JP6213716B2 - 電話装置および通話音声録音方法 - Google Patents

電話装置および通話音声録音方法 Download PDF

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Description

この発明は、通話録音機能を備えた電話装置に関し、特に録音した通話音声を適切に管理し利用できるようにする装置、方法に関する。
いわゆるボタン電話機の中には、通話中において録音ボタンが押下操作された場合に通話音声をメモリに録音して記憶保持する録音機能を備えたものがある。当該録音機能を用いて録音された通話音声データには、通話開始日時、発信元電話番号、着信先電話番号、通話時間などの管理情報が付加される。ユーザは、通話終了後においてはいつでも、当該管理情報に基づいて録音されている通話音声データを検索し、目的とする通話音声データを特定して再生し、当該通話の内容を確認できる。
しかし、複数の電話端末と主装置とからなり、会社などで利用されるいわゆるボタン電話システム(ビジネスホンシステム)の場合、電話端末のそれぞれのメモリに通話音声を録音するのではなく、主装置側において通話音声を録音する仕様になっているものが多い。電話端末の構成を簡単にすると共に電話端末の負荷を軽減し、録音した通話音声データの一元管理が可能であるなどのためである。この場合、各電話端末を通じて行われた通話の通話音声データが、同じ記憶領域に格納される構成になっていると、録音された通話音声データの検索に時間がかかる場合がある。
このため、後に記す特許文献1には、電話の受付者に応じて電話機のFFキー(Flexible Function key)への機能の設定を自動的に行い、受付者ごとに必要とするFFボタンの利用を可能とするボイスメールシステムに関する発明が開示されている。この特許文献1に記載の発明により、電話の受付者は自分用に機能が設定されたFFボタンを操作することによって、受付者ごとに録音する通話音声の格納先(ボックス)を替えるなどのことが簡単にできる。そして、受付者ごとに録音した通話音声データを管理し、受付者ごとに目的とする通話音声データを迅速に検索して再生するなどのことができる。
特開2002−247211号公報
ところが、いわゆるボタン電話システムの場合、録音した通話音声データには、電話を受け付けた受付者の情報よりも、受け付けた電話の大まかな用件やその後の対応を示す情報などを付加しておきたいとする要求がある。例えば、装置A、装置B、装置C、…というように複数の装置(製品)を扱う会社では、それら複数の装置についての問い合せなどを電話で受け付ける。この場合、どの装置についての、問い合せ、あるいは、クレームなのか、対応の優先度は高いのか低いのかなどの情報は、電話を受け付けたオペレータがメモすることになる。
しかし、通話音声データを録音していたとしても、録音した通話音声データとオペレータがメモした情報とは、異なる媒体に記録したものであり、対応付けられていない。このため、例えば、装置Aについての問い合せに関する録音した通話音声データを確認したいといった場合に迅速に対応できないという問題がある。また、録音した通話音声データを通話の概要や優先度などに応じて分類し、管理することもできないという問題がある。
そして、録音した通話音声データとオペレータがメモした情報とを対応付けようとすれば、メモした情報を、例えば電話端末を通じてボタン電話システムに対して入力し、録音した通話音声データに付加するなどのことが考えられる。しかしこれでは、ビジネスホンシステムに、録音した通話音声データに情報を付加するための新たな機能を追加する必要が生じるし、ユーザが手間や時間を掛けてメモした情報を入力する必要が生じ好ましくない。
以上のことに鑑み、この発明は、通話音声の録音が可能な電話装置において、録音している、あるいは、録音した通話音声データに対して、ユーザが目的とする情報を容易に対応付けられるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の電話装置は、
複数の操作キーのそれぞれを識別する操作キー識別情報と、前記複数の操作キーのそれぞれに割り付けた割付情報とを対応付けて記憶する割付情報記憶手段と、
通話音声データを記憶する通話音声記憶手段と、
通話音声データを前記通話音声記憶手段に記録する通話音声記録処理手段と、
通話中に、操作された1または複数の前記操作キーに割り付けられている前記割付情報を前記割付情報記憶手段から特定し、これを前記通話音声記録処理手段により前記通話音声記憶手段に記録している一連の通話音声データに対して対応付けて記録する対応付け手段と
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明の電話装置によれば、割付情報記憶手段には、複数の操作キーのそれぞれの操作キー識別情報と複数の操作キーのそれぞれに割り付けた割付情報とが対応付けられて記憶されている。また、通話中に送受される通話音声(通話音声データ)が、通話音声記録処理手段により通話音声記憶手段に記録できるようになっている。通話中において、ユーザによって1または複数の操作キーが操作されると、対応付け処理手段が、通話音声記録処理手段により通話音声記憶手段に記録している一連の通話音声データと、ユーザにより操作された1または複数の操作キーに割り付けられている割付情報とを対応付けるように処理する。
したがって、録音される通話音声データには、通話時(録音時)において操作された1または複数の操作キーに割り付けられた割付情報が対応付けられる。これにより、割付情報に基づいて、録音された通話音声データを迅速に検索して再生したり、また、割付情報に基づいて、録音された通話音声データを分類したり、管理したりできる。
この発明によれば、通話音声の録音が可能な電話装置において、録音される通話音声データに対して、ユーザが目的とする割付情報を対応付けることができる。これにより、対応付けた割付情報に基づいて、録音された通話音声データの効率的な検索ができ、また、録音された通話音声データの割付情報に基づく分類や管理ができる。
第1の実施の形態のボタン電話システムの概要を説明するための図である。 電話端末3の構成例を説明するためのブロック図である。 電話端末3の外観図である。 主装置1の構成例を説明するためのブロック図である。 アドレス管理DB106の格納データの例について説明するための図である。 通話音声DB109の格納データ(通話音声ファイル)の例を説明するための図である。 FK入力DBの格納データ(FK入力データファイル)の一例を説明するための図である。 FK設定データファイル111の格納データの例を説明するための図である。 ボタン電話システムの通話時に行われる通話音声の録音処理を説明するためのシーケンス図である。 ボタン電話システムで行われる録音した通話音声の検索及び再生処理を説明するためのシーケンス図である。 図10に続くシーケンス図である。 第2の実施の形態のボタン電話システムの概要を説明するための図である。 主装置1Aの構成例を説明するためのブロック図である。 録音サーバ4の構成例を説明するためのブロック図である。 第2の実施の形態のボタン電話システムの通話時に行われる通話音声の録音処理を説明するためのシーケンス図である。 図15に続くシーケンス図である。 通話音声データとインデックスデータの対応付けの他の例を説明するための図である。 通話音声データとインデックスデータの対応付けの他の例を説明するための図である。
以下、図を参照しながら、この発明による電話装置、通話音声録音方法の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、例えば、事業所内に形成されるボタン電話システム(ビジネスホンシステム)に、この発明を適用した場合を例にして説明する。
[第1の実施の形態]
[第1の実施の形態のボタン電話システムの概要]
図1は、第1の実施の形態のボタン電話システムの概要を説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の電話システムは、主装置1に対してLAN(Local Area Network)2を通じ、複数の電話端末3(1)、3(2)、3(3)、3(4)、3(5)…が接続されて構成される。
主装置1は、図1に示したように、IP網6と電話網7とに接続され、通信路(通信回線)を接続する端末間のアドレス解決をするものである。すなわち、主装置1は、外線と内線、または内線間をつなぐ小型の交換機としての機能を有する。また、この実施の形態の主装置1は、SIP(Session Initiation Protocol)を利用して、電話番号をIP(Internet Protocol)アドレスと対応付けたり、相手を呼び出して繋いだりするといった呼制御を行うSIPサーバとしての機能をも備えている。
つまり、この実施の形態の主装置1は、レジストラ・サーバ機能とプロキシ・サーバ機能をも備え、これらの機能を用いることによって、LAN2に接続されたビジネス電話システム内の機器との間や、LAN2に接続された機器とIP網6や電話網7に接続された機器との間に、通信路を接続することができるようにするものである。
なお、IP網6は、IP(Internet Protocol)を用いて通信を行うネットワークを意味し、具体的にはインターネットである。また、電話網7は、アナログ方式の公衆交換電話網(PSTN(Public Switched Telephone Network))、デジタル回線網(ISDN(Integrated Services Digital Network))、携帯電話網などを含むものである。
電話端末3(1)、3(2)、3(3)、3(4)、3(5)、…のそれぞれは、通話を行うためにユーザによって用いられる複数の操作キーを備えるものである。電話端末3(1)、3(2)、3(3)、3(4)、3(5)、…のそれぞれは、上述したように、主装置1を通じて、LAN2に接続された同じ事業所内の他の電話端末との間や、IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末との間で通話を行う場合に用いられる。
そして、この実施の形態のボタン電話システムは、通話音声の録音機能を備えている。電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれを通じて通話しているときに、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…に設けられている「録音ボタン」が押下操作されたとする。この場合、「録音ボタン」が操作されたことの通知が主装置1に送られ、「録音ボタン」が操作された電話端末と電話の相手先との間の通話音声が、主装置1の所定の記録媒体に記録される。
さらに、主装置1は、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…の操作キーごとに予め決められている操作キー識別情報と、所定の操作キーごとに予め割り付けられているインデックスデータ(割付情報)とを対応付けて所定の記録媒体に記憶保持している。そして、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…を通じて通話を行っている時に、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…の操作キーが操作されたとする。
この場合、操作された操作キーに対応する操作キー識別情報が主装置1に送信され、主装置1において、当該操作キー識別情報により特定される操作キーに割り付けられた割付情報が自機の記憶情報に基づいて特定される。そして、この特定された割付情報が、録音中の一連の通話音声の音声データ(通話音声データ)に対応付けられる。
そして、この実施の形態の主装置1において、通話音声データと通話中に操作された操作キーに割り付けられている割付情報との対応付けは、種々の方法により行うことが可能である。例えば、通話音声データを記憶する音声ファイルのヘッダ部分などに、操作された操作キーの操作キー識別情報や操作された操作キーに割り付けられた割付情報を付加することにより両者の対応付けを行える。また、通話音声データと通話中に操作された操作キーに割り付けられている割付情報とを別々のファイルに蓄積し、これらの情報を共通する所定の情報により関連付ける(紐付ける)態様とすることもできる。
なお、この実施の形態においては、通話音声データと通話中に操作された操作キーに割り付けられている割付情報との対応付けは、通話音声データを記憶する通話音声ファイルのヘッダ部分などに特定した割付情報を付加することにより行うものとして説明する。また、この実施の形態において、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれは、同様に構成されるものである。このため、以下においては、特に区別して示す場合を除き、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれを総称して電話端末3という。以下、この実施の形態のボタン電話システムを構成する各機器について具体的に説明する。
