JP5451823B2 - テープ状電極、それを用いた金属空気電池および使用済みテープ状電極の還元装置 - Google Patents
テープ状電極、それを用いた金属空気電池および使用済みテープ状電極の還元装置 Download PDFInfo
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Description
代表的な金属空気電池として亜鉛空気電池が挙げられる。図20は亜鉛空気電池の放電反応を説明するための模式的な断面図である。亜鉛空気電池は、図20に示すようにアルカリ性電解液103中に亜鉛電極101を設け、空気極105を電解液103と接するアニオン交換膜106上に設けた構造を有しており、放電反応が進行することにより亜鉛電極101と空気極105とから電力を出力する。なお、空気極105は、一般的にカーボン担体に空気極触媒を担持したものが用いられる。
特許文献1の金属空気電池は、亜鉛電極を有するアノード構造が交換可能なカード形に構成されている。
また、特許文献2の金属−空気燃料電池システムは、アノード側の金属燃料テープと、金属燃料テープが送り込まれるカソード側の放電ヘッドとを備えている。金属燃料テープは、絶縁性のベース層上に金属である亜鉛が積層されてなる。放電ヘッドは、金属燃料テープの金属と接触するゲル状電解質と、ゲル状電解質と接触する陰極板と、陰極板側に設けられた空気導入部とを有する。
前記導電板は、第1の導電性材料からなる基板と、該基板の両面の全面を覆う第2の導電性材料からなる電解析出層とを有している金属空気電池用のテープ状電極が提供される。
また、本発明のテープ状電極はロールトゥロール式で放電および再充電を行うことができるため、導電板を交換することなく継続的に効率よく放電および再充電を行うことができると共に、導電板の交換に伴う人的または機械的なコスト上昇を招くことがない。
また、本発明のテープ状電極は、絶縁連結部材から導電板を取り外せば、カード交換式で導電板を放電に使用することもできるため、小型の金属空気電池にも適用可能である。
さらに、このテープ状電極はロール状態またはつづら折り状態にコンパクト化することができるため、体積を小さくして効率のよい保管および運搬を行うことができる。
本発明の金属空気電池用のテープ状電極において、第1の導電性材料は電解液の種類によって選択することができ、第2の導電性材料は金属空気電池の種類によって選択することができる。
前記導電板は、第1の導電性材料からなる基板と、該基板の両面の全面を覆う第2の導電性材料からなる電解析出層とを有している。
(1)前記導電板の形状が矩形であり、
前記絶縁連結部材が、隣接する2枚の導電板の対向する端辺同士を連結するよう構成されてもよい。
この構成によれば、簡素化された構造の絶縁連結部材によって複数枚の導電板を所定間隔でかつ絶縁しながら容易に連結することができる。
あるいは、隣接する2枚の導電板は、それらの対向する前記端辺に貫通孔を有し、
前記絶縁連結部材が、前記対向する端辺の貫通孔に挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板を連結する絶縁性樹脂製の紐からなるのもよい。
あるいは、隣接する2枚の導電板は、それらの対向する前記端辺を筒状に折り返して形成された折り返し部を有し、
前記絶縁連結部材が、前記対向する端辺の前記折り返し部に挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板を連結する絶縁性樹脂製の紐からなるのもよい。
この構成によれば、前記(1)と同様の効果が得られる。さらに、帯状の長い1枚のテープ状絶縁連結部材を用いることができるため、導電板のテープ状絶縁連結部材への貼り付けにより複数枚の導電板を効率よく連結することができる。
前記絶縁連結部材が、前記一方向に並んだ複数の導電板の前記一方向に延びる端辺を保持することにより複数の導電板を連結する一対の絶縁性樹脂製の成型品からなるのもよい。
この構成によれば、前記(1)と同様の効果が得られる。さらに、成型品からなる一対の長い絶縁連結部材を用いることができるため、導電板の絶縁連結部材への取り付けにより複数枚の導電板を効率よく連結することができる。
