JP6215006B2 - 座金及び流動性補修材注入器 - Google Patents

座金及び流動性補修材注入器 Download PDF

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Description

本発明は、例えばコンクリート構造物等の補修対象に流動性補修材を注入するために用いられる流動性補修材注入器、及び、前記流動性補修材注入器を注入器本体とともに構成するものであって、補修対象に固定される座金に関するものである。
例えばコンクリート構造物に生じたクラックに接着剤を注入して補修する場合、特許文献1に示されるような流動性補修材注入器が用いられる。この流動性補修材注入器は、最初に補修対象に粘着剤により固定される座金と、前記座金に取り付けられる注入器本体とから構成されている。さらに、前記座金と前記注入器本体との間にはめねじとおねじが形成されており、固定されている座金に対して前記注入器本体を回転させていくことで前記座金と前記注入器が連結された状態となる。
ところで、前記注入器本体は、前記座金に取り付けられる接続体と、前記接続体から垂直に分岐し、接着剤の注入時にその一部が蓄えられる分岐体とから構成されているため、前記座金に対して前記注入器を取り付ける際に所定の回転半径が必要となる。
このため、図9に示すようにクラックの開口の近くに立ち壁等の障害物OBがあると、前記座金100Aの円周方向の取り付け向きが適切でないときには、前記座金100Aに対して前記注入器本体IBを回転させている間に前記分岐体5が障害物OBと干渉して、前記座金100Aと前記注入器本体IBとが完全に連結できない場合がある。
このような場合、作業者は前記座金100Aに対して前記注入器本体IBを回転させていく過程で前記分岐体5が障害物OBとの干渉が生じないように前記座金100Aの取り付け向きを試行錯誤によって調整することになる。
しかしながら、前記座金は補修対象に対して粘着剤により固定されているものであるので、前記座金を固定した状態で円周方向にねじって取り付け向きを調整すると粘着材が大きく移動し、クラックの開口を塞いでしまい接着剤の注入に支障をきたす恐れ等がある。このため、作業者は前記座金を一度補修対象から取り外した後に円周方向の取り付け向きを変えて、補修対象に前記座金を再度貼り付ける必要がある。
また、流動性補修材注入器の仕様によっては前記座金に対して前記注入器本体が完全に取り付けられた状態で前記分岐体が鉛直方向上向きを向いていなくてはならないものもあり、このようなことまで考慮して座金の取り付け向きを調節しなくてはならない場合もある。
このような前記座金の円周方向の取り付け向きを調整する作業に試行錯誤が必要であったり、非常に手間がかかったりする原因について本願発明者が鋭意検討したところ、従来の流動性補修材注入器ではそもそも座金に対してどのような回転角度範囲で前記注入器本体を回転させれば完全に取り付けることができるかが作業者には分かりにくかったことに原因があることを見出した。
特開平4−46026号公報
本願発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、座金に対して注入器本体を回転させて取り付ける際にどのような回転角度範囲で前記注入器本体を回転させなくてはならないかを作業者が予想しやすく、例えば組立途中に分岐体が障害物と干渉しないように円周方向の取り付け向きを調節することができる座金、及び、当該座金を備えた流動性補修材注入器を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の座金は請求項1に記載の発明のように基端側に流動性補修材の供給原が接続される接続体、及び、前記接続体から分岐しており、前記供給源から流動性補修材が供給される場合にその一部が流入する分岐体から構成される注入器本体が取り付けられるものであり、前記注入器本体とともに流動性補修材注入器を構成するための座金であって、前記座金が、流動性補修材が注入される補修対象に対して固定される台座と、前記台座から前記補修対象とは反対側に突出しており、前記接続体の先端側と螺合するねじ部が形成された本体取付部材と、前記台座又は前記本体取付部材において前記ねじ部の切り始め点と所定関係を有する位置に前記ねじ部の軸方向から見た場合に見えるように形成された位置表示体と、を備えたことを特徴とする。
