JP6217582B2 - 倒立型移動体及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、倒立状態を維持する倒立制御を実行する倒立型移動体及びその制御方法に関するものである。
接地部材を路面から離間させた後、姿勢角検出手段により検出された姿勢角度に基づいて倒立状態を維持する倒立制御を実行する倒立型移動体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−101899号公報
上記倒立型移動体は、例えば、搭乗者が搭乗する台車部の接地部材と路面との距離が十分に確保されていないにもかかわらず、倒立制御を実行することがある。この場合、倒立制御により台車部が搖動し接地部材が路面と接触する可能性があるため、倒立型移動体が安定した倒立制御を実行できない虞がある。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、安定した倒立制御を実行できる倒立型移動体及びその制御方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、搭乗者が搭乗する台車部と、前記台車部に設けられ、路面に接地する接地部材と、前記台車部の姿勢角度を検出する姿勢角検出手段と、前記接地部材を路面から離間させ、前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度に基づいて倒立状態を維持する倒立制御を実行する制御手段と、を備える倒立型移動体であって、前記制御手段は、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲と、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、に基づいて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、ことを特徴とする倒立型移動体である。
この一態様において、前記制御手段は、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていないと判断したとき、前記倒立制御の実行を開始し、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていると判断したとき、前記倒立制御を実行しなくてもよい。
この一態様において、前記制御手段は、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、予め設定された前記接地部材が路面に接地したときにおける静的安定状態の前記台車部の姿勢角度と、を比較して前記姿勢角検出手段の精度を判断することで、前記倒立制御の実行開始の可否を判断してもよい。
この一態様において、前記制御手段が、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていると判断したとき、警告を行う警告手段を更に備えていてもよい。
この一態様において、前記制御手段は、所定時間、前記姿勢角度を前記姿勢検出手段から取得し、該取得した複数の姿勢角度に基づいて前記台車部の姿勢の安定性を判断し、
該台車部の姿勢が安定したと判断したときの姿勢角度を用いて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断してもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、搭乗者が搭乗する台車部と、前記台車部に設けられ、路面に接地する接地部材と、前記台車部の姿勢角度を検出する姿勢角検出手段と、前記接地部材を路面から離間させ、前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度に基づいて倒立状態を維持する倒立制御を実行する制御手段と、を備える倒立型移動体の制御方法であって、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲と、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、に基づいて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、ことを特徴とする倒立型移動体の制御方法であってもよい。
本発明によれば、安定した倒立制御を実行できる倒立型移動体及びその制御方法を提供することを主たる目的とする。
本発明の実施形態1に係る倒立型移動体の概略的な構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態1に係る倒立型移動体の概略的なシステム構成を示すブロック図である。 静的安定状態のピッチ角度と倒立制御時のクリアランス角度を示す図である。 倒立制御を行なったときの姿勢センサのピッチ角度の範囲を示す図である。 本発明の実施形態1に係る倒立型移動体の制御処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る倒立型移動体の制御処理フローを示すフローチャートである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る倒立型移動体の概略的な構成を示す側面図である。図2は、本実施の形態1に係る倒立型移動体の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態1に係る倒立型移動体1は、搭乗者の重心移動に応じて倒立状態を維持しつつ所望の走行を行う、例えば、倒立二輪車として構成されている。
