JP2015115456A - 基板処理装置 - Google Patents

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大輝 日野出
喬 太田
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喬 太田
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和英 西東
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Abstract

【課題】第1液と第2液との混合によってノズル内に発生する気体を、ノズル内から除去して、第1液および第2液の混合液の基板への供給を安定的に行うことができる、基板処理装置を提供すること。【解決手段】基板処理装置1は、リン酸ノズル18を備える。リン酸ノズル18は、混合液導入口66と、吐出口68と、混合液導入口66から流入したリン酸水溶液および水を貯留しつつ吐出口68へと導く貯留空間70を含む内部空間(65)とを有している。また、基板処理装置1は、リン酸ノズル18に接続され、リン酸水溶液と水とが混ざり合うことにより内部空間65に発生する水蒸気を、リン酸ノズル18外に導出する気体導出配管をさらに含む。【選択図】図3

Description

この発明は、第1液および第2液の混合液を用いて基板を処理するための基板処理装置に関する。処理の対象になる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板が含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、シリコン窒化膜が形成された基板の表面にエッチング液としての高温のリン酸水溶液を供給して、シリコン窒化膜を除去するエッチング処理が必要に応じて行われる。下記特許文献1には、スピンチャックと、スピンチャックに保持された基板の上面に対してリン酸水溶液を供給するノズルとを備える基板処理装置が記載されている。
特開2012―074601号公報
本願発明者らは、リン酸水溶液および水の混合液をノズルに供給することを検討している。
この場合、リン酸水溶液と水とが混ざり合うことによって、ノズル内において、リン酸水溶液および水の混合液は突沸しながら、水蒸気を含んだ状態で流通する。リン酸水溶液および水の混合液が水蒸気を含むために、リン酸水溶液および水の混合液のノズルからの吐出が不安定になり、ノズルから基板に向けて一時的に極めて勢い良くリン酸水溶液が噴出することがある。これにより、基板の表面にダメージを与えるおそれがある。
このような課題は、リン酸水溶液および水の混合液がノズルに供給される場合だけでなく、第1液および第2液の混合液がノズルに供給される場合に広く共通している。
そこで、この発明の目的は、第1液と第2液との混合によってノズル内に発生する気体をノズル内から除去して、第1液および第2液の混合液の基板への供給を安定的に行うことができる、基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板(W)を保持する基板保持手段(5)と、第1液および前記第1液と混ざり合うことにより気体を発生させる第2液が導入される液導入口(66;201,202)と、前記液導入口よりも上方に配置され、前記基板保持手段に保持された基板に向けて、第1液と前記第2液との混合液を吐出する液導出口(68;301,302)と、前記液導入口から流入した第1液および第2液を貯留しつつ前記液導出口へと導く貯留空間(70;305,306)を含む内部空間(65)と、前記内部空間内から前記気体を導出する気体導出口(69)と、を有するノズル(18;218;318)と、前記ノズルに接続され、第1液と第2液とが混ざり合うことにより前記内部空間に発生する前記気体を前記気体導出口を介して前記ノズル外に導出する気体導出配管(51)とを含む、基板処理装置(1;200;300)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、第1液と第2液とは、液導入口を通して内部空間に供給され、貯留空間に溜められる。第1液と第2液との混合により気体が発生するので、第1液および第2液の混合液(以下、この項において、単に「混合液」という)は、気体と混じり合った状態で内部空間を流通する。また、ノズルには、気体導出配管が接続されているので、第1液と第2液との混合により生じた気体は、気体導出配管を介してノズル外に排出される。
混合液が貯留空間に貯留されるので、貯留空間を設けない場合と比較して、内部空間における混合液の滞留時間を長く確保できる。そのため、混合液に含まれる気体を良好に除去でき、その結果、気体の含有量が減らされた状態の混合液を、液導出口から吐出することができる。これにより、基板への混合液の供給を安定的に行うことができる。
前記貯留空間は、前記混合液を、前記液導出口の高さに達する液位を上限として貯留するものであってもよい。
請求項2に記載のように、前記内部空間には、前記気体導出配管内への第1液および第2液の流出を規制する流出規制部(71;171,172,173)が設けられていてもよい。
請求項3に記載の発明は、前記気体導出口は前記液導出口よりも上方に配置されており、前記流出規制部は、前記内部空間を、前記前記液導入口および前記貯留空間を含む下空間(72)と、当該下空間と連通し、前記気体導出口を含む上空間(73)とに上下に仕切る仕切り壁(71;171,172,173)を含む、請求項2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、貯留空間を含む下空間と、気体導出口を含む上空間とが、仕切り壁によって上下に仕切られているので、内部空間内を流通する混合液が気体導出口を介して気体導出配管内に流出することを抑制または防止できる。
請求項4に記載の発明は、前記貯留空間の容積と前記液導出口から貯留空間に流入する第1液および第2液の流量とは、前記内部空間を流通する第1液および第2液が0.1秒間以上前記貯留空間に滞留するような容積および流量に設定されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、貯留空間に混合液が比較的長い時間滞留されるので、より多くの量の気体を混合液から取り除くことができる。これにより、気体がほぼ除去された混合液をノズルから吐出することができる。
請求項5に記載のように、前記基板処理装置は、第1液と第2液とを混合させる混合部(20)と、前記混合部で混合された混合液を前記ノズルに供給する混合液配管(19)とをさらに含み、前記液導入口は、前記混合液配管に接続された混合液導入口(66)を含んでいてもよい。
この場合、請求項6に記載のように、前記混合液配管には、前記混合液配管の内部を吸引する吸引配管(33)が接続されてもよい。
この構成によれば、混合液出配管内に残留する混合液が吸引することにより、混合液出配管内の混合液の先端面を後退させるので、ノズルからの混合液の吐出停止後において、混合液がノズル内に進入することを防止できる。これにより、予測しないタイミングでノズルから混合液が落液することを確実に防止できる。
また、請求項7に記載のように、前記液導入口は、第1液が導入される第1液導入口(201)と、前記第1液導入口とは別個に設けられ、第2液が導入される第2液導入口(202)とを含んでいてもよい。
前記第1液および第2液の組合せは、請求項8に記載のように、前記第1液はリン酸水溶液であり、前記第2液は水であってもよい。
