JP6207205B2 - 液体吐出ヘッド、ならびに記録素子基板およびその製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、ならびに記録素子基板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は液体を吐出する液体吐出ヘッドに関し、好ましくは、インクを吐出するインクジェット記録ヘッドに関する。
インクジェット記録ヘッドに搭載される半導体チップ(記録素子基板とも称す)と電気配線基板との電気接続手法として、ワイヤーボンディングやILBなどがある。例えばワイヤーボンディングは、半導体チップ上に配置されたパッドと、電気配線基板に配置されたリードとを、金属ワイヤーで電気的に接続する手法である。しかし、ワイヤーボンディングによる電気接続手法においては、ワイヤーが半導体チップのエッジ部に接触することによる短絡、いわゆるエッジタッチショートの問題が発生することがある。エッジタッチを防止するための一つの手段として、ワイヤーのループ高さを高くして、ワイヤーと半導体チップエッジ部との距離を大きくすることが挙げられる。
一方で、インクジェット記録ヘッドでは、半導体チップの表層にインクを吐出する吐出口が配置されているが、印刷物の画質向上のため、ノズルと印刷紙との距離を縮小することが求められている。半導体チップの吐出口と印刷紙との距離を縮小するためには、半導体チップ表面からの接続配線ループの出っ張りを小さくする、つまり接続配線ループの高さを低くする必要がある。
これらのことから、接続配線ループを高くせず、望ましくは接続配線ループを従来よりも低くした場合においても接続配線と半導体チップとの絶縁性を確保できる手段の確立が求められている。
これに対し特許文献1では、ウエハ等の基体の切断前に基体上に樹脂等の絶縁膜を形成し、その絶縁膜ごと基体を切断して半導体チップを得ることで、半導体基板の表面端部(エッジ部)を絶縁膜で保護する方法が提案されている。
特開平10−340923号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、基体と絶縁膜との密着性が不十分となり、絶縁膜ごと基体を切断した際に、基体の表面端部(エッジ部)上の絶縁膜の一部が剥がれてしまったり、欠落してしまったりすることがある。その結果、エッジ部で基体がむき出しになり、接続配線とエッジ部とが直接接触し、ショートしてしまうことがある。
そこで、本発明の目的の一つは、基体の切断時にエッジ部上の絶縁性樹脂層の剥がれや欠落が生じ難く、接続配線と基体との絶縁性が確保された液体吐出ヘッドを提供することである。
本発明の一形態は、
液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する半導体基板と、前記液体を吐出する吐出口及び該吐出口に連通する液体流路を形成する流路形成部材と、前記半導体基板の第一の面の端近傍に配置される接続端子と、を有する記録素子基板と、
前記接続端子と電気的に接続される電気配線基板と、
を備える液体吐出ヘッドであって、
前記記録素子基板は、前記第一の面の側に、前記接続端子よりも前記端辺の側の、前記端辺を含む領域上に配置された絶縁性樹脂層と、該絶縁性樹脂層と前記第一の面との間に、前記端辺から離れて配置され、該絶縁性樹脂層と前記半導体基板との密着性を向上させる密着性向上層と、を有する液体吐出ヘッドである。
また、本発明の一形態は、
液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する半導体基板と、前記液体を吐出する吐出口及び該吐出口に連通する液体流路を形成する流路形成部材と、前記半導体基板の第一の面の端近傍に配置される接続端子と、を有する記録素子基板であって、
前記第一の面の側に、前記接続端子よりも前記端辺の側の、前記端辺を含む領域上に絶縁性樹脂層が配置され、該絶縁性樹脂層と前記第一の面との間に該絶縁性樹脂層と前記半導体基板との密着性を向上させる密着性向上層が前記端辺から離れて配置されている記録素子基板である。
また、本発明の一形態は、
前記エネルギー発生素子を有する基体を切断して上記の記録素子基板を複数個製造する記録素子基板の製造方法であって、
