JP6214368B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、そのトレッドが凸部を有する空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのトレッドには、優れたグリップ性能が要求される。グリップ性能に優れたトレッドを有するタイヤは、スリップしにくい。比較的軟質な架橋ゴムがトレッドに用いられることにより、優れたグリップ性能が達成されうる。
トレッドは、溝と凸部とからなる。凸部は、リブ又はブロックである。トレッドには、適度な剛性が要求される。その剛性が高いトレッドでは、車両の荷重に起因する凸部の圧縮変形の量が小さい。その剛性が高いトレッドでは、横方向の力に起因する凸部の曲げ変形の量が小さい。圧縮変形及び曲げ変形の量が小さい凸部を有するトレッドでは、この凸部によって溝の容積が減じられることが抑制される。このトレッドは、雨天下での走行時の水はけ性能に優れる。このトレッドを有するタイヤでは、ハイドロプレーニングが生じにくい。比較的硬質な架橋ゴムがトレッドに用いられることにより、ハイドロプレーニングが抑制されうる。
トレッドがベース層とキャップ層との2層を有するタイヤが、市販されている。ベース層は硬質であり、キャップ層は軟質である。ベース層は、トレッドの剛性に寄与する。キャップ層は、タイヤのグリップ性能に寄与する。
トレッドがベース層とキャップ層との2層を有するタイヤでは、キャップ層の変形により、溝の容積が減じられる。このタイヤでも、グリップ性能と水はけ性能とは両立されえない。
図8には、凸部2が主部4と2つのサイド部6とからなるトレッド8が示されている。主部4は、2つのサイド部6に挟まれている。主部4は、比較的軟質である。この主部4は、グリップ性能に寄与する。それぞれのサイド部6は、比較的硬質である。このサイド部6は、凸部2の変形を抑制する。換言すれば、サイド部6は、凸部2の剛性を高める。このサイド部6は、水はけ性能に寄与する。主部4とサイド部6とを備えたタイヤが、特開平7−81326号公報に開示されている。
特開平7−81326号公報
図8に示されたタイヤにおいて、サイド部6が大きな厚みTを有する場合、凸部2の剛性は大きい。このタイヤは、水はけ性能に優れる。しかし、このタイヤでは、主部4と地面との接触面積(すなわち接地面積)が小さい。このタイヤは、グリップ性能に劣る。
図8に示されたタイヤにおいて、サイド部6が小さな厚みTを有する場合、主部4と地面との接触面積は大きい。このタイヤは、グリップ性能に優れる。しかし、このタイヤでは、凸部2の剛性は小さい。このタイヤは、水はけ性能に劣る。
本発明の目的は、グリップ性能及び水はけ性能の両方に優れた空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッドを備える。このトレッドは、ベースと、このベースよりも半径方向外向きに突出する凸部とを有する。この凸部は、接地面を有する主部と、この主部よりも軸方向において内側又は外側に位置するサイド部とを有する。このサイド部の軸方向断面における形状は、半径方向外向きにテーパーである。サイド部の硬度は、主部の硬度よりも大きい。
好ましくは、サイド部の軸方向断面における形状は、略三角形である。
好ましくは、サイド部の材質は、ベースの材質と同一である。
好ましくは、軸方向断面において、サイド部の底辺の幅Wの、サイド部の高さHに対する比(W/H)は、0.5以上1.0以下である。
サイド部のJIS−A硬度Hsの、主部のJIS−A硬度Hmに対する比(Hs/Hm)は、1.5以上である。
好ましくは、凸部は、軸方向断面において主部よりも左側に位置する第一サイド部と、軸方向断面において主部よりも右側に位置する第二サイド部とを有する。
好ましくは、凸部は、周方向に延在するリブである。
凸部がブロックであってもよい。このブロックは、凹部に囲まれている。
本発明に係る空気入りタイヤのトレッドでは、凸部がサイド部を有している。従って、この凸部の剛性は大きい。このトレッドでは、溝の容積が減じられにくい。このタイヤは、水はけ性能に優れる。このタイヤでは、ハイドロプレーニングが抑制されうる。サイド部の断面は略三角形なので、主部の接地面積が大きい。このタイヤは、グリップ性能にも優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのトレッドの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図2のトレッドの一部が示された拡大断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの一部が示された断面図である。 図5は、図4のトレッドの一部が示された拡大断面図である。 図6は、本発明のさらに他の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの一部が示された断面図である。 図7は、図6のトレッドの一部が示された拡大断面図である。 図8は、従来のタイヤのトレッドの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ10が示されている。図1において、上下方向がタイヤ10の半径方向であり、左右方向がタイヤ10の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ10の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ10の赤道面を表わす。このタイヤ10の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ10は、トレッド12、サイドウォール14、クリンチ16、ビード18、カーカス19、ベルト20、バンド22及びインナーライナー24を備えている。このタイヤ10は、チューブレスタイプである。このタイヤ10は、乗用車に装着される。
