JP6219345B2 - ヒンジ - Google Patents

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Description

本発明は、本体に対して扉を開閉可能にするヒンジに関し、特に開いた扉を任意の位置に保持できるヒンジに関する。
例えばパチンコ、スロットマシン等の遊技機には、内部の機器を点検するために、開いた扉を任意の位置に保持できる所謂フリーストップ機能付きのヒンジが使用される。フリ―ストップ機能付きのヒンジとして、特許文献1には、本体に取り付けられる本体側部材と、扉に取り付けられる扉側部材と、本体側部材と扉側部材を連結する関節継手として2本のリンクと、2本のリンクの合計4つの端部のうち少なくとも一つに配置される摩擦力発生部と、を備える。
摩擦力発生部は、本体側部材又は扉側部材に固定された枢軸と、枢軸に嵌められるプラスチック製筒体と、プラスチック製筒体の外周を取り巻くヘアピン形の板バネと、板バネをリンクに固定するボルトと、を備える。ボルトを締め、板バネでプラスチック製筒体を締め付けると、枢軸とプラスチック製筒体との間に摩擦力が発生する。この摩擦力がリンクの回転に抵抗するので、リンク、最終的には扉を任意の角度で保持することができる。
実用新案登録第3188391号公報
しかし、特許文献1に記載のヒンジにあっては、扉が開き位置にあるときから閉じ位置にあるまでほぼ一定の摩擦力が発生するという課題がある。扉の閉じ位置近傍で摩擦力を小さくことができないので、扉を完全に閉じるのが困難である。
そこで本発明は、扉の閉じ位置近傍で摩擦力を小さくすることができるヒンジを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、本体に取り付けられる本体側部材と、扉に取り付けられ、前記本体側部材に関節継手を介して連結される扉側部材と、一端部が前記本体側部材に回転可能に支持される第一アームと、一端部が前記扉側部材に回転可能に支持され、他端部が前記第一アームに回転可能に連結される第二アームと、前記第一アームの他端部と前記第二アームの前記他端部に設けられ、摩擦力を発生させて前記第一アームに対する前記第二アームの相対的な回転に抵抗する摩擦力発生部と、を備え、前記扉側部材の閉じ位置近傍において、前記第一アームと前記第二アームのなす角度を略一定にするヒンジである。
本発明によれば、扉の閉じ位置近傍において、第一アームと第二アームとのなす角度を略一定にすることができる。第一アームの他端部と第二アームの他端部に摩擦力発生部を設けることで、扉の閉じ位置近傍で摩擦力を小さくすることができる。
本発明の一実施形態のヒンジが使用される遊戯機の斜視図である(扉が閉じ位置にあるとき)。 本実施形態のヒンジが使用される遊戯機の斜視図である(扉が85度開いた状態)。 遊戯機の水平断面図(ヒンジの側面図)である(図3(a)は扉が閉じ位置にあるとき、図3(b)は閉じ位置から扉が85度開いた状態、図3(c)は扉が開き位置にあるときを示す)。 本実施形態のヒンジの斜視図である(図4(a)は扉側部材が85度開いた状態、図4(b)は扉側部材が10度開いた状態、図4(c)は扉側部材が閉じ位置にあるときを示す)。 本実施形態のヒンジの平面図である。 本実施形態のヒンジの分解斜視図である(第一及び第二アーム、摩擦力発生部のみを分解した斜視図)。 本実施形態のヒンジの分解斜視図である(ヒンジの全体を分解した斜視図)。 扉側部材の開き角度に伴う本実施形態のヒンジの動作図である(図8(a)は扉側部材の開き角度が85度のとき、図8(b)は扉側部材の開き角度が45度のとき、図8(c)は扉側部材の開き角度が10度のときを示す)。 扉側部材の閉じ位置近傍における本実施形態のヒンジの動作図である(図9(a)は扉側部材の開き角度が3度のとき、図9(b)は扉側部材の開き角度が1度のとき、図8(c)は扉側部材の開き角度が−2度のときを示す)。 本実施形態のヒンジを上蓋付きキャビネットに使用した例を示す斜視図である。 本実施形態のヒンジを上開き扉付きキャビネットに使用した例を示す斜視図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態のヒンジを詳細に説明する。ただし、本発明のヒンジは、種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明の範囲を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