倒立型移動体1は、搭乗者が操作する操作ハンドル2と、操作ハンドル2に連結され搭乗者が乗る台車部3と、台車部3の両側に回転可能に設けられた左右一対の駆動車輪4と、を備えている。倒立型移動体1は、搭乗者の重心移動による操作ハンドル2及び台車部3の傾斜に応じて、各駆動車輪4を回転させて、前後進、左右旋回、加減速、停止などの所望の走行を行うことができる。
例えば、搭乗者はその重心を前方に移動させ、操作ハンドル2及び台車部3を前傾させることで、倒立型移動体1を前進させることができる。逆に搭乗者はその重心を後方に移動させ、操作ハンドル2及び台車部3を後傾させることで倒立型移動体1を後進させることができる。
台車部3の前側には、搭乗者の乗降時に路面に接地する接地部材31が設けられている。接地部材31は、例えば、倒立型移動体1が倒立状態でないときに路面に接地して台車部3を安定させる補助輪として構成されていてもよい。なお、接地部材31は、台車部3の後側に設けられていてもよく、前側及び後側に夫々設けられていてもよい。また、接地部材31は、台車部3と一体的に設けられていてもよい。倒立型移動体1は、接地部材31を路面から離脱させた後、倒立状態を維持した走行を行う。
操作ハンドル2は、台車部3に立設されている。操作ハンドル2には、倒立制御を開始するための倒立スイッチ9が設けられている。倒立スイッチ9は、搭乗者によって、オン状態及びオフ状態に切替え操作可能なように構成されている。倒立スイッチ9がオン状態になると、倒立スイッチ9は、倒立制御を開始させるためのトリガー信号を制御装置8に出力する。
図2に示すように、本実施の形態1に係る倒立型移動体1は、姿勢センサ5と、一対の回転センサ6と、一対の車輪駆動ユニット7と、制御装置8と、を備えている。
姿勢センサ5は、姿勢検出手段の一具体例であり、操作ハンドル2及び台車部3のピッチ角度、ピッチ角速度、ピッチ角加速度、ロール角度、ロール角速度、ロール角加速度等の姿勢情報を検出する。姿勢センサ5は、例えば、搭乗者が重心を前後へ移動させることで生じた操作ハンドル2及び台車部3のピッチ角度(傾斜角度)を検出し、また、搭乗者が重心を左右へ移動させることで生じた操作ハンドル2及び台車部3のロール角度(傾斜角度)を検出することができる。
姿勢センサ5は、制御装置8に接続されており、検出した操作ハンドル2及び台車部3の姿勢情報を制御装置8に対して出力する。なお、姿勢センサ5は、例えば、ジャイロセンサや加速度センサなどにより構成されている。また、ピッチ軸とは、一対の駆動車輪4の車軸に相当する軸である。また、ロール軸とは、台車部3の中心を通り、倒立型移動体1の走行方向と平行をなす軸である。
一対の回転センサ6は、各駆動車輪4の回転角度、回転速度、回転加速度等の回転情報を夫々検出する。各回転センサ6は、制御装置8に接続されており、検出した各駆動車輪4の回転情報を制御装置8に対して出力する。
一対の車輪駆動ユニット7は、各駆動車輪4を駆動することで、倒立型移動体1を走行させる。各車輪駆動ユニット7は、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。各車輪駆動ユニット7は、駆動回路10を介して制御装置8に接続されている。各車輪駆動ユニット7は、制御装置8からの制御信号に応じて、各駆動車輪4を駆動する。
制御装置8は、制御手段の一具体例であり、例えば、制御処理、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)8a、CPU8aによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)8b、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)8c、等からなるマイクロコンピュータを中心にしてハードウェア構成されている。
制御装置8は、倒立型移動体1が、例えば、倒立状態を維持する倒立制御を行いつつ、所望の走行(前進、後進、加速、減速、停止、左旋回、右旋回等)を行うように、各車輪駆動ユニット7を制御する。また、制御装置8は、姿勢センサ5により検出された操作ハンドル2及び台車部3の姿勢情報と、各回転センサ6により検出された各駆動車輪4の回転情報と、に基づいて、フィードバック制御、ロバスト制御等の周知の制御を行う。
例えば、制御装置8は、搭乗者が重心を前後に移動させたときに、姿勢センサ5により検出された操作ハンドル2及び台車部3のピッチ角度に応じて、各車輪駆動ユニット7を制御することで、倒立型移動体1を前進又は後進させる。また、制御装置8は、搭乗者が重心を左右に移動させたときに、姿勢センサ5により検出された台車部3のロール角度に応じて、各車輪駆動ユニット7を制御することで、倒立型移動体1を左旋回又は右旋回させる。
制御装置8は、例えば、姿勢センサ5により検出された操作ハンドル2及び台車部3のピッチ角度(傾斜角度)に、倒立制御における各車輪駆動ユニットの駆動トルクを決める倒立制御ゲインを乗算して、各駆動車輪4の回転トルク指令値を算出する。そして、制御装置8は、算出した回転トルク指令値に応じた回転トルクが各駆動車輪4に生じるように、各車輪駆動ユニット7を制御する。
