JP5391990B2 - 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム - Google Patents

倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5391990B2
JP5391990B2 JP2009236881A JP2009236881A JP5391990B2 JP 5391990 B2 JP5391990 B2 JP 5391990B2 JP 2009236881 A JP2009236881 A JP 2009236881A JP 2009236881 A JP2009236881 A JP 2009236881A JP 5391990 B2 JP5391990 B2 JP 5391990B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
inverted
passenger
storage medium
information storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009236881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011084121A (ja
Inventor
稔夫 不破
晋 及川
雄志 竹内
英樹 柴田
勇介 榎本
圭一 口脇
隆志 出尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009236881A priority Critical patent/JP5391990B2/ja
Publication of JP2011084121A publication Critical patent/JP2011084121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5391990B2 publication Critical patent/JP5391990B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Description

本発明は、倒立二輪型移動体、移動体の動作方法、及びプログラムに関する。
一組の車輪夫々を独立に制御し、倒立状態を維持しながら空間移動する倒立二輪型移動体に関する技術の進展が著しい。より安定な走行を実現するためには、搭乗者の身体情報(体重、重心位置等)を移動体の動作制御に反映させることが重要になる。搭乗者の身体情報に応じて、単位駆動量に対する移動体の動作量は変動するためである。例えば、搭乗者の体重がより重いときにはより大きな値のトルクが生じるように制御することが要求され、他方、搭乗者の体重がより軽いときにはより小さな値のトルクが生じるように制御することが要求される。
特許文献1には、簡単に最適な移動制御を可能とすることで搭乗者の乗り心地を向上させる技術が開示されている。具体的には、搭乗者の身長/体重を測定する測定部を有する不安定型移動体において、搭乗者の個人データに基づいて制御パラメータを特定し、この制御パラメータを測定部の測定結果に基づいて修正する。
特許文献2には、車両に搭乗している重量体の状態に適した姿勢制御を行なう技術が開示されている。具体的には、計測器による直接測定/制御結果からの推定によって、現在の車両に搭乗している搭乗物を含めた被制御対象全体の実際の力学的特性量を得る。そして、姿勢制御系における制御系特性量を修正する。
なお、特許文献3には、回転体と路面間のスリップの発生を検出することでスリップ解消のための処理を実行する技術が開示されている。特許文献4には、搭乗者を個体識別して常に安定な走行が行なわれるようにする技術が開示されている。特許文献5には、安全性を向上することができる倒立車輪型移動体に関する技術が開示されている。特許文献6には、タイヤの空転の抑制制御に関する技術が開示されている。
特開2008−56192号公報 特開2008−18931号公報 特開2008−189089号公報 特開2008−87674号公報 特開2009−101897号公報 特開2007−318941号公報
上述のように、より安定な走行を実現するためには、搭乗者の身体情報(体重、重心位置等)を移動体の動作制御に反映させることが重要になる。不特定多数の者により倒立二輪型移動体が利用される場合には、個々人の身体情報を的確に移動制御に反映させることは非常に重要となる。同一の者によって倒立二輪型移動体が利用される場合においても同様である。搭乗者が同一であっても、その体重、体調は日々変動するためである。
なお、特許文献1の場合には、各人の身体情報に応じて最適な移動制御を実現する点が開示されているが、システム構成が複雑であり、簡易な構成にて倒立二輪型移動体を実現することはできない。
上述の説明から明らかなように、より簡便な方法にて、搭乗者の身体情報(体重、重心位置等)を移動体の移動制御に反映させることが強く望まれている。
本発明に係る倒立二輪型移動体は、搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体であって、実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出し、読み出した前記身体情報値に応じて動作する。この構成を採用することによって、より簡便な方法にて、搭乗者の身体情報(体重、重心位置等)を移動体の移動制御に反映させることが可能になる。
