JP5659710B2 - 車両 - Google Patents

車両 Download PDF

Info

Publication number
JP5659710B2
JP5659710B2 JP2010250848A JP2010250848A JP5659710B2 JP 5659710 B2 JP5659710 B2 JP 5659710B2 JP 2010250848 A JP2010250848 A JP 2010250848A JP 2010250848 A JP2010250848 A JP 2010250848A JP 5659710 B2 JP5659710 B2 JP 5659710B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
unit
gain
passenger
inverted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010250848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012101637A (ja
Inventor
快之 仙波
快之 仙波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010250848A priority Critical patent/JP5659710B2/ja
Publication of JP2012101637A publication Critical patent/JP2012101637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5659710B2 publication Critical patent/JP5659710B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Description

本発明は、車両、例えば、一組の車輪に対して本体部が起立した状態を維持して走行可能に構成された車両に関する。
一組の車輪に対して本体部が起立した状態を維持して走行可能に構成された車両(以下、倒立二輪型車両と呼ぶこともある)は、コンパクト構成であることに加えて、搭乗の容易さ・迅速さを利点とする。この利点を更に進展させるため、従来から、倒立二輪型車両に対する搭乗者の搭乗手順を改良し、よりユーザー志向の製品を提供することが求められている。
特許文献1には、搭乗者が車両に搭乗していない状態で車両の倒立制御を開始する車両が開示されている。より具体的には、同文献の段落0038に記載のように、自立・空車状態のとき、目標ピッチ軸角度θrefを自立姿勢角度θj(同文献の図5参照)に設定して倒立制御する点が記載されている。なお、同文献の段落0047には、姿勢ピッチ軸角度の移行の完了後、車両の動作状態を規定する関数のゲイン係数を変化させる点が開示されている。
特許文献2には、車両への搭乗者の搭乗の検出に応じて、該車両の姿勢制御を開始する車両が開示されている。より具体的には、搭乗者の両足が車両の搭乗部に載せられたことを検出し、車両の姿勢制御を開始している。
特許文献3には、不規則な表面を有する地面上で個人を輸送する車両が開示されている。特許文献4には、同軸二輪車における姿勢制御方法が開示されている。これら各特許文献は、姿勢制御技術に関する具体的方法を開示している。
なお、未公開の特願2009−207105には、車両への搭乗者の搭乗の開始の検出に応じて、倒立制御を行いつつ、車両への搭乗者の搭乗が容易となる位置に車両本体を移動させる制御をおこなう車両が開示されている。なお、本公報及び本説明は、先行技術を構成するものではない。
特開2007−331443号公報 特開2010−23705号公報 特開2004−26700号公報 特開2008−7400号公報
上述の説明から明らかなように、倒立二輪型車両に対する搭乗者の搭乗手順を従来よりも改善することが強く望まれている。
本発明にかかる車両は、一組の車輪に対する本体部の起立状態を維持しつつ走行可能に構成された車両であって、前記本体部に設けられた足載せ部に対する搭乗者の一方及び他方の足の載置を個別検出し、前記搭乗者による操作に応じた一組の前記車輪に対する前記本体部の起立過程において、当該車両の車両軸線(但し、当該車両軸線は、一組の前記車輪に対して前記本体部が起立状態であるのか否かを示すべく設定されている)が基準軸線に対して成す姿勢角度が閾値角度以下となることを検出し、前記足載せ部に前記搭乗者の一方の足が載せられ、かつ前記姿勢角度が前記閾値角度以下となったことの検出に応じて、一組の前記車輪に対して前記本体部を実効的に起立させる始動制御を開始し、前記足載せ部に前記搭乗者の他方の足が載せられたことの検出に応じて、前記始動制御時よりも大きなゲインで一組の前記車輪を制御する。
前記足載せ部に前記搭乗者の一方の足が載せられたことを検出した後、前記姿勢角度が前記閾値角度以下となったことを検出する、と良い。前記大きなゲインを1としたとき、前記始動制御時のゲインは、0.3以上0.5以下である、と良い。複数の前記閾値角度が設定されており、時分割してゲイン調整する、と良い。前記基準軸線は、鉛直方向に対して平行な軸線であり、前記閾値角度は、−15°以上15°以下である、と良い。
意図されたように前記搭乗者が当該車両に搭乗する一連の過程に対応づけられた目標軌跡に対して、前記搭乗者が実際に当該車両に搭乗する過程に応じて検出される当該車両の状態値の乖離の程度を評価し、当該評価結果に応じてゲイン調整する、と良い。前記状態値は、前記車両軸線が前記基準軸線に対して成す姿勢角度、前記車輪の回転速度、及び前記車輪の回転量のいずれか一つである、と良い。
本発明によれば、従来よりも改善された車両搭乗手順を提供することができる。
