JP7191528B2 - 粉体燃料供給装置、ガス化炉設備およびガス化複合発電設備ならびに粉体燃料供給装置の制御方法 - Google Patents

粉体燃料供給装置、ガス化炉設備およびガス化複合発電設備ならびに粉体燃料供給装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、炉内に向けて粉体燃料を供給する粉体燃料供給装置、ガス化炉設備およびガス化複合発電設備ならびに粉体燃料供給装置の制御方法に関するものである。
従来、ガス化炉設備として、石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化することで、可燃性ガスを生成する炭素含有燃料ガス化設備(石炭ガス化設備)が知られている。
石炭ガス化設備において、ガス化炉内に微粉炭やチャー等の粉体燃料を窒素(不活性ガス)とともに供給する燃料供給装置が知られている。粉体燃料を搬送するには、搬送管内で粉体燃料が沈降して搬送が不安定にならないように、所定の閾値以上の流速で搬送する必要がある。このため、搬送管内の流速を調整するために、追加的に希釈窒素を供給することが行われている(例えば特許文献1)。
特許第4070325号公報
搬送管内に供給する希釈窒素の流量は、予め設定した関係式に基づいて決定されている。この関係式は、ガス化炉に供給する石炭を1つの炭種のみで運用することが前提で作られている。
しかし、ガス化炉に供給する石炭を多炭種として、炭種を切替えながら運転する場合には、炭種に応じた複数の関係式を予め得ておく必要がある。そして、炭種の切り替えに対して運転員が都度関係式を選定して設定変更することになるが、炭種の切り替え後に時間遅れがあるため設定変更するタイミングを把握することが難しい。このため、運転員の手間が増えるだけでなく経験も必要とされ、さらには制御回路が複雑化するという問題がある。
このような事情に鑑みてなされたものであって、本開示の粉体燃料供給装置、ガス化炉設備およびガス化複合発電設備ならびに粉体燃料供給装置の制御方法は、粉体燃料の性状が変化しても安定的に粉体燃料を供給することを目的とする。
本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置は、粉体燃料と該粉体燃料に随伴して搬送される随伴不活性ガスとが混合されたガスを含む混合ガスが搬送される粉体搬送配管と、前記粉体搬送配管の下流端に接続され、前記粉体燃料をガス化するガス化炉内に向けて混合ガスを供給するバーナと、前記粉体搬送配管に接続され、追加不活性ガスを追加供給する追加不活性ガス供給手段と、前記粉体搬送配管内を流れる混合ガス流量と混合ガス流速を演算する制御部と、を備え、前記制御部は、前記混合ガス流量と前記粉体搬送配管の断面積から演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる。
粉体に伴って流れる随伴用の不活性ガスである随伴不活性ガスが、粉体とともに粉体搬送配管を通る。粉体燃料と随伴不活性ガスとが混合されたガスを含む混合ガスが、粉体搬送配管を通過してバーナへと導かれてガス化炉内で燃焼される。粉体搬送配管内を流れる混合ガスの流量を演算し、混合ガスの流量と粉体搬送配管の断面積から混合ガスの流速を演算し、演算された混合ガスの流速が所定の閾値未満の場合に、追加不活性ガス供給手段から粉体搬送配管に追加して不活性ガスを供給する追加不活性ガスの流量を増大させることとした。これにより、粉体搬送配管内の混合ガス流速が所定の閾値以上となり、粉体搬送配管内で粉体燃料が沈降して搬送不良が生じることを抑制することができる。このように、混合ガス流速に基づいて判断することとしたので、粉体燃料の種類(例えば炭種)に応じて予め得た関係式へと制御を切り替える必要がなく、安定した粉体搬送を実現することができる。
さらに、本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置では、前記制御部は、前記粉体搬送配管中の混合ガスに対する粉体燃料の質量割合である充填率と前記粉体燃料の質量流量である粉体流量との関係を示した充填率演算データを記憶部に備え、前記粉体流量の設定値から該充填率演算データを用いて前記粉体流量から前記充填率を演算し、前記充填率を用いて随伴不活性ガス流量を演算し、前記ガス化炉の圧力の設定値から、複数の前記粉体搬送配管のうち前記ガス化炉に対して使用していない前記粉体搬送配管をシールするために必要な圧力を保有する不活性ガスの流量であるシール不活性ガス流量を演算して、前記粉体流量と前記随伴不活性ガス流量と前記追加不活性ガス流量、または前記粉体流量と前記随伴不活性ガス流量と前記追加不活性ガス流量と前記シール不活性ガス流量とにより、前記混合ガス流量を演算する。
制御部は、混合ガスに対する粉体燃料の質量割合である充填率と粉体燃料の質量流量である粉体流量との関係を示した充填率演算データを記憶部に備えている。この充填率演算データを用いて、設定された粉体流量から充填率を演算し、混合ガス中の随伴不活性ガス流量を演算する。また、粉体搬送配管の途中からはガス化炉に対して使用していない搬送管をシールするために必要な圧力を保有する不活性ガスであるシール不活性ガスを合流させている。シール不活性ガスは、供給系統の圧力に対する関係式から算出する。混合ガス流量は、設定された粉体流量と演算された随伴不活性ガス流量と、または更にシール不活性ガス流量を追加した加算値から得られる。このように、混合ガス流速を評価する位置毎で、粉体搬送配管に供給される粉体流量や不活性ガス流量を実際に計測することなく混合ガス流速を得ることができるので、複雑な制御が不要となる。
さらに、本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置では、前記粉体搬送配管内を流れる前記粉体燃料の質量流量である粉体流量を計測する粉体流量計測手段と、前記粉体搬送配管に供給される不活性ガス流量を計測する不活性ガス流量計測手段と、を備え、前記制御部は、前記粉体流量計測手段によって計測された前記粉体流量と、前記不活性ガス流量計測手段によって計測された前記不活性ガス流量とから混合ガス流量を演算する。
粉体流量計測手段によって粉体搬送配管内を流れる粉体流量が計測される。また、不活性ガス流量計測手段によって、粉体搬送配管に供給される不活性ガス流量が計測される。計測された粉体流量と、計測された不活性ガス流量とに基づいて、混合ガス流速を演算することとした。このように、計測された現在の状態量に基づいて混合ガス流速を得ることができるので、より安定した粉体搬送を実現することができる。
さらに、本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置では、前記粉体搬送配管に粉体燃料を供給する供給ホッパと、該供給ホッパ内に貯留された粉体燃料の重量を計測する粉体重量計測手段と、を備え、前記制御部は、前記粉体重量計測手段によって得られた粉体燃料の重量変化に基づいて、前記粉体搬送配管内を流れる粉体燃料の質量流量である粉体流量を推定する。
供給ホッパに貯留された粉体燃料の重量変化に基づいて、粉体搬送配管内を流れる粉体燃料の質量流量である粉体流量を推定することとした。これにより、粉体搬送配管に粉体流量を計測するセンサを不要とすることができる。例えば、粉体搬送配管が高温(例えば400℃以上)や密度が低い状態とされ、粉体流量を計測する流量計などのセンサを設置できない場合に好適である。
供給ホッパを複数設け、供給ホッパを切り換えて用いる場合には、切り換え前の供給ホッパの重量変化から得た粉体流量を現在の値として推定することとしても良い。
