JP6208891B1 - 歯間ブラシ - Google Patents

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Abstract

歯間への挿入が容易な歯間ブラシを提供する。歯間ブラシ1は、柄部10、芯部20、及びブラシ部30を備えている。芯部20は、柄部10から直線状に延びている。ブラシ部30は、芯部20から、芯部20の延在方向と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなる。ブラシ部30は、芯部20の延在方向に沿って連続する一群のフィラメントからなるフィラメント束をn個(nは3以上の整数)含んでいる。フィラメント束のうち芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束33と、その隣のフィラメント束との間隔は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。

Description

本発明は、歯間ブラシに関する。
従来の歯間ブラシとしては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された歯間ブラシは、把持部材、及び把持部材に結合されたブラシ部を備えている。ブラシ部は、ワイヤーと、ワイヤーから半径方向外方へ延びるフィラメントとからなる。この歯間ブラシを使用するには、把持部材を手に持って、ブラシ部を歯間に挿入すればよい。その状態でブラシ部を往復運動させることにより、歯間のプラークを除去することができる。
特開2010−82029号公報
上述の歯間ブラシにおいてブラシ部は、通常、当該ブラシ部の径よりも小さな歯間に挿入される。そのため、ブラシ部が歯間の周囲の歯から受ける抵抗が大きくなり、歯間ブラシを歯間に挿入しにくいことがある。ブラシ部を歯間に無理に挿入することは、歯間を広げたり、歯肉を傷つけたりする原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、歯間への挿入が容易な歯間ブラシを提供することを目的とする。
本発明による歯間ブラシは、柄部と、上記柄部から直線状に延びる芯部と、上記芯部から当該芯部の延在方向と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなるブラシ部と、を備え、上記ブラシ部は、上記芯部の上記延在方向に沿って連続する一群の上記フィラメントからなるフィラメント束をn個(nは3以上の整数)含んでおり、上記フィラメント束のうち上記芯部の先端に最も近いフィラメント束を第1のフィラメント束としたとき、上記第1のフィラメント束と当該第1のフィラメント束の隣のフィラメント束との間隔である第1の間隔は、上記n個のフィラメント束の平均間隔よりも広いことを特徴とする。
この歯間ブラシにおいては、芯部の先端に最も近いフィラメント束である第1のフィラメント束と、その隣のフィラメント束との間隔(第1の間隔)が、全てのフィラメント束の平均間隔よりも広い。このように第1の間隔を広くすることにより、第1のフィラメント束に属するフィラメントが倒れやすくなる。これにより、ブラシ部を歯間に挿入する際、当該ブラシ部が歯間の周囲の歯から受ける抵抗を小さく抑えることができる。このため、ブラシ部を歯間に挿入しやすくなる。
本発明によれば、歯間への挿入が容易な歯間ブラシが実現される。
本発明による歯間ブラシの第1実施形態を示す側面図である。 図1におけるブラシ部30を示す拡大図である。 ブラシ部30を示す正面図である。 本発明による歯間ブラシの第2実施形態を示す側面図である。 図4におけるブラシ部40の一部分を示す拡大図である。 本発明による歯間ブラシの第3実施形態を示す側面図である。 図6における副フィラメントが設けられたフィラメントを示す拡大図である。 一変形例に係る歯間ブラシを示す側面図である。 他の変形例に係る歯間ブラシを示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による歯間ブラシの第1実施形態を示す側面図である。歯間ブラシ1は、柄部10、芯部20、及びブラシ部30を備えている。柄部10は、歯間ブラシ1の使用者が手で持つ部分である。柄部10は、細長い形状をしている。柄部10の先端10aの近傍は、略直角に屈曲している。柄部10の材料としては、例えば、ポリエチレン等のプラスチックを用いることができる。
芯部20は、柄部10から直線状に延びている。芯部20は、その後端20bが柄部10の先端10aに連結されている。芯部20は、歯間に挿入される際、直線状の形状を維持できる程度の剛性を有している。芯部20としては、例えば、ステンレス等の金属からなるワイヤを用いることができる。芯部20の太さは、例えば、0.1〜0.5mm程度である。