図1は、本実施形態のヒンジが使用される遊戯機の斜視図を示す。図1は、扉2が閉じた状態を示し、図2は、閉じ位置から扉2が85度開いた状態を示す。遊戯機は、本体1と、扉2と、を備える。扉2の前面には、シリンダ錠3が設けられる。シリンダ錠3に鍵をさし、鍵を回転させると扉2を開くことができる。図2に示すように、本体1は、前面が開口した箱形である。扉2は後面が開口した深さの浅い箱形である。例えばストッロマシンの場合、本体1には、複数のリール、回路基板等が収容される。扉2には、複数のリールを表示させる表示窓、スタートレバー、リールを停止するためのストップボタン、ゲームを演出する液晶表示体等が収容される。なお、以下においては、説明の便宜上、特に明示がない限り、遊戯機を前方から見たときの方向を用いて、各部の構成を説明する。
図2に示すように、本体1の前面側の一側部(図2における左側部)には、上下一対のヒンジ4を介して扉2が水平方向に回転可能に支持される。扉2が自重によって閉じるように、本体1の前面は垂直面に対して所定角度(例えば10度)だけ傾斜している。ヒンジ4の枢軸も垂直面に対して所定角度だけ傾斜している。
本体1の前面側の他側部(図2において右側部)と扉2の背面側の他側部には、施錠装置8が設けられる。施錠装置8は、本体1に設けられる本体側ユニット6と、扉2に設けられる扉側ユニット7と、を備える。本体側ユニット6には、一対の鉤部材9a,9bを有する可動板が上下方向に移動可能に組み込まれる。扉側ユニット7には、一対の鉤部材9a,9bに係合可能な一対のロック部材10a,10bが設けられる。扉2を閉めると、扉側ユニット7のローラ11が可動板を上方向に移動させる。扉2の閉じ位置では、ローラ11が可動板を通過し、可動板がその自重によって下方に移動する。これにより、可動板の一対の鉤部材9a,9bが一対のロック部材10a,10bに係合し、扉2が閉じ位置に保持される。閉じ位置にある扉2を開くときは、鍵で扉2のシリンダ錠3を回し、解錠操作板12を介して可動板を上方向に移動させる。これにより、一対の鉤部材9a,9bと一対のロック部材10a,10bの係合が解除されて、扉2を開くことが可能になる。なお、施錠装置8の詳細な構成は、出願人が提案した特許第5297781号に記載されている。
図3は、遊戯機の水平断面図(ヒンジの側面図)を示す。図3(a)は扉2が閉じ位置にあるときを示し、図3(b)は閉じ位置から扉2が85度開いた状態を示し、図3(c)は扉2が開き位置にあるときを示す。図3(c)に示すように、ヒンジ4は、本体1に取り付けられる本体側部材21と、扉2に取り付けられる扉側部材22と、本体側部材21と扉側部材22とを連結する関節継手としての第一及び第二リンク23,24(2本のリンク)とを備える。第一リンク23は、一端部が本体側部材21に枢軸13を介して回転可能に連結され、他端部が扉側部材22に枢軸14を介して回転可能に連結される。第二リンク24は、一端部が本体側部材21に枢軸15を介して回転可能に連結され、他端部が扉側部材22に枢軸16を介して回転可能に連結される。本体側部材21、扉側部材22、第一リンク23、第二リンク24で四節回転連鎖が構成される。このヒンジ4は、スライドヒンジとも呼ばれ、扉2と本体1との干渉を避けるように扉2を前方に持ち出しながら回転させることができる。
本体側部材21には、第一アーム31の一端部が枢軸13を介して回転可能に支持される。第一アーム31の枢軸13と第一リンク23の枢軸13とは兼用される。扉側部材22には、第二アーム32の一端部が枢軸17を介して回転可能に支持される。第一アーム31の他端部と第二アーム32の他端部とは、枢軸18を介して互いに回転可能に連結される。第一アーム31の他端部及び第二アーム32の他端部には、摩擦力を発生させて第一アーム31に対する第二アーム32の相対的な回転に抵抗する摩擦力発生部33(図4参照)が設けられる。