(1)前記基体の上に前記密着性向上層を前記基体の切断位置から後退させて形成する工程と、
(2)前記密着性向上層及び前記基体の上に前記絶縁性樹脂層を形成する工程と、
(3)前記切断位置で前記基体及び前記絶縁性樹脂層を切断する工程と、
を有する記録素子基板の製造方法である。
本発明の一形態によると、半導体基板と絶縁性樹脂層の密着性が向上するため、基体切断時にエッジ部上の絶縁性樹脂層の剥がれや欠落が生じ難い。その結果、エッジ部は絶縁性樹脂層で保護され、接続配線と半導体基板との絶縁性が確保される。
本実施形態の製造方法における切断工程前の状態を示す模式的上面図及び模式的断面図である。 本実施形態の製造方法における切断工程後の状態を示す模式的断面図である。 本実施形態の液体吐出ヘッドの構成例を示す模式的断面図である。 実施例1における記録素子基板の製造工程を示す模式的工程断面図である。 実施例1における記録素子基板と電気配線基板とを電気接続した後の液体吐出ヘッドの構成を示す模式的断面図である。 本実施形態の製造方法における切断工程前の状態を示す模式的断面図である。 本実施形態の製造方法における切断工程後の状態を示す模式的断面図である。 本実施形態における密着性向上層の後退量の寸法関係を示す模式的断面図である。 実施例2における記録素子基板の製造工程を示す模式的断面図である。 実施例2における記録素子基板と電気配線基板とを電気接続した後の液体吐出ヘッドの構成を示す模式的断面図である。 液体吐出ヘッドの構成例を示す模式的斜視図である。
この液体吐出ヘッドは、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、更には各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。そして、この液体吐出ヘッド装置を用いることによって、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックなど種々の被記録媒体に記録を行うことができる。尚、本発明において「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味する。さらに、「液体」とは、広く解釈されるべきものであり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成、記録媒体の加工、或いはインク、または記録媒体の処理に供される液体を言うものとする。ここで、インクまたは記録媒体の処理としては、例えば、記録媒体に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化による定着性の向上や、記録品位ないし発色性の向上、画像耐久性の向上などのことを言う。
尚、以下の説明では、本発明の適用例として、液体吐出ヘッドとしてインクジェット記録ヘッドを例に挙げて説明を行うが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。また、液体吐出ヘッドとしては、インクジェット記録ヘッドの他、バイオッチップ作製や電子回路印刷用途の液体吐出ヘッドの製造方法にも適用できる。液体吐出ヘッドとしては、他にも例えばカラーフィルターの製造用途等も挙げられる。
図11は、本発明の実施形態により製造される液体吐出ヘッドの構成例を示す図である。液体吐出ヘッド6は、記録素子基板5及び電気配線基板2を含む。また、インク収容部を含んでもよい。インク収容部の内部には、注入されたインクが保持されている。そして、インク収容部と連通したインク供給流路を介して記録素子基板5にインクが導かれ、記録素子基板に設けられた吐出口からインクが吐出される。なお、液体吐出ヘッドとインク収容部とは一体型の形態であってもよく、液体吐出ヘッドに対してインク収容部が着脱可能な形態であってもよい。
記録素子基板の半導体基板には、貫通口からなるインク供給口が形成されており、インク供給流路と連通する。インク供給口の第一面側の開口の両側に沿って、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられる。また、半導体基板にはエネルギー発生素子に電力や電気信号を供給するための配線が形成されている。さらに、記録素子基板の半導体基板の端部周辺には、電気配線基板から電気信号や電力を受け取るための接続端子(接続パッドとも称す)が複数配列されている。また、半導体基板上に設けられる流路形成部材には、複数のエネルギー発生素子に対応した吐出口が形成されている。吐出口とインク供給口を連通する液体流路が、流路形成部材と半導体基板との間に形成されている。