所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出し、当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作する、と良い。
前記トルク値及び前記推定値を所定期間に亘って順次算出し、当該所定の期間において前記ズレ量を低減するための前記補正値を算出する、と良い。
算出した前記補正値に基づいて前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を補正する、と良い。
前記身体情報値は、前記搭乗者の体重及び/又は重心高さに応じた値である、と良い。
共通の軸線上に配置され、個々に独立して回転制御される一組の車輪と、一組の前記車輪夫々を軸支すると共に、前記軸線を回転軸として前記車輪に対して揺動可能に構成された本体と、を備え、少なくとも鉛直軸線に対する前記本体の傾き角、及び前記車輪の回転角に基づいて前記推定値を算出する、と良い。
本発明に係るプログラムは、搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体を動作させるためのプログラムであって、実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出させ、所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出させ、当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作させる。
本発明に係る倒立二輪型移動体の動作方法は、搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体の動作方法であって、実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出し、所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出し、当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作する。
本発明によれば、より簡便な方法にて、搭乗者の身体情報(体重、重心位置等)を移動体の移動制御に反映させることができる。
本発明の第1実施形態にかかるロボットの概略的な斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかるロボットの概略的なブロック図である。 本発明の第1実施形態にかかるロボットの本体のピッチ角を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態にかかるロボットの車輪の回転角を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態にかかるロボットの動作を示す概略的なフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
[第1実施形態]
以下、図1乃至図5を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、ロボットの概略的な斜視図である。図2は、ロボットの概略的なブロック図である。図3は、ロボットの本体のピッチ角を説明するための説明図である。図4は、ロボットの車輪の回転角を説明するための説明図である。図5は、ロボットの動作を示す概略的なフローチャートである。
図1に示すように、ロボット100は、本体210、及び車輪220を有する。本体210は、着座部211、一組の肘掛部212、及び足台部213を有する。着座状態の搭乗者から見て右側の肘掛部212には、ボールコントローラ215、及びスロット230が設けられている。
ロボット100の本体210には、一組の車輪220夫々が軸支されている。一組の車輪220夫々は、同軸上に設けられている。各車輪220に対応づけてモータが設けられている。モータの回転軸には、車輪220がはめ込まれている。モータの回転軸は、車輪220の回転軸として機能する。モータへの電流供給に応じて車輪220は回転する。
本体210は、車輪220の回転軸に対して揺動可能に構成されている。本体210の筐体内にはコンピュータが内蔵されている。コンピュータは、車輪220の回転状態を制御し、これをもってロボット100の移動状態が制御される。なお、ロボット100内に組み込まれるコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、ハードディスク、マザーボード、メモリ、ヒートシンク等から組み立てられる一般的なコンピュータである。ハードディスクに格納されたプログラムをCPUにて実行することによって様々な制御が実行される。
本体210には、着座部211が設けられている。着座部211は、搭乗者が着座する部分である。本体210には、一組の肘掛部212が設けられている。肘掛部212は、搭乗者がその肘を掛ける部分である。肘掛部212には、上述のように、ボールコントローラ215、及びスロット230が設けられている。ボールコントローラ215は、ボールが操作子として機能する。ボールの回転を電気的に検出することによって、搭乗者による操縦指示がロボット100に入力される。スロット230は、図1に模式的に示すように、一般的なメモリカード231が挿入されるスロットである。ロボット100は、メモリカードリーダーを具備し、メモリカードリーダーのスロットに挿入されたメモリカードに格納された情報に対してアクセス可能に構成されている。