図4は、ヒンジ4の斜視図を示す。図4(a)は扉側部材22が85度開いた状態を示し、図4(b)は扉側部材22が10度開いた状態を示し、図4(c)は扉側部材22が閉じ位置にあるときを示す。上記のように、本体側部材21には、第一アーム31が枢軸13を介して回転可能に支持される。扉側部材22には、第二アーム32が枢軸17を介して回転可能に支持される。第一アーム31と第二アーム32とは枢軸18を介して連結されており、第一アーム31と第二アーム32との連結部には、摩擦力発生部33が配置される。図4(c)に示すように、扉2の閉じ位置において、摩擦力発生部33は本体側部材21のウェブ42b(本体1から最も離れた端面)を超えて本体1側(図4(c)の下側)に位置する。
図5のヒンジの平面図に示すように、摩擦力発生部33が本体側部材21に干渉しないように、摩擦力発生部33は本体側部材21の片側(図5の下側)にのみ配置される。ただし、摩擦力発生部33が本体側部材21に干渉しなければよく、第一及び第二アーム31,32、摩擦力発生部33を本体側部材21の両側に配置することもできる。
図6及び図7のヒンジ4の分解斜視図を参照して、ヒンジ4の詳細な構成を説明する。図6は、第一及び第二アーム31,32、摩擦力発生部33のみを分解した斜視図を示し、図7は、ヒンジ4の全体を分解した斜視図を示す。
図6に示すように、本体側部材21は、本体1に取付けられるマウンティングプレート41と、マウンティングプレート41に着脱可能に取り付けられるヒンジ本体42と、を備える。第一アーム31は、一端部がヒンジ本体42の側板42aに枢軸13を介して回転可能に支持される。枢軸13は、ヒンジ本体42の一対の側板42aに掛け渡される。第一アーム31の一端部の孔31aには、枢軸13が貫通する軸受43が嵌められる。第一アーム31は軸受43と一緒に枢軸13の回りを回転する。第一アーム31は、一端部から他端部に至る途中が折り曲げられていて、一端部と他端部との間に段差31bが形成される。段差31bによって第一アーム31の他端部がヒンジ本体42の側板42aから離れる。摩擦力発生部33とヒンジ本体42との干渉を避けるためである。第一アーム31の他端部の孔31cには、枢軸18が嵌められる。第二アーム32は、一端部が扉側部材22のブラケット22dに枢軸17を介して回転可能に支持される。第二アーム32の一端部の孔32aには、枢軸17が貫通する軸受44が嵌められる。第二アーム32は、軸受44と一緒に枢軸17の回りを回転する。第二アーム32の他端部の孔32bには、枢軸18が貫通する。
摩擦力発生部33は、第一アーム31と第二アーム32との間に介在する摩擦板45と、第一アーム31と第二アーム32との間に摩擦板45を締め付ける締付け手段としての弾性体47と、を備える。第一アーム31と弾性体47との間にも、これらの直接的な接触を避けるために摩擦板46が介在する。枢軸18は、摩擦板45,46及び弾性体47を貫通する。弾性体47は、皿バネ、又は周方向に波が形成された円環形の板バネからなる。弾性体47は、枢軸18のフランジと摩擦板46との間に介在し、第二アーム32、摩擦板45、第一アーム31、摩擦板46を軸方向に締め付ける。摩擦力発生部33によって、第一アーム31と第二アーム32との間に摩擦力が発生する。
なお、摩擦力発生部33の構成は上記の実施形態に限られない。例えば摩擦力発生部を、第一アームに固定された枢軸と、枢軸と一体のプラスチック製筒体と、プラスチック製筒体の外周を取り巻くヘアピン形の板バネと、板バネを第二アームに固定するボルトと、から構成することもできる。この場合、板バネでプラスチック製筒体を締め付けると、板バネとプラスチック製筒体との間に摩擦力が発生する。また、摩擦力発生部材を、第一アームに固定された枢軸と、枢軸に回転不能に嵌まれる筒体と、から構成することもできる。筒体を第二アームの孔に回転可能に圧入すれば、筒体と第二アームとの間に摩擦力が発生する。
図7に示すように、ヒンジ本体42は、マウンティングプレート41にワンタッチで着脱される。マウンティングプレート41は、プレート本体49と、プレート本体49に支持軸49dを介して回転可能に支持されるロックレバー48と、を備える。プレート本体49は、一対の側板49aと、側板49aの上端部(図7の上端部)間に架け渡されたウェブ49bと、一対の側板49aの下端部から離間するように曲げられた一対の取付け板49cと、を備える。取付け板49cには、プレート本体49を本体1に取り付けるためのねじの通る孔が開けられる。側板49aの長さ方向の一端部には、支持軸41aが架け渡される。
