できる。
また、第1実施形態によれば、水流量調整バルブ30による開度調整により、リン酸配管19からのリン酸水溶液と水供給配管20からの水との混合比を調整することができる。この混合比の調整により、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度を調整でき、これにより、簡単な構成で、リン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液の濃度を変更させることができる。
次に本発明の第2実施形態に係る基板処理装置101について説明する。基板処理装置101は、リン酸供給装置6に代えてリン酸供給装置(リン酸供給手段)106を備える点において、第1実施形態に係る基板処理装置1と相違している。図8は、本発明の第2実施形態に係るリン酸供給装置106の模式図である。第2実施形態において、第1実施形態と同等の構成については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、リン酸供給装置106は、スピンチャック5(図1参照)に保持されているウエハWに向けてリン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル103と、高濃度(たとえば約86%)のリン酸水溶液をリン酸ノズル103に供給する第1のリン酸供給ユニット(第1のリン酸供給手段)110と、低濃度(たとえば約82%)のリン酸水溶液をリン酸ノズル103に供給する第2のリン酸供給ユニット(第2のリン酸供給手段)120とを含む。第1のリン酸供給ユニット110は、高濃度(たとえば約86%)に濃度調整されたリン酸水溶液が溜められた第1のリン酸タンク111と、第1のリン酸タンク111に溜められているリン酸水溶液をリン酸ノズル103に供給する第1のリン酸配管107とを含む。
第1のリン酸配管107の一端は、第1のリン酸タンク111に接続されており、第1のリン酸配管107の他端は、リン酸ノズル103に接続されている。第1のリン酸配管107には、流通方向に沿って、第1のリン酸配管107内を流通するリン酸水溶液を加熱して温度調整する第1のヒータ112と、第1のリン酸タンク111からリン酸水溶液を汲み出して第1のリン酸配管107に送り込む第1のポンプ113と、第1のリン酸配管107内を流通するリン酸水溶液をろ過して、そのリン酸水溶液から異物を除去する第1のフィルタ114と、第1のリン酸配管107からリン酸ノズル103へのリン酸水溶液の供給および供給停止を切り替える第1のリン酸バルブ117とが、この順に介装されている。なお、基板処理装置101(処理ユニット2)の起動時において、第1のポンプ113は常時駆動されている。
第1のリン酸配管107における第1のリン酸バルブ117と第1のフィルタ114との間の部分には、第1のリン酸配管107を流通するリン酸水溶液を第1のリン酸タンク111に帰還させるための第1の帰還配管115が分岐接続されている。第1の帰還配管115には、第1の帰還バルブ116が介装されている。第1のリン酸配管107および第1の帰還配管115により、第1のリン酸タンク111内のリン酸水溶液を循環させる循環経路が形成されている。
制御装置3は、第1のポンプ113を駆動している状態で、第1のリン酸バルブ117を閉じつつ第1の帰還バルブ116を開く。これにより、第1のリン酸タンク111から汲み出されたリン酸水溶液が、第1のヒータ112、第1のフィルタ114、第1の帰還バルブ116および第1の帰還配管115を通って、第1のリン酸タンク111に帰還する。これにより、第1のリン酸タンク111内のリン酸水溶液は前述の循環経路を循環し、第1のリン酸タンク111内のリン酸水溶液は、この循環経路を循環することにより第1のヒータ112による温度調整を受け、所望の一定温度(例えば80〜215℃の範囲内)に保持される。
また、第1のリン酸タンク111には、第1のリン酸タンク111から蒸発する水の量に相当する量の純水等の水が、適宜補充されるようになっている。これにより、第1のリン酸タンク111に溜められているリン酸水溶液は、高濃度(たとえば約86%)に保持される。調整される。