電気配線基板はインクを吐出するための電気信号や電力を記録装置本体から記録素子基板へ伝達するための配線部材である。電気配線基板には、例えば、コンタクト部、樹脂のフィルムに挟まれた電気配線、樹脂フィルムの端面から露出するリード配線が形成されている。このような電気配線基板の一例として、FPC(Flexible printed circuits)やTAB(Tape Automated Bonding)方式のテープが挙げられる。コンタクト部は、複数のコンタクトパッドで構成されており、液体吐出ヘッドが記録装置本体に装着される際に、記録装置本体側のコネクタピンと接触して電気的接続がなされる。電気配線基板に形成される電気配線は、コンタクト部とリード配線を接続している。リード配線は、記録素子基板の縁に設けられた接続端子と電気的に接続される。なお、このリード配線と記録素子基板の接続端子とが接続された後、インク等の液体からこれらの接続端子を含む電気接続部分を被覆して保護するために樹脂材である封止剤を用いて封止部が形成されてもよい。
液体吐出ヘッドの筐体の一部である支持基板と記録素子基板との接合は、支持基板に接着剤を塗布した後、記録素子基板を位置合わせすることにより行われることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は、切断される前の基体上の構成例を示す模式的な平面図である。図1(b)は、図1(a)におけるA−A’線における断面図である。図1において、ウエハ基板等の基体1の表面(第一の面とも称す)上に接続パッド(接続端子)21が形成されている。図1において、接続パッド21は、基体の切断位置51を挟んで列状に配置されている。また、接続パッド21列間には絶縁性樹脂層11が配置されており、絶縁性樹脂層11は該絶縁性樹脂層11と基体1との密着性を向上させる密着性向上層12を介して基体1上に配置されている。換言すると、基体1の上に密着性向上層12が配置され、該密着性向上層12の上に絶縁性樹脂層11が配置されている。
密着性向上層12としては、例えば、ポリエーテルアミド樹脂が用いられる。ポリエーテルアミド樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オキシジ安息香酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸のジクロライドと、2・2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2・2−ビス{3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン等のジアミンとを重縮合させることにより得られるものが挙げられる。また、これらの成分に、耐熱性を向上させる等の目的で、4・4’−ジアミノジフェニルメタン、3・3’−ジアミノジフェニルスルホン等のジアミン類を添加して重縮合させたものを用いてもよい。
密着性向上層12の厚さは、0.5μm以上、5μm以下であることが好ましい。0.5μm以上の場合、密着性向上の機能をより良好に発揮することができる。5μm以下の場合、切断ブレードへのダメージをより効果的に低減することができる。
基体1は接続パッド間の切断位置51に沿って切断される。図2は、基体を切断して得られた半導体チップ(記録素子基板)5を示す模式断面図である。
図2において、接続パッド21は、電気配線基板との接続のため、半導体基板表面の端部近傍に配置されている。また、絶縁性樹脂層11は、半導体基板表面の端部近傍であって前記接続端子よりも外側に配置されている。より具体的には、絶縁性樹脂層11は、半導体基板表面の端部(エッジ部)から配置されている。なお、絶縁性樹脂層11は、半導体基板1の側面を覆っても構わない。また、絶縁性樹脂層11と半導体基板1との間に絶縁性樹脂層と該半導体基板の密着性を向上させる密着性向上層12が配置されている。
