JP2019188018A - 歯間清掃具 - Google Patents

歯間清掃具 Download PDF

Info

Publication number
JP2019188018A
JP2019188018A JP2018087035A JP2018087035A JP2019188018A JP 2019188018 A JP2019188018 A JP 2019188018A JP 2018087035 A JP2018087035 A JP 2018087035A JP 2018087035 A JP2018087035 A JP 2018087035A JP 2019188018 A JP2019188018 A JP 2019188018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scraping
outer peripheral
piece
pieces
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018087035A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7302948B2 (ja
Inventor
侑 吉川
Yu Yoshikawa
侑 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2018087035A priority Critical patent/JP7302948B2/ja
Publication of JP2019188018A publication Critical patent/JP2019188018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7302948B2 publication Critical patent/JP7302948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】歯間を形成する口腔組織から掻き取られた汚れ物質を効果的に捕捉することができる歯間清掃具を提供することを目的とする。【解決手段】本出願は、歯間に挿入される挿入端部に向けて所定の軸方向に延設された軸部を含む基部と、歯間を清掃可能な清掃部と、を備える歯間清掃具を開示する。清掃部は軸部を被覆した清掃部本体と、清掃部本体の外周面から外向きに突出した掻取面を有するとともに清掃部本体の外周面上で軸方向に配列された複数の掻取片と、を含む。複数の掻取片のうち一部は掻取面から前記挿入端部に向けて細くなる外周形状を形成している第1外周面を有する一方で、複数の掻取片のうち他の一部は掻取面よりも挿入端部から離れた位置から掻取面に向けて太くなる外周形状を形成している第2外周面を有する。第1外周面を有する掻取片及び第2外周面を有する掻取片は間隔を空けて交互に配列されている。【選択図】図1

