JP6219119B2 - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP6219119B2
JP6219119B2 JP2013217994A JP2013217994A JP6219119B2 JP 6219119 B2 JP6219119 B2 JP 6219119B2 JP 2013217994 A JP2013217994 A JP 2013217994A JP 2013217994 A JP2013217994 A JP 2013217994A JP 6219119 B2 JP6219119 B2 JP 6219119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
shade
projection lens
reflector
reflected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013217994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015082339A (ja
Inventor
佐塚 清
清 佐塚
松本 昭則
昭則 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013217994A priority Critical patent/JP6219119B2/ja
Publication of JP2015082339A publication Critical patent/JP2015082339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6219119B2 publication Critical patent/JP6219119B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21WINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES F21K, F21L, F21S and F21V, RELATING TO USES OR APPLICATIONS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS
    • F21W2102/00Exterior vehicle lighting devices for illuminating purposes
    • F21W2102/10Arrangement or contour of the emitted light
    • F21W2102/17Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam
    • F21W2102/18Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam for overhead signs

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Description

本願発明は、シェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具に関するものである。
従来より、投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源からの光を、リフレクタにより投影レンズへ向けて反射させるように構成されたプロジェクタ型の車両用灯具が知られている。
「特許文献1」には、このようなプロジェクタ型の車両用灯具において、光源と投影レンズとの間にシェードが配置された構成とし、このシェードでリフレクタからの反射光の一部を遮光することにより、上端部にカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成されたものが記載されている。
特開2011−90839号公報
このような車両用灯具において、投影レンズに到達したリフレクタからの反射光の一部は、投影レンズの後面で表面反射して後方へ向かう光となる。そして、この投影レンズの後面で表面反射した光のうちの一部は、シェードに到達してその前面で反射し、さらにその一部は投影レンズに再び入射して前方へ向けて照射されることとなる。
その際、シェードの前面で反射した後に投影レンズに入射した光は、その大半が投影レンズから制御されない上向きの光として出射するので、カットオフラインの上方にグレアの原因となる光溜りが形成されてしまう、という問題がある。
これに対し、シェードの前面にフロスト処理やシボ加工が施された構成とすれば、その光拡散効果によって投影レンズに入射する光の量をある程度減らすことが可能となる。しかしながら、このようにした場合においても次のような問題がある。
すなわち、シェードの構成として、その前面が投影レンズの後側焦点よりも前方側に位置するように形成されることが多い。例えば、シェードが可動式である場合にはアクチュエータの配設スペースを確保する必要から、また、光源が発光ダイオード等である場合にはヒートシンクの配設スペースを確保する必要から、シェードの前面が投影レンズの後側焦点よりもかなり前方側に配置されることが多い。