さらに、本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置では、前記制御部は、流路断面積が異なる前記粉体搬送配管ごとに、及び/又は、分岐された前記粉体搬送配管ごとに混合ガス流速を演算し、最も小さい混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる。
粉体搬送配管の流路断面積が異なっていたり、粉体搬送配管が分岐されていたりすると、混合ガス流速がそれぞれの場所で異なる。そこで、流路断面積が異なる粉体搬送配管ごとに、及び/又は、分岐された粉体搬送配管ごとに混合ガス流速を演算し、演算された混合ガス流速のうちで最も小さい混合ガス流速に基づいて追加不活性ガス流量を増大させることとした。
本開示の一態様に係るガス化炉設備は、上記のいずれかに記載の粉体燃料供給装置と、該粉体燃料供給装置から粉体燃料が供給される前記ガス化炉と、を備えている。
本開示の一態様に係るガス化複合発電設備は、ガス化炉設備と、前記ガス化炉設備で生成した生成ガスの少なくとも一部を燃焼させることで回転駆動するガスタービンと、前記ガスタービンから排出されたタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により回転駆動する蒸気タービンと、前記ガスタービンおよび前記蒸気タービンと回転連結された発電機と、を備えている。
本開示の一態様に係る粉体燃料供給装置の制御方法は、粉体燃料と該粉体燃料に随伴して搬送される随伴不活性ガスとが混合されたガスを含む混合ガスが搬送される粉体搬送配管と、前記粉体搬送配管の下流端に接続され、前記粉体燃料をガス化するガス化炉内に向けて混合ガスを供給するバーナと、前記粉体搬送配管に接続され、追加不活性ガスを追加供給する追加不活性ガス供給手段と、前記粉体搬送配管内を流れる混合ガス流量と混合ガス流速を演算する制御部と、を備えた粉体燃料供給装置の制御方法であって、前記混合ガス流量と前記粉体搬送配管の断面積から演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる。
粉体搬送配管内の混合ガス流速に基づいて追加不活性ガスの流量増加を判断することとしたので、粉体燃料の性状が変化しても安定的に粉体燃料を供給することができる。
本発明の第1実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備を示した概略構成図である。 図1のガス化炉設備を示した概略構成図である。 ガス化炉に微粉炭燃料を供給する系統を示した概略構成図である。 充填率と微粉炭燃料との関係である充填率関係式を示したグラフである。 ホッパへ供給される窒素の供給系統を示した概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係るチャー供給系統を示した概略構成図である。 充填率とチャーとの関係である充填率関係式を示したグラフである。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、ガス化炉設備14を適用した石炭ガス化複合発電設備10の概略構成が示されている。
石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)10は、空気を主とする酸化剤として用いており、ガス化炉設備14において、燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。そして、石炭ガス化複合発電設備10は、ガス化炉設備14で生成した生成ガスを、ガス精製設備16で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン17に供給して発電を行っている。すなわち、石炭ガス化複合発電設備10は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。ガス化炉設備14に供給する燃料としては、例えば、石炭等の炭素含有固体燃料が用いられる。
なお、本実施形態では、上側及び下側の表現を用いて説明した各構成要素の位置関係は、各々鉛直上方側、鉛直下方側を示すものである。
石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)10は、図1に示すように、給炭設備11と、ガス化炉設備14と、チャー回収設備15と、ガス精製設備16と、ガスタービン17と、蒸気タービン18と、発電機19と、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
給炭設備11は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が供給され、石炭を石炭ミル(図示略)などで粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭(粉体燃料)を製造する。給炭設備11で製造された微粉炭は、給炭ライン11a出口で後述する空気分離設備42にから供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備14へ向けて供給される。イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5体積%以下に制限されるものではない。
ガス化炉設備14は、給炭設備11で製造された微粉炭が供給されると共に、チャー回収設備15で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分:粉体燃料)が戻されて再利用を目的として供給されている。
また、ガス化炉設備14には、ガスタービン17(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン17で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉設備14に供給可能となっている。空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備14とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン43には、給炭設備11からの給炭ライン11aが接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備14に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備15からのチャー戻しライン46が接続されている。更に、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47及び圧縮空気供給ライン41を流通することで、ガス化炉設備14において酸化剤として利用される。
ガス化炉設備14は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉101(図2参照)を備えている。ガス化炉設備14は、内部に供給された石炭(微粉炭)およびチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。なお、ガス化炉設備14は、微粉炭に混入した異物(スラグ)を除去する異物除去設備48が設けられている。そして、このガス化炉設備14には、チャー回収設備15に向けて生成ガスを供給するガス生成ライン49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。この場合、図2に示すように、ガス生成ライン49にシンガスクーラ102(ガス冷却器)を設けることで、生成ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収設備15に供給してもよい。