実施の形態1にかかる倒立二輪型車両への搭乗手順を示す模式図である。 実施の形態1にかかる倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略ブロック図である。 実施の形態1にかかる倒立二輪型車両の始動時の動作を示す概略フローチャートである。 実施の形態1にかかる倒立二輪型車両の始動時のゲイン調整過程を示す概略図である。 実施の形態1にかかる倒立二輪型車両の始動時のゲイン調整過程を示す概略図である。 実施の形態1にかかる倒立二輪型車両の概略斜視図である。 実施の形態2にかかる倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略的ブロック図である 実施の形態2にかかる倒立二輪型車両の始動動作を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる倒立二輪型車両の始動時のゲイン調整過程を示す概略図である。 実施の形態3にかかる倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略的ブロック図である 実施の形態3にかかる倒立二輪型車両の始動動作を示す概略図である。 実施の形態3にかかる倒立二輪型車両の始動動作を示す概略図である。 実施の形態3にかかる倒立二輪型車両の始動動作を示す概略図である。 実施の形態3にかかるゲイン調整原理を示す概略図である。 参考例にかかる倒立二輪型車両への搭乗手順を示す模式図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、倒立二輪型車両への搭乗手順を示す模式図である。図2は、倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略ブロック図である。図3は、倒立二輪型車両の始動動作を示す概略フローチャートである。図4、5は、倒立二輪型車両の始動時のゲイン調整過程を示す概略図である。図6は、倒立二輪型車両の概略斜視図である。なお、図1に示すxyz座標は、x軸は、接地面400に対して平行な軸線であり、y軸は、鉛直方向に対して平行な軸線であり、z軸は、x軸とy軸に対して直交する軸線である。
倒立二輪型車両300(以下、単に車両300と呼ぶ場合がある)への搭乗者200の搭乗手順を図1に示す。なお、車両300は、ハンドル部301、支柱部302、ベース収容部303、一組のステップ(足載せ部)304、及び一組の車輪305を有する。車両300は、一組の車輪305を個別に回転制御することで、倒立状態を維持しつつ走行可能に構成されている。車両300の本体部は、ハンドル部301、支柱部302、ベース収容部303、及び一組のステップ304から構成される。
まず、図1(a)に示すように、搭乗者200は、ハンドル部301を把持し、車両300への搭乗を開始する。車両300の車両軸線X2が鉛直軸線X1に対して成す角度をθ91とする(以下、車両300の車両軸線X2が鉛直軸線X1に対して成す角度を単に姿勢角度と呼ぶこともある)。なお、鉛直軸線(基準軸線)X1は、鉛直方向に対して平行な軸線である。車両軸線X2は、一組の車輪305に対して上記した本体部が起立状態であるのか否かを示すべく設定されている。より具体的には、車両軸線X2は、車両300が備える車輪305の回転軸に対して直交し、かつ支柱部302に沿って延在する軸線である。車両軸線X2は、ステップ304のステップ面に対して直交する。
次に、図1(b)に示すように、搭乗者200は、ハンドル部301を把持しつつ、ステップ304に片足を載せる。これと同時又は並行して、搭乗者200は、ハンドル部301を前方へ押し、車輪部305に対して支柱部302を起立させる。なお、搭乗者200が車両300へ乗り込む過程にて、ハンドル部301は自然に前方へ押される。従って、搭乗者200が意識的にハンドル部301を前方に押すことは必要要件ではない。この過程で、姿勢角度θ91は、図1(a)の時よりも小さな角度になる。
車両300は、ステップ304上への搭乗者200の足の載置を検出する。車両300は、図1(a)から図1(b)に示すように姿勢角度が小さくなる過程で、姿勢角度が閾値角度以下となることを検出する。これら各検出に応じて、車両300は、実効的に倒立制御を開始する。つまり、車両300は、ステップ304上への搭乗者200の載置及び姿勢角度が閾値角度以下となることの2つの条件が満たされたことの検知に応じて倒立制御を実効的に開始する。
後述のように、始動ゲイン(始動時の入力に対する出力比)は、通常ゲイン(通常動作時の入力に対する出力比)よりも小さい。これによって、車両300への搭乗者200の搭乗時、車両300が搭乗者200に対して接触する確率を効果的に低減することができる。また、仮に、車両300が搭乗者200に接触したとしても、その接触によって搭乗者200が受ける力を効果的に低減することができる。また、仮に、車両300が揺れる動作をしたとしても、その揺れ周期を長くすることができ、車両300への搭乗者200の搭乗の容易さが劣化することを効果的に回避することができる。仮に車両300が揺れる動作をしていたとしても、その揺れ周期が長いため、搭乗者200は、簡易に車両300に搭乗することができる。
次に、図1(c)に示すように、搭乗者200は、他方の足を他方のステップ304へ載せる。このようにして、車両300への搭乗者200の搭乗が完了する。車両300は、既に倒立制御を開始しているため、搭乗者200は、安心感を持って、接地面400から他方の足を持ち上げて他方のステップ304へ載せることができる。
車両300は、他方のステップ304上への搭乗者200の他方の足の載置を検出し、これに応じて、始動時に低下させていたゲインを通常ゲインに戻す。これによって、車両300は、始動時モードから通常動作モードへの移行が完了する。