ブラシ部30は、芯部20から、芯部20の延在方向(図1の左右方向)と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなる。なお、以下の記述において「複数のフィラメント」は、別段の断りがない限り、ブラシ部30を構成する全てのフィラメントを指すものとする。各フィラメントの延在方向は、芯部20の延在方向と略直角に交わっている。複数のフィラメントは、芯部20に固定されている。かかる固定は、例えば、2つ折りにされて捻じり合わされたワイヤの間にフィラメントを挟持させることにより行うことができる。
本実施形態において複数のフィラメントの長さは、一定である。各フィラメントの長さは、例えば、0.2〜3.0mm程度である。また、複数のフィラメントの太さも、一定である。各フィラメントの太さは、例えば、1.0〜5.0mil(1mil=0.0254mm)程度である。芯部20の延在方向についてのブラシ部30の長さ、すなわち芯部20におけるフィラメントが設けられた部分の長さは、例えば、5〜15mm程度である。フィラメントの材料としては、例えばナイロンを用いることができる。
ブラシ部30は、芯部20の延在方向に沿って連続する一群のフィラメントからなるフィラメント束をn個(nは3以上の整数)含んでいる。本実施形態においてnは4以上の整数であり、具体的にはn=8である。複数のフィラメントは、何れかのフィラメント束に属している。なお、図1においては、各フィラメント束が1本の線で表されている。
図2は、図1におけるブラシ部30を示す拡大図である。各フィラメント束は、複数のフィラメントによって構成されている。各フィラメント束において、隣り合うフィラメントは、互いに接している(ただし、図2においては、見やすくするため、隣り合うフィラメント間に隙間を設けて図示している。)。
フィラメント束のうち芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束33(第1のフィラメント束)と、その隣のフィラメント束との間隔d1(第1の間隔)は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。間隔d1は、n個のフィラメント束の最大間隔に等しい。間隔d1は、n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。本実施形態において上記最小間隔は、後述する間隔d3に等しい。
同様に、フィラメント束のうち芯部20の後端20bに最も近いフィラメント束37(第2のフィラメント束)と、その隣のフィラメント束との間隔d2(第2の間隔)は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。間隔d2も、n個のフィラメント束の最大間隔に等しい。すなわち、本実施形態において間隔d2は、間隔d1に等しい。間隔d2は、n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。フィラメント束33,37以外のフィラメント束どうしの間隔d3は、一定である。間隔d1、間隔d2及び間隔d3について、d1=d2>d3の関係が成り立っている。
上記平均間隔は、ブラシ部30を構成する全てのフィラメント束について、隣り合うフィラメント束の間隔の算術平均として定義される。具体的には、本実施形態の場合、平均間隔d0=(d1+d2+d3×5)/7である。
図3は、ブラシ部30を示す正面図である。同図からわかるように、複数のフィラメントは、芯部20から放射状に広がっている。詳細には、各フィラメント束を構成するフィラメントが放射状に広がっている。
歯間ブラシ1の効果を説明する。歯間ブラシ1においては、芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束33と、その隣のフィラメント束との間隔d1が、全てのフィラメント束の平均間隔よりも広い。このように間隔d1を広くすることにより、フィラメント束33に属するフィラメントが倒れやすくなる。すなわち、フィラメント束33に属するフィラメントが、隣のフィラメント束に邪魔されずに大きく倒れることができるようになる。これにより、ブラシ部30を歯間に挿入する際、ブラシ部30が歯間の周囲の歯から受ける抵抗を小さく抑えることができる。このため、ブラシ部30を歯間に挿入しやすくなる。したがって、歯間への挿入が容易な歯間ブラシ1が実現されている。
かかる歯間ブラシ1によれば、歯間を広げたり、歯肉を傷つけたりするリスクを小さく抑えることができる。
フィラメント束33に属するフィラメントを倒れやすくするには、間隔d1が広い方が有利である。かかる観点から、間隔d1は、n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。他方、間隔d1が過度に広いと、ブラシ部30を挿入する際の抵抗が小さくなりすぎ、プラークの除去に支障が生じかねない。かかる観点から、間隔d1は、上記最小間隔の3倍以下であることが好ましい。