これにより、制御装置8は、操作ハンドル2及び台車部3が傾斜している方向へ各駆動車輪4を回動させ、倒立型移動体1の重心位置を各駆動車輪4の車軸を通る鉛直線上へ戻すような倒立制御を行う。さらに、制御装置8は、各駆動車輪4に対して適切な回転トルクを夫々付加することで、操作ハンドル2及び台車部3のピッチ角度がある一定値を超えないような倒立状態を維持しつつ、さらに、姿勢センサ5からの姿勢情報に応じて、前進、後進、停止、減速、加速、左旋回、右旋回等の倒立型移動体1の移動制御を行う。
上述のような車両制御の構成により、倒立型移動体1は、例えば、搭乗者が重心を前後に移動させ台車部3及び操作ハンドル2を前後に傾斜させることで前進後退を行い、搭乗者が重心を左右に移動させ台車部3及び操作ハンドル2を左右に傾斜させることで、左右旋回を行うことができる。なお、倒立型移動体1は、倒立二輪車として構成されているが、これに限定されない。倒立型移動体1は、例えば、倒立一輪車として構成されてもよく、任意の倒立型車両として構成できる。
ところで、従来の倒立型移動体は、例えば、台車部の接地部材と路面との距離が十分に確保されていないにもかかわらず、倒立制御を実行することがある。この場合、倒立制御により台車部が搖動し接地部材が路面と接触する可能性があるため、安定した倒立制御が実行できない虞がある。
これに対し、本実施形態1に係る倒立型移動体1は、予め設定された倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲と、接地部材31が路面に接地したときに姿勢センサ5により検出された姿勢角度と、に基づいて、倒立制御の実行開始の可否を判断する。これにより、倒立型移動体1は、予め設定された倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲に対し、接地部材31と路面と距離が十分に確保されていると判断したとき、倒立制御の実行を開始する。一方、倒立型移動体1は、予め設定された倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲に対し、接地部材31と路面と距離が十分に確保されていないと判断したとき、倒立制御を実行しない。したがって、倒立型移動体1は、接地部材31と路面との接触を確実に回避でき、安定した倒立制御を実行できる。
例えば、図3に示す如く、接地部材31が路面に接地した(静的安定状態)ときにおける台車部3の姿勢角度(ピッチ角度)θ1は、倒立制御時における路面とのクリアランス角度θ2と実質的に等しくなる。このクリアランス角度θ2は、路面と、駆動車輪4および路面の接点と接地部材31の下端とを結ぶ線と、が成す角度であり、倒立制御時における路面と接地部材31との間の距離を示すものである。
したがって、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度θ1が大きくなるほど(例えば、接地部材31が路面に接地したときの台車部3の前傾が大きくなるほど)、クリアランス角度θ2が大きくなり、倒立制御時における路面と接地部材31との距離が大きくなる。
制御装置8は、倒立制御を開始する際に、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度θ1を姿勢センサ5から取得する。
倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲(ピッチ角度の範囲)は、制御装置8のROM8bやRAM8cに予め設定されている。この倒立制御を行なったときの台車部3のピッチ角度の範囲は、予め計測される。例えば、図4に示すように、最大ピッチ角度(前傾)2.2度となり、最大ピッチ角度(後傾)0.9°となる。したがって、倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲は前傾ピッチ角度2.2°〜後傾ピッチ角度0.9°となる。
本実施形態1において、接地部材31は、台車部3の前方に取り付けられている。したがって、制御装置8は、倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲(以下、倒立許容角度)をピッチ角度2.2°に設定する。なお、制御装置8は、最大ピッチ角度にマージンを考慮して倒立許容角度を設定してもよい。
制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度と、設定した倒立許容角度と、を比較し、倒立制御の実行開始の可否を判断する。制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度以上であると判断したとき、台車部3と路面と距離が十分に確保されていると判断する。この場合、制御装置8は、倒立制御の実行を開始する。
一方、制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度より小さいと判断したとき、台車部3と路面と距離が十分に確保されていないと判断する。この場合、制御装置8は、倒立制御を実行しない。
図5は、本実施形態1に係る倒立型移動体の制御処理フローを示すフローチャートである。
