JP6213723B2 - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

Description

本発明は、記録装置及び記録方法に関する。

従来から、粘着性ベルトの支持面で被記録媒体を支持して搬送し、巻取部により前記被記録媒体を巻き取る記録装置が使用されている。このうち、前記粘着性ベルトに対する前記被記録媒体の剥離位置を検出するためのセンサーを備える記録装置が開示されている。
例えば、特許文献１には、被記録媒体としての布帛の伸張度の違いに応じて前記被記録媒体の剥離位置を制御可能な記録装置が開示されている。
また、特許文献２には、被記録媒体の弛み量を検出可能なセンサーを備える記録装置が開示されている。

特開２００７−１９６６２５号公報 特開２００２−１９３５０９号公報

しかしながら、上記のような従来の被記録媒体を支持面で支持して搬送する粘着性ベルトを備える記録装置では、被記録媒体を該支持面から剥離させる際の剥離負荷が大きくなる場合があった。該剥離負荷が大きくなると、被記録媒体が所定の範囲の位置で剥離せずに粘着性ベルトに巻き込まれる虞がある。
なお、特許文献１及び特許文献２には、被記録媒体を該支持面から剥離させる際の剥離負荷を低減することに関する記載及び示唆はない。

そこで、本発明の目的は、被記録媒体を支持面で支持して搬送する粘着性ベルトを備える記録装置において、被記録媒体を該支持面から剥離させる際の剥離負荷を低減することである。

上記課題を解決するための本発明の第１の記録装置は、被記録媒体を支持面で支持して搬送する粘着性ベルトと、前記支持面からの前記被記録媒体の剥離位置において、前記支持面と前記支持面から剥離された前記被記録媒体とのなす角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出するセンサーと、前記被記録媒体を巻き取る巻取部と、前記剥離位置において前記角度が前記範囲にあることを前記センサーが検出すると、前記巻取部を駆動するよう制御する制御部と、を備えることを特徴とする。

ここで、「粘着性ベルト」とは、被記録媒体を支持する面に該被記録媒体を剥離可能に保持するベルトを意味する。例えば、粘着剤が塗られたベルトや静電吸着ベルトなどである。
なお、前記角度が９０°の角度をなす剥離位置で前記被記録媒体を剥離させると剥離負荷は最も小さくなる。本態様によれば、前記制御部は、前記角度が８０°以上１００°以下の範囲にあることを前記センサーが検出すると、前記巻取部を駆動するよう制御する。すなわち、剥離負荷が最も小さい前記角度が９０°の角度をなす剥離位置の近傍で前記被記録媒体を剥離させることが可能である。このため、被記録媒体の剥離負荷を低減することができる。

本発明の第２の態様の記録装置は、前記第１の態様において、前記制御部は、前記巻取部を駆動した状態で前記剥離位置において前記角度が前記範囲にあることを前記センサーが検出すると、前記巻取部の駆動を停止するよう制御することを特徴とする。

本態様によれば、前記制御部は、前記巻取部を駆動した状態で前記剥離位置において前記角度が前記範囲にあることを前記センサーが検出すると、前記巻取部の駆動を停止するよう制御する。すなわち、前記巻取部の駆動が停止した状態で前記角度が前記範囲にあることを前記センサーが検出すると前記巻取部は駆動し、前記巻取部が駆動した状態で前記角度が前記範囲にあることを前記センサーが検出すると前記巻取部は駆動を停止する。したがって、前記剥離位置を、前記角度が９０°の角度をなす位置の近傍に維持することができる。このため、被記録媒体の剥離負荷を高い精度で低減することができる。

本発明の第３の態様の記録装置は、前記第１又は第２の態様において、前記粘着性ベルトは、複数の回転体に張架され、前記剥離位置は、前記支持面の反対側の面が前記回転体に接触している範囲内に位置することを特徴とする。

本態様によれば、前記剥離位置は、前記支持面の反対側の面が前記回転体に接触している範囲内に位置する。前記剥離位置が前記支持面の反対側の面が前記回転体に接触している範囲内であれば、前記被記録媒体を前記支持面から剥離する際の前記粘着性ベルトの振動を抑制できる。このため、前記被記録媒体を前記支持面から剥離する際の前記粘着性ベルトの振動によって記録画像の品質が低下するということを抑制できる。

