JP6207686B1 - フェヌグリーク、混合香辛料、及び食品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェヌグリーク中のジメチルプロピルピラジンの含有量を高めることで、フェヌグリーク特有の香ばしさを向上することができる。
【選択図】なし
Description
フェヌグリークは、カレーパウダー等に混合される香辛料の1つとして知られている。フェヌグリークは、そのままでは香りが弱いため、香辛料として使うためには、例えば、冷暗所で数カ月の間熟成させることが知られている。また、フェヌグリークを70〜130℃の達温で予備加熱処理をした後に、ポリエチレン等の通気性のある袋に入れ、40〜50℃で90〜100時間熟成させることで、短時間で香気を生成することも知られている(特許文献1)。
すなわち、本発明は、以下に示すフェヌグリーク、混合香辛料、及び食品を提供するものである。
〔1〕ジメチルプロピルピラジンを含むフェヌグリークであって、
前記ジメチルプロピルピラジンの含有量が、50ppb以上であることを特徴とする、フェヌグリーク。
〔2〕無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1質量部に対して、26質量部以下である、前記〔1〕に記載のフェヌグリーク。
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載のフェヌグリークを含む、混合香辛料。
〔4〕ジメチルプロピルピラジンを含む混合香辛料であって、
前記ジメチルプロピルピラジンの含有量が、0.5ppb以上であることを特徴とする、混合香辛料。
〔5〕無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1質量部に対して、26質量部以下である、前記〔4〕に記載の混合香辛料。
〔6〕前記〔1〕若しくは〔2〕に記載のフェヌグリーク、又は、前記〔3〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の混合香辛料を含む、食品。
〔7〕ジメチルプロピルピラジンを含む食品であって、
前記食品が、カレーソース、シチューソース、パスタソース、又はスープであり、
前記ジメチルプロピルピラジンの含有量が、5ppt以上であることを特徴とする食品。
〔8〕無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1重量部に対して、26重量部以下である、前記〔7〕に記載の食品。
〔9〕ジメチルプロピルピラジンを含む食品であって、
前記食品が、塩又は調味塩であり、
前記ジメチルプロピルピラジンの含有量が、0.5ppb以上であることを特徴とする食品。
〔10〕無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1重量部に対して、26重量部以下である、前記〔9〕に記載の食品。
本明細書に記載の「フェヌグリーク」とは、香辛料の1種であり、フェヌグリーク植物(学名Trigonella foenum−graecum)の種子を乾燥させたものである。本発明のフェヌグリークは、ジメチルプロピルピラジンを、前記種子を通常の乾燥をさせただけのフェヌグリークよりも高含有量で含んでいる。本発明のフェヌグリーク中のジメチルプロピルピラジンの含有量は、50ppb以上(すなわちフェヌグリーク1gあたり50ng以上)であり、好ましくは100ppb以上、さらに好ましくは200ppb以上である。前記フェヌグリーク中のジメチルプロピルピラジンの含有量が50ppb以上であると、フェヌグリークに特有の香ばしい風味が向上する。前記フェヌグリーク中のジメチルプロピルピラジンの含有量の上限に特に制限はないが、例えば、2000ppb以下又は1500ppb以下の含有量でジメチルプロピルピラジンを含むフェヌグリークを調製してもよい。前記フェヌグリーク中のジメチルプロピルピラジンの含有量は、本技術分野で通常使用され得る任意の方法、例えば、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフィー質量分析法(SPME−GCMS法)によって、測定することができる。
本発明の混合香辛料は、ジメチルプロピルピラジンを高含有量で含むフェヌグリークを、他の香辛料に添加して製造してもよい。前記他の香辛料としては、特に限定されないが、例えば、オールスパイス、フェンネル、唐辛子、ターメリック、陳皮、クミン、アサノミ、ケシノミ、ゴマ、ショウガ、オレンジピール、コリアンダー、タラゴン、スペアミント、セージ、チャイブ、タイム、サボリー、サンショウ、チャービル、バジル、パセリ、パプリカ、コショウ及びカルダモンから選択される1種以上の香辛料を使用してもよい。これらの香辛料は市販のものをそのまま用いてもよく予め加工処理したものを用いてもよい。加工処理としては、用いる香辛料の種類に応じて適宜加熱及び熟成処理などを行うことができる。前記他の香辛料を熟成処理する場合には、例えば、50℃未満の温度で行ってもよく、2種以上の香辛料を混合して熟成処理してもよい。