チャー回収設備15は、集塵設備51と供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つまたは複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備14で生成された生成ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵設備51と供給ホッパ52との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ52を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製設備16は、チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製設備16は、生成ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン17に供給する。なお、チャーが分離された生成ガス中にはまだ硫黄分(HSなど)が含まれているため、このガス精製設備16では、アミン吸収液などによって硫黄分を除去回収して、有効利用する。
ガスタービン17は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を備えており、圧縮機61とタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されると共に、ガス精製設備16からの燃料ガス供給ライン66が接続され、また、タービン63に向かって延びる燃焼ガス供給ライン67が接続されている。また、ガスタービン17は、圧縮機61からガス化炉設備14に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。従って、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備16から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン63へ向けて供給する。そして、タービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
蒸気タービン18は、ガスタービン17の回転軸64に連結されるタービン69を備えており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17(タービン63)からの排ガスライン70が接続されており、排熱回収ボイラ20への給水とタービン63の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン18のタービン69との間に蒸気供給ライン71が設けられると共に蒸気回収ライン72が設けられ、蒸気回収ライン72に復水器73が設けられている。また、排熱回収ボイラ20で生成する蒸気には、ガス化炉101のシンガスクーラ102で生成ガスと熱交換して生成された蒸気を含んでもよい。従って、蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が回転駆動し、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
排熱回収ボイラ20の出口から煙突75までには、ガス浄化設備74が設けられている。
次に、石炭ガス化複合発電設備10の動作について説明する。
石炭ガス化複合発電設備10において、給炭設備11に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備11において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備11で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備14に供給される。また、後述するチャー回収設備15で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備14に供給される。更に、後述するガスタービン17から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備14に供給される。
ガス化炉設備14では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。そして、この生成ガスは、ガス化炉設備14からガス生成ライン49を通って排出され、チャー回収設備15に送られる。
このチャー回収設備15にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通ってガス化炉設備14に戻されてリサイクルされる。
チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備16にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製設備16から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン17は発電を行うことができる。
そして、排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17におけるタービン63から排出された排ガスと排熱回収ボイラ20への給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン18に供給する。蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69を回転駆動することで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン17と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動する構成に代えて、別の軸として複数の発電機を回転駆動する構成としても良い。
その後、ガス浄化設備74では、排熱回収ボイラ20から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排気ガスが煙突75から大気へ放出される。
次に、図1及び図2を参照して、上述した石炭ガス化複合発電設備10におけるガス化炉設備14について詳細に説明する。
図2に示すように、ガス化炉設備14は、ガス化炉101と、シンガスクーラ102と、を備えている。
ガス化炉101は、鉛直方向に延びて形成されており、鉛直方向の下方側に微粉炭及び酸素が供給され、部分燃焼させてガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通している。ガス化炉101は、圧力容器110と、圧力容器110の内部に設けられたガス化炉壁111とを有している。そして、ガス化炉101は、圧力容器110とガス化炉壁111との間の空間にアニュラス部115を形成している。また、ガス化炉101は、ガス化炉壁111の内部の空間において、鉛直方向の下方側(つまり、生成ガスの流通方向の上流側)から順に、コンバスタ部116、ディフューザ部117、リダクタ部118を形成している。
圧力容器110は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、上端部にガス排出口121が形成される一方、下端部(底部)にスラグホッパ122が形成されている。ガス化炉壁111は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、その壁面が圧力容器110の内面と対向して設けられている。本実施形態では圧力容器110は円筒形状で、ガス化炉壁111のディフューザ部117も円筒形状に形成されている。そして、ガス化炉壁111は、図示しない支持部材により圧力容器110内面に連結されている。
