JP6214038B2 - 窒化アルミニウム単結晶の製造方法 - Google Patents

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本発明は、昇華再結晶法(改良レーリー法)によって窒化アルミニウム(AlN)単結晶の製造方法に関するものである。
窒化アルミニウム単結晶の製造方法として、高温領域で原料を加熱して昇華させ、低温領域に設けられた種結晶上で当該昇華ガスを再凝縮させる、いわゆる昇華再結晶法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2011−132079号公報
上述の昇華再結晶法では、原料と種結晶の間に温度勾配が形成されていることを必要とする。しかしながら、昇温過程においてもこの温度勾配が形成されていると、種結晶の温度が単結晶成長に必要な温度に達する前に原料の昇華が開始してしまい、当該種結晶上に窒化アルミニウム多結晶や低品質の窒化アルミニウム単結晶が成長してしまう、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、品質の向上を図ることができる窒化アルミニウム単結晶の製造方法を提供することである。
[1]本発明に係る窒化アルミニウム単結晶の製造方法は、原料を収容すると共に前記原料に対向するように種結晶を保持する坩堝と、前記坩堝の周囲に上下動可能に配置され、前記坩堝を加熱する加熱手段と、を備えた製造装置を用いた窒化アルミニウム単結晶の製造方法であって、前記坩堝の温度が所定温度になるまで、前記加熱手段を前記種結晶側の第1の加熱位置に位置させる第1のステップと、前記坩堝の温度が前記所定温度に達したら、前記加熱手段を前記原料側の第2の加熱位置に移動させる第2のステップと、前記第2の加熱位置に位置する前記加熱手段を、前記第1の加熱位置と前記第2の加熱位置との間の第3の加熱位置にさらに移動させる第3のステップと、を備えたことを特徴とする。
[2]上記発明において、前記加熱手段は、前記坩堝を囲む誘導コイルを含み、前記第1の加熱位置は、前記誘導コイルが前記種結晶及び前記原料の両方を囲む位置であり、前記第2の加熱位置は、前記誘導コイルが前記原料を囲む位置であり、前記種結晶は、前記第2の加熱位置に位置する前記誘導コイルの外側に位置してもよい。
[3]上記発明において、前記所定温度は、1450[℃]〜1550[℃]であってもよい。
本発明によれば、坩堝の温度に応じて加熱手段の位置を変えることで、昇温過程において坩堝の上部と下部の間に温度差が生じるのを抑制することができ、窒化アルミニウム単結晶の品質向上を図ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態における窒化アルミニウム単結晶の製造装置の概略構成図である。 図2は、本発明の第1実施形態における坩堝の変形例を示す断面図である。 図3(a)及び図3(b)は、本発明の第1実施形態において誘導コイルが第1及び第2の加熱位置に位置している状態をそれぞれ示す図である。 図4(a)〜図4(c)は、本発明の第2実施形態において誘導コイルが第1〜第3の加熱位置に位置している状態をそれぞれ示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<<第1実施形態>>
図1は本実施形態における窒化アルミニウム単結晶の製造装置の概略構成図、図2は坩堝の変形例を示す断面図、図3(a)及び図3(b)は本実施形態において誘導コイルが第1及び第2の加熱位置に位置している状態をそれぞれ示す図である。
本実施形態における窒化アルミニウム単結晶の製造装置1は、昇華再結晶法(改良レーリー法)によって窒化アルミニウム単結晶を製造する装置である。具体的には、高温領域で原料2を加熱して昇華させ、低温領域に設けられた種結晶5上で当該昇華ガスを再凝縮させることにより窒化アルミニウム単結晶6を製造する。