以下、図面を参照しながら本発明のテープ状電極、それを用いた金属空気電池および使用済みテープ状電極の還元装置を詳説する。なお、各実施形態を説明する図面において、同一の要素には同一の符号を付し、同一の要素についての説明は繰り返さない。
図1は本発明のテープ状電極を備えた金属空気電池(実施形態1−1)を示す構成説明図である。
この金属空気電池B1は、ロールトゥロール式の金属空気電池であって、電解液2を収容する電解液槽1と、電解液槽1内の電解液2中に水平軸心廻りに回転可能に設けられた一対の電極ローラ3と、一対の電極ローラ3と電気的に接触しかつ一対の電極ローラ3にて電解液2中で張架されるテープ状電極10と、テープ状電極10と対向するように電解液槽1内に配置された空気極4とを備える。電極ローラ3および空気極4は、電力を取り出す導電部5a、5bと電気的に接続可能に構成されている。
一対の電極ローラ3は、その回転軸が電解液槽1の側壁に回転可能に枢着されている。また、各電極ローラ3の回転軸の一端は、電解液槽1の側壁を液密に貫通し、図示しないモータと連結して同期的に回転する。なおこの際、巻き取りロール10r2の駆動軸7も同期的に回転する。
エアー噴射部8は、電解液2中から引き上げられたテープ状電極10に付着している電解液をエアーにて吹き飛ばす役割を担う。
一対の押圧ローラ9は、テープ状電極10をプレスして後述の導電板の表面の析出物を削り取り平坦にする役割を担う。
本発明のテープ状電極10は、複数枚の矩形導電板11と、一方向に並んだ複数枚の導電板11を絶縁状態で連結する絶縁連結部材12Aとを備える。
基板11aのサイズおよび厚さは、特に限定されないが、サイズとしては、例えば、50〜1000mm×100〜2000mmであり、厚さとしては0.05〜0.5mmである。
基板11aを構成する第1の導電性材料としては、例えば、電解液2に対して耐食性を有する金属を用いることができる。これにより、基板11aを介して電解析出層11bから集電することができ、電解析出層11bと外部回路とを接続することができる。なお、電極ローラ3も第1の導電性材料から構成することができる。
電解液2が酸性である場合の第1の導電性材料としては、Au、PtおよびPdを含む貴金属、Ti、Ta、W、Nb、Ni、Al、Cr、Ag、CuおよびZnを含む金属並びにこれらの金属の窒化物および炭化物、ステンレス鋼、Cu−Cr、Ni−CrおよびTi−Ptを含む合金、およびアセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンおよびフラーレンを含む炭素質材料のうちから選択することができる。
電解液2が有機電解液である場合の第1の導電性材料としては、Ni、Al、Cu、ステンレス銅、Ti、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンおよびフラーレンを含む炭素質材料のうちから選択することができる。
第2の導電性材料としては、Mg、Li、Na、Ca、Zn、Cu、Cd、Ni、Co、MnおよびCrのうちから選択することができる。例えば、亜鉛空気電池の場合は亜鉛からなり、アルミニウム空気電池の場合はアルミニウムからなり、鉄空気電池の場合は鉄からなり、マグネシウム空気電池の場合はマグネシウムからなり、リチウム金属電池の場合はリチウムからなり、ナトリウム空気電池の場合はナトリウムからなり、カルシウム空気電池の場合はカルシウムからなる。
なお、電解析出層11bを構成する第2の導電性材料は、これらの例には限定されず、金属空気電池となるものであればよい。また、電解析出層11bは、上記の例では一種の金属元素からなる金属を挙げたが、合金からなってもよい。
また、電解液を二種類以上用いる場合、電解析出層11bにおいて、第2の導電性材料が金属イオンとして第1の電解液中に溶解し、この第2の導電性材料イオンが第2の電解液中に移動し、第2の導電性材料化合物が生成してもよい。なお、二種類以上の電解液は、固体電解質により仕切ることができる。
図2に示された絶縁連結部材12Aは、対向する端辺11e1、11e1を保持することにより隣接する2枚の導電板11を連結する絶縁性樹脂製の成型品からなる。
