JP6214330B2 - ケミカルルーピング燃焼システム - Google Patents

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Description

本発明は、地球温暖化問題となる二酸化炭素(CO)の排出削減技術に係り、特に化石燃料ボイラ発電などで使用する化石燃料を燃焼することによって発生するCOの分離回収技術に関するものである。
近年、地球温暖化の原因の一つとして、大規模火力発電設備からのCO排出が問題視され、燃焼排ガスからのCOを分離・回収して貯留する技術(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)が、COの排出削減に有効な手段として世界的に注目されている。
化石燃料を使用するボイラ設備に適用可能なCCS技術として、化学吸収システム、酸素燃焼システム、ケミカルルーピング燃焼(CLC:Chemical Looping Combustino)システムなどがある。
しかしながら、前記化学吸収システムは、COを吸着した液を再生するために多くのエネルギーが必要であり、また、前記酸素燃焼システムでは、酸素製造装置を駆動するために多くの動力が必要であり、これらのCCS技術では消費エネルギーの低減が望まれている。
これに対して前記CLCシステムは、化学吸収システムの液再生エネルギーや酸素燃焼システムにおける酸素製造装置の駆動エネルギーが不要であるため、CCS技術の消費エネルギーを大幅に低減し、発電効率の低下を抑制できる可能性があるという特長を有している。
CLCとは、空気を燃料に直接接触させずに、酸素キャリア粒子である金属酸化物(MeO)で燃料を酸化反応させ、その酸化反応によって還元された金属(Me)は空気で酸化して金属酸化物(MeO)として、再利用する技術である。これによって反応生成物は、COと水分となり、COの回収が容易となる技術である。
図15は、従来のCLCシステムの原理を説明するための図である。
従来のCLCシステムは、同図に示すように、空気反応器1と燃料反応器2で構成され、その間を金属粒子(MeO)4と金属粒子(Me)5が循環流動するシステムになっている。
空気反応器1では、金属粒子(Me)5が空気6中の酸素と反応して金属酸化物(MeO)となる。
Mexy-1+0.5O2→Mexy・・・(1)
酸化した金属粒子(MeO)4は、サイクロン(図示せず)で排ガス(N2,O2など)8と分離され、燃料反応器2へ送られる。燃料反応器2では高温の金属粒子(MeO)4と固体燃料(例えば石炭)7が接触して、金属粒子(MeO)4の酸素と固体燃料7が反応する。このとき、固体燃料7を酸化した金属粒子(MeO)4は還元されて金属粒子(Me)5となり、再び空気反応器1へ戻る循環ループを形成する。
(2n+m)Mexy+C2m→(2n+m)Mexy-1+mH2O+nCO2・・・(2)
空気反応器1からは窒素や残存酸素を含んだ排ガス8が排出され、燃料反応器2からはCO2ガス9やH2O10(水蒸気)などが排出される。これらのガスは高温であるため、排熱回収ボイラ(図示せず)で熱回収して、発電に利用する(非特許文献1参照)。
固体燃料である石炭は、水分、灰分、揮発分ならびに固定炭素などの成分から構成されており、800℃以上の高温場に石炭が投入されると、熱分解し、気体成分(揮発分+水分)と固体成分(固定炭素+灰分)に瞬時に分離される。一般に、気体成分を揮発分、固体成分をチャーと呼んでいる。
図16は、従来のCLCシステムの具体例を示す概略系統図である。
同図に示すようにCLCシステムは、空気反応器1、燃料反応器2、サイクロン12、排ガス浄化装置14、熱交換器15、空気予熱器16、熱交換器17、CO浄化装置18、CO圧縮液化装置30ならびにCO貯留装置31などを備えている。
前記空気反応器1−サイクロン12−燃料反応器2−空気反応器1の間は、金属粒子4,5が循環できるように太い実線で示されている配管でエンドレス状に連結されている。
固体燃料(例えば石炭)7とガス化剤(例えばCO、HO)19が燃料反応器2に供給される。この燃料反応器2の内部には、金属粒子(MeO)4が浮遊流動する流動層を形成している。燃料反応器2で還元された金属粒子(Me)5はLバルブ20を通過して、空気反応器1へ移送される。
空気反応器1には、空気予熱器16を通過した高温の空気6が導入されており、空気反応器1の内部では空気6と金属粒子(Me)5が反応して、金属粒子(MeO)4を生成する。この金属粒子(MeO)4は排気ガス(N、残留O、NOx、飛灰など)8と共にサイクロン12に移動され、固体の金属粒子(MeO)4と気体の排気ガス8に分離される。
金属粒子(MeO)4は重力でサイクロン12の下部に落下し、Lバルブ20により流量制御されて、燃料反応器2へ移動する。燃料反応器2から排出されたCO2ガス9とH2O(水蒸気)10は熱交換器17に送られて冷却され、CO2浄化装置18で脱水ならびに不純物が除去され、さらにCO2の圧縮液化がCO圧縮液化装置30で行われて、得られた液化CO2がCO貯留装置31に貯留される。
一方、前記サイクロン12で分離されたN、残留O、NOx、飛灰などの排気ガス8は熱交換器15で冷却され、さらに空気予熱器16で空気6と熱交換し、最後に排ガス浄化装置14で無害化されて大気へ放出されるシステムになっている。
CLCシステムに関する先行技術文献としては、下記の特許文献1〜3ならびに非特許文献1などがある。
ところで、CLCシステムは金属粒子4,5の循環系統が主体となっているため、それらの粒子循環量を適正に制御する必要がある。粒子循環量を連続的に測定する従来技術としては、例えば反応器とサイクロンとを連結した水平管の差圧を測定するもの(特許文献4参照)、循環粒子と温度が異なるトレーサ粒子を供給し、粒子上昇移動間の温度変化のピーク時間差を測定するもの(特許文献5参照)、粒子下降移動管内に冷熱源プローブを設置し、冷却された粒子の温度変化のピーク時間差を測定するもの(特許文献6参照)、カメラ撮影による画像処理から粒子循環量を算出するもの(特許文献7参照)など、種々の方法が提案されている。
特開2011−16873号公報 特開2011−178572号公報 米国特許明細書第7767191号 特開平6−174378号公報 特開平6−304633号公報 特開2005−233460号公報 特開2008−145117号公報
吉田、小野崎:ケミカルルーピング燃焼技術:季報 エネルギー総合工学研究所、Vol.33,No.1,pp29-35,2010,4
前記特許文献1〜3ならびに非特許文献1などでは、石炭から生成する気体成分の揮発分と固体成分のチャーの2つの反応速度の差異について十分に考慮されていなかった。
