JP6210366B2 - 付着物除去機構、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、次のような付着物の除去方法が記載されている。
潜像担持体を帯電装置で一様に帯電した後、露光装置で露光することで、次のような領域にトナーが付着する電位部(以下、清掃電位部という)を形成する。潜像担持体の移動方向の画像形成領域外であって、画像形成を行う記録媒体の搬送方向に平行な記録媒体の端部(以下、以下、媒体端部という)の延長線上を跨ぐ潜像担持体の所定の領域である。
そして、清掃電位部に現像装置で付着させたトナー(以下、清掃用トナーという)を用いて、潜像担持体上の残留トナーを清掃(除去)するクリーニング装置(クリーニングブレード)で、潜像担持体上の媒体端部近傍の領域に付着した付着物を除去する。
また、特許文献1には、清掃電位部を形成する露光方式が、非露光部にトナーを付着させる電位部(静電潜像)を形成する背景部露光、及び露光部にトナーを付着させる電位部を形成する画像部露光のいずれであっても適用可能である旨記載されている。
背景部露光では、トナーを付着させる電位部を帯電装置による潜像担持体の帯電により形成している。このため、背景部露光で清掃電位部を形成するためには、帯電装置による潜像担持体の帯電幅(以下、単に帯電幅という)を、潜像担持体の最大画像形成領域幅(以下、単に最大画像領域幅という)よりも広い清掃電位部を包括できる幅まで広くせざるを得ない。
また、画像部露光では、トナーを付着させる電位部を露光装置による潜像担持体の露光により形成している。このため、画像部露光で清掃電位部を形成するためには、露光装置による潜像担持体の最大露光幅(以下、単に最大露光幅という)を、最大画像領域幅よりも広い清掃電位部を包括できる幅まで広くせざるを得ない。
これらのように帯電幅又は最大露光幅を広くすると、帯電装置又は露光装置の幅が広くなってしまい、画像形成装置が大型化するおそれがある。
露光装置に光書込ヘッドを用い、潜像担持体と光書込ヘッドとの間に、これらの距離を規制するスペーサを2箇所設けている。これらのスペーサは、画像形成を行う記録媒体の最大領域幅との位置関係は不明であるが、光書込ヘッドによる潜像担持体の最大露光幅の外側に接触するように設けられている。
また、転写後の潜像担持体上に残った残留トナーを清掃するクリーニング装置に有したクリーニングブラシを、転写部と帯電装置との間に設けている。
そして、各スペーサの潜像担持体の移動方向上流側にスペーサで塞き止められて滞留したトナー等が潜像担持体との摩擦熱で溶融して付着するのを防ぐため、クリーニングブラシとは別に、各スペーサと帯電装置との間にそれぞれクリーニングブレードを設けている。
しかし、クリーニングブラシの清掃領域に関しては明記されておらず、記録媒体の最大領域幅よりも広い清掃領域を有しているか否か不明である。さらに、各スペーサと帯電装置との間にそれぞれ設ける各クリーニングブレードの幅に関しては、各スペーサの幅より広ければ良いとしか記載されておらず、潜像担持体上における記録媒体の最大領域幅の内側から外側まで接触しているか否か不明である。
各クリーニングブレードの幅が、記録媒体の最大領域幅の内側から外側まで接触していないと、クリーニングブラシの清掃領域が記録媒体の最大領域幅よりも広くても、潜像担持体上における記録媒体の最大領域幅の端部近傍を2度除去動作を行うことはできない。このため、特許文献2に記載の画像形成装置では、潜像担持体上における記録媒体の最大領域幅の端部近傍で生じる潜像担持体上のタルク成分等の付着物を除去できないおそれがある。
本実施形態のプリンタ100は、次の構成に係る点が最大の特徴となっている。転写後に潜像担持体であるドラム状の感光体上に残ったトナーを清掃するクリーニング部材とは別に、感光体上における感光体軸方向の記録媒体である用紙Pの最大用紙幅の端部近傍に生じるタルク成分等の付着物も除去できる付着物除去機構を設けている。
そして、付着物除去機構の除去部材は、感光体の感光体軸方向における、最大画像領域幅の内側から、用紙Pの最大領域幅の外側にわたって接触する構成である。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の構成を示す概略構成図、図2は、プロセスカートリッジ2の主要な構成を説明する断面説明図である。
