JP6216061B2 - 感熱型の透明ラミネートドナー要素 - Google Patents

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Description

本出願は、2013年8月5日に出願され、THERMAL CLEAR LAMINATE DONOR ELEMENTと題される米国非仮出願第13/958,675号の利益を主張するものである。さらに、本出願は、2013年8月5日に出願された米国非仮出願第13/958,675号を、その全体を本願に引用して援用する。
本発明は、熱転写手段を使用して透明な保護フィルムをサーマルレシーバー要素上に転写するために使用することができる熱転写ドナー要素に関する。本発明はまた、サーマルレシーバー要素に熱的に関連させて配置された熱転写ドナー要素を有する集成体およびそれを使用する方法に関する。
画像を形成する方法は数多く存在する。例えば、画像は、色素の熱転写、インクジェット塗布、電子写真複写、およびハロゲン化銀現像によって形成することができる。
任意の印刷画像を形成するために、画像は、フィルムから化学的に現像するか、デジタルキャプチャデバイスからもしくはフィルムを走査することによって生じた電子信号から現像することができる。感熱印刷、インクジェット印刷および電子写真印刷の場合、適正な色を示す電子信号を使用して、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの色信号を生成する。これらの信号は次にプリンタに伝送され、そこで着色材料が適正なレシーバー要素に転写される。このようにして元の画像に対応したカラーハードコピーが得られる。
熱転写プリントは、レシーバー要素の表面に着色剤が残るために、隣接する表面に着色剤が再転写されやすく、指紋によって変色しやすく、また画像形成および操作の間にひっかき傷ができやすい。熱を使用して、着色剤をレシーバー要素中により深く送り込むことができる。透明な保護オーバーコートをこれらのタイプのカラー画像上に施すことも公知であり、これらの問題を効果的に低減している。紫外線吸収化合物が配合物中に組み込まれているならば、透明な保護オーバーコートは光安定性を向上させることもできる。
透明な保護層を色素画像上に転写して、所望の保護および仕上げを付与することができる。この透明な保護層は、熱転写ドナー要素中の唯一の転写可能材料としてもたらされてもよいし、熱転写可能な色素を含有する別のパッチが存在するまたは存在しない複数のパッチとしてもたらされてもよい。いずれの場合においても、印刷中および熱転写ドナー要素の操作中に、また保護層が使用されて感熱色素画像が被覆されるときの最終的な画像プリントにおいて、光学フラッシュおよびドナー−レシーバー分離が最適である透明な保護層をもたらす必要性がある。
種々の感熱製品に現在使用されている熱転写可能な保護ラミネートは、支持体上に透明なポリマー層を含み、その透明なポリマー層は、必要とされる性質をもたらし、種々の問題を解決するように設計された種々の成分から成っている。サーマルドナー要素に見られる1つの問題は「フラッシュ」として知られており、それは、転写しようとする保護透明フィルムがドナーリボン(支持体)から早く分離し、結果として、得られる感熱色素画像に不規則な縁部や欠陥が生じる問題である。この問題は、コロイダルシリカなどの粒子状材料を保護透明フィルムに組み込むことによって低減するまたは排除することができることが見出されている。
しかし、この成分は、保護透明フィルムの他の成分、例えば、ポリマーまたは樹脂のバインダーと比較すると極めて高価な材料である。よって、「フラッシュ」の問題を引き起こすことのない、高価なコロイダルシリカの部分的または全体的な代替品を見出す必要がある。本発明は、この問題に対処することを意図するものである。
上記の「フラッシュ」の問題により安価な方式で対処するために、本発明は、熱転写可能な保護透明フィルムで少なくともその一部分がコーティングされたポリマー支持体を含む熱転写ドナー要素であって、該熱転写可能な保護透明フィルムが、(1)熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、50重量%以上70重量%以下の量のポリ(ビニルアセタール)、(2)第2のポリマー、および(3)コロイダルシリカを含み、
(a)第2のポリマーの分子量が、ポリ(ビニルアセタール)の分子量より大きく、
(b)ポリ(ビニルアセタール)対第2のポリマーの重量比が、5:1以上12:1以下であり、
(c)コロイダルシリカ対第2のポリマーの重量比が、1.5:1以上3:1以下であり、
(d)コロイダルシリカの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、10重量%以上20重量%以下である、
熱転写ドナー要素を提供する。
本発明の熱転写ドナーはいずれも、その感熱色素転写レシーバー要素と熱的に関連させて配置される熱転写ドナー要素を含む熱転写集成体中にもたらすことができる。
さらに、本発明は、感熱色素転写レシーバー要素上に保護オーバーコートをもたらすための方法であって、
本発明の熱転写ドナー要素の任意の実施形態をサーマルレシーバー要素に熱的に関連させることと、
熱転写可能な保護透明フィルムを熱転写ドナー要素からサーマルレシーバー要素へ熱転写することと、
を含む方法を提供する。
幾つかの実施形態では、本発明のこの方法は、
少なくとも1つの感熱型画像色素パッチを含む熱転写ドナー要素から色素画像を熱転写して、熱転写された色素画像をもたらすこと、および
熱転写された色素画像上に熱転写可能な透明フィルムを重ねて熱転写して、保護オーバーコートをもたらすこと、
をさらに含む。
加えて、本発明は、レシーバー要素上の保護オーバーコートをもたらすための方法であって、
本発明の熱転写ドナー要素の任意の実施形態をサーマルレシーバー要素と熱的に関連させることと、
熱転写ドナー要素からサーマルレシーバー要素へ熱転写可能な保護透明フィルムを熱転写することと、
を含む、方法を提供する。
本発明は、より少ない費用で熱転写レシーバー要素上に保護透明フィルムをもたらすために使用することができる熱転写ドナー要素を提供する。熱転写可能な保護透明フィルムを構成するために使用されるポリマー配合物は、以前使用されていた分より少ないコロイダルシリカを含むが、性質を損なわないように設計されている。言い換えれば、上記の「フラッシュ」の問題を制御するために、より少ないコロイダルシリカ(恐らく最大50%少ない)が必要とされる。コロイダルシリカは、特別に設計された追加ポリマーによって、第1のポリマーおよびコロイダルシリカに関して明確に設計された量で置きかえられている。
定義
熱転写可能な保護透明フィルム(および配合物)の種々の成分を定義するために本明細書で使用される場合、特に指摘しない限り、単数形「ある(a)」、「ある(an)」、および「該(the)」は、1つ以上の成分を含む(すなわち、複数の指示物を含む)ことを意図している。
本出願において明示的に定義されていない用語はそれぞれ、当業者に通常受け入れられている意味を有すると理解するべきである。用語の構成により、その用語がその文脈において無意味または本質的に無意味となる場合、その用語の定義は標準的な辞書から得るべきである。
本明細書で指定される種々の範囲内の数値の使用は、明確に指摘しない限り、記載の範囲内の最小値および最大値の両方の前にあたかも「約」という言葉があるかのように、近似値であるとみなされる。このようにして、記載の範囲の上および下に若干変動した値を使用して、その範囲内の値の場合と実質的に同じ結果を得ることができる。加えて、これらの範囲の開示は、最小値と最大値の間のあらゆる値を含む連続した範囲として意図している。
特に指摘しない限り、用語「重量%」は、成分または材料の量であって、それが存在する組成物、配合物、または層の総乾燥重量に基づく量を指す。