図17は、従来技術の課題を説明するための図である。同図に示すように、石炭が熱分解すると気体成分の揮発分と固体成分のチャーが生成する。揮発分は、金属粒子(MeO)と数秒オーダで迅速に反応して、CO2ガスとH2O(水蒸気)が生成する。これに対してチャーは、一般に反応性が低く、数分オーダの反応時間が必要となる。
そのため、揮発分の反応速度を基準に1つの燃焼反応器を設計すると、チャーの方が燃焼反応器内部で反応時間を確保できず、チャーが未反応のままで排出されたり、もしくは未反応のチャーが反応器内に堆積するという問題がある。
一方、チャーの反応速度を基準に1つの燃焼反応器を設計すると、揮発分の滞留時間が長くなり、そのために反応容積が巨大化し、コストアップとなる。
また、CLCシステムは、金属粒子の循環流動層を採用しているが、システムの運転中に粒子循環量が変動すると、圧力バランスが崩れ、その結果、排気ラインへの粒子の放出、あるいはガス逆流などの問題が生じる(詳細は後から説明する)。このためCLCシステムの安定運転には、粒子循環量の制御が必要である。
しかしながら、高温場における粒子循環量を測定する手法として前記特許文献4〜7のように種々の方法が提案されているが、高温場で信頼性のある粒子循環量の測定方法は未だ確立されておらず、粒子循環量を制御することが困難であった。
そのため前述のような、排気ラインへの粒子の放出、あるいはガス逆流などの諸問題が生じていた。
本発明の目的は、揮発分反応器の容積を巨大化する必要がなく、チャーの未反応率が低減でき、システムの高効率化が図れるとともに、高温場での粒子循環量の測定が可能となり、粒子循環量の変動を検知して、粒子循環量を制御することにより、安定運転ができるケミカルルーピング燃焼システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、
例えばイルメナイト(FeTiO)などの酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第1の反応層に例えば石炭などの固体燃料と、例えばCO2やH2O(水蒸気)などのガス化剤を供給して前記固体燃料を熱分解させて、生成した固体成分をそのまま残して前記第1の反応層で酸化反応を行う燃料反応器と、
前記燃料反応器で生成した気体成分を取り出して、酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第2の反応層に導入して気体成分の酸化反応を行う揮発分反応器と、
前記燃料反応器によって還元された前記酸素キャリア粒子を燃料反応器から取り出して、空気で酸化して酸素キャリア粒子とする空気反応器と、
前記空気反応器で生成した酸素キャリア粒子と排気ガスを分離して、分離された前記酸素キャリア粒子を前記揮発分反応器に供給する例えばサイクロンなどの固体・気体分離器を備え、
前記酸素キャリア粒子が前記燃料反応器−空気反応器−固体・気体分離器−揮発分反応器−燃料反応器の間を循環流動するように構成されている。
さらに、前記燃料反応器内における前記酸素キャリア粒子の量の変動を検知する例えば後述する粒子層高差圧計などの粒子量変動検知手段と、
前記粒子量変動検知手段の検知結果から前記酸素キャリア粒子の循環量の変動が少なくなるように前記酸素キャリア粒子の循環量を制御する例えば後述する流量制御器と弁からなる粒子循環量制御手段を備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明の第1の手段は、前記燃料反応器と前記空気反応器の間が第1のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第1のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第1の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記固体・気体分離器と前記揮発分反応器の間が第2のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第2のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第2の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記揮発分反応器と前記燃料反応器の間が第3のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第3のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第3の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記粒子量変動検知手段の検知結果に基づいて、前記第1の搬送ガス供給手段の搬送ガス供給量を制御する構成になっていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は
酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第1の反応層に固体燃料とガス化剤を供給して前記固体燃料を熱分解させて、生成した固体成分をそのまま残して前記第1の反応層で酸化反応を行う燃料反応器と、
前記燃料反応器で生成した気体成分を取り出して、酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第2の反応層に導入して気体成分の酸化反応を行う揮発分反応器と、
前記燃料反応器によって還元された前記酸素キャリア粒子を燃料反応器から取り出して、空気で酸化して酸素キャリア粒子とする空気反応器と、
前記空気反応器で生成した酸素キャリア粒子と排気ガスを分離して、分離された前記酸素キャリア粒子を前記揮発分反応器に供給する固体・気体分離器を備え、
前記酸素キャリア粒子が前記燃料反応器−空気反応器−固体・気体分離器−揮発分反応器−燃料反応器の間を循環流動するように構成されており、
さらに、前記燃料反応器内における前記酸素キャリア粒子の量の変動を検知する粒子量変動検知手段と、
前記粒子量変動検知手段の検知結果から前記酸素キャリア粒子の循環量の変動が少なくなるように前記酸素キャリア粒子の循環量を制御する粒子循環量制御手段を備え、