側板49aの長さ方向の他端部には、支持軸49dを介してロックレバー48が回転可能に支持される。ロックレバー48は、図示しないトーションバネによって、図7中時計方向に回転付勢される。ロックレバー48の係止突起48aがプレート本体49の側板49aに突き当たることによって、ロックレバー48のそれ以上の回転が制限される。ロックレバー48には、カム面48bが形成される。カム面48bの形状は後述する。
ヒンジ本体42は、一対の側板42aと、側板42aの上端部間に架け渡されたウェブ42bと、を有して、断面U字形に形成される。側板42aの下端には、開放溝42cが形成される。開放溝42cにプレート本体49の支持軸41aを挿入することで、ヒンジ本体42がプレート本体49に回転可能に引っ掛かる。ヒンジ本体42の側板42aには、第一リンク23及び第一アーム31を回転可能に支持する枢軸13が架け渡される。側板42aの長さ方向の一端部には、第二リンク24を回転可能に支持する枢軸15が架け渡される。側板42aの長さ方向の他端部には、係合軸51が架け渡される。
ヒンジ本体42をマウンティングプレート41に引っ掛け、マウンティングプレート41に向かって押し込むと、ヒンジ本体42の係合軸51がロックレバー48のカム面48bに当接する。この状態でさらに、ヒンジ本体42を押し込むと、ロックレバー48が反時計方向に回転し、係合軸51がカム面48bを乗り越える。すると、今度はロックレバー48が時計方向に回転し、係合軸51を掴む。これにより、ヒンジ本体42がマウンティングプレート41に取り付けられる。ヒンジ本体42を取り外すときは、ロックレバー48を反時計方向に回転させればよい。ヒンジ本体42には、ロックレバー48に係合してロックレバー48の誤動作を防止する線状バネ53が取り付けられる。
なお、上記実施形態では、ヒンジ本体42とマウンティングプレート41とを着脱自在にする例を説明したが、ヒンジ本体42をマウンティングプレート41に一体にすることもできるし、ヒンジ本体42の位置が調整可能なように、ヒンジ本体42とマウンティングプレート41との間に位置調整部材を介在させることもできる。
扉側部材22は、一対の側板22aと、側板22aの下端部間に架け渡されたウェブ22bと、一対の側板22aの上端部から離間するように曲げられた一対の取付け板22cと、を備える。取付け板22cには、扉側部材22を扉2に取り付けるためのねじの通し孔が開けられる。一方の取付け板22cには、ブラケット22dが折り曲げて形成される。ブラケット22dには、第二アーム32が枢軸17を介して回転可能に支持される。側板22aには、第一リンク23を回転可能に支持する枢軸14、第二リンク24を回転可能に支持する枢軸16が架け渡される。側板22aの内側には、第二リンク24の側面に接して第二リンク24が回転するのを案内する樹脂製の案内板52が配置される。ウェブ22bには、第二リンク24との干渉を避けるための四角形の切欠き22b1が形成される。
第一リンク23は、一対の側板23aと、側板23aの上端部に架け渡されたウェブ23bと、を有して、断面U字形に形成される。第一リンク23の一端部は、ヒンジ本体42の一対の側板42aの内側に配置される。第一リンク23の一端部は、枢軸13を介してヒンジ本体42に回転可能に支持される。第一リンク23の他端部は、第二リンク24の一対の側板24aの内側に配置される。第一リンク23の他端部は、枢軸14を介して扉側部材22に回転可能に支持される。
第二リンク24は、一対の側板24aと、側板24aの上端部に架け渡されたウェブ24bと、を有して、断面U字形に形成される。第二リンク24の一端部は、ヒンジ本体42の一対の側板42aの内側に配置される。第二リンク24の一端部は、枢軸15を介してヒンジ本体42に回転可能に支持される。第二リンク24の他端部は、扉側部材22の側板22aの内側に配置される。第二リンク24の他端部は、枢軸16を介して扉側部材22に回転可能に支持される。
図8及び図9は、扉側部材22の開き角度に伴うヒンジの動作図を示す。図8、図9の右側の数字が扉側部材22の開き角度を示す。図8、図9には、扉側部材22の開き角度が85度、45度、10度、3度、1度、−2度の場合が示される。扉側部材22の開き角度は、扉2の開き角度に一致する。ただし、扉2を完全に閉めることができるように、扉側部材22の開き角度にはマージンが設けられる。すなわち、図9(c)に示すように、扉2が閉じ位置にあっても、扉側部材22はさらに2度だけ閉じ方向に回転できる。