本発明の食品は、ジメチルプロピルピラジンを高含有量で含むフェヌグリーク又は混合香辛料を、他の食品材料に添加して製造してもよい。本発明の食品は、特に限定されないが、例えば、塩、調味塩、醤油、味噌、ドレッシング、めんつゆ、マヨネーズ、粉末だし、液体だし、おでんの素、スープ、乾燥麺、ラーメン、パスタソース、カレールウ、カレーソース、カレーフィリング、シチュールウ、シチューソース、又はスナック菓子であってもよい。
また、カレーソース、パスタソース、及びシチューソースの形態としては、レトルト、ペースト状、冷凍状であってもよい。
なお、塩や調味塩に添加した場合は、塩味が増強されるため、塩や調味塩の使用量を抑えることができる。
調味塩としては、ハーブ及びスパイスのうち少なとも1を含むものであり、必要に応じてエキスパウダー、化学調味料、及び有機酸のうち1又は2以上を含めてもよい。また、ハーブ又はスパイスとしては、特に限定されないが、例えば、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス(葉)、アニスシード、アンゼリカ、ウイキョウ(葉)、ウイキョウ、ウコン、エシャロット、オレガノ、オールスパイス、オレンジピール、ガジュツ、カショウ、カシア、カフィアライム(葉)、カフィアライム(実)、カモミール、ガランガル、カルダモン、カレープラント、カレーリーフ、カンゾウ、キャットニップ、キャラウェイ(葉)、キャラウェイシード、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、コリアンダーリーフ、サフラン、サボリー、サラダバーネット、サンショウ、サンショウの葉、シソ(葉)、シソ(実)、シナモン、ジャスミン、ジュニバーベリー、ショウガ、スターアニス、ステビア、スペアミント、セージ、セロリー(葉)、セロリー(実)、センテッドゼラニウム、ソレル、タイム、タデ、タマリンド、タラゴン、ダンディライオン、チャイブ、チャ―ビル、ディルウィード、ディルシード、トウガラシ、ドクダミ、ナスタチウム、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニラ、ニンニク、ハイビスカス、バジル(葉)、バジルシード、パセリ(葉)、パセリ(実)、バニラ、ハッカ、パプリカ、パラダイスグレイン、ヒソップ、ピンクペッパー、ペパーミント、ベルガモット、ホースラディッシュ、ボリジ、マーシュ(コーンサラダ)、マスタード、マスタードグリーン、マジョラム、ミョウガ、メース、ヤロウ、ヨモギ、ユズ、ラベンダー、リンデン、ルッコラ(ロケット)、ルバーブ、レモングラス、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンピール、ローズ、ローズマリー、ローズヒップ、ローレル、ロングペッパー、ワサビ及び/又はわさび葉等が挙げられる。ハーブ又はスパイスは、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
未粉砕のフェヌグリーク(乾燥した種子)約70gを、ステンレスバットに一粒ずつ粒が並ぶように入れて、別のステンレスバットではさみこみ、既定の温度にあらかじめ温めたオーブン内で表1に示す加熱温度及び加熱時間により焙煎処理を行った。前記焙煎処理後は室温にて放冷し、十分冷めてから(スタンプミル)を用いて粉砕し、篩別して、実施例1〜9及び比較例1のフェヌグリーク(500μmパス)を調製した。
また、比較例2のフェヌグリークは、焙煎処理を施さずに粉砕して調製した。比較例3のフェヌグリークは、以下の手順で調製した。なお、比較例3は、特許第3203320号公報に記載の実施例2を再現したものである。
(i)未粉砕のフェヌグリーク(乾燥した種子)を、オーブンを用いて200℃で5分間乾熱加熱した後に、スタンプミルで粉砕し、篩別して、粉状フェヌグリーク(平均粒度300μm)を調製した。
(ii)得られた粉状フェヌグリーク100質量部に対して、粉状アスコルビン酸2質量部を添加して混合し、これをレトルト釜内部の原料棚に薄い層状に収納して、レトルト釜内に蒸気を導入しながら105〜110℃で6分間湿熱加熱し、常温で放冷した。
(iii)これをアルミパウチに密封収容し、レトルトで122℃で15分間レトルト処理した。
(iv)フェヌグリークをトレイにあけ、60℃で3日間熟成した。
[評価基準(特有の香ばしさ)]
香ばしさを強い順から、「◎」、「○」、「△」、「×」と規定した。
◎:フェヌグリークの甘さと香ばしさのある鼻を突き刺すような強い香りがある
○:フェヌグリークの甘さと香ばしさのある鼻を突き刺すような香りがある