[電話端末3の構成例]
図2は、この実施の形態のボタン電話システムの電話端末3の構成例を説明するためのブロック図であり、図3は、電話端末3の外観図である。この実施の形態の電話端末3は、図2に示すように、主に電話機能を実現する部分として、LAN接続端子301、LANインターフェース(以下、LANI/Fという。)302、パケット処理部303、通話音声入出力インターフェース(以下、通話音声入出力I/Fという。)304、ハンドセット接続端子305、ハンドセット306、操作入力部311、操作入力インターフェース(以下、操作入力I/Fという。)312、ディスプレイコントローラ313、ディスプレイ314、リンガ315を備えている。
また、この実施の形態の電話端末3は、各部を制御する制御部320を備えている。制御部320は、CPU(Central Processing Unit)321、ROM(Read Only Memory)322、RAM(Random Access Memory)323が、CPUバス324を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。ここで、CPU321は、ROM322に記憶保持されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成してこれを各部に供給したり、また、各部から供給されるデータを処理したりするものである。ROM322は、上述のように、CPU321で実行される種々のプログラムや処理に必要になる各種のデータが記憶保持されたものである。また、RAM323は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。
そして、図3に示すように、この実施の形態の電話端末3の場合、端末本体の前面左側にハンドセット306が載置される構成を有する。そして、ハンドセット306が、端末本体に載置された状態ではオンフック状態となり、端末本体から持ち上げられた状態ではオフフック状態となるように構成されている。また、端末本体の前面上側には、ディスプレイ314の表示画面が設けられ、ディスプレイ314の表示画面の下側には操作入力部311が設けられている。
そして、操作入力部311には、ユーザによって機能等の割り付けが可能なフレキシブルキーFK1〜FK8や、テンキー等(テンキー(数字キー及び記号キー)、発信、応答、保留などの所定のファンクションキーなど)が設けられている。さらに、テンキー等の下側には、主装置と協働して実現する通話音声などの録音機能を利用するために用いられる、「録音ボタン」、「再生ボタン」、「検索ボタン」が設けられている。なお、通話音声などの録音機能の詳細については後述する。
[着信時の動作]
そして、LAN2を介して送信されてくるパケットデータは、LAN接続端子301を通じてLANI/F302に供給され、ここで自機において処理可能な形式のデータに変換された後、CPUバス324を介して、パケット処理部303に供給される。パケット処理部303は、供給されたパケットデータに含まれる制御データや音声データを分解して抽出する。ここで抽出された制御データは制御部320に供給され、自機の制御に用いられる。また、自機(自端末)宛の音声データが含まれていた場合には、当該音声データは、CPUバス324を通じて通話音声入出力I/F304に供給されることになる。
パケット処理部303において分解されて抽出された制御データが、自機への呼び出しメッセージである場合には、制御部320は、リンガ315を制御して、着信鳴動させる。同時に、制御部320は、ディスプレイコントローラ313を制御し、ディスプレイ314の表示画面に自機に着信があることを通知するメッセージや発信元の電話番号や名前あるいは発信元の内線番号などを表示する。
そして、自機への着信に応じて、ユーザがハンドセット306を電話端末3の本体から持ち上げると、当該電話端末3はオフフック状態となる。この場合、制御部320は、着信に応答するメッセージを形成し、これをパケット処理部303においてパケット化して、LANI/F302に供給する。LANI/F302は、当該パケットデータを送信用のパケットデータに変換し、これをLAN接続端子301を通じてLAN2に送出し、発呼先の端末に送信する。
これにより発信元との間において、通信路が生成され、通話が開始される。この場合、相手先からの音声データを含むパケットは、上述もしたように、LAN接続端子301、LANI/F302を通じて、パケット処理部303に供給される。パケット処理部303は、相手先からのパケットをパケット分解し、制御データは制御部320へ、音声データは通話音声入出力I/F304に供給する。
通話音声入出力I/F304は、パケット処理部303からの音声データから自機のハンドセット306のスピーカ(受話器)に供給するアナログ音声信号を形成し、これをハンドセット接続端子305を通じてハンドセット306のスピーカに供給する。これにより、相手先から送信されてくる相手先の音声が、ハンドセット306のスピーカ(受話器)から放音される。
一方、ハンドセット306のマイクロホン(送話器)によって集音された音声は、ここで電気信号に変換され、ハンドセット接続端子305を通じて通話音声入出力I/F304に供給される。通話音声入出力I/F304は、ハンドセット306からの音声データをデジタル信号に変換するなどの処理を行って、これをパケット処理部303に供給する。パケット処理部303は、通話音声入出力I/F304からの音声データを含む相手先への送信用のパケットを形成し、これをLANI/F302、LAN接続端子301を通じてLAN2に送出し、通信の相手先に送信する。このようにして、電話端末3は、自機への着信に応答し、発呼先との間で通信路を生成して通話を行うことができる。
[発呼時の動作]
次に、当該電話端末3から電話をかける場合(発信(発呼)する場合)の処理について説明する。電話端末3から発信する場合には、まず、ハンドセット306を電話端末3の本体から持ち上げて、電話端末3をオフフック状態にし、操作入力部311を通じて通信の相手先の電話番号、あるいは、内線番号を入力する。ここで入力された情報は、操作入力I/F312を通じて制御部320に供給される。
すると、制御部320は、発呼メッセージを形成し、これをパケット処理部303に供給する。パケット処理部303は、自機からの発呼メッセージをパケット化し、これをLANI/F302、LAN接続端子301を通じてLAN2に送出し、目的とする通信の相手先に送信する。
この後、目的とする相手先からの応答が返信されてきた場合に通信路を生成する。これにより、LAN接続端子301、LANI/F302、パケット処理部303、通話音声入出力I/F304、ハンドセット接続端子305、ハンドセット306からなる通話系の機能により通話を行うことができる。このように、電話端末3は、自機から目的とする端末に発信して、相手先との間に通信回線を接続して通話を行うこともできる。
[通話音声の録音機能]
そして、この実施の形態のボタン電話システムは、通話音声の録音機能を備えている。当該録音機能は、電話端末3と主装置1とが協働することによって実現される。ここで、当該録音機能の概要と電話端末3の役割について説明する。この実施の形態のボタン電話システムにおいて、通話音声の録音処理自体は主装置1側で行われる。そして、通話音声の録音の実行指示や終了指示は、端末前面の下側に設けられている「録音ボタン」の押下操作に応じて電話端末3の制御部320から主装置1に提供する。また、電話端末3のユーザは簡単な操作で、録音対象の通話の内容に応じたインデックスデータを録音される通話音声データに対して対応付けることができる。
このため、電話端末3の所定の操作キーに対して、目的とするインデックスデータを割り付けておくことができるようにしている。所定の操作キーとインデックスデータとの割り付けの管理は、この実施の形態では主装置1側で行うようにされている。そして、当該所定の操作キーが操作された場合に、操作された操作キーに対応する操作キー識別情報を電話端末3の制御部320が主装置1に提供する。そして、主装置1において、操作された当該操作キーに割り付けられているインデックスデータ(割付情報)を通話音声データに対応付ける。
ここで所定の操作キーとしては、電話端末3が備える、例えば、フレキシブルキーFK1〜FK8やテンキーなどの種々のものを用いることができる。この実施の形態のボタン電話システムにおいては、従来から例えばよく電話を掛ける相手先の電話番号と発信機能を対応付けておくことなどのことが可能なフレキシブルキーFK1〜FK8に、目的とするインデックスデータ(割付情報)を割り付ける。
インデックスデータの具体例としては、例えば、製品名、問い合せやクレーム(苦情)の別、優先度など、種々の情報を割り付けることができる。例えば、フレキシブルキーFK1には、製品名として「装置A」を割り付け、通話内容を示す情報として、フレキシブルキーFK2には「問い合せ」という文言を、フレキシブルキーFK3には「クレーム」という文言を割り付けておくといったことができる。
そして、かかってきた電話に電話端末3を通じて応答したところ、顧客からの装置Aについての問い合せであったとする。この場合、電話端末3の「録音ボタン」を押下操作することにより、電話端末3の制御部320から録音開始要求が主装置1に与えられ、主装置1において通話音声の録音が開始される。そして、電話端末3のユーザが、通話の内容から判断し、フレキシブルキーFK1を押下操作し、続いてフレキシブルキーFK2を押下操作すると、操作された操作キーに対応する操作キー識別情報が、電話端末3の制御部320から主装置1に提供される。
上述もしたように、この実施の形態のボタン電話システムでは、電話端末3ごとであって、フレキシブルキーごとにどの様なインデックスデータが割り付けられているのかを主装置1で管理している。このため、主装置1において、電話端末3で操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータが特定され、これが録音中の通話音声データに対して対応付けられる。この実施の形態のボタン電話システムにおいては、録音対象の通話音声データに対して、特定されたインデックスデータが付加されることにより、通話音声データとインデックスデータとの対応付けを行う。
そして、詳しくは後述もするが、電話端末3の筐体全面の下端側に設けられている「検索ボタン」を押下操作後、目的とするフレキシブルキーを押下操作することにより、操作されたフレキシブルキーに割り付けられている通話音声データの検索ができる。そして、検索後において、「再生ボタン」を押下操作すると、検索された通話音声データを順次に再生して聴取することができるようにされ、必要に応じて、所定の操作を行うことにより、再生音声の早送り、早戻し、スキップ、バックスキップなどを行うことができる。
このように、この実施の形態のボタン電話システムの電話端末3は、主装置1と協働することにより、必要に応じて通話音声データを録音し、録音対象の通話音声データに対して目的とするインデックスデータを対応付けることができる。これにより、対応付けられたインデックスデータを用いた通話音声データの検索を行えるようにし、録音された通話音声データの中から目的とする通話音声データを適切かつ迅速に検索し、再生して利用できるようにしている。また、対応付けられたインデックスデータを用いて、録音した通話音声データの分類、管理をできるようにしている。
なお、図2において、パケット処理部303は、独立した回路部分として示しているが、これに限るものではない。パケット処理部303は、制御部320において実行されるプログラムにより、制御部320の機能として実現することももちろん可能である。
[主装置1の構成例]
図4は、この実施の形態の主装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図4に示すように、主装置1は、IP網6への接続端子101と、IP網インターフェース(以下、IP網I/Fという。)102と、パケット分解/生成部103とを備えている。また、主装置1は、電話網インターフェース(以下、電話網I/Fという。)104と、電話網7への接続端子105と、アドレス管理データベース(以下、アドレス管理DBという。)106とを備えている。また、主装置1は、LANI/F107と、LAN2への接続端子108とを備えている。
さらに、主装置1は、通話音声データベース(以下、通話音声DBという。)109と、FK入力データベース(以下、FK入力DBという。)110と、FK設定データファイル111とを備えている。また、主装置1は、音声録音部112と、FKデータ管理部113と、録音データ検索部114と、制御部120とを備えている。なお、FK入力DB110とFK設定データファイル111とFKデータ管理部113の文字「FK」は、フレキシブルキー(Flexible key)の略称として用いている。