特に指摘しない限り、用語「熱転写ドナー要素」または「ドナー要素」は、本明細書では本発明の実施形態を指すために使用される。かかるドナー要素は、熱エネルギー(または熱)を加える間に、熱転写可能な保護透明保護フィルムまたはオーバーコート(当技術で「ラミネート」としても知られる)を転写するために使用することができる。同一のまたは異なるドナー要素を使用して、1つ以上の異なる色素画像を熱転写することができる。
特に指摘しない限り、用語「熱転写可能な保護フィルム」、「保護オーバーコート」、および「保護透明フィルム」は同じ特徴物を指す。
本発明の熱転写ドナー要素は、1つ以上の熱転写可能な材料で少なくともその一部分がコーティングされたポリマー支持体(後述)を含み、ここでは、これらの熱転写可能な材料の少なくとも1つが、後でさらに詳しく記載する熱転写可能な保護透明フィルムである。
熱転写ドナー要素
支持体:
任意のポリマー材料を熱転写ドナー要素用のポリマー支持体として使用することができるが、ただし、寸法安定性であり、熱転写の熱、例えば感熱印刷ヘッドからの熱に耐え得ることを条件とする。適切な材料として、ポリエステル、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(エチレンナフタレート)、ポリアミド、ポリカーボネート、グラシン紙、コンデンサ紙、セルロースエステル、例えば、酢酸セルロース、フッ素ポリマー、例えば、ポリ(フッ化ビニリデン)またはポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリエーテル、例えば、ポリオキシメチレン、ポリアセタール、ポリオレフィン、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはメチルペンテンポリマー、ならびにポリイミド、例えば、ポリイミドアミドおよびポリエーテルイミドを挙げることができるが、これらに限定されない。ポリマー支持体は、2μm以上30μm以下の厚さを有することができるが、特定の用途のために、より厚いまたは薄い支持体を使用することができると思われる。高光沢画像が所望される、ある実施形態によれば、ポリマー支持体は、約18nm以下の表面粗さ、すなわちRaを、熱転写可能な保護透明フィルムが上にもたらされるポリマー支持体側に有することができる。ポリマー支持体は、ブラックインクまたは種々の顔料を含んで、反射度または所望の色調をもたらすことができる。
熱転写可能な保護透明フィルム:
熱転写可能な保護透明フィルムは、熱転写ドナー要素中のポリマー支持体上の1つ以上の区域、もしくはパッチにもたらされてもよいし、またはポリマー支持体上の全表面もしくは全長に(ウエブまたはリボンの形態の場合)コーティングされるか、またはもたらされてもよい。熱転写ドナー要素は、意図する熱転写装置に適した任意の所望の幅および長さの、個別のシート、ロール、ウエブ、またはリボンとしてもたらすことができる。よって、得られた保護透明フィルムは、種々のサイズおよび寸法でもたらすことができる。熱転写ドナー要素上の熱転写可能な材料のパッチまたは区域は同一であっても異なっていてもよく、所望であれば、繰り返しパターンであってもよい。例えば、典型的な色素パッチの色として、イエロー、シアン、およびマゼンタが挙げられるが、色素パッチ中に、熱転写可能な保護透明フィルムとともに、ブラック、ホワイト、メタリック(アルミニウムまたは銅など)、ならびに等和色および第三色ももたらされてもよい。
よって、熱転写ドナー要素は、熱転写可能な保護透明フィルムだけを含んでもよいし、1つ以上の熱転写可能な色素パッチも含んでもよい。よって、熱転写ドナー要素は、後述するような熱転写可能な保護透明フィルムパッチ(熱転写可能な保護透明フィルム)と組み合わせて、1つ以上の所望の着色色素パッチを所定の順序で含むことができる。所望であれば、種々のパッチの順序は、ウエブまたはリボンに沿って繰り返すことができる。感熱色素転写印刷に通常使用される典型的な順序は、ブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアン色素パッチ、ならびに熱転写可能な保護透明フィルムパッチの繰り返しである。多くの実施形態では、ドナー要素は、本発明で記載された熱転写可能な保護透明フィルムの1つ以上のパッチでコーティングされたポリ(エチレンテレフタレート)支持体または該保護透明フィルムの連続したリボンを含む。
熱転写ドナー要素の支持体上に配置された熱転写可能な保護透明フィルムは、熱転写後に所望の保護透明フィルムをもたらすために必須となる成分を3つしか含まない。1つの必須成分は、ポリ(ビニルアセタール)である第1の樹脂であり、それは、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて50重量%以上70重量以下の量、またはより典型的には、60重量%以上70重量%以下の量で存在する。かかるポリ(ビニルアセタール)樹脂は、幾つかの商業的供給元から購入することができ、それらは一般に、0.5×10g/mol以上15.0×10g/mol以下の分子量を有する。かかるポリ(ビニルアセタール)樹脂の混合物を、第1の樹脂として使用することができる。特に有用なポリ(ビニルアセタール)は、積水化学(Sekisui)(日本)からKS−10として市販されている。
第2の必須成分は、少なくとも分子量の点でポリ(ビニルアセタール)と異なり、組成でも異なるものであり得る、第2のポリマーである。具体的には、第2のポリマーは、ポリ(ビニルアセタール)の分子量より少なくとも1.5倍大きい、または、2:1以上6:1以下だけ大きい、分子量を有する。そのとき、かかる第2のポリマーは、15.0×10g/mol以下の分子量を有する。有用な第2のポリマーの例として、ポリ(ビニルアセタール)樹脂およびセルロースアセテートプロピオネートが挙げられるが、これらに限定されない。かかる第2のポリマーは混合物で使用することもでき、一般に、種々の商業的供給元から市販されている。代表的な市販の第2のポリマーとして、CAP−482−20セルロースアセテートプロピオネート(Eastman Chemical Company)、ならびにKS−3およびKS−5ポリ(ビニルアセタール)樹脂(積水化学(Sekisui)、日本)が挙げられるが、これらに限定されない。
第2のポリマーは一般に、熱転写可能な保護透明フィルム中で第1のポリ(ビニルアセタール)の乾燥量に対して特定の量で存在する。即ち、第1のポリ(ビニルアセタール)対第2のポリマーの乾燥重量比は、5:1以上12:1以下、または典型的には6:1以上10:1以下である。多くの実施形態において、1種以上の第2のポリマーは、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて6重量%以上12重量%以下の量で存在し得る。
熱転写可能な保護透明フィルムの第3の必須成分はコロイダルシリカであり、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、12重量%以上18重量%以下、または典型的には12重量%以上16重量%以下の量で存在する。加えて、コロイダルシリカ対第2のポリマーの乾燥重量比は、1.5:1以上3:1以下であり、または典型的には1.5:1以上2.5:1以下である。かかる材料は、例えばIPA−ST(イソプロパノール中固形分30%)として、種々の商業的供給元から得ることができる。
熱転写可能な保護透明フィルムを含む本発明の熱転写ドナー要素において、このフィルム中の着色剤の量は、着色剤が存在するときと着色剤が存在しないときの光学濃度の相違が0.01未満であるような量である。
さらに、熱転写可能な保護透明フィルムは、(a)ヒドロキシフェニルトリアジンである紫外線吸収性光安定剤、(b)可塑剤、(c)界面活性剤、または(d)(a)から(c)の任意の組み合わせをさらに含む。かかる材料は当技術で周知であり、代表的な化合物またはそれらが通常使用される量を長々と列挙する必要はない。