本実施形態では、上述のように、搭乗者200は、その片足をステップ304に載せ、ハンドル部301を前方へ押しつつ、車両300へ乗り込む段階にて、車両300は、小さなゲインにて倒立制御を開始する。このように車両300を構成することで、搭乗者200が他方の足をステップ304へ載せる前、車両300は、通常ゲインよりも小さいゲインにて倒立制御することになり、車両300への搭乗者200の搭乗時、車両300が搭乗者200に対して接触することを効果的に抑制することができる。また、搭乗者200は、車両300が倒立制御状態にあるため、安心感を持って、他方の足を接地面からステップ304へ移すことができる。また、車両300は、搭乗者200の他方の足がステップ304へ載せられると、ゲインを上昇させて通常ゲインで倒立制御するように構成されている。従って、車両300の応答性が損なわれることはない。このような手順の採用によって、車両300への搭乗者200の搭乗を効果的に簡素化し、これに併せて時間短縮、安全性の向上等も図ることができる。
なお、車両300が倒立制御を実効的に始動するという意味は、例えば、車両300が、その場付近で倒立状態を維持することに必要十分な条件で倒立制御することを意味する。車両300が始動時、一組の車輪305を前方又は後方へ回転させることで支柱部302を起立させる。ゲインが極端に小さな場合、車両300は、そのような倒立状態にはなり得ない。従って、始動時ゲインは、ある程度の大きさに設定することが望ましい。逆に言えば、始動時ゲインが極端に小さい場合、車両300は、その場付近で倒立状態を維持することはできない。従って、このような場合は、車両300が倒立制御を実効的に始動しているという意味範囲には属さない。図1では、搭乗者200は、ハンドル部301を前方へ押しつつ搭乗しているが、これに限られるべきではない。搭乗者200は、ハンドル部301を手前に引きつつ搭乗しても良い。これらの違いは、搭乗時の車両300が前方に傾いているか、又は後方へ傾いているかの違いであり、従って、本質的な問題ではない。
以下、図2乃至図6を参照してより詳細に説明する。なお、車両300の具体的な構成は任意である。本実施形態では、車両300は、コンピュータを活用して、一組の車輪305に対して割り当てられた一組の駆動系を個別制御して倒立制御及び走行制御する。このような動作を具現化する具体的手段は、他にも様々な態様が考えられる。従って、本願発明の技術的範囲が、以下の開示により狭く解釈されることは許されない。なお、本願に含まれる図面は、技術常識を踏まえて、適宜、簡略化されている。
図2に示すように、車両300は、指令生成部101、加算部102、倒立制御演算部103、駆動/センサ系110、車両状態演算部140、情報入出力部150、判定部160、および閾値格納部170を有する。加算部102は、加算部102a〜102cを備える。駆動/センサ系110は、駆動系120、およびセンサ系130を有する。駆動系120は、アンプ部121、モータ部122、アンプ部123、およびモータ部124を有する。なお、アンプ部121、モータ部122は、右車輪駆動系を構成する。アンプ部123、モータ部124は、左車輪駆動系を構成する。センサ系130は、電源スイッチ部131、ステップセンサ部132、回転量検出部133、及び角速度検出部134を有する。
上述の各機能部の接続関係について説明する。指令生成部101の第1出力は、加算部102aの第1入力に接続される。指令生成部101の第2出力は、加算部102bの第1入力に接続される。指令生成部101の第3出力は、加算部102cの第1入力に接続される。加算部102aの出力は、倒立制御演算部103の第1入力に接続される。加算部102bの出力は、倒立制御演算部103の第2入力に接続される。加算部102cの出力は、倒立制御演算部103の第3入力に接続される。倒立制御演算部103の第1出力は、アンプ部121に接続される。倒立制御演算部103の第2出力は、アンプ部123に接続される。アンプ部121の出力は、モータ部122に接続される。アンプ部123の出力は、モータ部124に接続される。電源スイッチ部131の出力は、情報入出力部150に接続される。ステップセンサ部132の出力は、情報入出力部150に接続される。回転量検出部133の出力は、車両状態演算部140に接続される。角速度検出部134の出力は、車両状態演算部140に接続される。車両状態演算部140の第1出力は、加算部102aの第2入力に接続される。車両状態演算部140の第2出力は、加算部102bの第2入力に接続される。車両状態演算部140の第3出力は、加算部102cの第2入力に接続される。車両状態演算部140の第2出力は、判定部160にも接続される。情報入出力部150の出力は、判定部160に接続される。閾値格納部170の出力は、判定部160に接続される。判定部160の出力は、倒立制御演算部103に接続される。
なお、図1では、図示の便宜上、電源スイッチ部131とステップセンサ部132の出力を結線させているが、実際は、各出力が個別に情報入出力部150へ供給されるものとする。回転量検出部133の出力と角速度検出部134の出力間の結線についても同様である。
指令生成部101は、車両300に具備された入力装置を介して入力される搭乗者200の入力指示を処理し、右左車輪の車輪回転速度の目標値(V1)、姿勢角度の目標値(V2)、および姿勢角速度の目標値(V3)を生成する。
加算部102は、指令生成部101から供給された各目標値を車両状態演算部140から供給される補正値を加算し、実質的に、目標値から補正値を減算する処理をする(例えば、目標値が正の値であれば、補正値が負の値であるため)。加算部102aは、目標値V1から補正値V4を減算し、倒立制御演算部103に出力する。加算部102bは、目標値V2から補正値V5を減算し、倒立制御演算部103に出力する。加算部102cは、目標値V3から補正値V6を減算し、倒立制御演算部103に出力する。なお、各補正値については後述する。