この場合、請求項9に記載のように、前記液導出口は、第1液導出口(302)と、前記第1液導出口よりも上方に配置された第2液導出口(301)とを含み、前記第1液導出口を開閉することにより、前記貯留空間を、前記液導入口から流入したリン酸水溶液および水を貯留しつつ前記第1液導出口へと導く第1貯留空間(305)と、前記第1貯留空間よりも大容量に設けられ、前記液導入口から流入したリン酸水溶液および水を貯留しつつ前記第2液導出口へと導く第2貯留空間(306)との間で切り替える貯留空間切替手段(3,303,304)をさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、液導入口から一定の流量のリン酸水溶液および水を導入する場合において、貯留空間が第2貯留空間であるときには、貯留空間が第1貯留空間であるときと比較して、内部空間に供給されたリン酸水溶液および水の滞留時間が長く、そのため、貯留空間に溜められているリン酸水溶液および水からの水分の蒸発量が多い。すなわち、貯留空間が第2貯留空間である場合には、貯留空間が第1貯留空間である場合と比較して、貯留空間に溜められているリン酸水溶液および水の混合液のリン酸濃度が高くなる。したがって、第1および第2貯留空間との間で貯留空間を選択的に切り換えることにより、ノズルから吐出されるリン酸水溶液の濃度を変えることができる。
これにより、処理内容に応じた所望の濃度のリン酸水溶液を、基板に供給することができる。
また、前記第1液および第2液の組合せは、請求項10に記載のように、前記第1液は硫酸であり、前記第2液は過酸化水素水であってもよい。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平に見た模式図である。 図1に示すリン酸ノズルの平面図である。 図2を切断面線A−Aから見た図である。 図2を切断面線B−Bから見た図である。 リン酸水溶液および水の混合液が内部に導入された状態を示すリン酸ノズルの断面図である。 処理ユニットによって行われる処理例について説明するためのフローチャートである。 リン酸ノズルの変形例を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るリン酸ノズルを模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るリン酸供給装置の模式図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平に見た模式図である。
基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、処理液や処理ガスなどの処理流体を用いて基板Wを処理する複数の処理ユニット2(図1には1つの処理ユニット2のみを図示)と、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置(貯留空間切替手段)3とを含む。なお、基板処理装置1が有する処理ユニット2は単数でもよい。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱形のチャンバ4と、チャンバ4内で基板Wを水平に保持して基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1回りに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持手段)5と、薬液(リン酸水溶液やSC1)やリンス液を基板Wに供給する処理液供給装置(リン酸供給装置6、SC1供給装置7、リンス液供給装置8)と、スピンチャック5を取り囲む筒状のカップ9と、基板Wを加熱する加熱装置10とを含む。
図1に示すように、チャンバ4は、スピンチャック5等を収容する箱形の隔壁11と、隔壁11の上部から隔壁11内に清浄空気(フィルターによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルター・ユニット)12と、隔壁11の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気ダクト13とを含む。FFU12は、隔壁11の上方に配置されている。FFU12は、隔壁11の天井からチャンバ4内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト13は、カップ9の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気設備に向けてチャンバ4内の気体を案内する。したがって、チャンバ4内を上方から下方に流れるダウンフロー(下降流)が、FFU12および排気ダクト13によって形成される。基板Wの処理は、チャンバ4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。
図1に示すように、スピンチャック5は、水平な姿勢で保持された円板状のスピンベース14と、スピンベース14の上方で基板Wを水平な姿勢で保持する複数のチャックピン15と、スピンベース14の中央部から下方に延びる回転軸16と、回転軸16を回転させることにより基板Wおよびスピンベース14を回転軸線A1回りに回転させるスピンモータ17とを含む。スピンチャック5は、複数のチャックピン15を基板Wの周端面に接触させる挟持式のチャックに限らず、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)をスピンベース14の上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
図1に示すように、カップ9は、スピンチャック5に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。カップ9は、スピンベース14を取り囲んでいる。スピンチャック5が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、上向きに開いたカップ9の上端部9aは、スピンベース14よりも上方に配置される。したがって、基板Wの周囲に排出された薬液やリンス液などの処理液は、カップ9によって受け止められる。そして、カップ9に受け止められた処理液は、図示しない回収装置または廃液装置に送られる。
図1に示すように、リン酸供給装置6は、スピンチャック5に保持されている基板Wに向けてリン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル(ノズル)18と、リン酸水溶液と水とを混合させるための混合部20と、リン酸水溶液が溜められたリン酸タンク23と、リン酸タンク23に溜められているリン酸水溶液を混合部20に供給するリン酸配管21と、混合部20に水を供給する水配管22と、混合部20とリン酸ノズル18との間に接続された混合液配管19と、リン酸ノズル18内から水蒸気を導出する気体導出配管51とを含む。
リン酸配管21の一端は、リン酸タンク23に接続されており、リン酸配管21の他端は、混合部20に接続されている。リン酸配管21には、リン酸配管21内を流通するリン酸水溶液を加熱して温度調整するヒータ24と、リン酸タンク23からリン酸水溶液を汲み出してリン酸配管21に送り込むポンプ25と、リン酸配管21内を流通するリン酸水溶液をろ過して、そのリン酸水溶液から異物を除去するフィルタ26と、リン酸配管21から混合部20へのリン酸水溶液の供給および供給停止を切り替えるリン酸バルブ28とが、リン酸タンク23側からこの順に介装されている。リン酸タンク23に溜められるリン酸水溶液の濃度は、たとえば、50%〜100%の範囲、好ましくは80%前後である。なお、処理ユニット2の起動時において、ポンプ25は常時駆動されている。
リン酸配管21におけるリン酸バルブ28とフィルタ26との間の部分には、リン酸配管21を流通するリン酸水溶液をリン酸タンク23に帰還させるための帰還配管29が分岐接続されている。帰還配管29には、帰還バルブ30が介装されている。リン酸配管21および帰還配管29により、リン酸タンク23内のリン酸水溶液を循環させる循環経路が形成されている。