そして、詳しくは後述するが、スペーサ部材21(a,b)と帯電ローラ6との間に、感光体軸方向の用紙Pの最大用紙幅端部近傍で生じる付着物も除去できる付着物除去機構30に備えた除去部材である付着物除去部材31(a,b)が配置されている。また、この付着物除去部材31(a,b)を感光体3に向けて付勢する付勢部材である付勢ばね32(a,b)と、各スペーサ部材21(a,b)を付勢ばね32(a,b)の付勢方向に移動可能に支持する支持部材(不図示)も配置されている。
そして、本実施形態のプリンタ100では、次の露光装置60による静電潜像の形成に先立ち、帯電ローラ6で感光体3を一様帯電した後、感光体3上における感光体軸方向の用紙Pの最大用紙幅の端部近傍に付着した付着物を付着物除去機構30で除去する。
従来のプロセスカートリッジの構成の一例である従来例について、図を用いて説明する。
図3は、従来のプロセスカートリッジの主要な構成を説明する断面説明図である。図4は、従来の感光体軸方向の寸法関係、及び問題点についての説明図である。そして、図4(a)が最大画像領域幅:L1よりも最大露光幅:L2を少しだけ広くした本従来例の説明図、図4(b)が最大用紙幅:L3の端部近傍を跨ぐような清掃電位部を形成できる広さに最大露光幅:L2’をした場合の説明図である。
しかし、図2を用いて説明した本実施形態のプロセスカートリッジ2とは異なり、クリーニングブレード5の他には、感光体3上の残留トナー等を除去清掃する部材は設けていない。
しかし、本従来例の露光方式が画像部露光であるため、最大露光幅:L2の外側は清掃用トナーを感光体3上に付着させることができず、最大露光幅:L2より外側の感光体3上の付着物を清掃用トナーを用いて除去することはできない。
しかし、図4(b)に示すように広げると、露光装置60の幅が広くなってしまい、装置本体内の各装置や構成部材の集約度を高めているプリンタ100が大型化するおそれがある。また、用紙Pの最大用紙幅:L3の端部近傍を跨ぐような清掃電位部を形成して清掃用トナーを付着させて、用紙Pの最大用紙幅:L3の端部近傍に生じる付着物を除去するため、その分だけトナーの消費量が増えてしまう。
背景部露光では、トナーを付着させる電位部を帯電ローラ6による感光体3の帯電により形成している。このため、帯電ローラ6による感光体3の帯電幅を、感光体3の最大画像領域幅:L1よりも広い、最大用紙幅:L3の端部近傍を跨ぐような清掃電位部を形成できる幅(L2’)まで広くせざるを得ない。このように露光装置60の幅が広くなってしまい、装置本体内の各装置や構成部材の集約度を高めているプリンタ100が大型化するおそれがある。
また、最大用紙幅:L3の端部近傍を跨ぐような清掃電位部を形成して清掃用トナーを付着させて、用紙端部近傍に生じる付着物を除去するため、その分だけトナーの消費量が増えてしまう。
本実施形態のプリンタ100のプロセスカートリッジ2に備えた付着物除去機構30の実施例1について、図を用いて説明する。
図5は、本実施例の感光体軸方向の寸法関係についての説明図である。
ここで、図3及び図4(a)を用いて説明した従来例のプロセスカートリッジと、本実施例のプロセスカートリッジ2とでは、本実施例のプロセスカートリッジ2に付着物除去機構30を備えたことに係る点のみ異なる。したがって、上記した従来例と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
そして、図2及び図5に示すように、付着物除去機構30の付着物除去部材31(a,b)は、最大用紙幅:L3よりも広い清掃領域であるクリーニングブレード幅:L5を有するクリーニング部材であるクリーニングブレード5とは別に設けられている。また、本実施例の付着物除去機構30に設けた付着物除去部材31(a,b)は、感光体3の回転方向上流側の辺が、感光体軸方向に平行に構成されている。
したがって、清掃用トナーを付着させることができない最大露光幅:L2よりも広い最大用紙幅:L3の端部近傍を、クリーニングブレード5と付着物除去部材31(a,b)とで2度除去動作を行うことで、感光体3上に生じる付着物も除去することができる。すなわち、感光体3上における用紙Pの最大領域幅の端部近傍で生じる感光体3上の付着物を除去する動作を、クリーニングブレード5と付着物除去部材31(a,b)とで2度行ってタルク成分等の付着物も除去できる。
よって、プリンタ100の大型化を抑制しつつ、感光体3上における用紙Pの最大用紙幅:L3の端部近傍で生じる付着物も除去可能な付着物除去機構30を提供できる。
また、感光体3上における最大用紙幅:L3の用紙端部近傍に生じる付着物が原因でクリーニングブレード5のエッジがダメージを受け、残留トナーをクリーニングできないクリーニング不良が発生することを抑制できる。