△:フェヌグリークの甘さと香ばしさのある鼻を突き刺すような香りがやや弱い
×:フェヌグリークの甘さと香ばしさのある鼻を突き刺すような香りが弱い
[評価基準(焦げ臭さ)]
焦げ臭さを弱い順から、「◎」、「○」、「△」、「×」と規定した。
◎:焦げ臭さを全く感じない
○:焦げ臭さをほとんど感じない
△:かすかに焦げ臭さを感じる
×:焦げ臭さを感じる
1.検量線の作成
2−プロピル−3,5−ジメチルピラジンと2−プロピル−3,6−ジメチルピラジンを1:1で含有する試料を標準物質とし、内部標準物質には、2,3−ジメチル−5−イソプロピルピラジンを使用した。100ppbの内部標準物質水溶液を用いて標準物質を段階的に希釈した溶液を検量線試料とした。SPME−GCMS用の20mL容ガラス製バイアルに試料1mLを加えて密閉し、SPME−GCMS分析に供した。保持時間15.8分の2,3−ジメチル−5−イソプロピルピラジンのピークエリアと、保持時間16.8分の2−プロピル−3,5−ジメチルピラジン及び2−プロピル−3,6−ジメチルピラジンのピークエリアの比を利用して検量線を作成した。
2.測定試料の調製
測定に用いるフェヌグリーク粉末1gを、SPME−GCMS用の20mL容ガラス製バイアルに秤量し、100ppbの内部標準物質水溶液を1mL加えて均一になるまで混合した。キャップで密閉し、SPME−GCMS分析に供した。
3.SPME−GCMS分析条件
分析には、Agilent Technologies社のGCMS(7890A GC System、5975C inert XL MSD)とGestel社のオートサンプラーを使用した。SPMEファイバーとしては、SUPELCO社のDivinylbenzene/Carboxe/Polydimethylsiloxane(2cm)を使用した。ファイバーを、密閉したバイアル内で60℃、15分間暴露して、揮発成分を吸着させた後に、GCMSへインジェクションした。GCMS分析条件を次に示す。使用カラム:Agilent VF−5MS(60m×0.25mm、0.25μm)、カラムオーブン昇温条件:(i)40℃から昇温開始→(ii)10℃/分の条件で7分間加熱し110℃まで昇温→(iii)2℃/分の条件で35分間加熱し180℃まで昇温→(iv)15℃/分の条件で8分間加熱し300℃まで昇温させて終了(昇温開始から50分経過)。
1.検量線の作成
レボグルコサンを標準物質とし、内部標準物質には、トレハロースを利用した。10ppmトレハロース水溶液を用いて、標準物質を段階的に希釈した溶液を検量線試料とした。保持時間14.2分のレボグルコサンのm/z=207.05[M+HCOO−]で抽出したピークエリアと、保持時間30.2分のトレハロースのm/z=387.3 [M−H]で抽出したピークエリアの比を利用して検量線を作成した。
2.測定試料の調製
測定に用いるフェヌグリーク粉末500mgを、ガラスチューブに秤量し、テトラヒドロフラン:アセトン(4:1)の混合溶媒3mLを加えた。10分間撹拌した後、10分間超音波処理を行った。その後、3000rpmで10分間遠心分離し、上清を回収した。0.45μmメッシュのディスクフィルターでろ過した後、窒素を吹き付けて溶媒を留去した。そこに、10ppmトレハロースを含むアセトニトリル:蒸留水(1:9)の混合溶媒を500μL加え、よく混合した。15000rpmで10分間遠心分離し、上清を回収した。0.2μmメッシュのディスクフィルターでろ過した後、さらに3000Daの限外濾過フィルターを通してろ液を回収し、オービトラップLCMS分析に供した。
3.オービトラップLCMS分析条件
分析には、Thermo Scientific社のOrbitrap LCMS(Orbitrap Velos Pro)を用いた。分析条件を次に示す。流速:0.4mL/分、移動相A:10mM酢酸アンモニウム水溶液、移動相B:アセトニトリル、送液グラジエント:(i)Bの割合が90%の状態で開始→(ii)1%/分の条件で30分間Aの割合を増やしBの割合を60%の状態まで下げる→(iii)2.5%/分の条件で20分間Aの割合を増やしBの割合を10%の状態まで下げる→(iv)その状態を5分間維持して終了(開始から55分経過)、使用カラム:Imtakt UK−Amino(250mm×4.6mm、3μm)、カラム温度:40℃。
試料中のターゲットとした無水糖は、保持時間13.4分のm/z=207.05で抽出したピークとした。このピークの無水糖は、レボグルコサンとは保持時間が異なるが、検出されるイオンおよびフラグメント開裂のパターンから、レボグルコサンの異性体である無水糖(マンノサン及びガラクトサン)であると判断した。
実施例1のフェヌグリーク1g、オールスパイス4g、唐辛子4g、カルダモン5g、コリアンダー45g、クミン10g、ジンジャー4g、黒コショウ4g、ターメリック23g、を混合し、実施例10のカレーパウダーを調製した。実施例1のフェヌグリークに代えて実施例2〜9又は比較例1のフェヌグリークを用いて、実施例10と同様の方法により、実施例11〜18及び比較例4のカレーパウダーを調製した。