倒立制御演算部103は、加算部102から供給される各出力値に基づいて、トルク値V20、トルク値V21を生成する。
ここで、加算部102と倒立制御演算部103とが協調してトルク値を演算する工程について説明する。以下、加算部102と倒立制御演算部103とを演算ユニットと呼ぶ。演算ユニットは、適宜、次の数1〜数3にてトルクを算出し、算出したトルクを合算する。
以下に示す数1は、倒立状態を維持するためのピッチ軸制御を規定する。数2は、接地面上の車両の位置を制御するためのX軸制御を規定する。数3は、接地面上における車両の旋回を制御するためのヨー軸制御を規定する。数4は、数1〜3にて個別に算出したトルクを合算して出力トルクを算出する際に用いられる。なお、始動時には数1に基づく制御で必要十分のため、演算ユニットは、始動時、数2、数3に基づく制御は実行しない。
数1〜4に含まれる記号、Kpp、Kdp、Kip、Kpx、Kdx、Kix、Kpy、Kdy、Kiyは、ゲイン係数である。θrefは、目標ピッチ軸角度である(その微分値は、目標角速度である)。θは、車両状態演算部140から供給される現在のピッチ軸角度である(その微分値は、現在のピッチ軸角速度である)。Xrefは、進行方向における目標位置である(その微分値は、目標車両速度である)。Xは、車両状態演算部140から供給される現在の位置である(その微分値は、現在の車両速度である)。γrefは、目標ヨー軸角度である(その微分値は、目標ヨー軸角速度である)。γは、車両状態演算部140から供給される現在のヨー軸角度である(その微分値は、現在のヨー軸角速度である)。
Figure 0005659710
Figure 0005659710
Figure 0005659710
(数4)
τ=τp+τx+τy
上記した数式及び図2のブロック図から明らかなように、各式1〜4に含まれる()内の減算処理は、加算部102で実行されている。
アンプ部121は、倒立制御演算部103から供給されるトルク値V20を増幅し、モータ部122へ出力する。アンプ部123は、倒立制御演算部103から供給されるトルク値V21を増幅し、モータ部124へ出力する。モータ部122は、アンプ部121から供給された駆動電圧波形に応じて、その回転軸を回転させる。モータ部124は、アンプ部123から供給された駆動電圧波形に応じて、その回転軸を回転させる。モータ部122の駆動に応じて、右車輪が回転し、モータ部124の駆動に応じて、左車輪が回転する。
センサ系130は、車両300の現動作状態を検出し、この検出結果を車両300の駆動にフィードバックさせるために設けられている。
電源スイッチ部131は、車両300をオン/オフ切り替えするためのスイッチである。電源スイッチ部131をオンとすることで、車両300がオン状態(車両300に電力が供給された状態)となる。電源スイッチ部131をオフとすることで、車両300がオフ状態(車両300に電力が供給されていない状態)となる。
ステップセンサ部132は、搭乗者200の足がステップ304に載せられたことを検出する。例えば、ステップセンサ部132は、搭乗者200の片方の足がステップ304に載せられた時、検出値"00"を情報入出力部150に出力する。ステップセンサ部132は、搭乗者200の両方の足がステップ304に載せられた時、検出値"01"を情報入出力部150に出力する。なお、ステップセンサ部132は、光学的、磁気的、電気的等の様々な手法にて構成することが可能であり、その具体的な構成は任意である。重量センサで構成することが最も簡便であるが、ヒトの体重に個体差がある点を考慮すれば、光学的手法によりステップセンサ部132を構成することが好ましい。
回転量検出部133は、一組の車輪305に個別に設けられており、各車輪305の回転量を検出する。例えば、ロータリーエンコーダを採用すれば良い。ロータリーエンコーダの種類は任意である。例えば、車輪の回転軸の回転量に応じた数のパルスを出力するタイプのロータリーエンコーダを採用しても良い。車輪の回転軸の絶対的な回転位置をコード出力するアブソリュートタイプのロータリーエンコーダを採用しても良い。
角速度検出部134は、車両300の本体部分(例えば、ハンドル部301、支柱部302等)に設けられ、センサ自身の空間変位を検出する。角速度検出部134は、x軸方向における角速度を検出するユニット、y軸方向における角速度を検出するユニット、およびz軸方向における角速度を検出するユニットを有する。角速度検出部134は、各軸方向における角速度を検出し、これを車両状態演算部140へ出力する。
角速度検出部134は、機械式、ガス式、光学式等のタイプがある。角速度検出部134は、例えば、MEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)を活用したジャイロセンサから構成される。ジャイロセンサは、半導体プロセス技術を活用して、半導体、ガラス等の基板上に3次元構造を高精細に形成して製造される。ジャイロセンサは、基板上に配置された振動体の空間的な変位を電気的に検出することによって、コリオリの力を電気的に検出する。例えば、ジャイロセンサは、振動体を振動状態とし、振動体と検出電極間の容量値の変化を検出することによって、コリオリの力を電気的に検出する。なお、ジャイロセンサの具体的な構造、コリオリの力の検出方法は任意である。
車両状態演算部140は、様々な入力に応じて車両の状態を示す値を演算する。例えば、車両状態演算部140は、角速度検出部134から入力される角速度を積分して現在の姿勢角度を算出する。車両状態演算部140は、回転量検出部133から入力する回転量の単位時間当たりの変化量を算出し、現在の車輪の回転速度を算出する。なお、時間計測方法は任意であり、例えば、車輪の回転と同時にカウント動作を開始するタイマー等を活用すれば良い。車両状態演算部140は、算出した移動速度を積分し、移動距離(現状の位置)も算出する。