そして、制御部120は、この実施の形態の主装置1の各部を制御するものであり、図4に示すように、CPU121、ROM122、RAM123がCPUバス124を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。ここで、CPU121は、ROM122に記憶保持されているプログラムを実行することにより、各部を制御するための制御信号を生成して各部に供給したり、各部からの情報を処理したりするものである。ROM122は、上述のように、CPU121で実行される種々のプログラムや処理に必要となる種々のデータを記憶保持しているものである。
また、RAM123は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に、作業領域として用いられるものである。なお、図示しないが、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリーなどのいわゆる不揮発性メモリを備え、電源が落とされても保持しておくべきデータ、例えば、種々の設定パラメータや機能アップのために提供された新たなプログラムなどについても記憶保持することができるようにされている。
接続端子101は、IP網6への接続端部を構成するものである。IP網I/F102は、IP網6を通じて供給されるパケットを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のパケットに変換して制御部120に供給する。また、IP網I/F102は、制御部120を通じて供給される送信すべきパケットを送信用の形式のパケットに変換して、これをIP網6に送出する。
接続端子105は電話網7への接続端部を構成するものである。電話網I/F104は、電話網7を通じて供給されるデータを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のデータに変換して制御部120に供給する。また、電話網I/F104は、制御部120を通じて供給される送信すべきデータを送信用の形式のデータに変換して、これを電話網7に送出する。
接続端子108はLAN2への接続端部を構成するものである。LANI/F107は、LAN2を通じて供給されるパケットを受け付けて、これを自機において処理可能な形式のパケットに変換して制御部120に供給する。また、LANI/F107は、制御部120を通じて供給される送信すべきパケットを送信用の形式のパケットに変換して、これをLAN2に送出する。
パケット分解/生成部103は、パケットの分解や生成を行うものである。具体的には、LAN2を通じて主装置1に対して接続される電話端末3等からの電話網7に接続された端末装置に送信すべきパケットは、接続端子108、LANI/F107を通じて制御部120に受け付けられる。当該パケットは、制御部120からパケット分解/生成部103に供給され、ここでパケット分解された後に、電話網I/F104、接続端子105を通じて電話網に送出され、目的とする相手先に送信される。
また、電話網7に接続された端末装置からのデータであって、LAN2を通じて主装置1に接続される配下の電話端末3等へのデータは、接続端子105、電話網I/F104を通じて制御部120に受け付けられる。当該データは、制御部120からパケット分解/生成部103に供給され、ここで所定の形式のパケットとされた後に、LANI/F107、接続端子108を通じて、LAN2に送出されて目的とする電話端末3に送信される。
なお、IP網6に接続された端末と、主装置1にLAN2を通じて接続される電話端末3等との間では、パケットが送受される。このため、パケット分解/生成部103において、パケットの分解や生成は行われることはなく、IP網I/F102、LANI/F107において、データ形式が整えられてそのまま送受するようにされる。同様に、主装置1にLAN2を通じて接続される電話端末3間においても、パケットが送受されるため、パケット分解/生成部103において、パケットの分解や生成は行われることはなく、LANI/F107を通じてパケットが送受するようにされる。
アドレス管理DB106は、レジストラ・サーバ機能を実現するために、IP網6やLAN2に接続され、この主装置1を通じて呼び出す可能性のある端末装置についてのアドレス情報を記憶保持するものである。具体的には、主装置1の制御部120は、IP網I/F102やLANI/F107を通じて、これらに接続されている種々の端末装置からの登録要求(レジスタ・リクエスト)を受信する。この場合に、制御部120は、受信した要求に含まれるアドレス情報などを抽出する。そして、制御部120は、抽出したアドレス情報などをアドレス管理DB106に登録したり、抽出したアドレス情報などを用いてアドレス管理DB106の登録情報を更新したりする。
このようにして、アドレス管理DB106に登録されて管理される情報が参照され、自機にLAN2を通じて接続される電話端末3などから要求のあった通信先を確実に特定する。そして、その特定した相手先に送信すべき情報(パケットデータ)を転送するようにするプロキシ・サーバとしての機能を主装置1が実現するようにしている。また、アドレス管理DB106に登録されて管理される情報は、自機にLAN2を通じて接続される電話端末3などへの着信の判別などにも用いられる。
図5は、アドレス管理DB106の格納データの例について説明するための図である。主装置1のアドレス管理DB106は、IP網6に接続された他のIP電話システムの端末装置のアドレス情報の他、当該主装置1にLAN接続された電話端末などについてのアドレス情報をも管理することができるものである。
この実施の形態の主装置1のアドレス管理DB106では、図5に示したように、主装置1にLAN接続された電話端末については、内線番号、IPアドレス、ポート番号、その他の種々の情報(内線登録データ(内線情報))を登録して管理する。ここで、内線番号とIPアドレスとは、主装置1の配下の当該電話端末に対して予め割り当てられているものである。また、ポート番号は、主装置1と当該電話端末との間において、情報の送受に用いるポートを特定する情報であり、当該情報も予め決められたものである。その他の情報として、例えば、URI(Uniform Resource Identifier)やMAC(Media Access Control)アドレス等についても登録して管理することもできる。
また、この実施の形態の主装置1のアドレス管理DB106において管理されるIP網6に接続された端末装置についての管理情報は、当該端末装置から送信されてくるURI(SIP URI)と、IPアドレスである。したがって、IP網6に接続された端末装置の場合には、内線番号に替えて、URIが管理される。この他、MACアドレス等の送信されてくる他の情報を管理することも可能である。なお、図5に示した例は、主装置1にLAN接続された電話端末についての格納データの一例を示している。
そして、この実施の形態の電話システムの電話端末3からIP網6に接続された端末装置に対する発信要求(発呼要求)を主装置1が受け付けたとする。この場合、主装置1の制御部120は、自己のアドレス管理DB106の管理情報に基づいて、目的とする相手先の端末装置を特定し、この特定した端末装置に対して、メッセージの転送を行う。また、IP網6や電話網7を通じて、LAN2に接続されている電話端末3に対する着信要求(外線着信)を主装置1が受け付けたとする。この場合、主装置1の制御部120は、送信されてきたメッセージを受け付けて、これを自システム内に送出する。
なお、外線着信であっても、例えば個別着信(着信先の電話端末を特定した着信)や、主装置1にLAN接続された電話端末間の内線の発着信の場合には、主装置1は相手先を特定して着信を通知する。すなわち、この場合、主装置1の制御部120は、自己のアドレス管理DB106の管理情報に基づいて、目的とする相手先の電話端末3を特定し、この特定した電話端末3に対して、メッセージの転送を行う。
また、発信に際して、IP電話番号が用いられる場合には、図1には図示しなかったが、IP網6に接続されているゲートウェイやDNS(Domain Name System)が利用されて、IP電話番号からURIなどが検索されて用いられることになる。相手先から、この実施の形態の電話システムを構成する電話端末3に対して、IP電話番号を用いて電話をかける場合においても同様に、IP網6に接続されているゲートウェイやDNSが利用されて、IP電話番号からURIなどが検索されて用いられることになる。
このように、この実施の形態の主装置1は、パケット分解/生成部103やアドレス管理DB106を備え、主装置1が接続される種々のネットワークに接続される端末間のメッセージの中継を行うことができるものである。したがって、この実施の形態の主装置1は、外線−内線間の接続や内線間の接続を行ったり、通信回線の使用状況を配下の電話端末3に通知したりすることができるものである。
また、制御部120は、IP網I/F102、電話網I/F104、LANI/F107を通じて、使用中の通信回線や空いている通信回線を把握し、適切に回線交換を行うこともできるようにしている。また、制御部120は、把握した通信回線の使用状態等に応じて、LAN2を通じて接続される電話端末3毎に供給すべきLED等の点灯、消灯を制御するための制御情報を形成する。当該制御情報は、LANI/F107、接続端子108を通じてLAN2に送出され、各電話端末3等に送信される。
そして、通話音声DB109と、FK入力DB110と、FK設定データファイル111とは、ハードディスクなどの大容量記録媒体に作成され、この実施の形態のボタン電話システムの録音機能を実現するために用いられる種々のデータの蓄積部である。また、音声録音部112と、FKデータ管理部113と、録音データ検索部114とは、この実施の形態のボタン電話システムにおける録音機能を実現するために用いられる処理部である。
具体的に、通話音声DB109は、通話単位の一連の通話音声データを含む通話音声ファイルを記憶保持する。ここで、通話単位という文言は、通信路が接続されてから切断されるまでを1つの単位とすることを意味する。そして、図6は、通話音声DB109の格納データ(通話音声ファイル)の例を説明するための図である。図6に示すように、通話音声DB109に格納される通話音声データファイルには、通話単位に一連の通話音声データが記録される。当該通話音声データファイルには、ヘッダ情報として、通話開始時日時、通話終了日時、通話時間、発信元電話番号、着信先電話番号、着信先内線番号、音声データ開始アドレス、音声データ終了アドレスが付加される。
ここで、通話開始時日時は、制御部120により図示しない時計回路から通話開始時に取得されるものであり、通話終了日時は、同様に制御部120により図示しない時計回路から通話終了時に取得されるものである。発信元電話番号は、主装置1が自機への着信時において、発信元から通知を受けた発信元の電話番号である。着信先電話番号は、主装置1が収容する1以上の電話回線の内の着信を受け付けた電話回線に割り当てられている電話番号である。また、着信先内線番号は、主装置1を通じて受け付けた着信に応答した電話端末3に割り当てられている内線番号である。
また、音声データ開始アドレスは、当該通話音声でファイルの通話音声データの通話音声DB109上の記録開始位置を示す情報である。また、音声データ終了アドレスは、当該通話音声データファイルの通話音声データの通話音声DB上の記録終了位置を示す情報である。さらに、図6に示すように、通話音声データのヘッダ情報として、通話時に操作された電話端末3のフレキシブルキーに割り付けられインデックスデータが付加される。これにより、録音された通話音声データと操作されたフレキシブルキーに割り付けられインデックスデータとの対応付けがなされる。
このような構成を有する通話音声データファイルが、録音が指示された通話単位に形成されて通話音声DB109に格納される。したがって、通話音声DB109には、図6に示した構成の通話音声データファイルが通話単位に多数蓄積されている。
FK入力DB110は、通話中に通話音声の録音を指示した電話端末3や録音された通話音声の再生を指示した電話端末3から提供される操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報を記憶保持する。図7は、FK入力DBの格納データ(FK入力データファイル)の一例を説明するための図である。図7に示すように、FK入力DB110の格納データは、通話音声データの録音時や再生時において操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報を記憶保持する。