なお、後述の説明から明らかなように、メモリカード231には、搭乗者の体重を示す値(身体情報値)が格納されている。ロボット100は、メモリカード231に格納された体重値に応じて動作する。これによって、現在の搭乗者に適した条件にてロボット100を動作させることが可能になる。例えば、体重がより重い者が搭乗している場合、ロボット100は、より大きなトルクが生じるように動作する。体重がより軽い者が搭乗している場合、ロボット100は、より小さなトルクが生じるように動作する。これによって、現在の搭乗者に適した条件にてロボット100が動作し、その搭乗者が感じ得るストレス(動作が遅すぎる/動作が速すぎる等)を低減することが可能になる。
昨今においては、メモリカードの普及は著しく、その価格も低価格化が進展している。このような背景において、ユーザーに対して、搭乗時、個々のロボット100に対して体重値の入力を強いることは簡便性に欠ける。また、一人のユーザーが多数のロボット100に搭乗する場合もあるため、予め個々のロボット100に対してユーザーの体重値を入力しておくことも簡便性に欠ける。
本実施形態においては、上述のように、自身の体重値が格納されたメモリカード(情報記憶媒体)をユーザーが持ち運び、ユーザーは、ロボット100に搭乗するとき、ロボット100に対してメモリカード231を挿入する。この場合、ロボット100に対して体重値を予め入力する必要はない。共通のロボット100に対して多数のユーザーが存在する場合であっても、ユーザーが多数のロボット100を使用する場合であっても、簡便にユーザーに適合した条件にてロボット100を動作させることができる。また、ロボット100に予めストアしておく情報量を低減し、ロボット100に組み込まれる記憶装置の空き容量を増大することができる。また、各ユーザーは、自身に予め割り当てられたメモリカードを保持し、これをロボット100のスロットの挿し込めば足りるため、個々のユーザー同士を識別する必要もなく、ロボット100のシステム構成を簡素化することができる。
なお、スロット230を配置する位置は任意である。肘掛部212に限らず、本体210の背面にスロット230を設けても良い。
以下、図2乃至図5を参照して、ロボット100の動作を詳細に説明する。
図2に示すように、ロボット100は、角速度検出部10、加速度検出部11、操作指示入力部12、メモリ部20、制御部50、駆動部60、及び駆動部70を有する。駆動部60は、アンプ61、モータ62、電流検出部63、及び回転角検出部64を有する。駆動部70は、アンプ71、モータ72、電流検出部73、及び回転角検出部74を有する。
接続関係は次のとおりである。角速度検出部10の出力は、制御部50に接続される。加速度検出部11の出力は、制御部50に接続される。操作指示入力部12の出力は、制御部50に接続される。メモリ部20の出力は、制御部50に接続される。制御部50の出力は、メモリ部20、アンプ61、及びアンプ71に接続される。アンプ61の出力は、モータ62に接続される。電流検出部63の出力は、アンプ61に接続される。回転角検出部64の出力は、アンプ61、及び制御部50に接続される。アンプ71の出力は、モータ72に接続される。電流検出部73の出力は、アンプ71に接続される。回転角検出部74の出力は、アンプ71、及び制御部50に接続される。
角速度検出部10は、xz平面内で本体210の角速度を検出して出力する。具体的には、角速度検出部10は、ジャイロセンサで角速度を検出し、ジャイロセンサから出力されるアナログ値をデジタル変換して出力する。
角速度検出部10は、例えば、MEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)を活用したジャイロセンサを有する。ジャイロセンサは、半導体プロセス技術を活用して、半導体、ガラス等の基板上に3次元構造を高精細に形成して製造される。ジャイロセンサは、基板上に配置された振動体の空間的な変位を電気的に検出することによって、コリオリの力を電気的に検出する。例えば、ジャイロセンサは、振動体を振動状態とし、振動体と検出電極間の容量値の変化を検出することによって、コリオリの力を電気的に検出する。なお、ジャイロセンサの具体的な構造、コリオリの力の検出方法は任意である。
加速度検出部11は、x軸、z軸方向の加速度を検出し、次の計算式を実行して傾斜角nを算出する。
n=Atan(Gx/Gz)
但し、A:任意の定数、Gx:x軸方向の加速度、Gz:z軸方向の加速度とする。
なお、傾斜角nは、図3に模式的に示すように、鉛直軸線AX1に対して本体210の軸AX2がなす角度に等しい。図3に示す軸線AX3は、車輪220の回転軸に一致する。傾斜角nは、車輪220に対する本体210の傾斜の程度を示す。
加速度検出部11は、各軸に対応して加速度センサを有する。加速度センサの出力は、ローパス回路に接続される。ローパス回路の出力は、演算回路に接続される。加速度センサは、MEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)を活用したセンサである。ローパス回路は、加速度センサの出力波形の高周波成分を除去し、その低周波成分を通過させる。演算回路は、ローパス回路の出力に基づいて上述の演算式を実行し、演算により求めた傾斜角nを出力する。なお、傾斜角nは、傾斜角度を示すデジタル値である。なお、加速度センサは、本体210の中心に対して1個搭載される。本体210の中心から相対的な距離が把握できる位置に加速度センサを配置しても良い。