ガス化炉壁111は、圧力容器110の内部を内部空間154と外部空間156に分離する。ガス化炉壁111は、横断面形状がコンバスタ部116とリダクタ部118との間のディフューザ部117で変化する形状とされている。ガス化炉壁111は、鉛直上方側となるその上端部が、圧力容器110のガス排出口121に接続され、鉛直下方側となるその下端部が圧力容器110の底部と隙間を空けて設けられている。そして、圧力容器110の底部に形成されるスラグホッパ122には、貯留水が溜められており、ガス化炉壁111の下端部が貯留水に浸水することで、ガス化炉壁111の内外を封止している。ガス化炉壁111には、バーナ126,127が挿入され、内部空間154にシンガスクーラ102が配置されている。ガス化炉壁111の構造については後述する。
アニュラス部115は、圧力容器110の内側とガス化炉壁111の外側に形成された空間、つまり外部空間156であり、空気分離設備42で分離された不活性ガスである窒素が、図示しない窒素供給ラインを通って供給される。このため、アニュラス部115は、窒素が充満する空間となる。なお、このアニュラス部115の鉛直方向の上部付近には、ガス化炉101内を均圧にするための図示しない炉内均圧管が設けられている。炉内均圧管は、ガス化炉壁111の内外を連通して設けられ、ガス化炉壁111の内部(コンバスタ部116、ディフューザ部117及びリダクタ部118)と外部(アニュラス部115)との圧力差を所定圧力以内となるよう略均圧にしている。
コンバスタ部116は、微粉炭及びチャーと空気とを一部燃焼させる空間となっており、コンバスタ部116におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ126からなる燃焼装置が配置されている。コンバスタ部116で微粉炭及びチャーの一部を燃焼した高温の燃焼ガスは、ディフューザ部117を通過してリダクタ部118に流入する。
リダクタ部118は、ガス化反応に必要な高温状態に維持されコンバスタ部116からの燃焼ガスに微粉炭を供給し部分燃焼させて、微粉炭を揮発分(一酸化炭素、水素、低級炭化水素等)へと分解してガス化されて生成ガスを生成する空間となっており、リダクタ部118におけるガス化炉壁111には、複数のバーナ127からなる燃焼装置が配置されている。
シンガスクーラ102は、ガス化炉壁111の内部に設けられると共に、リダクタ部118のバーナ127の鉛直方向の上方側に設けられている。シンガスクーラ102は熱交換器であり、ガス化炉壁111の鉛直方向の下方側(生成ガスの流通方向の上流側)から順に、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134が配置されている。これらのシンガスクーラ102は、リダクタ部118において生成された生成ガスと熱交換を行うことで、生成ガスを冷却する。また、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134は、図に記載されたその数量を限定するものではない。
上述のガス化炉設備14は、以下のように動作する。
ガス化炉設備14のガス化炉101において、リダクタ部118のバーナ127により窒素と微粉炭が投入されて点火されると共に、コンバスタ部116のバーナ126により微粉炭及びチャーと圧縮空気(酸素)が投入されて点火される。すると、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温燃焼ガスが発生する。また、コンバスタ部116では、微粉炭とチャーの燃焼により高温ガス中で溶融スラグが生成され、この溶融スラグがガス化炉壁111へ付着すると共に、炉底へ落下し、最終的にスラグホッパ122内の貯水へ排出される。そして、コンバスタ部116で発生した高温燃焼ガスは、ディフューザ部117を通ってリダクタ部118に上昇する。このリダクタ部118では、ガス化反応に必要な高温状態に維持されて、微粉炭が高温燃焼ガスと混合し、高温の還元雰囲気において微粉炭を部分燃焼させてガス化反応が行われ、生成ガスが生成される。ガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通する。
[微粉炭供給系統]
次に、複数設けられたバーナ126,127(図2参照)のうち微粉炭(粉体)が供給される微粉炭バーナに対して、微粉炭が貯留された微粉炭供給ホッパから微粉炭と窒素(不活性ガス)の混合ガスを供給する微粉炭供給系統(粉体燃料供給装置)について説明する。
図3には、微粉炭供給系統1Aの概略構成が示されている。微粉炭供給系統1Aは、微粉炭供給ホッパ80(以下、単に「ホッパ80」という。)からガス化炉設備14に対して微粉炭を供給するように設けられている。ホッパ80は、複数(例えば、図1では3つ)設けられている。各ホッパ80は、使用時に1つずつ微粉炭が排出するよう切り替えられるようになっている。したがって、1つのホッパ80が微粉炭を排出中の場合は、他のホッパ80は排出に対して待機状態となる。ホッパ80には、上部圧力調整窒素系統81と、下部圧力調整窒素系統82と、流動化窒素系統83とが接続されている。
上部圧力調整窒素系統81は、ホッパ80の上部から窒素を供給するようになっており、ホッパ80の排出中においてガス化炉設備14の圧力容器110(図2参照)内の圧力との差圧を一定に保つためのものである。上部圧力調整窒素系統81の窒素流量は、制御部30によって制御される。
下部圧力調整窒素系統82は、微粉炭をホッパ80の底部にある払出し口へ送り出すための圧力をホッパ80内に付与するものである。下部圧力調整窒素系統82の窒素流量は、制御部30によって制御される。
流動化窒素系統83は、搬送管84の入口周りの微粉炭を流動化するものである。流動化窒素系統83の窒素流量は、制御部30によって制御される。
上部圧力調整窒素系統81と下部圧力調整窒素系統82と流動化窒素系統83とを加算して窒素比重で換算したものが、ホッパへ投入される窒素流量となる。後述する随伴窒素体積流量は、上記のホッパへ投入される窒素流量からホッパの圧力保持に使われる窒素流量を引いた窒素流量を窒素比重で換算したものである。
各ホッパ80には、搬送管(粉体搬送配管)84が接続されている。各搬送管84には、合流器86の手前の上流側で搬送管シール窒素系統85が接続されている。搬送管シール窒素系統85は、使用していないホッパ80に対応する搬送管84内の圧力を所定値以上に加圧するものである。これにより、使用していないホッパ80が大気に解放されていてもガス化炉設備14側に対してシールが行われるようになっている。
各搬送管84の下流端は、合流器86に接続されて合流するようになっている。合流器86は、合流搬送管87を介して分配器88に接続されている。分配器88には、複数(例えば、図3では2つ)の分配配管(粉体搬送配管)89が並列に接続されている。
各分配配管89には、上流側から順に、希釈窒素系統(追加不活性ガス供給手段)90、流量計(粉体流量計測手段)91及びγ線密度計(粉体流量計測手段)92、微粉炭流量調整弁93が設けられている。γ線密度計92は、混合ガス中の微粉炭の密度を計測できるものであればよく、γ線に限定するものではない。