このようなものであれば、前記位置表示体が前記ねじ部の軸方向から見た場合に見える位置に設けられており、当該位置表示体が前記ねじ部の切り始め点と所定関係を有したものであるので、作業者が前記座金を補修対象に取り付ける際に前記位置表示体を見て、前記ねじ部のねじ切り始め点や、前記座金に対して前記注入器本体がどのような角度範囲で回転させればよいかを予想することができる。
したがって、前記注入器本体が取り付けられる場所の近くにある障害物と前記分岐体とが干渉しないように前記座金の補修対象に対する円周方向の取り付け向きを予め調整する事が可能となる。
このため、試行錯誤的に前記座金を円周方向の取り付け向きを調整することを無くし、一度の調整で流動性補修材の注入に適した姿勢で前記注入器本体を前記座金に取り付けることが可能となる。
例えば、前記ねじ部の切り始め点又は前記座金と前記注入器本体の螺合が開始される位置や螺合が終了する位置等を作業者が容易に理解できるようにするための前記位置表示体の配置としては、請求項2に記載の発明のように前記位置表示体が、前記ねじ部の軸方向から見た場合に、前記台座又は前記本体取付部材において前記ねじ部の中心と切り始め点とを結ぶ仮想直線に対して所定角度をなす前記中心を通る仮想半径上に形成されているものが挙げられる。
ここで、所定角度とは0度以上360未満の角度を含む概念のものである。例えば所定角度が0度の場合には前記位置支持体はねじ切り始め点そのものの円周方向における位置を前記台座又は前記本体取付部材上で示すことになる。
作業者が視覚だけでなく、触覚によっても前記ねじ部の切り始め点や前記座金に対して前記注入器本体を完全に取り付けるのに必要な回転範囲等を容易に理解できるようにするには、請求項3に記載の発明のように前記位置表示体が、前記ねじ部の軸方向から見た場合に前記本体取付部材の外側周面から半径方向に突出したリブであればよい。
前記座金を補修対象に取り付ける際に作業者が前記位置表示体を見やすくし、前記座金に対して前記注入器本体をどのような回転角度範囲で回転させることになるかを作業者が容易に予想できるようにするには、請求項4に記載の発明のように前記台座が、前記補修対象に固定される固定面と、前記本体取付部材が突出する露出面とを有し、前記位置表示体が前記露出面上に形成されていればよい。
前記座金に対して前記注入器本体を取り付ける際に、当該注入器本体が空転せずにねじ同士がかみ合い始める実質的な回転開始点を容易に理解することができ、どのような回転範囲を前記分岐体が通るかを明確に予想できるようにし、障害物との干渉をより防ぎやすくするには、請求項5に記載の前記位置表示体が、前記接続体と前記本体取付部材との螺合開始点を示すものであればよい。ここで、螺合開始点とはおねじとめねじの切り始め点同士が螺合し始める点、又は、切り始め点から所定角度回転した後でおねじとめねじが所定値以上の抵抗を持って係合し始める点を含む概念である。所定値以上の抵抗とは例えば作業者が注入器本体から抵抗を知覚できるものが挙げられる。
組立時における前記分岐体の通過範囲を始点から終点までを正確に作業者が把握することができるようにし、前記分岐体と障害物との干渉を確実に防ぐことができるようにするには、請求項6記載の前記位置表示体が、前記接続体と前記本体取付部材の螺合終了点を示すものであればよい。
前記座金に対して前記注入器本体が確実に組み付けられて、前記流動性補修材注入器としての機能を十分に発揮できる状態かどうかを作業者が容易に判断できるようにするには、請求項7に記載の発明のように前記ねじ部が、前記接続体と前記本体取付部材と螺合してから所定回転以降において抵抗が大きくなるように構成されていればよい。
補修対象に対して座金を固定する場合に、例えばクラックの開口が小さいと台座に隠れてしまうために、流動性補修材の注入口とクラックの開口をうまく位置合わせできないことがある。このような問題を解決するには、請求項8に記載の発明のように前記台座が、不透明樹脂で形成されており、前記補修対象に取り付けられる固定面と、前記固定面の対面となる露出面とを有しており、前記固定面に開口する注入口の位置をガイドするガイド部を前記露出面上にさらに備えたものであればよい。