操作指示入力部12は、上述のボールコントローラ215に対応する。ただし、操作指示入力部12の具体的な構成は任意である。操作子としては、通常のハンドルを採用しても良い。ジョイステックのような棒状の操作子を採用しても良い。操作指示入力部12は、搭乗者の操作指示を受け付け、これに応じた操作指示値を制御部50へ出力する。
メモリ部20は、スロット230に挿着されたメモリカード231に相当する。メモリカード231は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の通常の半導体メモリ素子である。
制御部50は、様々な指令を生成し、周辺デバイスを制御する機能部分である。制御部50は、例えば、CPU等から構成される。制御部50は、角速度検出部10、加速度検出部11、操作指示入力部12、回転角検出部64、及び回転角検出部74の出力値を受信する。また、制御部50は、メモリ部20に対してメモリアクセスする。制御部50は、角速度検出部10、加速度検出部11、操作指示入力部12、メモリ部20、回転角検出部64、及び回転角検出部74からの出力値に基づいて所定の演算処理をし、駆動部60、70を駆動するための指令を生成し、これを駆動部60、70に対して供給する。
駆動部60、70は、制御部50から伝送される指令に応じて車輪220を駆動する。
アンプ61は、制御部50から供給される指令(デジタル値)に応じて、モータ62へ電流を供給する。アンプ61からモータ62へ供給される電流量は、制御部50から伝達した指令値と電流検出部63により検出された電流値とに基づいて決定される。アンプ71についても同様である。
モータ62は、アンプ61からの供給電流に応じて駆動される。モータ62は、通電に応じて回転軸が回転する一般的なモータである。モータ62の回転軸は、アンプ61からの供給電流に応じて回転し、これにより、モータ62に軸着した車輪220が回転する。モータ72についても同様である。
電流検出部63は、モータ62に流れる電流量を検出し、これをアンプ61に供給する。アンプ61は、電流検出部63から伝達する電流値に基づいて、現在のモータ62に流れる電流量を検知し、モータ62への供給電流量を調整する。電流検出部73についても同様である。
回転角検出部64は、車輪220の回転角θを検出する。なお、回転角θは、図4に模式的に示すように、移動前の位置p10が軸線AX1上にあり、移動後の位置p10が軸線AX4上にあるとき、軸線AX1に対して軸線AX4がなす角度に相当する。なお、説明の便宜上、基準となる位置を軸線AX1上に設定したが、これに限られることはない。回転角θを把握するための基準位置は、任意である。
回転角検出部64は、例えば、光学式/磁気式のエンコーダである。光学式エンコーダの場合、エンコーダは、車輪220に設けられた回転体の外周領域に形成されたスリットの数を光学的に検出し、スリット数に応じたカウント値を出力する。磁気式エンコーダの場合、エンコーダは、上述の回転体の外周領域に順次配置された磁石の個数を磁気的に検出し、磁石数に応じたカウント値を出力する。回転角検出部64の出力は、制御部50、アンプ61へ接続される。制御部50は、回転角検出部64から供給される回転角値に応じて、車輪220の回転状態を検知する。アンプ61は、回転角検出部64から供給される回転角値に応じて、モータ62への供給電流量を調整する。回転角検出部74についても同様である。
次に、図5を参照して、メモリカード231に格納された体重値に応じてロボット100が動作する点について説明する。
まず、イニシャル処理を実行する(S100)。具体的には、ロボット100は、搭乗者によるスイッチオンに応じて、電気素子に対して電源供給を開始し、また、各電気素子の動作状態を確認する。イニシャル処理時に電子素子の異常が検知されると、ロボット100は、自身の故障を検知して起動停止状態となる。
その後、メモリ部20から体重値Mを取得する(S101)。具体的には、制御部50は、メモリ部20に対してメモリアクセスし、メモリ部20にストアされている体重値Mをメモリ部20からリードする。なお、ロボット100の起動時、予め、現在の搭乗者が保持するメモリカード231がスロット230に挿入されているものとする。
次に、基礎データを取得する(S102)。具体的には、制御部50は、駆動部60、70に対して所定の駆動指示をした状態において、角速度検出部10、加速度検出部11、回転角検出部64からの出力値を取得する。制御部50は、角速度検出部10からの出力値に基づいて傾斜角nを算出する。また、制御部50は、加速度検出部11からの出力値に基づいて傾斜角nを算出する。制御部50は、角速度検出部10の出力値から算出した傾斜角を加速度検出部11からの出力値から算出した傾斜角により補正する。制御部50は、回転角検出部64からの出力値に基づいて回転角θを検知する。
基礎データを全て取得した場合(S103)、補正値ΔMを算出する(S104)。基礎データを全て取得できなかった場合(S103)、S102のステップに戻る。