このような場合には、投影レンズの後面とシェードの前面との間の距離が短くなるので、シェードの前面にフロスト処理やシボ加工を施した程度の光拡散効果では、シェードの前面で反射して投影レンズに入射する光を十分に減らすことができない、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具において、カットオフラインの上方へ向かうグレア光が発生してしまうのを効果的に抑制することができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。
本願発明は、シェードの構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、
投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上記光源と上記投影レンズとの間に配置されたシェードとを備え、上記リフレクタからの反射光の一部を上記シェードで遮光することにより、上端部にカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
上記シェードの前面が、上記後側焦点よりも前方側に位置しており、
上記シェードの前面に、複数の凹曲面部が縦縞状に形成されており、
上記各凹曲面部は、円弧状の水平断面形状で上下方向に溝状に延びている、ことを特徴とするものである。
上記「光源」の種類は特に限定されるものではなく、例えば、発光ダイオードやレーザダイオード等の発光素子あるいは光源バルブ等が採用可能である。
上記「リフレクタ」は、光源からの光を投影レンズへ向けて反射させるように構成されていれば、その具体的な配置や反射面形状等は特に限定されるものではない。
上記「シェード」は、その前面が投影レンズの後側焦点よりも前方側に位置しており、かつ、その前面に複数の凹曲面部が形成されていれば、それ以外の具体的な構成については特に限定されるものではない。
上記各「凹曲面部」は、凹曲線状の断面形状を有していれば、その具体的な形状は特に限定されるものではなく、例えば、上下方向、水平方向あるいは斜め方向に延びる溝状の凹曲面部として形成された構成や、すり鉢状の凹曲面部として形成された構成等が採用可能である。
上記構成に示すように、本願発明に係る車両用灯具は、シェードを備えたプロジェクタ型の灯具として構成されているが、上記シェードは、その前面が投影レンズの後側焦点よりも前方側に位置しており、かつ、その前面には複数の凹曲面部が形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、投影レンズに到達したリフレクタからの反射光のうちの一部は、投影レンズの後面で表面反射して後方へ向かう光となり、そのうちの一部はシェードに到達するが、シェードの前面には複数の凹曲面部が形成されているので、シェードに到達した光を制御された拡散光として反射させることができる。したがって、シェードの前面にフロスト処理やシボ加工を施した場合に比して、複数の凹曲面部の形成により光拡散効果を高めることができる。このため、シェードの前面が投影レンズの後側焦点よりも前方側に位置しているにもかかわらず、その前面で反射した後に投影レンズに入射する光の量を大幅に減らすことができる。
その際、仮に、本願発明のような凹曲面部ではなく、金型加工性等の観点から一般的に採用される凸曲面部とした場合には、投影レンズの後面で表面反射した光は、各凸曲面部で反射する際、各凸曲面部よりも後方に位置する点を仮想点光源とする発散光として反射することとなる。その際、シェードの前面は投影レンズの後側焦点よりも前方側に位置しているので、仮想点光源の位置は投影レンズの後側焦点に対して前後方向の位置が近いものとなる。したがって、この仮想点光源からの発散光は、投影レンズから平行光に近い上向きの光として出射してしまい、この出射光によりカットオフラインの上方にグレアの原因となる明るい光溜りが形成されてしまうこととなる。
その点、本願発明のように凹曲面部とすれば、投影レンズの後面で表面反射した光は、各凹曲面部で反射する際、該凹曲面部よりも前方に位置する点を仮想点光源とする発散光して反射することとなる。この仮想点光源の位置は投影レンズの後側焦点に対してある程度前方側に変位しているので、この仮想点光源からの発散光は、投影レンズから拡散光として出射することとなる。したがって、この出射光により、カットオフラインの上方にグレアの原因となる明るい光溜りが不用意に形成されてしまうのを未然に防止することができる。
このように本願発明によれば、シェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具において、カットオフラインの上方へ向かうグレア光が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
上記構成において、シェードが、リフレクタからの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得るように構成されている場合には、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、このような可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具においては、ハイビーム用配光パターンでの中心光度を高めるため、リフレクタからの反射光が投影レンズの後側焦点付近に集光する度合が高くなる。したがって、投影レンズの後面で表面反射する光の量も多くなり、この表面反射光を遮光位置にあるシェードで拡散反射させても、投影レンズからの出射光はかなり多くなってしまうので、本願発明の構成を採用することが効果的である。