Description

本発明は、歯間清掃具に関する。
従来、歯間を清掃するための歯間清掃具が知られている。例えば特許文献1には、合成樹脂からなる基材部とエラストマーからなる軟質部とを備える歯間清掃具が開示されている。基材部は、歯間に挿通されることが可能な丸棒状の芯基材部と指で把持されることが可能な形状を有するハンドル基材部とを有している。軟質部は芯基材部の外周面の一部を被覆する被覆部と、被覆部の外周面から外向きにそれぞれ突出する複数の突起部とを有している。複数の突起部それぞれは、軸部の軸方向と直交する方向について清掃部本体の外周面から外向きに突出する円錐形状を有している。複数の突起部それぞれは歯間に挿通されている間弾性変形し、歯間を通過後復元する。この結果、歯間を形成する口腔組織(すなわち、歯や歯茎)に付着した汚れは掻き取られる。
国際公開第2013/176297号
特許文献1に記載された歯間清掃具が歯間の清掃に用いられるとき、歯間から掻き取られた汚れ物質が口腔内に残ることがある。従来の歯間清掃具の複数の突起部それぞれは細く、且つ、これらの突起部の間には歯間から掻き取られた汚れ物質よりも広い空間が形成されているので、従来の歯間清掃具は口腔組織から掻き取られた汚れ物質を十分に捕捉できないことがある。このことは衛生面において好ましくない。加えて、使用者が歯間から抜き出された歯間清掃具の清掃部を見ても、汚れが掻き取られたか否かを視覚的に確認することができない。したがって、口腔組織から掻き取られた汚れ物質を十分に捕捉する機能を有する歯間清掃具が望まれている。
本発明は、歯間を形成する口腔組織から掻き取られた汚れ物質を効果的に捕捉することができる歯間清掃具を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る歯間清掃具は、歯間に挿入される挿入端部を有するとともに前記挿入端部に向けて所定の軸方向に延設された軸部を含む基部と、前記軸部の少なくとも一部を被覆しているとともに前記歯間を清掃可能な清掃部と、を備える。前記清掃部は前記軸部の前記少なくとも一部を被覆した清掃部本体と、前記歯間の汚れを掻き取るように前記清掃部本体の外周面から外向きに突出した掻取面をそれぞれ有するとともに前記軸方向において隣り合う掻取面の間に空隙が形成されるように互いに離間して前記清掃部本体の前記外周面上で前記軸方向に配列された複数の掻取片と、を含む。前記複数の掻取片のうち一部は前記掻取面から前記挿入端部に向けて細くなる外周形状を形成している第1外周面を有する一方で、前記複数の掻取片のうち他の一部は前記掻取面よりも前記挿入端部から離れた位置から前記掻取面に向けて太くなる外周形状を形成している第2外周面を有している。前記第1外周面を有する掻取片及び前記第2外周面を有する掻取片は交互に配列されている。
上記の構成によれば、掻取面に対する第1外周面及び第2外周面の相対的な形成位置及び第1外周面及び第2外周面が形成する外周形状が細くなる方向がそれぞれ相違しているので、歯間に挿入された歯間清掃具が一方向に移動すると第1外周面を有する掻取片及び第2外周面を有する掻取片のうち一方は口腔組織との接触に応じて他方よりも大きく変形する。変形量が小さな掻取片の掻取面は口腔組織に強く接触し、掻取面に口腔組織から掻き取られた汚れが付着する。このとき、掻取面に付着した汚れは、第1外周面を有する掻取片及び前記第2外周面を有する掻取片が軸方向に交互に間隔を空けて配列されることによってこれらの掻取片の掻取面の間に形成された空隙内に位置する。上述の変形量の差異の結果、掻取面の間の空隙は狭くなるので、掻取面に付着した汚れは掻取面間の空隙に効果的に保持される。すなわち、歯間清掃具は歯間から掻き取られた汚れを効果的に捕捉することができる。
上記の構成に関して、前記複数の掻取片の中で前記挿入端部に最も近い掻取片は前記第1外周面を有していてもよい。
上記の構成によれば、複数の掻取片の中で挿入端部に最も近い掻取片は掻取面から挿入端部に向けて細くなる外周形状を形成している第1外周面を有しているので、使用者が挿入端部を歯間に挿入するとき挿入端部に最も近い掻取片は容易に変形する。したがって、挿入端部の周囲(すなわち、清掃部の先端部位)は歯間に容易に挿通される。
上記の構成に関して歯間清掃具は、前記複数の掻取片のうち1つとして設けられているとともに前記第1外周面を有する第1掻取片と前記複数の掻取片のうち他のもう1つとして前記第1掻取片と隣り合うように前記第1掻取片よりも前記挿入端部に近い位置に配置されているとともに前記第2外周面を有する第2掻取片との間で前記清掃部本体を周方向に取り囲むとともに前記第1掻取片及び前記第2掻取片に連なり前記第1掻取片及び前記第2掻取片を補強する補強層を更に備えてもよい。
上記の構成によれば、補強層は第1掻取片と第2掻取片との間で清掃部本体を周方向に取り囲んでいるので、第1掻取片及び第2掻取片の掻取面に隣接する空隙部位における清掃部本体の材料層よりも厚い材料層(清掃部本体及び補強層の材料の層)が形成される。補強層は第1掻取片及び第2掻取片に連なっているので、挿入端部に向けて捲れる方向への第1掻取片の変形及び挿入端部とは反対方向に向けて捲れる方向への第2掻取片の変形を補強層として形成された厚い材料層は邪魔をする。この結果、歯間に挿入された歯間清掃具が口腔内に押し込まれるときは第2掻取片は変形しにくくなる一方で、歯間清掃具が口腔外へ引き出されるときは第1掻取片は変形しにくくなる。歯間清掃具がいずれの方向に移動されても、第1掻取片及び第2掻取片のうち一方が変形しにくくなり、口腔組織に強く接触することができる。したがって、第1掻取片及び第2掻取片は口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。
上記の構成に関して前記複数の掻取片は、前記第2掻取片と隣り合うように前記第2掻取片よりも前記挿入端部に近い位置に配置されているとともに前記第1外周面を有する第3掻取片を含んでもよい。前記第2掻取片及び前記第3掻取片の前記掻取面の間の間隔は、前記第1掻取片及び前記第2掻取片の前記掻取面の間の間隔よりも前記軸方向において狭くてもよい。
上記の構成によれば、第2掻取片及び第3掻取片の掻取面の間の間隔は第1掻取片及び第2掻取片の掻取面の間の間隔よりも軸方向において狭いので、歯間清掃具は第2掻取片及び第3掻取片の掻取面の間の空隙に入り込んだ汚れを効果的に捕捉することができる。第1掻取片及び第2掻取片の掻取面の間隔はこれらの掻取片の半径と比べて広いので、掻取片が過度に密集しないように歯間清掃具は形成される。複数の掻取片は適切な密度で軸方向に配列されるので、歯間清掃具の移動に対して過度に大きな抵抗を生じさせない。
上記の構成に関して、前記清掃部本体及び前記複数の掻取片それぞれの前記軸方向における接続長さに対する前記清掃部本体の前記外周面からの前記掻取面の突出量の割合は10%以上200%以下が好ましい。
上記の構成によれば、清掃部本体及び複数の掻取片それぞれの軸方向における接続長さに対する清掃部本体の外周面からの掻取面の突出量の割合は10%以上200%以下であるので、複数の掻取片それぞれは突出量に対して清掃部本体との接続部位において十分な厚さを有し、過度に低い力では変形せず口腔組織に強く接触することができる。したがって、複数の掻取片それぞれは歯間の汚れを効果的に掻き取ることができる。
上記の構成に関して、前記挿入端部に近い掻取片ほど前記突出量が小さくなるように前記複数の掻取片の形状及び配置は定められていてもよい。
上記の構成によれば、挿入端部に近い掻取片ほど突出量が小さくなるように複数の掻取片の形状及び配置は定められているので、歯間清掃具は歯間へ容易に挿入される。一方、挿入端部から離れた位置では掻取片は大きく突出するので、挿入端部から離れた位置に配置された掻取片は口腔組織に強く接触し効果的に汚れを掻き取ることができる。
上記の構成に関して、前記掻取面の母線と前記軸部の中心軸との間の交差角は80°以上100°以下であってもよい。