図1に示すように、この単結晶製造装置1は、原料2を収容すると共に種結晶5を保持する坩堝10と、当該坩堝10を収容する結晶成長炉20と、結晶成長炉20内に窒素ガスを供給するガス供給装置30と、結晶成長炉20内を減圧する減圧装置40と、坩堝10を囲むように結晶成長炉20の外側に配置された誘導コイル50と、誘導コイル50を上下方向に移動させる位置調整装置60と、坩堝10の温度を計測する第1及び第2の温度計71,72と、温度計71,72の計測結果に基づいて位置調整装置60を制御する制御装置80と、を備えている。
坩堝10は、上部開口111を有する容器本体11と、当該上部開口111を覆う蓋体12と、を有している。なお、この蓋体12は、容器本体11に載置されているだけであり、この坩堝10内は流体の出入りが容易な準密閉的な構造となっているので、結晶成長炉20内に導入された窒素ガスが坩堝10内に流入することが可能となっている。
容器本体11は、有底の円筒形状を有しており、その内部には原料2が収容されている。この原料2の具体例としては、例えば、窒化アルミニウムの粉末等を例示することができる。
蓋体12は、種結晶5の外径よりも大きな外径の円板形状を有しており、容器本体11の上部開口111を覆うように当該容器本体11の上端に載置されている。この蓋体12の下面には接着剤を介して種結晶5が貼り付けられており、当該種結晶5は容器本体11内に収容された原料2に対向している。
種結晶5の具体例としては、例えば、SiC単結晶、AlN単結晶、AlN/SiC単結晶(SiC単結晶上に膜厚200〜500[μm]程度のAlN単結晶膜をヘテロ成長させた単結晶)等から構成される板状又は円板状の基板を例示することができる。また、種結晶5を蓋体12に貼り付ける接着剤の具体例としては、例えば、樹脂、無機化合物系セラミックス、或いは、黒鉛を主成分とした高温用接着剤を例示することができる。
なお、図2に示すように、蓋体12が2つの蓋部材13,14を備えてもよく、この場合には上述の接着剤が不要となる。具体的には、第1の蓋部材13は、種結晶5の外径よりも小さな内径の貫通開口131を有するリング状の部材であり、この第1の蓋部材13は、容器本体11の上部開口113を覆うように当該容器本体11上に載置されている。種結晶5は、貫通開口131を塞ぐように第1の蓋部材13に載置されており、第1の蓋部材13によって種結晶5の外周部分が保持されている。一方、第2の蓋部材14は、種結晶5の外径よりも大きな外径を有する円板状の部材であり、第1の蓋部材13に保持されている種結晶5の上に載置されており、種結晶5は第1の蓋部材13と第2の蓋部材14の間に挟まれている。
図1に戻り、この坩堝10は、窒化アルミニウム単結晶の結晶成長時(2000℃程度)での耐熱性を有する材料から構成されている。具体的には、この坩堝10の容器本体11及び蓋体12は、黒鉛、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、炭化珪素、窒化珪素、モリブデン、タングステン、タンタル、炭化モリブデン、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭化タンタル、窒化モリブデン、窒化ジルコニウム、窒化タングステン、及び、窒化タンタルからなる群から選択される少なくとも一種類の材料から構成されている。
特に、窒化アルミニウム単結晶6への汚染(固溶による汚染)を防止する観点から、アルミニウムのイオン半径と大きく異なる金属の単体、又は、その窒化物若しくは炭化物から構成されていることが好ましい。具体的には、上述の材料の中でも、坩堝10の容器本体11及び蓋体12が、モリブデン、タングステン、タンタル、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化タンタル、炭化モリブデン、炭化タングステン、及び、炭化タンタルからなる群から選択される少なくとも一種類の材料から構成されていることが好ましい。なお、上述の窒化アルミニウム単結晶6の汚染は、窒化アルミニウムから生じた昇華ガスにより坩堝10がエッチングされ、当該微粒子が窒化アルミニウム単結晶6に混入することで発生するものである。