間隔d1は、n個のフィラメント束の最大間隔に等しい。これにより、間隔d1を広くとりやすくなる。ただし、間隔d1が上記最大間隔に等しいことは、必須でない。
芯部20の後端20bに最も近いフィラメント束37と、その隣のフィラメント束との間隔d2が、全てのフィラメント束の平均間隔よりも広い。このように間隔d2を広くすることにより、フィラメント束37に属するフィラメントが倒れやすくなる。これにより、ブラシ部30を歯間から引き抜く際、ブラシ部30が歯間の周囲の歯から受ける抵抗を小さく抑えることができる。このため、ブラシ部30を歯間から引き抜きやすくなる。
フィラメント束37に属するフィラメントを倒れやすくするには、間隔d2が広い方が有利である。かかる観点から、間隔d2は、n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。他方、間隔d2が過度に広いと、ブラシ部30を引き抜く際の抵抗が小さくなりすぎ、プラークの除去に支障が生じかねない。かかる観点から、間隔d2は、上記最小間隔の3倍以下であることが好ましい。
間隔d2は、n個のフィラメント束の最大間隔に等しい。これにより、間隔d2を広くとりやすくなる。ただし、間隔d2が上記最大間隔に等しいことは、必須でない。
複数のフィラメントの長さは、一定である。これにより、フィラメント束33の隣のフィラメント束からフィラメント束37の隣のフィラメント束までの区間において、ブラシ部30を均一の強さで往復運動させることができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明による歯間ブラシの第2実施形態を示す側面図である。歯間ブラシ2は、柄部10、芯部20、及びブラシ部40を備えている。柄部10及び芯部20の構成は、第1実施形態で説明したとおりである。
ブラシ部40は、芯部20から、芯部20の延在方向と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなる。複数のフィラメントは、フィラメント42(第1のフィラメント)、及びフィラメント44(第2のフィラメント)、及びフィラメント46を含んでいる。これらのフィラメント42、フィラメント44及びフィラメント46は、相異なるフィラメントである。
フィラメント42は、芯部20の先端20aに最も近いフィラメントである。フィラメント44は、フィラメント42よりも小さな長さを有し、かつフィラメント42に最も近いフィラメントである。つまり、フィラメント44は、フィラメント42よりも小さな長さを有するフィラメントのうち、フィラメント42に最も近いフィラメントである。フィラメント46は、芯部20の後端20bに最も近い(先端20aから最も遠い)フィラメントである。
フィラメント44は、当然ながら、フィラメント42とフィラメント46との間に位置する。フィラメント42からフィラメント46までの距離を1としたとき、フィラメント42からフィラメント44までの距離は、0.1以上0.3以下であることが好ましい。
フィラメント42の長さは、複数のフィラメントの平均長よりも大きい。当該平均長は、ブラシ部40を構成する全てのフィラメントの長さの算術平均として定義される。また、フィラメント42の長さは、フィラメント44の長さの1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。フィラメント42は、複数のフィラメントの中で最大の長さを有している。フィラメント42の長さは、例えば、0.3〜3.0mm程度である。なお、各フィラメントの長さは、芯部20から当該フィラメントの先端までの距離として定義される。
フィラメント44は、複数のフィラメントの中で最小の長さを有している。フィラメント44の長さは、例えば、0.2〜1.5mm程度である。本実施形態において複数のフィラメントの長さは、フィラメント44からフィラメント46までの区間において一定である。それゆえ、当該区間内にある全てのフィラメント(フィラメント44及びフィラメント46を含む。)が、複数のフィラメントの中で最小の長さを有している。
ブラシ部40は、芯部20の延在方向に沿って連続する一群のフィラメントからなるフィラメント束をn個含んでいる。なお、図4においては、各フィラメント束が1本の線で表されている。
図5は、図4におけるブラシ部40の一部分(先端20aを含む部分)を示す拡大図である。各フィラメント束は、複数のフィラメントによって構成されている。フィラメント42は、芯部20の延在方向に沿ってフィラメント42と連続するフィラメントと共に、フィラメント束43(第1のフィラメント束)を構成している。すなわち、フィラメント束43は、フィラメント42、及びフィラメント42と連続するフィラメントからなる。フィラメント束43を構成するフィラメントの長さは、一定である。