上記の構成によれば、掻取面の母線と軸部の中心軸との間の交差角は80°以上100°以下であるので、掻取面は歯間を形成する歯の裏面及び前面に略平行になる。したがって、掻取面の広い領域が歯に接触し広い領域に亘って汚れが掻き取られる。
上記の構成に関して、前記挿入端部に近い掻取片ほど前記第1外周面及び前記第2外周面の母線と前記軸部の中心軸との間の交差角が小さくなるように前記複数の掻取片の形状及び配置は定められていてもよい。
上記の構成によれば、挿入端部に近い掻取片ほど第1外周面及び第2外周面の母線と軸部の中心軸との間の交差角が小さくなるように複数の掻取片の形状及び配置は定められているので、挿入端部の近くにおいて掻取片の外周形状は鋭くなる一方で挿入端部から離れた位置では掻取片の外周形状は鈍くなる。鋭いテーパ形状は圧縮変形のしやすさに帰結する。すなわち、清掃部が歯間に押し込まれるときには挿入端部の近くにおいて鋭い外周形状を形成する第1外周面を有する掻取片は容易に圧縮変形する。この結果、歯間清掃具は歯間へ容易に挿入される。一方、歯間清掃具が歯間から引き出されるときには挿入端部の近くにおいて鋭い外周形状を形成する第2外周面を有する掻取片は容易に圧縮変形する。この結果、挿入端部の周囲の先端領域は歯間から容易に引き出される。
挿入端部から離れた位置では掻取片は鈍い外周形状を有しているので、挿入端部から離れた位置に配置された掻取片は挿入端部近くの掻取片よりも圧縮変形しにくい。したがって、挿入端部から離れた位置に配置された掻取片は歯間を形成する口腔組織に強く擦れ、口腔組織の汚れを効果的に掻き取ることができる。
上記の構成に関して、前記清掃部は、エラストマーと強化材とを含む複合材料からなってもよい。
上記の構成によれば、清掃部はエラストマーと強化材とを含む複合材料からなるので、エラストマーのみからなる従来の清掃部に比べて掻取片の剛性が高まり、歯の側面が効果的に清掃される。
上述の歯間清掃具は、歯間を形成する口腔組織から分離された汚れ物質を効果的に捕捉することができる。
図1は第1実施形態の歯間清掃具の概略的な正面図である。 歯間清掃具の5つの掻取体のうち1つの概略的な拡大正面図である。 図3は、軸方向に隣り合う2つの掻取体の概略的な拡大正面図である。 第2実施形態の歯間清掃具の概略的な部分断面図である。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の歯間清掃具1の概略的な正面図である。図1を参照して、歯間清掃具1が説明される。
図1には、「基端側」との文言及び「先端側」との文言が付されている。「基端側」との文言は歯間清掃具1が使用者によって把持されたときに使用者の指に近い側を意味している。「先端側」との文言は基端側とは反対側を意味している。これらの文言を基準に歯間清掃具1の構造が説明される。図1に示されたこれらの文言は説明の明瞭化のみを目的とし、限定的に解釈されるべきではない。
歯間清掃具1は、基端側において使用者の指で把持されるように形成されている一方で先端側において使用者が歯間に挿通できるように形成された基部10と、基部10の先端部位を被覆した清掃部40と、を備える。基部10は、歯間清掃具1が歯間に挿通されるときに不必要に屈曲しないように適度な硬度を歯間清掃具1に与える部位である。基部10の先端部位を被覆する清掃部40は基部10よりも低い硬度を有する材料からなり、硬質の基部10が口腔組織(すなわち、歯間を形成している歯及び歯茎)に直接的に接触することを防ぐ部位である。清掃部40は口腔組織に直接的に接触し、口腔組織に付着した汚れを掻き取るように形成されている。清掃部40によって覆われた基部10の先端部位は上述の如く適度な硬度を有しているので、歯間清掃具1が歯間に挿通されたときにおける清掃部40の不必要な屈曲を防ぐための芯材としての機能を果たす。
基部10は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンやポリアセタールといった合成樹脂から形成される。本実施形態に関して、基部10はポリプロピレンにより形成されている。
基部10の形状を説明するために、図1には基端側から先端側(あるいは、その逆)へ延設された中心軸CL及び中心軸CLに直交する直交軸IAが示されている。中心軸CLの延設方向は以下の説明において、「軸方向」と称される。
基部10は基端側に配置された把持部30と、把持部30から中心軸CLに沿って先端側へ延設された棒状の軸部20と、を含む。把持部30は直交軸IAの延設方向において大きな寸法を有している一方で、直交軸IA及び中心軸CLの双方に直交する仮想軸(図示せず)の延設方向において小さな寸法を有する薄板状の部位であり、使用者の指で把持される。把持部30から中心軸CLに沿って先端側に延設された軸部20は、歯間に挿通されることが可能な太さを有する棒状の部位である。軸部20は、軸方向において把持部30よりも長い。把持部30に接続された軸部20の端部は、以下の説明において「基端部28a」と称される。基端部28aとは反対側の軸部20の端部は、以下の説明において「挿入端部22a」と称される。軸部20は基端部28aから挿入端部22aに向けて徐々に細くなっている。
軸部20は基端部28aを除いて清掃部40によって全体的に被覆されている。清掃部40は、スチレン系エラストマー、シリコン、オレフィン系エラストマーやポリエステル系エラストマーといったエラストマー材料から成型されてもよいし、エラストマー材料にガラス繊維やタルクといった少量の強化材が配合された複合材料から成型されてもよい。複合材料中の強化材の含有量は、3重量%以上50重量%以下であることが好ましく、5重量%以上35重量%以下であることがより好ましい。
清掃部40は軸部20の挿入端部22a及び軸部20の外周面(軸部20の基端部28aを除いた軸部20の外周面)を被覆し硬質の軸部20が口腔組織に直接的に接触することを防ぐ清掃部本体42と、清掃部本体42の外周面から外向きに突出した掻取面480をそれぞれ有する複数の掻取片と、を含む。本実施形態に関して、掻取面480は中心軸CLに直交する仮想的な軸直交平面に包摂されるように形成されている。掻取面480をそれぞれ有する複数の掻取片は、清掃部本体42の外周面上で軸方向に間隔を空けて配列され、歯間清掃具1が歯間に挿通されたときに口腔組織に付着した汚れを掻き取るように形成されている。
複数の掻取片は、掻取面480から挿入端部22aに向けて徐々に細くなる外周形状を形成する第1外周面481を有する6つの掻取片48aと、掻取面480よりも挿入端部22a離れた位置から掻取面480に向けて徐々に太くなる外周形状を形成する第2外周面482を有する6つの掻取片48bと、に大別される。掻取片48a、48bはともに全体的に円錐台若しくは多角錘台形状を有している。掻取片48aの掻取面480は基端側に向いている一方で掻取片48bの掻取面480は先端側に向いている。隣り合う掻取面480(すなわち、相向かい合う掻取面480)の間に空隙483が形成されるようにこれらの掻取片48a,48bは軸方向に間隔を空けて交互に配列されている。
6つの掻取片48aは挿入端部22aから数えて奇数番目に位置している。これらの掻取片48aのうち1つは12個の掻取片48a,48bの中で挿入端部22aの最も近くに配置されている。6つの掻取片48bは挿入端部22aから数えて偶数番目に位置している。これらの掻取片48bのうち1つは12個の掻取片48a,48bの中で基端部28aの最も近くに配置されている。
基端部28aの最も近くに配置された掻取片48b及び挿入端部22aの最も近くに配置された掻取片48aを除いて、隣り合う掻取片48a,48bはドラム形状の掻取体484を形成している。本実施形態に関して、5つの掻取体484が挿入端部22aの最も近くに配置された掻取片48aと基端部28aの最も近くに配置された掻取片48bとの間で整列されている。掻取体484の形状が図2を参照して以下に説明される。
図2は、5つの掻取体484のうち1つの概略的な拡大正面図である。図1及び図2を参照して掻取体484が以下に説明される。