希釈窒素系統90は、分配配管89内に追加的に希釈用の窒素である希釈窒素を供給して、微粉炭と窒素との混合ガスの管内流速を調整するものである。希釈窒素系統90の希釈窒素を合計した希釈窒素流量(追加不活性ガス流量)は、混合ガスの管内流速が所定の閾値以上となるように設定される。管内流速の閾値は、例えば、1.5m/s以上8m/s以下の範囲から設定され、希釈窒素流量で調整される。希釈窒素系統90の希釈窒素流量は、制御部30によって制御される。管内流速が、1.5m/s未満では微粉炭が配管内に沈降して搬送が不安定になり好ましくない。また管内流速が、8m/sを超えると全体流速が速くなり過ぎて希釈窒素系統90の圧力損失の増加や配管摩耗の促進などが発生して好ましくない。
流量計91は、混合ガスの体積流量を計測する。流量計91の計測出力は、制御部30へと送信される。γ線密度計92は、混合ガス中の微粉炭の密度を計測する。γ線密度計92の計測出力は、制御部30へと送信される。流量計91で得られた体積流量と、γ線密度計92で得られた密度とによって、混合ガスの質量流量を制御部30にて演算することができる。
微粉炭流量調整弁93は、制御部30によって開度制御され、分配配管89内を流れる混合ガスの流量を調整する。
各分配配管89の下流端は、それぞれ、バーナ分配器94に接続されている。バーナ分配器94には、複数(例えば、図3では4つ)の分岐管(粉体搬送配管)95が並列に接続されている。各分岐管95には、γ線密度計96が設けられている。各分岐管95の下流には、バーナ126,127(図2参照)が接続され、ガス化炉設備14のガス化炉壁111(図2参照)内へ混合ガスが導かれるようになっている。γ線密度計96は、混合ガス中の微粉炭の密度を計測できるものであればよく、γ線に限定するものではない。
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
[混合ガス流速の演算]
次に、上記構成の微粉炭供給系統1Aの配管内を流れる混合ガスの流速の演算について説明する。本実施形態では、混合ガス流速を直接計測するのではなく、所定の設定値を用いて演算する。
混合ガス流速は、流路断面積が異なる配管ごとに、及び/又は、分岐された配管ごとに演算される。例えば、図3に示すように、搬送管84の第1位置M1、分配配管89の微粉炭流量調整弁93の下流側の第2位置M2、分岐管95のγ線密度計96の下流側の第3位置M3における混合ガス流速を演算する。
微粉炭流量(固体の体積流量)は、制御部30に与えられた微粉炭流量の設定値(質量流量)を微粉炭真比重で除算することによって得られる。ここで、微粉炭真比重は、微粉炭かさ比重とは異なり、微粉炭自体(固体)の比重である。
微粉炭に伴って流れる随伴用の窒素である随伴窒素体積流量は、ホッパ80の上部圧力調整窒素系統81と下部圧力調整窒素系統82と流動化窒素系統83とを加算した窒素流量からホッパの圧力保持に使用される窒素流量を引いた随伴窒素流量(随伴不活性ガス流量)を窒素比重で換算したものとなる。随伴窒素流量は、微粉炭流量を用いて制御部30により設定する。随伴窒素流量の設定は、以下に示す充填率を用いる場合と、後述するよう計測値から算出して設定する場合がある。
随伴窒素体積流量は、混合ガスに対する微粉炭の質量割合である充填率と微粉炭流量との関係を示した充填率関係式(充填率演算データ)から得られる。図4には、充填率関係式が示されている。この充填率関係式は、制御部30の記憶部31に格納されている。同図において、横軸は微粉炭流量比、縦軸は充填率である。微粉炭流量比は、基準となる微粉炭流量で除算して無次元化したものである。本発明者等は、鋭意検討した結果、微粉炭流量(または微粉炭流量より算出した微粉炭流量比)と充填率との間には一定の関係があることを見出した。この充填率関係式を得ておけば、微粉炭流量より算出した微粉炭流量比から充填率が得られ、その結果、管内を流れる窒素の割合から随伴窒素体積流量を得ることができる。
使用していないホッパ80の搬送管84に供給されるシール窒素流量は、制御部30に与えられたガス化炉圧力の設定値を用いて得ることができる。例えば、ガス化炉圧力に応じてシールに必要な圧力が決まるので、ガス化炉圧力に対する関数を設定して制御部30の記憶部31に格納しておき、この関数に従って制御部30に与えられたガス化炉圧力の設定値からシール用窒素の流量であるシール窒素流量(シール不活性ガス流量)を演算する。
上述のように得られた微粉炭流量(固体の体積流量)と随伴窒素体積流量を加算することで、搬送管84の管内を流れる混合ガスの体積流量が得られ、例えば位置M1における配管の流路断面積で除算することによって、位置M1における混合ガス流速が得られる。さらにこの混合ガスの体積流量(微粉炭流量(固体の体積流量)と随伴窒素流量)とシール窒素流量と希釈窒素流量を加算することによって、合流器86より下流側での分配配管89を合計した管内を流れる混合ガスの体積流量が得られる。この混合ガスの体積流量を、各配管の流路断面積で除算することによって混合ガス流速が得られ、例えば各位置M2,M3における混合ガス流速が得られる。
[希釈窒素流量の制御]
上述のように例えば各位置M1,M2,M3における混合ガス流速が得られたら、制御部30は、例えば各位置M1,M2,M3などの予め選定した位置の中で最も小さい最小混合ガス流速を選択し、この最小混合ガス流速が所定の閾値(本実施形態では例えば、1.5m/s以上8m/s以下の範囲より選定)よりも大きいか否かを判断する。最小混合ガス流速が所定の閾値以上の場合は、希釈窒素系統90から供給される希釈窒素流量は変化させずに一定流量とする。最小混合ガス流速が所定の閾値未満となった場合は、希釈窒素流量を所定量増大させ、閾値を超えたら希釈窒素流量を維持する。また、閾値より所定量を加えた上限値を設けて、上限値よりも大きい場合には(例えば、混合ガス流速が8m/sを超える場合)希釈窒素流量を減少させても良い。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
制御部30にて演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、希釈窒素系統90から分配配管89に供給する希釈窒素流量を増大させることとした。これにより、混合ガス流速が所定の閾値以上となり、配管内で微粉炭が沈降して搬送不良が生じることを抑制することができる。このように、混合ガス流速に基づいて判断することとしたので、微粉炭の炭種に応じて制御を切り替える必要がなく、安定した微粉炭搬送(粉体搬送)を実現することができる。
制御部30は、混合ガスに対する微粉炭の質量割合である充填率と微粉炭流量との関係を示した充填率関係式を制御部30の記憶部31に備えている。この充填率関係式を用いて、微粉炭流量より算出した微粉炭流量比から充填率を演算し、混合ガス中の随伴窒素流量を演算する。また、ガス化炉圧力に対するシール窒素流量との関係を示す関数を設定して制御部30の記憶部31に備えている。この関数に従って制御部30に与えられたガス化炉圧力の設定値からシール窒素流量を演算する。そして、随伴窒素流量と微粉炭流量(設定値)とシール窒素流量と希釈窒素流量の加算値から混合ガス流速を得る。このように、混合ガス流速を評価する位置毎で、微粉炭流量や窒素流量を計測することなく混合ガス流速を得ることができ、複雑な制御が不要となる。
配管の流路断面積が異なっていたり、配管が分岐されていたりすると、混合ガス流速がそれぞれの場所で異なる。そこで、流路断面積が異なる配管ごとに、及び/又は、分岐された配管ごとに混合ガス流速を演算し、最も小さい混合ガス流速に基づいて希釈窒素流量を増大させて、混合ガス流速を所定の閾値以上とすることとしたので、微粉炭が配管内に沈降して搬送が不安定になることがなく、微粉炭燃料(粉体燃料)の性状が変化しても安定的に微粉炭燃料を供給することができる。
[第1実施形態の変形例]