前記座金に対して前記注入器本体が完全に螺合したかどうかについて作業者により分かりやすくするには、請求項9に記載の発明のように前記本体取付部材が、前記注入器本体が完全に螺合した状態で前記注入器本体に対して接触する回り止め部を具備すればよい。
請求項10に記載の発明のように、本発明の座金と前記注入器本体とを備えた流動性補修材注入器であれば、クラックの近くに障害物があったとしても取り付け作業時に前記分岐体が干渉するのを避けることができるような向きに簡単に取り付けることができ、作業者の設置の手間を大幅に低減することができる。
このように本発明の座金及び流動性補修材注入器によれば、前記位置表示体が前記ねじ部の切り始め点と所定関係を有しており、ねじ部の軸方向から見た場合に見えるように配置されているので、作業者は座金に対して注入器本体を取り付ける際に前記位置表示体の位置を参考にして、注入器本体の回転範囲や分岐体の通過範囲を容易に予想することができる。したがって、前記座金が取り付けられる場所の近くに障害物があったとしても、取り付けの際に前記分岐体が干渉しないように座金の回転方向の向きを予め調整する事が可能となる。
本発明の一実施形態に係る流動性補修材注入器を示す模式的斜視図。 同実施形態における流動性補修材注入器及び座金の模式的断面図。 同実施形態における座金の模式的斜視図。 同実施形態における座金の模式的上面図及び模式的側面図。 同実施形態における位置表示体と分岐体の回転範囲の関係を示す模式図。 本発明の別の実施形態における位置表示体の例を示す模式図。 本発明のさらに別の実施形態を示す模式図。 本発明の他の実施形態における回り止め部を示した模式図。 従来の流動性補修材の取り付け時における不具合を示す模式図。
本発明の一実施形態について各図を参照しながら説明する。
本実施形態の流動性補修材注入器は、土木工事等においてコンクリート構造物C等に生じた補修対象であるクラックCRに流動性補修材として接着剤を注入する補修作業に用いられる接着剤注入器200である。より具体的には図1の斜視図に示すようにこの接着剤注入器200は、コンクリート構造物CにおいてクラックCRが表面に開口している部分に固定されて、接着剤の供給源であるグリスガン等の仲介をする。
この接着剤注入器200は、補修対象のあるコンクリート構造物C等に対して最初に取り付けられる座金100と、前記座金100に対して回転させて取り付けられる注入器本体IBとから構成してある。前記座金100と前記注入器本体IBとの間には、ねじによる接続構造が形成してあり、前記コンクリート構造物Cに対して固定された前記座金100に対して、前記注入器本体IBを回転させていくことで、それぞれのねじを螺合させて組み立てるように構成してある。ここで、前記接着剤注入器200は、図2に示すようにコンクリート構造物Cに対して取り付けられた状態において、壁面に対して垂直な方向よりも壁面に平行な方向の外形寸法が大きく形成してある。したがって、前記座金100に対して前記注入器本体IBを完全に取り付ける際には、前記座金100を中心Cとして所定の回転範囲が必要となる。本実施形態では、前記座金100に対して前記注入器本体IBをねじ山の切り始め点CSから90度回転させると螺合終了点に達し、完全に取り付けられた状態となるように構成してあるので、後述する分岐体5が90度回転する間に立壁等の障害物OBがその回転範囲内に存在しないように前記座金100の取り付け向きが作業者によって調節されることになる。
各部について説明する。
前記注入器本体IBは、図2(a)に示すように前記座金100に対して取り付けられる細円筒状の接続体4と、前記接続体4に対して垂直に分岐する太円筒状の分岐体5とが一体となったものである。