この絶縁連結部材12Aは、長方形板状の外観を呈しており、一対の長辺部分に2枚の導電板11の端辺11e1、11e1が圧入される差込口12A1を有すると共に、一対の差込口12A1と連通して端辺11e1、11e1の両面を露出させる4本の長細い開口12A2を有している。
例えば、耐アルカリ性樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)およびエポキシ(EP)等が挙げられる。また、耐酸性樹脂としては、PVC、ABS、PE、PP、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびEP等が挙げられる。また、耐有機電解液樹脂としては、PP等が挙げられる。
図1、図2、図3(A)および(B)に示すように、複数の絶縁連結部材12Aにて複数枚の導電板11を一列に連結してなるテープ状電極10において、一の絶縁連結部材12Aの左の開口12A2と隣接する他の絶縁連結部材12Aの左の開口12A2との間隔L1と、一の絶縁連結部材12Aの右の開口12A2と隣接する他の絶縁連結部材12Aの右の開口12A2との間隔L2とは等しく、これらの間隔L1、L2は、電解液槽1内の一対の電極ローラ3の間隔L3とも等しい。つまり、電極ローラ3の直径をDとすると、間隔L1=間隔L2=Dπの関係が成立する。
このようにして、全ての導電板11の一面を用いて放電が行われた後は、再度テープ状電極10をセットして、各導電板11の他面を用いて放電を行うことができる。
前記構成を有するテープ状電極10において、導電板11および絶縁連結部材12Aはある程度の可撓性を有しているため、ロール状に巻いてコンパクト化することが可能であり、保管や運搬を効率よく行うことができる。
図5は本発明のテープ状電極の変形例1であってつづら状に折り畳んだ状態を示す正面図である。また、図6(A)は図5のテープ状電極の一部を示す側断面図であり、図6(B)は図6(A)のテープ状電極の平面図である。
つづら状にコンパクトに折り畳み可能なテープ状電極110では、図1〜図4で説明したテープ状電極10における各絶縁連結部材12Aの移動方向中間位置に切込みを形成している。このとき、各絶縁連結部材12Bの上面と下面に交互に切込み12Bcを形成する。
図7(A)は本発明のテープ状電極の変形例2の一部を示す側断面図であり、図7(B)は図7(A)のテープ状電極の平面図である。
このテープ状電極210の場合、各導電板211は、それらの対向する端辺に貫通孔211aが形成されている。また、絶縁連結部材212は、対向する端辺の貫通孔211aに挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板211を連結する絶縁性樹脂製の紐からなる。このとき、例えば、紐の両端を金属パイプに通してかしめることにより、紐を輪状に結ぶことができる。
図8(A)は本発明のテープ状電極の変形例3の一部を示す側断面図であり、図8(B)は図8(A)のテープ状電極の平面図である。
このテープ状電極310の場合、各導電板311は、それらの対向する端辺を筒状に折り返した折り返し部311aが形成されている。また、絶縁連結部材312は、対向する端辺の折り返し部311aに挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板311を連結する絶縁性樹脂製の紐からなる。
図9(A)は本発明のテープ状電極の変形例4の一部を示す側断面図であり、図9(B)は図9(A)のテープ状電極の平面図である。
このテープ状電極410の場合、絶縁連結部材412が、一方向に並んだ複数の導電板11が貼り付けられる貼付面部412aを有する絶縁性樹脂製のテープからなる。絶縁性樹脂としては、実施形態1における絶縁連結部材12と同じ樹脂材料を用いることができる。貼付面部412aは、絶縁性樹脂製テープの両面と導電板11との間に設けられた耐薬品性を有する接着剤層からなり、例えば、エポキシ樹脂系等の接着剤を用いることができる。
図10は実施形態1−1を応用した大型の金属空気電池(実施形態1−2)を示す構成説明図である。
この大型の金属空気電池B2は、電解液2を収容する大型の電解液槽1Xと、電解液槽1X内の電解液2中に1列に並列して設けられた3つ以上の電極ローラ3と、各電極ローラ3と電気的に接触しかつ各電極ローラ3にて電解液2中で張架されるテープ状電極10と、テープ状電極10と対向するように全ての電極ローラ3の間に配置された空気極4とを備えている。実施形態1−2の場合、6つの電極ローラ3と、各電極ローラ間に配置された5つの空気極4とが設けられている。