なお、微粉炭に伴って流れる随伴窒素流量を設定するための充填率の算出にあたり、前述の微粉炭流量比と充填率との間に設定された充填率の関係式を用いずに、充填率を計測値から算出して設定する。すなわち計測した値から充填率を算出し、混合ガス流速を演算するようにしてもよい。
本変形例での算出例を次に示す。図5には、図3に示したホッパ80に供給される窒素系統が示されている。上部圧力調整窒素系統81と下部圧力調整窒素系統82と流動化窒素系統83の合計窒素流量としてホッパ投入窒素流量(計測値)Wu(kg/h)の窒素がホッパ80に供給される。ホッパ投入窒素流量(計測値)Wuは、上部圧力調整窒素系統81に設けられた流量計(不活性ガス流量計測手段)81aと、下部圧力調整窒素系統82に設けられた流量計(不活性ガス流量計測手段)82aにて計測された流量、及び流動化窒素系統83に設けられた流量計(不活性ガス流量計測手段)83aにて計測された流量から合計して得ることができる。
搬送管シール窒素系統85から搬送管シール窒素流量Ws(kg/h)の窒素が搬送管84に供給される。搬送管シール窒素流量Wsは、抵抗体32前後の圧力からの計算値にて算出することができる。
ホッパ80から微粉炭を搬送している搬送管84とホッパ80との接続部分には、搬送管シール窒素流量Wsは流れない。つまり、搬送管シール窒素系統85との接続位置は、合流器86(図3参照)の上流側の手前にあり、搬送管84と搬送管シール窒素系統85との接続位置までは、搬送管シール窒素は供給されていない状態での充填率を用いた搬送管内窒素流量Wtを算出する。したがって、以下では、搬送管シール窒素流量Wsを含まない充填率で算出する。
搬送管84内を流れる搬送管内窒素流量Wt及び充填率の算出において、微粉炭内に含まれる微粉炭粒子内窒素流量Wg(kg/h)を考慮して算出を行う。したがって、搬送管内窒素流量Wtには、微粉炭粒子内窒素流量Wgが加えられる。微粉炭粒子内窒素流量Wgは、以下の式で表される。
Wg=Wp/(γt-γp)×γn
ここで、Wpは微粉炭流量(計測値)、γtは微粉炭真比重、γpは微粉炭かさ比重、γnは窒素密度である。微粉炭流量(計測値)Wpは、図3に示した流量計91及びγ線密度計92から得ることができる。
γn(窒素密度)は、下式の通りである。
γn=1.25×(P+0.101325)/0.101325×273/(T+273)
ここで、P(MPa)はホッパ80内の圧力、T(℃)はホッパ80内の温度である。
Wgを表した上式のWp/(γt-γp)の項が、微粉炭粒子内空間体積に相当する。
搬送中にホッパ80に投入されるホッパ投入窒素流量Wuのうち、図5の矢印A1で示したように、微粉炭がホッパ80内で所定量消費されると、この消費量に対応する体積流量に相当する窒素がホッパ80内で置換されることになる。この置換量であるホッパ内窒素置換流量Wcがホッパ投入窒素流量Wuから差し引かれる。ホッパ内窒素置換流量Wcは、以下の式で表される。
Wc=(Wp/γt)×γn
本変形例での算出例によれば、以上の前提の下で、搬送管内窒素流量Wtを表すと、以下の通りとなる。
Wt=Wu-Wc+Wg (kg/h)
したがって、本変形例での算出例による搬送管内の充填率は、搬送管内窒素流量Wtを用いて、以下の式で表される。
〔充填率〕=(Wp/γt)/(Wp/γt+Wt/γn)
固気比は、Wp/Wtで表され、体積比は、(Wp/γt)/(Wt/γn)で表される。
微粉炭体積流量(固体の体積流量、Wp/γt)と搬送管内窒素体積流量(不活性ガスの体積流量、Wt/γn)とを加算することで、搬送管84の管内を流れる混合ガスの体積流量が得られ、例えば位置M1における配管の流路断面積で除算することによって、位置M1における混合ガス流速が得られる。すなわち、混合ガス流速は、微粉炭流量(計測値)Wpと充填率とを用いて得ることができる。
本変形例によれば、以下の作用効果を奏する。
流量計91及びγ線密度計92を用いて得られた微粉炭流量(計測値)Wpと、流量計81a,82a,83aによって得られたホッパ80内に供給される窒素流量(計測値)及びホッパ80の圧力変化から算出されるホッパ内窒素置換流量Wcとから、搬送管84を流れる搬送管内窒素流量Wtを得て、これらから得られる各体積流量を加算した混合ガスの体積流量を演算することができる。搬送管84の管内を流れる混合ガスの体積流量が得られたので、例えば位置M1における配管の流路断面積で除算することによって、位置M1における混合ガス流速を得ることとした。このように、計測された現在の状態量に基づいて混合ガス流速を得ることができるので、より安定した粉体搬送を実現することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、微粉炭燃料(粉体燃料)の性状の変化に伴いチャーの性状が変化して、安定的にチャーを供給するものであり、微粉炭が流れる微粉炭供給系統について説明した第1実施形態に対して、チャーが流れるチャー供給系統に関するものである。また、第1実施形態の微粉炭供給系統1Aの分配配管89(図3)に設けられた流量計91及びγ線密度計92が設けられていないので、チャー流量を得る方法が異なる。しかし、同じ石炭ガス化複合発電設備10に用いられ、粉体を搬送するという点で共通するので、共通する部分については説明を省略する。
図6には、複数設けられたバーナ127(図2参照)のうちチャーが供給されるチャーバーナへ、チャーが貯留されたチャー供給ホッパ80’からチャーを供給するチャー供給系統(粉体燃料供給装置)1Bが示されている。
チャー供給系統1Bは、チャー供給ホッパ80’(以下、単に「ホッパ80’」という。)からガス化炉設備14に対してチャーを供給するように設けられている。ホッパ80’は、複数(例えば、図6では3つ)設けられている。各ホッパ80’は、使用時に1つずつチャーが排出するよう切り換えられるようになっている。したがって、1つのホッパ80’がチャーを排出中の場合は、他のホッパ80’は排出に対して待機状態となる。ホッパ80’には、上部圧力調整窒素系統81’と、下部圧力調整窒素系統82’と、流動化窒素系統83’とが接続されている。
上部圧力調整窒素系統81’は、ホッパ80’の上部から窒素を供給するようになっており、ホッパ80’の使用中においてガス化炉設備14の圧力容器110(図2参照)内の圧力との差圧を一定に保つためのものである。上部圧力調整窒素系統81’の窒素流量は、制御部30によって制御される。
下部圧力調整窒素系統82’は、チャーを送出するための圧力をホッパ80’内に付与するものである。下部圧力調整窒素系統82’の窒素流量は、制御部30によって制御される。
流動化窒素系統83’は、搬送管84’の入口周りのチャーを流動化するものである。流動化窒素系統83’の窒素流量は、制御部30によって制御される。
上部圧力調整窒素系統81’と下部圧力調整窒素系統82’と流動化窒素系統83’とを加算した窒素流量からホッパの圧力保持に使用される窒素流量を引いた随伴窒素流量(随伴不活性ガス流量)を窒素比重で換算したものが、後述する随伴窒素体積流量となる。
各ホッパ80’には、搬送管(粉体搬送配管)84’が接続されている。各搬送管84’には、合流器86’の手前の上流側で搬送管シール窒素系統85’が接続されている。搬送管シール窒素系統85’は、使用していないホッパ80’に対応する搬送管84’内の圧力を所定値以上に加圧するものである。これにより、使用していないホッパ80’が大気に解放されていてもガス化炉設備14側に対してシールが行われるようになっている。
各搬送管84’の下流端は、合流器86’に接続されて合流するようになっている。合流器86’の下流側には、合流配管(粉体搬送配管)89’が接続されている。