熱転写可能な保護透明フィルムに組み込むことができるさらに他の任意選択の付加物として、帯電防止剤、剥離剤、脱泡剤、コーティング助剤、電荷制御剤、増粘剤または粘度調整剤、ブロッキング防止剤、融合助剤(coalescing aid)、架橋剤または硬化剤、可溶性または固体粒子の色素、接着促進剤、溶解溶剤(bite solvent)または化学エッチング液、滑沢剤、酸化防止剤、安定剤、着色剤または色調剤(tint)、充填剤、および当技術で周知であり、量が公知である他の材料が挙げられる。
熱転写可能な保護透明フィルムは、光安定性をもたらすために使用される1種以上の化合物も含むことができる。この目的のための種々の化合物は当技術で公知であり、それらとして、ニッケル錯体、ヒンダードアミン系光安定剤、およびヒンダードアミンから誘導されるN−オキシルラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。かかる化合物は、例えば、米国特許第4,855,281号(バイヤーズ(Byers))、第7,301,012号(フジワラ(Fujiwara))、および第7,384,138号(タグチ(Taguchi))(それらのすべてを本願に引用して援用する)、ならびに米国特許出願公開第2011/0067804号(ヴリーランド(Vreeland))に記載されている。600以下の分子量を有し、記載の公開特許出願で式IIIによって定義されるN−オキシルラジカルが、転写されたシアン色素画像を安定化させるのに特に有用である。光安定剤の有用な量は、1mg/m 以上35mg/m以下であり、その量は、種々の色素パッチ(後述する)の場合だけでなく、熱転写可能な保護透明フィルムの場合も同様に、同一であっても異なっていてもよい。
熱転写ドナー要素中の熱転写可能な保護透明フィルムは、層の乾燥重量に基づいて少なくとも0.1重量%の量で、粒子状材料も含むことができる。例えば、粒子状材料は、45℃以下のガラス転移温度(T)を有することができる架橋エラストマー有機ビーズを含むことができる。エラストマービーズは、アクリル系ポリマーもしくはコポリマー、例えば、ブチル−、エチル−、プロピル−、ヘキシル−、2−エチルヘキシル−、2−クロロエチル−、4−クロロブチル−もしくは2−エトキシエチル−アクリレートもしくはメタクリレート、アクリル酸もしくはメタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、スチレン系コポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン、スチレン−イソプレン、もしくは水素添加スチレン−ブタジエン、またはそれらの混合物から作製することができる。エラストマービーズは、エラストマーコポリマーの一部となることができる種々の架橋剤で架橋することができ、そのような架橋剤として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシエチル)ジメタクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジアクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジメタクリレート、およびエチレングリコールジメタクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。エラストマービーズは、1重量%以上40重量%以下の架橋剤を含むことができる。エラストマーマイクロビーズを、意図する目的に有効な任意の量で使用することができる。一般に、2mg/m 以上25mg/m以下を使用すると良好な結果が得られた。エラストマーマイクロビーズは一般に、4μm以上10μm以下の粒径を有する。該ビーズは、光沢に有害ではないが、ウエブの搬送およびスプールの巻取りを含む仕上げ作業に有益な被覆度で使用されるべきである。
エラストマービーズは、エラストマーコポリマーの一部となることもできる種々の架橋剤、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシエチル)ジメタクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジアクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジメタクリレート、およびエチレングリコールジアクリレートで架橋することができる。
エラストマービーズのガラス転移温度は、20℃/分の走査速度での示差走査熱量測定(DSC)法によって求めることができ、熱容量の変化の開始をTとみなす。
熱転写可能な保護透明フィルムは、0.5μm以上20μm以下の粒径を有することができる非エラストマービーズも含むことができる。これらのビーズは、色素ドナーロールを巻き上げる圧縮力下でのスペーサービーズとして作用して、色素ドナーロールの原材料の保存性を向上させることができるが、これは、促進老化条件下での感度測定の変化によって測定されるように、これらのビーズによって、熱転写ドナー要素から同一の熱転写ドナー要素の裏側上の滑性層に移送される材料または熱転写ドナー要素の裏側から(例えば滑性層から)前側の熱転写可能な保護透明層に移送される材料が低減するためである。ビーズを使用すれば、斑点を低減し、画像の品質を向上させることができる。ビーズは、意図する目的に有効な任意の量で、例えば0.003g/m 以上0.20g/m以下の被覆度で用いることができる。
熱転写可能な保護透明フィルムは、印刷中の熱転写ドナー要素と感熱色素転写レシーバー要素との間の粘着を低減するまたは排除するための粘着防止剤(stick preventative agent)も含むことができる。粘着防止剤は、それが層を通って熱転写可能な保護透明フィルムに拡散できるか、スリップ層(slip layer)から熱転写可能な保護透明フィルムに移動できる限り、熱転写ドナー要素の他の層に存在することができる。粘着防止剤は、シリコーンまたはシロキサンを含有するポリマーであることができる。適切なポリマーとして、グラフトコポリマー、ブロックポリマー、コポリマー、およびポリマーのブレンドまたは混合物を挙げることができる。適切な粘着防止剤は、例えば、米国特許第7,067,457号(フォスター(Foster)ら)(その開示を本願に引用して援用する)に記載されている。
有用な剥離剤として、例えば、米国特許第4,740,496号(ヴァニアー(Vanier))および第5,763,358号(カズックザック(Kaszczuk)ら)(それらの開示を本願に引用して援用する)に記載されるものを挙げることができる。
上で述べたように、熱転写可能な保護透明フィルムは、適切な配合物を使用して支持体上に形成またはコーティングすることができる。任意の任意選択の添加剤を含む上記のフィルムの成分は、コーティングを目的として適切な溶剤または溶剤の混合物に溶解させることができる。熱転写可能な保護透明フィルムは、例えば、これらに限定されないが、グラビア印刷、スピンコーティング、溶剤コーティング、押出コーティング、スプレーコーティング、またはコーティング技術の当業者に公知の他の方法などの技法によって、支持体上に形成またはコーティングすることができる。
任意選択の層:
熱転写ドナー要素は、下塗り層、例えば、接着層もしくは静電防止タイ層(antistatic tie layer)、色素バリア層、またはそれらの組み合わせを含むことも可能であり、下塗り層は、支持体と熱転写可能な保護透明フィルムの間にコーティングすることができる。下塗り層は、例えば、米国特許第4,695,288号(ドゥシャーム(Ducharme))および第4,737,486号(カズックザック(Kaszczuk)ら)(それらの開示を本願に引用して援用する)に記載されるような1つ以上の層を含むことができる。