本発明の第４の態様の記録方法は、粘着性ベルトの支持面に被記録媒体を支持させて搬送する搬送工程と、前記支持面からの前記被記録媒体の剥離位置において、前記支持面と前記支持面から剥離された前記被記録媒体とのなす角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出する検出工程と、前記検出工程で前記剥離位置において前記角度が前記範囲にあることを検出すると、前記被記録媒体を巻き取る巻取部を駆動する前記巻取部の駆動工程と、を有することを特徴とする。

本態様によれば、前記角度が８０°以上１００°以下の角度をなす範囲にあることを検出すると、前記巻取部を駆動する。すなわち、剥離負荷が最も小さい前記角度が９０°の角度をなす剥離位置の近傍で前記被記録媒体を剥離させることが可能である。このため、被記録媒体の剥離負荷を低減することができる。

本発明の一実施例に係る記録装置を表す概略側面図。 本発明の一実施例に係る記録装置のブロック図。 本発明の一実施例に係る記録装置の要部拡大図。 本発明の一実施例に係る記録装置の要部拡大図。 本発明の一実施例に係る記録装置の要部拡大図。 本発明の一実施例に係る記録方法のフローチャート。

以下に、本発明の一実施形態に係る記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。

図１は、本発明の一実施例に係る記録装置１を表す概略側面図である。
本実施例の記録装置１は、回転方向Ｃに回転する駆動ローラー３と従動ローラー４に張架され、被記録媒体Ｐを支持面Ｓ１で支持して搬送方向Ａに搬送する粘着性ベルト２を備えている。なお、別の表現をすると、粘着性ベルト２は、複数の回転体に張架され、被記録媒体Ｐを支持して搬送する搬送ベルトである。本実施例の記録装置１は、複数の回転体として駆動ローラー３と従動ローラー４の２つのローラーを備えているが、３つ以上のローラーを備えていてもよく、そのうち複数が駆動ローラーであってもよい。
ここで、「粘着性ベルト」とは、被記録媒体を支持する面に該被記録媒体を剥離可能に保持するベルトを意味する。例えば、粘着剤が塗られたベルトや静電吸着ベルトなどである。なお、本実施例の粘着性ベルト２は粘着剤が塗られたベルトである。

また、粘着性ベルト２による被記録媒体Ｐの搬送経路には記録ヘッド６が備えられている。記録装置１は、キャリッジ５を介して搬送方向Ａと交差する方向Ｂに記録ヘッド６を往復移動させながら、記録ヘッド６のインク吐出面Ｆから被記録媒体にインクを吐出させて所望の画像を形成する。
なお、本実施例の記録装置１は、往復移動しながら記録する記録ヘッド６を備えているが、インクを吐出するノズルを搬送方向Ａと交差する方向に複数設けた所謂ラインヘッドを備える記録装置でもよい。
ここで、「ラインヘッド」とは、被記録媒体Ｐの搬送方向Ａと交差する交差方向に形成されたノズルの領域が、前記被記録媒体Ｐの前記交差方向全体をカバー可能なように設けられ、記録ヘッド又は被記録媒体の一方を固定し他方を移動させて画像を形成する記録装置に用いられる記録ヘッドである。なお、ラインヘッドの前記交差方向のノズルの領域は、記録装置が対応している全ての被記録媒体Ｐの前記交差方向全体をカバー可能でなくてもよい。
また、方向Ｂは、被記録媒体Ｐの幅方向に対応する。

本実施例の記録装置１では、被記録媒体Ｐは、後述するように、所定範囲の角度となる剥離位置で粘着性ベルト２から剥離され、所定の位置に固定された従動ローラー７を介して、巻取部８により巻き取られる。なお、巻取部８は、被記録媒体Ｐを巻き取る際、回転方向Ｃに被記録媒体Ｐを回転させる。