前記接続体4は、概略中空細円筒状のものであって、その基端側が接着剤の供給源であるグリスガンと接続される接続口CPを形成する逆止弁42が挿入してあり、その先端側には図2(b)に示される前記座金100のねじ部21と螺合する外側周面におねじ41が形成してある。図2(a)に示すように前記接続体4の内部は前記座金100に取り付けられた状態において略一直線状の接着剤の通り道が形成されるようにしてあり、グリスガンから供給される接着剤の圧力がクラックCR内に直にかかるようにしてある。前記逆止弁42は、前記接続体4の基端側において半径方向に広がっている幅広部に対してのみ熱溶着されており、前記接続体4の内部とは所定の隙間を形成して挿入してある。
前記分岐体5は、図2(a)に示すようにグリスガンにより接着剤が注入されている時に接着剤の一部が内部へ流入して内部の気体が圧縮されるように構成してあり、蓄圧機構としての機能を発揮するようにしてある。前記接続体4からグリスガンが取りはずされた後は、この分岐体5の気体の内部圧力によって蓄えられた接着剤が当該分岐体5からクラックCR内へと注入される。
より具体的には、前記分岐体5は、前記接続体4の内部と連通孔43を通じて連通する概略太円筒状の硬質透明樹脂製の中空容器51と、前記中空容器51内のがたなく摺動可能に設けられた円板状の仕切り部材52と、前記中空容器51の先端開口を塞ぐように設けられた蓋体53とから構成してある。
前記仕切り部材52は、樹脂製の概略円板状のものであって、初期状態では前記中空容器51の先端側に配置されており、グリスガンから供給される接着剤の一部が前記中空容器51内へと流入するのに伴って当該中空容器51の先端側へと移動する。この際、前記仕切り部材52と前記蓋体53との間の気体が圧縮されることになり、グリスガンが前記接続体4から外された後において前記中空容器51内に蓄えられた接着剤をクラックCR側へと押圧するように作用する。この仕切り部材52により中空容器51内は気密に密閉されているので、クラックCR側へ前記中空容器51内の気体が流入し、接着剤内に気泡が形成されないようになっている。したがって、本実施形態の接着剤注入器200ではこの仕切り部材52があるので、取り付け完了時において必ずしも前記分岐体5が鉛直上向きになっている必要はなく、どのような向きを向いていても接着剤注入器200としての機能を損なわないようにしてある。
前記蓋体53は、軟質の樹脂によって形成されたもので前記中空容器51の先端開口を気密に封止するものであり、前記逆止弁42と同様に前記中空容器51の先端側に形成された広がり部に対してその一部を熱溶着させて固定してある。そして、この蓋体53は中央部に前記中空容器51内の気体の圧力を解圧、又は、加圧するための空圧調整弁531と、前記空圧調整弁531の周囲に形成されており、前記中空容器51内の気体の圧力に応じて膨出変形するように形成された圧力指示部材532とを備えたものである。
前記空圧調整弁531には例えば加圧源等が差し込まれ、前記中空容器51内の気体の圧力を中空容器51内に蓄えられた接着剤をクラックCRへと移動させ注入するのに適した圧力に加圧するために用いられる。このように接着剤の注入に適した圧力に中空容器51内の気体の圧力が高まっている場合には、前記圧力指示部材532は前記中空容器51の外側へと膨出変形するようにしてあり、作業者が現在の気体の圧力が接着剤の注入に適したものであるかどうかを視覚的又は触覚的に確認することができるようにしてある。
次に座金100について説明する。前記座金100は、粘着剤Fとの親和性が高い不透明硬質樹脂で形成してあり、クラックCRの開口と内部の注入口IPとが対向するように粘着剤Fによってコンクリート構造物C等の補修対象に貼り付けられるものである。この粘着剤FはクラックCRに対して垂直な方向の力である押圧又は引張方向には強い粘着力を示すが、クラックCRの開口に対して平行なせん断方向にはそれほど粘着力を示さないものである。そして前記座金100は、コンクリート構造物Cに粘着剤Fにより貼り付けられる台座1と、前記台座1から前記補修対象とは反対側に突出しており、前記接続体4の先端側と螺合するねじ部21が形成された本体取付部材2と、前記ねじ部21におけるねじ山の切り始め点CSと所定関係を有する位置に設けられた位置表示体3と、を備えたものである。