熱転写可能な保護透明フィルムを支持体に接着させるために、接着層またはタイ層を存在させることができる。適切な接着剤は当業者に公知であり、例えば、E.I.DuPont de Nemours and Company製のTyzor TBT(登録商標)である。タイ層は、親水性ポリマーを含むことができる。
スリップ層を本発明の熱転写ドナー要素の裏側上(熱転写可能な保護透明フィルムと反対側の支持体上)にもたらして、印刷ヘッドがそれに粘着することを防ぐことができる。かかるスリップ層は、ポリマーバインダーまたは界面活性剤を含むかまたは含まずに、固体または液体のいずれかの潤滑性材料またはそれらの混合物を含むことができる。有用な潤滑性として、油または100℃未満で融解する半晶質の有機固体、例えば、ポリ(ビニルステアレート)、密ろう、過フッ化アルキルエステルポリエーテル、ポリカプロラクトン、シリコーン油、ポリ(テトラフルオロエチレン)、カーボワックス、ポリ(エチレングリコール)が挙げられる。スリップ層に適切なポリマーバインダーとして、ポリ(ビニルアルコール−co−ブチラール)、ポリ(ビニルアルコール−co−アセタール)、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、酢酸酪酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、およびエチルセルロースが挙げられる。
例えば、スリップ層配合物は、米国特許第7,078,366号(フォスター(Foster)ら)(その開示を本願に引用して援用する)に開示されるように、摩擦の観点およびヘッドウェアまたはプリントヘッドの堆積物の点から、滑沢剤の相乗的な組み合わせを組み込むことができる。スリップ層は、無水マレイン酸ポリエチレングラフトコポリマーと少なくとも1種の他の炭化水素ワックスとを含むことができる。潤滑性材料は、ポリオレフィンおよびエチレン性不飽和カルボン酸またはそのエステルもしくは無水物から誘導される固体ポリマーと少なくとも1種のワックスとを含むことができる。該ポリマーは、α−オレフィン無水マレイン酸コポリマー、無水マレイン酸ポリエチレングラフトコポリマー、およびα−オレフィンとマレイン酸イソプロピルとのコポリマーであり得る。ポリオレフィンは、約2個から約8個の炭素原子を含有するα−オレフィンから誘導され、好ましくは、ここでのα−オレフィンはエチレンもしくはプロピレン、またはその両方である。エチレン性不飽和カルボン酸は、約3個から12個の炭素原子を有するものである。エチレン性不飽和カルボン酸、エステルまたは無水物は、例えば、マレイン酸、エチルマレイン酸、プロピルマレイン酸、イソプロピルマレイン酸、フマル酸、メチレンマロン酸、グルタコン酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、もしくはそれらの混合物、ならびに対応するエステル、無水物、またはかかる酸、エステルおよび無水物の混合物であり得る。他方のワックスは、オレフィン系ワックス、飽和炭化水素ポリマー、直鎖状低分子量ポリエチレン、数平均分子量が約10,000以下であり、融点または軟化点が約120℃以下である分岐炭化水素、または飽和もしくは不飽和炭化水素を含む合成ワックスであり得る。他のワックスは、例えば、ミネラルワックス、植物ワックス、動物ワックスまたは飽和もしくは不飽和炭化水素ポリマーである合成ワックスから選択することができる。第1のワックス対他方のワックスの比は一般に、5:1から1:10である。典型的には、スリップ層は、少なくとも3種の異なるワックス、すなわち、ポリオレフィンとエチレン性不飽和カルボン酸またはそのエステルもしくは無水物とから由来するポリマー、高分岐α−オレフィンポリマー、および少なくとも1種の他のワックスを含む。抵抗ヘッドサーマルメディア(resistive head thermal media)用のこのスリップ層配合物には、摩擦の観点およびヘッドウェアの堆積物の点から、滑沢剤の相乗的な組み合わせが組み込まれる。
スリップ層に使用される潤滑性材料の量は、少なくともある程度、潤滑性材料のタイプに応じて異なるが、0.001g/m 以上2g/m以下の範囲内であり得る。ポリマーバインダーが使用されるならば、潤滑性材料は、ポリマーバインダーの0.1重量%以上50重量%以下の範囲内で存在することができる。
スリップ層に任意のバインダーも使用することができるが、それが意図した効果に有用となることを条件とする。幾つかの実施形態では、熱可塑性ポリマーバインダーが用いられ、それらとして、例えば、ポリ(スチレン−co−アクリロニトリル)(70/30重量比)、ポリ(ビニルアルコール−co−ブチラール)(Monsanto Corp.からButvar(登録商標)76(登録商標)として市販されている)、ポリ(ビニルアルコール−co−アセタール)、ポリ(ビニルアルコール−co−ベンザル)、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、酢酸酪酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、エチルセルロース、三酢酸セルロース、ポリ(メタクリル酸メチル)、およびメタクリル酸メチルのコポリマーが挙げられる。
色素を含有する熱転写可能な材料
感熱色素転写ドナー要素中に、本発明の熱転写ドナー要素と併せて使用することができる任意のインクまたは色素を使用することができる。かかる感熱色素転写ドナー要素の公知の特徴は、例えば、米国特許第4,916,112号(ヘンゼル(Henzel)ら)、第4,927,803号(ベイリー(Bailey)ら)、および第5,023,228号(ヘンゼル(Henzel))(それらの開示をすべて本願に引用して援用する)に記載されている。色素転写画像の形成は一般に、色素を含有する熱転写可能な材料を感熱色素レシーバー要素の片側または両側に像様加熱することを含む。
色素ドナー層は、感熱印刷に適した色素を含有する、単色領域(パッチ)または多色領域(パッチ)を含むことができる。本明細書で使用される場合、「色素」は1種以上の色素、顔料、着色剤、またはそれらの組み合わせであることができ、場合により、当業者に公知であるようなバインダーまたは担体中に存在することができる。例えば、色素層は、マゼンタ色素の組み合わせを含むことができ、少なくとも1種のビス−ピラゾロン−メチン色素および少なくとも1種の他のピラゾロン−メチン色素を含むイエロー色素供与パッチ、ならびに少なくとも1種のインドアニリンシアン色素を含むシアン色素ドナーパッチをさらに含むことができる。
熱転写によって得られる種々のカラー画像に有用な色素のさらなる例は、米国特許第4,541,830号(ホッタ(Hotta)ら)、第4,698,651号(ムーア(Moore)ら)、第4,695,287号(エヴァンス(Evans)ら)、第4,701,439号(エヴァンス(Evans)ら)、第4,757,046号(バイヤーズ(Byers)ら)、第4,743,582号(エヴァンス(Evans)ら)、第4,769,360号(エヴァンス(Evans)ら)、第4,753,922号(バイヤーズ(Byers)ら)、第4,910,187号(サトウ(Sato)ら)、第5,026,677号(バンマウル(Vanmaele))、第5,101,035号(バッハ(Bach)ら)、第5,142,089号(バンマウル(Vanmaele))、第5,374,601号(タキグチ(Takiguchi)ら)、第5,476,943号(コマムラ(Komamura)ら)、第5,532,202号(ヨシダ(Yoshida))、第5,804,531号(エヴァンス(Evans)ら)、第6,265,345号(ヨシダ(Yoshida)ら)、および第7,501,382号(フォスター(Foster)ら)、ならびに米国特許出願公開第2003/0181331号(フォスター(Foster)ら)および第2008/0254383号(ソエジマ(Soejima)ら)(それらのすべての開示を本願に引用して援用する)に見出すことができる。他の有用な色素、とりわけ、マゼンタ、イエロー、およびシアン色素ならびに各着色色素の2種以上の組み合わせは、米国特許出願公開第2011/0067804号(ヴリーランド(Vreeland))(その開示を本願に引用して援用する)に記載されている。