前記燃料反応器と前記空気反応器の間が第1のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第1のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第1の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記固体・気体分離器と前記揮発分反応器の間が第2のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第2のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第2の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記揮発分反応器と前記燃料反応器の間が第3のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第3のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第3の搬送ガス供給手段が設けられ、
前記粒子量変動検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ならびに第3の搬送ガス供給手段の搬送ガス供給量を制御する構成になっていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第または第の手段において、
前記固体・気体分離器から排出される排気ガスを浄化する排ガス浄化手段を備え、
前記排ガス浄化手段から得られた窒素ガスを前記搬送ガス供給手段の粒子搬送ガスとして利用する構成になっていることを特徴とするものである。
本発明の第の手段は前記第の手段において、
前記第2ならびに第3の搬送ガス供給手段により供給される粒子搬送ガスとして、前記揮発分反応器から排出される排気ガスを利用する構成になっていることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、揮発分反応器の容積を巨大化する必要がなく、チャーの未反応率が低減でき、システムの高効率化が図れるとともに、高温場での粒子循環量の測定が可能となり、粒子循環量の変動を検知して、粒子循環量を制御することにより、安定運転ができるケミカルルーピング燃焼システムを提供することができる。
本発明の実施例1に係るケミカルルーピング燃焼システムの具体例を示す概略系統図である。 そのケミカルルーピング燃焼システムの原理を説明するための図である。 適切なチャーの反応時間を把握するために実施した要素試験装置(同図a)ならびに試験仕様(同図b)を示す概要図である。 その要素試験の結果を示すチャー未反応率特性図である。 Lバルブ内での粒子の通過状態を模式的に示した図であり、同図(a)は粒子の流量が少ない状態、同図(b)は粒子の流量が適当な状態、同図(c)は粒子の流量が多い状態を示した図である。 同図(a)は試験装置に使用した燃料反応器−空気反応器−サイクロン−揮発分反応器の閉ループ系統図、同図(b)は試験に使用した粒子循環流量制御用Lバルブの寸法を表示した図である。 この試験によって得られた粒子搬送ガス流量(横軸)と金属粒子循環流量(縦軸)との関係を示す特性図である。 燃料反応器内での金属粒子の不足領域、適正領域、過剰領域を示す説明図である。 燃料反応器内の金属粒子層の重量(横軸)と金属粒子層の差圧との関係を示す特性図である。 循環流動化試験装置に使用した燃料反応器−空気反応器−サイクロン−揮発分反応器の閉ループ系統図である。 循環流動化試験時の粒子搬送ガス流量(下段)と燃料反応器の粒子層差圧(上段)の関係を示す特性図である。 本発明の実施例2に係るケミカルルーピング燃焼システムの具体例を示す概略系統図である。 本発明の実施例3に係るケミカルルーピング燃焼システムの具体例を示す概略系統図である。 本発明の実施例4に係るケミカルルーピング燃焼システムの具体例を示す概略系統図である。 従来のケミカルルーピング燃焼システムの原理を説明するための図である。 従来のケミカルルーピング燃焼システムの具体例を示す概略系統図である。 従来技術の課題を説明するための図である。
次に本発明の各実施例を図面と共に説明する。
図1は本発明の実施例1に係るにケミカルルーピング燃焼(CLC)システムの具体例を示す概略系統図、図2はそのCLCシステムの原理を説明するための図である。
まず、図2を用いて本実施例に係るCLCシステムの原理について説明する。
本発明の基本的な特徴点は、本来の燃焼反応器を別個に独立した燃料反応器2と揮発分反応器3の2塔に分けたことである。従ってCLCシステムは図2に示すように、空気反応器1と燃料反応器2と揮発分反応器3から主に構成されており、これらの間を金属粒子(MeO)4と金属粒子(Me)5が循環流動するシステムになっている。なお、揮発分反応器3は、燃料反応器2よりも上方に配置されている。
燃料反応器2の内部には、高温の金属粒子(MeO)4と金属粒子(Me)5が混在しており、そこに固体燃料(石炭)7が供給されて、固体燃料(石炭)7は固体成分のチャーと気体成分11の揮発分13に分離する。チャーはそのまま燃料反応器2の内部で反応し、チャーの反応阻害要因である揮発分13は直ちに揮発分反応器3へ送られて、燃料反応器2内から排除される。
なお、予備実験として、揮発分を分離したチャー単独の場合のチャーのガス化率と、揮発分を分離しない場合のチャーのガス化率を調べたところ、揮発分を分離した方がチャーのガス化率は増加していることを確認している。これは、揮発分とチャー反応生成物とのガス分圧差の影響や、揮発分がチャーの反応表面に吸着するなどが考えられる。このことからも、揮発分はチャーの反応阻害要因であることが分かり、チャーの反応を効率よく進めるには、揮発分とチャーの分離が必要である。
一方、空気反応器1では、金属粒子(Me)5が空気6中の酸素と反応して金属酸化物(MeO)4となる。酸化した金属粒子(MeO)4は、サイクロン12(図1参照)で排ガス(N2,O2)8と分離されて、揮発分反応器3へ送られる。揮発分13は高温の金属粒子(MeO)4と接触して反応し、CO29やH2O(水蒸気)10を生成して、それらは揮発分反応器3から排出される。
燃料反応器2内での固体燃料7の酸化により、金属粒子(MeO)4は還元されて金属粒子(Me)5となり、再び空気反応器1へ戻る循環ループを形成する。
次に図1を用いて本発明の実施例に係るCLCシステムの概略系統について具体的に説明する。
同図に示すようにCLCシステムは、空気反応器1、燃料反応器2、揮発分反応器3、サイクロン12、排ガス浄化装置14、熱交換器15、空気予熱器16、熱交換器17、CO浄化装置18、CO圧縮液化装置30ならびにCO貯留装置31などを備え、図に示すような接続関係になっている。