ここで、例えば、基体上に密着性向上層を介さずに絶縁性樹脂層を設け、ダイシングブレードで切断する場合、高速で回転するブレードと接触する際の衝撃により、絶縁性樹脂の一部が半導体基板1から剥がれ、欠落しやすい。しかし、本実施形態の構成では、絶縁性樹脂層11は密着性向上層12を介して基体1に設けられているため、絶縁性樹脂層11と半導体基板1との密着性が向上しており、基体切断後においても絶縁性樹脂層11が半導体基板1から剥がれたり欠落したりしにくい。
その後、図3に示すように、基体を切断して得られた記録素子基板(半導体チップ)5と電気配線基板2は、接着剤4を介して支持基板3上に配置される。半導体チップ5の接続パッド21と電気配線基板2に配置されたリード22とは、ワイヤーボンディングやインナーリードボンディング等の方法で電気接続される。図3は、ワイヤーボンディングにより金ワイヤー等の接続配線31で電気接続された状態を示している。接続パッド21とリード22との間に位置する半導体基板1の表面の端部が基体エッジ部61である。半導体基板のエッジ部61は密着性向上層12を介して半導体基板上に配置された絶縁性樹脂層11で保護されているため、記録素子基板5と接続配線31との絶縁性が確保されている。本実施形態において、接続配線31としては、ワイヤーやインナーリード等が挙げられる。
ここまで説明した形態では、基体の切断時に密着性向上層も切断する。ここで、切削粉に密着性向上層が含まれると、切削粉が流路形成部材表面や絶縁性樹脂層に付着しやすくなる場合がある。切削粉を流路形成部材表面から除去するためには、通常行われる流路形成部材表面の洗浄よりも強い条件が必要となる場合がある。しかし、流路形成部材表面へのダメージを考慮すると、洗浄条件を強めることができない場合がある。そこで、図6に示すように基体1上に設ける密着性向上層12を切断位置51から後退させて配置するとよい。密着性向上層12が切断ブレード71と接触しないように、密着性向上層12を切断位置から後退させて配置すれば、切削粉には密着性向上層が含まれず、切削粉が流路形成部材表面に付着し易くならない。その結果、通常の洗浄条件にて、切削粉を流路形成部材表面から除去できるようになる。
本実施形態において、基体の切断時に切断ブレード71が密着性向上層12に接触しないために必要な密着性向上層12の後退量を、図8を用いて説明する。切断ブレード71の厚さ(b)、切断の位置精度(±c)を考慮し、密着性向上層12が切断ブレード71と接触しないように密着性向上層12の後退量(a)を決定する。本明細書において後退量(a)は、切断位置の中心から密着性向上層端部までの距離のことである。密着性向上層12が切断ブレードと接触しないためには、下記式(1)の関係を満たせばよい。
a>b/2+c・・・(1)
ただし、密着性向上層12の後退量(a)を大きくしすぎると、エッジ部61から密着性向上層端部までの距離が大きくなり、密着性向上層12を介さずに半導体基板1に設けられる絶縁性樹脂層部分の幅が広くなる。その結果、半導体基板切断時に絶縁性樹脂層11が剥がれ、欠落してしまうことが考えられる。そのため、密着性向上層12の後退量(a)は、式(1)を満たす範囲で可能な限り小さくした方がよく、好ましくは下記式(2)の範囲内とする。
b/2+c<a<b/2+c+20μm・・・(2)
例えば、切断ブレード71の厚さ(b)を60μm、切断位置精度(c)を±10μmとすると、式(2)に従い、切断位置51からの密着性向上層12の後退量(a)は40〜60μmとすることが好ましい。
図7は基体を切断して得られた記録素子基板(半導体チップ)5を示す模式的断面図である。図7において、絶縁性樹脂層は、前記接続端子が近傍に配置される表面端部から配置されており、密着性向上層12は、表面の端部から離れて配置されている。
(実施例1)
本実施例におけるインクジェット記録ヘッドの製造方法について、図4、5を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本実施例では、1つのウエハ基板の基体を切断し、記録素子基板を複数個製造した。
図4(a)において、基体1の第一の面には、圧力発生素子によりエネルギー発生素子81が形成されている。また、基体1の第一の面上には接続パッド21が形成されている。