記載の色素は、単独でまたは組み合わせて用いて、モノクローム色素ドナー層またはブラック色素ドナー層を得ることができる。色素は、0.05g/m 以上2g/m以下の被覆量で使用することができるが、その量はこの範囲に限定されない。
各色素ドナー層は、色素ドナー層中のすべての成分の総乾燥重量に対して色素が20重量%以上90重量%以下である被覆度で、1種以上の色素を含むことができる。色素の割合(%)は、特定の色素サーマルドナー要素と色素サーマルレシーバー要素の組み合わせを考慮して選択するのが理想的である。色素サーマルドナー要素中の色素の量を変動させれば、異なる色素パッチ、例えば、シアン、マゼンタ、およびイエローパッチの間の性能を一致させる手助けにすることができる。
色素ドナー層の各色のパッチを形成するために、1種以上の色素を非熱転写性(non−heat transferable)ポリマーバインダー中に分散させることができる。かかるポリマーバインダーは、0.05g/m 以上5g/m以下の量で使用することができる。ポリマーバインダーは、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(スチレン−co−アクリロニトリル)、ポリ(スルホン)、ポリ(フェニレンオキシド)、セルロース誘導体(これらに限定されないが、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸酪酸セルロース、もしくは三酢酸セルロース)、またはこれらのポリマーの組み合わせであり得る。典型的には、ポリマーバインダーは、セルロースエーテルまたはエステル、例えばエチルセルロースである。
色素含有層(またはパッチ)は、光安定性をもたらすために使用される1種以上の化合物も含むことができ、それらとして、本発明の熱転写ドナー要素について上に記載した化合物が挙げられる。光安定剤の有用な量は、1mg/m 以上35mg/m以下であり、その量は種々の色素パッチについて同一であっても異なっていてもよい。
色素ドナー層は、層の乾燥重量に基づいて少なくとも0.1重量%の量で、上記のような粒子状材料も含むことができる。色素ドナー層は、上記のような0.5μm以上20μm以下の粒径を有することができる非エラストマービーズも含むことができる。
色素転写ドナー要素は、上記のような粘着を低減するまたは排除するための粘着防止剤も含むことができる。粘着防止剤は、それが色素ドナー要素の層を通って色素ドナー層に拡散できるか、またはスリップ層から色素ドナー層に移動できる限り、色素転写ドナー要素の任意の層に存在することができる。粘着防止剤は、色素ドナー層の1つ以上の着色パッチまたはそれらの組み合わせに含まれることができる。2つ以上の色素パッチが色素ドナー層に存在するならば、粘着防止剤は、印刷しようとする色素ドナー層の最後のパッチ、典型的にはシアン層に存在することができる。しかし、色素パッチは任意の順序であり得る。例えば、シアン、マゼンタ、およびイエローを繰り返すパッチがその各順序で色素転写ドナー要素に使用されるならば、各組で最後に印刷されるパッチとしてのイエローパッチが粘着防止剤を含むことができる。粘着防止剤は、シリコーンまたはシロキサンを含有するポリマーであり得る。
当業者に公知の剥離剤も、色素転写ドナー要素に、例えば、色素ドナー層、スリップ層、またはその両方に添加することができる。
色素ドナー層を上記のような適切な支持体上に形成またはコーティングして、色素転写ドナー要素を形成することができる。色素(複数可)、非熱転写性バインダー、および任意選択の添加剤を含有する色素ドナー層の組成物は、コーティングを目的として溶剤中に溶解させることができる(それらはすべて上に記載されている)。色素ドナー層は、これらに限定されないが、グラビア印刷、スピンコーティング、溶剤コーティング、押出コーティング、スプレーコーティング、または当業者に公知の他の方法などの技法によって、支持体上に形成するまたはコーティングすることができる。
種々の実施形態によれば、本発明の熱転写ドナー要素について上に記載したように、下塗り層、例えば、接着層もしくは静電防止タイ層、色素バリア層、またはそれらの組み合わせを、支持体と色素ドナー層の間にコーティングすることができる。
同様に上記のように、スリップ層を色素転写可能なドナー要素の裏側の、感熱色素ドナー層(thermal dye donor layer)の反対側の支持体上に使用して、印刷ヘッドがそれに粘着することを防ぐことができる。有用なスリップ層組成物は、上に記載されている。
よって、上記のように、本発明の幾つかの実施形態では、熱転写ドナー要素は、ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチを含むことができ、それらのパッチは、熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置される。
感熱色素レシーバー要素
本発明の熱転写ドナー要素を有する熱転写集成体に使用することができる感熱色素レシーバー要素は、通常、色素画像受容層をその上に有する支持体を含む。色素画像受容層用の支持体は、透明または反射性であり得る。支持体は、透明なフィルム、例えば、ポリ(エーテルスルホン)、ポリイミド、セルロースエステル、例えば、酢酸セルロース、ポリ(ビニルアルコール−co−アセタール)、またはポリ(エチレンテレフタレート)であり得る。不透明な反射性支持体として、普通紙、コート紙、合成紙、印画紙の支持体、溶融押出コート紙、およびラミネート紙、例えば、二軸延伸支持体ラミネートを挙げることができる。レシーバーとしての使用に適した二軸延伸支持体ラミネートは、例えば、米国特許第5,853,965号(ヘイドック(Haydock)ら)、第5,866,282号(ボーデレイズ(Bourdelais)ら)、第5,874,205号(ボーデレイズ(Bourdelais)ら)、第5,888,643号(アイルワード(Aylward)ら)、第5,888,681号(グラ(Gula)ら)、第5,888,683号(グラ(Gula)ら)、および第5,888,714号(ボーデレイズ(Bourdelais)ら)(それらのすべての開示を本願に引用して援用する)に記載されている。二軸延伸支持体は、紙の基材および紙の基材の片側または両側にラミネートされた二軸延伸ポリオレフィンシート、例えば、ポリプロピレンを含むことができる。支持体は、バライタコート紙、白色ポリエステル(白色顔料をその中に組み込んだポリエステル)、アイボリー紙、コンデンサ紙、または合成紙、例えば、E.I.DuPont de Nemours and Company(ウィルミントン、DE)によるDuPont Tyvek(登録商標)であり得る。支持体は、任意の所望の厚さ、例えば、10μm以上1000μm以下で使用することができる。色素画像受容層用の典型的な支持体は、米国特許第5,244,861号(キャンベル(Campbell)ら)および第5,928,990号(ギスティナ(Guistina)ら)ならびに欧州特許第671,281号(キャンベル(Campbell)ら)(それらのすべてを本願に引用して援用する)に開示されている。支持体は、基材層および1つ以上の追加層を含む、複合体またはラミネート構造であり得る。基材層は、2種以上の材料、例えば、ミクロボイド層、発泡層、中空粒子を有する層、非ボイド層、合成紙、天然紙、およびポリマーの1種以上の組み合わせを含むことができる。