前記空気反応器1−サイクロン12−揮発分反応器3−燃料反応器2−空気反応器1の間は、金属粒子4,5が循環できるように太い実線で示されている配管でエンドレス状に連結されている。
始めに、固体燃料(石炭)7とガス化剤(CO、HO)19が燃料反応器2に供給される。この燃料反応器2には、高温の金属粒子(MeO)4と金属粒子(Me)5が混在した流動層(第1の反応層)32が形成されている。
ここで、固体燃料(石炭)7は熱分解し、固体成分のチャーと気体成分の揮発分13に分離し、チャーはそのまま燃料反応器2の内部に残って反応し、生成したガス状の揮発分13は気体成分11として揮発分反応器3へ移動する。また、燃料反応器2からは、還元された金属粒子(Me)5が適量排出される。
排出された金属粒子(Me)5は、粒子搬送量調整手段である粒子循環量制御用Lバルブ(第1のバルブ)22を通過して、空気反応器1へ移送される。空気反応器1には、空気予熱器16を通過した高温の空気6が導入されており、空気反応器1の内部では空気6と金属粒子(Me)5が反応して、酸化した金属粒子(MeO)4を生成する。
この金属粒子(MeO)4は排気ガス(N、残留O、NOx、飛灰など)8と共にサイクロン12に移動され、比重差により固体の金属粒子(MeO)4と気体の排気ガス8に分離される。
金属粒子(MeO)4は、重力でサイクロン12の下部に落下し、粒子搬送手段であるLバルブ(第2のバルブ)20aを通過して、揮発分反応器3へ移動する。この揮発分反応器3の内部では、燃料反応器2から送られてきた揮発分13が、金属粒子(MeO)4を浮遊流動させながら金属粒子(MeO)4と反応して、CO2ガスとH2O(水蒸気)が生成する。
また、金属粒子(MeO)4は揮発分13との反応により還元されて金属粒子(Me)5となり、その金属粒子(Me)5と未反応の金属粒子(MeO)4は、粒子搬送手段であるLバルブ(第3のバルブ)20bを通過して、燃料反応器2へ移動する。
このようにCLCシステムでは、金属粒子4,5が燃料反応器2→空気反応器1→サイクロン12→揮発分反応器3→燃料反応器2→・・・を循環流動しながら、固体燃料7と反応している。また、金属粒子4,5を搬送する配管(図1において太い実線で示す部分)に使用する搬送用流体として、系内で生成したCO2ガスおよび/あるいはH2O(水蒸気)、または排ガス8が利用される。
揮発分反応器3内で生成した前記CO2ガス9とH2O(水蒸気)10は熱交換器17に送られて冷却され、熱交換器17で得られた蒸気は図示しない発電設備に送られる。
その後、CO2ガス9とH2O(水蒸気)10はCO2浄化装置18で脱水と不純物の除去がなされ、CO圧縮液化装置30でCO2ガス9の圧縮液化が行われて、液化したCOがCO貯留装置31に貯留される。
前記サイクロン12で分離されたN、残留O、NOx、飛灰などの排気ガス8は熱交換器15で冷却され、さらに空気予熱器16で空気6と熱交換し、最後に排ガス浄化装置14で無害化されて大気へ放出される。前記熱交換器15で得られた蒸気は図示しない発電設備に送られる。
このCLCシステムでは、燃料反応器2内でのチャー滞留時間を確保するために、燃料反応器2内は移動層32とした。移動層とは、金属粒子が連続的に供給され、砂時計の如く、金属粒子が充填されたままゆっくりと下方へ移動し、ガス(ガス化剤19)は粒子の隙間を流れて上方へ移動し、チャーはその移動層内でゆっくりとガス化反応する。移動層32は気泡流動層のようにガス流速が速くないため、チャーが飛散して、燃料反応器2の内面に固着するようなことはない。
一方、揮発分反応器3は流動層(第2の反応層)33とし、流動化ガスとして燃料反応器2から発生した揮発分13を利用することで、揮発分13と酸素キャリア粒子である金属粒子(MeO)4の接触を良好に行い、反応性を高める効果がある。
金属粒子(MeO)4としては、例えばニッケル(Ni),鉄(Fe),銅(Cu),カルシウム(Ca)などの酸化物が使用される。特に酸化鉄は無公害で安価なためCLCシステムに好適である。金属粒子(MeO)4としては酸化鉄を使用した場合の還元、酸化反応式を下記に示す。
還元反応: C(石炭)+6Fe⇒4Fe+CO−吸熱 ・・・(3)
酸化反応: 4Fe+O(空気)⇒6Fe+発熱 ・・・(4)
金属粒子(MeO)4として酸化鉄を使用した場合、金属粒子(MeO)4はFe、金属粒子(Me)5はFeに相当する。そして空気反応器1では前記式(4)に示すFeと空気の酸化反応が生じ、燃料反応器2と揮発分反応器3では前記式(3)に示すFeの還元反応が生じる。
揮発分13の主成分はCHとCOとHであり、揮発分反応器3では揮発分13と金属粒子(MeO)4であるFeの間で下記の反応が生じる。
CH+6Fe⇒CO+H2O+4Fe ・・・(5)
CO+3Fe⇒CO+2Fe ・・ (6)
+3Fe⇒H2O+2Fe ・・ (7)
次に本発明に至った経過について説明する。図17で説明したように、石炭が熱分解すると気体成分の揮発分と固体成分のチャーが生成する。揮発分は金属粒子(MeO)との固−気反応であるため反応時間は数秒オーダと速いが、一方のチャーは反応完了時間が遅い。従って、チャーの反応が律速反応となり、チャーの反応速度に適した反応器の設計が必要である。
そこで本発明者らは、適切なチャーの反応時間を把握するために、要素試験を実施した。図3はその要素試験装置(a)ならびに試験仕様(b)を示す概要図、図4その要素試験の結果を示すチャー未反応率特性図である。
この要素試験装置は図3に示すように、石英製サンプル容器51(内径13mm、外径16mm、高さ60mm)が石英製反応管52(内径17mm、外径20mm、高さ1000mm)内に挿入されており、その反応管52は電気炉53内に設置されている。反応管52の出口側には、CO/O/COモニタ55が接続されている。
要素試験は、サンプル容器51に石炭(アダロ炭)を1000℃で乾留したチャー54に金属粒子(MeO)4であるFeを添加したものと無添加のものを投入し、それを反応管52にそれぞれ挿入する。次にガス化剤9(反応ガス)としてCOガスを反応管52に通気しながら、1000℃で反応させる。
C(チャー)+CO⇒2CO ・・・(8)
そして、この反応によって生成したCOガス濃度と残留チャー重量からチャー反応の経時変化を求め、時間とチャーの未反応率との関係をFeの有無別に図4にまとめた。
この図4の試験結果から明らかなように、時間の経過とともにチャーの未反応率は低下するが、Feを添加した方がFe無添加のものに比べてチャーの未反応率は極端に下がっている。これにより、Feが反応促進の要因となることが明らなになった。