車両状態演算部140は、現在の車輪の回転速度を補正値V4として加算部102aに出力する。車両状態演算部140は、現在の車両の姿勢角度を補正値V5として加算部102bに出力する。車両状態演算部140は、現在の車両の角速度(ピッチ方向の角速度)を補正値V6として加算部102cに出力する。なお、車両状態演算部140は、現在の車両の姿勢角度θ91を判定部160へ出力する。
情報入出力部150は、I/O(Input/Output)を制御する機能部であり、上述のように各種センサの出力が入力される。ステップセンサ部132の出力値は、情報入出力部150を介して、判定部160へ伝送される。
判定部160は、ステップ304への搭乗者200の足の搭乗状態を判定し、かつ、姿勢角度が閾値角度以下となったか否かを判定する。判定部160は、ステップセンサ部132の出力に基づいて、搭乗者200の片足がステップ304に載せられたことを検出すると、サーボ動作をオンするように倒立制御演算部103へ指示する。判定部160は、姿勢角度θ91が閾値格納部170から供給される閾値角度θ92以下となったか否かを判定する。判定部160は、姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となったとき、倒立制御演算部103に対して倒立制御を小さなゲイン(始動ゲイン)にて実行するように指示する。具体的には、判定部160は、倒立制御演算部103に対して、ゲイン係数が小さい条件で倒立制御開始するように指示する。好適には、−15°≦閾値角度θ91≦15°である。より好適には、−6°≦閾値角度θ91≦6°である。
判定部160は、ステップセンサ部132の出力に基づいて、搭乗者200の両足がステップ304に載せられたことを検出すると、倒立制御演算部103に対して倒立制御を通常ゲインにて実行するように指示する。このように搭乗者200の搭乗状態の検出に加えて、現在の姿勢角度が閾値姿勢角度以下となったことを検出することに応じて倒立制御を開始することによって、図1(a)〜(c)に示した搭乗手順が好適に実施可能となる。また、搭乗者の両足がステップ304に載せられたことの検出に応じてゲインアップすることによって、車両300の動作性能(応答性等)を十分に確保することができる。
なお、上述のように、車両300は、コンピュータを活用して構成される。数式に用いられるパラメータ、判定に用いられる閾値等のデータは、メモリ等の記憶装置に記憶させておけばよい。ワイヤードロジック等によって各機能部を構成することもできるが、記憶装置に格納させたプログラムをCPU(Central Processing Unit)にて実行することによって機能部を具現化することが好適である。例えば、指令生成部101、倒立制御演算部103、判定部160、車両状態演算部140の各機能は、CPUによるプログラム処理によって実行される。
図3を参照して車両300の始動動作について説明する。
搭乗者200により電源スイッチ部131がオンされ、車両300が動作状態となる(スタート)。なお、この時、車両300に組み込まれたサーボ機構はオフ状態である(S10)。
その後、搭乗者200がステップ304に一方の足を載せることの検出(S11)に応じて、サーボ機構がオン状態となる(S12)。搭乗者の片足がステップ304に載せられると、ステップセンサ部132は、搭乗者200の片足がステップ304に載せられたことを検出し、この状態を示すステータス値を出力する。ステップセンサ部132の出力値は、判定部160へ供給され、判定部160は、倒立制御演算部103を始動開始状態とする。このようにしてサーボ機構がオン状態となる。なお、サーボ機構がオン状態となっても、倒立制御自体は実効的に開始されていない。サーボ機構は、例えば、加算部102、倒立制御演算部103、車両状態演算部140、情報入出力部150、判定部160を含む機構である。
ステップ304へ片足を乗せることと同時又は並行して、搭乗者200は、ハンドル部301を前方に押し、車両300へ乗り込もうとする。これに応じて、車輪部305から見て、ハンドル部301、支柱部302、及びベース収容部303が前方へ回動し、ハンドル部301、支柱部302、及びベース収容部303が全体として車輪部305に対して起立した状態となる。つまり、図1(a)、(b)に模式的に示したように、姿勢角度は小さな値となる。
角速度検出部134は、所定間隔で角速度を車両状態演算部140へ出力し、車両状態演算部140は、角速度を積分して姿勢角度θ91を算出し、算出した姿勢角度θ91を判定部160へ出力する。判定部160は、入力した姿勢角度θ91と閾値格納部170から供給される閾値角度θ92とを比較し、姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となったか否かを判定する(S13)。姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となると、判定部160は、倒立制御演算部103に対して小さいゲインにて倒立制御を開始するように指示する。これに応じて、倒立制御演算部103は、小さなゲインにて倒立制御を開始する。具体的には、倒立制御演算部103は、数1で示した式に基づいて駆動系に対して供給するゲイン値を生成する。このとき、車両300を倒立状態にすれば必要十分であるため、ピッチ角制御以外について無視してゲイン値を生成する(つまり、数2、数3は活用しない)。このとき、数1に含まれるゲイン係数として小さな値の係数を導入する。これによって、小さなゲインにて倒立制御を実行することができる。ゲイン係数は、プログラムに組み込んでいても良いが、その都度、メモリ等からリードアウトしてCPUにて処理しても良い。