また、フィラメント44は、芯部20の延在方向に沿ってフィラメント44と連続するフィラメントと共に、フィラメント束45を構成している。すなわち、フィラメント束45は、フィラメント44、及びフィラメント44と連続するフィラメントからなる。フィラメント束45を構成するフィラメントの長さは、一定である。
ブラシ部40においては、フィラメント束43及びフィラメント束45以外にも、同様のフィラメント束が設けられている。本実施形態においては、例として、フィラメント束43とフィラメント束45との間に1つのフィラメント束47が設けられるとともに、フィラメント束45と芯部20の後端20bとの間に5つのフィラメント束49が設けられている。フィラメント束47を構成するフィラメントの長さは、フィラメント束43を構成するフィラメントの長さ(フィラメント42の長さ)に等しい。また、各フィラメント束49を構成するフィラメントの長さは、フィラメント束45を構成するフィラメントの長さ(フィラメント44の長さ)に等しい。
フィラメント束のうち芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束43と、その隣のフィラメント束47との間隔d1は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。フィラメント束47とフィラメント束45との間隔は、上記間隔d1に等しい。
また、間隔d1は、フィラメント束45とフィラメント束49との間隔d4よりも広い。間隔d1は、間隔d4の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。隣り合うフィラメント束49どうしの間隔は、上記間隔d4に等しい。ブラシ部40のその他の構成は、第1実施形態で説明したブラシ部30と同様である。
歯間ブラシ2の効果を説明する。歯間ブラシ2においては、芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束43と、その隣のフィラメント束47との間隔d1が、全てのフィラメント束の平均間隔よりも広い。このように間隔d1を広くすることにより、フィラメント束43に属するフィラメントが倒れやすくなる。これにより、ブラシ部40を歯間に挿入する際、ブラシ部40が歯間の周囲の歯から受ける抵抗を小さく抑えることができる。このため、ブラシ部40を歯間に挿入しやすくなる。したがって、歯間への挿入が容易な歯間ブラシ2が実現されている。
ところで、歯間ブラシは、通常、歯の表側から歯間に挿入される。歯間ブラシの構造上、歯の裏側からでは歯間に挿入しにくいからである。このことは、従来の歯間ブラシにおいて、歯の裏面付近のプラークの除去を困難にしていた。この点、歯間ブラシ2においては、フィラメント42の長さが、複数のフィラメントの平均長よりも大きい。これにより、ブラシ部40を歯の表側から歯間に挿入した場合であっても、ブラシ部40を手前に引く際に、フィラメント42が歯の裏側に引っ掛かりやすくなる。このため、歯の裏面付近のプラークを除去しやすくなる。
フィラメント42とフィラメント44との長さの差を大きくした方が、ブラシ部40を手前に引く際に、フィラメント42が歯の裏側に引っ掛かりやすくなる。かかる観点から、フィラメント42の長さは、フィラメント44の長さの1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。他方、フィラメント42の長さが大きすぎると、フィラメント42が歯間を通りにくくなる。かかる観点から、フィラメント42の長さは、フィラメント44の長さの3倍以下であることが好ましい。
フィラメント42は、複数のフィラメントの中で最大の長さを有している。また、フィラメント44は、複数のフィラメントの中で最小の長さを有している。これにより、フィラメント42とフィラメント44との長さの差を大きくとりやすくなる。ただし、フィラメント42が最大の長さを有することは必須でないし、フィラメント44が最小の長さを有することも必須でない。歯間ブラシ2のその他の効果は、歯間ブラシ1と同様である。
(第3実施形態)
図6は、本発明による歯間ブラシの第3実施形態を示す側面図である。歯間ブラシ3は、柄部10、芯部20、及びブラシ部50を備えている。柄部10及び芯部20の構成は、第1実施形態で説明したとおりである。
ブラシ部50は、芯部20から、芯部20の延在方向と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなる。ブラシ部50は、芯部20の延在方向に沿って連続する一群のフィラメントからなるフィラメント束をn個含んでいる。なお、図6においては、各フィラメント束が1本の線で表されている。