一方、制御装置3は、第1のポンプ113を駆動している状態で、第1の帰還バルブ116を閉じつつ第1のリン酸バルブ117を開く。これにより、第1のリン酸タンク111から汲み出されたリン酸水溶液が、第1のヒータ112、第1のフィルタ114および第1のリン酸バルブ117を通ってリン酸ノズル103に流入する。
第2のリン酸供給ユニット120は、低濃度(たとえば約82%)に濃度調整されたリン酸水溶液が溜められた第2のリン酸タンク121と、第2のリン酸タンク121に溜められているリン酸水溶液をリン酸ノズル103に供給する第2のリン酸配管108とを含む。
第2のリン酸配管108の一端は、第2のリン酸タンク121に接続されており、第2のリン酸配管108の他端は、リン酸ノズル103に接続されている。第2のリン酸配管108には、流通方向に沿って、第2のリン酸配管108内を流通するリン酸水溶液を加熱して温度調整する第2のヒータ122と、第2のリン酸タンク121からリン酸水溶液を汲み出して第2のリン酸配管108に送り込む第2のポンプ123と、第2のリン酸配管108内を流通するリン酸水溶液をろ過して、そのリン酸水溶液から異物を除去する第2のフィルタ124と、第2のリン酸配管108からリン酸ノズル103へのリン酸水溶液の供給および供給停止を切り替える第2のリン酸バルブ127とが、この順に介装されている。なお、基板処理装置101(処理ユニット2)の起動時において、第2のポンプ123は常時駆動されている。
第2のリン酸配管108における第2のリン酸バルブ127と第2のフィルタ124との間の部分には、第2のリン酸配管108を流通するリン酸水溶液を第2のリン酸タンク121に帰還させるための第2の帰還配管125が分岐接続されている。第2の帰還配管125には、第2の帰還バルブ126が介装されている。第2のリン酸配管108および第2の帰還配管125により、第2のリン酸タンク121内のリン酸水溶液を循環させる循環経路が形成されている。
制御装置3は、第2のポンプ123を駆動している状態で、第2のリン酸バルブ127を閉じつつ第2の帰還バルブ126を開く。これにより、第2のリン酸タンク121から汲み出されたリン酸水溶液が、第2のヒータ122、第2のフィルタ124、第2の帰還バルブ126および第2の帰還配管115を通って、第2のリン酸タンク121に帰還する。その結果、第2のリン酸タンク121内のリン酸水溶液は前述の循環経路を循環し、第2のリン酸タンク121内のリン酸水溶液は、この循環経路を循環することにより第2のヒータ122による温度調整を受け、所望の一定温度(例えば80〜215℃の範囲内)に保持される。
一方、制御装置3は、第2のポンプ123を駆動している状態で、第2の帰還バルブ126を閉じつつ第2のリン酸バルブ127を開く。これにより、第2のリン酸タンク121から汲み出されたリン酸水溶液が、第2のヒータ122、第2のフィルタ124および第2のリン酸バルブ127を通ってリン酸ノズル103に流入する。
リン酸ノズル103は、たとえば、いわゆるストレートノズルの構成を有している。リン酸ノズル103は、略円筒状をなすケーシング(図示しない)を備える。リン酸ノズル103のケーシングの管壁には、第1のリン酸配管107の他端が接続された第1の導入口(図示しない)と、第2のリン酸配管108の他端が接続された第2の導入口(図示しない)とが形成されている。
制御装置3は、第1および第2のリン酸バルブ117,127の開閉を制御して、リン酸ノズル103に供給されるリン酸水溶液の供給元を、第1のリン酸供給ユニット110と第2のリン酸供給ユニット120との間で切り換える。
具体的には、制御装置3は、第2のリン酸バルブ127を閉じた状態で、第1のリン酸バルブ117を閉じつつ第1の帰還バルブ116を開く。これにより、第1のリン酸配管107からのリン酸水溶液がリン酸ノズル103内に流入する。これにより、高濃度のリン酸水溶液をリン酸ノズル103から吐出することができる。
一方、制御装置3は、第1のリン酸バルブ117を閉じた状態で、第2のリン酸バルブ127を閉じつつ第2の帰還バルブ126を開く。これにより、第2のリン酸配管108からのリン酸水溶液がリン酸ノズル103内に流入する。これにより、低濃度のリン酸水溶液をリン酸ノズル103から吐出することができる。
基板処理装置101では、図3に示す処理例と同等の処理が実行される。以下、第1実施形態で説明したものと重複する部分についての説明は省略し、第1実施形態で行われる処理例と相違する部分についてのみ説明する。
