JP6214144B2 - 電池用電極の製造装置 - Google Patents
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Description
金属空気電池を二次電池として用いると充電時に電池内部において金属電極から空気極に向けて樹枝状のデンドライトが生成し短絡の原因となる場合がある。このため、金属空気電池を一次電池として用い、副生成物である金属酸化物などを還元処理することにより、電極活物質である金属を製造し金属空気電池に供給するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、析出面に凹凸を有する電析膜を有する金属電極を金属空気電池本体に組み込み発電すると、電析膜の凹部と凸部で電極活物質が消費される反応の反応速度が異なり、金属空気電池の出力が安定しない場合がある。また、凸部の電極活物質が電極反応に利用されずに崩落してしまう場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電析膜の析出面の凹凸を容易に除去することができる電池用電極の製造装置を提供する。
本発明によれば、第1電解用電極は、第1電解液槽内から抜き出すことができるように設けられ、第1整型部は、第1電解液槽に溜める電解液から第1電解用電極が抜き出される際に第1電析膜の形を整えることができるように設けられるため、第1整型部により第1電析膜の析出面の凹凸を除去することができる。このことにより、第1電析膜の形状を電池用電極の電極活物質部に適した形状とすることができる。また、デンドライトが大きく成長する前に整型部によりデンドライトを容易に除去することができるため、デンドライトの脱落により電析膜が支持体から剥離することを抑制することができる。
また、第1整型部により第1電析膜の形を整えた後、第1電解用電極を第1電解液槽内に容易に挿入することができ、第1電析膜の上にさらに電極活物質を電解析出させることができる。このため、より厚い電析膜を支持体上に形成した電池用電極を製造することができる。さらに、デンドライトの形成を抑制するための高分子化合物などを電解液に添加することを省略することや添加物を減量することが可能になり、添加物の電析膜への混入による電析効率の大幅な低下や析出金属の品質低下を抑制することができる。
このような構成によれば、第1整型部により第1電析膜の形を整える際に第1電析膜から分離される電極活物質の小片や電解液を第1電解液槽に溜めた電解液中に落とすことができる。このことにより、第1電析膜から分離される電極活物質の小片や電解液を回収するための容器を別に設ける必要がなく装置を簡素化することができる。また、析出面においてデンドライトが大きく成長する前にデンドライトを除去し電解液中に落とすことが可能となるため、析出面から除去したデンドライトを電解液に効率よく再溶解させることができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、前記支持体は、板状であり、第1電析膜は、前記支持体の第1主要面上および第2主要面上に形成されることが好ましい。
このような構成によれば、支持体上に析出させる電極活物質の量を多くすることができ、電極活物質を多く含む電池用電極を製造することができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第1整型部は、第1切削部および第2切削部を有し、第1および第2切削部は、第1切削部と第2切削部との間に実質的に一定の幅の隙間が形成されるように設けられ、第1電解用電極は、第1および第2切削部の間の隙間を通過した第1電解用電極が第1電解液槽に溜める電解液に浸漬されるように設けられ、かつ、第1電解液槽に溜める電解液から引き上げられた第1電解用電極が第1および第2切削部の間の隙間を通過するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1電解液槽中で第1電析膜を析出させた第1電解用電極を第1電解液槽内から抜き出す際に、第1切削部および第2切削部により第1電析膜の析出面に形成されたデンドライトや凸部を切断・除去することができ、第1電析膜を整型することができる。また、第1切削部および第2切削部により第1電析膜の凹凸を有する表層を切断・除去することができ、第1電析膜の表面を平滑化することができる。