制御装置3は、ポンプ25が駆動している状態で、リン酸バルブ28を閉じつつ帰還バルブ30を開く。これにより、リン酸タンク23から汲み出されたリン酸水溶液が、ヒータ24、フィルタ26、帰還バルブ30および帰還配管29を通って、リン酸タンク23に帰還する。これにより、リン酸タンク23内のリン酸水溶液は前述の循環経路を循環し、リン酸タンク23内のリン酸水溶液は、この循環経路を循環することによりヒータ24による温度調整を受け、所望の一定温度(例えば80〜215℃の範囲内)に保持される。
一方、制御装置3は、ポンプ25を駆動している状態で、帰還バルブ30を閉じつつリン酸バルブ28を開く。これにより、リン酸タンク23から汲み出されたリン酸水溶液が、ヒータ24、フィルタ26およびリン酸バルブ28を通ってリン酸ノズル18に流入する。
なお、リン酸配管21におけるリン酸バルブ28とフィルタ26との間の部分に、三方弁が介装されており、この三方弁に帰還配管29が分岐接続されていてもよい。このとき、三方弁の制御により、リン酸配管21を流通するリン酸水溶液を、リン酸ノズル18側または帰還配管29側に選択的に送り出すようにしてもよい。
水配管22の一端には、水供給源からの水が供給されるようになっている。水配管22の他端は、混合部20に接続されている。水配管22には、水配管22を開閉するための水バルブ31と、水配管22の開度を変更するための水流量調整バルブ32とが、混合部20側からこの順に介装されている。水配管22に供給される水は、例えば、純水(脱イオン水:Deionzied Water)であるが、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水および希釈濃度(例えば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
制御装置3が水バルブ31を開くと、水配管22からリン酸ノズル18に水が供給される。水流量調整バルブ32による開度調整により、リン酸ノズル18に供給される水の流量が調整される。
制御装置3は、帰還バルブ30を閉じつつリン酸バルブ28を開き、かつ水バルブ31を開く。これにより、リン酸配管21からのリン酸水溶液および水の混合液配管19からの水が混合部20内に流入する。混合部20内に流入したリン酸水溶液および水の混合液は、混合液配管19を通ってリン酸ノズル18に供給される。水流量調整バルブ32による開度調整によって混合部20に流入する水の流量を調整することにより、リン酸水溶液と水との混合比を調整することができ、この混合比の調整によってリン酸ノズル18から吐出されるリン酸水溶液が所定の濃度に調整される。
なお、リン酸配管21の途中部に、リン酸配管21の開度を変更するためのリン酸流量調整バルブ27(図1に二点鎖線にて図示)を介装し、リン酸流量調整バルブ27の開度調整によって混合部20に流入するリン酸水溶液の流量を調整することにより、混合部20内でのリン酸水溶液と水との混合比を調整するようにしてもよい。また、水流量調整バルブ32による開度調整およびリン酸流量調整バルブ27による開度調整の双方によって、混合部20内でのリン酸水溶液と水との混合比を調整するようにしてもよい。
混合液配管19の所定の分岐位置19Aには、混合液配管19内部に存在する水蒸気(気体)を吸引するための吸引配管33の一端が分岐接続されている。吸引配管33の他端は、吸引装置35に接続されている。吸引配管33には吸引バルブ34が介装されている。吸引装置35は常時作動状態とされており、吸引バルブ34が開かれると、吸引配管33の内部が排気され、リン酸ノズル18の内部に存在する気体(水蒸気)が、吸引配管33を介して吸引装置35により吸引される。吸引バルブ34は、制御装置3による制御により開成される。
気体導出配管51は、リン酸ノズル18内で発生する気体(水蒸気)を、リン酸ノズル18外に導出する配管である。気体導出配管51の一端はリン酸ノズル18に接続されており、気体導出配管51の他端は、大気圧下で開放されている。気体導出配管51の途中部には、気体導出配管51を開閉するための気体導出バルブ52が介装されている。この実施形態における処理例では、気体導出バルブ52は制御装置3による制御により通常開成されている。
図1に示すように、リン酸供給装置6は、さらに、リン酸ノズル18が先端部に取り付けられたノズルアーム36と、スピンチャック5の周囲で上下方向に延びる揺動軸線A2回りにノズルアーム36を揺動させると共に揺動軸線A2に沿って鉛直方向にノズルアーム36を上下動させることにより、リン酸ノズル18を水平および鉛直に移動させるリン酸ノズル移動装置37とを含む。リン酸ノズル移動装置37は、リン酸ノズル18から吐出されたリン酸水溶液が基板Wの上面に供給される処理位置と、リン酸ノズル18が平面視で基板Wの周囲に退避した退避位置との間で、リン酸ノズル18を水平に移動させる。
図1に示すように、SC1供給装置7は、スピンチャック5に保持されている基板Wに向けてSC1(NHOHとHとを含む混合液)を吐出するSC1ノズル38と、SC1ノズル38にSC1を供給するSC1配管39と、SC1配管39からSC1ノズル38へのSC1の供給および供給停止を切り替えるSC1バルブ40と、SC1ノズル38を水平および鉛直に移動させるSC1ノズル移動装置41とを含む。SC1バルブ40が開かれると、SC1配管39からSC1ノズル38に供給されたSC1が、SC1ノズル38から吐出される。SC1ノズル移動装置41は、SC1ノズル38から吐出されたSC1が基板Wの上面に供給される処理位置と、SC1ノズル38が平面視で基板Wの周囲に退避した退避位置との間で、SC1ノズル38を水平に移動させる。
図1に示すように、リンス液供給装置8は、スピンチャック5に保持されている基板Wに向けてリンス液を吐出するリンス液ノズル42と、リンス液ノズル42にリンス液を供給するリンス液配管43と、リンス液配管43からリンス液ノズル42へのリンス液の供給および供給停止を切り替えるリンス液バルブ44とを含む。リンス液ノズル42は、リンス液ノズル42の吐出口が静止された状態でリンス液を吐出する固定ノズルである。リンス液供給装置8は、リンス液ノズル42を移動させることにより、基板Wの上面に対するリンス液の着液位置を移動させるリンス液ノズル移動装置を備えていてもよい。
リンス液バルブ44が開かれると、リンス液配管43からリンス液ノズル42に供給されたリンス液が、リンス液ノズル42から基板Wの上面中央部に向けて吐出される。リンス液は、例えば、純水(脱イオン水:Deionzied Water)である。リンス液は、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、IPA(イソプロピルアルコール)、および希釈濃度(例えば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
図1に示すように、加熱装置10は、輻射によって基板Wを加熱する輻射加熱装置を含む。輻射加熱装置は、赤外線を基板Wに照射する赤外線ヒータ45と、赤外線ヒータ45が先端部に取り付けられたヒータアーム46と、ヒータアーム46を移動させるヒータ移動装置47とを含む。
赤外線ヒータ45は、赤外線を発する赤外線ランプ48(図5も併せて参照)と、赤外線ランプ48を収容するランプハウジング49とを含む。
赤外線ランプ48は、ランプハウジング49内に配置されている。ランプハウジング49は、平面視で基板Wよりも小さい。したがって、このランプハウジング49内に配置されている赤外線ヒータ45は、平面視で基板Wよりも小さくなる。赤外線ランプ48およびランプハウジング49は、ヒータアーム46に取り付けられている。したがって、赤外線ランプ48およびランプハウジング49は、ヒータアーム46と共に移動する。