図11は本発明の使用済みテープ状電極の還元装置(実施形態2−1)を示す構成説明図である。
この還元装置R11は、電解液2を収容する電解液槽501と該電解液501内の電解液502中に設けられた一対の電極ローラ503と、電解液502中に配置された対向電極504とを備える。そして、還元装置R11は、実施形態1−1または1−2の金属空気電池B1またはB2に用いられた使用済みの各種テープ状電極510が電極ローラ503と電気的に接触しかつ複数の電極ローラ503にて電解液502中に張架され、導電部505a、505bを介して外部電源Eにて電極ローラ503と対向電極504とに所定電位を付与することにより使用済みのテープ状電極510の導電板511を還元するように構成されている。
なお、使用済みの各種テープ状電極510の導電板511は、図2〜9で説明したテープ状電極10、110、210、310、410における導電板11(図2参照)の第2の導電性材料からなる電解析出層11bの一部または全部が消費され、第1の導電性材料からなる基板11aの一部または全部が露出したものである。
図12は実施形態2−1を応用した大型の還元装置(実施形態2−2)を示す構成説明図である。
この大型の還元装置R12は、電解液502を収容する大型の電解液槽501Xと、電解液槽501X内の電解液502中に設けられた3つ以上の電極ローラ503と、複数対の対向電極504とを備え、電解液槽501X内で3つ以上の電極ローラ503が1列に並列すると共に、全ての電極ローラ間に一対の対向電極504が配置されている。実施形態2−2の場合、6つの電極ローラ503と、5対の対向電極504とが設けられている。
図13は本発明の使用済みテープ状電極の別の還元装置(実施形態3−1)を示す構成説明図である。また、図14は図13の還元装置における電極ローラを示す斜視図であり、図15は図13の還元装置に用いられるテープ状電極の一部を示す平面図であり、図16は図13の還元装置における電極ローラとテープ状電極との接触状態を示す説明図である。
この還元装置R21は、電解液602を収容する電解液槽601と、電解液槽601内の電解液602中に設けられた1つの電極ローラ603と、電解液602中に配置された対向電極604とを備える。そして、還元装置R21は、実施形態1−1または1−2の金属空気電池B1またはB2に用いられた使用済みの各種テープ状電極510が電極ローラ603の外周面下部に電気的に接触し、導電部605a、605bを介して外部電源Eにて電極ローラ603と対向電極604とに所定電位を付与することにより使用済みのテープ状電極510の導電板611を還元するように構成されている。
また、電解液槽601の前記断面半円形の中心に回転軸心が位置するように、電極ローラ603が電解液槽601内に回転可能に配置されている。電極ローラ603は、使用済みテープ状電極510の導電板511と接触する大径部603aと、大径部603aの両端面に設けられた小径部603bとからなり、各小径部603bが電解液槽601の対向する垂直な両側壁に枢着されている。
この還元装置R21の場合、導電板11における対向電極604と対向した面のみ還元処理されるため、使用済みテープ状電極610xにおける各導電板611Xの一面側の還元処理が終了した後は、各導電板611Xの他面側も同様に還元処理すればよい。
図17は実施形態3−1を応用した大型の還元装置(実施形態3−2)を示す構成説明図である。
この大型の還元装置R22は、基本的に実施形態2−1の還元装置R21(図13参照)と同じ構成を有しているが、次の点が異なる。すなわち、実施形態2−2において、電極ローラ703は複数の使用済みテープ状電極610Xが回転軸心方向に並んでそれぞれ電極ローラ703の外周面下部に電気的に接触できる長さを有している点と、対向電極704は回転軸心方向に並んだ前記複数の使用済みテープ状電極610Xと対向できる長さを有している点が、実施形態2−1とは異なる。
この大型の還元装置R22の還元時の動作は、基本的に実施形態2−1と同じである。この大型の還元装置R22によれば、複数の使用済みテープ状電極610Xを同時に還元処理することができる。