掻取体484は、掻取片48aと、掻取片48aよりも先端側で(すなわち、挿入端部22a(図1を参照)の近くで)掻取片48aの隣に配置された掻取片48bと、これらの掻取片48a,48bを補強するように清掃部本体42を周方向に取り囲む補強層485を含む。補強層485は掻取片48a,48bの第1外周面481及び第2外周面482に軸方向に連なるように形成されている。補強層485は掻取体484を形成している掻取片48a,48bの剛性を高め、歯間に挿通された歯間清掃具1が軸方向に往復移動されたときに生じたこれらの掻取片48a,48bの変形(すなわち、掻取面480の外縁が軸方向に捲れるような変形)を掻取片48a,48bの元の形状に戻す復元作用を補強する部位である。
補強層485は掻取体484の軸方向における中間位置において最も薄く、中間位置から基端側に向けて徐々に太くなり掻取片48aの第1外周面481に連なっている。中間位置から基端側の部位における補強層485のテーパの向きは掻取片48aの第1外周面481が形成する外周形状のテーパの向きに一致している。しかしながら、補強層485は中間位置から基端側において、掻取片48aが形成する円錐台若しくは多角錘台のテーパ角よりも鋭いテーパ角を有する円錐台若しくは多角錘台を形成している。
補強層485は中間位置から先端側に向けて徐々に太くなり、掻取片48bの第2外周面482に連なっている。中間位置から先端側の部位における補強層485のテーパの向きは掻取片48bの第2外周面482が形成する外周形状のテーパの向きに一致している。しかしながら、補強層485は中間位置から先端側において、掻取片48bが形成する円錐台若しくは多角錘台のテーパ角よりも鋭いテーパ角を有する円錐台若しくは多角錘台を形成している。
補強層485によって補強された掻取片48a,48bの突出量の説明のために、図2は第1外周面481の母線G1、第2外周面482の母線G2、母線G1及び清掃部本体42の仮想的な外周面の交点IP1及び母線G2及び清掃部本体42の仮想的な外周面の交点IP2を示している。清掃部本体42及び掻取片48a,48bは一体的に成型されているので、これらの接続部位において清掃部本体42の外周面は実際には存在していない。清掃部本体42の外周面を表す図2の点線は、掻取片48a,48bの掻取面480に接続された清掃部本体42の接続部位を結んでいる。
図2の点線上に描かれた交点IP1から掻取片48aの掻取面480までの軸方向における長さは清掃部本体42に対する掻取片48aの接続長さを意味している。他の交点IP2から掻取片48bの掻取面480までの軸方向における長さは清掃部本体42に対する掻取片48bの接続長さを意味している。これらの接続長さに対する清掃部本体42の外周面から掻取片48a,48bの掻取面480の突出量の割合(以下、「突出比」と称される)は、掻取片48a,48bの変形のしやすさを表す指標として考えられてもよい。突出比が大きいならば掻取片48a,48bは変形しやすくなる。掻取片48a,48bの掻取面480の突出量は、掻取面480が清掃部本体42に接続された位置における清掃部本体42の外周面から掻取面480の外縁までの距離として定義されてもよい。当該距離が掻取面480の周方向において一定でない場合(すなわち、掻取面480が円形でない場合)、掻取面480の突出量は周方向において変化する距離の平均値であってもよい。突出比(=突出量/接続長さ×100%)が、10%以上200%以下となるように掻取片48a,48bは設計されることが好ましく、より好ましい突出比の範囲は、25%以上185%以下である。特に好ましい突出比の範囲は、40%以上160%以下である。
突出量の設定に関して、歯間への歯間清掃具1の容易な挿入の観点から、挿入端部22aの近くに配置されている掻取片48a,48bほど小さな突出量を有していることが好ましい(図1を参照)。この場合においても、突出比は上述の範囲に収められることが好ましい。
突出比の説明のために用いられた母線G1,G2と中心軸CLとの交差角が記号「θ1」,「θ2」で図2にそれぞれ示されている。これらの交差角θ1,θ2も歯間への歯間清掃具1の容易な挿入の観点から軸方向において変更されてもよい。本実施形態に関して、挿入端部22aの近くに配置されている掻取片48aほど小さな交差角θ1に設定されている。同様に、挿入端部22aの近くに配置されている掻取片48bほど小さな交差角θ2に設定されている。
掻取片48a,48bの配置間隔が図3を参照して以下に説明される。図3は、軸方向に隣り合う2つの掻取体484の概略的な拡大正面図である。
図3は基端側に配置された掻取体484の2つの掻取面480の間隔(すなわち、軸方向における掻取体484の長さ)を記号「L1」で表している。図3は、軸方向における2つの掻取体484の間隔(すなわち、空隙483の幅)を記号「L2」で表している。間隔L2が間隔L1よりも小さくなるように、掻取片48bと先端側において掻取片48bの隣に配置された掻取片48aとの間の配置間隔並びに掻取片48bと基端側において掻取片48bの隣に配置された掻取片48aとの間の配置間隔が定められている。
掻取片48bの掻取面480とこの掻取片48bと隣り合うように掻取片48bより先端側に配置された掻取片48aの掻取面480との間には空隙483が形成されている。空隙483を形成するこれらの掻取片48a,48bの変形が4つの矢印で図3に概略的に示されている。掻取片48a,48bの脇で軸方向に並んだ矢印の大きさは掻取片48a,48bの変形のしやすさを表している(長い矢印は掻取片48a,48bが変形しやすいことを意味している)。
掻取片48a,48bはともに、歯間清掃具1が歯間に挿入されるとき又は歯間に挿入された歯間清掃具1が口腔内へ押し込まれるときにおいて掻取面480の外縁が基端側へ変位するように変形する(図3の右側の2つの矢印の組を参照)。掻取片48aの基端側には空隙483が形成されているので掻取片48aの変形はほとんど妨げられないけれども、掻取片48bの基端側には補強層485が形成されているので、掻取片48bの基端側への変形は補強層485によって邪魔される。すなわち、掻取片48bは歯間清掃具1が歯間に挿入されるとき又は歯間に挿入された歯間清掃具1が口腔内へ押し込まれるときにおいて掻取片48aよりも変形しにくい。したがって、掻取片48bの掻取面480は歯間清掃具1が歯間に挿入されるとき又は歯間に挿入された歯間清掃具1が口腔内へ押し込まれるときにおいて掻取片48aの掻取面480よりも口腔組織に強く接触し、口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。
歯間に挿入された歯間清掃具1が歯間から抜き出されるときは補強層485は掻取片48aの先端側への変形を邪魔する。一方、掻取片48bの先端側には空隙483が形成されているので、掻取片48bの先端側への変形は邪魔されない。したがって歯間清掃具1が歯間から抜き出されるときは、掻取片48aは掻取片48bよりも変形しにくくなり(図3の左側の2つの矢印の組を参照)、掻取片48aの掻取面480は口腔組織に強く接触する。この結果、掻取片48aの掻取面480は歯間清掃具1が歯間から抜き出されるときに口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。
掻き取られた汚れは、掻取片48a,48bの掻取面480に付着する。掻取片48aの掻取面480が清掃部本体42の外周面に近づくように、掻取片48aは歯間清掃具1が歯間に挿入されるとき又は歯間に挿入された歯間清掃具1が口腔内へ押し込まれるときに変形するので、掻取片48aの掻取面480に付着した汚れは空隙483の奥方(すなわち、清掃部本体42の外周面の近くの領域)に押し込まれる。このとき、掻取片48aの掻取面480の外縁は掻取片48bの掻取面480にも近づいているので、空隙483の奥方に押し込まれた汚れが空隙483から出る出口は狭くなっている。したがって、空隙483の奥方に押し込まれた汚れは空隙483から出にくい。