以上に説明した坩堝10は、不図示の固定手段を介して結晶成長炉20内に固定されている。この結晶成長炉20は、例えば二重構造の透明な石英管から構成されており、その上部にガス導入口21が設けられていると共に、その下部にガス排出口22が設けられている。ガス導入口21には、窒素(N)ガス等の不活性ガスを供給可能なガス供給装置30が接続されている。一方、ガス排出口22には、特に図示しない圧力調整弁を介して真空ポンプ等の減圧装置40が接続されている。このガス供給装置30や減圧装置40を駆動させることで、結晶成長炉20内の雰囲気を所定の圧力に調整することが可能となっている。
結晶成長炉20の周囲には誘導コイル50が配置されている。この誘導コイル50は、結晶成長炉20内の坩堝10を取り囲んでおり、この誘導コイル50に高周波電流を通電することで坩堝10が自己発熱し、これにより原料2及び単結晶5が所望の温度に加熱される。なお、誘導コイル50に代えて、抵抗加熱や赤外加熱を利用した加熱手段を用いてもよい。
この誘導コイル50は、位置調整手段60によって当該誘導コイル50の軸方向に沿って移動が可能となっている。この位置調整手段60の具体例としては、例えば、ボールねじ機構等を備えた直動機構を例示することができる。また、結晶成長炉20の外側には2つの温度計71,72が配置されている。第1及び第2の温度計71,72の具体例としては、例えば放射温度計等を例示することができる。この放射温度計71,72は、結晶成長炉20の透明な壁面を介して、坩堝10から放射される赤外線や可視光線の強度を測定することで坩堝10の温度を検出する。
第1の温度計71は、結晶成長炉20内の坩堝10の蓋体12の上面(坩堝10の上部)に対向するように配置されており、当該坩堝10の上部の温度を測定することが可能となっている。一方、第2の温度計72は、結晶成長炉20内の坩堝10の容器本体11の底面(坩堝10の下部)に対向するように配置されており、当該坩堝10の下部の温度を測定することが可能となっている。つまり、本実施形態では、第1の温度計71によって種結晶5の温度を測定し、第2の温度計72によって原料2の温度を測定する。
温度計71,72は制御装置80に接続されており、当該制御装置80は、温度計71,72の計測結果に基づいて位置調整装置60を制御する。具体的には、制御装置80は、当該計測結果が所定温度未満である場合には、誘導コイル50が種結晶5に近い第1の加熱位置Pに位置するように位置調整装置60を制御する。これに対し、当該計測結果が所定温度に達したら、制御装置80は、第1の加熱位置Pよりも原料2に近い第2の加熱位置Pに誘導コイル50を移動させるように位置調整装置60を制御する。
ここで、第1の加熱位置Pは、図3(a)に示すように、誘導コイル50の巻線部が坩堝10内の原料2と種結晶5の両方を囲む位置である。これに対し、第2の加熱位置Pは、図3(b)に示すように、誘導コイル50の巻線部が坩堝10内の原料2のみを囲む位置であり、この第2の加熱位置Pにおいては種結晶5が誘導コイル50の巻線部の外側に位置している。つまり、第1の加熱位置Pでは、誘導コイル50によって原料2と種結晶5が同程度に加熱されるのに対し、第2の加熱位置Pでは単結晶5よりも原料2が積極的に加熱される。
次に、以上に説明した単結晶製造装置1を用いた窒化アルミニウム単結晶6の製造方法について説明する。
先ず、窒化アルミニウム粉末等の原料2を坩堝10の容器本体11内にセットする。次いで、種結晶5が貼り付けられた蓋体12を容器本体11に載置する。これにより、原料2が坩堝10内に収容されると共に、当該原料2に対向するように種結晶5が坩堝10に保持される。
次いで、坩堝10を結晶成長炉20内に設置した後、減圧装置40を駆動させてガス排出口22を介して結晶成長炉20内の大気を除去し、当該結晶成長炉20内を真空引きする。
次いで、ガス供給装置30を駆動させてガス導入口21を介して結晶成長炉20内に窒素ガスを導入して結晶成長炉20内を700[torr]程度まで昇圧する。次いで、位置調整装置60によって誘導コイル50を第1の加熱位置P(図3(a)参照)に位置させた状態で、当該誘導コイル50に高周波電流を通電して坩堝10を発熱させることで、原料2及び種結晶5を加熱する。この第1の加熱位置Pでは、原料2及び種結晶5の両方が誘導コイル50の巻線部の中に包含されているため、原料2及び種結晶5が同程度に加熱される。