倒立スイッチ9がオン状態になると、倒立スイッチ9は制御装置8にトリガー信号を出力する(ステップS101)。
制御装置8は、倒立スイッチ9からトリガー信号を受けると、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度を姿勢センサ5から取得する(ステップS102)。ここで、制御装置8は、例えば、所定時間、台車部3のピッチ角度を姿勢センサ5から取得し、取得したピッチ角度の平均値及び分散値のうち少なくとも一方を用いて台車部3の姿勢の安定性を判断してもよい。制御装置8は、台車部3の姿勢が安定したと判断したとき、姿勢センサ5から台車部3のピッチ角度を最終的に取得する。これにより、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度を精度良く取得できる。
なお、制御装置8は、倒立型移動体1の電源スイッチから出力されるトリガー信号に応じて、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度を姿勢センサ5から取得してもよい。
制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度と、設定した倒立許容角度と、を比較し、倒立制御の実行開始の可否を判断する(ステップS103)。
制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度以上であると判断したとき(ステップS103のYES)、倒立制御の実行を開始する(ステップS104)。
一方、制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度より小さいと判断したとき(ステップS103のNO)、倒立制御を実行しない(ステップS105)。制御装置8は、例えば、警告装置11を用いて、台車部3と路面と距離が十分に確保されていない旨の警告を搭乗者に対して行う。これにより、搭乗者は、台車部3と路面と距離が十分に確保されていないことを明確に認識できるため、安全性向上に繋がる。警告装置11は、警告手段の一具体例であり、例えば、警告音を出力するスピーカ、警告灯を点灯/点滅させるライト、警告表示を行うディスプレイ、などを含む。
以上、本実施形態1に係る倒立型移動体1は、予め設定された倒立制御時における台車部3の姿勢角度の範囲と、接地部材31が路面に接地したときに姿勢センサ5により検出された姿勢角度と、に基づいて、倒立制御の実行開始の可否を判断する。これにより、倒立型移動体1は、接地部材31との接触を確実に回避でき、安定した倒立制御を実行できる。
実施形態2
本発明の実施形態2に係る倒立型移動体1は、上記倒立許容角度の判断に加えて、姿勢センサ5の精度判断を行って、倒立制御の実行開始の可否を判断することを特徴とする。
使用環境温度や保管時温度により倒立型移動体内の温度が上昇し、姿勢センサに温度ドリフトが生じることがある。この温度ドリフトにより、姿勢センサが検出する姿勢角度にずれが生じる。このように、姿勢センサが検出する姿勢角度にズレが生じた場合、従来の倒立型移動体は、倒立制御を実行し目標姿勢角度へ過剰に前傾するため、台車部が路面に接触する可能性がより高くなる。
そこで、本実施形態2に係る制御装置8は、姿勢センサ5から出力されるピッチ角度と、予め設定された静的安定状態のピッチ角度と、を比較して姿勢センサ5の精度を判断して倒立制御の実行開始の可否を判断する。
これにより、環境条件(姿勢センサの雰囲気温度や経年劣化等)により姿勢センサ5の検出精度が悪化し誤差が生じた場合でも、その誤差をも加味して倒立制御の実行開始の可否を判断できる。したがって、より安定した倒立制御を実行できる。
例えば、接地部材31が路面に接地したときにおける静的安定状態のピッチ角度が予め計測され、制御装置8のROM8bやRAM8cに設定されている。
制御装置8は、姿勢センサ5から出力されるピッチ角度と、予め設定された静的安定状態のピッチ角度と、の差分を算出する。制御装置8は、算出した差分が予め設定された閾値より大きくなるとき、姿勢センサ5の精度が低いと判断する。一方、制御装置8は、算出した差分が予め設定された閾値以下となるとき、姿勢センサ5の精度が高いと判断する。制御装置8は、姿勢センサ5の精度が高いと判断すると、姿勢センサ5から出力されるピッチ角度に基づいて倒立制御の実行を開始する。
図6は、本実施形態2に係る倒立型移動体の制御処理フローを示すフローチャートである。倒立スイッチ9がオン状態になると、倒立スイッチ9は制御装置8にトリガー信号を出力する(ステップS201)。
制御装置8は、倒立スイッチ9からトリガー信号を受けると、接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度を姿勢センサ5から取得する(ステップS202)。
制御装置8は、姿勢センサ5から出力されるピッチ角度と、予め設定された静的安定状態のピッチ角度と、を比較して姿勢センサ5の精度を判断する(ステップS203)。制御装置8は、姿勢センサ5の精度が高いと判断すると(ステップS203のYES)、姿勢センサ5から取得したピッチ角度を接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度として確定する(ステップS204)。一方、制御装置8は、姿勢センサ5の精度が低いと判断すると(ステップS203のNO)、上記(ステップS202)に戻る。
