JP6212407B2 - 酸化物触媒及びその製造方法、並びに、酸化物触媒を用いた不飽和ニトリルの製造方法 - Google Patents

酸化物触媒及びその製造方法、並びに、酸化物触媒を用いた不飽和ニトリルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸化物触媒及びその製造方法、並びに、酸化物触媒を用いた不飽和ニトリルの製造方法に関する。
プロピレンをアンモニアの存在下に分子状酸素によって気相接触酸化してアクリロニトリルを得る方法は、「アンモ酸化プロセス」として広く知られており、現在広く工業的規模で実施されている。
工業的規模で一層効率的にアンモ酸化プロセスを実施するにあたり、本プロセスに用いる触媒について種々の検討が進められており、Mo−Bi−Fe系、Fe−Sb系等の複合酸化物からなる触媒が知られている。例えば、特許文献1及び2には、モリブデン、ビスマス及び鉄に加え、その他の成分を添加した触媒が開示されている。
特許文献3はMo−Bi−Fe系の触媒の製造方法で、シリカの一次粒子の平均粒径が異なるシリカゾルを原料に用いることにより、触媒強度、流動性、目的生成物収率の改善、そしてかさ密度が適度に調節されるとしている。この特許文献3では、原料シリカの一次粒子の平均粒径は2〜45nmと55〜90nmの組み合わせになっており、平均粒径が55〜90nmという大粒径のシリカを含むシリカゾルを用いており、それにより、目的生成物の収率改善を図っている。
特許第3214984号公報 特許第5188005号公報 特許第4098185号公報
しかしながら、本発明者らが特許文献1及び2に記載の触媒を調製したところ、これらの触媒は、反応の初期収率を大きく改良できたものの、更なる触媒性能の向上を図り、大粒径のシリカを原料として用いようとした場合、触媒の機械的強度が不足するという点で、まだ改善の余地がある。また、特許文献3に記載のように、大粒径のシリカを含むシリカゾルを組み合わせるのは、目的生成物の収率改善には有効であるものの、やはり触媒の機械的強度が不足する他、更に詰まりの原因になるアクロレインの副生を増大させてしまう。触媒の機械的強度が不足すると、当然に長期の連続運転に堪えるには不十分となる。
その一方で、単に原料シリカの一次粒子径が55nm未満のものだけを1種以上用いた場合では、触媒の機械的強度は向上するものの、目的生成物の収率は低下してしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高い不飽和ニトリル収率を維持したまま、工業的な使用に耐え得る十分な機械的強度、特に耐摩耗強度を有する酸化物触媒及びその製造方法、並びに、その酸化物触媒を用いた不飽和ニトリルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の検討をしていく中で、仕込みの金属組成が同じ酸化物触媒であっても、触媒中の金属分布が均一とは限らないことを見出した。これは、触媒中で複数の金属酸化物が複合化した状態で存在すること、及び、焼成を含む触媒調製の過程において、金属元素の移動が生じていることに起因すると考えられる。そして、本発明者らが触媒粒子中に存在する金属酸化物粒子の分布状態を検討したところ、触媒を構成する金属元素が特定の状態に分布する場合に、高い不飽和ニトリル収率が得られると共に、工業的な使用に耐え得る十分な機械的強度、特に耐摩耗強度を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]オレフィンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる酸化物触媒であって、モリブデン元素と、ビスマス元素と、鉄元素と、マグネシウム元素とを含み、前記酸化物触媒の粒子を、コア領域と、シェル領域と、前記コア領域及び前記シェル領域に挟まれた中間領域と、に分けた場合に、前記中間領域にマグネシウム元素が偏在しており、前記中間領域に存在するマグネシウム元素に電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度が、前記コア領域及び前記シェル領域に存在するマグネシウム元素に電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度に対して1.2倍以上である、酸化物触媒
[2][1]に記載の酸化物触媒の製造方法であって、
モリブデン元素と、ビスマス元素と、鉄元素と、マグネシウム元素と、一次粒子径5nm以上20nm未満のシリカと、一次粒子径25nm以上50nm未満のシリカと、一次粒子径55nm以上125nm未満のシリカと、を含む前駆体スラリーを調製する工程と、
前記前駆体スラリーを噴霧乾燥し、乾燥粒子を得る工程と、
前記乾燥粒子を、室温から200℃〜300℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記乾燥粒子を仮焼成して第1仮焼成粒子を得る工程と、
前記第1仮焼成粒子を、前記第1仮焼成粒子を得る工程で設定した温度から400℃〜500℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記第1仮焼成粒子を仮焼成して第2仮焼成粒子を得る工程と、
前記第2仮焼成粒子を、前記第2仮焼成粒子を得る工程で設定した温度から500℃〜750℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記第2仮焼成粒子を本焼成して酸化物触媒を得る工程と
を有する、酸化物触媒の製造方法。
][1]に記載の酸化物触媒を用い、オレフィンと、分子状酸素及びアンモニアとを反応させて不飽和ニトリルを製造する、不飽和ニトリルの製造方法。
本発明によれば、高い不飽和ニトリル収率を維持したまま、工業的な使用に耐え得る十分な機械的強度、特に耐摩耗強度を有する酸化物触媒及びその製造方法、並びに、その酸化物触媒を用いた不飽和ニトリルの製造方法を提供することができる。