赤外線ランプ48は、フィラメントと、フィラメントを収容する石英管とを含む。加熱装置10における赤外線ランプ48(例えばハロゲンランプ)は、カーボンヒータであってもよいし、これら以外の発熱体であってもよい。ランプハウジング49の少なくとも一部は、石英などの光透過性および耐熱性を有する材料で形成されている。赤外線ランプ48が発光すると、当該赤外線ランプ48からは赤外線を含む光が放出される。この赤外線を含む光はランプハウジング49を透過してランプハウジング49の外表面から放射され、あるいは、ランプハウジング49を加熱してその外表面から輻射光を放射させる。基板Wおよびその上面に保持されたリン酸水溶液の液膜はランプハウジング49の外表面からの透過光と輻射光とにより加熱される。
ヒータ移動装置47は、赤外線ヒータ45を所定の高さで保持している。ヒータ移動装置47は、赤外線ヒータ45を鉛直に移動させる。さらに、ヒータ移動装置47は、スピンチャック5の周囲で上下方向に延びる揺動軸線A3回りにヒータアーム46を揺動させることにより、赤外線ヒータ45をスピンチャック5の上方を含む水平面内で移動させることができる。
図2は、リン酸ノズル18の平面図である。図3は、図2を切断面線A−Aから見た図である。図4は、図2を切断面線B−Bから見た図である。図5は、リン酸水溶液および水の混合液が内部に導入された状態を示すリン酸ノズル18の断面図である。
図2〜図5を参照して、リン酸ノズル18について説明する。
リン酸ノズル18は、たとえば、いわゆるストレートノズルの構成を有し、略円筒状のケーシング61を備える。ケーシング61は、略円筒状をなす側壁部62と、側壁部62の下端を全て覆う底壁部63と、側壁部62の上端を全て覆う上壁部64とを有し、その内部に略円柱状の内部空間65が形成されている。リン酸ノズル18は、ケーシング61の中心軸線が鉛直に延びる姿勢でノズルアーム36(図2参照)の先端に取り付けられている。すなわち、側壁部62は鉛直方向に沿って延び、また、上壁部64および底壁部63は水平方向に沿って延びる。
ケーシング61の側壁部62には、混合部20で混合されたリン酸水溶液および水の混合液が導入される混合液導入口66と、内部空間65で混合されたリン酸水溶液および水の混合液(濃度調整されたリン酸水溶液)を、外部空間67に向けて吐出する吐出口(液導出口)68と、リン酸水溶液と水とが混ざり合うことにより内部空間65に発生する水蒸気を導出する気体導出口69とが、1つずつ形成されている。
混合液導入口66は、側壁部62の下部分に配置されている。混合液導入口66は、側壁部62をその厚み方向に貫通する穴である。混合液導入口66には、混合液配管19の一端が接続されている。
吐出口68は、側壁部62において混合液導入口66よりも上方でかつ混合液導入口66とは約90°周方向にずれた位置に配置されている。吐出口68は、側壁部62の内外面を貫通する穴である。吐出口68は、混合液導入口66よりも大きな口径を有し、外側に向かうに従って下方に向かうように斜め下方に延びている。
気体導出口69は、側壁部62において吐出口68よりも上方でかつ混合液導入口66とは同じ周方向位置に配置されている。混合液導入口66は、側壁部62をその厚み方向に貫通する穴である。混合液導入口66には、気体導出配管51の一端が接続されている。
ケーシング61の内部空間65のうち、吐出口68よりも下方の空間は、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を貯留可能な貯留空間70(図3および図4に破線のハッチングで示す)である。貯留空間70は円柱状の空間であり、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を、吐出口68の高さに達する液位を上限として貯留する。この貯留空間70の容積は、たとえば2cmである。貯留空間70の容積は、リン酸水溶液および水の混合液を約16cc/秒の流量でリン酸ノズル18内に連続的に供給する場合において、貯留空間70を流通するリン酸水溶液および水の混合液が、貯留空間70に0.1秒間以上(たとえば、約0.125秒間)滞留する(一時的に貯留される)ような容積である。
ケーシング61は、側壁部62から水平に延出する板状の仕切り壁71を有する。仕切り壁71は、内部空間65において気体導出口69の下方でかつ貯留空間70よりも上方に配置されている。仕切り壁71は、D字板状(略半板状)をなし、その円弧状周面が側壁部62の内周面に接続している。仕切り壁71は、下空間72(貯留空間70)に貯留されているリン酸水溶液および水の混合液(液体)が気体導出口69を介して気体導出配管51内に流出するのを抑制または防止するための流出規制板である。仕切り壁71は、内部空間65を下空間72と上空間73とに上下に仕切る。
下空間72は、円柱状をなしており、貯留空間70の全領域を含んでいる。下空間72は、混合液導入口66を有している。
上空間73は、円柱状をなしており、気体導出口69を有している。
D字板状の仕切り壁71によって、下空間72と上空間73との間に、三日月状(略半円板状)開口74が形成される。開口74を介して上空間73が下空間72と連通している。
混合配管19を流通するリン酸水溶液および水の混合液は、混合液導入口66を通して内部空間65(より具体的には下空間72)に供給される。下空間72に供給されたリン酸水溶液および水の混合液は、貯留空間70に貯留される。リン酸水溶液および水の混合液が下空間72に引き続き供給されると、図5に示すように、リン酸水溶液および水の混合液が貯留空間70から溢れ、この溢れたリン酸水溶液および水の混合液が、吐出口68から外部空間67に向けて吐出される。
図6は、処理ユニット2によって行われる処理例について説明するためのフローチャートである。以下では、シリコン窒化膜の薄膜と、シリコン酸化膜の薄膜とが表層に形成された基板W(シリコンウエハ)の表面にリン酸水溶液を供給して、シリコン窒化膜の薄膜を選択的にエッチングする選択エッチングについて説明する。
以下、図1を参照する。図2〜図6については適宜参照する。
処理ユニット2によって基板Wが処理されるときには、チャンバ4内に基板Wを搬入するウエハ搬入工程(図6のステップS1)が行われる。具体的には、制御装置3は、全てのノズルがスピンチャック5の上方から退避している状態で、基板Wを保持している搬送ロボット(図示しない)のハンドをチャンバ4内に進入させる。そして、制御装置3は、搬送ロボットに、基板Wをスピンチャック5上に載置させる。その後、制御装置3は、スピンチャック5に基板Wを保持させる。続いて、制御装置3は、スピンチャック5によって基板Wの回転を開始させる(図6のステップS2)。基板Wは予め定めるリン酸処理回転速度(たとえば30〜300rpmの範囲。具体的には約100rpm)まで上昇された後、そのリン酸処理回転速度に維持される。制御装置3は、基板Wがスピンチャック5上に置かれた後、搬送ロボットのハンドをチャンバ4内から退避させる。なお、基板の搬入時には、気体導出バルブ52は開かれているとともに、吸引バルブ34は閉じられている。
次いで、リン酸水溶液を基板Wに供給するリン酸処理工程(図6のステップS3)が行われる。具体的には、制御装置3は、リン酸ノズル移動装置37を制御することにより、リン酸ノズル18を退避位置から基板W上に移動させる。これにより、リン酸ノズル18が処理位置(基板Wの上方の、基板Wの回転軸線A1上の処理位置)に配置される。リン酸ノズル18が処理位置に配置された後、制御装置3は、帰還バルブ30を閉じつつリン酸バルブ28を開き、かつ水バルブ31を開く。