第1実施形態の場合と同様、リン酸水溶液をウエハWに供給するリン酸処理工程(図3のステップS3)は、所定の高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第1工程(図3のステップS31)と、第1工程(S31)に次いで、所定の高濃度(約86%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第2工程(図3のステップS32)と、第2工程(S32)に次いで、所定の低濃度(約82%)のリン酸水溶液をウエハWに供給する第3工程(図3のステップS33)とを含む。
リン酸処理工程(S3)の開始時には、第1工程(S31)が行われる。第1工程(S31)では、制御装置3は、第2のリン酸バブル127を閉じつつ第1のリン酸バルブ117を開く。これにより、高濃度(約86%)に濃度調整された状態で第1のリン酸タンク111に溜められているリン酸水溶液が、第1のリン酸配管107を通ってリン酸ノズル103に供給される。そのため、高濃度(約86%)に濃度調整されたリン酸水溶液がリン酸ノズル103に供給され、リン酸ノズル103の吐出口から吐出される。
第1工程(S31)に引き続いて、第2工程(S32)が開始されるが、第2工程(S32)における、リン酸ノズル103から吐出されるリン酸水溶液の濃度が、第1工程(S31)時と同じ濃度(約86%)に設定された処理例では、第2工程(S32)において、第2のリン酸バブル127が閉じられつつ第1のリン酸バルブ117が開かれた状態が続行される。
第2工程(S32)に引き続いて、第3工程(S33)が開始される。第3工程(S33)の開始時において、制御装置3は、第1のリン酸バブル117を閉じると共に、第2のリン酸バブル127を開く。これにより、低濃度(約82%)に濃度調整された状態で第2のリン酸タンク121に溜められているリン酸水溶液が、第2のリン酸配管108を通ってリン酸ノズル103に供給される。そのため、低濃度(約82%)に濃度調整されたリン酸水溶液がリン酸ノズル103に供給され、リン酸ノズル103の吐出口から吐出される。
第2実施形態によれば、第1実施形態に関連して述べた作用効果と同等の作用効果を奏する。
また、第2実施形態によれば、制御装置3が第1および第2のリン酸バブル117,127を制御して、リン酸ノズル103に供給されるリン酸水溶液の供給元を第1のリン酸供給ユニット110と第2のリン酸供給ユニット120との間で切り換える。これにより、簡単な構成で、リン酸ノズル103から吐出されるリン酸水溶液の濃度を変更させることができる。
なお、第1のリン酸配管107におけるリン酸バルブ117と第1のフィルタ114との間の部分に、三方弁が介装されており、この三方弁に第1の帰還配管115が分岐接続されていてもよく、制御装置3は、この三方弁を制御して、第1のリン酸配管107を流通するリン酸水溶液を、リン酸ノズル103側または第1の帰還配管115側に選択的に送り出すようにしてもよい。また、第2のリン酸配管108におけるリン酸バルブ127と第2のフィルタ124との間の部分に、三方弁が介装されており、この三方弁に第2の帰還配管125が分岐接続されていてもよく、制御装置3は、この三方弁を制御して、第2のリン酸配管108を流通するリン酸水溶液を、リン酸ノズル103側または第2の帰還配管115側に選択的に送り出すようにしてもよい。
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1実施形態において、水流量調整バルブ30による開度調整により、リン酸ノズル18内でのリン酸水溶液と水との混合比を調整するとして説明したが、リン酸配管19の途中部に、リン酸配管19の開度を変更するためのリン酸流量調整バルブ(混合比調整手段)25(図1に二点鎖線にて図示)を介装し、リン酸流量調整バルブ25の開度調整によってリン酸ノズル18に流入するリン酸水溶液の流量を調整することにより、リン酸ノズル18内でのリン酸水溶液と水との混合比を調整するようにしてもよい。また、水流量調整バルブ(混合比調整手段)30による開度調整およびリン酸流量調整バルブ25による開度調整の双方によって、リン酸ノズル18内でのリン酸水溶液と水との混合比を調整するようにしてもよい。