その際、シェードが投影レンズの後側焦点よりも前方において左右方向に延びる軸線回りに回動し得るように構成されている場合には、遮光位置にあるシェードの前面は、投影レンズの後側焦点よりもかなり前方側に位置することとなるので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
上記構成において、リフレクタの前方側に、光源からの光を下向きに反射させるサブリフレクタが配置された構成とした上で、シェードの前面において複数の凹曲面部が形成されている部分よりも後方に位置する部分に、サブリフレクタからの反射光を上向きに反射させる上向き反射面が形成された構成とすれば、この上向き反射面からの反射光を、車両前方路面の上方に設置された頭上標識を照射するための光として利用することが可能となる。
そして、このような構成を採用した場合には、シェードの前面において複数の凹曲面部が形成されている部分が、投影レンズの後側焦点よりもかなり前方側に位置することとなるので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
また、このような構成を採用した場合において、サブリフレクタで反射した後に上向き反射面よりも前方側においてシェードに到達した光についても、複数の凹曲面部によって制御された拡散光として反射させる構成とすることが可能である。
本願発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す側断面図 図1のII−II線断面図 上記車両用灯具の主要構成要素を示す斜視図 上記実施形態のシェードにおける凹曲面部の機能を説明するための図 上記車両用灯具から前方へ照射される光により、車両前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図 上記実施形態のシェードの変形例を示す斜視図
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用灯具10を示す側断面図である。また、図2は、そのII−II線断面図である。さらに、図3は、車両用灯具10の主要構成要素を示す斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、投影レンズ12と、この投影レンズ12の後側焦点Fよりも後方側に配置された光源14と、この光源14からの光を投影レンズ12へ向けて反射させるリフレクタ16と、光源14と投影レンズ12との間に配置されたシェード20とを備えた構成となっている。
投影レンズ12は、前面12aが凸面で後面12bが平面の平凸非球面レンズであって、その後側焦点Fを含む焦点面である後側焦点面上に形成される光源像を、反転像として灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影するようになっている。この投影レンズ12は、その外周フランジ部においてレンズホルダ22に支持されており、このレンズホルダ22はベース部材24に支持されている。
光源14は白色発光ダイオードであって、横長矩形状の発光面14aを有している。そして、この光源14は、その発光面14aを投影レンズ12の光軸Axの下方において上向きにした状態で配置されており、ベース部材24に支持されている。
リフレクタ16は、光源14を上方側から覆うように配置されており、その下端面においてベース部材24に支持されている。
このリフレクタ16の反射面16aは、光源14の発光中心を第1焦点とする略楕円面状の曲面で構成されている。その際、この反射面16aは、その長軸に沿った鉛直断面形状が後側焦点Fのやや前方に位置する点を第2焦点とする楕円形状に設定されており、その離心率が鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。これにより、リフレクタ16は、光源14からの光を、鉛直断面内においては後側焦点Fのやや前方に位置する点に収束させるとともに、水平断面内においてはその収束位置をかなり前方へ移動させるようになっている。
このリフレクタ16の前端部には、サブリフレクタ18が該リフレクタ16と一体的に形成されている。このサブリフレクタ18は、光軸Axの上方に位置するようにして配置されており、その反射面18aにおいて光源14からの光を下方へ向けて反射させるようになっている。
シェード20は、回動ピン26を介してシェードホルダ28に回動可能に支持された可動式のシェードとして構成されている。その際、回動ピン26は、光軸Axの下方でかつ後側焦点Fよりも前方において左右方向に延びるように配置されており、その両端部においてシェードホルダ28を介してベース部材24に支持されている。
このシェード20は、回動ピン26が貫通する軸部20Aと、この軸部20Aから後方へ向けて斜め上方へ延びる斜面部20Bと、この斜面部20Bの後端縁から上方へ延びる後端壁面部20Cと、軸部20Aから下方へ延びる前端壁面部20Dとを備えている。
その際、後端壁面部20Cは、平面視において後側焦点Fから左右両側へ向けて前方側に湾曲して延びるように形成されている。そして、この後端壁面部20Cの上端縁20Caは、左右段違いで水平方向に延びるように形成されている。