トレッド12は、ベース26と、複数のリブ28(凸部)と、複数の主溝30とを備えている。それぞれのリブ28は、ベース26よりも半径方向外向きに突出している。このリブ28は、周方向に延在している。それぞれの主溝30は、周方向に延在している。それぞれの主溝30は、リブ28とこれに隣接する他のリブ28とに挟まれている。図示されていないが、トレッド12は、複数の副溝を有している。それぞれの副溝は、周方向に対して傾斜している。
サイドウォール14は、トレッド12の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール14の半径方向外側端は、トレッド12と接合されている。このサイドウォール14の半径方向内側端は、クリンチ16と接合されている。このサイドウォール14は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール14は、カーカス19の損傷を防止する。サイドウォール14は、リムプロテクター32を備えている。リムプロテクター32は、軸方向外側に向かって突出している。このタイヤ10が装着されるリムのフランジの損傷を、リムプロテクター32は防止する。
クリンチ16は、サイドウォール14の半径方向略内側に位置している。クリンチ16は、軸方向において、ビード18及びカーカス19よりも外側に位置している。クリンチ16は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ16は、リムのフランジと当接する。
ビード18は、クリンチ16の軸方向内側に位置している。ビード18は、コア34と、このコア34から半径方向外向きに延びるエイペックス36とを備えている。コア34は、リング状である。コア34は、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス36は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス36は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス19は、第一プライ38及び第二プライ40からなる。第一プライ38及び第二プライ40は、両側のビード18の間に架け渡されており、トレッド12及びサイドウォール14に沿っている。第一プライ38は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ38に、主部38aと折り返し部38bとが形成されている。第二プライ40は、コア34の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ40に、主部40aと折り返し部40bとが形成されている。第一プライ38の折り返し部38bの端38eは、半径方向において、第二プライ40の折り返し部40bの端40eよりも外側に位置している。
それぞれのカーカスプライは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス19はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス19が、1枚のプライから形成されてもよい。
ベルト20は、トレッド12の半径方向内側に位置している。ベルト20は、カーカス19と積層されている。ベルト20は、カーカス19を補強する。ベルト20は、内側層42及び外側層44からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層42の幅は外側層44の幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層42及び外側層44のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層42のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層44のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト20の軸方向幅は、タイヤ10の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト20が、3以上の層を備えてもよい。
バンド22は、ベルト20の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド22の幅はベルト20の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド22は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド22は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下であり、さらには2°以下である。このコードによりベルト20が拘束されるので、ベルト20のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト20及びバンド22は、補強層を構成している。ベルト20のみから、補強層が構成されてもよい。バンド22のみから、補強層が構成されてもよい。