このFK入力DB110の格納データであるFK入力データファイルは、図7に示すように、「FK1」、「FK5」、「FK6」が示す操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報にヘッダ情報が付加されたものである。当該ヘッダ情報は、着信先内線番号と、通話開始日時と、通話終了日時と、FK入力データ開始アドレスとからなる。このFK入力データファイルは、上述した通話音声DB109に格納されている通話音声データファイルに対して1対1で対応するものであり、通話単位に操作されたフレキシブルキーが管理できるようになっている。
FK設定データファイル111は、電話端末3ごとであって、フレキシブルキーごとに、割り付けられたインデックスデータ(割付情報)を記憶保持する。図8は、FK設定データファイル111の格納データの例を説明するための図である。図8に示すように、FK設定データファイル111は、例えば3桁の数字で示される内線番号で特定される電話端末3ごとに、FK1、FK2などとして示した操作キー識別情報で特定されるフレキシブルキーごとに、割り付けられたインデックスデータを記憶する。
そして、この実施の形態のボタン電話システムを、上述もしたように、例えば、装置A、B、Cを製品として扱っている会社の事業所に設置し、各電話端末3を通じて、扱い製品である装置A、B、Cについての問い合せやクレームを受け付ける場合の例とする。そして、内線番号「101」で特定される電話端末3を通じては、装置A、B、Cの全てについての問い合せやクレームを受け付けるものとする。これに対して、内線番号「101」で特定される電話端末3を通じては、例えば、各電話端末3が受け付けた問い合せやクレームの内、装置Aについての対応の難しい問い合せやクレームを専門に受け付けるものとする。
この場合、図8に示した例では、内線番号が「101」で特定される電話端末3の場合、操作キー識別情報が「FK1」で特定されるフレキシブルキーFK1に対して、インデックスデータとして、「装置Aに関する」という情報が割り当てられている場合を示している。以下同様に、内線番号が「101」で特定される電話端末3については、フレキシブルキーFK2、FK3には、インデックスデータとして、「装置Bに関する」、「装置Cに関する」という情報が割り当てられている。また、フレキシブルキーFK4、FK5それぞれには、インデックスデータとして、「問い合せ」、「クレーム」という情報が割り当てられている。また、フレキシブルキーFK6、FK7、FK8のそれぞれには、インデックスデータとして、「優先度(高)」、「優先度(中)」、「優先度(低)」という情報が割り当てられている。
また、図8に示すように、内線番号が「102」で特定される電話端末3の場合には、対応する装置は装置Aと決まっている。このため、図8に示すように、装置の区別については、フレキシブルキーに割り付けられていない場合を示している。具体的には、図8に示したように、内線番号が「102」で特定される電話端末3については、フレキシブルキーFK1、FK2のそれぞれには、インデックスデータとして、「問い合せ」、「クレーム」という情報が割り当てられている。また、フレキシブルキーFK3、FK4、FK5のそれぞれには、インデックスデータとして、「優先度(高)」、「優先度(中)」、「優先度(低)」という情報が割り当てられている。
このように、この実施の形態のボタン電話システムの場合には、主装置1の配下の電話端末3ごとであって、フレキシブルキーごとに、種々のインデックスデータ(割付情報)を割り付けることができ、これを主装置1で一元的に管理している。また、ここでは、電話端末3ごとであって、フレキシブルキーごとにインデックスデータを割り付けられることを説明したが、これに限るものではない。フレキシブルキーに割り付け可能なインデックスデータは、全ての電話端末3で共通なインデックスデータと、電話端末3ごとに設定できる個別インデックスデータとの2種類を使い分けるようにできる。例えば、優先度に関するインデックスデータは、各電話端末3で共通に用いるが、その他のインデックスデータは各電話端末3で個別の情報とするなどといった対応が可能である。
音声録音部112は、通話音声データの通話音声DB109への記録処理を行う。IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末と、主装置1の配下の電話端末3との間に電話回線が接続された後、当該電話端末3から通話音声の録音要求(録音指示)があった場合に、音声録音部112は、通話音声データの通話音声DB109への記録を開始する。この場合、音声録音部112は、IP網I/F102、電話網IF104、LANI/F107を通じて取り込まれた通話音声データを、図6を用いて説明した構成の通話音声データファイルとして通話音声DB109に記録する。
このため、音声録音部112は、通話開始日時などの必要情報については制御部120から提供を受け、また、音声データ開始アドレスなどのアドレス情報については、通話音声DB109から取得する。また、音声録音部112は、IP網I/F102やLANI/F107を通じて取り込まれたパケット化された通話音声データの場合には、パケット分解して所定の形式の通話音声データに変換するなどの処理をも行う。
そして、通話音声データの録音時や再生時において、電話端末3から操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報が提供されたとする。この場合に、FKデータ管理部113は、当該電話端末3の内線番号と操作キー識別情報とに基づいて、FK設定データファイル111を参照し、通話音声データファイルに付加すべきインデックスデータを特定する。そして、FKデータ管理部113は、特定したインデックスデータを通話音声データファイルのヘッダ部に付加する処理を行う。
また、FKデータ管理部113は、電話端末3から操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報が通話時において最初に提供された場合には、当該操作キー識別情報を含む図7に示したFK入力データファイルを作成し、FK入力DB110に登録する。この後、電話端末3から操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報が提供されるごとに操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報を登録されたFK入力データファイルに追加更新する処理を行う。なお、上述もしたように、FK入力データファイルは、通話単位に作成されることにより、通話音声データファイルと1対1に対応するものとなる。
録音データ検索部114は、電話端末3からの指示に応じて、録音された通話音声データファイルの検索処理を行う。具体的には、電話端末3において、検索ボタンが操作され、検索ボタンに対応する操作キー識別情報が提供された場合に、以降に操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報により特定されるインデックスデータをキー情報として用いて検索処理を行う。例えば、内線番号が「101」である電話端末3から検索の実行が指示され、この後、フレキシブルキーFK1、FK4が操作されてそれらに対応する操作キー識別情報が主装置1に提供されたとする。
この場合、録音データ検索部114は、着信先内線番号が「101」であって、フレキシブルキー対応インデックスデータとして、「装置Aに関する」、「問い合せ」という情報が付加されている通話音声データファイルを通話音声DB109から検索して抽出する。このようにして、録音データ検索部114は、ユーザが目的とする通話音声データファイルを検索して、抽出し、その通話音声データファイルの音声データを再生できるようにする。
このように、この実施の形態の主装置1は、IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末と、自機の配下の電話端末3との間を接続する機能を実現する。また、主装置1は、配下の電話端末3と協働することにより通話音声の録音機能を実現している。
なお、図4において、パケット分解/生成部103、音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114の各部は、独立した処理部として示しているが、これに限るものではない。パケット分解/生成部103、音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114の各部は、制御部120において実行されるプログラムにより、制御部120の機能として実現すること可能である。
[ボタン電話システムの処理]
次に、上述した主装置1と電話端末3とから構成される、この実施の形態のボタン電話システムにおいて行われる処理の詳細について説明する。
[通話音声の録音処理]
図9は、この実施の形態のボタン電話システムの通話時に行われる通話音声の録音処理を説明するためのシーケンス図である。なお、ここでは、外部の電話端末から主装置1に着信があった場合を例にして説明する。IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末からの着信を主装置1の制御部120が受け付けると(ステップS1)、主装置1の制御部120は、配下の電話端末3のそれぞれに対して着信通知を行う(ステップS2)。主装置1の配下のいずれかの電話端末3において、ユーザによりハンドセット306が取り上げられてオフフック状態にされたとする(ステップS3)。
この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号(電話端末3の識別情報)を含む着信応答を主装置1に通知する(ステップS4)。着信応答を受け付けた主装置1の制御部120は、発信元の外部の電話端末と、オフフック状態にされた自機の配下の電話端末3とに間に通信路を接続し、通話を可能にする(ステップS5)。
この後、当該電話端末3において、図3に示したように筐体前面の下端側に設けられている「録音ボタン」が押下され録音開始指示を受け付けたとする(ステップS6)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含む録音開始要求を主装置1に対して提供する(ステップS7)。これを受け付けた主装置1の制御部120は、録音開始応答を当該電話端末3に提供し(ステップS8)、音声録音部112を制御して、通話音声データの通話音声DB109への記録処理、すなわち録音処理を開始させる(ステップS9)。この場合、音声録音部112は、制御部120の制御の下、図6を用いて説明した通話音声データファイルを通話音声DB109に作成して、これに通話音声データを記録する処理を行う。
この後、当該電話端末3において、フレキシブルキーが押下操作されたとする(ステップS10)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号と、操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報とを含むFK情報を形成し、これを主装置1に通知する(ステップS11)。主装置1では、FK情報(内線番号及び操作キー識別情報)に基づいて、FK設定データファイル111を参照し、当該電話端末3で操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定して、これをRAM123に一時記憶する(ステップS12)。当該インデックスデータを特定し、RAM123に一時記憶する処理は、制御部120の制御の下、FKデータ管理部113により行われる。
そして、ここで説明したステップS10〜ステップS12の処理は、繰り返し行うことができるようにされている。すなわち、電話端末3では、フレキシブルキーFK1の押下操作を受け付けた後、フレキシブルキーFK4の押下操作を受け付け、さらにフレキシブルキーFK6の押下操作を受け付けるといったことができる。これに応じて、ステップS10〜ステップS12の処理が繰り返され、主装置1では、操作された各フレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定してRAM123に一時記憶させることができる。
この後、当該電話端末3において、図3に示したように筐体前面の下端側に設けられている「録音ボタン」が再度押下されることによる録音終了指示を受け付けたとする(ステップS13)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含む録音終了要求を主装置1に対して提供する(ステップS14)。これを受け付けた主装置1の制御部120は、録音終了応答を当該電話端末3に提供し(ステップS15)、音声録音部112を制御して、通話音声データの通話音声DB109への記録処理、すなわち録音処理を終了させる(ステップS16)。