前記台座1は、概略薄円板状に形成されたものであり、中央部にクラックCRと対向するように作業者によって位置合わせされる接着剤の注入口IPを備えている。前記台座1の裏面において前記注入口IPの周囲の面は粘着剤Fによりコンクリート構造物Cに貼り付けられる固定面12としてあり、反対側の面は外部へと露出する露出面13にしてある。この台座1には露出面13側から固定面12側へとその直径が小さくなるテーパ状の楔穴11が4つ形成してあり、粘着剤Fにこの楔穴11が食い込んで前記座金100の補修対象への固定力を高めるようにしてある。
前記本体取付部材2は前記注入口IPと連通するように突出させた中空円筒状のものである。この本体取付部材2の内部において前記台座1側にはねじ部21が形成してあり、開口側から所定の深さまでは、ねじを形成せずに前記接続体4の先端側が当該本体取付部材2の内部までガイドされるようにガイド穴として形成してある。そして、前記本体取付部材2の内部に形成されためねじであるねじ部21は、ねじ山の切り始め点CS及びねじ山の切り終わり点が常に同じ位置に形成されるよう加工してある。
前記位置表示体3は、本実施形態では前記本体取付部材2の外側周面に対して設けてあり、図3及び図4に示すように前記ねじ部21の軸方向から見た場合に半径方向に突出させた2つのリブとして形成してある。
言い換えると、前記ねじ部21の軸を中心Cとして、前記位置表示体3の形成されている位置と前記ねじ部21の切り始め点CSと円周方向の相対的な位置関係はどの座金100でも一定の関係となるように形成してある。
そして、図4(a)に示すようにどの座金100においても前記位置表示体3は、前記ねじ部21の軸方向から見た場合に、前記台座1又は前記本体取付部材2において前記ねじ部21の中心Cと切り始め点CSとを結ぶ仮想直線VLに対して所定角度θをなす前記中心Cを通る仮想半径VR上に形成されるように、ねじの切り始め点CSがばらつかないように常に揃えて形成してある。
この位置表示体3が設けられている円周方向の位置の意味合いについてより具体的に説明すると、位置表示体3の位置は螺合終了点に相当する位置となるように設定してある。なお、螺合終了点は前記ねじ部21の切り始め点CSから円周方向に所定角度θだけ回転した位置に規定されているものである。本実施形態では、前記注入器本体IBを90度回転させると前記座金100に対して前記注入器本体IBが完全に取り付けられるように構成してあるので、各位置表示体3は前記ねじ部21の軸方向から見た場合に円において対向する象限点となる2点に配置されている。
したがって、作業者は例えば図5に示すようにクラックCRの開口の近くに立壁等の障害物OBがある場合には、この立壁に対して各位置表示体3を結ぶ直線が平行となるように前記座金100を取り付けることで、前記座金100に対して前記注入器本体IBを回転させて取り付けていく過程で前記分岐体5が立壁と干渉しないように予め設定することができる。つまり、前記位置表示体3によって前記分岐体5の回転範囲について作業者は予測できるので、に前記座金100の円周方向の姿勢を適切な姿勢とした上で取り付けることができる。
さらに前記ねじ部21は開口側と底面側とでそのピッチを変更してあり、本実施形態では図5に示すように前記座金100と前記注入器本体IBの螺合開始点から前記注入器本体IBが例えば略30度回転するまでにおけるねじ山のピッチよりも、前記注入器本体IBが略30度回転してから90度回転して螺合終了点に到達するまでのねじ山のピッチのほうが小さく形成してある。このようにして、前記座金100に対して前記注入器本体IBの組み付けが完了する直前は作業者が感じる抵抗感を大きくして、前記接着剤注入器200としての機能を発揮できる程度に組みつけられているかどうかを作業者に伝えられるようにしてある。なお、抵抗感が大きくなり始める角度については適宜調節することができる。
このように構成された本実施形態の座金100及び接着剤注入器200によれば、前記本体取付部材2の外側周面から半径方向に突出させてリブとして形成した2つの位置表示体3がそれぞれ、前記座金100と前記注入器本体IBの螺合開始点と螺合終了点を示しているので、作業者はこれらの位置表示体3を目印にして、例えば図5に示されるように組み付けの際に前記分岐体5が回転する範囲を予め正確に予測することができる。したがって、作業者は前記位置表示体3に基づいて分岐体5の回転する範囲に障害物OB等が存在しないように最初から前記座金100の回転方向の取り付け向きを調節することができる。このため、従来のように試行錯誤によって前記座金100の取り付け向きを調節する必要が無く、クラックCRに対して前記接着剤注入器200を取り付ける作業の手間を大幅に軽減し、速やかに接着剤の注入作業を開始することができる。