このような構成によれば、第1電析膜を削ることなく第1電解用電極を第1電解液槽内に挿入することができ、第1電解用電極を第1電解液槽内から抜き出す際に第1電析膜を削り整型することができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第1整型部は、第1切削部の下に設けられた第1ローラーと、第2切削部の下に設けられた第2ローラーとをさらに有し、第1および第2ローラーは、それぞれ外周面に複数のブレードを有し、かつ、第1ローラーが有するブレードと第2ローラーが有するブレードとの間に、第1切削部と第2切削部との間の隙間と実質的に同じ幅の隙間が形成されるように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1電解用電極を第1電解液槽から抜き出す際に、第1および第2ローラーの外周面の複数のブレードにより第1電析膜の凹凸を有する表層に切込みを入れることができ、この切込みを入れた表層を第1切削部および第2切削部により切断・除去することができる。このことにより第1電析膜の表面を平滑化することができる。また、第1電析膜の表層を切断する際に第1電析膜が支持体から剥離することを抑制することができる。
このような構成によれば、第1電解液槽内において第1電析膜を形成した後、第2電解液槽内において第1電析膜上に第2電析膜を析出させることができる。このことにより、第1電解液槽に溜める電解液の電解質濃度と第2電解液槽に溜める電解液の電解質濃度とを変えることや、整型部の種類や形状や幅を第1電解液槽と第2電解液槽とで変えることができ、高品質な電析膜を有する電池用電極を製造することができる。また、第1整型部により整型した第1電析膜の上に第2電析膜を形成することができるため、第2電析膜の析出速度にむらが生じることを抑制することができる。また、析出面のデンドライトや凸部が大きく成長することを抑制することができる。さらに、電析膜の形成を複数段階に分けることにより、電池用電極を多量に製造する場合でも各電池用電極の電析膜の品質を均質化することができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第2整型部は、第2電解液槽に溜める電解液の上に設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第2整型部により第2電析膜の形を整える際に第2電析膜から分離される電極活物質の小片や電解液を第2電解液槽に溜めた電解液中に落とすことができる。このことにより、第2電析膜から分離される電極活物質の小片や電解液を回収するための容器を別に設ける必要がなく装置を簡素化することができる。また、析出面においてデンドライトが大きく成長する前にデンドライトを除去し電解液中に落とすことが可能となるため、析出面から除去したデンドライトを電解液に効率よく再溶解させることができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第2整型部は、第3切削部および第4切削部を有し、第3および第4切削部は、第3切削部と第4切削部との間に実質的に一定の幅の隙間が形成されるように設けられ、第1電解用電極は、第3および第4切削部の間の隙間を通過した第1電解用電極が第2電解液槽に溜める電解液に浸漬されるように設けられ、かつ、第2電解液槽に溜める電解液から引き上げられた第1電解用電極が第3および第4切削部の間の隙間を通過するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第2電解液槽中で第2電析膜を析出させた第1電解用電極を第2電解液槽内から抜き出す際に、第3切削部および第4切削部により第2電析膜の析出面に形成されたデンドライトや凸部を切断・除去することができ、第2電析膜を整型することができる。また、第3切削部および第4切削部により第2電析膜の凹凸を有する表層を切断・除去することができ、第2電析膜の表面を平滑化することができる。
このような構成によれば、第1電析膜を削ることなく第1電解用電極を第2電解液槽内に挿入することができ、第1電解用電極を第2電解液槽内から抜き出す際に第2電析膜を削り整型することができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第3および第4切削部は、第3切削部と第4切削部との間の隙間の幅が、第1切削部と第2切削部との間の隙間の幅よりも広くなるように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第2電解液槽内における電解析出により厚くなった電析膜の析出面のデンドライトや凸部を第3および第4切削部により効率的に除去することができる。