色素画像受容層は、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ(スチレン−co−アクリロニトリル)、ポリ(カプロラクトン)、ビニル系樹脂、例えば、ハロゲン化ポリマー(例えば、ポリ塩化ビニルおよびポリ(塩化ビニリデン))、ポリ(酢酸ビニル)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、またはそれらの混合物を含むことができる。ラテックスポリマーを、色素画像受容層に使用することができる。ラテックスポリマーは、モノマー単位(例えば非水溶性の塩化ビニル)を含む疎水性ポリマーが水溶性分散媒中に微粒子として分散する分散体であり得る。分散状態は、ポリマーが分散媒中に乳化されている状態、ポリマーが乳化重合されている状態、ポリマーがミセル分散されている状態、ポリマー分子が部分的に親水性構造を有する状態であり得る。かかるラテックスポリマーの場合、色素画像受容層の調製は、水性タイプのコーティング溶液を施し、次いでそれを乾燥することによって行うことが望ましい。典型的な水性コーティング配合物は、例えば、米国特許出願公開第2008/0254241号(ハラグチ(Haraguchi)ら)(その開示を本願に引用して援用する)に開示されている。色素画像受容層は、意図する目的に有効な任意の量で存在し得る。一般に、1g/m 以上5g/m以下の濃度で良好な結果を得ることができる。色素画像受容要素用の有用なポリマーおよび支持体の詳細は、例えば、米国特許第7,514,028号(クン(Kung)ら)(その開示を本願に引用して援用する)に提供されている。
色素画像受容層は一般に、1種以上の可塑剤を、層のポリマー総重量に基づいて50重量%までの量で含むことができる。一般に、可塑剤の量は、層のポリマー総重量に基づいて4重量%以上30重量%以下である。有用な可塑剤として、脂肪族エステル、例えば、モノマーおよびポリマーのエステル、例えば、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、セバシン酸ジオクチル、ポリカプロラクトン、ポリ(アジピン酸ブチレン)、およびポリ(セバシン酸ヘキサメチレン)、ならびに米国特許第4,871,715号(ハリソン(Harrison)ら)および第6,291,396号(ボデム(Bodem)ら)(それらの開示を本願に引用して援用する)に記載される他のものが挙げられるが、これらに限定されない。
色素画像受容層中の他の任意選択の添加剤として、安定剤、例えば、リンを含有する安定剤(例えば、亜リン酸、有機ジホスファイト、ホスフェート、アルキルホスフェート、アリールホスフェート、無機ホスフェート、リン酸エステル、および亜リン酸エステル)およびジアルキルエステル(例えば、セバシン酸ジオクチル)またはそれらの組み合わせ、剥離剤、例えば、変性ポリジメチルシロキサン、および、例えば米国特許第7,514,028号(クン(Kung)ら)(その開示を本願に引用して援用する)に記載されるようなα−トコフェノール(α−tocophenol)またはその誘導体が挙げられる。他の剥離剤として、例えば、米国特許第4,820,687号(カワサキ(Kawasaki)ら)および第4,695,286号(ヴァニアー(Vanier)ら)(それらの開示を本願に引用して援用する)に開示されるようなシリコーンまたはフッ素系化合物が挙げられる。
追加的なポリマー層が、支持体と色素画像受容層の間に存在し得る。追加的な層は、着色性、接着性、静電防止性をもたらし、色素バリアとして、媒染層として、またはそれらの組み合わせとして作用することができる。例えば、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンが存在し得る。白色顔料、例えば二酸化チタンまたは酸化亜鉛をポリマー層に添加して、反射性をもたらすことができる。
色素画像受容層への接着を向上させるために、下塗り層をポリマー層の上に重ねて使用することができる。これは、接着層またはタイ層であり得る。典型的な下塗り層は、米国特許第4,748,150号(ヴァニアー(Vanier)ら)、第4,965,238号(ヘンゼル(Henzel))、第4,965,239号(ヘンゼル(Henzel))、および第4,965,241号(ヘンゼル(Henzel)ら)(それらのすべての開示を本願に引用して援用する)に開示されている。当業者に公知のような静電防止層は、感熱色素レシーバー要素中でも使用することができる。感熱色素レシーバー要素は、バッキング層も含むことができる。バッキング層の適切な例として、米国特許第5,011,814号(ハリソン(Harrison))および第5,096,875号(マーティン(Martin))(それらの開示を本願に引用して援用する)に開示されるものが挙げられる。
色素画像レシーバー要素は、色素転写ドナー要素用について記載したような粘着防止剤も含むことができる。
色素画像受容層は当業者に公知の任意の方法によって支持体上に形成することができ、それらの方法として、印刷、溶剤コーティング、浸漬コーティング、および押出コーティングが挙げられるが、これらに限定されない。色素画像受容層が押出しされる場合、そのプロセスは、(a)熱可塑性材料を含む溶融物を形成すること、(b)該溶融物を、単層フィルムまたは複合(複層またはラミネート)フィルムの層として押出または共押出すること、および(c)押出されたフィルムを、レシーバー要素用の支持体に施すことを含むことができる。押出された受容層の典型的な形式は、米国特許第7,125,611号(クン(Kung)ら)、第7,091,157号(クン(Kung))、第7,005,406号(クン(Kung)ら)、第6,893,592号(アーリントン(Arrington)ら)、および第6,897,183号(アーリントン(Arrington)ら)(それらの開示を本願に引用して援用する)に開示されている。
画像形成および熱転写集成体
色素ドナー要素または本発明の熱転写ドナー要素のいずれかから色素または熱転写可能な保護透明フィルムを転写するために使用することができる感熱印刷ヘッドは、市販されている。代表的な例として、例えば、富士通(Fujitsu)サーマルヘッドFTP−040 MCSOO1、TDKサーマルヘッドLV5416、またはRohmサーマルヘッドKE 2008−F3が挙げられる。
本発明の感熱色素転写集成体は、
(a)上記のような本発明の熱転写ドナー要素、および
(b)上記のようなサーマルレシーバー要素(感熱色素転写レシーバー要素であり得る)
を含み、2つの要素は、熱転写ドナー要素の熱転写可能な保護透明フィルムがサーマルレシーバー要素の受容層と接触するように重なり合う関係にある。
この熱転写集成体に使用される熱転写ドナー要素は、ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチをさらに含むことができ、それらのパッチは、感熱色素転写レシーバー要素中に保護ラミネートをもたらす熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置される。
これらの2つの要素を含む集成体は、モノクローム画像を得ようとするときは、一体化したユニットとして予め集成することができる。これは、2つの要素をそれらの周縁部で一時的にともに接着させることによって行うことができる。次いで転写後に2つの要素を剥離して、転写された色素画像および転写された保護透明フィルム(またはラミネート)が現れるようにすることができる。
熱転写によって三色の画像および保護透明フィルムを形成しようとするときは、集成体は一般に、感熱印刷ヘッドによって熱が加えられる時間中に、少なくとも4回形成される。転写が行われた後に、要素は剥離される。次いでドナー要素(または異なる色素パッチを有するドナー要素の別の領域)をサーマルレシーバー要素と見当合わせし、プロセスを繰り返す。残りの色および保護透明フィルムを同様に施し、保護透明フィルム(ラミネート)がすべての色素画像上に重なる最上部となる。