本実施形態の酸化物触媒におけるマグネシウム元素の偏在について説明するための模式図である。
以下に、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について説明するが、本発明は下記の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[1]酸化物触媒
本実施形態の酸化物触媒は、オレフィンの気相接触アンモ酸化反応又はモノオレフィンの気相接触酸化反応に用いられる酸化物触媒であって、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、マグネシウムとを含み、酸化物触媒の粒子を、コア領域と、シェル領域と、コア領域及びシェル領域に挟まれた中間領域とに分けた場合に、中間領域にマグネシウム元素が偏在しているものである。以下、本明細書において、特に断らない限り、「モリブデン」、「ビスマス」、「鉄」及び「マグネシウム」は、それぞれの金属の元素を意味する。
(1)組成
本実施形態における酸化物触媒は、モリブデン、ビスマス、鉄及びマグネシウムを必須成分として含む。一般に、Mo−Bi−Fe系触媒では、各金属元素が下記の機能を有するとされている。すなわち、モリブデンはプロピレン等のオレフィンの吸着サイト及びアンモニアの活性化サイトとしての機能を担ってNH種を生成する。ビスマスは、プロピレン等のオレフィンの活性化サイトとして作用し、α位水素を引き抜いてπアリル種を生成させる。鉄は、Fe3+/Fe2+のレドックスにより気相から活性サイトへの酸素の授受に寄与する。また、マグネシウムは、β‐NiMoO4相のα‐NiMoO4相への相転移を抑制し、結晶相の安定性を増すと考えられている。これらの触媒中の各金属元素の機能は、例えば、Grasselli,R.K.,「Handbook of Heterogeneous Catalysis 5」,Wiley VCH,1997,p2302に記載されている。
酸化物触媒における、モリブデン、ビスマス、鉄及びマグネシウムの各金属元素の含有比は、特に限定されず、従来と同様であってもよい。例えば、触媒機能の発現に適正な結晶相の構成比とする観点から、モリブデン12原子に対して、ビスマスが0.1〜1原子、鉄が0.1〜3原子、マグネシウムが0.5〜5原子の含有比であると好ましい。
モリブデン、ビスマス、鉄及びマグネシウムの他に、必要に応じて酸化物触媒中に含まれていてもよい金属成分としては、(a)クロム及びセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、(b)ニッケル、コバルト及びマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、(c)カリウム、ルビジウム、及びセシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素が挙げられる。これらのうち、(a)の金属元素は、鉄と同様に酸化物触媒におけるレドックス機能を担うと共に、主触媒の結晶相の高温安定性を増すものと推察される。また、(b)の金属元素は、MIIMoO4構造にFe2+を固溶させ安定化させたりするものと推察される。(c)の金属元素は、触媒表面の酸点を被覆し、副反応を抑制するものと推察される。これらの機能により、触媒性能が更に向上すると考えられる。
各金属元素の機能をより有効かつ確実に発揮させて、触媒性能の更なる向上を図る観点から、酸化物触媒において、モリブデン12原子に対して、(a)の金属元素は、0〜3原子含まれることが好ましく、(b)の金属元素は、4〜12原子含まれることが好ましく、(c)の金属元素は、0.01〜2原子含まれることが好ましい。
(2)マグネシウム元素の分布
本実施形態の酸化物触媒は、その粒子を、コア領域と、シェル領域と、コア領域及びシェル領域に挟まれた中間領域とに分けた場合に、中間領域にマグネシウムが偏在している。本明細書中、マグネシウムの「偏在」とは、粒子のある領域におけるマグネシウム元素の存在割合が他の領域に比べて高い状態であることを示す。酸化物触媒に含まれる各種元素の分布は、酸化物触媒試料の各領域に電子線を照射して、そこから発生する特性X線の波長及び強度から確認することができる。より具体的には、例えば、EDX(エネルギー分散X線分光法)、EPMA(電子線マイクロアナリシス)といった分析手法により各種元素の分布を確認することができる。
ここで、粒子の「シェル領域」とは、粒子断面の外周から粒子直径の10%内側の部分までの領域をいい、「中間領域」とは、粒子断面の粒子直径の10%内側の部分から粒子直径の20%内側の部分までの領域をいい、「コア領域」とは、「中間領域」よりも内側の領域をいう。「粒子直径」は、上記粒子断面における重心を通る任意の直線において、その直線が粒子断面の外周と交わる2点間の距離をいう。酸化物触媒の粒子断面の外周及び粒子直径は、電子顕微鏡画像から判別できる。
酸化物触媒におけるマグネシウムの偏在について、触媒粒子の中間領域に存在するマグネシウムに電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度が、触媒粒子のシェル領域及びコア領域に存在するマグネシウムに電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度の両方に対して1.05倍よりも大きいと、マグネシウムがより偏在しているといえる。触媒粒子の中間領域に存在するマグネシウムに電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度が、触媒粒子のシェル部及びコア部に存在するマグネシウムに電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度の両方に対して1.20倍以上であることがより好ましい。このようにマグネシウムが偏在することで、本発明による効果をより有効且つ確実に奏することができる。
