JP2009194090A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる基板処理方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置1は、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面にフッ硝酸を供給するためのフッ硝酸ノズル5と、スピンチャック4に保持されたウエハW上面の周縁部に向けてDIWを供給するためのDIWノズル7とを備えている。エッチング処理時には、フッ硝酸ノズル5からフッ硝酸が吐出されつつ、フッ硝酸ノズル5が往復移動される。フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の吐出と同時に、ウエハW上面の周縁部に、フッ硝酸を希釈するためのDIWが吐出される。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの基板の主面に対し、エッチング液を用いたエッチング処理を施すための基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体デバイスの製造工程では、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)に対して処理液を用いた液処理が行われる。このような液処理の一つは、エッチング液をウエハの主面に供給して行うエッチング処理である。ここでいうエッチング処理には、ウエハの主面(ウエハ自体またはウエハ上に形成された薄膜)にパターンを形成するためのエッチング処理、ウエハの主面の表層領域を均一に除去するためのエッチング処理のほか、エッチング作用を利用してウエハの主面の異物を除去する洗浄処理が含まれる。
ウエハの主面に対し処理液による処理を施すための基板処理装置には、複数枚のウエハに対して一括して処理を施すバッチ式のものと、ウエハを一枚ずつ処理する枚葉式のものとがある。枚葉式の基板処理装置は、たとえば、ウエハをほぼ水平姿勢に保持しつつ回転させるスピンチャックと、このスピンチャックに保持されているウエハの主面に向けて処理液を供給する処理液ノズルと、この処理液ノズルをウエハ上で移動させるノズル移動機構とを備えている。
たとえば、ウエハにおいてデバイスが形成されるデバイス形成面に対してエッチング処理を施したい場合には、ウエハはデバイス形成面を上向きにしてスピンチャックに保持される。そして、スピンチャックによって回転されるウエハの上面に処理液ノズルからエッチング液が吐出されるとともに、ノズル移動機構によって処理液ノズルが移動される。処理液ノズルの移動にともなって、ウエハの上面におけるエッチング液の着液点が移動する。この着液点を、ウエハの上面の回転中心と周縁部との間でスキャンさせることにより、ウエハの上面の全域にエッチング液を行き渡らせることができる。
特開2007−88381号公報
ところが、ウエハの上面の中央部に供給されたエッチング液は、ウエハの回転による遠心力を受けて、ウエハの上面の回転半径方向外方に向けて移動する。そのため、処理液ノズルからのエッチング液に加えて、上面の中央部から移動するエッチング液が与えられるウエハの上面の周縁部には、過剰な量のエッチング液が供給される。このため、エッチングレートは、ウエハの上面の周縁部の方が中央部よりも高くなり、ウエハの上面内に処理の不均一が生じるという問題がある。
本願発明者らは、枚葉式の基板処理装置を用いたエッチング処理によってウエハを薄型化(シンニング)する処理を検討してきた。より具体的には、ウエハの裏面(デバイスが形成されていない非デバイス形成面)を上方に向けるとともに、エッチング力の高いフッ硝酸が、エッチング液として、ウエハ裏面(上面)に供給される。フッ硝酸によってウエハ裏面の表層部のウエハ材料がエッチング除去され、これにより、ウエハが薄型化される。しかしながら、ウエハの薄型化のためのエッチング処理でも、前述したようにウエハ周縁部のエッチングレートが中央部のエッチングレートよりも高くなり、ウエハ裏面に対して均一なエッチング処理を実現することができなかった。
そこで、この発明の目的は、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、基板(W)を所定の回転軸線(C1)まわりに回転させる回転ステップ(S2)と、この回転ステップと並行して、基板の主面にエッチング液を供給するエッチング液供給ステップ(S4)と、前記回転ステップおよび前記エッチング液供給ステップと並行して、エッチング液を希釈するための希釈液を、前記主面の周縁部に着液するように前記主面に供給する希釈液供給ステップ(S4)とを含む、基板処理方法である。