空隙483の奥方へ汚れを押し込む機能は、掻取片48aだけでなく掻取片48bも有する。掻取片48bの掻取面480が清掃部本体42の外周面に近づくように、掻取片48bは歯間清掃具1が歯間から抜き出されるときに変形するので、掻取片48bの掻取面480に付着した汚れは空隙483の奥方(すなわち、清掃部本体42の外周面の近くの領域)に押し込まれる。このとき、掻取片48bの掻取面480の外縁は掻取片48aの掻取面480にも近づいているので、空隙483の出口は狭くなっている。したがって、掻取片48bによって空隙483の奥方に押し込まれた汚れは空隙483から出にくい。
汚れを空隙483に留める機能だけでなく歯間清掃具1が歯間へ容易に挿入される点においても歯間清掃具1は優れている。歯間清掃具1の複数の掻取片48a,48bの中で挿入端部22aの最も近くに配置されているものは、これらの中で突出量において最も小さく且つ掻取面480から挿入端部22aに向けて狭まる外周形状を形成する第1外周面481を有する掻取片48aである。この掻取片48aの第1外周面481の母線G1及び中心軸CLの交差角θ1も歯間清掃具1の複数の掻取片48a,48bの中で最も小さい。この掻取片48aは挿入端部22aが歯間に挿入された直後に歯間に押し込まれる。この掻取片48aの突出量及び交差角θ1は小さいので歯間に押し込まれる方向への歯間清掃具1の移動に対して大きな抗力は生じない。加えて、この掻取片48aは挿入端部22aに向けて狭まる外周形状を形成する第1外周面481を有しているので歯間清掃具1が歯間に押し込まれる方向へ移動するときには小さな力で変形することができる。このことも最も先端の掻取片48aが歯間に押し込まれるときに生ずる低い抗力に貢献する。したがって、歯間清掃具1の先端部位は歯間へ容易に挿入される。
歯間清掃具1の先端部位が歯間へ挿入された後使用者が歯間清掃具1を更に口腔へ押し込むと、軸方向に間隔を空けて配列された掻取片48a,48bは歯間を形成する口腔組織に交互に接触する。この間上述の如く、掻取片48aは小さな力で変形する一方で掻取片48bは口腔組織に強く接触し口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取る。口腔組織に接触する掻取片48bの突出量は使用者が歯間清掃具1を口腔の奥方へ押し込むにつれて大きくなるので、口腔組織に対する清掃効果も使用者が歯間清掃具1を口腔の奥方へ押し込むにつれて大きくなる。したがって、口腔の奥方へ押し込まれる方向に移動する歯間清掃具1は口腔組織に対して高い清掃効果を発揮することができる。
口腔内へ押し込まれた歯間清掃具1はその後、口腔外へ引き出される。このとき上述の如く、掻取片48bは小さな力で変形する一方で掻取片48aは口腔組織に強く接触し口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取る。掻取片48bの変形の結果、掻取片48bの掻取面480に付着した汚れは空隙483の奥方へ押し込まれる。掻取片48bよりも掻取片48aは口腔外へ引き出される方向へ歯間清掃具1が移動されている間変形しにくいので、掻取片48aは口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取り、掻き取られた汚れは掻取片48aの掻取面480に付着する。掻取片48aの掻取面480に付着した汚れは、歯間清掃具1が再度口腔内へ押し込まれる方向に移動されたときに空隙483の奥方へ押し込まれる。したがって、歯間清掃具1は歯間を効果的に清掃することができるとともに口腔組織に付着した汚れを効果的に捕捉することができる。
歯間清掃具1の掻取片48a,48bの掻取面480は口腔組織に面接触するので、口腔組織と線接触する従来の歯間清掃具1のブラシよりも広い面積で口腔組織に当接する。したがって、歯間清掃具1は口腔組織を斑無く清掃する点においても優れた清掃効果を発揮することができる。
歯間清掃具1の掻取片48a,48bの掻取面480の間隔に関して、空隙483を形成する2つの掻取面480の間隔「L2」(図3を参照)は小さな値に設定される。したがって、空隙483に入り込んだ汚れは空隙から出にくい。一方、掻取体484の2つの端面を形成する2つの掻取面480の間隔「L1」は大きな値に設定されているので、軸方向に配列された掻取片48a,48bの配列密度は過度に高くならない。したがって掻取片48a,48bは、歯間に挿入された歯間清掃具1の往復移動に対して過度に大きな抗力を生じさせない。
掻取片48a,48bは、最も先端側に配置された掻取片48a及び最も基端側に配置された掻取片48bを除いて掻取体484を形成している。掻取体484の掻取片48a,48bの間には補強層485が形成されている。掻取片48a,48bに連なるように形成された補強層485は掻取片48a,48bの剛性を高めるので、掻取片48a,48bは口腔組織に強く接触し、口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。補強層485は口腔組織に接触し変形した掻取片48a,48bの復元力も高める。掻取片48aは歯間へ挿入された歯間清掃具1が口腔外へ抜き出されるように移動されたときに先端側に捲れるように変形しようとし、掻取片48bは歯間清掃具1が口腔内へ押し込まれるように移動されたときに基端側に捲れるように変形しようとするけれども、補強層485によって向上された復元力によって掻取片48a,48bは元の形状に戻ることができる。捲れ変形から元の形状への復帰までの掻取片48a,48bの形状の変化は口腔組織に付着した汚れを掻き取ることに好適である。
掻取片48a,48bが捲れ変形しにくいならば、口腔組織に強く接触し口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。変形した掻取片48a,48bが元の形状に戻りやすいことも口腔組織に付着した汚れの効果的な掻き取りに貢献する。捲れ変形のしにくさ及び復元のしやすさは掻取片48a,48bの突出比によって適切に調整される。掻取片48a,48bの突出比は、10%以上200%以下の範囲に設定されているので、捲れ変形のしにくさ及び復元のしやすさは口腔組織に付着した汚れの効果的な掻き取りに対して適切に調整されている。
掻取片48a,48bがエラストマー及び強化材からなる複合材から成型されているならば、エラストマーのみから成型された従来のブラシよりも高い剛性を有することができる。この場合、掻取片48a,48bは口腔組織に強く接触することができ、口腔組織に付着した汚れを効果的に掻き取ることができる。
上述の実施形態に関して、掻取片48a,48bの剛性は掻取片48a,48bの突出比によって調整可能である。したがって、掻取片48a,48bの突出比が所定の値に設定されたときに掻取片48a,48bが十分に高い剛性を有しているならば、掻取片48a,48bに成型される成型材料に強化材は混合されなくてもよいし、補強層485が形成されなくてもよい。
上述の実施形態に関して、掻取片48a,48bの第1外周面481及び第2外周面482の母線G1,G2は直線的である(図2を参照)。しかしながら、掻取片の外周形状は中心軸CL周りに周回移動する曲線によって定められる形状を有してもよい。当該曲線が外方に膨出した外周形状を定めるならば、軸方向における掻取片の肉厚が大きな領域が増え、掻取片は高い剛性を有する。一方、上述の曲線が内方に凹没した外周形状を定めるならば、軸方向における掻取片の肉厚が小さな領域が増え、掻取片は低い剛性を有する。したがって、掻取片の剛性は掻取片の外周形状によって適切な値に設定されてもよい。