制御装置3は、帰還バルブ30を閉じつつリン酸バルブ28を開き、かつ水バルブ31を開く。これにより、リン酸配管21からのリン酸水溶液および水の混合液配管19からの水が混合部20内に流入する。混合部20内に流入したリン酸水溶液および水の混合液は、混合液配管19を通って、リン酸ノズル18の混合液導入口66から、リン酸ノズル18の内部空間65(より具体的には下空間72)に供給される。混合部20内でリン酸水溶液と水とは激しく反応しており、リン酸水溶液および水の混合液は突沸状態で下空間72に供給される。すなわち、リン酸水溶液と水との混合により水蒸気が発生し、リン酸水溶液および水の混合液は、水蒸気と混じり合った(水蒸気を含んだ)状態で貯留空間70を流通する。このとき、リン酸水溶液および水の混合液は、貯留空間70に、所定時間(0.1秒間以上)滞留する。
リン酸水溶液および水の混合液に含まれる水蒸気は、下空間72から上方の上空間73へと導かれる。水蒸気の発生のため、内部空間65は陽圧に保たれている。気体導出バルブ52は一連の処理中において常時開かれている。そのため、発生した水蒸気は、気体導出口69を通して気体導出配管51内に導かれ、気体導出配管51の他端から排気される。
リン酸ノズル18から吐出されたリン酸水溶液は、回転状態の基板Wの上面の中央部に着液した後、遠心力によって基板Wの上面に沿って径方向外方に流れる。そのため、リン酸水溶液が基板Wの上面全域に供給され、基板Wの上面全域が、リン酸水溶液の液膜によって覆われる。これにより、基板Wの上面が、リン酸水溶液によってエッチングされる。
また、基板Wの周囲に飛散したリン酸水溶液は、カップ9によって受け止められ、カップ9を介して回収装置に案内される。そして、回収装置に案内されたリン酸水溶液は、再び基板Wに供給される。これにより、リン酸水溶液の使用量を低減することができる。
所定のリン酸吐出時間が経過すると、制御装置3は、リン酸バルブ28および水バルブ31を閉じる。
リン酸処理工程(S3)と並行して、基板W上のリン酸水溶液を加熱する加熱工程が行われる。具体的には、制御装置3は、赤外線ヒータ45からの発光を開始させる。その後、制御装置3は、ヒータ移動装置47によって赤外線ヒータ45が退避位置から、基板Wの上方へ水平に移動させ、回転軸線A1上の処理位置で静止させる。処理位置に配置された状態で、制御装置3は、赤外線ヒータ45の基板対向面が基板W上のリン酸水溶液の液膜に接触している状態で赤外線ヒータ45を静止させてもよいし、赤外線ヒータ45の下面が基板W上のリン酸水溶液の液膜から所定距離だけ離隔した状態で赤外線ヒータ45を静止させてもよい。
赤外線ヒータ45による基板Wの加熱温度は、基板W上のリン酸水溶液のその濃度における沸点以上の温度(例えば、150℃〜190℃内の所定温度)に設定されている。したがって、基板W上のリン酸水溶液が、その濃度における沸点まで加熱され、沸騰状態に維持される。特に、赤外線ヒータ45による基板Wの加熱温度が、リン酸水溶液のその濃度における沸点よりも高温に設定されている場合には、基板Wとリン酸水溶液との界面の温度が、沸点よりも高温に維持され、基板Wのエッチングが促進される。
なお、加熱工程において、基板Wの上方に配置された赤外線ヒータ45を、基板Wの上面に沿って、基板Wの中央部と、基板Wの周縁部の中間部との間で移動させてもよい。
また、リン酸処理工程(S3)を、基板W上からのリン酸水溶液の排出が抑制されながら基板Wの上面にリン酸水溶液の液膜が保持される状態(パドル状態)で行うこともできる。この場合、基板W上にリン酸水溶液の液膜を形成した後に、基板W上へのリン酸水溶液の供給を一旦停止してもよい。
リン酸ノズル18からの過酸化水素水の吐出停止後、混合液配管19の内部に存在するリン酸水溶液および水の混合液がそれぞれ吸引される(図6のステップS4;リン酸サックバック)。
具体的には、制御装置3は、リン酸バルブ28および水バルブ31を閉じた状態に維持しながら、吸引バルブ34を開く。これにより、吸引装置35の働きが有効化され、混合液配管19に存在するリン酸水溶液および水の混合液が、吸引配管33を介して吸引装置35により吸引される。吸引装置35による混合液配管19内の吸引により、混合液配管19内からリン酸水溶液および水の混合液が一部排除され、リン酸水溶液および水の混合液の先端面が、混合液配管19の先端から後退する。リン酸水溶液および水の混合液の先端面が所定位置まで後退すると、制御装置3は、吸引バルブ34を閉じ、これにより、混合液配管19の内部の吸引が終了する。これにより、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出停止後において、リン酸水溶液および水の混合液がリン酸ノズル18内に進入することを防止できる。これにより、予測しないタイミングでリン酸ノズル18からリン酸水溶液が落液することを確実に防止できる。
仮に、リン酸処理工程(S3)後にリン酸水溶液の液滴が基板W上に落液した場合には、基板W上のリン酸水溶液は、乾燥工程(後述する図6のステップS8)における基板Wの高速回転による遠心力を受けて基板Wの上面を放射状に移動し、その結果、基板Wの上面(表面)に多数のパーティクルが放射状に形成されるおそれがある。しかし、リン酸水溶液の吐出停止後において、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の落液がないので、このような懸念がない。
リン酸サックバック(S4)の後、制御装置3は、リン酸ノズル移動装置37を制御して、リン酸ノズル18を基板Wの上方の処理位置から退避位置へと移動させる。
次いで、リンス液を基板Wに供給する第1のリンス液供給工程(図6のステップS5)が行われる。具体的には、制御装置3は、リンス液バルブ44を開いて、基板Wを回転させながら、リンス液ノズル42から基板Wの上面中央部に向けてリンス液を吐出する。これにより、基板Wの上面全域を覆うリンス液の液膜が形成され、基板Wの上面に残留しているリン酸水溶液がリンス液によって洗い流される。そして、リンス液バルブ44が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ44を閉じてリンス液の吐出を停止する。
次いで、薬液の一例であるSC1を基板Wに供給する薬液供給工程(図6のステップS6)が行われる。具体的には、制御装置3は、SC1ノズル移動装置41を制御することにより、SC1ノズル38を退避位置から処理位置に移動させる。制御装置3は、SC1ノズル38が基板Wの上方に配置された後、SC1バルブ40を開いて、回転状態の基板Wの上面に向けてSC1をSC1ノズル38から吐出する。制御装置3は、この状態でSC1ノズル移動装置41を制御することにより、基板Wの上面に対するSC1の着液位置を中央部と周縁部との間で往復移動させる。そして、SC1バルブ40が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、SC1バルブ40を閉じてSC1の吐出を停止させる。その後、制御装置3は、SC1ノズル移動装置41を制御することにより、SC1ノズル38を基板Wの上方から退避させる。
SC1ノズル38から吐出されたSC1は、基板Wの上面に着液した後、遠心力によって基板Wの上面に沿って外方に流れる。そのため、基板W上のリンス液は、SC1によって外方に押し流され、基板Wの周囲に排出される。これにより、基板W上のリンス液の液膜が、基板Wの上面全域を覆うSC1の液膜に置換される。さらに、制御装置3は、基板Wが回転している状態で、基板Wの上面に対するSC1の着液位置を中央部と周縁部との間で移動させるので、SC1の着液位置が、基板Wの上面全域を通過し、基板Wの上面全域が走査される。そのため、SC1ノズル38から吐出されたSC1が、基板Wの上面全域に直接吹き付けられ、基板Wの上面全域が均一に処理される。