熱転写可能な保護透明フィルムは、画像形成レーザーを使用して、熱転写された色素画像(複数可)上に重ねて熱転写することができる。よって、本発明の方法は、多色感熱色素画像上に重ねて配置された保護透明オーバーコートを有する多色感熱色素プリントであって、該保護透明オーバーコートが、本明細書に記載の熱転写可能な保護透明フィルムからもたらされる、多色感熱色素プリントをもたらすことができる。
幾つかの実施形態では、本発明の方法は、色素画像、熱転写可能な保護透明フィルム、または金属パターンもしくは金属層、あるいはそれらの任意の組み合わせを熱転写するための1つまたは2つの感熱プリントヘッドを有する感熱プリンタを使用して行うことができ、該感熱プリンタは、1つ以上の感熱プリントヘッドに対して熱転写ドナー要素を移動させるための回転可能なカルーセルを場合により含む。よって、感熱プリンタは、こうした転写される材料のいずれかをサーマルレシーバー要素の支持体(または基板)の片側または両側にもたらすように設計することができる。
熱転写可能な保護透明フィルムを施すとき、厚さ、ライン時間、印刷エネルギー、またはそれらの幾つかの組み合わせを変動させることによって、熱転写可能な保護透明フィルムにパターンを付けて、艶消しまたは光沢仕上げをもたらすことができる。さらに、熱転写可能な保護透明フィルム中に発泡性ビーズまたは予備発泡ビーズを使用して、該ビーズの量およびサイズに応じた光沢または艶消し仕上げをもたらすことができる。これらの熱転写可能な保護透明フィルムは、パターンを付けるまたは付けないにかかわらず、例えばこれらに限定されないが、インクジェットレシーバー、感熱型レシーバー、もしくは電子写真レシーバー、またはハロゲン化銀プリント上に配置された色素画像または金属層もしくはパターン上に重ねてもたらすことができる。
本発明は少なくとも以下の実施形態およびそれらの組み合わせを提供するが、当業者であれば本開示の教示から理解する通りに、特徴の他の組み合わせが本発明の範囲内であるとみなされる。
1. 熱転写可能な保護透明フィルムで少なくともその一部分がコーティングされたポリマー支持体を含む熱転写ドナー要素であって、該熱転写可能な保護透明フィルムが、(1)熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、50重量%以上70重量%以下の量のポリ(ビニルアセタール)、(2)第2のポリマー、および(3)コロイダルシリカを含み、
(a)第2のポリマーの分子量が、ポリ(ビニルアセタール)の分子量より大きく、
(b)ポリ(ビニルアセタール)対第2のポリマーの重量比が、5:1以上12:1以下であり、
(c)コロイダルシリカ対第2のポリマーの重量比が、1.5:1以上3:1以下であり、
(d)コロイダルシリカの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、10重量%以上20重量%以下である、熱転写ドナー要素。
2. 第2のポリマーが、ポリ(ビニルアセタール)またはセルロースアセテートプロピオネートである、実施形態1の熱転写ドナー要素。
3. 第2のポリマーの分子量がポリ(ビニルアセタール)の分子量より、2:1以上6:1以下で大きい、実施形態1または2の熱転写ドナー要素。
4. 第2のポリマーがセルロースアセテートプロピオネートである、実施形態1から3のいずれかの熱転写ドナー要素。
5. コロイダルシリカの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて12重量%以上18重量%以下である、実施形態1から4のいずれかの熱転写ドナー要素。
6. 第2のポリマーの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて少なくとも6重量%および12重量%である、実施形態1から5のいずれかの熱転写ドナー要素。
7. 熱転写可能な保護透明フィルムが、ヒドロキシフェニルトリアジン、またはヒンダードアミンから誘導されるN−オキシルラジカルである、紫外線吸収性光安定剤をさらに含む、実施形態1から6のいずれかの熱転写ドナー要素。
8. ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチをさらに含み、それらのパッチが熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置される、実施形態1から7のいずれかの熱転写ドナー要素。
9. 熱転写可能な保護透明フィルムの反対側のポリマー支持体上にスリップ層をさらに含む、実施形態1から8のいずれかの熱転写ドナー要素。
10. サーマルレシーバー要素と熱的に関連させて配置される実施形態1から9のいずれかの熱転写ドナー要素を含む、熱転写集成体。
11. 熱転写ドナー要素が、ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチをさらに含み、それらのパッチが熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置される、実施形態10の熱転写集成体。
12. 感熱色素転写レシーバー要素上に保護オーバーコートをもたらすための方法であって、
実施形態1から9のいずれかの熱転写ドナー要素をサーマルレシーバー要素に熱的に関連させることと、
熱転写可能な保護透明フィルムを熱転写ドナー要素からサーマルレシーバー要素へ熱転写することと
を含む方法。
13. 少なくとも1つの感熱型画像色素パッチを含む熱転写ドナー要素から色素画像を熱転写して、熱転写された色素画像をもたらすこと、および
熱転写された色素画像上に熱転写可能な透明フィルムを重ねて熱転写して、保護オーバーコートをもたらすこと
をさらに含む、実施形態12の方法。
14. 色素画像、熱転写可能な透明フィルム、または金属パターンもしくは金属層、あるいはそれらの組み合わせを熱転写するための1つまたは2つの感熱プリントヘッドを有する感熱プリンタによって行われ、該感熱プリンタが、1つ以上の感熱プリントヘッドに対して熱転写ドナー要素を移動させるための回転可能なカルーセルを場合により含む、実施形態13の方法。
15. 多色感熱色素画像上に重ねて配置された保護透明オーバーコートを有する多色感熱色素プリントをもたらすための13から14のいずれかの実施形態の方法であって、該保護オーバーコートが熱転写可能な透明フィルムからもたらされる、方法。
16. 実施形態1から9のいずれかの熱転写ドナー要素をサーマルレシーバー要素と熱的に関連させることと、
熱転写ドナー要素からサーマルレシーバー要素へ熱転写可能な保護透明フィルムを熱転写することと
を含む、レシーバー要素上に保護オーバーコートをもたらすための方法。
17. サーマルレシーバー要素が感熱色素転写レシーバー要素である、実施形態16の方法。
以下の実施例は、本発明の実施を例示するために提示するものであって、何らかの方法で限定することを意味するものではない。
実施例では、以下の材料を使用した。
ポリ(ビニルアセタール)樹脂である、KS−1、KS−3、KS−5、KS−10、BX−1、およびBX−Lは、積水化学(Sekisui)(日本)から入手した。
CAP−482−20はセルロースアセテートプロピオネートであり、Eastman Chemical Company(テネシー、米国)から入手した。
イソプロパノール中に分散したコロイダルシリカは、IPA−STとして日産化学(Nissan Chemicals)から市販されている。
DEKは、ジエチレンケトンを指す。
IPAは、イソプロピルアルコールを指す。
「Dz100」は、ポリ(ジビニルベンゼン)のビーズ(平均径約4μm)を指す。
ヒドロキシフェニル−トリアジン系紫外光吸収剤は、CIBAからTinuvin(登録商標)460として市販されている。
実施例および比較例