各カレーパウダーの、ジメチルプロピルピラジン含有量(A[ppb])及び無水糖含有量(B[ppm])の測定結果、ジメチルプロピルピラジン含有量に対する無水糖含有量の比率(B/A比率;B×1000/A)、並びに、「特有の香ばしさ」及び「焦げ臭さ」の評価結果を、表2に示す。
ラード34.48質量部と小麦粉37質量部を120℃になるまで炒めた。そこにターメリック2質量部、コリアンダー2質量部、実施例8のフェヌグリーク0.02質量部、唐辛子1質量部、及びクミン2質量部を加え、3分間炒めた。次に、グラニュー糖6.5質量部、食塩7.5質量部、グルタミン酸ナトリウム6.5質量部、核酸調味料0.7質量部、カラメル色素0.3質量部を入れ、混合した後、60℃まで冷却し、これをトレイに充填した。次に、これを−10℃、40分間の条件で冷却処理を施して固化し、固形カレールウを得た。
上記<5>で調製したカレールウ1質量部を25℃の水5質量部に撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカレーソースを得た。
このカレーソースは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。このカレーソース中のジメチルプロピルピラジンの含有量は8pptだった。また、このカレーソース中の無水糖の含有量は7pptだった。
ラード34.45質量部と小麦粉37質量部を120℃になるまで炒めた。そこにターメリック2質量部、コリアンダー2質量部、実施例8のフェヌグリーク0.05質量部、唐辛子1質量部、及びクミン2質量部を加え、3分間炒めた。次に、グラニュー糖6.5質量部、食塩7.5質量部、グルタミン酸ナトリウム6.5質量部、核酸調味料0.7質量部、カラメル色素0.3質量部を入れ、混合した後、60℃まで冷却し、これをトレイに充填した。次に、これを−10℃、40分間の条件で冷却処理を施して固化し、固形カレールウを得た。
上記<7>で調製したカレールウ1質量部を25℃の水5質量部に撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカレーソースを得た。
このカレーソースは、上記<6>で調製したカレーソースよりも、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。このカレーソース中のジメチルプロピルピラジンの含有量は20pptだった。また、このカレーソース中の無水糖の含有量は16pptだった。
上記<6>のカレーソースをレトルトパウチに入れ、120℃で60分間、殺菌処理を行い、レトルトカレーソースを得た。
このレトルトカレーソースは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。
上記<5>のカレールウ1質量部に、リンゴペースト1質量部と、塩0.05質量部と、ビーフコンソメ0.02質量部と、チャツネ0.5質量部と、水5質量部と、パン粉3質量部とを加え、煮立てて、カレーフィリングを得た。
このカレーフィリングは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。
小麦粉1質量部と、バター2質量部と、全脂粉乳1質量部と、塩0.1質量部と、白胡椒0.05質量部とを混合し、フライパンで粉臭くなくなるまで焙煎した(110℃達温)。そして、焙煎したものに対して、実施例8のフェヌグリークを0.02質量%添加した。その後、60℃まで冷却し、これをトレイに充填した。次に、これを−10℃、40分間の条件で冷却処理を施して固化し、固形シチュールウを得た。
上記<12>で調製したシチュールウ1質量部を25℃の水5質量部に撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してシチューソースを得た。
このシチューソースは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。このシチューソース中のジメチルプロピルピラジンの含有量は8pptだった。また、このシチューソース中の無水糖の含有量は7pptだった。
にんにく0.01質量部と、みじん切り玉葱0.05質量部と、オレガノ0.001質量部とを、炒めた後(100℃達温5分)、ダイストマト1質量部と、塩0.5質量部とを加え、煮詰めた。そして、煮詰めたものに対して、実施例8のフェヌグリークを0.002質量%添加し、10分間煮て、パスタソースを得た。
このパスタソースは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。このパスタソース中のジメチルプロピルピラジンの含有量は5pptだった。また、このパスタソース中の無水糖の含有量は4pptだった。