シェード20は、ベース部材24に支持されたアクチュエータ30の駆動により、遮光位置(図1において実線で示す位置)と、この遮光位置から後方側に所定角度回動した遮光解除位置(図1において2点鎖線で示す位置)とを採り得るようになっている。このアクチュエータ30は、図示しないビーム切換えスイッチの操作が行われたときに駆動するようになっている。
シェード20は、遮光位置にあるとき、その上端縁20Caが投影レンズ12の後側焦点Fを通るように配置され、これによりリフレクタ16で反射した光源14からの光の一部を遮光する一方、遮光解除位置に移動したとき、その上端縁20Caが投影レンズ12の後側焦点Fよりもある程度下方に変位し、これによりリフレクタ16で反射した光源14からの光の遮光を解除するようになっている。
シェード20における斜面部20Bの上面には、アルミ蒸着等による鏡面処理が施されており、これによりサブリフレクタ18からの反射光を上向きに反射させる上向き反射面20Baが形成されている。その際、この上向き反射面20Baは、サブリフレクタ18からの反射光を投影レンズ12に入射させるように、その傾斜角度が設定されている。なお、シェード20の表面において鏡面処理が施されているのは、上向き反射面20Baの部分だけである。
シェード20の前端壁面部20Dは、その下端縁がベース部材24の近傍まで延びるように形成されている。そしてこれにより、シェード20が遮光位置にあるとき、光源14からの直射光や迷光が投影レンズ12の下部領域に到達するのを、この前端壁面部20Dにおいて阻止するようになっている。
この前端壁面部20Dの前面20Daには、その左右両端部を除く領域に、複数の凹曲面部20Da1が縦縞状に形成されている。これら各凹曲面部20Da1は、凹曲線状の水平断面形状で上下方向に延びる溝状の凹曲面部として形成されている。そして、これら各凹曲面部20Da1は、その上端部が、軸部20Aに外周面に沿って後方側に回り込むようにして斜面部20Bの前端縁の位置まで延長形成されている。
図1に示すように、投影レンズ12に到達したリフレクタ16からの反射光のうちの一部は、投影レンズ12の後面12bで表面反射して後方へ向かう光となり、そのうちの一部はシェード20の前端壁面部20Dに到達する。この前端壁面部20Dの前面20Daには鏡面処理が施されていないが、この前面20Daに到達した光のうちの一部は前方へ向けて反射する。その際、この前面20Daには複数の凹曲面部20Da1が形成されているので、前端壁面部20Dからの反射光は図2、3に示すように左右方向に拡散する光となる。
また、図1に示すように、サブリフレクタ18からの反射光の大半は、シェード20における斜面部20Bの上向き反射面20Baに到達するが、その一部は軸部20Aの外周面にも到達し、そのうちの一部は前方へ向けて反射する。その際、この軸部20Aの外周面には、複数の凹曲面部20Da1が延長形成されているので、軸部20Aからの反射光は図2、3に示すように左右方向に拡散する光となる。
したがって、シェード20における前端壁面部20Dの前面20Daおよび軸部20Aの外周面で反射した後、投影レンズ12に入射する光(すなわち図1において2点鎖線で示す光)の量は、複数の凹曲面部20Da1が形成されていないとした場合に比して大幅に減少することとなる。
図4は、凹曲面部20Da1の機能を説明するための図である。
同図(a)は、凹曲面部20Da1での光反射の様子を模式的に示す平断面図である。一方、同図(b)は、仮に凹曲面部20Da1の代わりに凸曲面部20Da1´が形成されているとした場合における、同図(a)と同様の図である。
同図(a)においては、光軸Axの真下に位置する凹曲面部20Da1において、投影レンズ12からの表面反射光を反射させる様子を示している。この凹曲面部20Da1からの反射光は、該凹曲面部20Da1の前方に位置する点Aに一旦収束した後に左右方向に拡散する光となる。
一方、同図(b)に示すように、凸曲面部20Da1´からの反射光も左右方向に拡散する光となるが、この反射光は、凸曲面部20Da1´の後方に位置する点Bを仮想点光源とする発散光となる。
その際、点Bは後側焦点Fとの間の前後方向の距離が短いので、凸曲面部20Da1´からの反射光は、投影レンズ12から出射する際に平行光に近い光となる。これに対し、点Aは後側焦点Fとの間の前後方向の距離が長いので、凸曲面部20Da1´からの反射光は、投影レンズ12から出射する際に左右方向に拡散する光となる。
図5は、車両用灯具10から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンPLを透視的に示す図である。
このロービーム用配光パターンPLは、シェード20が遮光位置にあるときに形成される左配光のロービーム用配光パターンであって、基本配光パターンP0と付加配光パターンPAとで構成されている。
基本配光パターンP0は、リフレクタ16で反射した光源14からの光によって投影レンズ12の後側焦点面上に形成された光源14の光源像を、投影レンズ12により上記仮想鉛直スクリーン上に反転投影像として投影することにより形成される配光パターンである。この基本配光パターンP0は、左右両側に大きく拡がる配光パターンとして形成され、その上端部には左右段違いのカットオフラインCL1、CL2を有している。このカットオフラインCL1、CL2はシェード20の上端縁18aの反転投影像として形成されるものである。