このように、本実施形態では、昇温過程において誘導コイル50を種結晶5に近い第1の加熱位置Pに位置させるので、原料2の昇華が開始する前に、種結晶5の温度を単結晶成長に必要な温度まで昇温させることができる。
この際、坩堝10の上部と下部の温度は、上述の第1及び第2の温度計71,72によってそれぞれ測定されており、坩堝10の上部の温度と下部の温度がいずれも第1の設定温度Tに達したら、制御装置80は、誘導コイル50を第1の加熱位置Pから第2の加熱位置P(図3(b)参照)に移動させるように、位置調整装置60を制御する。この第1の設定温度Tは、窒化アルミニウムの昇華開始温度であり、具体的には1450[℃]〜1550[℃]である。
第2の加熱位置Pに移動した後も誘導コイル50によって坩堝10をさらに加熱するが、この第2の加熱位置Pでは、坩堝10内の原料2のみが誘導コイル50の巻線部に囲まれており、種結晶5は誘導コイル50の巻線部の外側に位置している。このため、単結晶5よりも原料2が積極的に加熱される。この状態で、坩堝10の下部温度(すなわち原料2の温度)が1800[℃]〜2300[℃](第2の設定温度T)となり、坩堝10の上部温度(すなわち種結晶5の温度)が1700[℃]〜2200[℃](第2の設定温度T)となるまで、誘導コイル50によって坩堝10を昇温する。
坩堝10の温度が上記の第2の設定温度Tに達したら、減圧装置30によって結晶成長炉20内を100[torr]〜600[torr]に減圧する。この減圧により、窒化アルミニウム単結晶6の成長が始まる。具体的には、下記の(1)式及び(2)式に示すように、上述の坩堝10の上部と下部の間に設定された温度勾配によって、原料2から発生した昇華ガスが、種結晶5に向かって移送され、当該種結晶5上で再結晶化し窒化アルミニウム単結晶6が成長する。
2AlN(s) → 2Al(g)+N(g) …(1)
2Al(g)+N(g) → 2AlN(s) …(2)
そして、窒化アルミニウム単結晶6の成長を停止させる場合には、ガス導入口21から窒素ガスを結晶成長炉20内に供給して結晶成長炉20内を700[torr]程度まで昇圧させた後に、誘導コイル50への通電を停止して原料2及び種結晶5を室温まで自然冷却する。
以上のように、本実施形態では、坩堝10の温度に応じて誘導コイル50の位置を変えることで、昇温過程において坩堝10の上部と下部の間に温度差が生じるのを抑制することができ、窒化アルミニウム単結晶6の品質向上を図ることができる。
<<第2実施形態>>
図4(a)〜図4(c)は本実施形態において誘導コイルが第1〜第3の加熱位置に位置している状態をそれぞれ示す図である。本実施形態では、誘導コイル50が第1及び第2の加熱位置P,Pに加えて第3の加熱位置Pに移動する点で第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。
この第3の加熱位置Pは、坩堝10の温度が上述の第2の設定温度Tに達した後に、坩堝10の下部温度(原料2の温度)と坩堝10の上部温度(種結晶5の温度)との間に100[℃]程度の温度差が維持されるような位置であり、結晶成長時の最適コイル位置である。具体的には、この第3の加熱位置Pは、図4(c)に示すように、図4(a)に示す第1の加熱位置Pと、図4(b)に示す第2の加熱位置Pとの間に位置している。
次に、本実施形態における単結晶製造装置を用いた窒化アルミニウム単結晶6の製造方法について説明する。
先ず、第1実施形態と同様に、原料2と種結晶5を坩堝10にセットし、減圧装置40を駆動させてガス排出口22を介して結晶成長炉20内の大気を除去し、当該結晶成長炉20内を真空引きする。