次に、一例として、酸化物触媒におけるマグネシウムの分布を、EPMAを用いて測定する場合について説明する。EPMAによる分析条件は下記のとおりである。
装置:日本電子(株)製、製品名「JXA−8500F」
測定条件:加速電圧…15.0kV、照射電流…50nA、倍率…×1000、ビーム径…20μm
前処理として、酸化物触媒の粒子試料を硬化前のエポキシ樹脂(Gatan社製、主剤Resin−G2及び硬化剤Hardener−G2(いずれも商品名)の2種混合)中に浸漬し、130℃に加熱してエポキシ樹脂を硬化することによって、粒子試料をエポキシ樹脂中に包埋する。次いで、得られた包埋物を耐水サンドペーパー(#2000)で粗研磨して、粒子試料の断面を露出させる。次に、粗研磨したものをイオンミリング装置にセットし、Arイオンビームにより、酸化物触媒の粒子試料の断面に対して6時間精密断面加工を施す。こうして得られた測定試料を所定の試料台に載置し、EPMAにより、マグネシウムの分布を測定する。
イオンミリングの条件は下記のとおりである。
装置:(株)日立ハイテクノロジーズ製、製品名「E−3500」
測定条件:加速電圧…6kV、放電電圧…4kV、ステージコントロール…1、ミリング時間…10時間、導入ガス…Ar
マグネシウムの特性X線の平均強度を算出する際には、下記のようにして断面の面分析を行う。まず、酸化物触媒の粒子のうち、所定範囲の粒子径を有する粒子をフィルターにより選別する。次いで、選別した触媒について、上述のようにして測定試料を作製する。次に、測定試料において断面が露出した粒子を測定対象として、その断面の面分析を行う。
より具体的には、例えば、後述の粒子径分布の測定による粒子径が40〜70μmの範囲にある粒子について、その断面の面分析を行う。かかる粒子は、その粒子の中心又はその付近まで露出したものとみなせる。平均粒子径がこの範囲内にはならない酸化物触媒であっても、粒子径40〜70μmの粒子を含有し、その粒子径を有する粒子をフィルター等により選別し、その粒子径を有する粒子について、マグネシウムの特性X線の平均強度を測定してマグネシウムの分布を分析した場合に、粒子の中間領域にマグネシウムが偏在していれば、好ましい偏在の状態を満足するといえる。本発明者らの認識によると、流動床反応に用いる酸化物触媒の場合、粒子径40〜70μmの触媒粒子が特に効率的に触媒作用を奏することから、少なくともこの粒子径を有する酸化物触媒においてマグネシウムが偏在していれば、本発明による効果を奏することができる。
ここで、触媒粒子の平均粒子径は、JIS R 1629−1997「ファインセラミックス原料のレーザー回折・散乱法による粒子径分布測定方法」に準拠して粒子径分布を測定し、体積基準で平均して求めたものである。より詳細には、乾燥粉体の一部を空気中、400℃で1時間焼成し、得られた粒子を対象として、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(BECKMAN COULTER社製、型番:LS230)を用いて測定される。ここで、乾燥粉体の一部を「空気中、400℃で1時間焼成」した後で平均粒子径を測定するのは、乾燥粉体が水に溶けるのを防ぐためである。つまり、「空気中、400℃で1時間焼成」は専ら測定のためであって、後述の焼成工程とは関係しない。この焼成の前後で、粒子径はほぼ変化しないと考えてよい。
より具体的には、平均粒子径の測定は、上記レーザー回折散乱法粒度分布測定装置に添付のマニュアルに準じ、以下のように行えばよい。まず、バックグラウンドを、RunSpeed60にて測定する。一方、測定対象となる粒子0.2gを適当な大きさのスクリュー管に秤量し、そこに水10mLを加える。次いで、そのスクリュー管に蓋をして(密閉して)十分に振とうし、粒子を水に分散させる。装置により300Wの超音波を印加し、再度スクリュー管を十分に振とうする。その後、超音波の印加を続けながら、水に分散させた粒子を適切な濃度(濃度10、PIDS60)になるよう装置本体にスポイトを用いて注入する。濃度表示が安定したら、超音波の印加を停止し、10秒間静置した後、測定を開始する(測定時間90秒)。得られた測定結果の中位径の値を平均粒子径とする。
断面の面分析は、具体的には、触媒粒子の断面に電子線を照射して、そこから発生した特性X線に基づく反射電子像を得る。その反射電子像に基づいて、粒子断面の中心(重心)を通過する線分析データを抽出して用いる。ここで「平均強度」とは、バックグラウンドを除いた強度の平均値をいい、1個の粒子の1つの線分析データにおける特性X線の強度の平均値を、任意に選択した互いに直交する2本の粒子直径において更に平均し、その平均した値を、更に10個の粒子について平均した値を意味する。データ取り込みの間隔は1μm以下とすることが好ましい。バックグラウンドは、触媒粒子断面の反射電子像より、触媒が存在しないことが確認される箇所での強度を基準に決定される。
(3)担体
不飽和ニトリルの製造を工業的に実施する場合、触媒は十分な強度を有していることが望ましいので、そのような観点から、本実施形態の酸化物触媒は、担体とその担体に担持された、モリブデンと、ビスマスと、鉄と、マグネシウムとを含む複合酸化物とを備えることが好ましい。担体の例としては、特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、シリカ/アルミナ及びシリカ/チタニアが挙げられる。これらのうち不飽和ニトリルの収率を高める観点から、シリカが好ましい。シリカを担体として備える酸化物触媒は、流動層アンモ酸化反応において、一層優れた流動性を有する。耐摩耗性の観点から、複合金属酸化物とシリカとの合計量に対して、シリカの含有量が40質量%以上であることが好ましい。また、より十分な触媒活性及びより良好な選択率を得る観点から、シリカ含有量が60質量%以下であることが好ましい。