粉末鶏肉エキス2質量部と、粉末昆布エキス1質量部と、塩1質量部と、粉末日本酒1質量部と、白胡椒末0.25質量部とを混合し、この混合物に対して、実施例8のフェヌグリークを0.04質量%添加し、粉末スープを得た。この粉末スープ1質量部を湯19質量部で溶かし、スープを得た。
このスープは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。このスープ中のジメチルプロピルピラジンの含有量は5pptだった。また、このスープ中の無水糖の含有量は4pptだった。
小麦1質量部と、水1質量部と、塩0.15質量部と、かんすい末0.01質量部とを混合し、この混合物に対して、実施例8のフェヌグリークを0.02質量%加え、なめらかになるまでこねた後、成形、細断し、麺を作成した。そして、150℃の精製ラードで完全に水がなくなるまで水分を除去し油切りした。また、麺作成のあと、100℃の恒温槽にて5日間乾燥し、水分を除去し、乾燥麺を得た。
この乾燥麺は、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。
粉末鶏肉エキス2質量部と、昆布エキス1質量部と、塩1質量部と、粉末醤油1質量部と、白胡椒末0.25質量部とを混合し、この混合物に対して、実施例8のフェヌグリークを0.04質量%添加し、ラーメン用粉末スープを得た。
この粉末スープ1質量部を湯19質量部に溶かし、ラーメン用スープを得た。このラーメン用スープは、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強いコクを有するものであった。
塩1質量部に対し、バジル0.1質量部と、唐辛子0.1質量部とを添加し、さらに、実施例8のフェヌグリークを0.0025質量部添加し、調味塩を得た。
この調味塩は、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強い塩味を有するものであった。この調味塩中のジメチルプロピルピラジンの含有量は0.5ppbだった。また、この調味塩中の無水糖の含有量は0.4ppbだった。
塩1質量部に対し、バジル0.1質量部と、唐辛子0.1質量部とを添加し、さらに、実施例8のフェヌグリークを0.01質量部添加し、調味塩を得た。
この調味塩は、上記<18>で調製した調味塩よりも、フェヌグリークの甘さと香ばしさのある刺激的な鼻を突き刺すような強い香りを有し、強い塩味を有するものであった。この調味塩中のジメチルプロピルピラジンの含有量は2ppbだった。また、この調味塩中の無水糖の含有量は1.6ppbだった。
Claims (10)
- ジメチルプロピルピラジンを含むフェヌグリークであって、
前記ジメチルプロピルピラジンの含有量が、158ppb以上であることを特徴とする、フェヌグリーク。 - 無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1質量部に対して、26質量部以下である、請求項1に記載のフェヌグリーク。
- 請求項1又は2に記載のフェヌグリークを他の香辛料に添加する工程を含む、混合香辛料の製造方法。
- フェヌグリークを含む混合香辛料であって、
ジメチルプロピルピラジンの含有量が、7.61ppb以上であることを特徴とする、混合香辛料。 - 無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1質量部に対して、26質量部以下である、請求項4に記載の混合香辛料。
- 食品の製造方法であって、
(1)請求項1若しくは2に記載のフェヌグリーク、又は、請求項4若しくは5に記載の混合香辛料を、他の食品材料に添加する工程、又は、
(2)請求項1又は2に記載のフェヌグリークを他の香辛料に添加して、混合香辛料を調製する工程、及び、調製された混合香辛料を他の食品材料に添加する工程、
を含むことを特徴とする、製造方法。 - フェヌグリークを含む食品であって、
前記食品が、カレーソース、シチューソース、パスタソース、又はスープであり、
ジメチルプロピルピラジンの含有量が、20ppt以上であることを特徴とする食品。 - 無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1重量部に対して、26重量部以下である、請求項7に記載の食品。
- フェヌグリークを含む食品であって、
前記食品が、塩又は調味塩であり、
ジメチルプロピルピラジンの含有量が、0.5ppb以上であることを特徴とする食品。 - 無水糖の含有量が、前記ジメチルプロピルピラジン1重量部に対して、26重量部以下である、請求項9に記載の食品。
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