その後、搭乗者200は、他方の足をステップ304に載せ、車両300への搭乗を完了する。搭乗者の両方の足がステップ304に載せられると、ステップセンサ部132は、搭乗者200の両足がステップ304に載せられたことを検出し、この状態を示すステータス値を出力する。ステップセンサ部132の出力値は、情報入出力部150を介して、判定部160へ供給される。判定部160は、ステップセンサ部132から供給されたステータス値に応じて、倒立制御演算部103に対して通常ゲインで倒立制御するように指示する。つまり、数1に含まれるゲイン係数の値を増加させ、より大きなゲインが得られるようにする。また、同時に、倒立制御演算部103は、数1〜3に基づく走行制御を開始する。これによって、搭乗者200の両足がステップ304に載せられることに同期して車両300を始動状態から通常動作状態へ推移させることができる。上述のようにゲインを増加させたとしても、搭乗者200の両足は、既にステップ304に載せられているため、車両300のベース収容部303が搭乗者200に接触することは回避される。
なお、図3においては、ステップ11の後、ステップ13を行っている。しかしながら、ステップ11の判定とステップ13の判定を逆としても構わない。このような場合であっても、上述と同様の効果を得ることができる。ただし、ステップ11の後、ステップ13を行うほうが、より自然な態様にて搭乗することが可能になる。
ゲイン調整について図4、図5を参照して補足説明する。なお、図4の横軸は時間軸であり、その縦軸は、ゲインの大きさを示す軸である。
図4に示すように、時刻t10にて、搭乗者200の片足がステップ304に載せられ、かつ姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となる。姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となることに応じて、車両300は、小ゲインで倒立制御を開始する。そして、時刻t11にて、ゲインは、設定値0.3まで上昇する。時刻t12にて、搭乗者200の両足がステップ304に載せられると、車両300は、より大きなゲインで倒立制御を開始する。時刻t13では、ゲインは、0.3から1まで上昇する。
図5に示すように、ゲイン調整をしても良い。図3と異なる点は、小ゲインの設定値である。このような場合であっても、小ゲイン=0.3と同様に考えることができる。
通常ゲイン=1のとき、始動ゲインは0.5以下に設定すると良い。これによって、車両300のベース収容部303が搭乗者に接触する確率を効果的に低減させることができる。また、仮に、始動時、車両300が揺れる動作をしたとしても、この揺れ周期を長くすることができ、車両300への搭乗者200の搭乗の簡易さが劣化することは抑制される。より好ましくは、通常ゲイン=1のとき、始動ゲインを0.3〜0.5に設定すると良い。
最後に、図6を参照して車両300の概略的な斜視図を示す。なお、車両300の具体的外観構成は任意であり、図6に示すものに限定されるべきものではない。図6に示すように、ハンドル部301は、搭乗者200によって自由な把持が可能となるように略三角形状の輪状体で構成される。支柱部302は、起立状態の搭乗者200の足から胴部付近まで延在するように構成されている。支柱部302の基端は、ベース収容部303に対して連結している。支柱部302の先端には、ハンドル部301が取り付けられている。ベース収容部303は、蓄電機、モータ、コンピュータ、ロジック回路、センサ、配線、機械機構等を内蔵する。ステップ304は、搭乗者200の両足に対応して、左足用ステップ304a、右足用ステップ304bを有する。ステップ304は、内側から外側へ、車輪305上まで延在する。
搭乗者200は、ハンドル部301を両手で把持した状態で重心移動し、これに応じて車両300は平面移動する。例えば、搭乗者200が前方に重心をかけると、ハンドル部301は前方に押され、支柱部302は前方へ傾斜する。車両300は、支柱部302の前方への傾きに応じて、前方への移動指令を生成し、これに応じて前方へ移動する。なお、この場合、移動指令は、車輪の現在の回転速度を目標速度まで上昇させることに等しい。
実施の形態2
以下、図7乃至図9を参照して実施の形態2について説明する。図7は、倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略的ブロック図である。図8は、倒立二輪型車両の始動動作を示すフローチャートである。図9は、倒立二輪型車両の始動時のゲイン調整過程を示す概略図である。なお、実施の形態1と重複する説明は省略する。
実施の形態1とは異なり、本実施形態では、閾値格納部170には複数の閾値が格納され、時分割してより細かくゲイン調整をする。これによって、実施の形態1の場合よりも、ゲイン調整の変化を最適化することが容易となる。なお、以下の説明では、閾値の数が2つの場合について説明するが、3以上の閾値を活用して多段階的にゲイン調整をしても良い。
図7に模式的に示すように、閾値格納部170は、閾値角度θ92、θ93を格納している。図8に示すように、図3に示したステップS14とS15との間に、姿勢角度θ91が閾値角度θ93以下となったか否かを判定し(S20)、姿勢角度θ91が閾値角度θ93以下となった場合にゲイン上昇させている(S21)。なお、閾値角度θ93<閾値角度θ92である。これによって図9に示すように、多段階的にゲイン調整することができる。