この方法によれば、基板の主面にエッチング液が供給される。また、このエッチング液の供給と同時に、基板の主面の周縁部に着液するように希釈液が供給される。基板の主面に供給されたエッチング液は、基板の回転による遠心力を受けて、基板の回転半径方向外方に向けて移動し、基板の周縁部で希釈液により希釈される。そのため、基板の周縁部には、エッチング液成分の濃度が低いエッチング液が供給されるようになる。したがって、基板の主面の周縁部にエッチング液が過剰に供給されても、基板の主面の周縁部におけるエッチングレートを、基板の主面の中央部におけるエッチングレートとほぼ同程度に保つことができる。これにより、基板の主面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
請求項2記載の発明は、前記主面に供給されるエッチング液の着液位置(P)を、前記主面上の所定のスキャン経路(T)に沿って移動させる着液位置移動ステップ(S5)をさらに含む、請求項1記載の基板処理方法である。
この方法によれば、回転中の基板の主面をエッチング液の着液位置が移動するので、基板の主面における広範囲の領域に対して、エッチング液を直接供給することができる。そのため、基板の主面における広範囲の領域に、新鮮なエッチング液を作用させることができる。これにより、エッチングレートを全体的に高めることができる。
この場合、請求項3に記載のように、前記希釈液供給ステップは、前記スキャン経路における前記回転軸線から最も離れた位置(T2)よりも前記回転軸線に対して離れた前記主面上の位置(Q)に着液するように、前記希釈液を供給するステップ(S4)を含むことが好ましい。基板の主面における希釈液の着液位置が、エッチング液の着液位置の移動範囲よりも、前記回転軸線から離れているので、基板の主面に供給されたエッチング液が、基板の回転による遠心力を受けて基板の回転方向外方に向けて移動し、基板の周縁部に供給される希釈液と良好に混ざり合うようになる。このため、基板の周縁部に、エッチング液成分の濃度が低いエッチング液を供給することができる。
請求項4記載の発明は、基板(W)を保持しつつ、基板を所定の回転軸線(C1)まわりに回転させる基板回転手段(4)と、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(5)と、前記エッチング液供給手段によるエッチング液の供給と同時に、前記基板回転手段により回転される基板の前記主面に、前記エッチング液を希釈するための希釈液を、当該希釈液が前記主面の周縁部に着液するように供給する希釈液供給手段(7)とを含む、基板処理装置(1)である。
この構成によれば、請求項1に関連して述べた作用効果と同様な作用効果を達成することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を図解的に示す断面図である。
この基板処理装置1は、たとえばシリコンウエハからなる円形のウエハWにおけるデバイス形成領域側の表面とは反対側の裏面(非デバイス形成面)に対して、ウエハWのシンニング(薄型化)のためのエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液として、たとえばフッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)が用いられる。
この基板処理装置1は、隔壁(図示せず)により区画された処理室2内に、ウエハWをその裏面を上面としてほぼ水平姿勢に保持しつつ、ウエハWを鉛直軸線C1まわりに回転させる基板回転手段としてのスピンチャック4と、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面にフッ硝酸を供給するためのフッ硝酸ノズル(エッチング液供給手段)5と、スピンチャック4に保持されたウエハWの上面の中央部に向けてリンス液としてのDIW(deionized water:脱イオン化された水)を供給するための第1DIWノズル6と、スピンチャック4に保持されたウエハW上面の周縁部の着液点Q(図2参照)に向けて希釈液としてのDIWを供給するための第2DIWノズル(希釈液供給手段)7とを備えている。ウエハWの周縁部とは、たとえば、ウエハWの回転中心C(図2参照)を中心とし、ウエハWの半径の2/3程度の径を有する円(外径200mmのウエハWで、ウエハWの回転中心Cを中心とする半径70mm程度の円、外径300mmのウエハWで、ウエハWの回転中心Cを中心とする半径110mm程度の円)の外側の環状領域をいう。