調製し、評価する熱転写ドナー要素は、チタンアルコキシドの下塗り層、および、米国特許第7,501,382号(フォスター(Foster)ら、実施例2のスリップ層、32欄、37〜62行)に記載されるようなシリコーンを含まない滑性層を、予め片側上にコーティングした、4.5μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)の支持体を含んでいた。幾つかの熱転写可能な保護透明フィルム用配合物を下の表Iに記載する材料で調製し、ダイレクトグラビア法によって61m/分のコーティング速度で該支持体の試料上に(滑性層の反対側上に)コーティングし、82℃で乾燥して、25mg/ftのドライコーティングを得た。各配合物は、50:50の重量比のDEKおよびトルエンからコーティングした。
これらのコーティングを熱転写可能な保護透明フィルムとしてそれぞれDmaxプリントに熱転写し、保護透明オーバーコートを得て、それを評価した(以下に記載の通り)。
Figure 0006216061
Figure 0006216061
機械化したタイプのKodak(登録商標)写真プリンタ6850で、市販の感熱色素転写受容紙Kodak XtraLife(登録商標)紙および感熱色素ドナーリボンKodak Professional EKTATHERM(登録商標)リボン(カタログ番号106−7347)を使用し、セルロースアセテートプロピオネートバインダー中のシアン、マゼンタ、およびイエローの色素でパッチ式に感熱コーティングして、Dmaxプリントを作成した。色素ドナーリボンから感熱色素転写受容紙へ色素を熱転写した後、各Dmaxプリントに、実施例および比較例の透明フィルムをそれぞれ熱転写することによって、保護オーバーコートをさらに得た。
「フラッシュ」の評価の結果を以下の表IIに示し、表において「0」という評価は全くフラッシュが観察されなかったことを意味し、「1」という評価はある軽度のフラッシュが観察されたことを意味し、「2」という評価は、重度の(許容できない)フラッシュが観察されたことを意味する。
Figure 0006216061
特に本発明のある好ましい実施形態に関して本発明を詳細に記載してきたが、本発明の趣旨および範囲内で改変および変形を行うことができることが理解されよう。

Claims (15)

  1. 熱転写可能な保護透明フィルムで少なくともその一部分がコーティングされたポリマー支持体を含む熱転写ドナー要素であって、前記熱転写可能な保護透明フィルムが、(1)前記熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、50重量%以上70重量%以下の量のポリ(ビニルアセタール)、(2)第2のポリマー、および(3)コロイダルシリカを含み、
    (a)前記第2のポリマーがセルロースアセテートプロピオネートであって、前記ポリ(ビニルアセタール)の分子量より大きい分子量を有し、
    (b)前記ポリ(ビニルアセタール)対前記第2のポリマーの重量比が、5:1以上12:1以下であり、
    (c)コロイダルシリカ対前記第2のポリマーの重量比が、1.5:1以上3:1以下であり、および
    (d)コロイダルシリカの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて、10重量%以上20重量%以下である
    ことを特徴とする熱転写ドナー要素。
  2. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、前記第2のポリマーの分子量が前記ポリ(ビニルアセタール)の分子量より、2:1以上6:1以下で大きいことを特徴とする熱転写ドナー要素。
  3. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、コロイダルシリカの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて12重量%以上18重量%以下であることを特徴とする熱転写ドナー要素。
  4. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、前記第2のポリマーの量が、熱転写可能な保護透明フィルムの総乾燥重量に基づいて6重量%以上12重量%以下であることを特徴とする熱転写ドナー要素。
  5. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、前記熱転写可能な保護透明フィルムが、ヒドロキシフェニルトリアジン、またはヒンダードアミンから誘導されるN−オキシルラジカルである、紫外線吸収性光安定剤を更に含むことを特徴とする熱転写ドナー要素。
  6. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチをさらに含み、それらのパッチが前記熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置されることを特徴とする熱転写ドナー要素。
  7. 請求項1に記載の熱転写ドナー要素であって、前記熱転写可能な保護透明フィルムの反対側の前記ポリマー支持体上にスリップ層をさらに含むことを特徴とする熱転写ドナー要素。
  8. サーマルレシーバー要素と熱的に関連させて配置される請求項1に記載の熱転写ドナー要素を含むことを特徴とする熱転写集成体。
  9. 請求項に記載の熱転写集成体であって、前記熱転写ドナー要素が、ポリマーバインダー内に分散したイエロー、シアン、マゼンタ、またはブラックの感熱型画像色素の1つ以上のパッチをさらに含み、それらのパッチが前記熱転写可能な保護透明フィルムとは異なる位置に配置されることを特徴とする熱転写集成体。
  10. 感熱色素転写レシーバー要素上に保護オーバーコートをもたらすための方法であって、
    請求項1に記載の熱転写ドナー要素をサーマルレシーバー要素に熱的に関連させることと、
    前記熱転写可能な保護透明フィルムを前記熱転写ドナー要素から前記サーマルレシーバー要素へ熱転写することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    少なくとも1つの感熱型画像色素パッチを含む熱転写ドナー要素から前記サーマルレシーバー要素に色素画像を熱転写して、熱転写された色素画像をもたらすことを更に含み、
    前記熱転写可能な保護透明フィルムを前記熱転写ドナー要素から前記色素画像が熱転写された前記サーマルレシーバー要素に熱転写して、前記熱転写された色素画像上に配置された前記保護オーバーコートをもたらすこと、
    を特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、色素画像、熱転写可能な透明フィルム、または金属パターンもしくは金属層、あるいはそれらの組み合わせを熱転写するための1つまたは2つの感熱プリントヘッドを有する感熱プリンタによって行われ、前記感熱プリンタが、前記1つ以上の感熱プリントヘッドに対して前記熱転写ドナー要素を移動させるための回転可能なカルーセルを場合により含むことを特徴とする方法。
  13. 前記色素画像上に配置された保護オーバーコートを有する多色感熱色素プリントをもたらすための請求項11に記載の方法であって、前記保護オーバーコートが前記熱転写可能な保護透明フィルムからもたらされることを特徴とする方法。
  14. レシーバー要素上に保護オーバーコートをもたらすための方法であって、
    請求項1に記載の前記熱転写ドナー要素をサーマルレシーバー要素と熱的に関連させることと、
    前記熱転写ドナー要素から前記サーマルレシーバー要素へ前記熱転写可能な保護透明フィルムを熱転写することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記サーマルレシーバー要素が感熱色素転写レシーバー要素であることを特徴とする方法。
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