付加配光パターンPAは、サブリフレクタ18からの反射光をシェード20の上向き反射面20Baで上向きに反射させて投影レンズ12から出射させることにより形成される配光パターンである。この付加配光パターンPAは、カットオフラインCL1、CL2の上方空間において横長の配光パターンとして形成され、これにより車両前方路面の上方に設置された頭上標識OHSを照射するようになっている。
同図において、カットオフラインCL1、CL2の上方空間において2点鎖線で示す2つの小さい配光パターンは、仮にシェード20の前面20Daに複数の凹曲面部20Da1が形成されていなかったとした場合に、その前面20Daからの反射光によって形成される光溜りPaである。これら各光溜りPaの形状や明るさは一定ではなく、その形成位置も不規則なものとなる。
実際には、シェード20の前面20Daには複数の凹曲面部20Da1が縦縞状に形成されているので、光溜りPaの原因となる光は同図において矢印で示すように左右方向に拡散され、これにより光溜りPaの発生が未然に防止されることとなる。
なお、仮に、シェード20の前面20Daに、複数の凹曲面部20Da1ではなく、図4(b)に示すような複数の凸曲面部20Da1´が形成されているとした場合には、光溜りPaよりもさらに明るい光溜りが形成されてしまうこととなる。
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用灯具10は、シェード20を備えたプロジェクタ型の灯具として構成されているが、シェード20は、その前端壁面部20Dの前面20Daが投影レンズ12の後側焦点Fよりも前方側に位置しており、かつ、その前面20Daには複数の凹曲面部20Da1が縦縞状に形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、投影レンズ12に到達したリフレクタ16からの反射光のうちの一部は、投影レンズ12の後面12bで表面反射して後方へ向かう光となり、そのうちの一部はシェード20に到達するが、シェード20の前面20Daには複数の凹曲面部20Da1が形成されているので、シェード20に到達した光を制御された拡散光として反射させることができる。したがって、シェード20の前面20Daにフロスト処理やシボ加工を施した場合に比して、複数の凹曲面部20Da1の形成により光拡散効果を高めることができる。このため、シェード20の前面20Daが投影レンズ12の後側焦点Fよりも前方側に位置しているにもかかわらず、その前面20Daで反射した後に投影レンズ12に入射する光の量を大幅に減らすことができる。
その際、本実施形態においては、後側焦点Fよりも前方側に位置するシェード20の前面20Daに、金型加工性等の観点から一般的に採用される凸曲面部ではなく凹曲面部20Da1が形成されているので、投影レンズ12の後面12bで表面反射した光が、各凹曲面部20Da1で反射する際、水平断面内において各凹曲面部20Da1よりも前方に位置する点Aを仮想点光源とする発散光して反射させることができる。このため、凸曲面部とした場合のようにカットオフラインCL1、CL2の上方にグレアの原因となる明るい光溜りが不用意に形成されてしまうのを未然に防止することができる。
このように本実施形態によれば、シェード20を備えたプロジェクタ型の車両用灯具10において、カットオフラインCL1、CL2の上方へ向かうグレア光が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
特に、本実施形態のシェード20は、リフレクタ16からの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンPLを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得る可動式のシェードとして構成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係る車両用灯具10においては、ハイビーム用配光パターンでの中心光度を高めるため、リフレクタ16からの反射光が投影レンズ12の後側焦点F付近に集光する度合が高くなる。このため、投影レンズ12の後面12bで表面反射する光の量も多くなり、その表面反射光を遮光位置にあるシェード20で拡散反射させても、投影レンズ12からの出射光はかなり多くなってしまう。したがって、本実施形態のようにシェード20の前面20Daに複数の凹曲面部20Da1が形成された構成とすることが特に効果的である。
その際、本実施形態においては、シェード20が投影レンズ12の後側焦点Fよりも前方において左右方向に延びる回動ピン26を中心にして回動し得るように構成されており、このため遮光位置にあるシェード20の前面20Daは、投影レンズ12の後側焦点Fよりもかなり前方側に位置することとなるので、その前面20Daに複数の凹曲面部20Da1が形成された構成を採用することが特に効果的である。
本実施形態においては、リフレクタ16の前方側に、光源14からの光を下向きに反射させるサブリフレクタ18が配置されており、その上で、シェード20の前面20Daにおいて複数の凹曲面部20Da1が形成されている部分よりも後方に位置する部分に、サブリフレクタ18からの反射光を上向きに反射させる上向き反射面20Baが形成されているので、この上向き反射面20Baからの反射光を、車両前方路面の上方に設置された頭上標識OHSを照射するための光として利用することが可能となる。