上記担体としてのシリカは、一次粒子の平均粒子径が、20nm以上125nm未満、好ましくは5nm以上20nm未満であるシリカ(a)と、一次粒子の平均粒子径が25nm以上50nm未満であるシリカ(b)と、一次粒子の平均粒子径が55nm以上125nm未満であるシリカ(c)とからなることが望ましい。かかるシリカを用いることにより、触媒強度の低下を抑制すると共に、不飽和ニトリルの製造に用いた場合に副生物の生成が増大するのも抑制することができる。なお、一次粒子の平均粒子径は、触媒粒子の平均粒子径と同様にして測定される。
シリカ(a)、シリカ(b)及びシリカ(c)は、本発明による効果をより有効且つ確実に奏する観点から、その原料がシリカゾルであることが好ましい。また、同様の観点から、担体がシリカ(a)、シリカ(b)及びシリカ(c)を含む場合は、シリカの総量に対して、シリカ(a)の含有割合は40質量%以上60質量%以下であり、シリカ(b)の含有割合は40質量%以下30重量%以上であり、シリカ(c)の含有割合は、20質量%以下10質量%以上であることが好ましい。シリカ(a)、シリカ(b)及びシリカ(c)は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態における酸化物触媒の粒子形状は、反応器内での流動性を好ましい状態にする等の観点から、球状であることが好ましい。
図1は、本実施形態の酸化物触媒における上記のマグネシウムの偏在について説明するための模式図である。この図1では、1個の触媒粒子の断面における1つの線分析データを示しており、その線分析データにおいて、粒子のシェル領域、中間領域及びコア領域に存在するマグネシウムの特性X線の強度及びその平均値を示している。図1において、粒子の中間領域に存在するマグネシウムの特性X線の強度の平均値が、粒子のシェル領域及びコア領域に存在するマグネシウムの特性X線の強度のいずれの平均値よりも大きくなっている。
[2]酸化物触媒の製造方法
本実施態様の酸化物触媒の製造方法は、上記酸化物触媒の製造方法であって、(i)モリブデンと、ビスマスと、鉄と、マグネシウムとを含む前駆体スラリーを調製する工程と、(ii)前駆体スラリーを噴霧乾燥し、乾燥粒子を得る工程と、(iii)乾燥粒子を焼成する工程とを有するものである。
[工程(i)]
工程(i)は、上述の金属元素を含有する触媒の前駆体スラリーを調製する工程であり、酸化物触媒が担体を備える場合は、担体の供給源となる成分をこの工程において混合してもよい。工程(i)においては、例えば、モリブデンの供給源となる成分を含む溶液を調製した後、この溶液とその他の金属元素及び必要に応じて担体の供給源となる成分とを混合し、前駆体スラリーを得る。以下、酸化物触媒がシリカ担体を備える場合を例にして、前駆体スラリーを調製する方法を説明するが、本実施形態の酸化物触媒の製造方法はこれに限定されない。
前駆体スラリーに含まれる各金属元素の供給源(原料)は、水又は硝酸に可溶な塩であることが好ましい。モリブデン、ビスマス、鉄及びマグネシウムの各金属元素、並びに必要に応じて更に酸化物触媒に添加されるその他の金属元素の供給源としては、例えば、水又は硝酸に可溶なアンモニウム塩、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、有機酸塩及び無機酸が挙げられる。特にモリブデンの供給源としてはアンモニウム塩が、ビスマス、鉄及びマグネシウム並びにその他の金属元素の供給源としては、それぞれの硝酸塩が好ましい。硝酸塩は、取扱いが容易であることに加え、塩酸塩を使用した場合に生じる塩素の残留や、硫酸塩を使用した場合に生じる硫黄の残留を生じない点でも好ましい。各金属元素の供給源の具体例としては、パラモリブデン酸アンモニウム、硝酸ビスマス、硝酸第二鉄及び硝酸マグネシウムが挙げられる。また、担体であるシリカの供給源としては、本発明による効果をより有効且つ確実に奏する観点から、シリカゾルが好適である。さらに、同様の観点から、シリカゾルにおけるシリカの好ましい濃度は10〜50質量%である。後述する前駆体スラリーの噴霧乾燥に適した濃度になるように、添加する水溶液等の濃度を適宜調整することもできる。
前駆体スラリーは配位性有機化合物を含んでもよい。ここで「配位性有機化合物」とは、孤立電子対を有し、金属に配位結合する有機化合物を指す。配位様式は、単座、多座を問わない。配位性有機化合物の具体例としては、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸及びエチレンジアミンが挙げられる。
配位性有機化合物の含有量の上限は特に限定されないが、工業的には、最終的に得られる酸化物触媒の質量に対して15質量%以下になるように含有させるのが好ましい。配位性有機化合物の含有量を15質量%以下とすることにより、触媒製造の段階における有機物の分解、放散により発熱や触媒粒子のひび割れが生じるのを抑制することができる。
配位性有機化合物は、酸又は水に溶解させて前駆体スラリー中に添加する他、鉄との錯化合物として添加してもよい。
前駆体スラリーの調製において、各供給源を混合する順序は特に限定されない。一例を挙げると、シリカゾルを撹拌しながら、そこにモリブデンの供給源となる成分を含む水溶液を添加し、次いで、モリブデン以外の金属元素の供給源、例えば金属成分の化合物(好ましくは硝酸塩)、を水性溶媒(好ましくは硝酸水溶液)に溶解した液を添加し、最後に、配位性有機化合物を含む水溶液を添加する。また、シリカゾルに混合するのに先立ち、(a)鉄以外の金属元素の供給源と配位性有機化合物とを先に混合し、そこに鉄の供給源を混合してもよく、(b)鉄の供給源と配位性有機化合物とを先に混合し、そこにその他の金属元素の供給源を混合してもよく、(c)配位性有機化合物の水溶液に順に金属元素の供給源を添加してもよい。これら(a)〜(c)のいずれの場合であっても、配位性有機化合物の含有量は上記のとおりであることが好ましい。モリブデン以外の金属元素の供給源は、それぞれ水性溶媒中で溶解した後、予め混合しないでシリカゾルに添加してもよいし、モリブデン以外の金属元素の供給源の水溶液と、配位性有機化合物の水溶液とを混合してからシリカゾルに添加してもよい。