次に、リンス液を基板Wに供給する第2のリンス液供給工程(図6のステップS7)が行われる。具体的には、制御装置3は、リンス液バルブ44を開いて、基板Wを回転させながら、リンス液ノズル42から基板Wの上面中央部に向けてリンス液を吐出する。これにより、基板W上のSC1が、リンス液によって外方に押し流され、基板Wの周囲に排出される。そのため、基板W上のSC1の液膜が、基板Wの上面全域を覆うリンス液の液膜に置換される。そして、リンス液バルブ44が開かれてから所定時間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ44を閉じてリンス液の吐出を停止する。
次に、基板Wを乾燥させる乾燥工程(図6のステップS8)が行われる。具体的には、制御装置3は、スピンチャック5によって基板Wの回転を加速させて、第2のリンス液供給工程までの回転速度よりも速い高回転速度(例えば500〜3000rpm)で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから液体が除去され、基板Wが乾燥する。そして、基板Wの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、制御装置3は、スピンチャック5による基板Wの回転を停止させる(図6のステップS9)。
次に、基板Wをチャンバ4内から搬出する搬出工程(図6のステップS10)が行われる。具体的には、制御装置3は、スピンチャック5による基板Wの保持を解除させる。その後、制御装置3は、全てのノズルがスピンチャック5の上方から退避している状態で、搬送ロボット(図示しない)のハンドをチャンバ4内に進入させる。そして、制御装置3は、搬送ロボットのハンドにスピンチャック5上の基板Wを保持させる。その後、制御装置3は、搬送ロボットのハンドをチャンバ4内から退避させる。これにより、処理済みの基板Wがチャンバ4から搬出される。
前述のように、リン酸処理工程(S3)において、リン酸水溶液および水の混合液がリン酸ノズル18内に供給される。また、基板W上に供給された100℃以上の高温のリン酸水溶液からは水分が蒸発するので、水分の蒸発量を考慮して、リン酸処理工程(S3)における、リン酸ノズル18に供給される水の混合比は比較的高く設定されている。
この場合、リン酸水溶液と水とが混ざり合うことによって、リン酸水溶液および水の混合液は突沸しながら、水蒸気を含んだ状態でリン酸ノズル18内を流通する。仮に、リン酸ノズル18の内部空間65に貯留空間70が設けられない構成であるとすれば、リン酸水溶液および水の混合液が水蒸気を含むために、リン酸水溶液および水の混合液のリン酸ノズル18からの吐出が不安定になり、リン酸ノズル18から、一時的に極めて勢い良くリン酸水溶液が噴出したり、また、液滴状でなくスプレー状に噴出したりすることがある。この場合、基板Wの上面にダメージを与えるおそれがあるだけでなく、スプレー状に噴射されたリン酸水溶液が急速に冷却されることにより、基板Wの上面に供給されるリン酸水溶液のエッチング力が低減するおそれがある。
第1実施形態によれば、リン酸ノズル18の内部空間65に貯留空間70が設けられている。リン酸ノズル18の内部空間65に供給されたリン酸水溶液および水の混合液は突沸状態であり、水蒸気を含んだ状態である。リン酸水溶液および水の混合液は、突沸しながら貯留空間70を吐出口68に向けて流通する。また、リン酸ノズル18には、気体導出配管51が接続されており、リン酸水溶液および水の混合液に含まれる水蒸気は、気体導出配管51を介してリン酸ノズル18外に排出される。
リン酸水溶液および水の混合液が貯留空間70に貯留されるので、貯留空間70を設けない場合と比較して、内部空間65におけるリン酸水溶液および水の混合液の滞留時間を長く確保できる。そのため、リン酸水溶液および水の混合液から水蒸気を良好に除去でき、その結果、水蒸気をほとんど含まない状態のリン酸水溶液および水の混合液を、吐出口68から吐出することができる。その結果、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出を連続流状に良好に行うことができ、これにより、基板Wへのリン酸水溶液および水の混合液の供給を安定的に行える。
また、リン酸ノズル18の貯留空間70を含む下空間72と、気体導出口69を含む上空間73とが、仕切り壁71によって上下に仕切られているので、内部空間65内を流通するリン酸水溶液および水の混合液が、気体導出口69を介して気体導出配管51内に流出することを抑制または防止できる。
また、リン酸水溶液および水の混合液が貯留空間70に比較的長い時間(0.1秒間以上)滞留されるので、当該混合液から、より多くの量の水蒸気を取り除くことができる。これにより、水蒸気がほぼ除去されたリン酸水溶液および水の混合液をリン酸ノズル18から吐出することができる。
前述の第1実施形態では、仕切り壁71が1枚である場合を例に挙げて示したが、仕切り壁は複数枚であってもよい。
図7は、リン酸ノズル18の変形例を模式的に示す断面図である。図(a)は、鉛直方向に沿って切断した図であり、図(b)は、図(a)の切断面線C−Cから見た図である。
図7に係る変形例に係るリン酸ノズル18において、ケーシング61は、上方から順に、第1仕切り壁171、第2仕切り壁172と、第3仕切り壁173とを有する。第1〜第3仕切り壁171〜173は、内部空間65において気体導出口69の下方でかつ貯留空間70よりも上方に配置されている。
各仕切り壁171,172,173は、側壁部62から水平に延出するD字板状(半円板状)をなし、その円弧状周面が側壁部62の内周面に接続している。D字板状の第1、第2および第3仕切り壁171,172,173によって、それぞれ三日月状(半円板状)の第1、第2および第3開口174,175,176形成される。隣り合う仕切り壁171,172,173は、対応する開口174,175,176が交互に反対向きになるように設けられている。そのため、上空間73と下空間72との間にはラビリンス状の流路177が形成されており、この流路177を介して、上空間73と下空間72とが連通している。流路177がラビリンス状をなしているので、下空間72にあるリン酸水溶液と水との混合液が、下空間72に進入することは困難である。そのため、リン酸水溶液および水の混合液が、気体導出口69を介して気体導出配管51内に流出することを、確実に防止できる。
なお、図7(a)では、複数の仕切り壁171,172,173が3枚である場合を例に示しているが、複数の仕切り壁は、2枚であってもよいし、4枚以上であってもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る基板処理装置200について説明する。基板処理装置200は、第1実施形態に係るリン酸供給装置6に代えてリン酸供給装置206を備える。図8は、本発明の第2実施形態に係るリン酸ノズル218を模式的に示す断面図である。図(a)は、鉛直方向に沿って切断した図であり、図(b)は、図(a)の切断面線D−Dから見た図である。
リン酸供給装置206は、スピンチャック5(図1参照)に保持されている基板Wに向けてリン酸水溶液を吐出するリン酸ノズル218と、リン酸タンク23(図1参照)と、リン酸配管21と、水配管22とを含む。リン酸供給装置206ではリン酸配管21を流通するリン酸水溶液、および水配管22を流通する水は、それぞれ混合部20(図1参照)を介さずに直接リン酸ノズル218に供給されている。そのため、リン酸供給装置206は、混合液配管19(図1参照)を備えていない。図8では、第2実施形態に係るリン酸ノズル218において、第1実施形態に係るリン酸ノズル18と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
リン酸ノズル218のケーシング61の側壁部62の下部分には、リン酸配管21からのリン酸水溶液が導入されるリン酸導入口(第1液導入口)201と、水配管22からの水が導入される水導入口(第2液導入口)202とが1つずつ形成されている。