以下、補正値ΔMの算出方法について説明する。なお、補正値ΔMは、体重値Mを補正するための値である。搭乗者の体重は日々変動する。従って、現在の搭乗者の体重が、メモリカード231にストアした体重値から大きくずれてしまう場合も生じ得る。このような場合、誤った体重値Mに応じてロボット100が動作すると、搭乗者に心理的なストレスを与えうる。本実施形態では、ロボット100に実際に生じるトルクとそのトルクの推定値間のズレを補正値ΔMによって補う。補正値ΔMによって体重値Mを修正することによって、メモリカード231に格納された体重値に誤りがある場合にも、現在のロボット100の搭乗者により適した条件にてロボット100を動作させることが可能になる。
以下のモデル式(1)は、本体210に生じるトルクに関し、任意のタイミングにおけるトルク値とその推定値との関係を示す。推定値(左辺)とトルク値(右辺)との差が存在するとしても、両辺の値が等しくなるようにΔMの値は設定される。
なお、J、J、・・・は、慣性項であり、ロボット100の具体的な構造から定められる係数である。Mは、メモリ部20に格納された体重値である。f、f、・・・は、粘性項であり、ロボット100の具体的な構造から定められる係数である。nは、ピッチ角である。θは、回転角である。mは、ギガ比(所定の係数)である。uは、トルク値である。なお、トルク値は、制御部50自体がアンプ61、71に対して指示する値であり、その値は既知である。
Figure 0005391990
異なるタイミングt=1〜kの間で、n、θの各値を取得し、これをモデル式(1)に代入する。そして、数式(2)に示すように、推定値とトルク値間の差を積分し、積分値Qを取得する。そして、積分値Qを微分した値=0となるような補正値ΔMを算出する。これによって、トルク値及びトルク値の推定値間のズレ量を最小とするための補正値ΔMの値を求めることができ、補正値ΔMを体重値Mに加算することによって体重値Mに含まれる誤差をキャンセルすることが可能になる。
Figure 0005391990
また、以下のモデル式(3)は、車輪220に生じるトルクに関し、任意のタイミングにおける検知されたトルク値とその推定値との関係を示す。このモデル式(3)に対して、(M+ΔM)の体重項を左辺に追加することによって、上述の場合と同様に、体重値Mに含まれる誤差を低減することが可能になる。但し、搭乗者が感じる心理的なストレスの影響は、回転角の増減の影響に比べて、ピッチ角の増減の影響が大きい。従って、ピッチ角について上述の計算処理を実行するほうが効率的である。
Figure 0005391990
なお、式(2)の値を最小とする具体的な計算方法は任意である。代数方程式を活用しても算出することができるが、補正値ΔMに対して任意の値を予め代入し、補正値ΔMを正の方向及び負の方向に変動させることによって、式(2)の値が最小となる補正値ΔMを検知しても良い。
次に、ゲイン計算する(S105)。具体的には、制御部50は、体重値Mの値に対して補正値ΔMを加算し、修正後の体重値Mに基づいてゲインを計算する。なお、ゲインの計算方法は任意である。体重値Mの増加に応じて、算出されるゲインの絶対値は大きくなる。体重値Mの減少に応じて、算出されるゲインの絶対値は小さくなる。このような基本的な枠組みさえ満足すれば十分である。
次に、体重値Mを更新する(S106)。具体的には、制御部50は、メモリ部20に対してアクセスし、メモリ部20に格納された体重値Mに対して補正値ΔMを加算する。これによって、メモリ部20にストアされた体重値を、現在の搭乗者に適合したものに修正することが可能になる。
その後、ロボット100は、通常のように動作する。例えば、操作指示入力部12に入力された操作指示に応じて、所望の方向に移動したり、その場で旋回したりする。算出されたゲインによって、制御部50からアンプ61に伝達される制御量は変動する。これによって、現在の搭乗者によりマッチした条件にて、ロボット100を動作させることが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。制御部50は、ハードウェアのソフトウェア制御により実現されるものであり、本願には、プログラム及びこれが格納された情報記録媒体(ハードディスク、磁気/光ディスク、メモリ等)も開示されているものとする。
第1実施形態では、体重値を身体情報値として活用したが、これに限られることはない。重心高さを身体情報値として活用しても良い。また、体重値と重心高さの両方を活用し、より現在の搭乗者にマッチした条件にてロボット100を駆動させても良い。ロボット100の動作により体重値を推定し、この値に基づいてメモリカード231に格納された値の真偽を求めてもよい。
100 ロボット(倒立二輪型移動体)

10 角速度検出部
11 加速度検出部
12 操作指示入力部
20 メモリ部
50 制御部
60 駆動部
61 アンプ
62 モータ
63 電流検出部
64 回転角検出部
70 駆動部
71 アンプ
72 モータ
73 電流検出部
74 回転角検出部

210 本体
211 着座部
212 肘掛部
213 足台部
215 ボールコントローラ
220 車輪
230 スロット
231 メモリカード

M 体重値
n 傾斜角値
ΔM 補正値
θ 回転角

Claims (13)

  1. 搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体であって、
    実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出し、読み出した前記身体情報値に応じて動作し、