スピンチャック4は、真空吸着式チャックである。このスピンチャック4は、ほぼ鉛直な方向に延びたスピン軸9と、このスピン軸9の上端に取り付けられて、ウエハWをほぼ水平な姿勢でその裏面(下面)を吸着して保持する吸着ベース10と、スピン軸9と同軸に結合された回転軸を有するスピンモータ11とを備えている。これにより、ウエハWの裏面が吸着ベース10に吸着保持された状態で、スピンモータ11が駆動されると、ウエハWがスピン軸9の中心軸線まわりに回転する。
フッ硝酸ノズル5は、たとえば連続流の状態でフッ硝酸を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック4の上方でほぼ水平に延びる第1アーム12の先端に取り付けられている。この第1アーム12は、スピンチャック4の側方でほぼ鉛直に延びた第1アーム支持軸13に支持されている。第1アーム支持軸13には、フッ硝酸ノズル駆動機構14が結合されており、このフッ硝酸ノズル駆動機構14の駆動力によって、第1アーム支持軸13を回転させて、第1アーム12を揺動させることができるようになっている。
フッ硝酸ノズル5には、フッ硝酸供給管17が接続されている。フッ硝酸供給管17には、フッ硝酸供給源からのフッ硝酸が供給されるようになっており、その途中部には、フッ硝酸ノズル5へのフッ硝酸の供給および供給停止を切り換えるためのフッ硝酸バルブ18が介装されている。
第1DIWノズル6は、たとえば連続流の状態でDIWを吐出するストレートノズルであり、スピンチャック4の上方で、その吐出口をウエハWの中央部に向けて配置されている。この第1DIWノズル6には、第1DIW供給管19が接続されており、DIW供給源からのDIWが第1DIW供給管19を通して供給されるようになっている。第1DIW供給管19の途中部には、第1DIWノズル6へのDIWの供給および供給停止を切り換えるための第1DIWバルブ20が介装されている。
第2DIWノズル7は、たとえば連続流の状態でDIWを吐出するストレートノズルであり、スピンチャック4の上方でほぼ水平に延びる第2アーム22の先端に取り付けられている。この第2アーム22は、スピンチャック4の側方でほぼ鉛直に延びた第2アーム支持軸23に支持されている。第2アーム支持軸23には、第2DIWノズル駆動機構24が結合されており、この第2DIWノズル駆動機構24の駆動力によって、第2アーム支持軸23を回転させて、第2アーム22を揺動させることができるようになっている。
第2DIWノズル7には、第2DIW供給管27が接続されている。第2DIW供給管27にDIW供給源から室温(基板処理装置1内の室温(たとえば25℃))のDIWが供給されるようになっている。第2DIW供給管27の途中部には、第2DIWノズル7へのDIWの供給および供給停止を切り換えるための第2DIWバルブ28が介装されている。
図2は、エッチング処理時における基板処理装置1の図解的な平面図である。
エッチング処理時には、フッ硝酸ノズル5からフッ硝酸が吐出されつつ、フッ硝酸ノズル5が、ウエハWの回転半径に沿って、ウエハWの回転中心Cに近接する近接位置T1と、この近接位置T1よりもウエハWの回転半径方向外方に位置する離隔位置T2との間を往復移動(スキャン)される。近接位置T1は、着液したフッ硝酸がウエハW上で拡がって回転中心Cを通過することができるように定めた位置であり、回転中心C(鉛直軸線C1)から間隔L1だけ隔てられている。また、離隔位置T2は、回転中心C(鉛直軸線C1)から間隔L2だけ隔てられている。たとえば外径300mmのウエハWにエッチング処理を施す場合には、間隔L1としてたとえば10mm程度が、間隔L2としてたとえば35mm程度が適当である。このエッチング処理では、フッ硝酸のウエハWの上面における着液点Pは、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状の軌道のうち、近接位置T1から離隔位置T2に至る範囲を円弧状または直線状の経路(スキャン経路T)を描きつつ移動する。
一方、エッチング処理時には、第2DIWノズル7がウエハW周縁部の所定の吐出位置(図2に示す着液点Qの上方位置)に、その吐出口から吐出されたDIWが着液点Qに着液するように配置される。着液点Qは、スキャン経路Tに沿う回転半径の延長線上に、ウエハWの回転中心(回転中心軸線C1)に対し、この離隔位置T2よりも離れた位置であり、回転中心C(鉛直軸線C1)から間隔L3だけ隔てられている。たとえば外径300mmのウエハWにエッチング処理を施す場合には、間隔L3としてたとえば110〜120mm程度が適当である。
図3は、基板処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
この基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置50を備えている。