また、第1実施形態において、リン酸水溶液と水とをリン酸ノズル18の内部で混合するものを例に挙げて説明したが、リン酸ノズル18に配管を介して接続された混合部に、リン酸配管19の一端および水供給配管20の一端がそれぞれ接続されており、当該混合部で、リン酸配管19からのリン酸水溶液と、水供給配管20からの水とが混合されるようになっていてもよい。
また、第1実施形態において、リン酸水溶液を吐出するリン酸ノズルと、水を吐出する水ノズルと別個に設け、かつそれらの吐出口をそれぞれウエハWの上面に向けて配置し、リン酸水溶液と水とをウエハWの上面において混合させることにより、所定の濃度に濃度調整されたリン酸水溶液をウエハWの上面に供給するようにしてもよい。
また、基板処理装置1,101で行われる図3に示す処理例において、リン酸処理工程(S3)の各工程(S31,S32,S33)において、リン酸ノズル18からリン酸水溶液を連続吐出するものとして説明したが、リン酸水溶液は間欠的に吐出されるようになっていてもよい。
また、基板処理装置1,101で行われる図3に示す処理例において、リン酸処理工程(S3)の各工程(S31,S32,S33)を、ウエハW上からのリン酸水溶液の排出が抑制されつつウエハWの上面にリン酸水溶液の液膜が保持される状態(パドル状態)で行うこともできる。この場合、相次いで行われる工程であって、異なる濃度のリン酸水溶液を供給する工程への移行時(図3の処理例では、たとえば第2工程(S32)から第3工程(S33)への移行時には、リン酸水溶液の液膜をウエハW上から排出する必要がある。また、この場合、ウエハW上にリン酸水溶液の液膜を形成した後に、ウエハW上へのリン酸水溶液の供給を一旦停止してもよい。
また、基板処理装置1,101で行われる図3に示す処理例において、リン酸処理工程(S3)の第1工程(S31)を、高濃度のリン酸水溶液ではなく、低濃度のリン酸水溶液でウエハWを処理する工程(低濃度リン酸処理工程)とすることもできる。
前述の各実施形態では、第2工程(S32)で用いられる高濃度のリン酸水溶液の濃度を約86%に設定し、かつ第3工程(S33)で用いられる低濃度のリン酸水溶液の濃度を約82%に設定したが、これらは一例であり、第3工程(S33)で用いられるリン酸水溶液が、第2工程(S32)で用いられるリン酸水溶液よりも低濃度に設定されていればよい。
また、前述の各実施形態では、基板処理装置1,101が、円板状のウエハWを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置1,101は、液晶表示装置用基板などの多角形のウエハWを処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 基板処理装置
3 制御装置(制御手段)
4 チャンバ
5 スピンチャック(基板保持手段)
6 リン酸供給装置(リン酸供給手段)
18 リン酸ノズル(混合部)
19 リン酸配管
20 水供給配管
25 リン酸流量調整バルブ(混合比調整手段)
30 水流量調整バルブ(混合比調整手段)
52 ゲート電極
54 第1のシリコン窒化膜
56 シリコン酸化膜
58 第2のシリコン窒化膜
101 基板処理装置
103 リン酸ノズル
106 リン酸供給装置(リン酸供給手段)
110 第1のリン酸供給ユニット(第1のリン酸供給手段)
117 第1のリン酸バルブ
120 第2のリン酸供給ユニット(第2のリン酸供給手段)
127 第2のリン酸バルブ
W ウエハ(半導体基板)

Claims (7)

  1. 表面にシリコンからなるゲート電極が形成され、前記ゲート電極の側方に第1のシリコン窒化膜が側壁膜として形成され、かつ前記ゲート電極および前記第1のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が積層された半導体基板から、前記第1のシリコン窒化膜および前記シリコン酸化膜を除去するための基板処理方法であって、
    前記シリコン酸化膜を除去するために、基板保持手段によって保持されている前記半導体基板に所定の第1の濃度のリン酸水溶液を供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第1のリン酸処理工程と、