図18は本発明の使用済みテープ状電極のさらに別の還元装置(実施形態4−1)を示す構成説明図である。
この還元装置R31は、電解液802を収容する縦長の電解液槽801と、電解液槽801内の電解液802中に設けられたローラ800rと、電解液802中のローラ800r上からずれた位置に配置されたローラ型の接触電極803と、電解液802中のローラ800r上に配置された対向電極804とを備えている。そして、還元装置R31は、実施形態1−1または1−2の金属空気電池B1またはB2に用いられた使用済みのテープ状電極810Xが接触電極803と電気的に接触しながらローラ800rにて電解液802中で垂直状に張架され、導電部805a、805bを介して外部電源Eにて接触電極803と対向電極804とに所定電位を付与することにより使用済みテープ状電極810Xの導電板811Xを還元するように構成されている。
この還元装置R31によれば、接触電極803側で対向電極804と対向した還元処理位置に使用済み導電板811Xを移動させることにより、導電板811Xの対向電極804との対向面を還元処理することができる。このとき、液面高さ調整機構Kによって導電板811Xの上端位置に電解液802の液面高さを合わせることができる。また、移動方向の長さが異なる導電板811Xに対しても、電解液802の液面高さを調整することができる。
図19は実施形態4−1を応用した大型の還元装置(実施形態4−2)を示す構成説明図である。
この大型の還元装置R32は、電解液902を収容する電解液槽901と、電解液槽901内の電解液902中に上下2段で千鳥状に設けられた3つ以上の奇数のローラ900r1、900r2と、上段のローラ900r1の上方と下段のローラ900r2の下方に配置された複数の対向電極904と、全ての対向電極間またはその近傍に配置された複数の接触電極903とを備える。そして、この還元装置R32は、実施形態1−1または1−2の金属空気電池B1またはB2に用いられた使用済みテープ状電極910Xが複数の接触電極903と電気的に接触しながら複数のローラ900r1、900r2にて電解液902中で蛇行状に張架され、各接触電極903と各対向電極904とに所定電位を付与することにより使用済みテープ状電極910Xの各導電板911Xを同時に還元可能に構成されている。
実施形態4−1(図18)の還元装置R31のローラ800rを長くすることにより、実施形態3−2(図17)と同様に、複数の使用済みテープ状電極をセットして同時にこれらを還元処理できるようにしてもよい。この場合、セットする使用済みテープ状電極の数に応じて接触電極803および対向電極804を増設する。
2、502、602、802、902 電解液
3、3A、3B、503、603、703、電極ローラ
3E、803、903 接触電極
4 空気極
10、110、210、310、410、610 テープ状電極
11、211、311、導電板
11a 基板
11b 電解析出層
11e1、11e2 端辺
12A、12B、212、312、412、612 絶縁連結部材
211a 貫通孔
311a 折り返し部
412a 貼付面部
504、604、704、804、904 対向電極
510、610X、810X、910X 使用済みテープ状電極
511、611X、811X、911X 使用済み導電板
Claims (15)
- 複数枚の導電板と、一方向に並んだ複数枚の導電板を絶縁状態で連結する絶縁連結部材とを備え、
前記導電板は、第1の導電性材料からなる基板と、該基板の両面の全面を覆う第2の導電性材料からなる電解析出層とを有していることを特徴とする金属空気電池用のテープ状電極。 - 前記導電板の形状が矩形であり、
前記絶縁連結部材が、隣接する2枚の導電板の対向する端辺同士を連結するよう構成された請求項1に記載の金属空気電池用のテープ状電極。 - 前記絶縁連結部材が、前記対向する端辺を保持することにより隣接する2枚の導電板を連結する絶縁性樹脂製の成型品からなる請求項2に記載の金属空気電池用のテープ状電極。
- 隣接する2枚の導電板は、それらの対向する前記端辺に貫通孔を有し、