なお、本実施例において、絶縁性樹脂層11として、インクジェット記録ヘッドの流路形成部材として用いられる耐インク性を有する感光性樹脂を用いた。また、密着性向上層12として、流路形成部材と基体との密着性を向上する中間層として用いられるポリエーテルアミド樹脂(日立化成工業(株)社製、HIMAL1200[溶媒;N−メチルピロリドン/ブチルセルソルブアセテート])を用いた。すなわち、本実施例において、中間層は密着性向上層と同じ材料を用いて同時に形成し、流路形成部材は絶縁性樹脂層と同じ材料を用いて同時に形成した。
次に、図4(b)に示すように、基体1の第一の面上に、密着性向上層及び中間層の材料としてポリエーテルアミド樹脂12’をスピンコートにより塗布し、ベークすることで硬化させた。ポリエーテルアミド樹脂の膜厚は2μmとした。
次に、図4(c)に示すように、ポリエーテルアミド樹脂上にポジレジストをパターニングし、プラズマアッシングによってポリエーテルアミド樹脂のパターニングを行い、密着性向上層12及び中間層13を形成した。ポリエーテルアミド樹脂のパターニングでは、エネルギー発生素子81の周辺など、不要な部分の樹脂を除去した。その後、パターニングに用いたポジレジストを除去した。
次に、図4(d)に示すように、ポジレジストからなる液体流路の型パターン82を形成した。
型パターンに用いる材料は、後工程で溶解除去できる材料であればよく、ポジレジストが好ましく用いられる。
次に、図4(e)に示すように、感光性樹脂をスピンコートにより塗布し、吐出口84および接続パッド21の周辺部など、感光性樹脂が不要な部分をパターニングして除去し、絶縁性樹脂層11及び流路形成部材85を形成した。感光性樹脂層、すなわち絶縁性樹脂層11の厚さは20μmとした。
なお、感光性樹脂としては、例えば、ネガ型感光性樹脂又はポジ型感光性樹脂を用いることができ、ネガ型感光性樹脂を用いることが好ましい。
次に、図4(f)に示すように、型パターン82を除去することで、インク流路(液体流路)83を形成した。
次に、接続パッド間の中心に設けられる切断位置51に沿ってダイシングブレードで基体を切断し、吐出口を有する流路形成部材が形成された記録素子基板(半導体チップ)5を得た。
次に、得られた記録素子基板5と電気配線基板2とを接着剤4を介して支持基板3上に配置した。そして、記録素子基板5の接続パッド21と電気基板リード22とを、金からなる接続配線31でワイヤーボンディングにより電気接続した(図5参照)。
得られた記録素子基板は、絶縁性樹脂層11が密着性向上層12を介して半導体基板1上に設けられているため、基板切断後においても絶縁性樹脂層11の剥がれや欠落が発生しにくく、チップエッジ部61は絶縁性樹脂層11で保護されている。そのため、得られたインクジェット記録ヘッドでは、接続配線31と半導体基板1との絶縁性が確保されていた。
なお、本実施例において、インクを充填する工程などを経てインクジェット記録ヘッド(図11)としてもよい。
(実施例2)
本実施例におけるインクジェット記録ヘッドの製造方法について図9、10を用いて説明する。特に記載のない事項については、実施例1と同一とした。
なお、本実施例において、使用する切断ブレードの厚さ(b)を50μm、切断位置精度(c)を±10μmとした。式(2)より、密着性向上層12が切断ブレード71と接触しないために好ましい密着性向上層12の後退量(a)は35〜55μmと計算される。本実施例においては、密着性向上層12の後退量(a)を50μmとした。
基体1上にポリエーテルアミド樹脂をスピンコートにより塗布し、ベークすることで硬化させた。次に、ポリエーテルアミド樹脂上にポジレジストをパターニングし、プラズマアッシングによってパターニングを行い、密着性向上層12を形成した。ポリエーテルアミド樹脂のパターニングは密着性向上層12の後退量(a)が50μmとなるように実施した(図9a参照)。次に、実施例1と同様に、感光性樹脂を塗布してパターニングすることで、吐出口84を有する流路形成部材85を形成するとともに、切断位置51近傍に流路形成部材と同じ材料からなる絶縁性樹脂層11を形成した(図9b参照)。次に、基体1を切断位置51に沿って切断した後、得られた記録素子基板(半導体チップ)5と電気配線基板2とを支持基板3上に配置し、それらをワイヤーボンディングで電気的に接続した(図10参照)。なお、その後、インクを充填する工程などを経てもよい。