    前記第1のリン酸処理工程に次いで、前記第1のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第2のリン酸処理工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記半導体基板は、前記シリコン酸化膜上に積層された第2のシリコン窒化膜をさらに有し、
    前記第1のリン酸処理工程に先立って、前記第2のシリコン窒化膜を除去するために、前記第2の濃度よりも高濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する高濃度リン酸処理工程をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記半導体基板は、前記シリコン酸化膜上に積層された第2のシリコン窒化膜をさらに有し、
    前記第1のリン酸処理工程に先立って、前記第2のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する低濃度リン酸処理工程をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法。
  4. 表面にシリコンからなるゲート電極が形成され、前記ゲート電極の側方に第1のシリコン窒化膜が側壁膜として形成され、かつ前記ゲート電極および前記第1のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が積層された半導体基板から、前記第1のシリコン窒化膜および前記シリコン酸化膜を除去するための基板処理装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に収容されて、前記半導体基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持されている前記半導体基板にリン酸水溶液を供給するためのリン酸供給手段と、
    前記半導体基板に供給されるリン酸水溶液の濃度を調整するための供給濃度調整手段と、
    前記リン酸供給手段および前記供給濃度調整手段を制御して、前記シリコン酸化膜を除去するために、前記基板保持手段によって保持されている前記半導体基板に所定の第1の濃度のリン酸水溶液を供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第1のリン酸処理工程と、前記第1のリン酸処理工程に次いで、前記第1のシリコン窒化膜を除去するために、前記第1の濃度よりも低い第2の濃度のリン酸水溶液を前記半導体基板に供給し、当該リン酸水溶液で前記半導体基板を処理する第2のリン酸処理工程とを実行する制御手段とを含む、基板処理装置。
  5. 前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を吐出するリン酸ノズルを含み、
    前記供給濃度調整手段は、前記リン酸ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を調整する吐出濃度調整手段を含む、請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を供給するリン酸配管と、水を供給する水供給配管と、前記リン酸配管および前記水供給配管に接続されて、前記リン酸配管からのリン酸水溶液と前記水供給配管からの水とを混合する混合部とを含み、前記混合部で混合されたリン酸水溶液が、前記リン酸ノズルから吐出されるようになっており、
    前記吐出濃度調整手段は、前記混合部における、前記リン酸配管からのリン酸水溶液と前記水供給配管からの水との混合比を調整する混合比調整手段を含む、請求項に記載の基板処理装置。
  7. 前記リン酸供給手段は、リン酸水溶液を吐出するリン酸ノズルと、前記第1の濃度のリン酸水溶液を前記リン酸ノズルに供給するための第1のリン酸供給手段と、前記第2の濃度のリン酸水溶液を前記リン酸ノズルに供給するための第2のリン酸供給手段とを含み、
    前記供給濃度調整手段は、前記リン酸ノズルに供給される前記リン酸水溶液の供給元を、前記第1のリン酸供給手段と前記第2のリン酸供給手段との間で切り換える切換え手段を含む、請求項4に記載の基板処理装置。
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