上記のように、ヒンジ本体42、扉側部材22、第一リンク23、第二リンク24が、四節回転連鎖を構成する。ヒンジ本体42が本体1に固定されているので、扉側部材22は四節回転連鎖の瞬間中心を中心にして回転する。図8(b)に示すように、瞬間中心Pは、第一リンク23の両端の枢軸13と枢軸14を結んだ破線L1と第二リンク24の両端の枢軸15と枢軸16を結んだ破線L2との交点である。図8(a)〜図8(c)、図9(a)〜図9(c)に示すように、瞬間中心Pの位置を変化させることで、扉2を前方に持ち出しながら開くことができる。
図8(a)→図8(b)→図8(c)に示すように、扉側部材22の開き角度が85度から10度まで小さくなるにつれて、第一アーム31と第二アーム32とのなす角度θも小さくなる。第一アーム31と第二アーム32との間には、摩擦力発生部33によって摩擦力が発生している。このため、摩擦力によってヒンジ4にトルクが発生し、扉2を任意の開き角度で保持することができる。
図9(a)→図9(b)→図9(c)に示すように、扉側部材22の開き角度が3度以下(扉側部材22の閉じ位置近傍)のとき、摩擦力発生部33の少なくとも一部がヒンジ本体42に重なる。すなわち、摩擦力発生部33の少なくとも一部がヒンジ本体42の端面42b1(ウェブ42bの上面)よりも本体1側に入る。図9(c)に示すように、扉側部材22の閉じ位置では、摩擦力発生部33の全部がヒンジ本体42に重なる。
そして、扉側部材22の閉じ位置では、第二アーム32の枢軸17と瞬間中心Pとを結んだ実線L3が、第一アーム31の枢軸13と瞬間中心Pとを結んだ破線L1を越える。すなわち、図9(a)に示すように、破線L1の一方側(右側)にあった実線L3が、図9(c)に示すように、破線L1を跨って破線L1の他方側(左側)に移動する。ここで、第一アーム31の枢軸13と第一リンク23の枢軸13とは兼用されているので、破線L1は瞬間中心を求めるときの破線L1(図8(b)参照)に一致する。
図9(c)に示すように、扉側部材22の閉じ位置において、実線L3が破線L1を超えるようにすることで、扉側部材22の閉じ位置近傍において、枢軸13と枢軸17との距離を略一定に保つことができ、第一アーム31と第二アーム32のなす角度θを略一定にすることができる。したがって、扉側部材22の閉じ位置近傍では、ヒンジ4にはトルクが略発生せず、扉2を容易に閉じることができる。ここで、厳密にいえば、扉側部材22の閉じ位置近傍において角度θが僅かに変化しているが、このような場合も含めて「略一定」という。
図9に示すように、扉側部材22の閉じ位置近傍では、第一アーム31と第二アーム32とのなす角度θは略一定であるものの、第一アーム31と第二アーム32とは大きく反時計方向に回転する。摩擦力発生部33がヒンジ本体42の端面42b1よりも本体1側に入るようにすることで、第一アーム31及び第二アーム32の反時計方向の大きな回転を許容することができる。
図10は、本実施形態のヒンジを上蓋付きキャビネットに使用した例を示す。キャビネット61の上面には、開口が開けられる。上蓋62は、ヒンジ4を介して水平軸の回りを回転可能にキャビネット61に取り付けられる。ヒンジ4の構成は、図2に示すヒンジ4と同一である。この例でも、上蓋62を任意の開き角度で保持することができ、また上蓋62を容易に閉じることができる。なお、キャビネットの下面の開口を下蓋で開閉する下蓋付きキャビネットに本実施形態のヒンジを使用することもできる。
図11は、本実施形態のヒンジ4を吊戸棚等の上開き扉付きのキャビネットに適用した例を示す。キャビネット71の前面には、開口が開けられる。扉72は、ヒンジ4を介してキャビネット71の天板に水平軸の回りを回転可能に取り付けられる。この例でも、扉72の任意の開き角度を保持することができ、また扉72を容易に閉じることができる。なお、キャビネットの底板にヒンジを介して下開き扉を取り付けることもできる。
本発明は上記実施形態に具現化されるのに限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲でさまざまな実施形態に変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ヒンジを遊戯機、キャビネットに使用する例を説明したが、キャビネット以外の家具、建築物、半導体製造装置・検査機器等の機械の扉に使用することもできる。