インナーライナー24は、カーカス19の内側に位置している。赤道面の近傍において、インナーライナー24は、カーカス19の内面に接合されている。インナーライナー24は、架橋ゴムからなる。インナーライナー24には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー24の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー24は、タイヤ10の内圧を保持する。
図2に示されるように、リブ28は、主部46とサイド部48とを有している。主部46は、リング状である。主部46は、接地面50を有している。サイド部48は、軸方向において、主部46よりも内側又は外側に位置している。サイド部48は、リング状である。
主部46の材質は、架橋ゴムである。サイド部48の材質は、他の架橋ゴムである。サイド部48の硬度は、主部46の硬度よりも大きい。本実施形態では、サイド部48の材質は、ベース26の材質と同一である。本実施形態では、サイド部48は、ベース26と一体で予備成形される。
図3に示された仮想線(二点鎖線)は、サイド部48とベース26との境界である。サイド部48の軸方向断面における形状は、略三角形である。このサイド部48は、半径方向外向きにテーパーである。仮想線は、この三角形の底辺に相当する。
このタイヤ10では、硬度が小さな主部46により、地面とタイヤ10との大きな摩擦係数が達成される。この主部46は、グリップ性能に寄与する。
このタイヤ10では、サイド部48が凸部の変形を抑制する。このサイド部48は、リブ28の剛性を高める。このサイド部48は、水はけ性能に寄与する。このタイヤ10では、ハイドロプレーニングが生じにくい。
前述の通り、サイド部48の断面形状は略三角形である。従って、サイド部48が十分なボリュームを有するにもかかわらず、接地面50でのサイド部48の露出面積が小さい。サイド部48が十分なボリュームを有するので、リブ28の剛性は大きい。接地面50でのサイド部48の露出面積が小さいので、このサイド部48はトレッド12のグリップ性能を阻害しない。このタイヤ10では、グリップ性能と水はけ性能とが両立される。
図2には、3つのリブ28が示されている。図2における中央に位置するリブ28Cは、主部46よりも左側に位置する第一サイド部48Lと、主部46よりも右側に位置する第二サイド部48Rとを有している。このリブ28Cの主部46は、2つのサイド部48に挟まれている。このリブ28Cの剛性は、大きい。このリブ28Cは、水はけ性能に大きく寄与する。
グリップ性能の観点から、主部46の硬度Hmは40以下が好ましく、30以下が特に好ましい。耐摩耗性の観点から、硬度Hmは25以上が好ましい。
水はけ性能の観点から、サイド部48の硬度Hsは40以上が好ましく、50以上が特に好ましい。乗り心地の観点から、硬度Hsは90以下が好ましい。
グリップ性能と水はけ性能との両立の観点から、硬度Hsの硬度Hmに対する比(Hs/Hm)は、1.4以上が好ましく、1.5以上が特に好ましい。比(Hs/Hm)は、3.0以下が好ましい。
硬度Hm及びHsは、「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図1に示された断面にこのデュロメータが押し付けられ、硬度が測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。
図3において、矢印Wで示されているのはサイド部48の底辺の幅であり、矢印Hで示されているのはサイド部48の高さである。幅Wの高さHに対する比(W/H)は、0.3以上1.2以下が好ましい。この比(W/H)が0.3以上であるリブ28の剛性は、大きい。このリブ28を有するタイヤ10は、水はけ性能に優れる。この観点から、比(W/H)は0.5以上が特に好ましい。この比(W/H)が1.2以下であるリブ28は、グリップ性能を阻害しない。この観点から、比(W/H)は1.0以下が特に好ましい。
サイド部48が、三角形以外の断面形状を有してもよい。サイド部48の断面形状は、半径方向外向きにテーパー(先細り)であればよい。半径方向外向きにテーパーである、三角形以外の形状の一例として、台形が挙げられる。
本発明では、タイヤ10の各部材の寸法及び角度は、タイヤ10が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ10に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ10には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ10が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ10が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ10の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