この制御装置50には、スピンモータ11、フッ硝酸ノズル駆動機構14、第2DIWノズル駆動機構24、フッ硝酸バルブ18、第1DIWバルブ20および第2DIWバルブ28などが、制御対象として接続されている。
図4は、基板処理装置1におけるウエハWの処理の一例を示すフローチャートである。
未処理のウエハWが、図示しない搬送ロボットによって処理室2内に搬入されて、スピンチャック4に受け渡される(ステップS1)。このとき、フッ硝酸ノズル5および第2DIWノズル7は、スピンチャック4の側方の退避位置に退避させられている。また、フッ硝酸バルブ18、第1DIWバルブ20および第2DIWバルブ28は、いずれも閉状態に制御されている。
ウエハWがスピンチャック4へ受け渡された後、制御装置50は、スピンモータ11を駆動して、スピンチャック4をエッチング処理回転速度(たとえば100rpm)で等速回転させる(ステップS2)。また、制御装置50は、フッ硝酸ノズル駆動機構14を駆動して、フッ硝酸ノズル5をウエハWの上方へと移動させる(ステップS3)。さらに、制御装置50は、第2DIWノズル駆動機構24を駆動して、第2DIWノズル7を吐出位置(図2に示す着液点Qの上方位置)へと移動させる(ステップS3)。
フッ硝酸ノズル5がウエハWの上方に到達すると、制御装置50は、フッ硝酸バルブ18を開き、フッ硝酸ノズル5からフッ硝酸を吐出させる(ステップS4)。また、第2DIWノズル7が吐出位置(図2に示す着液点Qの上方位置)に到達すると、制御装置50は、第2DIWバルブ28を開き、第2DIWノズル7からDIWを吐出させる(ステップS4)。
また、制御装置50は、フッ硝酸ノズル駆動機構14を駆動して、第1アーム12を揺動し、フッ硝酸ノズル5を等速で往復移動させる(ステップS5)。ウエハWの上面における着液点Pは、近接位置T1と離隔位置T2との間を、スキャン経路T(図2参照)に沿って往復スキャンする。往復移動時におけるフッ硝酸ノズル5の速度は、たとえば150mm/secである。その後、予め定めるエッチング処理時間が経過するまで、フッ硝酸の着液点Pの往復スキャンが繰り返し行われる。この往復スキャン中におけるフッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の吐出流量は、一定(たとえば0.85L/min)に保たれている。回転状態にあるウエハWの上面をフッ硝酸の着液点Pが移動するので、ウエハWの上面上における広範囲の領域に、新鮮なフッ硝酸が直接供給される。フッ硝酸ノズル5からウエハWの上面に供給されたフッ硝酸は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの回転半径方向に向けて移動する。着液点PがウエハW上のスキャン経路T上のいずれにあってもウエハWの周縁部にフッ硝酸が到達するから、結果として、ウエハW周縁部におけるエッチングレートが過剰になるおそれがある。
一方、第2DIWノズル7から吐出されたDIWは、ウエハWの上面の着液点Qに着液する。このエッチング処理を通じて、第2DIWノズル7は吐出位置(図2に示す着液点Qの上方位置)に固定されており、着液点Qの移動はない。第2DIWノズル7からのDIWの吐出流量は一定(たとえば2.0L/min)に保たれている。回転中のウエハWの周縁部にDIWが供給されるので、円環状のウエハW周縁部の全域にDIWが供給される。
ウエハWの上面におけるDIWの着液点Qが、フッ硝酸の着液点Pのスキャン範囲よりも、ウエハWの回転中心C(鉛直軸線C1)から離れた位置に供給される。そのため、ウエハWの上面に供給されたフッ硝酸が、ウエハWの回転による遠心力を受けてウエハWの回転方向外方に向けて移動し、ウエハW上面の周縁部に供給されたDIWと混ざり合う。このため、ウエハWの周縁部には、フッ硝酸成分の濃度が低いフッ硝酸が供給されるようになる。
シリコンウエハからなるウエハWに対するフッ硝酸を用いたシンニング(エッチング処理)では、フッ硝酸とウエハWの上面との反応により発熱が生じ、ウエハWの上面が高温(たとえば70℃)に昇温する。一方、この実施形態では、第2DIWノズル7からウエハW上面の周縁部に室温のDIWが供給されている。このため、第2DIWノズル7からのDIWによってウエハWの周縁部が冷却される。
エッチング処理を所定時間(たとえば300秒間)だけ行った後、制御装置50は、フッ硝酸バルブ18を閉じ、フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の吐出を停止させる。また、制御装置50は、フッ硝酸ノズル駆動機構14を駆動して、フッ硝酸ノズル5をスピンチャック4の側方の退避位置に退避させる。制御装置50は、第2DIWバルブ28を閉じ、第2DIWノズル7からのDIWの吐出を停止させる。さらにまた、制御装置50は、第2DIWノズル駆動機構24を駆動して、第2DIWノズル7をスピンチャック4の側方の退避位置に退避させる。