本実施例において、基体切断時においても絶縁性樹脂層12は剥がれず、チップエッジ61は絶縁性樹脂層11に保護されていた。この結果、接続配線31と半導体基板1との絶縁性が確保されていた。
また、切断時に密着性向上層12が切断ブレード71と接触していないため、切削粉には密着性向上層が含まれず、切削粉が流路形成部材表面に付着しやすくなることがなかった。その結果、通常の洗浄条件にて、切削粉を流路形成部材表面から除去することができた。
1 基体
2 電気配線基板
3 支持基板
4 接着剤
5 記録素子基板(半導体チップ)
6 液体吐出ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
11 絶縁性樹脂層
12 密着性向上層
21 接続パッド
22 リード配線
31 接続配線
51 切断位置
61 半導体基板表面の端部(エッジ部)
71 切断ブレード
81 エネルギー発生素子
82 型パターン
83 液体流路(インク流路)
84 吐出口
85 流路形成部材

Claims (7)

  1. 液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する半導体基板と、前記液体を吐出する吐出口及び該吐出口に連通する液体流路を形成する流路形成部材と、前記半導体基板の第一の面の端近傍に配置される接続端子と、を有する記録素子基板と、
    前記接続端子と電気的に接続される電気配線基板と、
    を備える液体吐出ヘッドであって、
    前記記録素子基板は、前記第一の面の側に、前記接続端子よりも前記端辺の側の、前記端辺を含む領域上に配置された絶縁性樹脂層と、該絶縁性樹脂層と前記第一の面との間に、前記端辺から離れて配置され、該絶縁性樹脂層と前記半導体基板との密着性を向上させる密着性向上層と、を有する液体吐出ヘッド。
  2. 前記流路形成部材と前記半導体基板との間に、前記流路形成部材と前記半導体基板との密着性を向上させる中間層を有し、
    前記密着性向上層は前記中間層と同じ材料からなり、
    前記絶縁性樹脂層は前記流路形成部材と同じ材料からなる請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記密着性向上層はポリエーテルアミド樹脂からなる請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記接続端子と前記電気配線基板とを接続する接続配線を有し、
    前記絶縁性樹脂層は、前記第一の面と前記接続配線との間に配置されている請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する半導体基板と、前記液体を吐出する吐出口及び該吐出口に連通する液体流路を形成する流路形成部材と、前記半導体基板の第一の面の端近傍に配置される接続端子と、を有する記録素子基板であって、
    前記第一の面の側に、前記接続端子よりも前記端辺の側の、前記端辺を含む領域上に絶縁性樹脂層が配置され、該絶縁性樹脂層と前記第一の面との間に該絶縁性樹脂層と前記半導体基板との密着性を向上させる密着性向上層が前記端辺から離れて配置されている記録素子基板。
  6. 前記エネルギー発生素子を有する基体を切断して請求項に記載の記録素子基板を複数個製造する記録素子基板の製造方法であって、
    (1)前記基体の上に前記密着性向上層を前記基体の切断位置から後退させて形成する工程と、
    (2)前記密着性向上層及び前記基体の上に前記絶縁性樹脂層を形成する工程と、
    (3)前記切断位置で前記基体及び前記絶縁性樹脂層を切断する工程と、
    を有する記録素子基板の製造方法。
  7. 前記記録素子基板は、前記流路形成部材と前記半導体基板との間に中間層を有し、
    前記工程(1)において前記密着性向上層と同じ材料を用いて前記中間層を形成し、前記工程(2)において前記絶縁性樹脂層と同じ材料を用いて前記流路形成部材を形成する請求項に記載の記録素子基板の製造方法。
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