その他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、前記位置表示体3は前記本体取付部材2の外側周面から突出させて設けていたが、前記台座1の露出面13上に形成してもよい。例えば図6(a)に示すようにリブの半径方向の突出量を前記実施形態よりも大きくし、前記露出面13上に至るまで形成してより目立つようにしてもよい。また、図6に(b)に示すように螺合開始点又は螺合終了点を示す前記台座1の露出面13上に形成された矢印等のシンボルで前記位置表示体3を構成しても構わない。
また、前記実施形態では前記位置表示体3は螺合開始点及び螺合終了点を示すものであったが、例えば前記ねじ部21のねじ山の切り始め点CSそのものを表示するものであってもよいし、前記切り始め点CSから所定角度θだけ回転した位置を示すものであっても構わない。要するに前記位置表示体3の位置から回転方向に所定量オフセットした位置に螺合開始点又は螺合終了点があり前記分岐体5の通過範囲を作業者が予想できるようなものであればよい。
さらに、前記実施形態では前記本体取付部材2に形成されている前記ねじ部21はめねじであったが、おねじであっても構わない。この場合、前記接続体4の先端側に形成されるのがめねじであればよい。
前記台座1の露出面13には図7に示すような注入口IPの位置をガイドするガイド部Gを形成してもよい。より具体的には、前記座金100は粘着剤Fによって補修対象に貼り付けやすくするために不透明樹脂で形成されており、前記注入口IPにクラックCRからの接着剤の逆流を防ぐために逆止弁が設けられる場合がある。このような場合、前記本体取付部材2の開口側から注入口IPを作業者がのぞいてもクラックCRを視認できないため、クラックCRと注入口IPとをうまく対向させられず、前記座金100の設置位置がクラックCRに対してずれてしまい、効果的な補修ができていない場合ある。前記ガイド部Gはこのような不具合を防ぐためのものである。
すなわち、前記ガイド部Gは、前記台座1の露出面13上に形成された前記本体取付部材2の開口と内径と略同じ幅を有した一対の線である。図7の実施形態では二対の直線を直交させて前記本体取付部材2を注視点として格子状のガイド部Gを形成してある。例えば図7(a)に示すように上下方向に延びる一対の直線の間にクラックCRを予め配置しておき、図7(b)に示すように前記座金100を左右方向に延びる一対の直線の間にクラックCRが略入るようにずらすことで、前記座金100が不透明樹脂で形成されていたとしても前記注入口IPとクラックCRの開口とを略正確に対向させることができ、接着剤を最適のセッティングで注入する事が可能となる。
また、前記ガイド部Gを構成する直線の幅は、例えば前記注入口IPの直径に合わせて設定してもよい。また、前記ガイド部Gを構成する各直線の向きは図7に示したものに限られない。
さらに、図8に示すように前記本体取付部材2と前記注入器本体IBとの間で前記座金100に対して前記注入器本体IBが完全に螺合した状態でこれ以上回らないようにし、作業者に取付が完了したことをより分かりやすくするために回り止め構造6を設けても構わない。
より具体的には、前記回り止め構造6は、前記本体取付部材2の上面開口を形成する筒部の渕を螺合開始点から螺合終了点までの間だけ凹ませた回り止め部61と、前記分岐体5から前記本体取付部材2へと突出させた係合部62とから構成してある。
図8(a)に示すように前記回り止め部61は、前記位置表示体3に対して円周方向に同じ位置に受け面63を有しており、図8(a)の状態から図8(b)に示すように前記注入器本体IBを90度回転させると前記係合部62の当接面64が前記受け面63と接触し、これ以上回転しないように構成してある。なお、前記回り止め部61については螺合開始点から螺合終了点まで設ける必要なく、螺合終了点の近傍のみに形成しても構わない。また、前記回り止め部61は前記本体取付部材2の渕を凹ませるものだけでなく、螺合終了点の部分を突出させて、前記係合部62と係合するようにしてもよい。