次に、スピンチャック4の回転が継続されつつ、制御装置50は、第1DIWバルブ20を開いて、第1DIWノズル6から、回転状態のウエハWの上面の中央部に向けてDIWを供給する(ステップS6)。これにより、ウエハW上のフッ硝酸が洗い流されて、ウエハWにリンス処理が施される。このリンス処理における第1DIWノズル6からのDIWの吐出流量は、たとえば2.0L/minである。
このリンス処理を所定時間(たとえば60秒間)行った後に、制御装置50は、第1DIWバルブ20を閉じてリンス処理を終了させる。制御装置50は、さらにスピンモータ11を制御して、スピンチャック4の回転速度を所定の乾燥回転速度(1000〜2000rpm程度)に加速する。これによって、ウエハWの上面のDIWが遠心力によって振り切られ、ウエハWがスピンドライされる(ステップS7)。
スピンドライを所定時間(たとえば30秒間)行った後、制御装置50は、スピンモータ11を制御して、スピンチャック4の回転を停止させる。その後、処理済みのウエハWが、搬送ロボットによって処理室2から搬出される(ステップS8)。
次に、実施例および比較例について説明する。
回転状態にある外径300mmのシリコンウエハからなるウエハWの上面(裏面)に対し、図1に示すスキャンノズルの形態に構成されたフッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸を供給して、シンニングのためのエッチング処理を施す試験を行った。
このエッチング試験では、フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の着液点Pを、前述の図2に示すスキャン経路Tに沿って、回転中心Cから10mm隔てた近接位置T1と、回転中心Cから35mm隔てた離隔位置T2との間で往復スキャンさせた。硝酸とフッ酸とを体積比5:1の比率で混合して作製したフッ硝酸を、2.0L/minの流量でフッ硝酸ノズル5からウエハWに吐出させた。エッチング処理中におけるフッ硝酸ノズル5の移動速度はたとえば26mm/secであり、エッチング処理時におけるウエハWの回転速度は100rpmであった。エッチング処理時間は300秒間であった。そして、ウエハWのエッチングレートの面内分布(半径方向位置とエッチングレートとの関係)を求めた。
実施例では、基板処理装置1を用いてエッチング処理を行った。エッチング処理中における第2DIWノズル7からのDIWの吐出流量は2.0L/minであった。また、第2DIWノズル7から吐出されるDIWの液温は、25℃であった。
比較例では、基板処理装置1から第2DIWノズル7を省略した構成を用いてエッチング処理を行った。つまり、エッチング処理時に、ウエハWの周縁部にDIWを供給させなかった。
図5に、実施例および比較例のエッチング試験の結果を示す。図5は、エッチング試験におけるエッチングレートの面内分布を示すグラフであり、横軸はウエハWの回転中心Cからの距離(y)を示しており、縦軸はエッチングレートを示している。
比較例では、エッチングレートは、ウエハWの周縁部(ウエハWの回転中心Cを中心とする半径110mmの円外の環状領域)が中央部よりも高くなっている。とくに、ウエハWの回転中心Cから120mmよりも外側で、極めて高いエッチングレートを示している。
一方、実施例では、ウエハWの周縁部でエッチングレートが若干高くなっているものの、比較例と比べるとそのレートは低い。
図5から、実施例においてウエハWの周縁部における過剰な高エッチングレートを抑制できたことが理解される。
以上のとおり、この実施形態では、ウエハWの上面にフッ硝酸が供給される。また、このフッ硝酸の供給と同時に、ウエハW上面の周縁部に着液するようにDIWが供給される。ウエハWの上面に供給されたフッ硝酸は、ウエハWの回転による遠心力を受けてウエハWの回転半径方向外方に向けて移動し、ウエハWの周縁部でDIWにより希釈される。そのため、ウエハWの周縁部には、フッ硝酸成分の濃度が低いフッ硝酸が供給されるようになる。したがって、ウエハW上面の周縁部におけるエッチングレートを、ウエハW上面の中央部におけるエッチングレートとほぼ同程度に保つことができる。これにより、ウエハWの上面に対して均一なエッチング処理を施すことができる。
また、第2DIWノズル7からの室温のDIWによってウエハWの周縁部が冷却される。そのため、ウエハWの周縁部における過剰な昇温が抑えられる。これにより、ウエハW周縁部における過剰な高エッチングレートを抑制することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