次いで、ガス供給装置30を駆動させてガス導入口21を介して結晶成長炉20内に窒素ガスを導入して結晶成長炉30内を700[torr]程度まで昇圧する。次いで、位置調整装置60によって誘導コイル50を第1の加熱位置P(図4(a)参照)に位置させた状態で、当該誘導コイル50に高周波電流を通電して坩堝10を発熱させることで、原料2及び種結晶5を加熱する。第1実施形態と同様に、この第1の加熱位置Pでは、原料2及び種結晶5の両方が誘導コイル50の巻線部の中に包含されているため、原料2及び種結晶5が同程度に加熱されるので、原料2の昇華が開始する前に、種結晶5の温度を単結晶成長に必要な温度まで昇温させることができる。
そして、坩堝10の上部及び下部の温度がいずれも第1の設定温度Tに達したら、位置調整装置60は誘導コイル50を第1の加熱位置Pから第2の加熱位置P(図4(b)参照)に移動させる。第1実施形態と同様に、この第2の加熱位置Pでは、坩堝10内の原料2のみが誘導コイル50の巻線部に囲まれており、種結晶5は誘導コイル50の巻線部の外側に位置している。このため、単結晶5よりも原料2が積極的に加熱される。この状態で、坩堝10を第2の設定温度Tまでそれぞれ昇温する。
坩堝10の温度が上記の第2の設定温度Tに達したら、位置調整装置60は誘導コイル50を第2の加熱位置Pから第3の加熱位置P(図4(c)参照)へさらに移動させると共に、減圧装置30によって結晶成長炉20内を100[torr]〜600[torr]に減圧する。この減圧により、窒化アルミニウム単結晶6の成長が始まる。具体的には、上記の(1)式及び(2)式に示すように、上述の坩堝10の上部と下部の間に設定された温度勾配によって、原料2から発生した昇華ガスが、種結晶5に向かって移送され、当該種結晶5上で再結晶化し窒化アルミニウム単結晶6が成長する。
以上のように、本実施形態では、坩堝10の温度に応じて誘導コイル50の位置を変えることで、昇温過程において坩堝10の上部と下部の間に温度差が生じるのを抑制することができ、窒化アルミニウム単結晶6の品質向上を図ることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、坩堝10を第2の坩堝内に収容した二重坩堝構造を採用してもよいし、坩堝10を第2及び第3の坩堝内に収容した三重坩堝構造を採用してもよい。
1…単結晶製造装置
2…原料
5…種結晶
6…窒化アルミニウム単結晶
10…坩堝
11…容器本体
12…蓋体
20…結晶成長炉
21…ガス導入口
22…ガス排出口
30…ガス供給装置
40…減圧装置
50…誘導コイル
60…位置調整装置
71,72…温度計
80…制御装置

Claims (3)

  1. 原料を収容すると共に前記原料に対向するように種結晶を保持する坩堝と、
    前記坩堝の周囲に上下動可能に配置され、前記坩堝を加熱する加熱手段と、を備えた製造装置を用いた窒化アルミニウム単結晶の製造方法であって、
    前記坩堝の温度が所定温度になるまで、前記加熱手段を前記種結晶側の第1の加熱位置に位置させる第1のステップと、
    前記坩堝の温度が前記所定温度に達したら、前記加熱手段を前記原料側の第2の加熱位置に移動させる第2のステップと、
    前記第2の加熱位置に位置する前記加熱手段を、前記第1の加熱位置と前記第2の加熱位置との間の第3の加熱位置にさらに移動させる第3のステップと、を備えたことを特徴とする窒化アルミニウム単結晶の製造方法。
  2. 請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法であって、
    前記加熱手段は、前記坩堝を囲む誘導コイルを含み、
    前記第1の加熱位置は、前記誘導コイルが前記種結晶及び前記原料の両方を囲む位置であり、
    前記第2の加熱位置は、前記誘導コイルが前記原料を囲む位置であり、
    前記種結晶は、前記第2の加熱位置に位置する前記誘導コイルの外側に位置することを特徴とする窒化アルミニウム単結晶の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の窒化アルミニウムの製造方法であって、
    前記所定温度は、1450[℃]〜1550[℃]であることを特徴とする窒化アルミニウム単結晶の製造方法。
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