合流配管89’には、上流側から順に、希釈窒素系統(追加不活性ガス供給手段)90’、チャー流量調整弁93’が設けられている。なお、合流配管89’には、第1実施形態の微粉炭供給系統1Aの分配配管89(図3)に設けられた流量計91及びγ線密度計92が設けられていない。これは、微粉炭供給系統1Aと異なり、チャー供給系統1Bは、高温(例えば400℃程度)のチャーが流れて高温となるため、流量計を設けるのが困難だからである。
希釈窒素系統90’は、合流配管89’内に追加的に希釈窒素を供給して、チャーと窒素との混合ガスの管内流速を調整するものである。希釈窒素系統90’の希釈窒素を合計した希釈窒素流量は、混合ガスの管内流速が所定の閾値以上となるように設定される。管内流速の閾値は、例えば、1.5m/s以上8m/s以下の範囲から設定され、希釈窒素流量で調整される。希釈窒素系統90’の希釈窒素流量は、制御部30によって制御される。管内流速が、1.5m/s未満ではチャーが合流配管89’内に沈降して搬送が不安定になり好ましくない。また管内流速が、8m/sを超えると全体流速が速くなり過ぎて希釈窒素系統90’圧力損失の増加や配管摩耗の促進などが発生して好ましくない。
チャー流量調整弁93’は制御部30によって開度制御され、合流配管89’内を流れる混合ガスの流量を調整する。
合流配管89’の下流端は、バーナ分配器94’に接続されている。バーナ分配器94’には、複数(例えば、図6では4つ)の分岐管(粉体搬送配管)95’が並列に接続されている。各分岐管95’の下流側には、バーナ127(図2参照)が接続され、ガス化炉設備14のガス化炉壁111(図2参照)内へ混合ガスが導かれるようになっている。
[混合ガス流速の演算]
次に、上記構成のチャー供給系統1Bの配管内を流れる混合ガスの流速の演算について説明する。混合ガス流速の演算は、基本的に第1実施形態と同様であるが、合流配管89’にチャー流量(粉体流量)を計測する流量計が設けられていないので、チャー流量を得る方法が異なる。チャー流量は、以下のように得る。
各ホッパ80’には、重量計(粉体流量計測手段)が設けられている。この流量の時間変化を計測することによって、ホッパ80’から供給されたチャーの質量流量を得ることができる。より具体的には、使用するホッパ80’の使用開始時と使用終了後との重量差をホッパの使用時間で除算することによってチャー流量(質量流量)を得ることができる。
チャー流量=(使用開始時重量-使用終了時重量)/(使用時間)
直前に使用したホッパ80’のチャー流量を、現在使用しているホッパ80’のチャー流量に同一もしくは近似と推定して用いる。このように直前に使用したホッパ80’のチャー流量を用いても、チャー流量は、負荷に応じて流量が変動する微粉炭流量に比べて緩やかで変化量が少ないので、実際と大きく異なることはない。
チャー流量(固体の体積流量)は、上述のように得られたチャー流量(質量流量)をチャー真比重で除算することによって得られる。ここで、チャー真比重は、チャーかさ比重とは異なり、チャー自体(固体)の比重である。
混合ガス流速は、流路断面積が異なる配管ごとに、及び/又は、分岐された配管ごとに演算される。例えば、図6に示すように、搬送管84’の第1位置M1’、合流配管89’のチャー流量調整弁93’の下流側の第2位置M2’、分岐管95’の第3位置M3’における混合ガス流速を演算する。
チャーに伴って流れる随伴窒素体積流量は、混合ガスに対するチャーの質量割合である充填率とチャー流量との関係を示した充填率関係式(充填率演算データ)から得られる。図7には、充填率関係式が示されている。この充填率関係式は、制御部30の記憶部31に格納されている。同図において、横軸はチャー流量比、縦軸は充填率である。チャー流量比は、基準となるチャー流量で除算して無次元化したものである。本発明者等は、鋭意検討した結果、チャー流量(またはチャー流量より算出したチャー流量比)と充填率との間には一定の関係があることを見出した。この充填率関係式を得ておけば、チャー流量より算出したチャー流量比から充填率が得られ、その結果、管内を流れる窒素の割合から随伴窒素体積流量を得ることができる。
使用していないホッパ80’の搬送管84’に供給されるシール窒素流量は、制御部に与えられたガス化炉圧力の設定値を用いて得ることができる。例えば、ガス化炉圧力に応じてシールに必要な圧力が決まるので、ガス化炉圧力に対する関数を設定しておき、この関数に従ってシール窒素流量を演算する。
上述のように得られたチャー流量(固体の体積流量)と随伴窒素体積流量を加算することで、搬送管84’の管内を流れる混合ガスの体積流量が得られ、例えば位置M1’における配管の流路断面積で除算することによって、位置M1’における混合ガス流速が得られる。さらにこの混合ガスの体積流量(チャー流量(固体の体積流量)と随伴窒素体積流量)とシール窒素流量と希釈窒素流量を加算することによって、合流器86’より下流側の希釈窒素系統90’の合流点以降での合流配管89’を合計した管内を流れる混合ガスの体積流量が得られる。この混合ガスの体積流量を、各配管の流路断面積で除算することによって各位置M2’,M3’における混合ガス流速が得られる。
[希釈窒素流量の制御]
上述のように例えば各位置M1’,M2’,M3’における混合ガス流速が得られたら、制御部は、例えば各位置M1’,M2’,M3’などの予め選定した位置の中で最も小さい最小混合ガス流速を選択し、この最小混合ガス流速が所定の閾値(本実施形態では例えば、1.5m/s以上8m/s以下の範囲より選定)よりも大きいか否かを判断する。最小混合ガス流速が所定の閾値以上の場合は、希釈窒素系統90’から供給される希釈窒素流量は変化させずに一定流量とする。最小混合ガス流速が所定の閾値未満となった場合は、希釈窒素流量を所定量増大させ、閾値を超えたら希釈窒素流量を維持する。また、閾値より所定量を加えた上限値を設けて、上限値よりも大きい場合には(例えば、混合ガス流速が8m/sを超える場合)希釈窒素流量を減少させても良い。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
制御部にて演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、希釈窒素系統90’から合流配管89’に供給する希釈窒素流量を増大させることとした。これにより、混合ガス流速が所定の閾値以上となり、配管内でチャーが沈降して搬送不良が生じることを抑制することができる。このように、混合ガス流速に基づいて判断することとしたので、微粉炭の炭種に応じて制御を切り替える必要がなく、安定したチャー搬送(粉体搬送)を実現することができる。
制御部は、混合ガスに対するチャーの質量割合である充填率とチャー流量との関係を示した充填率関係式を制御部の記憶部に備えている。この充填率関係式を用いて、チャー流量より算出したチャー流量比から充填率を演算し、混合ガス中の随伴窒素流量を演算する。また、ガス化炉圧力に対するシール窒素流量との関係を示す関数を設定して制御部の記憶部に備えている。この関数に従って制御部に与えられたガス化炉圧力の設定値からシール窒素流量を演算する。そして、随伴窒素流量とチャー流量とシール窒素流量と希釈窒素流量の加算値から混合ガス流速を得る。このように、混合ガス流速を評価する位置毎で、チャー流量や窒素流量を計測することなく混合ガス流速を得ることができ、複雑な制御が不要となる。
配管の流路断面積が異なっていたり、配管が分岐されていたりすると、混合ガス流速がそれぞれの場所で異なる。そこで、流路断面積が異なる配管ごとに、及び/又は、分岐された配管ごとに混合ガス流速を演算し、最も小さい混合ガス流速に基づいて希釈窒素流量を増大させて、混合ガス流速を所定の閾値以上とすることとしたので、チャーが配管内に沈降して搬送が不安定になることがなく、微粉炭燃料(粉体燃料)の性状の変化に伴いチャーの性状が変化しても安定的にチャーを供給することができる。