被記録媒体Ｐの搬送経路であって、被記録媒体Ｐが粘着性ベルト２から剥離される剥離位置と従動ローラー７が設けられた位置との間には、センサー１０が設けられている。
ここで、センサー１０は、被記録媒体Ｐの面と交差する方向から光を照射し、被記録媒体Ｐの前記面からの反射光により、粘着性ベルト２に対して被記録媒体Ｐが剥離したことを検出する光学センサーである（図３から図５参照）。
このため、例えば、照射部と対向する側に反射部を設け該反射部からの反射光を受光する構成の光学センサーを用いて、被記録媒体Ｐの面に沿う方向から光を照射し、該反射光が被記録媒体Ｐで遮られたことを検出することにより、粘着性ベルト２に対して被記録媒体Ｐが剥離したことを検出するという従来の方法よりも検出精度が高い。このような従来の方法は、被記録媒体Ｐの面と交差する方向の長さ（厚さ）は短いため、光学センサーでの検出タイミングと該反射光が被記録媒体Ｐで遮られたタイミングとがずれることにより、検出ミスをすることがあるためである。

次に、本実施例の記録装置１における電気的な構成について説明する。
図２は、本実施例の記録装置１のブロック図である。
制御部１１には、記録装置１の全体の制御を司るＣＰＵ１２が設けられている。ＣＰＵ１２は、システムバス１３を介して、ＣＰＵ１２が実行する各種制御プログラムやメンテナンスシーケンス等を格納したＲＯＭ１４と、データを一時的に格納可能なＲＡＭ１５と、接続されている。

また、ＣＰＵ１２は、システムバス１３を介して、記録ヘッド６を駆動するためのヘッド駆動部１６と接続されている。
また、ＣＰＵ１２は、システムバス１３を介して、キャリッジ５を移動させるためのキャリッジモーター１８、被記録媒体Ｐを支持して搬送する粘着性ベルト２の移動機構としての駆動ローラー３の駆動源である搬送モーター１９、巻取部８の駆動源である巻取モーター２０、を駆動させるためのモーター駆動部１７と接続されている。
さらに、ＣＰＵ１２は、システムバス１３を介して、入出力部２１と接続されており、入出力部２１は、センサー１０、記録データ等を記録装置１に入力する外部装置であるＰＣ２２、と接続されている。

次に、本実施例の記録装置１の要部拡大図を用いてさらに詳細に説明する。
図３から図５は、本実施例の記録装置１の要部拡大図である。
後述するように、本実施例の記録装置１は、センサー１０が、支持面Ｓ１に対する被記録媒体Ｐの剥離位置２３が該支持面Ｓ１から剥離された該被記録媒体Ｐが該支持面Ｓ１に対して８０°以上１００°以下の角度をなす所定位置９にあることを検出すると、巻取部８を駆動する構成になっている。

そこで、図３から図５は、詳細には、以下を表している。
図３は、センサー１０が被記録媒体Ｐを検出しておらず、巻取部８の駆動が停止している状態を表している。
また、図４は、巻取部８の駆動が停止している状態において、センサー１０が被記録媒体Ｐを検出した直後の状態を表している。
また、図５は、センサー１０が被記録媒体Ｐを検出し、巻取部８が駆動している際の状態を表している。

本実施例の記録装置１は、記録ヘッド６による記録に伴って駆動ローラー３を回転して粘着性ベルト２を移動させるが、この粘着性ベルト２の移動に伴って支持面Ｓ１に対する被記録媒体Ｐの剥離位置２３も移動する。
本実施例の記録装置１は、剥離位置２３が所定位置９に到達すると、被記録媒体Ｐがセンサー１０における長さＬ１の検出範囲に入る構成になっている（図４参照）。

ここで、本実施例の記録装置１では、剥離位置２３が所定位置９に到達した際の該支持面Ｓ１から剥離された該被記録媒体Ｐの該支持面Ｓ１に対する角度Θは、８０°以上１００°以下の角度となるように構成されている。
なお、剥離位置２３が所定位置９に到達した際の該支持面Ｓ１から剥離された該被記録媒体Ｐの該支持面Ｓ１に対する角度Θは、図３で表されるように、被記録媒体の幅方向Ｂから見て、剥離位置２３における支持面Ｓ１と接する平面Ｓ３に対して被記録媒体Ｐがなす角度である。別の表現をすると、角度Θは、剥離位置２３が所定位置９に到達した際における、支持面Ｓ１と支持面Ｓ１から剥離された被記録媒体Ｐとのなす角度を表す。