そして、この上向き反射面20Baの存在により、シェード20の前面20Daは投影レンズ12の後側焦点Fよりもかなり前方側に位置しているので、その前面20Daに複数の凹曲面部20Da1が形成された構成を採用することが特に効果的である。
しかも本実施形態においては、上向き反射面20Baの前方側に位置する軸部20Aの外周面にも複数の凹曲面部20Da1が延長形成されているので、サブリフレクタ18で反射して軸部20Aに到達した光についても複数の凹曲面部20Da1で拡散反射させることができ、これによりグレア光の発生を一層効果的に抑制することができる。
上記実施形態においては、シェード20の移動が回動により行われるものとして説明したが、往復動等により行われる構成とすることも可能である。また、上記実施形態においては、シェード20が可動式のシェードであるものとして説明したが、固定式のシェードとして構成されたものとすることも可能である。
上記実施形態においては、サブリフレクタ18がリフレクタ16と一体で形成されているものとして説明したが、リフレクタ16と別体で形成された構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、車両用灯具10が、左配光のロービーム用配光パターンPLを形成するように構成されているが、右配光のロービーム用配光パターンを形成するように構成されている場合、あるいは上端部に水平カットオフラインのみを有する配光パターンを形成するように構成されている場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより同様の作用効果を得ることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
図6は、上記実施形態のシェード20の変形例を示す斜視図である。
図6(a)は、上記実施形態の第1変形例に係るシェード120を示す斜視図である。
同図に示すように、このシェード120の基本的な構成は上記実施形態のシェード20と同様であるが、その前端壁面部120Dの前面120Daおよび軸部120Aの外周面に形成された複数の凹曲面部120Da1が、縦縞状ではなく横縞状に形成されている。すなわち、これら各凹曲面部120Da1は、凹曲線状の鉛直断面形状で左右方向に凹溝状に延びるように形成されている。
本変形例の構成を採用した場合には、図5において光溜りPaの原因となる光を上下方向を拡散させることができ、これにより光溜りPaの発生を未然に防止することができる。
したがって、本変形例の構成を採用した場合にも上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
図6(b)は、上記実施形態の第2変形例に係るシェード220を示す斜視図である。
同図に示すように、このシェード220の基本的な構成は上記実施形態のシェード20と同様であるが、その前端壁面部220Dの前面220Daおよび軸部220Aの外周面に形成された複数の凹曲面部220Da1が、縦縞状ではなく縦横の格子状に形成されている。そして、これら各凹曲面部220Da1は、すり鉢状の凹曲面部として形成されている。
本変形例の構成を採用した場合には、図5において光溜りPaの原因となる光を上下および左右方向を拡散させることができ、これにより光溜りPaの発生を未然に防止することができる。
したがって、本変形例の構成を採用した場合にも上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
また、本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
10 車両用灯具
12 投影レンズ
12a 前面
12b 後面
14 光源
14a 発光面
16 リフレクタ
16a、18a 反射面
18 サブリフレクタ
20、120、220 シェード
20A、120A、220A 軸部
20B 斜面部
20Ba 上向き反射面
20C 後端壁面部
20Ca 上端縁
20D、120D、220D 前端壁面部
20Da、120Da、220Da 前面
20Da1、120Da1、220Da1 凹曲面部
20Da1´ 凸曲面部
22 レンズホルダ
24 ベース部材
26 回動ピン
28 シェードホルダ
30 アクチュエータ
A、B 点
Ax 光軸
CL1、CL2 カットオフライン
F 後側焦点
OHS 頭上標識
PA 付加配光パターン
PL ロービーム用配光パターン
P0 基本配光パターン
Pa 光溜り

Claims (4)

  1. 投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上記光源と上記投影レンズとの間に配置されたシェードとを備え、上記リフレクタからの反射光の一部を上記シェードで遮光することにより、上端部にカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
    上記シェードの前面が、上記後側焦点よりも前方側に位置しており、
    上記シェードの前面に、複数の凹曲面部が縦縞状に形成されており、