上記実施形態では、本体側部材と扉側部材を連結する関節継手として2本のリンクを使用する例を説明したが、回転軸を介して2本のリンクをX字状に交差させることや、3本以上のリンクを使用することもできる。また、関節継手を軸から構成し、所謂1軸ヒンジにすることもできる。
上記実施形態では、扉の閉じ位置において、摩擦力発生部が本体側部材に重なるようにしているが、摩擦力発生部が扉側部材に重なるようにすることもできる。本実施形態のヒンジの本体側部材を扉に取り付け、扉側部材を本体に取り付けることもできるからである。
本実施形態のヒンジの各部の構成は一例であり、本発明の要旨を変更しない範囲で様々な構成に変更することができる。
1…本体
2…扉
4…ヒンジ
13…本体側部材に対する第一リンク(第一アーム)の枢軸
14…扉側部材に対する第一リンクの枢軸
15…本体側部材に対する第二リンクの枢軸
16…扉側部材に対する第二リンクの枢軸
17…扉側部材に対する第二アームの枢軸
18…第一アームに対する第二アームの枢軸
21…本体側部材
22…扉側部材
23…第一リンク(関節継手)
24…第二リンク(関節継手)
31…第一アーム
32…第二アーム
33…摩擦力発生部
42b1…本体側部材の端面
45…摩擦板
46…摩擦板
47…弾性体
61…キャビネット(本体)
62…上蓋(扉)
71…キャビネット(本体)
72…扉
L1…破線(本体側部材に対する第一アームの枢軸13と扉側部材の瞬間中心Pとを結んだ線)
L2…破線(瞬間中心を求めるための線)
L3…実線(扉側部材に対する第二アームの枢軸17と扉側部材の瞬間中心Pとを結んだ線)
P…瞬間中心
θ…第一アームと第二アームとのなす角度

Claims (7)

  1. 本体に取り付けられる本体側部材と、
    扉に取り付けられ、前記本体側部材に関節継手を介して連結される扉側部材と、
    一端部が前記本体側部材に回転可能に支持される第一アームと、
    一端部が前記扉側部材に回転可能に支持され、他端部が前記第一アームに回転可能に連結される第二アームと、
    前記第一アームの他端部と前記第二アームの前記他端部に設けられ、摩擦力を発生させて前記第一アームに対する前記第二アームの相対的な回転に抵抗する摩擦力発生部と、を備え
    前記扉側部材の閉じ位置近傍において、前記第一アームと前記第二アームのなす角度を略一定にするヒンジ。
  2. 前記扉側部材の閉じ位置において、前記第一アームに対する前記第二アームの枢軸の軸方向から見て、前記摩擦力発生部の少なくとも一部が前記本体側部材に重なり、又は前記摩擦力発生部の少なくとも一部が前記扉側部材に重なることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
  3. 前記扉側部材の閉じ位置において、前記第一アームに対する前記第二アームの枢軸の軸方向から見て、前記扉側部材に対する前記第二アームの枢軸と前記扉側部材の瞬間中心とを結んだ線が、前記本体側部材に対する前記第一アームの枢軸と前記瞬間中心とを結んだ線を越えることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ。
  4. 前記摩擦力発生部が前記本体側部材に干渉しないように、前記摩擦力発生部が前記本体側部材の片側に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載のヒンジ。
  5. 前記摩擦力発生部は、前記第一アームと前記第二アームとの間に介在する摩擦板と、前記第一アームと前記第二アームとの間に前記摩擦板を締め付ける締付け手段と、を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のヒンジ。
  6. 前記関節継手は、2つのリンクから構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のヒンジ。
  7. 前記ヒンジは、枢軸が垂直面に対して所定角度だけ傾斜する遊戯機に用いられることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のヒンジ。



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