[工程(ii)]
本実施形態の酸化物触媒の製造方法における工程(ii)は、前駆体スラリーを噴霧乾燥する工程である。本工程においては、前駆体スラリーを噴霧乾燥することによって流動層反応に適した球形微粒子である乾燥粒子を得ることができる。噴霧乾燥装置としては、回転円盤式、ノズル式等の一般的なものでよく、運転条件を調節することで、流動層触媒として好適な粒径の酸化物触媒が得られるように噴霧乾燥を行う。流動層触媒として好適な粒径とは、平均粒子径で25〜180μmである。好適な粒径を有する触媒粒子を得るための噴霧乾燥の一例としては、乾燥器上部の中央に設置された、皿型回転子を備えた遠心式噴霧化装置(例えば、大川原化工機社製、OC−16型スプレードライヤ)を用い、乾燥器の入口空気温度を240℃、出口温度を140℃に保持して行う噴霧乾燥が挙げられる。
[工程(iii)]
本実施形態の酸化物触媒の製造方法における工程(iii)は、噴霧乾燥により得られた乾燥粒子を焼成する工程である。この工程は、本実施形態の酸化物触媒をより容易に得る観点から、下記の3段階の焼成工程を有することが好ましく、特に、各金属元素の供給源のうち少なくとも1種が硝酸イオンを含有する場合に下記の3段階の焼成工程を有することが好ましい。
[A]第1仮焼成
第1仮焼成の工程においては、乾燥粒子を好ましくは室温から200℃〜300℃の範囲内で設定した温度まで昇温し、好ましくは200℃〜300℃の範囲、より好ましくは上記設定した温度で保持することにより仮焼成して(以下、第1仮焼成において保持する温度を「第1仮焼成温度」という。)、第1仮焼成粒子を得る。上記設定した温度及び第1仮焼成温度は、より好ましくは200℃〜280℃、更に好ましくは200℃〜250℃の温度である。また、昇温時間は、好ましくは1時間以上、より好ましくは1〜10時間、更に好ましくは2〜5時間である。この際、昇温速度は一定である必要はない。第1仮焼成は、乾燥粒子中に残存している各金属元素の供給源に含まれる成分、例えば、硝酸アンモニウムや金属硝酸塩由来の硝酸、を徐々に燃焼させることを目的としている。上記保持での保持時間は、好ましくは1時間以上、より好ましくは1〜10時間、更に好ましくは2〜5時間である。設定した温度及び第1仮焼成温度を上記範囲にしたり、昇温時間及び保持する時間を上記範囲にしたりすることにより、粒子内での金属元素の移動が所望の程度となるため、後述の第2仮焼成や本焼成の工程において、マグネシウム元素を所望の領域により偏在させやすくなる。すなわち、第1仮焼成における上記設定した温度及び第1仮焼成温度の上限、並びに昇温時間及び保持時間の下限は、金属元素の移動の自由度を損ねない程度に設定するのが好ましい。
[B]第2仮焼成
第2仮焼成の工程においては、第1仮焼成において得られた第1仮焼成粒子を、好ましくは400℃〜500℃の範囲内で設定した温度まで昇温し、好ましくは400〜500℃の範囲、より好ましくは上記設定した温度で保持することにより仮焼成して(以下、第2仮焼成において保持する温度を「第2仮焼成温度」という。)、第2仮焼成粒子を得る。第2仮焼成の工程では、まず第1仮焼成粒子を、第1仮焼成温度から昇温させるので、第2仮焼成温度は、第1仮焼成温度よりも高い温度である。第2仮焼成の工程においては、好ましくは1時間以上、より好ましくは1〜10時間、更に好ましくは1〜5時間、特に好ましくは2〜4時間かけて上記設定した温度まで昇温する。この際、昇温速度は一定である必要はない。第2仮焼成は、マグネシウム元素の分布が所望の分布となるような第2仮焼成粒子を得ることを目的としている。本発明者らの知見によると、望ましいマグネシウム元素の分布は、第2仮焼成温度と上記保持での保持時間との積に影響されるため、第2仮焼成温度と保持時間とを適切に設定することが好ましい。そのような観点から、上記設定した温度及び第2仮焼成温度は、より好ましくは420℃〜450℃、更に好ましくは430〜450℃である。また、保持時間は、好ましくは0.5〜5時間、より好ましくは0.5〜3時間、更に好ましくは0.5〜2時間である。第2仮焼成における上記設定した温度、第2仮焼成温度及び保持時間を上述のようにすることで、後述の本焼成工程を経て、マグネシウム元素を触媒粒子の中間領域に偏在させることがより容易になる。
[C]本焼成
本焼成の工程においては、第2仮焼成において得られた第2仮焼成粒子を、好ましくは500℃〜750℃の範囲内で設定した温度に加熱して酸化物触媒を得る。本焼成における加熱温度(本焼成温度)は、第2仮焼成温度よりも高い温度であり、より好ましくは550℃〜700℃、更に好ましくは580℃〜650℃である。本焼成は、第2仮焼成で得られた第2仮焼成粒子におけるマグネシウム元素の分布を維持しつつ、粒子の結晶を成長させることを目的とする。かかる観点から、本焼成における上記加熱温度での保持時間は、好ましくは2〜12時間、より好ましくは2〜10時間、更に好ましくは2〜6時間である。保持時間は、触媒の比表面積が小さくなって活性が低下するのを防ぐ観点から、調整することが好ましい。また、同様の観点から、第2仮焼成における仮焼成温度よりも本焼成温度の方が高い場合、その仮焼成温度から本焼成温度まで1時間以上かけて昇温することが好ましく、より好ましくは1〜10時間、更に好ましくは1〜5時間、特に好ましくは1〜3時間かけて昇温する。
以上の工程を経ることで、得られた酸化物触媒において、粒子の中間領域にマグネシウム元素が偏在し、上述の本実施形態の酸化物触媒を得ることができる。
[3]不飽和ニトリルの製造方法
本実施形態の不飽和ニトリルの製造方法は、上記酸化物触媒を用いて、プロピレン、イソブテン等のオレフィンをアンモニア及び分子状酸素と反応(すなわち、気相接触アンモ酸化反応)させて、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリルを製造するものである。