図4には、本発明の他の実施形態に係るタイヤのトレッド52が示されている。このタイヤの、トレッド52以外の部材の構造は、図1に示されたタイヤ10のそれらと同じである。このトレッド52は、ベース54と、複数のリブ56(凸部)と、複数の主溝58と、複数のカバー層60とを備えている。それぞれのリブ56は、ベース54よりも半径方向外向きに突出している。このリブ56は、周方向に延在している。それぞれの主溝58は、周方向に延在している。それぞれの主溝58は、リブ56とこれに隣接する他のリブ56とに挟まれている。図示されていないが、トレッド52は、複数の副溝を有している。それぞれの副溝は、周方向に対して傾斜している。
リブ56は、主部62とサイド部64とを有している。主部62は、リング状である。主部62は、接地面66を有している。サイド部64は、軸方向において、主部62よりも内側又は外側に位置している。サイド部64は、リング状である。本実施形態では、サイド部64の材質は、ベース54の材質と同一である。本実施形態では、サイド部64は、ベース54と一体で予備成形される。
カバー層60は、サイド部64の一部を覆っている。カバー層60はさらに、ベース54の一部を覆っている。本実施形態では、カバー層60の材質は、主部62の材質と同一である。本実施形態では、カバー層60は、主部62と一体で予備成形される。
主部62の材質は、図2に示された主部46の材質と同じである。サイド部64の材質は、図2に示されたサイド部48の材質と同じである。サイド部64の硬度は、主部62の硬度よりも大きい。
図5に示された仮想線(二点鎖線)は、サイド部64とベース54との境界である。サイド部64の軸方向断面における形状は、略三角形である。このサイド部64は、半径方向外向きにテーパーである。仮想線は、この三角形の底辺に相当する。
このタイヤでは、サイド部64の断面形状が三角形なので、サイド部64が十分なボリュームを有するにもかかわらず、接地面66でのサイド部64の露出面積が小さい。サイド部64が十分なボリュームを有するので、凸部の剛性は大きい。接地面66でのサイド部64の露出面積が小さいので、このサイド部64はトレッド52のグリップ性能を阻害しない。このタイヤでは、グリップ性能と水はけ性能とが両立される。
このタイヤのサイド部64においても、幅Wの高さHに対する比(W/H)は、0.3以上1.2以下が好ましい。比(W/H)は、0.5以上が特に好ましい。比(W/H)は、1.0以下が特に好ましい。
図6には、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤのトレッド68が示されている。このタイヤの、トレッド68以外の部材の構造は、図1に示されたタイヤ10のそれらと同じである。このトレッド68は、ベース70と、複数のリブ72(凸部)と、複数の主溝74とを備えている。それぞれのリブ72は、ベース70よりも半径方向外向きに突出している。このリブ72は、周方向に延在している。それぞれの主溝74は、周方向に延在している。それぞれの主溝74は、リブ72とこれに隣接する他のリブ72とに挟まれている。図示されていないが、トレッド68は、複数の副溝を有している。それぞれの副溝は、周方向に対して傾斜している。
リブ72は、主部76とサイド部78とを有している。主部76は、リング状である。主部76は、接地面80を有している。サイド部78は、軸方向において、主部76よりも内側又は外側に位置している。サイド部78は、リング状である。本実施形態では、サイド部78の材質は、ベース70の材質と同一である。本実施形態では、サイド部78は、ベース70と一体で予備成形される。
主部76の材質は、図2に示された主部46の材質と同じである。サイド部78の材質は、図2に示されたサイド部48の材質と同じである。サイド部78の硬度は、主部76の硬度よりも大きい。
図7に示された仮想線(二点鎖線)は、サイド部78とベース70との境界である。サイド部78の軸方向断面における形状は、略三角形である。このサイド部78は、半径方向外向きにテーパーである。仮想線は、この三角形の底辺に相当する。
このタイヤでは、サイド部78の断面形状が三角形なので、サイド部78が十分なボリュームを有するにもかかわらず、接地面80でのサイド部78の露出面積が小さい。サイド部78が十分なボリュームを有するので、凸部の剛性は大きい。接地面80でのサイド部78の露出面積が小さいので、このサイド部78はトレッド68のグリップ性能を阻害しない。このタイヤでは、グリップ性能と水はけ性能とが両立される。
このタイヤのサイド部78においても、幅Wの高さHに対する比(W/H)は、0.3以上1.2以下が好ましい。比(W/H)は、0.5以上が特に好ましい。比(W/H)は、1.0以下が特に好ましい。
主部76の直下におけるベース70の厚みは、主溝74の直下におけるベース70の厚みよりも大きい。厚いベース70を有するトレッド68の剛性は、大きい。このトレッド68は、水はけ性能に優れる。