フィラメント束のうち芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束53(第1のフィラメント束)と、その隣のフィラメント束との間隔(第1の間隔)は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。同様に、フィラメント束のうち芯部20の後端20bに最も近いフィラメント束57(第2のフィラメント束)と、その隣のフィラメント束との間隔(第2の間隔)は、n個のフィラメント束の平均間隔よりも広い。
図7に示すように、複数のフィラメントのうち少なくとも1つのフィラメントは、主フィラメント52及び副フィラメント52aを有している。主フィラメント52は、芯部20から、芯部20の延在方向と交わる方向に延びている。副フィラメント52aは、主フィラメント52の側面から、当該主フィラメント52の延在方向と交わる方向に延びている。かかる副フィラメント52aは、複数のフィラメントのうち一部のフィラメントにのみ設けられてもよいし、全てのフィラメントに設けられてもよい。副フィラメント52aは、複数のフィラメントのうち最大の長さを有するフィラメントに設けられることが好ましい。本実施形態において副フィラメント52aは、フィラメント束53に属するフィラメント、及びフィラメント束57に属するフィラメントに設けられている。
副フィラメント52aの延在方向は、主フィラメント52の延在方向と略直角に交わることが好ましいが、鋭角ないし鈍角に交わってもよい。1つの主フィラメント52に対して複数の副フィラメント52aが設けられている。複数の副フィラメント52aは、主フィラメント52の延在方向の複数箇所にわたって設けられている。複数の副フィラメント52aの長さは、主フィラメント52の後端52cから先端52bに向かうにつれて次第に大きくなっている。各副フィラメント52aの太さは、主フィラメント52の太さよりも小さい。副フィラメント52aは、主フィラメント52と同一の材料からなっていてもよいし、異なる材料からなっていてもよい。副フィラメント52aは、例えば、主フィラメント52の側面を毛羽立たせることにより形成することができる。ブラシ部50のその他の構成は、第1実施形態で説明したブラシ部30と同様である。
歯間ブラシ3の効果を説明する。歯間ブラシ3においては、芯部20の先端20aに最も近いフィラメント束53と、その隣のフィラメント束との間隔が、全てのフィラメント束の平均間隔よりも広い。このように上記間隔を広くすることにより、フィラメント束53に属するフィラメントが倒れやすくなる。これにより、ブラシ部50を歯間に挿入する際、ブラシ部50が歯間の周囲の歯から受ける抵抗を小さく抑えることができる。このため、ブラシ部50を歯間に挿入しやすくなる。したがって、歯間への挿入が容易な歯間ブラシ3が実現されている。
主フィラメント52の側面に副フィラメント52aが設けられている。これにより、歯間の周囲の歯に主フィラメント52の先端が当たらない場合であっても、当該歯に副フィラメント52aの先端が当たるようにすることができる。これにより、副フィラメント52aで掻き出すようにしてプラークを除去することができる。このため、副フィラメント52aが設けられていない場合に比して、プラークの除去能力が向上する。
1つの主フィラメント52に対して複数の副フィラメント52aが設けられている。これにより、副フィラメント52aが1つしか設けられていない場合に比して、プラークの除去能力を向上させることができる。
複数の副フィラメント52aは、主フィラメント52の延在方向の複数箇所にわたって設けられている。これにより、歯の広範囲に副フィラメント52aを届かせることができる。このことも、プラークの除去能力の向上に資する。
ブラシ部50を歯間に挿入する際、主フィラメント52は、手前(ブラシ部50の挿入方向後方)に倒れた状態となることが多い。それゆえ、主フィラメント52においては、後端52cが挿入方向前方に位置し、先端52bが挿入方向後方に位置することになる。この点、複数の副フィラメント52aの長さは、主フィラメント52の後端52cから先端52bに向かうにつれて次第に大きくなっている。このように挿入方向後方の副フィラメント52aの長さに比して挿入方向前方の副フィラメント52aの長さを小さくすることにより、ブラシ部50を歯間に挿入しやすくなる。ただし、複数の副フィラメント52aの長さの相互関係は、任意である。例えば、複数の副フィラメント52aの長さは、一定であってもよい。
副フィラメント52aの太さは、主フィラメント52の太さよりも小さい。このように実際に歯に当接する副フィラメント52aの太さを小さくすることは、プラークの除去能力を向上させるのに有利である。
副フィラメント52aが主フィラメント52と同一の材料からなる場合、主フィラメント52の側面を加工することにより副フィラメント52aを形成することが可能となる。このことは、副フィラメント52aを低コストで形成するのに有利である。主フィラメント52の側面を毛羽立たせることにより副フィラメント52aを形成した場合、副フィラメント52aの形成コストを特に低く抑えることができる。