アンモ酸化反応の原料であるプロピレン等のオレフィン及びアンモニアは、必ずしも高純度である必要はなく、工業グレードのものを使用することもできる。分子状酸素の酸素源としては通常空気を用いる。プロピレン等のオレフィンに対するアンモニア及び空気の容積比は、オレフィン:アンモニア:空気として、好ましくは1:0.9〜1.7:7〜11、より好ましくは1:1.0〜1.5:8〜10の範囲である。
また、反応温度は好ましくは400〜460℃、より好ましくは410〜440℃の範囲である。反応圧力は好ましくは常圧〜3気圧の範囲である。オレフィン、アンモニア及び分子状酸素を含む原料混合ガスと触媒との接触時間は、好ましくは1〜8秒、より好ましくは2〜6秒である。
本実施形態によると、プロピレン等のオレフィンのアンモ酸化反応によるアクリロニトリル等の不飽和ニトリルの製造に際して、不飽和ニトリルを高収率で製造し、工業的な使用に耐え得る十分な耐摩耗強度を有する酸化物触媒を提供することができる。特に、シリカの原料として大粒径のシリカゾルを用いた場合であっても、不飽和ニトリルの収率を高く維持したまま、工業的な使用に耐え得る十分な耐摩耗強度を有する酸化物触媒を提供することができる。また、本実施形態の酸化物触媒は、モノオレフィンの酸化反応による不飽和アルデヒド又は共役ジオレフィンの製造にも好適に用いることができる可能性がある。
以下、実施例により本実施形態を更に具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例の各酸化物触媒の組成及び製造条件を表1に示す。
(触媒粒子の断面におけるマグネシウムの分布解析)
触媒粒子の断面におけるマグネシウムの分布を、上記「(2)マグネシウムの分布」において説明した日本電子(株)製、製品名「JXA−8500F」を用いたEPMAによる測定に準じて分析した。得られたマグネシウムに由来する特性X線の平均強度について、触媒粒子の中間領域とシェル領域及びコア領域との比を、(中間領域の強度)/(シェル領域及びコア領域の強度)として、表1に示す。
(触媒の耐摩耗試験)
触媒は、その機械的強度として、工業的使用に適する高い耐摩耗強度を有することが重要である。触媒の耐摩耗強度は、流動接触分解触媒の耐摩耗試験法として知られている“Test Method for Synthetic Fluid Cracking Catalyst”(American Cyanamid Co.Ltd.6/31−4m−1/57)に記載の方法(以下、「ACC法」という。)に準じて摩耗損失として測定した。この摩耗損失は以下のように定義される。
摩耗損失(%)=B/(C−A)×100
ここで、上記式において、Aは0〜5時間に摩耗逃散した触媒の質量(g)を示す。また、Bは通常5〜20時間に摩耗逃散した触媒の質量(g)であるが、本実施例においては、これを5〜120時間に摩耗逃散した触媒の質量(g)とした。Cは試験に供した触媒の質量(g)である。
触媒の摩耗損失の値は一般的には7%以下であるのが必要であるが、工業的使用で長期間の使用に適するためには、更に5%以下であるのが望ましい。触媒の耐摩耗強度(摩耗損失)(%))の結果を、表2に示す。
(プロピレンのアンモ酸化反応)
10メッシュの金網を1cm間隔で12枚内蔵した内径25mmのパイレックス(登録商標)ガラス製流動層反応管に、実施例1で得られた酸化物触媒50mLを収容した。その反応管に、反応温度を430℃、反応圧力を常圧として、プロピレン9容積%の混合ガス(プロピレン:アンモニア:酸素:ヘリウムの容積比が1:1.2:1.85:7.06)を毎秒3.64mL(NTP換算)の流速で通過させ、酸化物触媒と接触させてプロピレンのアンモ酸化反応を進行させた。この反応の結果を、下記式で定義されるプロピレン転化率、アクリロニトリル選択率、及びアクリロニトリル収率によって評価した。それらの結果を表2に示す。なお、表中、「初期性能」とは、反応開始後24時間経過したときの評価であり、「800時間経過後」とは、反応開始後800時間経過したときの評価である。また、「スタートアップ/シャットダウン回数」は、反応開始後、およそ200時間ごとにシャットダウン及び再スタートアップを行った回数を指す。
Figure 0006212407
実施例2〜8で得られた酸化物触媒及び比較例1〜7で得られた酸化物触媒についても、実施例1で得られた酸化物触媒と同様にして、プロピレンのアンモ酸化反応に用いた。ただし、原料混合ガスのプロピレンを9容積%、プロピレンに対するアンモニアの容積比を1:1.2に固定した上でプロピレンに対する酸素の容積比を1.8〜1.9の範囲から適宜選択した。また、各酸化物触媒の反応活性に応じて、下記式で定義される接触時間を適宜変更した。プロピレン転化率、アクリロニトリル選択率、及びアクリロニトリル収率の結果を表2に示す。
Figure 0006212407
ここで、Vは触媒量(mL)、Fは原料混合ガスの流量(mL−NTP/秒)、Tは反応温度(℃)を示す。
[実施例1]
Mo12.0Bi0.45Ce0.90Co3.0Fe1.70.09Ni2.0Mg2.0Rb0.04で表される組成を有する酸化物を、触媒の総量に対して50質量%のシリカに担持した酸化物触媒を下記のようにして調製した。