図9について補足的に説明する。搭乗者200の片足がステップ304に載せられ、かつ姿勢角度θ91が閾値角度θ92以下となると、ゲイン上昇が開始する(時刻t20)。そして、ゲインは、0.3まで上昇する(時刻t21)。その後、姿勢角度θ91が閾値角度θ93以下となると、ゲイン上昇が開始する(時刻t22)。その後、ゲインは、0.5まで上昇する(時刻t23)。その後、搭乗者200の他方の足がステップ304に載せられると、ゲインアップが再度開始される(時刻t24)。そして、ゲインは、1.0(通常動作ゲイン)まで上昇する(時刻t25)。このように多段階的にゲイン調整することによって、ユーザーの感覚的な志向も吸収し、例えば、車両への乗り込みの快適性を確保することが可能になる。
実施の形態3
以下、図10乃至図14を参照して実施の形態3について説明する。図10は、倒立二輪型車両に組み込まれる装置の概略的ブロック図である。図11乃至図13は、倒立二輪型車両の始動動作を示す概略図である。図14は、ゲイン調整原理を示す概略図である。なお、上述の実施形態と重複する説明は省略する。適宜、上述の実施形態と本実施形態とを組み合わせることが可能である。
本実施形態では、予め設定した軌跡データに対する測定値の乖離の程度を評価し、この評価結果に応じてゲイン調整する機構を追加的又は代替的に採用する。上述の実施形態に対して追加的に左記した機構を採用することで、上述の実施形態と同様の効果を得ることができ、かつ、上述の実施形態よりも搭乗態様を改善することができる。上述の実施形態に示したゲイン調整機構に対して代替的に左記した機構を採用しても良い。この場合であっても、本実施形態に特有の効果を得ることができる。
図10に示すように、車両300は、評価部360、及び軌跡データ格納部370を有する。なお、図10では、判定部160、及び閾値格納部170の図示を省略している。車両状態演算部140から各出力が評価部360に供給されるものとする。
軌跡データ格納部370は、図11乃至図13に示す目標軌跡を示す目標軌跡データを格納している。評価部360は、目標軌跡に対する現在の車両の状態値の乖離の程度を評価し、この評価結果に応じて図14に示すゲイン調整が行われるように、倒立制御演算部103を制御する。評価部360は、例えば、車両状態演算部140から供給される測定値と軌跡データ格納部370から供給される目標値間の差分を求め、この差分に基づいて現在設定すべきゲインの値を求める。なお、図11に示す場合、状態値として、姿勢角度を採用している。図12に示す場合、状態値として、車輪の回転速度を採用している。図13に示す場合、車輪の回転量に応じた位置を採用している。
図11を参照して説明する。時刻t31のとき、目標軌跡の値に対して測定した姿勢角度の乖離が始まる。時刻t32のとき、目標軌跡の値に対する測定姿勢角度の乖離の程度(偏差)が偏差閾値に到達する。時刻t31と時刻t32の期間、ゲインは、図14に示すように調整される。すなわち、乖離の程度を示す偏差が増加するに応じてゲインが小さくなるようにゲイン調整される。また、偏差が閾値偏差に到達するとゲインがゼロになるようにゲイン調整される。図12及び図13に示す場合も、図11と同様に考えることができる。なお、図11〜図13に示す各場合を、適宜、組み合わせることも可能である。
このような制御系を採用することによって、倒立二輪型車両への搭乗者の乗車中に何らかの要因によって姿勢角度が増大して倒立二輪型車両が大きく傾いたとしても、ゲインが小さくなっているため、倒立二輪型車両と搭乗者間の接触の回避/緩和が可能になる。また、この場合、搭乗者は、小ゲインで動作している倒立二輪型車両から容易に降車することができる。
参考例
図15を参照して参考例について説明する。図15に示す場合、搭乗者は、倒立二輪型車両を一度起立させて、倒立二輪型車両に水平状態を認識させた後、倒立二輪型車両への搭乗を開始する。まず、搭乗者200は、図15(a)に示すように、ハンドル部301を把持する。次に、図15(b)に示すように、搭乗者200は、車両軸線X2が鉛直軸線X1に一致する程度まで、ハンドル部301を前方へ押す。次に、図15(c)に示すように、搭乗者200は、一方の足をステップ304に載せる。次に、搭乗者200は、図15(d)に示すように、他方の足をステップ304に載せる。このようにして搭乗者200は、車両300への搭乗を完了する。この場合、車両300がどのタイミングで倒立制御を実効的に始動するかに関わらず、搭乗者200は、一度、車両300を起立させる必要がある。また、図15(b)に示す段階で、車両300に倒立制御を開始させたとしても通常ゲインで倒立制御してしまうため、ちょっとしたハンドル部301の前方又は後方傾斜に応じて、搭乗者200からみて車両300が前後に比較的大きく動いてしまい、車両300への搭乗者200の簡易な搭乗が損なわれてしまうおそれがある。
上述の実施形態1〜3では、図1に示した手順によって搭乗者200は、車両300へ乗車する。従って、参考例のように、乗車前、一度、車両300を起立させる必要もなく、手間が省かれ、かつ乗車時間の短縮化が図られる。また、上述の実施形態1〜3では、搭乗者200の片足がステップに載せられ、かつ姿勢角度が閾値角度以下となったタイミングで、小ゲインで倒立制御を開始する。従って、搭乗者200からみて車両300が大きく前後し、乗車の容易さが損なわれてしまうことを効果的に回避できる。更に、上述の実施形態1〜3では、搭乗者200の他方の足が載せられると、始動モードから通常モードへ推移し、通常ゲインにて倒立制御/走行制御が開始される。これによって倒立二輪型車両の機敏さを損なうことなく、倒立二輪型車両への搭乗者の搭乗の最適化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。倒立二輪型車両の具体的な構成は任意である。ソフトウェア制御に代えて、ワイヤードロジックにより機能部を具現化させても良い。基準軸線、車両軸線の設定方法は任意である。
X1 鉛直軸線(基準軸線)
X2 車両軸線