本発明において、センサーは、前記角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出できればよい。このようなセンサーのうち、本実施例のセンサー１０は、前記角度が８０°以上１００°以下の範囲となる所定位置９に剥離位置２３が到達することを検出するセンサーである。すなわち、「角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出する」とは、「角度が８０°以上１００°以下の範囲となる所定位置に剥離位置があるか否かを検出する」ことを含む意味である。
ただし、このような構成に限定されず、センサーが、本実施例とは別の方法により、支持面Ｓ１からの被記録媒体Ｐの剥離位置２３において、支持面Ｓ１と支持面Ｓ１から剥離された被記録媒体Ｐとのなす角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出する構成であってもよい。

そして、図３の状態から図４の状態になると、制御部１１の制御により巻取部８を駆動する。
なお、本実施例では被記録媒体Ｐとして布帛を用いているが、巻取部８が駆動を開始すると張力により布帛などの被記録媒体Ｐは伸びる。そして、被記録媒体Ｐは該被記録媒体Ｐに張力がかかった状態により粘着性ベルト２から剥離する。一方、巻取部８を駆動しても、すぐには被記録媒体Ｐに張力がかからないため、被記録媒体Ｐはすぐには粘着性ベルト２から剥離しない。すなわち、巻取部８を駆動してから被記録媒体Ｐが粘着性ベルト２から剥離するのにタイムラグが発生する。
図５は、このタイムラグの発生後において、巻取部８が駆動している際の状態を表している。

すなわち、上記を別の表現をすると、本実施例の記録装置１は、被記録媒体Ｐを支持面Ｓ１で支持して搬送する粘着性ベルト２と、支持面Ｓ１からの被記録媒体Ｐの剥離位置２３において、支持面Ｓ１と支持面Ｓ１から剥離された被記録媒体Ｐとのなす角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出するセンサー１０と、被記録媒体Ｐを巻き取る巻取部８と、剥離位置２３において前記角度が前記範囲にあることをセンサー１０が検出すると、巻取部８を駆動するよう制御する制御部１１と、を備えている。
角度が９０°の角度をなす剥離位置２３で被記録媒体Ｐを剥離させると剥離負荷は最も小さくなるが、本実施例の記録装置１は、剥離負荷が最も小さい角度が９０°の角度をなす剥離位置の近傍で被記録媒体Ｐを剥離させることができる。このため、被記録媒体Ｐの剥離負荷を低減している。

また、本実施例の記録装置１は、図５の状態で巻取部８を駆動させると、しばらくすると、剥離位置２３と所定位置９の位置関係が図４の状態に至る。そして、この図４の状態になると、被記録媒体Ｐはセンサー１０における長さＬ１の検出範囲から外れ、制御部１１の制御により、巻取部８の駆動を停止する。
すると、巻取部８の駆動を停止した直後において、本実施例の記録装置１は、剥離位置２３と所定位置９の位置関係が図３で表される状態になる。

すなわち、上記を別の表現をすると、本実施例の記録装置１において、制御部１１は、巻取部８を駆動した状態で剥離位置２３において前記角度が８０°以上１００°以下の範囲にあることをセンサー１０が検出すると、巻取部８の駆動を停止するよう制御する。
詳細には、制御部１１は、巻取部８を駆動した状態で剥離位置２３が所定位置９にあることをセンサー１０が検出すると、巻取部８の駆動を停止するよう制御する。
つまり、本実施例の記録装置１は、巻取部８の駆動が停止した状態で剥離位置２３が所定位置９にあることをセンサー１０が検出すると巻取部８は駆動する。そして、巻取部８が駆動した状態で剥離位置２３が所定位置９にあることをセンサー１０が検出すると巻取部８は駆動を停止する。
したがって、剥離位置２３を、角度が９０°の角度をなす剥離位置の近傍である、所定位置９の近傍に維持することができる。このため、被記録媒体Ｐの剥離負荷を高い精度で低減することができる。なお、センサー１０が、剥離位置２３が所定位置９にあることを検出する構成ではなく、別の方法により、角度が８０°以上１００°以下の範囲にあることを検出する構成としてもよい。