16.6質量%濃度の硝酸水溶液395.1gに43.1gの硝酸ビスマス〔Bi(NO33・5H2O〕、76.2gの硝酸セリウム〔Ce(NO33・6H2O〕、133.9gの硝酸鉄〔Fe(NO33・9H2O〕、114.6gの硝酸ニッケル〔Ni(NO32・6H2O〕、171.8gの硝酸コバルト〔Co(NO32・6H2O〕、101.4gの硝酸マグネシウム〔Mg(NO32・6H2O〕、1.77gの硝酸カリウム〔KNO3〕及び1.15gの硝酸ルビジウム〔RbNO3〕を溶解させた液を一次粒子の平均粒子径が12nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル833.3gと一次粒子の平均粒子径が41nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル500.0gと一次粒子の平均粒子径が80nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル333.3gとの混合物に添加した。そこに、水738.7gに413.8gのパラモリブデン酸アンモニウム〔(NH46Mo724・4H2O〕を溶解させた液を添加し混合撹拌して、前駆体スラリーを得た。次いで、得られた前駆体スラリーを、乾燥器上部の中央に設置された、皿型回転子を備えた遠心式噴霧化装置を用いて噴霧乾燥した。乾燥器の入口空気温度を240℃に、出口温度を140℃に保持して前駆体スラリーを噴霧乾燥した。こうして得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から250℃まで2時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、450℃まで2時間かけて昇温し、450℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例2]
Mo12.0Bi0.50Ce1.01Fe1.01Ni5.61Mg2.24Rb0.11で表される組成を有する酸化物を、触媒の総量に対して40質量%のシリカに担持した酸化物触媒を下記のようにして調製した。一次粒子の平均粒子径が12nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル800.0gと一次粒子の平均粒子径が41nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル400.0gと一次粒子の平均粒子径が80nmのSiO2を30質量%含む水性シリカゾル133.3gとの混合物に、予め水875.8gに490.6gのパラモリブデン酸アンモニウム〔(NH46Mo724・4H2O〕を混合し溶解させた液を撹拌下で添加し、さらに、予め16.6質量%の硝酸水溶液396.1gに56.8gの硝酸ビスマス〔Bi(NO33・5H2O〕、101.4gの硝酸セリウム〔Ce(NO33・6H2O〕、94.3gの硝酸鉄〔Fe(NO33・9H2O〕、381.2gの硝酸ニッケル〔Ni(NO32・6H2O〕、134.7gの硝酸マグネシウム〔Mg(NO32・6H2O〕及び3.73gの硝酸ルビジウム〔RbNO3〕を溶解させた液を添加し混合撹拌して、前駆体スラリーを得た。得られた前駆体スラリーを、乾燥器上部の中央に設置された、皿型回転子を備えた遠心式噴霧化装置を用いて噴霧乾燥した。乾燥器の入口空気温度を240℃に、出口温度を140℃に保持して前駆体スラリーを噴霧乾燥した。こうして得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から250℃まで2時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、440℃まで2時間かけて昇温し、440℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例3]
実施例2で得られた前駆体スラリーに更に、酒石酸50.0gを水150gに溶解させた水溶液を添加して撹拌混合し、それを前駆体スラリーとして用いたこと、及び、本焼成における焼成温度を580℃から620℃に変更したこと以外は実施例2と同様にして、触媒を調製した。
[実施例4]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から210℃まで2時間かけて昇温し、210℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、410℃まで2時間かけて昇温し、410℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例5]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から210℃まで2時間かけて昇温し、210℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、490℃まで2時間かけて昇温し、490℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例6]
実施例2と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から290℃まで2時間かけて昇温し、290℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、410℃まで2時間かけて昇温し、410℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例7]
実施例2と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から290℃まで2時間かけて昇温し、290℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、490℃まで2時間かけて昇温し、490℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[実施例8]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から250℃まで4時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、450℃まで4時間かけて昇温し、450℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[比較例1]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下、室温から350℃まで2時間かけて昇温し、350℃で1時間保持して仮焼成した後、空気雰囲気下、更に、580℃まで2時間かけて昇温し、580℃で2時間本焼成し、酸化物触媒を得た。