ホッパ80’に貯留されたチャーの重量変化に基づいて、チャーの質量流量を推定することとした。これにより、チャー流量を計測する流量計などのセンサを不要とすることができる。
なお、図5を用いて説明した第1実施形態の変形例のように、充填率関係式を用いずに、計測した窒素流量から混合ガス流速を演算するようにしてもよい。
上述した各実施形態では、粉体燃料として微粉炭やチャーを例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、石炭は高品位炭や低品位炭など他の炭素含有固体燃料であっても適用可能であり、また、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを粉砕した他の粉体燃料に対しても適用することができる。
1A 微粉炭供給系統(粉体燃料供給装置)
1B チャー供給系統(粉体燃料供給装置)
10 石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)
11 給炭設備
11a 給炭ライン
14 ガス化炉設備
15 チャー回収設備
16 ガス精製設備
17 ガスタービン
18 蒸気タービン
19 発電機
20 排熱回収ボイラ
30 制御部
31 記憶部
32 抵抗体
41 圧縮空気供給ライン
42 空気分離設備
43 第1窒素供給ライン
45 第2窒素供給ライン
46 チャー戻しライン
47 酸素供給ライン
49 ガス生成ライン
51 集塵設備
52 供給ホッパ
53 ガス排出ライン
61 圧縮機
62 燃焼器
63 タービン
64 回転軸
65 圧縮空気供給ライン
66 燃料ガス供給ライン
67 燃焼ガス供給ライン
68 昇圧機
69 タービン
70 排ガスライン
71 蒸気供給ライン
72 蒸気回収ライン
74 ガス浄化設備
75 煙突
80 微粉炭供給ホッパ
80’ チャー供給ホッパ
81,81’ 上部圧力調整窒素系統
81a 流量計(不活性ガス流量計測手段)
82,82’ 下部圧力調整窒素系統
82a 流量計(不活性ガス流量計測手段)
83,83’ 流動化窒素系統
83a 流量計(不活性ガス流量計測手段)
84,84’ 搬送管(粉体搬送配管)
85,85’ 搬送管シール窒素系統
86,86’ 合流器
87 合流搬送管
88 分配器
89 分配配管(粉体搬送配管)
89’ 合流配管(粉体搬送配管)
90,90’ 希釈窒素系統(追加不活性ガス供給手段)
91 流量計(粉体流量計測手段)
92 γ線密度計(粉体流量計測手段)
93 微粉炭流量調整弁
93’ チャー流量調整弁
94,94’ バーナ分配器
95,95’ 分岐管(粉体搬送配管)
96 γ線密度計
101 ガス化炉
102 シンガスクーラ
110 圧力容器
111 ガス化炉壁
115 アニュラス部
116 コンバスタ部
117 ディフューザ部
118 リダクタ部
121 ガス排出口
122 スラグホッパ
126 バーナ
127 バーナ
131 蒸発器
132 過熱器
134 節炭器
154 内部空間
156 外部空間

Claims (8)

  1. 粉体燃料と該粉体燃料に随伴して搬送される随伴不活性ガスとが混合されたガスを含む混合ガスが搬送される粉体搬送配管と、
    前記粉体搬送配管の下流端に接続され、前記粉体燃料をガス化するガス化炉内に向けて混合ガスを供給するバーナと、
    前記粉体搬送配管に接続され、追加不活性ガスを追加供給する追加不活性ガス供給手段と、
    前記粉体搬送配管内を流れる混合ガス流量と混合ガス流速を演算する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記混合ガス流量と前記粉体搬送配管の断面積から演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる粉体燃料供給装置。
  2. 前記制御部は、前記粉体搬送配管中の混合ガスに対する粉体燃料の質量割合である充填率と前記粉体燃料の質量流量である粉体流量との関係を示した充填率演算データを記憶部に備え、
    前記粉体流量の設定値から該充填率演算データを用いて前記粉体流量から前記充填率を演算し、前記充填率を用いて随伴不活性ガス流量を演算し、前記ガス化炉の圧力の設定値から、複数の前記粉体搬送配管のうち前記ガス化炉に対して使用していない前記粉体搬送配管をシールするために必要な圧力を保有する不活性ガスの流量であるシール不活性ガス流量を演算して、
    前記粉体流量と前記随伴不活性ガス流量と前記追加不活性ガス流量、または前記粉体流量と前記随伴不活性ガス流量と前記追加不活性ガス流量と前記シール不活性ガス流量とにより、前記混合ガス流量を演算する請求項1に記載の粉体燃料供給装置。
  3. 前記粉体搬送配管内を流れる前記粉体燃料の質量流量である粉体流量を計測する粉体流量計測手段と、
    前記粉体搬送配管に供給される不活性ガス流量を計測する不活性ガス流量計測手段と、
    を備え、
    前記制御部は、前記粉体流量計測手段によって計測された前記粉体流量と、前記不活性ガス流量計測手段によって計測された前記不活性ガス流量とから混合ガス流量を演算する請求項1に記載の粉体燃料供給装置。
  4. 前記粉体搬送配管に粉体燃料を供給する供給ホッパと、
    該供給ホッパ内に貯留された粉体燃料の重量を計測する粉体重量計測手段と、
    を備え、
    前記制御部は、前記粉体重量計測手段によって得られた粉体燃料の重量変化に基づいて、前記粉体搬送配管内を流れる粉体燃料の質量流量である粉体流量を推定する請求項1に記載の粉体燃料供給装置。
  5. 前記制御部は、流路断面積が異なる前記粉体搬送配管ごとに、及び/又は、分岐された前記粉体搬送配管ごとに混合ガス流速を演算し、最も小さい混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる請求項1から4のいずれかに記載の粉体燃料供給装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の粉体燃料供給装置と、
    該粉体燃料供給装置から粉体燃料が供給される前記ガス化炉と、
    を備えているガス化炉設備。
  7. 請求項6に記載のガス化炉設備と、
    前記ガス化炉設備で生成した生成ガスの少なくとも一部を燃焼させることで回転駆動するガスタービンと、
    前記ガスタービンから排出されたタービン排ガスを導入する排熱回収ボイラで生成した蒸気により回転駆動する蒸気タービンと、
    前記ガスタービンおよび前記蒸気タービンと回転連結された発電機と、
    を備えているガス化複合発電設備。
  8. 粉体燃料と該粉体燃料に随伴して搬送される随伴不活性ガスとが混合されたガスを含む混合ガスが搬送される粉体搬送配管と、
    前記粉体搬送配管の下流端に接続され、前記粉体燃料をガス化するガス化炉内に向けて混合ガスを供給するバーナと、
    前記粉体搬送配管に接続され、追加不活性ガスを追加供給する追加不活性ガス供給手段と、
    前記粉体搬送配管内を流れる混合ガス流量と混合ガス流速を演算する制御部と、
    を備えた粉体燃料供給装置の制御方法であって、
    前記混合ガス流量と前記粉体搬送配管の断面積から演算された混合ガス流速が所定の閾値未満の場合に、前記追加不活性ガス供給手段から供給される追加不活性ガス流量を増大させる粉体燃料供給装置の制御方法。
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