この後、主装置1では、ステップS12においてRAM123に一時記憶したインデックスデータを、今回、通話音声DB109に作成した通話音声データファイルのヘッダ部のフレキシブルキー対応インデックスデータの格納エリアに付加する(ステップS17)。このステップS17の処理は、制御部120の制御の下、FKデータ管理部113により行われる。また、この実施の形態の主装置1では、例えば、ステップS12において、FKデータ管理部113は、図7を用いて説明したFK入力データファイルの生成と操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報の更新処理をも行う。
この後、IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末から通話終了要求(回線解放要求)を主装置1の制御部120が受信したとする(ステップS18)。この場合、主装置1の制御部120は、当該相手先と電話回線を接続している当該電話端末3に対して通話終了要求を通知する(ステップS19)。そして、当該電話端末3において、オンフック操作が行われると、電話端末3はオンフック状態となり(ステップS20)、主装置1は、接続していた通信路を解放し(ステップS21)、一連の通話処理を終了する。
このようにして、この実施の形態のボタン電話システムは、通話時において、通話音声データの録音機能を実現する。そして、フレキシブルキーを押下するという簡単な操作で、録音した通話音声データ(通話音声データファイル)に対して、電話端末3ごとであって、フレキシブルキーごとに割り付けたインデックスデータを付加できる。
[録音した通話音声の検索、再生処理]
図10、図11は、この実施の形態のボタン電話システムで行われる録音した通話音声データの検索及び再生処理を説明するためのシーケンス図である。主装置1の配下の電話端末3において、本体前面の下端部に設けられている「検索ボタン」が押下操作されたとする(ステップS31)。この場合、電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含み、録音した通話音声の検索を行うことを指示する検索要求を形成し、これを主装置1に提供する(ステップS32)。
当該検索要求を受信した主装置1の制御部120は、検索応答を形成し、これを検索要求元の電話端末3に提供する(ステップS33)。そして、主装置1の制御部120は、録音データ検索部114を起動させ、検索を行えるようにする処理(検索準備)を行う(ステップS34)。また、当該電話端末3では、主装置1からの検索応答に応じて、必要なインデックスデータを指定するためにフレキシブルキーを操作することを要求するメッセージをディスプレイ314に表示する(ステップS35)。
この後、当該電話端末3において、ユーザによりフレキシブルキーが押下操作されたとする(ステップS36)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号と、操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報とを含むFK情報を形成し、これを主装置1に通知する(ステップS37)。主装置1の制御部120は、録音データ検索部114を制御し、目的とする通話音声データファイルを通話音声DB109から検索する処理を実行する(ステップS38)。
ステップS38において、録音データ検索部114は、FK情報(内線番号及び操作キー情報)に基づいて、FK設定データファイル111を参照し、当該電話端末3の操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定する。そして、録音データ検索部114は、内線番号と、特定したインデックスデータとを検索キーとして用いて、通話音声DB109から対応する通話音声データファイルを検索する。この検索処理では、通話音声データファイルの総数をも把握し、主装置1の制御部120は、検索された通話音声ファイルの数を含む検索結果を当該電話端末3に通知する(ステップS39)。
当該電話端末3の制御部320は、主装置1からの検索結果に含まれる検索された通話音声ファイルの数をディスプレイ314に表示する(ステップS40)。当該表示を見た電話端末3のユーザは、検索された通話音声データの数が多い場合などにおいては、ステップS36からの処理を繰り返し、追加のフレキシブルキーの押下操作を行い、検索に用いるインデックスデータを追加する。このようにして、通話時に付加したインデックスデータを検索キーに用いて、電話端末3ごとに目的とする通話音声データを検索する処理を行う。
なお、ここでは、検索キーとして、内線番号と、フレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータとを用いる場合を説明した。しかし、これに限るものではない。ステップS31の検索操作において、さらに、通話開始日時の範囲指定を行ったり、発信元電話番号の指定を行ったりすることも可能である。つまり、内線番号とインデックスデータの他にも、通話音声データファイルのヘッダ情報に含まれる情報であれば、検索キーに含めることができる。通話開始日時の範囲指定や発信元電話番号の指定は、操作入力部311のテンキーを通じて行うことができる。
そして、検索の結果得られた通話音声データファイルがある程度の数に絞り込まれた後、当該電話端末3において、図3に示したように筐体前面の下端側に設けられている「再生ボタン」が押下されたとする(ステップS41)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含む再生要求を主装置1に対して提供する(ステップS42)。これを受け付けた主装置1の制御部120は、検索され、再生が指示された通話音声ファイルの通話音声データを順番に読み出して(ステップS43)、再生要求元の電話端末3に送信する処理を開始する(ステップS44)。
そして、当該電話端末3においては、主装置1から提供される録音された通話音声データの提供を受けて、これを再生する処理を行い、再生音声を出力する(ステップS45)。当該電話端末3の再生音声の出力は、取り上げたハンドセット306の受話部から放音したり、図2には図示しなかったが、電話端末3が備えるスピーカを通じて放音したりして、電話端末3のユーザが聴取できるようにする。
また、ステップS45においては、当該電話端末3は、再生している通話音声データに対応するヘッダ情報の提供を主装置1から受ける。そして、電話端末3の制御部320は、通話開始時日時、通話終了日時、通話時間、発信元電話番号、インデックスデータなどをディスプレイ314に表示し、電話端末3のユーザが確認できるようにしている。このように、この実施の形態のボタン電話システムでは、録音された通話音声データを管理・表示する画面では、録音された通話音声データの管理情報として、通話開始時日時、通話終了日時、通話時間、発信元電話番号に加え、録音中に押下されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを表示することもできる。
なお、ステップS38の検索処理においては、該当する通話音声データファイルの全体を図4には図示していないハードディスクの所定の記憶領域に抽出しておく。あるいは、該当する通話音声データファイルのヘッダ部分などの通話音声データファイルを一意に特定可能な情報をRAM123などの所定の記憶領域に抽出しておく。この検索の結果抽出された情報に基づいて、ステップS42においては、録音した通話音声データの再生を順次に行うようにする。
次に、当該ボタン電話システムにおいては、図11に示す処理に進み、当該電話端末3においては、再生する通話音声データの変更操作を受け付ける(ステップS46)。この変更操作は、いわゆるスキップキーやバックスキップキーを押下する操作に該当する。電話端末3にスキップキーやバックスキップキーが設けられている場合には、これらに対する操作を受け付ける。また、左右矢印キーや上下矢印キーが設けられている場合には、例えば、上矢印キーをスキップキーとして用い、下矢印キーをバックスキップキーとして用いて、再生する通話音声データの変更操作を受け付けることもできる。
同様に、録音された通話音声データの再生時においては、テンキーの内の「1」キーをスキップキーとして用い、「3」キーをバックスキップキーとして用いるなどのように、本来を他の用途に用いられる操作キーにスキップキーとバックスキップキーの機能を割り当てて、これを用いて変更操作を受け付けるようにすることもできる。
そして、変更操作を受け付けると電話端末3の制御部320は、自機の内線番号と、スキップかバックスキップかを示す情報を含む、再生音声変更要求を主装置1に送信する(ステップS47)。当該再生音声変更要求を受信した主装置1の制御部120は、再生音声変更応答を形成し、これを要求元の当該電話端末3に送信する(ステップS48)。この後、制御部120は、受信した再生音声変更要求に応じて、再生する通話音声データを変更する処理を行う(ステップS49)。
具体的に、ステップS49においては、電話端末3からの再生音声変更要求が、スキップを指示する場合には、制御部120は、検索して再生している通話音声データファイルの次の通話音声データファイルに再生位置を位置付ける。これにより、再生している通話音声データファイルの次の通話音声データファイルに格納されている音声データが読み出されて当該電話端末3に出力される。また、電話端末3からの再生音声変更要求が、バックスキップを指示する場合には、制御部120は、検索して再生している通話音声データファイルの前の通話音声データファイルに再生位置を位置付ける。これにより、再生している通話音声データファイルの前の通話音声データファイルに格納されている音声データが読み出されて当該電話端末3に出力される。
そして、電話端末3のユーザは、検索、再生した通話音声を聴取して確認し、インデックスデータの付け間違いや新たにインデックスデータを付加すべきことに気が付いたとする。この場合には、当該電話端末3のユーザによるフレキシブルキーの押下操作を受け付ける(ステップS50)。この場合にも、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号と、操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報とを含むFK情報を形成し、これを主装置1に通知する(ステップS51)。主装置1の制御部120は、FKデータ管理部113を制御し、FK設定データファイルを参照して、操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定し、これを通話音声DB109の再生中の通話音声データファイルのヘッダ部に付加する(ステップS52)。
そして、ステップS52の処理において、例えば、既に「装置Aに関する」とのインデックスデータが付加されているにもかかわらず、「装置Bに関する」とのインデックスデータが付加するように指示されたことが判明したとする。この場合、既に付加されている「装置Aに関する」とのインデックスデータに替えて、「装置Bに関する」とのインデックスデータが付加される。この実施の形態においては、装置種別、「問い合せ」か「クレーム」かの区別、優先度の3種類のインデックスデータが付加できるが、同じ種類のインデックスデータであるが、異なる種類のインデックスデータの付加が指示された場合には付け直しを行う。
また、例えば、装置種別、「問い合せ」か「クレーム」かの別、優先度の内のいずれかのインデックスデータが付加されていなかったとする。この場合に、その付加されていない種類のインデックスデータの付加が指示されたときには、付加が指示されたインデックスデータを追加して付加する。このように、録音した通話音声データファイルを検索して再生しているときには、インデックスデータの付け直しや追加付加が可能となっている。そして、この実施の形態のボタン電話システムにおいては、ステップS46〜ステップS52の処理は繰り返し行うことができるようになっている。
この後、当該電話端末3においては、筐体前面の下端部に設けられている「再生ボタン」が再度押下されることによる通話音声データファイルの再生終了指示を受け付けたとする(ステップS53)。この場合、電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含み、録音した通話音声の再生の終了を指示する再生終了要求を形成し、これを主装置1に提供する(ステップS54)。
当該再生終了要求を受信した主装置1の制御部120は、再生終了応答を形成して要求元の当該電話端末3に提供し(ステップS55)、この後、録音した通話音声データの再生を終了させる(ステップS56)。そして、主装置1の制御部120は、当該電話端末3との間に接続していた通話音声データの送信路を解放し(ステップS57)、図10、図11に示した通話音声データの一連の検索、再生処理を終了させる。