[比較例2]
シリカ原料であるシリカゾルを、一次粒子の平均粒子径が12nmであるSiO2を30質量%含む水性シリカゾル1333.3gのみに変更したこと、及び、本焼成における焼成温度を580℃から610℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、酸化物触媒を調製した。
[比較例3]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下、室温から250℃まで0.5時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、空気雰囲気下、450℃まで0.5時間かけて昇温し、450℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。第2仮焼成粒子を空気雰囲気下、更に、580℃まで1時間かけて昇温し、580℃で2時間本焼成し、酸化物触媒を得た。
[比較例4]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から190℃まで2時間かけて昇温し、190℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、450℃まで2時間かけて昇温し、450℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[比較例5]
実施例1と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から310℃まで2時間かけて昇温し、310℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、450℃まで2時間かけて昇温し、450℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[比較例6]
実施例2と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から250℃まで2時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、390℃まで2時間かけて昇温し、390℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
[比較例7]
実施例2と同様にして乾燥粒子を得た。得られた乾燥粒子をキルンに移し、空気雰囲気下で焼成した。具体的には、まず、室温から250℃まで2時間かけて昇温し、250℃で3時間保持して仮焼成し、第1仮焼成粒子を得た。続けて、510℃まで2時間かけて昇温し、510℃で2時間保持して仮焼成し、第2仮焼成粒子を得た。更に、580℃まで1時間かけて昇温し、第2仮焼成粒子を580℃で2時間本焼成して、酸化物触媒を得た。
Figure 0006212407
Figure 0006212407
表1及び2に示された結果から、本実施形態における酸化物触媒は、オレフィンの気相接触アンモ酸化反応において、高い収率で不飽和ニトリルを与えると共に、担体のシリカの原料として大粒径のシリカゾルを用いた場合であっても、不飽和ニトリル収率を高く維持したまま、工業的な使用に耐え得る十分な耐摩耗強度を有することが分かった。
本発明は、オレフィンと、分子状酸素及びアンモニアとを反応させて不飽和ニトリルを製造する際、あるいは、オレフィンと分子状酸素とを反応させて不飽和アルデヒド又は共役ジオレフィンを製造する際に用いられる酸化物触媒として、産業上利用可能性を有する。

Claims (3)

  1. オレフィンの気相接触アンモ酸化反応に用いられる酸化物触媒であって、モリブデン元素と、ビスマス元素と、鉄元素と、マグネシウム元素とを含み、前記酸化物触媒の粒子を、コア領域と、シェル領域と、前記コア領域及び前記シェル領域に挟まれた中間領域と、に分けた場合に、前記中間領域にマグネシウム元素が偏在しており、
    前記中間領域に存在するマグネシウム元素に電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度が、前記コア領域及び前記シェル領域に存在するマグネシウム元素に電子線を照射した際に発生する特性X線の平均強度に対して1.2倍以上である、酸化物触媒。
  2. 請求項1に記載の酸化物触媒の製造方法であって、
    モリブデン元素と、ビスマス元素と、鉄元素と、マグネシウム元素と、一次粒子径5nm以上20nm未満のシリカと、一次粒子径25nm以上50nm未満のシリカと、一次粒子径55nm以上125nm未満のシリカと、を含む前駆体スラリーを調製する工程と、
    前記前駆体スラリーを噴霧乾燥し、乾燥粒子を得る工程と、
    前記乾燥粒子を、室温から200℃〜300℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記乾燥粒子を仮焼成して第1仮焼成粒子を得る工程と、
    前記第1仮焼成粒子を、前記第1仮焼成粒子を得る工程で設定した温度から400℃〜500℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記第1仮焼成粒子を仮焼成して第2仮焼成粒子を得る工程と、
    前記第2仮焼成粒子を、前記第2仮焼成粒子を得る工程で設定した温度から500℃〜750℃の範囲内で設定した温度まで、1時間以上かけて昇温し、前記第2仮焼成粒子を本焼成して酸化物触媒を得る工程と
    を有する、酸化物触媒の製造方法。
  3. 請求項1に記載の酸化物触媒を用い、オレフィンと、分子状酸素及びアンモニアとを反応させて不飽和ニトリルを製造する、不飽和ニトリルの製造方法。
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