    上記各凹曲面部は、円弧状の水平断面形状で上下方向に溝状に延びている、ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 上記シェードが、上記リフレクタからの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得るように構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
  3. 上記シェードが、上記後側焦点よりも前方において左右方向に延びる軸線回りに回動し得るように構成されている、ことを特徴とする請求項2記載の車両用灯具。
  4. 上記リフレクタの前方側に、上記光源からの光を下向きに反射させるサブリフレクタが配置されており、
    上記シェードの前面において上記複数の凹曲面部が形成されている部分よりも後方に位置する部分に、上記サブリフレクタからの反射光を上向きに反射させる上向き反射面が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用灯具。
JP2013217994A 2013-10-21 2013-10-21 車両用灯具 Active JP6219119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217994A JP6219119B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 車両用灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217994A JP6219119B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 車両用灯具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015082339A JP2015082339A (ja) 2015-04-27
JP6219119B2 true JP6219119B2 (ja) 2017-10-25

Family

ID=53012852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013217994A Active JP6219119B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 車両用灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6219119B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6631053B2 (ja) * 2015-07-02 2020-01-15 市光工業株式会社 車両用灯具
CN109863345B (zh) * 2016-10-07 2022-05-31 株式会社小糸制作所 车辆用灯具
JP6935266B2 (ja) * 2017-08-07 2021-09-15 株式会社小糸製作所 車両用灯具

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006202694A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯
JP4961005B2 (ja) * 2009-11-05 2012-06-27 スタンレー電気株式会社 プロジェクタ型前照灯

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015082339A (ja) 2015-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5752982B2 (ja) 車両用照明灯具
JP6410341B2 (ja) 車両用前照灯
JP6792427B2 (ja) 車両用灯具
JP4970136B2 (ja) 車両用前照灯の灯具ユニット
JP6235237B2 (ja) 車両用灯具
JP6232225B2 (ja) 車両用灯具
JP5544676B2 (ja) 車両用前照灯
JP5848920B2 (ja) 車両用前照灯
JP6211817B2 (ja) 車両用灯具
JP6161786B2 (ja) 少なくとも1つの光窓を備えるシェードを有するランプユニット
JP6019769B2 (ja) 車両用前照灯
JP2011165600A (ja) 車両用照明灯具
JP6579733B2 (ja) 車両用灯具
JP2015115276A (ja) 車両用灯具
JP6605252B2 (ja) 車両用灯具
JP2014107048A (ja) 車両用前照灯
JP6538515B2 (ja) 車両用灯具
JP6219119B2 (ja) 車両用灯具
JP5763475B2 (ja) 車両用照明灯具
JP6199104B2 (ja) 車両用灯具
JP6517556B2 (ja) 車両用灯具
JP5749584B2 (ja) 車両用照明灯具
JP2006156045A (ja) 車両用前照灯
JP2006190577A (ja) 車両用前照灯
JP6495992B2 (ja) 車両用灯具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6219119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150