また、本実施例の記録装置１における剥離位置２３は、支持面Ｓ１と反対側の面Ｓ２が粘着性ベルト２を張架する駆動ローラー３と接触する範囲内に位置している。具体的には、図３から図５において、駆動ローラー３における駆動ローラー３の回転中心２４を通る鉛直方向の線Ｅよりも外側に剥離位置２３は位置している。

すなわち、上記を別の表現をすると、本実施例の記録装置１において、粘着性ベルト２は、複数の回転体である駆動ローラー３及び従動ローラー４に張架され、剥離位置２３は、支持面Ｓ１の反対側の面Ｓ２が駆動ローラー３に接触している範囲内に位置している。
剥離位置２３が支持面Ｓ１の反対側の面Ｓ２が駆動ローラー３に接触している範囲内であれば、被記録媒体Ｐを支持面Ｓ１から剥離する際の粘着性ベルト２の振動を抑制できる。
このため、本実施例の記録装置１は、被記録媒体Ｐを支持面Ｓ１から剥離する際の粘着性ベルト２の振動によって記録画像の品質が低下するということを抑制できる構成になっている。

上記の本実施例の記録装置１の説明をまとめると、本実施例の記録装置１は、被記録媒体Ｐを支持面Ｓ１で支持して搬送する粘着性ベルト２に対する被記録媒体Ｐの剥離位置２３を、支持面Ｓ１に対して被記録媒体Ｐが９０°の角度をなす位置の近傍に維持することを特徴とする。
このため、被記録媒体の剥離負荷を低減することができる。

［記録方法の実施例］（図６）
次に、上記実施例の記録装置１を用いた記録方法の実施例について説明する。
図６は、本実施例の記録方法のフローチャートである。

最初に、ステップＳ１０で、ユーザーは被記録媒体Ｐを記録装置１にセットする。具体的には、ロール状の被記録媒体Ｐを粘着性ベルト２の支持面Ｓ１に支持させ（貼り付け）、従動ローラー７を介して巻取部８に被記録媒体Ｐの先頭部分を巻きつける。

次に、ステップＳ２０で、ＰＣ２２から入力した記録データに基づいて記録ヘッド６により記録を行うとともに、粘着性ベルト２の支持面Ｓ１に被記録媒体Ｐを支持させて搬送する（搬送工程）。

次に、ステップＳ３０で、センサー１０により、支持面Ｓ１からの被記録媒体Ｐの剥離位置２３において、支持面Ｓ１と支持面Ｓ１から剥離された該被記録媒体Ｐとのなす角度が８０°以上１００°以下の範囲にあるか否かを検出する（検出工程）。
ステップＳ３０で前記角度が前記範囲にあることを検出した場合、ステップＳ４０に進み、検出しなかった場合はステップＳ５０に進む。

ステップＳ４０では、制御部１１の制御により、被記録媒体Ｐを巻き取る巻取部８を駆動する（巻取部の駆動工程）。
そして、その後、ステップＳ６０に進む。

ステップＳ５０では、前記ＰＣ２２から入力した記録データに基づく記録が終了したか否かを制御部１１において判断する。
ステップＳ５０において、記録が終了したと判断しなかった場合はステップＳ３０に戻り、記録が終了したと判断した場合は本実施例の記録方法を終了する。

ステップＳ６０では、前記ＰＣ２２から入力した記録データに基づく記録が終了したか否かを制御部１１において判断する。
ステップＳ６０において、記録が終了したと判断しなかった場合はステップＳ７０に進み、記録が終了したと判断した場合は本実施例の記録方法を終了する。

ステップＳ７０では、センサー１０により、支持面Ｓ１からの被記録媒体Ｐの剥離位置２３において、角度が８０°以上１００°以下の角度をなす範囲にあるか否かを検出する。
ステップＳ７０で前記角度が前記範囲にあることを検出した場合、ステップＳ８０に進み、検出しなかった場合はステップＳ６０に戻る。