θ91 姿勢角度

101 指令生成部
102 加算部
103 倒立制御演算部

110 センサ系
120 駆動系
121 アンプ部
122 モータ部
123 アンプ部
124 モータ部

130 センサ系
131 電源スイッチ部
132 ステップセンサ部
133 回転量検出部
134 角速度検出部
140 車両状態演算部
150 情報入出力部
160 判定部
170 閾値格納部

200 搭乗者

300 倒立二輪型車両
301 ハンドル部
302 支柱部
303 ベース収容部
304 ステップ
305 車輪
400 接地面

360 評価部
370 軌跡データ格納部

Claims (6)

  1. 一組の車輪に対する本体部の起立状態を維持しつつ走行可能に構成された車両であって、
    前記本体部に設けられた足載せ部に対する搭乗者の一方及び他方の足の載置を個別検出し、
    前記搭乗者による操作に応じた一組の前記車輪に対する前記本体部の起立過程において、当該車両の車両軸線(但し、当該車両軸線は、一組の前記車輪に対して前記本体部が起立状態であるのか否かを示すべく設定されている)が基準軸線に対して成す姿勢角度が、設定された複数の閾値角度のうちいずれかの閾値角度以下となることを検出し、
    前記足載せ部に前記搭乗者の一方の足が載せられ、かつ前記姿勢角度が前記閾値角度以下となったことの検出に応じて、一組の前記車輪に対して前記本体部を実効的に起立させる始動制御を開始し、
    前記設定された複数の閾値角度にしたがって時分割してゲイン調整を行って一組の前記車輪を制御し、
    前記足載せ部に前記搭乗者の他方の足が載せられたことの検出に応じて、前記始動制御時よりも大きなゲインで一組の前記車輪を制御する、車両。
  2. 前記足載せ部に前記搭乗者の一方の足が載せられたことを検出した後、前記姿勢角度が前記閾値角度以下となったことを検出することを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記大きなゲインを1としたとき、前記始動制御時のゲインは、0.3以上0.5以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  4. 前記基準軸線は、鉛直方向に対して平行な軸線であり、前記閾値角度は、−15°以上15°以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の車両。
  5. 意図されたように前記搭乗者が当該車両に搭乗する一連の過程に対応づけられた目標軌跡に対して、前記搭乗者が実際に当該車両に搭乗する過程に応じて検出される当該車両の状態値の乖離の程度を評価し、当該評価結果に応じてゲイン調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の車両。
  6. 前記状態値は、前記車両軸線が前記基準軸線に対して成す姿勢角度、前記車輪の回転速度、及び前記車輪の回転量のいずれか一つであることを特徴とする請求項に記載の車両。
JP2010250848A 2010-11-09 2010-11-09 車両 Active JP5659710B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010250848A JP5659710B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010250848A JP5659710B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012101637A JP2012101637A (ja) 2012-05-31
JP5659710B2 true JP5659710B2 (ja) 2015-01-28

Family

ID=46392592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010250848A Active JP5659710B2 (ja) 2010-11-09 2010-11-09 車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5659710B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014088054A (ja) * 2012-10-29 2014-05-15 Toyota Motor Corp 倒立型移動体及びその制御方法
JP6048258B2 (ja) * 2013-03-25 2016-12-21 トヨタ自動車株式会社 倒立二輪車、倒立二輪車の旋回動作制御方法及びプログラム
JP6217582B2 (ja) * 2014-10-09 2017-10-25 トヨタ自動車株式会社 倒立型移動体及びその制御方法
JP6197784B2 (ja) * 2014-12-18 2017-09-20 トヨタ自動車株式会社 倒立移動体
CN113928452B (zh) * 2020-06-29 2023-03-28 纳恩博(常州)科技有限公司 一种车辆踏板状态的切换方法及装置、车辆、存储介质

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009052471A2 (en) * 2007-10-19 2009-04-23 Segway Inc. Apparatus and method for controlling vehicle motion
JP2010030437A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Toyota Motor Corp 平行二輪車の車両状態表示装置及び方法
JP4978622B2 (ja) * 2008-12-24 2012-07-18 トヨタ自動車株式会社 倒立型移動体及びその異常判断方法
JP5003716B2 (ja) * 2009-04-17 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 走行装置及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012101637A (ja) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8825254B2 (en) Inverted pendulum type vehicle, and control method of inverted pendulum type vehicle
JP5659710B2 (ja) 車両
EP2664524B1 (en) Inverted pendulum type vehicle
KR20130127372A (ko) 도립진자형 차량
EP2664462A1 (en) Inverted pendulum type vehicle
EP2783959A1 (en) Inverted pendulum type vehicle
JP4862865B2 (ja) 平行二輪車制御装置及び方法
JP2014198501A (ja) 倒立振子型車両
EP2783958B1 (en) Inverted pendulum type vehicle
EP2783962B1 (en) Inverted pendulum type vehicle
US10981617B2 (en) Inverted pendulum type vehicle
JP6095436B2 (ja) 倒立振子型車両
JP5927032B2 (ja) 倒立振子型車両
JP5617595B2 (ja) 倒立型移動体及びその制御方法
JP5391990B2 (ja) 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム
EP2597022B1 (en) Inverted pendulum type vehicle
JP2010119199A (ja) 移動体、及びその制御方法
JP6081270B2 (ja) 倒立振子型車両
JP2014088054A (ja) 倒立型移動体及びその制御方法
EP2664523B1 (en) Inverted pendulum type vehicle
JP5704283B2 (ja) 手押し車
JP2016078719A (ja) 倒立型移動体
JP2016074270A (ja) 倒立二輪型移動体システム
JP2017043260A (ja) 倒立移動体のジャイロセンサの校正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140603

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140925

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20141020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5659710

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151