上述の実施形態に関して、複数の掻取片48a,48bの形状及び配置は、これらの突出量並びに第1外周面481及び第2外周面482の母線G1,G2と軸部20の中心軸GLとの間の交差角θ1,θ2が挿入端部22aに近づくにつれて小さくなるように設定されている。これらの形状的特徴は、歯間清掃具1の先端部位が歯間に容易に挿入されることを1つの目的としている。しかしながら歯間清掃具の先端部位を歯間へ容易に挿入するためには複数の掻取片の剛性が先端側に向けて低くなるように設定されればよい。上述の如く、掻取片の剛性は掻取片の形状によっても調整可能であるので、歯間清掃具の複数の掻取片の突出量及び複数の掻取片の外周面の母線と中心軸CLとの間の交差角は一定であってもよい。
上述の実施形態に関して、複数の掻取片48a,48bの掻取面480は円形若しくは多角形状である。掻取面480が多角形状であるとき、隣り合う掻取面480の多角形の角部の向きが相違するように複数の掻取片48a,48bは形成されてもよい。あるいは、隣り合う掻取面480の多角形の角部の向きが一致するように複数の掻取片48a,48bは形成されてもよい。
複数の掻取片48a,48bのうち一部の掻取面480が円形である一方で、残りの掻取片48a,48bの掻取面480は多角形であってもよい。複数の掻取面480が多角形状であるとき、これらの掻取面480の多角形状は異なる形状を有してもよい。たとえば、複数の掻取面480の一部が正12角形である一方で、残りの掻取面480が正16角形であってもよい。
上述の実施形態に関して、複数の掻取片48a,48bそれぞれは清掃部本体42の外周面を周方向に取り囲んでいる。しかしながら、掻取片の一部に軸方向に延びる切欠溝が形成され、清掃部本体の外周面を周方向に部分的に取り囲むように掻取片が形成されてもよい。この場合、掻取片の剛性は切欠溝の周囲で若干弱まり、掻取片の中に高い剛性を有する部位及び低い剛性を有する部位が形成される。この結果、これらの部位間において清掃動作(捲れ変形及び復元)に差異が生じ、当該差異は高い清掃効果を生み出すこともある。
上述の実施形態に関して、6つの掻取片48a及び6つの掻取片48bが歯間清掃具1に設けられている。しかしながら、掻取片48a,48bそれぞれは6未満であってもよいし、6を越える数であってもよい。
上述の実施形態に関して、軸部20は清掃部本体42によって部分的に被覆されている。しかしながら、軸部は清掃部本体によって全体的に被覆されていてもよい。
上述の実施形態に関して、掻取片48a,48bは清掃部本体42から外向きに突出している。しかしながら、歯間清掃具は清掃部本体を有さなくてもよい。この場合、複数の掻取片は軸部から突出する。すなわち、隣り合う掻取片の間で軸部は露出していてもよい。
上述の実施形態に関して、清掃部本体42は軸部20の基端部28aを除いて軸部20の外面を被覆している。しかしながら、清掃部本体の被覆位置は掻取片の剛性や歯間清掃具に要求される他の性能を考慮して決定されてもよい。
<第2実施形態>
図4は第2実施形態の歯間清掃具1Aの概略的な部分断面図である。図1及び図4を参照して、歯間清掃具1Aが説明される。
図4は、歯間清掃具1Aの掻取体484Aの概略的な断面を示している。歯間清掃具1Aの掻取体484Aは、第1実施形態の歯間清掃具1の掻取体484に相当する部位である。歯間清掃具1Aは掻取体484Aの形状のみにおいて、第1実施形態の歯間清掃具1(図1を参照)とは相違している。したがって、第1実施形態の説明は、掻取体484A以外の部位に援用される。
第1実施形態の歯間清掃具1と同様に、歯間清掃具1Aは最も先端側に配置された掻取片48aと最も基端側に配置された掻取片48bとの間に配置された5つの掻取体484Aを有している(図示せず)。5つの掻取体484Aの配置位置は、図1に示される掻取体484に一致している。したがって、第1実施形態の掻取体484の配置位置に関する説明はこれらの掻取体484Aの配置位置に援用される。5つの掻取体484Aのうち1つが図4に示されている。
掻取体484Aは、中心軸CLに対して直交する仮想的な軸直交平面に包摂される掻取面480を有する掻取体484とは異なり、中心軸CLに対して90°以外の角度で交差する母線G3によって形成された掻取面480Aを有している。母線G3及び中心軸CLの交差角は記号「θ3」で図4に示されている。母線G3及び中心軸CLの交差角θ3が90°であるとき、掻取体484Aは形状において第1実施形態の掻取体484に一致する。
交差角θ3は、図4に示されるように鋭角であってもよい。この場合、交差角θ3は80°以上に設定されることが好ましい。交差角θ3が鋭角であるとき、先端側の掻取面480Aは基端側に凹没した端面を形成する一方で、基端側の掻取面480Aは先端側に凹没した端面を形成する。代替的に、交差角θ3は鈍角であってもよい。この場合、交差角θ3は100°以下に設定されることが好ましい。交差角θ3が鈍角であるとき、先端側の掻取面480Aは先端側に膨出した端面を形成する一方で、基端側の掻取面480Aは基端側に膨出した端面を形成する。交差角θ3が80°以上100°以下の範囲であるとき、掻取面480Aは広い範囲で口腔組織に面接触することができ、口腔組織に付着した汚れを広い範囲で掻き取ることができる。
掻取面480Aの交差角θ3が鋭角であるとき、第1外周面481又は第2外周面482と掻取面480Aとの間の肉厚は小さくなる。この場合、掻取体484Aの剛性は低くなり、掻取体484Aは口腔組織との接触に応じて変形しやすくなる。一方、掻取面480Aの交差角θ3が鈍角であるとき、第1外周面481又は第2外周面482と掻取面480Aとの間の肉厚は大きくなる。この場合、掻取体484の剛性は高くなり、掻取体484は口腔組織との接触に応じて変形しにくくなる。したがって、掻取体484Aの剛性は交差角θ3の変更の下でも調整される。
掻取面480Aの傾斜形状は、掻取体484Aの端面だけでなく歯間清掃具1Aは最も先端側に配置された掻取片48a(図1を参照)と最も基端側に配置された掻取片48b(図1を参照)の掻取面480に援用されてもよい。
上述の実施形態に関して、掻取体484Aの先端側及び基端側の掻取面480Aの傾斜角度(すなわち、交差角θ3)は一致している。しかしながら、交差角θ3は先端側及び基端側の掻取面480Aの間で異なる値を取ってもよい。
上述の実施形態に関して、掻取面480,480Aは中心軸CLに直交する平坦な面(すなわち、交差角θ3が90°)及び中心軸CL周りに周回移動する母線G3によって定められる面である。しかしながら、掻取面の形状は中心軸CL周りに周回移動する曲線によって定められてもよい。
上述の実施形態の原理は、口腔内の衛生分野に好適に利用される。
1,1A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・歯間清掃具
10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基部
20・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・軸部
22a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・挿入端部
40・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・清掃部
42・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・清掃部本体
48a,48b・・・・・・・・・・・・・・・・掻取片
480,480A・・・・・・・・・・・・・・・掻取面
481・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1外周面
482・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2外周面
485・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・補強層
CL・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中心軸
G1,G2,G3・・・・・・・・・・・・・・・母線
θ1,θ2,θ3・・・・・・・・・・・・・・・交差角