このような構成によれば、整型部により電解液中に落としたデンドライトは電解質濃度が高いほど電解液に溶解しやすいため、デンドライトが最も生成しやすい初期段階である第1電解液槽においてデンドライトを溶解しやすくすることができる。
本発明の電池用電極の製造装置において、第1整型部は、第3ローラーおよび第4ローラーを有し、第3および第4ローラーは、第3ローラーと第4ローラーとの間に実質的に一定の幅の隙間が形成されるように設けられ、第1電解用電極は、第3および第4ローラーの間の隙間を通過した第1電解用電極が第1電解液槽に溜める電解液に浸漬されるように設けられ、かつ、第1電解液槽に溜める電解液から引き上げられた第1電解用電極が第3および第4ローラーにより挟圧された状態で第3および第4ローラーの間の隙間を通過するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1電解液槽中で第1電析膜を析出させた第1電解用電極を第1電解液槽内から抜き出す際に、第3ローラーおよび第4ローラーにより第1電解用電極を挟圧することができ、支持体上に形成された第1電析膜を第3ローラーおよび第4ローラーにより整型することができる。このことにより、第1電析膜の析出面に形成されたデンドライトや凸部を除去することができ、第1電析膜の表面を平滑化することができる。
このような構成によれば、第1電解液槽中で第1電析膜を析出させた第1電解用電極を第1電解液槽内から抜き出した後に、第1押圧部材および第2押圧部材により第1電解用電極を挟圧することができ、支持体上に形成された第1電析膜を第1押圧部材および第2押圧部材により整型することができる。このことにより、第1電析膜の析出面に形成されたデンドライトや凸部を除去することができ、第1電析膜の表面を平滑化することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
図1、図3(a)〜(c)、図4〜14は本実施形態の電池用電極の製造装置の構成を示す概略断面図であり、図2(a)は本実施形態の電池用電極の製造装置に含まれる整型部の概略斜視図であり、図2(b)は(a)に示した整型部の概略上面図である。
以下、本実施形態の電池用電極の製造装置25について説明する。
本実施形態の電池用電極の製造装置25は、電池用電極を製造するための装置であり、電極活物質である金属を電解析出により製造する装置である。製造した電池用電極は、亜鉛空気電池、リチウム空気電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池、マグネシウム空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池などの金属空気電池に用いられる電極であってもよく、アルカリ・マンガン電池に用いられる電極であってもよく、マンガン電池に用いられる電池であってもよい。
なお、電池用電極は、本実施形態の電池用電極の製造装置25に含まれる第1電解用電極3として製造される。
電解液槽1は、電解液10を溜めることができ、電解液槽1内に第1電解用電極3と、第2、第3、第4または第5電解用電極4、35、36、37とを配置することができるように設けられる。また、電解液槽1は、電解液により腐食されない材料により構成される。さらに、電解液槽1は、電解液槽1に溜める電解液10を循環させる電解液流路19および電解液10に金属イオンを供給する金属供給部18を備えることができる。
また、電池用電極の製造装置25は、図3〜7に示したように複数の電解液槽1を備えてもよい。
また、電解液槽1は、電解液10を流動させる攪拌部を備えてもよい。このことにより、電解液槽10内において電解液に大きな温度差が生じるのを抑制することができる。
なお、本明細書において金属イオンを含む電解液とは、溶媒に金属化合物が溶解した電解液をいう。
例えば、金属亜鉛からなる電析膜7を電解析出させる場合、電解液10には、希硫酸などの希酸、水酸化カリウム水溶液などの水酸化アルカリ水溶液、アンモニア水などに酸化亜鉛(水酸化亜鉛)を溶解させた水溶液を用いることができる。