    所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出し、当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作する倒立二輪型移動体。
  2. 前記トルク値及び前記推定値を所定期間に亘って順次算出し、当該所定の期間において前記ズレ量を低減するための前記補正値を算出することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  3. 算出した前記補正値に基づいて前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を補正することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  4. 前記身体情報値は、前記搭乗者の体重及び/又は重心高さに応じた値であることを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  5. 共通の軸線上に配置され、個々に独立して回転制御される一組の車輪と、
    一組の前記車輪夫々を軸支すると共に、前記軸線を回転軸として前記車輪に対して揺動可能に構成された本体と、を備え、
    少なくとも鉛直軸線に対する前記本体の傾き角、及び前記車輪の回転角に基づいて前記推定値を算出することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  6. 搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能に構成された情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体であって、
    実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出し、読み出した前記身体情報値に応じた指令を生成する制御部と、
    前記制御部にて生成された指令に応じて車輪を駆動する駆動部と、
    を備え
    前記制御部は、所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出し、当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で前記指令を生成する、倒立二輪型移動体。
  7. 前記制御部は、前記トルク値及び前記推定値を所定期間に亘って順次算出し、当該所定の期間において前記ズレ量を低減するための前記補正値を算出することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  8. 前記制御部は、算出した前記補正値に基づいて前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を補正することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  9. 前記身体情報値は、前記搭乗者の体重及び/又は重心高さに応じた値であることを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  10. 共通の軸線上に配置され、個々に独立して回転制御される一組の車輪と、
    一組の前記車輪夫々を軸支すると共に、前記軸線を回転軸として前記車輪に対して揺動可能に構成された本体と、を備え、
    少なくとも鉛直軸線に対する前記本体の傾き角、及び前記車輪の回転角に基づいて前記推定値を算出することを特徴とする請求項に記載の倒立二輪型移動体。
  11. 搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体を動作させるためのプログラムであって、
    実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出させ、
    所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出させ、
    当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作させる、プログラム。
  12. 前記トルク値及び前記推定値を所定期間に亘って順次算出させ、当該所定の期間において前記ズレ量を低減するための前記補正値を算出させることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  13. 搭乗者に固有の身体情報値が格納されており、前記搭乗者によって持ち運び可能な情報記憶媒体に対してアクセス可能に構成された倒立二輪型移動体の動作方法であって、
    実際に搭乗中の前記搭乗者に割り当てられた前記情報記憶媒体に格納された前記身体情報値を前記情報記憶媒体から読み出し、
    所定のタイミングにおいて当該倒立二輪型移動体に生じるトルク値及び所定の条件式から求められる前記トルク値の推定値間のズレ量を低減するための補正値を算出し、
    当該補正値により前記身体情報値が補正された条件で動作する、倒立二輪型移動体の動作方法。