Claims (9)

  1. 歯間に挿入される挿入端部を有するとともに前記挿入端部に向けて所定の軸方向に延設された軸部を含む基部と、
    前記軸部の少なくとも一部を被覆しているとともに前記歯間を清掃可能な清掃部と、を備え、
    前記清掃部は前記軸部の前記少なくとも一部を被覆した清掃部本体と、前記歯間の汚れを掻き取るように前記清掃部本体の外周面から外向きに突出した掻取面をそれぞれ有するとともに前記軸方向において隣り合う掻取面の間に空隙が形成されるように互いに離間して前記清掃部本体の前記外周面上で前記軸方向に配列された複数の掻取片と、を含み、
    前記複数の掻取片のうち一部は前記掻取面から前記挿入端部に向けて細くなる外周形状を形成している第1外周面を有する一方で、前記複数の掻取片のうち他の一部は前記掻取面よりも前記挿入端部から離れた位置から前記掻取面に向けて太くなる外周形状を形成している第2外周面を有し、
    前記第1外周面を有する掻取片及び前記第2外周面を有する掻取片は交互に配列されている
    歯間清掃具。
  2. 前記複数の掻取片の中で前記挿入端部に最も近い掻取片は前記第1外周面を有している
    請求項1に記載の歯間清掃具。
  3. 前記複数の掻取片のうち1つとして設けられているとともに前記第1外周面を有する第1掻取片と前記複数の掻取片のうち他のもう1つとして前記第1掻取片と隣り合うように前記第1掻取片よりも前記挿入端部に近い位置に配置されているとともに前記第2外周面を有する第2掻取片との間で前記清掃部本体を周方向に取り囲むとともに前記第1掻取片及び前記第2掻取片に連なり前記第1掻取片及び前記第2掻取片を補強する補強層を更に備える
    請求項1又は2に記載の歯間清掃具。
  4. 前記複数の掻取片は、前記第2掻取片と隣り合うように前記第2掻取片よりも前記挿入端部に近い位置に配置されているとともに前記第1外周面を有する第3掻取片を含み、
    前記第2掻取片及び前記第3掻取片の前記掻取面の間の間隔は、前記第1掻取片及び前記第2掻取片の前記掻取面の間の間隔よりも前記軸方向において狭い
    請求項3に記載の歯間清掃具。
  5. 前記清掃部本体及び前記複数の掻取片それぞれの前記軸方向における接続長さに対する前記清掃部本体の前記外周面からの前記掻取面の突出量の割合は10%以上200%以下である
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  6. 前記挿入端部に近い掻取片ほど前記突出量が小さくなるように前記複数の掻取片の形状及び配置は定められている
    請求項5に記載の歯間清掃具。
  7. 前記掻取面の母線と前記軸部の中心軸との間の交差角は80°以上100°以下である
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  8. 前記挿入端部に近い掻取片ほど前記第1外周面及び前記第2外周面の母線と前記軸部の中心軸との間の交差角が小さくなるように前記複数の掻取片の形状及び配置は定められている
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  9. 前記清掃部は、エラストマーと強化材とを含む複合材料からなる
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
JP2018087035A 2018-04-27 2018-04-27 歯間清掃具 Active JP7302948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018087035A JP7302948B2 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 歯間清掃具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018087035A JP7302948B2 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 歯間清掃具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019188018A true JP2019188018A (ja) 2019-10-31
JP7302948B2 JP7302948B2 (ja) 2023-07-04