電解液中に金属イオンを供給する方法としては、例えば、電解液中に酸化亜鉛などの金属化合物を電解液槽1に直接投入し、金属化合物を電解液に溶解させることができる。金属化合物を顆粒状とすることにより、金属化合物が電解液に溶解しやすくなり、また、金属化合物の微粒子が電解液中を浮遊し支持体6上に電解析出させる電析膜7に混入することを抑制することができる。
このような金属供給部18を設けることにより、金属化合物が溶解した電解液を電解液槽1に供給することができる。また、金属化合物の微粒子が電解液槽1に溜めた電解液に混入することを抑制することができ、支持体6上に電解析出させる金属に混入することを抑制することができる。
第1電解用電極3は、支持体6を有し、支持体6上に電析膜7を電解析出させる際にカソードとなる。また、第1電解用電極3は、本実施形態の電池用電極の製造装置25により製造される電池用電極となる。また、製造した電池用電極は、支持体6が集電体となり、電析膜7が電極活物質部となり、電池のアノードとなる。
なお、第1電解用電極3は、支持体6上に電析膜7を電解析出させていない場合には支持体6からなり、支持体6上に電析膜7を電解析出させている場合には支持体6と電析膜7とからなる。
第1電解用電極3は、電解液槽1内から抜き出すことができるように設けられる。このことにより、電析膜7を形成した第1電解用電極3を電解液槽1に溜めた電解液10から引き上げることができ、電析膜7を形成した第1電解用電極3を電解液槽1内から回収することができる。また、第1電解用電極3を電解液10から引き上げる際または引き上げた後に、整型部12により電析膜7の形を整えることができる。
第2、第3、第4または第5電解用電極4、35、36、37は、電解液槽1内に配置される。このことにより、第2、第3、第4または第5電解用電極4、35、36、37を電解液槽1に溜めた電解液10に浸漬させることができ、アノード反応を進行させることができる。
また、支持体6には、アセチレンブラック、バルカン、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン等の化学的に安定で導電性を有する炭素質材料を材料とするものを用いることができる。
整型部12は、電解液槽1に溜める電解液10から第1電解用電極が抜き出される際に電析膜7の形を整えることができるように設けられる。また、整型部12は、電解液槽1に溜める電解液10の上に設けることができる。整型部12を設けることにより、電析膜7の成長に伴い生じた金属のデンドライトや析出面の凹凸を除去することができる。また、電析膜7を整型する際に電析膜7から分離する金属の小片や電解液を電解液槽1に溜めた電解液10中に落とすことができる。
整型部12は、図1、3〜7に示した電池用電極の製造装置25が有する整型部12のように2つの切削部13からなってもよく、図8、9に示した電池用電極の製造装置25が有する整型部12のように2つの切削部13と2つのローラー28とからなってもよく、図10、11に示した電池用電極の製造装置25が有する整型部12のように2つのローラー28からなってもよく、図12〜14に示した電池用電極の製造装置25が有する整型部12のように2つの押圧部材40からなってもよい。
図1は、本実施形態の電池用電極の製造装置25の概略断面図であり、図2(a)は、図1に示した製造装置25が有する整型部12の概略斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示した整型部12の概略上面図である。なお、図1における整型部12の断面は、図2(b)の破線A−Aにおける整型部12の断面に対応する。
また、図3(a)〜(c)は、図1に示した電池用電極の製造装置25により電池用電極を製造する方法を説明するための電池用電極の製造装置25の概略断面図である。
まず、図3(a)のように電解液10を溜めた電解液槽1中に支持体6(第1電解用電極3)を挿入し、蓋部材15により電解液槽1の開口を塞ぐ。なお、電解液10は、電析膜7の原料となる金属イオンを含む電解質水溶液であり、第2電解用電極4は、電解液10から酸素ガスが発生するアノード反応を進行させることができるように設けられている。
また、整型部12は、電析膜7の厚さが実質的に一定になるように電析膜7を整型してもよい。このことにより、電析膜7の析出面の凹凸を除去することができ、均一な微細構造を有する電析膜7を有する電池用電極を製造することができる。