しかしながら、チャーの反応完了には分オーダの反応時間が必要であることが明らかになった。すなわち、揮発分の数秒オーダの反応速度を基準に燃料反応器を設計すると、反応器内に未反応のチャーが堆積するという問題があることを確認した。
本発明は、石炭の酸化反応をチャー反応と揮発分反応に分けて、チャーの反応時間確保による未反応物を低減することを目的として、図1に示すように燃料反応器2とは別に揮発分反応器3を設けて、燃料反応器2で生成した揮発分13は直ちに揮発分反応器3に送ることによりチャーと分離し、チャーはそのまま燃料反応器2に残すようにした。このようにチャー反応と揮発分反応を器毎に分けることにより、揮発分反応器3は比較的容積の小さい反応器でよい。
一般に循環流動層では粒子搬送用ガスシールバルブとして、メカニカルバルブまたはLバルブなどのニューマティックバルブが用いられる。メカニカルバルブでは600℃以上でシール部が破損するため、高温場ではLバルブなどのニューマティックバルブが採用される。Lバルブとは図5に示すようなL字型配管35で構成されており、エアレーション36を行うことで、粒子層を流動化して駆動し、粒子搬送流量を制御するものである。図中の符号37は粒子の滞留部を示している。
同図(a)は粒子の流量が少ない状態、同図(b)は粒子の流量が適当な状態、同図(c)は粒子の流量が多い状態を示しており、各状態において粒子の滞留部37の大きさが異なっている。
再び図1に戻って、燃料反応器2にガス化剤19を供給する供給ラインの先端部に設けられた散気管34は、燃料反応器2の移動層32に埋設されている。燃料反応器2の空塔部と散気管34の間には粒子層高差圧計23が設置されており、燃料反応器2の粒子層による差圧を測定している。
粒子層高差圧計23からの差圧信号は流量制御器24に伝送され、弁26で粒子搬送ガス(N)の流量が調節され、フローメータ27を介して、粒子循環量制御用Lバルブ22へ供給される。
次に各機器の具体的な機器寸法などについて説明する。
空気反応器1は、導入した金属粒子(Me)5を空気6により上昇させるため、空気6の空塔速度が金属粒子(Me)5の終末速度1.3m/s(1000℃、粒径150μm、密度5.15g/cm)よりも速くなるように、空気反応器1の断面積を設計する。
燃料反応器2は、金属粒子4、5が移動層32を形成するため、ガス化剤19の流速は金属粒子4、5の流動化開始速度より遅い速度で供給する必要がある。例えばFe(粒径150μm、密度5.15g/cm)を使用した場合、CO雰囲気で1000℃の反応器内の流動化開始速度は0.015m/sであるから、燃料反応器2の空塔速度が0.015m/s未満になるように、ガス化剤19の流速調整ならびに燃料反応器2の断面積を設計する。
揮発分反応器3は、金属粒子(MeO)4を揮発分13のガス量により流動化させるため、揮発分13の空塔速度が流動化開始速度よりも速くなるように、揮発分反応器3の断面積を設計する。
また各反応器1,2,3の温度は高温ほど反応速度が速くなるものの、1100℃以上では灰が溶融し、冷却時に固化して、閉塞する可能性があるため、各反応器1,2,3の上限温度は1000℃付近が望ましい。本実施例では次の表1に示すように各反応器1,2,3での温度は、800〜1000℃の範囲に維持されている
次の表1は、各反応器1,2,3を設計する際の基準仕様を示すものである。

次にLバルブについて説明する。本発明では金属粒子の流量制御に、ニューマティックバルブが使用している。このニューマティックバルブには、Lバルブの他に例えばJバルブやNバルブなどがある。
図5で説明したように、Lバルブの管内でエアレーション36を行うことで、管内の金属粒子を流動化および搬送でき、循環流動層などの循環流量制御用バルブとして使用される。Lバルブの設計では、エアレーションガスの空塔速度が流動化開始速度になるように、配管の直径を設計し、また、Lバルブの垂直管部と水平管部の圧力損失が垂直管部の方が大きくなるように、垂直管部ならびに水平管部の長さを設計する。
Lバルブによる金属粒子の流量制御は、Lバルブの垂直管部に制御用ガス(粒子搬送ガス25)を供給して行う。制御用ガスの流量は、粒子流動化開始ガス速度以上とし、制御用ガス流量の増減により金属粒子の移動量、すなわち流量の制御ができる。制御用ガスの供給口は、Lバルブの水平管部の底部や垂直管部に設けられる。特に垂直管部の供給口高さは、一般に水平管部中心高さ(H)から水平管部直径(D)の2倍程度が経験として推奨されている。
本実施例において、固体燃料7には、例えば石炭、バイオマスあるいは石炭とバイオマスの併用など、炭化水素を主成分とする固体燃料が用いられる。
ガス化剤19には、例えばCOガスやH2O(水蒸気)などが用いられる。また、揮発分反応器3で生成したCOガスやH2O(水蒸気)をガス化剤19として利用すると、コスト低減になる。
排気ガス8にはNOx、飛灰、微粉化金属粒子などが含まれることがあり、それらを除去するために排ガス浄化装置14として脱硝装置や除塵装置などを設けることもできる。
ガス中にCO以外に水分、灰、硫黄化合物、微量重金属などが含まれることがあり、それらを除去するためにCO浄化装置18として脱水装置、除塵装置、脱硫装置、重金属回収装置などを設けることもできる。
次に本実施例において、燃料反応器2と揮発分反応器3に分離した作用効果について簡単にまとめて説明する。
(1).燃料反応器2に移動層32を採用することで、反応器内でのチャーの滞留時間を分オーダで確保できるため、チャーの未反応率が低減でき、CLCシステムでのCO回収効率を向上することができる。さらに、本システムを発電システムに利用する場合には、発電効率を向上することができる。
(2).燃料反応器2から揮発分13を即座に揮発分反応器3に移動できるため、燃料反応器2の内部でのチャーの反応を揮発分13により阻害することが防止できる。
(3).揮発分反応器3の流動化ガスに揮発分13を流用するため、金属粒子との接触効率が高く、反応効率の向上に寄与できる。また、外部からの流動化ガスが不要なため、揮発分反応器3の容積を小さくして、システムのコンパクト化が図れる。
(4).未反応チャーが存在せず排ガスにCOが含まれないため、CO回収効率の低下が防止できる。
以上のように、チャーの反応律速の問題において、チャーと揮発分の酸化反応を2塔に分けて行うことで、チャーの未反応率が低減でき、CLCシステムの高効率化が図れる。
前述のようにCLCシステムを安定して運転するためには、粒子循環量の変動を制御することが不可欠である。
例えば図1において、粒子循環量が急激に低下した場合は、燃料反応器2は粒子量が増加して圧力損失が増加→Lバルブ22の粒子搬送量が低下→揮発分反応器3の粒子量が増加して圧力損失の増加→Lバルブ20aの粒子搬送量が低下→サイクロン12の排ガス出口から粒子が放出するといった危険がある。