長さが大きいフィラメント程、ブラシ部50を歯間に挿入する際、手前に大きく倒れるため、その先端が歯に当たりにくい。それゆえ、複数のフィラメントのうち最大の長さを有するフィラメントに副フィラメント52aを設けることにより、プラークの除去能力を効率良く高めることができる。
副フィラメント52aは、複数のフィラメントのうち一部のフィラメントにのみ設けられている。これにより、全てのフィラメントに副フィラメント52aを設ける場合に比して、歯間ブラシ3の製造コストを低く抑えることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。上記実施形態においては、ブラシ部30を構成する複数のフィラメントの長さが一定である場合を例示した。しかし、複数のフィラメントの長さは、図8に示すように、芯部20の先端20aから後端20bに向かうにつれて次第に大きくなってもよい。このようにブラシ部30全体を先細りの形状とすることにより、ブラシ部30の歯間への挿入が一層容易になる。ブラシ部40を構成する複数のフィラメント(フィラメント44からフィラメント46までの区間内にあるものに限る。)、及びブラシ部50を構成する複数のフィラメントについても同様である。
また、ブラシ部30を構成する複数のフィラメントの長さは、図9に示すように、芯部20の先端20aから中央に向かうにつれて次第に大きくなるとともに、芯部20の上記中央から後端20bに向かうにつれて次第に小さくなってもよい。ここで、「芯部20の中央」とは、芯部20において先端20aと後端20bとの間に存在する任意の地点をいう。このようにブラシ部30の両端を先細りの形状とすることにより、ブラシ部30を歯間に挿入しやすくなるとともに、ブラシ部30を歯間から引き抜きやすくなる。ブラシ部40を構成する複数のフィラメント(フィラメント44からフィラメント46までの区間内にあるものに限る。)、及びブラシ部50を構成する複数のフィラメントについても同様である。
上記実施形態においては、フィラメントの延在方向が芯部20の延在方向と略直角に交わる場合を例示した。しかし、フィラメントの延在方向は、芯部20の延在方向と鋭角ないし鈍角に交わってもよい。
上記実施形態においては、柄部10の先端10aの近傍が屈曲している場合を例示した。しかし、柄部10は、全体が一直線状をしていてもよい。
1 歯間ブラシ
2 歯間ブラシ
3 歯間ブラシ
10 柄部
10a 先端
20 芯部
20a 先端
20b 後端
30 ブラシ部
33 フィラメント束(第1のフィラメント束)
37 フィラメント束(第2のフィラメント束)
40 ブラシ部
42 フィラメント(第1のフィラメント)
43 フィラメント束(第1のフィラメント束)
44 フィラメント(第2のフィラメント)
45 フィラメント束
46 フィラメント
47 フィラメント束
49 フィラメント束
50 ブラシ部
52 主フィラメント
52a 副フィラメント
52b 先端
52c 後端
53 フィラメント束(第1のフィラメント束)
57 フィラメント束(第2のフィラメント束)

Claims (23)

  1. 柄部と、
    前記柄部から直線状に延びる芯部と、
    前記芯部から当該芯部の延在方向と交わる方向に延びる複数のフィラメントからなるブラシ部と、を備え、
    前記ブラシ部は、前記芯部の前記延在方向に沿って連続する一群の前記フィラメントからなるフィラメント束をn個(nは以上の整数)含んでおり、
    前記フィラメント束のうち前記芯部の先端及び後端に最も近いフィラメント束をそれぞれ第1のフィラメント束及び第2のフィラメント束としたとき、
    前記第1のフィラメント束と当該第1のフィラメント束の隣のフィラメント束との間隔である第1の間隔は、前記n個のフィラメント束の平均間隔よりも広く、
    前記第2のフィラメント束と当該第2のフィラメント束の隣のフィラメント束との間隔である第2の間隔は、前記平均間隔よりも広いことを特徴とする歯間ブラシ。
  2. 請求項1に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第1の間隔は、前記n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上である歯間ブラシ。
  3. 請求項2に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第1の間隔は、前記最小間隔の2倍以上である歯間ブラシ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第1の間隔は、前記n個のフィラメント束の最大間隔に等しい歯間ブラシ。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第2の間隔は、前記n個のフィラメント束の最小間隔の1.5倍以上である歯間ブラシ。