制御装置8は、確定した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度と、設定した倒立許容角度と、を比較し、倒立制御の実行開始の可否を判断する(ステップS205)。
制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度以上であると判断したとき(ステップS205のYES)、倒立制御の実行を開始する(ステップS206)。
一方、制御装置8は、姿勢センサ5から取得した接地部材31が路面に接地したときにおける台車部3のピッチ角度が設定した倒立許容角度より小さいと判断したとき(ステップS205のNO)、倒立制御を実行しない(ステップS207)。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本発明は、例えば、 図5又は図6に示す処理を、CPU8aにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
1 倒立型移動体、2 操作ハンドル、3 台車部、4 駆動車輪、5 姿勢センサ、6 回転センサ、7 車輪駆動ユニット、8 制御装置

Claims (6)

  1. 搭乗者が搭乗する台車部と、
    前記台車部に設けられ、路面に接地する接地部材と、
    前記台車部の姿勢角度を検出する姿勢角検出手段と、
    前記接地部材を路面から離間させ、前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度に基づいて倒立状態を維持する倒立制御を実行する制御手段と、を備える倒立型移動体であって、
    前記制御手段は、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲と、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、に基づいて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、ことを特徴とする倒立型移動体。
  2. 請求項1記載の倒立型移動体であって、
    前記制御手段は、
    前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていないと判断したとき、前記倒立制御の実行を開始し、
    前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が、予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていると判断したとき、前記倒立制御を実行しない、
    ことを特徴とする倒立型移動体。
  3. 請求項1又は2記載の倒立型移動体であって、
    前記制御手段は、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、予め設定された前記接地部材が路面に接地したときにおける静的安定状態の前記台車部の姿勢角度と、を比較して前記姿勢角検出手段の精度を判断することで、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、
    ことを特徴とする倒立型移動体。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の倒立型移動体であって、
    前記制御手段が、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度が予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲を超えていると判断したとき、警告を行う警告手段を更に備える、
    ことを特徴とする倒立型移動体。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の倒立型移動体であって、
    前記制御手段は、
    所定時間、前記姿勢角度を前記姿勢検出手段から取得し、該取得した複数の姿勢角度に基づいて前記台車部の姿勢の安定性を判断し、
    該台車部の姿勢が安定したと判断したときの姿勢角度を用いて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、ことを特徴とする倒立型移動体。
  6. 搭乗者が搭乗する台車部と、
    前記台車部に設けられ、路面に接地する接地部材と、
    前記台車部の姿勢角度を検出する姿勢角検出手段と、
    前記接地部材を路面から離間させ、前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度に基づいて倒立状態を維持する倒立制御を実行する制御手段と、を備える倒立型移動体の制御方法であって、
    予め設定された前記倒立制御時における台車部の姿勢角度の範囲と、前記接地部材が路面に接地したときに前記姿勢角検出手段により検出された姿勢角度と、に基づいて、前記倒立制御の実行開始の可否を判断する、ことを特徴とする倒立型移動体の制御方法。
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