このように、この実施の形態のボタン電話システムにおいては、録音した通話音声データファイルの中から目的とする通話音声データファイルを付加したインデックスデータをも考慮することによって、的確かつ迅速に検索して再生し、その内容を聴取することができる。そして、聴取した結果、インデックスデータに付け間違いやインデックスデータの付け忘れが判明したときには、インデックスデータの付け替えや追加付加を行うことができる。
[第2の実施の形態]
[第2の実施の形態のボタン電話システムの概要]
図12は、この第2の実施の形態のボタン電話システムの概要を説明するための図である。図12に示すように、この第2の実施の形態の電話システムは、主装置1Aと、複数の電話端末3(1)、3(2)、3(3)、3(4)、3(5)…と、録音サーバ4とが、LAN2を通じて接続されて構成される。図12において、図1に示した第1の実施の形態のボタン電話システムと同様に構成される部分には、同じ参照符号を付している。そして、図12に示すこの第2の実施の形態のボタン電話システムと、図1に示した第1の実施の形態のボタン電話システムとを比較すると分かるように、第2のボタン電話システムは、録音サーバ4を備える点で相違し、その他の構成は一致している。
この第2の実施の形態のボタン電話システムもまた、第1の実施の形態のボタン電話システムと同様の機能を実現する。すなわち、第2の実施の形態のボタン電話システムは、主装置1Aが、IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末と、主装置1Aの配下の電話端末3(1)、3(2)、…との間の接続を制御する。また、主装置1Aは、配下の電話端末3(1)、3(2)、…間の接続をも制御する。
さらに、この第2の実施の形態のボタン電話システムにおいては、主装置1Aと、電話端末3(1)、3(2)、…と、録音サーバ4とが協働して、通話音声データの録音機能や録音した通話音声データの検索及び再生機能を実現している。そして、この第2の実施の形態のボタン電話システムの場合には、主装置の付加を軽減するため、通話音声データの録音機能や録音した通話音声データの検索及び再生機能を実現する主要部分を、主装置1Aとは別の録音サーバ4に持たせるようにしたものである。
以下に、この第2の実施の形態のボタン電話システムを構成する主装置1Aと録音サーバ4の構成例について説明する。なお、この第2の実施の形態においても、電話端末3(1)、3(2)、3(3)、…は、第1の実施の形態の電話端末3と同様に構成され、同様に機能するものである。このため、この第2の実施の形態においては、電話端末3の構成等に付いての説明は、第1の実施の形態と重複するので省略する。
[主装置1Aの構成例]
図13は、この第2の実施の形態の主装置1Aの構成例を説明するためのブロック図である。この図13に示す第2の実施の形態の主装置1Aにおいて、図4に示した第1の実施の形態の主装置1と同様に構成される部分には、同じ参照符号を付し、その部分の詳細な説明については省略する。そして、図13に示す主装置1Aと、図4に示した第1の実施の形態の主装置1とを比較しながら、主装置1Aについて説明する。
第2の実施の形態の主装置1Aは、第1の実施の形態の主装置1が備えていた通話音声DB109、FK入力DB110、FK設定データファイル111は備えないものである。また、第2の実施の形態の主装置1Aは、第1の実施の形態の主装置1が備えていた音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114は備えないものである。これ以外の部分の構成は、第1の実施の形態の主装置1と同様である。
このことから分かるように、第2の実施の形態の主装置1Aは、電話端末間の接続制御だけを行う構成となっている。このため、通話音声の録音機能や録音した通話音声の検索及び再生機能をも備えていた第1の実施の形態の主装置1に比べ、その負荷が大幅に軽減されているものである。但し、第2の主装置1Aは、制御部120の制御の下、LAN2を通じて録音サーバ4との間においても、コマンドや通話音声データの送受信を行うことができるようになっている。
[録音サーバの構成例]
図14は、この第2に実施の形態の録音サーバ4の構成例を説明するためのブロック図である。録音サーバ4は、LAN2への接続端子401と、LANI/F402と、制御部410とを備えている。制御部410は、この第2の実施の形態の録音サーバ4の各部を制御するものであり、図14に示すように、CPU411、ROM412、RAM413がCPUバス414を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
さらに、録音サーバ4は、音声録音部403と、FKデータ管理部404と、録音データ検索部405と、通話音声DB406と、FK入力DB407と、FK設定データファイル408とを備えている。図14において括弧内の参照符号で示したように、録音サーバ4の音声録音部403、FKデータ管理部404、録音データ検索部405は、第1の実施の形態の主装置1の音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114に対応する。これら音声録音部403、FKデータ管理部404、録音データ検索部405は、第1の実施の形態の主装置1の対応する各部と同様の機能を実現する。
また、図14において括弧内の参照符号で示したように、録音サーバ4の通話音声DB406、FK入力DB407、FK設定データファイル408は、第1の実施の形態の主装置1の通話音声DB109、FK入力DB110、FK設定データファイル111に対応する。したがって、通話音声DB406は、図6を用いて説明したように、通話単位の通話音声データファイルを記憶保持する。また、FK入力DB407は、図7を用いて説明したように、通話単位のFK入力データを記憶保持する。また、FK設定データファイル408は、図8を用いて説明したように、電話端末3ごと、フレキシブルキーごとに割り付けられたインデックスデータ(割付情報)を記憶保持する。
このように、録音サーバ4は、第1の実施の形態では主装置1が実現していた通話音声データの録音機能と録音した通話音声データの検索及び再生機能を実現するものである。このため、録音サーバ4は、制御部410の制御の下、主装置1Aとの間において、LAN2を通じてコマンドや通話音声データの送受信を行うことが可能である。
[第2の実施の形態のボタン電話システムの処理]
[通話音声の録音処理]
次に、主装置1Aと1以上の電話端末3と録音サーバ4とから構成される、この第2の実施の形態のボタン電話システムにおいて、通話時に行われる通話音声の録音処理について説明する。図15、図16は、この第2の実施の形態のボタン電話システムの通話時に行われる通話音声の録音処理を説明するためのシーケンス図である。
IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末からの着信を主装置1Aが受けて、発信元の電話端末と主装置1Aの配下の電話端末3との間に電話回線を接続し、通話を行えるようにする処理は、第1の実施の形態のボタン電話システムの場合と同様に行われる。すなわち、図15におけるステップS61〜ステップS65までの処理は、図9に示した第1の実施の形態のボタン電話システムにおいて行われるステップS1〜ステップS5までの処理と同様の処理である。
この後、当該電話端末3において、図3に示したように筐体前面の下端側に設けられている「録音ボタン」が押下され録音開始指示を受け付けたとする(ステップS66)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含む録音開始要求を主装置1Aに対して提供する(ステップS67)。これを受け付けた主装置1の制御部120は、当該録音開始要求を録音サーバ4に転送する(ステップS68)。当該録音開始要求を受け付けた録音サーバ4は、録音開始応答を主装置1Aに提供し(ステップS69)、主装置1Aは当該録音開始応答を当該電話端末3に転送する(ステップS70)。そして、主装置1Aは、録音サーバ4との間に通話音声データの伝送路として録音パスを接続し、当該電話端末3と発信元の電話端末との間で送受される通話音声データの録音サーバ4への供給を開始する(ステップS71)。
そして、録音サーバ4では、制御部410が音声録音部403を制御して、主装置1Aからの通話音声データの通話音声DB406への記録処理、すなわち録音処理を開始させる(ステップS72)。この場合、音声録音部403は、制御部410の制御の下、図6を用いて説明した通話音声データファイルを通話音声DB406に作成して、これに通話音声データを記録する処理を行う。
この後、当該電話端末3において、フレキシブルキーFK1〜FK8が押下操作されたとする(ステップS73)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号と、操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報とを含むFK情報を形成し、これを主装置1Aに通知する(ステップS74)。主装置1Aは当該FK情報を録音サーバ4に転送する(ステップS75)。録音サーバ4では、主装置1AからのFK情報(内線番号及び操作キー情報)に基づいて、FK設定データファイル408を参照し、当該電話端末3で操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定して、これをRAM413に一時記憶する(ステップS76)。当該インデックスデータを特定し、RAM413に一時記憶する処理は、制御部410の制御の下、FKデータ管理部404により行われる。
そして、ここで説明したステップS73〜ステップS76の処理は、繰り返し行うことができるようにされている。すなわち、電話端末3では、フレキシブルキーFK1が押下操作された後に、続いてフレキシブルキーFK4が押下操作され、さらにフレキシブルキーFK6が押下操作されるといった場合に対応できる。これに応じて、録音サーバ4では、操作された各フレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを特定してRAM413に一時記憶させることができる。
この後、図16の処理に進み、当該電話端末3において、図3に示したように電話端末3の本体前面の下端側に設けられている「録音ボタン」が再度押下されることによる録音終了指示を受け付けたとする(ステップS77)。この場合、当該電話端末3の制御部320は、自機の内線番号を含む録音終了要求を主装置1Aに対して提供する(ステップS78)。これを受け付けた主装置1Aは、当該録音終了要求を録音サーバ4に転送する(ステップS79)。これを受け付けた録音サーバ4の制御部410は、録音終了応答を形成し、これを主装置1Aに提供する(ステップS80)。主装置1Aは当該録音終了応答を当該電話端末3に転送する(ステップS81)。
そして、録音サーバ4においては、制御部410が音声録音部403を制御して、通話音声データの通話音声DB406への記録処理、すなわち録音処理を終了させる(ステップS82)。そして、録音サーバ4の制御部410は、主装置1Aとの間に接続している通話音声の伝送路である録音パスを解放する(ステップS83)。
この後、録音サーバ4では、ステップS84でRAM413に一時記憶したインデックスデータを、今回、通話音声DB406に作成した通話音声データファイルのヘッダ部のフレキシブルキー対応インデックスデータの格納エリアに付加する(ステップS84)。このステップS84の処理は、制御部410の制御の下、FKデータ管理部404により行われる。また、この第2の実施の形態の録音サーバ4においても、例えば、ステップS76において、FKデータ管理部404は、図7を用いて説明したFK入力データファイルの生成と操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報の更新処理をも行う。
この後、IP網6や電話網7に接続された外部の電話端末から通話終了要求(回線解放要求)を主装置1Aの制御部120が受信したとする(ステップS85)。この場合、主装置1の制御部120は、当該相手先と電話回線を接続している当該電話端末3に対して通話終了要求を通知する(ステップS86)。そして、当該電話端末3において、オンフック操作が行われると(ステップS87)、主装置1Aは、接続していた電話回線を解放し(ステップS88)、一連の通話処理(通話単位の処理)を終了する。
このようにして、この第2の実施の形態のボタン電話システムは、主装置1Aと電話端末3と録音サーバ4とが共同することにより、通話時において、通話音声データの録音機能を実現する。そして、この第2に実施の形態のボタン電話システムにおいても、電話端末3のフレキシブルキーの押下操作という極めて簡単な操作で、通話音声データファイルに対して、電話端末3ごと、フレキシブルキーごとに割り付けられているインデックスデータを対応付けることができる。また、この第2の実施の形態のボタン電話システムの場合、通話音声データの録音処理に関して主装置1Aは、コマンドの中継処理を行う程度であるので、第1の実施の形態の主装置1の場合に比べ、その負荷を大幅に低減できる。