前記絶縁連結部材が、前記対向する端辺の貫通孔に挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板を連結する絶縁性樹脂製の紐からなる請求項2に記載の金属空気電池用のテープ状電極。 - 隣接する2枚の導電板は、それらの対向する前記端辺を筒状に折り返して形成された折り返し部を有し、
前記絶縁連結部材が、前記対向する端辺の前記折り返し部に挿通されて輪状に結ばれることにより隣接する2枚の導電板を連結する絶縁性樹脂製の紐からなる請求項2に記載の金属空気電池用のテープ状電極。 - 前記絶縁連結部材が、前記一方向に並んだ複数の導電板が貼り付けられる貼付面部を有する絶縁性樹脂製のテープからなる請求項1に記載の金属空気電池用のテープ状電極。
- 前記導電板の形状が矩形であり、
前記絶縁連結部材が、前記一方向に並んだ複数の導電板の前記一方向に延びる端辺を保持することにより複数の導電板を連結する一対の絶縁性樹脂製の成型品からなる請求項1に記載の金属空気電池用のテープ状電極。 - 電解液を収容する電解液槽と、該電解液槽内の電解液中に設けられた複数の電極ローラと、該複数の電極ローラと電気的に接触しかつ複数の電極ローラにて前記電解液中で張架される請求項1〜7のいずれか1つに記載のテープ状電極と、前記複数の電極ローラの間の前記テープ状電極と対向するように前記電解液槽内に配置された空気極とを備えた金属空気電池。
- 前記電解液槽内で3つ以上の前記電極ローラが1列に並列すると共に、全ての電極ローラ間に前記空気極が配置された請求項8に記載の金属空気電池。
- 電解液を収容する電解液槽と、該電解液槽内の電解液中に設けられた複数の電極ローラと、電解液中に配置された対向電極とを備え、
請求項8または9に記載の金属空気電池に用いられた使用済みの前記テープ状電極が前記電極ローラと電気的に接触しかつ複数の電極ローラにて前記電解液中に張架され、前記電極ローラと前記対向電極とに所定電位を付与することにより前記使用済みの前記テープ状電極の導電板を還元するように構成された使用済みテープ状電極の還元装置。 - 前記電解液槽内で3つ以上の前記電極ローラが1列に並列すると共に、全ての電極ローラ間に前記対向電極が配置された請求項10に記載の還元装置。
- 電解液を収容する電解液槽と、該電解液槽内の電解液中に設けられた1つの電極ローラと、電解液中に配置された対向電極とを備え、
請求項8または9に記載の金属空気電池に用いられた使用済みの前記テープ状電極が前記電極ローラの外周面下部に電気的に接触し、前記電極ローラと前記対向電極とに所定電位を付与することにより前記使用済みのテープ状電極の導電板を還元するように構成された使用済みテープ状電極の還元装置。 - 前記電極ローラは、複数の前記使用済みテープ状電極が回転軸心方向に並んでそれぞれ前記電極ローラの外周面下部に電気的に接触できる長さを有し、
前記対向電極は、回転軸心方向に並んだ前記複数の使用済みテープ状電極と対向できる長さを有する請求項12に記載の還元装置。 - 電解液を収容する電解液槽と、該電解液槽内の電解液中に設けられたローラと、前記電解液中の前記ローラ上からずれた位置に配置された接触電極と、前記電解液中の該ローラ上に配置された対向電極とを備え、
請求項8または9に記載の金属空気電池に用いられた使用済みの前記テープ状電極が前記接触電極と電気的に接触しながら前記ローラにて電解液中で垂直状に張架され、前記接触電極と前記対向電極とに所定電位を付与することにより前記使用済みのテープ状電極の導電板を還元するように構成された使用済みテープ状電極の還元装置。 - 電解液を収容する電解液槽と、該電解液槽内の電解液中に上下2段で千鳥状に設けられた3つ以上の奇数のローラと、上段の前記ローラの下方と下段の前記ローラの上方に配置された複数の対向電極と、全ての対向電極間またはその近傍に配置された複数の接触電極とを備え、
請求項8または9に記載の金属空気電池に用いられた使用済みの前記テープ状電極が前記複数の接触電極と電気的に接触しながら複数の前記ローラにて電解液中で蛇行状に張架され、前記接触電極と前記対向電極とに所定電位を付与することにより前記使用済みのテープ状電極の各導電板を同時に還元可能に構成された使用済みテープ状電極の還元装置。
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