リン酸導入口201は、側壁部62をその厚み方向に貫通する穴である。リン酸導入口201には、リン酸配管21の一端が接続されている。
水導入口202は、側壁部62をその厚み方向に貫通する穴である。水導入口202には、水配管22の一端が接続されている。リン酸導入口201および水導入口202は、水平方向に並置されている。
リン酸導入口201および水導入口202は、側壁部62において吐出口68よりも下方に配置されている。また、貯留空間70の全領域を含む下空間72は、混合液導入口66を有している。
リン酸配管21を流通するリン酸水溶液は、リン酸導入口201を通して内部空間65(より具体的には下空間72)に供給される。また、水配管22を流通する水は、水導入口202を通して内部空間65(より具体的には下空間72)に供給される。
下空間72に供給されたリン酸水溶液および水は、貯留空間70に貯留されながら、内部空間65を吐出口68に向けて流通する。供給されたリン酸水溶液および水は貯留空間70内で混合される。リン酸水溶液と水とは激しく反応し、リン酸水溶液および水の混合液は突沸状態になる。すなわち、リン酸水溶液と水との混合により水蒸気が発生し、リン酸水溶液および水の混合液は、水蒸気と混じり合った(水蒸気を含んだ)状態で貯留空間70を流通する。このとき、リン酸水溶液および水の混合液は、貯留空間70に、所定時間(0.1秒間以上)滞留する。
リン酸水溶液および水の混合液に含まれる水蒸気は、下空間72から上方の上空間73へと導かれる。水蒸気の発生のため、内部空間65は陽圧に保たれている。気体導出バルブ52は一連の処理中において常時開かれている。そのため、発生した水蒸気は、気体導出口69を通して気体導出配管51内に導かれ、気体導出配管51の他端から排気される。
リン酸水溶液および水の混合液が貯留空間70に貯留されるので、貯留空間70を設けない場合と比較して、内部空間65におけるリン酸水溶液および水の混合液の滞留時間を長く確保できる。そのため、リン酸水溶液および水の混合液から水蒸気を良好に除去でき、その結果、水蒸気をほとんど含まない状態のリン酸水溶液および水の混合液を、吐出口68から吐出することができる。その結果、リン酸ノズル18からのリン酸水溶液の吐出を連続流状に良好に行うことができ、これにより、基板Wへのリン酸水溶液および水の混合液の供給を安定的に行える。
次に、本発明の第3実施形態に係る基板処理装置300について説明する。基板処理装置300は、リン酸ノズル18に代えてリン酸ノズル318を備える。図9は、本発明の第3実施形態に係るリン酸ノズル318を模式的に示す断面図である。リン酸ノズル318は、第1実施形態に係るリン酸ノズル18に代えて用いられる。図8では、第3実施形態に係るリン酸ノズル318において、第1実施形態に係るリン酸ノズル18と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
リン酸ノズル318がリン酸ノズル18と相違する点は、吐出口として2つの吐出口(上吐出口(第2液導出口)301および下吐出口(第1液導出口)302)を設けた点である。また、吐出口301,302を選択的に開放可能なシャッタ(貯留空間切替手段)303を設けた点である。
リン酸ノズル318のケーシング61の側壁部62には、上吐出口301および下吐出口302が形成されている。上吐出口301および下吐出口302は、混合液導入口66よりも上方でかつ気体導出口39よりも下方の位置に、たとえば上下方向に並置されている。吐出口301,302は、混合液導入口66とは約90°周方向にずれた位置に配置されている。
上吐出口301は、側壁部62の内外面を貫通する穴である。上吐出口301は、外側に向かうに従って下方に向かうように斜め下方に延びている。
下吐出口302は、側壁部62の内外面を貫通する穴である。下吐出口302は、外側に向かうに従って下方に向かうように斜め下方に延びている。
図8では、上および下吐出口301,302が、混合液導入口66と同程度の口径を有している場合を図示しているが、上および下吐出口301,302が、混合液導入口66よりも大きな口径を有していてもよい。
シャッタ303は、上吐出口301および下吐出口302を外側から選択的に閉塞するものであり、上吐出口301を閉塞する上位置と、下吐出口302を閉塞する下位置との間で上下動可能に設けられている。シャッタ303には、シャッタ303を上下動させるためのシャッタ駆動機構(貯留空間切替手段)304が結合されている。
ケーシング61の内部空間65のうち、下吐出口302よりも下方の空間は、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を貯留可能な第1貯留空間305(図9(a)に破線のハッチングで示す)である。第1貯留空間305は円柱状の空間であり、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を、下吐出口302の高さに達する液位を上限として貯留する。第1貯留空間305の容積は、たとえば2cmであり、リン酸水溶液および水の混合液をリン酸ノズル18内に連続的に供給する場合において、第1貯留空間305を流通するリン酸水溶液および水の混合液が、第1貯留空間305に0.1秒間以上(たとえば、約0.125秒間)滞留する(一時的に貯留される)ような容積である。
ケーシング61の内部空間65のうち、上吐出口301よりも下方の空間は、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を貯留可能な第2貯留空間306(図9(b)に破線のハッチングで示す)である。第2貯留空間306は円柱状の空間であり、内部空間65に導入されたリン酸水溶液および水の混合液を、上吐出口301の高さに達する液位を上限として貯留する。第2貯留空間306は、第1貯留空間305よりも大容量である。
シャッタ303が上位置にあるとき(図9(a)参照)、上吐出口301が閉塞されると共に下吐出口302が開放される。この場合、内部空間65では、第1貯留空間305において、リン酸水溶液および水の混合液が貯留される。第1貯留空間305に溜められているリン酸水溶液は、下吐出口302から吐出される。
一方、シャッタ303が下位置にあるとき(図9(b)参照)、下吐出口302が閉塞されると共に上吐出口301が開放される。この場合、内部空間65では、第2貯留空間306において、リン酸水溶液および水の混合液が貯留される。第2貯留空間306に溜められているリン酸水溶液は、上吐出口301から吐出される。
リン酸ノズル318の内部空間65に一定の流量のリン酸水溶液および水の混合液を導入する場合において、内部空間65に第2貯留空間306が形成されているときには、第1貯留空間305が形成されているときと比較して、内部空間65に供給されたリン酸水溶液および水の混合液が吐出口301,302に至るまでの時間(滞留時間)が長く、そのため、貯留空間305,306に溜められているリン酸水溶液および水の混合液からの水分の蒸発量が多い。すなわち、内部空間65に第2貯留空間306が形成されている場合には、第1貯留空間305が形成されている場合と比較して、貯留空間305,306に溜められているリン酸水溶液および水の混合液のリン酸濃度が高くなる。したがって、シャッタ303を上下動させて閉塞状態にある吐出口301,302を切り替えることにより、内部空間65に形成される貯留空間を、第1および第2貯留空間305,306の間で選択的に切り換えることができ、これにより、流量調整バブル27,32を制御することなく、リン酸ノズル318から吐出されるリン酸水溶液の濃度を変えることができる。