加えて、前記実施形態では流動性補修材としては接着剤を例示していたが、その他のコーキング材等の補修材であっても本発明の流動性補修材注入器による注入が可能である。また、前記実施形態では前記分岐体5の最終的な取り付け向きは前記仕切り部材52によって特に上向き出なくてもよいが、本発明の座金100を用いれば前記分岐体5が最終的に鉛直上向きにしなくてはならない流動性補修材注入器においてより効果を発揮できる。また、前記座金100に対して前記注入器本体IBを回転させて取り付けるのに必要な角度は90度に限られるものではなく、例えば180度回転させて完全に固定されるようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形や実施形態の組み合わせを行っても構わない。
200・・・流動性補修材注入器
100・・・座金
1 ・・・台座
2 ・・・本体取付部材
21 ・・・ねじ部
3 ・・・位置表示体
4 ・・・接続体
5 ・・・分岐体
IB ・・・注入器本体

Claims (10)

  1. 基端側に流動性補修材の供給源が接続される接続体、及び、前記接続体から分岐しており、前記供給源から流動性補修材が供給される場合にその一部が流入する分岐体から構成される注入器本体が取り付けられるものであり、前記注入器本体とともに流動性補修材注入器を構成するための座金であって、
    前記座金が、
    流動性補修材が注入される補修対象に対して固定される台座と、
    前記台座から前記補修対象とは反対側に突出しており、前記接続体の先端側と螺合するねじ部が形成された本体取付部材と、
    前記台座又は前記本体取付部材において前記ねじ部の切り始め点と所定関係を有する位置に前記ねじ部の軸方向から見た場合に見えるように形成された位置表示体と、を備え
    前記位置表示体が、前記本体取付部材に対して前記注入器本体を螺合させる場合の前記分岐体の回転範囲、又は、螺合終了点における前記分岐体の取り付け向きを示すように構成されていることを特徴とする座金。
  2. 前記位置表示体が、前記ねじ部の軸方向から見た場合に、前記台座又は前記本体取付部材において前記ねじ部の中心と切り始め点とを結ぶ仮想直線に対して所定角度をなす前記中心を通る仮想半径上に形成されている請求項1記載の座金。
  3. 前記位置表示体が、前記ねじ部の軸方向から見た場合に前記本体取付部材の外側周面から半径方向に突出したリブである請求項1又は2記載の座金。
  4. 前記台座が、前記補修対象に固定される固定面と、前記固定面の対面である露出面とを有し、
    前記位置表示体が前記露出面上に形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の座金。
  5. 前記位置表示体が、前記接続体と前記本体取付部材との螺合開始点を示す請求項1乃至4いずれかに記載の座金。
  6. 前記位置表示体が、前記接続体と前記本体取付部材の螺合終了点を示す請求項1乃至5いずれかに記載の座金。
  7. 前記ねじ部が、前記接続体と前記本体取付部材と螺合してから所定回転以降において抵抗が大きくなるように構成されている請求項1乃至6いずれかに記載の座金。
  8. 前記台座が、不透明樹脂で形成されており、前記補修対象に取り付けられる固定面と、前記固定面の対面となる露出面とを有しており、
    前記固定面に開口する注入口の位置をガイドするガイド部を前記露出面上にさらに備えた請求項1乃至7いずれかに記載の座金。
  9. 前記本体取付部材が、前記注入器本体が完全に螺合した状態で前記注入器本体に対して接触する回り止め部を具備する請求項1乃至8いずれかに記載の座金。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の座金と、
    前記注入器本体と、を備えた流動性補修材注入器。
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