一方、粒子循環量が急激に増加した場合は、燃料反応器2は粒子量が減少して圧力損失が減少→揮発分反応器3は粒子量が増加して圧力損失の増加→揮発分13と固体燃料7が燃料反応器2から空気反応器1に逆流→空気反応器1で空気6と揮発分13ならびに固体燃料7が高温燃焼→空気反応器1が破損するといった危険がある。
これらの危険を回避するためには、Lバルブによる粒子循環量を適切に制御する必要がある。図1に示したCLCシステムでは、金属粒子4,5の循環系統内にLバルブを3個所設置しているが、Lバルブは流入して来た粒子量以上は搬送できないため、1個所のLバルブの粒子搬送量を制御するだけで、他のLバルブの粒子搬送量も自動的に決まる。
仮に、粒子循環量制御にサイクロン12の下部に設置されているLバルブ20aを用いた場合、粒子循環量を低下させるとサイクロン12の排ガス出口から粒子が放出するリスクがある。
一方、粒子循環量制御に揮発分反応器3と燃料反応器2の間に設置されているLバルブ20bを用いた場合、揮発分反応器3の粒子出口がオーバーフロー式のため、粒子循環量の増加に制限がある。また、揮発分反応器3内の粒子が全て喪失することはなく、他のLバルブに比べて技術的重要性は低い。
以上の理由から本実施例では、粒子循環量の急激な変動リスクを回避するための粒子循環量を制御するLバルブの位置としては、燃料反応器2の下部に設置されているLバルブ22が最適であると判断した。
このCLCシステムにおいて、粒子循環量の変動が最も早く現れるのが燃料反応器2であるため、燃料反応器2の下部に設置されているLバルブ22であれば粒子循環量制御の応答性が速く、サイクロン12の排ガス出口からの粒子の放出や、固体燃料7や揮発分13の空気反応器1への逆流に伴う空気反応器1の破損といった危険が回避できる。
また、粒子循環量の変動は燃料反応器2に滞留する粒子量の変動に現れ、その粒子量は粒子層高差圧計23による燃料反応器2の空塔部の内圧とガス化剤19の圧力の差圧で容易に検出可能である。
さらに固定燃料のガス化反応を維持するための燃料反応器2内の粒子滞留時間も同時に制御できるといった効果もある。
一方、粒子循環量の制御には粒子流量の測定が必要であるが、高温場での測定方法は確立されていなかった。このため本実施例では、燃料反応器2内の粒子層の差圧の変動に基づいて、粒子循環量の変動を検知する手法を確立した。但し、その差圧から粒子循環量を検知するには、事前に粒子循環量と粒子層差圧の関係を測定(把握)しておくことが必要である。このことについて、事前に検討した結果を次に説明する。
図6(a)は試験装置に使用した燃料反応器2−空気反応器1−サイクロン12−揮発分反応器3の閉ループ系統図、図6(b)はこの試験装置に使用した粒子循環流量制御用Lバルブの寸法を表示した図である。
図6(a)に示すように、粒子循環流量は粒子循環流量制御用Lバルブ22に供給する粒子搬送ガス(N)25の流量を調整して、金属粒子を矢印で示すように循環し、サイクロン12の下部で分離された粒子を捕集し、単位時間当たりの粒子重量を測定した。
試験に使用した粒子循環流量制御用Lバルブ22の寸法は図6(b)に示すように、内径20mm、垂直管部長さ300mm、水平管部長さ150mmである。
また、試験では酸素キャリア粒子として天然鉱石のイルメナイト(FeTiO)を使用した。イルメナイトは鉄とチタンの複合酸化物で、鉄が酸素キャリアの役割を果たしている。イルメナイトは自然界に大量に存在するため、安価で、且つ人体にも無害であり、CLC用酸素キャリア粒子として賞用できる。
イルメナイトには、TiOが46wt%、Feが49wt%含まれており、平均粒子径が123μm、真比重が4.2.〜4.3、嵩比重が2.4〜2.7である。
図7は、この試験によって得られた粒子搬送ガス流量(横軸)と金属粒子循環流量(縦軸)との関係を示す特性図である。
この図7から明らかなように、粒子搬送ガス流量(エアレーションガス流量)の増加に伴い、金属粒子循環流量が増加する。しかし、粒子搬送ガス流量(エアレーションガス流量)がある値以上では、粒子搬送ガス(エアレーションガス)は粒子循環流量制御用Lバルブ22の垂直管部側へ流れ、そのために金属粒子循環流量が低下することが分かった。
この試験結果から、例えば固体燃料7が10kWth(10kWサーマル)相当の石炭の場合、必要な金属粒子循環流量は数10g/sであり、そのときの粒子搬送ガス流量(エアレーションガス流量)は数L/minであることが分かった。
なお、前記「kWth」は、石炭の総熱量を表す単位である。例えば出力100kWe発電プラントに必要な石炭量は、その約3倍の300kWth(1W=1J/s)の熱を供給できる量となる。これは、発熱量が異なる石炭でも、熱量を同じになるように石炭量を調整すれば、一定の性能が得られるため、発電プラントの性能規模を示すのに、熱量で換算した単位が採用されている。
図8は燃料反応器2内での金属粒子の不足領域、適正領域、過剰領域を示す説明図、図9は燃料反応器2内の金属粒子層の重量(横軸)と金属粒子層の差圧との関係を示す特性図である。
この試験でも酸素キャリア粒子として天然鉱石のイルメナイト(FeTiO)を使用した。燃料反応容器2として内径200mm、高さ600mmのものを使用した。また、ガス化剤19の流量は、移動層32を形成するために粒子流動化開始速度(1m/s)より遅いガス流速とし、2L/min(図9で◇印表示)および4L/min(図9で▲印表示)の両方で試験を行った。燃料反応器2の内圧とガス化剤19の圧力の差圧は、粒子層高差圧計23によって測定した。
図9から明らかなように、ガス化剤19の流速が2L/min(◇印参照)でも4L/min(▲印参照)でも、燃料反応器2内の粒子層重量(粒子充填量)が増加すると、それに応じて粒子層差圧は増加する傾向にある。
図8に示す粒子不足の領域では、粒子層重量(粒子充填量)が少なく、粒子循環速度が速いことを意味し、燃料反応容器2内で十分な粒子滞留時間が維持できない。また、粒子循環流量制御用Lバルブ22に十分な圧力が加わらないので、滞留粒子による燃料反応容器2内のガスシール性が決壊して、ガスが空気反応器1側に逆流する。
一方、図8に示す粒子過剰の領域では、粒子層重量(粒子充填量)が過剰で、粒子循環速度が遅いことを意味し、反応に必要な揮発分13を揮発分反応器3へ供給できなくなり、未酸化物が放出される。また、燃料反応容器2の粒子流入口やガス出口が金属粒子で閉塞されるなどのリスクがある。
そこで、燃料反応容器2内の粒子量を適正に維持するには、燃料反応容器2の粒子層差圧を図9において斜線で示した数100Paの範囲に維持する必要があることが判明した。