より具体的には、リン酸処理工程(図6に示すステップS3)の開始直後は、制御装置3は、シャッタ303を下位置に配置した状態でリン酸配管21および水配管22を開くことにより、リン酸ノズル318の上吐出口301から高濃度のリン酸水溶液を吐出する。これにより、高濃度のリン酸水溶液が、基板Wの上面に供給される。その後、所定時間が経過すると、リン酸配管21および水配管22の開成状態を維持しながら、制御装置3は、シャッタ303を上位置に移動し、リン酸ノズル318の下吐出口302からリン酸水溶液を吐出することにより、リン酸ノズル318から吐出されるリン酸水溶液が、低濃度のものに切り換えられる。
これにより、リン酸処理工程(図6に示すステップS3)の開始当初だけ高濃度のリン酸水溶液を用い、エッチングの進行に従って、処理に用いられるリン酸水溶液の濃度を下げる制御を行うことができる。
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、第3実施形態において、シャッタ303は、下吐出口302だけを開閉するものであってもよい。
また、第1実施形態の図6に示す変形例に係る仕切り壁171〜173を、第2および第3実施形態に係るノズル218,318に適用してもよい。
また、第3実施形態を、第2実施形態とを組み合わせることもできる。すなわち、シャッタ303の上下動により、内部空間65に形成される貯留空間を、第1および第2貯留空間305,306の間で選択的に切り換える構成を、リン酸水溶液と水とを内部空間65で混合するノズル内混合型のリン酸ノズル218に適用することもできる。
また、第1〜第3実施形態に係るリン酸ノズル18,218,318では、液導出口として吐出口68,301,302を設けた場合を例に挙げて説明したが、ケーシング61に、液導出口を介して内部空間65と連通するノズル部分が設けられたリン酸ノズル18,218,318に、本発明を適用することもできる。この場合、吐出口はノズル部分の先端に開口し、液導出口は別個に設けられる。
また、基板処理装置1,200,300で行われる図6に示す処理例において、リン酸処理工程(S3)において、リン酸ノズル18からリン酸水溶液を連続吐出するものとして説明したが、リン酸水溶液は間欠的に吐出されるようになっていてもよい。
また、基板処理装置1,200,300で行われる図6に示す処理例において、リン酸処理工程(S3)を、基板W上からのリン酸水溶液の排出が抑制されつつ基板Wの上面にリン酸水溶液の液膜が保持される状態(パドル状態)で行うこともできる。この場合、基板W上にリン酸水溶液の液膜を形成した後に、基板W上へのリン酸水溶液の供給を一旦停止してもよい。
また、前述の各実施形態では、第1液および第2液の組合せとして、リン酸水溶液および水の組合せを例に挙げて説明したが、第1液および第2液の組合せとして、硫酸および過酸化水素水(この場合、混合液はSPM(Sulfuric Acid-Hydrogen Peroxide Mixture))や、硫酸およびオゾン水の組合せ(この場合、混合液は硫酸オゾン(硫酸にオゾンガスを溶解させて生成した液体))を例示することができる。
また、前述の各実施形態では、基板処理装置1,200,300が、円板状の基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置1,200,300は、液晶表示装置用基板などの多角形の基板Wを処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 基板処理装置
3 制御装置(貯留空間切替手段)
5 スピンチャック(基板保持手段)
18 リン酸ノズル(ノズル)
19 混合液配管
20 混合部
33 吸引配管
51 気体導出配管
65 内部空間
66 混合液導入口
68 吐出口(液導出口)
69 気体導出口
70 貯留空間
71 仕切り壁
72 下空間
73 上空間
171 第1仕切り壁
172 第2仕切り壁
173 第3仕切り壁
200 基板処理装置
201 リン酸導入口(第1液導入口)
202 水導入口(第2液導入口)
218 リン酸ノズル
300 基板処理装置
301 上吐出口(第2液導出口)
302 下吐出口(第1液導出口)
303 シャッタ(貯留空間切替手段)
304 シャッタ駆動機構(貯留空間切替手段)
305 第1貯留空間
306 第2貯留空間
318 リン酸ノズル
W 基板

Claims (10)

  1. 基板を保持する基板保持手段と、
    第1液および前記第1液と混ざり合うことにより気体を発生させる第2液が導入される液導入口と、前記液導入口よりも上方に配置され、前記基板保持手段に保持された基板に向けて、第1液と前記第2液との混合液を吐出する液導出口と、前記液導入口から流入した第1液および第2液を貯留しつつ前記液導出口へと導く貯留空間を含む内部空間と、前記内部空間内から前記気体を導出する気体導出口と、を有するノズルと、
    前記ノズルに接続され、第1液と第2液とが混ざり合うことにより前記内部空間に発生する前記気体を前記気体導出口を介して前記ノズル外に導出する気体導出配管とを含む、基板処理装置。
  2. 前記内部空間には、前記気体導出配管内への第1液および第2液の流出を規制する流出規制部が設けられている、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記気体導出口は前記液導出口よりも上方に配置されており、
    前記流出規制部は、前記内部空間を、前記前記液導入口および前記貯留空間を含む下空間と、当該下空間と連通し、前記気体導出口を含む上空間とに上下に仕切る仕切り壁を含む、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記貯留空間の容積と前記液導出口から貯留空間に流入する第1液および第2液の流量とは、前記内部空間を流通する第1液および第2液が0.1秒間以上前記貯留空間に滞留するような容積および流量に設定されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 第1液と、第2液とを混合させる混合部と、
    前記混合部で混合された混合液を前記ノズルに供給する混合液配管とをさらに含み、
    前記液導入口は、前記混合液配管に接続された混合液導入口を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記混合液配管には、前記混合液配管の内部を吸引する吸引配管が接続されている、請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記液導入口は、第1液が導入される第1液導入口と、前記第1液導入口とは別個に設けられ、第2液が導入される第2液導入口とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記第1液はリン酸水溶液であり、
    前記第2液は水である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記液導出口は、第1液導出口と、前記第1液導出口よりも上方に配置された第2液導出口とを含み、
    前記第1液導出口を開閉することにより、前記貯留空間を、前記液導入口から流入したリン酸水溶液および水を貯留しつつ前記第1液導出口へと導く第1貯留空間と、前記第1貯留空間よりも大容量に設けられ、前記液導入口から流入したリン酸水溶液および水を貯留しつつ前記第2液導出口へと導く第2貯留空間との間で切り替える貯留空間切替手段をさらに含む、請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 前記第1液は硫酸であり、
    前記第2液は過酸化水素水である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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