よって、用紙余白部の縦スジやトナー落ちという画像不良が発生するという問題を回避することができる。
また、最大用紙幅:L3の端部近傍に生じる付着物を除去するのに清掃用トナーを用いていないので、その分だけトナーの消費量の増加を抑制できる。
ここで、付着物除去部材31(a,b)には感光体3が当接して摺動するので、感光体3の摩耗を少なくするため、付着物除去部材31の材質としては、ポリアセタール(POM)のような摺動性のある樹脂が好ましい。このように付着物除去部材31(a,b)の材質をポリアセタールにすることで、摺動する感光体3の磨耗を少なくでき、感光体3の寿命を長くできるとともに、付着物や残留トナー等の除去作用も高めることができる。
本実施形態のプリンタ100のプロセスカートリッジ2に備えた付着物除去機構30の実施例2について、図を用いて説明する。
図6は、付着物除去部材31(a,b)の感光体回転方向上流側の辺が、感光体軸方向に平行な付着物除去機構を設けることにより生じる問題点の説明図である。そして、図6(a)が感光体3の回転にともない付着物除去部材31(a,b)の感光体回転方向上流側の辺に堆積する除去した付着物の説明図、図6(b)が感光体3上の最大画像領域側へこぼれる堆積した付着物の説明図である。また、図6(c)が感光体3上の最大画像領域に再度付着する、こぼれた付着物の説明図、図6(d)が再付着した付着物が基点となり、大きくなる付着物の説明図である。
感光体3の回転にともない付着物除去部材31(a,b)の感光体回転方向上流側の辺には、図6(a)に示すように、除去した付着物が堆積する。この堆積した付着物は、あるタイミングで振動等の影響により、図6(b)に示すように、最大画像領域側へこぼれる。こぼれた付着物の一部は、図6には図示していない現像ローラ4やクリーニングブレード5によって感光体3に押し付けられ、図6(c)に示すように、感光体3上に再度付着してしまう。そして、再付着した付着物が起点となり、図6(d)に示すように、この付着物の上に残留トナー等がさらに付着してしまうため付着物が大きくなってしまい、最終的に画像不良を引き起こす場合がある。
したがって、除去した付着物が、感光体3上に再付着する機会を大幅に減らすことが可能となり、除去した付着物の再付着に起因した画像不良の発生を抑制できる。
そこで、本実施例の付着物除去機構30では、付着物除去部材31(a,b)の感光体軸方向内側の端部を、図7(a)、(b)に示すように最大露光幅:L2よりも少しだけ狭い最大画像領域幅:L1より内側に設けている。このように、付着物除去部材31(a,b)を設けることで、除去した付着物が確実に最大露光幅:L2内に落ちるようにしている。
このように落とすことで、感光体3表面を清掃する清掃用トナーを感光体3表面に付着させて感光体クリーニング装置に供給し、感光体3表面に付着した清掃用トナーの研磨効果を利用してクリーニングブレード5で付着物を除去することが可能となる。
このような機能を付着物除去機構30に付加することで、付着物除去部材31(a,b)によって除去した付着物が、感光体3上の最大画像領域幅:L1内で再付着して大きくなってしまい、最終的に画像不良を引き起こすことを防止できる。
本実施形態のプリンタ100のプロセスカートリッジ2に備えた付着物除去機構30の実施例3について、図を用いて説明する。
図9は、本実施例に係る付着物除去機構30に有した付着物除去部材31aの説明図である。そして、図9(a)が付着物除去部材31aの斜め上からの斜視説明図、図9(b)が付着物除去部材31aの感光体軸方向内側からの側面説明図、図9(c)が付着物除去部材31aの感光体3側からの底面説明図である。また、図9(d)が付着物除去部材31aの傾斜接触面312aの幅である先端幅:t1、及び傾斜接触面312aを設けたリブ形状部の根元の幅であるリブ幅:t2の斜め下からの斜視説明図である。図10は、本実施例に係る付着物除去部材31(a,b)の傾斜接触面312aの幅である先端幅:t1と付着物除去部材31(a,b)に付与される荷重との関係を説明するグラフである。
図9(a)に示すように、本実施例の付着物除去部材31aは、付勢手段としての、ねじりコイルばね(不図示)を固定する円柱状の座311a、感光体3との傾斜接触面312a、及び平行接触面313aを有している。そして、ねじりコイルばねにより付着物除去部材31aは感光体3方向への荷重を受ける構成となっている。
具体的には、図9(a)乃至(d)に示すように、実施例2の感光体3の回転方向に対して傾斜を有した板状の付着物除去部材が感光体3と接触する接触面に相当する傾斜接触面312aを有している。そして、傾斜接触面312aとは別に、感光体3と接触する接触面が、感光体3の回転方向に平行な平行接触面313aも有しており、傾斜接触面312aと平行接触面313aとは交わらないように離間して設けられている。
このように2つの接触面を設けることで、付着物除去部材31aの感光体3に対する当接状態を安定させることができるため、付着物除去部材31aの形状としては、感光体3との接触面を2つ設ける形状が好ましい。
このように離して配置することで、各リブ形状部がつなげて配置している場合のように、除去した(かき取った)付着物が排出できなくて、付着物除去部材31aの各接触面の間に除去した付着物が溜まってしまうことを回避できるため、離して配置する方が良い。
加えて、図9(c)、(d)に示すように感光体3との傾斜接触面312aの幅である先端幅:t1は、傾斜接触面312aを設けたリブ形状部の根元の幅であるリブ幅:t2よりも細く(小さく)形成されている。このように構成することで、先端幅:t1とリブ幅:t2とが同じ構成のものよりも弾性変形し易くなり、感光体3にさらに当接し易くなるように構成されている。
<実験条件>
・感光体3の線速:240[mm/s]
・感光体径:φ30[mm]
・押圧方法:座311aを押圧
・傾斜接触面312aの形状:
感光体回転方向(平行接触面313a)に対するリブ形状部の角度:23[°]
感光体軸方向に垂直なリブ形状部が設けられた平面に投影した場合の長さ:12.8[mm]
・平行接触面313aの形状:
感光体軸方向長さ(幅):2.0[mm]
感光体3と接触している部分の円弧の長さ:9.7[mm]
このようなリブ形状部の先端近傍の欠けの発生を抑制するためには、図10に示すように、先端幅:t1を0.1[mm]以上に設定することが望ましい。
このように感光体3との間に隙間が発生を抑制するためには、図10に示すように、先端幅:t1を0.6[mm]以下に設定することが望ましい。
このような感光体3や付着物除去部材31aの耐久性の低下を抑制するためには、図10に示すように、ねじりコイルばねにより付着物除去部材31aにかける荷重を8[N]以下に設定することが望ましい。
上記のような感光体3との間に隙間が発生を抑制するためには、図10に示すように、ねじりコイルばねにより付着物除去部材31aにかける荷重を3[N]以上に設定することが望ましい。
すなわち、傾斜部分の傾斜に垂直な面の幅である、付着物除去部材31aのリブ形状部の先端に形成された傾斜接触面312aの先端幅:t1を0.1[mm]〜0.6[mm]の範囲に設定することで、次のような効果を奏することができる。感光体3表面に付着した付着物による付着物除去部材31aに形成された傾斜接触面312aの欠けや、傾斜接触面312aと感光体3との当接不足により生じた隙間から、付着物や残留トナーのすり抜けの発生を抑制できる。
また、付勢部材であるねじりコイルばねにより付着物除去部材31aにかける荷重を3[N]〜8[N]の範囲に設定することで、次のような効果を奏することができる。感光体3や付着物除去部材31aの磨耗による耐久性の低下や、付着物除去部材31aに形成された傾斜接触面312aと感光体3との当接不足による付着物や残留トナー等のすり抜けの発生を抑制できる。
本実施形態のプリンタ100のプロセスカートリッジ2に備えた付着物除去機構30の実施例4について、図を用いて説明する。
図11は、本実施例に係る付着物除去部材31(a,b)の機能をスペーサ部材21(a,b)に持たせた付着物除去機構30の説明図であり、図11(a)が上方から見た説明図、図11(b)が正面側から見た説明図である。図12は、本実施例に係る付着物除去部材31aの機能を持たせられたスペーサ部材21aの説明図である。そして、図12(a)がスペーサ部材21aの斜め上からの斜視説明図、図12(b)がスペーサ部材21aの感光体軸方向内側からの側面説明図、図12(c)がスペーサ部材21aの感光体3側からの底面説明図である。また、図12(d)がスペーサ部材21aの感光体接触面212aの幅である先端幅:t1、及び感光体接触面212aを設けたリブ形状部の根元の幅であるリブ幅:t2の斜め下からの斜視説明図である。
この傾斜部分により、実施例2、3の付着物除去部材31(a,b)と同様に、スペーサ部材21(a,b)の感光体回転方向上流側に除去した付着物が堆積することを防げるため、図7で説明した画像不良を抑制することが可能となる。
本実施例のスペーサ部材21aは、実施例3の付着物除去部材31aと同様に、感光体3との接触面を2つの接触面を設けている。
具体的には、図12(a)乃至(d)に示すように、実施例3の感光体3の回転方向に対して傾斜を有した傾斜接触面312aに相当する傾斜した感光体接触面212aを有している。そして、感光体接触面212aとは別に、感光体3と接触する接触面が、感光体3の回転方向に平行な平行接触面213aも有しており、感光体接触面212aと平行接触面213aとは交わらないように離間して設けられている。
加えて、図12(c)、(d)に示すように感光体3との感光体接触面212aの幅である先端幅:t1は、感光体接触面212aを設けたリブ形状部の根元の幅であるリブ幅:t2よりも細く(小さく)形成されている。このように構成することで、先端幅:t1とリブ幅:t2とが同じ構成のものよりも弾性変形し易くなり、感光体3にさらに当接し易くなるように構成されている。
また、露光装置60の露光手段として光書込ヘッド61を用いたプリンタ100について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ポリゴンミラー等を用いた露光装置を備えた画像形成装置にも適用可能である。
また、潜像担持体としてドラム状の感光体3を用いたプリンタ100について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、無端ベルト状の感光体、所謂、感光体ベルトを用いた画像形成装置にも適用可能である。より具体的には、感光体ベルトの架張ローラに、感光体ベルトを介して付着物除去部材やスペーサ部材を当接させる構成にも適用可能である。
(態様A)
転写後に感光体3などの潜像担持体上に残った残留トナーを清掃し、前記潜像担持体の移動方向に垂直な幅方向における用紙Pなどの記録媒体の最大用紙幅:L3などの最大領域幅よりも広いクリーニングブレード幅:L5などの清掃領域を有するクリーニングブレード5などのクリーニング部材とは別に設けられ、前記潜像担持体上に付着した付着物を除去する付着物除去部材31(a,b)などの除去部材を備えた潜像担持体上の付着物を除去する付着物除去機構30などの付着物除去機構であって、前記除去部材は、前記潜像担持体の前記幅方向における、最大画像領域幅:L1などの最大画像領域幅の内側から、前記記録媒体の最大領域幅の外側にわたって接触することを特徴とするものである。
特許文献2に記載の構成と異なり、クリーニング部材が記録媒体の最大領域幅よりも広い清掃領域を有するとともに、クリーニング部材とは別に設けた付着物除去機構の除去部材が、最大画像領域幅、つまり記録媒体の最大領域幅の内側から外側にわたって接触する。したがって、記録媒体の最大領域幅の端部近傍で生じる潜像担持体上の付着物を除去する動作を、クリーニング部材と付着物除去機構の除去部材とで2度行って、記録媒体の最大領域幅の端部近傍で生じるタルク成分等の付着物も除去できる。
このため、特許文献1に記載の構成のように潜像担持体上における帯電ローラ6などの帯電装置による帯電幅又は露光装置60などの露光装置による最大露光幅:L2’などの最大露光幅を記録媒体の最大画像領域幅よりも広くして清掃電位部を形成する必要がない。
よって、画像形成装置の大型化を抑制しつつ、潜像担持体上における記録媒体の最大領域幅の端部近傍で生じる潜像担持体上の付着物も除去可能な付着物除去機構を提供できる。
(態様A)において、付着物除去部材31(a,b)などの前記除去部材の感光体3などの前記潜像担持体との接触面には、前記潜像担持体の移動方向上流から下流に向かって、感光体軸方向などの前記幅方向の外側に広がるような傾斜部分を有していることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至4)で説明したように、次のような効果を奏することができる。除去部材で潜像担持体上から除去した(かき取った)付着物の大半を前記幅方向の外側の最大用紙幅:L3などの最大媒体領域幅の外に押し出すことができ、付着物除去部材の感光体回転方向上流側に除去した付着物が堆積することを防げる。
したがって、除去した付着物が、潜像担持体上に再付着する機会を大幅に減らすことが可能となり、除去した付着物の再付着に起因した画像不良の発生を抑制できる。
(態様B)において、傾斜接触面312aなどの前記傾斜部分の接触面は、付着物除去部材31aなどの前記除去部材に設けられたリブ形状部の先端の面であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例3(又は4)で説明したように、弾性変形し易くなり、感光体3などの潜像担持体との隙間をなくすことができる。
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、付着物除去部材31(a,b)などの前記除去部材の材質は、ポリアセタール(POM)であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(乃至4)で説明したように、次のような効果を奏することができる。除去部材の材質をポリアセタールにすることで、接触する感光体3などの潜像担持体の磨耗を少なくでき、潜像担持体の寿命を長くできるとともに、付着物や残留トナー等の除去作用も高めることができる。
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、露光装置60などの前記露光装置は光書込ヘッド61などの光書込ヘッドであり、前記光書込ヘッドは、ヘッド付勢部材により感光体3などの前記潜像担持体へ向けて付勢され、当該光書込ヘッド及び前記潜像担持体にそれぞれ接触する感光体接触面212aや平行接触面213aなどの面を有した、当該光書込ヘッドと前記潜像担持体との間に設けられるスペーサ部材21aなどのスペーサ部材により、前記潜像担持体との間隔が規制されており、付着物除去部材31aなどの前記除去部材の機能を前記スペーサ部材に持たせていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例4で説明したように、プロセスカートリッジ2などの作像部の部品点数を減らし、プリンタ100などの画像形成装置の省スペース、低コスト化することができる。
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、用紙Pなどの記録媒体へ転写するトナー像の形成を行っていない時に、感光体3などの前記潜像担持体表面を清掃するための清掃用トナーを供給し、クリーニングブレード5を有した感光体クリーニング装置などの前記クリーニング装置で最大画像領域幅内の付着物を除去することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至4)で説明したように、次のような効果を奏することができる。付着物除去部材31(a,b)などの除去部材によって除去した付着物が、感光体3などの潜像担持体上の最大画像領域幅:L1などの画像形成領域内で再付着して大きくなってしまい、最終的に画像不良を引き起こすことを防止できる。
感光体3などの潜像担持体と、該潜像担持体上に付着した付着物を除去する付着物除去機構とを有したプロセスカートリッジ2などのプロセスカートリッジにおいて、前記付着物除去機構として(態様A)乃至(態様F)のいずれかの付着物除去機構30などの付着物除去機構を有したことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様F)のいずれかの付着物除去機構と同様な効果を奏することができるプロセスカートリッジを提供できる。
感光体3などの潜像担持体上に付着した付着物を除去する付着物除去機構を備えたプリンタ100などの画像形成装置において、前記付着物除去機構として、(態様A)乃至(態様F)のいずれかの付着物除去機構30などの付着物除去機構、又は(態様G)のプロセスカートリッジ2などのプロセスカートリッジに有した付着物除去機構を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様F)のいずれかの付着物除去機構、又は(態様G)のプロセスカートリッジと同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
(態様H)において、露光装置60などの露光装置として光書込ヘッド61などの光書込ヘッドを備え、前記光書込ヘッドの発光素子が、LEDもしくは有機EL素子であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、露光装置60などの露光装置をコンパクトに構成してプリンタ100などの画像形成装置の小型化に貢献できるとともに、感光体3などの潜像担持体上に良好な静電潜像を形成することができる。
3 感光体
4 現像ローラ
5 クリーニングブレード
6 帯電ローラ
11 給紙カセット
12 給紙ローラ
14 レジストローラ
15 排紙ローラ対
21(a,b) スペーサ部材
30 付着物除去機構
31(a,b) 付着物除去部材
32 付勢バネ
60 露光装置
61 光書込ヘッド
62 レンズアレイ
63 ヘッドフレーム
70 転写ローラ
80 定着装置
100 プリンタ
110 装置本体
211(a,b) ヘッド接触面(スペーサ部材)
212(a) 感光体接触面(スペーサ部材)
213a 平行接触面(スペーサ部材)
311a 座(付着物除去部材)
312a 傾斜接触面(付着物除去部材)
313a 平行接触面(付着物除去部材)
P 用紙
Claims (9)
- 転写後に潜像担持体上に残った残留トナーを清掃し、前記潜像担持体の移動方向に垂直な幅方向における記録媒体の最大領域幅よりも広い清掃領域を有するクリーニング部材とは別に設けられ、前記潜像担持体上に付着した付着物を除去する除去部材を備えた潜像担持体上の付着物を除去する付着物除去機構であって、
前記除去部材は、前記潜像担持体の前記幅方向における、最大画像領域幅の内側から、前記記録媒体の最大領域幅の外側にわたって接触し、前記除去部材の前記潜像担持体との接触面には、前記潜像担持体の移動方向上流から下流に向かって、前記幅方向の外側に広がるような傾斜部分を有していることを特徴とする付着物除去機構。 - 請求項1に記載の付着物除去機構において、
前記傾斜部分の接触面は、前記除去部材に設けられたリブ形状部の先端の面であることを特徴とする付着物除去機構。 - 請求項1または2に記載の付着物除去機構において、
当該付着物除去機構を備える画像形成装置の露光装置は光書込ヘッドであり、
前記光書込ヘッドは、ヘッド付勢部材により前記潜像担持体へ向けて付勢され、当該光書込ヘッド及び前記潜像担持体にそれぞれ接触する面を有した、当該光書込ヘッドと前記潜像担持体との間に設けられるスペーサ部材により、前記潜像担持体との間隔が規制されており、
前記除去部材の機能を前記スペーサ部材に持たせていることを特徴とする付着物除去機構。 - 転写後に潜像担持体上に残った残留トナーを清掃し、前記潜像担持体の移動方向に垂直な幅方向における記録媒体の最大領域幅よりも広い清掃領域を有するクリーニング部材とは別に設けられ、前記潜像担持体上に付着した付着物を除去する除去部材を備えた潜像担持体上の付着物を除去する付着物除去機構であって、
前記除去部材は、前記潜像担持体の前記幅方向における、最大画像領域幅の内側から、前記記録媒体の最大領域幅の外側にわたって接触し、
当該付着物除去機構を備える画像形成装置の露光装置は光書込ヘッドであり、
前記光書込ヘッドは、ヘッド付勢部材により前記潜像担持体へ向けて付勢され、当該光書込ヘッド及び前記潜像担持体にそれぞれ接触する面を有した、当該光書込ヘッドと前記潜像担持体との間に設けられるスペーサ部材により、前記潜像担持体との間隔が規制されており、
前記除去部材の機能を前記スペーサ部材に持たせていることを特徴とする付着物除去機構。 - 請求項1乃至4のいずれか一に記載の付着物除去機構において、
前記除去部材の材質は、ポリアセタール(POM)であることを特徴とする付着物除去機構。 - 請求項1乃至5のいずれか一に記載の付着物除去機構において、
記録媒体へ転写するトナー像の形成を行っていない時に、前記潜像担持体表面を清掃するための清掃用トナーを供給し、付着物を除去することを特徴とする付着物除去機構。 - 潜像担持体と、該潜像担持体上に付着した付着物を除去する付着物除去機構とを有したプロセスカートリッジにおいて、
前記付着物除去機構として、請求項1乃至6のいずれか一に記載の付着物除去機構を有したことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像担持体上に付着した付着物を除去する付着物除去機構を備えた画像形成装置において、
前記付着物除去機構として、請求項1乃至6のいずれか一に記載の付着物除去機構、又は請求項7に記載のプロセスカートリッジに有した付着物除去機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載の画像形成装置において、
露光装置として光書込ヘッドを備え、
前記光書込ヘッドの発光素子が、LEDもしくは有機EL素子であることを特徴とする画像形成装置。
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