前記図7ならびに図9の試験結果を基にして、さらに循環流動化試験を行った。図10は循環流動化試験装置に使用した燃料反応器2−空気反応器1−サイクロン12−揮発分反応器3の閉ループ系統図、図11は循環流動化試験時の粒子搬送ガス流量(下段)と燃料反応器2の粒子層差圧(上段)の関係を示す特性図である。
図11から明らかなように、燃料反応容器2の粒子層差圧を数100Pa付近に維持するように、燃料反応容器2の下部に設置してある粒子循環量制御用Lバルブ22に供給する粒子搬送ガス量を制御すると、粒子層差圧をほぼ一定に維持することができ、そのためにサイクロン12(図10参照)からの金属粒子の放出が無く、安定した循環流動ができる。
次にこれらの作用効果を簡単にまとめて説明する。
(1)本実施例によれば、CLCシステム内の金属粒子循環量の変動を、燃料反応容器2内の粒子層差圧を測定することで、容易に検知することできる。そして金属粒子循環量の変動を制御できるため、燃料反応容器2や揮発分反応器3内の粒子量の過不足、サイクロン12からの粒子の放出、固体燃料7や生成ガスの空気反応器1への逆流といったリスクが回避でき、CLCシステムの安定した運転が可能となる。
(2)金属粒子循環量の変動の検出には、安価で簡便な差圧計を利用するため、設備費やメンテナンス費の低減が可能となる。
(3)金属粒子循環量の制御は、燃料反応容器2の下部に設置したニューマティックバルブ(Lバルブ22)のエアレーション量(粒子搬送ガス量)で実施できるため、金属粒子循環量制御の応答性が速く、さらに、固体燃料のガス化反応を維持するための燃料反応容器2内の金属粒子滞留時間も同時に制御できる。
本実施例では金属粒子循環量の変動を制御するために、燃料反応容器2内の粒子層差圧を測定したが、他の手段として、燃料反応容器内の粒子層の重量変化を測定する手段もある。粒子層の重量を測定する手段として、粒子を有する燃料反応容器自体の重量をロードセルで測定する手段や、燃料反応容器の粒子入口にシーソー式の測量カップを設置する手段などがある。
図12は、本発明の実施例2に係るCLCシステムの具体例を示す概略系統図である。
本実施例において、図1に示す実施例1と相違する点は、図12に示すように、揮発分反応器3と熱交換器17の間の排気ラインから燃料反応器2に延びたCO戻しライン39を設け、そのCO戻しライン39上に弁40とフローメータ41を付設して、揮発分反応器3から排出される高温のCOガス9やH2O(水蒸気)10をガス化剤19として利用した点である。
通常、燃料反応器2が冷えないようにするのに、ガス化剤19を400〜1000℃程度まで加熱する必要があり、そのために消費エネルギーが大きいという問題を有していた。本実施例では、揮発分反応器3から排出されるCOガス9やH2O(水蒸気)10の温度が約1000℃であるため、それをそのままガス化剤19として利用するから、加熱が不要となり、消費エネルギーの低減が可能となる。
本実施例では図12に示すように、揮発分反応器3と熱交換器17の間の排気ラインから燃料反応器2に延びたCO戻しライン39を設けたが、熱交換器17とCO浄化装置18の間の排気ラインから燃料反応器2に延びたCO戻しライン39を設けることも可能である。
図13は、本発明の実施例3に係るCLCシステムの具体例を示す概略系統図である。
実施例1では図1に示すように、1個所のLバルブ22に供給する粒子搬送ガス25で、システム全体の金属粒子循環量を制御していた。
これに対して本実施例では、図13に示すように、サイクロン12の下部に設けたLバルブ20a、揮発分反応器3と燃料反応器2の間に設けたLバルブ20bならびに散気管34に、熱交換器17とCO浄化装置18の間の排気ラインから延びたCO戻しライン39をそれぞれ接続する。
このCO戻しライン39のLバルブ20a、20bならびに散気管34のガス流れ方向上流側には、弁40とフローメータ41がそれぞれ付設されている。
揮発分反応器3から排出されるCOガス9やH2O(水蒸気)10は、Lバルブ20a、20bに粒子搬送ガス21として供給され、散気管34にはガス化剤19として供給される。
また、排ガス浄化装置14から延びた排ガス戻しライン42を設け、それを粒子循環量制御用Lバルブ22に接続し、排ガス戻しライン42の途中には弁26とフローメータ27が付設されている。排ガス浄化装置14からの排気Nガスは、粒子搬送ガス25として粒子循環量制御用Lバルブ22に供給される。
流量制御器24は、CO戻しライン39上の弁40と、排ガス戻しライン42上の弁26に、それぞれ接続されている。
本実施例では、Lバルブ20a、20bならびにLバルブ22において粒子搬送量の制御が個別にできることから、各反応器1、2、3での閉塞や粒子循環量変動のリスクに対応できる。
また、揮発分反応器3から排出されるCOガス、排ガス浄化装置14から排出されるNガスを利用することから、COやNの購入が不要であり、材料費の低減が図れる。さらに前記排ガスは約400〜1000℃と高温であるから、加熱が不要で、消費エネルギーの低減も図れる。
本実施例では図13に示すように、熱交換器17とCO浄化装置18の間の排気ラインからCO戻しライン39を延ばしたが、揮発分反応器3と熱交換器17の間の排気ラインからCO戻しライン39を延ばすことも可能である。
図14は、本発明の実施例4に係るCLCシステムの具体例を示す概略系統図である。
図14に示すように、L字型の単管からなる粒子層高測定用単管43の垂直管部を燃料反応器2の移動層32中に所定深さ差し込み、粒子層高測定用単管43にCOガスからなる粒子層高測定用ガス44を供給する。そして、燃料反応器2の空塔部と粒子層高測定用単管43の間に粒子層高差圧計23が設置されて、粒子層の差圧を検知している。
なお、燃料反応器2へガス化剤19(CO2、H2O)を供給する散気管34は、粒子層高測定用単管43とは別個に設けられている。
このように散気管34と粒子層高測定用単管43を分けることにより、ガス化剤19の供給流量が変動した場合でも、それに影響することなく粒子層高の測定が可能である。
前記各実施例では固体燃料として石炭を用いた場合について説明したが、本発明はバイオマスあるいは石炭−バイオマスなど石炭単独以外の固定燃料を用いる場合にも適用でき、CO2削減にも寄与することができる。
1:空気反応器、
2:燃料反応器、
3:揮発分反応器、
4:金属粒子(MeO)、
5:金属粒子(Me)、
6:空気、
7:固体燃料、
9:CO2ガス、
10:H2O(水蒸気)、
11:気体成分、
12:サイクロン、
13:揮発分、
14:排ガス浄化装置、
19:ガス化剤、
20a:Lバルブ(第2のLバルブ)、