第1電解用電極3を第1切削部13aと第2切削部13bとの間の隙間を通過させ電解液槽1内から抜き出すとき、電析膜7は第1切削部13aおよび第2切削部13bにより削られ電析膜7を整型することができる。
電解液槽1aは、内部に第2電解用電極4を有し上部に切削部13aと切削部13bとからなる整型部12aを有し、電解液槽1bは、内部に第3電解用電極35を有し上部に切削部13cと切削部13dとからなる整型部12bを有し、電解液槽1cは、内部に第4電解用電極36を有し上部に切削部13eと切削部13fとからなる整型部12cを有し、電解液槽1dは、内部に第5電解用電極37を有し上部に切削部13gと切削部13hとからなる整型部12dを有する。
このように複数の電解液槽1において電析膜7を形成することにより少しずつ電析膜7の厚さを厚くすることができる。各電解液槽1の整型部12により電析膜7を整型することができるため、デンドライトなどが成長しアノードとカソードが短絡することを抑制することができる。
また、切削部13aと切削部13bとにより整型された電析膜7は、幅d2に対応した厚さとなり、切削部13cと切削部13dとにより整型された電析膜7は、幅d3に対応した厚さとなり、切削部13eと切削部13fとにより整型された電析膜7は、幅d4に対応した厚さとなり、切削部13hと切削部13gとにより整型された電析膜7は、幅d5に対応した厚さとなる。このため、複数の電池用電極を図4〜7に示したような電池用電極の製造装置により製造しても、電析膜7の厚さや品質を均一化することができる。このことにより、均質な電析膜7が形成された電池用電極を多量に効率よく製造することができる。
また、電解液槽1を複数とすることで、整型部12を構成する切削部13の幅を固定することができ、電析膜7の厚みに伴う幅の変更などの煩雑な工程が不要となる。
また、各電解液槽で電解質濃度に傾斜をつけることにより、同じ印加電力において各電解液槽で析出速度に傾斜を付けることができる。
ここで電解質濃度とは、溶媒に溶けて溶液がイオン伝導性を示す物質の濃度であり、例えば、電解液がアルカリ性の電解質水溶液に金属化合物が溶解した電解液である場合、アルカリ性電解質の濃度である。より具体的に説明すると、電解液が水酸化カリウム水溶液に酸化亜鉛を溶解させた電解液である場合、水酸化カリウムの濃度である。
また、例えば、電解液が酸性の電解質水溶液に金属化合物が溶解した電解液である場合、電解質濃度は酸性電解質の濃度である。
この後、第1電解用電極3a〜3dにおいて電析膜7を析出させ、整型部12で電析膜7を整型する。
このように、第1電解用電極3を電解液槽1a、1b、1c、1dの順に挿入していき、それぞれの電解液槽1で電析膜を析出させることにより、品質が高く厚い電析膜7を支持体6上に析出させることができる。
整型部12がこのようなローラー28a、28bを有することにより、切削部13a、13bにより電析膜7を削る際に電析膜7が支持体6から剥離することを抑制することができる。
図10は、第1電解用電極3を電解液槽1内に挿入し、支持体6上に電析膜7を形成した状態での製造装置25の断面図であり、図11は、電析膜7を形成した第1電解用電極3を電解液槽1内から引き抜き整型部12により電析膜7を整型する状態での製造装置25の断面図である。
ローラー28c、28dにより電析膜7を挟圧させるために、ローラー28c、28dを弾性材料で形成してもよく、弾性を有するローラー支持部30を設けてもよい。
押圧部材40a、40bは、手動で第1電解用電極3を挟圧できるように設けられてもよく、モーターなどの動力を利用して第1電解用電極3を挟圧できるように設けられてもよい。
101:亜鉛電極 103:アルカリ性電解液 105:空気極 106:アニオン交換膜
Claims (12)
- 電解液を溜める第1電解液槽と、第1電解用電極と、第1電解液槽内に配置される第2電解用電極と、第1整型部とを備え、
第1電解用電極は、第1電解液槽内に挿入することができるように設けられ、かつ、第1電解液槽内から抜き出すことができるように設けられ、かつ、支持体を有し、かつ、第1電解液槽内に挿入された第1電解用電極と第2電解用電極との間に電圧を印加することにより電極活物質である金属からなる第1電析膜を前記支持体上に電解析出させることができるように設けられ、
第1整型部は、第1電解液槽に溜める電解液から第1電解用電極が抜き出される際に第1電析膜の析出面の凹凸を除去することができるように設けられ、
第1整型部は、第1切削部および第2切削部を有し、