Family

ID=68388460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018087035A Active JP7302948B2 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 歯間清掃具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7302948B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003245287A (ja) * 2002-02-22 2003-09-02 Kao Corp 歯間清掃用具
JP2017000776A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 サンスター株式会社 歯間清掃具
JP6208891B1 (ja) * 2016-08-01 2017-10-04 株式会社無有 歯間ブラシ
JP2017196494A (ja) * 2014-03-06 2017-11-02 テぺ ムニジェンプロダクター アーベーTePe Munhygienprodukter AB 歯間クリーナ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003245287A (ja) * 2002-02-22 2003-09-02 Kao Corp 歯間清掃用具
JP2017196494A (ja) * 2014-03-06 2017-11-02 テぺ ムニジェンプロダクター アーベーTePe Munhygienprodukter AB 歯間クリーナ
JP2017000776A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 サンスター株式会社 歯間清掃具
JP6208891B1 (ja) * 2016-08-01 2017-10-04 株式会社無有 歯間ブラシ

Also Published As

Publication number Publication date
JP7302948B2 (ja) 2023-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019208784A1 (ja) 歯間清掃具
JP6937693B2 (ja) 歯間ブラシ
JP2019188018A (ja) 歯間清掃具
WO2019208779A1 (ja) 歯間清掃具
JP6433065B2 (ja) 歯間ブラシ
JP7449039B2 (ja) 歯間清掃具
JP7128021B2 (ja) 歯間清掃具
JP7028710B2 (ja) 歯間清掃具
EP3646814A1 (en) Interdental cleaning tool
KR20110002319U (ko) 치간칫솔과 이쑤시개를 갖는 치간 세정 도구
US5735300A (en) Toothpick
WO2020003797A1 (ja) 歯間清掃具
JP7191546B2 (ja) 歯間清掃具
KR101612349B1 (ko) 다기능 이쑤시개
JP7191545B2 (ja) 歯間清掃具
JP6386153B1 (ja) 歯間清掃具
JP7252715B2 (ja) 歯間清掃具
CN218391313U (zh) 一种双楔形头多功能牙签
WO2022004576A1 (ja) 歯間清掃具
WO2022004575A1 (ja) 歯間清掃具
EP3646813A1 (en) Interdental cleaning tool
JP2024001382A (ja) 歯間清掃用綿棒及びこれを有する歯間清掃具
JPS61168304A (ja) 歯ブラシ
JPH06343655A (ja) ようじ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220315

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220607

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220829

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221122

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221221

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20230105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230301

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7302948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150