20b:Lバルブ(第3のLバルブ)、
21:粒子搬送ガス、
22:粒子循環量制御用Lバルブ(第1のLバルブ)、
23:粒子層高差圧計、
24:流量制御器、
25:粒子搬送ガス、
26:弁、
27:フローメータ、
32:移動層(第1の反応層)、
33:流動層(第2の反応層)、
34:散気管、
39:CO戻しライン、
40:弁、
41:フローメータ、
42:排ガス戻しライン。

Claims (4)

  1. 酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第1の反応層に固体燃料とガス化剤を供給して前記固体燃料を熱分解させて、生成した固体成分をそのまま残して前記第1の反応層で酸化反応を行う燃料反応器と、
    前記燃料反応器で生成した気体成分を取り出して、酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第2の反応層に導入して気体成分の酸化反応を行う揮発分反応器と、
    前記燃料反応器によって還元された前記酸素キャリア粒子を燃料反応器から取り出して、空気で酸化して酸素キャリア粒子とする空気反応器と、
    前記空気反応器で生成した酸素キャリア粒子と排気ガスを分離して、分離された前記酸素キャリア粒子を前記揮発分反応器に供給する固体・気体分離器を備え、
    前記酸素キャリア粒子が前記燃料反応器−空気反応器−固体・気体分離器−揮発分反応器−燃料反応器の間を循環流動するように構成されており、
    さらに、前記燃料反応器内における前記酸素キャリア粒子の量の変動を検知する粒子量変動検知手段と、
    前記粒子量変動検知手段の検知結果から前記酸素キャリア粒子の循環量の変動が少なくなるように前記酸素キャリア粒子の循環量を制御する粒子循環量制御手段を備え
    前記燃料反応器と前記空気反応器の間が第1のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第1のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第1の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記固体・気体分離器と前記揮発分反応器の間が第2のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第2のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第2の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記揮発分反応器と前記燃料反応器の間が第3のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第3のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第3の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記粒子量変動検知手段の検知結果に基づいて、前記第1の搬送ガス供給手段の搬送ガス供給量を制御する構成になっていることを特徴とするケミカルルーピング燃焼システム。
  2. 酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第1の反応層に固体燃料とガス化剤を供給して前記固体燃料を熱分解させて、生成した固体成分をそのまま残して前記第1の反応層で酸化反応を行う燃料反応器と、
    前記燃料反応器で生成した気体成分を取り出して、酸素キャリア粒子を供給しながら形成した第2の反応層に導入して気体成分の酸化反応を行う揮発分反応器と、
    前記燃料反応器によって還元された前記酸素キャリア粒子を燃料反応器から取り出して、空気で酸化して酸素キャリア粒子とする空気反応器と、
    前記空気反応器で生成した酸素キャリア粒子と排気ガスを分離して、分離された前記酸素キャリア粒子を前記揮発分反応器に供給する固体・気体分離器を備え、
    前記酸素キャリア粒子が前記燃料反応器−空気反応器−固体・気体分離器−揮発分反応器−燃料反応器の間を循環流動するように構成されており、
    さらに、前記燃料反応器内における前記酸素キャリア粒子の量の変動を検知する粒子量変動検知手段と、
    前記粒子量変動検知手段の検知結果から前記酸素キャリア粒子の循環量の変動が少なくなるように前記酸素キャリア粒子の循環量を制御する粒子循環量制御手段を備え、
    前記燃料反応器と前記空気反応器の間が第1のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第1のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第1の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記固体・気体分離器と前記揮発分反応器の間が第2のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第2のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第2の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記揮発分反応器と前記燃料反応器の間が第3のニューマティックバルブと配管で接続されて、前記第3のニューマティックバルブに粒子搬送ガスを供給する第3の搬送ガス供給手段が設けられ、
    前記粒子量変動検知手段の検知結果に基づいて、前記第1、第2ならびに第3の搬送ガス供給手段の搬送ガス供給量を制御する構成になっていることを特徴とするケミカルルーピング燃焼システム。
  3. 請求項またはに記載のケミカルルーピング燃焼システムにおいて、
    前記固体・気体分離器から排出される排気ガスを浄化する排ガス浄化手段を備え、
    前記排ガス浄化手段から得られた窒素ガスを前記搬送ガス供給手段の粒子搬送ガスとして利用する構成になっていることを特徴とするケミカルルーピング燃焼システム。
  4. 請求項に記載のケミカルルーピング燃焼システムにおいて、
    前記第2ならびに第3の搬送ガス供給手段により供給される粒子搬送ガスとして、前記揮発分反応器から排出される排気ガスを利用する構成になっていることを特徴とするケミカルルーピング燃焼システム。
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