[録音した通話音声の検索、再生処理]
そして、この第2の実施の形態のボタン電話システムにおいても、録音した通話音声の検索及び再生処理を行うことができる。録音した通話音声の検索及び再生処理は、基本的には、図10、図11のシーケンス図に示した第1の実施の形態のボタン電話システムの場合の処理と同様の処理となる。
但し、第1の実施の形態のボタン電話システムの場合には、主装置1で行われていた図10に示した検索準備(ステップS34)、検索処理(ステップS38)、再生処理開始(ステップS43)の各処理は、録音サーバ4において実行される。同様に、主装置1で行われていた図11に示した再生音声変更処理(ステップS49)、インデックスデータを付加する処理(ステップS52)、再生処理終了(ステップS56)の各処理もまた録音サーバ4において実行される。
そして、主装置1Aは、電話端末3と録音サーバ4との間で送受されるコマンドを中継したり、通話音声データを録音サーバ4に提供したり、録音サーバ4からの録音された通話音声データを電話端末3に中継したりする処理を行う。また、録音サーバ4は、検索応答、検索結果、再生音声変更応答、再生終了応答など、第1の実施の形態では主装置1が形成して電話端末3に提供していた種々のコマンドを生成し、主装置1Aを介して電話端末3に提供する機能をも有する。
このように、この第2の実施の形態のボタン電話システムにおいても、電話端末3からの要求に応じて、録音された通話音声データファイルに付加されているインデックスデータをも考慮して、通話音声データを検索し、再生することができる。また、第1の実施の形態のボタン電話システムの場合と同様に、再生中の通話音声データファイルに対して、インデックスデータのつけ直しや追加の付与をも行うことができる。
[実施の形態の効果]
上述した実施の形態の説明から分かるように、電話端末3ごとであって、各電話端末3が備えるフレキシブルキーごとに、録音する通話音声データに対して付加したいインデックスデータを予め割り付けておくことができる。そして、通話音声データの録音時において、フレキシブルキーの押下操作という極めて簡単な操作だけで、録音された通話音声データに対して目的とするインデックスデータを対応付けることができる。また、録音した通話音声の再生時においても、フレキシブルキーの押下操作という極めて簡単な操作だけで、再生対象の通話音声データに対して目的とするインデックスデータをつけ直したり、追加的に付加したりできる。
これにより、ユーザが設定したインデックスデータを検索キーとして用いて、録音された通話音声データを迅速かつ的確に検索し、再生することができる。また、ユーザが設定したインデックスデータに基づいて、録音された通話音声データを分類し、管理することも可能となる。
[通話音声データとインデックスデータの対応付けの他の例]
上述した第1、第2の実施の形態においては、通話音声DB109(406)に作成された通話音声データファイルに対してフレキシブルキーに割り付けられたインデックスデータを付加する構成とした。これにより、通話音声データとインデックスデータの対応付けができた。しかし、これに限るものではない。
例えば、上述した第1、第2の実施の形態において説明したように、通話音声データファイル(図6)とFK入力データファイル(図7)との2つのファイルは、通話単位に必ず作成される。そこで、これら通話音声データファイルとFK入力データファイルとを紐付けすることにより、通話音声データとインデックスデータの対応付けを行うことができる。図17、図18は、通話音声データとインデックスデータの対応付けの他の例を説明するための図である。
例えば、図17に示すように、通話音声データファイルごとに固有の情報である音声データ開始アドレスと、FK入力データファイルごとに固有の情報であるFK入力データ開始アドレスとを紐付けたテーブルを作成する。当該テーブルの作成もまた、通話単位に行えばよい。ここで、音声データ開始アドレスは、通話音声データの記録開始位置を示すものであり、FK入力データ開始アドレスは、FK入力データの記録開始位置を示すものである。
これにより、例えば、目的とする通話音声データファイルを検索する場合には、まず、操作されたフレキシブルキーの操作キー識別情報を検索キーとして用いてFK入力データファイルを検索する。この検索の結果、抽出されたFK入力データファイルのFK入力データ開始アドレスを用いて図17に示した紐付けテーブルを参照することにより、対応する通話音声データファイルの音声データ開始アドレスを特定する。
そして、この特定した音声データ開始アドレスを有する通話音声データファイルを抽出することにより、操作されたフレキシブルキーに応じた通話音声データを検索できる。この検索は、上述した第1、第2の実施の形態のフレキシブルキーに割り付けられたインデックスデータを用いた検索処理と等価である。このようにして検索された通話音声データファイルの通話音声データを再生することももちろんできる。
また、図18に示すように、FK入力DB110(407)に記録されるFK入力データファイルのヘッダ部に、対応する通話音声データファイルの音声データ開始アドレスを付加しておく。FK入力データファイルのヘッダ部への音声データ開始アドレスの付加もまた、通話単位に行えばよい。
これにより、例えば、目的とする通話音声データファイルを検索する場合には、まず、操作されたフレキシブルキーを検索キーとして用いて、図18に示すように構成されるFK入力データファイルを検索する。この検索の結果、抽出されたFK入力データファイルのヘッダ部の情報により対応する通話音声データファイルの音声データ開始アドレスを特定する。
そして、この特定した音声データ開始アドレスを有する通話音声データファイルを抽出することにより、操作されたフレキシブルキーに応じた通話音声データを検索できる。この検索は、上述した第1、第2の実施の形態のフレキシブルキーに割り付けられたインデックスデータを用いた検索処理と等価である。このようにして検索された通話音声データファイルの通話音声データを再生することももちろんできる。
そして、図17、図18を用いて説明したように、通話音声データファイルとインデックスデータを特定する操作キー識別情報とを対応付ける場合には、図6を用いて説明した通話音声データファイルのヘッダ部にインデックスデータを付加する必要がない。
なお、FK入力DB110(406)に記録するFKデータファイルの格納情報として、図7、図18に示したように、操作されたフレキシブルキーに対応する操作キー識別情報を保持する構成に限るものではない。例えば、操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを、FK設定データファイル111(408)を参照することにより特定し、この特定したインデックスデータをFKデータファイルに保持するようにしてもよい。このようにすれば、上述した第1、第2の実施の形態の場合と同様に、操作されたフレキシブルキーに割り付けられているインデックスデータを用いて通話音声データファイルの検索及び再生処理が可能となる。
[操作キー識別情報による管理]
また、上述した第1、第2の実施の形態の場合に、通話音声データファイルのヘッダ部に付加するようにしたインデックスデータに替えて、操作されたフレキシブルキーなどの操作キー識別情報を付加するようにしてもよい。このようにした場合には、必要に応じて、通話音声データファイルの着信先内線番号と、ヘッダ部の操作キー識別情報とに基づいて、FK設定データファイルを参照することにより、インデックスデータを特定して、これを用いることができる。すなわち、インデックスデータの特定は、通話音声データの録音時に行う構成とすることもできるし、通話音声データには操作キー識別情報を付加しておくことにより、当該通話音声データの再生時や検索時などに行う構成とすることもできる。
なお、ここまでの説明では、通話音声データファイルごとに固有の情報として音声データ開始アドレスを用い、FK入力データファイルごとに固有の情報としてFK入力データ開始アドレスを用いるようにしたが、これに限るものではない。通話音声データファイルやFK入力データファイルの作成時に、通話音声データファイルごとに固有の情報となる通話音声データファイルIDを付与し、FK入力データファイルごとに固有の情報となるFK入力データファイルIDを付与する。
そして、これらのファイルIDを用いて、通話音声データファイルとFK入力データファイルを紐付けする。このようにした場合にも、FK入力データファイルの検索結果に基づいて、目的とする通話音声データファイルを検索し、検索した通話音声データファイルの通話音声データを再生することができる。
[録音した通話音声データファイルの検索処理]
上述した実施の形態では、録音した通話音声データの検索及び再生処理は、ボタン電話システムを構成する電話端末3を通じて行うようにしたが、これに限るものではない。例えば、LAN2に接続されているパーソナルコンピュータを通じて、主装置1の通話音声DB109や録音サーバ4の通話音声DB406に蓄積した通話音声データの検索及び再生処理を行うこともできる。
この場合には、主装置1や録音サーバ4において、アクセスしてきたパーソナルコンピュータのアクセス権の認証を行うようにする。そして、主装置1や録音サーバ4において認証が取れた場合に、当該パーソナルコンピュータを通じて、通話音声DB109、406、FK入力DB110、407、FK設定データファイル111、408へのアクセスを許可する。
このようにすれば、処理能力の高いパーソナルコンピュータを用いて、迅速かつ的確に、録音した通話音声データの検索を行い、ユーザの要求に応じた態様で通話音声データの再生を行うことができる。
[他の変形例など]
なお、上述した実施の形態では、FK設定データファイル111は主装置1が備え、FK設定データファイル408は録音サーバ4が備えるものとして説明したが、これに限るものではない。FK設定データファイル111(408)は、各電話端末3が備える構成とすることもできる。この場合には、電話端末3において、操作されたフレキシブルキーに割り付けられたインデックスデータを特定し、このインデックスデータを主装置1や録音サーバ4に提供して、通話音声データファイルと対応付けすることができる。
また、上述した第2の実施の形態では、音声録音部403、FKデータ管理部404、録音データ検索部405、通話音声DB406、FK入力DB407、FK設定データファイル408は、録音サーバ4が備えるものとして説明した。しかし、これに限るものではない。音声録音部403、FKデータ管理部404、録音データ検索部405、通話音声DB406、FK入力DB407、FK設定データファイル408は、主装置1Aと録音サーバ4とに分散して設けることもできる。
例えば、音声録音部403と録音データ検索部405と通話音声DB406とは録音サーバ4に設け、それ以外は主装置1Aに設けたり、音声録音部403と通話音声DB406とは録音サーバ4に設け、それ以外は主装置1Aに設けたりすることが可能である。これ以外の組み合わせももちろん可能である。
すなわち、通話音声DB109、FK入力DB110、FK設定データファイル111、音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114を電話端末3に設けることにより、この発明を単体のボタン電話装置において実現できる。さらに、通話音声DB109、FK入力DB110、FK設定データファイル111、音声録音部112、FKデータ管理部113、録音データ検索部114を、主装置1と電話端末3に分散して設けることができる。これにより、主装置1と電話端末3とからなるシステムとして、この発明の電話装置を実現できる。なお、どの構成部分を、主装置1と電話端末3のどちらに設けるかは種々の組み合わせが可能である。
また、通話音声DB406、FK入力DB407、FK設定データファイル408、音声録音部403、FKデータ管理部404、録音データ検索部405を、主装置1Aと電話端末3と録音サーバ4に分散して設けることができる。これにより、主装置1Aと電話端末3と録音サーバ4とからなるシステムとして、この発明の電話装置を実現できる。なお、どの構成部分を、主装置1Aと電話端末3と録音サーバ4とのいずれに設けるかは種々の組み合わせが可能である。
また、上述した実施の形態では、各電話端末3が備えるフレキシブルキーにインデックスデータを割り付けるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、テンキーを構成する各数字キーのそれぞれにインデックスデータを割り付けるようにすることもできる。そして、通話音声データの録音を指示した場合や録音した通話音声データの検索処理や再生処理を指示した場合には、各数字キーをインデックスデータの入力のための操作キーとして用いることもできる。その他、電話端末3に設けられている種々の操作キーを、インデックスデータを入力するための操作キーとして用いることができる。