JP2009236881A 2009-10-14 2009-10-14 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム Expired - Fee Related JP5391990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009236881A JP5391990B2 (ja) 2009-10-14 2009-10-14 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009236881A JP5391990B2 (ja) 2009-10-14 2009-10-14 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011084121A JP2011084121A (ja) 2011-04-28
JP5391990B2 true JP5391990B2 (ja) 2014-01-15

Family

ID=44077424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009236881A Expired - Fee Related JP5391990B2 (ja) 2009-10-14 2009-10-14 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5391990B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11490605B2 (en) 2017-06-13 2022-11-08 C Robotics AS System and method for use in fish farming or marine harvesting

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5959928B2 (ja) * 2012-05-14 2016-08-02 本田技研工業株式会社 倒立振子型車両
GB2529286B (en) * 2013-05-20 2017-11-01 Sevcon Ltd Vehicle controller and method of controlling a vehicle
JP6217592B2 (ja) * 2014-10-28 2017-10-25 トヨタ自動車株式会社 倒立型移動体、その制御方法及び制御プログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206098A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 生体認証システムおよびそのプログラム
JP2008056192A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Toyota Motor Corp 不安定型移動体及び不安定型移動体の移動制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11490605B2 (en) 2017-06-13 2022-11-08 C Robotics AS System and method for use in fish farming or marine harvesting

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011084121A (ja) 2011-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4162995B2 (ja) 個人用輸送車の制御
EP3371002B1 (en) Lean-in cornering platform for a moving vehicle
US6866107B2 (en) Method and device for battery load sharing
JP5024652B2 (ja) 車両
US8831833B2 (en) Vehicle
WO2007129505A1 (ja) 車両、特性量推定装置及び搭載物判定装置
JP2010536649A (ja) 車両始動時の故障検出装置及び方法
WO2006095823A1 (ja) 車両
WO2010116641A1 (ja) 車両
JP5391990B2 (ja) 倒立二輪型移動体、その動作方法、及びプログラム
KR20140016141A (ko) 도립진자형 차량
JP5267324B2 (ja) 移動体、補正値の算出方法、及びプログラム
JP2011230727A (ja) 車両
JP5659710B2 (ja) 車両
JP4825856B2 (ja) 移動体、及びその制御方法
JP5123123B2 (ja) 移動体、及びその制御方法
JP5270307B2 (ja) 移動体
JP5428806B2 (ja) 車両
JP4789061B2 (ja) 車両
JP2007038962A (ja) 車両
JP7332536B2 (ja) 移動体の制御装置
JP2010119199A (ja) 移動体、及びその制御方法
JP2010254286A (ja) 車両
JP5223265B2 (ja) 車両
JP2009073271A (ja) 車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130930

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees