JP6209099B2 - 光電変換素子およびその使用方法、光センサ、撮像素子、化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
カラー固体撮像素子を実現するには、平面型固体撮像素子の光入射面側に、特定の波長の光を透過するカラーフィルタを配した構造が一般的である。現在、デジタルカメラなどに広く用いられている2次元的に配列した各PD上に、青色(B)光、緑色(G)光、赤色(R)光を透過するカラーフィルタを規則的に配した単板式固体撮像素子がよく知られている。
このような光センサに使用される光電変換素子として、例えば、非特許文献1や特許文献1(請求項、段落[0238])には、特定の高分子化合物を含有する光電変換素子が開示されている。
(2) 上記化合物Aが、後述する式(2)〜(24)からなる群より選択される繰り返し単位を含有する化合物である、上記(1)に記載の光電変換素子。
(3) 上記化合物Aが、n型有機半導体である、上記(1)または(2)に記載の光電変換素子。
(4) 上記有機光電変換膜が、さらにp型有機半導体を含有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光電変換素子。
(5) さらに電荷ブロッキング層を備える、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光電変換素子。
(6) 上記有機光電変換膜が、ウェットプロセスにより形成されたものである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光電変換素子。
(7) 上記有機光電変換膜が、塗布により形成されたものである、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光電変換素子。
(8) さらに無機光電変換膜を備える、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の光電変換素子。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光電変換素子を含む撮像素子。
(10) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光電変換素子を含む光センサ。
(11) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光電変換素子の使用方法であって、
上記導電性膜と上記透明導電性膜とが一対の電極であり、上記一対の電極間に1×10-4〜1×107V/cmの電場を印加させる、光電変換素子の使用方法。
(12) 後述する式(1)で表される繰り返し単位からなる化合物。
(13) 後述する式(M1)および(M2)、または、後述する式(M3)および(M4)を、遷移金属触媒および電子供与性リン配位子の存在下で反応させて上記(12)に記載の化合物を製造する、化合物の製造方法。
(14) 上記電子供与性リン配位子が、トリフリルホスフィンである、上記(13)に記載の化合物の製造方法。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の光電変換素子は、導電性膜と、後述する式(1)で表される繰り返し単位を有する化合物Aを含有する有機光電変換膜と、透明導電性膜とをこの順に備える。
図1(a)に示す光電変換素子10aは、下部電極として機能する導電性膜(以下、下部電極とも記す)11と、下部電極11上に形成された有機光電変換膜12と、有機光電変換膜12上に形成された電子ブロッキング層16Aと、電子ブロッキング層16A上に形成された上部電極として機能する透明導電性膜(以下、上部電極とも記す)15とがこの順に積層された構成を有する。なお、有機光電変換膜12は化合物Aを含有する。
図1(b)に別の光電変換素子の構成例を示す。図1(b)に示す光電変換素子10bは、下部電極11上に、電子ブロッキング層16Aと、有機光電変換膜12と、正孔ブロッキング層16Bと、上部電極15とがこの順に積層された構成を有する。なお、有機光電変換膜12は化合物Aを含有する。
図1(a)、図1(b)中の電子ブロッキング層16A、有機光電変換膜12、正孔ブロッキング層16Bの積層順は、用途、特性に応じて逆にしても構わない。
また、光電変換素子10a(10b)を使用する場合には、電場を印加することができる。この場合、導電性膜11と透明導電性膜15とが一対の電極をなし、この一対の電極間に、1×10-4〜1×107V/cmの電場を印加することが好ましく、1×10-3〜1×107V/cmの電場を印加することがより好ましい。性能および消費電力の観点から、1×10-4〜1×106V/cmの電場を印加することが好ましく、1×10-4〜5×105V/cmの電場を印加することがより好ましい。
なお、電場印加方法については、図1(a)および(b)において、電子ブロッキング層16A側が陰極であり、有機光電変換膜12側が陽極となるように印加することが好ましい。光電変換素子10a(10b)を光センサとして使用した場合、また、撮像素子に組み込んだ場合も、同様の方法により電場の印加を行うことができる。
図2に示される光電変換素子200は、有機光電変換膜209と無機光電変換膜201とを備えるハイブリッド型の光電変換素子を表す。
p型ウェル203とn型ウェル204との間に形成されるpn接合にて青光が光電変換され(B画素)、p型ウェル203とn型ウェル202との間に形成されるpn接合にて赤光が光電変換される(R画素)。なお、各ウェル202、203、204の導電型は、これらに限るものではなく、反対導電型でもよい。
絶縁層207の上には、透明な画素電極208が形成され、その上に、緑光を吸収して光電変換する有機光電変換膜209が形成され、その上に、電子ブロッキング層212が形成され、その上に、透明な共通電極210が形成され、最上層に、透明な保護膜211が形成されている。電子ブロッキング層212と有機光電変換膜209の積層順は図2と逆であってもよい。
有機光電変換膜209が緑光を検出するG画素を構成する。
まず、有機光電変換膜について詳述する。
本発明の光電変換素子が備える有機光電変換膜(以下、単に光電変換膜とも言う)は後述する式(1)で表される繰り返し単位を有する化合物Aを含有する。
本発明の光電変換素子は、有機光電変換膜が化合物Aを含有するため、加熱による特性(光電変換効率、低暗電流性、残像特性)の低下が抑制されるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと考えられる。すなわち、化合物Aは電子求引性ユニットのみから構成されるため、分子間でのπ電子の電子的反発が弱くなり、有機光電変換膜中における化合物A同士のパッキングが促進される。結果として、熱による構造変化が生じ難くなり、加熱による特性の低下が抑制されるものと考えられる。
上記有機光電変換膜は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する化合物Aを含有する。化合物A中の下記式(1)で表される繰り返し単位の数は2以上であれば特に制限されないが、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。上限も特に制限されないが、10,000以下であることが好ましく、2,000以下であることがより好ましい。化合物Aは下記式(1)で表される繰り返し単位からなるポリマーであることが好ましい。すなわち、該繰り返し単位のみからなるポリマーであることが好ましい。
ただし、上記式(1)中のbが0の場合、2つのYA11のうち少なくとも一方は窒素原子である。上記式(1)中のbが0の場合に2つのYA11が両方とも−CRa12=であると電子求引性が不十分となり、π電子間の静電的反発力が大きくなる。結果として、強いパッキングを形成できず、加熱による特性低下が大きくなるため問題である。
S1およびS2がアリーレン基である場合、炭素数6〜30のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜20のアリーレン基がより好ましく、炭素数6〜10のアリーレン基が特に好ましい。アリーレン基を構成する環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ピレン環、ナフタセン環、ビフェニル環(2個のフェニル基は任意の連結様式で連結してもよい)、ターフェニル基(3個のフェニル基は任意の連結様式で連結してもよい)などが挙げられる。
S1およびS2がヘテロアリーレン基である場合、5員、6員もしくは7員の環またはその縮合環からなるヘテロアリーレン基、上述のアリーレン基とヘテロアリーレンの縮合環からなるヘテロアリーレン基が好ましい。ヘテロアリーレン基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子など挙げられる。
ヘテロアリーレン基を構成する環の具体例としては、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、テトラジン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、ナフチリジン環、プリン環、プテリジン環などが挙げられる。
上記式(B1)中、YB11は、−CRb52=または窒素原子を表す。ここで、Rb52は、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、例えば、後述する置換基Wが挙げられる。複数あるYB11は、同一であっても異なってもよい。
上記式(B2)中、YB21は、−NRb21−、−C(Rb21)2−、−C(=C(Rb21)2)−、酸素原子、または硫黄原子を表す。ここで、Rb21は、水素原子、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜30)、アルケニル基(好ましくは、炭素数2〜30)、アルキニル基(好ましくは、炭素数1〜30)、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。アリール基は炭素数6〜30のアリール基であることが好ましく、炭素数6〜20のアリール基であることがより好ましい。アリール基を構成する環の具体例は上記式(1)中のS1およびS2と同じである。また、ヘテロアリール基は5員、6員もしくは7員の環またはその縮合環からなるヘテロアリール基であることが好ましい。ヘテロアリール基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが挙げられる。ヘテロアリール基を構成する環の具体例は上記式(1)中のS1およびS2と同じである。アリール基およびヘテロアリール基は後述の置換基Wを有していてもよい。−C(Rb21)2−または−C(=C(Rb21)2)−の複数あるRb21は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。複数あるYB21は、同一であっても異なってもよい。
上記式(B2)中、YB22は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B3)中、YB31は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B3)中、YB32は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B4)中、YB41は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B4)中、YB42は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B5)中、YB51は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B5)中、YB52は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B6)中、XB62は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B6)中、YB61は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B7)中、YB71は、−CRb71=または窒素原子を示す。ここで、Rb71は、水素原子または1価の置換基を示す。1価の置換基としては、例えば、後述する置換基Wが挙げられる。
上記式(B7)中、YB72は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B8)中、YB81は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B9)中、YB91は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B9)中、YB92は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B10)中、XB102は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B12)中、XB122は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B12)中、YB121は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B13)中、XB132は、上記式(B10)中のXB101と同義である。
上記式(B13)中、XB133は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B13)中、YB131は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B14)中、XB142は、上記式(B10)中のXB101と同義である。
上記式(B15)中、XB152は、上記式(B10)のXB101と同義である。
上記式(B15)中、YB151は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B16)中、XB162は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B16)中、YB161は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B17)中、YB171は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B17)中、YB172は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B17)中、YB173は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B18)中、YB181は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B18)中、XB182は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B19)中、YB191は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B20)中、YB201は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B20)中、YB202は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B20)中、XB202は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B21)中、YB211は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B21)中、YB212は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B21)中、YB213は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
本明細書において、重量平均分子量とは、GPC(ゲルろ過クロマトグラフィー)法を用いて以下の条件で測定された値(ポリスチレン換算値)である。
・溶媒:1、2−ジクロロベンゼン
・温度:145℃
・流速:サンプル側:1mL/min、リファレンス側:0.5mL/min
化合物Aの製造方法は特に制限されず、種々の公知の方法を参考にして合成することができる。例えば、下記(M1)と(M2)、下記(M3)と(M4)、あるいはそれらから誘導される化合物のカップリング反応(例えば、Chemical Reviews,2002年,102巻,1359頁、Chemical Reviews,2011年,111巻,1493頁、Journal of Materals of Chemistry,2004年,14巻,11頁などに記載の方法)により合成することができる。
具体的には、遷移金属触媒を使用した、亜鉛反応剤を用いる根岸カップリング、スズ反応剤を用いる右田−小杉−Stilleカップリング、ホウ素反応剤を用いる鈴木−宮浦カップリング、マグネシウム反応剤を用いる熊田−玉尾−Corriuカップリング、ケイ素反応剤を用いる檜山カップリングなどのクロスカップリングや、銅を使用したUllmann反応、ニッケルを使用した山本重合などを利用して合成することができる。本発明においては、右田−小杉−Stilleカップリング、鈴木−宮浦カップリングを用いることがより好ましい。遷移金属触媒としては、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、鉄(Journal of the American Chemical Society,2007年,129巻,9844頁)などの金属を使用することができる。また金属は配位子を有していても良く、PPh3、P(t−Bu)3、P(o−tol)3、P(2−furyl)3、S−Phos,X−Phosなどのリン配位子や、N−ヘテロサイクリックカルベン配位子(Angewandte Chemie International Edition,2002年,41巻,1290頁)などが好ましく用いられる。反応はMacromolecular Rapid Communications,2007年,28巻,387頁に記載されているようにマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。なお、重合後にAr−V1で表される化合物を添加して、ポリマー末端と反応させることによりキャッピングを行ってもよい。ここで、Arはアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基など)またはヘテロアリール基(例えば、チエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピリジル基など)を表す。Arはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
V1は、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、パーフルオロアルカンスルホニルオキシ基(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ノナフルオロブタンスルホニルオキシ基など)、トリアルキルスズ基(例えば、トリメチルスタニル基、トリブチルスタニル基など)、トリアルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基など)、−B(ORx)2を表す。ここで、Rxは水素原子、アルキル基を示す。2つのRxは連結して環を形成してもよい。
上記式(M1)〜(M4)中、S1およびS2は、それぞれ、上述した式(1)中のS1およびS2と同義である。
上記式(M1)〜(M4)中、Bは、上述した式(B1)〜(B22)からなる群より選択される2価の基を表す。
上記式(M1)〜(M4)中、aは、1〜4の整数を表す。bは、1〜4の整数を表す。cおよびdは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
上記式(M1)および(M3)中、XM1およびXM3は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、トリフルオロアルカンスルホニルオキシ基、トリアルキルスズ基、ボロン酸基、−B(ORm1)2、−B-(ORm2)3M+、またはトリアルキルシリル基を表す。複数あるXM1およびXM3は、それぞれ、同一であっても異なってもよい。
XM1がハロゲン原子またはトリフルオロアルカンスルホニルオキシ基である場合、XM2は、トリアルキルスズ基、ボロン酸基、−B(ORm1)2、−B-(ORm2)3M+を表す。
XM3がハロゲン原子またはトリフルオロアルカンスルホニルオキシ基である場合、XM4は、トリアルキルスズ基、ボロン酸基、−B(ORm1)2、−B-(ORm2)3M+、またはトリアルキルシリル基を表す。
XM1がトリアルキルスズ基、ボロン酸基、−B(ORm1)2、−B-(ORm2)3M+、またはトリアルキルシリル基の場合、XM2は、ハロゲン原子またはトリフルオロアルカンスルホニルオキシ基を表す。
XM3がトリアルキルスズ基、ボロン酸基、−B(ORm1)2、−B-(ORm2)3M+、またはトリアルキルシリル基の場合、XM4は、ハロゲン原子またはトリフルオロアルカンスルホニルオキシ基を表す。
Rm1およびRm2は、それぞれ独立に、アルキル基を表す。複数あるRm1は同一であっても、異なってもよく、連結して環を形成してもよい。複数あるRm2は同一であっても、異なってもよく、連結して環を形成してもよい。
M+は、1価の金属カチオンを表す。
上記電子供与性リン配位子は特に制限されないが、その具体例としては、トリメチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(t−ブチル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(o−トリル)ホスフィン、トリフリルホスフィンなどが挙げられ、なかでも、トリフリルホスフィンが好ましい。
上記有機光電変換膜は、さらにp型有機半導体(p型化合物)を含有するのが好ましい。
p型化合物は、ドナー性有機半導体であり、主に正孔輸送性有機化合物に代表され、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物は、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、サブフタロシアニン化合物、キナクリドン化合物、ポルフィリン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ジケトピロロピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリピロール等のホモポリマー、ドナーアクセプター型のコポリマーを用いることができる。
上記式(VIII)〜(XI)中、Aは、アクセプター基を表す。
ここで、上記ドナー基は、アクセプター基と比べ相対的に電子を供与し易い性質がある基を言う。また、上記アクセプター基は、ドナー基と比べ相対的に電子を受容しやすい性質がある基を言う。具体的には、イオン化ポテンシャルが小さい方がドナー基であり、電子親和力(イオン化ポテンシャル)が大きい方がアクセプター基である。なお、本明細書において、ドナー基のイオン化ポテンシャルとは、ドナー基の結合手を水素原子で置換した化合物(C)のイオン化ポテンシャルとする。また、アクセプター基のイオン化ポテンシャルとは、ドナー基の結合手を水素原子で置換した化合物(D)のイオン化ポテンシャルとする。
化合物(C)および化合物(D)のイオン化ポテンシャルおよび電子親和力は、分子軌道計算ソフトGaussian09(ガウシアン社製)により、B3LYP法に基底関数系6−31G(d)を用いて求めたものである。
ドナー基のイオン化ポテンシャルは特に制限されないが、4.5〜7.0eVであることが好ましい。
アクセプター基のイオン化ポテンシャルは特に制限されないが、5.0〜8.0eVであることが好ましい。
ドナー基のイオン化ポテンシャルとアクセプター基のイオン化ポテンシャルとの差は特に制限されないが、0.3〜3.0eVであることが好ましい。
上記式(XI)中、eは1〜4の整数を表し、gは0〜4の整数を表し、fおよびhは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。なお、上記式(XI)中のgが0である場合、Dは、有機光電変換膜に含有される化合物A中の上述した式(A1)で表される2価の基(アクセプター基)よりもイオン化ポテンシャルの小さい基(ドナー基)を表す。式(X1)中のgが0である場合において、eが2以上の整数である場合に複数存在するDは同一であっても異なってもよい。
上記式(XI)中、S3およびS4は、それぞれ独立に、2価の共役系連結基を表す。
上記2価の共役系連結基は、一方の結合位置から他方の結合位置まで共役系が繋がる2価の基であれば特に制限されない。
2価の共役系連結基としては、置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、−CRs=CRs−、−C≡C−、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。Rsは、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、例えば、後述する置換基Wが挙げられる。
アリーレン基およびヘテロアリーレン基の具体例および好適な態様は、上記式(1)中のS1およびS2と同じである。
上記式(VIII)〜(X)中、S5およびS6は、それぞれ独立に、単結合、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、−C≡C−、−CRs=N−、または−(L1=L2)−を表す。Rsは、水素原子または1価の置換基(例えば、後述する置換基W)を表す。L1、およびL2は、それぞれ独立に、無置換メチン基、または置換メチン基を表す。置換メチン基の置換基の具体例としては、後述する置換基Wが挙げられる。アリーレン基およびヘテロアリーレン基の具体例および好適な態様は、上記式(1)中のS1およびS2と同じである。
なお、上記式(VIII)〜(X)において、A(アクセプター基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合しないD(ドナー基)は、A(アクセプター基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合するD(ドナー基)と同じ基を表す。また、D(ドナー基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合しないA(アクセプター基)は、D(ドナー基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合するA(アクセプター基)と同じ基を表す。例えば、上記式(IX)中のeが3である場合に存在する、A(アクセプター基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合しないD(ドナー基)は、A(アクセプター基)に単結合または2価の共役系連結基を介して結合するD(ドナー基)と同じ基を表す。
Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、アリーレン基、または、ヘテロアリーレン基を表す。アリーレン基の具体例および好適な態様は、上述した式(1)中のS1およびS2がアリーレン基である場合と同じである。また、ヘテロアリーレン基の具体例および好適な態様は、上述した式(1)中のS1およびS2がヘテロアリーレン基である場合と同じである。
Ar1とR1、Ar1とR2、R1とR2、Ar2とR3、Ar2とR4、R3とR4は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
上記式(B−1)中、Zaは、−C(R1Z)(R2Z)−、−C[=C(R3Z)(R4Z)]−、−Si(R1Z)(R2Z)−、−Ge(R1Z)(R2Z)−または−N(Ra)−を表す。ここで、R1ZおよびR2Zは各々独立に、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。R3ZおよびR4Zは各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基またはアルコシキカルボニル基を表す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(B−4)中、ZbおよびZcは各々独立に硫黄原子、酸素原子、−N(Ra)−、または、−C(Ra)2−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D2)中、XD2は、硫黄原子、酸素原子、−N(Ra)−、−C(Ra)2−、−C(=C(Ra)2)−、−Si(Ra)2−、または−Ge(Ra)2−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D3)中、Xd3は、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D4)中、Xd41およびXd42は各々独立に、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D5)中、Xd51およびXd52は各々独立に、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D6)中、Xd61、Xd62およびXd63は各々独立に、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D7)中、Xd71およびXd72は各々独立に、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D8)中、Xd8は、硫黄原子、酸素原子、または、−N(Ra)−で表される基を示す。Raは水素原子または炭化水素基を表す。
上記式(D1)〜(D8)中、*は、結合位置を表す。
上記式(B1)中、YB11は、−CRb52=または窒素原子を表す。ここで、Rb52は、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、例えば、後述する置換基Wが挙げられる。複数あるYB11は、同一であっても異なってもよい。
上記式(B2)中、YB21は、−NRb21−、−C(Rb21)2−、−C(=C(Rb21)2)−、酸素原子、または硫黄原子を表す。ここで、Rb21は、水素原子、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜30)、アルケニル基(好ましくは、炭素数2〜30)、アルキニル基(好ましくは、炭素数1〜30)、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。アリール基は炭素数6〜30のアリール基であることが好ましく、炭素数6〜20のアリール基であることがより好ましい。アリール基を構成する環の具体例は上述した式(IV)および(V)中のS1およびS2と同じである。また、ヘテロアリール基は5員、6員もしくは7員の環またはその縮合環からなるヘテロアリール基であることが好ましい。ヘテロアリール基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子など挙げられる。ヘテロアリール基を構成する環の具体例は上述した式(IV)および(V)中のS1およびS2と同じである。−C(Rb21)2−または−C(=C(Rb21)2)−の複数あるRb21は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。複数あるYB21は、同一であっても異なってもよい。
上記式(B2)中、YB22は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B3)中、YB31は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B3)中、YB32は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B4)中、YB41は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B4)中、YB42は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B5)中、YB51は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B5)中、YB52は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B6)中、XB62は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B6)中、YB61は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B7)中、YB71は、−CRb71=または窒素原子を表す。ここで、Rb71は、水素原子または1価の置換基を表す。1価の置換基としては、例えば、後述する置換基Wが挙げられる。
上記式(B7)中、YB72は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B8)中、YB81は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B9)中、YB91は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B9)中、YB92は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B10)中、XB102は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B12)中、XB122は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B12)中、YB121は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B13)中、XB132は、上記式(B10)中のXB101と同義である。
上記式(B13)中、XB133は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B13)中、YB131は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B14)中、XB142は、上記式(B10)中のXB101と同義である。
上記式(B15)中、XB152は、上記式(B10)のXB101と同義である。
上記式(B15)中、YB151は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B16)中、XB162は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B16)中、YB161は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B17)中、YB171は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B17)中、YB172は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B17)中、YB173は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B18)中、YB181は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B18)中、XB182は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B19)中、YB191は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B20)中、YB201は、上記式(B2)中のYB21と同義である。
上記式(B20)中、YB202は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B20)中、XB202は、上記式(B2)中のXB21と同義である。
上記式(B21)中、YB211は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
上記式(B21)中、YB212は、上記式(B7)中のYB71と同義である。
上記式(B21)中、YB213は、上記式(B1)中のYB11と同義である。
アルキル基中の炭素数は特に制限されないが、光電変換膜の特性(耐熱性および応答性)がより優れる点で、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3がさらに好ましい。アルキル基としては、直鎖状、分岐状、環状のいずれの構造であってもよい。
アルキル基として好ましいものは、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n―ブチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、フェナントレニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基などが挙げられ、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基が好ましい。
ヘテロアリール基には炭素原子および水素原子以外にヘテロ原子が含まれ、ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、またはホウ素原子が挙げられ、窒素原子、硫黄原子、または酸素原子が好ましい。ヘテロアリール基に含まれるヘテロ原子の数は特に制限されず、通常、1〜10個程度であり、1〜4個が好ましい。
ヘテロアリール基の環員数は特に制限されないが、好ましくは3〜8員環であり、さらに好ましくは5〜7員環であり、特に好ましくは5〜6員環である。
ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、プテリジニル基、ピラジニル基、キノキサリニル基、ピリミジニル基、キナゾリル基、ピリダジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、インダゾリル基、イソオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、ピロリル基、インドリル基、イミダゾピリジニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
R11、R12、R13およびR14で表されるアリール基およびヘテロアリール基の定義および好適態様は、上記R1およびR2で表されるアリール基およびヘテロアリール基の定義および好適態様と同じである。
アリーレン基中の炭素数は特に制限されないが、光電変換膜の特性(耐熱性および応答性)がより優れる点で、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましい。
アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、フルオレンジイル基、クリセンジイル基、トリフェニレンジイル基、ベンゾアントラセンジイル基、ベンゾフェナントレンジイル基などが挙げられる。
ヘテロアリーレン基としては、例えば、ピリジレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、アクリジンジイル基、フェナントリジンジイル基、ピラジンジイル基、キノキサリンジイル基、ピリミジンジイル基、トリアジンジイル基、イミダゾールジイル基、ピラゾールジイル基、オキサジアゾールジイル基、トリアゾールジイル基、フリレン基、チエニレン基、ピロールジイル基、インドールジイル基、カルバゾールジイル基などが挙げられる。
RAは、アルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。なかでも、光電変換膜の特性(耐熱性および応答性)がより優れる点で、アルキル基が好ましい。
RAで表されるアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基の定義および好適態様は、上記R1およびR2で表されるアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基の定義および好適態様と同じである。
該環構造が形成されることにより、一般式(P1)で表される化合物の耐熱性が向上し、高温条件下での高蒸着レートでの光電変換素子の製造が可能となり、さらに応答性もより向上する。
なお、連結基の構造は特に制限されないが、例えば、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、イミノ基、またはこれらを組み合わせた基が挙げられ、これらは更に置換基を有してもよい。好ましくはアルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基等である。
形成される環の構造は特に制限されず、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ピロリジン環、ピペリジン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロチオピラン環などが挙げられる。
ジアリールアミン基に含まれるアリール基の定義は、後述するアリール基の定義と同義である。
R32は、置換基(例えば、後述する置換基W)を有してもよいアリーレン基または置換基(例えば、後述する置換基W)を有してもよいヘテロアリーレン基を表す。アリーレン基およびヘテロアリーレン基の具体例および好適な態様は、上記式(1)中のS1およびS2と同じである。
なお、*5は、結合位置を示す。
なお、結合に際しては、R30とR31、R30とR32、R31とR32はそれぞれ互いに直接または連結基を介して結合して環を形成することが好ましく、光電変換素子の特性(光電変換効率または応答性)がより優れる点で、連結基を介して環を形成するほうがより好ましい。
なお、連結基の構造は特に制限されないが、例えば、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、イミノ基、またはこれらを組み合わせた基が挙げられ、これらは更に置換基を有してもよい。アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基等が好ましく、アルキレン基がより好ましい。
なお、XおよびY中での−CO−O−の結合方式は特に制限されず、例えば、Xにおいては、O(酸素原子)側の結合手が*2で示される炭素原子に結合していても、CO側の結合手が*2で示される炭素原子に結合していてもよい。
つまり、XおよびYの結合の組み合わせとしては、以下の通りの態様が挙げられる。
nが1の場合、上記一般式(2A)〜(6A)で表される化合物などが例示される。
なお、nが0の場合、*1で示される炭素原子と*3で示される炭素原子とが同一の炭素原子となり、*2で示される炭素原子と*4で示される炭素原子とが同一の炭素元素となる。つまり、一般式(Q1)において、n=0の場合、以下の一般式(7)で表される化合物を表す。
なお、一般式(Q7)中の各基の定義は、上述の通りである。
一般式(R1)中、Z1は5又は6員環を形成するのに必要な原子群を表す。
(b)ピラゾリノン核:例えば、1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、1−(2−ベンゾチアゾリル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン等。
(c)イソオキサゾリノン核:例えば、3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−オン、3−メチル−2−イソオキサゾリン−5−オン等。
(d)オキシインドール核:例えば、1−アルキル−2,3−ジヒドロ−2−オキシインドール等。
(e)2,4,6−トリオキソヘキサヒドロピリミジン核:例えば、バルビツール酸または2−チオバルビツール酸およびその誘導体等。誘導体としては、例えば、1−メチル、1−エチル等の1−アルキル体、1,3−ジメチル、1,3−ジエチル、1,3−ジブチル等の1,3−ジアルキル体、1,3−ジフェニル、1,3−ジ(p−クロロフェニル)、1,3−ジ(p−エトキシカルボニルフェニル)等の1,3−ジアリール体、1−エチル−3−フェニル等の1−アルキル−1−アリール体、1,3−ジ(2―ピリジル)等の1,3-ジヘテロアリール体等が挙げられる。
(f)2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核:例えば、ローダニンおよびその誘導体等。誘導体としては、例えば、3−メチルローダニン、3−エチルローダニン、3−アリルローダニン等の3−アルキルローダニン、3−フェニルローダニン等の3−アリールローダニン、3−(2−ピリジル)ローダニン等の3-ヘテロアリールローダニン等が挙げられる。
(h)チアナフテノン核:例えば、3(2H)−チアナフテノン−1,1−ジオキサイド等。
(i)2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン核:例えば、3−エチル−2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン等。
(j)2,4−チアゾリジンジオン核:例えば、2,4−チアゾリジンジオン、3−エチル−2,4−チアゾリジンジオン、3−フェニル−2,4−チアゾリジンジオン等。
(k)チアゾリン−4−オン核:例えば、4−チアゾリノン、2−エチル−4−チアゾリノン等。
(l)2,4−イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)核:例えば、2,4−イミダゾリジンジオン、3−エチル−2,4−イミダゾリジンジオン等。
(m)2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン(2−チオヒダントイン)核:例えば、2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン、3−エチル−2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン等。
(n)イミダゾリン−5−オン核:例えば、2−プロピルメルカプト−2−イミダゾリン−5−オン等。
(o)3,5−ピラゾリジンジオン核:例えば、1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオン、1,2−ジメチル−3,5−ピラゾリジンジオン等。
(p)ベンゾチオフェン−3(2H)−オン核:例えば、ベンゾチオフェン−3(2H)−オン、オキソベンゾチオフェン−3(2H)−オン、ジオキソベンゾチオフェンー3(2H)−オン等。
(q)インダノン核:例えば、1−インダノン、3−フェニル−1−インダノン、3−メチル−1−インダノン、3,3−ジフェニル−1−インダノン、3,3−ジメチル−1−インダノン等。
(r)ベンゾフラン−3−(2H)-オン核:例えば、ベンゾフラン−3−(2H)−オン等。
(s)2,2−ジヒドロフェナレン-1,3−ジオン核等。
上記一般式(R4)で示される基が上記一般式(R5)で示される基である場合が好ましい。
上記一般式(R5)で示される基の場合、R41、R44、R45〜R48はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては例えば後述する置換基Wとして挙げたものが適用できる。R41、R44、R45〜R48としては全てが水素原子である場合が好ましい。
Ra、Rbが置換基(好ましくはアルキル基、アルケニル基)である場合、それらの置換基は、−NRa(Rb)が置換したアリール基の芳香環(好ましくはベンゼン環)骨格の水素原子、又は置換基と結合して環(好ましくは6員環)を形成してもよい。
Ra、Rbは互いに置換基同士が結合して環(好ましくは5員又は6員環、より好ましくは6員環)を形成してもよく、また、Ra、RbはそれぞれがL(L1、L2、L3のいずれかを表す)中の置換基と結合して環(好ましくは5員又は6員環、より好ましくは6員環)を形成してもよい。
D1はパラ位にアミノ基が置換したアリール基(好ましくはフェニル基)である場合が好ましい。この場合、下記一般式(R2)で示されることが好ましい。該アミノ基は置換されていてもよい。該アミノ基の置換基としては、後述する置換基Wが挙げられるが、脂肪族炭化水素基(好ましくは置換されてよいアルキル基)が好ましく、アミノ基はアリール基が2つ置換した、いわゆるジアリール基置換のアミノ基が好ましく、この場合、下記一般式(R3)で示されることが好ましい。更に該アミノ基の置換基(好ましくは置換されてよいアルキル基、アルケニル基)はアリール基の芳香環(好ましくはベンゼン環)骨格の水素原子、又は置換基と結合して環(好ましくは6員環)を形成してもよい。
一般式(R7)中、Rx、Ryは、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、mが2以上の場合、各6員環に結合するRx、Ryは異なる置換基であっても良い。
R91とR92、R92とRxと、RxとR94、R94とR97、R93とRy、RyとR95、R95とR96、R97とR98はそれぞれ互いに独立して環を形成しても良い。
L3(nが0のときはL1)との結合部は、R91、R92、R93の位置でも良く、その場合、一般式(R7)中のL3との結合部として表記されている部位に、それぞれR91、R92、R93に相当する置換基又は水素原子が結合し、隣接するR同士は結合して環を形成しても良い。ここで、「隣接するR同士は結合して環を形成しても良い。」とは、例えば、R91がL3(nが0のときはL1)との結合部になる場合、一般式(R7)の結合部にはR90が結合しているとするとR90とR93とが結合し環を形成してもよく、また、R92がL3(nが0のときはL1)との結合部になる場合、一般式(R7)の結合部にはR90が結合しているとするとR90とR91、R90とR93とがそれぞれ結合し環を形成してもよく、また、R93がL3(nが0のときはL1)との結合部になる場合、一般式(R7)の結合部にはR90が結合しているとするとR90とR91、R91とR92とがそれぞれ結合し環を形成してもよいことを言う。形成する環はベンゼン環である場合が好ましい。
R91〜R98、Rx、Ryの置換基は後述する置換基Wが挙げられる。
R91〜R96はいずれも水素原子である場合が好ましく、Rx、Ryはいずれも水素原子である場合が好ましい。R91〜R96は水素原子であり、かつRx、Ryも水素原子である場合が好ましい。
上記R97及びR98は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいフェニル基を表す場合が好ましく、該置換基としては後述する置換基Wが挙げられるが、好ましくは無置換フェニル基である。
一般式(R7)中、mは0以上の整数を表すが、0又は1が好ましい。
本明細書における置換基Wについて記載する。
置換基Wとしては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、tert−ブチル基)(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基といってもよい)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、トリアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまたはヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基などが挙げられる。
なお、置換基の詳細については、特開2007-234651号公報の段落[0023]に記載される。
n型化合物は、アクセプター性半導体であり、主に電子輸送性化合物に代表され、電子を受容しやすい性質がある化合物をいう。更に詳しくは、2つの化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の化合物をいう。したがって、アクセプター性半導体は、電子受容性のある化合物であればいずれの化合物も使用可能である。好ましくは、フラーレンおよびその誘導体からなる群より選択されるフラーレン類、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有するヘテロ環化合物(例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。
また、上記有機光電変換膜の吸収率半値幅は、50〜200nmであることが好ましい。
上記有機光電変換膜は、乾式成膜法または湿式成膜法(ウェットプロセス法)により成膜することができる。なかでも、ウェットプロセス法が好ましい。
乾式成膜法の具体例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法,MBE法等の物理気相成長法、または、プラズマ重合等のCVD法が挙げられる。
湿式成膜法の具体例としては、塗布法(インクジェット法、スプレー法、ノズルプリント法、スピンコート法、キャスト法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、グラビアコート法など)、ディッピング法、LB法等が用いられる。なかでも、塗布法が好ましい。ウェットプロセス法に使用される溶媒は適宜選択される。
電極(上部電極(透明導電性膜)と下部電極(導電性膜))は、導電性材料から構成される。導電性材料としては、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物などを用いることができる。
透明導電性膜を介して光電変換膜に光が入射される場合、上部電極は検知したい光に対し十分透明であることが好ましい。具体的には、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属薄膜、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、高導電性、透明性等の点から、透明導電性金属酸化物である。
電極の材料がITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法など)、酸化インジウムスズの分散物の塗布などの方法で形成することができる。更に、ITOを用いて作製された膜に、UV−オゾン処理、プラズマ処理などを施すことができる。電極の材料がTiNの場合、反応性スパッタリング法をはじめとする各種の方法が用いられ、更にUV−オゾン処理、プラズマ処理などを施すことができる。
本発明の光電変換素子は、さらに電荷ブロッキング層を有していてもよい。該層を有することにより、得られる光電変換素子の特性(暗電流など)がより優れる。電荷ブロッキング層としては、電子ブロッキング層と正孔ブロッキング層とが挙げられる。以下に、それぞれの層について詳述する。
本発明の光電変換素子は、さらに電子ブロッキング層を備えるのが好ましい。
電子ブロッキング層には、電子供与性有機材料を用いることができる。具体的には、低分子材料では、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、ポルフィリン、テトラフェニルポルフィリン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポルフィリン化合物、トリアゾール誘導体、オキサジザゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体などを用いることができ、高分子材料では、フェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、ジアセチレン等の重合体や、その誘導体を用いることができる。電子供与性化合物でなくとも、十分なホール輸送性を有する化合物であれば用いることは可能である。具体的には特開2008−72090号公報の[0083]〜[0089]、特開2011−176259号公報の[0043]〜[0063]、特開2011−228614号公報の[0121]〜[0148]、特開2011−228615号公報の[0108]〜[0156]に記載の化合物が好ましい。
電子ブロッキング層としては無機材料を用いることもできる。一般的に、無機材料は有機材料よりも誘電率が大きいため、電子ブロッキング層に用いた場合に、光電変換膜に電圧が多くかかるようになり、光電変換効率を高くすることができる。電子ブロッキング層となりうる材料としては、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化クロム銅、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ガリウム銅、酸化ストロンチウム銅、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化インジウム銅、酸化インジウム銀、酸化イリジウム等がある。電子ブロッキング層が単層の場合にはその層を無機材料からなる層とすることができ、または、複数層の場合には1つまたは2以上の層を無機材料からなる層とすることができる。
正孔ブロッキング層には、電子受容性有機材料を用いることができる。
電子受容性材料としては、1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)等のオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、バソクプロイン、バソフェナントロリン、及びこれらの誘導体、トリアゾール化合物、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、ビス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール化合物などを用いることができる。また、電子受容性有機材料でなくとも、十分な電子輸送性を有する材料ならば使用することは可能である。ポルフィリン系化合物や、DCM(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(4−(ジメチルアミノスチリル))−4Hピラン)等のスチリル系化合物、4Hピラン系化合物を用いることができる。具体的には特開2008−72090号公報の[0073]〜[0078]に記載の化合物が好ましい。
本発明の光電変換素子は、さらに無機光電変換膜(無機光電変換層)を備えるのが好ましい。
無機光電変換膜は特に制限されないが、シリコン半導体からなり、少なくとも青光と赤光とを深さ方向で分別して光電変換するものであることが好ましい。
また、無機光電変換膜としては、光伝導型、p−n接合型、ショットキー接合型、PIN接合型、MSM(金属−半導体−金属)型など、いずれの型でも構わない。無機光電変換膜は、単一の半導体基板内に、第1導電型の領域と、第1導電型と逆の導電型である第2導電型の領域とを交互に複数積層し、第1導電型及び第2導電型の領域の各接合面を、それぞれ異なる複数の波長帯域の光を主に光電変換するために適した深さに形成してなるものであることが好ましい。単一の半導体基板としては、単結晶シリコンが好ましく、シリコン基板の深さ方向に依存する吸収波長特性を利用して色分離を行うことができる。
本発明の光電変換素子は、さらに基板を含んでいてもよい。使用される基板の種類は特に制限されず、半導体基板、ガラス基板、またはプラスチック基板を用いることができる。
なお、基板の位置は特に制限されないが、通常、基板上に導電性膜、光電変換膜、および透明導電性膜をこの順で積層する。
本発明の光電変換素子は、さらに封止層を含んでいてもよい。光電変換材料は水分子などの劣化因子の存在で顕著にその性能が劣化してしまうことがあり、水分子を浸透させない緻密な金属酸化物・金属窒化物・金属窒化酸化物などセラミクスやダイヤモンド状炭素(DLC)などの封止層で光電変換膜全体を被覆して封止することが上記劣化を防止することができる。
なお、封止層としては、特開2011−082508号公報の段落[0210]〜[0215]に記載に従って、材料の選択および製造を行ってもよい。
本発明の光電変換素子の用途として、例えば、光センサ、撮像素子、光電池(例えば、太陽電池)などが挙げられる。
光センサとしては、上記光電変換素子単独で用いたものでもよいし、上記光電変換素子を直線状に配したラインセンサや、平面上に配した2次元センサの形態とするものが好ましい。本発明の光電変換素子は、ラインセンサでは、スキャナー等の様に光学系および駆動部を用いて光画像情報を電気信号に変換し、2次元センサでは、撮像モジュールのように光画像情報を光学系でセンサ上に結像させ電気信号に変換することで撮像素子として機能する。本発明の光電変換素子は、ハイブリッド型の撮像素子用の光電変換素子として特に有用である。
光電池は発電装置であるため、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が重要な性能となるが、暗所での電流である暗電流は機能上問題にならない。更にカラーフィルタ設置等の後段の加熱工程が必要ない。光センサは明暗信号を高い精度で電気信号に変換することが重要な性能となるため、光量を電流に変換する効率も重要な性能であるが、暗所で信号を出力するとノイズとなるため、低い暗電流が要求される。更に後段の工程に対する耐性も重要である。
(光電変換素子Aの作製)
n型のウェルを有したシリコン基板に定法のイオンドーピングにより、p型、さらにn型のウェルを形成することで、青と赤の受光部として働くpn接合が積層されたシリコンのフォトダイオード(図2の無機光電変換膜201)を得た。上記シリコンフォトダイオード上に酸化ケイ素を含有する絶縁層を膜厚200nmで形成し、該絶縁層上にITOを厚み100nmでドライエッチングによってパターニングし、下部電極を形成した。下部電極上に、p型化合物として下記(1)の化合物(7mg)およびn型化合物として下記(2)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=8300、Mn=3900)(10mg)をクロロベンゼン(1mL)に溶解させた溶液を800rpmで塗布し、有機光電変換膜を形成した。有機光電変換膜の膜厚は約100nmであった。有機光電変換膜上に下記(3)の化合物を厚み50nmとなるように蒸着し、電子ブロッキング層を形成した。電子ブロッキング層上に上部電極としてITOを厚み10nmとなるようにスパッタして光電変換素子(光電変換素子A:ハイブリッド型の光電変換素子)を得た。
洗浄およびUV−オゾン処理したガラス−ITO基板上に、ホール輸送層として使用するPEDOT−PSS(Heraeus Precious Material社製CLEVIOS P VP.AI4083)をスピンコート(3000rpm)し、140℃で30分間加熱した。下記(1)の化合物(7mg)と下記(2)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=8300、Mn=3900)(10mg)の混合物を、1,8−ジヨードオクタンを1容量%含有するクロロベンゼン1mLに溶解させた。この溶液を、PEDOT−PSS層上にスピンコート(800rpm)で塗布して、乾燥させ膜厚約100nmの有機光電変換膜を形成した。有機光電変換膜上にLiF(1nm)、アルミニウム(100nm)を順次蒸着させて下部電極を形成させ、太陽電池用の光電変換素子(光電変換素子B)を得た。
ITO(下部電極)付きガラス基板上にp型化合物として下記(1)の化合物(7mg)およびn型化合物として下記(2)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=8300、Mn=3900)(10mg)をクロロベンゼン(1mL)に溶解させた溶液を800rpmで塗布し、有機光電変換膜を形成した。有機光電変換膜の膜厚は約100nmであった。有機光電変換膜上に下記(3)の化合物を厚み50nmとなるように蒸着し、電子ブロッキング層を形成した。電子ブロッキング層上に上部電極としてITOを厚み10nmとなるようにスパッタして光電変換素子(光電変換素子C)を得た。
上記(1)の化合物の代わりに下記(4)の化合物を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子A、BおよびCを作製した。
上記(1)の化合物の代わりに下記(5)の化合物を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子A、BおよびCを作製した。
上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(6)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=9100、Mn=4100)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子A、BおよびCを作製した。
上記(1)の化合物の代わりに下記(26)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=62000、Mn=25000)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(1)の化合物の代わりに下記(8)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=71000、Mn=32000)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(1)の化合物の代わりに上記(4)の化合物を使用し、上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(9)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=49000、Mn=21000)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(10)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=62000、Mn=29000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(11)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=79000、Mn=38000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(12)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=54000、Mn=22000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
ガラス製反応容器に、下記(12a)の化合物(ここで、Buはブチル基を表す)230mg(0.200mmol)、下記(12b)の化合物50mg(0.200mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)4.14mg(4.00μmol)、トリ(2−フリル)ホスフィン7.43mg(32.0μmol)、クロロベンゼン5mLをとり、窒素雰囲気下140℃で12時間反応させた。放冷却後、反応溶液をメタノールにあけ、析出したポリマーを濾取した。濾取したポリマーをメタノール、アセトン、ヘキサンの順にソックスレー抽出により洗浄した。クロロベンゼンにてポリマー抽出後、メタノールにあけ、析出したポリマーを濾取した。濾取したポリマーを減圧下、乾燥して上記(12)の繰り返し単位からなるポリマーを97.6mg(収率69.1%、Mw=54000、Mn=22000)得た。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(13)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=49000、Mn=23000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(14)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=61000、Mn=29000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(15)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=39000、Mn=14000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(16)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=43000、Mn=20000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(17)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=61000、Mn=24000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(18)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=59000、Mn=20000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(19)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=74000、Mn=31000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(20)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=81000、Mn=35000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(21)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=59000、Mn=29000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(22)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=48000、Mn=18000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(23)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=53000、Mn=22000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(24)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=37000、Mn=13000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(25)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=62000、Mn=28000)を使用した以外は、実施例7と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(27)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=47000、Mn=18000)を使用した以外は、実施例7と同様の手に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。なお、下記(27)中、Meはメチル基を表す。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(28)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=61000、Mn=25000)を使用した以外は、実施例7と同様の手に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(29)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=37000、Mn=13000)を使用した以外は、実施例7と同様の手に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(9)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(30)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=61000、Mn=25000)を使用した以外は、実施例7と同様の手に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(C1)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=51000、Mn=24000)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子A、BおよびCを作製した。
上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(C2)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=71000、Mn=30000)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子A、BおよびCを作製した。
上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(C3)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=7900、Mn=3900)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
上記(2)の繰り返し単位からなるポリマーの代わりに下記(C4)の繰り返し単位からなるポリマー(Mw=3000、Mn=1400)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光電変換素子AおよびBを作製した。
得られた光電変換素子Aを用いて、光電変換効率、暗電流および残像特性(応答速度)の加熱による変化を調べた。なお、評価は全てグローブボック内で行った。
光電変換素子に2.0×105V/cmの電界強度となるように電圧を印加し、波長540nmにおける外部量子効率を測定した。次に光電変換素子を200℃で30秒間加熱後、再び外部量子効率を測定した。加熱前に対する加熱後の外部量子効率(加熱後の外部量子効率/加熱前の外部量子効率)が、0.80以上のものをA、0.80未満0.60以上のものをB、0.60未満のものをCとした。結果を表1に示す(外部量子効率)。実用上、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
光電変換素子の上部および下部電極に2.0×105V/cmの電界強度となるように電圧を印加して、暗所における電流値を測定した。次に光電変換素子を200℃で30秒間加熱後、再び暗所における電流値を測定した。加熱前に対する加熱後の電流値(加熱後の電流値/加熱前の電流値)が、3未満のものをA、3以上5未満のものをB、5以上10未満のものをC、10以上のものをDとした。結果を表1に示す(暗電流)。実用上、低暗電流性の観点から、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
光電変換素子に2.0×105V/cmの電界強度となるように電圧を印加し、上部電極側から光を照射したときの光電流を測定して、0から98%信号強度への立ち上がり速度を求めた。次に光電変換素子を200℃で30秒間加熱後、再び立ち上がり速度を測定した。加熱前に対する加熱後の立ち上がり速度(加熱後の立ち上がり速度/加熱前の立ち上がり速度)が、0.90以上のものをA、0.90未満0.80以上のものをB、0.80未満のものをCとした。結果を表1に示す(残像特性)。実用上、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
(変換効率の評価)
得られた光電変換素子Bを用いて、加熱による変換効率の変化を調べた。
具体的には、ソーラーシミュレーターを用い、光電変換素子に疑似太陽光を照射して電流−電圧特性を評価することにより、素子の変換効率を算出した。次に光電変換素子を200℃で30秒間加熱後、再び変換効率を測定した。加熱前に対する加熱後の変換効率(加熱後の変換効率/加熱前の変換効率)が、0.80以上のものをA、0.80未満0.60以上のものをB、0.60未満のものをCとした。結果を表1に示す(変換効率)。実用上、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
比較例1〜4でn型化合物として使用したポリマーは化合物Aと比較して電子求引性が小さいため、π電子間の静電的反発が大きく、化合物Aのように強いパッキングを形成できない。結果として、比較例1〜4では加熱によりパッキング状態の構造変化が起き、特性が低下したものと推定される。
(波長選択性の評価)
得られた光電変換素子Cを用いて、波長選択性を調べた。
具体的には、波長540nm(緑光)の外部量子効率に対する、波長430nm(青光)および波長650nm(赤光)の外部量子効率の比を求めた。ここで、波長540nm(緑光)の外部量子効率に対する波長430nm(青光)の外部量子効率の比を青光比(青光/緑光)、波長540nm(緑光)の外部量子効率に対する波長650nm(赤光)の外部量子効率の比を赤光比(赤光/緑光)と定義する。
青色比が0.1未満のものをA、0.1以上0.4未満のものをB、0.4以上のものをCとした。結果を表2に示す(青色比)。
また、赤色比が0.1未満のものをA、0.1以上0.4未満のものをB、0.4以上のものをCとした。結果を表2に示す(赤色比)。
緑光を選択的に光電変換する有機光電変換膜としての実用上、赤光比および青光比ともにAまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
11 下部電極(導電性膜)
12 有機光電変換膜
15 上部電極(透明導電性膜)
16A 電子ブロッキング層
16B 正孔ブロッキング層
200 光電変換素子(ハイブリッド型の光電変換素子)
201 無機光電変換膜
202 n型ウェル
203 p型ウェル
204 n型ウェル
205 p型シリコン基板
207 絶縁層
208 画素電極
209 有機光電変換膜
210 共通電極
211 保護膜
212 電子ブロッキング層
Claims (14)
- 導電性膜と、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する化合物Aを含有する有機光電変換膜と、透明導電性膜とをこの順に備える、光電変換素子。
(式(1)中、Aは、下記式(A1)で表される2価の基を表す。
S1およびS2は、それぞれ独立に、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、または−CRs=N−を表す。ここで、Rsは、水素原子または1価の置換基を表す。
Bは、下記式(B1)〜(B18)および(B20)〜(B22)からなる群より選択される2価の基を表す。
aは、1〜4の整数を表す。bは、1〜4の整数を表す。cおよびdは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。)
(式(A1)中、XA11は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子または−NRa11−を表す。ここで、Ra11は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。複数あるXA11は、同一であっても異なってもよい。
XA12は、酸素原子または硫黄原子を表す。複数あるXA12は、同一であっても異なってもよい。
YA11は、−CRa12=または窒素原子を表す。ここで、Ra12は、水素原子または1価の置換基を表す。複数あるYA11は、同一であっても異なってもよい。
YA12は、−NRa13−、−C(Ra13)2−または−C(=C(Ra14)2)−を表す。ここで、Ra13は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。−C(Ra13)2−の複数あるRa13は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。Ra14は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。複数あるRa14は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。
*は、結合位置を表す。)
(式(B1)中、XB11は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NRb51−または−C(Rb51)2−を表す。ここで、Rb51は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。−C(Rb51)2−の複数あるRb51は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。
YB11は、−CRb52=または窒素原子を表す。ここで、Rb52は、水素原子または1価の置換基を表す。複数あるYB11は、同一であっても異なってもよい。)
(式(B2)中、XB21は、酸素原子または硫黄原子を表す。複数あるXB21は、同一であっても異なってもよい。
YB21は、−NRb21−、−C(Rb21)2−、−C(=C(Rb21)2)−、酸素原子、または硫黄原子を表す。ここで、Rb21は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。−C(Rb21)2−または−C(=C(Rb21)2)−の複数あるRb21は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。複数あるYB21は、同一であっても異なってもよい。
YB22は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B3)中、XB31は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB31は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB32は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B4)中、XB41は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB41は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB42は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B5)中、XB51は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB51は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB52は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B6)中、XB61は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
XB62は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB61は、前記式(B2)中のYB21と同義である。)
(式(B7)中、XB71は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB71は、−CRb71=または窒素原子を示す。ここで、Rb71は、水素原子または1価の置換基を示す。
YB72は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B8)中、XB81は、前記式(B1)中のXB11と同義である。
YB81は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B9)中、XB91は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB91は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
YB92は、前記式(B7)中のYB71と同義である。)
(式(B10)中、XB101は、−NRb101−、酸素原子または硫黄原子を表す。Rb101は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。
XB102は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B11)中、XB111は、前記式(A1)中のXA11と同義である。)
(式(B12)中、XB121は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
XB122は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB121は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B13)中、XB131は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
XB132は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
XB133は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB131は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B14)中、XB141は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
XB142は、前記式(B10)中のXB101と同義である。)
(式(B15)中、XB151は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
XB152は、前記式(B10)のXB101と同義である。
YB151は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B16)中、XB161は、前記式(B10)のXB101と同義である。
XB162は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB161は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B17)中、XB171は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB171は、前記式(B7)中のYB71と同義である。
YB172は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
YB173は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B18)中、XB181は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
YB181は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
XB182は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B20)中、XB201は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB201は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB202は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
XB202は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B21)中、XB211は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB211は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
YB212は、前記式(B7)中のYB71と同義である。
YB213は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B1)〜(B18)および(B20)〜(B22)中、*は、結合位置を表す。) - 前記化合物Aが、下記式(2)〜(20)および(22)〜(24)からなる群より選択される繰り返し単位を含有する化合物である、請求項1に記載の光電変換素子。
(式(2)〜(20)および(22)〜(24)中、XA11、XA12、YA11、YA12、XB11、YB11、XB21、YB21、YB22、XB31、YB31、YB32、XB41、YB41、YB42、XB51、YB51、YB52、XB61、XB62、YB61、XB71、YB71、YB72、XB81、YB81、XB91、YB91、YB92、XB101、XB102、XB111、XB121、XB122、YB121、XB131、XB132、XB133、YB131、XB141、XB142、XB151、XB152、YB151、XB161、XB162、YB161、XB171、YB171、YB172、YB173、XB181、YB181、XB182 、X B201、YB201、YB202、XB202、XB211、YB211、YB212、およびYB213は、それぞれ、前記XA11、XA12、YA11、YA12、XB11、YB11、XB21、YB21、YB22、XB31、YB31、YB32、XB41、YB41、YB42、XB51、YB51、YB52、XB61、XB62、YB61、XB71、YB71、YB72、XB81、YB81、XB91、YB91、YB92、XB101、XB102、XB111、XB121、XB122、YB121、XB131、XB132、XB133、YB131、XB141、XB142、XB151、XB152、YB151、XB161、XB162、YB161、XB171、YB171、YB172、YB173、XB181、YB181、XB182 、X B201、YB201、YB202、XB202、XB211、YB211、YB212、およびYB213と同義である。
Arは、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表す。複数あるArは、同一であっても異なってもよい。
cおよびdは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
式(2)中、YA13は、−CRa11=または窒素原子を表す。ここで、Ra11は、水素原子または1価の置換基を表す。複数あるYA13は、同一であっても異なってもよい。ただし、2つのYA13のうち少なくとも一方は窒素原子である。) - 前記式(1)中、Bが、前記式(B1)、(B2)、(B4)、(B14)および(B16)からなる群より選択される2価の基である、請求項1に記載の光電変換素子。
- 前記化合物Aが、n型有機半導体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 前記有機光電変換膜が、さらにp型有機半導体を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- さらに電荷ブロッキング層を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 前記有機光電変換膜が、ウェットプロセスにより形成されたものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 前記有機光電変換膜が、塗布により形成されたものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- さらに無機光電変換膜を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光電変換素子を含む撮像素子。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光電変換素子を含む光センサ。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光電変換素子の使用方法であって、
前記導電性膜と前記透明導電性膜とが一対の電極であり、前記一対の電極間に1×10-4〜1×107V/cmの電場を印加させる、光電変換素子の使用方法。 - 下記式(1)で表される繰り返し単位からなる化合物。
(式(1)中、Aは、下記式(A1)で表される2価の基を表す。
S1およびS2は、それぞれ独立に、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、または−CRs=N−を表す。ここで、Rsは、水素原子または1価の置換基を表す。
Bは、下記式(B1)〜(B18)および(B20)〜(B22)からなる群より選択される2価の基を表す。
aは、1〜4の整数を表す。bは、1〜4の整数を表す。cおよびdは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。)
(式(A1)中、XA11は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子または−NRa11−を表す。ここで、Ra11は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。複数あるXA11は、同一であっても異なってもよい。
XA12は、酸素原子または硫黄原子を表す。複数あるXA12は、同一であっても異なってもよい。
YA11は、−CRa12=または窒素原子を表す。ここで、Ra12は、水素原子または1価の置換基を表す。複数あるYA11は、同一であっても異なってもよい。
YA12は、−NRa13−、−C(Ra13)2−または−C(=C(Ra14)2)−を表す。ここで、Ra13は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。−C(Ra13)2−の複数あるRa13は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。Ra14は、水素原子、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を表す。複数あるRa14は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。
*は、結合位置を表す。)
(式(B1)中、XB11は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、−NRb51−または−C(Rb51)2−を表す。ここで、Rb51は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。−C(Rb51)2−の複数あるRb51は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。
YB11は、−CRb52=または窒素原子を表す。ここで、Rb52は、水素原子または1価の置換基を表す。複数あるYB11は、同一であっても異なってもよい。)
(式(B2)中、XB21は、酸素原子または硫黄原子を表す。複数あるXB21は、同一であっても異なってもよい。
YB21は、−NRb21−、−C(Rb21)2−、−C(=C(Rb21)2)−、酸素原子、または硫黄原子を表す。ここで、Rb21は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。−C(Rb21)2−または−C(=C(Rb21)2)−の複数あるRb21は、同一であっても異なってもよく、連結して環を形成してもよい。複数あるYB21は、同一であっても異なってもよい。
YB22は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B3)中、XB31は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB31は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB32は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B4)中、XB41は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB41は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB42は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B5)中、XB51は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB51は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB52は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B6)中、XB61は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
XB62は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB61は、前記式(B2)中のYB21と同義である。)
(式(B7)中、XB71は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB71は、−CRb71=または窒素原子を示す。ここで、Rb71は、水素原子または1価の置換基を示す。
YB72は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B8)中、XB81は、前記式(B1)中のXB11と同義である。
YB81は、(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B9)中、XB91は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB91は、(B1)中のYB11と同義である。
YB92は、(B7)中のYB71と同義である。)
(式(B10)中、XB101は、−NRb101−、酸素原子または硫黄原子を表す。Rb101は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表す。
XB102は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B11)中、XB111は、前記式(A1)中のXA11と同義である。)
(式(B12)中、XB121は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
XB122は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB121は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B13)中、XB131は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
XB132は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
XB133は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB131は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B14)中、XB141は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
XB142は、前記式(B10)中のXB101と同義である。)
(式(B15)中、XB151は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
XB152は、前記式(B10)のXB101と同義である。
YB151は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B16)中、XB161は、前記式(B10)のXB101と同義である。
XB162は、前記式(B2)中のXB21と同義である。
YB161は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B17)中、XB171は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB171は、前記式(B7)中のYB71と同義である。
YB172は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
YB173は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B18)中、XB181は、前記式(B10)中のXB101と同義である。
YB181は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
XB182は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B20)中、XB201は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB201は、前記式(B2)中のYB21と同義である。
YB202は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
XB202は、前記式(B2)中のXB21と同義である。)
(式(B21)中、XB211は、前記式(A1)中のXA11と同義である。
YB211は、前記式(B1)中のYB11と同義である。
YB212は、前記式(B7)中のYB71と同義である。
YB213は、前記式(B1)中のYB11と同義である。)
(式(B1)〜(B18)および(B20)〜(B22)中、*は、結合位置を表す。) - 前記式(1)中、Bが、前記式(B1)、(B2)、(B4)、(B14)および(B16)からなる群より選択される2価の基である、請求項13に記載の化合物。
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