また、表示画面に表示された表示情報と当該表示画面に貼付されたタッチパネルとによりいわゆるソフトウェアキーボードを構成することが可能な電話端末の場合には、インデックスデータを入力するためのソフトウェアキーを設けるようにして、インデックスデータの入力を行うこともできる。
また、上述した実施の形態では、会社での取り扱い製品についての問い合せやクレームに対応する場合を想定し、インデックスデータとして、装置種別、「問い合せ」か「クレーム」かの別、優先度の3種類を用いるようにしたが、これに限るものではない。例えば、会社の営業セクションに設置されたボタン電話システムの場合には、かかってきた電話を営業担当者に取り次ぐことが多い。このため、フレキシブルキーには営業担当者名や営業担当者コードを割り当ておく。そして、複雑な用件などのときには、通話音声データを録音すると共に、誰宛の電話かを明確にするため、営業担当者名や営業担当者コードを録音した通話音声データファイルに付加することが可能である。
また、得意先から商品の電話注文を受け付けるボタン電話システムの場合には、フレキシブルキーには得意先名や得意先コード、営業担当者などを割り付けておく。そして、電話での注文については、通話音声データを録音すると共に、どの得意先からの注文か、営業担当者は誰かを明確にするため、得意先名や得意先コード、営業担当者などのインデックスデータを録音した通話音声データファイルに付加することができる。
このように、フレキシブルキーなどの操作キーに対して割り付けるインデックスデータは、当該ボタン電話システムの使用態様に応じて、種々の情報を割り付けることが可能である。また、電話端末3ごとに、操作キーに割り付けるインデックスデータは異ならせることができるので、電話端末3の使用者などに応じて、操作キーに割り付けるインデックスデータを変えることができる。
また、主装置1、1Aが複数の電話回線を収容しており、収容している電話回線ごとに、着信先の電話端末3を異ならせるようにしている場合などもある。このため、各電話回線の使用態様に応じて、電話端末3ごとであって、操作キーごとに割り付けるインデックスデータを異ならせるようにできる。例えば、問い合せやクレームの受け付け専用の電話回線に接続される電話端末3と、注文の受け付け専用の電話回線に接続される電話端末3とで、操作キーに割り付けるインデックスデータを変えるなどのことができる。
また、上述した実施の形態においては、電話端末3の「録音ボタン」が押下操作された場合に、通話音声の録音を行うようにしたが、これに限るものではない。例えば、通話開示時に自動的に録音を開始させるようにすることも可能である。また、全ての通話を自動的に録音する構成とすることもできるし、少なくとも、かかってきた電話については、全て自動的に録音する構成とすることもできる。
また、上述した実施の形態においては、実施の形態のボタン電話システムに外部から電話がかかってきた場合を例にして説明したが、これに限るものではない。実施の形態のボタン電話システムの電話端末3から目的とする相手先に電話を掛けるようにした場合にも、通話音声データを録音し、これにインデックスデータを対応付けることができる。したがって、通話音声DB109、406に作成する通話音声データファイルのヘッダ部に、着信に応じて録音した通話音声データファイルか、発信に応じて録音した通話音声データファイルかの区分を設けるようにすれば、検索や管理も適切に行える。
また、上述した実施の形態では、通話時において、フレキシブルキーなどの操作キーが押下操作された場合に、その操作された操作キーに割り付けられているインデックスデータを通話音声データファイルに付加する。そして、当該通話中において、再度、同じ操作キーが押下操作されたとする。この場合には、同じインデックスデータを2度つけるのではなく、今回操作された操作キーに割り当てられているインデックスデータであって、先に当該通話音声データファイルに付加されているインデックスデータを削除するように処理する。
すなわち、通話中における操作キーの再度の押下操作は、先に付加されているインデックスデータの削除操作と看做す。これにより、既に通話音声データファイルに付加されているインデックスデータであって、操作された操作キーに割り当てられているインデックスデータと同じインデックスデータを削除することができる。したがって、誤って通話音声データファイルに付与したインデックスデータを削除し、正しいインデックスデータを付与することが可能となる。
また、録音した通話音声データファイルに記録された音声データの再生時においても同様に処理することができる。すなわち、録音した通話音声データファイルに記録された音声データの再生時において、当該通話音声データファイルに対して既に付加されているインデックスデータが割り当てられている操作キーが操作されたとする。この場合には、当該通話音声データファイルに対して既に付加されている当該インデックスデータを削除する。これにより、例えば、誤って付与したインデックスデータなどである不要なインデックスデータを当該通話音声データファイルから削除することができる。そして、正しいインデックスデータなど、必要なインデックスデータを新たに付与することができる。
[その他]
上述した実施の形態の説明からも分かるように、電話装置の割付情報記憶手段の機能は、主装置1のFK設定データファイル111、あるいは、録音サーバ4のFK設定データファイル408が実現している。また、電話装置の通話音声記憶手段の機能は、主装置1の通話音声DB109、あるいは、録音サーバ4の通話音声DB406が実現している。また、電話装置の通話音声記録処理手段の機能は、主装置1の音声録音部112、あるいは、録音サーバ4の音声録音部403が実現している。また、電話装置の対応付け手段の機能は、主装置1のFKデータ管理部113、あるいは、録音サーバ4のFKデータ管理部404が実現している。
また、電話装置の検索要求受付手段の機能は、電話端末3の操作入力部311が実現している。また、電話装置の通話音声検索手段の機能は、主装置1の録音データ検索部114、あるいは、録音サーバ4の録音データ検索部405が実現している。また、電話端末の通話音声出力手段の機能は、主装置1の制御部120、あるいは、録音サーバ4の制御部410が実現している。また、電話装置の第2の対応付け手段の機能は、主装置1のFKデータ管理部113、あるいは、録音サーバ4のFKデータ管理部404が実現している。
また、図9のシーケンス図を用いて説明した第1の実施の形態のボタン電話システムで行われる通話音声の録音方法が、この発明の通話音声録音方法に対応している。また、図15、図16のシーケンス図を用いて説明した第2の実施の形態のボタン電話システムで行われる通話音声の録音方法もまた、この発明の通話音声録音方法に対応している。
1、1A…主装置、101…IP網への接続端子、102…IP網I/F、103…パケット分解/生成部、104…電話網I/F、105…電話網への接続端子、106…アドレス管理DB、107…LANI/F、108…LANへの接続端子、109…通話音声DB、110…FK入力DB、111…FK設定データファイル、112…音声録音部、113…FKデータ管理部、114…録音データ検索部、120…制御部、121…CPU、122…ROM、123…RAM、124…CPUバス、2…LAN、3…電話端末、301…LAN接続端子、302…LANI/F、303…パケット処理部、304…通話音声入出力I/F、305…ハンドセット接続端子、306…ハンドセット、311…操作入力部、312…操作入力I/F、313…ディスプレイコントローラ、314…ディスプレイ、315…リンガ、320…制御部、321…CPU、322…ROM、323…RAM、324…CPUバス、4…録音サーバ、401…LANへの接続端子、402…LANI/F、410…制御部、411…CPU、412…ROM、413…RAM、414…CPUバス、403…音声録音部、404…FKデータ管理部、405…録音データ検索部、406…通話音声DB、407…FK入力DB、408…FK設定データファイル

Claims (6)

  1. 複数の操作キーのそれぞれを識別する操作キー識別情報と、前記複数の操作キーのそれぞれに割り付けた割付情報とを対応付けて記憶する割付情報記憶手段と、
    通話音声データを記憶する通話音声記憶手段と、
    通話音声データを前記通話音声記憶手段に記録する通話音声記録処理手段と、
    通話中に、操作された1または複数の前記操作キーに割り付けられている前記割付情報を前記割付情報記憶手段から特定し、これを前記通話音声記録処理手段により前記通話音声記憶手段に記録している一連の通話音声データに対して対応付けて記録する対応付け手段と
    を備えることを特徴とする電話装置。
  2. 請求項1に記載の電話装置であって、
    1以上の操作キー識別情報を含む検索要求を受け付ける検索要求受付手段と、
    前記検索要求受付手段を通じて受け付けた前記検索要求に含まれる1以上の前記操作キー識別情報に基づいて、前記割付情報記憶手段を参照することにより特定される1以上の前記割付情報が対応付けられた通話音声データを、前記通話音声記憶手段から検索する通話音声検索手段と、
    前記通話音声検索手段により検索された通話音声データを前記通話音声記憶手段から読み出して出力する通話音声出力手段と
    を備えることを特徴とする電話装置。
  3. 請求項2に記載の電話装置であって、
    前記通話音声記憶手段に記憶されている通話音声データが前記通話音声出力手段を通じた出力されて再生されているときに、前記操作キーが操作されることにより、前記通話音声記憶手段に記憶されている出力中の一連の通話音声データに対して、操作された前記操作キーに割り付けられている割付情報を前記割付情報記憶手段から特定して対応付けて記録する第2の対応付け処理手段を備えることを特徴とする電話装置。
  4. 請求項1に記載の電話装置であって、
    通信網に接続される主装置と、前記主装置に接続される複数の電話端末とからなり、
    前記複数の電話端末のそれぞれは、
    前記複数の操作キーと、
    通話中において、前記操作キーが操作されるごとに、自機を識別するための端末識別情報と操作された前記操作キーを識別するための操作キー識別情報とを含む操作情報を、前記主装置に送信する操作情報送信手段と
    を備え、
    前記主装置は、
    前記複数の電話端末のそれぞれからの前記操作情報を受信する操作情報受信手段と、
    前記割付情報記憶手段と、前記通話音声記憶手段と、前記通話音声記録処理手段と、前記対応付け手段とを備え、
    前記割付情報記憶手段は、前記複数の電話端末ごとに、前記複数の操作キーのそれぞれを識別する操作キー識別情報と、前記複数の電話端末ごとに決められる前記複数の操作キーのそれぞれに割り付けた前記割付情報とを対応付けて記憶するものであり、
    前記通話音声記録処理手段は、通話ごとであって、前記電話端末ごとに、前記通話音声データを前記通話音声記憶手段に記録するものであり、
    前記対応付け手段は、通話中に前記操作情報受信手段を通じて前記操作情報を受信するごとに、前記通話音声記録処理手段により通話ごとであって前記電話端末ごとに前記通話音声記憶手段に記録している一連の通話音声データと、前記操作情報の前記端末識別情報と前記操作キー識別情報とに基づいて前記割付情報記憶手段を参照することにより特定される前記割付情報とを対応付けることにより、前記一連の通話音声データに対して、前記電話端末ごとであって前記操作キーのそれぞれに割り付けられた複数の割付情報の対応付けを行う
    ことを特徴とする電話装置。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の電話装置であって、
    少なくとも、前記通話音声記憶手段と前記通話音声記録処理手段とは、外部の録音サーバ装置が備えるものを用いる
    ことを特徴とする電話装置。
  6. 複数の操作キーのそれぞれを識別する操作キー識別情報と、前記複数の操作キーのそれぞれに割り付けた割付情報とを対応付けて記憶する割付情報記憶手段と、通話音声を記憶する通話音声記憶手段とを備えた電話装置において用いられる通話音声録音方法であって、
    通話音声記録処理手段が、通話音声を前記通話音声記憶手段に記録する通話音声記録処理工程と、
    通話中に、対応付け手段が、操作された1または複数の前記操作キーに割り付けられている前記割付情報を前記割付情報記憶手段から特定し、これを前記通話音声記録処理工程において前記通話音声記憶手段に記録している一連の通話音声データに対して対応付けて記録する対応付け工程と
    を有することを特徴とする通話音声録音方法。
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