ステップＳ８０では、制御部１１の制御により、被記録媒体Ｐを巻き取る巻取部８の駆動を停止する。
そして、その後、ステップＳ９０に進む。

ステップＳ９０では、前記ＰＣ２２から入力した記録データに基づく記録が終了したか否かを制御部１１において判断する。
ステップＳ９０において、記録が終了したと判断しなかった場合はステップＳ３０に戻り、記録が終了したと判断した場合は本実施例の記録方法を終了する。

上記の本実施例の記録方法によれば、剥離負荷が最も小さい角度が９０°の角度をなす剥離位置の近傍で被記録媒体Ｐを剥離させることが可能である。このため、被記録媒体Ｐの剥離負荷を低減することができる。

１ 記録装置、２ 粘着性ベルト、３ 駆動ローラー、４ 従動ローラー、
５ キャリッジ、６ 記録ヘッド、７ 従動ローラー、８ 巻取部、
９ 所定位置、１０ センサー、１１ 制御部、１２ ＣＰＵ、
１３ システムバス、１４ ＲＯＭ、１５ ＲＡＭ、１６ ヘッド駆動部、
１７ モーター駆動部、１８ キャリッジモーター、１９ 搬送モーター、
２０ 巻取モーター、２１ 入出力部、２２ ＰＣ、２３ 被記録媒体Ｐの剥離位置、
２４ 駆動ローラー３の回転中心、
Ｌ１ センサー１０による被記録媒体Ｐの検出範囲、Ｐ 被記録媒体、
Ｓ１ 粘着性ベルト２の被記録媒体Ｐの支持面、
Ｓ２ 粘着性ベルト２の支持面Ｓ１と反対側の面、
Ｓ３ 剥離位置２３における支持面Ｓ１と接する平面

Claims (4)

1. 被記録媒体を支持面で支持して搬送する粘着性ベルトと、
   前記支持面からの前記被記録媒体の剥離位置が、前記支持面と前記支持面から剥離された前記被記録媒体とのなす角度が８０°以上１００°以下の所定角度となる所定位置にあるか否かを検出するセンサーと、
   前記被記録媒体を巻き取る巻取部と、
   前記剥離位置が前記所定位置の近傍となるように、前記センサーにより前記剥離位置が前記所定位置にあることが検出される毎に、前記巻取部の駆動及び停止を切り替えるよう制御する制御部と、
   を備えることを特徴とする記録装置。
2. 被記録媒体を支持面で支持して搬送する粘着性ベルトと、
   前記支持面からの前記被記録媒体の剥離位置が、前記支持面と前記支持面から剥離された前記被記録媒体とのなす角度が８０°以上１００°以下の所定角度となる所定位置にあるか否かを検出するセンサーと、
   前記被記録媒体を巻き取る巻取部と、
   前記角度が前記所定角度未満の状態から前記所定角度になることで、前記剥離位置が前記所定位置に達したことを前記センサーが検出すると、前記巻取部を駆動するよう制御し、前記角度が前記所定角度を超える状態から前記所定角度になることで、前記剥離位置が前記所定位置に達したことを前記センサーが検出すると、前記巻取部を停止するよう制御する制御部と、
   を備えることを特徴とする記録装置。
3. 請求項１又は２に記載の記録装置において、
   前記粘着性ベルトは、複数の回転体に張架され、
   前記剥離位置は、前記支持面の反対側の面が前記回転体に接触している範囲内に位置することを特徴とする記録装置。
4. 粘着性ベルトの支持面に被記録媒体を支持させて搬送する搬送工程と、
   前記支持面からの前記被記録媒体の剥離位置が、前記支持面と前記支持面から剥離された前記被記録媒体とのなす角度が８０°以上１００°以下の所定角度となる所定位置にあるか否かを検出する検出工程と、
   前記剥離位置が前記所定位置の近傍となるように、前記検出工程で前記剥離位置が前記所定位置にあることが検出される毎に、前記被記録媒体を巻き取る巻取部の駆動及び停止を切り替える前記巻取部の駆動及び停止工程と、
   を有することを特徴とする記録方法。

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