第1および第2切削部は、第1切削部と第2切削部との間に実質的に一定の幅の隙間が形成されるように設けられ、
第1電解用電極は、第1および第2切削部の間の隙間を通過した第1電解用電極が第1電解液槽に溜める電解液に浸漬されるように設けられ、かつ、第1電解液槽に溜める電解液から引き上げられた第1電解用電極が第1および第2切削部の間の隙間を通過するように設けられたことを特徴とする電池用電極の製造装置。 - 第1および第2切削部は、それぞれ刃形であり、
第1および第2切削部は、第1切削部の刃先と第2切削部の刃先とが第1電解液槽に溜める電解液に向かうように設けられた請求項1に記載の製造装置。 - 第1整型部は、第1切削部の下に設けられた第1ローラーと、第2切削部の下に設けられた第2ローラーとをさらに有し、
第1および第2ローラーは、それぞれ外周面に複数のブレードを有し、かつ、第1ローラーが有するブレードと第2ローラーが有するブレードとの間に、第1切削部と第2切削部との間の隙間と実質的に同じ幅の隙間が形成されるように設けられた請求項1または2に記載の製造装置。 - 電解液を溜める第2電解液槽と、第2電解液槽内に配置される第3電解用電極と、第2整型部とをさらに備え、
第1電解用電極は、第1電解液槽内から抜き出した後第2電解液槽内に挿入することができるように設けられ、かつ、第2電解液槽内から抜き出すことができるように設けられ、かつ、第2電解液槽内に挿入された第1電解用電極と第3電解用電極との間に電圧を印加することにより電極活物質である金属からなる第2電析膜を第1電析膜上に析出させることができるように設けられ、
第2整型部は、第2電解液槽に溜める電解液から第1電解用電極が抜き出される際に第2電析膜の析出面の凹凸を除去することができるように設けられた請求項1〜3のいずれか1つに記載の製造装置。 - 第2整型部は、第2電解液槽に溜める電解液の上に設けられた請求項4に記載の製造装置。
- 第2整型部は、第3切削部および第4切削部を有し、
第3および第4切削部は、第3切削部と第4切削部との間に実質的に一定の幅の隙間が形成されるように設けられ、
第1電解用電極は、第3および第4切削部の間の隙間を通過した第1電解用電極が第2電解液槽に溜める電解液に浸漬されるように設けられ、かつ、第2電解液槽に溜める電解液から引き上げられた第1電解用電極が第3および第4切削部の間の隙間を通過するように設けられた請求項4又は5に記載の製造装置。 - 第3および第4切削部は、それぞれ刃形であり、
第3および第4切削部は、第3切削部の刃先と第4切削部の刃先とが第2電解液槽に溜める電解液に向かうように設けられた請求項6に記載の製造装置。 - 第3および第4切削部は、第3切削部と第4切削部との間の隙間の幅が、第1切削部と第2切削部との間の隙間の幅よりも広くなるように設けられた請求項6または7に記載の製造装置。
- 第1電解液槽に溜める電解液は、第2電解液槽に溜める電解液よりも濃い電解質濃度を有する請求項4〜8のいずれか1つに記載の製造装置。
- 電解液を溜める第1電解液槽と、第1電解用電極と、第1電解液槽内に配置される第2電解用電極と、第1整型部とを備え、
第1電解用電極は、第1電解液槽内に挿入することができるように設けられ、かつ、第1電解液槽内から抜き出すことができるように設けられ、かつ、支持体を有し、かつ、第1電解液槽内に挿入された第1電解用電極と第2電解用電極との間に電圧を印加することにより電極活物質である金属からなる第1電析膜を前記支持体上に電解析出させることができるように設けられ、
第1整型部は、第1電解液槽に溜める電解液から第1電解用電極が抜き出される際に第1電析膜の析出面の凹凸を除去することができるように設けられ、
第1整型部は、第1押圧部材および第2押圧部材を有し、
第1及び第2押圧部材は、それぞれ平板状であり、
第1および第2押圧部材は、第1電解液槽から抜き出した第1電解用電極を挟圧することにより第1電析膜の析出面の凹凸を除去することができるように設けられたことを特徴とする電池用電極の製造装置。 - 第1整型部は、第1電解液槽に溜める電解液の上に設けられた請求項1〜10のいずれか1つに記載の製造装置。
- 前記支持体は、板状であり、
第1電析膜は、前記支持体の第1主要面上および第2主要面上に形成される請求項1〜11のいずれか1つに記載の製造装置。
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