トレッドが、リブに代えて、凸部として多数のブロックを有してもよい。それぞれのブロックは、凹部に囲まれる。このブロックは、主部とサイド部とを有する。サイド部は、軸方向において、主部よりも内側又は外側に位置する。サイド部の硬度は、主部の硬度よりも大きい。サイド部の軸方向断面における形状は、略三角形である。このサイド部は、半径方向外向きにテーパーである。このサイド部を有するブロックの剛性は、大きい。好ましくは、ブロックは、主部の内側に位置するサイド部と、主部の外側に位置するサイド部とを有する。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−3に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、265/35R18である。このタイヤは、ベースとリブとを有している。リブは、主部とサイド部とを有している。このタイヤの比(W/H)は、0.8である。このタイヤの比(Hs/Hm)は、1.5である。
[実施例2−4及び比較例1]
比(Hs/Hm)を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4及び比較例1のタイヤを得た。
[実施例5−8]
比(W/H)を下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−8のタイヤを得た。
[比較例2]
ベルトに積層されたベース層とこのベース層に積層されたキャップ層とを有するトレッドを備えたタイヤを、製作した。このタイヤの、トレッド以外の部材の構造は、実施例1に係るタイヤのそれらと同じである。このトレッドのリブにおいて、ベース層の厚みはキャップ層の厚みと同一である。このトレッドにおいて、ベース層の硬度はキャップ層の硬度の1.5倍である。
[比較例3]
図8に示されたタイヤを製作した。このタイヤの、トレッド以外の部材の構造は、実施例1に係るタイヤのそれらと同じである。このタイヤは、ベースとリブとを有している。リブは、主部とサイド部とを有している。このタイヤのサイド部の厚みTは、1mmである。このタイヤでは、サイド部の硬度Hsの、主部の硬度Hmに対する比(Hs/Hm)は、1.5である。
[比較例4及び5]
サイド部の厚みTを下記の表3に示される通りとした他は比較例3と同様にして、比較例4及び5のタイヤを得た。
[摩擦係数]
水平に延在するガラス板の上に、深さが1mmである水膜を形成した。タイヤをリムに組み込んで、このタイヤに、空気を充填した。タイヤの内圧は、180kPaであった。このタイヤを、トレッドがガラス板に接触するように、ガラス板の上に置いた。このタイヤに横方向の力をかけた。力を徐々に大きくし、タイヤがスリップを開始したときの力を測定した。この力に基づき、摩擦係数を算出した。この結果が、指数として、下記の表1−3に示されている。
[水はけ性能]
インサイドドラム試験機に、タイヤを装着した。このドラムの内周面に、水膜を形成した。このドラム内でタイヤを走行させ、徐々に速度を大きくした。ハイドロプレーニングが生じたときの速度を、測定した。この結果が、指数として、下記の表1−3に示されている。
Figure 0006214368
Figure 0006214368
Figure 0006214368
表1−3に示されるように、各実施例に係るタイヤは、グリップ性能及び水はけ性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
10・・・空気入りタイヤ
12、52、68・・・トレッド
26、54、70・・・ベース
28、56、72・・・リブ
30、58、74・・・主溝
46、62、76・・・主部
48、64、78・・・サイド部
50、66、80・・・接地面
60・・・カバー層

Claims (7)

  1. トレッドを備えており、
    上記トレッドが、ベースと、このベースよりも半径方向外向きに突出する凸部とを有しており、
    上記凸部が、接地面を有する主部と、この主部よりも軸方向において内側又は外側に位置するサイド部とを有しており、
    上記サイド部の軸方向断面における形状が、半径方向外向きにテーパーであり、
    上記サイド部の硬度が上記主部の硬度よりも大きく、
    上記サイド部のJIS−A硬度Hsの、上記主部のJIS−A硬度Hmに対する比(Hs/Hm)が、1.5以上であり、
    上記主部のJIS−A硬度Hmが25以上40以下であり、上記サイド部のJIS−A硬度Hsが40以上90以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記サイド部の軸方向断面における形状が、三角形である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記サイド部の材質が上記ベースの材質と同一である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記軸方向断面において、上記サイド部の底辺の幅Wの、上記サイド部の高さHに対する比(W/H)が、0.5以上1.0以下である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記凸部が、軸方向断面において上記主部よりも左側に位置する第一サイド部と、上記軸方向断面において上記主部よりも右側に位置する第二サイド部とを有する請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 上記凸部が、周方向に延在するリブである請求項1から5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 上記凸部が、凹部で囲まれたブロックである請求項1から5のいずれかに記載のタイヤ。
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