また、前記の実施形態では、希釈液としてDIWを用いる場合を例にとって説明したが、DIWに限らず、炭酸水、イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などを希釈液用いることもできる。
また、これらの液でフッ硝酸を希釈した希フッ硝酸を、希釈液として用いることもできる。この場合、希フッ硝酸のフッ硝酸成分の濃度が、フッ硝酸ノズル5から吐出されるフッ硝酸のフッ硝酸成分濃度より低いものである必要がある。
また、第2DIWノズル7から、室温よりも低温(たとえば18℃)に温度調節されたDIWを吐出させてもよい。このようにすれば、ウエハW周縁部におけるエッチングレートを、より低く抑えることができる。
また、前記の実施形態では、第2DIWノズル7からのDIWの着液点Qを、スキャン経路Tに沿う回転半径の延長線上に設定したが、着液点Qはこの位置に限られず、ウエハWの上面の周縁部であれば任意の位置に設定することができる。
また、第2DIWノズル7を、スキャンノズルの構成ではなく、ウエハWの上面上の着液点Qを向けて固定配置した固定ノズルとして構成することもできる。
また、前記の実施形態では、フッ硝酸ノズル5からのフッ硝酸の着液点Pを、ウエハWの面内においてDIWの着液点Qよりも内側の所定範囲内でスキャンさせているが、ウエハWの周端位置までスキャンさせてもよいし、ウエハWの周端位置を超えてその外方までスキャンさせてもよい。
また、フッ硝酸ノズル5を一方向スキャンさせるものであってもよい。一方向スキャンとは、この場合、一方向へのノズル移動時にのみフッ硝酸をノズル5から吐出し、他方向へのノズル移動時にはノズル5からのフッ硝酸の吐出を停止することをいう。
また、前述の実施形態では、ウエハWに対し、ウエハWのシンニングのためのエッチング処理を施す基板処理装置1を例にとって説明したが、たとえば酸化膜シリコンウエハからなる円板状のウエハWにおけるデバイス形成領域側の上面(下面)に対して、酸化膜の除去のためのエッチング処理を施す構成であってもよい。かかる場合、エッチング液としてたとえばフッ酸が用いられることが望ましい。また、ウエハWの窒化膜の除去のためのエッチング処理を施す場合には、エッチング液として燐酸を用いることもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。 エッチング処理時における基板処理装置の図解的な平面図である。 図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 図1に示す基板処理装置におけるウエハ処理の一例を示すフローチャートである。 エッチング試験におけるエッチングレートの面内分布を示すグラフである。
符号の説明
1 基板処理装置
4 スピンチャック(基板回転手段)
5 フッ硝酸ノズル(エッチング液供給手段)
7 第2DIWノズル(希釈液供給手段)
C1 鉛直軸線(回転軸線)
P 着液点(着液位置)
Q 着液点(着液位置)
T スキャン経路
T2 離隔位置
W ウエハ(基板)

Claims (4)

  1. 基板を所定の回転軸線まわりに回転させる回転ステップと、
    この回転ステップと並行して、基板の主面にエッチング液を供給するエッチング液供給ステップと、
    前記回転ステップおよび前記エッチング液供給ステップと並行して、エッチング液を希釈するための希釈液を、前記主面の周縁部に着液するように前記主面に供給する希釈液供給ステップとを含む、基板処理方法。
  2. 前記主面に供給されるエッチング液の着液位置を、前記主面上の所定のスキャン経路に沿って移動させる着液位置移動ステップをさらに含む、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記希釈液供給ステップは、前記スキャン経路における前記回転軸線から最も離れた位置よりも前記回転軸線に対して離れた前記主面上の位置に着液するように、前記希釈液を供給するステップを含む、請求項2記載の基板処理方法。
  4. 基板を保持しつつ、基板を所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面にエッチング液を供給するエッチング液供給手段と、
    前記エッチング液供給手段によるエッチング液の供給と同時に、前記基板回転手段により回転される基板の前記主面に、前記エッチング液を希釈するための希釈液を、当該希釈液が前記主面の周縁部に着液するように供給する希釈液供給手段とを含む、基板処理装置。
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