  6. 請求項に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第2の間隔は、前記最小間隔の2倍以上である歯間ブラシ。
  7. 請求項乃至の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第2の間隔は、前記n個のフィラメント束の最大間隔に等しい歯間ブラシ。
  8. 請求項1乃至の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数のフィラメントの長さは、一定である歯間ブラシ。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数のフィラメントの長さは、前記芯部の前記先端から後端に向かうにつれて次第に大きくなる歯間ブラシ。
  10. 請求項1乃至の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数のフィラメントの長さは、前記芯部の前記先端から中央に向かうにつれて次第に大きくなるとともに、前記芯部の前記中央から後端に向かうにつれて次第に小さくなる歯間ブラシ。
  11. 請求項1乃至の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数のフィラメントは、前記芯部の前記先端に最も近いフィラメントである第1のフィラメントと、前記第1のフィラメントよりも小さな長さを有し、かつ当該第1のフィラメントに最も近いフィラメントである第2のフィラメントと、を含み、
    前記第1のフィラメントの長さは、前記複数のフィラメントの平均長よりも大きい歯間ブラシ。
  12. 請求項11に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第1のフィラメントは、前記複数のフィラメントの中で最大の長さを有する歯間ブラシ。
  13. 請求項11又は12に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記第2のフィラメントは、前記複数のフィラメントの中で最小の長さを有する歯間ブラシ。
  14. 請求項1乃至13の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数のフィラメントのうち少なくとも1つのフィラメントは、
    前記芯部から当該芯部の前記延在方向と交わる方向に延びる主フィラメントと、
    前記主フィラメントの側面から、当該主フィラメントの延在方向と交わる方向に延びる副フィラメントと、を有する歯間ブラシ。
  15. 請求項14に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントの延在方向は、前記主フィラメントの前記延在方向と略直角に交わる歯間ブラシ。
  16. 請求項14又は15に記載の歯間ブラシにおいて、
    1つの前記主フィラメントに対して複数の前記副フィラメントが設けられている歯間ブラシ。
  17. 請求項16に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数の副フィラメントは、前記主フィラメントの前記延在方向の複数箇所にわたって設けられている歯間ブラシ。
  18. 請求項17に記載の歯間ブラシにおいて、
    前記複数の副フィラメントの長さは、前記主フィラメントの後端から先端に向かうにつれて次第に大きくなる歯間ブラシ。
  19. 請求項14乃至18の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントの太さは、前記主フィラメントの太さよりも小さい歯間ブラシ。
  20. 請求項14乃至19の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントは、前記主フィラメントと同一の材料からなる歯間ブラシ。
  21. 請求項14乃至20の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントは、前記主フィラメントの前記側面を毛羽立たせることにより形成されている歯間ブラシ。
  22. 請求項14乃至21の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントは、前記複数のフィラメントのうち最大の長さを有するフィラメントに設けられている歯間ブラシ。
  23. 請求項14乃至22の何れかに記載の歯間ブラシにおいて、
    前記副フィラメントは、前記複数のフィラメントのうち一部のフィラメントにのみ設けられている歯間ブラシ。
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